JP6350236B2 - 空調装置 - Google Patents

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Description

本発明は、熱媒体と空気とを熱交換させることによって空気を冷却する空調装置に関する。
従来、特許文献1には、自動車のキャビンの冷暖房を行うヒートポンプ装置が記載されている。このヒートポンプ装置は、第1の二次冷却剤回路と第2の二次冷却剤回路とを備えている。
第1の二次冷却材回路には、第1の冷媒/冷却剤熱交換器と低温熱交換器とが配置されている。第1の冷媒/冷却剤熱交換器は、第1の二次冷却材回路を循環する冷却材液体とヒートポンプの低圧側冷媒とを熱交換させることによって冷却材液体を冷却する。低温熱交換器は、第1の冷媒/冷却剤熱交換器で冷却された冷却剤液体と空気とを熱交換させることによって空気を冷却する。これにより、自動車のキャビンを冷房できる。
第2の二次冷却材回路には、第2の冷媒/冷却剤熱交換器と高温熱交換器とが配置されている。第2の冷媒/冷却剤熱交換器は、第2の二次冷却材回路を循環する冷却材液体とヒートポンプの高圧側冷媒とを熱交換させることによって冷却材液体を加熱する。高温熱交換器は、第2の冷媒/冷却剤熱交換器で加熱された冷却剤液体と空気とを熱交換させることによって空気を加熱する。これにより、自動車のキャビンを暖房できる。
特許第4718745号公報
上記従来技術では、ヒートポンプの低圧側冷媒が、第1の二次冷却材回路の冷却剤液体を介して空気を冷却する。第1の二次冷却材回路では、冷却材液体の熱容量が大きくなるので、冷却材液体が冷熱を蓄えることができる。
同様に、上記従来技術では、ヒートポンプの高圧側冷媒が、第2の二次冷却材回路の冷却剤液体を介して空気を加熱する。第2の二次冷却材回路では、冷却材液体の熱容量が大きくなるので、冷却材液体が温熱を蓄えることができる。
したがって、ヒートポンプの圧縮機を停止させた後でも、冷却剤液体に蓄えられた冷熱および温熱を利用して冷暖房を行うことが可能であるので、冷暖房の省エネルギー化を実現可能である。
しかしながら、上記従来技術では、冷却剤液体(熱媒体)に蓄えられた冷熱および温熱を冷暖房に有効利用する手法について一切開示されていない。
本発明は上記点に鑑みて、圧縮機の作動中に熱媒体に蓄えられた冷熱または温熱を、圧縮機の停止後に空調に有効利用することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、
冷媒を吸入して吐出する圧縮機(21)と、
圧縮機(21)から吐出された冷媒を熱交換させる高圧側熱交換器(14)と、
高圧側熱交換器(14)で熱交換された冷媒を減圧膨張させる減圧手段(22)と、
減圧手段(22)で減圧膨張された冷媒を熱交換させる低圧側熱交換器(13)と、
熱媒体が循環する熱媒体回路(C1、C2)と、
熱媒体と空気とを熱交換させる熱媒体空気熱交換器(15、30)と、
熱媒体空気熱交換器(15、30)を流れる熱媒体の流量を調整する熱媒体流量調整手段(11、12)と、
熱媒体空気熱交換器(15、30)を流れる空気の流量を調整する空気流量調整手段(17)と、
熱媒体流量調整手段(11、12)および空気流量調整手段(17)のうち少なくとも一方の手段の作動を制御する制御手段(40)とを備え、
高圧側熱交換器(14)および低圧側熱交換器(13)のうち少なくとも一方の熱交換器は、冷媒と熱媒体とを熱交換させるようになっており、
制御手段(40)は、熱媒体空気熱交換器(15、30)で空気を熱交換させる必要があるときに圧縮機(21)が停止した場合、熱媒体空気熱交換器(15、30)を流れる熱媒体および空気のうち少なくとも一方の流量が、所定量よりも小さくなった後、時間が経つにつれて増加するように少なくとも一方の手段の作動を制御する流量増加制御を行うことを特徴とする。
これによると、圧縮機(21)が停止した直後から前記少なくとも一方の流量を大きくかつ一定にする場合と比較して、圧縮機(21)が停止した直後における熱媒体空気熱交換器(15、30)の熱交換能力(Q)を小さく抑えることができる。そのため、圧縮機(21)が停止した直後に熱媒体空気熱交換器(15、30)の熱交換能力(Q)が過剰になってしまうことを抑制できる(後述の図3を参照)。
そのため、圧縮機(21)の作動中に熱媒体に蓄えられた冷熱または温熱を、圧縮機(21)の停止後に空調に有効利用できる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
