JP6350777B2 - アンテナ装置および電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、給電回路に接続される結合導体および導電性部材を有するアンテナ装置およびそれを備える電子機器に関する。
電子機器の金属筐体等の金属部材を放射素子として利用するアンテナ装置は、例えば特許文献1に示されている。このアンテナ装置は、給電回路に接続された第1コイルと、電子機器の金属部材等による導電部材に接続された第2コイルとが磁界結合することにより、上記導電部材を含むループが磁界放射素子として作用する。
図23は特許文献1に示されるアンテナ装置の等価回路の例である。図23において、第1コイルL21には給電回路が接続される。第2コイルL22は第1コイルL21と磁界結合する。インダクタL0は上記導電部材を含むループに相当するインダクタである。このインダクタL0と第2コイルL22とで閉ループが構成される。
国際公開第2014/003163号
特許文献1に示されているアンテナ装置において、第2コイルL22は通信相手のコイルアンテナとの結合に直接寄与しない。そのため、この第2コイルL22のインダクタンスが大きい程、アンテナ装置と通信相手のコイルアンテナとの結合係数は小さい。このことは、上記導電部材を含むループに接続された第2コイルL22のインダクタンスが等価的に顕在化してしまう、と表現することもできる。その結果、良好な通信特性が得られない。
アンテナ装置と通信相手のコイルアンテナとの結合係数を高めるためには、第2コイルL22のインダクタンスをより小さくすることが重要であるが、第1コイルL21との結合係数をある程度確保するためには、結果的に第2コイルL22のインダクタンスはあまり小さくできない。
本発明の目的は、通信相手のコイルアンテナとの結合係数を高めて、良好な通信特性を得られるようにしたアンテナ装置およびそれを備える電子機器を提供することにある。
(1)本発明のアンテナ装置は、
給電回路に接続される第1結合導体と、
前記第1結合導体に対して少なくとも磁界結合する第2結合導体と、
前記第2結合導体に直列接続される第1キャパシタと、
前記第2結合導体および前記第1キャパシタを含む直列回路から視て、互いに並列接続される第2キャパシタと、インダクタンス成分を有する導電性部材と、
を備え、
前記第2キャパシタと前記導電性部材とを含む閉ループの一部または全部は磁界放射素子構成し、
前記第1キャパシタのキャパシタンスは、前記第2キャパシタのキャパシタンスよりも小さいことを特徴とする。
上記構成により、第2キャパシタと導電性部材を含む閉ループに流れる電流の電流量を大きくでき、そのことで通信相手のコイルアンテナとの結合係数を高めることができる。
(2)前記第1結合導体は例えばコイル状である。そのことにより、第1結合導体と第2結合導体との磁界結合を高めることができる。
(3)前記第2結合導体は例えばコイル状である。そのことにより、第1結合導体と第2結合導体との磁界結合を高めることができる。
(4)例えば、前記第1結合導体および前記第2結合導体は絶縁性基体に一体化されて、前記絶縁性基体、前記第1結合導体および前記第2結合導体は一つの実装部品を構成する。この構造によれば、回路基板上に上記実装部品を搭載することで、第1結合導体と第2結合導体との結合回路が容易に構成できる。また、実装部品の実装位置のばらつきによる、第1結合導体と第2結合導体との結合係数のばらつきを低減できる。
(5)上記(1)から(3)のいずれかにおいて、例えば前記第1結合導体は絶縁性基体に一体化されて、前記絶縁性基体および前記第1結合導体は一つの実装部品を構成し、前記第2結合導体は回路基板に形成された導体パターンで構成され、当該導体パターンに近接して前記実装部品が搭載される。この構造によれば、回路基板上に上記実装部品を搭載することで、第1結合導体と第2結合導体との結合回路が容易に構成できる。
(6)前記第1結合導体のインダクタンスは前記第2結合導体のインダクタンスより大きいことが好ましい。このことにより、第1結合導体とそれに接続される給電回路などの回路によって共振回路が構成される場合に、第1結合導体のインダクタンスの精度に対する共振周波数の精度を高めることができる。
(7)前記導電性部材の少なくとも一部は、例えば前記第1結合導体および前記第2結合導体を収納する筐体の導体部である。この構造により、電子機器の筐体の一部をアンテナ装置として兼用されるので、アンテナ装置専用の部材は少なくてすみ、電子機器の小型化、またはアンテナ装置の高利得化が図れる。
(8)前記導電性部材の少なくとも一部は、例えば回路基板に形成されたグランド導体パターンである。これにより、前記導電性部材および前記第2キャパシタの電位が安定化される。また、このことにより、それらがノイズの放射源となることを防止できる。
(9)前記導電性部材は、例えば前記給電回路が給電する信号の周波数帯とは異なる周波数帯の放射体を兼ねる。このことにより、前記導電性部材が少なくとも2つの周波数帯域の放射素子として兼用されるので、アンテナ装置および電子機器の小型化が図れる。
(10)本発明の電子機器は、
アンテナ装置を備える電子機器において、
前記アンテナ装置は
給電回路に接続される第1結合導体と、
前記第1結合導体に対して少なくとも磁界結合する第2結合導体と、
