JP6349741B2 - ルックアップテーブル生成方法、及び、色変換装置 - Google Patents

ルックアップテーブル生成方法、及び、色変換装置 Download PDF

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Description

本発明は、ルックアップテーブル(LUT)生成方法、及び、色変換装置に関する。
印刷本機を使用する前に印刷本機で形成される印刷物の色味等を確認するため、印刷プルーフ機でプルーフを形成して確認することが行われている。印刷本機にオフセット印刷機やグラビア印刷機を用いる場合、例えば、CMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)といった4種類の色材で印刷物が形成される。DDCP(Direct Digital Color Proof)のため印刷本機と同じCMYKの色材を印刷プルーフ機に用いることも行われているが、DDCP機は高価である。そこで、印刷本機の色材とは異なるインクを使用するインクジェットプリンター等が印刷プルーフ機として用いられている。
通常、印刷本機を保有する会社と印刷プルーフ機のLUTを設計する会社とは、それぞれ測色器を保有している。この測色器は、測色計や色彩計等とも呼ばれる。LUTを設計する会社は、自社にある測色器を用いてカラーチャート等を測色し、得られる色彩値(測色値)を用いて印刷本機による印刷画像と印刷プルーフ機による色再現画像との色味を合わせるデータを作成し、該データを印刷プルーフ機に搭載している。印刷本機を保有する会社は、自社にある測色器を用いて印刷本機による印刷画像と印刷プルーフ機による色再現画像とを測色し、得られる色彩値を比較して印刷プルーフ機を評価している。
なお、特許文献1には、測色計の機差を打ち消すためにCMYKそれぞれに対応する4つの1次元LUT形式のキャリブレーションテーブルを作成する画像出力システム管理方法が示されている。このキャリブレーションテーブルは、プリンタープロファイルの出力側に組み込まれている。プリンタープロファイルは画像の色を表現した色度値をCMYKデータに色変換する際に参照され、この色変換の際には補間演算といった演算処理が行われる。キャリブレーションテーブルはCMYKデータを修正する際に参照され、この修正の際には補間演算といった演算処理が行われる。
特開2003−60928号公報
上記画像出力システム管理方法は、プリンタープロファイル参照時の補間演算といった演算処理に誤差が発生するうえ、キャリブレーションテーブル参照時の補間演算といった演算処理にも誤差が発生する。厳密な色合わせを実現するためには、演算処理の誤差を少なくすることが望ましい。
なお、上記のような問題は、オフセット印刷機及びグラビア印刷機のためのLUTを生成する技術に限らず、種々の技術についても同様に存在する。
以上を鑑み、本発明の目的の一つは、印刷機の色材の使用量と画像形成装置の色材の使用量とを対応付けたルックアップテーブルを用いる場合に色精度を向上させることにある。
上記目的の一つを達成するため、本発明は、印刷機で印刷物の形成に使用される第一の色材の使用量と、画像形成装置で色再現画像の形成に使用される第二の色材の使用量と、を対応付けたルックアップテーブルを生成するルックアップテーブル生成方法であって、
前記印刷機で形成された画像印刷物を第一の測色装置で測色した第一の測色結果と、前記画像印刷物を第二の測色装置で測色した第二の測色結果と、の違いを補正する補正データを生成する補正データ生成工程と、
前記補正データを参照することにより、元ルックアップテーブルに規定される前記第一及び第二の色材の使用量の対応関係を前記第一の測色装置による測色結果に基づいた対応関係に近付けるように前記元ルックアップテーブルを補正して前記ルックアップテーブルを生成する元ルックアップテーブル補正工程と、を含む、態様を有する。
上記態様は、ルックアップテーブルに規定される第一及び第二の色材の使用量の対応関係が第一の測色装置による測色結果に基づいた対応関係に近付くように補正されるので、生成されるルックアップテーブルを参照した色変換により測色装置の違いによる測色結果の違いが補正される。これにより、測色装置の違いによる測色結果の違いを補正する専用の変換処理が不要となり、この専用の変換処理による誤差が生じない。従って、上記態様は、色精度を向上させることが可能なルックアップテーブル生成方法を提供することができる。
また、本発明の色変換装置は、印刷機で印刷物の形成に使用される第一の色材の使用量と、画像形成装置で色再現画像の形成に使用される第二の色材の使用量と、を対応付けたルックアップテーブルであって、前記印刷機で形成された画像印刷物を第一の測色装置で測色した第一の測色結果と、前記画像印刷物を第二の測色装置で測色した第二の測色結果と、の違いを補正する補正データを参照することにより元ルックアップテーブルに規定される前記第一及び第二の色材の使用量の対応関係を前記第一の測色装置による測色結果に基づいた対応関係に近付けるように前記元ルックアップテーブルを補正して生成したルックアップテーブルを記憶する記憶部と、
前記ルックアップテーブルを参照して色変換を行う色変換部と、を備えた、態様を有する。
上記態様は、ルックアップテーブルに規定されている第一及び第二の色材の使用量の対応関係が第一の測色装置による測色結果に基づいた対応関係に近付くように補正されているので、色変換により測色装置の違いによる測色結果の違いが補正される。これにより、測色装置の違いによる測色結果の違いを補正する専用の変換処理による誤差が生じないので、上記態様は、色精度を向上させることが可能な色変換装置を提供することができる。
さらに、本発明は、ルックアップテーブル、ルックアップテーブルを記録したコンピューター読み取り可能な媒体、ルックアップテーブルを搭載した画像形成装置、上記ルックアップテーブル生成方法に対応した手段を備えるルックアップテーブル生成装置、画像形成装置を備えた画像形成システム、前述の装置又はシステムの各部に対応した機能をコンピューターに実現させるプログラム、該プログラムを記録したコンピューター読み取り可能な媒体、等に適用可能である。前述の装置及びシステムは、分散した複数の部分で構成されてもよい。
プルーフシステムSY1の構成の例を模式的に示す図。 測色装置間の誤差を補正するプルーフシステムSY1の構成の例を模式的に示す図。 ルックアップテーブル200及び元ルックアップテーブル240の構造を模式的に例示する図。 補正データを有する測色値補正テーブルデータベースDB1の構造の例を模式的に示す図。 ホスト装置H2の構成の例を模式的に示すブロック図。 印刷システムSY2で行われる第一測色結果取得処理の例を示すフローチャート。 画像形成システムSY3で行われるルックアップテーブル生成処理の例を示すフローチャート。 画像形成システムSY3で行われるルックアップテーブル生成処理の例を示すフローチャート。 設定画面500の例を示す図。 補正データを生成する例を模式的に示す図。 (a)は入力プロファイルPR1の構造を模式的に例示する図、(b)は出力プロファイルPR2の構造を模式的に例示する図、(c)は中間ルックアップテーブル245の構造を模式的に例示する図、(d)は元ルックアップテーブル240の構造を模式的に例示する図。 (a)は入力プロファイルPR3の構造を模式的に例示する図、(b)は出力プロファイルPR4の構造を模式的に例示する図、(c)は元ルックアップテーブル241の構造を模式的に例示する図、(d)は最終ルックアップテーブル200の構造を模式的に例示する図。 第三の色材CL3の使用量毎の選択格子点G5の配置例を模式的に示す図。 分光反射率に基づいて色彩値を算出するための計算例を説明する図。 インク量セットを最適化する処理の流れを模式的に例示する図。 インク量セットが最適化されていく様子を模式的に例示する図。 画像形成装置で行われる色再現画像出力制御処理を例示するフローチャート。 分光反射率データベースの構造を模式的に例示する図。 分光ノイゲバウアモデルを模式的に例示する図。 セル分割ユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデルを模式的に例示する図。 元ルックアップテーブル生成時に色再現画像の粒状性を調整する様子を模式的に例示する図。 元ルックアップテーブル生成時に色再現画像の階調性を調整する様子を模式的に例示する図。
以下、本発明の実施形態を説明する。むろん、以下の実施形態は本発明を例示するものに過ぎず、実施形態に示す特徴の全てが発明の解決手段に必須になるとは限らない。
(1)本技術の概要:
まず、図1〜22を参照して本技術の概要を説明する。
本技術のルックアップテーブル(LUT)生成方法は、印刷機(印刷本機300)で印刷物350の形成に使用される第一の色材CL1の使用量(例えばDc,Dm,Dy,Dk)と、画像形成装置(プルーフ機100)で色再現画像160の形成に使用される第二の色材CL2の使用量(例えばdc,dm,dy,dk,dlc,dlm)と、を対応付けたLUT200を生成するものである。本LUT生成方法に含まれる補正データ生成工程(U1)では、前記印刷機(300)で形成された画像印刷物(351)を第一の測色装置(測色器801)で測色した第一の測色結果(例えばL1,a1,b1)と、前記画像印刷物(351)を第二の測色装置(測色器802)で測色した第二の測色結果(例えばL2,a2,b2)と、の違いを補正する補正データ(測色値補正テーブルT1)を生成する。本LUT生成方法に含まれる元ルックアップテーブル(元LUT)補正工程(U2)では、前記補正データ(T1)を参照することにより、元LUT240に規定される前記第一及び第二の色材CL1,CL2の使用量の対応関係を前記第一の測色装置(801)による測色結果に基づいた対応関係に近付けるように前記元LUT240を補正して前記LUT200を生成する。
LUT200に規定される第一及び第二の色材CL1,CL2の使用量の対応関係が第一の測色装置(801)による測色結果に基づいた対応関係に近付くように補正されることにより、生成されるLUT200を参照して色変換を行うと測色装置の違いによる測色結果の違いが補正される。このため、測色装置の違いによる測色結果の違いを補正する専用の変換処理を行う必要が無く、この専用の変換処理による誤差が発生しない。これに対し、特開2003-60928号公報に記載の画像出力システム管理方法は、測色器間の誤差だけでなく、カラーマッチング誤差をも補正しうる仕組みとなっている。これは、厳密な色合わせを実現するために、プリンタープロファイルを参照した色変換と1次元LUT形式のキャリブレーションテーブルを参照したデータ修正という、2段階の補間演算が必要であり、そのため2箇所で補間演算誤差が発生することとなる。
従って、本技術の上記態様は、印刷機(300)の色材の使用量と画像形成装置(100)の色材の使用量との対応関係を規定したLUT200を用いる場合に色精度を向上させることが可能なLUT生成方法を提供することができる。
また、本技術の色変換装置に設けられる記憶部U11は、前記第一の色材CL1の使用量と前記第二の色材CL2の使用量とを対応付けたLUT200を記憶する。この記憶部U11は、前記補正データ(T1)を参照することにより元LUT240に規定される前記第一及び第二の色材CL1,CL2の使用量の対応関係を前記第一の測色装置(801)による測色結果に基づいた対応関係に近付けるように前記元LUT240を補正して生成した前記LUT200を記憶する。色変換装置に設けられる色変換部U12は、前記LUT200を参照して色変換を行う。
LUT200に規定されている第一及び第二の色材CL1,CL2の使用量の対応関係が第一の測色装置(801)による測色結果に基づいた対応関係に近付くように補正されていることにより、色変換により測色装置の違いによる測色結果の違いが補正される。このため、測色装置の違いによる測色結果の違いを補正する専用の変換処理による誤差が発生しない。従って、上記態様は、印刷機(300)の色材の使用量と画像形成装置(100)の色材の使用量との対応関係を規定したLUT200を用いる場合に色精度を向上させることが可能な色変換装置を提供することができる。
ここで、上記第一の色材CL1は、印刷機(300)で印刷物350の形成に使用される色材であればよく、CMYKといった4色を組み合わせた色材の他、5色以上を組み合わせた色材、及び、3色以下を組み合わせた色材が含まれる。上記第二の色材CL2は、画像形成装置(100)で色再現画像160の形成に使用される色材であればよく、5色以上を組み合わせた色材の他、4色以下を組み合わせた色材が含まれる。
上記補正データには、第一の測色結果と第二の測色結果との差を表すデータ、対応する第一の測色結果と第二の測色結果との組合せを表すデータ、等が含まれる。
なお、測色結果は、デバイス非依存の色空間(機器独立色空間)、且つ、均等色空間の色彩値が好ましいものの、デバイス依存の色空間(機器従属色空間)の色彩値にすることも可能であるし、均等色空間でない色空間の色彩値にすることも可能である。デバイス非依存の均等色空間は、CIE(国際照明委員会)L***色空間の他、CIE L***色空間等でもよい。L***色空間のL*は明度を表し、a*及びb*は色相及び彩度を示す色度を表す。図2等の例では、第一の測色結果をL***色空間の色彩値(L1,a1,b1)で表し、第二の測色結果をL***色空間の色彩値(L2,a2,b2)で表している。以下の説明も、同様である。
前記LUT200は、前記第一の色材CL1の色で表される入力色空間(例えばCMYK色空間)に含まれる複数の第一格子点G1について前記第一及び第二の色材CL1,CL2の使用量の対応関係を規定していてもよい。前記補正データ生成工程(U1)では、前記画像印刷物として、前記第一格子点G1の少なくとも一部の格子点である第二格子点G2に対応した色のパッチ362を有するカラーチャート361の印刷物351を用いてもよい。本態様は、LUT200の格子点について規定される色材の使用量の対応関係が第一の測色装置(801)による測色結果に基づいた対応関係に近付くように補正されるので、色精度をさらに向上させることが可能なLUT生成方法を提供することができる。
