JP6352434B2 - 状態変化通知装置、身体装着型通信機器、プログラムおよび状態変化通知方法 - Google Patents

状態変化通知装置、身体装着型通信機器、プログラムおよび状態変化通知方法 Download PDF

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Description

本発明は通信機器の状態変化をユーザに通知する技術に関する。
従来から、携帯電話機における音声着信およびメール着信等を当該携帯電話機のユーザに通知するための、身体装着型の着信通知端末が広く普及している。例えば、特許文献1には、制御部が、携帯電話機から着信情報をブルートゥース受信部を介して受信し、着信有りと判定すると、着信時動作の着信報知手段として、鳴動部が選択されているときは鳴動部を制御してブザーを鳴動させ、振動部が選択されているときは振動部を制御してバイブレータを振動させ、発光部が選択されているときは発光部を制御してLEDを点滅させる、アクセサリに組み込まれてユーザに身に着けられる着信通知端末が開示されている。
日本国公開特許公報「特開2010−213137号公報(2010年9月24日公開)」
しかしながら、特許文献1に開示された着信通知端末では、例えば、ブザーの鳴動またはLEDの点滅によって着信を通知する場合、意図せずとも、第三者に当該着信を認知されてしまう可能性が高い。また、周囲の雑音または明るさによる影響を受けて、ユーザが着信を認知できない可能性もある。すなわち、上記着信通知端末には、ユーザのプライバシー保護の観点およびユーザへの通知の確実性という点で問題があった。
また、携帯電話機自身がブザーの鳴動またはLEDの点滅によってユーザに着信を通知する場合も同様である。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る状態変化通知装置は、外部通信機器または状態変化通知装置が備えられている機器の状態変化を、身体装着型通信機器によってユーザに通知するための上記状態変化通知装置であって、上記外部通信機器または上記状態変化通知装置が備えられている機器に状態変化があった場合に、当該状態変化に関する状態変化情報を受信する情報受信部と、上記情報受信部が受信した上記状態変化情報に基づいて、上記身体装着型通信機器にユーザの身体の一部と接触するように設けられる膨張可能な膨張部の内部圧力が、上記膨張部の膨張を上記ユーザが感知し得る圧力として設定されたユーザ感知圧力となるように、上記膨張部の膨張を制御する膨張制御部と、を備えていることを特徴としている。
本発明の一態様によれば、ユーザのプライバシーを保護しつつ、外部通信機器の状態変化を確実にユーザに通知することができる。
本発明の実施形態1〜4に係る身体装着型通信機器の概略を示すブロック図である。 本発明の実施形態1に係る外部通信機器の概略を示すブロック図である。 (a)は、上記身体装着型通信機器の一例を示す概略図である。(b)は、上記身体装着型通信機器の別の一例を示す概略図である。 本発明の実施形態1に係る状態変化通知装置によるバルーンの膨張および収縮の制御方法を示すフローチャートである。 本発明の実施形態2に係る身体装着型通信機器の記憶部に格納されている振動テーブルの一例である。 本発明の実施形態2に係る状態変化通知装置による、バルーンの膨張/収縮およびバイブレータの振動の制御方法を示すフローチャートである。 本発明の実施形態3に係る身体装着型通信機器の記憶部に格納されている状態変化通知テーブルの一例である。 本発明の実施形態3に係る状態変化通知装置による状態変化の内容に応じたバルーンの膨張/収縮およびバイブレータの振動の制御方法を示すフローチャートである。 本発明の実施形態4に係る身体装着型通信機器の記憶部に格納されている圧力テーブルの一例である。 上記身体装着型通信機器における、バルーンの内部圧力とマイクロブロアに印加された電圧との関係(バルーン膨張過程の場合)を示すグラフである。 上記身体装着型通信機器における、バルーンの内部圧力とマイクロブロアに印加された電圧との関係(バルーン収縮過程の場合)を示すグラフである。 本発明の実施形態4に係る状態変化通知装置によるバルーンの膨張および収縮の制御方法を示すフローチャートである。
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施の形態について、図1〜6を参照しながら、詳細に説明する。本実施形態以下の各実施形態においては、状態変化通知装置がユーザの手首に装着可能な腕時計型の通信機器に備えられているものとして説明する。なお、ヘッドフォン型、眼鏡型、ベルト型および指輪型等のウエラブルな通信機器全般に状態変化通知装置が備えられていてもよい。また、状態変化が生じる外部通信機器としては、スマートフォンの他、折り畳み式の携帯電話機、携帯型ゲーム機および上記ウエラブルな通信機器等も含まれる。
(通信機器の概要) まず、図3を参照して腕時計型の通信機器100(身体装着型通信機器)の概要について説明する。図3の(a)は、通信機器100の一例を示す概略図である。また、図3の(b)は、通信機器100の他の例を示す概略図である。通信機器100は、無線通信機能を有し、同じく無線通信機能を有する外部通信機器500に状態変化が生じた場合に、当該外部通信機器500から発信される上記状態変化に関する状態変化情報を無線通信によって受信することで、ユーザに上記状態変化を通知する。外部通信機器500の詳細については後述する。ここで、外部通信機器500の状態変化には、音声着信、メール着信およびユーザによる外部通信機器500の把持(把持の有無および強さの変化)等の外部要因による状態変化の他、アラーム、TV再生およびバッテリー残量低下等の内部要因による状態変化も含まれる。なお、通信機器100と外部通信機器500との接続を可能とする無線通信としては、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信が用いられる他、無線LAN等の遠距離無線通信が用いられてもよい。
図3の(a)に示すように、通信機器100は、本体部100a、バルーン24(膨張部)、第1圧力センサ22、第2圧力センサ23およびリストバンド100bで構成される。本体部100aは、その内部に後述する状態変化通知装置1を含む各種部品が収容されている。リストバンド100bは、ユーザの手首と密着する程度の大きさの中空部100cを有する、腕輪型の伸縮可能な部材であり、本体部100aをユーザの手首に装着できるように当該本体部100aに設けられる。バルーン24は、膨張および収縮可能な風船型の部材であり、空気の流入による膨張によってユーザに外部通信機器500の状態変化を通知するためのものである。バルーン24は、風船型であり、本体部100aにおける上記中空部100c側の面(以下、「内面」とする)に密着するように設けられる。第1圧力センサ22は、バルーン24の内部圧力を検知する部材であり、本体部100aの内面に設けられ、当該本体部100aとバルーン24とで挟み込まれている。第2圧力センサ23は、ユーザが本体部100aを把持した場合等、当該本体部100aに外部から加わる圧力を検知する部材であり、本体部100aの内面と反対側の面に設けられる。
