JP6353166B2 - 無線ネットワークシステム - Google Patents

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Description

本発明は、データ転送技術に関し、特に無線ネットワークシステムを構成する集約局から複数の無線局に対して、ユーザ端末宛の下りデータを転送するためのデータ転送技術に関する。
近年、無線ネットワークシステムでは、急増するモバイルトラヒックを収容するために、スモールセルを高密度に配置することが検討されている。スモールセルは、マクロセルに比べてセル半径が小さいため、セル内にて同一周波数を共有するユーザ端末数が削減され、ユーザ端末当りのスループットを改善することができる。
一方で、スモールセルの高密度配置は、隣接セルからの干渉電力の増大を招く。例えば、複数のセルが同時に同一周波数帯を用いて異なるユーザ端末に下りデータを送信した場合には、ユーザ端末にとっては、自分宛ての下りデータを送信するセル以外からの送信信号は、所望の受信信号に対しての干渉電力となり、かえってスループットの低下を招く恐れがある。このため、特に高いスループットが要求される下りリンクにおいては、干渉抑圧のために、セル群の協調送信が必要となる(非特許文献1)。
図20に示すように、本構成は、1つの集約局(CU:Central Unit)と複数の無線局(RRU:Remote Radio Unit)とからなる。RRUは、各セルに少なくとも1つ以上設置され、光ファイバを介して1つのCUと接続される(非特許文献2)。特に、CUとRRU群とを結ぶ光ファイバ網のことを、一般にモバイルフロントホール(MFH:Mobile Front-Haul)と呼ぶ。
CUは、RRU群の協調送信のために、各RRUが有する無線リソースを一元的に割り当てる無線スケジューラを具備する。また、RRUは、例えば、変復調等の信号処理を担うレイヤ1機能を少なくとも具備する。
図21に示すように、CUは、上位網であるモバイルバックホール(MBH:Mobile Back-Haul)から受信したUE宛の下りデータを各RRUから無線送信するため、各RRUが有する無線リソースを下りデータの無線送信に一括して割り当てるスケジューリングを行う。スケジューリングが完了すると、CUは、その割当結果に基づいて、各下りデータをそれぞれの無線送信元となるRRUにMFHを介して転送する。転送された下りデータは、各RRUで、ベースバンド処理(レイヤ1処理)された後、対応するUEへ無線送信される。ここで、CUがMFHを介してRRUに下りデータを転送する際には、例えばEthernet(登録商標)規格に基づいてカプセル化して転送する。
このような下りデータ転送処理では、CUでのスケジューリングにより、全RRUの無線送信先UEおよび無線送信データ量とが決定される。このため、スケジューリングが完了するまで転送すべき下りデータおよびそのデータ量が決まらず、図20に示すように、CUは各RRUへの下りデータの転送開始を、スケジューリング完了まで待つ必要がある。一方で、RRUに対する下りデータの転送は、RRUでのベースバンド処理の開始時刻前に完了しなければならない。なぜなら、ベースバンド処理の一部であるリソースマッピングには、そのRRUを無線送信元とするすべての下りデータが必要だからである。
したがって、MFHを介した下りデータ転送に利用できる期間、すなわちMFH転送可能期間は、スケジューリング完了からベースバンド処理開始までに制限される。このため、装置や光ファイバ心線共用によるMFHの経済化のために、TDM−PON(Time Division Multiplexing−Passive Optical Network)や集線スイッチを用いてTDMで複数RRUを多重した構成(非特許文献3,4)では、MFH転送可能期間を、多重した全RRUで時分割利用することになるので、RRU当たりのMFH転送可能期間がさらに短くなり、CUからRRUへ転送できない下りデータが発生するという問題点があった。
田岡ほか,「LTE-AdvancedにおけるMIMOおよびセル間協調送受信技術」,NTT DOCOMO テクニカル・ジャーナル,Vol. 18,No. 2,Jul.2010 松永ほか,「5Gに向けた無線アクセスネットワークアーキテクチャの進化」,信学技報,RCS2014-172,2014年10月 宮本ほか,「PONを適用した将来モバイルフロントホールの光伝送容量に関する一検討」,信学技報,CS2014-18,2014年 China Mobile Research Institute他,「White Paper of Next Generation Fronthaul Interface ver 1.0」,Octover 4,2015 3GPP,TS 36.213 V.8.2.0
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、TDM−PONに代表されるTDMシステムで構築されたMFHを介して、集約局から各無線局へ効率よく下りデータを転送できるデータ転送技術を提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかる無線ネットワークシステムは、1つの集約局と、前記集約局に接続された複数のデータ管理部と、前記データ管理部ごとに対応して接続されて、それぞれ対応するユーザ端末と無線通信を行う1つまたは複数の無線局とを備え、前記集約局は、上位網から受信した前記ユーザ端末宛の下りデータを、モバイルフロントホールを介して前記データ管理部のそれぞれに同報配信するデータ配信部と、前記下りデータの同報配信と並行して、前記無線局のそれぞれが有する無線リソースを前記下りデータの無線送信に割り当てるスケジューリングを実行するスケジューリング部とを有し、前記データ管理部は、前記集約局から同報配信された前記下りデータを一時蓄積するデータ蓄積部と、前記スケジューリングで得られた割当結果に基づいて、前記データ蓄積部に蓄積されている前記下りデータから、前記無線局のうち自データ管理部と対応する対応無線局の無線リソースに割り当てられた下りデータを選択して前記対応無線局へ転送するとともに、前記対応無線局以外の無線局の無線リソースに割り当てられた下りデータを前記データ蓄積部から廃棄するデータ選択部とを有し、前記無線局は、前記スケジューリングで得られた前記割当結果に基づいて、前記データ管理部から転送された前記下りデータを、指定された無線リソースを用いて対応するユーザ端末へ無線送信する無線送信部を有している。
本発明によれば、MFHを介した下りデータの転送開始タイミングが、従来のように、集約局でのスケジューリング完了後に制限されなくなり、集約局がスケジューリング中であっても下りデータの転送が開始され、スケジューリングと並行して、集約局からその宛先となるユーザ端末に対して各下りデータが転送される。したがって、MFHを介した下りデータの転送に利用できる期間が大幅に拡張され、MFHの実効帯域が拡張されることになり、集約局から各無線局へ極めて効率よく下りデータを転送することが可能となる。
図1は、第1の実施の形態にかかる無線ネットワークシステムの構成を示すブロック図である。 図2は、第1の実施の形態にかかるCUの詳細構成を示すブロック図である。 図3は、第1の実施の形態にかかるDMの詳細構成を示すブロック図である。 図4は、第1の実施の形態にかかるRRUの詳細構成を示すブロック図である。 図5は、第1の実施の形態にかかるデータ転送動作の概要を示す説明図である。 図6は、第1の実施の形態にかかるデータ転送動作例を示すタイミングチャートである。 図7は、第2の実施の形態にかかる無線通信システムの構成を示すブロック図である。 図8は、第2の実施の形態にかかるデータ転送動作例を示すタイミングチャートである。 図9は、第2の実施の形態にかかるDMの受信待ち受け処理を示すフローチャートである。 図10は、第3の実施の形態にかかるONUの受信待ち受け処理を示すフローチャートである。 図11は、第4の実施の形態にかかる無線通信システムの構成を示すブロック図である。 図12は、第4の実施の形態にかかるRRUの詳細構成を示すブロック図である。 図13は、第5の実施の形態にかかるCUの詳細構成を示すブロック図である。 図14は、第6の実施の形態にかかるDMの詳細構成を示すブロック図である。 図15は、第6の実施の形態にかかるデータ転送動作の概要を示す説明図である。 図16は、第7の実施の形態にかかるデータ転送動作の概要を示す説明図である。 図17は、第7の実施の形態にかかるCUの詳細構成を示すブロック図である。 図18は、第7の実施の形態にかかるRRUの詳細構成を示すブロック図である。 図19は、ヘッダデータの構成例である。 図20は、セル群で協調送信を行う無線ネットワークシステムの構成例である。 図21は、図20にかかるCU−RRU間の下りデータ転送処理を示す説明図である。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる無線ネットワークシステム1について説明する。
図1に示すように、この無線ネットワークシステム1は、上位網であるモバイルバックホールMBH(Mobile Back-Haul)に接続された1つの集約局CU(Central Unit:無線基地局/無線スケジューラ)10と、TDM−PON(Time Division Multiplexing−Passive Optical Network)システムなどのモバイルフロントホールMFH(Mobile Front-Haul)を介してCUと接続された複数のデータ管理部DM(Data Manager)20と、各DMに対して1つまたは複数接続されて、それぞれが1つまたは複数のユーザ端末UE(User Equipment:無線端末)に無線送信を行う複数の無線局RRU(Remote Radio Unit:送信ポイント)30とから構成されている。