前記補正データ生成工程(U1)では、前記画像印刷物として、前記入力色空間のうち特定色(R1c)を含む第一の領域R1を除いた第二の領域R2における前記第二格子点G2の密度DE2よりも前記第一の領域R1における前記第二格子点G2の密度DE1を高くして前記第二格子点G2に対応した色のパッチ362を形成したカラーチャート361の印刷物351を用いてもよい。この態様は、特定色(R1c)を含む第一の領域R1の密度DE1が第二の領域R2の密度DE2よりも高い第二格子点G2について規定される色材の使用量の対応関係が第一の測色装置(801)による測色結果に基づいた対応関係に近付くように補正されるので、色精度をさらに向上させることが可能なLUT生成方法を提供することができる。
ここで、上記特定色(特定色領域R1c)の例としては、肌色、グレイ、等を挙げることができる。従って、上記第一の領域R1の例としては、肌色を含む領域、グレイを含む領域、等を挙げることができる。肌色やグレイは、人の目に敏感な色の代表例である。上記入力色空間には、複数の特定色(R1c)が含まれてもよい。第一及び第二の領域R1,R2は、離散的な部分の集まりでもよい。
上記第二格子点G2の密度は、入力色空間の単位量当たりの第二格子点G2の数で表される。例えば、入力色空間が3次元であれば、第二格子点G2の密度は入力色空間の単位体積当たりの第二格子点G2の数で表される。入力色空間が4次元以上であれば、各色材使用量の所定範囲内にある第二格子点G2の数で表せばよい。
本技術のLUT生成方法は、前記カラーチャート361を前記第二の測色装置(802)で測色した第二の測色結果(L2,a2,b2)に基づいて前記第一及び第二の色材CL1,CL2の使用量の対応関係を規定して前記元LUT240を生成する元LUT生成工程(U3)をさらに含んでもよい。この態様は、LUT200を生成するために第二の測色装置(802)を使用すればよいので、LUT200を容易に生成することが可能なLUT生成方法を提供することができる。
前記元LUT補正工程(U2)は、前記印刷機(300)で前記カラーチャート361の印刷物351を形成するためのチャートデータDC1を前記元LUT240に従って変換して前記色再現画像160として第二カラーチャート161を形成する第二カラーチャート形成工程(U21)を含んでもよい。また、前記元LUT補正工程(U2)は、前記第二カラーチャート161を前記第二の測色装置(802)で測色して第三の測色結果(例えばL3,a3,b3)を取得する第三測色結果取得工程(U22)を含んでもよい。さらに、前記元LUT補正工程(U2)は、前記補正データ(T1)に基づいて前記第三の測色結果(L3,a3,b3)を前記第一の測色装置(801)による測色結果(例えばL4,a4,b4)に変換する測色結果変換工程(U23)を含んでもよい。さらに、前記元LUT補正工程(U2)は、前記変換した測色結果(L4,a4,b4)と前記第一の測色結果(L1,a1,b1)との違いが基準を超える場合に該基準内となるように前記元LUT240を補正する差異補正工程(U24)を含んでもよい。本態様は、画像形成装置(100)で形成された第二カラーチャート161を第二の測色装置(802)で測色した第三の測色結果(L3,a3,b3)が第一の測色装置(801)による測色結果(L4,a4,b4)に変換される。この変換された測色結果(L4,a4,b4)と、印刷機(300)で形成されたカラーチャート361を第一の測色装置(801)で測色した第一の測色結果(L1,a1,b1)と、の違いが基準内となるようにルックアップテーブル200の対応関係が規定されるので、本態様は、色精度をさらに向上させることが可能なルックアップテーブル生成方法を提供することができる。
前記元LUT生成工程(U3)は、前記第一の色材CL1の使用量と、前記第二の測色結果(L2,a2,b2)に基づいたターゲット色彩値と、を対応付けるプロファイル生成工程(U31)を含んでもよい。また、前記元LUT生成工程(U3)は、前記色再現画像160に形成される前記第二の色材CL2の前記第二の測色装置(802)による色彩値が前記ターゲット色彩値に近似するように前記第二の色材CL2の使用量を予測する予測工程(U32)を含んでもよい。さらに、前記元LUT生成工程(U3)は、前記第一の色材CL1の使用量と、予測された前記第二の色材CL2の使用量と、を対応付けて前記元LUT240を生成する予測使用量対応付け工程(U33)を含んでもよい。前記元LUT補正工程(U2)では、前記変換した測色結果(L4,a4,b4)と前記第一の測色結果(L1,a1,b1)との違いが前記基準を超える場合に該基準内となるように前記ターゲット色彩値を修正することにより前記元LUT240を補正してもよい。本態様は、元LUT240を生成するためのターゲット色彩値を修正することにより元LUT240を補正することができるので、LUT200をさらに容易に生成することが可能なLUT生成方法を提供することができる。
本技術のLUT生成方法は、前記第一の測色装置(801)に含まれる複数の機種の中から前記LUT200を生成するために使用する使用機種を表す使用機種情報DT2を取得する使用機種取得工程(U4)をさらに含んでもよい。前記補正データ生成工程(U1)では、前記複数の機種のそれぞれについて該機種に応じた前記補正データ(T1)を生成してもよい。前記元LUT補正工程(U2)では、取得された前記使用機種情報DT2で表される使用機種に応じた前記補正データ(T1)を参照することにより、前記元LUT240に規定される前記第一及び第二の色材CL1,CL2の使用量の対応関係を前記使用機種による測色結果に基づいた対応関係に近付けるように前記元LUT240を補正して前記LUT200を生成してもよい。本態様は、測色装置の機種に合わせて色精度を向上させることが可能なLUT生成方法を提供することができる。
本技術のLUT生成方法は、前記印刷物350の形成に対して設定可能な複数の印刷条件DT1の中から前記LUT200を生成するために使用する印刷条件DT1を取得する印刷条件取得工程(U5)をさらに含んでもよい。前記補正データ生成工程(U1)では、前記印刷条件DT1と前記機種との組合せのそれぞれについて該組合せを構成する前記印刷条件DT1及び前記機種に応じた前記補正データ(T1)を生成してもよい。前記元LUT補正工程(U2)では、取得された前記印刷条件DT1と、取得された前記使用機種情報DT2で表される使用機種と、の組合せに応じた前記補正データ(T1)を参照することにより、前記元LUT240に規定される前記第一及び第二の色材CL1,CL2の使用量の対応関係を前記使用機種による測色結果に基づいた対応関係に近付けるように前記元LUT240を補正して前記LUT200を生成してもよい。本態様は、印刷物350の形成に対して設定される印刷条件DT1と、測色装置の機種と、の組合せに合わせて色精度を向上させることが可能なLUT生成方法を提供することができる。
ここで、印刷条件DT1の例としては、図4に示すように、オフセット印刷であるかグラビア印刷であるかフレキソ印刷であるかといった印刷方式、印刷物350に形成される印刷画像360の解像度、被印刷物(メディア)の種類、第一の色材CL1の種類、等が挙げられる。
前記補正データ生成工程(U1)では、前記印刷物350の形成に対して設定可能な複数の印刷条件DT1のそれぞれについて前記印刷機(300)で形成した画像印刷物(351)を用いて前記補正データ(T1)を生成してもよい。この態様は、印刷物350の形成に対して設定される印刷条件DT1に合わせて色精度を向上させることが可能なLUT生成方法を提供することができる。
(2)具体例のプルーフシステムの概要:
図1は、印刷本機(印刷機)300で形成される印刷物350のプルーフ150をプルーフ機(画像形成装置)100で形成するプルーフシステムSY1を模式的に例示している。印刷本機で直接、印刷物を形成して色味等を確認すると、高いコストがかかる。そこで、印刷物350を形成しなくても印刷物350上の印刷画像360の色味等を確認可能とするため、プルーフ機100は、印刷物350の色再現画像160を形成する。
印刷本機(印刷機)300には、オフセット印刷機、グラビア印刷機、フレキソ印刷機、等が含まれる。図1に示す印刷本機300は、CMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)の第一の色材CL1を使用して被印刷物M1に印刷画像360を形成する。なお、第一の色材CL1は、Kの色材(第三の色材CL3)と、この色材CL3の色(K)に合わせて置き換え可能なCMYの色材(第四の色材CL4)と、を含む。
プルーフ機(画像形成装置)100には、インクジェットプリンター、ワイヤドットプリンター、レーザープリンター、ラインプリンター、複写機、ファクシミリ、これらの一部を組み合わせた複合機、等が含まれる。図1に示すプルーフ機100は、色変換装置を含み、CMYKlclmの第二の色材CL2を使用して被印刷物M2に色再現画像160を形成する。ライトシアン(lc)は、シアンと同系統の色相でシアンよりも明度が高い色である。ライトマゼンタ(lm)は、マゼンタと同系統の色相でマゼンタよりも明度が高い色である。むろん、第二の色材CL2は、CMYKROrGrの色材等でもよい。レッド(R)やオレンジ(Or)やグリーン(Gr)は、CMYに置き換え可能な色である。図1に示すプルーフ機100は、ルックアップテーブル(LUT)200に従って、CMYKの第一の色材CL1の各使用量Dc,Dm,Dy,DkをCMYKlclmの第二の色材CL2の各使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmに変換し、得られる使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmに従って色再現画像160を形成する。なお、符号U11はLUT200をプルーフ機100に記憶する場合の記憶部であり、符号U12はプルーフ機100に設けられる場合の色変換部である。
インク使用量を被印刷物M2上のドットに変換する場合、各使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmを表す階調データに対してディザ法や誤差拡散法や濃度パターン法といった所定のハーフトーン処理を行って前記階調データの階調数を減らし、得られる多値データに従ってインク滴を吐出して被印刷物M2上にインクドットを形成する。多値データは、ドットの形成状況を表すデータであり、ドットの形成有無を表す2値データでもよいし、大中小の各ドットといった異なるサイズのドットに対応可能な3階調以上の多値データでもよい。2値データは、例えば、ドット形成に1、ドット無しに0、を対応させるデータとすることができる。4値データとしては、例えば、大ドット形成に3、中ドット形成に2、小ドット形成に1、ドット無しに0、を対応させるデータとすることができる。得られる色再現画像は、被印刷物M2上のドットの形成状況で表現される。
第一の色材CL1の各使用量Dc,Dm,Dy,Dkと第二の色材CL2の各使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmとの対応関係を規定したLUT200は、印刷本機依存のCMYK4次元色空間のデータをプルーフ機依存のCMYKlclm色空間のデータに変換する点から色変換LUTと言える。また、LUT200は、CMYとKの使用割合を変換し、Cとlcの使用割合を変換し、Mとlmの使用割合を変換する点から色分版LUTとも言える。
なお、印刷画像360や色再現画像160は、観察光源L0の種類によって色味が変わってくる。ここで、符号L0は、個々の光源L1〜L3を総称するときに使用する。規格化された観察光源L0には、D50光源、D55光源、D65光源、D75光源、A光源、F2光源、F7光源、F10光源、F11光源、等が含まれる。色味の変化は、色材の種類にも依存する。
例えば、印刷業界では、実際の照明には無い分光分布を示すD50光源が標準光源である。D50光源下で印刷性能を見るため、標準のD50光源で見たときの色精度を保証することは印刷機のプルーフ機として重要なことである。一方、印刷本機による印刷物やプルーフ機による色再現画像を実際に見る環境は、D50光源とは異なる光源であることが想定され、D65光源とA光源の混合環境といった複数の光源が混ざった環境も想定される。本技術は、実際に見る観察光源での良好なメタメリックマッチング機能を得ながら標準のD50光源で見たときの色精度を保証することが可能である。
図2は、印刷本機300を保有する印刷会社で構築される印刷システムSY2と、印刷プルーフ機100のLUT200を設計する製造会社で構築される画像形成システムSY3と、を備えるプルーフシステムSY1の構成の例を模式的に示している。なお、LUT200が印刷会社に納入される場合、印刷会社がプルーフ機製造会社の顧客となる。印刷システムSY2は、印刷本機300の他、ホスト装置H1と測色器(第一の測色装置)801を有している。画像形成システムSY3は、プルーフ機100の他、ホスト装置H2と測色器(第二の測色装置)802を有している。プルーフ機は高い色精度が求められるため、測色器間に器差があると色精度が低下してしまう。測色器自体には例えば色の絶対基準とする十数点のカラータイルを測色して校正する機能があるものの、限定された色材について測色値の誤差が少なくなるだけであり、全ての色材に対する測色値の誤差が低減される訳ではない。