前記第2結合導体に直列接続される第1キャパシタと、
前記第2結合導体および前記第1キャパシタを含む直列回路から視て、互いに並列接続される第2キャパシタと、インダクタンス成分を有する導電性部材と、
を備え、
前記第2キャパシタと前記導電性部材とを含む閉ループの一部または全部は磁界放射素子構成し、
前記第1キャパシタのキャパシタンスは、前記第2キャパシタのキャパシタンスよりも小さい、ことを特徴とする。
上記構成により、通信相手アンテナと高い結合度で結合するアンテナ装置を備える電子機器が得られる。
本発明によれば、通信相手のコイルアンテナとの結合係数を高めたアンテナ装置およびそれを備える電子機器が得られる。
図1(A)は第1の実施形態に係る電子機器401の主要部の平面図であり、図1(B)は図1(A)におけるX−X部分の断面図である。 図2は、結合素子20の斜視図である。 図3は、結合素子20における多層基板70の各基材層の電極パターン等を示す分解平面図である。 図4は、結合素子20内に構成される第2結合導体に流れる電流の経路を示す断面図である。 図5はアンテナ装置301の等価回路図である。 図6は、給電回路が接続された状態でのアンテナ装置301の等価回路図である。 図7は給電回路の構成も含めて表した回路図である。 図8は、第2の実施形態に係るアンテナ装置302Aの、集中定数素子による等価回路図である。 図9は、第2の実施形態に係るアンテナ装置302Bの、集中定数素子による等価回路図である。 図10は、第2の実施形態に係るアンテナ装置302Cの、集中定数素子による等価回路図である。 図11は、第2の実施形態に係るアンテナ装置302Dの、集中定数素子による等価回路図である。 図12(A)は第3の実施形態に係るアンテナ装置303の平面図であり、図12(B)はその結合コイル配置部ACの平面図である。 図13は結合素子20の実装前の結合コイル配置部の平面図である。 図14は、第4の実施形態に係るアンテナ装置が備える結合素子21の構成を示す図である。 図15は結合素子21の実装前の結合コイル配置部の平面図である。 図16は第5の実施形態に係る電子機器305の主要部の平面図である。 図17は第6の実施形態に係る電子機器306の主要部の平面図である。 図18は第7の実施形態に係るアンテナ装置307Aの等価回路図である。 図19は第7の実施形態に係るアンテナ装置307Bの等価回路図である。 図20は第7の実施形態に係るアンテナ装置307Cの等価回路図である。 図21は第7の実施形態に係るアンテナ装置307Dの等価回路図である。 図22は第8の実施形態に係る、給電回路を含めて表した、アンテナ装置308の等価回路図である。 図23は特許文献1に示されるアンテナ装置の等価回路の例である。
以降、図を参照して幾つかの具体的な例を挙げて、本発明を実施するための複数の形態を示す。各図中には同一箇所に同一符号を付している。要点の説明または理解の容易性を考慮して、便宜上実施形態を分けて示すが、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能である。第2の実施形態以降では第1の実施形態と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については実施形態毎には逐次言及しない。
各実施形態に示す「アンテナ装置」は、信号(または電力)の送信(送電)側、受信(受電)側のいずれにも適用できる。この「アンテナ装置」を、磁束を放射するアンテナとして説明する場合でも、そのアンテナ装置が磁束の発生源であることに限るものではない。伝送相手側アンテナ装置が発生した磁束を受ける(鎖交する)場合にも、すなわち送受の関係が逆であっても、同様の作用効果を奏する。
各実施形態に示す「アンテナ装置」は、通信相手側アンテナ装置と磁界結合を用いた近傍界通信のために用いられるアンテナ装置、または電力伝送相手側アンテナ装置と磁界結合を用いた近傍界での電力伝送のために用いられるアンテナ装置である。通信の場合には、例えばNFC(Near field communication)等の通信システムに適用される。電力伝送の場合には、例えば電磁誘導方式や磁界共鳴方式等の磁界結合を利用した電力伝送システムに適用される。つまり、各実施形態に示す「アンテナ装置」は、少なくとも磁界結合を利用した通信や電力伝送等の無線伝送システムで用いられる。なお、各実施形態に示す「アンテナ装置」は、実質的に伝送相手側アンテナ装置と電磁界結合(磁界結合および電界結合)により無線伝送しているものも含む。
各実施形態に示す「アンテナ装置」は、例えばHF帯、特に13.56MHz、6.78MHzまたはそれらの近傍の周波数帯が利用される。アンテナ装置の大きさは使用する周波数における波長λに比べて十分に小さく、使用周波数帯においては電磁波の放射効率は低い。アンテナ装置の大きさはλ/10以下である。より具体的には、アンテナ装置の電流経路の長さがλ/10以下である。なお、ここでいう波長とは、導体が形成される基材の誘電性や透磁性による波長短縮効果を考慮した実効的な波長である。
各実施形態において、「電子機器」とは、スマートフォンやフィーチャーフォン等の携帯電話端末、スマートウォッチやスマートグラス等のウェアラブル端末、ノートPCやタブレットPC等の携帯PC、カメラ、ゲーム機、玩具等の情報機器、ICタグ、SDカード、SIMカード、ICカード等の情報媒体等、様々な電子機器を指す。
