JP2016005229A - 画像処理装置、及び、画像処理プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】網点画像の色再現精度を向上させることが可能な技術を提供する。【解決手段】階調データ生成部U1は、網点画像360を表す網点データDT1に基づいて、網点面積率rに対応した階調値を網点の周縁部R32に格納し、且つ、該周縁部R32で囲まれたコア部R31に網点画像360の網点部分R11の色に対応した階調値を格納した入力階調データDT2を生成する。色変換部U2は、画像形成装置(100)で使用される第二の色材CL2の使用量を表す出力階調データDT4に入力階調データDT2を変換する。該色変換部U2は、コア部R31の階調値に対して第一の色変換を行い、周縁部R32の階調値に対して第一の色変換とは異なる第二の色変換を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、印刷機で形成される網点画像を色再現するためのデータを生成する技術に関する。
印刷本機を使用する前に印刷本機で形成される印刷物の色味等を確認するため、印刷プルーフ機でプルーフを形成して確認することが行われている。オフセット印刷機等の印刷本機では、例えば、CMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)といった4種類の色材の網点により印刷物が形成される。印刷本機と同じCMYKの色材を印刷プルーフ機に用いると高価になるため、印刷本機の色材とは異なるインクを使用するインクジェットプリンター等が印刷プルーフ機として用いられている。
特許文献1には、オフセット印刷機で形成されるCMYKの網点構造をインクジェットプリンターで色再現する印刷システムが示されている。この印刷システムは、例えば、2値化された2400dpiの網点画像データを入力し、プリンターの出力解像度1440dpiへの解像度変換及び256階調への多階調化を行い、得られる画像データに対して平滑化処理、色変換処理、及び、ハーフトーン処理を行ってプルーフを印刷する。その際、オフセット印刷においては目立たないYに関連するモアレがプルーフで目立つ現象を抑制するため、画像データのうちのY成分のみに対して平滑化処理を行うか、又は、Y成分に対してCMK成分よりも相対的に強い平滑化処理を行っている。
特開2010−264739号公報
入力される網点画像データは2値データであるため、多階調化された画像データの各画素のうち、網点が形成される部分の画素には一定の高濃度を表す階調値が格納され、網点が形成されない部分の画素には濃度ゼロを表す階調値が格納される。このことは、網点印刷物の単位面積に対する網点部分の面積の比率を意味する網点面積率の大小にかかわらず、同じである。一方、例えば、Cしか使用しない網点画像であっても、網点面積率の大きい画像と網点面積率の小さい画像とで色味が異なることがある。上記印刷システムは、網点面積率が違っても256階調の画像データにおける各画素のうち網点が形成される部分の画素に同じ階調値が格納されるため、前述したような網点面積率の違いによる網点画像の色味の違いが再現されないことがある。上記平滑化処理により一部の画素に中間調を表す階調値が格納されるものの、該中間調を表す階調値は網点面積率とは無関係に生成されるため、前述の課題は解決されない。
尚、上記のような問題は、インクジェットプリンターを用いるプルーフ技術に限らず、また、オフセット印刷機のためのプルーフ技術に限らず、種々の技術についても同様に存在する。
以上を鑑み、本発明の目的の一つは、網点画像の色再現精度を向上させることが可能な技術を提供することにある。
上記目的の一つを達成するため、本発明は、第一の色材を使用する印刷機で形成される網点画像を画像形成装置で色再現するためのデータを生成する画像処理装置であって、
前記網点画像を表す網点データに基づいて、網点面積率に対応した階調値を網点の周縁部に格納し、且つ、該周縁部で囲まれたコア部に前記網点画像の網点部分の色に対応した階調値を格納した入力階調データを生成する階調データ生成部と、
前記画像形成装置で使用される第二の色材の使用量を表す出力階調データに前記入力階調データを変換する色変換部と、を備え、
該色変換部は、前記コア部の階調値に対して第一の色変換を行い、前記周縁部の階調値に対して前記第一の色変換とは異なる第二の色変換を行う、態様を有する。
上述した態様は、網点画像の色再現精度を向上させることが可能な技術を提供することができる。
さらに、本発明は、画像処理装置を含む複合装置、上述した各部に対応した工程を含む画像処理方法、この画像処理方法を含む複合装置用の処理方法、上述した各部に対応した機能をコンピューターに実現させる画像処理プログラム、この画像処理プログラムを含む複合装置用の処理プログラム、これらのプログラムを記録したコンピューター読み取り可能な媒体、色変換に使用されるルックアップテーブル、上記第二の色変換に使用されるプロファイル、等に適用可能である。前述の装置は、分散した複数の部分で構成されてもよい。
網点プルーフ印刷の流れを模式的に例示する図。 プルーフシステムSY1の構成の例を模式的に示す図。 網点面積率rを算出する例を模式的に示す図。 (a),(b)はニアレストネイバー法による解像度変換の例を模式的に示す図、(c)は周縁部検出の例を説明するための模式図。 周縁部R32のDLP(プロファイル)変換の例を模式的に示す図。 混色時におけるDLP変換の例を模式的に示す図。 (a)はDLP400の構造の例を模式的に示す図、(b)はMM_LUT200の構造の例を模式的に示す図。 ホスト装置H2の構成の例を模式的に示すブロック図。 印刷制御処理の例を示すフローチャート。 カラーチャートを測色する例を模式的に示す図。 観察光源毎の印刷色プロファイルPR1の構造の例を模式的に示す図。 分光反射率に基づいて色彩値を算出するための計算例を説明する図。 インク量セットを最適化する処理の流れを模式的に例示する図。 インク量セットが最適化されていく様子を模式的に例示する図。 色再現画像出力制御処理の例を示すフローチャート。 分光反射率データベースの構造を模式的に例示する図。 分光ノイゲバウアモデルを模式的に例示する図。 セル分割ユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデルを模式的に例示する図。 MM_LUT生成処理の例を示すフローチャート。 DLP生成処理の例を示すフローチャート。 (a)〜(c)はDLPの出力値を補正する例を模式的に説明する図。 (a),(b)は網点面積率に応じた網点画像の見えの例を模式的に説明する図。 比較例において網点全体を最大階調値に変換する場合に出力階調データDT4を生成する様子を示す図。
以下、本発明の実施形態を説明する。むろん、以下の実施形態は本発明を例示するものに過ぎず、実施形態に示す特徴の全てが発明の解決手段に必須になるとは限らない。
(1)本技術の概要:
まず、図1〜22を参照して本技術の概要を説明する。
図2等にホスト装置H2として例示される画像処理装置は、階調データ生成部U1と色変換部U2を備え、第一の色材CL1を使用する印刷機(印刷本機300)で形成される網点画像360を画像形成装置(プルーフ機100)で色再現するためのデータを生成する。図1等に示すように、階調データ生成部U1は、前記網点画像360を表す網点データDT1に基づいて、網点面積率rに対応した階調値(例えばRc,Rm,Ry,Rkを表す階調値)を網点の周縁部R32に格納し、且つ、該周縁部R32で囲まれたコア部R31に前記網点画像360の網点部分R11の色に対応した階調値(例えばDc,Dm,Dy,Dkを表す階調値)を格納した入力階調データDT2を生成する。色変換部U2は、前記画像形成装置(100)で使用される第二の色材CL2の使用量(例えば図2に示すdc,dm,dy,dk,dlc,dlm)を表す出力階調データDT4に前記入力階調データDT2を変換する。該色変換部U2は、前記コア部R31の階調値に対して第一の色変換を行い、前記周縁部R32の階調値に対して前記第一の色変換とは異なる第二の色変換を行う。
また、図8に例示される画像処理プログラムP1は、第一の色材CL1を使用する印刷機(300)で形成される網点画像360を画像形成装置(100)で色再現するためのデータを生成するためのプログラムであり、階調データ生成機能と色変換機能をコンピューターに実現させる。前記階調データ生成機能は、前記網点画像360を表す網点データDT1に基づいて、網点面積率rに対応した階調値を網点の周縁部R32に格納し、且つ、該周縁部R32で囲まれたコア部R31に前記網点画像360の網点部分R11の色に対応した階調値を格納した入力階調データDT2を生成する。前記色変換機能は、前記画像形成装置(100)で使用される第二の色材CL2の使用量を表す出力階調データDT4に前記入力階調データDT2を変換する。該色変換機能は、前記コア部R31の階調値に対して第一の色変換を行い、前記周縁部R32の階調値に対して前記第一の色変換とは異なる第二の色変換を行う。
上記網点データDT1に基づいて生成される入力階調データDT2は、画像形成装置(100)で使用される第二の色材CL2の使用量を表す出力階調データDT4に変換される。変換前の入力階調データDT2は、網点の周縁部R32に網点面積率rに対応した階調値が格納され、且つ、コア部R31に網点画像360の網点部分R11の色に対応した階調値が格納されている。コア部R31の階調値に対しては第一の色変換が行われ、周縁部R32の階調値に対しては第一の色変換とは異なる第二の色変換が行われる。
図23は、上記第二の色変換を行わず網点全体を最大階調値255に変換する場合に出力階調データDT4を生成する比較例を模式的に示している。印刷本機で使用されるCTP(Computer To Plate)網点データDT1は、所定解像度の2値データであり、網点部分R11S,R11Lの画素に階調値1が格納され、空白部分R12の画素に階調値0が格納されている。この網点データDT1を用いて色変換を行いプルーフを印刷するためには、まず、プルーフ機で形成される色再現画像の解像度に合わせる解像度変換を行い、例えば256階調に多階調化した入力階調データDT2を生成する必要がある。
網点面積率が小さい場合、網点画像に含まれる網点自体が小さい。一方、網点面積率が大きい場合、網点画像に含まれる網点自体が大きい。図23に示すように、網点画像には、小さい網点(R11S)もあれば、大きい網点(R11L)もある。いずれの網点を表す網点部分R11S,R11Lにも、同じ階調値1が格納されている。このため、入力階調データDT2において網点部分の画素PX9S,PX9Lには、同じ最大階調値255が格納される。尚、空白部分には階調値0が格納されるものとする。前述の画素PX9S,PX9Lを含む入力階調データDT2に対して画素毎に色変換が行われるため、出力階調データDT4において、小さい網点部分の画素PX9Sと大きい網点部分の画素PX9Lとに同じ階調値(図23では244)が格納される。
実際には、網点面積率の大小に応じて網点画像の色味が異なることがある。図22(a),(b)は、網点面積率rに応じて網点画像360の見えが異なることを模式的に例示している。網点印刷物350は、被印刷物M1に網点画像360が形成されている。このため、人の目に入る光には、図22(a)に示すように、網点371を通らず被印刷物M1の内部で反射する光RL1、被印刷物M1の内部で反射して網点371を通って出る光RL2、網点371を通って被印刷物M1の内部で反射して出るときには網点371を通らない光RL3、網点371を通って被印刷物M1の内部で反射して出るときも網点371を通る光RL4、等がある。網点画像360の色味は、これらの光RL1〜RL4等が総合的に作用している。