第1実施形態における車両用空調装置の全体構成図である。 第1実施形態における車両用空調装置の制御装置が実行する制御処理を示すフローチャートである。 第1実施形態の第1実施例における制御結果を示すタイムチャートである。 第1実施形態の第2実施例における制御結果を示すタイムチャートである。 第1実施形態の第3実施例における制御結果を示すタイムチャートである。 第1実施形態の第4実施例における制御結果を示すタイムチャートである。 第1実施形態の第5実施例における制御結果を示すタイムチャートである。 第1実施形態の第6実施例における制御結果を示すタイムチャートである。 第2実施形態における車両用空調装置の全体構成図である。 第3実施形態における車両用空調装置の全体構成図である。 第3実施形態の変形例における車両用空調装置の全体構成図である。 第4実施形態の第1実施例における車両用空調装置の全体構成図である。 第4実施形態の第2実施例における車両用空調装置の全体構成図である。 第4実施形態の第3実施例における車両用空調装置の全体構成図である。 第4実施形態の第4実施例における車両用空調装置の全体構成図である。 第4実施形態の第5実施例における車両用空調装置の全体構成図である。 第4実施形態の第6実施例における車両用空調装置の全体構成図である。 第4実施形態の第7実施例における車両用空調装置の全体構成図である。 第4実施形態の第8実施例における車両用空調装置の全体構成図である。 第4実施形態の第9実施例における車両用空調装置の全体構成図である。 第4実施形態の第10実施例における車両用空調装置の全体構成図である。 第4実施形態の第11実施例における車両用空調装置の全体構成図である。 第4実施形態の第12実施例における車両用空調装置の全体構成図である。 第5実施形態における車両用空調装置の全体構成図である。 第5実施形態の変形例における車両用空調装置の全体構成図である。
以下、実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。図1に示す車両用空調装置10は、車室内空間を適切な温度に調整するために用いられる。
図1に示すように、車両用空調装置10は、第1ポンプ11、第2ポンプ12、チラー13、コンデンサ14、クーラコア15およびラジエータ16を備えている。
第1ポンプ11および第2ポンプ12は、冷却水(熱媒体)を吸入して吐出する電動ポンプである。冷却水は、熱媒体としての流体である。本実施形態では、冷却水として、少なくともエチレングリコール、ジメチルポリシロキサンもしくはナノ流体を含む液体、または不凍液体が用いられている。
チラー13、コンデンサ14、クーラコア15およびラジエータ16は、冷却水が流通する冷却水流通機器(熱媒体流通機器)である。
チラー13は、冷凍サイクル20の低圧側冷媒と冷却水とを熱交換させることによって冷却水の熱を低圧側冷媒に吸熱させて冷却水を冷却する低圧側熱交換器(熱媒体冷却用熱交換器)である。
コンデンサ14は、冷凍サイクル20の高圧側冷媒と冷却水とを熱交換させることによって高圧側冷媒の熱を冷却水に放熱させる高圧側熱交換器(放熱機器)である。
冷凍サイクル20は、圧縮機21、コンデンサ14、膨張弁22およびチラー13を備える蒸気圧縮式冷凍機である。本実施形態の冷凍サイクル20では、冷媒としてフロン系冷媒を用いており、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超えない亜臨界冷凍サイクルを構成している。
圧縮機21は、エンジン(内燃機関)によって駆動されるエンジン駆動式圧縮機であり、冷凍サイクル20の冷媒を吸入して圧縮して吐出する。圧縮機21は、電池から供給される電力によって駆動される電動圧縮機であってもよい。
コンデンサ14は、圧縮機21から吐出された高圧側冷媒と冷却水とを熱交換させることによって高圧側冷媒を凝縮させる凝縮器である。膨張弁22は、コンデンサ14から流出した液相冷媒を減圧膨張させる減圧手段である。
チラー13は、膨張弁22で減圧膨張された低圧側冷媒と冷却水とを熱交換させることによって低圧側冷媒を蒸発させる蒸発器である。
クーラコア15は、チラー13で冷却された冷却水と、車室内へ送風される空気とを熱交換させることによって空気を冷却する空気冷却用熱交換器である。
クーラコア15は、室内空調ユニット(図示せず)のケーシングに収容されている。室内空調ユニットは、室内送風機17によって送風された空気を温度調整して車室内(空調対象空間)へ吹き出す機能を有している。
室内空調ユニットは、車室内最前部の計器盤(インストルメントパネル)の内側に配置されている。ケーシングは、室内空調ユニットの外殻を形成しているとともに、室内送風機17によって送風された空気が流れる空気通路を形成している。
室内送風機17は、遠心多翼ファン(シロッコファン)を電動モータ(ブロワモータ)にて駆動する電動送風機である。室内送風機17は、クーラコア15を流れる空気の流量を調整する空気流量調整手段である。
ラジエータ16は、冷却水と外気(車室外空気)とを熱交換することによって冷却水の熱を外気に放熱させる放熱器(熱媒体空気熱交換器)である。ラジエータ16は、車両のエンジンルーム(図示せず)に配置されている。ラジエータ16には、室外送風機18によって外気が送風される。車両の走行時にはラジエータ16に走行風を当てることができるようになっている。
室外送風機18は、ラジエータ16へ向けて外気を送風する送風手段である。室外送風機18は、ファンを電動モータにて駆動する電動送風機である。
第1ポンプ11、チラー13およびクーラコア15は、第1冷却水回路C1(第1熱媒体回路)に配置されている。第1冷却水回路C1は、冷却水(第1熱媒体)が第1ポンプ11→クーラコア15→チラー13→第1ポンプ11の順に循環するように構成されている。
