以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態に係る無線基地局の構成例を示した図である。図1に示すように、無線基地局は、CU(Centralized Unit)1と、FHM2と、DU(Distributed Unit)3a~3cと、を有している。図1には、DU3a~3cと無線通信を行うユーザ端末4a~4cも示してある。図1に示す無線基地局は、例えば、高度化C-RANを形成している。
CU1とFHM2は、例えば、光ファイバによって接続されている。FHM2とDU3a~3cは、例えば、光ファイバによって接続されている。
CU1は、コアネットワーク(図示せず)に接続されている。CU1は、コアネットワークから受信した信号(データ)をFHM2に送信する。また、CU1は、FHM2から受信した信号をコアネットワークに送信する。CU1は、信号のベースバンド処理およびDU3a~3cの保守監視処理等を行う。
FHM2は、CU1と複数のDU3a~3cとの間のフロントホール回線を多重する。例えば、FHM2は、CU1から受信した信号をコピーしてDU3a~3cに送信する。また、FHM2は、DU3a~3ccから受信した信号を合成してCU1に送信する。
DU3a~3cは、FHM2を介して、CU1から受信した信号をユーザ端末4a~4cに送信する。また、DU3a~3cは、ユーザ端末4a~4bcから受信した信号を、FHM2を介してCU1に送信する。
DU3a~3cは、例えば、数十から数百本のアンテナを有し、ユーザ端末4a~4cと無線通信を行う。DU3a~3cは、複数のアンテナを用いて、信号の振幅および位相を制御し、ユーザ端末4a~4cに指向性を有するビームを形成して信号を送受信する。DU3a~3cは、様々な方向にビームを形成することができる。
なお、図1の無線基地局は、高度化C-RANを形成するとしたが、C-RANを形成してもよい。また、図1では、CU1の配下に1台のFHM2しか接続されていないが、複数のFHM2が接続されてもよい。
また、CU1は、例えば、BDE(Base station Digital processing Equipment)、BBU(Base Band Unit)、無線制御装置、親局、または信号処理装置と呼ばれてもよい。また、DU3a~3cは、例えば、RRH(Remote Radio Head)、子局、または無線装置と呼ばれてもよい。
図2は、FHM2の概略動作を説明する図である。図2において、図1と同じものには同じ符号が付してある。
図2に示す信号S1は、CU1からDU3a~3cに送信されるDL(Down Link)信号を示している。信号S1は、信号S2a~S2cに示すように、FHM2によってコピーされ、DU3a~3cに送信される。
図2に示す信号S3a~3cは、DU3a~3cからCU1に送信されるUL(Up Link)信号を示している。信号S3a~3cは、信号S4に示すように、FHM2によって合成され、CU1に送信される。
このように、FHM2は、CU1からDU3a~3cに送信されるDL信号をコピーする。また、FHM2は、DU3a~3cからCU1に送信されるUL信号を合成する。これにより、CU1は、複数のDU3a~3cを1セルとして収容することができる。
図3は、CUとDUとの間にFHMが接続されない場合のスループットと、CUとDUとの間にFHMが接続される場合のスループットの例を説明する図である。
図3には、CU11a,11bが示してある。CU11aには、FHMを介さずに、8台のDU(図示せず)が接続されているとする。また、CU11bには、FHMを介さずに、8台のDU(図示せず)が接続されているとする。
また、図3には、CU21と、FHM22a,22bと、が示してある。FHM22aには、8台のDU(図示せず)が接続されているとする。また、FHM22bには、8台のDU(図示せず)が接続されているとする。
スループット12a(8本の円柱)は、CU11aと、8台のDUとの間の規格上のピークスループットを示している。スループット12aに示すハッチング部分は、CU11aと、8台のDUとの間の瞬時スループット(ある時刻におけるスループット)を示している。
スループット12b(8本の円柱)は、CU11bと、8台のDUとの間の規格上のピークスループットを示している。スループット12bに示すハッチング部分は、CU11bと、8台のDUとの間の瞬時スループットを示している。
スループット23a(8本の円柱)は、FHM22aと、8台のDUとの間の瞬時スループットを示している。スループット24aは、CU21と、FHM22aとの間の瞬時スループットを示している。FHM22aは、図2で説明したように、DL信号をコピーし、また、UL信号を合成するので、CU21とFHM22aとの間の瞬時スループットは、スループット24aに示すように、スループット23a(8本の円柱)を合計したスループットとなる。
スループット23b(8本の円柱)は、FHM22bと、8台のDUとの間の瞬時スループットを示している。スループット24bは、CU21と、FHM22bとの間の瞬時スループットを示している。FHM22bは、図2で説明したように、DL信号をコピーし、また、UL信号を合成するので、CU21とFHM22bとの間の瞬時スループットは、スループット24bに示すように、スループット23b(8本の円柱)を合計したスループットとなる。
CUとDUとの間にFHMを接続しない場合、CUとDUは、図3のスループット12a,12bに示すように、ピークスループットに対し余裕を生じることがあり、リソースを効率的に利用していない場合がある。一方、CUとDUとの間にFHMを接続した場合、CUとDUは、図3のスループット24a,24bに示すように、リソースを効率的に利用することができる。
次世代の無線通信システム(例えば、5G)では、無線周波数は、例えば、数GHz~数十GHzの高周波帯を利用することが検討されている。電波は、高周波化により、直進性が増し、ビル影等によってユーザ端末に届きにくくなる。そのため、次世代の無線通信システムでは、DUを増やしてエリアをスモールエリア化し、ビームフォーミングにより、無線通信を行うことが検討されている。
無線基地局は、このようなDUの増加に対し、FHMを用いることで、必要な無線容量が少ない場所でのスモールエリア化において、より多くのDUを1台のCUに収容することが可能となる。例えば、図3のFHM22a,22bを用いるCU21の例では、1台のCU21に、16台のDUが収容されている。すなわち、無線基地局は、FHMを用いることで、少ない投資でDUの数を増やすことができる。例えば、少ない投資で、5Gのエリアを増やすことができる。なお、FHMを用いた場合、図3の例では、1台のFHMの配下に、64台のDUを収容することができる。
