JP6354792B2 - 内燃機関用ピストン - Google Patents

内燃機関用ピストン Download PDF

Info

Publication number
JP6354792B2
JP6354792B2 JP2016117626A JP2016117626A JP6354792B2 JP 6354792 B2 JP6354792 B2 JP 6354792B2 JP 2016117626 A JP2016117626 A JP 2016117626A JP 2016117626 A JP2016117626 A JP 2016117626A JP 6354792 B2 JP6354792 B2 JP 6354792B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piston
piston pin
pin support
forming wall
central
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016117626A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017223133A (ja
Inventor
和男 市川
和男 市川
光一 中野
光一 中野
一彦 日向
一彦 日向
浩之 水原
浩之 水原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2016117626A priority Critical patent/JP6354792B2/ja
Publication of JP2017223133A publication Critical patent/JP2017223133A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6354792B2 publication Critical patent/JP6354792B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)

Description

本発明は、内燃機関用ピストンに関する。
従来より、ピストン本体の内部に中空部が形成された内燃機関用ピストンが知られている。例えば、特許文献1に記載の内燃機関用ピストンは、キャビティが設けられかつピストン本体の頂部を形成するヘッド部材(頂部形成壁部)と、ピンボス部(ピストンピン支持部)を有しかつ上記ヘッド部材に連結されるスカート部材とを備え、上記ヘッド部材と上記スカート部材とは、上記キャビティの底部が上記ピンボス部の上部と直接結合することで連結されており、上記キャビティの周囲には、上記キャビティのピストン径方向外側の壁部、上記ヘッド部材のピストン径方向外側の壁部及び上記ピンボス部の上部によって、オイル通路(中空部)が形成されている、というものである。
特開平01−178756号公報
ところで、一般的に、ピストン頂部を形成する頂部形成壁部における燃焼室側の部分は、上記燃焼室のペントルーフ形状に対応して上記燃焼室側に突出しており、特許文献1に記載のピストンのように、キャビティの底部がピストンピン支持部の上部と直接結合することはなく、キャビティ(頂部形成壁部)とピストンピン支持部とが離間していることが多い。
上記のように頂部形成壁部とピストンピン支持部とが離間しているピストンにおいても、ピストン全体の軽量化のために、頂部形成壁部とピストンピン支持部との間を金属部材等で埋めるのではなく、ピストン本体の内部に中空部が形成されるように、頂部形成壁部とピストンピン支持部とを連結する連結部が設けられることがある。
中空部が形成されるように連結部を設けると、ピストン全体の軽量化を図ることができる一方、ピストン全体の剛性が低下するため、内燃機関の燃焼サイクルにおける燃焼行程で発生する燃焼圧によって上記頂部形成壁部が押圧された際に、上記頂部形成壁部が変形してしまうおそれがある。上記頂部形成壁部や上記連結部の肉厚を厚くすれば、上記頂部形成壁部の変形が抑制されるが、このようにするとピストン全体の軽量化が困難になる。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ピストン本体の内部に中空部が形成されたピストンにおいて、該ピストン全体の軽量化と剛性の確保とを両立させることにある。
上記課題を解決するために、本発明は、気筒内を往復動可能に収容されたピストン本体を備えた内燃機関用ピストンを対象として、上記ピストン本体は、ピストン外形形状に沿って形成されかつ上記ピストン本体の頂部を形成する頂部形成壁部を有する外形周縁部と、ピストンピンの軸方向両端部がそれぞれ挿入される挿入孔を有しかつ上記ピストンピンの軸方向に互いに離間しかつ上記挿入孔に挿入された上記両端部をそれぞれ支持する略円筒状の一対のピストンピン支持部と、上記一対のピストンピン支持部を、それぞれ上記外形周縁部に連結する連結部と、上記頂部形成壁部、上記一対のピストンピン支持部のうちの少なくとも一方のピストンピン支持部及び上記連結部を含む複数の壁部によって、上記頂部形成壁部と上記少なくとも一方のピストンピン支持部との間に形成された中空部と、を備えており、上記中空部内には、上記少なくとも一方のピストンピン支持部における上記頂部形成壁部に対向する部分と、上記頂部形成壁部におけるピストン径方向の中央部とを連結させるように延びかつ上記頂部形成壁部を支持する少なくとも1つの中央支持柱が設けられており、上記中空部は、上記頂部形成壁部と上記一対のピストンピン支持部との間にそれぞれ形成されており、上記中央支持柱は、上記一対のピストンピン支持部における上記頂部形成壁部と対向する部分と、上記頂部形成壁部におけるピストン径方向の中央部とをそれぞれ連結させるように、上記両中空部内にそれぞれ設けられており、上記両中央支持柱における上記頂部形成壁部との接続部分同士は、上記ピストンピン支持部の中心軸方向に離間している、構成とした。
この構成によると、上記中空部内に上記中央支持柱が設けられているため、ピストン全体の、軽量化と剛性の確保とを両立させることができる。
具体的には、上記頂部形成壁部と上記少なくとも一方のピストンピン支持部との間に形成された中空部内に、上記ピストンピン支持部における上記頂部形成壁部と対向する部分と上記頂部形成壁部におけるピストン径方向の中央部とを連結させるように中央支持柱を設けることで、該中央支持柱で、内燃機関の燃焼サイクルにおける燃焼行程で発生する燃焼圧に基づく荷重を受けて、該燃焼圧に基づく荷重に対して上記頂部形成壁部を支持することができるようになる。これにより、ピストン全体の剛性を確保することができ、上記燃焼荷重等によって、上記頂部形成壁部が変形してしまうのを防止することができる。
また、上記中央支持柱を設けることによって、上記連結部の肉厚を薄くしたとしても、ピストン全体の剛性を確保することができるため、上記連結部の肉厚を薄くすることができ、ピストン全体の軽量化を図ることができる。
したがって、ピストン本体の内部に中空部が形成されたピストンにおいて、ピストン全体の軽量化と剛性の確保とを両立することができる
さらに上記の構成によると、上記中空部が、上記頂部形成壁部と上記一対のピストンピン支持部との間にそれぞれ形成されており、上記中央支持柱が両中空部にそれぞれ設けられているため、上記燃焼圧に基づく荷重を両中央支持柱で分散して受けることができ、ピストン全体の剛性を一層確保することができる。