図22(b)は、大きい網点372が形成された網点印刷物350を例示している。この場合、網点を通る光が増え、網点を通らず被印刷物M1のみ通る光が減る。図22(a),(b)では、被印刷物M1の内部で反射して網点371を通って出る光RL2が入出射時に網点372を通る光RL5に変わっていることが示されている。網点画像360の色味は被印刷物M1の特性にもよるため、網点面積率が異なると網点画像の色味が異なることがある。また、網点面積率によって網点の厚みが変わることがある。図22(a),(b)では、網点371が比較的薄いのに対し、網点372が比較的厚いことが示されている。網点を通る光の特性は、網点の厚みにも依存する。このことからも、網点面積率が異なると網点画像の色味が異なることになる。
以上より、図23に示す比較例においては、網点面積率が異なっていても網点部分の画素PX9S,PX9Lに同じ階調値しか格納されないため、違う網点面積率の色再現画像の色を独立して制御することができない。従って、網点面積率の違いによる網点画像の色味の違いが再現されないことがある。
一方、図1等に示す本技術は、コア部R31に網点画像360の網点部分R11の色に対応した階調値(例えばDc,Dm,Dy,Dkを表す階調値)が格納され、周縁部R32に網点面積率rに対応した階調値(例えばRc,Rm,Ry,Rkを表す階調値)が格納される。これにより、網点面積率rが大きい場合と網点面積率rが小さい場合とで異なる階調値を周縁部R32に格納することができる。周縁部R32の階調値は網点面積率rに対応した階調値であるので、違う網点面積率の色再現画像160の色を独立して制御することができる。このため、網点面積率rの違いによる網点画像360の色味の違いを周縁部R32の階調値に対する第二の色変換で再現することが可能となる。従って、上述した態様は、網点画像の色再現精度を向上させることが可能な技術を提供することができる。
ここで、上記第一の色材は、印刷機で網点印刷物の形成に使用される色材であればよく、CMYKといった4色を組み合わせた色材の他、5色以上を組み合わせた色材、及び、3色以下を組み合わせた色材が含まれる。上記第二の色材は、画像形成装置で色再現画像の形成に使用される色材であればよく、CMYKといった4色を組み合わせた色材の他、5色以上を組み合わせた色材、及び、3色以下を組み合わせた色材が含まれる。
上記網点の周縁部は、網点の内にあってもよいし、網点の外にあってもよいし、網点の内外に跨がっていてもよい。
上記網点面積率に対応した階調値は、網点面積率rに比例する値のみならず、1(百分率では100%)から網点面積率rを差し引いた値1−rに比例する値でもよいし、これらの値(r及び1−r)に比例しない値でもよい。
ところで、前記第一の色変換では、前記網点画像360の形成に使用される前記第一の色材CL1の使用量(例えばDc,Dm,Dy,Dk)と前記画像形成装置(100)で色再現画像160の形成に使用される前記第二の色材CL2の使用量(例えばdc,dm,dy,dk,dlc,dlm)との対応関係(例えば色分版ルックアップテーブル200)に従って前記コア部R31の階調値を変換してもよい。前記第二の色変換では、前記網点面積率rに対応した階調値(例えばRc,Rm,Ry,Rkを表す階調値)を前記対応関係(200)における前記第一の色材CL1の使用量を表す値に変換してもよい。また、前記第二の色変換では、前記変換後の値を前記対応関係(200)に従って前記第二の色材CL2の使用量が表された階調値に変換してもよい。本態様は、コア部R31と周縁部R32とで階調値の変換に同じ対応関係(200)が使用されるので、色変換処理を簡素化することが可能となる。むろん、このような効果は得られなくなるものの、第二の色変換では、第一の色変換を行うための対応関係(200)を使用せず、専用の対応関係に従って周縁部R32の階調値を変換してもよい。
前記色変換部U2は、前記入力階調データDT2に含まれる前記周縁部R32の階調値を前記対応関係(200)における前記第一の色材CL1の使用量が表された値に変換した中間階調データDT3を生成してもよい。また、前記色変換部U2は、前記中間階調データDT3を前記対応関係(200)に従って前記出力階調データDT4に変換してもよい。本態様は、周縁部R32の階調値を変換した中間階調データDT3をまとめて出力階調データDT4に変換することができるので、色変換処理を高速化することが可能となる。
前記色変換部U2は、前記網点面積率rに対応した階調値と、前記対応関係(200)における前記第一の色材CL1の使用量と、の第二対応関係を規定したプロファイル(例えばデバイスリンクプロファイル400)を記憶した記憶部U21を有してもよい。前記第二の色変換では、前記プロファイル(400)に従って前記網点面積率rに対応した階調値を前記対応関係(200)における前記第一の色材CL1の使用量が表された値に変換してもよい。また、前記第二の色変換では、前記変換後の値を前記対応関係(200)に従って前記第二の色材CL2の使用量が表された階調値に変換してもよい。本態様は、網点の周縁部R32の色変換にプロファイル(400)が使用されるので、色変換処理を簡素化することが可能となる。また、プロファイル(400)の作成は第二の色変換に専用のルックアップテーブルを作成するよりも容易であるため、画像処理装置の形成が容易となる。
また、本画像処理装置は、前記網点面積率rに対応した階調値と、前記対応関係(200)における前記第一の色材CL1の使用量と、を対応付けて前記プロファイル(400)を生成するプロファイル生成部(図8に例示するDLP生成部U5)をさらに備えてもよい。
さらに、本画像処理装置は、図20に例示するように、前記プロファイル(400)を使用したときに前記画像形成装置(100)で形成されるパッチ162の測色結果が前記印刷機(300)で形成されるパッチ362の測色結果に基づいた基準を満たすように前記プロファイル(400)を生成するプロファイル生成部(U5)をさらに備えてもよい。この態様は、色再現画像160の色が網点画像360の色に近付くようにプロファイル(400)が生成されるので、網点画像の色再現精度を向上させることが可能となる。
前記色変換部U2は、前記対応関係を規定したLUT(色分版ルックアップテーブル)200であって、前記網点画像360を観察する複数の観察光源L0のそれぞれについて、前記第一の色材CL1の使用量(例えばDc,Dm,Dy,Dk)と、前記網点画像360に使用される前記使用量の前記第一の色材CL1の前記観察光源L0におけるターゲット色彩値(例えばL***値)と、の対応関係を規定した印刷色プロファイルPR1に規定されたターゲット色彩値への近似性を評価する評価値(例えば図13に示すI)に基づいて、前記第一の色材CL1の使用量(例えばDc,Dm,Dy,Dk)と、前記色再現画像160に形成される前記第二の色材CL2の色彩値が前記観察光源L0毎に前記ターゲット色彩値に近似するように予測された前記第二の色材CL2の使用量(例えばdc,dm,dy,dk,dlc,dlm)と、が対応付けられたLUT200を記憶した記憶部U21を有してもよい。この態様は、複数の観察光源L0について網点画像360と色再現画像160とのメタメリックマッチングが向上するので、複数の光源下における網点画像の色再現精度を向上させることが可能となる。
また、本画像処理装置は、図8に例示するように、前記LUT200を生成するLUT(ルックアップテーブル)生成部U4をさらに備えてもよい。
前記網点データDT1は、所定解像度(図1の例では2400dpi×2400dpi)の2値データでもよい。前記階調データ生成部U1は、前記網点データDT1の解像度を前記画像形成装置(100)で形成される色再現画像160の解像度に変換し、且つ、前記網点データDT1を多階調化することにより前記入力階調データDT2を生成してもよい。画像形成装置(100)で形成される色再現画像160の解像度に入力階調データDT2の解像度が合わせられ、且つ、入力階調データDT2の階調数が色変換に好適な多階調であるので、本態様は、網点画像の色再現精度をさらに向上させることが可能となる。
(2)具体例に係るプルーフシステムの説明:
図1は、画像形成システムSY3で行われる網点プルーフ印刷の流れを模式的に示している。図2は、印刷本機(印刷機)300で形成される網点印刷物350のプルーフ150をプルーフ機(画像形成装置)100で形成するプルーフシステムSY1を模式的に例示している。印刷本機で直接、印刷物を形成して色味等を確認すると、高いコストがかかる。そこで、印刷物350を形成しなくても印刷物350上の網点画像360の色味等を確認可能とするため、プルーフ機100は、印刷物350の色再現画像160を形成する。
印刷システムSY2を構成する印刷本機(印刷機)300には、オフセット印刷機、グラビア印刷機、フレキソ印刷機、等が含まれる。図2に示す印刷本機300は、ホスト装置H1から入力されるCTP網点データDT1に従って、CMYKの第一の色材CL1を使用して印刷本機用の被印刷物M1に網点画像360を形成する。各色の網点のスクリーン角度は、網点同士の干渉によるモアレを抑制するため、互いに異なる角度にすることが多い。スクリーン角度は、例えば、Cが15°、Mが45°、Yが0°、Kが75°とされる。
画像形成システムSY3は、印刷本機300で被印刷物M1上に形成される網点画像360の網点面積率rの大小に応じた色味を複数の光源下で極力忠実に再現することができる。この画像形成システムSY3を構成するプルーフ機(画像形成装置)100には、インクジェットプリンター、ワイヤドットプリンター、レーザープリンター、ラインプリンター、複写機、ファクシミリ、これらの一部を組み合わせた複合機、等が含まれる。図2に示すプルーフ機100は、CMYKlclmの第二の色材CL2を使用してプルーフ機用の被印刷物M2に色再現画像160を形成するインクジェットプリンターである。ライトシアン(lc)は、シアンと同系統の色相でシアンよりも明度が高い色である。ライトマゼンタ(lm)は、マゼンタと同系統の色相でマゼンタよりも明度が高い色である。むろん、第二の色材CL2は、CMYKROrGrの色材等でもよい。レッド(R)やオレンジ(Or)やグリーン(Gr)は、CMYに置き換え可能な色である。プルーフ機用の被印刷物M2は、通常、印刷本機用の被印刷物M1とは異なるものが用いられる。
プルーフ機100を接続したホスト装置H2は、記憶部U21から読み出されるDLP400及びMM_LUT200に従ってCMYKの入力階調データDT2をCMYKlclmの第二の色材CL2の各使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmが表された出力階調データDT4に変換する。ここで、「DLP」は、本技術の特徴の一つであるデバイスリンクプロファイルを略した語であり、本技術におけるプロファイルに相当する。「MM_LUT」は、メタメリックマッチング・ルックアップテーブルを略した語であり、本技術における色分版LUTに相当する。MM_LUT200は、ユーザーにより設定された複数の光源下で網点印刷物350とプルーフ150との良好なメタメリックマッチングを実現させる。ホスト装置H2は、MM_LUT200に従って得られる使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmに従って網点構造を有する色再現画像160を形成する。以下、MM_LUT200を単にLUT200とも記載する。DLP400は、LUT200だけでは生じてしまう網点画像360の網点面積率rに応じた見えの違いを抑制し、さらに、CMYKlclmの色材CL2の滲みや溢れを考慮した対応関係が規定されている。
尚、第一の色材CL1の各使用量Dc,Dm,Dy,Dkと第二の色材CL2の各使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmとの対応関係を規定したLUT200は、印刷本機依存のCMYK4次元色空間のデータをプルーフ機依存のCMYKlclm色空間のデータに変換する点から色変換LUTとも言える。また、LUT200は、CMYとKの使用割合を変換し、Cとlcの使用割合を変換し、Mとlmの使用割合を変換する点から色分版LUTとも言える。