図4は、図1のCU1のブロック例を示した図である。図4に示すように、CU1は、制御部31と、記憶部32と、I/F部33と、送信信号生成部34と、符号化・変調部35と、マッピング部36と、送信部37と、受信部38と、デマッピング部39と、チャネル推定部40と、復調・復号部41と、通信品質取得部42と、を有している。
制御部31は、通信品質取得部42から出力される、DU3a~3cとユーザ端末4a~4cとの間の通信品質に基づいて、DL信号のスケジューリングを行う。DL信号には、DLデータ信号およびDL制御信号が含まれる。DLデータ信号は、例えば、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)を用いて送信される。DL制御信号は、例えば、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)を用いて送信される。
また、制御部31は、通信品質取得部42から出力される、DU3a~3cとユーザ端末4a~4cとの間の通信品質に基づいて、UL信号のスケジューリングを行う。UL信号には、ULデータ信号およびUL制御信号が含まれる。ULデータ信号は、例えば、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)を用いて送信される。UL制御信号は、例えば、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)を用いて送信される。
また、制御部31は、通信品質取得部42から出力される、DU3a~3cとユーザ端末4a~4cとの間の通信品質に基づいて、DLデータ信号およびULデータ信号のMCS(Modulation and Coding Scheme)等を決定する。なお、MCSは、CU1が設定する場合に限定されず、ユーザ端末4a~4cが設定してもよい。ユーザ端末4a~4cがMCSを設定する場合、CU1は、ユーザ端末4a~4cからMCS情報を受信すればよい。
また、制御部31は、以下で説明する記憶部32に記憶されているビーム情報を、FHM2を介して、DU3a~3cに送信する。例えば、制御部31は、記憶部32に記憶されているビーム情報51をDL制御信号に含め、DU3a~3cに送信する。または、制御部31は、記憶部32に記憶されているビーム情報51を、例えば、DU3a~3cを保守または監視する信号に含め、DU3a~3cに送信する。
制御部31は、生成したDL信号およびUL信号のスケジューリング情報を送信信号生成部34およびマッピング部36に出力する。また、制御部31は、生成したMCS情報を送信信号生成部34および符号化・変調部35に出力する。
記憶部32には、DU3a~3cが形成するビームの方向を識別するビーム情報が記憶されている。ビーム情報は、例えば、予め記憶部32に記憶されている。ビーム情報は、例えば、FHM2に新たなDUが接続されたとき、または、DUが変更(交換)されたとき、更新される。ビーム情報は、例えば、上位装置から送信され、記憶部32に記憶されてもよい。
図5は、記憶部32に記憶されるビーム情報のデータ構成例を示した図である。図5に示すように、ビーム情報51は、DU識別情報51aと、ビーム識別情報51bと、有している。
DU識別情報51aは、複数のDU3a~3cを識別するユニークな識別情報である。例えば、図5に示す「DU#1」は、図1に示したDU3aに付与された識別子であり、「DU#2」は、DU3bに付与された識別子である。また、図5に示す「DU#n」は、例えば、DU3cに付与された識別子である。
ビーム識別情報51bは、各DU3a~3cが形成するビーム間で異なるように各ビームに割り当てられる(例えば、図8に示すビーム71a~71d,72a~72d,73a~73dのそれぞれで異なるように割り当てられる)、ビーム方向を識別する識別情報である。言い換えれば、ビーム識別情報51bは、複数のDU3a~3c(DU識別情報51a)にわたり、ユニークな情報となっている。ビーム識別情報51bは、DU識別情報51aのそれぞれに対して、少なくとも1つ以上対応付けられ、記憶部32に記憶される。
例えば、図5に示すビーム識別情報51bの「BFI1~BFI4」は、DU識別情報51aの「DU#1」に対応付けられ、ビーム識別情報51bの「BFI5~BFI8」は、DU識別情報51aの「DU#2」に対応付けられている。また、例えば、図5に示すビーム識別情報51bの「BFIm-3~BFIm」は、DU識別情報51aの「DU#n」に対応付けられている。そして、ビーム識別情報51bの「BFI1,BFI2,…,BFIm-1,BFIm」は、DU識別情報51aの「DU#1~DU#n」にわたり、ユニークな情報となっている。
なお、図5では、DU識別情報51aのそれぞれに対し、4つのビーム識別情報51bが対応付けられているが、これに限られない。例えば、DU識別情報51aに対応付けられるビーム識別情報51bの数は、DU3a~3cが形成できるビームの方向の数に依存してもよい。
図4の説明に戻る。I/F部33は、コアネットワークに接続された上位装置と通信を行う。例えば、I/F部33は、上位装置からデータを受信し、送信信号生成部34に出力する。また、I/F部33は、復調・復号部41から出力されたデータを上位装置に送信する。I/F部33は、例えば、物理レイヤまたはMACレイヤより上位のレイヤに関する処理などを行う。
送信信号生成部34は、DLデータ信号およびDL制御信号を含むDL信号を生成し、符号化・変調部35に出力する。DLデータ信号には、例えば、I/F部33が受信したデータ(ユーザデータ)が含まれる。また、DL制御信号には、制御部31が生成した、DLデータ信号の無線リソース割り当て情報と、ULデータ信号の無線リソース割当情報と含むスケジューリング情報が含まれる。また、DL制御信号には、制御部31が生成したMCS情報を含む下り制御情報(例えば、DCI:Downlink Control Information)が含まれる。
符号化・変調部35は、制御部31が生成したMCS情報に基づいて、送信信号生成部34から出力されたDL信号に対して、符号化処理および変調処理を行う。符号化・変調部35は、符号化処理および変調処理したDL信号を、マッピング部36に出力する。
マッピング部36は、制御部31が生成したスケジューリング情報に基づいて、符号化・変調部35から出力されたDL信号を、所定の無線リソース(DLリソース)にマッピングする。マッピング部36は、無線リソースにマッピングしたDL信号を、送信部37に出力する。
送信部37は、マッピング部36から出力されたDL信号を電気-光変換し、光ファイバに出力(FHM2に送信)する。