また、仮に、両中央支持柱における上記頂部形成壁部との接続部分同士が結合されていると、上記接続部分同士の結合部分に荷重が集中してしまうが、上記両中央支持柱における上記頂部形成壁部との接続部分同士を、上記ピストンピン支持部の中心軸方向に離間させることによって、上記中央支持柱と上記頂部形成壁部との接続部分における荷重の集中を防止して、上記燃焼圧に基づく荷重をそれぞれの中央支持柱に確実に分散させることができる。また、各中央支持柱と上記頂部形成壁部との接続部分が荷重の集中によって破損するのを防止することができる。
上記内燃機関用ピストンにおいて、上記中央支持柱が設けられた上記中空部内には、上記中空部を形成する上記複数の壁部のうち上記ピストンピン支持部の中心軸方向に位置する2つの壁部において、該2つの壁部のうち上記ピストンピン支持部の中心軸方向の中央から遠い方の壁部と、上記ピストンピン支持部における上記頂部形成壁部と対向する部分とを連結させるように、上記ピストンピン支持部における上記頂部形成壁部と対向する部分から、ピストン径方向外側かつ頂部側に斜めに延びる外側支持柱がさらに設けられている、ことが望ましい。
すなわち、上記頂部形成壁部に燃焼圧がかかったときには、上記ピストン本体全体が該燃焼圧によって押圧されて、上記ピストンピン支持部が上記ピストンピンを押圧する。上記ピストンピンが上記ピストンピン支持部に押圧されると、上記ピストンピン支持部には上記ピストンピンからの該押圧に対する反力がかかる。このピストンピンからの反力についても適切に受けることができるようにしておく必要があるが、上記外側支持柱を設けておくことによって、上記ピストンピンから上記ピストンピン支持部にかかる反力を、上記中央支持柱と上記外側支持柱とで分散して適切に受けることができる。この結果、ピストン全体の剛性をより確保することができる。
上記中空部内に上記中央支持柱及び上記外側支持柱がそれぞれ設けられた内燃機関用ピストンにおいて、同じ中空部内に設けられた上記中央支持柱及び上記外側支持柱において、当該中央支持柱における上記ピストンピン支持部との接続部分と、当該外側支持柱における上記ピストンピン支持部との接続部分とは、互いに上記ピストンピン支持部の中心軸方向に離間している、ことが望ましい。
すなわち、仮に、同じ中空部内に設けられた上記中央支持柱及び上記外側支持柱において、当該中央支持柱における上記ピストンピン支持部との接続部分と、当該外側支持柱における上記ピストンピン支持部との接続部分とが結合されていると、上記ピストンピン支持部との上記接続部分同士の結合部分に上記ピストンピンからの反力が集中してしまうが、上記中央支持柱における上記ピストンピン支持部との接続部分と、上記外側支持柱における上記ピストンピン支持部との接続部分とが互いに上記ピストンピン支持部の中心軸方向に離間していれば、上記ピストンピンからの反力を上記中央支持柱と上記外側支持柱とに確実に分散させることができる。また、上記ピストンピン支持部と上記中央支持柱及び上記外側支持柱との接続部分が、上記ピストンピンからの反力によって破損してしまうのを防止することができる。
上記内燃機関用ピストンにおいて、上記中央支持柱は、上記ピストンピン支持部から上記頂部形成壁部に向かうに連れてピストン径方向内側に傾斜するように形成されており、ピストン軸方向及び上記ピストンピン支持部の中心軸方向の両方に垂直な方向から見た、上記中央支持柱の上記ピストンピン支持部の中心軸方向に対する鋭角側の角度は、30度以上90未満に設定されている、ことが望ましい。
すなわち、ピストン軸方向及び上記ピストンピン支持部の中心軸方向の両方に垂直な方向から見た、上記中央支持柱の上記ピストンピン支持部の中心軸方向に対する鋭角側の角度が小さすぎると、上記燃焼圧がかかった際に、上記中央支持柱自体が大きく変形してしまい、該中央支持柱で上記頂部形成壁部を支持することができなくなってしまう。そのため、上記中央支持柱を、上記ピストンピン支持部から上記頂部形成壁部に向かうに連れてピストン径方向内側に傾斜するように形成し、ピストン軸方向及び上記ピストンピン支持部の中心軸方向の両方に垂直な方向から見た、上記ピストンピン支持部の中心軸方向に対する鋭角側の角度を30度以上90未満に設定することによって、上記燃焼圧に基づく荷重を上記中央支持柱で受けて、上記頂部形成壁部を支持することができるようになる。
本発明の第2の態様は、気筒内を往復動可能に収容されたピストン本体を備えた内燃機関用ピストンを対象として、上記ピストン本体は、ピストン外形形状に沿って形成されかつ上記ピストン本体の頂部を形成する頂部形成壁部を有する外形周縁部と、ピストンピンの軸方向両端部がそれぞれ挿入される挿入孔を有しかつ上記ピストンピンの軸方向に互いに離間しかつ上記挿入孔に挿入された上記両端部をそれぞれ支持する略円筒状の一対のピストンピン支持部と、上記一対のピストンピン支持部を、それぞれ上記外形周縁部に連結する連結部と、上記頂部形成壁部、上記一対のピストンピン支持部のうちの少なくとも一方のピストンピン支持部及び上記連結部を含む複数の壁部によって、上記頂部形成壁部と上記少なくとも一方のピストンピン支持部との間に形成された中空部と、を備えており、上記中空部内には、上記少なくとも一方のピストンピン支持部における上記頂部形成壁部に対向する部分と、上記頂部形成壁部におけるピストン径方向の中央部とを連結させるように延びかつ上記頂部形成壁部を支持する少なくとも1つの中央支持柱が設けられており、上記中央支持柱が設けられた上記中空部内には、上記中空部を形成する上記複数の壁部のうち上記ピストンピン支持部の中心軸方向に位置する2つの壁部において、該2つの壁部のうち上記ピストンピン支持部の中心軸方向の中央から遠い方の壁部と、上記ピストンピン支持部における上記頂部形成壁部と対向する部分とを連結させるように、上記ピストンピン支持部における上記頂部形成壁部と対向する部分から、頂部側かつピストン径方向外側に斜めに延びる外側支持柱がさらに設けられている、という構成とした。
本発明の第3の態様は、気筒内を往復動可能に収容されたピストン本体を備えた内燃機関用ピストンを対象として、上記ピストン本体は、ピストン外形形状に沿って形成されかつ上記ピストン本体の頂部を形成する頂部形成壁部を有する外形周縁部と、ピストンピンの軸方向両端部がそれぞれ挿入される挿入孔を有しかつ上記ピストンピンの軸方向に互いに離間しかつ上記挿入孔に挿入された上記両端部をそれぞれ支持する略円筒状の一対のピストンピン支持部と、上記一対のピストンピン支持部を、それぞれ上記外形周縁部に連結する連結部と、上記頂部形成壁部、上記一対のピストンピン支持部のうちの少なくとも一方のピストンピン支持部及び上記連結部を含む複数の壁部によって、上記頂部形成壁部と上記少なくとも一方のピストンピン支持部との間に形成された中空部と、を備えており、上記中空部内には、上記少なくとも一方のピストンピン支持部における上記頂部形成壁部に対向する部分と、上記頂部形成壁部におけるピストン径方向の中央部とを連結させるように延びかつ上記頂部形成壁部を支持する少なくとも1つの中央支持柱が設けられており、上記中央支持柱は、上記ピストンピン支持部から上記頂部形成壁部に向かうに連れてピストン径方向内側に傾斜するように形成されており、ピストン軸方向及び上記ピストンピン支持部の中心軸方向の両方に垂直な方向から見た、上記中央支持柱の上記ピストンピン支持部の中心軸方向に対する鋭角側の角度は、30度以上90未満に設定されている、という構成とした。