第2ポンプ12、コンデンサ14およびラジエータ16は、第2冷却水回路C2(第2熱媒体回路)に配置されている。第2冷却水回路C2は、冷却水(第2熱媒体)が第2ポンプ12→コンデンサ14→ラジエータ16→第2ポンプ12の順に循環するように構成されている。
第1冷却水回路C1および第2冷却水回路C2は、冷却水が互いに独立して循環する冷却水回路である。第1ポンプ11は、第1冷却水回路C1の冷却水流通機器13、15を流れる冷却水の流量を調整する手段(熱媒体流量調整手段)である。第2ポンプ12は、第2冷却水回路C2の冷却水流通機器14、16を流れる冷却水の流量を調整する手段(熱媒体流量調整手段)である。
制御装置40は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成され、そのROM内に記憶された空調制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行い、出力側に接続された制御対象機器の作動を制御する制御手段である。
制御装置40の出力側には、第1ポンプ11、第2ポンプ12、室内送風機17、室外送風機18および圧縮機21等の制御対象機器が接続されている。
制御装置40は、その出力側に接続された各種制御対象機器を制御する制御部(ハードウェアおよびソフトウェア)が一体に構成されている。例えば、制御装置40のうち第2ポンプ12の作動を制御する第2ポンプ制御部、および圧縮機21の作動を制御する圧縮機制御部等が一体に構成されている。
それぞれの制御対象機器の作動を制御する制御部は、制御装置40に対して別体で構成されていてもよい。
制御装置40の入力側には、内気センサ41、外気センサ42、日射センサ43、第1冷却水温度センサ44、第2冷却水温度センサ45等のセンサ群の検出信号が入力される。
内気センサ41は、内気温(車室内温度)を検出する検出手段(内気温度検出手段)である。外気センサ42は、外気温(車室外温度)を検出する検出手段(外気温度検出手段)である。日射センサ43は、車室内の日射量を検出する検出手段(日射量検出手段)である。
第1冷却水温度センサ44は、第1冷却水回路C1の冷却水温度を検出する検出手段(熱媒体温度検出手段)である。第1冷却水温度センサ44は、第1冷却水回路C1の任意の場所に設置すればよい。
第2冷却水温度センサ45は、第2冷却水回路C2の冷却水温度を検出する検出手段(熱媒体温度検出手段)である。第2冷却水温度センサ45は、第2冷却水回路C2の任意の場所に設置すればよい。
なお、内気温、外気温、日射量、第1冷却水回路C1の冷却水温度、第2冷却水回路C2の冷却水温度を、種々の物理量の検出値に基づいて推定するようにしてもよい。
制御装置40の入力側には、空調操作パネル50の操作部材からの種々な空調操作信号が入力される。空調操作パネル50は、車室内の計器盤付近に配置されている。空調操作パネル50には、車室内の設定温度を設定する温度設定スイッチ50a、圧縮機21の作動・停止を切り替えるエアコンスイッチ50b、室内送風機17の風量を切り替える風量切替スイッチ等が設けられている。
次に、上記構成における作動を説明する。制御装置40が第1ポンプ11、第2ポンプ12および圧縮機21を作動させると、冷凍サイクル20に冷媒が循環し、第1冷却水回路C1および第2冷却水回路C2のそれぞれに冷却水が循環する。
チラー13では、冷凍サイクル20の冷媒が第1冷却水回路C1の冷却水から吸熱するので、第1冷却水回路C1の冷却水が冷却される。チラー13で吸熱した冷媒は、コンデンサ14で第2冷却水回路C2の冷却水へ放熱する。これにより、第1冷却水回路C1の冷却水から吸熱した冷媒が冷却される。コンデンサ14で冷媒から放熱された第2冷却水回路C2の冷却水は、ラジエータ16で外気に放熱する。これにより、第2冷却水回路C2の冷却水が冷却される。
チラー13で冷却された第1冷却水回路C1の冷却水は、クーラコア15で車室内へ送風される空気から吸熱する。これにより、車室内へ送風される空気が冷却される。クーラコア15で冷却された空気は車室内へ吹き出される。これにより、車室内が冷房される。
すなわち、チラー13は、膨張弁22で減圧膨張された冷媒と車室内へ送風される空気とを、第1冷却水回路C1の冷却水を介して間接的に熱交換させて、車室内へ送風される空気を冷却する。
制御装置40は、図2のフローチャートに示す制御処理を実行する。ステップS100では、車室内の冷房要求があるか否かを判定する。例えば、車室内吹出空気の目標吹出温度TAOが25℃以下である場合、冷房要求があると判定し、それ以外の場合、暖房要求があると判定する。
目標吹出温度TAOは、以下の数式F1により算出される。
TAO=Kset×Tset−Kr×Tr−Kam×Tam−Ks×Ts+C…(F1)
ここで、Tsetは車室内温度設定スイッチ50aによって設定された車室内設定温度、Trは内気センサ41によって検出された車室内温度(内気温)、Tamは外気センサ42によって検出された外気温、Tsは日射センサ43によって検出された日射量である。Kset、Kr、Kam、Ksは制御ゲインであり、Cは補正用の定数である。
なお、目標吹出温度TAOは、車室内を所望の温度に保つために車両用空調装置10が生じさせる必要のある熱量に相当するもので、車両用空調装置10に要求される空調熱負荷として捉えることができる。