インク使用量を被印刷物M2上のドットに変換する場合、各使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmを表す階調データに対して所定のハーフトーン処理を行って前記階調データの階調数を減らし、得られる多値データに従ってインク滴を吐出して被印刷物M2上にインクドットを形成する(図1のステップS116〜S120)。前記ハーフトーン処理は、ディザ法によるハーフトーン処理が好ましいものの、誤差拡散法や濃度パターン法等によるハーフトーン処理も可能である。多値データは、ドットの形成状況を表すデータであり、ドットの形成有無を表す2値データでもよいし、大中小の各ドットといった異なるサイズのドットに対応可能な3階調以上の多値データでもよい。2値データは、例えば、ドット形成に1、ドット無しに0、を対応させるデータとすることができる。4値データとしては、例えば、大ドット形成に3、中ドット形成に2、小ドット形成に1、ドット無しに0、を対応させるデータとすることができる。得られる色再現画像は、被印刷物M2上のドットの形成状況で表現される。
尚、網点画像360や色再現画像160は、観察光源L0の種類によって色味が変わってくる。ここで、符号L0は、個々の光源L1〜L3を総称するときに使用する。規格化された観察光源L0には、D50光源、D55光源、D65光源、D75光源、A光源、F2光源、F7光源、F10光源、F11光源、等が含まれる。色味の変化は、色材の種類にも依存する。
例えば、印刷業界では、実際の照明には無い分光分布を示すD50光源が標準光源である。D50光源下で印刷性能を見るため、標準のD50光源で見たときの色精度を保証することは印刷機のプルーフ機として重要なことである。一方、印刷本機による印刷物やプルーフ機による色再現画像を実際に見る環境は、D50光源とは異なる光源であることが想定され、D65光源とA光源の混合環境といった複数の光源が混ざった環境も想定される。本技術は、実際に見る観察光源での良好なメタメリックマッチング機能を得ることが可能である。
印刷システムSY2のホスト装置H1は、印刷システム全体を制御するコンピューターであり、印刷本機300が接続されている。画像形成システムSY3のホスト装置H2は、画像形成システム全体を制御するコンピューターであり、プルーフ機100が接続されている。ホスト装置H1,H2には、パーソナルコンピューター等、種々のコンピューターを使用することができる。ホスト装置H1,H2は、インターネットといった通信網を介して互いにデータを送受信してもよい。
図2,8に示すホスト装置H2は、階調データ生成部U1、上記記憶部U21を有する色変換部U2、及び、ハーフトーン処理部U3を備えている。これらの各部U1〜U3は、ステップS102〜S120(以下、「ステップ」の記載を省略。)の処理を行って網点プルーフ印刷を制御する。以下、図1に示す網点プルーフ印刷の流れを説明する。
まず、階調データ生成部U1がCTP網点データDT1、及び、この網点データの付随データを取得する(S102)。網点データDT1は、例えば、横2400dpi×縦2400dpiの2値データとされ、網点部分R11の画素に階調値1が格納され、空白部分R12の画素に階調値0が格納されている。ここで、図4(a)に示すように、網点データDT1の画素PX1の並び方向であるx,y方向のうち一方であるx方向を「横」と表記し、他方であるy方向を「縦」と表記する。本技術を実施するために、網点データの解像度を2400dpi×2400dpi以外にすることや、網点データを3値以上の多値データにすることも、可能である。網点データDT1を用いて色変換を行いプルーフ150を印刷するためには、プルーフ機100で形成される色再現画像160の解像度に合わせる解像度変換を行い、多階調化した入力階調データDT2を生成する必要がある。このため、例えば、網点データDT1の解像度、及び、必要に応じてスクリーン線数が付随データとして取得される。スクリーン線数は、直線的に並んだ網点を線と呼ぶことにして1インチあたりの線の数を意味し、例えば、133 line/inch、175 line/inch、等にすることができる。
本技術は、入力階調データDT2において網点の周縁部R32に網点面積率rに対応した階調値b(図5参照)を格納する特徴を有する。網点面積率rに対応した階調値bは、本具体例において網点面積率rに略比例する値であるものとするが、網点面積率rに略比例しない値でもよい。尚、網点面積率rと階調値bとの対応関係は、網点面積率rが異なれば階調値bが異なる関係が好ましく、階調値bが異なれば網点面積率rが異なる関係が好ましく、1:1対応の関係が特に好ましい。
階調データ生成部U1は、付随データに網点面積率rが含まれていれば付随データから網点面積率rを取得すればよいが、付随データに網点面積率rが含まれていなければ網点データDT1に基づいて網点面積率rを算出する(図1のS104)。
図3は、網点データDT1に基づいて網点面積率rを算出する例を模式的に示している。まず、網点データDT1を重複しない各単位領域W1に区分して単位領域W1毎に網点面積率r(w)を算出する例を示す。ここで、wは、各単位領域を識別する変数を意味する。図3中、x方向における網点データDT1の解像度をRxで表し、y方向における網点データDT1の解像度をRyで表し、x方向における単位領域W1の画素数をWxで表し、y方向における単位領域W1の画素数をWyで表している。網点データDT1の解像度が2400dpi×2400dpiである場合、Rx=2400dpi、及び、Ry=2400dpiである。画素数Wx,Wyは、網点面積率の近似値を算出可能な値であればよく、印刷物に対して30cmの観察距離をおいて見たときに網点構造パターンがほぼ確認されない1mm程度になる画素数にすることができる。また、後述する低解像度多階調化処理が複雑にならないようにするため、画素数Wxが(1/Rx)のNx倍(Nxは2以上の整数)となるように設定し、画素数Wyが(1/Ry)のNy倍(Nyは2以上の整数)となるように設定してもよい。網点データDT1の解像度が2400dpiである場合、2400/25.4≒94.49であるので、Wx=Wy=95にしてもよい。この場合、横95画素×縦95画素が単位領域W1となる。
画素数Wx,Wyを設定すると、各単位領域W1について網点面積率r(w)を算出することができる。網点面積率r(w)は、例えば、含まれる全画素の数Nnに対する網点部分R11の画素の数Ndの比で表される。図3の下部に示す模式的な例では、単位領域W1に含まれる全画素の数Nnは10×10=100であり、網点部分R11の画素の数Ndは24であるので、網点面積率rは24/100となる。
また、単位領域W1自体は小さくし、網点面積率r(w)を算出する際に単位領域W1を超える範囲(網点面積率算出範囲とする。)の画素を参照してもよい。一般に、網点構造自体の解像度はスクリーン線数の2倍程度であるので、スクリーン線数が175 line/inchである場合の網点構造自体の解像度は175×2=350dpiとなる。この場合、2400/350≒6.8であるので、Wx=Wy=7にすることができる。網点面積率算出範囲については、7画素×7画素の単位領域W1を中心とする95画素×95画素にしてもよい。この場合、網点面積率算出範囲の全画素数Nn=95×95=9025に対して網点面積率算出範囲に含まれる網点部分R11の画素の数Ndの比Nd/Nnを7画素×7画素の単位領域W1についての網点面積率r(w)とすることができる。網点面積率算出範囲は、矩形に限定されず、単位領域W1の中心画素から所定距離の範囲内となる略円形(例えば半径48画素の略円形)の範囲等でもよい。
尚、網点データDT1に単位領域W1を設定する際には、複数の単位領域W1に一部重複する画素が含まれてもよい。単位領域W1の形状も、矩形に限定されず、略円形等でもよい。
また、階調データ生成部U1は、網点データDT1の解像度をプルーフ機100で形成される色再現画像160の解像度に変換し、且つ、網点データDT1を多階調化することにより入力階調データDT2を生成する(図1のS106)。色再現画像160の解像度は、特に限定されないが、例えば、横1440dpi×縦1440dpi、横720dpi×縦720dpi、等にすることができる。色再現画像の解像度が網点データの解像度よりも低い場合、網点データDT1が低解像度化される。入力階調データDT2の階調数は、特に限定されないが、例えば、256階調等にすることができる。
図4(a),(b)は、ニアレストネイバー法により網点データDT1を低解像度化する例を模式的に示している。図中、白丸は網点データDT1を構成する画素PX1の位置を示し、黒丸は入力階調データDT2を構成することになる画素PX2の位置を示している。図4(b)及び図4(c)に示す入力階調データ(DT2)は、網点面積率に対応した階調値が周縁部R32に格納される前のデータであるため、括弧付きの符号で示している。ニアレストネイバー法は、入力階調データDT2用に生成する注目画素PX2aに最も近い網点データ画素(網点データDT1の画素)PX1aの階調値を注目画素PX2aに格納する画素補間法である。図4(a)には、網点データ画素PX1から補間後の画素PX2への階調値の移動を矢印で示し、補間前後の画素PX1,PX2の位置が同じである場合には「同位置」と示している。
尚、本技術を実施するために、高解像度の色再現画像に合わせて網点データを高解像度化することも可能である。また、画素補間法はニアレストネイバー法が好ましいものの、本技術を実施するために、注目画素近傍の複数画素を参照するバイリニア法、さらに多くの画素を参照するバイキュービック法、等の画素補間法で網点データを解像度変換することも、可能である。
網点データ画素PX1の階調値を補間後の画素PX2に格納するだけでは、図4(b)に示す階調値aが1となり、高階調化されない。そこで、階調値が1であった網点データ画素PX1に対応する補間後の画素PX2には網点画像360の網点部分R11の色に対応した階調値a(aは2以上の整数)を格納することにしている。網点データ画素PX1の階調値が1であるということは、高確率で色再現画像160の画素にドットを形成することを意味する。このため、階調値aは、一定の高濃度を表す値とされる。階調値aは、最大階調値255でもよいし、最大階調値に近い値(例えばインク使用量90〜99%に相当する階調値)でもよい。
解像度変換と多階調化とは、別々に行ってもよいし、同時に行ってもよい。解像度変換後に多階調化を行う場合、例えば、補間後の全画素PX2に最も近い網点データ画素PX1の階調値を格納した後、格納された階調値1を階調値aに変換すればよい。多階調化後に解像度変換を行う場合、例えば、階調値1が格納された網点データ画素PX1に階調値aを格納した後、補間後の全画素PX2に最も近い網点データ画素PX1の階調値を格納すればよい。解像度変換と多階調化を同時に行う場合、例えば、注目画素PX2aに最も近い網点データ画素PX1aの階調値が1である場合に階調値aを注目画素PX2aに直接格納すればよい。
さらに、階調データ生成部U1は、網点面積率に対応した階調値が格納される前の入力階調データ(DT2)に含まれる網点部分をコア部R31と周縁部R32とに分割する(図1のS108)。図1に示すコア部R31は、網点部分のうち周縁部R32で囲まれた部分である。網点の周縁部R32は、種々のエッジ検出法により検出することができる。エッジ検出には、Sobelフィルター、Prewittフィルター、Robertsフィルター、といった公知のエッジ検出用フィルターを利用することができる。
また、図4(b)に示す入力階調データ(DT2)の網点部分には、階調値a(a≧2)が格納され空白部分R33には階調値0が格納されている。そこで、図4(c)に示すように注目画素PX2aの階調値v(x,y)、及び、注目画素PX2bに対して縦横に隣接する4画素の階調値v(x−1,y)、v(x+1,y)、v(x,y−1)、v(x,y+1)を参照することにより注目画素PX2aがコア部R31、周縁部R32、空白部分R33、のいずれであるかを判別することができる。まず、v(x,y)=0である場合、注目画素PX2aは空白部分R33である。階調値v(x,y)、v(x−1,y)、v(x+1,y)、v(x,y−1)、v(x,y+1)が全てaである場合、注目画素PX2aはコア部R31である。v(x,y)=a、且つ、階調値v(x−1,y)、v(x+1,y)、v(x,y−1)、v(x,y+1)の少なくとも一つが0である場合、注目画素PX2aは周縁部R32である。