以上説明したように、本発明によると、頂部形成壁部、一対のピストンピン支持部のうちの少なくとも一方のピストンピン支持部及び連結部を含む複数の壁部によって、上記頂部形成壁部と上記少なくとも一方のピストンピン支持部との間に形成された中空部内に、上記ピストンピン支持部における上記頂部形成壁部と対向する部分と、上記頂部形成壁部とを連結させるように延びる中央支持柱を設けることによって、該中央支持柱で、内燃機関の燃焼サイクルで発生する燃焼圧に基づく荷重を受けて、上記頂部形成壁部を支持することができるようになる。これにより、ピストン全体の剛性を確保することができる。また、上記中央支持柱を設けることによって、上記連結部の肉厚を薄くしたとしてもピストン全体の剛性が確保されるため、上記頂部形成壁部や上記連結部の肉厚を薄くすることができ、ピストン全体の軽量化を図ることができる。この結果、ピストン本体の内部に中空部が形成されたピストンにおいて、該ピストン全体の軽量化と剛性の確保とを両立させることができる。
本発明の実施形態に係る内燃機関用ピストンが適用された、エンジンの断面図である。 上記内燃機関用ピストンを示す斜視図である。 図2のIII-III線断面図である。 上記内燃機関用ピストンをピストンの中心軸方向に垂直でありかつオイル流入口及びオイル流出口を通る面で切断した断面図である。 図2のV-V線断面図である。 ピストン支持部の中心軸方向に対する中央支持柱の角度と、上記内燃機関用ピストンに頂部側から荷重をかけた際に、頂部形成壁部にかかる応力との関係を示すグラフである。 本発明に係る実施形態の変形例を示す図3相当図である。 中空部が体心立方格子状に設けられた構造をなす補強部材の格子構造を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態1に係る内燃機関用ピストン1(以下、ピストン1という)が適用されたエンジン102の断面を示す。
この内燃機関としてのエンジン102は、1番気筒乃至4番気筒が順に図1の紙面に垂直な方向に直列に配置された直列4気筒エンジンであって、自動車等の車両に搭載される。このエンジン102は、シリンダヘッド104、シリンダブロック105、ロアブロック106及びオイルパン(図示省略)が上下に連結されることで構成されている。シリンダブロック105には、4つの気筒108が配設され、各気筒108内に、上記ピストン本体1aが該気筒108の内周面に対して、当該気筒108の軸方向(ピストン本体1aの中心軸方向と一致する)に摺動可能にそれぞれ配設されている。
ピストン1は、ピストン本体1aとピストンピン1bとを備えており、ピストン本体1aは、ピストンピン1bを介してコネクティングロッド110の小端部と連結され、コネクティングロッド110の反小端部側にある大端部は、ロアブロック106に回転自在に支持されたクランク軸111と連結されている。ピストン1は、エンジン102の燃焼サイクル(吸気行程、圧縮行程、燃焼行程(膨張行程)及び排気行程)の繰り返しによって、気筒108内で、気筒108の軸方向に往復動(本実施形態では上下動)するものである。そして、このピストン1の往復動がコネクティングロッド110を介してクランク軸111に伝達されて、該クランク軸111が回転する。シリンダブロック105の気筒108と、ピストン本体1aの頂部形成壁部3(図2参照)と、シリンダヘッド104とによって燃焼室112が気筒108毎に区画される。燃焼室112の上部は所謂ペントルーフ形状をなしている。
シリンダヘッド104には、各燃焼室112に開口する吸気ポート113と排気ポート114とが気筒108毎に2つずつ(図1では1つずつ示している)設けられている。各吸気ポート113には、各吸気ポート113をそれぞれ開閉する吸気バルブ115がそれぞれ設けられ、各排気ポート114には、各排気ポート114をそれぞれ開閉する排気バルブ116がそれぞれ設けられている。これら吸気バルブ115及び排気バルブ116は、不図示のカムシャフトの回動力によって開閉するようになっている。
シリンダブロック105には、気筒108の排気側の側壁内を気筒列方向に延びるメインギャラリ54が設けられている。このメインギャラリ54には、エンジン102に配設されたオイルポンプ(図示省略)から吐出されたオイルが流通している。メインギャラリ54の下側近傍には、このメインギャラリ54と連通するピストン冷却用のオイルジェット28が気筒108毎に設けられている。このオイルジェット28は、ピストン本体1aの下側に配置されたノズル部28aを有しており、ノズル部28aからピストン本体1aの頂部形成壁部3近傍に形成されたオイル流入口20(図3及び図4参照)に向けてエンジンオイル(以下、単にオイルという)を噴射するように構成されている。本実施形態では、エンジン102が作動している間は、オイルジェット28から常にオイルが噴射されるようになっている。尚、ピストン本体1aが下死点に到達したタイミング、すなわち、ピストン本体1aがノズル部28aに最も近づくタイミングでオイルジェット28からオイルが噴射されるように構成されていてもよい。
次に、図2〜図6を参照しながら、上記ピストン本体1aの構成について詳細に説明する。
図2に示すように、ピストン本体1aの上部は、上記気筒108の内周壁面に対して、上記気筒108の軸方向に摺動する円筒状部2と、この円筒状部2の上側の開口を塞ぎかつピストン本体1aの頂部を形成する頂部形成壁部3とで形成されている。頂部形成壁部3の外周部を除く部分は、燃焼室112のペントルーフ形状に対応して上側に突出しており、頂部形成壁部3におけるピストン径方向の中央部には、キャビティ3aが形成されている。また、円筒状部2の外周面には、不図示のピストンリングが嵌められる複数(本実施形態では、3つ)の凹溝部2aがそれぞれ全周に亘って形成されている。
ピストン本体1aの下部(円筒状部2の下側)には、2つのスカート部4がピストン径方向でかつピストンピン1b(図1参照)の軸方向(後述のピストンピン支持部7の中心軸C方向と一致する)に対して垂直な方向に対向するように設けられている。
上記円筒状部2、頂部形成壁部3及びスカート部4は、ピストン外形形状に沿って形成されかつ予め設定された設定肉厚を有する外形周縁部6とされている。尚、外形周縁部6の肉厚部分は、中実である。
2つのスカート部4の間には、上記ピストンピンの両端部がそれぞれ挿入される挿入孔7aを有しかつ該挿入孔7aに挿入された該両端部をそれぞれ支持する所定肉厚の略円筒状の一対のピストンピン支持部7が設けられている。一対のピストンピン支持部7は、同軸にかつ該ピストンピン支持部7の中心軸C方向(ピストンピン1bの軸方向)に互いに第1所定距離L1だけ離間して配置されている(図5参照)。また、ピストンピン支持部7は、クランク軸の回転方向との関係で、ピストンピン支持部7の軸方向から見て、ピストン1の中心軸に対して僅かに左側又は右側(本実施形態では左側)にずらして配置されている。一対のピストンピン支持部7の肉厚部分(ピストンピン支持部7の外周面と内周面との間の部分)も、外形周縁部6の肉厚部分と同様に、中実である。尚、第1所定距離L1は、キャビティ3aにおける、ピストン本体1aの中心軸方向及びピストンピン支持部7の中心軸C方向の両方に垂直な方向の幅よりも狭い距離である。
外形周縁部6の肉厚(上記設定肉厚)及びピストンピン支持部7の肉厚(上記所定肉厚)は、ピストン本体1a形状を維持しかつピストンピン1bを支持しつつピストン本体1aを出来る限り軽量化することが可能な肉厚にする。外形周縁部6及びピストンピン支持部7において、肉厚が一定である必要ははく、部分的に薄くなるか、又は厚くなっていてもよい。
また、頂部形成壁部3と一対のピストンピン支持部7との間には、一対のピストンピン支持部7を、それぞれ上記外周縁部6に連結する連結部8が設けられている。また、頂部形成壁部3と一対のピストンピン支持部7との間には、頂部形成壁部3、一対のピストンピン支持部7及び連結部8によって囲まれて形成された中空部9がそれぞれ設けられている。頂部形成壁部3、ピストンピン支持部7及び連結部8は、中空部9を形成する複数の壁部を構成する。