本プルーフシステムSY1は、測色器の器差(例えばモデル器差)を解消する手段として、測色値補正テーブルT1の作成に使用する測色チャート(カラーチャート361)をLUT設計時のターゲット印刷機出力物(カラーチャート印刷物351)に限定することで、基準内の検査品質が担保されたインクジェットプルーフを実現することができる。また、本プルーフシステムSY1は、LUT設計の印刷再現目標とする単一ターゲット印刷物を複数の測色器801,802で測定し測色結果を比較することで、測色器間の測色値を変換するための測色値補正テーブルT1を作成する機能を有する特徴を有する。従って、お客様に対して最良の色精度のインクジェットプルーフ装置を提供することが可能となり、顧客側とLUT設計者とで使用する測色器の器差に伴う画質検査結果の不整合を解消することが可能となり、お客様に信頼が得られるLUT200を提供することができる。
印刷システムSY2のホスト装置H1は、印刷システム全体を制御するコンピューターであり、印刷本機300及び測色器801が接続され、インターネットといった通信網NT1を介してホスト装置H2といった外部機器に対してデータを送受信可能である。印刷本機300は、複数のパッチ362を有するカラーチャート361の印刷物351を形成可能である。印刷物351は、複数のパッチ362が2次元に並べられたカラーチャート361を被印刷物M1に形成したものである。パッチは、色票とも呼ばれ、測色器による測色の単位となる領域を意味する。測色器801は、基準の測色装置であり、設定された観察光源L11の下で各パッチ362を測色して基準となる第一の測色結果(L1,a1,b1)をホスト装置H1へ出力可能である。ホスト装置H1は、測色器801から取得した第一の測色結果をそのまま、又は、加工してホスト装置H2へ出力可能である。
画像形成システムSY3のホスト装置H2は、画像形成システム全体を制御するコンピューターであり、プルーフ機100及び測色器802が接続され、通信網NT1を介してホスト装置H1といった外部機器に対してデータを送受信可能である。プルーフ機100は、複数のパッチ162を有する第二カラーチャート161の印刷物151を形成可能である。印刷物151は、複数のパッチ162が2次元に並べられた第二カラーチャート161を被印刷物M2に形成したものである。測色器802は、印刷本機300で形成されたカラーチャート361、及び、プルーフ機100で形成された第二カラーチャート161を測色する。カラーチャート361は、測色器間の補正に使用するものであり、LUT200を参照した出力画像(色再現画像160)の高い色精度を確保するために印刷再現目標となる印刷本機300において印刷条件DT1を合わせて被印刷物M1に形成したものである。
カラーチャート361の測色時、測色器802は、設定された観察光源L12の下で各パッチ362を測色して第二の測色結果(L2,a2,b2)をホスト装置H2へ出力する。第二カラーチャート161の測色時、測色器802は、設定された観察光源L12の下で各パッチ162を測色して第三の測色結果(L3,a3,b3)をホスト装置H2へ出力可能である。ホスト装置H2は、印刷システムSY2から入手した第一の測色結果、及び、測色器802から取得した第二の測色結果に基づいて測色値補正テーブル(補正データ)T1を生成し、このテーブルT1を参照することにより元LUT240を補正して最終LUT(最終的なLUT)200を生成する。
なお、第一の測色結果は、通信網を介して送信する以外にも、例えば、印刷システムSY2でコンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されてホスト装置H2で前記記録媒体から読み出されてもよい。
(3)ルックアップテーブルの構造の概要:
図3は、上記具体例に用いられるLUT200及び元LUT240の構造を模式的に例示している。LUT200,240の入力はCMYKの4次元であるため、図示できない。そこで、ある1次元を1点に固定した3次元状にLUT200,240を模式的に示すこととし、図3では、K値をある値に固定してCMYの3次元空間にLUT200,240の格子点(第一格子点)G1を示している。例えば、CMYKそれぞれの使用量についてNg段階(Ngは2以上の整数)の格子点を設ける場合、格子点数はNg4個となる。Ng=17である場合、格子点数はN1=174=83521個となる。Kの使用量がNg段階あるので、図3に示すようなCMY3次元色空間がNg個存在することになる。
なお、格子点は、LUTに規定される入力点を意味する一般的用語であり、入力色空間の座標に対応していれば配置に特別な限定は無い。従って、複数の格子点は、入力色空間内で均等に配置されるのみならず、入力色空間内でCMYKのそれぞれについて異なる位置にあれば不均等に配置されてもよい。
図3に示すように、CMYK色空間内の格子点G1の座標(位置)は、第一の色材CL1の各使用量Dc,Dm,Dy,Dkを示している。格子点インク量(第二の色材CL2の各使用量)dc,dm,dy,dk,dlc,dlmは、各格子点G1に格納される。このようにして、LUT200には、各格子点G1について、CMYKの色材CL1の使用量とCMYKlclmの色材CL2の使用量との対応関係が規定されている。
LUTを作成するために例えば174個のカラーパッチを用意し測色して174個の格子点G1について印刷画像360と色再現画像160との色味が合うようにcmyklclmの色材量を求めるのは、非常に労力がかかる。この場合も本技術に含まれるが、測色するカラーパッチの数N2を最終的な格子点数N1よりも少なくしてN2個の第二格子点G2についてcmyklclmの色材量を求め、補間演算により最終的なN1個の格子点G1についてcmyklclmの色材量を求めてもよい。以下、この思想に従って、説明する。
上記第二格子点G2をCMYK入力色空間全体の包括領域R9に均等に配置することも本技術に含まれるが、図3に示す第二格子点G2は、包括領域R9の中で肌色やグレイといった記憶色を含む第一の領域R1内に比較的多く配置されている。ここで、記憶色は、本技術の特定色であり、色精度に対する優先度の高い色である。特定色領域R1cは包括領域R9内において特定色を表す領域を表し、第一の領域R1は特定色領域R1cの入力使用量Dc,Dm,Dy,Dkに対応する出力使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmを補間するために参照される隣接格子点G4まで含む領域を表す。符号Rbは、第一の領域R1の境界部分を示している。特定色領域R1cに含まれる特定色領域内格子点G3と隣接格子点G4とは、特定色領域R1cの色変換に用いられることとなる。これらの格子点G3,G4を特定色参照格子点と呼ぶことにする。図3に示す第一の領域R1にあるNp個の第一格子点G1は、全て特定色参照格子点G3,G4である。包括領域R9のうち第一の領域R1を除いた第二の領域R2にある第一格子点G1は、第二格子点G2に含まれる選択格子点G5もあるが、第二格子点G2に含まれない格子点の方が多い。便宜上、第一の領域R1も含めた包括領域R9全体において、第一格子点G1のN1個よりも少ない数の選択格子点G5について入力使用量と出力使用量との対応関係を規定した仮想のLUTを少格子点LUT210と呼び、第一の領域R1に含まれるNp個の特定色参照格子点G3,G4について入力使用量と出力使用量との対応関係を規定した仮想のLUTを部分LUT230と呼ぶことにする。少格子点LUT210の特徴は、後述する。部分LUT230の格子点G3,G4は、特定色を含む第一の領域R1において密に配置されている。これは、人の目に敏感な特定色を特に精度良く色変換するためである。
4次元CMYK色空間の第二格子点G2の密度は、例えば、K値をある値に固定したときの3次元CMY色空間において単位体積(単位量)当たりに存在する第二格子点G2の数で定義することができる。擬似的には、ある領域にある第一格子点G1(NR1個とする。)のうち第二格子点G2(NR2個とする。)でもある割合NR2/NR1を密度としてもよい。図3の例では、第一の領域R1における第二格子点G2の密度DE1が1(100%)となり、第二の領域R2における第二格子点G2の密度DE2が0.5(50%)よりも小さくなる。すなわち、第一の領域R1における第二格子点G2の密度DE1は、第二の領域R2における第二格子点G2の密度DE2よりも高い。カラーチャート361を構成する各パッチ362の色は、密度がDE1>DE2と偏った第二格子点G2に対応している。このように、第二格子点G2の位置の色をカラーパッチ化することで、当該カラーパッチのインク量を最適化する際の補間誤差が無くなり、その結果、LUTが保証する色精度が向上する。また、色再現が重要となる特定色を再現するために必要となる特定色参照格子点G3,G4の色をカラーチャートに加えることにより、CMYK色空間を包括するパッチの点数が少なくて済む。
なお、第一の領域R1と第二の領域R2とは、異なる出力特性を示してもよい。特性は、全体的な傾向を意味する。出力特性は、領域内の全体的な出力の傾向を意味し、例えば、所定の観察光源における第一の色材の色彩値と第二の色材の色彩値との色差、色再現画像の粒状性を表す指標値、色再現画像の階調性を表す指標値、の少なくとも一つで表されてもよい。第一の色材の色彩値をLD,aD,bD、第二の色材の色彩値をLd,ad,bdで表す場合、色差ΔEは、ΔE={(Ld−LD2+(ad−aD2+(bd−bD21/2により算出してもよいし、CIE DE2000の色差式(ΔE2000)に基づいて算出してもよい。
また、第一の領域R1はLUTに複数設けられてもよく、各領域R1は異なる出力特性を示してもよい。
上述したように、LUT200を作成する製造会社は、印刷会社にある測色器801とは異なる測色器802を保有している。このため、測色器802による測色結果を用いてLUTを設計することになるが、測色器801,802の器差、すなわち、測色器801,802の違いによる測色結果の違いが生じることがある。厳密な色合わせを実現するためには、測色器間の器差を考慮する必要がある。そこで、図2に示すように、印刷システムSY2の測色器801でカラーチャート361を測色した第一の測色結果(L1,a1,b1)と、画像形成システムSY3の測色器802でカラーチャート361を測色した第二の測色結果(L2,a2,b2)と、の違いを補正する測色値補正テーブル(補正データ)T1を用意している。本技術は、測色値補正テーブルT1を参照することにより元LUT240を補正して最終LUT200を生成する。
図4は、測色値補正テーブルT1を集めた測色値補正テーブルデータベースDB1の構造の例を模式的に示している。このデータベースDB1には、印刷物350の形成に対して設定可能な印刷条件DT1と、基準となる第一の測色装置に含まれる機種と、の組合せのそれぞれについて該組合せを構成する印刷条件DT1及び機種に応じた測色値補正テーブルT1が格納されている。図4に示す印刷条件DT1には、印刷方式、解像度、メディア(被印刷物)の種類、第一の色材CL1の種類、が含まれているが、色材CL1の種類の表示を省略している。図4に示す機種には、測色器のメーカー及びモデルが含まれる。例えば、図4に示すテーブルT11は、印刷方式がオフセット印刷であり、解像度がDPI1であり、メディアの種類がMaであり、測色器801の機種がA社aモデルである場合の測色値補正テーブルとされている。テーブルT12は、テーブルT11と印刷条件及び測色器メーカーが同じであるが測色器のモデルが異なる場合の測色値補正テーブルとされている。テーブルT13は、テーブルT11と印刷条件が同じで測色器メーカーが異なる場合の測色値補正テーブルとされている。テーブルT14は、テーブルT11と印刷方式、解像度、及び、機種が同じでメディアの種類が異なる場合の測色値補正テーブルとされている。テーブルT15は、テーブルT11と印刷方式、メディア、及び、機種が同じで解像度が異なる場合の測色値補正テーブルとされている。テーブルT16は、テーブルT11と解像度、メディアの種類、及び、機種が同じで印刷方式が異なる場合の測色値補正テーブルとされている。
図2に示すホスト装置H2は、LUT200を生成するために使用する印刷条件DT1、及び、LUT200を生成するために使用する使用機種を表す使用機種情報DT2を印刷システムSY2から入手する。そのうえで、印刷条件DT1と、使用機種情報DT2で表される使用機種と、の組合せに応じた測色値補正テーブルT1をデータベースDB1から検索し、該当する測色値補正テーブルT1があればこのテーブルT1を参照することにより元LUT240を補正してLUT200を生成する。該当する測色値補正テーブルT1が無ければ新たに測色値補正テーブルT1を生成してデータベースDB1に登録したうえ、この測色値補正テーブルT1を参照することにより元LUT240を補正してLUT200を生成する。
(4)ルックアップテーブル生成装置、及び、色変換装置の概要:
図5は、ルックアップテーブル(LUT)生成装置U0を含むホスト装置H2の構成を例示している。ホスト装置H2では、CPU(Central Processing Unit)11、RAM(Random Access Memory)12、ROM(Read Only Memory)13、ハードディスクドライブ(HDD)14、汎用インターフェイス(GIF)15、ビデオインターフェイス(VIF)16、入力インターフェイス(IIF)17、等がバス18に接続されて互いに情報を入出力可能とされている。HDD14には、オペレーティングシステム(OS)及びLUT生成プログラムを含む各種プログラムを実行するためのプログラムデータ14a等が記憶されている。HDD14には、測色値補正テーブルデータベースDB1、元LUT240、最終LUT200、等も記憶される。CPU11は、プログラムデータ14aを適宜RAM12へ読み出し、プログラムデータ14aに従ってホスト装置全体を制御する。LUT生成プログラムは、LUT生成装置U0の各部U1〜U5に対応した機能をホスト装置H2に実現させ、ホスト装置H2をLUT生成装置U0として機能させる。