無線ネットワークシステム1は、このような構成に基づいて、MBHから受信した各UE宛ての下りデータ(ユーザデータ)を、CUからMFHを介して各DMへ同報配信するとともに、各RRUの無線リソースを各下りデータの無線送信に割り当て、各DMで受信したこれら下りデータのうちから、自DMと対応するRRUの無線リソースに割り当てられた下りデータを選択してそれぞれのRRUへ転送し、各RRUでDMから受信した下りデータを、対応するUEへ無線送信する機能を有している。
なお、本実施の形態において、CUからMFHを介して各DMに配信される下りデータは、無線フレームを形成する前のデータであり、例えば、PDCP−PDU(Packet Data Convergence Protocol−Protocol Data Unit/非特許文献4)、あるいはこれを一定量にまとめたものである。
集約局CU10には、主な機能部としてデータ配信部11とスケジューリング部12とが設けられている。
データ配信部11は、MBHから受信した各UE宛ての下りデータを、MFHを介してDMのそれぞれに同報配信する機能を有している。
スケジューリング部12は、データ配信部11による下りデータの同報配信と並行して、RRUのそれぞれが有する無線リソースを下りデータの無線送信に割り当てるスケジューリングを実行する機能を有している。
データ管理部DM20には、主な機能部としてデータ蓄積部21とデータ選択部22とが設けられている。
データ蓄積部21は、全体としてデータバッファからなり、CUから同報配信された下りデータを一時蓄積する機能を有している。
データ選択部22は、CUでのスケジューリングで得られた割当結果に基づいて、データ蓄積部21に蓄積されている下りデータから、RRUのうち自DMと対応するRRU、すなわち自DMの配下に位置する対応RRUの無線リソースに割り当てられた下りデータを選択して、対応RRUへ転送する機能と、対応RRU以外のRRU、すなわち自DM以外の他DMの配下に位置するRRUの無線リソースに割り当てられた下りデータを、データ蓄積部21から廃棄する機能とを有している。
無線局RRU30には、主な機能部として無線送信部31が設けられている。
無線送信部31は、CUでのスケジューリングで得られた割当結果に基づいて、DMから転送された下りデータを、指定された無線リソースを用いて対応するUEへ無線送信する機能を有している。
なお、本実施の形態では、DMが独立した装置で構成されている場合を想定し、MFHとRRUとの間にDMが接続されているシステム構成を例として説明するが、本発明にかかる無線ネットワークシステム1は、このようなシステム構成に限定されるものではない。例えば、後述する第2の実施の形態のように、回路ユニットで構成したDMが、TDM−PONシステムからなるMFHを構成する加入者側装置ONU(Optical Network Unit)内に実装されているシステム構成であってもよく、あるいは、後述する第4の実施の形態のように、回路ユニットで構成したDMが、RRU内に実装されているシステム構成であっても良い。
[CUの詳細構成]
次に、図2を参照して、CUの詳細構成例について説明する。
CUには、主な機能部として、データ配信部11、スケジューリング部12、および配信制御部13が設けられている。
データ配信部11は、MBHから受信した各UE宛ての下りデータを、MFHを介してDMのそれぞれに同報配信する機能を有している。
このデータ配信部11には、主な処理部として、加工処理部11A、データバッファ11B、およびタグ付与部11Cが設けられている。
加工処理部11Aは、MBHから受信した下りデータに対して、暗号化等の加工処理を行う機能を有している。
データバッファ11Bは、加工処理部11Aで加工された下りデータを、宛先UE別のUE別バッファに一時蓄積する機能を有している。
タグ付与部11Cは、データバッファ11BのUE別バッファから所定順序で取得した下りデータに、その下りデータの宛先UEとデータ長を示すタグを付与して、配信制御部13から各RRUへ同報配信する機能を有している。
スケジューリング部12は、データ配信部11による下りデータの同報配信と並行して、RRUのそれぞれが有する無線リソースを下りデータの無線送信に割り当てるスケジューリングを実行する機能を有している。
配信制御部13は、データ配信部11から出力された下りデータ、または、スケジューリング部12からスケジューリング完了に応じて出力された割当結果を、例えばEthernet規格に基づいてカプセル化し、MFHを介して全RRUに同報配信する機能と、下りデータと割当結果とを調停する場合には割当結果を優先する機能とを有している。
[DMの詳細構成]
次に、図3を参照して、DMの詳細構成例について説明する。
DMには、主な機能部として、データ蓄積部21、データ選択部22、データ振り分け部23、割当結果解析部24、および転送処理部25が設けられている。
データ蓄積部21は、全体としてデータバッファからなり、CUから同報配信された下りデータを、その下りデータのタグに記述されている宛先UEと対応するUE別バッファに一時蓄積する機能を有している。
データ選択部22は、割当結果解析部24で得られた解析結果に基づいて、データ蓄積部21のUE別バッファのうち、自DMと対応するRRU、すなわち自DMの配下に位置する対応RRUと対応するUE別バッファに蓄積されている下りデータを選択して、対応RRUへ転送する機能と、対応RRU以外のRRU、すなわち自DM以外の他DMの配下に位置するRRUと対応するUE別バッファに蓄積されている下りデータを廃棄する機能とを有している。
データ振り分け部23は、MFHを介してCUから受信したデータが、下りデータの場合にはデータ蓄積部21に出力し、割当結果の場合には割当結果解析部24へ出力する機能を有している。
割当結果解析部24は、データ振り分け部23からの割当結果を解析して、対応する各下りデータに関する宛先UEと無線送信データ量とを含む解析結果を抽出する機能を有している。
転送処理部25は、データ選択部22で選択された下りデータ、およびCUから受信した割当結果(または割当結果解析部24で得られた解析結果)を、自DMの配下に位置する対応RRUへ転送する機能を有している。
[RRUの詳細構成]
次に、図4を参照して、RRUの詳細構成例について説明する。
RRUには、主な機能部として、フレーム形成部32、ベースバンド処理部33、および無線送信部31が設けられている。
フレーム形成部32は、DMから転送された割当結果(または解析結果)に基づいて、DMから転送された下りデータを、同一宛先UEごとに格納した無線フレームを形成する機能を有している。
ベースバンド処理部33は、フレーム形成部32から出力された無線フレームをベースバンド処理して、レイヤ1のベースバンドデータを生成する機能を有している。
無線送信部31は、ベースバンド処理部33から出力されたベースバンドデータを、指定された無線リソースを用いて対応するUEへ無線送信する機能を有している。
なお、フレーム形成部32については、DM側に実装して、DMから無線フレームをRRUに転送し、RRUで受信した無線フレームをベースバンド処理するようにしても良い。
[第1の実施の形態の動作]
次に、図5および図6を参照して、本実施の形態にかかる無線ネットワークシステム1の動作について説明する。
図5および図6に示すように、本実施の形態において、MBHからCUで受信された下りデータは、スケジューリング部12による下りデータに対する無線リソース割当の完了を待たずに、CUのデータ配信部11から、それぞれの宛先にかかわらずすべてのDMへ、MFHを介して同報配信(MFH転送)される。
これら下りデータは、宛先となるUEに基づいて、DMのデータ蓄積部21に設けられているUE別バッファ(UE#1,#2,…,#N)に一時蓄積される。そして、無線リソース割当完了に応じてCUから通知された割当結果に基づいて、DMのデータ選択部22により、自DMの配下の対応RRUから無線送信すべき下りデータのみが、対応するUE別バッファから選択されて対応RRUに転送される。また、他DMの配下の他RRUから無線送信すべき下りデータは、データ選択部22により、対応するUE別バッファから廃棄される。
この後、RRUにより、データ選択部22で選択された下りデータが、宛先UEを示すヘッダが付与された無線フレームのペイロードに格納されてベースバンド処理され、無線送信部31から対応する配下のUEへの無線送信される。
[第1の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、CUが、MBHからの下りデータを、MFHを介して各DMに同報配信するのと並行して、各RRUが有する無線リソースを下りデータの無線送信に割り当てるスケジューリングを実行し、DMが、スケジューリングの割当結果に基づいて、蓄積しておいたCUからの下りデータから、自DMと対応する対応RRUの下りデータを選択して対応RRUへ転送するとともに、他RRUの下りデータを廃棄し、RRUが、割当結果に基づいて、DMからの下りデータを、指定された無線リソースを用いて対応するUEへ無線送信するようにしたものである。
これにより、本実施の形態によれば、MFHを介した下りデータの転送開始タイミングが、従来のように、CUでのスケジューリング完了後に制限されなくなり、CUがスケジューリング中であっても下りデータの転送が開始され、スケジューリングと並行して、CUからその宛先となるUEに対して各下りデータが転送される。したがって、MFHを介した下りデータの転送に利用できる期間が大幅に拡張され、MFHの実効帯域が拡張されることになり、CUから各RRUへ極めて効率よく下りデータを転送することが可能となる。