《第1の実施形態》
第1の実施形態では、電子機器の筐体の導体部を面状導体として利用したアンテナ装置およびそれを備える電子機器の例を示す。
図1(A)は第1の実施形態に係る電子機器401の主要部の平面図であり、図1(B)は図1(A)におけるX−X部分の断面図である。但し、図1(A)においては後述の筐体樹脂部240が無い状態で表している。
電子機器401は例えばスマートフォンなどの携帯電子機器であり、アンテナ装置301を備える。電子機器401は、表示・操作パネル60の形成面とは反対側に筐体の第1導体部210、第2導体部220を備える。第1導体部210と第2導体部220とは導体部230で接続されている。第1導体部210と第2導体部220との間隙SLには筐体樹脂部240が設けられている(塞がれている)。
第1導体部210、第2導体部220の内方には回路基板120が設けられている。回路基板120には、第1導体パターン11A,11B,11Cおよび第2導体パターン12A,12Bが形成されている。第2導体パターン12A,12Bは第1導体パターン11A,11B,11Cに対して、第1節点N1および第2節点N2で並列接続されている。また、回路基板120には、チップ状の実装部品である結合素子20、チップキャパシタによる第1キャパシタC1、およびチップキャパシタによる第2キャパシタC2が実装されている。さらに、回路基板120には、後に示す整合回路やRFIC等による給電回路が構成されている。
上記結合素子20は、後に示すように、巻回軸まわりにヘリカル状に巻回された結合コイルのコイル導体と、このコイル導体を挟んで対向する第1コイル開口端E1および第2コイル開口端E2を有する。結合素子20は、絶縁性基体に一体化された第1結合導体および第2結合導体を備える。この第1結合導体に給電回路が接続される。第2結合導体は第1結合導体と少なくとも磁界結合する。
結合素子20の第2結合導体は第1導体パターン11A,11B,11Cに直列接続されている。また、第1キャパシタC1も第1導体パターン11A,11B,11Cに直列接続されている。したがって、第1キャパシタC1は第2結合導体に直列接続されている。
第2キャパシタC2は、第2導体パターン12A,12Bに直列接続されている。したがって、第2キャパシタC2は、第2結合導体および第1キャパシタC1を含む直列回路に対して並列接続されている。
第1節点N1からは接続部CP1が引き出されていて、第2節点N2からは接続部CP2が引き出されている。接続部CP1,CP2にはそれぞれ可動プローブピンが設けられている。これら可動プローブピンは筐体の第1導体部210、第2導体部220にそれぞれ当接して電気的に接続される。したがって、第1導体パターン11A,11B,11Cを含む第1電流経路が形成されていて、第1導体部210、第2導体部220、導体部230、および第2導体パターン12A,12Bによって閉ループ状の第2電流経路が形成されている。図1(A)における電流i1は第1電流経路に流れる電流、電流i2は第2電流経路に流れる電流をそれぞれ概念的に示している。
筐体の第1導体部210および第2導体部220は、第2キャパシタとともに閉ループを形成する導電性部材であり、この導電性部材は放射素子の一つとして利用される(兼ねる)。
次に、結合素子の詳細な構造について示す。図2は、結合素子20の斜視図である。図3は、結合素子20における多層基板70の各基材層の電極パターン等を示す分解平面図である。図4は、結合素子20内に構成される第2結合導体に流れる電流の経路を示す断面図である。
結合素子20の底面(実装面)には、RFIC等の給電回路に接続するための2つの端子92A,93Aと、第1導体パターン11A,11Bの一部である接続パッド13A,13Bに接続するための2つの端子94,95と、が形成されている。
多層基板70は、図3における(1)〜(17)で示す複数の基材層7a〜7qの順に積層される。図3において、(1)は最下層であり、(17)は最上層である。図3において、(1)〜(17)は基材層7a〜7qの底面であり、基材層7aの底面が多層基板70の実装面である。
基材層7a,7b,7c,7p,7qは直方体形状の非磁性体層であり、例えば非磁性体フェライトである。基材層7d〜7oは直方体状の磁性体層であり、例えば磁性体フェライトである。つまり、多層基板70は、磁性体層である基材層7d〜7oを、非磁性体層である基材層7a,7b,7c,7p,7qで挟んだ構成である。なお、基材層7a〜7qは必ずしも磁性体層または非磁性体層でなくてもよく、絶縁体であればよい。また、ここでいう非磁性体層とは磁性体層よりも透磁率が低いものをさし、必ずしも非磁性体でなくてもよく、非磁性体層は比透磁率が1以上で磁性体層の比透磁率よりも低い磁性体でもよい。
図3中の(1)に示す基材層7aの底面には、端子92A,93Aおよび端子94,95が形成されている。
図3中の(2)に示す基材層7bの底面には、外部接続導体92B,93Bおよび線状導体72G,72Hが形成されている。外部接続導体92B,93Bと端子92A,93Aとは、それぞれ層間接続導体を介して接続される。線状導体72G,72Hは端子94,95に層間接続導体を介してそれぞれ接続される。