なお、バルーン24の配置および形状としては、図3の(b)に示すように、本体部100aの内面のみならずリストバンド100bにおける中空部100c側の面にも密着するような、腕輪型を採用してもよい。換言すれば、ユーザがバルーン24の膨張を感知できるような配置および形状が採用されていればよい。また、空気以外の気体または液体を注入することでバルーン24を膨張させてもよい。さらに、ユーザが膨張したことを感知できる程度に膨張可能な部材であれば、バルーン24以外の部材を用いてもよい。
(通信機器および外部通信機器の具体的構成) 次に、腕時計型の通信機器100の具体的構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、通信機器100の具体的構成を示すブロック図である。図1に示すように、通信機器100は、制御部10、操作入力部20、表示部21、第1圧力センサ22、第2圧力センサ23、バルーン24、マイクロブロア25、記憶部26、バッテリー部27、送受信部29およびアンテナ部30を備えている。制御部10は、通信機器100を統括的に制御するものであり、状態変化通知装置1を備えている。状態変化通知装置1は、外部通信機器500の状態変化をユーザに通知するための各種処理を統括するものであり、その詳細については後述する。
操作入力部20は、入力されたユーザ操作を取得するものである。表示部21は、通信機器100に装備されている各種機能(アプリケーションソフト)が実行されることに起因する画像等の各種画像を表示する。マイクロブロア25は、空気注入用および空気排出用の2つの弁を備えており、当該2つの弁の開閉によって、バルーン24に対し空気の注入および排出を行う。空気の注入については、同じくマイクロブロア25に備えられた、バルーン24と連結している空気流通用の弁を介して行われる。記憶部26は、制御部10が実行する各種の制御プログラム等を記憶するものであり、例えば、ハードディスク、フラッシュメモリなどの不揮発性の記憶装置によって構成される。バッテリー部27は、通信機器100を構成する各部品に電力の供給を行う。送受信部29は、アンテナ部30を介して各種データの送受信を行う。なお、バルーン24には、空気以外の気体のみならず液体を注入してもよいことから、マイクロブロア25は、通信機器100に必須の構成要素ではない。
次に、状態変化通知装置1の具体的構成について説明する。状態変化通知装置1は、情報受信部11、膨張制御部12および収縮制御部14を備えている。情報受信部11は、外部通信機器500から発信される状態変化情報を、アンテナ部30および送受信部29を介して受信する。そして、上記状態変化情報を受信した旨の情報を膨張制御部12に送信する。
膨張制御部12は、情報受信部11から受信した上記情報に基づいて、バルーン24の内部圧力が、当該バルーン24の膨張をユーザが感知し得る圧力として設定されたユーザ感知圧力となるように、バルーン24が膨張するようマイクロブロア25を作動させる。具体的には、膨張制御部12によってマイクロブロア25に電圧が印加され、当該マイクロブロア25の電源がONになると空気注入用の弁が開放される。そして、空気流通用の弁を介して、空気注入用の弁からバルーン24に空気が注入される。また、膨張制御部12は、バルーン24の内部圧力がユーザ感知圧力より高い第3所定圧力になった場合、当該バルーン24の膨張を停止し、内部圧力がユーザ感知圧力まで低下した時点で上記膨張を再開するよう、マイクロブロア25を作動させる。具体的には、第1圧力センサ22によってバルーン24の内部圧力が第3所定圧力になったことが検知されると、膨張制御部12によってマイクロブロア25の電源がOFFになり、空気注入用の弁が閉鎖され、空気の注入が停止する。そして、内部圧力がユーザ感知圧力まで低下したことが検知されると、膨張制御部12によって再びマイクロブロア25に電圧が印加され、当該マイクロブロア25の電源がONになることで空気注入用の弁が再び開放される。そして、バルーン24への空気の注入が再開する。さらに、膨張制御部12は、ユーザが上記ユーザ感知圧力を感知するのに十分な時間として設定されたユーザ感知圧力継続時間を計時する。そして、当該ユーザ感知圧力継続時間を経過した場合、その旨の計時結果を収縮制御部14に送信する。なお、ユーザ感知圧力およびユーザ感知圧力継続時間は、通信機器100の生産時においてあらかじめ設定しておき、記憶部26にデータとして格納してもよいし、例えば操作入力部20からの入力等によりユーザが任意に設定してもよい。また、第3所定圧力についても、あらかじめ設定してもよいしユーザが任意に設定してもよい。ただし、バルーン24が破裂等することによりユーザの身体に危害が及ばないよう、当該バルーン24の材質およびユーザ感知圧力の設定値等を考慮して第3所定圧力を設定する。
収縮制御部14は、膨張制御部12からユーザ感知圧力継続時間を経過した旨の計時結果を受信した場合、または、第1圧力センサ22によってバルーン24の内部圧力が第3所定圧力になったことが検知された場合、バルーン24が収縮するようマイクロブロア25を作動させる。具体的には、収縮制御部14によって空気排出用の弁が開放されることにより、当該空気排出用の弁から空気の排出が行われる。内部圧力が第3所定圧力になった場合の収縮については、第1圧力センサ22によって内部圧力が第3所定圧力になったことが検知され、膨張制御部12によって空気注入用の弁が閉鎖され、収縮制御部14によって空気排出用の弁が開放される。そして、内部圧力がユーザ感知圧力まで低下したことが検知され、膨張制御部12によって空気注入用の弁が再び開放されると、収縮制御部14よって空気排出用の弁が閉鎖され、空気の排出が停止する。
以上より、外部通信機器500の状態変化を通知する場合、バルーン24の内部圧力が、常にユーザ感知圧力以上第3所定圧力以下に保たれるよう、膨張制御部12および収縮制御部14によってバルーン24の膨張および収縮が制御される。なお、バルーン24の内部圧力が第3所定圧力になった場合の当該バルーン24の収縮については、当該内部圧力がユーザ感知圧力まで低下した時点でその収縮を中止する必要は必ずしもない。例えば、バルーン24の破損の危険のない安全な圧力(ユーザ感知圧力より低い圧力)まで内部圧力が低下した時点で、バルーン24の収縮を中止してもよい。また、バルーン24を、膨張する前の初期状態まで収縮させて、膨張制御部12による膨張の再開が行われないようにしてもよい。