また、本実施の形態によれば、すべての下りデータが、その宛先にかかわらずCUからすべてのDMへ同報配信された後、無線リソース割当が完了することになる。このため、無線リソース割当の完了時点において、これら下りデータはすでにDMに蓄積された状態にある。したがって、無線リソース割当の完了に応じて、RRUでベースバンド処理を開始することができ、MBHからの下りデータの受信からUEへの無線フレームの送信までの所要時間を大幅に削減することができる。
また、本実施の形態において、CUのデータ配信部11が、下りデータを同報配信する際、下りデータの宛先UEを識別するためのタグを下りデータに付加して同報配信し、DMのデータ蓄積部21が、下りデータを蓄積する際、下りデータに付与されているタグに基づいて、タグと対応するUE別バッファに、タグを除去した下りデータを蓄積し、DMのデータ選択部22が、UE別バッファのうち対応RRUに対応するUE別バッファに蓄積されている下りデータを選択して対RRUへ転送するとともに、対応RRU以外のRRUに対応するUE別バッファに蓄積されている下りデータを廃棄するようにしてもよい。
これにより、CUの部11Aにより下りデータが暗号化される場合であっても、各DMにおいて、受信した下りデータの宛先UEを、下りデータに付与されているタグから容易に識別することができる。
また、各DMは、下りデータ受信時に、上記タグによって識別した宛先UE別に分けて下りデータをバッファに蓄積しておくことで、自DMと対応する対応RRUの下りデータを選択する際、および他RRUの下りデータを廃棄する際、下りデータの宛先を個々に識別する必要がなくなるため、選択および廃棄に要する処理時間を短縮することができる。
[第2の実施の形態]
次に、図7を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかる無線通信システム1について説明する。
本実施の形態では、回路ユニットからなるDMが、TDM−PONシステムからなるMFHを構成する各加入者側装置ONU(Optical Network Unit)内にそれぞれ実装されているシステム構成例について説明する。
MFHは、一般的なTDM−PONシステムからなり、CUに接続された1つの局側装置OLT(Optical Line Terminal)41と、光ファイバおよび光スプリッタからなるPON区間を介してOLTに接続された複数の加入者側装置ONU(Optical Network Unit)42とから構成されている。
OLTは、CUから出力された下りデータを、PON区間を介して各ONUへ同報配信する機能を有している。
本実施の形態において、ONUは、1つまたは複数のRRUを配下に収容し、第1の実施の形態と同様のDMにより、PON区間を介してOLTから転送された下りデータのうちから、配下のRRUと対応する下りデータを選択して転送する機能を有している。
ONUのDMには、主な機能部としてデータ蓄積部21とデータ選択部22とが設けられている。
データ蓄積部21は、全体としてデータバッファからなり、CUから同報配信された下りデータを一時蓄積する機能を有している。
データ選択部22は、CUでのスケジューリングで得られた割当結果に基づいて、データ蓄積部21に蓄積されている下りデータから、RRUのうち自DMと対応するRRU、すなわち自DMの配下に位置する対応RRUの無線リソースに割り当てられた下りデータを選択して、対応RRUへ転送する機能と、対応RRU以外のRRU、すなわち自DM以外の他DMの配下に位置するRRUの無線リソースに割り当てられた下りデータを、データ蓄積部21から廃棄する機能とを有している。
なお、CU,DM,およびRRUの構成例については、第1の実施の形態で説明した図2,図3,および図4と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
[第2の実施の形態の動作]
次に、図5および図8を参照して、本実施の形態にかかる無線ネットワークシステム1の動作について説明する。
以下では、理解を容易とするため、ONUi(iはONUの識別番号)、RRUj(jはRRUの識別番号)、およびUEk(kはUEの識別番号)が、1:1:1で接続されている場合が例として説明されているが、図7に示すように、1つのONUに複数のRRUが接続されている場合、あるいは1つのUURに複数のUEが接続されている場合でも、本実施の形態を以下と同様にして適用できる。
本実施の形態は、図5および図8に示すように、一定周期からなるschlごとに、MBHからCUで受信した下りデータを、CUでのこれら下りデータに対する無線リソース割当の完了を待たずにCUからOLTへ順次出力し、これら下りデータをその宛先にかかわらず、OLTからすべてのONUへPON区間を介して同報配信するようにしたものである。また、例えばONUiのDMでは、これら下りデータをバッファで一時蓄積し、無線リソース割当完了後、その割当結果に基づいて、ONUiのバッファから配下のRRUjで無線送信すべき下りデータのみを選択してRRUjに出力し、これら下りデータを用いてRRUjで無線フレームを生成した後にベースバンド処理して、配下のUEkに無線送信するようにしたものである。
[集約局の動作]
CUは、基本的には従来と同様であるが、無線フレームを形成することなく、MBHからの受信に応じて下りデータをOLTへ順次転送する点、スケジューリングによる無線リソース割当結果をOLTに通知する点、および、スケジューリングにより各UE宛ての未送信データ量を推定する点において、従来と異なる。割当結果の通知方法としては、例えば専用線を介しても良いし、下りデータに時間多重しても良い。
スケジューリング部12は、CUからOLTに転送済みのデータも含めて、各UE宛ての未送信データの有無を確認して無線リソースの割り当てを行う必要がある。このため、スケジューリング部12は、UEごとに、当該UE宛て下りデータに関する未送信データ量の推定を行う。
ここで、CUからOLTへ転送しておらずCUのバッファに残存するUE宛て下りデータ量をDuntrans[k]とし、CUからOLTへ転送済みのUEk宛て下りデータ量をDtrans[k]とし、直前スケジューリングで得られた割当結果で割当済みのUEk宛て下りデータ量をDalloc[k]とした場合、UEk宛て下りデータに関する未送信データ量の推定値Dmon[k]は、次の式(1)で求められる。
Figure 0006353166
なお、CUは、OLTに転送したデータを複製して保持し、再送指示があった際に、OLTに再転送できるようにしても良い。この時、式(1)において、再送が確定したUEk宛の当該複製データは、Duntransに含めるものとしても良い。
[OLTの動作]
OLTは、CUから転送された下りデータを、その宛先UE別に分けてバッファに一旦蓄積し、これらバッファから順次読み出した下りデータに対して、全ONUを宛先とするブロードキャストLLIDを付与することで、全ONUに当該下りデータを同報配信する。また、CUから通知された無線リソース割当の割当結果を、下りデータと時間多重して全ONUに通知する。割当結果の通知方法としては、例えば専用線を介しても良いし、下りデータに時間多重しても良い。
下りデータ同報配信時、OLTは、各ONUに設けられたDMのデータ蓄積部21におけるUE別バッファのバッファ溢れを防ぐために、それぞれのUE別バッファに蓄積されている、UE宛ての未送信データ量の推定値を算出し、当該推定値と所定の無線局閾値Dthとの比較結果に基づき、下りデータの同報配信可否を判定する。ここで、当該推定値がDthを上回る場合には、各ONUに対する当該UE宛て下りデータの同報配信を停止し、当該推定値がDth以下となるまでの間、OLTのバッファに蓄積しておく。
ここで、OLTからONUへ配信済みのUEk宛て下りデータ量の総和をDtrans_olt[k]とし、無線リソース割当済みのUEk宛て下りデータ量の総和をDalloc[k]とした場合、ONUのUE別バッファに蓄積されている、UEk宛て下りデータに関する未送信データ量の推定値Dmon_olt[k]は、次の式(2)で求められる。
Figure 0006353166
なお、UE別バッファのバッファ閾値Dthは、RRUが具備する1つのUE別バッファで蓄積できる最大蓄積可能データ量Dmax_bufを下回る値とする。Dmax_bufは、例えば、CUでのスケジューリングの1周期分の期間内に、1つのUEに対してRRUから送信可能な最大送信可能データ量である。
[DMの動作]
ONUのDMは、OLTから順次同報配信される下りデータ、およびOLTから通知される無線リソースの割当結果の受信に応じて、それぞれに対応する処理を実行する。
図9において、DMは、受信待ち受けループを間欠的に実行している(ステップS100:NO,ステップS110:NO)。この受信待ち受けループにおいて、OLTから順次同報配信された下りデータを受信した場合(ステップS100:YES)、DMのデータ蓄積部21は、当該下りデータの宛先に基づいて、当該下りデータをその宛先と対応するUE別バッファに蓄積し(ステップS101)、受信待ち受けループに戻る。