受信部38は、光ファイバから(FHM2から)受信した光信号を光-電気変換し、デマッピング部39に出力する。
デマッピング部39は、制御部31が生成したスケジューリング情報(ULの無線リソース割当情報)に基づいて、受信部38から出力されたUL信号から、ユーザ端末4a~4cのULデータ信号およびUL制御信号を分離(デマッピング)する。デマッピング部39は、デマッピングしたUL制御信号をチャネル推定部40に出力する。また、デマッピング部39は、デマッピングしたULデータ信号およびUL制御信号を復調・復号部41に出力する。
チャネル推定部40は、デマッピング部39から出力されたUL制御信号に含まれる参照信号に基づいて、ULのチャネル状態を推定する。
復調・復号部41は、チャネル推定部40によって推定されたチャネル状態に基づいて、デマッピング部39から出力されたUL制御信号およびULデータ信号の復調および復号を行う。復調・復号部41は、復調および復号したUL制御信号を、通信品質取得部42に出力する。また、復調・復号部41は、復調および復号したULデータ信号を、I/F部33に出力する。
通信品質取得部42は、復調・復号部41から出力されたUL制御信号から、DU3a~3cとユーザ端末4a~4cとの間のDLの通信品質を取得する。通信品質取得部42は、取得した通信品質を制御部31に出力する。
なお、図4では、MIMO(multiple-input and multiple-output)処理を実施するための構成部(例えば、プリコーディング部およびプリフィルタリング部等)の記載を省略している。CU1は、例えば、符号化・変調部35から出力された信号に対し、プリコーディングを行う。また、CU1は、例えば、デマッピング部39から出力された信号に対し、プリフィルタリング処理を行う。
図6は、図1のDU3aのブロック例を示した図である。図6に示すように、DU3aは、受信部61と、制御部62と、デジタルBF(Beam Forming)部63,68と、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)/CP(Cyclic Prefix)部64と、無線部65,66と、FFT(Fast Fourier Transform)/CP部67と、送信部69と、を有している。
なお、DU3b,3cは、DU3aと同様のブロックを有するのでその説明を省略する。また、図6では、受信部61と、IFFT/CP部64との間に、デジタルBF部63が設けられているが、IFFT/CP部64の後段に、アナログBFが設けられてもよい。
受信部61は、FHM2から送信された光信号を受信して光-電気変換し、制御部62およびデジタルBF部63に出力する。受信部61によって受信される信号には、DL信号が含まれる。また、受信部61によって受信される信号には、ビーム情報51が含まれる。
制御部62は、以下で詳述するように、自機に割り当てられているDU識別情報に基づいて、受信部61によって受信されたビーム情報51を参照し、自機のDU識別情報に対応するビーム識別情報51bを取得する。そして、制御部62は、デジタルBF部63を制御し、アンテナから出力するビームを掃引する。
デジタルBF部63は、受信部61によって受信された信号に、ユーザ端末4a~4cからフィードバックされたビーム識別情報51b(BFI)に対応するBFウェイトを乗算する。デジタルBF部63は、BFウェイトを乗算した信号を、IFFT/CP部64に出力する。ビーム識別情報51bのフィードバックについては、以下で詳述する。
IFFT/CP部64は、デジタルBF部63から出力された信号に対し、IFFT処理を施し、CPを付加する。IFFT/CP部64は、IFFT処理を施し、CPを付加した信号を、無線部65に出力する。
無線部65は、IFFT/CP部64から出力された信号に対し、D/A変換、アップコンバート、および信号増幅等の無線送信処理を行う。無線部65は、無線送信処理した信号をアンテナ(図示せず)に出力する。
無線部66は、アンテナ(図示せず)によって受信された信号に対し、信号増幅、ダウンコンバート、およびA/D変換等の無線受信処理を行う。無線部66は、無線受信処理した信号を、FFT/CP部67に出力する。
FFT/CP部67は、無線部66から出力された信号に対して、FFT処理を施し、CPを除去する。FFT/CP部67は、FFT処理を施し、CPを除去した信号を、デジタルBF部68に出力する。
デジタルBF部68は、FFT/CP部68から出力された信号に、ユーザ端末4a~4cからフィードバックされたビーム識別情報51b(BFI)に対応するBFウェイトを乗算する。デジタルBF部68は、BFウェイトを乗算した信号を、送信部69に出力する。
送信部69は、デジタルBF部68から出力された信号を電気-光変換し、FHM2を介して、CU1に送信する。
DU3a~3cのビーム識別情報51bの取得について説明する。
図7は、DU3a~3cのビーム識別情報51bの取得を説明する図である。図7には、図1に示したFHM2と、DU3a~3bと、が示してある。また、図7には、図5に示したビーム情報51が示してある。
ビーム情報51は、図7の矢印A1に示すように、CU1(図7には図示せず)から、FHM2に送信される。そして、ビーム情報51は、FHM2でコピーされて、図7の矢印A2に示すように、DU3a~3cに送信される。
DU3a~3cは、自機に割り当てられているDU識別情報を、自身が備える記憶部(図6には図示せず)に記憶している。例えば、DU3aは、自機のDU識別情報「DU#1」を、記憶部に記憶している。DU3bは、自機のDU識別情報「DU#2」を、記憶部に記憶している。DU3cは、自機のDU識別情報「DU#n」を、記憶部に記憶している。
DU3a~3cは、自機のDU識別情報に基づいて、FHM2から受信したビーム情報51を参照し、自機のDU識別情報に対応するビーム識別情報を取得する。
例えば、図7に示すビーム情報52は、DU3aがFHM2から受信したビーム情報51の一部を示している。DU3aのDU識別情報は「DU#1」であるので、DU3aの制御部62は、ビーム情報52の太枠に示すビーム識別情報「BFI1,BFI2,BIF3,BFI4」を取得する。
また、例えば、図7に示すビーム情報53は、DU3bがFHM2から受信したビーム情報51の一部を示している。DU3bのDU識別情報は「DU#2」であるので、DU3bは、ビーム情報53の太枠に示すビーム識別情報「BFI5,BFI6,BIF7,BFI8」を取得する。
また、例えば、図7に示すビーム情報54は、DU3cがFHM2から受信したビーム情報51の一部を示している。DU3cのDU識別情報は「DU#n」であるので、DU3cは、ビーム情報54の太枠に示すビーム識別情報「BFIm-3,BFIm-2,BIFm-1,BFIm」を取得する。このようにして、DU3a~3bは、自機に割り当てられたユニークなビーム識別情報を取得する。なお、DU3a~3bは、CU1から送信されたビーム情報51を記憶部(図6には図示せず)に記憶する。