図3中の(3)に示す基材層7cの底面には、複数の線状導体73Aが形成されている。図3中の(4)に示す基材層7dの底面には、複数の線状導体73Bおよび線状導体72E,72Fが形成されている。複数の線状導体73Aと線状導体73Bとは層間接続導体を介してそれぞれ並列接続される。
図3中の(5)〜(15)に示す基材層7e〜7oには、端面導体81,82,72C,72Dが形成されている。
図3中の(16)に示す基材層7pの底面には、複数の線状導体74Bおよび1つの線状導体72Bが形成されている。図3中の(17)に示す基材層7qの底面には、複数の線状導体74Aおよび1つの線状導体72Aが形成されている。複数の線状導体74Aと線状導体74Bとは層間接続導体を介してそれぞれ並列接続される。また、線状導体72Aと線状導体72Bとは層間接続導体を介して並列接続される。
複数の線状導体73Bは端面導体81,82を介して複数の線状導体74Bに順次直列に接続される。また、線状導体72E,72Fは端面導体72C,72Dを介して線状導体72Bに接続される。
上記線状導体74A,74B,73A,73Bおよび端面導体81,82は約12ターンの矩形ヘリカル状の第1結合導体を構成する。
また、線状導体72A,72B,72E,72F,72G,72Hおよび端面導体72C,72D等は、約1ターンの矩形ループ状の第2結合導体を構成する。
図4において電流i1は、上記第2結合導体に流れる電流の経路を示している。このように、結合素子20は、結合コイルと共に、この結合コイルの巻回軸方向における中央に第2結合導体を備える。
本実施形態においては、結合素子20内の第2結合導体と第1結合導体とは同一コイル軸関係で近接するので、第1結合導体と第2結合導体とは強く結合する。また、結合コイルの実装位置のばらつきによる、第1結合導体と第2結合導体との結合度のばらつきは低い。
図5はアンテナ装置301の等価回路図である。図6は、給電回路が接続された状態でのアンテナ装置301の等価回路図である。また、図7は給電回路の構成も含めて表した回路図である。いずれも集中定数素子による等価回路図である。
図5、図6、図7において、インダクタL1は第1結合導体、インダクタL2は第2結合導体に相当する。インダクタL0は、第1導体部210、第2導体部220、導体部230、および第2導体パターン12A,12Bによって形成される閉ループ状の第2電流経路(本発明に係る「導電性部材」)に相当する。
図6に示すように、第1結合導体L1に給電回路9が接続される。図5、図6に表れているように、第2結合導体L2および第1キャパシタC1を含む直列回路である第1電流経路に電流i1が流れ、上記第2電流経路に相当するインダクタL0と第2キャパシタC2とによる電流経路に電流i2が流れる。ここで、第1キャパシタC1のキャパシタンスをC1、第2キャパシタC2のキャパシタンスをC2でそれぞれ表すと、C1<C2の関係にある。したがって、第1電流経路に流れる電流i1より第2電流経路に流れる電流i2が大きい。電流i2が流れるインダクタL0は通信相手のコイルアンテナとの結合に寄与するインダクタであるので、従来例として示した図23のアンテナ装置に比べて、通信相手のコイルアンテナと強く結合することになる。
図7において、導電性部材に相当するインダクタL0とキャパシタC2とはLC共振回路を構成している。このLC共振回路の共振周波数は、通信で用いる周波数帯である。具体的には、通信で用いる周波数の1/2倍から2倍の範囲内である。
第1結合導体に相当するインダクタL1には、整合回路MCを介してRFIC310が接続されている。RFIC310は、例えば13.56MHz帯を利用するNFC(Near Field Communication)用の無線通信回路を備える集積回路である。整合回路MCはシリーズ接続のキャパシタC11,C12とグランドに対するシャント接続のキャパシタC21,C22とで構成されている。
第1結合導体であるインダクタL1のインダクタンスは第2結合導体であるインダクタのインダクタンスより大きい。このことにより、第1結合導体L1とそれに接続される整合回路MCなどの回路によって共振回路が構成される場合に、第1結合導体L1のインダクタンスの精度に対する共振周波数の精度を高めることができる。すなわち、第1結合導体L1のインダクタンスのばらつきを小さくできるので、上記共振周波数のばらつきも抑えられる。
上記第1結合導体に相当するインダクタL1に対しては平衡回路で給電されるが、これを不平衡回路で構成してもよい。また、インダクタL0はグランド導体に接続されていてもよい。第1結合導体と第2結合導体は磁界結合により電気的に接続されるので、第1結合導体および第2結合導体は、それぞれが平衡または不平衡であっても電気的に接続可能である。
《第2の実施形態》
第2の実施形態では、第2結合導体が接続される回路部分の構成が第1の実施形態で示したものとは異なる、幾つかのアンテナ装置について示す。
図8〜図11は、第2の実施形態に係るアンテナ装置302A〜302Dの、集中定数素子による等価回路図である。図8に示すアンテナ装置302Aにおいては、第1キャパシタC1は第2結合導体L2の非グランド側に接続されている。図9に示すアンテナ装置302Bにおいては、第2結合導体L2のグランド側と非グランド側に第1キャパシタC1A,C1Bがそれぞれ接続されている。いずれの構造でも第1の実施形態で示したアンテナ装置301と同様の作用効果を奏する。