次に、外部通信機器500の具体的構成について、図2を参照しながら説明する。図2は、外部通信機器500の具体的構成を示すブロック図である。ここで、外部通信機器500を構成する部材のうち、通信機器100を構成する部材と対応するもの(例えば、外部通信機器500の操作入力部50は、通信機器100の操作入力部20と対応する)については、両者は同一の機能を有することから、その説明を省略する。マイク部52は、例えば通話中の音声を集音する集音器である。スピーカ部53は、音声データを含む情報を再生する機能と、ユーザ以外にも聞こえるように音声を出力するスピーカとを備えた再生部である。グリップセンサ54は、ユーザが外部通信機器500を把持したことを検知するセンサであり、例えば、静電容量式センサまたは感圧式センサが用いられる。グリップセンサ54は、例えば、外部通信機器500を構成する各部品が内蔵された筐体の、表示部51が設けられている表示面と略垂直を成す側面に設けられる。送受信部55は、外部通信機器500について、着信があった、バッテリー残量が低下した、またはユーザが把持した等の状態変化があったことを示す状態変化情報を、アンテナ部58を介して通信機器100に送信する。
(状態変化通知装置によるバルーンの膨張および収縮の制御方法) 次に、図4を用いて、状態変化通知装置1によるバルーン24の膨張および収縮の制御方法について説明する。図4は、上記制御方法を示すフローチャートである。図4に示すように、まず、情報受信部11は、外部通信機器500から発信された状態変化情報を受信したと判定した場合(ステップ100(情報受信工程)でYES;以下、S100でYと略記する)、その判定結果を膨張制御部12に送信する。一方、状態変化情報を受信しないと判定した場合(S100でNO;以下、Nと略記する)、情報受信部11は、状態変化情報の受信の有無を再び判定する。次に、膨張制御部12は、情報受信部11から上記判定結果を受信した場合、マイクロブロア25を作動させてバルーン24に空気を注入することにより、当該バルーン24を膨張させる(S101、膨張制御工程)。
次に、膨張制御部12は、第1圧力センサ22からの検知結果に基づいて、バルーン24の内部圧力がユーザ感知圧力になったか否かを判定する(S102、膨張制御工程)。そして、S102でNと判定した場合、膨張制御部12は、上記ユーザ感知圧力になったか否かを再び判定する。一方、S102でYと判定した場合、膨張制御部12は、第1圧力センサ22からの検知結果に基づいて、上記内部圧力が第3所定圧力まで上昇したか否かをさらに判定する(S103)。S103でYと判定した場合、膨張制御部12は、マイクロブロア25を作動させてバルーン24への空気の注入を停止する(S105)。同時に、収縮制御部14は、上記内部圧力がユーザ感知圧力に低下するまで、マイクロブロア25を作動させてバルーン24から空気を排出する(S105)。
次に、S103でNと判定した場合またはS105の処理実行後、膨張制御部12は、バルーン24の内部圧力がユーザ感知圧力になった時点から計時を開始し、ユーザ感知圧力継続時間を経過したか否かを判定する(S104)。そして、S104でYと判定した場合、膨張制御部12は、ユーザ感知圧力継続時間を経過した旨の判定結果を収縮制御部14に送信する。一方、S104でNと判定した場合、膨張制御部12は、ユーザ感知圧力継続時間の経過の有無を再び判定する。次に、収縮制御部14は、膨張制御部12から上記判定結果を受信した場合、マイクロブロア25を作動させてバルーン24から空気を排出することにより、当該バルーン24を収縮させる(S106)。
なお、上記説明では、S103でYと判定した場合、バルーン24への空気の注入を停止するとともに内部圧力がユーザ感知圧力に低下するまでバルーン24から空気を排出した後、S104に移行する例を示しているが、これに限らず、すでに説明しているように、バルーン24の破損の危険のない安全な圧力(ユーザ感知圧力より低い圧力)まで内部圧力が低下した時点で、バルーン24の収縮を中止してもよく、あるいはバルーン24を、膨張する前の初期状態まで収縮させて、膨張制御部12による膨張の再開が行われないようにしてもよい。
(効果) 以上のように、本実施形態によれば、バルーン24の膨張によって外部通信機器500の状態変化をユーザに通知するため、ブザー等の音出力またはLED等の発光による通知のように、周囲の雑音または明るさによる影響を受けない。また、第三者に上記状態変化を認知されてしまう可能性も低い。さらに、走って移動中等のユーザ自身の動作によって当該ユーザが振動を感知しにくくなるというような、バイブレータの振動による通知において生じる状況と同様の状況が生じる可能性も小さい。そのため、ユーザのプライバシーを保護しつつ、外部通信機器500の状態変化を確実にユーザに通知することができる。また、バルーン24の内部圧力が第3所定圧力以下に保たれることから、当該内部圧力が過度に上昇することによってバルーン24が破裂等の破損することを防止することができ、ひいてはユーザの安全を確保することができる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図1、5および6に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態に係る状態変化通知装置2は、作動制御部13を備えている点で実施形態1に係る状態変化通知装置1と異なる。また、図1に示すように、本実施形態に係る腕時計型の通信機器200(身体装着型通信機器)は、バイブレータ28(通知補助部)を備えている点および振動テーブル26aが記憶部26に格納されている点で、実施形態1に係る腕時計型の通信機器100と異なる。
作動制御部13は、状態変化情報を受信した旨の情報を情報受信部11から受信した場合に、図5に示すような振動テーブル26aを参照してバイブレータ28の振動を制御する。振動テーブル26aは、バルーン24の状態が、膨張過程、バルーン24の内部圧力がユーザ感知圧力に維持されているユーザ感知過程および収縮過程に分類され、過程ごとにバイブレータ28の振幅および継続時間(T〜T)が対応付けられたものである。バイブレータ28の振幅は、各過程開始時の振幅(ゼロまたはA)および各過程終了時の振幅(ゼロまたはA)で構成されている。また、膨張過程の継続時間Tは、バルーン24が膨張を開始してからその内部圧力がユーザ感知圧力に達するまでの所要時間である。ユーザ感知過程の継続時間Tは、バルーン24の内部圧力がユーザ感知圧力に維持されている時間であり、上述のユーザ感知圧力継続時間と一致する。収縮過程の継続時間Tは、バルーン24が収縮を開始してからその収縮が終了するまでの所要時間である。なお、A、TおよびTの各値については、通信機器200の生産時にあらかじめ設定してもよいし、ユーザが任意に設定してもよい。
バイブレータ28は、その振動によって、外部通信機器500に状態変化があったことをユーザに通知するものであり、バルーン24の膨張による通知を補助する。バイブレータ28は、通信機器200の本体部(図示しない)に内蔵されて、当該本体部を振動させる構成であってもよいし、ユーザの身体の一部と接触するように設けられて振動する構成であってもよい。なお、バルーン24の膨張による上記状態変化の通知を補助する部材として、発熱する熱源部、微弱電流が発生する発電部、ユーザに送風する送風部、またはユーザの身体の一部に突起部を押し付けるスイッチ部等を通信機器200に設けてもよい。