冷房要求がないと判定した場合、ステップS100へ戻る。一方、冷房要求があると判定した場合、ステップS110へ進み、圧縮機停止要求があるか否かを判定する。圧縮機停止要求とは、省エネルギー化を図るために圧縮機21を自動的に停止させる要求のことである。
圧縮機21がエンジン駆動式圧縮機である場合においては、例えば、省燃費化を図るためにエンジンが停止される場合、圧縮機停止要求があると判定する。
例えば、アイドリングストップ制御を行う車両に車両用空調装置10が適用される場合、アイドリングストップ制御時にエンジンが停止される。アイドリングストップ制御は、車両の停車時にエンジンを停止させることによって省燃費化を図る制御である。
例えば、エンジンおよび走行用電動モータから車両走行用の駆動力を得るハイブリッド車両に車両用空調装置10が適用される場合、走行用電動モータの駆動力によって走行するEV運転モード時にエンジンが停止される。
圧縮機21が電動圧縮機である場合においては、例えば、圧縮機21や各種車載機器に電力を供給するバッテリの蓄電残量が少なくなったために空調に利用する電力を制限する必要がある場合、圧縮機停止要求があると判定する。
ステップS110にて圧縮機停止要求がないと判定した場合、ステップS140へ進み、圧縮機21を作動させてステップS100へ戻る。圧縮機21を作動させることによって、チラー13で冷却水を冷却することができるので、クーラコア15で空気を冷却できる。
一方、圧縮機停止要求があると判定した場合、ステップS120へ進み、圧縮機21を停止させるとともに、第1ポンプ11および室内送風機17を作動させてクーラコア15に冷却水および空気を流通させる。これにより、第1冷却水回路C1の蓄冷機能(熱容量)を利用してクーラコア15で空気が冷却される。
第1冷却水回路C1の蓄冷機能は、第1冷却水回路C1の冷却水ホース(冷却水配管部材)、チラー13の内部にある冷却水、クーラコア15の内部にある冷却水によって実現される。
クーラコア15に、冷熱を蓄える蓄冷材が付加されていれば、第1冷却水回路C1の蓄冷機能を高めることができる。例えば、蓄冷材は、パラフィンや酢酸ナトリウム水和物などである。
さらに、ステップS120では、クーラコア15を流れる冷却水および空気のうち少なくとも一方の流量を徐々に増加させる。換言すれば、圧縮機21を停止させている場合、クーラコア15を流れる冷却水の流量、およびクーラコア15を流れる空気の流量のうち少なくとも一方を、圧縮機21を停止させた直後では小さくし、時間が経つにつれて大きくする。
これにより、クーラコア15を流れる冷却水および空気の流量を一定にする場合と比較して、第1冷却水回路C1の蓄冷機能を長時間利用できる。以下、その理由を説明する。
図3に示すタイムチャートにおいて、実線は、クーラコア15を流れる冷却水および空気のうち少なくとも一方の流量を時間が経つにつれて大きくする場合を示しており、二点鎖線は、クーラコア15を流れる冷却水および空気の流量を一定にする場合を示している。
クーラコア15を流れる冷却水および空気の流量を一定にする場合、クーラコア15における熱通過率Kfも一定になる。クーラコア15における熱通過率Kfは、クーラコア15における入口空気と入口冷却水との温度差1℃当たりの熱交換量である。クーラコア15を流れる冷却水の流量が大きいほど、クーラコア15における熱通過率Kfは大きくなる。クーラコア15を流れる空気の流量が大きいほど、クーラコア15における熱通過率Kfは大きくなる。
そのため、クーラコア15を流れる冷却水および空気の流量を一定にした場合、圧縮機21を停止させた直後ではクーラコア15に流入する冷却水の温度が低いためクーラコア15の冷房能力Q(クーラコア15の熱交換量)が大きくなり、時間が経つにつれてクーラコア15に流入する冷却水の温度が上昇するのでクーラコア15の冷房能力Qが小さくなる。圧縮機21を停止させた直後では、クーラコア15の冷房能力Qが必要冷房能力Qr(図3中の一点鎖線)を上回って過剰になってしまう。
これに対して、クーラコア15を流れる冷却水および空気のうち少なくとも一方の流量を時間が経つにつれて大きくする場合、クーラコア15における熱通過率Kfも、圧縮機21を停止させた直後では小さくなり、時間が経つにつれて大きくなる。
そのため、クーラコア15を流れる冷却水および空気の流量を一定にした場合と比較して、圧縮機21を停止させた直後ではクーラコア15の冷房能力Qを小さく抑えることができる。そのため、クーラコア15の冷房能力Qが過剰になることを抑制できるとともに第1冷却水回路C1の冷却水の温度上昇を緩やかにすることができ、ひいては必要冷房能力Qrを確保できる時間(蓄冷利用可能時間)を長くすることができる。
例えば、ステップS120では、クーラコア15の実際の冷房能力Qが必要冷房能力Qrと同等になるように第1ポンプ11および室内送風機17のうち少なくとも一方に対してフィードバック制御を実施することによって、クーラコア15を流れる冷却水および空気のうち少なくとも一方の流量を徐々に増加させればよい。