図10に示すアンテナ装置302Cおよび図11に示すアンテナ装置302Dにおいては、導電性部材に相当するインダクタL0は回路のグランドに接続されない。このように、導電性部材に相当するインダクタL0と第2キャパシタC2を含む閉ループは回路のグランドに接続されていなくても、第1の実施形態で示したアンテナ装置301と同様の作用効果を奏する。
《第3の実施形態》
第3の実施形態では、第2キャパシタとともに閉ループを構成する導電性部材の全部が回路基板に形成された例を示す。
図12(A)は第3の実施形態に係るアンテナ装置303の平面図であり、図12(B)はその結合コイル配置部ACの平面図である。図13は結合素子20の実装前の結合コイル配置部の平面図である。
アンテナ装置303は、回路基板110、結合素子20、第1キャパシタC1、第2キャパシタC2を備える。結合素子20の構造は第1の実施形態で示したものと同じである。
回路基板110には、第1導体パターン11A,11B,11Cおよび第2導体パターン12A,12Bが形成されている。第2導体パターン12A,12Bは第1導体パターン11A,11B,11Cに対して、第1節点N1および第2節点N2で並列接続されている。また、回路基板110には、チップ部品である結合素子20、チップキャパシタによる第1キャパシタC1および第2キャパシタC2が実装されている。さらに、回路基板120には、整合回路やRFICによる給電回路が構成されている。
第1導体パターン11A,11B,11Cおよび第2導体パターン12A,12Bは、節点N1,N2で面状導体111に接続されていて、第1導体パターン11A,11B,11Cは面状導体111の外縁EEに沿って近接配置されている。
面状導体111の平面視で、第1コイル開口端E1は、第1導体パターン11A,11B,11Cおよび第2導体パターン12A,12Bによって形成されるループの内部よりも面状導体111に近接し、第2コイル開口端E2は面状導体111よりもループの内部に近接する。
結合素子20の第2結合導体は第1導体パターン11A,11B,11Cに直列接続されている。また、第1キャパシタC1も第1導体パターン11A,11B,11Cに直列接続されている。したがって、第1キャパシタC1は第2結合導体に直列接続されている。
第2キャパシタC2は、第2導体パターン12A,12Bに直列接続されている。したがって、第2キャパシタC2は、第2結合導体および第1キャパシタC1を含む直列回路に対して並列接続されている。
図13に表れているように、第1導体パターン11Bと第1導体パターン11Cとの間に導体パターンのギャップG1が形成されていて、このギャップG1を繋ぐように第1キャパシタC1が接続される。また、第2導体パターン12Aと第2導体パターン12Bとの間に導体パターンのギャップG2が形成されていて、このギャップG2を繋ぐように第2キャパシタC2が接続される。
この例では、第2導体パターン12Aと第2導体パターン12Bの線長は略等しいが、第1節点N1または第2節点N2付近にギャップG2が形成されていて、そのギャップG2に第2キャパシタC2が接続されてもよい。また、この例では、第1導体パターン11Bと第1導体パターン11Cとの間にギャップG1が形成されているが、第1導体パターン11Aの途中にギャップG1が形成されて、そのギャップG1に第1キャパシタC1が接続されてもよい。また、ギャップG1は第2節点N2付近または第1節点N1付近に形成されていて、そのギャップG1に第1キャパシタC1が接続されてもよい。
第1導体パターン11A,11Cのそれぞれの端部には第2結合導体接続パッド13A,13Bが形成されている。また、回路基板110には第1結合導体接続パッド14,15が形成されている。結合素子20は第1結合導体接続パッド14,15および第2結合導体接続パッド13A,13Bに接続される。回路基板110には、第1結合導体接続パッド14,15に接続された給電回路が設けられている。
本実施形態のアンテナ装置303は、上記第1導体パターン11A,11B,11Cを含む第1電流経路を備える。また、第2導体パターン12A,12Bと面状導体111とによって形成される閉ループ状の第2電流経路を備える。
本実施形態のように、回路基板に形成された導体だけによって、第2キャパシタC2とともに閉ループを形成する導電性部材を構成してもよい。
《第4の実施形態》
第4の実施形態では、結合素子および第2結合導体の構成がこれまでに示したものとは異なるアンテナ装置の例を示す。
図14は、第4の実施形態に係るアンテナ装置が備える結合素子21の構成を示す図である。図14は、図3に示した例と同様に、多層基板の各基材層の電極パターン等を示す分解平面図である。
図3に示した結合素子20とは異なり、第2結合導体に関する導体パターンは無い。基材層7cに形成された線状導体73A、基材層7dに形成された線状導体73B、基材層7pに形成された線状導体74B、基材層7qに形成された線状導体74Aおよび端面導体81,82によって約13ターンの矩形ヘリカル状の第1結合導体が形成されている。その他の構成は図3に示したものと同じである。
