JP6354629B2 - インバータ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電気車両に搭載されるモータを駆動するインバータ装置に関する。
電動フォークリフトやプラグインハイブリッド車など、モータの動力を利用して走行する電気車両の普及に伴い、電気車両に搭載されるモータを駆動するインバータ装置の技術向上が図られている。例えば、特許文献1参照。
インバータ装置の一例として、モータの各相にそれぞれ対応する電圧指令値と基準波との比較結果に基づいて、モータの各相にそれぞれ対応するパルス幅変調信号を求め、それらパルス幅変調信号によりインバータ回路に備えられるスイッチング素子のオン、オフを制御することで、モータの各相に互いに位相が異なる交流電圧を印加しモータを駆動するものがある(パルス幅変調制御(PWM(Pulse Width Modulation)制御))。
また、インバータ装置の他の例として、モータの回転子の回転角やトルク指令値などに基づいて、モータの各相にそれぞれ対応する矩形波制御信号を求め、それら矩形波制御信号によりインバータ回路に備えられるスイッチング素子のオン、オフを制御することで、モータの各相に互いに位相が異なる交流電圧を印加しモータを駆動するものがある(矩形波制御)。
また、インバータ装置のさらに他の例として、PWM制御時においてインバータ回路の入力電圧に対するモータの入力電圧の比である変調率が閾値以上である場合(モータを高回転高出力で駆動させる場合)、PWM制御から矩形波制御に切り替え、矩形波制御時においてモータに流れる実電流と電流指令値との電流位相差が閾値以上である場合、矩形波制御からPWM制御に切り替えるものがある。
特開2014−14221号公報
しかしながら、上述のように、変調率や電流位相差に応じてPWM制御と矩形波制御を切り替えるインバータ装置において、電気車両が悪路を走行中にスリップすることによってモータの回転数が急峻に上昇するなど、モータの回転数の変動量が大きいときに、PWM制御と矩形波制御の切り替えが頻繁に行われてしまうと、インバータ回路を駆動するための制御信号の連続性が保たれなくなり、モータに流れる電流の制御が不安定になり、モータに過電流が流れるおそれがある。
本発明の一側面に係る目的は、PWM制御と矩形波制御を切り替えるインバータ装置において、モータに流れる電流の制御を安定させて、モータに過電流が流れることを抑えることである。
本発明に係る一つの形態であるインバータ装置は、インバータ回路と、ドライブ回路と、PWM制御回路と、矩形波制御回路と、切替部と、切替制限部とを備える。
前記インバータ回路は、モータを駆動する。
前記ドライブ回路は、前記インバータ回路を駆動する。
前記PWM制御回路は、パルス幅変調制御によって前記モータの駆動が制御されるように、前記ドライブ回路の駆動を制御する。
前記矩形波制御回路は、矩形波制御によって前記モータの駆動が制御されるように、前記ドライブ回路の駆動を制御する。
前記切替部は、前記インバータ回路の入力電圧に対する前記モータの入力電圧の比である変調率に応じて、前記パルス幅変調制御から前記矩形波制御へ切り替える。
前記切替制限部は、前記モータの回転数の変動量に応じて、前記切替部における前記パルス幅変調制御から前記矩形波制御への切り替えを制限する。
本発明は、PWM制御と矩形波制御を切り替えるインバータ装置において、モータに流れる電流の制御を安定させて、モータに過電流が流れることを抑えることができる。
実施形態のインバータ装置の構成例を示す図である。 切替部の動作の一例を示すフローチャートである。 切替制限部の動作の一例を示すフローチャートである。 電流制御部の動作の一例を示すフローチャートである。
以下図面に基づいて実施形態について詳細を説明する。
図1は、実施形態のインバータ装置の構成例を示す図である。
図1に示すインバータ装置1は、インバータ回路2と、ドライブ回路3と、電圧検出部4と、電流検出部5、6と、PWM制御回路7と、回転角検出部8と、矩形波制御回路9と、切替部10と、切替制限部11とを備える。