さらに、階調データ生成部U1は、網点面積率r(w)に対応した階調値を周縁部R32の画素に格納する(図1のS110)。図5には、Cの網点のみ形成する場合に網点面積率rに対応した階調値b(bは1以上の整数)が周縁部R32に格納された入力階調データDT2が例示されている。階調値bは、網点面積率rに比例する値でもよいし、網点面積率rに比例しない値でもよい。単位領域W1毎に網点面積率r(w)が求められるため、網点面積率r(w)に応じて階調値bが異なることがある。図5には、網点面積率rが40%である場合にb=102が周縁部R32に格納され、網点面積率rが80%である場合にb=204が周縁部R32に格納されることが示されている。
尚、Mの網点のみ形成する場合、Yの網点のみ形成する場合、及び、Kの網点のみ形成する場合も、同様にして網点面積率r(w)に対応した階調値を周縁部R32の画素に格納することができる。
ただ、網点画像360には、図6に示すように互いに異なる色材の網点同士が一部重なることがある。図6は、Cの網点とMの網点とが一部重なった様子を模式的に示している。Cの網点とMの網点とが重なった部分は、ブルー(B)の領域となる。Cの網点の周縁部には、Mの網点と全く重ならない部分R32c0、M単色のコア部と重なった部分R32c1、及び、Mの網点の周縁部と重なった2箇所の部分R32cmがある。Mの網点の周縁部には、Cの網点と全く重ならない部分R32m0、C単色のコア部と重なった部分R32m1、及び、Cの網点の周縁部と重なった2箇所の部分R32cmがある。重なった部分R32c1,R32cm,R32m0については、網点面積率に対応した階調値を格納してもよいが、階調値0等を格納してもよい。図6の例では、C単色のコア部(R31c,R32m1,R31b)にCの階調値acが格納され、M単色のコア部(R31m,R32c1,R31b)にMの階調値amが格納されている。Cの網点の周縁部のうちMの網点と重ならない部分R32c0にCの網点面積率rcに対応したCの階調値bcが格納され、Mの網点の周縁部のうちCの網点と重ならない部分R32m0にMの網点面積率rmに対応したMの階調値bmが格納されている。また、Cの網点の周縁部のうちM単色のコア部と重なった部分R32c1にCの階調値0が格納され、Mの網点の周縁部のうちC単色のコア部と重なった部分R32m1にMの階調値0が格納されている。尚、C単色の周縁部とM単色の周縁部とが重なった2箇所の部分R32cmについては、階調値bc,bmが格納されてもよいし、CMともに階調値0が格納されてもよい。
3色以上の網点同士が一部重なった場合も、同様にして網点の周縁部の画素に網点面積率rに対応した階調値を格納することができる。
以上説明したようにして、階調データ生成部U1は、網点データDT1に基づいて、網点面積率rに対応した階調値bを周縁部R32に格納し、且つ、コア部R31に網点画像360の網点部分R11の色に対応した階調値aを格納した入力階調データDT2を生成する。階調値aは、図1に示す第一の色材の使用量Dc,Dm,Dy,Dkを表している。網点をコア部R31と周縁部R32とに分けることにより、後述する処理において、コア部R31については印刷本機300で形成される網点画像360の色に概ね合わせ、周縁部R32については網点画像360との若干の色のずれを合わせることが可能である。
色変換部U2は、入力階調データDT2に含まれるコア部R31の階調値に対して第一の色変換(図1のS114)を行い、入力階調データDT2に含まれる周縁部R32の階調値に対して前記第一の色変換とは異なる第二の色変換(図1のS112〜S114)を行う。第一及び第二の色変換により、入力階調データDT2から出力階調データDT4が生成される。まず、コア部R31に対する第一の色変換について、説明する。
入力階調データDT2を構成するコア部R31の各画素には、第一の色材の使用量Dc,Dm,Dy,Dkを表す階調値aが格納されている。色変換部U2は、複数の光源について網点画像360と色再現画像160との良好なメタメリックマッチングを実現させるMM_LUT200(図7(b)参照)に従って色分版処理を行う。この色分版が第一の色変換に相当する。
MM_LUT200の入力はCMYKの4次元であるため、図示できない。そこで、ある1次元を1点に固定した3次元状にLUT200を模式的に示すこととし、図7(b)では、K値をある値に固定してCMYの3次元空間にLUT200を示している。例えば、CMYKそれぞれの使用量についてNg2段階(Ng2は2以上の整数)の格子点を設ける場合、格子点数はNg24個となる。Ng2=17である場合、格子点数はN2=174=83521個となる。Kの使用量がNg2段階あるので、図7(b)に示すようなCMY3次元色空間がNg2個存在することになる。
尚、格子点は、LUTに規定される入力点を意味する一般的用語であり、入力色空間の座標に対応していれば配置に特別な限定は無い。従って、複数の格子点は、入力色空間内で均等に配置されるのみならず、入力色空間内でCMYKのそれぞれについて異なる位置にあれば不均等に配置されてもよい。
CMYK色空間内の格子点G2の座標(位置)は、第一の色材CL1の各使用量Dc,Dm,Dy,Dkを示している。格子点インク量(第二の色材CL2の各使用量)dc,dm,dy,dk,dlc,dlmを表す階調値は、各格子点G2に格納される。尚、図7(b)には、格子点G2を識別する変数iを用いて、第一の色材CL1の各使用量を表す階調値Dci,Dmi,Dyi,Dki、及び、第二の色材CL2の各使用量を表す階調値dci,dmi,dyi,dki,dlci,dlmiを示している。LUT200には、各格子点G2について、網点画像360の形成に使用されるCMYKの色材CL1の使用量と、色再現画像160の形成に使用されるCMYKlclmの色材CL2の使用量と、の対応関係が規定されている。LUT200の生成方法は、後述する。
以上より、第一の色変換において、色変換部U2は、LUT200に規定されている対応関係に従ってコア部R31の階調値aを変換する。階調値aは網点面積率に関わらず同じ値であるため、第一の色変換後におけるコア部R31の階調値は同じ値になる。
次に、周縁部R32に対する第二の色変換について、説明する。図5に示すように、入力階調データDT2に含まれる周縁部R32の各画素は、網点面積率rに対応した階調値bが格納されており、そのままではLUT200を参照した色変換を行うことができない。そこで、色変換部U2は、網点面積率rに対応した階調値bをLUT200における第一の色材CL1の使用量が表された階調値cに変換し(S112)、該変換後の値cをLUT200に従って第二の色材CL2の使用量が表された階調値に変換する(S114)ことにしている。図5では判り易く示すためCの階調値しか示していないが、網点画像360と色再現画像160との色味を合わせるためにMYKの色材CL2を使用することが好ましければMYKの階調値を発生させてもよい。
入力階調データDT2を構成する周縁部R32の各画素には、網点面積率rに対応した階調値bが格納されている。色変換部U2は、網点面積率rに対応した階調値をLUT200における第一の色材CL1の使用量が表された階調値に変換するためのDLP400(図7(a)参照)に従ってDLP変換を行う(S112)。
DLP400の入力もCMYKの4次元であるため、図示できない。そこで、ある1次元を1点に固定した3次元状にDLP400を模式的に示すこととし、図7(a)では、K値をある値に固定してCMYの3次元空間にDLP400を示している。例えば、CMYKそれぞれの使用量についてNg1段階(Ng1は2以上の整数)の格子点を設ける場合、格子点数N1はNg14個となる。
CMYK色空間内の格子点G1の座標(位置)は、CMYKそれぞれの網点面積率rに対応した値Rci,Rmi,Ryi,Rkiを示している。ここでの変数iは、格子点G1を識別する変数である。格子点G1の座標は、LUT200における格子点G2の座標と一致していていてもよいし、一致していなくてもよい。むろん、格子点数N1も、LUT200における格子点数N2と同じでもよいし、異なっていてもよい。格子点色材量(第一の色材CL1の各使用量)Dc,Dm,Dy,Dkを表す階調値Dci,Dmi,Dyi,Dkiは、各格子点G1に格納される。DLP400には、各格子点G1について、網点面積率rに対応した階調値と、LUT200における格子点アドレス(第一の色材CL1の使用量)と、の第二対応関係が規定されている。
図7(a)に示すDLP400には、判り易く説明するための模式的な階調値も示している。むろん、図7(a)に示す数値は例示に過ぎず、DLPに格納される値は色材や被印刷物の種類に応じて様々な階調値となり得る。図7(a)において、例えば、対応関係CR1は、Cの網点面積率rcに対応した階調値が20であり、MYKの網点面積率がいずれも0%である。MYKの網点が形成されずCの網点面積率がrcである場合に網点画像360と色再現画像160との色味が合う色材使用量(Dc,Dm,Dy,Dk)を表す階調値は、(40,0,0,0)である。従って、入力階調データDT2に含まれる周縁部R32の画素に格納された階調値(20,0,0,0)は、階調値(40,0,0,0)に変換される。
対応関係CR2は、Cの網点面積率rcに対応した階調値が60であり、MYKの網点面積率がいずれも0%である。MYKの網点が形成されずCの網点面積率がrcである場合に両画像360,160の色味が合う色材使用量(Dc,Dm,Dy,Dk)を表す階調値は、(70,10,0,0)である。これは、網点面積率rcのCの網点のみ有する網点画像360の色味に色再現画像160の色味を合わせるためにMの色材CL2を若干加える必要があることを意味する。入力階調データDT2に含まれる周縁部R32の画素に格納された階調値(60,0,0,0)は、階調値(70,10,0,0)に変換されることになる。
対応関係CR3は、CMの網点面積率rc,rmに対応した階調値がそれぞれ20,60であり、YKの網点面積率がいずれも0%である。YKの網点が形成されずCMの網点面積率がそれぞれrc,rmである場合に両画像360,160の色味が合う色材使用量(Dc,Dm,Dy,Dk)を表す階調値は、(30,50,10,0)である。これは、網点面積率rc,rmのCMの網点を有する網点画像360の色味に色再現画像160の色味を合わせるためにYの色材CL2を若干加える必要があることを意味する。入力階調データDT2に含まれる周縁部R32の画素に格納された階調値(20,60,0,0)は、階調値(30,50,10,0)に変換される。
尚、DLP400の生成方法は、後述する。
以上より、DLP変換において、色変換部U2は、DLP400に規定されている第二対応関係に従って入力階調データDT2を中間階調データDT3に変換する。これにより、周縁部R32の階調値bが階調値cに変換される。階調値bは網点面積率rに応じて異なるため、DLP変換後における周縁部R32の階調値cは網点面積率rに応じて異なる値となる。
DLP400の入力はCMYKの4次元であるため、図6に示すように互いに異なる色材の網点同士が一部重なっている場合も、同様にしてDLP変換を行うことができる。例えば、Cの網点の周縁部のうちMの網点と重ならない部分R32c0については、DLP400を参照することにより、Cの階調値bc及びMの階調値0に対応した第一の色材CL1の使用量Dc,Dm,Dy,Dkが表された階調値に変換される。C単色の周縁部とM単色の周縁部とが重なった部分R32cmに階調値bc,bmが格納されている場合、前記部分R32cmについて階調値bc,bmに対応した第一の色材CL1の使用量Dc,Dm,Dy,Dkが表された階調値に変換される。
