JP6355529B2 - 発電プラント及び発電プラントの運転方法 - Google Patents

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Description

本発明は、発電プラント及び発電プラントの運転方法に関し、例えば、蒸気タービンにスプレー水を供給する発電プラント及び発電プラントの運転方法に関する。
従来、陸用火力発電プラントの復水などの水質を管理する発電プラントの運転方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この発電プラントの運転方法では、復水器などの検水の水質が異常値となった際に、通常の手順とは異なる緊急処置手順により処置を行うので、復水器などにおける海水のリークを従来より確実に検出することが可能となる。
特開2013−170992号公報
ところで、陸用火力発電プラントにおいては、蒸気タービンにスプレー水として復水を供給して蒸気タービン内の蒸気の温度を調節する場合がある。この場合、復水器で海水リークが発生して復水に海水が混入すると、スプレー水にも塩分などの海水成分及び海水中の溶存酸素が混入し、海水成分及び溶存酸素が混入したスプレー水が蒸気系統及びタービンに供給されて蒸気系統及びタービンの腐食が促進されるなどの不具合が生じる場合がある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、復水器で海水リークが生じた場合であっても、スプレー水への海水成分及び溶存酸素の混入量を低減できる発電プラント及び発電プラントの運転方法を提供することを目的とする。
本発明の発電プラントは、蒸気を発生させるボイラと、前記ボイラから供給される蒸気を過熱する過熱器と、前記過熱器から過熱された蒸気が供給される蒸気タービンと、前記蒸気タービンから供給される蒸気を冷却して復水とする復水器と、前記蒸気タービンの蒸気に前記復水を第1スプレー水として供給する第1スプレー水供給ラインと、前記過熱器に第2スプレー水として前記復水を供給する第2スプレー水供給ラインと、前記第1スプレー水及び前記第2スプレー水に純水を供給する純水供給部と、前記第1スプレー水及び前記第2スプレー水にヒドラジン系薬剤を供給する薬剤供給部とを備えたことを特徴とする。
この発電プラントによれば、第1スプレー水として蒸気タービンに供給される復水に純
水及びヒドラジン系薬剤を供給できるので、復水器が海水リークして復水に海水成分が混入し得る場合であっても、第1スプレー水として用いられる復水中に純水を供給し、又は復水に代えて純水を第1スプレー水として用いることが可能となる。これにより、発電プラントは、復水器で海水リークが生じた場合であっても、第1スプレー水への海水成分及び溶存酸素などの混入量を低減することが可能となる。したがって、復水器の海水リークに伴う蒸気タービン内への海水成分の侵入による蒸気タービンの腐食を防止することができる。またこの構成により、発電プラントは、第2スプレー水として過熱器に供給される復水に純水及びヒドラジン系薬剤を供給できるので、復水器が海水リークして復水に海水成分が混入し得る場合であっても、第2スプレー水として用いられる復水中に純水を供給し、又は復水に代えて純水を第2スプレー水として用いることが可能となる。これにより、発電プラントは、復水器で海水リークが生じた場合であっても、第2スプレー水への海水成分及び溶存酸素の混入量を低減することが可能となり、復水器の海水リークに伴う蒸気タービン内への海水成分の侵入による過熱器の腐食を防止することができる。
本発明の発電プラントにおいては、前記過熱器は、前記ボイラから供給される蒸気を過熱する第1過熱器と、前記第1過熱器で過熱された蒸気を更に過熱する第2過熱器と、を含み、前記第2スプレー水は、前記第1過熱器で過熱された蒸気に供給されることが好ましい。この構成により、発電プラントは、復水器で海水リークが生じた場合であっても、第2スプレー水への海水成分及び溶存酸素の混入量を低減することが可能となり、復水器の海水リークに伴う蒸気タービン内への海水成分の侵入による第2過熱器の腐食を防止することができる。
本発明の発電プラントにおいては、前記過熱器は、前記蒸気タービンから供給される蒸気を再加熱する再過熱器を含み、前記第2スプレー水は、前記蒸気タービンから前記再過熱器に供給される蒸気に供給されることが好ましい。この構成により、発電プラントは、復水器で海水リークが生じた場合であっても、第2スプレー水への海水成分及び溶存酸素の混入量を低減することが可能となり、復水器の海水リークに伴う蒸気タービン内への海水成分の侵入による再過熱器の腐食を防止することができる。
本発明の発電プラントにおいては、前記復水中の塩化物イオン濃度を測定する塩化物イオン測定装置と、前記塩化物イオン測定装置で測定した塩化物イオン濃度に基づいて前記第1スプレー水への前記純水及び前記ヒドラジン系薬剤の供給量を制御する制御部と、を備えたことが好ましい。この構成により、発電プラントは、復水中の塩化物イオン濃度に応じて純水及びヒドラジン系薬剤の供給量を制御できるので、効率良く第1スプレー水への海水成分及び溶存酸素の混入量を低減することが可能となる。