DU3a~3cは、ユーザ端末4a~4cに向ける最適なビームを探索するため、ビームを様々な方向に掃引する。このとき、DU3a~3cは、ビーム情報51から取得した、自機に割り当てられたビーム識別情報を、掃引するビームに含ませる。
図8は、ビームの掃引を説明する図である。図8において、図1と同じものには同じ符号が付してある。
DU3a~3cは、ユーザ端末4a~4cに向ける最適なビームを探索するとき、図8に示すように、様々な方向にビームを形成する。例えば、図8に示すビーム71a~71dは、DU3aが形成するビームを示している。ビーム72a~72dは、DU3bが形成するビームを示している。ビーム73a~73dは、DU3cが形成するビームを示している。
DU3a~3cは、ビームを掃引するとき、自機に割り当てられたビーム識別情報をビームに含ませる。
例えば、DU3aには、ビーム識別情報「BFI1,BFI2,BIF3,BFI4」が割り当てられている。従って、DU3aの制御部62は、掃引するビーム71a~71dのそれぞれに、「BFI1,BFI2,BIF3,BFI4」を含める。例えば、DU3aは、「BFI1,BFI2,BIF3,BFI4」のそれぞれに、ビーム71a~71dを形成するBFウェイトのそれぞれを乗算する。
また、例えば、DU3bには、ビーム識別情報「BFI5,BFI6,BIF7,BFI8」が割り当てられている。従って、DU3bは、掃引するビーム72a~72dのそれぞれに、「BFI5,BFI6,BIF7,BFI8」を含める。例えば、DU3bは、「BFI5,BFI6,BIF7,BFI8」のそれぞれに、ビーム71a~71dを形成するBFウェイトのそれぞれを乗算する。
また、例えば、DU3cには、ビーム識別情報「BFIm-3,BFIm-2,BIFm-1,BFIm」が割り当てられている。従って、DU3cは、掃引するビーム73a~73dのそれぞれに、「BFIm-3,BFIm-2,BIFm-1,BFIm」を含める。例えば、DU3bは、「BFIm-3,BFIm-2,BIFm-1,BFIm」のそれぞれに、ビーム71a~71dを形成するBFウェイトのそれぞれを乗算する。このようにして、DU3a~3cは、ビーム識別情報を含むビームを掃引する。
ユーザ端末4a~4cは、DU3a~3cから出力される、掃引されるビームを受信する。ユーザ端末4a~4cは、受信したビームの中から、通信品質の最もよいビームのビーム識別情報(BFI)を、CU1にフィードバックする。
図9は、ビーム識別情報のフィードバックを説明する図である。図9において、図8と同じものには同じ符号が付してある。
ユーザ端末4aは、DU3aから出力される、掃引されるビームを受信する。ユーザ端末4aは、受信したビームのうち、ビーム識別情報「BFI2」のビームの受信レベルが最も良かったとする。この場合、ユーザ端末4aは、ビーム識別情報「BFI2」を、図9の矢印A11に示すように、DU3aおよびFHM2を介して、CU1にフィードバックする。より具体的には、ユーザ端末4aは、ビーム識別情報「BFI2」をDU3aに無線送信する。DU3aの無線部66は、ユーザ端末4aから無線送信されたビーム識別情報「BFI2」を受信する。DU3aの送信部69は、受信されたビーム識別情報「BFI2」をFHM2に送信する。FHM2は、DU3aから受信したビーム識別情報「BFI2」をCU1に送信する。
同様に、ユーザ端末4bは、DU3bから出力される、掃引されるビームを受信する。ユーザ端末4bは、受信したビームのうち、ビーム識別情報「BFI7」のビームの受信レベルが最も良かったとする。この場合、ユーザ端末4aは、ビーム識別情報「BFI7」を、図9の矢印A12に示すように、DU3bおよびFHM2を介して、CU1にフィードバックする。
また、同様に、ユーザ端末4cは、DU3cから出力される、掃引されるビームを受信する。ユーザ端末4cは、受信したビームのうち、ビーム識別情報「BFIm-2」のビームの受信レベルが最も良かったとする。この場合、ユーザ端末4aは、ビーム識別情報「BFIm-2」を、図9の矢印A13に示すように、DU3cおよびFHM2を介して、CU1にフィードバックする。このようにして、ユーザ端末4a~4bは、ビーム識別情報をCU1にフィードバックする。
DU3a~DU3cのビームの掃引タイミングについて説明する。
図10は、ビームの掃引タイミングの例を説明する図である。DU3a~DU3cは、互いのビームを掃引するタイミングが重ならないように、ビームを掃引する。
例えば、図10に示す送信タイミング81は、DU3aがビームを掃引するタイミングを示している。送信タイミング82は、DU3bがビームを掃引するタイミングを示している。送信タイミング83は、DU3cがビームを掃引するタイミングを示している。
DU3aは、送信タイミング81に示すビーム掃引タイミング81aにおいて、ビーム識別情報「BFI1」を含むビームを出力する。また、DU3aは、送信タイミング81に示すビーム掃引タイミング81bにおいて、ビーム識別情報「BFI2」を含むビームを出力する。また、DU3aは、送信タイミング81に示すビーム掃引タイミング81cにおいて、ビーム識別情報「BFI3」を含むビームを出力する。また、DU3aは、送信タイミング81に示すビーム掃引タイミング81dにおいて、ビーム識別情報「BFI4」を含むビームを出力する。
同様に、DU3bは、送信タイミング82に示すビーム掃引タイミング82a~82dのそれぞれにおいて、ビーム識別情報「BFI5,BFI6,BFI7,BFI8」を含むビームを出力する。
また、同様に、DU3cは、送信タイミング83に示すビーム掃引タイミング83a~83dのそれぞれにおいて、ビーム識別情報「BFIm-3,BFIm-2,BFIm-1,BFIm」を含むビームを出力する。このようにして、DU3a~3cは、ビームを掃引する。
なお、図9で説明したように、ユーザ端末4a~4cは、ビーム識別情報をCU1にフィードバックする。ユーザ端末4a~4cは、図10に示す送信タイミング81~83とは別のタイミングで、ビーム識別情報をCU1にフィーバックする。例えば、DU3a~3cがビームを掃引するとき、各ビームの掃引タイミングは、BFIごとに異なる。従って、ユーザ端末4a~4cは、DU3a~3cがビームを掃引するとき、DU3a~3c(CU1)にアクセス(例えば、ランダムアクセス)するタイミングによって、通信品質のよいBFIをフィードバックすることができる。
