JP6355019B2 - Pto搭載車両 - Google Patents
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Description
このようなトラック等のPTO搭載車両においても、省燃費化、および運転操作容易化を図るために自動変速機が装備されるようになってきている。
このようにすることで、PTO機構を作動しながらの走行中に変速を試みると、ギヤがニュートラルに抜けたところでPTOが停止することになるので、シンクロ機構が過大な負荷から保護される。また、変速操作することによってPTO機構を自動停止できるので、運転操作が快適になるとしている。
車両後退時の走行以外の作業は、後方確認が前方確認に対し視界が狭く(車両後方が荷台に隠れるため)安全確認がし難い。このため、一旦、車両を停止させることで、車両後方の安全確認をし易くした。
したがって、この構成によれば、動力装置の負荷が急激に上昇しないようにすることで、ドライバに運転感覚の挙動に違和感を与えるのを防ぎ、安全運転に寄与することができる。
したがって、この構成によれば、認識装置にてPTO装置の負荷が解除されたことをドライバに知らしめることにより、より安全な運転が可能になる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。ただし、実施形態に記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的位置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
PTO制御システム100は、動力装置であるエンジン1と、該エンジン1の動力系下流側に位置し、エンジン1の回転駆動力(動力)を変換する変速装置である機械式自動変速機(以後、AMTと略称する。)2と、エンジン1とAMT2との間に介装され、エンジン1の回転駆動力をAMT2に伝達(接続)及び遮断を行うクラッチ3と、エンジン1の回転数Np(出力)を制御するエンジン制御装置6と、AMT2の側壁に装着されエンジン1からの動力を車両走行以外の外部機構に動力を伝達(接続)及び遮断するPTO装置(トランスミッションPTO(以後、T/M PTOと略称する。))23と、運転席のメータクラスタMに配設され、T/M PTO23をAMT2へ接続及び遮断を操作するためのPTOスイッチ(PTO S/W)83と、PTOスイッチ83のON−OFFに基づいてT/M PTO23の接続及び遮断を制御するPTO制御装置51と、該PTO制御装置51に車両走行以外の作業機構部の作動又は、停止を操作する外部作動レバー8を備えている。
尚、他の動力装置としては、エンジン1に代えて、またはエンジン1と合わせて、大容量のバッテリと、該バッテリの電力によって駆動される電動モータで構成される装置を用いても良い。
また、本実施形態では、PTO制御装置51は、変速制御装置5に内蔵された状態になっている。
更に、ドライバが所望の運転感覚を得るために、エンジン出力を操作するアクセル装置9が配設されている。
アクセル装置9は、ドライバが踏込むアクセルペダル91と、アクセルペダル91の踏込み量を検知してエンジン制御装置6に信号を出力するアクセルセンサ92を備えている。
自動走行パターンの場合、変速制御装置5は、アクセルペダル91の踏込み量、車速及び機械式変速機21の現状のギヤレンジに基づいて、最適な燃費及び運転感覚が得られるように、予め求められたマップに沿って、機械式変速機21の変速レンジを得るように自動制御する。
マニュアル操作は、シフトアップの場合、操作レバーを+側へ1回ずつ繰返し操作して所望の変速段にする。シフトダウンの場合は、−側へ1回ずつ繰返し操作して所望の変速段にする。
レンジ変速が終了すると、クラッチアクチュエータ31はクラッチ3を自動的に接続して、エンジン1から機械式変速機21に動力が伝達されるようになっている。
ドライバがPTOスイッチ83をON操作すると、変速制御装置5は、クラッチ制御装置52を介して、クラッチアクチュエータ31を作動し、クラッチ3を遮断すると共に、ギヤシフトユニット22を介して、機械式変速機21をニュートラル(Nレンジ)に切換えを行う。