図15は結合素子21の実装前の結合コイル配置部の平面図である。図13に示した結合コイル配置部とは異なり、第2結合導体接続パッド13A,13Bは無く、結合素子21は第1導体パターン11Aの上部に載置される。この結合素子21が載置される第1導体パターン11Aの部分が第2結合導体である。その他の構成は図13に示したものと同じである。
なお、結合素子21は、必ずしも第1導体パターン11A,11Bに重ならなくてもよく、結合素子21に形成されている結合コイルが第1導体パターン11A,11Bと磁界結合する位置であればよい。
本実施形態によれば、通信相手のコイルアンテナとの結合に直接寄与しない第2結合導体のインダクタンスを小さくでき、そのことで、信相手のコイルアンテナとの結合係数を高めることができる。
《第5の実施形態》
第5の実施形態では、電子機器の筐体の導体部の一部を面状導体として利用したアンテナ装置およびそれを備える電子機器の例を示す。
図16は第5の実施形態に係る電子機器405の主要部の平面図である。但し、図16においては筐体樹脂部が無い状態で表している。
第1の実施形態の電子機器401と異なり、第1節点N1は回路基板120に形成されているグランド導体パターン121に接続されている。また、グランド導体パターン121から導体パターン122が延出していて、その先端に接続部CP3が形成されている。この接続部CP3にはそれぞれ可動プローブピンが設けられていて、この可動プローブピンは筐体の第2導体部220に当接して電気的に接続される。したがって、本実施形態では、グランド導体パターン121、導体パターン122、第2導体部220、および第2導体パターン12A,12Bによる電流経路が、本発明に係る「導電性部材」である。この導電性部材と第2キャパシタC2とで閉ループが形成される。
その他の構成は第1の実施形態で示した電子機器401と同じである。
なお、導電性部材の少なくとも一部は、回路基板に形成されたグランド導体パターンであるので、導電性部材および第2キャパシタC2の電位が安定化される。また、このことにより、それらがノイズの放射源となることを防止できる。
《第6の実施形態》
第6の実施形態では、電子機器の筐体の導体部を面状導体として利用したアンテナ装置およびそれを備える電子機器の例を示す。
図17は第6の実施形態に係る電子機器406の主要部の平面図である。但し、図17においては筐体樹脂部が無い状態で表している。
第1の実施形態の電子機器401と異なり、筐体の第1導体部210と第2導体部220は、回路基板120に形成された導体パターン122を介して接続されている。すなわち、導体パターン122の両端に接続部CP3,CP4が形成されていて、この接続部CP3にはそれぞれ可動プローブピンが設けられていて、この可動プローブピンは筐体の第1導体部210および第2導体部220にそれぞれ当接して電気的に接続される。したがって、本実施形態では、第1導体部210、導体パターン122、第2導体部220、および第2導体パターン12A,12Bによる電流経路が形成されている。
その他の構成は第1の実施形態で示した電子機器401と同じである。
《第7の実施形態》
第7の実施形態では、少なくとも2つの周波数帯域の放射素子を兼用する導電性部材を備えるアンテナ装置について示す。本実施形態において、第1周波数帯は例えばHF帯、第2周波数帯はUHF帯またはSHF帯である。
ここで、各周波数帯の数値範囲は例えば次のように表すことができる。
・HF帯:3MHz以上30MHz以下
・UHF帯:300MHz以上3GHz以下
・SHF帯:3GHz以上30GHz以下
図18〜図21は第7の実施形態に係るアンテナ装置307A〜307Dの等価回路図である。ここでは、導電性部材によるインダクタL0を線状に表している。また、第1周波数帯用の給電回路および第2周波数帯用の給電回路を含めて図示している。
図18に示すアンテナ装置307Aの例では、図5に示したアンテナ装置と異なり、第2結合導体L2と第2キャパシタC2との接続点とインダクタL0との間にチョークコイルLcが挿入されている。また、インダクタL0の所定位置に第2周波数帯用の給電回路90が、キャパシタC3を介して接続されている。チョークコイルLcは第2周波数帯で実質的に開放端と見なせるだけの高インピーダンスとなり、キャパシタC3は第2周波数帯で低インピーダンスとなる。そのため、導電性部材(インダクタL0)は、第2周波数帯において逆F型アンテナの放射素子として作用する。
給電回路9は第1周波数帯の給電回路である。キャパシタC3は第1周波数帯で実質的に開放と見なせるだけの高インピーダンスとなり、チョークコイルLcは第1周波数帯で低インピーダンスとなる。そのため、インダクタL0、チョークコイルLc、第2キャパシタC2によるループは第1周波数帯において、ループ状の放射素子として作用する。
図19に示すアンテナ装置307Bの例では、インダクタL0と第2キャパシタC2との間に移相器としての伝送線路Lsが挿入されている。この伝送線路LsとインダクタL0との接続点またはその付近と回路グランドとの間に、キャパシタC4を介して第2周波数帯用の給電回路90が接続されている。
第2周波数帯では、伝送線路Lsの移相作用により、第2キャパシタC2は等価的に開放となる。そのため、導電性部材(インダクタL0)は、第2周波数帯において放射素子として作用する。