本発明の発電プラントにおいては、前記復水中の塩化物イオン濃度を測定する塩化物イオン測定装置と、前記塩化物イオン測定装置で測定した塩化物イオン濃度に基づいて前記第2スプレー水への前記純水及び前記ヒドラジン系薬剤の供給量を制御する制御部と、を備えたことが好ましい。この構成により、発電プラントは、復水中の塩化物イオン濃度に応じて純水及びヒドラジン系薬剤の供給量を制御できるので、効率良く第2スプレー水への海水成分及び溶存酸素の混入量を低減することが可能となる。
本発明の発電プラントにおいては、前記ボイラからのブロー水を前記第1スプレー水に供給するブロー水供給ラインを備えたことが好ましい。この構成により、発電プラントは、第1スプレー水として蒸気タービンに供給される復水にブロー水を供給できるので、復水器が海水リークして復水に海水成分が混入し得る場合であっても、第1スプレー水として用いられる復水中にブロー水を供給し、又はブロー水に代えて純水を第1スプレー水として用いることが可能となる。これにより、発電プラントは、復水器で海水リークが生じた場合であっても、第1スプレー水への海水成分及び溶存酸素の混入量を低減することが可能となる。
本発明の発電プラントにおいては、前記ボイラからのブロー水を前記第2スプレー水に供給するブロー水供給ラインを備えたことが好ましい。この構成により、発電プラントは、第2スプレー水として過熱器に供給される復水にブロー水を供給できるので、復水器が海水リークして復水に海水成分が混入し得る場合であっても、第2スプレー水として用いられる復水中にブロー水を供給し、又はブロー水に代えて純水を第2スプレー水として用いることが可能となる。これにより、発電プラントは、復水器で海水リークが生じた場合であっても、第2スプレー水への海水成分及び溶存酸素の混入量を低減することが可能となる。
本発明の発電プラントの運転方法は、第1過熱器及び第2過熱器によって順次過熱された蒸気がボイラから供給された蒸気タービンの蒸気の復水の塩化物イオン濃度を測定するステップと、測定した前記復水の塩化物イオン濃度に基づいて蒸気タービンの蒸気に第1スプレー水として供給される前記復水及び前記過熱器に第2スプレー水として供給される前記復水に純水及びヒドラジン系薬剤を供給するステップとを含むことを特徴とする。
この発電プラントの運転方法によれば、復水中の塩化物イオン濃度に応じて純水及びヒドラジン系薬剤の供給量を制御できるので、効率良くスプレー水への海水成分及び溶存酸素の混入量を低減することが可能となる。これにより、発電プラントの運転方法は、復水器で海水リークが生じた場合であっても、スプレー水の海水成分及び溶存酸素の混入量を低減できる。
本発明の発電プラントの運転方法は、第1過熱器及び第2過熱器によって順次過熱された蒸気がボイラから供給された蒸気タービンの蒸気の復水の塩化物イオン濃度を測定するステップと、測定した前記復水の塩化物イオン濃度に基づいて過熱器で加熱された蒸気に第1スプレー水として供給される前記復水及び前記過熱器に第2スプレー水として供給される前記復水に純水及びヒドラジン系薬剤を供給するステップとを含むことを特徴とする。
この発電プラントの運転方法によれば、復水中の塩化物イオン濃度に応じて純水及びヒドラジン系薬剤の供給量を制御できるので、効率良くスプレー水への海水成分及び溶存酸素の混入量を低減することが可能となる。これにより、発電プラントの運転方法は、復水器で海水リークが生じた場合であっても、スプレー水の海水成分及び溶存酸素の混入量を
低減できる。
本発明の発電プラントは、蒸気を発生させるボイラと、前記ボイラから供給される蒸気を過熱する過熱器と、前記過熱器から過熱された蒸気が供給される蒸気タービンと、前記蒸気タービンから供給される蒸気を冷却して復水とする復水器と、前記蒸気タービンの蒸気に前記復水を第1スプレー水として供給する第1スプレー水供給ラインと、前記ボイラからのブロー水を前記第1スプレー水に供給するブロー水供給ラインと、前記第1スプレー水にヒドラジン系薬剤を供給する薬剤供給部と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、復水器で海水リークが生じた場合であっても、スプレー水への海水成分及び溶存酸素の混入量を低減できる発電プラント及び発電プラントの運転方法を実現できる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る発電プラントの概略図である。 図2は、本発明の第2の実施の形態に係る発電プラントの概略図である。 図3は、本発明の第3の実施の形態に係る発電プラントの概略図である。
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の各実施の形態に限定されるものではなく、適宜変更して実施可能である。また、以下の各実施の形態は適宜組み合わせて実施可能である。また、各実施の形態において共通する構成要素には同一の符号を付し、説明の重複を避ける。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る発電プラント1の概略図である。図1に示すように、本実施の形態に係る発電プラント1は、例えば、自然循環式のボイラ11から発生した蒸気Sを高圧タービン12、中圧タービン13及び低圧タービン(蒸気タービン)14に順次供給して発電機(不図示)を駆動して発電するものである。ボイラ11は、水ドラム(不図示)から供給された水を加熱して蒸気を発生させる火炉(不図示)と、発生した蒸気を貯留するスチームドラム111と、スチームドラム111に接続され、スチームドラム111に貯留された水を水ドラムに供給するウォーターウォール112と、ウォーターウォール112内のボイラ水の塩化物イオン濃度を検出する検塩計113などを備える。