さらに、色変換部U2は、複数の光源について網点画像360と色再現画像160との良好なメタメリックマッチングを実現させるMM_LUT200に従って、周縁部R32の階調値cを第二の色材CL2の使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmが表された階調値に変換する(S114)。
以上より、第二の色変換において、色変換部U2は、DLP400に規定されている第二対応関係に従って周縁部R32の階調値bを階調値cに変換し、LUT200に規定されている対応関係に従って前記階調値cを変換する。これらのDLP変換及び色分版が第二の色変換に相当する。階調値cは網点面積率に応じて異なるため、第二の色変換後における周縁部R32の階調値は網点面積率rに応じて異なる値となる。
ハーフトーン処理部U3は、コア部R31及び周縁部R32の画素に格納された第二の色材CL2の使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmが表された階調値に対してハーフトーン処理を行ってドットの形成状況を表す多値データを生成する(S116)。コア部R31に対するハーフトーン結果と周縁部R32に対するハーフトーン結果とは、共通の多値データDT5に合成される(S118)。ハーフトーン処理部U3は、生成した多値データDT5をプルーフ機100へ出力する。多値データDT5を受け取ったプルーフ機100は、該多値データDT5に従ってCMYKlclmのインク滴を吐出して被印刷物M2上にインクドットを形成する(S120)。このようにして、網点構造を有する色再現画像160が被印刷物M2上に形成された網点プルーフ150が得られる。
(3)画像処理装置を含むホスト装置、及び、その処理の具体例:
図8は、本技術の画像処理装置を含むホスト装置H2の構成を例示している。ホスト装置H2では、CPU(Central Processing Unit)11、RAM(Random Access Memory)12、ROM(Read Only Memory)13、ハードディスクドライブ(HDD)14、汎用インターフェイス(GIF)15、ビデオインターフェイス(VIF)16、入力インターフェイス(IIF)17、等がバス18に接続されて互いに情報を入出力可能とされている。HDD14には、オペレーティングシステム(OS)及び画像処理プログラムP1を含む各種プログラムを実行するためのプログラムデータ14a等が記憶されている。HDD14には、DLP400、LUT200、等も記憶される。HDD14及びRAM12は、記憶部U21を構成する。CPU11は、プログラムデータ14aを適宜RAM12へ読み出し、プログラムデータ14aに従ってホスト装置全体を制御する。画像処理プログラムP1は、画像処理装置の各部U1〜U3に対応した機能をホスト装置H2に実現させ、ホスト装置H2を画像処理装置として機能させる。
GIF 15には、画像出力装置であるプリンター20、測色器やスキャナーといった画像入力装置30、等が接続される。GIF 15には、USB(Universal Serial Bus)等を採用することができる。プリンター20は、プルーフ機100でもよいし、プルーフ機100でなくてもよい。VIF 16には、画像出力装置であるディスプレイ40等が接続される。IIF 17には、操作入力装置50であるキーボード50a、同じく操作入力装置50であるポインティングデバイス50b、等が接続される。ポインティングデバイス50bには、マウス等を用いることができる。
図9は、ホスト装置H2で行われる網点プルーフ印刷制御処理の例を示している。本処理において、S202〜S210は階調データ生成部U1及び階調データ生成機能に対応し、S212〜S214は色変換部U2及び色変換機能に対応し、S216〜S218はハーフトーン処理部U3及びハーフトーン処理機能に対応している。以下、図1〜8も参照して、印刷制御処理を説明する。
印刷制御処理が開始されると、ホスト装置H2は、ユーザーからの指示に基づいて、網点プルーフを形成する対象のCTP網点データDT1、及び、この網点データの付随データを取得する(S202)。網点データDT1が2400dpi×2400dpiの2値データであり、スクリーン線数が175 line/inchである場合、付随データとして、x方向の解像度Rx=2400、y方向の解像度Ry=2400、及び、必要に応じてスクリーン線数175 line/inchが取得される。S204では、網点データDT1に基づいて、図3で示したように単位領域W1毎に網点面積率r(w)を算出する。Rx=Ry=2400dpiである場合、例えば、Wx=Wy=95画素の単位領域W1のそれぞれについて全画素の数Nnに対する網点部分R11の画素の数Ndの比Nd/Nnが網点面積率r(w)として算出される。また、Rx=Ry=2400dpi及びスクリーン線数175 line/inchである場合、例えば、Wx=Wy=7画素の単位領域W1のそれぞれについて95画素×95画素の網点面積率算出範囲の網点面積率r(w)が算出されてもよい。
S206では、低解像度多階調化処理を行う。この処理は、網点データDT1の解像度をプルーフ機100で形成される色再現画像160の解像度(例えば1440dpi×1440dpi)に低解像度化し、且つ、網点データDT1を多階調化する(例えば256階調にする)ことにより入力階調データDT2を生成する処理である。低解像度化は、図4(a),(b)で示したように、網点データDT1に対してニアレストネイバー法といった画素補間法で解像度変換を行うことにより低解像度化が行われ、一定の高濃度を表す階調値aを網点部分の画素に格納することにより多階調化が行われる。S208では、網点面積率rに対応した階調値bが格納される前の入力階調データ(DT2)に含まれる網点部分をコア部R31と周縁部R32とに分割する。例えば、図4(c)に示す注目画素PX2bの階調値v(x,y)が0である場合、注目画素PX2aは空白部分R33であると判断される。階調値v(x,y)、v(x−1,y)、v(x+1,y)、v(x,y−1)、v(x,y+1)が全てaである場合、注目画素PX2aはコア部R31であると判断される。v(x,y)=a、且つ、階調値v(x−1,y)、v(x+1,y)、v(x,y−1)、v(x,y+1)の少なくとも一つが0である場合、注目画素PX2aは周縁部R32であると判断される。
S210では、網点面積率r(w)に対応した階調値bを周縁部R32の画素に格納する。これにより、図5で示したように、網点面積率rに対応した階調値bが周縁部R32に格納され、且つ、コア部R31に網点画像360の網点部分R11の色に対応した階調値aが格納された入力階調データDT2が生成される。
その後、ホスト装置H2は、DLP400を参照して入力階調データDT2を中間階調データDT3にDLP変換する(S212)。例えば、図5で示したように、入力階調データDT2に含まれる周縁部R32の画素に格納された階調値bがMM_LUT200における第一の色材CL1の使用量Dc,Dm,Dy,Dkが表された階調値cに変換される。図7(a)で示したように、DLP400は、網点面積率rに対応した階調値Rci,Rmi,Ryi,Rkiと、MM_LUT200における第一の色材CL1の使用量を表す階調値Dci,Dmi,Dyi,Dkiと、が対応付けられた4次元ルックアップテーブルである。従って、周縁部R32の各画素について、網点面積率r(w)に対応したCMYKの階調値がLUT200における第一の色材CL1の使用量を表すCMYKの階調値に変換される。尚、網点面積率rに対応したCMYKの入力階調値に一致するDLP400の入力点が無い場合には、CMYK色空間においてCMYKの入力階調値に近隣する複数の入力点のそれぞれに対応した色材使用量を表す階調値Dci,Dmi,Dyi,Dkiを用いてCMYKの入力階調値に対応する出力階調値を補間すればよい。
S214では、MM_LUT200を参照して中間階調データDT3を出力階調データDT4に変換する色分版処理を行う。この処理は、コア部R31と周縁部R32に分ける必要は無く、空白部分R33を含めて中間階調データDT3の全画素について同じ処理にすることができる。コア部R31の画素については、網点画像360の網点部分R11の色に対応した階調値(色材使用量Dc,Dm,Dy,Dkを表す階調値)がLUT200に従って第二の色材CL2の使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmを表す階調値に変換される。周縁部R32の画素については、LUT200における第一の色材CL1の使用量Dc,Dm,Dy,Dkを表すDLP変換後の階調値がLUT200に従って第二の色材CL2の使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmを表す階調値に変換される。空白部分R33の画素については、階調値0がLUT200に従って第二の色材CL2の使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmを表す階調値に変換される。得られる出力階調データDT4は、コア部R31と周縁部R32と空白部分R33の色分版結果を含むデータである。尚、色材使用量Dc,Dm,Dy,Dkに一致するLUT200の入力点が無い場合には、CMYK色空間において色材使用量Dc,Dm,Dy,Dkに近隣する複数の入力点のそれぞれに対応したCMYLlclmの色材使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmを表す階調値を用いてDc,Dm,Dy,Dkに対応するdc,dm,dy,dk,dlc,dlmを表す階調値を補間すればよい。
その後、ホスト装置H2は、出力階調データDT4の各画素に格納された第二の色材CL2の使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmが表された階調値に対してハーフトーン処理を行ってドットの形成状況を表す多値データDT5を生成する(S216)。この処理も、コア部R31と周縁部R32に分ける必要は無く、空白部分R33を含めて出力階調データDT4の全画素について同じ処理にすることができる。従って、図1で示したようなハーフトーン結果の合成処理(S118)を行う必要が無い。さらに、ホスト装置H2は、生成した多値データDT5をプルーフ機100へ出力し(S218)、印刷制御処理を終了させる。多値データDT5を受け取ったプルーフ機100は、該多値データDT5に従ってCMYKlclmのインク滴を吐出して網点構造を有する色再現画像160を被印刷物M2上に形成する。
以上の処理により、網点面積率rの大小に応じて網点の周縁部R32における色分版後のインク使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmを変えることができる。これにより、網点面積率rの違いによる網点画像360の色味の違いを周縁部R32のインク使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmにより再現することが可能になる。従って、本技術は、網点画像の色再現精度を向上させることが可能となる。
(4)MM_LUTの生成例:
MM_LUT200は、DLP400とともにホスト装置H2を利用して生成することができる。図8には、MM_LUT200を生成するためのルックアップテーブル(LUT)生成部U4、及び、DLP400を生成するためのデバイスリンクプロファイル(DLP)生成部U5を有するホスト装置H2が示されている。むろん、LUT生成部U4とDLP生成部U5の少なくとも一方は、上述した印刷制御処理を行うホスト装置とは異なるコンピューターに設けられてもよい。LUT生成部U4は、印刷色プロファイル生成部U41、予測部U42、予測使用量対応付け部U43、を有し、図19に示すMM_LUT生成処理を行う。