続くステップS130では、圧縮機停止を解除するか否かを判定する。具体的には、クーラコア15の冷房能力Qが必要冷房能力Qrを下回った場合、圧縮機停止を解除すると判定する。
クーラコア15の冷房能力Qが必要冷房能力Qrを下回っていない場合であっても、圧縮機21がエンジン駆動式圧縮機である場合においては、例えば、アイドリングストップ制御の終了時や、フリーラン制御終了時に、圧縮機停止を解除すると判定する。フリーラン制御は、ドライバーがアクセルペダルを踏んでいない時にエンジンを停止し、惰性で走行する運転制御である。
クーラコア15の冷房能力Qが必要冷房能力Qrを下回っていない場合であっても、圧縮機21が電動圧縮機である場合においては、例えば、バッテリの蓄電残量が増加して空調のために供給される電力を制限する必要がなくなった時に、圧縮機停止を解除すると判定する。
圧縮機停止を解除しないと判定した場合、ステップS120へ戻る。一方、ステップS130にて圧縮機停止を解除すると判定した場合、ステップS140へ進み、圧縮機21を作動させてステップS100へ戻る。
圧縮機21を作動させることによって、チラー13で冷却水を冷却することができるので、クーラコア15で空気を冷却できる。したがって、第1冷却水回路C1の蓄冷機能を利用することなく車室内を冷房できる。
本実施形態では、ステップS100〜S120および図3で説明したように、制御装置40は、クーラコア15で空気を熱交換させる必要があるときに圧縮機21が停止した場合、流量増加制御を行う。流量増加制御では、クーラコア15を流れる冷却水および空気のうち少なくとも一方の流量が時間が経つにつれて増加するように、第1ポンプ11および室内送風機17のうち少なくとも一方の作動を制御する。
これによると、圧縮機21が停止した直後から、クーラコア15を流れる冷却水および空気のうち少なくとも一方の流量を大きくかつ一定にする場合と比較して、圧縮機21が停止した直後におけるクーラコア15の熱交換能力Qを小さく抑えることができる。そのため、圧縮機21が停止した直後にクーラコア15の熱交換能力Qが必要熱交換能力Qrを上回って過剰になってしまうことを抑制できる(図3を参照)。
したがって、圧縮機21の作動中に冷却水に蓄えられた冷熱を、圧縮機21の停止後に空調に有効利用できる。
具体的には、例えば、図3に示す第1実施例では、ステップS120の流量増加制御において、クーラコア15を流れる冷却水および空気のうち少なくとも一方の流量の増加率を徐々に減少させる。
図4に示す第2実施例のように、圧縮機21を停止させた直後に、クーラコア15を流れる冷却水および空気のうち少なくとも一方の流量に応答遅れがある場合は、その後に流量を増加させるようにすればよい。
図5に示す第3実施例のように、クーラコア15を流れる冷却水および空気のうち少なくとも一方の流量の増加率を徐々に増加させてもよい。
図6に示す第4実施例のように、圧縮機21を停止させる期間の前半に、クーラコア15を流れる冷却水および空気のうち少なくとも一方の流量が最小値をとるようしてもよい。
図7に示す第5実施例のように、圧縮機21を停止させる期間の後半に流量が最大値をとるようしてもよい。
図8に示す第6実施例のように、第1ポンプ11を間欠的に作動させることによってクーラコア15を流れる冷却水の流量を調整する制御を行う場合、時間が経つにつれて第1ポンプ11の停止時間を短くし且つ第1ポンプ11の作動時間を長くすればよい。
このように、制御装置40は、流量増加制御において、クーラコア15を流れる冷却水および空気のうち少なくとも一方の流量を最小値にした後、最大値にすればよい。
制御装置40は、流量増加制御の前半期間におけるクーラコア15を流れる冷却水および空気のうち少なくとも一方の流量の平均値を、流量増加制御の後半期間におけるクーラコア15を流れる冷却水および空気のうち少なくとも一方の流量の平均値よりも小さくしてもよい。
制御装置40は、流量増加制御の前半期間に、クーラコア15を流れる冷却水および空気のうち少なくとも一方の流量を最小値にしてもよい。
制御装置40は、流量増加制御の半分以上の期間において、クーラコア15を流れる冷却水および空気のうち少なくとも一方の流量を単調増加させるようにしてもよい。
(第2実施形態)
上記実施形態では、冷凍サイクル20のコンデンサ14(高圧側熱交換器)は、高圧側冷媒と冷却水とを熱交換させることによって高圧側冷媒から冷却水に放熱させる冷媒冷却水熱交換器であるが、本実施形態では、図9に示すように、コンデンサ14は、高圧側冷媒と外気とを熱交換させることによって高圧側冷媒から外気に放熱させる冷媒外気熱交換器である。
本実施形態においても、上記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(第3実施形態)
上記実施形態では、クーラコア15で空気を冷却して冷房を行うが、本実施形態では、図10に示すように、ヒータコア30で空気を加熱して暖房を行う。
ヒータコア30は、室内空調ユニット(図示せず)のケーシングに収容されており、第2冷却水回路C2の冷却水と、室内送風機17によって送風された空気とを熱交換させることによって空気を加熱する。室内送風機17は、ヒータコア30を流れる空気の流量を調整する空気流量調整手段である。