発電プラント1は、スチームドラム111からの蒸気Sの流れ方向の上流側から下流側に向けて設けられた一次過熱器15、二次過熱器16、高圧タービン12、再過熱器17、中圧タービン13、低圧タービン14及び復水器18を備える。また、発電プラント1は、スチームドラム111からの蒸気Sを凝縮して復水Wとする復水器18からの復水Wの流れ方向における上流側から下流側に向けて設けられたグランドスチームコンデンサ19、低圧ヒータ20、脱気器21、高圧ヒータ22、及び節炭器23を備える。
スチームドラム111は、火炉からの加熱によって発生した蒸気Sを一次過熱器15に供給する。一次過熱器15は、スチームドラム111から供給された蒸気Sを過熱して二次過熱器16に供給する。二次過熱器16は、一次過熱器15で加熱された蒸気Sを更に過熱(例えば、500℃以上650℃以下)して高圧タービン12に供給する。高圧タービン12は、二次過熱器16から供給された高温高圧の蒸気Sによって駆動されて発電機(不図示)を駆動する。また、高圧タービン12は、発電機の駆動によって温度が低下した蒸気Sを再過熱器17に供給する。
再過熱器17は、高圧タービン12から供給された蒸気Sを再び過熱し、過熱した蒸気を中圧タービン13に供給する。中圧タービン13は、再過熱器17から供給された蒸気Sによって駆動されて発電機(不図示)を駆動する。また、中圧タービン13は、発電機の駆動によって温度が低下した蒸気Sを低圧タービン14に供給する。低圧タービン14は、供給された蒸気Sによって駆動されて発電機(不図示)を駆動する。また、低圧タービン14は、発電機の駆動によって温度が低下した蒸気Sを復水器18に供給する。
復水器18は、低圧タービン14から供給された蒸気Sと海水とを熱交換させる熱交換器(不図示)を備える。復水器18は、熱交換器によって蒸気Sから生成した復水Wを復水ポンプPを介してグランドスチームコンデンサ19に供給する。グランドスチームコンデンサ19は、グランドの漏れ蒸気Sを復水Wと熱交換させて凝縮させる。また、グランドスチームコンデンサ19は、漏れ蒸気Sを凝縮させた復水Wを低圧ヒータ20に供給する。
復水ラインLの復水器18とグランドスチームコンデンサ19との間の復水ポンプPの出口部分には、検塩計(塩化物イオン濃度測定装置)24が設けられている。この検塩計24は、復水ラインLの復水器18とグランドスチームコンデンサ19との間の復水W中の塩化物イオン濃度を検出する。これにより、発電プラント1は、復水W中の塩化物イオン濃度の上昇を検塩計24で検出することにより復水器18で発生する海水リークを検出することが可能となる。検塩計24は、測定した塩化物イオン濃度を制御部25に伝達する。
制御部25は、例えば、コンピュータであり、CPU、CPUが実行するプログラム等を記憶するためのROM(Read Only Memory)、各プログラム実行時のワーク領域として機能するRAM(Random Access Memory)、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)、通信ネットワークに接続するための通信インターフェース、及び外部記憶装置が装着されるアクセス部などを備えている。これら各部は、バスを介して接続されている。更に、制御部25は、キーボードやマウス等からなる入力部及びデータを表示する液晶表示装置等からなる表示部などと接続されていてもよい。
低圧ヒータ20は、グランドスチームコンデンサ19から供給された復水Wを加温し、加温した復水Wを脱気器21に供給する。脱気器21は、加温された復水Wをスプレー散布して高純度窒素ガスと接触させることにより、加温された復水Wに含まれる溶存酸素ガスを脱気して溶存酸素濃度を所定の基準値以下(例えば、0.5ppb以下)に低減する。これにより、発電プラント1の蒸気系統の腐食を防ぐことが可能となる。また、脱気器21は、送液ポンプPを介して脱気された復水Wを高圧ヒータ22に送液する。
高圧ヒータ22は、脱気された復水Wを加温し、加温した復水Wを節炭器23に供給する。節炭器23は、ボイラ11の燃焼ガスの余熱を利用して復水Wを更に加温してスチームドラム111に供給する。
復水ラインLの復水器18及びグランドスチームコンデンサ19間と低圧タービン14との間には、復水Wをスプレー水W(第1スプレー水)として低圧タービン14に供給するスプレー水供給ライン(第1スプレー水供給ライン)Lが設けられている。このスプレー水供給ラインLには、スプレー水供給ラインLを流れるスプレー水Wの流量を制御する制御弁Vが設けられている。このようにスプレー水供給ラインLを設けてスプレー水Wを低圧タービン14に供給することにより、低圧タービン14の蒸気Sの温度を調節することが可能となる。
また、復水ラインLの脱気器21及び高圧ヒータ22間と蒸気系統の高圧タービン12及び再過熱器17間との間には、復水Wをスプレー水W(第2スプレー水)として再過熱器17に供給される蒸気Sに供給するスプレー水供給ライン(第2スプレー水供給ライン)Lが設けられている。このスプレー水供給ラインLには、スプレー水供給ラインLを流れるスプレー水Wの流量を制御する制御弁Vが設けられている。このようにスプレー水供給ラインLを設けてスプレー水Wを再過熱器17に供給される蒸気Sに供給することにより、再過熱器17に供給される蒸気Sの温度を調節することができる。