また、記憶部32に記憶されているビーム情報51は、例えば、DU3a~3cがビームを掃引するときに、DU3a~3cに送信される。例えば、ビーム情報51は、図10に示すビーム掃引タイミング81a,82a,83aにおいて、送信される。
CU1からユーザ端末4a~4cへのデータ送信(DLデータ信号の送信)について説明する。CU1は、DU3a~3cの配下に存在しているユーザ端末4a~4cにデータを送信するとき、送信するデータに、ユーザ端末4a~4cからフィードバックされたビーム識別情報を含める。ビーム識別情報は、図5に示したように、DU3a~3cにわたって、ユニークに割り当てられているので、FHM2配下のDU3a~3cは、個別にビームフォーミング行って、データをユーザ端末4a~4cに送信することができる。
図11は、ユーザ端末4a~4cへのデータ送信例を説明する図である。図11において、図1と同じものには同じ符号が付してある。
CU1の制御部31は、ユーザ端末4a~4cにデータを送信する場合、ユーザ端末4a~4cからフィードバックされたビーム識別情報をデータのヘッダに含め、FHM2に送信する。
例えば、ユーザ端末4aからCU1にフィードバックされたビーム識別情報を「BFI2」とする。ユーザ端末4bからCU1にフィードバックされたビーム識別情報を「BFI7」とする。ユーザ端末4cからCU1にフィードバックされたビーム識別情報を「BFIm-2」とする。この場合、CU1の制御部31は、ユーザ端末4aに送信するデータのヘッダにビーム識別情報「BFI2」を含め、FHM2に送信する。また、CU1の制御部31は、ユーザ端末4bに送信するデータのヘッダにビーム識別情報「BFI7」を含め、FHM2に送信する。また、CU1の制御部31は、ユーザ端末4cに送信するデータのヘッダにビーム識別情報「BFIm-2」を含め、FHM2に送信する。
FHM2に送信されたデータは、FHM2によってコピーされ、DU3a~3cに送信される。DU3a~3cは、CU1から送信されたビーム情報51を受信(記憶)しているので、受信したデータのヘッダに、自機に割り当てられたビーム識別情報51bが含まれていた場合、そのビーム識別情報51bに対応したビームを形成し、データをユーザ端末4a~4cに送信できる。
例えば、DU3aは、データのヘッダに含まれるデータ識別情報「BFI2」から、「BFI2」に対応した方向にビームを形成することができ、データをユーザ端末4aに送信できる。また、DU3bは、データのヘッダに含まれるデータ識別情報「BFI7」から、「BFI7」に対応した方向にビームを形成することができ、データをユーザ端末4bに送信できる。また、DU3cは、データのヘッダに含まれるデータ識別情報「BFIm-2」から、「BFIm-2」に対応した方向にビームを形成することができ、データをユーザ端末4cに送信できる。このように、DU3a~3cは、DU識別情報51aと対応付けられたユニークなビーム識別情報51bによって、個別にビームの方向を制御することができる。
以上説明したように、ユーザ端末4a~4cと無線通信を行うDU3a~3cと、FHM2を介して通信を行うCU1は、ビーム情報51を記憶する記憶部32を有する。ビーム情報51は、DU3a~3cのDU識別情報51aと、各DU3a~3cが形成するビーム間で異なるように各ビームに割り当てられたビーム識別情報51bと、が対応付けられた情報である。また、CU1の送信部37は、記憶部51に記憶されているビーム情報51を、FHM2を介してDU3a~3cに送信し、受信部38は、DU3a~3cがユーザ端末4a~4cから受信した、通信品質の最も良いビームに割り当てられたビーム識別情報51bを、FHM2を介してDU3a~3cから受信する。これにより、CU1は、FHM2配下のDU3a~3cのビーム方向を個別に制御できる。また、CU1は、FHM2配下のDU3a~3cのビーム方向を個別に制御できるので、DU3a~3cのそれぞれの配下に存在するユーザ端末4a~4cに対して、フレキシブルにスケジューリングすることができる。
また、FHM2を介してCU1と通信を行い、ユーザ端末4a~4cと無線通信を行うDU3a(3b,3c)の受信部61は、ビーム情報51を、FHM2を介してCU1から受信する。DU3aの制御部62は、受信部61が受信したビーム情報から、自機のDU識別情報に対応するビーム識別情報51bを取得する。また、制御部62は、取得したビーム識別情報51bにより識別される各ビームを用いてビームの掃引を行って、ビーム識別情報51bをユーザ端末4a~4cに送信する。そして、DU3aの無線部66は、ユーザ端末4a~4cから、通信品質の最も良いビームに割り当てられたビーム識別情報51bを受信し、送信部69は、無線部66で受信されたビーム識別情報61bを、FHM2を介してCU1に送信する。これにより、FHM2配下のDU3a~3cは、個別にビーム方向を制御できる。
なお、上記では、CU1は、DU3a~3cがビームを掃引するとき、記憶部32に記憶されているビーム情報51をDU3a~3cに送信するとしたが、これに限られない。例えば、CU1は、記憶部32にビーム情報51が記憶されたとき、また、記憶部32に記憶されているビーム情報51が更新されたときに、ビーム情報51をDU3a~3cに送信してもよい。この場合、DU3a~3cは、CU1から送信されたビーム情報51を、自身が備える記憶部に記憶する。そして、DU3a~3cは、記憶部に記憶したビーム情報51から、予め自機に割り当てられたビーム識別情報51bを取得しておき、ビーム掃引するとき、予め取得していたビーム識別情報51bをビームに含めるようにしてもよい。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態では、FHMは、ビーム情報を利用し、UL信号とノイズの選別を行う。例えば、FHMは、ユーザ端末を配下にもつDUから送られてきた信号を合成し、ユーザ端末を配下に持たないDUから送られてきた信号(すなわちノイズ)を合成しないで、CUに信号を送信する。
図12は、第2の実施の形態に係るFHM90のブロック例を示した図である。図12に示すように、FHM90は、受信部91,97と、制御部92と、記憶部93と、コピー部94と、ディレイオフセット部95,99と、送信部96,102と、IFFT部98と、合成部100と、FFT部101と、を有している。FHM90は、例えば、図1に示したCU1と、DU3a~3cとの間に接続される。
受信部91は、CU1から送信される光信号を受信して光-電気変換し、制御部92およびコピー部94に出力する。