第1冷却水回路C1には、クーラコア15の代わりにラジエータ16が配置されている。
制御装置40は、暖房要求があり且つ圧縮機停止要求があると判定した場合、圧縮機21を停止させるとともに、第2ポンプ12および室内送風機17を作動させてヒータコア30に冷却水および空気を流通させる。これにより、第2冷却水回路C2の蓄熱機能(熱容量)を利用してヒータコア30で空気が加熱される。
第2冷却水回路C2の蓄熱機能は、第2冷却水回路C2の冷却水ホース(冷却水配管部材)、コンデンサ14の内部にある冷却水、ヒータコア30の内部にある冷却水によって実現される。
このとき、ヒータコア30を流れる冷却水および空気のうち少なくとも一方の流量を徐々に増加させる。換言すれば、圧縮機21を停止させている場合、ヒータコア30を流れる冷却水の流量、およびヒータコア30を流れる空気の流量のうち少なくとも一方を、圧縮機21を停止させた直後では小さくし、時間が経つにつれて大きくする。
これにより、ヒータコア30を流れる冷却水および空気の流量を一定にする場合と比較して、第2冷却水回路C2の蓄熱機能を長時間利用できる。
ヒータコア30に、温熱を蓄える蓄熱材が付加されていれば、第2冷却水回路C2の蓄熱機能を高めることができる。
図11に示す変形例のように、冷凍サイクル20の低圧側熱交換器(吸熱機器)は、冷凍サイクル20の低圧側冷媒と外気とを熱交換させることによって外気から低圧側冷媒に吸熱させる冷媒外気熱交換器31であってもよい。
本実施形態では、制御装置40は、ヒータコア30で空気を熱交換させる必要があるときに圧縮機21が停止した場合、流量増加制御を行う。流量増加制御では、ヒータコア30を流れる冷却水および空気のうち少なくとも一方の流量が時間が経つにつれて増加するように、第2ポンプ12および室内送風機17のうち少なくとも一方の作動を制御する。
これによると、圧縮機21が停止した後、ヒータコア30の熱交換能力を時間が経つにつれて増加させることができるので、圧縮機21が停止した直後にヒータコア30の熱交換能力が必要熱交換能力を上回って過剰になってしまうことを抑制できる。
そのため、圧縮機21の作動中に冷却水に蓄えられた温熱を、圧縮機21の停止後に空調に有効利用できる。
(第4実施形態)
図12〜図23に示すように、上記実施形態において、第1冷却水回路C1および第2冷却水回路C2に冷却水流通機器32が配置されていてもよい。冷却水流通機器32は、例えば、バッテリ、インバータ、走行用電動モータおよび各種エンジン機器等と冷却水とを熱交換させる機器である。
インバータは、電池から供給された直流電力を交流電圧に変換して走行用電動モータに出力する電力変換装置である。
各種エンジン機器は、例えば、ターボチャージャ、インタークーラ、EGRクーラ、CVTウォーマ、CVTクーラ、排気熱回収器等である。
ターボチャージャは、エンジンの吸入空気(吸気)を過給する過給機である。インタークーラは、ターボチャージャで圧縮されて高温になった過給吸気と冷却水とを熱交換して過給吸気を冷却する吸気冷却器(吸気熱媒体熱交換器)である。
EGRクーラは、エンジンの吸気側に戻されるエンジン排気ガス(排気)と冷却水とを熱交換して排気を冷却する排気冷却水熱交換器(排気熱媒体熱交換器)である。
CVTウォーマは、CVT(無段変速機)を潤滑する潤滑油(CVTオイル)と冷却水とを熱交換してCVTオイルを加熱する潤滑油冷却水熱交換器(潤滑油熱媒体熱交換器)である。
CVTクーラは、CVTオイルと冷却水とを熱交換してCVTオイルを冷却する潤滑油冷却水熱交換器(潤滑油熱媒体熱交換器)である。
排気熱回収器は、排気と冷却水とを熱交換して冷却水に排気の熱を吸熱させる排気冷却水熱交換器(排気熱媒体熱交換器)である。
図12〜図17に示す第1〜第6実施例では、第2冷却水回路C2に冷却水流通機器32が配置されている。
図12に示す第1実施例では、クーラコア15で空気を冷却して冷房を行う構成において、冷却水流通機器32がコンデンサ14と並列に配置されている。
図13に示す第2実施例では、クーラコア15で空気を冷却して冷房を行う構成において、冷却水流通機器32がコンデンサ14と直列に配置されている。
図14に示す第3実施例では、ヒータコア30で空気を加熱して暖房を行う構成において、冷却水流通機器32がコンデンサ14と並列に配置されている。
図15に示す第4実施例では、ヒータコア30で空気を加熱して暖房を行う構成において、冷却水流通機器32がコンデンサ14と直列に配置されている。
図16に示す第5実施例では、ヒータコア30で空気を加熱して暖房を行い、冷凍サイクル20の低圧側熱交換器が冷媒外気熱交換器31である構成において、冷却水流通機器32がコンデンサ14と並列に配置されている。
図17に示す第6実施例では、ヒータコア30で空気を加熱して暖房を行い、冷凍サイクル20の低圧側熱交換器が冷媒外気熱交換器31である構成において、冷却水流通機器32がコンデンサ14と直列に配置されている。
図12に示す第1実施例、図14に示す第3実施例、および図16に示す第5実施例では、バルブ33が、冷却水流通機器32側の冷却水流路とコンデンサ14側の冷却水流路との分岐部に配置されている。バルブ33は、冷却水流通機器32側の冷却水流路とコンデンサ14側の冷却水流路との流量分配割合を調整する流量割合調整手段である。バルブ33は、冷却水流通機器32側の冷却水流路とコンデンサ14側の冷却水流路との流量分配割合を調整する流量割合調整手段である。