次に、クラッチ3の遮断、機械式変速機21をニュートラルに切換え完了の信号が変速制御装置5に入力される。変速制御装置5は、PTO制御装置51を介して、T/M PTO23と機械式変速機21との接続(ギヤ係合)を実施させる。そして、T/M PTO23と機械式変速機21との接続が完了したことの信号がPTO制御装置51を介して変速制御装置5に入力される。
その後、走行以外の作業機構部を作動させる外部作動レバー8の操作を実施する。走行以外の作業機構部は、例えばダンプ車のベッセル(荷台)の上昇又は下降を行うためのパワーシリンダ等の作動を行う油圧装置等がある。
図1における外部作動レバー8は、例えばダンプ車のベッセル(荷台)の上昇又は下降を操作するダンプレバー82と、該ダンプレバー82の操作量に沿った信号をPTO制御装置51に発信する外部作動センサ81を備えている。
外部作動センサ81の信号に基づいて、PTO制御装置51、変速制御装置5、及びエンジン制御装置6によって、T/M PTO23からの出力(動力)調整が実施できるようになっている。
尚、ここでは、DレンジまたはRレンジの場合にPTOスイッチ83がOFF操作された場合を記載する。NレンジでPTOスイッチ83がOFF操作された場合の記載は省略するが、NレンジでPTOスイッチ83がOFF操作された場合は、例えば、ステップ2、ステップ3、ステップ7、ステップ8、ステップ16の制御を行うことになる。
ステップS1にてスタートする。
ステップS2において、T/M PTO23が作動(機械式変速機21に接続されている。)しているか否かを判断する。
作動状態の場合は、YESを選択してステップS3に進む。一方、T/M PTO23が機械式変速機21と遮断されている場合は、NOを選択して、ステップS16に進み、本制御は終了し、リターンする。
PTOスイッチがON状態の場合は、T/M PTO23の作動を継続すると判断し、NOを選択してステップS16に進む。
一方、ステップS3にてPTOスイッチ83がOFF操作されている場合はYESを選択して、ステップS4に進む。
ステップS4では、停止状態判定手段である車速センサ25によって検出された車速S<所定速度So km/hになっているか否かを判断する。
車速S≧所定速度Soの場合は、ステップS16に進み、T/M PTO23の作動を継続する。
ステップS5において、エンジン(E/G)1の回転数Np<所定回転数No rpmになっているか否かを判断する。
これはエンジン1の回転数Np≧所定回転数Noの場合はNOを選択してステップS16に進み、T/M PTO23の作動を継続する。
これは、エンジン1の回転数Np≧Noの場合は、T/M PTO23の作動による負荷も大きく、この状態(高回転)でT/M PTO23と機械式変速機21との接続を急激に遮断すると、T/M PTO23駆動に要していた負荷が急激に無くなり、エンジン1の回転数Npは急激に上昇し、車両の走行挙動に違和感が生じると共に、燃料消費に無駄が発生するのを防止する。
ステップS6において、走行中の路面の勾配(下り勾配)を勾配センサ12によって検出された勾配θ<所定勾配θoになっているか否かを判断する。
これは走行中の路面の勾配θ≧所定勾配θoの場合はNOを選択してステップS16に進み、T/M PTO23の作動を継続する。
ステップS7において、クラッチ3の遮断、機械式変速機21のギヤ段をニュートラル(Nレンジ)にシフトする。
ステップS8にて、PTOギヤの係合を解除する。この状態でPTOは機械式変速機21との動力伝達は無くなる。
これは、変速制御装置5は、次の段階で車両が前進または、後進のどちらに機械式変速機21を制御するかを判断するものである。
ステップS9において、シフト指示装置53がRレンジ以外、即ち前進(Dレンジ)に操作されていれば、NOを選択してステップS10に進み、該ステップS10にて機械式変速機21をシフト指示装置53が指示している目標ギヤ段へとギヤシフトが開始される。
また、機械式変速機21(変速装置)が走行ギヤ段の状態であるかを判断する場合は、例えば、シフト指示装置53のレンジ位置がDレンジの位置か否かで判断しても良いし、変速装置のギア段位置がシフト指示装置のDレンジに対応するギア段位置であるかを判断しても良い。
ステップS11において、機械式変速機21の目標ギヤ段へのギヤシフト制御が開始されていることをメータクラスタMに配設されたギヤシフトインジケータ54に目標ギヤ段が点滅表示される。