さらに、復水ラインLの高圧ヒータ22及び節炭器23間と一次過熱器15及び二次過熱器16間との間には、復水Wをスプレー水W(第2スプレー水)として一次過熱器15で加熱された蒸気Sに供給するスプレー水供給ライン(第2スプレー水供給ライン)Lが設けられている。このスプレー水供給ラインLには、スプレー水供給ラインLを流れるスプレー水Wの流量を制御する制御弁Vが設けられている。このようにスプレー水供給ラインLを設けてスプレー水Wを一次過熱器15で過熱された蒸気Sに供給することにより、二次過熱器16に供給される蒸気Sの温度を調節することができる。
また、本実施の形態に係る発電プラント1は、スプレー水供給ラインL〜Lに供給する純水Wを製造する純水製造部(純水供給部)26と、純水製造部26で製造された純水Wを貯留する純水タンク27と、スプレー水供給ラインL〜Lに供給する純水Wにヒドラジン系薬剤28aを供給する薬剤供給部28と、スプレー水供給ラインL〜Lにそれぞれ接続された純水供給ラインLとを備える。この純水供給ラインLとスプレー水供給ラインLとの間には、スプレー水供給ラインLへの純水Wの供給量を制御する制御弁Vが設けられている。また、純水供給ラインLとスプレー水供給ラインLとの間には、スプレー水供給ラインLへの純水Wの供給量を制御する制御弁Vが設けられている。さらに、純水供給ラインLとスプレー水供給ラインLとの間には、スプレー水供給ラインLへの純水Wの供給量を制御する制御弁Vが設けられている。
純水製造部26は、例えば、海水を逆浸透膜濾過装置によって濾過した脱塩水及び被処理水を蒸留した蒸留水などを純水Wとして製造する。また、純水製造部26は、製造した純水Wを純水タンク27に送液して貯留する。純水タンク27は、送液ポンプPを介して又は送液ポンプPを介さずに純水Wを純水供給ラインLに供給する。薬剤供給部28は、送液ポンプPを介して純水W中の溶存酸素を除去するヒドラジン系薬剤28aを添加する。このように純水W中にヒドラジン系薬剤28aを添加することにより、純水W中の溶存酸素、復水器18中の溶存酸素及び低圧タービン14の軸シール部からの大気混入による溶存酸素を除去して、スプレー水W〜W中の溶存酸素を除去することができるので、低圧タービン14、再過熱器17及び二次過熱器16などの腐食を防ぐことができる。
ヒドラジン系薬剤28aとしては、純水W中の溶存酸素を除去できるものであれば特に制限はなく、例えば、ヒドラジン(N)、水加ヒドラジン、炭酸ヒドラジン((N/HCO)及び各種アミン類などが挙げられる。また、ヒドラジン系薬剤28aの添加量としては、純水W中の溶存酸素を効率良く除去する観点から、純水W中のヒドラジン系薬剤28aの濃度で5ppm以上が好ましく、10ppm以上がより好ましく、20ppm以上が更に好ましく、また350ppm以下が好ましく、300ppm以下がより好ましく、150ppm以下が更に好ましい。以上を考慮すると、ヒドラジン系薬剤28aの添加量としては、純水W中のヒドラジン系薬剤28aの濃度で5ppm以上350ppm以下が好ましく、10ppm以上300ppm以下がより好ましく、20ppm以上150ppm以下が更に好ましい。
制御部25は、検塩計24によって測定された復水ポンプPの出口部分の復水W中の塩化物イオン濃度が所定の閾値を超えた場合には、制御弁Vを閉じてスプレー水供給ラインLに供給する復水Wの供給量を低減する。また制御部25は、制御弁Vを開けて送液ポンプP,Pを介して所定量のヒドラジン系薬剤28aが供給された純水Wをスプレー水供給ラインLに供給する。これにより、発電プラント1は、復水器18に海水リークなどが生じて復水W中の塩化物イオン濃度が上昇した場合であっても、低圧タービン14への海水成分及び溶存酸素が増大したスプレー水Wとしての復水Wの供給を防ぐことができる。制御部25は、検塩計24によって測定された復水ポンプPの出口部分の復水W中の塩化物イオン濃度が所定の閾値以下となった場合には、制御弁Vを開けてスプレー水供給ラインLに供給する復水Wの供給量を増大する。また、制御部25は、制御弁Vを閉じて所定量のヒドラジン系薬剤28aが供給された純水Wのスプレー水供給ラインLへの供給を停止する。
制御部25は、検塩計24によって測定された復水ポンプPの出口部分の復水W中の塩化物イオン濃度及び検塩計113によって測定されたウォーターウォール112内の復水W中の塩化物イオン濃度が所定の閾値を超えた場合には、制御弁Vを閉じてスプレー水供給ラインLに供給する復水Wの供給量を低減する。また制御部25は、制御弁Vを開けて送液ポンプP,Pを介して所定量のヒドラジン系薬剤28aが供給された純水Wをスプレー水供給ラインLに供給する。これにより、発電プラント1は、復水器18に海水リークなどが生じて復水W中の塩化物イオン濃度が上昇した場合であっても、再過熱器17への海水成分及び溶存酸素が増大したスプレー水Wとしての復水Wの供給を防ぐことができる。制御部25は、検塩計24及び検塩計113によって測定された復水W中の塩化物イオン濃度が所定の閾値以下となった場合には、制御弁Vを開けてスプレー水供給ラインLに供給する復水Wの供給量を増大する。また、制御部25は、制御弁Vを閉じて所定量のヒドラジン系薬剤28aが供給された純水Wのスプレー水供給ラインLへの供給を停止する。