GIF 15には、画像出力装置であるプリンター20、測色器やスキャナーといった画像入力装置30、等が接続される。GIF 15には、USB(Universal Serial Bus)等を採用することができる。プリンター20は、プルーフ機100でもよいし、プルーフ機100でなくてもよい。VIF 16には、画像出力装置であるディスプレイ40等が接続される。IIF 17には、操作入力装置50であるキーボード50a、同じく操作入力装置50であるポインティングデバイス50b、等が接続される。ポインティングデバイス50bには、マウス等を用いることができる。
図5に示すLUT生成装置U0は、補正データ生成部U1、元ルックアップテーブル(元LUT)補正部U2、元ルックアップテーブル(元LUT)生成部U3、使用機種取得部U4、及び、印刷条件取得部U5を備え、上記LUT200を生成する。
補正データ生成部U1は、測色値補正テーブルT1を生成する。
元LUT補正部U2は、第二カラーチャート形成部U21、第三測色結果取得部U22、測色結果変換部U23、差異補正部U24、を有し、元LUT240を補正してLUT200を生成する。第二カラーチャート形成部U21は、印刷本機300でカラーチャート361を形成するためのチャートデータDC1を元LUT240に従って変換して色再現画像160として第二カラーチャート161を形成する。第三測色結果取得部U22は、第二カラーチャート161を測色器802で測色して第三の測色結果(L3,a3,b3)を取得する。測色結果変換部U23は、測色値補正テーブルT1に基づいて第三の測色結果(L3,a3,b3)を基準の測色器801による測色結果(L4,a4,b4)に変換する。差異補正部U24は、変換した測色結果(L4,a4,b4)と第一の測色結果(L1,a1,b1)との違いが基準を超える場合に該基準内となるように元LUT240を補正する。最終的なLUT200は、HDD14に記憶される。
元LUT生成部U3は、プロファイル生成部U31、予測部U32、予測使用量対応付け部U33、を有し、印刷本機300で形成されたカラーチャート361を測色器802で測色した第二の測色結果(L2,a2,b2)に基づいて元LUT240を生成する。プロファイル生成部U31は、第一の色材CL1の使用量(例えばDc,Dm,Dy,Dk)と、第二の測色結果(L2,a2,b2)に基づいたターゲット色彩値と、を対応付ける。予測部U32は、観察光源L0について第一の色材CL1の使用量に対応付けられたターゲット色彩値(例えばL***値)への近似性を評価する評価値I(後述)に基づいて、色再現画像160に形成される第二の色材CL2の色彩値(例えばL***値)が観察光源L0毎にターゲット色彩値に近似するように第二の色材CL2の使用量(例えばdc,dm,dy,dk,dlc,dlm)を予測する。予測使用量対応付け部U33は、第一の色材CL1の使用量と、予測された第二の色材CL2の使用量と、を対応付けて元LUT240を生成する。
使用機種取得部U4は、LUT200を生成するために使用する使用機種を表す使用機種情報DT2を取得する。
印刷条件取得部U5は、LUT200を生成するために使用する印刷条件DT1を取得する。
図5に示すホスト装置H2は、HDD14に記憶されたLUT200をRAM12に読み出し、この読み出したLUT200を参照して第一の色材CL1の使用量Dc,Dm,Dy,Dkから第二の色材CL2の使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmへの色変換を実行可能である。この場合、ホスト装置H2に色変換装置が含まれ、HDD14及びRAM12が記憶部U11を構成し、プログラムデータ14aに含まれる色変換プログラムを実行するホスト装置H2が色変換部U12を構成する。むろん、色変換装置は、LUT生成装置U0とは別のコンピューターに含まれてもよい。
なお、印刷システムSY2に含まれるホスト装置H1のハードウェア構成は、ホスト装置H2と同様のハードウェア構成を採用することができる。
(5)ルックアップテーブルの生成例:
次に、本技術のLUT生成方法に従ったLUT200の生成例を説明する。
図6は、ホスト装置Hを主体として印刷システムSY2で行われる第一測色結果取得処理のフローチャート例を示している。図7,8は、ホスト装置H2を主体として画像形成システムSY3で行われるLUT生成処理のフローチャート例を示している。ここで、ステップS103,S200は印刷条件取得工程に対応し、ステップS104,S200は使用機種取得工程に対応し、ステップS202〜S208は補正データ生成工程に対応し、ステップS212はプロファイル生成工程に対応し、ステップS214は予測工程に対応し、ステップS216は予測使用量対応付け工程に対応し、ステップS218〜S220は第二カラーチャート形成工程に対応し、ステップS222は第三測色結果取得工程に対応し、ステップS224は測色結果変換工程に対応し、ステップS226〜S232は差異補正工程に対応している。以下、「ステップ」の記載を省略する。
まず、印刷システムSY2において、ホスト装置H1は、印刷条件DT1と使用機種情報DT2を取得する(図6のS102)。
図9は、ホスト装置H1がS102の処理時にディスプレイに表示させる設定画面500を例示している。設定画面500には、ターゲット印刷機(印刷方式)の選択欄511、印刷画像360の解像度の選択欄512、印刷対象の用紙(被印刷物)の種類選択欄513、印刷画像形成に使用する第一の色材CL1の種類選択欄514、印刷システムSY2で使用する測色器801の機種選択欄521、次ボタン531、等が設けられている。ターゲット印刷機選択欄511には、オフセット印刷機、グラビア印刷機、フレキソ印刷機、といった複数の項目の中から使用する印刷本機の種類(印刷方式)を選択入力可能である。解像度選択欄512には、複数の項目の中から印刷時の解像度を選択入力可能である。用紙種類選択欄513には、コート紙、ケント紙、といった複数の項目の中から使用する被印刷物の種類を選択入力可能である。色材種類選択欄514には、複数の項目の中から使用する第一の色材CL1の種類を選択入力可能である。これらの選択欄511〜514で項目の選択入力を受け付ける処理は、印刷モードを選択する処理であり、印刷物350の形成に対して設定可能な複数の印刷条件DT1の中からLUT200を生成するために使用する印刷条件DT1を取得するS103の処理である。測色器機種選択欄521には、A社aモデル、A社bモデル、B社aモデル、B社bモデル、といった複数の項目の中から使用する測色器の機種を選択入力可能である。機種選択欄521で項目の選択入力を受け付ける処理は、第一の測色装置に含まれる複数の機種の中からLUT200を生成するために使用する使用機種を表す使用機種情報DT2を取得するS104の処理である。
次ボタン531が選択操作されると、ホスト装置H1は、選択欄511〜514で選択された印刷条件DT1、及び、機種選択欄521で選択された使用機種を表す使用機種情報DT2をHDDといった記憶部に記憶する。また、ホスト装置H1は、印刷条件DT1及び使用機種情報DT2を画像形成システムSY3へ出力する(S106)。画像形成システムSY3のホスト装置H2は、印刷条件DT1及び使用機種情報DT2を取得してRAM12といったメモリーに格納する(S200)。S106,S200の処理は、例えば、ホスト装置H1が通信網NT1を介してホスト装置H2宛に印刷条件DT1及び使用機種情報DT2を送信し、これらの印刷条件DT1及び使用機種情報DT2をホスト装置H2が受信する処理とすることができる。また、ホスト装置H1がコンピューター読み取り可能な記録媒体に印刷条件DT1及び使用機種情報DT2を記録し、ホスト装置H2が前記記録媒体から印刷条件DT1及び使用機種情報DT2を取得してもよい。
その後、印刷システムSY2のホスト装置H1は、取得した印刷条件DT1と、取得した使用機種情報DT2で表される使用機種と、の組合せでカラーチャート361を測色するか否かを判断する(S108)。既に前記組合せにおいてカラーチャート361の印刷物351を形成して測色器801で測色している場合、ホスト装置H1は、第一測色結果取得処理を終了させる。カラーチャート361を測色する場合、ホスト装置H1は、カラーチャート361の印刷物351を形成するためのチャートデータDC1を取得する(S110)。チャートデータDC1は、第一の色材CL1の使用量Dc,Dm,Dy,Dkに対応するパッチ362毎のデータであればよく、例えば、各パッチ362を識別する番号をi(iは1からN2までの整数)として各パッチ362におけるCMYKの色材使用量Dci,Dmi,Dyi,Dkiで表すことができる。チャートデータDC1は、印刷条件DT1に応じたデータとされている。次に、ホスト装置H1は、チャートデータDC1に従って、被記録物M1にカラーチャート361を印刷する(S112)。得られる印刷物351のカラーチャート361は、図3に示すように入力色空間内で特定色を含む第一の領域R1の密度DE1が第二の領域R2の密度DE2よりも高いN2個の第二格子点G2に対応した色のパッチ362を有している。
図10は、得られた印刷物351のカラーチャート361の各パッチ362を基準の測色器801で測色する様子を模式的に示している。観察光源L11は、例えば、測色器801に設けられている光源とされる。各パッチ362を識別する番号をiとして、測色器801は、各パッチ362を測色して第一の測色結果(色彩値L1i,a1i,b1i)を出力する。なお、各パッチの測色結果を示すときにはパッチ識別番号iを付すことがあり、番号iを付していない測色結果は各パッチの測色結果を総称するものとする。ホスト装置H1は、測色器801から色彩値L1i,a1i,b1iを取得し、HDDといった記憶部に記憶する(S114)。また、ホスト装置H1は、色彩値L1i,a1i,b1iを画像形成システムSY3へ出力し(S116)、第一測色結果取得処理を終了させる。画像形成システムSY3のホスト装置H2は、色彩値L1i,a1i,b1iを取得してRAM12といったメモリーに格納する(S200)。S116,S200の処理は、例えば、ホスト装置H1が通信網NT1を介してホスト装置H2宛に色彩値L1i,a1i,b1iを送信し、ホスト装置H2が色彩値L1i,a1i,b1iを受信する処理とすることができる。また、ホスト装置H1がコンピューター読み取り可能な記録媒体に色彩値L1i,a1i,b1iを記録し、ホスト装置H2が前記記録媒体から色彩値L1i,a1i,b1iを取得してもよい。
カラーチャート361の印刷物351は、図2に示すように、画像形成システムSY3へ渡される。
画像形成システムSY3のホスト装置H2は、まず、印刷条件DT1、使用機種情報DT2、及び、第一の測色結果(色彩値L1i,a1i,b1i)を取得する(図7のS200)。
図10は、印刷本機300で形成された印刷物351のカラーチャート361の各パッチ362を画像形成システムSY3の測色器802で測色する様子も模式的に示している。観察光源L12は、例えば、測色器802に設けられている光源とされる。測色器802は、各パッチ362を測色して第二の測色結果(色彩値L2i,a2i,b2i)を出力する。ホスト装置H2は、測色器802から色彩値L2i,a2i,b2iを取得し、RAM12といったメモリーに格納する(S202)。次に、取得された印刷条件DT1と、取得された使用機種情報DT2で表される使用機種と、の組合せに応じた測色値補正テーブルT1がデータベースDB1にあるか否かに応じて処理が分かれる(S204)。
測色値補正テーブルT1が無い場合、図10に示すように、印刷本機300で形成されたカラーチャート印刷物351の各パッチ362を基準の測色器801で測色した色彩値L1i,a1i,b1iと、同じカラーチャート印刷物351の各パッチ362を測色器802で測色した色彩値L2i,a2i,b2iと、の違いを補正する測色値補正テーブルT1が生成される(S206)。測色値補正テーブルT1に格納される各パッチ(i)の補正値は、L***色空間のL*成分とa*成分とb*成分のそれぞれをΔLci,Δaci,Δbciで表すとき、例えば、
ΔLci=L1i−L2i
Δaci=a1i−a2i
Δbci=b1i−b2i
とすることができる。次に、補正値ΔLci,Δaci,Δbciを格納した測色値補正テーブルT1がS200で取得した印刷条件DT1と使用機種情報DT2の組合せに対応付けられてデータベースDB1に追加され(S208)、図8のS212に処理が進む。
以上のようにして、印刷条件DT1と基準測色器の機種との組合せのそれぞれについて該組合せを構成する印刷条件DT1及び基準測色器の機種に応じた測色値補正テーブルT1が生成される。
なお、補正値は、色彩値L1,a1,b1と色彩値L2,a2,b2の違いを補正することができればよいため、(L1−L2,a1−a2,b1−b2)に限定されず、(L2−L1,a2−a1,b2−b1)等でもよい。また、データベースDB1に登録する補正データは、差をとらずに色彩値L1i,a1i,b1iと色彩値L2i,a2i,b2iとを対応付けたデータ等でもよい。
データベースDB1に測色値補正テーブルT1が有る場合、S200で取得した印刷条件DT1と使用機種情報DT2の組合せに対応する測色値補正テーブルT1がデータベースDB1から取得され(S210)、図8のS212に処理が進む。
測色値補正テーブルT1を生成又は取得すると、第一の色材CL1の使用量Dc,Dm,Dy,Dkと、第二の測色結果(L2,a2,b2)に基づいたターゲット色彩値と、を対応付ける処理が行われる(図8のS212)。ターゲット色彩値は、色彩値L2i,a2i,b2iそのものでもよいし、L2i,a2i,b2iを修正した色彩値でもよい。図11(a)には、色材CL1の使用量Dci,Dmi,Dyi,Dkiとターゲット色彩値L2i,a2i,b2iとをN2個の第二格子点G2について対応付けた入力プロファイルPR1が示されている。