上記連結部8は、図3に示すように、両中空部9を形成する複数の壁部において、ピストン本体1aの中心軸に垂直な方向を囲む壁部である周壁部82と、両中空部9内に設けられ、ピストンピン支持部7から外形周縁部6へ略放射状に延びて、両中空部9内を複数の区画室9a(本実施形態では、中空部9毎にそれぞれ5室、合計で10室)に区画する複数の区画壁83(本実施形態では、中空部9毎に4つ、合計で8つ)とで構成されている。同じ中空部9内に形成された複数の区画壁83には、同じ中空部9内に形成された複数の区画室9aを互いに連通させるための連通孔10がそれぞれ設けられている。連結部8(周壁部82及び区画壁83)は、中実である。尚、連結部8が、中空ハニカム構造をなす中空ハニカム構造部を有していてもよい。また、本実施形態では、同じ中空部9内に設けられた複数の区画壁83は、ピストン本体1aの中心軸及びピストンピン支持部7の中心軸Cを含む平面について略対称な形状となるように、それぞれ形成されているが、ピストン本体1aの中心軸及びピストンピン支持部7の中心軸Cを通る面について非対称な形状となっていてもよい。
各周壁部82は、図4に示すように、ピストンピン支持部7の中心軸C方向に位置する2つの壁部のうちピストンピン支持部7の中心軸C方向の中央から遠い方の壁部である外壁部82aと、上記2つの壁部のうちピストンピン支持部7の中心軸C方向の中央に近い方の壁部である内壁部82bと、ピストン1の中心軸方向及びピストンピン支持部7の中心軸C方向の両方に垂直な方向の両側の壁部である側壁部82cとをそれぞれ有している。各周壁部82を構成する各壁部82a〜82cは、互いに一体形成されている。
中空部9は、図3に示すように、頂部形成壁部3、ピストンピン支持部7及び周壁部82(詳しくは側壁部82c)によって、ピストンピン支持部7の中心軸C方向から見た断面が、該ピストンピン支持部7を中心とする略扇形をなすようにそれぞれ形成されている。また、各区画壁83がピストンピン支持部7から外形周縁部6へ向かって略放射状に延びることで、各区画室9aは、ピストンピン支持部7から外形周縁部6に向かって略放射状をなすように広がっている。
両中空部9は、それぞれ、頂部形成壁部3を冷却するためのオイルが流通する冷却通路を構成するものであり、図4に示すように、両中空部9をそれぞれ形成する周壁部82の内壁部82bには、エンジン102(図1参照)に配設されたオイルジェット28(図1参照)から噴射されたオイルを、中空部9内に流入させるためのオイル流入口20と、中空部9内からオイルを流出させるためのオイル流出口30と、がそれぞれ形成されている。両中空部9内にそれぞれ流入したオイルは、両中空部9内にそれぞれ形成された区画室9a内に溜められて、ピストン1の往復動によって区画室9a内で撹拌されながら、頂部形成壁部3の中空部9側の壁面と接触してピストン本体1aの頂部を冷却する。
また、本実施形態では、図3に示すように、上記周壁部82におけるピストンピン支持部7との接続部分又は該接続部分の近傍とスカート部4の下端部とを連結する補強部15が設けられている。補強部15は、中実である。尚、本実施形態では、補強部15は、ピストンピン支持部7の軸方向から見て、ピストン1の中心軸及びピストンピン支持部7の中心軸Cの両方に垂直な方向(図3の左右方向)の両側にそれぞれ設けられているが、クランク軸111の回転によって荷重がかかりやすい側(吸排気方向の吸気側、図3では右側)にのみ設けられていてもよい。また、補強部15が、連結部8と同様に、中空ハニカム構造をなす中空ハニカム構造部を有していてもよい。
本実施形態では、図5に示すように、両中空部9内には、両ピストンピン支持部7における頂部形成壁部3と対向する部分、すなわち、両ピストンピン支持部7の上部7bと、ピストン1の頂部形成壁部3におけるピストン径方向の中央部、詳しくはキャビティ3aの底部とを連結させるように、ピストンピン支持部7の上部7bから頂部形成壁部3に向かってピストン径方向内側に斜めに延びた一対の中央支持柱16が形成されている。詳しくは後述するが、中央支持柱16は、エンジン102の燃焼サイクルの燃焼行程において発生する燃焼圧に基づく荷重に対して頂部形成壁部3を支持するためのものである。
両中央支持柱16は、それぞれ直径が2mm〜5mmの中実な円柱状をなしており、両中央支持柱16は、ピストン本体1aの中心軸方向上側から見たときに、少なくともピストンピン支持部7側の端部が、ピストンピン支持部7の中心軸C上に位置するようにそれぞれ形成されている。本実施形態では、両中央支持柱16は、それぞれピストンピン支持部7の上部7bからキャビティ3aの底部へ向かって、キャビティ3aの底部に近づくに連れてピストンピン支持部7の中心軸C方向において互いに接近するように、ピストン径方向内側に傾斜して延びている。また、両中央支持柱16は、ピストン本体1aの中心軸方向の中間の部分で内壁部82bと一体となって、キャビティ3aの底部まで延びている。
両中央支持柱16、ピストン本体1aの中心軸方向及びピストンピン支持部7の中心軸C方向の両方に垂直な方向から見た、ピストンピン支持部7の中心軸C方向に対する鋭角側が、所定の角度範囲となるようにそれぞれ設けられている。また、図5に示すように、両中央支持柱16における頂部形成壁部3との接続部分同士は、ピストンピン支持部7の中心軸C方向に第2所定距離L2だけ離間するようにそれぞれ設けられている。以下、上記角度範囲と上記第2所定距離L2の大きさとについて、図6を参照しながら説明する。
図6は、中央支持柱16のピストン支持部7の中心軸C方向に対する鋭角側の角度と、頂部形成壁部3全体に頂部側(本実施形態では上側)から均一に荷重をかけた際に、該頂部形成壁部3にかかる応力との関係をシミュレーションによって算出した結果を示すグラフである。
上記シミュレーションでは、第2所定距離L2が0mm,20mm及び40mmの各値の場合に、中央支持柱16のピストンピン支持部7の中心軸C方向に対する鋭角側の角度を変化させたときの、頂部形成壁部3にかかる応力の最大値を計算している。上記シミュレーションの条件としては、ピストン1の直径を300mmとし、ピストンピン支持部7の上部7bと頂部形成壁部3との間隔を200mmとし、中央支持柱16の直径を3mmとするとともに、頂部形成壁部3全体にかける荷重を100Nとしている。尚、このシミュレーションでは、中央支持柱16が、外壁部82aと接続されるようなレイアウトとなってしまう角度の範囲、すなわち、第2所定距離L2が0mmのときの12度未満の範囲、第2所定距離L2が20mmのときの25度未満の範囲、及び、第2所定距離L2が40mmのときの28度未満の範囲については計算していないため、これらの範囲については、図6に示されていない。
第2所定距離L2が0mm,20mm及び40mmのときの頂部形成壁部3にかかる応力の最大値に注目すると、第2所定距離L2が0mm、すなわち両中央支持柱16と頂部形成壁部3との接続部分同士が結合している状態よりも、第2所定距離L2が20mm,40mm、すなわち両中央支持柱16と頂部形成壁部3との接続部分同士が離間している状態の方が、頂部形成壁部3にかかる応力が全体的に小さくなることが分かる。これは、両中央支持柱16と頂部形成壁部3との接続部分が互いに結合しているときには、上記接続部分に荷重が集中してかかってしまう一方、上記接続部分同士が離間しているときには、荷重が両中央支持柱16に分散されて、上記接続部分に応力が集中しにくくなるためである。