自動走行パターンの場合は、アクセルペダル91の踏込み量、車速及び機械式変速機21の現状のギヤレンジに基づいて、最適な燃費及び運転感覚が得られるように、予め求められたマップに沿って目標ギヤ段が求められる。
一方、マニュアル操作パターンの場合は、ドライバがシフト指示装置53の操作レバー(図示省略)を所望の変速レンジになるように繰返し操作することにより、目標ギヤ段が設定される。
これは、T/M PTO23が遮断された状態で、エンジン1のT/M PTO23を駆動するのに要した動力が無くなり、車両の挙動が速くなり、ドライバの運転感覚の違和感の発生は、T/M PTO23が遮断された状態であることを認識させるものである。
一方、ステップS14にて、目標ギヤ段へのギヤシフトが完了していない場合は、ステップS11に戻り、ステップS11及び14を繰返して、目標ギヤ段へのシフトが完了するまで待機する。
ステップS16でリターンする。
ステップS12において、車両が停止しているか否かを判断する。
車両が停止した状態にならないとAMT2はRレンジに変速できないように制御されている。
これは、車両後退時の走行以外の作業は、後方確認が前方確認に対し視界が狭く(車両後方が荷台に隠れるため)安全確認がし難い。このため、一旦、車両を停止させることで、車両後方の安全確認をし易くするものである。
更に、車両が前進中に、突然後進するような操作が実施されると、車両に生じるショック及び、駆動ラインの損傷を生起するのを防止するためである。
車両が停止していない場合は、NOを選択してステップS9に戻る。
ステップS9及びステップS12を車両が停止するまで繰り返して待機する。
ステップS13にて、機械式変速機21をシフト指示装置53が指示しているRレンジへの変速を開始する。
ステップS11において、機械式変速機21のRレンジへのギヤシフト制御が開始されていることをメータクラスタMに配設されたギヤシフトインジケータ54に後退レンジを示す「R」が点滅表示される。
ステップS14、15、16は説明済みなので省略する。
また、シフト指示装置53がR(後退)レンジに操作されている場合は、車両を一旦停止させてから、機械式変速機21をRレンジに変速するようにしたので、後退時の安全を確保した上で、車両の駆動ライン保護が可能となる。
次に、図3に基づいて、幾つかの実施形態についての制御フローを説明する。
ステップS20にてスタートする。
ステップS21において、T/M PTO23が作動(機械式変速機21に接続されている。)しているか否かを判断する。
作動状態の場合は、YESを選択してステップS22に進む。
一方、ステップS21において、T/M PTO23が機械式変速機21と遮断されている場合は、NOを選択して、ステップS31に進み、本制御は終了し、リターンする。
PTOスイッチがON状態の場合は、T/M PTO23の作動を継続すると判断し、NOを選択してステップS31に進む。
ステップS22において、PTOスイッチ83がOFFされている場合は、YESを選択してステップS23に進む。
ステップS23において、シフト指示装置53がRレンジ以外、即ちD(前進)レンジに操作されていれば、NOを選択してステップS31に進み、本制御は終了しリターンする。
ステップS23において、シフト指示装置53がRレンジに操作されている場合は、YESを選択してステップS24に進む。
車両後退中の場合は、NOを選択してステップS31に進み、本制御は終了しリターンする。
一方、車両が停止している場合はYESを選択してステップS25に進む。
これは、AMT2は、車両が停止した状態にならないとR(後退)レンジに変速できないように制御されている。
ステップS26にて、PTO23を遮断する。
この状態でPTOは機械式変速機21との動力伝達は無くなる。
この実施形態では、車両の後退が停止してからPTO23を遮断する。
後退中に、PTO23を遮断すると、PTO23の作動に伴う負荷がPTO23の遮断によって無くなり、エンジン1のPTO23の駆動に要していた負荷が車両走行用に加わるため、車両の挙動が速くなり、ドライバの運転感覚との差が生じ、運転に戸惑いを感じるのを防止できる。
ここで目標ギヤ段は、上述した実施形態と同様に、自動走行パターンの場合は、アクセルペダル91の踏込み量、車速及び機械式変速機21の現状のギヤレンジに基づいて、最適な燃費及び運転感覚が得られるように、予め求められたマップに沿って求められる。