一方、受信待ち受けループにおいて、OLTから割当結果を受信した場合(ステップS110:YES)、DMのデータ選択部22は、受信した割当結果を自配下のRRUに通知するとともに(ステップS111)、自配下のRRUから送信すべき下りデータを、当該割当結果で決定した量だけ対応するUE別バッファから選択してRRUに出力する(ステップS112)。また、データ選択部22は、他配下のRRUから送信される下りデータを、当該割当結果で決定した量だけ対応するUE別バッファから廃棄し(ステップS113)、受信待ち受けループに戻る。
[RRUの動作]
RRUは、ONUから転送された下りデータおよび無線リソースの割当結果から、無線フレームを生成してベースバンド処理し、割当結果に応じた無線リソースを用いて対応するUEへ無線送信する。なお、本実施の形態では、無線フレームの生成処理をRRUで実行する場合を例として説明したが、これに限定されるものではなく、DMで実行するようにしても良い。
[第2の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、MFHが、CUに接続された1つのOLTと、光ファイバを介してOLTに収容された複数のONUとを有するTDM−PONシステムからなり、DMをONUのそれぞれに実装したものである。
これにより、第1の実施の形態と同様に、MFHを介した下りデータの転送開始タイミングが、従来のように、CUでの無線リソース割当完了後に制限されなくなり、CUが無線リソースを割り当てるスケジューリング中であっても、下りデータの転送が開始され、スケジューリングと並行して、CUからその宛先となるUEに対して各下りデータが転送される。したがって、MFHを介した下りデータの転送に利用できる期間が大幅に拡張され、MFHの実効帯域が拡張されることになり、CUから各RRUへ極めて効率よく下りデータを転送することが可能となる。
また、本実施の形態によれば、すべての下りデータが、その宛先にかかわらずCUからすべてのDMへ同報配信された後、無線リソース割当が完了することになる。このため、無線リソース割当の完了時点において、これら下りデータはすでにDMに蓄積された状態にある。したがって、無線リソース割当の完了に応じて、RRUでベースバンド処理を開始することができ、MBHからの下りデータの受信からUEへの無線フレームの送信までの所要時間を大幅に削減することができる。
また、本実施の形態において、CUのスケジューリング部12が、UEごとに、データ配信部11に残存するUE末宛下りデータの残存データ量と、DMへ同報配信したUE宛下りデータの配信済みデータ量との和から、直前の割当結果で割り当てたUE宛下りデータの割当済みデータ量を減算することにより、UE宛下りデータに関する未送信データ量を推定し、得られた未送信データ量推定値に基づいて新たなスケジューリングを実行するようにしても良い。
これにより、CUから各DMに対して未送信データを配信済みであり、かつ、CUに未送信データが保持されていない場合でも、CUにおいて、これら未送信データ量をUE別に数値計算により把握することができ、新たなスケジューリングを適切に実行することができる。
また、本実施の形態において、OLTが、CUから転送された下りデータを、ONUを介してRRUへ同報配信する際、UEごとに、自OLTからRRUへ同報配信したUE宛下りデータの配信済みデータ量から、直前のスケジューリングで得られた割当結果で割り当てたUE宛下りデータの割当済みデータ量を減算することにより、RRUに残存するUE宛下りデータの残存推定量を計算し、残存推定量とRRUに設けられたUE別バッファの無線局閾値との比較結果に基づいて、RRUに対するUE宛下りデータの同報配信可否を判定するようにしても良い。この際、無線局閾値として、RRUに設けられた1つのユーザ端末別バッファで蓄積できる最大蓄積可能データ量を下回る値を用い、最大蓄積可能データ量として、スケジューリングの1周期分の期間において、RRUから無線送信可能な最大送信可能データ量を用いても良い。
これにより、各DMに保持されている未送信データ量をOLTにおいてもUE別に数値計算で把握することができる。
また、各DMが有するバッファ容量に合わせて、OLTがUE別の転送データ量を上記のように制御することで、DMでのバッファ溢れを防ぐことができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態にかかる無線ネットワークシステム1について説明する。
本実施の形態は、基本的には第2の実施の形態と同様であるが、CUがOLTを介してONUに無線チャネル情報を通知する点と、ONUのDMが、下りデータ受信時に、この無線チャネル情報に基づいて、自配下のRRUから無線送信すべきUEを特定し、これらUE宛て下りデータのみを選択してバッファに蓄積する点とが異なる。ここでは、第2の実施の形態に本実施の形態を適用した場合を例として説明するが、後述する第4の実施の形態に対しても以下と同様にして本実施の形態を適用できる。
すなわち、本実施の形態において、CUのスケジューリング部12は、各UEから周期的に通知されるワイドバンドCQI(Channel Quality Indicator)に基づいて、RRUごとに当該RRUから無線送信すべきUEの候補を示す無線チャネル情報(送信先無線端末候補リスト)を生成し、OLTを介して各ONUのDMに通知する機能を有している。
また、DMのデータ蓄積部21は、OLTから順次同報配信された下りデータを受信した際、予め通知された無線チャネル情報を参照して、当該下りデータの宛先UEを確認し、当該宛先UEが自配下のRRUに関する無線チャネル情報に含まれない場合には、バッファに蓄積する前に当該下りデータを廃棄する機能を有している。
無線チャネル情報は、ワイドバンドCQI(非特許文献5)に基づいてCUで生成する情報である。ワイドバンドCQIは、各UEが、CUに対して、受信可能なRRUに対するチャネル状態を周期的にフィードバックする値である。これは、各UEが、受信可能なRRU候補とその候補からの受信状態を通知していることと等価であり、CUは、各UEのRRU候補から、RRU別のUE候補リストを作成することが可能である。
[第3の実施の形態の動作]
次に、本実施の形態にかかる無線ネットワークシステム1の動作について説明する。
本実施の形態において、CUのスケジューリング部12は、ワイドバンドCQIからRRU別の無線端末候補リストを順次生成し、無線チャネル情報としてOLTに通知する。当該通知方法は、無線リソース割当結果の通知方法と同一の方法である。OLTは、無線リソース割当結果の通知と同一の方法で各ONUのDMに通知する。
[DMの動作]
DMは、OLTから順次同報配信される下りデータ、およびOLTから通知される無線リソースの割当結果の受信に応じて、それぞれに対応する処理を実行する。なお、無線チャネル情報は、CUから順次通知され、DMに保存されているものとする。
図10において、DMは、受信待ち受けループを間欠的に実行している(ステップS200:NO,ステップS210:NO)。この受信待ち受けループにおいて、OLTから順次同報配信された下りデータを受信した場合(ステップS200:YES)、DMのデータ蓄積部21は、当該下りデータの宛先UEを参照し(ステップS201)、当該下りデータが自配下RRUから送信すべきデータか確認する(ステップS202)。
ここで、当該下りデータの宛先UEが自配下RRUの無線チャネル情報に登録されており、当該下りデータが自配下RRUから送信すべきデータであると判定された場合(ステップS202:YES)、データ蓄積部21は、当該下りデータの宛先に基づいて、当該下りデータをその宛先と対応するUE別バッファに蓄積し(ステップS203)、受信待ち受けループに戻る。
一方、当該下りデータの宛先UEが自配下RRUの無線チャネル情報に登録されておらず、当該下りデータが自配下RRUから送信すべきデータではないと判定された場合(ステップS202:NO)、データ蓄積部21は、当該下りデータをバッファに蓄積せずに廃棄し(ステップS204)、受信待ち受けループに戻る。
一方、受信待ち受けループにおいて、OLTから割当結果を受信した場合(ステップS210:YES)、データ選択部22は、受信した割当結果を自配下のRRUに通知するとともに(ステップS211)、自配下のRRUから送信すべき下りデータを、当該割当結果で決定した量だけ対応するUE別バッファから選択してRRUに出力する(ステップS212)。また、データ選択部22は、他配下のRRUから送信される下りデータを、当該割当結果で決定した量だけ対応するUE別バッファから廃棄し(ステップS213)、受信待ち受けループに戻る。
[第3の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、CUのスケジューリング部12が、各UEから周期的に通知されるワイドバンドCQIに基づいて、RRUごとに当該RRUから無線送信すべきUEの候補を示す無線チャネル情報を生成して各DMに通知し、DMのデータ蓄積部21が、CUから順次同報配信された下りデータを受信した際、予め通知された無線チャネル情報を参照して、当該下りデータの宛先UEを確認し、当該宛先UEが自配下のRRUに関する無線チャネル情報に含まれない場合には、バッファに蓄積する前に当該下りデータを廃棄するようにしたものである。
したがって、DMの配下RRUから送信すべき下りデータのみが、DMのバッファに蓄積されるため、バッファに対する不要に下りデータの蓄積を抑止することができ、DMにおけるバッファ処理負担の軽減、さらには、DM全体でのバッファサイズの削減を実施することが可能となる。
[第4の実施の形態]
次に、図11を参照して、本発明の第4の実施の形態にかかる無線通信システム1について説明する。
本実施の形態では、回路ユニットからなるDMが、各RRU内にそれぞれ実装されているシステム構成例について説明する。