制御部25は、検塩計24によって測定された復水ポンプPの出口部分の復水W中の塩化物イオン濃度及び検塩計113によって測定されたウォーターウォール112内の復水W中の塩化物イオン濃度が所定の閾値を超えた場合には、制御弁Vを閉じてスプレー水供給ラインLに供給する復水Wの供給量を低減する。また制御部25は、制御弁Vを開けて送液ポンプP,Pを介して所定量のヒドラジン系薬剤28aが供給された純水Wをスプレー水供給ラインLに供給する。これにより、発電プラント1は、復水器18に海水リークなどが生じて復水W中の塩化物イオン濃度が上昇した場合であっても、二次過熱器16への海水成分及び溶存酸素が増大したスプレー水Wとしての復水Wの供給を防ぐことができる。制御部25は、検塩計24及び検塩計113によって測定された復水W中の塩化物イオン濃度が所定の閾値以下となった場合には、制御弁Vを開けてスプレー水供給ラインLに供給する復水Wの供給量を増大する。また、制御部25は、制御弁Vを閉じて所定量のヒドラジン系薬剤28aが供給された純水Wのスプレー水供給ラインLへの供給を停止する。
次に、本実施の形態に係る発電プラント1の全体動作について説明する。ボイラ11のスチームドラム111で発生した蒸気Sは、一次過熱器15及び二次過熱器16で順次過熱されて温度が調整(例えば、500℃以上650℃以下)される。ここで、本実施の形態では、スプレー水供給ラインLを介して復水Wがスプレー水Wとして蒸気Sに供給されるので、蒸気Sの温度を容易に調製することが可能となる。また、制御部25は、検塩計113及び検塩計24で検出された復水W中の塩化物イオン濃度が所定の閾値を超えた場合には、制御弁V,V及び送液ポンプP,Pを介して所定量のヒドラジン系薬剤28aが供給された純水Wをスプレー水Wとして供給する。これにより、発電プラント1は、復水器18の海水リークなどによって復水W中に海水成分及び溶存酸素などが混入した場合であっても、蒸気系統への海水成分及び溶存酸素の混入を防ぐことが可能となるので、蒸気系統の腐食などを防ぐことができる。
二次過熱器16で過熱された蒸気Sは、高圧タービン12を経て再過熱器17にて再度加熱(例えば、500℃以上650℃以下)される。ここで、本実施の形態では、スプレー水供給ラインLを介して復水Wがスプレー水Wとして蒸気Sに供給されるので、再過熱器17に供給される蒸気Sの温度を容易に調製することが可能となる。また、制御部25は、検塩計113及び検塩計24で検出された復水W中の塩化物イオン濃度が所定の閾値を超えた場合には、制御弁V,V及び送液ポンプP,Pを介して所定量のヒドラジン系薬剤28aが供給された純水Wをスプレー水Wとして供給する。これにより、発電プラント1は、復水器18の海水リークなどによって復水W中に海水成分及び溶存酸素などが混入した場合であっても、蒸気系統への海水成分及び溶存酸素の混入を防ぐことが可能となるので、蒸気系統の腐食などを防ぐことができる。
再過熱器17で過熱された蒸気Sは、中圧タービン13を経て低圧タービン14に供給される。ここで、本実施の形態では、スプレー水供給ラインLを介して復水Wがスプレー水Wとして低圧タービン14内の蒸気Sに供給されるので、低圧タービン14内の蒸気Sの温度を容易に調製することが可能となる。また、制御部25は、検塩計24で検出された復水W中の塩化物イオン濃度が所定の閾値を超えた場合には、制御部25が制御弁V,V及び送液ポンプP,Pを介して所定量のヒドラジン系薬剤28aが供給された純水Wをスプレー水Wとして供給する。これにより、発電プラント1は、復水器18の海水リークなどによって復水W中に海水成分及び溶存酸素などが混入した場合であっても、低圧タービン14内への海水成分及び溶存酸素の混入を防ぐことが可能となるので、低圧タービン14の腐食などを防ぐことができる。
低圧タービン14から排出された蒸気Sは、復水器18で熱交換器を介して復水Wとなる。この復水Wは、検塩計24によって塩化物イオン濃度が検出される。これにより、復水器18での海水リークなどによる海水成分の混入を速やかに検出することが可能となる。ここでは、塩化物イオン濃度の他に復水Wの電気伝導度などを測定して海水リークなどによる海水成分などを検出してもよい。復水器18から排出された復水Wは、グランドスチームコンデンサ19、低圧ヒータ20、脱気器21、高圧ヒータ22及び節炭器23を介してボイラ11のスチームドラム111に供給される。
以上説明したように、本実施の形態に係る発電プラント1によれば、スプレー水W〜Wとして一次過熱器15で過熱された蒸気S、再過熱器17に供給される蒸気S及び低圧タービン14に供給される復水Wに所定量のヒドラジン系薬剤28aを含有する純水Wを供給できるので、復水器18が海水リークして復水Wに海水成分が混入し得る場合であっても、スプレー水W〜Wとして用いられる復水W中に純水Wを供給し、又は復水Wに代えて純水Wをスプレー水W〜Wとして用いることが可能となる。これにより、発電プラント1は、復水器18で海水リークが生じた場合であっても、スプレー水W〜Wの海水成分及び溶存酸素などの混入量を低減して海水成分及び溶存酸素の管理値(例えば、2ppb〜20ppb)を維持することが可能となる。したがって、復水器18の海水リークに伴う低圧タービン14内などへの海水成分の侵入による低圧タービン14の腐食を防止することができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、以下においては、上述した第1の実施の形態との相違点を中心に説明し、説明の重複を避ける。