(作動制御部によるバイブレータの振動の制御方法) ここで、作動制御部13によるバイブレータ28の振動の制御方法について説明する。まず、情報受信部11が状態変化情報を受信したことをトリガとして、膨張制御部12によるバルーン24の膨張が開始される(膨張過程の開始)と同時に、作動制御部13は、バイブレータ28の振動を開始させる。そして、バイブレータ28の振幅を時間の経過に比例して増加させて、膨張過程の継続時間Tを経過した時点でバイブレータ28の振幅がAとなるよう、作動制御部13はバイブレータ28の振動を制御する。次に、作動制御部13は、ユーザ感知過程においては振幅をAに維持した状態でバイブレータ28を振動させる。そして、作動制御部13は、ユーザ感知過程の継続時間Tを経過した時点(収縮過程の開始)で、バイブレータ28の振幅が時間の経過に比例して減少するよう、当該バイブレータ28の振動を制御する。最終的には、収縮過程の継続時間Tを経過した時点でバイブレータ28の振幅がゼロとなるよう、作動制御部13はバイブレータ28の振動を制御する。
なお、作動制御部13によるバイブレータ28の振動の制御方法については、上記方法に限定されない。例えば、膨張過程の初期段階では緩やかにバイブレータ28の振幅を増加させ、終期段階で急激に当該振幅を増加させてもよい。また、収縮過程の初期段階では、緩やかにバイブレータの振幅を減少させ、終期段階で急激に当該振幅を減少させてもよい。さらに、膨張過程の開始から所定時間(あらかじめ設定されていてもよいし、ユーザが任意に設定してもよい)が経過した時点でバイブレータ28の振動が開始または終了するようにしてもよいし、収縮過程の開始から所定時間が経過した時点で上記振動が開始または終了するようにしてもよい。また、ユーザ感知過程において、バイブレータ28の振幅を鼓動の様に変化させて振動の動作を強調させてもよい。さらに、ユーザ感知過程においてのみ、バイブレータ28を振動させてもよい。この時、ユーザ感知過程の継続時間Tとユーザ感知圧力継続時間とを一致させる必要はなく、例えば、Tをユーザ感知圧力継続時間より短く設定してもよい。また、これらの方法を組み合わせた方法も可能である。
(状態変化通知装置によるバルーンの膨張/収縮およびバイブレータの振動の制御方法) 次に、図6を用いて、状態変化通知装置2によるバルーン24の膨張/収縮およびバイブレータ28の振動の制御方法について説明する。図6は、上記制御方法を示すフローチャートである。なお、図6におけるS200の処理は、図4におけるS100の処理と同様であるため、その説明を省略する。
図6に示すように、膨張制御部12は、情報受信部11から状態変化情報を受信した旨の判定結果を受信した場合、マイクロブロア25を作動させてバルーン24に空気を注入することにより、当該バルーン24を膨張させる(S201)。また、作動制御部13は、情報受信部11から上記判定結果を受信した場合、バルーン24の膨張開始と同時にバイブレータ28の振動を開始させ、膨張過程の振動パターンで当該バイブレータ28を振動させる(S201)。次に、作動制御部13は、膨張過程の継続時間Tを経過したか否かを判定する(S202)。なお、S202の処理開始時点において、膨張制御部12は、バルーン24の内部圧力がユーザ感知圧力になるまで当該バルーン24を膨張させている。そして、S202でYと判定した場合、作動制御部13は、ユーザ感知過程の振動パターンでバイブレータ28を振動させる(S203)。一方、S202でNと判定した場合、作動制御部13は、Tを経過したか否かを再び判定する。次に、作動制御部13は、ユーザ感知過程の継続時間Tを経過したか否かを判定する(S204)。そして、S204でYと判定した場合、作動制御部13は、収縮過程の振動パターンでバイブレータ28を振動させる(S205)とともに、Tを経過した旨の判定結果を収縮制御部14に送信する。Tとユーザ感知圧力継続時間とは一致することから、上記判定結果を受信した収縮制御部14は、マイクロブロア25を作動させてバルーン24から空気を排出することにより、当該バルーン24を収縮させる(S205)。
(効果) 以上のように、本実施形態によれば、バルーン24の膨張のみによってユーザに外部通信機器500の状態変化を通知することが困難な場合でも、バイブレータ28を振動させることによってユーザに上記状態変化を通知することが可能となる。そのため、ユーザのプライバシーを保護しつつ、外部通信機器500の状態変化をより確実にユーザに通知することができる。
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について、図1、7および8に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態に係る状態変化通知装置3は、膨張制御部12および作動制御部13が、外部通信機器500の状態変化の内容に応じて、バルーン24の膨張態様およびバイブレータの振動態様を異ならせる点で、実施形態1および2に係る状態変化通知装置1および2と異なる。また、図1に示すように、本実施形態に係る腕時計型の通信機器300(身体装着型通信機器)は、状態変化通知テーブル26bが記憶部26に格納されている点で、実施形態1および2に係る腕時計型の通信機器100および200と異なる。
(外部通信機器の状態変化の内容に応じたバルーンの膨張態様およびバイブレータの振動態様) 次に、図7を用いて、外部通信機器500の状態変化の内容に応じたバルーン24の膨張態様およびバイブレータ28の振動態様について説明する。図7は、記憶部26に格納されている状態変化通知テーブル26bの一例である。
状態変化通知テーブル26bは、外部通信機器500の状態変化、バルーン24の圧力上昇速度とユーザ感知圧力、およびバイブレータ28の振幅と振動数の対応関係を示すデータテーブルである。そして、これらの対応付けは、各状態変化の内容、具体的には、外部通信機器500の状態変化に対するユーザ対応の必要性の程度に応じてなされている。例えば、外部通信機器500の状態変化として音声着信があった場合、膨張制御部12は、バルーン24の内部圧力が圧力上昇速度P11で上昇し、ユーザ感知圧力P21となるまでバルーン24が膨張するよう、マイクロブロア25を作動させて当該バルーン24に空気を注入する。圧力上昇速度は、バルーン24における単位時間当たりの内部圧力の上昇量である。また、作動制御部13は、バルーン24の内部圧力がユーザ感知圧力P21になった時点から、振幅Aおよび振動数fでバイブレータ28を振動させる。そして、ユーザ感知圧力継続時間が経過した時点で、上記振動を終了させる。その他の状態変化については、圧力上昇速度、ユーザ感知圧力、振幅および振動数の各値が異なった状態で、バルーン24の膨張およびバイブレータ28の振動が行われる。