図18〜図23に示す第7〜第12実施例では、第1冷却水回路C1に冷却水流通機器32が配置されている。
図18に示す第7実施例では、クーラコア15で空気を冷却して冷房を行う構成において、冷却水流通機器32がクーラコア15と並列に配置されている。
図19に示す第8実施例では、クーラコア15で空気を冷却して冷房を行う構成において、冷却水流通機器32がクーラコア15と直列に配置されている。
図20に示す第9実施例では、ヒータコア30で空気を加熱して暖房を行う構成において、冷却水流通機器32がラジエータ16と並列に配置されている。
図21に示す第10実施例では、ヒータコア30で空気を加熱して暖房を行う構成において、冷却水流通機器32がラジエータ16と直列に配置されている。
図22に示す第11実施例では、クーラコア15で空気を冷却して冷房を行い、コンデンサ14が冷媒外気熱交換器である構成において、冷却水流通機器32がクーラコア15と並列に配置されている。
図23に示す第12実施例では、クーラコア15で空気を冷却して冷房を行い、コンデンサ14が冷媒外気熱交換器である構成において、冷却水流通機器32がクーラコア15と直列に配置されている。
図18に示す第7実施例、図20に示す第9実施例、および図22に示す第11実施例では、バルブ34が、冷却水流通機器32側の冷却水流路とクーラコア15側の冷却水流路との分岐部に配置されている。バルブ34は、冷却水流通機器32側の冷却水流路とクーラコア15側の冷却水流路との流量分配割合を調整する流量割合調整手段である。バルブ34は、クーラコア15側の冷却水流路(熱媒体流路)の開度を調整することによって、クーラコア15を流れる冷却水の流量を調整する冷却水流量調整手段(熱媒体流量調整手段)である。
本実施形態においても、上記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(第5実施形態)
上記実施形態では、第1ポンプ11の回転数(冷却水吐出能力)を調整することによって、クーラコア15を流れる冷却水の流量を調整するが、本実施形態では、図24に示すように、クーラコア15を流れる冷却水の流量をバルブ33によって調整する。
バルブ33は、クーラコア15を流れる冷却水と並列流路34を流れる冷却水との流量割合を調整する流量割合調整手段である。並列流路34は、クーラコア15と並列な冷却水流路である。バルブ33の作動は、制御装置40によって制御される。
バルブ33は、クーラコア15を流れる冷却水の流量を調整する手段(熱媒体流量調整手段)である。したがって、本実施形態においても、上記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
図25に示す変形例のように、並列流路34に冷却水流通機器32が配置されていてもよい。
(他の実施形態)
上記実施形態を適宜組み合わせ可能である。上記実施形態を例えば以下のように種々変形可能である。
(1)上記第1実施形態において、第1冷却水回路C1および第2冷却水回路C2が切替弁を介して接続され、切替弁が、第1冷却水回路C1および第2冷却水回路C2に配置された各冷却水流通機器に対して、第1ポンプ11によって吸入・吐出される冷却水が循環する場合と、第2ポンプ12によって吸入・吐出される冷却水が循環する場合とを切り替えるようにしてもよい。
(2)上記実施形態では、第1冷却水回路C1および第2冷却水回路C2を流れる熱媒体として冷却水を用いているが、油などの各種媒体を熱媒体として用いてもよい。熱媒体として、エチレングリコール系の不凍液、水、または一定の温度以上に維持された空気等を用いてもよい。
熱媒体として、ナノ流体を用いてもよい。ナノ流体とは、粒子径がナノメートルオーダーのナノ粒子が混入された流体のことである。ナノ粒子を熱媒体に混入させることで、エチレングリコールを用いた冷却水(いわゆる不凍液)のように凝固点を低下させる作用効果に加えて、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、特定の温度帯での熱伝導率を向上させる作用効果、熱媒体の熱容量を増加させる作用効果、金属配管の防食効果やゴム配管の劣化を防止する作用効果、および極低温での熱媒体の流動性を高める作用効果を得ることができる。
このような作用効果は、ナノ粒子の粒子構成、粒子形状、配合比率、付加物質によって様々に変化する。
これによると、熱伝導率を向上させることができるので、エチレングリコールを用いた冷却水と比較して少ない量の熱媒体であっても同等の冷却効率を得ることが可能になる。
また、熱媒体の熱容量を増加させることができるので、熱媒体自体の蓄冷熱量(顕熱による蓄冷熱)を増加させることができる。
ナノ粒子のアスペクト比は50以上であるのが好ましい。十分な熱伝導率を得ることができるからである。なお、アスペクト比は、ナノ粒子の縦×横の比率を表す形状指標である。