本実施の形態において、MFHは、一般的なTDM−PONシステムからなり、CUに接続された1つの局側装置OLT(Optical Line Terminal)41と、光ファイバおよび光スプリッタからなるPON区間を介してOLTに接続された複数の加入者側装置ONU(Optical Network Unit)42とから構成されている。なお、CUについては、第1の実施の形態と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
本実施の形態において、RRUは、各ONUに対して1つまたは複数接続されて、第1の実施の形態と同様のDMにより、ONUから転送された下りデータのうちから、自RRUと対応する下りデータを選択し、無線送信部31から配下の1つまたは複数のUEに無線送信を行う機能を有している。
DMには、主な機能部として、データ蓄積部21とデータ選択部22とが設けられている。
データ蓄積部21は、全体としてデータバッファからなり、ONUから転送された下りデータを、その下りデータのタグに記述されている宛先UEと対応するUE別バッファに一時蓄積する機能を有している。
データ選択部22は、CUでのスケジューリングで得られた割当結果に基づいて、データ蓄積部21に蓄積されている下りデータから、自RRUの無線リソースに割り当てられた宛先UEのUE別バッファから下りデータを選択する機能と、自RRU以外のRRUの無線リソースに割り当てられた宛先UEのUE別バッファから、下りデータを廃棄する機能とを有している。
無線送信部31は、CUでのスケジューリングで得られた割当結果に基づいて、DMで選択された下りデータを、指定された無線リソースを用いて対応するUEへ無線送信する機能を有している。
[RRUの詳細構成]
次に、図12を参照して、RRUの詳細構成例について説明する。
RRUには、主な機能部として、DMを構成するデータ蓄積部21、データ選択部22、データ振り分け部23、および割当結果解析部24と、フレーム形成部32、ベースバンド処理部33、および無線送信部31とが設けられている。
データ蓄積部21は、全体としてデータバッファからなり、CUから同報配信された下りデータを、その下りデータのタグに記述されている宛先UEと対応するUE別バッファに一時蓄積する機能を有している。
データ選択部22は、割当結果解析部24で得られた解析結果に基づいて、データ蓄積部21に蓄積されている下りデータから、自RRU(対応RRU)の無線リソースに割り当てられた宛先UEのUE別バッファから下りデータを選択する機能と、自RRU以外のRRUの無線リソースに割り当てられた宛先UEのUE別バッファから、下りデータを廃棄する機能とを有している。
データ振り分け部23は、MFHを介してCUから受信したデータが、下りデータの場合にはデータ蓄積部21に出力し、割当結果の場合には割当結果解析部24へ出力する機能を有している。
割当結果解析部24は、データ振り分け部23からの割当結果を解析して、対応する各下りデータに関する宛先UEと無線送信データ量とを含む解析結果を抽出する機能を有している。
フレーム形成部32は、割当結果解析部24から出力された割当結果(または解析結果)に基づいて、データ選択部22で選択された下りデータを、同一宛先UEごとに格納した無線フレームを形成する機能を有している。
ベースバンド処理部33は、フレーム形成部32から出力された無線フレームをベースバンド処理して、レイヤ1のベースバンドデータを生成する機能を有している。
無線送信部31は、ベースバンド処理部33から出力されたベースバンドデータを、指定された無線リソースを用いて対応するUEへ無線送信する機能を有している。
[第4の実施の形態の動作]
次に、図5を参照して、本実施の形態にかかる無線ネットワークシステム1の動作について説明する。
図5に示すように、本実施の形態における動作は、第1の実施の形態と同様であり、MBHからCUで受信された下りデータは、スケジューリング部12による下りデータに対する無線リソース割当の完了を待たずに、CUのデータ配信部11から、それぞれの宛先にかかわらずすべてのDM(RRU)へ、MFHを介して同報配信(MFH転送)される。
DMにおいて、これら下りデータは、宛先となるUEに基づいて、データ蓄積部21に設けられているUE別バッファに一時蓄積される。そして、無線リソース割当完了に応じてCUから通知された割当結果に基づいて、DMのデータ選択部22により、自RRUから無線送信すべき下りデータのみが、対応するUE別バッファから選択されて無線送信部31に転送される。また、他RRUから無線送信すべき下りデータは、データ選択部22により、対応するUE別バッファから廃棄される。
この後、データ選択部22により選択された下りデータが格納された無線フレームがベースバンド処理され、無線送信部31から対応する配下のUEへ無線送信される。
なお、本実施の形態において、割当結果の通知方法としては、例えば専用線を介しても良いし、下りデータに時間多重しても良い。また、他RRUから無線送信すべき下りデータについては、廃棄の代わりに、バッファの読出開始位置を更新しても良い。
[第4の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、MFHが、CUに接続された1つのOLTと、光ファイバを介してOLTに収容された複数のONUとを有するTDM−PONシステムからなり、DMをRRUのそれぞれに実装したものである。
これにより、第1の実施の形態と同様に、MFHを介した下りデータの転送開始タイミングが、従来のように、CUでの無線リソース割当完了後に制限されなくなり、CUが無線リソースを割り当てるスケジューリング中であっても、下りデータの転送が開始され、スケジューリングと並行して、CUからその宛先となるUEに対して各下りデータが転送される。したがって、MFHを介した下りデータの転送に利用できる期間が大幅に拡張され、MFHの実効帯域が拡張されることになり、CUから各DM(RRU)へ極めて効率よく下りデータを転送することが可能となる。
また、本実施の形態によれば、すべての下りデータが、その宛先にかかわらずCUからすべてのDMへ同報配信された後、無線リソース割当が完了することになる。このため、無線リソース割当の完了時点において、これら下りデータはすでにDMに蓄積された状態にある。したがって、無線リソース割当の完了に応じて、RRUでベースバンド処理を開始することができ、MBHからの下りデータの受信からUEへの無線フレームの送信までの所要時間を大幅に削減することができる。
[第5の実施の形態]
次に、図13を参照して、本発明の第5の実施の形態にかかる無線通信システム1について説明する。
本実施の形態は、基本的には第4の実施の形態と同様であるが、CUがDMに転送済みの下りデータをミラーバッファで保持する点、ミラーバッファで保持している下りデータのデータ量に基づいてDMに転送する下りデータを制限する点、およびスケジューリング部12での動作が異なる。
図13に示すように、本実施の形態にかかるCUは、前述した図2の構成と比較して、データ配信部11にミラーバッファ11Dが追加されている。
ミラーバッファ11Dは、データバッファ11Bに蓄積されている下りデータのうち、MFHを介してDM(RRU)へ同報配信していない未配信の下りデータと同じ下りデータを保持する機能を有している。
配信制御部13は、ミラーバッファ11Dで保持している未配信下りデータのデータ量に基づいて、DMに対して同報配信する下りデータを一時的に制限する機能と、制限期間中に転送されない下りデータを、データバッファ11Bで保持させる機能とを有している。
[第5の実施の形態の動作]
次に、本実施の形態にかかる無線ネットワークシステム1の動作について説明する。
データ配信部11は、スケジューリング中において、MBHから下りデータを受信すると、加工処理部11Aで加工処理を行った後、宛先UE別に分けて一旦データバッファ11Bに蓄積する。また、データ配信部11は、配信制御部13から転送許可が通知されたUE宛の下りデータを、データバッファ11Bから取り出した後、その下りデータのコピーを宛先UE別に分けてミラーバッファ11Dに蓄積するとともに、その下りデータにタグ付与部11Cによりタグを付与し、配信制御部13に出力する。
スケジューリング完了後、得られた割当結果の転送が行われている間に、データ配信部11は、スケジューリング部12から通知された転送結果に基づいて、ミラーバッファ11Dに蓄積された下りデータのうち、スケジューリングによって無線送信が確定した下りデータを廃棄する。これにより、ミラーバッファ11Dには、未配信の下りデータだけが保持されることになる。
一方、配信制御部13は、下りデータと比較して割当結果の同報配信を優先的に許可し、割当結果の配信中はデータ配信部11からの下りデータのすべてについて配信を非許可にする。この後、配信制御部13は、割当結果の転送完了に応じて下りデータの転送を許可する。ただし、この転送許可は、少なくとも宛先UE別に発行する点が第4の実施の形態と異なる。具体的に、配信制御部13は、ミラーバッファ11Dに蓄積された下りデータのデータ量を、少なくとも宛先UE別にモニタする。任意の宛先UEのデータ量が、予め設定されている集約局閾値以上である間、対応する宛先UEへの下りデータの転送のみを非許可し、集約局閾値を下回った場合には、対応する宛先UEへの下りデータの転送を許可に戻す。
スケジューリング部12は、基本的には第4の実施の形態と同様であるが、データバッファ11Bとミラーバッファ11Dとに蓄積された宛先UE別下りデータの蓄積量を、宛先UE別の未送信データ量として用いることができるため、前述したように未送信データ量を推定する必要はない。