ここで、圧力上昇速度、ユーザ感知圧力、振幅および振動数の各値は、外部通信機器500の状態変化に対するユーザ対応の必要性の程度に応じて設定される。例えば、状態変化が音声着信、アラームまたはバッテリー残量低下の場合は、一般的に、ユーザによる早急な対応が必要であることから、上記各値は高く設定される。一方、状態変化がメール着信、把持の場合は、一般的に、ユーザによる早急な対応は必要ないことから、上記設定値は低く設定される。したがって、図7においては、上記観点から、「音声着信」が上記必要性の程度が最も高く、圧力上昇速度P11、ユーザ感知圧力P21、振幅Aおよび振動数fの各値も、図7中の各値の中で最も大きい。また、「アラーム」、「バッテリー残量低下」、「メール着信」、「把持」の順で上記必要性の程度が高く、上記各値もこの順で大きくなっている。ただし、上記必要性の程度の順番はユーザによって異なるところが大きいため、上記順番に限定されるわけではない。また、圧力上昇速度、ユーザ感知圧力、振幅および振動数の各値は、通信機器300の生産時にあらかじめ設定してもよいが、上記理由から、ユーザが任意に設定できるようにしておく方が好ましい。
なお、圧力上昇速度、ユーザ感知圧力、振幅および振動数の各値は、外部通信機器500の状態変化に対するユーザ対応の必要性の程度に応じて設定される必要は必ずしもない。例えば、単純にユーザの好みに応じて任意に設定してもよい。
(状態変化通知装置によるバルーンの膨張/収縮およびバイブレータの振動の制御方法) 次に、図8を用いて、状態変化通知装置3によるバルーン24の膨張/収縮およびバイブレータ28の振動の制御方法について説明する。図8は、上記制御方法を示すフローチャートである。なお、図8におけるS300の処理は、図4および6におけるS100およびS200の処理と同様であるため、その説明を省略する。
図8に示すように、膨張制御部12は、情報受信部11から状態変化情報を受信した旨の判定結果を受信した場合、状態変化通知テーブル26bを参照して、当該状態変化情報に対応するバルーン24の圧力上昇速度およびユーザ感知圧力を決定する(S301)。同時に、作動制御部13は、状態変化通知テーブル26bを参照して、当該状態変化情報に対応するバイブレータ28の振幅および振動数を決定する(S301)。そして、膨張制御部12は、決定した圧力上昇速度でバルーン24に空気が注入されるよう、マイクロブロア25を作動させる(S302)。
次に、膨張制御部12は、第1圧力センサ22の検知結果に基づいて、バルーン24の内部圧力がユーザ感知圧力になったか否かを判定する(S303)。そして、S303でYと判定した場合、膨張制御部12は、バルーン24の内部圧力がユーザ感知圧力で維持されるよう、マイクロブロア25の作動を制御する。また、ユーザ感知圧力になった旨の判定結果を作動制御部13に送信する。一方、S303でNと判定した場合、膨張制御部12は、ユーザ感知圧力になったか否かを再び判定する。そして、作動制御部13は、膨張制御部12からユーザ感知圧力になった旨の判定結果を受信した場合、決定した振幅および振動数でバイブレータ28を振動させる(S304)。
次に、膨張制御部12は、バルーン24の内部圧力がユーザ感知圧力になった時点から計時を開始し、ユーザ感知圧力継続時間を経過したか否かを判定する(S305)。そして、S305でYと判定した場合、膨張制御部12は、ユーザ感知圧力継続時間を経過した旨の判定結果を作動制御部13および収縮制御部14に送信する。一方、S305でNと判定した場合、膨張制御部12は、ユーザ感知圧力継続時間の経過の有無を再び判定する。そして、膨張制御部12からユーザ感知圧力継続時間を経過した旨の判定結果を受信した場合、作動制御部13は、バイブレータ28の振動を終了させる(S306)。同時に、収縮制御部14は、マイクロブロア25を作動させてバルーン24から空気を排出することにより、当該バルーン24を収縮させる(S306)。
なお、作動制御部13によるバイブレータ28の振動方法は上記方法に限定されない。例えば、実施形態2で説明したような、様々なバリエーションを採用してもよい。
(効果) 以上のように、本実施形態によれば、ユーザによる早急な対応が必要な状態変化であれば、バルーン24の膨張に加えて、バイブレータ28の振幅および振動数を増加させることで、ユーザに上記状態変化をより確実に通知することができる。そのため、外部通信機器500の状態変化に応じて、ユーザがより適切に対応することができる。
〔実施形態4〕
本発明の他の実施形態について、図1および9〜12に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態に係る状態変化通知装置4は、第1圧力上昇速度が第2圧力上昇速度に比して高くなるよう膨張制御部12がバルーン24の膨張を制御する点で、実施形態1〜3に係る状態変化通知装置1〜3と異なる。また、図1に示すように、上記状態変化通知装置4は、第1圧力下降速度が第2圧力下降速度に比して低くなるよう収縮制御部14がバルーン24の収縮を制御する点でも、実施形態1〜3に係る状態変化通知装置1〜3と異なる。さらに、本実施形態に係る腕時計型の通信機器400(身体装着型通信機器)は、圧力テーブル26cが記憶部26に格納されている点で、実施形態1〜3に係る腕時計型の通信機器100〜300と異なる。ここで、第1圧力上昇速度は、バルーン24の内部圧力がゼロからユーザ感知圧力よりも低い第1所定圧力となるまでの単位時間当たりの上記内部圧力の上昇量である。第2圧力上昇速度は、第1所定圧力から上記ユーザ感知圧力となるまでの単位時間当たりの上記内部圧力の上昇量である。第1圧力下降速度は、バルーン24の内部圧力が、ユーザ感知圧力から、当該ユーザ感知圧力よりも低い第2所定圧力になるまでの単位時間当たりの上記内部圧力の下降量である。第2圧力下降速度は、上記内部圧力が第2所定圧力からゼロとなるまでの単位時間当たりの上記内部圧力の下降量である。そして、これらの各速度、第1所定圧力および第2所定圧力の各データは、圧力テーブル26cとして記憶部26に格納されている。
図9は、圧力テーブル26cの一例である。図9に示すように、圧力テーブル26cは、バルーン24の状態が第1過程の場合に第1圧力上昇速度Paと第1所定圧力Pとが対応付けられている。同様に、第2過程に対して第2圧力上昇速度Pbとユーザ感知圧力Pとが、第3過程に対して第1圧力下降速度Pcと第2所定圧力Pとが、第4過程に対して第2圧力下降速度Pdが、それぞれ対応付けられている。第1過程は内部圧力がゼロから第1所定圧力に上昇するまでのバルーン24の膨張過程であり、第2過程は内部圧力が第1所定圧力からユーザ感知圧力に上昇するまでの膨張過程である。第3過程は内部圧力がユーザ感知圧力から第2所定圧力に下降するまでのバルーン24の収縮過程であり、第4過程は内部圧力が第2所定圧力からゼロに下降するまでの収縮過程である。