インバータ回路2は、モータMを駆動する。また、インバータ回路2は、コンデンサCと、スイッチング素子21〜26(例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor))とを備える。すなわち、コンデンサCの一方端が直流電源Pの正極端子及びスイッチング素子21〜23の各コレクタ端子に接続され、コンデンサCの他方端が直流電源Pの負極端子及びスイッチング素子24〜26の各エミッタ端子に接続されている。スイッチング素子21のエミッタ端子はスイッチング素子24のコレクタ端子及びモータMのU相の入力端子に接続され、スイッチング素子22のエミッタ端子はスイッチング素子25のコレクタ端子及びモータMのV相の入力端子に接続され、スイッチング素子23のエミッタ端子はスイッチング素子26のコレクタ端子及びモータMのW相の入力端子に接続されている。
コンデンサCは、直流電源Pから出力されインバータ回路2へ入力される電圧を平滑する。
スイッチング素子21〜26は、それぞれ、ドライブ回路3から出力され自身のゲート端子に入力される駆動信号に基づいて、オン、オフする。スイッチング素子21〜26がそれぞれオン、オフすることで、直流電源Pから出力される直流電圧が、互いに位相が120度ずつ異なる3つの交流電圧に変換され、それら交流電圧がモータMのU相、V相、及びW相の入力端子に印加されモータMが駆動する。
ドライブ回路3は、入力されるPWM制御信号(パルス幅変調制御信号)または矩形波制御信号に応じてインバータ回路2を駆動する。例えば、ドライブ回路3は、入力されるU相PWM制御信号またはU相矩形波制御信号がハイレベルのとき、スイッチング素子21をオン、スイッチング素子24をオフさせる駆動信号をスイッチング素子21、24の各ゲート端子に入力し、入力されるU相PWM制御信号またはU相矩形波制御信号がローレベルのとき、スイッチング素子21をオフ、スイッチング素子24をオンさせる駆動信号をスイッチング素子21、24の各ゲート端子に入力する。また、ドライブ回路3は、入力されるV相PWM制御信号またはV相矩形波制御信号がハイレベルのとき、スイッチング素子22をオン、スイッチング素子25をオフさせる駆動信号をスイッチング素子22、25の各ゲート端子に入力し、入力されるV相PWM制御信号またはV相矩形波制御信号がローレベルのとき、スイッチング素子22をオフ、スイッチング素子25をオンさせる駆動信号をスイッチング素子22、25の各ゲート端子に入力する。また、ドライブ回路3は、入力されるW相PWM制御信号またはW相矩形波制御信号がハイレベルのとき、スイッチング素子23をオン、スイッチング素子26をオフさせる駆動信号をスイッチング素子23、26の各ゲート端子に入力し、入力されるW相PWM制御信号またはW相矩形波制御信号がローレベルのとき、スイッチング素子23をオフ、スイッチング素子26をオンさせる駆動信号をスイッチング素子23、26の各ゲート端子に入力する。
電圧検出部4は、例えば、電圧センサであり、インバータ回路2の入力電圧Vdcを検出する。
電流検出部5は、例えば、電流センサであり、インバータ回路2からモータMのU相の入力端子へ流れる実電流Iuを検出する。
電流検出部6は、例えば、電流センサであり、インバータ回路2からモータMのW相の入力端子へ流れる実電流Iwを検出する。
PWM制御回路7は、パルス幅変調制御によってモータMの駆動が制御されるように、ドライブ回路3の駆動を制御する。また、PWM制御回路7は、トルク/電流指令値変換部71と、電流座標変換部72と、減算部73、74と、電流制御部75と、電圧座標変換部76と、PWM制御部77とを備える。なお、PWM制御回路7は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やメモリなどにより構成され、CPUがメモリに記憶されているプログラムを実行することにより、トルク/電流指令値変換部71、電流座標変換部72、減算部73、減算部74、電流制御部75、電圧座標変換部76、及びPWM制御部77が実現される。
トルク/電流指令値変換部71は、外部の制御部などから出力されインバータ装置1へ入力されるトルク指令値Trefをd軸電流指令値Id*及びq軸電流指令値Iq*に変換する。例えば、トルク/電流指令値変換部71は、不図示の記憶部に予め記憶されている、トルク指令値Trefとd軸電流指令値Id*及びq軸電流指令値Iq*とが対応づけられた情報を参照して、入力されるトルク指令値Trefに対応するd軸電流指令値Id*及びq軸電流指令値Iq*を取得する。