[第5の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、CUにおいて、データ配信部11が、DMに同報配信した下りデータをUE別ミラーバッファに保持するとともに、スケジューリングにより無線リソースへの割当が完了した下りデータをUE別ミラーバッファから削除することにより、DMに蓄積されているUE宛下りデータと同一の下りデータをUE別ミラーバッファで保持し、UE別ミラーバッファに保持されている下りデータの蓄積量が所定の集約局閾値以上となったUEに対する、UE宛下りデータの同報配信を制限するようにしたものである。
これにより、CUからDMに同報配信していない下りデータがUE別ミラーバッファで保持されるため、各UE別ミラーバッファの蓄積量に基づき各UEの未送信データ量を把握できる。したがって、未送信データを推定する場合と比較して、より正確に未送信データ量を把握でき、下りデータの無駄な同報配信を抑制することができる。
また、UEが他のCU配下に移動した場合、対応UE宛の未送信下りデータを移動前CUから移動後CUに移動させる必要があるが、本実施の形態によれば、CU自身のバッファで未送信下りデータのすべてを保持しているため、DMから同報配信してしまった対応UE宛の未送信下りデータをCUに戻す必要がなくなり、DMに蓄積されている対応UE宛の未送信下りデータをDMで廃棄させるだけで良い。したがって、UEが他のCU配下に移動した場合でも、MFHの帯域を消費することなく、別CUに下りデータを移動させることができる。
[第6の実施の形態]
次に、図14を参照して、本発明の第6の実施の形態にかかる無線通信システム1について説明する。
本実施の形態は、基本的には第4の実施の形態と同様の構成であるが、CUが無線送信確定前の下りデータを再送する点と、DMが具備するバッファを、待機面と運用面の2面構成とした点が主に異なる。
図14に示すように、本実施の形態にかかるDMは、前述した図2の構成と比較して、データ蓄積部21が、バッファA21AおよびバッファB21Bの2面構成となっている。これらバッファAおよびバッファBは、割当結果を受信するごとに、いずれか他方が運用面から待機面に切り替えられて、それまでに蓄積された下りデータの読み出しが行われ、いずれか一方が待機面から運用面に切り替えられて、切り替え後に受信した新たな下りデータが順次蓄積される。
[第6の実施の形態の動作]
次に、図15を参照して、本実施の形態にかかる無線ネットワークシステム1の動作について説明する。
本実施の形態の特徴は、DMが具備するバッファの容量を縮小するために、CUがスケジューリングの都度、その無線送信候補となる下りデータを全DMに同報配信する点である。すなわち、DMに同報配信済みであっても、無線送信が確定していなければ、CUから下りデータを再送する。
これにより、DMは複数のスケジューリングサイクルに渡って下りデータをバッファに保持する必要がなく、1回のスケジューリングサイクル内にCUから同報配信され得る下りデータを保持できる容量のバッファを備えるだけで済むようになる。
この目的のために、本実施の形態にかかるCUは、MBHから受信した下りデータを一旦データバッファ11Bに保持した後、バッファ11Bの先頭から順にDMに同報配信する。スケジューリングが完了すると、得られた割当結果をDMに同報配信している間に、当該割当結果に基づいて無線送信が確定したデータをデータバッファ11Bから消去する。
[CUでの下りデータ配信動作]
図15に示すように、スケジューリング#0期間において、CUのデータ配信部11は、MBHから下りデータを受信すると、加工処理部11Aで加工処理を行った後、宛先UE別に分けて一旦データバッファ11Bに蓄積する。また、データ配信部11は、データバッファ11Bに蓄積されている下りデータの先頭から順にコピーを生成し、コピーした下りデータにタグ付与部11Cによりタグを付与し、配信制御部13に出力する。
配信制御部13は、データ配信部11から出力された下りデータを、Ethernetでカプセル化して全DMに同報配信する。この際、CUは上記配信処理と並列して、スケジューリング部12でスケジューリングを行う。スケジューリングでは、データバッファ11Bに蓄積された下りデータの有無を宛先UE別に識別して行う。
スケジューリング部12でスケジューリングが完了して、スケジューリング#0期間が終了すると、データ配信部11は、スケジューリング部12から出力された割当結果に、タグ付与部11Cによりタグを付与し、配信制御部13に出力する。
配信制御部13は、データ配信部11から出力された割当結果を、Ethernetでカプセル化して全DMに同報配信するとともに、割当結果の同報配信が終わるまでの間、下りデータの転送を停止することにより、割当結果を優先してDMに転送する。
これにより、割当結果を転送している間、CUから下りデータは配信されない。データ配信部11は、割当結果の配信中に、割当結果および無線送信が確定した下りデータを、データバッファ11Bから廃棄する。
[DMでの下りデータ受信動作]
図15に示すように、スケジューリング#0期間において、DMは、CUから下りデータを受信した場合、受信した下りデータのすべてが、データ振り分け部23を介してデータ蓄積部21に通知される。データ蓄積部21は、割当結果を受信するまでの間、バッファAおよびバッファBのうち、待機面に対して、下りデータのタグに記された宛先UEと対応するUE別バッファに、その下りデータを蓄積する。この際、下りデータからタグを除去して蓄積する。
その後、CUから割当結果を受信した場合、割当結果は、データ振り分け部23を介して割当結果解析部24へ通知される。これに応じて、データ蓄積部21は、バッファAおよびバッファBの待機面と運用面とを切り替える。
割当結果解析部24は、受信した割当結果のタグにより送信元RRUを確認し、自RRUに対する割当結果か否かを確認する。自RRUに対する割当結果である場合には、割当結果から、自RRUを無線送信元とする宛先UEとその無線送信データ量とを少なくとも取得し、データ選択部22とフレーム形成部32とにそれぞれ通知する。
データ選択部22は、割当結果解析部24からの上記通知に基づいて、データ蓄積部21のバッファAおよびバッファBのうちの運用面から、無線送信する下りデータを取得し、それぞれの宛先UEとともにフレーム形成部32に通知する。
フレーム形成部32は、データ選択部22からの下りデータに基づいて、それぞれの宛先UEごとに無線フレームを形成する。形成された無線フレームは、ベースバンド処理部33でベースバンド処理された後、無線送信部31から対応するUEへ無線送信される。なお、データ蓄積部21は、データ選択部22による下りデータの取得完了に応じて、運用面をクリア(データ廃棄)する。
図15の例では、スケジューリング#0期間において、UE#X宛の下りデータX1,X2,X3とUE#Y宛の下りデータY1とが、UE#Xを配下とするDMに転送され、待機面であるバッファAに蓄積され、スケジューリング#0期間に得られた割当結果#0の受信に応じて、バッファAが新たな運用面に切り替えられるとともに、バッファBが新たな待機面に切り替えられる。この際、スケジューリング#0期間に得られた割当結果#0で、X3に無線リソースが割り当てられなかった場合、DMでは、運用面からX1,X2を取得して無線送信のためのベースバンド処理を開始し、残りのY1,X3が廃棄される。また、割当結果#0受信後のスケジューリング#1期間において、再送分のX3と新たなY2とが待機面であるバッファBに蓄積される。
本実施の形態では、DMのデータ蓄積部21は、運用面と待機面の入れ替え後、運用面にある残り下りデータをすべて廃棄するが、バッファA,Bへの書き込みの始点と終点を把握して、前回蓄積した下りデータと今回蓄積した新たな下りデータとを区別できれば、残り下りデータを必ずしも廃棄しなくとも良い。CUのデータ配信部11のバッファからの廃棄についても同様である。
[第6の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、CUにおいて、データ配信部11が、MBHから受信した下りデータを、下りデータの宛先UEと対応するUE別バッファにそれぞれ蓄積し、スケジューリングにより無線リソースへの割当が完了するまで、UE別バッファのそれぞれに蓄積されている下りデータを読み出してDMのそれぞれに同報配信し、割当の完了に応じて得られた新たな割当結果をDMのそれぞれに通知するとともに、割当が完了した下りデータをUE別バッファから廃棄し、DMにおいて、データ選択部22が、CUから通知された割当結果に基づいて、データ蓄積部21に蓄積されている下りデータから、自RRU(対応RRU)の無線リソースに割り当てられた下りデータを選択するとともに、選択されなかった残りの下りデータをデータ蓄積部21からすべて廃棄するようにしたものである。
これにより、CUからは、スケジューリングの都度、その無線送信候補となる下りデータが全DM(RRU)に同報配信されるため、DMに同報配信済みであっても、無線送信が確定していなければ、CUから下りデータが再送される。したがって、DMは複数のスケジューリングサイクルに渡って下りデータをバッファに保持する必要がなく、1回のスケジューリングサイクル内にCUから同報配信され得る下りデータを保持できる容量のバッファを備えるだけで済むことになり、DMが具備するバッファの容量を縮小することができる。