ナノ粒子としては、Au、Ag、CuおよびCのいずれかを含むものを用いることができる。具体的には、ナノ粒子の構成原子として、Auナノ粒子、Agナノワイヤー、CNT(カーボンナノチューブ)、グラフェン、グラファイトコアシェル型ナノ粒子(上記原子を囲むようにカーボンナノチューブ等の構造体があるような粒子体)、およびAuナノ粒子含有CNTなどを用いることができる。
(3)上記実施形態の冷凍サイクル20では、冷媒としてフロン系冷媒を用いているが、冷媒の種類はこれに限定されるものではなく、二酸化炭素等の自然冷媒や炭化水素系冷媒等を用いてもよい。
また、上記実施形態の冷凍サイクル20は、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超えない亜臨界冷凍サイクルを構成しているが、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超える超臨界冷凍サイクルを構成していてもよい。
13 チラー(低圧側熱交換器)
14 コンデンサ(高圧側熱交換器、放熱機器)
15 クーラコア
16 ラジエータ(熱媒体空気熱交換器)
17 送風機(送風手段)
21 圧縮機
22 膨張弁(減圧手段)
40 制御装置(制御手段)

Claims (9)

  1. 冷媒を吸入して吐出する圧縮機(21)と、
    前記圧縮機(21)から吐出された前記冷媒を熱交換させる高圧側熱交換器(14)と、
    前記高圧側熱交換器(14)で熱交換された前記冷媒を減圧膨張させる減圧手段(22)と、
    前記減圧手段(22)で減圧膨張された前記冷媒を熱交換させる低圧側熱交換器(13)と、
    熱媒体が循環する熱媒体回路(C1、C2)と、
    前記熱媒体と空気とを熱交換させる熱媒体空気熱交換器(15、30)と、
    前記熱媒体空気熱交換器(15、30)を流れる前記熱媒体の流量を調整する熱媒体流量調整手段(11、12、34)と、
    前記熱媒体空気熱交換器(15、30)を流れる前記空気の流量を調整する空気流量調整手段(17)と、
    前記熱媒体流量調整手段(11、12)および前記空気流量調整手段(17)のうち少なくとも一方の手段の作動を制御する制御手段(40)とを備え、
    前記高圧側熱交換器(14)および前記低圧側熱交換器(13)のうち少なくとも一方の熱交換器は、前記冷媒と前記熱媒体とを熱交換させるようになっており、
    前記制御手段(40)は、前記熱媒体空気熱交換器(15、30)で前記空気を熱交換させる必要があるときに圧縮機(21)が停止した場合、前記熱媒体空気熱交換器(15、30)を流れる前記熱媒体および前記空気のうち少なくとも一方の流量が、所定量よりも小さくなった後、時間が経つにつれて増加するように前記少なくとも一方の手段の作動を制御する流量増加制御を行うことを特徴とする空調装置。
  2. 前記制御手段(40)は、前記流量増加制御の前半期間における前記少なくとも一方の流量の平均値を、前記流量増加制御の後半期間における前記少なくとも一方の流量の平均値よりも小さくすることを特徴とする請求項1に記載の空調装置。
  3. 前記制御手段(40)は、前記流量増加制御において、前記少なくとも一方の流量を最小値にした後、最大値にすることを特徴とする請求項1または2に記載の空調装置。
  4. 前記制御手段(40)は、前記流量増加制御の前半期間に、前記少なくとも一方の流量を最小値にすることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の空調装置。
  5. 前記制御手段(40)は、前記流量増加制御の半分以上の期間において、前記少なくとも一方の流量を単調増加させることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の空調装置。
  6. 前記熱媒体流量調整手段(11、12)は、前記熱媒体を吸入して吐出するポンプであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の空調装置。
  7. 前記熱媒体流量調整手段(34)は、前記熱媒体空気熱交換器(15)側の熱媒体流路の開度を調整するバルブであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の空調装置。
  8. 前記低圧側熱交換器(13)は、前記冷媒と前記熱媒体とを熱交換させるようになってことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の空調装置。
  9. 前記熱媒体回路(C1、C2)は、前記熱媒体が互いに独立して循環する第1熱媒体回路(C1)および第2熱媒体回路(C2)であり、
    前記低圧側熱交換器(13)は、前記第1熱媒体回路(C1)を循環する前記熱媒体と前記冷媒とを熱交換させるようになっており、
    前記高圧側熱交換器(14)は、前記第2熱媒体回路(C2)を循環する前記熱媒体と前記冷媒とを熱交換させるようになっていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載の空調装置。
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