電流座標変換部72は、電流検出部5により検出される実電流Iu及び電流検出部6により検出される実電流Iwにより、モータMのV相に流れる実電流Ivを求め、それら実電流Iu、Iv、Iwをd軸実電流Id(弱め界磁を発生させるための電流成分)及びq軸実電流Iq(トルクを発生させるための電流成分)に変換する。
減算部73は、d軸実電流Idとd軸電流指令値Id*との電流差分値ΔIdを算出する。
減算部74は、q軸実電流Iqとq軸電流指令値Iq*との電流差分値ΔIqを算出する。
電流制御部75は、電流差分値ΔId、ΔIqを用いたPI(Proportional Integral)制御により、d軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*を求める。例えば、電流制御部75は、Vd*=Kp×ΔId+∫(Ki×ΔId)−ωLqIqを演算することにより、d軸電圧指令値Vd*を求め、Vq*=Kp×ΔIq+∫(Ki×ΔIq)+ωLdId+ωKeを演算することにより、q軸電圧指令値Vq*を求める。なお、KpはPI制御の比例項の定数とし、KiはPI制御の積分項の定数とし、ωはモータMの回転子の角速度とし、LqはモータMのq軸インダクタンスとし、LdはモータMのd軸インダクタンスとし、Keは誘起電圧定数とする。
電圧座標変換部76は、d軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*を、モータMの各相にそれぞれ対応する電圧指令値(U相電圧指令値Vu*、V相電圧指令値Vv*、及びW相電圧指令値Vw*)に変換する。
PWM制御部77は、モータMの各相にそれぞれ対応する電圧指令値に基づいて、ドライブ回路3の駆動を制御する。すなわち、PWM制御部77は、U相電圧指令値Vu*と基準波(三角波)との比較結果によりU相PWM制御信号を求め、V相電圧指令値Vv*と基準波との比較結果によりV相PWM制御信号を求め、W相電圧指令値Vw*と基準波との比較結果によりW相PWM制御信号を求める。
回転角検出部8は、例えば、ロータリエンコーダやレゾルバであり、モータMの回転子の回転角θを検出する。
矩形波制御回路9は、矩形波制御によりモータMの駆動が制御されるように、ドライブ回路3の駆動を制御する。また、矩形波制御回路9は、トルク演算部91と、減算部92と、電圧位相制御部93と、矩形波制御部94とを備える。なお、矩形波制御回路9は、例えば、CPUやメモリなどにより構成され、CPUがメモリに記憶されているプログラムを実行することにより、トルク演算部91、減算部92、電圧位相制御部93、及び矩形波制御部94が実現される。
トルク演算部91は、回転角検出部8により時刻t1で検出される電気角θ1と時刻t2で検出される電気角θ2との差分Δθを、時刻t1と時刻t2との差分Δtで割ることによりモータMの回転子の角速度ωを求め、その角速度ωと、電流座標変換部72により変換されるd軸実電流Id及びq軸実電流Iqと、電流制御部75により求められるd軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*とに基づいて、Tdet=(Vd*×Id+Vq*×Iq)/ωを演算することにより、トルク推定値Tdetを求める。
減算部92は、入力されるトルク指令値Trefと、トルク演算部91により演算されるトルク推定値Tdetとのトルク差分値ΔTを算出する。
電圧位相制御部93は、トルク差分値ΔTがゼロになるように、電圧位相角指令値φを求める。
矩形波制御部94は、電圧位相制御部93により求められる電圧位相角指令値φに対応するカウント値が目標カウント値になると、U相矩形波制御信号、V相矩形波制御信号、及びW相矩形波信号をそれぞれハイレベルまたはローレベルにする。