制御部92は、受信部91によって受信された(CU1から送信された)ビーム情報を記憶部93に記憶する。以下で詳述するが、制御部92は、受信部91によって受信された(CU1から送信された)ユーザ端末4a~4cのスケジューリング情報に含まれるULのビーム識別情報を用いて、記憶部93に記憶したビーム情報を参照し、DU識別情報を取得する。そして、制御部92は、取得したDU識別情報に基づいて、ユーザ端末4a~4cがどのDU3a~3cの配下に存在するか判定する。それから、制御部92は、ユーザ端末4a~4cがどのDU3a~3cの配下に存在するかの判定結果に基づいて、合成部100に対し、DU3a~3cから送信されたどのUL信号を合成するか制御する。
コピー部94は、受信部91が受信した信号をコピーする。例えば、コピー部94は、DU3a~3c分、受信した信号をコピーする。コピー部94は、コピーした信号をディレイオフセット部95に出力する。
ディレイオフセット部95は、コピー部94でコピーされた信号の遅延時間を調整する。例えば、DU3a~3cは、設置場所によって、FHM2との距離が異なり、信号の遅延時間(到達時間)が異なる。そこで、ディレイオフセット部95は、信号の遅延時間の差を抑制するように信号の送信タイミングを調整する。ディレイオフセット部95は、遅延時間を調整した信号を送信部96に出力する。
送信部96は、ディレイオフセット部95によって遅延時間が調整された信号を電気-光変換し、DU3a~3cに送信する。
受信部97は、DU3a~3cから送信される光信号を受信して光-電気変換し、IFFT部98に出力する。
IFFT部98は、受信部97から出力された信号に対し、IFFT処理を施す。IFFT部98は、IFFT処理を施した信号をディレイオフセット部99に出力する。
ディレイオフセット部99は、IFFT部98から出力された信号の遅延時間を調整する。例えば、DU3a~3cは、設置場所によって、FHM2との距離が異なり、信号の遅延時間が異なる。そこで、ディレイオフセット部99は、信号の遅延時間の差を解消するように信号の受信タイミングを調整する。ディレイオフセット部99は、遅延時間を調整した信号を合成部100に出力する。
合成部100は、ディレイオフセット部99によって遅延時間が調整されたDU3a~3cの信号を合成する。このとき、合成部100は、制御部92の制御に応じて、合成する信号を判定する。合成部100は、合成した信号を、FFT部101に出力する。
FFT部101は、合成部100から出力された信号に対し、FFT処理を施す。FFT部101は、FFT処理を施した信号を、送信部102に出力する。
送信部102は、FFT部101によってFFT処理が施された信号を電気-光変換し、CU1に送信する。
図13は、FHM2の信号合成例を説明する図である。図13において、図1と同じものには同じ符号が付してある。
図13の例では、DU3aは、ユーザ端末4aから、矢印A21に示すUL信号と、矢印A22に示すノイズとを受信する。DU3bは、ユーザ端末4bから、矢印A23に示すUL信号を受信する。DU3cは、矢印A24に示すノイズを受信する。矢印A24に示すノイズは、例えば、DU3cの熱雑音である。または、矢印A24に示すノイズは、例えば、ユーザ端末4bの干渉ノイズである。
DU3a~DU3cによって受信されたUL信号およびノイズは、FHM2に送信される。FHM2は、DU3a~DU3cから受信したUL信号およびノイズを合成し、CU1に送信する。
例えば、図13のFHM2とCU1との間に示す4つの矢印A31は、DU3a~3cの下方に示した矢印A21~A24と対応している。FHM2は、矢印A31に示すように、UL信号とノイズとを合成して、CU1に送信する。
図13の無線基地局において、DU3a~3cを増加させると、CU1に送信されるULのノイズが増加する可能性がある。そのため、図13の無線基地局では、DU3a~3cを増加させると、ULエリアが縮退する可能性がある。
図14は、FHM90の信号合成例を説明する図である。図14において、図13と同じものには同じ符号が付してある。図14では、図13に対し、CU1とDU3a~3cとの間に、図12で説明したFHM90が接続されている。
FHM90は、ユーザ端末4a,4bを配下に持つDU3a,3bから送信される信号を合成し、ユーザ端末を配下に持たないDU3cから送信される信号を合成しない。例えば、FHM90は、FHM90とCU1との間の3つの矢印A41に示すように、DU3aから受信したユーザ端末4aの信号(矢印A21に示すUL信号と、矢印A22に示すノイズ)と、DU3bから受信したユーザ端末4bの信号(矢印A23に示すUL信号)とを合成し、ユーザ端末が配下に存在しないDU3cから受信した信号(矢印A24に示すノイズ)を合成しない。
上記の動作を具体的に説明する。FHM90の受信部91は、CU1からDU3a~3cに送信されるビーム情報51を受信する。制御部92は、受信部91によって受信されたビーム情報51を記憶部93に記憶する。
また、FHM90の受信部91は、CU1からユーザ端末4a,4bに送信されるスケジューリング情報を受信する。スケジューリング情報には、ユーザ端末4a,4bのUL信号のスケジューリング情報が含まれている。UL信号のスケジューリング情報には、ユーザ端末4a,4bがUL信号を送信するときのビーム識別情報51bが含まれている。
FHM90の記憶部93には、ビーム情報51が記憶されている。従って、FHM90の制御部92は、UL信号のスケジューリング情報に含まれるビーム識別情報51bに基づいて、記憶部93に記憶されているビーム情報51のビーム識別情報51bを参照することにより、どのDU3a~3cにユーザ端末4a,4bが存在しているか特定できる。
例えば、FHM90の記憶部93には、図5に示したビーム情報51が記憶されているとする。また、UL信号のスケジューリング情報に含まれるビーム識別情報51bを「BFI2,BFI7」とする。
この場合、制御部92は、「BFI2,BFI7」に基づいて、記憶部93に記憶されたビーム情報51(図5を参照)を参照し、「BFI2」に対応するDU識別情報「DU#1」と、「BFI7」に対応するDU識別情報「DU#2」とを取得する。これにより、制御部92は、DU識別情報「DU#1」のDU3aと、DU識別情報「DU#2」のDU3bとの配下に、ユーザ端末が存在していると特定できる。
FHM90の合成部100は、DU3a~DU3cから送られてくる信号を合成する。このとき、制御部92は、配下にユーザ端末が存在すると特定したDU3a,3bから送られてくる信号を合成し、配下にユーザ端末が存在しないと特定したDU3cから送られてくる信号を合成しないように、合成部100を制御する。これにより、FHM90は、例えば、DU3cから信号(ノイズ)を受信しても、DU3cの信号を合成してCU1に送信しない。
なお、CU1は、ユーザ端末4a,4bに対し、周波数ごとにスケジューリングすることができる。FHM90は、周波数ごとにスケジューリングされたユーザ端末の信号を選別するので、他のユーザ端末の信号に乗っている雑音は足し合されない。