キャパシタC4のキャパシタンスは第2キャパシタC2のキャパシタンスより小さい。そのため、第1周波数帯の電流は、インダクタL0、チョークコイルLc、第2キャパシタC2による主ループに流れ、この主ループが第1周波数帯における放射素子として作用する。
図20に示すアンテナ装置307Cの例では、導電性部材(インダクタL0)の所定位置を、キャパシタC5を介して回路グランドに接続している。このことによって、第2周波数帯における導電性部材(インダクタL0)の電気的な線長が定められる。その他の構成はアンテナ装置307Bと同じである。
図21に示すアンテナ装置307Dの例では、インダクタL0の所定の2箇所にチョークコイルLcが挿入されている。また、2つのチョークコイルLcで挟まれる範囲内の所定位置に、キャパシタC3を介して第2周波数帯用給電回路90が接続されている。そのため、導電性部材(インダクタL0)は、第2周波数帯において放射素子として作用する。第1周波数帯では、インダクタL0、2つのチョークコイルLc、第2キャパシタC2によるループは第1周波数帯においてループ状の放射素子として作用する。
本実施形態によれば、導電性部材が少なくとも2つの周波数帯域の放射素子として兼用されるので、アンテナ装置および電子機器の小型化が図れる。
《第8の実施形態》
第8の実施形態では、第1結合導体に接続される給電回路の別の例を示す。
図22は第8の実施形態に係る、給電回路を含めて表した、アンテナ装置308の等価回路図である。図22において、このアンテナ装置308は、インダクタL3,L4によるバランを備える。インダクタL3とインダクタL4とは実効透磁率の高い絶縁体を介して磁界結合する。インダクタL4は第1結合導体L1に、キャパシタC4を介して接続されている。インダクタL3にはRFIC等の給電回路19が接続されている。アンテナ装置部分の構成は図18に示したアンテナ装置307Aと同じである。
第1結合導体L1、インダクタL4およびキャパシタC4によってLC共振回路が構成されている。給電回路19はインダクタL3に平衡給電する。
本実施形態においては、インダクタL3,L4のいずれにも、第2周波数帯用給電回路90からの信号電流は流れないので、インダクタL3,L4のいずれも実効透磁率の高い絶縁体に形成される。従って、本実施形態によれば、インダクタL3とインダクタL4とは実効透磁率の高い絶縁体を介して磁界結合するので、インダクタL3,L4間の結合係数が高まり、インダクタL3,L4間の伝送効率が高まる。
本実施形態においては、インダクタL3とインダクタL4とが磁界結合しているが、互いに絶縁されることにより、インダクタL3とインダクタL4とはバランとして機能する。しかし、インダクタL3とインダクタL4とを直流的に接続または積極的に電界結合させて、インダクタL3とインダクタL4とがバランとしての機能を有しなくてもよい。その場合、第1結合導体L1と第2結合導体L2とを絶縁させることにより、第1結合導体L1と第2結合導体L2とをバランとして機能させてもよい。ここで、第1周波数帯用のRFICを含む回路は、インダクタL0を含む回路に、インダクタL3とインダクタL4との相互誘導回路と、第1結合導体L1と第2結合導体L2との相互誘導回路との縦続接続回路を介して接続されることになる。よって、第1周波数帯用のRFICを含む回路とインダクタL0を含む回路の一方が平衡回路であり、他方が不平衡回路である場合、インダクタL3とインダクタL4との相互誘導回路と、第1結合導体L1と第2結合導体L2との相互誘導回路の少なくとも一方がバランとしての機能を有すればよい。また、インダクタL3とインダクタL4との相互誘導回路や、第1結合導体L1と第2結合導体L2との相互誘導回路のトランス比を1:1以外にすることにより、インピーダンス変換を行う整合回路として用いてもよい。
なお、第1、第5、第6の実施形態では、電子機器の筐体の導体部をインダクタL0に相当する第1導体部および第2導体部として用いたが、電子機器の内部のシャーシやバッテリー等の金属部を第1導体部および第2導体部として用いてもよい。また、インダクタL0は、例えば、回路基板やフレキシブル基板に形成され、1ターン以上巻回されたコイルパターン等、少なくともインダクタンス成分を有するように構成された導電性部材であってもよい。
各実施形態では、回路基板等に実装されるキャパシタやインダクタ等の部品がチップキャパシタやチップインダクタ等のチップ部品である例を示したが、これに限定されない。例えば、リード端子タイプの部品やフレキシブル基材に形成された素子等であってもよい。
さらに、以上に示した各実施形態では、主にNFC等の磁界結合を利用した通信システムにおけるアンテナ装置および電子機器を説明したが、各実施形態におけるアンテナ装置および電子機器は、磁界結合を利用した非接触電力伝送システム(電磁誘導方式、磁界共鳴方式等)でも同様に用いることができる。例えば、上述の実施形態におけるアンテナ装置は、HF帯、特に6.78MHzまたは6.78MHz近傍の周波数で使用される磁界共鳴方式の非接触電力伝送システムの受電装置に受電アンテナ装置として適用できる。この場合でも、アンテナ装置は受電アンテナ装置として機能する。非接触電力伝送システムにおいては、上述の実施形態で示した「給電回路」は受電回路または送電回路に相当する。受電回路である場合は、受電アンテナ装置に接続され、負荷(例えば、二次電池)に電力を給電する。また、送電回路である場合は、送電アンテナ装置に接続され、送電アンテナ装置に電力を給電する。