切替部10は、インバータ回路2の入力電圧Vdcに対するモータMの入力電圧Vmの比である変調率に応じて、パルス幅変調制御から矩形波制御へ切り替え、d軸実電流Id及びq軸実電流Iqとd軸電流指令値Id*及びq軸電流指令値Iq*との電流位相差に応じて、矩形波制御からパルス幅変調制御へ切り替える。すなわち、切替部10は、変調率に応じて、ドライブ回路3に入力する制御信号として、PWM制御(U相PWM制御信号、V相PWM制御信号、及びW相PWM制御信号)から矩形波制御信号(U相矩形波制御信号、V相矩形波制御信号、及びW相矩形波信号)へ切り替える。また、切替部10は、電流位相差に応じて、ドライブ回路3に入力する制御信号として、矩形波制御信号(U相矩形波制御信号、V相矩形波制御信号、及びW相矩形波信号)からPWM制御(U相PWM制御信号、V相PWM制御信号、及びW相PWM制御信号)へ切り替える。なお、切替部10は、Vm/Vdcを演算することにより、変調率を求める。Vmは、√((d軸電圧指令値Vd*)+(q軸電圧指令値Vq*))とする。
切替制限部11は、前回の制御タイミングにおけるモータMの回転数n(例えば、ω/2πと今回の制御タイミングにおけるモータMの回転数nとの差分を、モータMの回転数n)の変動量として求め、その変動量に応じて、切替部10におけるパルス幅変調制御から矩形波制御への切り替えを制限する。
図2は、切替部10の動作の一例を示すフローチャートである。なお、図2に示すフローチャートは制御タイミング毎に繰り返し実行されるものとする。
切替部10は、現在の制御方式がパルス幅変調制御であると判断し(S21:Yes)、切替制限フラグがONであると判断すると(S22:Yes)、パルス幅変調制御を継続する。
また、切替部10は、現在の制御方式がパルス幅変調制御であると判断し(S21:Yes)、切替制限フラグがOFFであると判断し(S22:No)、変調率が閾値Xthよりも小さいと判断すると(S23:No)、PWM制御を継続する。
また、切替部10は、現在の制御方式がパルス幅変調制御であると判断し(S21:Yes)、切替制限フラグがOFFであると判断し(S22:No)、変調率が閾値Xth以上であると判断すると(S23:Yes)、パルス幅変調制御から矩形波制御に切り替える(S24)。なお、切替部10は、S23及びS24において、変調率が閾値Xth以上であり、かつ、d軸実電流Id及びq軸実電流Iqとd軸電流指令値Id*及びq軸電流指令値Iq*との電流位相差が閾値Yth以上である状態が所定時間続いたと判断すると、パルス幅変調制御から矩形波制御に切り替えるように構成してもよい。
また、切替部10は、現在の制御方式が矩形波制御であると判断し(S21:No)、電流位相差が閾値Ythよりも小さいと判断すると(S25:No)、矩形波制御を継続する。
また、切替部10は、現在の制御方式が矩形波制御であると判断し(S21:No)、電流位相差が閾値Yth以上であると判断すると(S25:Yes)、矩形波制御からパルス幅変調制御に切り替える(S26)。なお、切替部10は、S25及びS26において、電流位相差が閾値Yth以上であると判断する代わりに、d軸実電流Idが閾値Idth以上になる状態が所定時間続いたと判断すると、矩形波制御からパルス幅変調制御に切り替えるように構成してもよい。
図3は、切替制限部11の動作の一例を示すフローチャートである。なお、図3に示すフローチャートは制御タイミング毎に繰り返し実行されるものとする。また、閾値nth1<閾値nth2<閾値nth3とする。例えば、閾値nth1を30[rpm]、閾値nth2を40[rpm]、閾値nth3を50[rpm]とする。また、m1<m2<m3とする。例えば、m1を−1、m2を5、m3を10、m4を15とする。また、例えば、mthを15とする。
まず、切替制限部11は、今回の制御タイミングにおけるモータMの回転数nを求め(S31)、前回の制御タイミングにおけるモータMの回転数nと今回の制御タイミングにおけるモータMの回転数nとの差分Δn(モータMの回転数nの変動量)を算出する(S32)。
次に、切替制限部11は、差分Δnが閾値nth1よりも小さいと判断すると(S33:Yes)、カウント値cntにm1を加算する(S34)。
また、切替制限部11は、差分Δnが閾値nth1以上であると判断し(S33:No)、差分Δnが閾値nth2よりも小さいと判断すると(S35:Yes)、カウント値cntにm2を加算する(S36)。
また、切替制限部11は、差分Δnが閾値nth1及び閾値nth2以上であると判断し(S33:No、S35:No)、差分Δnが閾値nth3よりも小さいと判断すると(S37:Yes)、カウント値cntにm3を加算する(S38)。