以上説明したように、CU1と、DU3a~3cとの間の通信を中継するFHM2の受信部91は、ビーム情報51を、CU1から受信する。また、受信部91は、DU3a~3cと無線通信を行うユーザ端末4a~4cのスケジューリング情報を、CU1から受信する。制御部92は、受信部91によって受信されたビーム情報51から、スケジューリング情報に含まれるULのビーム識別情報51bに対応するDU識別情報51aを取得し、取得したDU識別情報51aから、ユーザ端末4a~4cを配下に持つDU3a~3cを特定する。そして、合成部100は、特定されたDU3a~3cから送信されるUL信号を合成し、送信部102は、合成部100で合成されたUL信号をCU1に送信する。これにより、FHM90は、CU1に送信するUL信号のノイズを低減できる。また、FHM90は、DU3a~3cが増加した場合でも、ULエリアの縮退を抑制できる。
以上、各実施の形態について説明した。なお、上記の実施の形態で説明したFHM2,90は、DL信号に対し、スイッチ機能を有していてもよい。例えば、FHM2,90は、DL信号をスイッチし、所定のDU3a~3cに送信するようにしてもよい。
(ハードウェア構成)
上記実施の形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
例えば、本発明の一実施の形態における無線基地局(CU、FHM、DU)及びユーザ端末などは、本発明の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図15は、本発明の一実施の形態に係る無線基地局及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の無線基地局及びユーザ端末は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。無線基地局及びユーザ端末のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
例えば、プロセッサ1001は1つだけ図示されているが、複数のプロセッサがあってもよい。また、処理は、1のプロセッサで実行されてもよいし、処理が同時に、逐次に、又はその他の手法で、一以上のプロセッサで実行されてもよい。なお、プロセッサ1001は、一以上のチップで実装されてもよい。
無線基地局及びユーザ端末における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信、又は、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、上述のブロック例、プロセッサ1001で実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール又はデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、無線基地局及びユーザ端末を構成する少なくとも一部の機能ブロックは、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001で実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されてもよい。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施の形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及び/又はストレージ1003を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001及びメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
また、無線基地局及びユーザ端末は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
(情報の通知、シグナリング)
また、情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
(適応システム)
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
(処理手順等)
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
(基地局の操作)
本明細書において基地局(無線基地局)によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つまたは複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局および/または基地局以外の他のネットワークノード(例えば、MME(Mobility Management Entity)またはS-GW(Serving Gateway)などが考えられるが、これらに限られない)によって行われ得ることは明らかである。上記において基地局以外の他のネットワークノードが1つである場合を例示したが、複数の他のネットワークノードの組み合わせ(例えば、MMEおよびS-GW)であってもよい。
(入出力の方向)
情報及び信号等は、上位レイヤ(または下位レイヤ)から下位レイヤ(または上位レイヤ)に出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
(入出力された情報等の扱い)
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置に送信されてもよい。
(判定方法)
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:trueまたはfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
(ソフトウェア)
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
(情報、信号)
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及び/又はシンボルは信号(シグナル)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC)は、キャリア周波数、セルなどと呼ばれてもよい。
(「システム」、[ネットワーク])
本明細書で使用する「システム」および「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
(パラメータ、チャネルの名称)