図2は、本発明の第2の実施の形態に係る発電プラント2の概略図である。図2に示すように本実施の形態に係る発電プラント2は、図1に示した純水製造部26及び純水タンク27に代えて、ウォーターウォール112から純水供給ラインLに向けてブロー水Wを供給するブロー水供給ラインLのブロー水Wの流れ方向の上流側から下流側に向けて設けられたフラッシュタンク29、冷却器30、フィルタ31、及び貯留タンク32を備える。ブロー水供給ラインLには、ブロー水供給ラインLから純水供給ラインLに供給するブロー水Wの供給量を制御する制御弁V及び送液ポンプPが設けられている。
フラッシュタンク29は、ウォーターウォール112から排出された高温高圧のブロー水Wを一時的に貯留して気液分離する。また、フラッシュタンク29は、気液分離した蒸気を冷却器30に供給する。冷却器30は、フラッシュタンク29から供給された蒸気を冷却して冷却されたブロー水Wとしてフィルタ31を介して貯留タンク32に供給する。フィルタ31は、例えば、銀フィルタによって構成され、ブロー水Wに含まれるHClなどに基づく海水成分を除去する。貯留タンク32は、純水供給ラインLに供給するブロー水Wを一時的に貯留する。
制御部25は、検塩計24によって測定された復水ポンプPの出口部分の復水W中の塩化物イオン濃度が所定の閾値を超えた場合には、制御弁Vを閉じてスプレー水供給ラインLに供給する復水Wの供給量を低減する。また制御部25は、制御弁V,Vを開けて、純水供給ラインLを介して送液ポンプP,Pにより所定量のヒドラジン系薬剤28aが供給されたブロー水Wをスプレー水供給ラインLに供給する。これにより、発電プラント2は、復水器18に海水リークなどが生じて復水W中の塩化物イオン濃度が上昇した場合であっても、低圧タービン14への海水成分及び溶存酸素が増大したスプレー水Wとしての復水Wの供給を防ぐことができる。制御部25は、検塩計24によって測定された復水ポンプPの出口部分の復水W中の塩化物イオン濃度が所定の閾値以下となった場合には、制御弁Vを開けてスプレー水供給ラインLに供給する復水Wの供給量を増大する。また、制御部25は、制御弁V,Vを閉じると共に送液ポンプP,Pを停止してブロー水のスプレー水供給ラインLへの供給を停止する。
また、制御部25は、検塩計24によって測定された復水ポンプPの出口部分の復水W中の塩化物イオン濃度及び検塩計113によって測定されたウォーターウォール112内の復水W中の塩化物イオン濃度が所定の閾値を超えた場合には、制御弁Vを閉じてスプレー水供給ラインLに供給する復水Wの供給量を低減する。また制御部25は、制御弁V5,を開けて送液ポンプPを介して所定量のヒドラジン系薬剤28aが供給されたブロー水Wをスプレー水供給ラインLに供給する。これにより、発電プラント2は、復水器18に海水リークなどが生じて復水W中の塩化物イオン濃度が上昇した場合であっても、再過熱器17への海水成分及び溶存酸素が増大したスプレー水Wとしての復水Wの供給を防ぐことができる。制御部25は、検塩計24及び検塩計113によって測定された復水W中の塩化物イオン濃度が所定の閾値以下となった場合には、制御弁Vを開けてスプレー水供給ラインLに供給する復水Wの供給量を増大する。また、制御部25は、制御弁V,Vを閉じると共に送液ポンプP,Pを停止して所定量のヒドラジン系薬剤28aが供給されたブロー水Wのスプレー水供給ラインLへの供給を停止する。
さらに、制御部25は、検塩計24によって測定された復水ポンプPの出口部分の復水W中の塩化物イオン濃度及び検塩計113によって測定されたウォーターウォール112内の復水W中の塩化物イオン濃度が所定の閾値を超えた場合には、制御弁Vを閉じてスプレー水供給ラインLに供給する復水Wの供給量を低減する。また制御部25は、制御弁V,Vを開けて送液ポンプPを介して所定量のヒドラジン系薬剤28aが供給されたブロー水Wをスプレー水供給ラインLに供給する。これにより、発電プラント2は、復水器18に海水リークなどが生じて復水W中の塩化物イオン濃度が上昇した場合であっても、二次過熱器16への海水成分及び溶存酸素が増大したスプレー水Wとしての復水Wの供給を防ぐことができる。制御部25は、検塩計24及び検塩計113によって測定された復水W中の塩化物イオン濃度が所定の閾値以下となった場合には、制御弁Vを開けてスプレー水供給ラインLに供給する復水Wの供給量を増大する。また、制御部25は、制御弁V,Vを閉じると共に送液ポンプP,Pを停止して所定量のヒドラジン系薬剤28aが供給されたブロー水Wのスプレー水供給ラインLへの供給を停止する。その他の構成については上述した第1の実施の形態に係る発電プラント1と同様のため説明を省略する。