また、第2所定距離L2が0mmのときには、基本的に上記鋭角側の角度が小さくなるにつれて頂部形成壁部3にかかる応力の最大値が上昇する一方、第2所定距離L2が20mm及び40mmのときには、上記鋭角側の角度が30度以上90度未満の範囲において、頂部形成壁部3にかかる応力の最大値が略一定であることが分かる。すなわち、両中央支持柱16と頂部形成壁部3との接続部分同士が結合している状態よりも、両中央支持柱16と頂部形成壁部3との接続部分同士が離間している状態の方が、頂部形成壁部3にかかる応力が上記鋭角側の角度に対して変化しにくくなる。
さらに、第2所定距離L2の値に関わらず、上記鋭角側の角度が30度未満になると、頂部形成壁部3にかかる応力の最大値が急増することが分かる。つまり、上記鋭角側の角度が30度未満になると、頂部形成壁部3にかかる荷重を両中央支持柱16で受けきれず、両中央支持柱16で頂部形成壁部3を支持できなくなり、該頂部形成壁部3に大きな応力がかかるようになる。
このシミュレーションの結果から、本実施形態では、第2所定距離L2、及び、中央支持柱16のピストンピン支持部7の中心軸C方向に対する鋭角側の角度の範囲を、頂部形成壁部3全体に頂部側から荷重がかかった際に、該頂部形成壁部3にかかる応力の最大値が安定して7N/mm2以下になるような値に設定している。具体的には、第2所定距離L2を20mm〜40mm程度に設定するとともに、ピストン本体1aの中心軸方向及びピストンピン支持部7の中心軸C方向の両方に垂直な方向から見た、ピストンピン支持部7の中心軸C方向に対する鋭角側の角度を30度以上90度未満の範囲に設定している。
また、本実施形態では、図5に示すように、中央支持柱16が設けられた中空部9内には、中空部9を形成する複数の壁部のうちピストンピン支持部7の中心軸C方向に位置する2つの壁部である外壁部82a及び内壁部82bにおいて、外壁部82a及び内壁部82bのうちピストンピン支持部7の中心軸C方向の中央から遠い方の壁部である外壁部82aと、一対のピストンピン支持部7の上部7bとをそれぞれ連結させるように、ピストンピン支持部7の上部7bから、頂部形成壁部3側(頂部側)かつピストン径方向外側に斜めに延びる外側支持柱17がそれぞれ設けられている。詳しくは後述するが、外側支持柱17は、ピストン本体1aに上記燃焼圧がかかる際に、ピストンピン1bからピストンピン支持部7にかかる反力に対して、ピストンピン支持部7をそれぞれ支持するためのものである。
外側支持柱17は、中央支持柱16と同様に、それぞれ直径が2mm〜5mmの中実な円柱状をなしている。両外側支持柱17は、図4に示すように、ピストン本体1aの中心軸方向から見たときに、少なくともピストンピン支持部7側の端部が、ピストンピン支持部7の中心軸C上に位置するように形成されている。
また、両外側支持柱17は、ピストン本体1aの中心軸方向及びピストンピン支持部7の中心軸C方向の両方に垂直な方向から見た、ピストンピン支持部7の中心軸C方向に対する鋭角側の角度が、30度〜60度となるように形成されている。
さらに、図5に示すように、同じ中空部9内に設けられた中央支持柱16及び外側支持柱17において、当該中央支持柱16におけるピストンピン支持部7との接続部分と、当該外側支持柱17におけるピストンピン支持部7との接続部分とは、互いにピストンピン支持部7の中心軸C方向に第3所定距離L3離間している。第3所定距離L3は、第2所定距離L2よりも短いか、又は、第2所定距離L2と同程度の距離に設定されており、具体的には10mm〜20mm程度に設定されている。
外形周縁部6、ピストンピン支持部7、連結部8、補強部15、中央支持柱16及び外側支持柱17は、金属部材(本実施形態では、アルミニウム合金)で互いに一体形成されたものである。
上記のようなピストン1のピストン本体1aを製造するには、金属積層造型機(例えば、3Dプリンタ)によって製造することが望ましい。金属積層造型機によってピストン本体1aを製造するには、例えばピストン本体1aの頂部形成壁部3から層状に一層ずつ順に形成して、これらの層を積み重ねる。上記各層においては、粒径が例えば20μm以上125μm以下の金属粉末を一様に敷き、その敷いた金属粉末にレーザー光でスキャンすることにより焼結と融解凝固とを繰り返して造型する。このとき中空部9に相当する箇所にはレーザー光を照射しないので金属粉末がそのまま残る。中空部9内に残った金属粉末は、オイル流入口20、オイル流出口30及び連通孔10を通じて取り除かれる。これにより、外形周縁部6、ピストンピン支持部7、連結部8、補強部15、中央支持柱16及び外側支持柱17は、金属部材(本実施形態では、アルミニウム合金)で互いに一体形成されてなるピストン本体1aが完成する。尚、連結部8や補強部15がハニカム構造部を有している場合には、ハニカム構造部のハニカム孔に相当する箇所にはレーザー光を照射しないようにして、上記ハニカム孔が形成される。そして、上記ハニカム孔内に残った金属粉末は、別途設けた孔を通じて取り除かれるようになっている。
尚、中空部9を形成する際に、上記金属積層造型機を用いる製造以外にも、例えば、塩中子を用いた鋳造によって形成することが可能である。塩中子を用いる場合には、鋳造を行った後、中空部9を形成している塩中子を水等で溶解させて、オイル流入口20、オイル流出口30及び連通孔10を通じて取り除くことで、中空部9が形成される。
エンジン102の燃焼サイクルにおける燃焼行程では、ピストン本体1aの頂部形成壁部3に燃焼圧がかかる。そのため、上記燃焼圧によって頂部形成壁部3が変形しないように、ピストン本体1aの構成を、上記燃焼圧に基づく荷重を適切に受けることができるような構成とする必要がある。
これに対し、本実施形態では、頂部形成壁部3と一対のピストンピン支持部7との間にそれぞれ形成された中空部9内に、ピストンピン支持部7の上部7bと頂部形成壁部3におけるピストン径方向の中央部とを連結させるように中央支持柱16をそれぞれ設けることによって、上記燃焼圧に基づく荷重を両中央支持柱16で受けて、頂部形成壁部3を支持することができる。つまり、中央支持柱16を設けることによって、ピストン1全体の剛性を確保することができる。これにより、上記燃焼圧によって、頂部形成壁部3が変形してしまうのを防止することができる。また、中央支持柱16を設けて、ピストン1全体の剛性を確保することによって、頂部形成壁部3や連結部8の肉厚を薄くすることができるため、ピストン1全体の軽量化を図ることができる。したがって、ピストン本体1aの内部に中空部9が形成されたピストン1において、該ピストン1全体の、軽量化と剛性の確保とを両立させることができる。
また、本実施形態では、両中央支持柱16における頂部形成壁部3との接続部分同士は、ピストンピン支持部7の中心軸C方向に第2所定距離L2だけ離間している。この第2所定距離L2を、上記エンジンの燃焼サイクルにおいて、両中央支持柱16に燃焼圧に基づく荷重がかかる際に、該燃焼圧に基づく荷重が各中央支持柱16にそれぞれ略均等に分散されて、頂部形成壁部3にかかる応力を十分に抑えることができる程度の距離に設定することで、具体的には20mm〜40mm程度に設定することで、上記燃焼圧に基づく荷重がそれぞれの中央支持柱16に略均一に分散されるようになり、ピストン1の剛性を一層確保することができる。また、仮に、両中央支持柱16における頂部形成壁部3との接続部分同士が結合されていると、該結合部分に荷重が集中して、上記接続部分が破損するおそれがあるが、両中央支持柱16における頂部形成壁部3との接続部分同士が第2所定距離L2離間していることによって、上記接続部分が破損するのを防止することができる。
両中央支持柱16は、図5に示すように、ピストン本体1aの中心軸を通りかつピストンピン支持部7の中心軸C方向に垂直な面について、互いに略対称な形状となるように形成されていることが望ましい。すなわち、上記のように両中央支持柱16を形成することによって、それぞれの中央支持柱16にかかる荷重が略均等になり、ピストン1全体の剛性を一層確保しやすくなる。