なお、本プルーフ機100は、印刷本機300で使用されるCMYKの色材CL1よりも多くの色の色材CL2を用いるため、CMYKの色材で形成される印刷画像の特徴を把握したうえでユーザーの意図を反映してメタメリックマッチングの目標を切り替えたり画質を確立したりすることができる。そこで、同じ印刷物351を用い観察光源(jとする。)を切り替えてカラーチャート361を測色し、これらの測色結果に基づいてターゲット色彩値(L2ij,a2ij,b2ijとする。)を設定してもよい。例えば、D50,D55,D65,A,F11光源と多くの観察光源下でCMYK色空間の印刷画像360とCMYKlclm色空間の色再現画像160との色味を極力合わせる元LUT240を生成する場合、D50,D55,D65,A,F11光源(擬似的な光源を含む。以下、同様。)を順次切り替えてカラーチャート361を測色してもよい。そのうえで、D50,D55,D65,A,F11光源のそれぞれについて第一の色材の使用量Dc,Dm,Dy,Dkとターゲット色彩値L2ij,a2ij,b2ijとを対応付けた光源別入力プロファイルPR1j(図15参照。)を作成してもよい。
S212の処理後、色再現画像160に形成される第二の色材CL2の測色器802による色彩値がターゲット色彩値L2i,a2i,b2iに近似するように第二の色材CL2の使用量dci,dmi,dyi,dki,dlci,dlmiを予測する処理が行われる(S214)。この予測処理の詳細は、後述する。図11(b)には、ターゲット色彩値L2i,a2i,b2iと予測使用量dci,dmi,dyi,dki,dlci,dlmiとをN2個の第二格子点G2について対応付けた出力プロファイルPR2が示されている。ターゲット色彩値と一致しない色彩値と色材CL2の使用量との対応関係がある場合、ターゲット色彩値L2i,a2i,b2iに対応する色材CL2の使用量dci,dmi,dyi,dki,dlci,dlmiを補間演算により求めて出力プロファイルPR2を生成してもよい。
なお、複数の観察光源jについてターゲット色彩値L2ij,a2ij,b2ijを設定する場合、これらのターゲット色彩値と予測使用量とを対応付けた出力プロファイルを生成してもよい。
S214の処理後、第一の色材CL1の使用量Dci,Dmi,Dyi,Dkiと、予測された第二の色材CL2の使用量dci,dmi,dyi,dki,dlci,dlmiと、を対応付けて元LUT240を生成する処理が行われる(S216)。元LUT240の格子点G1はN2よりも多いN1個であるため、例えば、図11(c)に示すようなN2個の第二格子点G2を有する中間LUT245を生成し、その後、図11(d)に示すようなN1個の第一格子点G1を有する元LUT240を生成することにする。図11(a)に示す入力プロファイルPR1においてターゲット色彩値L2i,a2i,b2iに対応する色材使用量Dci,Dmi,Dyi,Dkiと、図11(b)に示す出力プロファイルPR2においてターゲット色彩値L2i,a2i,b2i(又はL2ij,a2ij,b2ij)に対応する色材使用量dci,dmi,dyi,dki,dlci,dlmiと、を対応付けると、図11(c)に示す中間LUT245が生成される。この中間LUT245から元LUT240を生成するためには、例えば、第二格子点G2ではない第一格子点G1の出力使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmを複数の第二格子点G2の出力使用量から補間演算により算出すればよい。入力色空間が4次元のCMYK色空間である場合、例えば、Kの使用量別のCMY色空間において四面体補間や六面体補間といった公知の補間方法により第一格子点G1の出力使用量を求めることができる。
なお、元LUT240を生成する際、色再現精度のみならず、色再現画像160の粒状性や階調性等の画質要素を考慮してもよい。元LUT生成時に色再現画像160の粒状性や階調性を調整することについては、後述する。
また、必要に応じて、入力色空間の中で第一の領域R1と第二の領域R2との境界部分Rb(図2参照。)に規定される色材使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmをスムージングしてもよい。例えば、cmyklclm色空間の出力使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmのそれぞれについて、第一の領域R1内の格子点における出力使用量と第二の領域R2内の格子点における出力使用量とが滑らかに繋がるように出力使用量を修正すると、境界部分Rbに規定される色材使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmをスムージングすることができる。
本技術のLUT生成方法は、測色値補正テーブルT1を用いることにより元LUT240を参照した色変換により得られる色再現画像160の色精度を検証する検査工程を有する(S218〜S230)。S216の処理後、まず、プルーフ機100で第二カラーチャート161の印刷物151を形成するためにカラーチャート361の印刷物351を形成するためのチャートデータDC1を取得する処理が行われる(S218)。このチャートデータDC1は、印刷本機300で使用される第一の色材CL1の使用量Dci,Dmi,Dyi,Dkiに対応するデータであり、印刷条件DT1に応じたデータとされている。S218の処理後、チャートデータDC1を元LUT240に従って変換して色再現画像160として第二カラーチャート161を被印刷物M2に形成する処理が行われる(S220)。得られる印刷物151は、図2に示すように、複数のパッチ162が2次元に並べられた第二カラーチャート161が形成されている。パッチ162の総数は、第二格子点G2の数N2と同じである。
S220の処理後、第二カラーチャート161を測色器802で測色して第三の測色結果(色彩値L3,a3,b3)を取得する処理が行われる(S222)。観察光源L12は、例えば、測色器802に設けられている光源とされる。測色器802は、各パッチ162を測色して色彩値L3i,a3i,b3iを出力する。ホスト装置H2は、測色器802から色彩値L3i,a3i,b3iを取得し、RAM12といったメモリーに格納する。
色彩値L3,a3,b3は、画像形成システムSY3の測色器802から得られる値であり、印刷システムSY2の基準の測色器801から得られる値とは異なることがある。そこで、測色値補正テーブルT1に基づいて色彩値L3,a3,b3を基準の測色器801による第四の測色結果(変換色彩値L4,a4,b4)に変換する処理が行われる(S224)。測色値補正テーブルT1の補正値をΔLci,Δaci,Δbciとすると、変換色彩値L4i,a4i,b4iは、例えば、
L4i=L3i+ΔLci
a4i=a3i+Δaci
b4i=b3i+Δbci
とすることができる。ΔLci=L1i−L2i、Δaci=a1i−a2i、Δbci=b1i−b2iであれば、
L4i=L3i+L1i−L2i
a4i=a3i+a1i−a2i
b4i=b3i+b1i−b2i
となる。むろん、変換処理は、上記変換式以外にも、多次項式補間による変換処理、ルックアップテーブルを参照する変換処理、ニューラルネットワークによる変換処理、等でもよい。
S224の処理後、基準の測色器801による色彩値L1i,a1i,b1iに対する変換色彩値L4i,a4i,b4iの色精度を算出する処理が行われる(S226)。色精度は、例えば、各パッチ(i)の色差ΔEi={(L4i−L1i)2+(a4i−a1i)2+(b4i−b1i)21/2で表すことができ、CIE DE2000の色差式(ΔE2000)に基づいて算出してもよい。色精度は、変換した測色結果(L4,a4,b4)と第一の測色結果(L1,a1,b1)との違いを表す。
S226の処理後、ホスト装置H2は、求めた色精度が基準内であるか否かを判定し、判定結果をディスプレイ40に表示する(S228)。色精度が基準内であるか否かの判定は、例えば、色差ΔEiが閾値TEi(例えば1.0)以下であるか否かを判定することにより行うことができる。判定結果の表示は、パッチ(i)毎でもよいし、全てのパッチ(i)について色精度が基準内であるか否かの表示でもよい。また、判定結果が基準内であるか否かに応じて処理が分かれる(S230)。
変換色彩値L4i,a4i,b4iと基準の色彩値L1i,a1i,b1iとの違い(色精度)が基準を超える場合、例えば、ΔEi>TEiであるパッチ(i)がある場合、色精度が基準内(例えば全てのパッチ(i)についてΔEi≦TEi)となるようにターゲット色彩値を(L2i,a2i,b2i)から(L5i,a5i,b5i)に修正する処理が行われ(S232)、その後、S214〜S230の処理が行われる。色精度を算出するための変換色彩値L4i,a4i,b4i及び基準の色彩値L1i,a1i,b1iが既知であるので、例えば、
L5i=L2i+L1i−L4i
a5i=a2i+a1i−a4i
b5i=b2i+b1i−b4i
を目標にして元のターゲット色彩値L2i,a2i,b2iを修正することができる。例えば、変換色彩値の明度L4iが基準の色彩値の明度L1iよりも基準を超えて低い(暗い)場合、ターゲット色彩値の明度が高く(明るく)なるように修正される。図12(a)には、色材CL1の使用量Dci,Dmi,Dyi,Dkiと修正後のターゲット色彩値L5i,a5i,b5iとをN2個の第二格子点G2について対応付けた入力プロファイルPR3が示されている。
S232の処理後、まず、修正後のターゲット色彩値L5i,a5i,b5iに近似するように第二の色材CL2の使用量dci,dmi,dyi,dki,dlci,dlmiを予測する処理が行われる(S214)。図12(b)には、修正後のターゲット色彩値L5i,a5i,b5iと予測使用量dci,dmi,dyi,dki,dlci,dlmiとをN2個の第二格子点G2について対応付けた出力プロファイルPR4が示されている。S216では、第一の色材CL1の使用量Dci,Dmi,Dyi,Dkiと、新たに予測された第二の色材CL2の使用量dci,dmi,dyi,dki,dlci,dlmiと、が対応付けられることにより中間LUT245が補正され、元LUT240が補正される。図12(c)には、色材CL1の使用量Dci,Dmi,Dyi,Dkiと新たに予測された第二の色材CL2の使用量dci,dmi,dyi,dki,dlci,dlmiとをN1個の第一格子点G1について対応付けた補正後の元LUT241が示されている。その後のS218〜S228で色精度が基準内であるか否かの判定結果が表示され、S230で判定結果が基準内であるか否かに応じて処理が分かれる。
判定結果が基準内、例えば、全てのパッチ(i)についてΔEi≦TEiである場合、元LUT241が最終LUT200となり、LUT生成処理が終了する。図12(d)には、補正後の元LUT241と同じ最終LUT200が示されている。LUT200をプルーフ機100の記憶部U11に記憶させると、プルーフ機100が第一の色材CL1の使用量Dc,Dm,Dy,Dkに対応した入力データをLUT200に従って第二の色材CL2の使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmのデータに変換し、被印刷物M2に色再現画像160を印刷したプルーフ150を形成することができる。
以上のようにして、取得された印刷条件DT1と、取得された使用機種情報DT2で表される使用機種と、の組合せに応じた測色値補正テーブルT1を参照することにより、元LUT240に規定される色材CL1の使用量Dc,Dm,Dy,Dkと色材CL2の使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmの対応関係を基準の測色器801の使用機種による測色結果に基づいた対応関係に近付けるように元LUT240を補正して最終LUT200を生成することができる。このLUT200を参照して色変換を行うと、測色器の違いによる測色結果の違いが補正される。このため、本技術は、測色器の違いによる測色結果の違いを補正する専用の変換処理を行う必要が無く、この専用の変換処理による誤差が発生しない。従って、本技術は、印刷本機300の色材の使用量とプルーフ機100の色材の使用量との対応関係を規定したLUT200を用いる場合に色精度を向上させることが可能となる。
また、本技術は、測色値補正テーブルT1を作成するためのカラーチャート361に印刷プルーフの最終目標物の色材CL1を使用しているので、印刷用に特化した高精度の測色値補正を実現することが可能である。
さらに、過去に行った印刷条件と測色器の使用機種との組合せのもとに作成した測色値補正テーブルT1が既にデータベースDB1に登録されていれば、再度、測色値補正テーブルT1を作成する必要が無い。このため、LUT作成の工数削減に繋がる。
(6)元ルックアップテーブルに含まれる少格子点ルックアップテーブルの特徴:
以下、本技術の付加的な特徴を順次、説明する。
図3に示す少格子点LUT210は、元LUT240の第一格子点G1のN1個よりも少ない数の選択格子点G5について入力使用量と出力使用量との対応関係を規定した仮想のLUTである。選択格子点G5は、包括領域R9に対して特定色参照格子点G3,G4よりも低密度に配置される第二格子点G2であり、対応する色のパッチ362がカラーチャート361に含まれる。以下、少格子点LUT210の特徴を説明する。
上述したように、CMYK色空間は4次元であるため、CMYKそれぞれの使用量についてNg段階の格子点を設ける場合、元LUT240の格子点数はN1=Ng4個となり、Ng=17であればN1=83521個にもなる。そこで、少格子点LUT210の格子点G5は、元LUT240の格子点数N1よりも少ないN3個にしている。
少格子点LUT210の格子点G5の数N3は、CMYKそれぞれの色材使用量についてNs段階(Nsは2≦Ns<Ngを満たす整数)としてNs4個にする考えもある。この思想も本技術に含まれるが、CMYKのいずれか1色(選択色とする。)の色材使用量を固定して残りの3色で形成される3次元色空間のガマットは選択色の色材使用量に応じて変わるので、N3<Ns4個にしてもよい。ガマットとは、色再現領域の大きさ若しくは体積のことであり、例えば、L***色空間内の大きさ若しくは体積で表される。例えば、Kの色材CL3は、明度及び彩度を下げる効果をもたらす色材であり、(C,M,Y,K)=(50%,30%,10%,0%)のCMYの色に対して、(C,M,Y,K)=(50%,30%,10%,100%)のCMYKの色は、暗く、彩度が低く再現されることになる。このようなことから、Kの色材使用量をある一つの有限値(例えばK=10%)に固定したCMYK色空間のガマットは、Kを全く使わないCMY色空間のガマットよりも小さくなる。Kの色材を一定量加えることで、加えないときよりもガマットが小さくなるとも言える。