図10に示すように、第1圧力上昇速度Paは、第2圧力上昇速度Pbに比してその値が大きいことから、第1過程においては急速にバルーン24の内部圧力が上昇し、第2過程においては緩やかに上昇する。ここで、第1所定圧力は、ユーザ感知圧力よりも低くなるように、あらかじめ設定してもよいしユーザが任意に設定してもよい。また、図11に示すように、第1圧力下降速度Pcは、第2圧力下降速度Pdに比してその値が小さいことから、第3過程においては緩やかにバルーン24の内部圧力が下降し、第4過程においては急速に下降する。第2所定圧力についても、ユーザ感知圧力よりも低くなるように、あらかじめ設定してもよいしユーザが任意に設定してもよい。
なお、第1圧力上昇速度Pa〜第2圧力下降速度Pdまでの各速度についても、上記状態変化の迅速な認知への要求度、省電力化または排出音抑制の要請等に応じて、通信機器400の生産時にあらかじめ設定してもよいし、ユーザが任意に設定してもよい。また、第1過程の開始時点におけるバルーン24の内部圧力、および第4過程の終了時点における当該内部圧力は、必ずしもゼロである必要はない。例えば、バルーン24内に若干空気が注入された状態を第1過程の開始時点としてもよいし、若干空気が残留している状態を第4過程の終了時点としてもよい。
(状態変化通知装置によるバルーンの膨張および収縮の制御方法) 次に、図12を用いて、状態変化通知装置4によるバルーン24の膨張および収縮の制御方法について説明する。図12は、上記制御方法を示すフローチャートである。なお、図12におけるS400の処理は、図4、6および8におけるS100、S200およびS300の処理と同様であるため、その説明を省略する。
図12に示すように、膨張制御部12は、情報受信部11から状態変化情報を受信した旨の判定結果を受信した場合、圧力テーブル26cを参照して、第1圧力上昇速度で内部圧力が上昇するようにマイクロブロア25を作動させて、バルーン24に空気を注入する(S401)。次に、膨張制御部12は、第1圧力センサの検知結果に基づいて、バルーン24の内部圧力が第1所定圧力となったか否かを判定する(S402)。S402でYと判定した場合、膨張制御部12は、圧力テーブル26cを参照して、第2圧力上昇速度で内部圧力が上昇するようにマイクロブロア25を作動させて、バルーン24に空気を注入する(S403)。一方、S402でNと判定した場合、膨張制御部12は、第1所定圧力を超えたか否かを再び判定する。
次に、膨張制御部12は、第1圧力センサの検知結果に基づいて、バルーン24の内部圧力がユーザ感知圧力となったか否かを判定する(S404)。S404でNと判定した場合、膨張制御部12は、ユーザ感知圧力となったか否かを再び判定する。一方、S404でYと判定した場合、膨張制御部12は、ユーザ感知圧力継続時間が経過したか否かを判定する(S405)。S405でYと判定した場合、収縮制御部14は、膨張制御部12からその旨の判定結果を受信し、圧力テーブル26cを参照して、第1圧力下降速度で内部圧力が下降するようにマイクロブロア25を作動させて、バルーン24から空気を排出させる(S406)。一方、S405でNと判定した場合、膨張制御部12は、ユーザ感知圧力継続時間が経過したか否かを再び判定する。次に、収縮制御部14は、第1圧力センサの検知結果に基づいて、バルーン24の内部圧力が第2所定圧力となったか否かを判定する(S407)。S407でYと判定した場合、収縮制御部14は、圧力テーブル26cを参照して、第2圧力下降速度で内部圧力が下降するようにマイクロブロア25を作動させて、バルーン24から空気を排出させる(S408)。一方、S407でNと判定した場合、収縮制御部14は、第2所定圧力となったか否かを再び判定する。
なお、本実施形態におけるバルーン24の膨張および圧縮の制御方法は、作動制御部13によるバイブレータ28の振動制御とともに実現されてもよい。
(効果) 以上のように、本実施形態によれば、第1所定圧力をユーザ感知圧力に近似する値で設定すれば、ユーザはより早く外部通信機器500の状態変化を認知することができる。一方、第1所定圧力とユーザ感知圧力との圧力差が大きくなるように設定すれば、比較的緩やかにバルーン24を膨張させることから、その分消費電力を抑制することができる。また、第2所定圧力をユーザ感知圧力に近い値で設定すれば、無駄なバルーン24の膨張を抑制できる。一方、第2所定圧力とユーザ感知圧力との圧力差が大きくなるように設定すれば、比較的緩やかにバルーン24を収縮させることから、収縮初期段階においてバルーン24から発生する空気の排出音を抑制することができる。ひいては、ユーザに不快感を与えることなくバルーン24を収縮させることができる。
なお、上記各実施形態では、膨張制御部12と収縮制御部14とを、それぞれ別の部材として説明したが、これら2つの部材を一つの構成としてもよい。
また、上記各実施形態では、外部通信機器500の状態変化についてユーザに通知する場合を説明したが、状態変化通知装置(1、2、3、4)が備えられている機器の状態変化について通知してもよい。この場合、外部通信機器500の制御部40で状態変化を検知していた様に制御部10によって検知して状態変化通知装置(1、2、3、4)に通知し、当該状態変化通知装置(1、2、3、4)が備えられている機器において生じる、音声着信、メール着信およびユーザによる外部通信機器500の把持等の外部要因による状態変化の他、アラーム、TV再生およびバッテリー残量低下等の内部要因による状態変化をユーザに通知する事ができる。
〔ソフトウェアによる実現例〕
状態変化通知装置1、2、3および4の制御ブロック(特に制御部10)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、上記装置1、2、3および4は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る状態変化通知装置(1、2、3、4)は、外部通信機器(500)または状態変化通知装置が備えられている機器の状態変化を、身体装着型通信機器(通信機器100、200、300、400)によってユーザに通知するための上記状態変化通知装置であって、上記外部通信機器または上記状態変化通知装置が備えられている機器に状態変化があった場合に、当該状態変化に関する状態変化情報を受信する情報受信部(11)と、上記情報受信部が受信した上記状態変化情報に基づいて、上記身体装着型通信機器にユーザの身体の一部と接触するように設けられる膨張可能な膨張部(バルーン24)の内部圧力が、上記膨張部の膨張を上記ユーザが感知し得る圧力として設定されたユーザ感知圧力となるように、上記膨張部の膨張を制御する膨張制御部(12)と、を備えている。
上記構成によれば、情報受信部は、外部通信機器から発信される状態変化情報を受信する。また、膨張制御部は、状態変化情報に基づいて、身体装着型通信機器にユーザの身体の一部と接触するように設けられている膨張可能な膨張部の内部圧力がユーザ感知圧力となるよう、膨張部の膨張を制御する。