最後に、上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではない。当業者にとって変形および変更が適宜可能である。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲内と均等の範囲内での実施形態からの変更が含まれる。
AC…結合コイル配置部
C1,C1A,C1B…第1キャパシタ
C2…第2キャパシタ
CP1,CP2,CP3,CP4…接続部
E1…第1コイル開口端
E2…第2コイル開口端
EE…外縁
G1,G2…ギャップ
L0…インダクタ
L1…第1結合導体
L2…第2結合導体
L21…第1コイル
L22…第2コイル
Lc…チョークコイル
Ls…伝送線路
MC…整合回路
N1…第1節点
N2…第2節点
SL…間隙
7a〜7q…基材層
9…給電回路
11A,11B,11C…第1導体パターン
12A,12B…第2導体パターン
13A,13B…第2結合導体接続パッド
14,15…第1結合導体接続パッド
19…給電回路
20,21…結合素子
60…操作パネル
70…多層基板(絶縁性基材)
72A,72B,72E,72F,72G,72H…線状導体
72C,72D…端面導体
73A,73B…線状導体
74A,74B…線状導体
(73A,73B,74A,74B,81,82)…第1結合導体
(72A〜72H)…第2結合導体
81,82…端面導体
90…第2周波数帯用給電回路
92A,93A…端子
92B,93B…外部接続導体
94,95…端子
110,120…回路基板
111…面状導体
121…グランド導体パターン
122…導体パターン
210…筐体の第1導体部
220…筐体の第2導体部
230…導体部
240…筐体樹脂部
301,302…アンテナ装置
302A,302B,302C,302D…アンテナ装置
303…アンテナ装置
307A,307B,307C,307D…アンテナ装置
308…アンテナ装置
310…RFIC
401,405,406…電子機器

Claims (10)

  1. 給電回路に接続される第1結合導体と、
    前記第1結合導体に対して少なくとも磁界結合する第2結合導体と、
    前記第2結合導体に直列接続される第1キャパシタと、
    前記第2結合導体および前記第1キャパシタを含む直列回路から視て、互いに並列接続される第2キャパシタと、インダクタンス成分を有する導電性部材と、
    を備え、
    前記第2キャパシタと前記導電性部材とを含む閉ループの一部または全部は磁界放射素子構成し、
    前記第1キャパシタのキャパシタンスは、前記第2キャパシタのキャパシタンスよりも小さい、アンテナ装置。
  2. 前記第1結合導体はコイル状である、請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記第2結合導体はコイル状である、請求項1または2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記第1結合導体および前記第2結合導体は、絶縁性基体に一体化されて、前記絶縁性基体、前記第1結合導体および前記第2結合導体は一つの実装部品を構成する、請求項1から3のいずれかに記載のアンテナ装置。
  5. 前記第1結合導体は絶縁性基体に一体化されて、前記絶縁性基体および前記第1結合導体は一つの実装部品を構成し、
    前記第2結合導体は回路基板に形成された導体パターンで構成され、当該導体パターンに近接して前記実装部品が搭載されている、請求項1から3のいずれかに記載のアンテナ装置。
  6. 前記第1結合導体のインダクタンスは前記第2結合導体のインダクタンスより大きい、請求項1から5のいずれかに記載のアンテナ装置。
  7. 前記導電性部材の少なくとも一部は前記第1結合導体および前記第2結合導体を収納する筐体の導体部である、請求項1から6のいずれかに記載のアンテナ装置。
  8. 前記導電性部材の少なくとも一部は回路基板に形成されたグランド導体パターンである、請求項1から7のいずれかに記載のアンテナ装置。
  9. 前記導電性部材は前記給電回路が給電する信号の周波数帯よりも高い周波数帯の放射体を兼ねる、請求項1から8のいずれかに記載のアンテナ装置。
  10. アンテナ装置を備える電子機器において、
    前記アンテナ装置は
    給電回路に接続される第1結合導体と、
    前記第1結合導体に対して少なくとも磁界結合する第2結合導体と、
    前記第2結合導体に直列接続される第1キャパシタと、
    前記第2結合導体および前記第1キャパシタを含む直列回路から視て、互いに並列接続される第2キャパシタと、インダクタンス成分を有する導電性部材と、
    を備え、
    前記第2キャパシタと前記導電性部材とを含む閉ループの一部または全部は磁界放射素子構成し、
    前記第1キャパシタのキャパシタンスは、前記第2キャパシタのキャパシタンスよりも小さい、ことを特徴とする電子機器。
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