図10は、カラーチャート361,161の網点印刷物351,151の各パッチ362,162を測色器(測色装置)800で測色する様子を模式的に示している。尚、網点印刷物351は印刷本機300で被印刷物M1上にカラーチャート361が形成される印刷物であり、網点印刷物151はプルーフ機100で被印刷物M2上にカラーチャート161が形成される印刷物である。両印刷物351,151は、パッチ362,162が同様に配置されるので、図10にまとめて例示している。パッチは、色票とも呼ばれ、測色器による測色の単位となる領域を意味する。図10に示すパッチ362,162は、カラーチャート361,161内で2次元に並べられている。網点印刷物351は、図2に示す印刷システムSY2においてカラーチャート361を形成するためのチャートデータをホスト装置H1から印刷本機300に出力することにより形成することができる。前記チャートデータは、パッチ362毎に第一の色材CL1の使用量Dc,Dm,Dy,Dkと紐付けられたデータであり、CTP網点データDT1と同じ解像度の2値データを用いることができる。MM_LUT200を生成する際には、印刷本機300で形成される網点印刷物351を使用する。
印刷本機300とプルーフ機100とでは、使用する色材CL1,CL2が異なり、使用する被印刷物M1,M2が異なる。色材と被印刷物との違いによる色味の違いを複数の光源下において極力減らすため、網点印刷物351を測色し、第二の色材CL2の使用量を予測し、予測される色材使用量を第一の色材CL1の使用量に対応付けてMM_LUT200を生成することにしている。
印刷色プロファイル生成部U41は、観察光源毎に、第一の色材CL1の使用量Dc,Dm,Dy,Dkと測色結果に基づいたターゲット色彩値(例えばL***値)とを対応付けた印刷色プロファイルPR1(図11参照)を生成する。予測部U42は、第一の色材CL1の使用量に対応付けられたターゲット色彩値への近似性を評価する評価値I(後述)に基づいて、色再現画像160に形成される第二の色材CL2の色彩値(例えばL***値)が観察光源毎にターゲット色彩値に近似するように第二の色材CL2の使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmを予測する。予測使用量対応付け部U43は、第一の色材CL1の使用量と、予測された第二の色材CL2の使用量と、を対応付けてMM_LUT200を生成する。
図11は、観察光源毎の印刷色プロファイルPR11〜PR13の構造を模式的に例示している。符号PR1は、個々の印刷色プロファイルPR11〜PR13を総称するときに使用する。印刷色プロファイルPR1は、観察光源のそれぞれについて、第一の色材CL1の使用量Dc,Dm,Dy,Dkと、印刷物350に形成される使用量Dc,Dm,Dy,Dkの第一の色材CL1の観察光源下におけるターゲット色彩値(図13に示すLDj,aDj,bDj)と、の対応関係がN3個の格子点G3について規定されている。格子点G3の数N3は、図7(b)で示したLUT200の格子点数N2と同じでもよいし、N2よりも少なくてもよい。尚、印刷色プロファイルPR1に規定されるターゲット色彩値は、デバイス非依存の色空間(機器独立色空間)、且つ、均等色空間の色彩値が好ましいものの、デバイス依存の色空間(機器従属色空間)の色彩値にすることも可能であるし、均等色空間でない色空間の色彩値にすることも可能である。デバイス非依存の均等色空間は、CIE(国際照明委員会)L***色空間の他、CIE L***色空間等でもよい。L***色空間のL*は明度を表し、a*及びb*は色相及び彩度を示す色度を表す。
図11に示す印刷色プロファイルPR11は、図2で示したD50光源L1の条件下において第一の色材CL1の使用量Dc,Dm,Dy,Dkとターゲット色彩値LD-D50,aD-D50,bD-D50とが対応付けられている。図11に示す印刷色プロファイルPR12は、図2で示したF10光源L2の条件下において色材使用量Dc,Dm,Dy,Dkとターゲット色彩値LD-F10,aD-F10,bD-F10とが対応付けられている。図11に示す印刷色プロファイルPR13は、図2で示したF2光源L3の条件下において色材使用量Dc,Dm,Dy,Dkとターゲット色彩値LD-F2,aD-F2,bD-F2とが対応付けられている。
上記印刷色プロファイルPR11〜PR13に例示される印刷色プロファイルPR1は、例えば、印刷本機300で形成されたカラーチャート361を測色してパッチ362毎に色材使用量Dc,Dm,Dy,Dkと測色値とを対応付けることにより作成することができる。カラーチャート361を形成するためのチャートデータは色材使用量Dc,Dm,Dy,Dkに紐付けされているので、測色値をターゲット色彩値LDj,aDj,bDjとして色材使用量に対応付けることができる。例えば、上記印刷色プロファイルPR11は、D50光源L1の条件下において各パッチ362の測色値LD-D50,aD-D50,bD-D50をターゲット色彩値として色材使用量Dc,Dm,Dy,Dkに対応付けることにより作成可能である。上記印刷色プロファイルPR12は、F10光源L2の条件下において各パッチ362の測色値LD-F10,aD-F10,bD-F10をターゲット色彩値として色材使用量Dc,Dm,Dy,Dkに対応付けることにより作成可能である。上記印刷色プロファイルPR13も、同様に作成可能である。作成された印刷色プロファイルPR1は、図19に示す印刷色プロファイルデータベースに登録される。
LUT生成部U4は、図19に示すMM_LUT生成処理が開始されると、まず、図示しない設定画面を表示し、メタメリックマッチングの条件設定を受け付ける(S402)。LUT生成部U4は、設定画面に設けられた印刷本機300の種類選択欄、被印刷物M1の種類選択欄、観察光源L0の種類選択欄、観察光源L0の目標精度選択欄、といった選択欄への操作を受け付け、選択欄から選択された項目を記憶する。例えば、観察光源L0として図2に示すD50光源L1、F10光源L2、及び、F2光源L3が選択された場合、これらの光源L1〜L3を表す情報が記憶される。S404では、選択された観察光源のそれぞれについて印刷色プロファイルPR1を印刷色プロファイルデータベースから取得する。図2に示す光源L1〜L3を表す情報が記憶されている場合、図11に示す印刷色プロファイルPR11〜PR13が取得される。
基本的には、取得された印刷色プロファイルPR1にターゲット色彩値LDj,aDj,bDjが格納されている。図19では、ターゲット色彩値を「L*a*b*(D50)」、「L*a*b*(F10)」、及び、「L*a*b*(F2)」と示している。一方、ユーザーによっては、例えば、肌色領域、グレイ領域、といった一部の領域について他の領域とは異なる色再現目標を設定したいことがある。そこで、CMYK色空間の一部の領域について、ターゲット色彩値LDj,aDj,bDjの修正を受け付けてもよい(S406)。図19では、修正されたターゲット色彩値を「L*'a*'b*'(D50)」、「L*'a*'b*'(F10)」、及び、「L*'a*'b*'(F2)」と示している。
LUT生成部U4は、ユーザーにより設定された各光源のターゲット色彩値を同時に再現するインク量をインク量の最適量探索手法(最適化アルゴリズム)で算出することができる(S408)。予測部U42は、複数の観察光源について光源別印刷色プロファイルPR1に規定されたターゲット色彩値LDj,aDj,bDjへの近似性を評価する評価値Iに基づいて、色再現画像160に形成されるCMYKlclmの色材CL2の色彩値が観察光源毎にターゲット色彩値LDj,aDj,bDjに近似するようにCMYKlclmの色材CL2の使用量を予測する。
図12は、ある分光反射率を有するターゲット(パッチ)から複数の観察光源下でそれぞれ色彩値を得る様子を模式的に説明している。ターゲットの分光反射率Rt(λ)は、通常、全可視波長領域において均一でない分布を有している。各光源は、それぞれ異なる分光エネルギーP(λ)の分布を有している。ターゲットに光源を照射したときの各波長の反射光の分光エネルギーは、ターゲット分光反射率Rt(λ)と分光エネルギーP(λ)を各波長について掛け合わせた値となる。さらに、反射光の分光エネルギーのスペクトルに対して人間の分光感度特性に応じた等色関数x(λ),y(λ),z(λ)をそれぞれ畳み込み積分し、係数kによって正規化することにより、3刺激値X,Y,Zを得ることができる。
Figure 2016005229

上記3刺激値X,Y,Zを所定の変換式によって変換することにより、色彩値L***を得ることができる。
図12に示すように、光源毎に分光エネルギーP(λ)のスペクトルが異なるので、最終的に得られるターゲット色彩値も光源に応じて異なることとなる。
図13は、ターゲット色彩値LDj,aDj,bDjと同様の色を再現可能なインク量セットφを算出する最適インク量算出モジュール群の処理の流れを模式的に例示している。第二の色材CL2がCMYKlclmの色材である場合、インク量セットφは、吐出するCMYKlclmインクの使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmの組合せを意味する。
最適インク量算出モジュール群(予測部U42)は、インク量セット算出モジュール(ICM)P3a1、分光反射率予測モジュール(RPM)P3a2、色算出モジュール(CCM)P3a3、評価値算出モジュール(ECM)P3a4、を備える。
インク量セット算出モジュール(ICM)P3a1は、入力がCMYKの色材使用量である4次元の印刷色プロファイルPR1から一つの格子点G3を選択し、該格子点G3に対応付けられているターゲット色彩値LDj,aDj,bDjを取得する。この点は、入力がRGBの画像出力である特開2009-200820号公報記載の印刷システムと大きく異なる。
分光反射率予測モジュール(RPM)P3a2は、ICM P3a1からのインク量セットφ、具体的にはインク使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmの入力に応じて、当該インク量セットφに基づいてプルーフ機100が印刷用紙といった被印刷物M2にインクを吐出させたときの分光反射率R(λ)を予測分光反射率Rs(λ)として予測する。インク量セットφを指定すれば被印刷物M2上における各インクドットの形成状態が予測できるため、RPM P3a2は一意に予測分光反射率Rs(λ)を算出することができる。
ここで、図15〜18を参照して、RPM P3a2に用いられる予測モデル(分光プリンティングモデル)を説明する。図15には、プルーフ機100の記録ヘッド21を模式的に例示している。記録ヘッド21は、CMYKlclmのインク毎に複数のノズル21aを備えている。プルーフ機100は、CMYKlclmのインク毎の使用量をインク量セットφ(dc,dm,dy,dk,dlc,dlm)にする制御を行う。各ノズル21aから吐出されたインク滴は被印刷物M2上において多数のドットの集まりとなり、これによってインク量セットφ(dc,dm,dy,dk,dlc,dlm)に応じたインク被覆率の色再現画像160が被印刷物M2上に形成される。
RPM P3a2に用いられる予測モデル(分光プリンティングモデル)は、任意のインク量セットφ(dc,dm,dy,dk,dlc,dlm)で印刷を行った場合の分光反射率R(λ)を予測分光反射率Rs(λ)として予測するものである。分光プリンティングモデルにおいては、インク量空間における複数の代表点についてカラーパッチを印刷し、その分光反射率R(λ)を分光反射率計によって測定することにより得られた分光反射率データベースRDBを用意する。この分光反射率データベースRDBを使用したセル分割ユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデル(Cellular Yule-Nielsen Spectral Neugebauer Model)による予測を行うことにより、任意のインク量セットφで印刷を行った場合の予測分光反射率Rs(λ)を正確に予測する。