さらに、本実施形態では、中央支持柱16が設けられた中空部9内に、中空部9を形成する複数の壁部のうちピストンピン支持部7の中心軸C方向に位置する2つの壁部である外壁部82a及び内壁部82bにおいて、外壁部82a及び内壁部82bのうちピストンピン支持部7の中心軸C方向の中央から遠い方の壁部である外壁部82aと、ピストンピン支持部7の上部7bとをそれぞれ連結させるように、ピストンピン支持部7の上部7bから、頂部側かつピストン径方向外側に斜めに延びる外側支持柱17がそれぞれ設けられている。
すなわち、頂部形成壁部3に燃焼圧がかかったときには、ピストン本体1a全体が該燃焼圧によって押圧されて、ピストンピン支持部7がピストンピン1b(図1参照)を押圧する。ピストンピン1bが押圧されると、ピストンピン1bからピストンピン支持部7に該押圧に対する反力がかかる。このピストンピン1bからの反力についても適切に受ける必要があるが、本実施形態のように、外側支持柱17を設けておくことによって、ピストンピン1bから反力を、中央支持柱16と外側支持柱17とで分散して受けることができる。
また、頂部形成壁部3に燃焼圧がかかったときには、ピストンピン1b及びコネクティングロッド110(図1参照)を介して、燃焼圧に基づく荷重がクランク軸111(図1参照)に伝達される。燃焼圧に基づく荷重がクランク軸111に伝達されると、ピストンピン1b及びコネクティングロッド110を介して、クランク軸111からの上記荷重に対する反力が一対のピストンピン支持部7にかかる。つまり、頂部形成壁部3に燃焼圧がかかったときには、一対のピストンピン支持部7には、ピストンピン1bからの反力に加えて、クランク軸111からの反力もかかる。しかしながら、上記のように外側支持柱17を設けておけば、外側支持柱17でクランクピン1b及びクランク軸111からの反力を、中央支持柱16と外側支持柱17とで分散して受けて、ピストンピン支持部7を支持することができる。このことから、ピストン1全体の剛性を一層確保することができる。
また、本実施形態では、同じ中空部9内に設けられた中央支持柱16及び外側支持柱17において、当該中央支持柱16におけるピストンピン支持部7との接続部分と、当該外側支持柱17におけるピストンピン支持部7との接続部分とは、互いにピストンピン支持部7の中心軸C方向に第3所定距離L3だけ離間している。この第3所定距離L3を、エンジン102の燃焼サイクルにおいて、中央支持柱16及び外側支持柱17に、ピストンピン1b及びクランク軸111からの反力がかかる際に、該反力が中央支持柱16及び外側支持柱17のそれぞれに略均等に分散されて、ピストンピン支持部7にかかる応力を十分に抑えることができる程度の距離に設定することで、具体的には10mm〜20mm程度に設定することで、ピストンピン1b及びクランク軸111からピストンピン支持部7にかかる反力を中央支持柱16と外側支持柱17とで確実に分散して受けることができる。
また、仮に、同じ中空部9内に設けられた中央支持柱16及び外側支持柱17において、当該中央支持柱16におけるピストンピン支持部7との接続部分と、当該外側支持柱17におけるピストンピン支持部7との接続部分とが互いに結合されていると、該結合部分に上記反力が集中してしまい、上記接続部分が破損してしまうおそれがあるが、同じ中空部9内に設けられた中央支持柱16及び外側支持柱17において、当該中央支持柱16におけるピストンピン支持部7との接続部分と、当該外側支持柱17におけるピストンピン支持部7との接続部分とが互いに離間していることによって、上記接続部分が破損するのを防止することができる。
図7は、本実施形態の変形例を示し、この変形例では、上述の実施形態に対して一部の区画室9a内に補強構造部91を設けたものである。
補強構造部91は、図8に示すように、球状をなした球状中空部92が体心立方格子状に設けられた構造をなしている。各球状中空部92は互いに連通しており、一部の区画室9a内に補強構造部91が設けられているとしても、オイルが各区画室9a内を流通できるようになっている。すなわち、この変形例では、頂部形成壁部3、一対のピストンピン支持部7及び連結部8(周壁部82及び区画壁83)に加えて、補強構造部91を形成する金属部材によって、中空部9が形成されており、球状中空部92は中空部9の一部を構成している。立方体である単位格子の一辺の長さAは、1.5mm以上4mm以下であることが望ましく、球状中空部92の半径rは、上記長さAの値に応じて、0.5mm以上2mm以下であることが望ましい。
補強構造部91は、外形周縁部6、ピストンピン支持部7、連結部8、補強部15、中央支持柱16及び外側支持柱17と共に、金属部材(アルミニウム合金)で互いに一体形成されている。すなわち、中央支持柱16及び外側支持柱17が設けられた区画室9a内では、補強構造部91を形成する金属部材と中央支持柱16及び外側支持柱17とが一体となって存在している。
この変形例においても、金属積層造型機を使用してピストン本体1aを製造することができる。すなわち、球状中空部92に相当する箇所にはレーザー光を照射しないようにすることで、球状中空部92を形成することができる。このとき、球状中空部92内に残った金属粉末は、オイル流入口20、オイル流出口30及び連通孔10を通じて取り除かれる。
この変形例のように、補強構造部91を形成することで、補強構造部91を形成しない場合と比較して、ピストン1全体の剛性を一層確保することができる。
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、請求の範囲の主旨を逸脱しない範囲で代用が可能である。
例えば、上述の実施形態では、各ピストンピン支持部7と頂部形成壁部3との間に中空部9がそれぞれ形成されていたが、これに限らず、一対のピストンピン支持部7のうちの一方のピストンピン支持部7と頂部形成壁部3との間にのみ中空部9が形成され、他方のピストンピン支持部7と頂部形成壁部3との間が中実であってもよい。この場合、中央支持柱16及び外側支持柱17は、上記一方のピストンピン支持部7と頂部形成壁部3との間に形成された中空部9内に設けられる。
また、上述の実施形態では、補強構造部91は、球状中空部92が体心立方格子状に設けられた構造をなしていたが、これに限らず、球状中空部92が面心立方格子状に設けられた構造をなしていてもよい。
さらに、上述の実施形態では、ピストン1は、直列4気筒エンジンに適用されていたが、これに限らず、複数の気筒を有する直列エンジンやV型エンジンに適用することができ、また単気筒エンジンにも適用することができる。
上述の実施形態は単なる例示に過ぎず、本発明の範囲を限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって定義され、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明は、内部に中空部が形成された内燃機関用ピストンにおいて、該ピストン全体の、軽量化と剛性の確保とを両立させる場合に有用である。
1 内燃機関用ピストン
1a ピストン本体
1b ピストンピン
3 頂部形成壁部
7 ピストンピン支持部
7b ピストンピン支持部の上部(ピストンピン支持部における頂部形成壁部と対向する部分)
8 連結部
82a 外壁部(ピストンピン支持部の中心軸方向の中央から遠い方の壁部)
9 中空部
16 中央支持柱
17 外側支持柱
102 エンジン(内燃機関)
108 気筒
C ピストンピン支持部の中心軸