したがって、膨張部の膨張による上記状態変化のユーザへの通知は、ブザー等の音出力またはLED等の発光による通知のように、周囲の雑音または明るさによる影響を受けないとともに、第三者に上記状態変化を認知されてしまう可能性が低い。さらに、膨張部の内部圧力がユーザ感知圧力となることによって、ユーザはその状態継続中、常に身体装着型通信機器が装着されている身体の一部に一定の圧迫感を感じる。したがって、例えば、走って移動中等のユーザ自身の動作によってユーザが振動を感知しにくくなるというような、バイブレータの振動による通知において生じる状況と同様の状況が生じる可能性は小さい。そのため、ユーザのプライバシーを保護しつつ、上記外部通信機器の状態変化を確実にユーザに通知することができる。
本発明の態様2に係る状態変化通知装置(1、2、3、4)は、上記態様1において、上記膨張制御部(12)は、上記状態変化に応じて、上記膨張部(バルーン24)における、単位時間当たりの内部圧力の上昇量である圧力上昇速度および上記ユーザ感知圧力の少なくとも一方を異ならせるよう、上記膨張部の膨張を制御してもよい。上記構成によれば、例えば、上記外部通信機器のバッテリー残量が特定の閾値以下に低下する等、ユーザによる早急な対応が必要な状態変化であれば、膨張部の圧力上昇速度を速くしたり、ユーザ感知圧力を高くすることができる。そのため、上記外部通信機器の状態変化に応じて、ユーザが適切に対応することができる。
本発明の態様3に係る状態変化通知装置(1、2、3、4)は、上記態様1または2において、上記身体装着型通信機器(通信機器100、200、300、400)は、上記膨張部(バルーン24)による上記状態変化の上記ユーザへの通知を補助するための通知補助部(バイブレータ28)がさらに設けられており、上記情報受信部(11)が受信した上記状態変化情報に基づいて、上記通知補助部の作動を制御する作動制御部(13)をさらに備えていてもよい。膨張部の膨張を感知する程度はユーザによって個人差がある。したがって、ユーザによっては、膨張部の内部圧力がユーザ感知圧力になったとしても、膨張部の膨張を感知できない可能性がある。また、例えば、ユーザが激しい運動をしている最中に上記ユーザ感知圧力になった場合等、ユーザが膨張部の膨張を感知することが困難な状況が発生する可能性もある。その点、上記構成によれば、作動制御部は、状態変化情報に基づいて、膨張部が上記外部通信機器の状態変化をユーザに通知することを補助するための通知補助部の作動を制御する。したがって、上記のような、膨張部の膨張によってユーザに上記状態変化を通知することが困難な場合でも、例えば、熱源部が発熱する等、通知補助部が作動することによってユーザのみに上記状態変化を通知することが可能となる。そのため、ユーザのプライバシーを保護しつつ、上記外部通信機器の状態変化をより確実にユーザに通知することができる。
本発明の態様4に係る状態変化通知装置(1、2、3、4)は、上記態様3において、上記通知補助部(バイブレータ28)として、バイブレータ(28)が設けられており、上記作動制御部(13)は、上記状態変化に応じて、上記バイブレータによる振動の振幅および振動数の少なくともいずれか一方を異ならせるよう、上記バイブレータの振動を制御してもよい。上記構成によれば、上記外部通信機器のバッテリー残量が特定の閾値以下に低下する等、ユーザによる早急な対応が必要な状態変化であれば、膨張部の膨張に加えて、通知補助部であるバイブレータの振幅および振動数を増加させることで、ユーザに上記バッテリー残量の低下をより確実に通知することができる。そのため、上記外部通信機器の状態変化に応じて、ユーザがより適切に対応することができる。
本発明の態様5に係る状態変化通知装置(1、2、3、4)は、上記態様1から4のいずれかにおいて、上記膨張制御部(12)は、上記膨張部(バルーン24)の内部圧力が上記ユーザ感知圧力よりも低い第1所定圧力となるまでの単位時間当たりの上記内部圧力の上昇量である第1圧力上昇速度が、上記第1所定圧力から上記ユーザ感知圧力となるまでの単位時間当たりの上記内部圧力の上昇量である第2圧力上昇速度に比して高くなるよう、上記膨張部の膨張を制御してもよい。上記構成によれば、膨張部の内部圧力が第1所定圧力となるまでの第1圧力上昇速度が、第1所定圧力からユーザ感知圧力となるまでの第2圧力上昇速度より高い。したがって、例えば、第1所定圧力をユーザ感知圧力に近似する値に設定しておけば、ユーザにより早く上記外部通信機器の状態変化を通知することができる。また、第2圧力上昇速度は第1圧力上昇速度よりも低いことから、その分、膨張部の膨張に要する消費電力を抑制することができる。そのため、省電力化を実現しつつ、上記外部通信機器の状態変化をより早くユーザに通知することができる。
本発明の態様6に係る状態変化通知装置(1、2、3、4)は、上記態様1から5のいずれかにおいて、上記膨張部(バルーン24)の収縮を制御する収縮制御部(14)をさらに備え、上記収縮制御部は、上記膨張部の内部圧力が、上記ユーザ感知圧力から、当該ユーザ感知圧力よりも低い第2所定圧力になるまでの、上記膨張部における単位時間当たりの内部圧力の下降量である第1圧力下降速度が、上記膨張部の内部圧力が上記第2所定圧力から減少するときの単位時間当たりの内部圧力の下降量である第2圧力下降速度に比して低くなるよう、上記膨張部の収縮を制御してもよい。
膨張部の内部圧力がユーザ感知圧力から第2所定圧力の間にある場合、当該内部圧力は高い状態になっていることから、第1圧力下降速度が高ければ、膨張部に注入されていた流体の排出音が大きくなってしまう。その点、上記構成によれば、収縮制御部は、第1圧力下降速度が第2圧力下降速度よりも低くなるよう、膨張部の収縮を制御する。そのため、膨張部収縮時の初期段階で発生する流体の排出音を抑制することができ、ユーザに不快感を与えることなく膨張部を収縮させることができる。また、第2圧力下降速度は第1圧力下降速度よりも高くなることから、無駄な膨張部の膨張を抑制できるとともに、上記外部通信機器の状態変化が終了しているにも拘らず、当該状態変化が継続しているとユーザが誤認することを防止することができる。
本発明の態様7に係る状態変化通知装置(1、2、3、4)は、上記態様1から6のいずれかにおいて、上記膨張部(バルーン24)の内部圧力が上記ユーザ感知圧力よりも高い第3所定圧力になった場合、上記膨張制御部(12)は上記膨張部の膨張を停止し、かつ、上記収縮制御部(14)は上記膨張部の収縮を開始してもよい。上記構成によれば、膨張部は、内部圧力が第3所定圧力になった場合、膨張を中止するとともに当該内部圧力が低下していく。そのため、膨張部の内部圧力が過度に上昇することによって当該膨張部が破裂等の破損することを防止することができ、ひいてはユーザの安全を確保することができる。また、無駄な膨張部の膨張を抑制することができる。
本発明の態様8に係る身体装着型通信機器(腕時計型の通信機器100、200、300、400)は、上記態様1から7のいずれか一の態様に係る状態変化通知装置(1、2、3、4)を備えていてもよい。上記構成によれば、ユーザのプライバシーを保護しつつ、上記外部通信機器の状態変化を確実にユーザに通知することができる身体装着型通信機器が実現可能となる。