以上のことから、Kの色材使用量が多くて小さいガマットしか持たないCMY色空間に対しては、多くの格子点を持たせる必要が無い。逆に、Kを使用しないCMY色空間等、Kの色材使用量が少なくてガマットが大きいCMY色空間に対しては、離散的な格子点で色空間内の色を正確に記述するために多くの格子点を持たせる必要がある。そこで、図13の例のように、最終LUT200の格子点G1に対応するKの色材CL3の使用量のそれぞれ、すなわち、格子点G1のK軸の各位置について、Kの色材CL3の使用量に応じた数の格子点G5をCMYの色材CL4で表されるCMY色空間内に設けることにしている。具体的には、Kの色材使用量が少ないときにはガマットが大きいのでCMY色空間内の格子点の数を多くし、Kの色材使用量が多いときにはガマットが小さいのでCMY色空間内の格子点の数を少なくすることにしている。
図13は、Kの色材CL3の使用量毎の選択格子点G5の配置例を模式的に示している。最終LUT200の格子点G1のKの色材使用量がNg段階あるとき、CMY3次元色空間はNg個となる。図13の例では、Kの色材使用量が0%である場合、CMY色空間のガマットは、比較的広い範囲である。Kの色材使用量が25%である場合、CMY色空間のガマットは、K=0%の場合よりも狭い範囲である。そこで、K=0%(第一の使用量の例)に対応する選択格子点G5の数はK=25%(第二の使用量の例)に対応する選択格子点G5の数よりも多くしている。また、Kの色材使用量が50%である場合、CMY色空間のガマットは、K=25%の場合よりも狭い範囲である。従って、K=0%及びK=25%(第一の使用量の例)に対応する選択格子点G5の数はK=50%(第二の使用量の例)に対応する選択格子点G5の数よりも多くしている。さらに、Kの色材使用量が75%、100%の順に、CMY色空間のガマットがさらに狭くなる。従って、Kの色材使用量が多くなるほどCMY色空間の選択格子点G5の数を減らしている。なお、補間演算のためにCMY色空間に最低限23=8個の格子点G5を設けることにしている。
なお、Kにおける第一及び第二の使用量は、相対的なものであるため、例えば、第一の使用量としてK=75%とし第二の使用量としてK=100%としてもよい。むろん、各CKY色空間に設けられる格子点G5は、均等に配置されてもよいが、不均等に配置されてもよい。
最終的な格子点G1のKの各位置についてCMYの格子点G5の各位置を決めると、図3の例のように少格子点LUT210となる選択格子点G5の配置が決まったことになる。
以上説明したように、Kの色材使用量が比較的少ない第一の使用量である場合、CMY色空間のガマットは広くなる。一方、Kの色材使用量が比較的多い第二の使用量である場合、CMY色空間のガマットは狭くなる。本技術は、Kの色材の第一の使用量に対応する選択格子点G5の数がKの色材の第二の使用量に対応する選択格子点G5の数よりも多いので、入力色空間内に設けられる選択格子点G5の総数を適正な範囲内で少なくすることができる。従って、本技術は、LUTの生成をさらに容易にすることができる。
(7)第二の色材の使用量を予測する例:
LUT生成装置U0は、決定した光源数分のターゲット色彩値を同時に再現するインク量をインク量の最適量探索手法(最適化アルゴリズム)で算出することができる。予測部U32は、複数の観察光源L0について光源別入力プロファイルに規定されたターゲット色彩値L2ij,a2ij,b2ijへの近似性を評価する評価値Iに基づいて、色再現画像160に形成されるCMYKlclmの色材CL2の色彩値が観察光源毎にターゲット色彩値L2ij,a2ij,b2ijに近似するようにCMYKlclmの色材CL2の使用量を予測する。
図14は、ある分光反射率を有するターゲット(パッチ)から複数の観察光源下でそれぞれ色彩値を得る様子を模式的に説明している。ターゲットの分光反射率Rt(λ)は、通常、全可視波長領域において均一でない分布を有している。各光源は、それぞれ異なる分光エネルギーP(λ)の分布を有している。ターゲットに光源を照射したときの各波長の反射光の分光エネルギーは、ターゲット分光反射率Rt(λ)と分光エネルギーP(λ)を各波長について掛け合わせた値となる。さらに、反射光の分光エネルギーのスペクトルに対して人間の分光感度特性に応じた等色関数x(λ),y(λ),z(λ)をそれぞれ畳み込み積分し、係数kによって正規化することにより、3刺激値X,Y,Zを得ることができる。
Figure 0006349741

上記3刺激値X,Y,Zを所定の変換式によって変換することにより、色彩値L***を得ることができる。
図14に示すように、光源毎に分光エネルギーP(λ)のスペクトルが異なるので、最終的に得られるターゲット色彩値も光源に応じて異なることとなる。
図15は、ターゲット色彩値L2ij,a2ij,b2ijと同様の色を再現可能なインク量セットφを算出する最適インク量算出モジュール群の処理の流れを模式的に例示している。第二の色材CL2がCMYKlclmの色材である場合、インク量セットφは、吐出するCMYKlclmインクの使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmの組合せを意味する。
最適インク量算出モジュール群(予測部U32)は、インク量セット算出モジュール(ICM)P3a1、分光反射率予測モジュール(RPM)P3a2、色算出モジュール(CCM)P3a3、評価値算出モジュール(ECM)P3a4、を備える。
インク量セット算出モジュール(ICM)P3a1は、入力がCMYKの色材使用量である4次元の印刷色プロファイルPR1jから一つの格子点G1を選択し、該格子点G1に対応付けられているターゲット色彩値L2ij,a2ij,b2ijを取得する。この点は、入力がRGBの画像出力である特開2009-200820号公報記載の印刷システムと大きく異なる。
分光反射率予測モジュール(RPM)P3a2は、ICM P3a1からのインク量セットφ、具体的にはインク使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmの入力に応じて、当該インク量セットφに基づいてプルーフ機100が印刷用紙といった被印刷物M2にインクを吐出させたときの分光反射率R(λ)を予測分光反射率Rs(λ)として予測する。インク量セットφを指定すれば被印刷物M2上における各インクドットの形成状態が予測できるため、RPM P3a2は一意に予測分光反射率Rs(λ)を算出することができる。
ここで、図17〜20を参照して、RPM P3a2に用いられる予測モデル(分光プリンティングモデル)を説明する。図17には、プルーフ機100の記録ヘッド21を模式的に例示している。記録ヘッド21は、CMYKlclmのインク毎に複数のノズル21aを備えている。プルーフ機100は、CMYKlclmのインク毎の使用量をインク量セットφ(dc,dm,dy,dk,dlc,dlm)にする制御を行う。各ノズル21aから吐出されたインク滴は被印刷物M2上において多数のドットの集まりとなり、これによってインク量セットφ(dc,dm,dy,dk,dlc,dlm)に応じたインク被覆率の色再現画像160が被印刷物M2上に形成される。
RPM P3a2に用いられる予測モデル(分光プリンティングモデル)は、任意のインク量セットφ(dc,dm,dy,dk,dlc,dlm)で印刷を行った場合の分光反射率R(λ)を予測分光反射率Rs(λ)として予測するものである。分光プリンティングモデルにおいては、インク量空間における複数の代表点についてカラーパッチを印刷し、その分光反射率R(λ)を分光反射率計によって測定することにより得られた分光反射率データベースRDBを用意する。この分光反射率データベースRDBを使用したセル分割ユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデル(Cellular Yule-Nielsen Spectral Neugebauer Model)による予測を行うことにより、任意のインク量セットφで印刷を行った場合の予測分光反射率Rs(λ)を正確に予測する。
図18は、分光反射率データベースRDBの構造を模式的に例示している。本実施形態のインク量空間は6次元であるが、図の簡略化のためCM面のみ図示している。分光反射率データベースRDBは、インク量空間における複数の格子点のインク量セット(dc,dm,dy,dk,dlc,dlm)について実際に印刷及び測定をして得られた分光反射率R(λ)が記述されたLUTとなっている。このLUTは、各インク量軸を複数に分割する格子点を有している。なお、一部の格子点のみ実際に印刷及び測定をし、他の格子点については実際に印刷及び測定を行った格子点の分光反射率R(λ)に基づいて分光反射率R(λ)を予測してもよい。これにより、実際に印刷及び測定を行うカラーパッチの個数を低減させることができる。
分光反射率データベースRDBは、被印刷物の種類毎に用意される。分光反射率R(λ)は被印刷物上に形成されたインク膜(ドット)による分光透過率と被印刷物の反射率によって決まるものであり、被印刷物の表面物性(ドット形状が依存)や反射率の影響を大きく受けるからである。
RPM P3a2は、ICM P3a1の要請に応じて分光反射率データベースRDBを使用したセル分割ユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデルによる予測を実行する。この予測にあたっては、ICM P3a1から予測条件を取得し、この予測条件を設定する。例えば、被印刷物やインク量セットφを印刷条件として設定する。光沢紙を印刷用紙として予測を行う場合には、光沢紙にカラーパッチを印刷することにより作成した分光反射率データベースRDBが設定される。
分光反射率データベースRDBの設定ができると、ICM P3a1から入力されたインク量セットφ(dc,dm,dy,dk,dlc,dlm)を分光プリンティングモデルに適用する。セル分割ユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデルは、よく知られた分光ノイゲバウアモデルとユール・ニールセンモデルとに基づいている。簡略化のためCMYの3種類のインクを用いた場合のモデルについて説明するが、同様のモデルを本実施形態のCMYKlclmのインクセットを用いたモデルに拡張することができる。セル分割ユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデルについては、Color Res Appl 25, 4-19, 2000及びR Balasubramanian, Optimization of the spectral Neugebauer model for printer characterization, J. Electronic Imaging 8(2), 156-166 (1999)を参照。
図19は、分光ノイゲバウアモデルを模式的に例示している。分光ノイゲバウアモデルでは、任意のインク量セット(dc,dm,dy)で印刷したときの印刷物の予測分光反射率Rs(λ)が以下の式で与えられる。
Figure 0006349741

ここで、aiはi番目の領域の面積率であり、Ri(λ)はi番目の領域の分光反射率である。添え字iは、インクの無い領域(w)と、シアンインクのみの領域(c)と、マゼンタインクのみの領域(m)と、イエローインクのみの領域(y)と、マゼンタインクとイエローインクが吐出される領域(r)と、イエローインクとシアンインクが吐出される領域(g)と、シアンインクとマゼンタインクが吐出される領域(b)と、CMYの3つのインクが吐出される領域(k)をそれぞれ意味している。また、fc,fm,fyは、CMY各インクを1種類のみ吐出したときにそのインクで覆われる面積の割合(「インク被覆率(Ink area coverage)」と呼ぶ。)である。
インク被覆率fc,fm,fyは、図19(B)に示すマーレイ・デービスモデルで与えられる。マーレイ・デービスモデルでは、例えばシアンインクのインク被覆率fcは、シアンのインク量dcの非線形関数であり、例えば1次元ルックアップテーブルによってインク量dcをインク被覆率fcに換算することができる。インク被覆率fc,fm,fyがインク量dc,dm,dyの非線形関数となる理由は、単位面積に少量のインクが吐出された場合にはインクが十分に広がるが、多量のインクが吐出された場合にはインクが重なり合うためにインクで覆われる面積があまり増加しないためである。他の種類のMYインクについても同様である。
分光反射率に関するユール・ニールセンモデルを適用すると、前記(2)式は以下の(3a)式又は(3b)式に書き換えられる。
Figure 0006349741

ここで、nは1以上の所定の係数であり、例えばn=10に設定することができる。(3a)式及び(3b)式は、ユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデル(Yule-Nielsen Spectral Neugebauer Model)を表す式である。
本実施形態で採用するセル分割ユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデル(Cellular Yule-Nielsen Spectral Neugebauer Model)は、上述したユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデルのインク量空間を複数のセルに分割したものである。