図16は、分光反射率データベースRDBの構造を模式的に例示している。本実施形態のインク量空間は6次元であるが、図の簡略化のためCM面のみ図示している。分光反射率データベースRDBは、インク量空間における複数の格子点のインク量セット(dc,dm,dy,dk,dlc,dlm)について実際に印刷及び測定をして得られた分光反射率R(λ)が記述されたLUTとなっている。このLUTは、各インク量軸を複数に分割する格子点を有している。尚、一部の格子点のみ実際に印刷及び測定をし、他の格子点については実際に印刷及び測定を行った格子点の分光反射率R(λ)に基づいて分光反射率R(λ)を予測してもよい。これにより、実際に印刷及び測定を行うカラーパッチの個数を低減させることができる。
分光反射率データベースRDBは、被印刷物の種類毎に用意される。分光反射率R(λ)は被印刷物上に形成されたインク膜(ドット)による分光透過率と被印刷物の反射率によって決まるものであり、被印刷物の表面物性(ドット形状が依存)や反射率の影響を大きく受けるからである。
RPM P3a2は、ICM P3a1の要請に応じて分光反射率データベースRDBを使用したセル分割ユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデルによる予測を実行する。この予測にあたっては、ICM P3a1から予測条件を取得し、この予測条件を設定する。例えば、被印刷物やインク量セットφを印刷条件として設定する。光沢紙を印刷用紙として予測を行う場合には、光沢紙にカラーパッチを印刷することにより作成した分光反射率データベースRDBが設定される。
分光反射率データベースRDBの設定ができると、ICM P3a1から入力されたインク量セットφ(dc,dm,dy,dk,dlc,dlm)を分光プリンティングモデルに適用する。セル分割ユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデルは、よく知られた分光ノイゲバウアモデルとユール・ニールセンモデルとに基づいている。簡略化のためCMYの3種類のインクを用いた場合のモデルについて説明するが、同様のモデルを本実施形態のCMYKlclmのインクセットを用いたモデルに拡張することができる。セル分割ユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデルについては、Color Res Appl 25, 4-19, 2000及びR Balasubramanian, Optimization of the spectral Neugebauer model for printer characterization, J. Electronic Imaging 8(2), 156-166 (1999)を参照。
図17は、分光ノイゲバウアモデルを模式的に例示している。分光ノイゲバウアモデルでは、任意のインク量セット(dc,dm,dy)で印刷したときの印刷物の予測分光反射率Rs(λ)が以下の式で与えられる。
Figure 2016005229

ここで、aiはi番目の領域の面積率であり、Ri(λ)はi番目の領域の分光反射率である。ここでの添え字iは、図7(a),(b)で示したiとは異なり、インクの無い領域(w)、Cインクのみの領域(c)、Mインクのみの領域(m)、Yインクのみの領域(y)、MインクとYインクが吐出される領域(r)、YインクとCインクが吐出される領域(g)、CインクとMインクが吐出される領域(b)、CMYの3種類のインクが吐出される領域(k)、のいずれかを意味している。また、fc,fm,fyは、CMY各インクを1種類のみ吐出したときにそのインクで覆われる面積の割合(「インク被覆率(Ink area coverage)」と呼ぶ。)である。
インク被覆率fc,fm,fyは、図17(B)に示すマーレイ・デービスモデルで与えられる。マーレイ・デービスモデルでは、例えばCインクのインク被覆率fcは、Cのインク量dcの非線形関数であり、例えば1次元ルックアップテーブルによってインク量dcをインク被覆率fcに換算することができる。インク被覆率fc,fm,fyがインク量dc,dm,dyの非線形関数となる理由は、単位面積に少量のインクが吐出された場合にはインクが十分に広がるが、多量のインクが吐出された場合にはインクが重なり合うためにインクで覆われる面積があまり増加しないためである。他の種類のMYインクについても同様である。
分光反射率に関するユール・ニールセンモデルを適用すると、前記(2)式は以下の(3a)式又は(3b)式に書き換えられる。
Figure 2016005229

ここで、nは1以上の所定の係数であり、例えばn=10に設定することができる。(3a)式及び(3b)式は、ユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデル(Yule-Nielsen Spectral Neugebauer Model)を表す式である。
本実施形態で採用するセル分割ユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデル(Cellular Yule-Nielsen Spectral Neugebauer Model)は、上述したユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデルのインク量空間を複数のセルに分割したものである。
図18(A)は、セル分割ユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデルにおけるセル分割の例を示している。ここでは、説明の簡略化のため、CMインクのインク量dc,dmの2つの軸を含む2次元インク量空間でのセル分割を描いている。インク被覆率fc,fmは、上述したマーレイ・デービスモデルにてインク量dc,dmと一意の関係にあるため、インク被覆率fc,fmを示す軸と考えることもできる。白丸は、セル分割のグリッド点(「格子点」と呼ぶ。)であり、2次元のインク量(被覆率)空間が9つのセルC1〜C9に分割されている。各格子点に対応するインク量セット(dc,dm)は、分光反射率データベースRDBに規定された格子点に対応するインク量セットとされている。すなわち、上述した分光反射率データベースRDBを参照することにより、各格子点の分光反射率R(λ)を得ることができる。従って、各格子点の分光反射率R(λ)00,R(λ)10,R(λ)20・・・R(λ)33は、分光反射率データベースRDBから取得することができる。
本実施形態では、セル分割がCMYKlclmの6次元インク量空間で行われ、各格子点の座標も6次元のインク量セットφ(dc,dm,dy,dk,dlc,dlm)によって表される。各格子点のインク量セットφに対応する格子点の分光反射率R(λ)は、分光反射率データベースRDB(例えばコート紙のもの)から取得されることとなる。
図18(B)は、セル分割モデルにて使用するインク被覆率fcとインク量dcとの関係を示している。ここでは、1種類のインクのインク量の範囲0〜dcmaxも3つの区間に分割され、区間毎に0から1まで単調に増加する非線形の曲線によってセル分割モデルにて使用する仮想的なインク被覆率fcが求められる。他のインクについても同様にインク被覆率fm,fyが求められる。
図18(C)は、図18(A)の中央のセルC5内にある任意のインク量セット(dc,dm)にて印刷を行った場合の予測分光反射率Rs(λ)の算出方法を示している。インク量セット(dc,dm)にて印刷を行った場合の予測分光反射率Rs(λ)は、以下の式で与えられる。
Figure 2016005229
ここで、(4)式におけるインク被覆率fc,fmは図18(B)のグラフで与えられる値である。また、セルC5を囲む4つの格子点に対応する分光反射率R(λ)11,(λ)12,(λ)21,(λ)22は分光反射率データベースRDBを参照することにより取得することができる。これにより、(4)式の右辺を構成するすべての値を確定することができ、その計算結果として任意のインク量セットφ(dc,dm)にて印刷を行った場合の予測分光反射率Rs(λ)を算出することができる。波長λを可視波長域にて順次シフトさせていくことにより、可視光領域における予測分光反射率Rs(λ)を得ることができる。インク量空間を複数のセルに分割すれば、分割しない場合に比べて予測分光反射率Rs(λ)をより精度良く算出することができる。
以上のようにして、RPM P3a2は、ICM P3a1の要請に応じて予測分光反射率Rs(λ)を予測する。
予測分光反射率Rs(λ)が得られると、色算出モジュール(CCM)P3a3は当該予測分光反射率Rs(λ)の物体に複数の観察光源L0を照射したときの予測色彩値を算出する。この予測色彩値には、例えば、CIE L***色空間のL***値が用いられる。予測色彩値を算出する流れは、図12及び上記(1)式に示したものと同様である。
Figure 2016005229

(5)式に示すように、予測分光反射率Rs(λ)に各光源の分光エネルギーのスペクトルを乗算し、等色関数による畳み込み積分をし、さらに3刺激値をL***値に変換することにより、予測色彩値Ld,ad,bdが求まる。予測色彩値は観察光源毎に算出される。
評価値算出モジュール(ECM)P3a4は、各観察光源についてターゲット色彩値LDj,aDj,bDjと予測色彩値Ld,ad,bdとの色差ΔEを算出する。色差は、ΔE={(Ld−LDj2+(ad−aDj2+(bd−bDj21/2により算出してもよいし、CIE DE2000の色差式(ΔE2000)に基づいて算出してもよい。観察光源L0としてD50,F10,F2光源が選択された場合、各光源の色差をΔED50,ΔEF10,ΔEF2と表記することにする。ターゲット色彩値LDj,aDj,bDjへの近似性を評価する評価値I(φ)は、インク使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmに依存する評価関数であり、例えば、以下の式によって算出することができる。
Figure 2016005229

ここで、jは、観察光源を表している。上述した例では、j=1はD50光源を表し、j=2はF10光源を表し、j=3はF2光源を表す。Nは、観察光源の数を表している。ΔEjは、観察光源jの下でターゲット色彩値LDj,aDj,bDjと予測色彩値Ld,ad,bdとの色差を表している。wjは、各観察光源下での色差ΔEjに対する重みを表している。本実施形態では重みwjが均等であるものとして説明するが、均等でなくてもよい。
評価値I(φ)は、各色差ΔEjが小さくなると小さくなり、ターゲット色彩値と予測色彩値とが各観察光源において総合的に近いほど小さくなる性質を有している。ICMP3a1がインク量セットφをRPM P3a2とCCM P3a3とECM P3a4に出力することにより、最終的に評価値I(φ)がICM P3a1に返される。ICM P3a1は、インク量セットφに対応する評価値I(φ)を算出することを繰り返すことにより、目的関数としての評価値I(φ)が極小化するようなインク量セットφの最適解を算出する。この最適解を算出する手法としては、例えば勾配法といった非線形最適化手法を用いることができる。
図14は、CIE L***色空間において、各観察光源下のターゲット色彩値LDj,aDj,bDjと、インク量セットφが最適化されていく際の各観察光源下の予測色彩値Ld,ad,bdの推移を示している。インク量セットφ(dc,dm,dy,dk,dlc,dlm)は、各色差ΔEjが次第に小さくなるように最適化されていく。このようにして、観察光源毎にターゲット色彩値LDj,aDj,bDjに近似する色彩値の色を色再現画像160に再現させることが可能なインク量セットφが算出される。