Claims (6)

  1. 気筒内を往復動可能に収容されたピストン本体を備えた内燃機関用ピストンであって、
    上記ピストン本体は、
    ピストン外形形状に沿って形成されかつ上記ピストン本体の頂部を形成する頂部形成壁部を有する外形周縁部と、
    ピストンピンの軸方向両端部がそれぞれ挿入される挿入孔を有しかつ上記ピストンピンの軸方向に互いに離間しかつ上記挿入孔に挿入された上記両端部をそれぞれ支持する略円筒状の一対のピストンピン支持部と、
    上記一対のピストンピン支持部を、それぞれ上記外形周縁部に連結する連結部と、
    上記頂部形成壁部、上記一対のピストンピン支持部のうちの少なくとも一方のピストンピン支持部及び上記連結部を含む複数の壁部によって、上記頂部形成壁部と上記少なくとも一方のピストンピン支持部との間に形成された中空部と、を備えており、
    上記中空部内には、上記少なくとも一方のピストンピン支持部における上記頂部形成壁部に対向する部分と、上記頂部形成壁部におけるピストン径方向の中央部とを連結させるように延びかつ上記頂部形成壁部を支持する少なくとも1つの中央支持柱が設けられており、
    上記中空部は、上記頂部形成壁部と上記一対のピストンピン支持部との間にそれぞれ形成されており、
    上記中央支持柱は、上記一対のピストンピン支持部における上記頂部形成壁部と対向する部分と、上記頂部形成壁部におけるピストン径方向の中央部とをそれぞれ連結させるように、上記両中空部内にそれぞれ設けられており、
    上記両中央支持柱における上記頂部形成壁部との接続部分同士は、上記ピストンピン支持部の中心軸方向に離間していることを特徴とする内燃機関用ピストン。
  2. 請求項1に記載の内燃機関用ピストンにおいて、
    上記中央支持柱が設けられた上記中空部内には、上記中空部を形成する上記複数の壁部のうち上記ピストンピン支持部の中心軸方向に位置する2つの壁部において、該2つの壁部のうち上記ピストンピン支持部の中心軸方向の中央から遠い方の壁部と、上記ピストンピン支持部における上記頂部形成壁部と対向する部分とを連結させるように、上記ピストンピン支持部における上記頂部形成壁部と対向する部分から、頂部側かつピストン径方向外側に斜めに延びる外側支持柱がさらに設けられていることを特徴とする内燃機関用ピストン。
  3. 請求項に記載の内燃機関用ピストンにおいて、
    同じ中空部内に設けられた上記中央支持柱及び上記外側支持柱において、当該中央支持柱における上記ピストンピン支持部との接続部分と、当該外側支持柱における上記ピストンピン支持部との接続部分とは、互いに上記ピストンピン支持部の中心軸方向に離間していることを特徴とする内燃機関用ピストン。
  4. 請求項1〜のいずれか1つに記載の内燃機関用ピストンにおいて、
    上記中央支持柱は、上記ピストンピン支持部から上記頂部形成壁部に向かうに連れてピストン径方向内側に傾斜するように形成されており、
    ピストン軸方向及び上記ピストンピン支持部の中心軸方向の両方に垂直な方向から見た、上記中央支持柱の上記ピストンピン支持部の中心軸方向に対する鋭角側の角度は、30度以上90未満に設定されていることを特徴とする内燃機関用ピストン。
  5. 気筒内を往復動可能に収容されたピストン本体を備えた内燃機関用ピストンであって、
    上記ピストン本体は、
    ピストン外形形状に沿って形成されかつ上記ピストン本体の頂部を形成する頂部形成壁部を有する外形周縁部と、
    ピストンピンの軸方向両端部がそれぞれ挿入される挿入孔を有しかつ上記ピストンピンの軸方向に互いに離間しかつ上記挿入孔に挿入された上記両端部をそれぞれ支持する略円筒状の一対のピストンピン支持部と、
    上記一対のピストンピン支持部を、それぞれ上記外形周縁部に連結する連結部と、
    上記頂部形成壁部、上記一対のピストンピン支持部のうちの少なくとも一方のピストンピン支持部及び上記連結部を含む複数の壁部によって、上記頂部形成壁部と上記少なくとも一方のピストンピン支持部との間に形成された中空部と、を備えており、
    上記中空部内には、上記少なくとも一方のピストンピン支持部における上記頂部形成壁部に対向する部分と、上記頂部形成壁部におけるピストン径方向の中央部とを連結させるように延びかつ上記頂部形成壁部を支持する少なくとも1つの中央支持柱が設けられており、
    上記中央支持柱が設けられた上記中空部内には、上記中空部を形成する上記複数の壁部のうち上記ピストンピン支持部の中心軸方向に位置する2つの壁部において、該2つの壁部のうち上記ピストンピン支持部の中心軸方向の中央から遠い方の壁部と、上記ピストンピン支持部における上記頂部形成壁部と対向する部分とを連結させるように、上記ピストンピン支持部における上記頂部形成壁部と対向する部分から、頂部側かつピストン径方向外側に斜めに延びる外側支持柱がさらに設けられていることを特徴とする内燃機関用ピストン。
  6. 気筒内を往復動可能に収容されたピストン本体を備えた内燃機関用ピストンであって、
    上記ピストン本体は、
    ピストン外形形状に沿って形成されかつ上記ピストン本体の頂部を形成する頂部形成壁部を有する外形周縁部と、
    ピストンピンの軸方向両端部がそれぞれ挿入される挿入孔を有しかつ上記ピストンピンの軸方向に互いに離間しかつ上記挿入孔に挿入された上記両端部をそれぞれ支持する略円筒状の一対のピストンピン支持部と、
    上記一対のピストンピン支持部を、それぞれ上記外形周縁部に連結する連結部と、
    上記頂部形成壁部、上記一対のピストンピン支持部のうちの少なくとも一方のピストンピン支持部及び上記連結部を含む複数の壁部によって、上記頂部形成壁部と上記少なくとも一方のピストンピン支持部との間に形成された中空部と、を備えており、
    上記中空部内には、上記少なくとも一方のピストンピン支持部における上記頂部形成壁部に対向する部分と、上記頂部形成壁部におけるピストン径方向の中央部とを連結させるように延びかつ上記頂部形成壁部を支持する少なくとも1つの中央支持柱が設けられており、
    上記中央支持柱は、上記ピストンピン支持部から上記頂部形成壁部に向かうに連れてピストン径方向内側に傾斜するように形成されており、
    ピストン軸方向及び上記ピストンピン支持部の中心軸方向の両方に垂直な方向から見た、上記中央支持柱の上記ピストンピン支持部の中心軸方向に対する鋭角側の角度は、30度以上90未満に設定されていることを特徴とする内燃機関用ピストン。
JP2016117626A 2016-06-14 2016-06-14 内燃機関用ピストン Active JP6354792B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016117626A JP6354792B2 (ja) 2016-06-14 2016-06-14 内燃機関用ピストン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016117626A JP6354792B2 (ja) 2016-06-14 2016-06-14 内燃機関用ピストン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017223133A JP2017223133A (ja) 2017-12-21
JP6354792B2 true JP6354792B2 (ja) 2018-07-11