図20(A)は、セル分割ユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデルにおけるセル分割の例を示している。ここでは、説明の簡略化のため、CMインクのインク量dc,dmの2つの軸を含む2次元インク量空間でのセル分割を描いている。インク被覆率fc,fmは、上述したマーレイ・デービスモデルにてインク量dc,dmと一意の関係にあるため、インク被覆率fc,fmを示す軸と考えることもできる。白丸は、セル分割のグリッド点(「格子点」と呼ぶ。)であり、2次元のインク量(被覆率)空間が9つのセルC1〜C9に分割されている。各格子点に対応するインク量セット(dc,dm)は、分光反射率データベースRDBに規定された格子点に対応するインク量セットとされている。すなわち、上述した分光反射率データベースRDBを参照することにより、各格子点の分光反射率R(λ)を得ることができる。従って、各格子点の分光反射率R(λ)00,R(λ)10,R(λ)20・・・R(λ)33は、分光反射率データベースRDBから取得することができる。
本実施形態では、セル分割がCMYKlclmの6次元インク量空間で行われ、各格子点の座標も6次元のインク量セットφ(dc,dm,dy,dk,dlc,dlm)によって表される。各格子点のインク量セットφに対応する格子点の分光反射率R(λ)は、分光反射率データベースRDB(例えばコート紙のもの)から取得されることとなる。
図20(B)は、セル分割モデルにて使用するインク被覆率fcとインク量dcとの関係を示している。ここでは、1種類のインクのインク量の範囲0〜dcmaxも3つの区間に分割され、区間毎に0から1まで単調に増加する非線形の曲線によってセル分割モデルにて使用する仮想的なインク被覆率fcが求められる。他のインクについても同様にインク被覆率fm,fyが求められる。
図20(C)は、図20(A)の中央のセルC5内にある任意のインク量セット(dc,dm)にて印刷を行った場合の予測分光反射率Rs(λ)の算出方法を示している。インク量セット(dc,dm)にて印刷を行った場合の予測分光反射率Rs(λ)は、以下の式で与えられる。
Figure 0006349741
ここで、(4)式におけるインク被覆率fc,fmは図20(B)のグラフで与えられる値である。また、セルC5を囲む4つの格子点に対応する分光反射率R(λ)11,(λ)12,(λ)21,(λ)22は分光反射率データベースRDBを参照することにより取得することができる。これにより、(4)式の右辺を構成するすべての値を確定することができ、その計算結果として任意のインク量セットφ(dc,dm)にて印刷を行った場合の予測分光反射率Rs(λ)を算出することができる。波長λを可視波長域にて順次シフトさせていくことにより、可視光領域における予測分光反射率Rs(λ)を得ることができる。インク量空間を複数のセルに分割すれば、分割しない場合に比べて予測分光反射率Rs(λ)をより精度良く算出することができる。
以上のようにして、RPM P3a2は、ICM P3a1の要請に応じて予測分光反射率Rs(λ)を予測する。
予測分光反射率Rs(λ)が得られると、色算出モジュール(CCM)P3a3は当該予測分光反射率Rs(λ)の物体に複数の観察光源L0を照射したときの予測色彩値を算出する。この予測色彩値には、例えば、CIE L***色空間のL***値が用いられる。予測色彩値を算出する流れは、図14及び上記(1)式に示したものと同様である。
Figure 0006349741

(5)式に示すように、予測分光反射率Rs(λ)に各光源の分光エネルギーのスペクトルを乗算し、等色関数による畳み込み積分をし、さらに3刺激値をL***値に変換することにより、予測色彩値Ld,ad,bdが求まる。予測色彩値は観察光源L0毎に算出される。
評価値算出モジュール(ECM)P3a4は、各観察光源についてターゲット色彩値L2ij,a2ij,b2ijと予測色彩値Ld,ad,bdとの色差ΔEを算出する。色差は、ΔE={(Ld−LD2+(ad−aD2+(bd−bD21/2により算出してもよいし、CIE DE2000の色差式(ΔE2000)に基づいて算出してもよい。観察光源L0としてD50,D65,A光源が選択された場合、各光源の色差をΔED50,ΔED65,ΔEAと表記することにする。ターゲット色彩値LD,aD,bDへの近似性を評価する評価値I(φ)は、インク使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmに依存する評価関数であり、例えば、以下の式によって算出することができる。
Figure 0006349741

ここで、jは、観察光源を表している。上述した例では、j=1はD50光源を表し、j=2はD65光源を表し、j=3はA光源を表す。Nは、選択された観察光源の数を表している。ΔEjは、観察光源jの下でターゲット色彩値LD,aD,bDと予測色彩値Ld,ad,bdとの色差を表している。wjは、各観察光源下での色差ΔEjに対する重みを表している。本実施形態では重みwjが均等であるものとして説明するが、均等でなくてもよい。
評価値I(φ)は、各色差ΔEjが小さくなると小さくなり、ターゲット色彩値と予測色彩値とが各観察光源において総合的に近いほど小さくなる性質を有している。ICMP3a1がインク量セットφをRPM P3a2とCCM P3a3とECM P3a4に出力することにより、最終的に評価値I(φ)がICM P3a1に返される。ICM P3a1は、インク量セットφに対応する評価値I(φ)を算出することを繰り返すことにより、目的関数としての評価値I(φ)が極小化するようなインク量セットφの最適解を算出する。この最適解を算出する手法としては、例えば勾配法といった非線形最適化手法を用いることができる。
図16は、CIE L***色空間において、各観察光源下のターゲット色彩値LD,aD,bDと、インク量セットφが最適化されていく際の各観察光源下の予測色彩値Ld,ad,bdの推移を示している。インク量セットφ(dc,dm,dy,dk,dlc,dlm)は、各色差ΔEjが次第に小さくなるように最適化されていく。このようにして、観察光源毎にターゲット色彩値LD,aD,bDに近似する色彩値の色を色再現画像160に再現させることが可能なインク量セットφが算出される。
最適化処理の終了条件は、例えば、色差ΔEjが閾値TEj以下となったときとすることができる。閾値TEjは、各観察光源jに設けられ、同じ値のみならず、互いに異なる値でもよい。全ての観察光源jについてΔEj≦TEjとなると、最適化処理が終了する。このようにして、予測部U32は、第二の色材CL2の使用量を予測する。
(8)色再現画像を形成する例:
図17は、上記LUT200を記憶したプルーフ機(画像形成装置)100で行われる色再現画像出力制御処理を例示している。この処理は、例えば、色再現画像160の形成要求をプルーフ機100が受け付けたときに開始する。
処理が開始すると、プルーフ機100は、印刷本機300で印刷物350の形成に使用されるCMYKの色材CL1の使用量Dc,Dm,Dy,Dkに対応した入力データを取得する(S302)。必要に応じて、S304では、色変換処理に使用するLUT200を選択する。
S306では、LUT200を参照して、CMYKの色材使用量Dc,Dm,Dy,Dkのデータを、プルーフ機100で色再現画像160の形成に使用されるCMYLlclmの色材CL2の使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmのデータに変換する。色材使用量Dc,Dm,Dy,Dkに一致するLUT200の入力点が無い場合には、CMYK色空間において色材使用量Dc,Dm,Dy,Dkに近隣する複数の入力点のそれぞれに対応したCMYLlclmの色材使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmを用いてDc,Dm,Dy,Dkに対応するdc,dm,dy,dk,dlc,dlmを補間すればよい。このようにして、LUT200に従ってCMYKの色材使用量Dc,Dm,Dy,DkをCMYLlclmの色材使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmに変換することができる。
S308では、色材使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmのデータに対してハーフトーン処理を行い、使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmに対応したドットの形成状況を表す多値データを生成する。ハーフトーン処理には、ディザ法、誤差拡散法、濃度パターン法、等を用いることができる。S310では、得られたドットの形成状況を表す多値データを記録ヘッド21の各走査パス及び各ノズル21aに割り振って出力制御データを生成する。記録ヘッド21は、前記出力制御データに従って被印刷物M2にインクドットを形成し、色再現画像160を有するプルーフ150を形成する。得られる色再現画像160と印刷本機300で形成される印刷画像360とは、印刷システムSY2にある基準の測色器801で測色したときの色精度が良好である。
(9)元LUT生成時に色再現画像の粒状性を調整する例:
図21は、元LUT生成時に色再現画像160の粒状性を調整する様子を模式的に例示している。
色再現画像160の粒状性を変えた元LUTは、例えば、上述した元LUT240の出力使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmを変えることにより生成することができる。図21に示す例は、分かり易く示すため、kの1ドットがcの1ドットとmの1ドットとyの1ドットの組合せに等価である場合にkの使用量dkの少なくとも一部とcmyの使用量の少なくとも一部とを置き換える様子を示している。入力色空間内の所望領域のkの使用量dkの少なくとも一部Δdをcmyの使用量に置き換えると、前記所望領域について、粒状性指標値IN1の小さい、すなわち、比較的明度の低いkのドットが少ないか無くて比較的明度の高いcmyのドットが多い粒状感の小さい色再現画像160が形成される元LUT251を生成することができる。また、所望領域のcmyの使用量dc,dm,dyの少なくとも一部Δdをkの使用量に置き換えると、前記所望領域について、粒状性指標値IN1の大きい、すなわち、比較的明度の高いcmyのドットが少ないか無くて比較的明度の低いkのドットが多い粒状感の大きい色再現画像160が形成される元LUT252を生成することができる。
色再現画像160の粒状感を変えるためには、cの1ドットとlcの2以上のドットとを置き換えたり、mの1ドットとlmの2以上のドットとを置き換えたりしてもよい。所望領域のcの使用量dcの少なくとも一部Δdをlcの使用量に置き換えたりmの使用量dmの少なくとも一部Δdをlmの使用量に置き換えたりすると、所望領域について、粒状性指標値IN1の小さい、すなわち、比較的明度の低いcmのドットが少ないか無くて比較的明度の高いlclmのドットが多い粒状感の小さい色再現画像160が形成される元LUT251を生成することができる。
また、粒状性指標値IN1に基づいて元LUT251,252を生成してもよい。
色再現画像160の粒状性を定量化する粒状性指標値IN1は、例えば、以下の式で表すことができる。
Figure 0006349741

ここで、aLは明度補正項、WS(u)は画像のウイナースペクトラム、VTFは視覚の空間周波数特性、uは空間周波数、である。粒状性指標値IN1の思想は、例えば、Makoto Fujino,Image Quality Evaluation of Inkjet Prints, Japan Hardcopy '99, p.291-294に示されている。なお、(7)式は一次元で示しているが、空間周波数u,vの関数として二次元画像の空間周波数を算出することは容易である。
粒状性指標値IN1は、ある色再現画像を観察者が視認したときに、その観察者が感じる粒状感(あるいはノイズの程度)である。IN1が小さい程、観察者が感じる粒状感は小さくなる。むろん、IN1は、色再現画像を形成したときの粒状性を評価する指標値であればよく、他の式を用いることも可能である。粒状性指標値IN1を求める詳細は、例えば、特表2007-516663号公報に示されている。
粒状性指標値IN1は、例えば、図1に示すプルーフ機100の記憶部U11に元LUTを記憶させ、図17のS306の元LUTを参照した色変換、及び、S308のハーフトーン処理により得られる色再現画像160形成用の多値データ、すなわち、色材使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmに対応したドットの形成状況を表す多値データに基づいて算出することができる。この多値データがあれば、実際に色再現画像160を被印刷物M2に形成しなくてもドットの形成状況をシミュレートすることによってIN1を求めることができる。従って、元LUTを構成する各格子点G1に対応付けられた出力使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmのベタの画像(巨視的に一様な画像)に対して前記のハーフトーン処理を行って得られる多値データからIN1を求めると、各格子点G3,G4に粒状性指標値IN1を対応付けることができる。むろん、被印刷物M2に形成された色再現画像160をスキャナーといった画像読み取り装置等で読み取り、該読み取った情報に基づいて色再現画像160形成用の多値データを取得し、この多値データに基づいてIN1を算出してもよい。
(10)元LUT生成時に色再現画像の階調性を調整する例:
図22は、元LUT生成時に色再現画像160の階調性を調整する様子を模式的に例示している。