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスで指示されるものであってもよい。
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的なものではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本明細書で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素(例えば、TPCなど)は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的なものではない。
(基地局)
基地局(無線基地局)は、1つまたは複数(例えば、3つ)の(セクタとも呼ばれる)セルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」または「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局、および/または基地局サブシステムのカバレッジエリアの一部または全体を指す。さらに、「基地局」、「eNB」、「セル」、および「セクタ」という用語は、本明細書では互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
(端末)
ユーザ端末は、当業者によって、移動局、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、UE(User Equipment)、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
(用語の意味、解釈)
本明細書で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。本明細書で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続を使用することにより、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどの電磁エネルギーを使用することにより、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
参照信号は、RS(Reference Signal)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)と呼ばれてもよい。また、補正用RSは、TRS(Tracking RS)、PC-RS(Phase Compensation RS)、PTRS(Phase Tracking RS)、Additional RSと呼ばれてもよい。また、復調用RS及び補正用RSは、それぞれに対応する別の呼び方であってもよい。また、復調用RS及び補正用RSは同じ名称(例えば復調RS)で規定されてもよい。
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
上記の各装置の構成における「部」を、「手段」、「回路」、「デバイス」等に置き換えてもよい。
「含む(including)」、「含んでいる(comprising)」、およびそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
無線フレームは時間領域において1つまたは複数のフレームで構成されてもよい。時間領域において1つまたは複数の各フレームはサブフレーム、タイムユニット等と呼ばれてもよい。サブフレームは更に時間領域において1つまたは複数のスロットで構成されてもよい。スロットはさらに時間領域において1つまたは複数のシンボル(OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル、SC-FDMA(Single Carrier-Frequency Division Multiple Access)シンボル等)で構成されてもよい。
無線フレーム、サブフレーム、スロット、およびシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット、およびシンボルは、それぞれに対応する別の呼び方であってもよい。
例えば、LTEシステムでは、基地局が各移動局に無線リソース(各移動局において使用することが可能な周波数帯域幅、送信電力等)を割り当てるスケジューリングを行う。スケジューリングの最小時間単位をTTI(Transmission Time Interval)と呼んでもよい。
例えば、1サブフレームをTTIと呼んでもよいし、複数の連続したサブフレームをTTIと呼んでもよいし、1スロットをTTIと呼んでもよい。
リソースユニットは、時間領域および周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域では1つまたは複数個の連続した副搬送波(subcarrier)を含んでもよい。また、リソースユニットの時間領域では、1つまたは複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1サブフレーム、または1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームは、それぞれ1つまたは複数のリソースユニットで構成されてもよい。また、リソースユニットは、リソースブロック(RB:Resource Block)、物理リソースブロック(PRB:Physical RB)、PRBペア、RBペア、スケジューリングユニット、周波数ユニット、サブバンドと呼ばれてもよい。また、リソースユニットは、1つ又は複数のREで構成されてもよい。例えば、1REは、リソース割当単位となるリソースユニットより小さい単位のリソース(例えば、最小のリソース単位)であればよく、REという呼称に限定されない。
上述した無線フレームの構造は例示に過ぎず、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームに含まれるスロットの数、スロットに含まれるシンボルおよびリソースブロックの数、および、リソースブロックに含まれるサブキャリアの数は様々に変更することができる。
本開示の全体において、例えば、英語でのa, an, 及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、これらの冠詞は、文脈から明らかにそうではないことが示されていなければ、複数のものを含むものとする。
(態様のバリエーション等)
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。