また、本実施の形態において、データ蓄積部21が、下りデータを蓄積するバッファとしてバッファA,Bの2つの面からなる2面構成を有し、CUからスケジューリングにより得られた新たな割当結果が通知されるまでの間は、一方の面を待機面に割り当てるとともに他方の面を運用面に割り当てて、CUから転送された下りデータを待機面に蓄積し、新たな割当結果が通知されるごとに一方の面と他方の面とを入れ替えし、データ選択部22が、下りデータを選択する際、バッファのうち運用面に割り当てられる面から割当結果に基づき下りデータを選択し、選択完了後、運用面に割り当てられる面に蓄積されている下りデータをすべて消去するようにしても良い。
これにより、次のスケジューリングにおいて無線送信候補となるCUからの再送データを、各DMから今回の割当結果に基づき誤ってRRUへ転送し、RRUからUEへ送信してしまう、という再送データの誤送信を回避することが可能となる。
[第7の実施の形態]
次に、図16を参照して、本実施の形態にかかる無線ネットワークシステム1の動作について説明する。
本実施の形態は、基本的には第4の実施の形態と同様であるが、CUが、無線フレームのヘッダを生成してDMに転送する点と、DMがDMから受信したヘッダに基づいて無線フレームを形成する点が異なる。
図16に示すように、CUは、第4の実施の形態と同様に、スケジューリング完了前から下りデータを全DM(RRU)に同報配信する。各DMは、当該転送データを、宛先UE別に分けてバッファに蓄積する。
スケジューリング完了後、CUは、得られた割当結果に基づいてUEごとに無線フレームのヘッダを生成し、生成したヘッダ、宛先UE、送信元RRUとを含むヘッダデータを全DM(RRU)に同報配信する。
各DMは、受信したヘッダデータのうちから、自RRUが送信元となるヘッダデータを選択し、ヘッダデータから取得した宛先UEおよびヘッダに記されたデータ長とに基づいて、データ蓄積部21から対応する下りデータを取得する。これにより、これら下りデータとヘッダとから無線フレームが形成される。
図17に示すように、本実施の形態にかかるCUは、前述した図2の構成と比較して、ヘッダ配信部14が追加されている。
ヘッダ配信部14は、スケジューリング部12で得られた割当結果に基づいて、RRUから対応するUEに下りデータを無線フレームにより無線送信するためのフレームヘッダを、UEごとに生成して、DMのそれぞれに同報配信する機能を有している。
ヘッダ配信部14には、ヘッダ生成部14A、ヘッダ保持部14B、およびヘッダ連結部14Cが設けられている。
ヘッダ生成部14Aは、スケジューリング部12で得られた割当結果に基づいて、RRUから対応するUEに下りデータを無線フレームにより無線送信するためのフレームヘッダを、UEごとに生成する機能を有している。
ヘッダ保持部14Bは、ヘッダ生成部14Aで生成したヘッダを一時的に保持する機能を有している。
ヘッダ連結部14Cは、ヘッダ保持部14Bで保持しているヘッダを送信元RRUごとにまとめ、これらを連結したヘッダデータを生成する機能を有している。
図18に示すように、本実施の形態にかかるRRUは、前述した図12の構成と比較して、割当結果解析部24に代えてヘッダ解析部26が設けられている。
ヘッダ解析部26は、CUから受信したヘッダデータを各ヘッダに分解する機能と、分解した各ヘッダの宛先UE、送信元RRU、および当該ヘッダに記されたデータ長をデータ選択部22に通知する機能と、分解した各ヘッダのうち自RRUを送信元とする宛先UEのヘッダを出力する機能とを有している。
また、フレーム形成部32は、ヘッダ解析部26からのヘッダと、データ選択部22で選択された、当該ヘッダに対応する下りデータとから、無線フレームを形成する機能を有している。
[第7の実施の形態の動作]
次に、本実施の形態にかかる無線ネットワークシステム1の動作について説明する。
[CUでの下りデータ配信動作]
CUにおけるスケジューリング中の動作は第4の実施の形態と同一であるが、スケジューリング後の動作は異なる。スケジューリング完了後、CUは、スケジューリング部12から割当結果が通知されるごとに、ヘッダ生成部14Aにより、宛先UEごとのヘッダを生成し、ヘッダ保持部14Bで、宛先UE別に分けて保持する。
割当結果に基づくすべてのヘッダ生成および保持が完了すると、ヘッダ連結部14Cは、割当結果に基づいて送信元RRUが同じヘッダ群をヘッダ保持部14Bから取得し、これらヘッダ群を連結して1つのヘッダデータを生成する。
図19に示すように、ヘッダデータの先頭には、ヘッダ連結部14Cにより、ヘッダデータに関するタグが付与される。このタグには、例えば、ヘッダデータであることを示すフラグ、下りデータの送信元RRU、連結したヘッダ数、および各ヘッダの宛先UEとそのヘッダのデータ長とを識別できる情報が含まれている。
ヘッダ連結部14Cにより送信元RRUごとに生成されたヘッダデータは、配信制御部13で、例えばEthernetでカプセル化して全DMに同報配信される。
[DMでの下りデータ受信動作]
DM(RRU)での下りデータ受信動作は、第4の実施の形態と同一であるが、スケジューリング完了後にCUからヘッダデータを受信した際の動作は異なる。
DMは、CUからヘッダデータを受信した場合、データ振り分け部23を介してヘッダ解析部26に通知される。ヘッダ解析部26は、ヘッダデータのタグを参照して、送信元RRUを確認し、自RRUが送信元のヘッダデータか否かを確認する。
ここで、自RRUを送信元とするヘッダデータである場合、ヘッダ解析部26は、タグに記される連結ヘッダ数および各ヘッダのデータ長に基づいて、ヘッダデータを各ヘッダに分解する。
この後、ヘッダ解析部26は、分解された各ヘッダに記されたデータ長を取得して、対応するヘッダの宛先UEとともに、ヘッダごとに分けてデータ選択部22に通知するとともに、各ヘッダを、その宛先UEとともにフレーム形成部32に通知する。
データ選択部22は、ヘッダ解析部26から通知された宛先UEおよびデータ長に基づいて、データ蓄積部21から対応する下りデータを取得し、対応する宛先UEとともにフレーム形成部32に通知する。
フレーム形成部32は、宛先UEごとに、データ選択部22から通知されたヘッダと下りデータとを連結し、無線フレームを形成する。形成した無線フレームは、ベースバンド処理部33でベースバンド処理された後、無線送信部31から対応するUEに向けて無線送信される。
一方、自RRUが送信元でないヘッダデータを受信した場合、ヘッダ解析部26は、データ選択部22に、各ヘッダの宛先UEおよびデータ長とともに、他RRUから転送されることが確定したデータであることも併せて通知する。
これに応じて、データ選択部22は、データ蓄積部21から対応する下りデータを消去する。
本実施の形態において、ヘッダデータは、送信元RRUを同じにする複数の無線フレームのヘッダを連結したデータとしたが、個別にタグを付与して転送するようにしても良い。また、ヘッダデータに割当結果を含めるようにしても良い。
[第7の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、CUにおいて、ヘッダ配信部14が、スケジューリング部12で得られた割当結果に基づいて、RRUから対応するUEに下りデータを無線フレームにより無線送信するためのフレームヘッダを、UEごとに生成して、DMのそれぞれに同報配信し、DMにおいて、データ選択部22が、CUから同報配信されたフレームヘッダに基づいて、データ蓄積部21に蓄積されている下りデータから、対応RRUの無線リソースに割り当てられた下りデータを選択し、フレームヘッダのうちから選択した対応RRUに対応するフレームヘッダとともに対応へ転送し、RRUの無線送信部31が、DMで選択されたフレームヘッダに基づいて、DMで選択された下りデータの宛先となるUEごとに、フレームヘッダを下りデータ付加して無線送信するようにしたものである。
これにより、CUからDM(RRU)に対して、スケジューリングで得られた割当結果に代えて、フレームヘッダが同報配信される。したがって、RRUで無線フレームを生成する際、割当結果に基づきフレームヘッダを生成する必要がなくなる。このため、RRUでの処理負担を軽減でき、RRUでの下りデータの送信遅延時間を短縮することが可能となる。
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
具体的には、第2の実施の形態にかかる未送信データ量の推定方法や、第3の実施の形態については、DMをONUに実装した第2の実施の形態の構成に適用した場合を例として説明したが、DMをRRUに実装した第4の実施の形態の構成に適用しても良い。
一方、第5の実施の形態から第7の実施の形態については、第4の実施の形態の構成に適用した場合を例として説明したが、第2の実施の形態の構成に適用しても良い。
1…無線ネットワークシステム、10,CU…集約局、11…データ配信部、11A…加工処理部、11B…データバッファ、11C…タグ付与部、11D…ミラーバッファ、12…スケジューリング部、13…配信制御部、14…ヘッダ配信部、14A…ヘッダ生成部、14B…ヘッダ保持部、14C…ヘッダ連結部、20,DM…データ管理部、21…データ蓄積部、21A…バッファA、21B…バッファB、22…データ選択部、23…データ振り分け部、24…割当結果解析部、25…転送処理部、26…ヘッダ解析部、30,RRU…無線局、31…無線送信部、32…フレーム形成部、33…ベースバンド処理部、41,OLT…局側装置、42,ONU…加入者側装置、UE…ユーザ端末。

Claims (12)

  1. 1つの集約局と、
    前記集約局に接続された複数のデータ管理部と、
    前記データ管理部ごとに対応して接続されて、それぞれ対応するユーザ端末と無線通信を行う1つまたは複数の無線局とを備え、