一方、マニュアル操作パターンの場合は、ドライバがシフト指示装置53の操作レバー(図示省略)を所望の変速レンジになるように繰返し操作することにより、目標ギヤ段が設定される。
ステップS28において、機械式変速機21の目標ギヤ段へのギヤシフトが開始されていることをメータクラスタMに配設された認識装置であるギヤシフトインジケータ54に目標ギヤ段が点滅表示される。
これは、T/M PTO23が遮断された状態で、エンジン1のT/M PTO23を駆動するのに要した動力が無くなり、車両の挙動が速くなり、ドライバの運転感覚の違和感の発生は、T/M PTO23が遮断された状態であることを認識させるものである。
ステップS31にてリターンする。
一方、ステップS29にて、目標ギヤ段へのギヤシフトが完了していない場合は、ステップS28に戻り、ステップS28及び29を繰返して、ギヤシフトが目標変速段への変速が完了するまで待機する。
そのため、車両が後退状態でPTO23を遮断するタイミングを、車両が停止してから実施することで、車両の挙動が運転者の感覚と異ならないようにして、安全運転を確保することができる。
2 機械式自動変速機(AMT)
3 クラッチ
5 変速制御装置
6 エンジン制御装置
8 外部機構作動指示装置(外部作動レバー)
9 アクセル装置
11 回転数センサ
12 勾配センサ
21 機械式変速機(変速装置)
22 ギヤシフトユニット(GSU)
23 トランスミッションPTO(T/M PTO)
25 車速センサ(停止状態判断手段)
31 クラッチアクチュエータ
51 PTO制御装置
52 クラッチ制御装置
53 シフト指示装置
54 ギヤシフトインジケータ(認識装置)
83 PTOスイッチ(PTO S/W)
100 PTO制御システム
Claims (5)
- 車両に搭載された変速装置と、
前記変速装置に動力を与える動力装置と、
前記動力装置と前記変速装置との間に配設され、前記変速装置への動力を接続及び遮断するためのクラッチと、
前記変速装置に接続及び遮断され、前記変速装置からの動力を外部に動力を取出すためのPTO装置と、
前記PTO装置を前記変速装置に接続及び遮断するためのPTOスイッチと、
前記変速装置のギヤ段を制御するための変速制御装置と、
前記クラッチの接続及び遮断を制御するためのクラッチ制御装置と、
前記PTOスイッチの切換に応じ前記PTO装置の接続及び遮断を制御するためのPTO制御装置と、を備え、
前記PTO制御装置は、前記変速装置が走行ギヤ段の状態で、前記PTOスイッチが遮断側に切換えられた場合、前記クラッチ制御装置が前記クラッチを遮断し、且つ、前記変速制御装置が前記変速装置をニュートラルとした後に、前記PTO装置を前記変速装置から遮断し、前記変速制御装置は、前記PTO装置が前記変速装置から遮断された後に、前記変速装置を目標ギヤ段に変更するように構成されることを特徴とするPTO搭載車両。 - 前記車両が停止状態か否か判断する停車状態判断装置と前記変速制御装置に変速指示を行うためのシフト指示装置と、を備え、
前記変速制御装置は、前記変速装置をニュートラルにした後に、前記シフト指示装置がRレンジの位置である場合は、前記停車状態判断装置が停車状態と判定した後に、前記変速装置を後進段に変更するように構成されることを特徴とする請求項1記載のPTO搭載車両。 - 前記車両が停止状態か否か判断する停車状態判断装置と、を備え、
前記変速制御装置は、前記車両が後進状態時において前記PTOスイッチがOFF操作された場合、前記停車状態判断装置が停車状態と判定するまで前記PTO装置の動力伝達を遮断しないようにしたことを特徴とする請求項1記載のPTO搭載車両。 - 前記変速制御装置は、前記車両の車速、前記動力装置の回転数、及び走行中の路面下り勾配の少なくともいずれか一つが所定値以上の場合は、前記PTO装置の動力遮断は実施しないようにしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のPTO搭載車
両。 - 前記変速制御装置は、前記車両の走行中に前記PTO装置の動力を遮断した時に、ドライバに前記PTO装置の動力が遮断されたことを認識させる認識装置を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のPTO搭載車両。
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