以上説明したように、本実施の形態に係る発電プラント2によれば、スプレー水W〜Wとして一次過熱器15で過熱された蒸気S、再過熱器17に供給される蒸気S及び低圧タービン14に供給される復水Wに所定量のヒドラジン系薬剤28aを含有するブロー水Wを供給できるので、復水器18が海水リークして復水Wに海水成分が混入し得る場合であっても、スプレー水W〜Wとして用いられる復水W中にブロー水Wを供給し、又は復水Wに代えてブロー水Wをスプレー水W〜Wとして用いることが可能となる。これにより、発電プラント2は、復水器18で海水リークが生じた場合であっても、スプレー水W〜Wの海水成分及び溶存酸素などの混入量を低減して海水成分及び溶存酸素の管理値(例えば、2ppb〜20ppb)を維持することが可能となる。したがって、復水器18の海水リークに伴う低圧タービン14内などへの海水成分の侵入による低圧タービン14の腐食を防止することができる。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、以下においては、上述した第1の実施の形態との相違点を中心に説明し、説明の重複を避ける。
図3は、本発明の第3の実施の形態に係る発電プラント3の概略図である。図3に示すように本実施の形態に係る発電プラント3は、上述した第1の実施の形態に係る発電プラント1の構成に第2の実施の形態に係る発電プラント2の構成を加えたものである。すなわち、発電プラント3は、復水器18の海水リークなどが生じて復水Wに海水成分及び溶存酸素が混入した際に、スプレー水W〜Wとして純水W及びブロー水Wの少なくとも一方を用いるものである。
制御部25は、検塩計24によって測定された復水ポンプPの出口部分の復水W中の塩化物イオン濃度が所定の閾値を超えた場合には、制御弁Vを閉じてスプレー水供給ラインLに供給する復水Wの供給量を低減する。また制御部25は、制御弁V,Vを開けて、純水供給ラインLを介して送液ポンプP,Pにより所定量のヒドラジン系薬剤28aが供給された純水W及びブロー水Wの少なくとも一方をスプレー水供給ラインLに供給する。これにより、発電プラント3は、復水器18に海水リークなどが生じて復水W中の塩化物イオン濃度が上昇した場合であっても、低圧タービン14への海水成分及び溶存酸素が増大したスプレー水Wとしての復水Wの供給を防ぐことができる。制御部25は、検塩計24によって測定された復水ポンプPの出口部分の復水W中の塩化物イオン濃度が所定の閾値以下となった場合には、制御弁Vを開けてスプレー水供給ラインLに供給する復水Wの供給量を増大する。また、制御部25は、制御弁V,Vを閉じると共に送液ポンプP,P,Pを停止して純水W及びブロー水Wの少なくとも一方のスプレー水供給ラインLへの供給を停止する。
また、制御部25は、検塩計24によって測定された復水ポンプPの出口部分の復水W中の塩化物イオン濃度及び検塩計113によって測定されたウォーターウォール112内の復水W中の塩化物イオン濃度が所定の閾値を超えた場合には、制御弁Vを閉じてスプレー水供給ラインLに供給する復水Wの供給量を低減する。また制御部25は、制御弁V5,を開けて送液ポンプPを介して所定量のヒドラジン系薬剤28aが供給された純水W及びブロー水Wの少なくとも一方をスプレー水供給ラインLに供給する。これにより、発電プラント3は、復水器18に海水リークなどが生じて復水W中の塩化物イオン濃度が上昇した場合であっても、再過熱器17への海水成分及び溶存酸素が増大したスプレー水Wとしての復水Wの供給を防ぐことができる。制御部25は、検塩計24及び検塩計113によって測定された復水W中の塩化物イオン濃度が所定の閾値以下となった場合には、制御弁Vを開けてスプレー水供給ラインLに供給する復水Wの供給量を増大する。また、制御部25は、制御弁V,Vを閉じると共に送液ポンプP,P,Pを停止して所定量のヒドラジン系薬剤28aが供給された純水W及びブロー水Wの少なくとも一方のスプレー水供給ラインLへの供給を停止する。
さらに、制御部25は、検塩計24によって測定された復水ポンプPの出口部分の復水W中の塩化物イオン濃度及び検塩計113によって測定されたウォーターウォール112内の復水W中の塩化物イオン濃度が所定の閾値を超えた場合には、制御弁Vを閉じてスプレー水供給ラインLに供給する復水Wの供給量を低減する。また制御部25は、制御弁V,Vを開けて送液ポンプPを介して所定量のヒドラジン系薬剤28aが供給された純水W及びブロー水Wの少なくとも一方をスプレー水供給ラインLに供給する。これにより、発電プラント3は、復水器18に海水リークなどが生じて復水W中の塩化物イオン濃度が上昇した場合であっても、二次過熱器16への海水成分及び溶存酸素が増大したスプレー水Wとしての復水Wの供給を防ぐことができる。制御部25は、検塩計24及び検塩計113によって測定された復水W中の塩化物イオン濃度が所定の閾値以下となった場合には、制御弁Vを開けてスプレー水供給ラインLに供給する復水Wの供給量を増大する。また、制御部25は、制御弁V,Vを閉じると共に送液ポンプP,P,Pを停止して所定量のヒドラジン系薬剤28aが供給された純水W及びブロー水Wの少なくとも一方のスプレー水供給ラインLへの供給を停止する。その他の構成については上述した第1の実施の形態に係る発電プラント1と同様のため説明を省略する。
以上説明したように、本実施の形態に係る発電プラント3によれば、スプレー水W〜Wとして一次過熱器15で過熱された蒸気S、再過熱器17に供給される蒸気S及び低圧タービン14に供給される復水Wに所定量のヒドラジン系薬剤28aを含有する純水W及びブロー水Wの少なくとも一方を供給できるので、復水器18が海水リークして復水Wに海水成分が混入し得る場合であっても、スプレー水W〜Wとして用いられる復水W中に純水W及びブロー水Wの少なくとも一方を供給し、又は復水Wに代えて純水W及びブロー水Wの少なくとも一方をスプレー水W〜Wとして用いることが可能となる。これにより、発電プラント3は、復水器18で海水リークが生じた場合であっても、スプレー水W〜Wの海水成分及び溶存酸素などの混入量を低減して海水成分及び溶存酸素の管理値(例えば、2ppb〜20ppb)を維持することが可能となる。したがって、復水器18の海水リークに伴う低圧タービン14内などへの海水成分の侵入による低圧タービン14の腐食を防止することができる。