本発明の態様9に係る状態変化通知方法は、外部通信機器または状態変化通知装置が備えられている機器の状態変化を、身体装着型通信機器によってユーザに通知するための状態変化通知方法であって、上記外部通信機器または上記状態変化通知装置が備えられている機器に状態変化があった場合に、当該状態変化に関する状態変化情報を受信する情報受信工程(S100)と、上記情報受信工程において受信した上記状態変化情報に基づいて、上記身体装着型通信機器にユーザの身体の一部と接触するように設けられる膨張可能な膨張部の内部圧力が、上記膨張部の膨張を上記ユーザが感知し得る圧力として設定されたユーザ感知圧力となるように、上記膨張部の膨張を制御する膨張制御工程(S101およびS102)と、を含んでいる。上記構成によれは、ユーザのプライバシーを保護しつつ、上記外部通信機器の状態変化を確実にユーザに通知することができる状態変化通知方法が実現可能となる。
本発明の各態様に係る状態変化通知装置(1、2、3、4)は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記状態変化通知装置が備える各部として動作させることにより上記状態変化通知装置をコンピュータにて実現させる状態変化通知装置の膨張制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本発明は、無線通信機能を有する通信機器全般に利用することができる。
1、2、3、4 状態変化通知装置
11 情報受信部
12 膨張制御部
13 作動制御部
14 収縮制御部
24 バルーン(膨張部)
28 バイブレータ(通知補助部)
100、200、300、400 腕時計型の通信機器(身体装着型通信機器)
500 外部通信機器

Claims (9)

  1. 外部通信機器または状態変化通知装置が備えられている機器の状態変化を、身体装着型通信機器によってユーザに通知するための上記状態変化通知装置であって、
    上記外部通信機器または上記状態変化通知装置が備えられている機器に状態変化があった場合に、当該状態変化に関する状態変化情報を受信する情報受信部と、
    上記情報受信部が受信した上記状態変化情報に基づいて、上記身体装着型通信機器にユーザの身体の一部と接触するように設けられる膨張可能な膨張部の内部圧力が、上記膨張部の膨張を上記ユーザが感知し得る圧力として設定されたユーザ感知圧力となるように、上記膨張部の膨張を制御する膨張制御部と、を備えており、
    上記膨張制御部は、上記膨張部の内部圧力が上記ユーザ感知圧力よりも低い第1所定圧力となるまでの単位時間当たりの上記内部圧力の上昇量である第1圧力上昇速度が、上記第1所定圧力から上記ユーザ感知圧力となるまでの単位時間当たりの上記内部圧力の上昇量である第2圧力上昇速度に比して高くなるよう、上記膨張部の膨張を制御することを特徴とする状態変化通知装置。
  2. 外部通信機器または状態変化通知装置が備えられている機器の状態変化を、身体装着型通信機器によってユーザに通知するための上記状態変化通知装置であって、
    上記外部通信機器または上記状態変化通知装置が備えられている機器に状態変化があった場合に、当該状態変化に関する状態変化情報を受信する情報受信部と、
    上記情報受信部が受信した上記状態変化情報に基づいて、上記身体装着型通信機器にユーザの身体の一部と接触するように設けられる膨張可能な膨張部の内部圧力が、上記膨張部の膨張を上記ユーザが感知し得る圧力として設定されたユーザ感知圧力となるように、上記膨張部の膨張を制御する膨張制御部と、を備えており、
    上記膨張部の収縮を制御する収縮制御部をさらに備え、上記収縮制御部は、上記膨張部の内部圧力が、上記ユーザ感知圧力から、当該ユーザ感知圧力よりも低い第2所定圧力になるまでの、上記膨張部における単位時間当たりの内部圧力の下降量である第1圧力下降速度が、上記膨張部の内部圧力が上記第2所定圧力から減少するときの単位時間当たりの内部圧力の下降量である第2圧力下降速度に比して低くなるよう、上記膨張部の収縮を制御することを特徴とする状態変化通知装置。
  3. 上記膨張制御部は、上記状態変化に応じて、上記膨張部における、単位時間当たりの内部圧力の上昇量である圧力上昇速度および上記ユーザ感知圧力の少なくとも一方を異ならせるよう、上記膨張部の膨張を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の状態変化通知装置。
  4. 上記身体装着型通信機器は、上記膨張部による上記状態変化の上記ユーザへの通知を補助するための通知補助部がさらに設けられており、
    上記情報受信部が受信した上記状態変化情報に基づいて、上記通知補助部の作動を制御する作動制御部をさらに備えることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の状態変化通知装置。
  5. 上記通知補助部として、バイブレータが設けられており、
    上記作動制御部は、上記状態変化に応じて、上記バイブレータによる振動の振幅および振動数の少なくともいずれか一方を異ならせるよう、上記バイブレータの振動を制御することを特徴とする請求項に記載の状態変化通知装置。
  6. 上記膨張部の収縮を制御する収縮制御部をさらに備え、上記膨張部の内部圧力が上記ユーザ感知圧力以上第3所定圧力以下に保たれるよう、上記膨張制御部は上記膨張部の膨張を制御するとともに、上記収縮制御部は上記膨張部の収縮を制御することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の状態変化通知装置。
  7. 請求項1からのいずれか1項に記載の状態変化通知装置を備えることを特徴とする身体装着型通信機器。
  8. コンピュータを、請求項1からのいずれか1項に記載の状態変化通知装置における各部として機能させるためのプログラム。
  9. 外部通信機器または状態変化通知装置が備えられている機器の状態変化を、身体装着型通信機器によってユーザに通知するための状態変化通知方法であって、
    上記外部通信機器または上記状態変化通知装置が備えられている機器に状態変化があった場合に、当該状態変化に関する状態変化情報を受信する情報受信工程と、
    上記情報受信工程において受信した上記状態変化情報に基づいて、上記身体装着型通信機器にユーザの身体の一部と接触するように設けられる膨張可能な膨張部の内部圧力が、所定時間の間、上記膨張部の膨張を上記ユーザが感知し得る圧力として設定されたユーザ感知圧力となるように、上記膨張部の膨張を制御する膨張制御工程と、を含み、
    上記膨張制御工程において、上記膨張部の内部圧力が上記ユーザ感知圧力よりも低い第1所定圧力となるまでの単位時間当たりの上記内部圧力の上昇量である第1圧力上昇速度が、上記第1所定圧力から上記ユーザ感知圧力となるまでの単位時間当たりの上記内部圧力の上昇量である第2圧力上昇速度に比して高くなるよう、上記膨張部の膨張を制御することを特徴とする状態変化通知方法。
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