また、切替制限部11は、差分Δnが閾値nth1、閾値nth2、及び閾値nth3以上であると判断すると(S33:No、S35:No、S37:No)、カウント値cntにm4を加算する(S39)。
また、切替制限部11は、カウント値cntにm1、m2、m3、またはm4を加算した後、そのカウント値cntが閾値mth以上であると判断すると(S40:Yes)、切替制限フラグをONする(S41)。すなわち、切替制限部11は、回転数nの変動量が大きくなると、切替制限フラグをONする。これにより、モータMの回転数nの変動量が大きいときに、パルス幅変調制御から矩形波制御への切り替えを制限することができる。なお本実施例の場合、Δnがnth3以上だと、すぐに切替制限フラグをONにするように値が決められている。
また、切替制限部11は、カウント値cntにm1、m2、m3、またはm4を加算した後、カウント値cntが閾値mthよりも小さいと判断すると(S40:No)、切替制限フラグをOFFする(S42)。
このように、実施形態のインバータ装置1では、モータMの回転数nの変動量が大きいとき(たとえば悪路走行時にスリップした際)に、パルス幅変調制御から矩形波制御への切り替えを制限することができるため、パルス幅変調制御と矩形波制御の切り替えが頻繁に行われることがなくなり、モータMに流れる電流の制御を安定させて、モータMに過電流が流れることを抑えることができる。
また、本発明は、以上の実施の形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更が可能である。
例えば、電流制御部75は、今回の制御タイミングにおける変調率が閾値Xth以上(例えばXth=1.1)になると、PI制御の積分項の値に、今回の制御タイミングにおける(すなわち変調率=Xth時の)PI制御の積分項の値を積分項のリミッタ値として入力するように構成してもよい。このように構成する場合、電流制御部75は、切替部10と同様に、変調率を求める。
図4は、電流制御部75の動作の一例を示すフローチャートである。なお、図4に示すフローチャートは制御タイミング毎に繰り返し実行されるものとする。また、PI制御の積分項のリミッタ値の初期値として、例えば、インバータ回路2の入力電圧Vdcが全てd軸またはq軸に印加される場合を想定したPI制御の積分項のリミッタ値である、「入力電圧Vdc×√(3/2)×変調率1.1」が設定されているものとする。
まず、電流制御部75は、電流差分値ΔId、ΔIqを用いたPI制御により、d軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*を求め(S51)、今回の制御タイミングにおける変調率を求める(S52)。
次に、電流制御部75は、今回の制御タイミングで求めた変調率が閾値Xth以上で、かつ、前回の制御タイミングで求めた変調率が閾値Xthよりも小さいと判断すると(S53:Yes)、今回の制御タイミングで求めたPI制御の積分項の値すなわち変調率=Xth時のPI制御の積分項の値を不図示の記憶部に記憶するとともに、変調率=Xth時のPI制御の積分項の値を積分項のリミッタ値として今回の制御タイミングにおけるPI制御の積分項の値に入力する(S54)。例えば、電流制御部75は、Vd*=Kp×ΔId+∫(Ki×ΔId)−ωLqIqの積分項の値(∫(Ki×ΔId))に、今回の制御タイミングで求めたPI制御の積分項の値すなわち変調率=Xth時の積分項の値(∫(Ki×ΔId))を入力するとともに、Vq*=Kp×ΔIq+∫(Ki×ΔIq)+ωLdId+ωKeの積分項の値(∫(Ki×ΔIq))に、今回の制御タイミングで求めたPI制御の積分項の値すなわち変調率=Xth時の積分項の値(∫(Ki×ΔIq))を入力する。
また、電流制御部75は、今回の制御タイミングで求めた変調率が閾値Xth以上で、かつ、前回の制御タイミングで求めた変調率も閾値Xth以上であると判断すると(S53:No、S55:Yes)、S54で記憶した変調率=Xth時のPI制御の積分項の値を積分項のリミッタ値として今回の制御タイミングにおけるPI制御の積分項の値に入力する(S56)。