色再現画像160の階調性を変えた元LUTは、例えば、上述した元LUT240の出力使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmを変えることにより生成することができる。図22に示す例は、分かり易く示すため、横軸にCMYK色空間のCの入力使用量Dc、すなわち、格子点のCの座標を示し、縦軸にcmyklclm色空間のcの出力使用量dc、すなわち、格子点に格納されるcの第二の色材CL2の使用量を示している。むろん、横軸にはCMYK色空間のM,Y,Kの入力使用量Dm,Dy,Dkを適用することが可能であり、縦軸にはcmyklclm色空間のm,y,k,lc,lmの出力使用量dm,dy,dk,dlc,dlmを適用することが可能である。図22中、元LUT253,254に示される白丸は、元LUT240における出力使用量dcを示している。図22の例では、Dc軸に等間隔に入力使用量変数Di(iは1からnまでの整数、nは3以上の整数)を設け、Diに対応する出力使用量関数dc(Di)を示している。
階調変化が滑らかであることは、出力使用量関数dc(Di)の微小変化Δdc(Di)={dc(Di+1)−dc(Di)}/ΔDの変動が小さいことを意味する。また、階調変化が粗いことは、微小変化Δdc(Di)の変動が大きいことを意味する。そこで、階調性指標値IN2は、微小変化Δdc(Di)の微小変化ΔΔdc(Di)={Δdc(Di+1)−Δdc(Di)}/ΔDの絶対値の平均と定義してもよい。
IN2=Σ{|ΔΔdc(Di)|}/(n−2)
ただし、Σはi=1からi=n−2までの{|ΔΔdc(Di)|}の総和を意味する。
得られる階調性指標値IN2は、小さくなるほど階調変化が滑らかになることを意味し、大きくなるほど階調変化が粗くなることを意味する。従って、第一の色材CL1の使用量(例えばDc)の変化に対する第二の色材CL2の使用量(例えばdc)の変化が極力変動しないように第二の色材CL2の使用量(例えばdc)を変えると、階調性指標値IN2の小さい、すなわち、階調変化が滑らかな色再現画像160が形成される元LUT253を生成することができる。また、第一の色材CL1の使用量(例えばDc)の変化に対する第二の色材CL2の使用量(例えばdc)の変化がより変動するように第二の色材CL2の使用量(例えばdc)を変えると、階調性指標値IN2の大きい、すなわち、階調変化が粗い色再現画像160が形成される元LUT254を生成することができる。
また、階調性指標値IN2に基づいて元LUT253,254を生成してもよい。
(11)変形例:
本発明は、種々の変形例が考えられる。
例えば、LUT200を記憶しているコンピューターにプリンターといった記録装置が接続され、前記LUT200に従って第一の色材の使用量から第二の色材の使用量を求め、求めた第二の色材の使用量となるように記録装置で色再現画像を形成する場合、コンピューターと記録装置が画像形成装置を構成する。画像形成装置は、記録装置以外にも、ディスプレイといった画像出力装置等が含まれる。色再現画像には、画像出力装置の画面上の画像が含まれる。
印刷機で印刷物の形成に使用される第一の色材は、CMYKの組合せ以外にも、5色の組合せ、3色の組合せ、等でもよい。画像形成装置で色再現画像の形成に使用される第二の色材は、CMYKlclmの組合せ以外にも、7色以上の組合せでもよいし、5色以下の組合せでもよい。第二の色材として使用可能な色材の色には、cmyklclm以外にも、or(オレンジ)、gr(グリーン)、b(ブルー)、v(バイオレット)、dy(ダークイエロー)、lk(ライトブラック)、llk(ライトライトブラック)、無着色、等が含まれる。無着色の色材には、被印刷物に光沢を付与する色材、有色の色材を保護する色材、等が含まれる。
上述した処理は、順番を入れ替える等、適宜、変更可能である。例えば、図6の第一測色結果取得処理において、S116の第一の測色結果を出力する処理の後にS106の取得条件を出力する処理を行ってもよい。
補正データ(T1)を生成するため印刷機(例えば印刷本機300)で形成される画像印刷物は、LUTを生成するための第二カラーチャート161の構成と同じ構成のカラーチャート361であるとLUTを効率良く生成することができるので好ましいものの、第二カラーチャート161の構成とは異なる構成の画像印刷物でもよい。また、カラーチャート361と第二カラーチャート161の構成が同じであると補間演算を行わずに色精度を算出することができるので好ましいものの、カラーチャート361と第二カラーチャート161の構成が違っていても補間演算を行うことにより色精度を算出することができる。
なお、基準の第一の測色装置の機種別に補正データ(T1)を作成すると測色装置の使用機種に合わせて色精度を向上させることができるので好ましいものの、補正データ(T1)を測色装置の機種別にしない場合も本技術に含まれる。また、印刷物350の形成に対して設定される印刷条件DT1のそれぞれについて補正データ(T1)を作成すると印刷条件DT1に合わせて色精度を向上させることができるので好ましいものの、補正データ(T1)を印刷条件別にしない場合も本技術に含まれる。
(12)結び:
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、印刷機の色材の使用量と画像形成装置の色材の使用量とを対応付けたLUTを用いる場合に色精度を向上させることが可能な技術等を提供することができる。むろん、従属請求項に係る構成要件を有しておらず独立請求項に係る構成要件のみからなる技術等でも、上述した基本的な作用、効果が得られる。
また、上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、公知技術並びに上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、等も実施可能である。本発明は、これらの構成等も含まれる。
100…プルーフ機(画像形成装置)、150…プルーフ、151…第二カラーチャートの印刷物、160…色再現画像、161…第二カラーチャート、162…パッチ、200…ルックアップテーブル(LUT)、210…少格子点ルックアップテーブル、230…部分ルックアップテーブル、240,241…元ルックアップテーブル(元LUT)、245…中間ルックアップテーブル(中間LUT)、300…印刷本機(印刷機)、350…印刷物、351…カラーチャートの印刷物(画像印刷物)、360…印刷画像、361…カラーチャート、362…パッチ、500…設定画面、801,802…測色器(測色装置)、CL1…第一の色材、CL2…第二の色材、DB1…測色値補正テーブルデータベース、DC1…チャートデータ、DT1…印刷条件、DT2…使用機種情報、G1…第一格子点、G2…第二格子点、G3,G4…特定色参照格子点、G5…選択格子点、H1,H2…ホスト装置、M1,M2…被印刷物、PR1〜PR4…プロファイル、R1…第一の領域、R1c…特定色領域、R2…第二の領域、R9…包括領域、SY1…プルーフシステム、SY2…印刷システム、SY3…画像形成システム、T1…測色値補正テーブル(補正データ)。

Claims (9)

  1. 印刷機で印刷物の形成に使用される第一の色材の使用量と、画像形成装置で色再現画像
    の形成に使用される第二の色材の使用量と、を対応付けたルックアップテーブルを生成す
    るルックアップテーブル生成方法であって、
    前記印刷機で形成された画像印刷物を第一の測色装置で測色した第一の測色結果と、前
    記画像印刷物を第二の測色装置で測色した第二の測色結果と、の違いを補正する補正デー
    タを生成する補正データ生成工程と、
    前記補正データを参照することにより、元ルックアップテーブルに規定される前記第一
    及び第二の色材の使用量の対応関係を前記第一の測色装置による測色結果に基づいた対応
    関係に近付けるように前記元ルックアップテーブルを補正して前記ルックアップテーブル
    を生成する元ルックアップテーブル補正工程と、を含み、
    前記補正データ生成工程では、前記印刷物の形成に対して設定可能な複数の印刷条件の
    それぞれについて前記印刷機で形成した前記画像印刷物を用いて前記補正データを生成する、ルックアップテーブル生成方法。
  2. 前記ルックアップテーブルは、前記第一の色材の色で表される入力色空間に含まれる複
    数の第一格子点について前記第一及び第二の色材の使用量の対応関係を規定しており、
    前記補正データ生成工程では、前記画像印刷物として、前記第一格子点の少なくとも一
    部の格子点である第二格子点に対応した色のパッチを有するカラーチャートの印刷物を用
    いる、請求項1に記載のルックアップテーブル生成方法。
  3. 前記補正データ生成工程では、前記画像印刷物として、前記入力色空間のうち特定色を
    含む第一の領域を除いた第二の領域における前記第二格子点の密度よりも前記第一の領域
    における前記第二格子点の密度を高くして前記第二格子点に対応した色のパッチを形成し
    たカラーチャートの印刷物を用いる、請求項2に記載のルックアップテーブル生成方法。
  4. 前記カラーチャートを前記第二の測色装置で測色した第二の測色結果に基づいて前記第
    一及び第二の色材の使用量の対応関係を規定して前記元ルックアップテーブルを生成する
    元ルックアップテーブル生成工程をさらに含む、請求項2又は請求項3に記載のルックア
    ップテーブル生成方法。
  5. 前記元ルックアップテーブル補正工程は、
    前記印刷機で前記カラーチャートの印刷物を形成するためのチャートデータを前記元
    ルックアップテーブルに従って変換して前記色再現画像として第二カラーチャートを形成
    する工程と、
    該第二カラーチャートを前記第二の測色装置で測色して第三の測色結果を取得する工
    程と、
    前記補正データに基づいて前記第三の測色結果を前記第一の測色装置による測色結果
    に変換する工程と、
    前記変換した測色結果と前記第一の測色結果との違いが基準を超える場合に該基準内
    となるように前記元ルックアップテーブルを補正する工程と、を含む、請求項4に記載の
    ルックアップテーブル生成方法。
  6. 前記元ルックアップテーブル生成工程は、
    前記第一の色材の使用量と、前記第二の測色結果に基づいたターゲット色彩値と、を
    対応付ける工程と、
    前記色再現画像に形成される前記第二の色材の前記第二の測色装置による色彩値が前
    記ターゲット色彩値に近似するように前記第二の色材の使用量を予測する工程と、
    前記第一の色材の使用量と、予測された前記第二の色材の使用量と、を対応付けて前
    記元ルックアップテーブルを生成する工程と、を含み、
    前記元ルックアップテーブル補正工程では、前記変換した測色結果と前記第一の測色結果との違いが前記基準を超える場合に該基準内となるように前記ターゲット色彩値を修正
    することにより前記元ルックアップテーブルを補正する、請求項5に記載のルックアップ
    テーブル生成方法。
  7. 前記第一の測色装置に含まれる複数の機種の中から前記ルックアップテーブルを生成す
    るために使用する使用機種を表す使用機種情報を取得する使用機種取得工程をさらに含み

    前記補正データ生成工程では、前記複数の機種のそれぞれについて該機種に応じた前記
    補正データを生成し、
    前記元ルックアップテーブル補正工程では、取得された前記使用機種情報で表される使
    用機種に応じた前記補正データを参照することにより、前記元ルックアップテーブルに規
    定される前記第一及び第二の色材の使用量の対応関係を前記使用機種による測色結果に基
    づいた対応関係に近付けるように前記元ルックアップテーブルを補正して前記ルックアッ
    プテーブルを生成する、請求項1〜 請求項6のいずれか一項に記載のルックアップテーブ
    ル生成方法。
  8. 前記印刷物の形成に対して設定可能な複数の印刷条件の中から前記ルックアップテーブ
    ルを生成するために使用する印刷条件を取得する印刷条件取得工程と、
    前記第一の測色装置に含まれる複数の機種の中から前記ルックアップテーブルを生成す
    るために使用する使用機種を表す使用機種情報を取得する使用機種取得工程と、をさらに
    含み、
    前記補正データ生成工程では、前記印刷条件と前記機種との組合せのそれぞれについて
    該組合せを構成する前記印刷条件及び前記機種に応じた前記補正データを生成し、
    前記元ルックアップテーブル補正工程では、取得された前記印刷条件と、取得された前
    記使用機種情報で表される使用機種と、の組合せに応じた前記補正データを参照すること
    により、前記元ルックアップテーブルに規定される前記第一及び第二の色材の使用量の対
    応関係を前記使用機種による測色結果に基づいた対応関係に近付けるように前記元ルック
    アップテーブルを補正して前記ルックアップテーブルを生成する、請求項1〜 請求項6の
    いずれか一項に記載のルックアップテーブル生成方法。
  9. 印刷機で印刷物の形成に使用される第一の色材の使用量と、画像形成装置で色再現画像
    の形成に使用される第二の色材の使用量と、を対応付けたルックアップテーブルであって
    前記印刷物の形成に対して設定可能な複数の印刷条件のそれぞれについて前記印刷機で形成された画像印刷物を第一の測色装置で測色した第一の測色結果と、前記画像印刷物を第二の測色装置で測色した第二の測色結果と、の違いを補正する補正データを参照することにより元ルックアップテーブルに規定される前記第一及び第二の色材の使用量の対応関係を前記第一の測色装置による測色結果に基づいた対応関係に近付けるように前記元ルックアップテーブルを補正して生成したルックアップテーブルを記憶する記憶部と、
    前記ルックアップテーブルを参照して色変換を行う色変換部と、を備えた色変換装置。
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