Family

ID=60687906

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016117626A Active JP6354792B2 (ja) 2016-06-14 2016-06-14 内燃機関用ピストン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6354792B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020186722A (ja) * 2019-05-10 2020-11-19 マツダ株式会社 エンジンのピストン及びその製造方法
EP3736431A1 (en) * 2019-05-10 2020-11-11 Mazda Motor Corporation Engine piston and method for manufacturing the same

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5943944A (ja) * 1982-09-07 1984-03-12 Toyota Motor Corp オイル冷却ピストン
US4428330A (en) * 1982-09-08 1984-01-31 Kabushiki Kaisha Komatsu Seisakusho Piston for internal combustion engines
FR2575227B1 (fr) * 1984-12-20 1988-12-23 Semt Piston a structure allegee, notamment pour un moteur a combustion interne
JPH0326288Y2 (ja) * 1985-01-28 1991-06-06
JPH04134171A (ja) * 1990-09-27 1992-05-08 Aisin Seiki Co Ltd 内燃機関用ピストン
JP6170509B2 (ja) * 2012-02-20 2017-07-26 フェデラル−モーグル・リミテッド・ライアビリティ・カンパニーFederal−Mogul Llc 内燃エンジン用のピストン組立体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017223133A (ja) 2017-12-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107524541B (zh) 高效率活塞
JP2008507657A (ja) 一体鋳鋼による一体鋳造ピストン
EP3379065B1 (en) Piston structure for engine
US9702317B2 (en) Double welded steel piston with full skirt
JP6354792B2 (ja) 内燃機関用ピストン
JP2006336612A (ja) 内燃機関
US7096843B2 (en) Multicylinder four-cycle combustion engine
US20190234259A1 (en) In-vehicle internal combustion engine
CN103775234B (zh) 气缸盖的水套结构
US9759156B2 (en) Asymmetric piston
US6945214B2 (en) Simplified engine architecture and assembly
JP6384518B2 (ja) 内燃機関用ピストン
JP2009527678A (ja) バレルエンジンブロック組立体
US7036479B2 (en) Cylinder block for engine
JP4586035B2 (ja) 内燃機関のシリンダブロック及びその製造方法
US20190178202A1 (en) Piston Consisting Of An Inner Part And An Outer Part
US8800507B2 (en) Interlocking piston barrels in a V-twin motorcycle engine
US20120012079A1 (en) Multi-cylinder engine
JP6716723B2 (ja) シリンダヘッド及びエンジン
JP2011196219A (ja) エンジン用シリンダ及びエンジン用シリンダの製造方法
US20190234257A1 (en) Internal combustion engine
JP2006070795A (ja) 内燃機関
JP2021101109A (ja) 内燃機関、鞍乗型車両、および内燃機関の製造方法
JP2010236406A (ja) ピストン
US20090205591A1 (en) Internal Combustion Engine

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180328

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180403

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180423

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180515

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180528

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6354792

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150