1,2,3 発電プラント
11 ボイラ
111 スチームドラム
112 ウォーターウォール
113 検塩計
12 高圧タービン
13 中圧タービン
14 低圧タービン(蒸気タービン)
15 一次過熱器
16 二次過熱器
17 再過熱器
18 復水器
19 グランドスチームコンデンサ
20 低圧ヒータ
21 脱気器
22 高圧ヒータ
23 節炭器
24 検塩計(塩化物イオン濃度測定装置)
25 制御部
26 純水製造部(純水供給部)
27 純水タンク
28 薬剤供給部
28a ヒドラジン系薬剤
29 フラッシュタンク
30 冷却器
31 フィルタ
32 貯留タンク
復水ライン
スプレー水供給ライン(第1スプレー水供給ライン)
,L スプレー水供給ライン(第2スプレー水供給ライン)
純水供給ライン
ブロー水供給ライン
S 上記
復水ポンプ
−P 送液ポンプ
−V 制御弁
復水
スプレー水(第1スプレー水)
,W スプレー水(第2スプレー水)
純水
ブロー水

Claims (10)

  1. 蒸気を発生させるボイラと、
    前記ボイラから供給される蒸気を過熱する過熱器と、
    前記過熱器から過熱された蒸気が供給される蒸気タービンと、
    前記蒸気タービンから供給される蒸気を冷却して復水とする復水器と、
    前記蒸気タービンの蒸気に前記復水を第1スプレー水として供給する第1スプレー水供給ラインと、
    前記過熱器に第2スプレー水として前記復水を供給する第2スプレー水供給ラインと、
    前記第1スプレー水及び前記第2スプレー水に純水を供給する純水供給部と、
    前記第1スプレー水及び前記第2スプレー水にヒドラジン系薬剤を供給する薬剤供給部とを備えたことを特徴とする、発電プラント。
  2. 前記過熱器は、前記ボイラから供給される蒸気を過熱する第1過熱器と、
    前記第1過熱器で過熱された蒸気を更に過熱する第2過熱器と、を含み、
    前記第2スプレー水は、前記第1過熱器で過熱された蒸気に供給される、請求項に記載の発電プラント。
  3. 前記過熱器は、前記蒸気タービンから供給される蒸気を再加熱する再過熱器を含み、前記第2スプレー水は、前記蒸気タービンから前記再過熱器に供給される蒸気に供給される、請求項又は請求項に記載の発電プラント。
  4. 前記復水中の塩化物イオン濃度を測定する塩化物イオン測定装置と、
    前記塩化物イオン測定装置で測定した塩化物イオン濃度に基づいて前記第1スプレー水への前記純水及び前記ヒドラジン系薬剤の供給量を制御する制御部と、を備えた、請求項から請求項のいずれか1項に記載の発電プラント。
  5. 前記復水中の塩化物イオン濃度を測定する塩化物イオン測定装置と、
    前記塩化物イオン測定装置で測定した塩化物イオン濃度に基づいて前記第2スプレー水への前記純水及び前記ヒドラジン系薬剤の供給量を制御する制御部と、を備えた、請求項から請求項4のいずれか1項に記載の発電プラント。
  6. 前記ボイラからのブロー水を前記第1スプレー水に供給するブロー水供給ラインを備えた、請求項から請求項5のいずれか1項に記載の発電プラント。
  7. 前記ボイラからのブロー水を前記第2スプレー水に供給するブロー水供給ラインを備えた、請求項から請求項のいずれか1項に記載の発電プラント。
  8. 第1過熱器及び第2過熱器によって順次過熱された蒸気がボイラから供給された蒸気タービンの蒸気の復水の塩化物イオン濃度を測定するステップと、
    測定した前記復水の塩化物イオン濃度に基づいて蒸気タービンの蒸気に第1スプレー水として供給される前記復水及び前記過熱器に第2スプレー水として供給される前記復水に純水及びヒドラジン系薬剤を供給するステップとを含むことを特徴とする、発電プラントの運転方法。
  9. 第1過熱器及び第2過熱器によって順次過熱された蒸気がボイラから供給された蒸気タービンの蒸気の復水の塩化物イオン濃度を測定するステップと、
    測定した前記復水の塩化物イオン濃度に基づいて過熱器で加熱された蒸気に第1スプレー水として供給される前記復水及び前記過熱器に第2スプレー水として供給される前記復水に純水及びヒドラジン系薬剤を供給するステップとを含むことを特徴とする、発電プラントの運転方法。
  10. 蒸気を発生させるボイラと、
    前記ボイラから供給される蒸気を過熱する過熱器と、
    前記過熱器から過熱された蒸気が供給される蒸気タービンと、
    前記蒸気タービンから供給される蒸気を冷却して復水とする復水器と、
    前記蒸気タービンの蒸気に前記復水を第1スプレー水として供給する第1スプレー水供給ラインと、
    前記ボイラからのブロー水を前記第1スプレー水に供給するブロー水供給ラインと、
    前記第1スプレー水にヒドラジン系薬剤を供給する薬剤供給部と、
    を備えたことを特徴とする、発電プラント。
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