また、電流制御部75は、今回の制御タイミングで求めた変調率が閾値Xthよりも小さいと判断すると(S53:No、S55:No)、PI制御の積分項のリミッタ値に初期値を入力する(S57)。例えば、電流制御部75は、Vd*=Kp×ΔId+∫(Ki×ΔId)−ωLqIqの積分項(∫(Ki×ΔId))のリミッタ値に、「入力電圧Vdc×√(3/2)×変調率1.1」を入力するとともに、Vq*=Kp×ΔIq+∫(Ki×ΔIq)+ωLdId+ωKeの積分項(∫(Ki×ΔIq))のリミッタ値に、「入力電圧Vdc×√(3/2)×変調率1.1」を入力する。
このように、今回の制御タイミングで求めた変調率が閾値Xth以上になると、PI制御の積分項の値に、変調率=Xth時の積分項の値を入力しているため、パルス幅変調制御から矩形波制御への切り替えに制限がかかっているときに変調率が閾値Xth以上になっても、PI制御の積分項の値を、変調率が閾値Xthと等しいときのPI制御の積分項の値に抑えることができる。そのため、パルス幅変調制御から矩形波制御への切り替えを制限しているときに変調率が閾値Xth以上になっても、d軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*が過大にならず、電流制御破綻を抑えることができるため、モータMに流れる電流の制御を安定させて、モータMに過電流が流れることを抑えることができる。
1 インバータ装置
2 インバータ回路
3 ドライブ回路
4 電圧検出部
5,6 電流検出部
7 PWM制御回路
8 回転角検出部
9 矩形波制御回路
10 切替部
11 切替制限部
21〜26 スイッチング素子
71 トルク/電流指令値変換部
72 電流座標変換部
73,74,92 減算部
75 電流制御部
76 電圧座標変換部
77 PWM制御部
91 トルク演算部
93 電圧位相制御部
94 矩形波制御部

Claims (1)

  1. モータを駆動するインバータ回路と、
    前記インバータ回路を駆動するドライブ回路と、
    パルス幅変調制御によって前記モータの駆動が制御されるように、前記ドライブ回路の駆動を制御するPWM制御回路と、
    矩形波制御によって前記モータの駆動が制御されるように、前記ドライブ回路の駆動を制御する矩形波制御回路と、
    前記インバータ回路の入力電圧に対する前記モータの入力電圧の比である変調率に応じて、前記パルス幅変調制御から前記矩形波制御へ切り替える切替部と、
    前記モータの回転数の変動量に応じて、前記切替部における前記パルス幅変調制御から前記矩形波制御への切り替えを制限する切替制限部と、
    を備え、
    前記切替制限部は、前記変動量の増加に伴って増加するカウント値がカウント閾値以上になると、前記切替部における前記PWM制御から前記矩形波制御への切り替えを制限し、
    前記PWM制御回路は、
    トルク指令値をd軸電流指令値及びq軸電流指令値に変換するトルク/電流指令値変換部と、
    前記モータの各相に流れる実電流を、d軸実電流及びq軸実電流に変換する電流座標変換部と、
    前記d軸電流指令値と前記d軸実電流との差分を用いたPI制御により、d軸電圧指令値を求めるとともに、前記q軸電流指令値と前記q軸実電流との差分を用いたPI制御により、q軸電圧指令値を求める電流制御部と、
    前記d軸電圧指令値及び前記q軸電圧指令値を、前記モータの各相にそれぞれ対応する電圧指令値に変換する電圧座標変換部と、
    前記モータの各相にそれぞれ対応する電圧指令値に基づいて、前記ドライブ回路の駆動を制御するPWM制御部と、
    を備え、
    前記パルス幅変調制御から前記矩形波制御への切り替えを制限時において、前記電流制御部は、今回の制御タイミングで求めた前記変調率が変調率閾値以上になると、前記PI制御の積分項の値に、前記変調率が前記変調率閾値と等しいときの前記PI制御の積分項の値を入力し、
    前記パルス幅変調制御から前記矩形波制御への切り替えを制限時において、前記電流制御部は、今回の制御タイミングで求めた前記変調率が前記変調率閾値よりも小さいと、前記PI制御の積分項のリミッタ値の初期値である(前記インバータ回路の入力電圧×√(3/2)×前記変調率1.1)を入力する
    ことを特徴するインバータ装置。
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