    前記集約局は、上位網から受信した前記ユーザ端末宛の下りデータを、モバイルフロントホールを介して前記データ管理部のそれぞれに同報配信するデータ配信部と、前記下りデータの同報配信と並行して、前記無線局のそれぞれが有する無線リソースを前記下りデータの無線送信に割り当てるスケジューリングを実行するスケジューリング部とを有し、
    前記データ管理部は、前記集約局から同報配信された前記下りデータを一時蓄積するデータ蓄積部と、前記スケジューリングで得られた割当結果に基づいて、前記データ蓄積部に蓄積されている前記下りデータから、前記無線局のうち自データ管理部と対応する対応無線局の無線リソースに割り当てられた下りデータを選択して前記対応無線局へ転送するとともに、前記対応無線局以外の無線局の無線リソースに割り当てられた下りデータを前記データ蓄積部から廃棄するデータ選択部とを有し、
    前記無線局は、前記スケジューリングで得られた前記割当結果に基づいて、前記データ管理部から転送された前記下りデータを、指定された無線リソースを用いて対応するユーザ端末へ無線送信する無線送信部を有する
    ことを特徴とする無線ネットワークシステム。
  2. 請求項1に記載の無線ネットワークシステムにおいて、
    前記集約局の前記スケジューリング部は、前記ユーザ端末ごとに、前記データ配信部に残存する前記ユーザ端末宛下りデータの残存データ量と、前記データ管理部へ同報配信した前記ユーザ端末宛下りデータの配信済みデータ量との和から、直前の割当結果で割り当てた前記ユーザ端末宛下りデータの割当済みデータ量を減算することにより、前記ユーザ端末宛下りデータに関する未送信データ量を推定し、得られた未送信データ量推定値に基づいて新たなスケジューリングを実行することを特徴とする無線ネットワークシステム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の無線ネットワークシステムにおいて、
    前記集約局の前記データ配信部は、前記下りデータを同報配信する際、前記下りデータの宛先ユーザ端末を識別するためのタグを前記下りデータに付加して同報配信し、
    前記データ管理部の前記データ蓄積部は、前記下りデータを蓄積する際、前記下りデータに付与されている前記タグに基づいて、前記タグと対応するユーザ端末別バッファに、前記タグを除去した前記下りデータを蓄積し、
    前記データ管理部の前記データ選択部は、前記ユーザ端末別バッファのうち、前記対応無線局に対応するユーザ端末別バッファに蓄積されている下りデータを選択して前記対応無線局へ転送するとともに、前記対応無線局以外の無線局に対応するユーザ端末別バッファに蓄積されている下りデータを廃棄する
    ことを特徴とする無線ネットワークシステム。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の無線ネットワークシステムにおいて、
    前記集約局の前記データ配信部は、前記データ管理部に同報配信した前記下りデータをユーザ端末別ミラーバッファに保持するとともに、前記スケジューリングにより無線リソースへの割当が完了した下りデータを前記ユーザ端末別ミラーバッファから削除することにより、前記データ管理部に蓄積されている前記ユーザ端末宛下りデータと同一の下りデータを前記ユーザ端末別ミラーバッファで保持し、前記ユーザ端末別ミラーバッファに保持されている下りデータの蓄積量が所定の集約局閾値以上となったユーザ端末に対する、ユーザ端末宛下りデータの同報配信を制限することを特徴とする無線ネットワークシステム。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の無線ネットワークシステムにおいて、
    前記集約局の前記データ配信部は、前記上位網から受信した下りデータを、前記下りデータの宛先ユーザ端末と対応するユーザ端末別バッファにそれぞれ蓄積し、前記スケジューリングにより無線リソースへの割当が完了するまで、前記ユーザ端末別バッファのそれぞれに蓄積されている下りデータを読み出して前記データ管理部のそれぞれに同報配信し、前記割当の完了に応じて得られた新たな割当結果を前記データ管理部のそれぞれに通知するとともに、割当が完了した下りデータを前記ユーザ端末別バッファから廃棄し、
    前記データ管理部の前記データ選択部は、前記集約局から通知された前記割当結果に基づいて、前記データ蓄積部に蓄積されている前記下りデータから、前記対応無線局の無線リソースに割り当てられた下りデータを選択するとともに、選択されなかった残りの下りデータを前記データ蓄積部からすべて廃棄する
    ことを特徴とする無線ネットワークシステム。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の無線ネットワークシステムにおいて、
    前記データ管理部の前記データ蓄積部は、前記下りデータを蓄積するバッファとして2面構成のバッファを有し、前記集約局から前記スケジューリングにより得られた新たな割当結果が通知されるまでの間は、一方の面を待機面に割り当てるとともに他方の面を運用面に割り当てて、前記集約局から転送された前記下りデータを前記待機面に蓄積し、前記新たな割当結果が通知されるごとに前記待機面と前記運用面とを入れ替えし、
    前記データ選択部は、前記下りデータを選択する際、前記バッファのうち前記運用面に割り当てられる面から前記割当結果に基づき前記下りデータを選択し、選択完了後、前記運用面に割り当てられる面に蓄積されている下りデータをすべて消去する
    ことを特徴とする無線ネットワークシステム。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の無線ネットワークシステムにおいて、
    前記集約局は、前記割当結果に基づいて、前記無線局から対応するユーザ端末に前記下りデータを無線フレームにより無線送信するためのフレームヘッダを、前記ユーザ端末ごとに生成して、前記データ管理部のそれぞれに同報配信するヘッダ配信部をさらに備え、
    前記データ管理部の前記データ選択部は、前記集約局から同報配信された前記フレームヘッダに基づいて、前記データ蓄積部に蓄積されている前記下りデータから、前記対応無線局の無線リソースに割り当てられた下りデータを選択するとともに、前記フレームヘッダのうちから前記対応無線局に対応するフレームヘッダを選択し、
    前記無線局の前記無線送信部は、前記データ管理部で選択された前記フレームヘッダに基づいて、前記データ管理部で選択された前記下りデータの宛先となるユーザ端末ごとに、前記フレームヘッダを前記下りデータ付加して無線送信する
    ことを特徴とする無線ネットワークシステム。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれかに記載の無線ネットワークシステムにおいて、
    前記集約局の前記スケジューリング部は、前記ユーザ端末のそれぞれから周期的に通知されるワイドバンドCQI(Channel Quality Indicator)に基づいて、前記無線局ごとに、前記無線局に接続されているユーザ端末を示す無線チャネル情報を生成して前記データ管理部に通知し、
    前記データ管理部の前記データ蓄積部は、前記集約局から順次配信された前記下りデータを受信した際、前記下りデータの宛先ユーザ端末を確認し、前記集約局から通知された前記無線チャネル情報のうち、前記対応無線局に関する無線チャネル情報に前記宛先ユーザ端末が含まれない場合には、前記下りデータを一時蓄積する前に廃棄する
    ことを特徴とする無線ネットワークシステム。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれかに記載の無線ネットワークシステムにおいて、
    前記データ管理部は、前記無線局のそれぞれに実装されていることを特徴とする無線ネットワークシステム。
  10. 請求項1〜請求項8のいずれかに記載の無線ネットワークシステムにおいて、
    前記モバイルフロントホールは、前記集約局に接続された1つの局側装置と、光ファイバを介して前記局側装置に収容された複数の加入者側装置とを有するTDM−PONシステムからなり、
    前記データ管理部は、前記加入者側装置のそれぞれに実装されていることを特徴とする無線ネットワークシステム。
  11. 請求項10に記載の無線ネットワークシステムにおいて、
    前記局側装置は、前記集約局から転送された前記下りデータを、前記加入者側装置を介して前記無線局へ同報配信する際、前記ユーザ端末ごとに、自局側装置から前記無線局へ同報配信した前記ユーザ端末宛下りデータの配信済みデータ量から、直前のスケジューリングで得られた割当結果で割り当てた前記ユーザ端末宛下りデータの割当済みデータ量を減算することにより、前記無線局に残存する前記ユーザ端末宛下りデータの残存推定量を計算し、前記残存推定量と前記無線局に設けられた前記ユーザ端末別バッファの無線局閾値との比較結果に基づいて、前記無線局に対する前記ユーザ端末宛下りデータの同報配信可否を判定することを特徴とする無線ネットワークシステム。
  12. 請求項11に記載の無線ネットワークシステムにおいて、
    前記無線局閾値は、前記無線局に設けられた1つの前記ユーザ端末別バッファで蓄積できる最大蓄積可能データ量を下回る値からなり、
    前記最大蓄積可能データ量は、前記スケジューリングの1周期分の期間において、前記無線局から無線送信可能な最大送信可能データ量からなる
    ことを特徴とする無線ネットワークシステム。
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