最適化処理の終了条件は、例えば、図19のS402で設定され、色差ΔEjと対比する閾値(例えば1〜3程度)をTEjとして、色差ΔEjが閾値TEj以下となったときに終了する条件とすることができる。閾値TEjは、各観察光源jに設けられ、同じ値のみならず、互いに異なる値でもよい。全ての観察光源jについてΔEj≦TEjとなると、最適化処理が終了する。このようにして、予測部U42は、第二の色材CL2の使用量を予測する。
予測使用量対応付け部U43は、予測部U42で予測された第二の色材CL2の使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmを第一の色材CL1の使用量Dc,Dm,Dy,Dkに対応付けてMM_LUT200を生成する(図19のS410)。印刷色プロファイルPR1の格子点数N3がLUT200の格子点数N2よりも少ない等、LUT200を構成する格子点G2のうち色材使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmを予測しなかった格子点G2については、この格子点G2を注目格子点として、CMYK色空間において注目格子点に近隣する複数の予測済格子点G2のそれぞれに対応したCMYLlclmの色材使用量を用いて注目格子点の色材使用量を補間すればよい。
以上のようにして生成したLUT200は、図19に示すMM_LUTデータベースに登録され(S412)、例えば、ホスト装置H2の記憶部U21に記憶される。
図15は、上記LUT200を記憶したホスト装置H2を有する画像形成システムSY3で行われる色再現画像出力制御処理を例示している。この処理は、例えば、色再現画像160の形成要求をホスト装置H2が受け付けたときに開始する。
処理が開始すると、ホスト装置H2は、CTP網点データDT1を取得する(S302)。次に、ホスト装置H2は、図9のS204〜S218の処理を行い、網点データDT1から多値データDT5を生成してプルーフ機100へ出力する(S304)。このとき、網点データDT1から生成される入力階調データDT2のうち、網点の周縁部R32の階調値に対してDLP400に従ったDLP変換処理が行われ、中間階調データDT3の全体に対してMM_LUT200に従った色分版処理が行われる。ドットの形成状況を表す多値データDT5を受け取ったプルーフ機100は、該多値データDT5を記録ヘッド21の各走査パス及び各ノズル21aに割り振って出力制御データを生成する(S306)。記録ヘッド21は、前記出力制御データに従って被印刷物M2にインクドットを形成し、色再現画像160を有するプルーフ150を形成する。得られる色再現画像160は、印刷本機300で形成される網点画像360に対する色再現精度が良好である。
(5)DLPの生成例:
DLP400は、ホスト装置H2を利用して生成することができる。図20は、DLP生成部U5を備えるホスト装置H2で行われるDLP生成処理の例を示している。尚、記憶部U21には、上述したMM_LUT200が記憶され、且つ、初期値を格納したDLP401が記憶されている。このDLP401の初期値は、例えば、網点面積率rに対応した入力階調値Rci,Rmi,Ryi,Rkiに同じ値Rci,Rmi,Ryi,Rkiを出力階調値として対応付けたものとすることができる。
まず、ホスト装置H2は、カラーチャート361を形成するためのCTP網点データ(チャートデータ)、及び、この網点データの付随データを取得する(S502)。ここでも、網点データは、例えば、2400dpi×2400dpiの2値データとされる。付随データには、例えば、網点データDT1の解像度、及び、必要に応じてスクリーン線数が含まれる。次に、ホスト装置H2は、図9のS204〜S218の処理を行い、網点データDT1から多値データDT5を生成してプルーフ機100へ出力する(S504)。このとき、チャートデータから生成される入力階調データDT2のうち、網点の周縁部R32の階調値に対して作成中のDLP401に従ったDLP変換処理が行われ、中間階調データDT3の全体に対してMM_LUT200に従った色分版処理が行われる。ドットの形成状況を表す多値データDT5を受け取ったプルーフ機100は、該多値データDT5をに従ってCMYKlclmのインク滴を吐出して網点構造を有するカラーチャート161を被印刷物M2上に形成する。このようにして、図10で示した網点印刷物151が形成される。尚、カラーチャート161に含まれるパッチ162に対応する格子点の座標は、図7(a)で示したDLP400における格子点G1の座標と一致していていてもよいし、一致していなくてもよい。むろん、パッチ162の数も、DLP400における格子点数N1と同じでもよいし、N1より少なくてもよい。
さらに、ホスト装置H2は、カラーチャート161の各パッチ162を測色器800で測色して測色結果L1i,a1i,b1iを取得する(S506)。ここでのiは、パッチ162を識別する変数であり、図7(a)で示したDLP400の格子点G1を識別するiと同じでもよいし、異なっていてもよい。むろん、パッチ162の数も、DLP400における格子点数N1と同じでもよいし、異なっていてもよい。測色のための光源は、代表的な光源一種類、例えば、測色器800に設けられた光源でよい。むろん、色再現性向上のために複数種類の光源を測色のために用いてもよい。測色結果L1i,a1i,b1iは、変数iに対応したパッチ162を測色器800で測色して得られるL***値を意味する。
また、ホスト装置H2は、印刷本機300で形成されたカラーチャート361の各パッチ362の測色結果L0i,a0i,b0iを取得する(S508)。ここでのiは、パッチ362を識別する変数であり、プルーフ機100で形成されたカラーチャート161のパッチ162を識別する変数iと同じである。S508では、各パッチ362を測色器800で測色して測色結果L0i,a0i,b0iを取得してもよいし、既に得られて記憶部に記憶された測色結果L0i,a0i,b0iを読み出してもよい。
S510では、対応するパッチ162,362の組合せ毎に、パッチ162の測色結果L1i,a1i,b1iとパッチ362の測色結果L0i,a0i,b0iとの色差ΔEiを算出する。ここでも、色差は、ΔEi={(L1i−L0i)2+(a1i−a0i)2+(b1i−b0i)21/2により算出してもよいし、CIE DE2000の色差式(ΔE2000)に基づいて算出してもよい。
S512では、パッチ162,362の全ての組合せについて色差ΔEiが基準内であるか否かを判断する。前記基準は、印刷本機300で形成されるパッチ362の測色結果L0i,a0i,b0iに基づいた基準である。S512の判断処理は、色差ΔEiと対比する閾値(例えば1〜3程度)をTEとして、全ての色差ΔEiが閾値TE以下であるか否かを判断する処理とすることができる。全ての色差ΔEiが閾値TE以下である場合、ホスト装置H2は、DLP生成処理を終了させる。生成されたDLP400は、例えば、ホスト装置H2の記憶部U21に記憶される。
一方、閾値TEよりも大きい色差ΔEiがある場合、ホスト装置H2は、ΔEi>TEとなったパッチ162のID(識別情報)を取得する(S514)。このIDは、変数iでもよい。次に、ホスト装置H2は、作成中のDLP401のうち前記IDに対応する出力階調値を補正し(S516)、処理をS502に戻す。
図21(a)〜(c)は、作成中のDLP401の出力値を補正する例を模式的に説明している。まず、図21(a)に示すように、DLP401に含まれる対応関係の一つとして、入力階調値Rci,Rmi,Ryi,Rkiに出力階調値Aci,Ami,Ayi,Akiが対応付けられているものとする。また、この対応関係に対応するパッチ162,362の測色結果の差ΔL1-0,Δa1-0,Δb1-0が以下の通りであるものとする。
ΔL1-0=L1i−L0i
Δa1-0=a1i−a0i
Δb1-0=b1i−b0i
ΔEi>TEである場合、ΔEi≦TEとなるパッチ162が形成されるように出力階調値Aci,Ami,Ayi,Akiを補正する必要がある。そのため、図21(b)に示すように、出力階調値Aci,Ami,Ayi,Akiの場合に得られたパッチ162の測色結果L1i,a1i,b1iを基準として、CMYKの出力階調値に階調値ΔDc,ΔDm,ΔDy,ΔDkを別々に加えたときの既知の測色結果の差を用いることにする。ここで、出力階調値Aci+ΔDc,Ami,Ayi,Akiである場合の測色結果の前記基準L1i,a1i,b1iとの差をΔLc,Δac,Δbc、出力階調値Aci,Ami+ΔDc,Ayi,Akiである場合の測色結果の前記基準との差をΔLm,Δam,Δbm、出力階調値Aci,Ami,Ayi+ΔDc,Akiである場合の測色結果の前記基準との差をΔLy,Δay,Δby、出力階調値Aci,Ami,Ayi,Aki+ΔDcである場合の測色結果の前記基準との差をΔLk,Δak,Δbk、とする。これらを用いて、図21(c)に示すように補正後の出力階調値Aci+ΔAc,Ami+ΔAm,Ayi+ΔAy,Aki+ΔAkにおける色彩値の前記基準L1i,a1i,b1iとの差ΔLA,ΔaA,ΔbAを予測することにする。差ΔLA,ΔaA,ΔbAが−ΔL1-0,−Δa1-0,−Δb1-0に近いほど出力階調値補正後に形成されるパッチ162の色彩値がパッチ362の測色結果L0i,a0i,b0iに近くなる可能性が大きい。
そこで、図21(b)に示す測色結果の差を用いて、差ΔLAを極力−ΔL1-0に近付け、且つ、差ΔaAを極力−Δa1-0に近付け、且つ、差ΔbAを極力−Δb1-0に近付けるように補正後の出力階調値Aci+ΔAc,Ami+ΔAm,Ayi+ΔAy,Aki+ΔAkを決定すればよい。決定した補正後の出力階調値は、DLP401に格納される。出力階調値Aci,Ami,Ayi,Akiの補正は、ΔEi>TEとなったパッチ162全てについて行われる。補正後のDLP401は、再び行われるS504の処理において参照される。S502〜S512の処理が行われてパッチ162,362の全ての組合せについて色差ΔEiが基準内になると、DLP生成処理が終了する。最終的なDLP401は、LUT200だけでは生じてしまう網点画像360の網点面積率rに応じた見えの違いを抑制し、さらに、CMYKlclmの色材CL2の滲みや溢れを考慮した第二対応関係が規定されている。DLP401は、DLP400として、例えば、ホスト装置H2の記憶部U21に記憶される。
以上説明したようにして、DLP生成部U5は、DLP400を使用したときにプルーフ機100で形成されるパッチ162の測色結果が印刷本機300で形成されるパッチ362の測色結果に基づいた基準を満たすようにDLP400を生成する。
上述したDLP400を用いて図9の印刷制御処理を行うことにより、DLP変換を経た色分版直前の中間階調データDT3に網点面積率rに応じた色味の網点画像を表現可能なCMYKの色材使用量Dc,Dm,Dy,Dkを表す階調値が格納される。複数の光源下でメタメリックマッチングの良好なLUT200を参照した色分版が中間階調データDT3に対して行われることにより、色分版後の出力階調データDT4に網点面積率rに応じた高い色再現精度の網点構造を再現可能なCMYKlclmの色材使用量dc,dm,dy,dk,dlc,dlmを表す階調値が格納される。このような出力階調データDT4にハーフトーン処理が行われ、得られる多値データDT5に従って高画質の網点構造を有する色再現画像160が被印刷物M2に形成される。従って、本技術は、複数の光源下で網点画像の色味を非常に精度良く再現することが可能となる。
(6)変形例:
本発明は、種々の変形例が考えられる。
例えば、DLP400及びLUT200は、プルーフ機100に記憶されてもよい。この場合、プルーフ機100が画像処理装置を構成する。また、本技術の画像処理装置は網点データに基づいて出力階調データを生成することができればよいため、被印刷物に色再現画像を形成することは必須ではなく、ディスプレイといった画像出力装置の画面上に色再現画像を表示する場合も本技術に含まれる。
画像形成装置で色再現画像の形成に使用される第二の色材は、CMYKlclmの組合せ以外にも、7色以上の組合せでもよいし、5色以下の組合せでもよい。第二の色材として使用可能な色材の色には、cmyklclm以外にも、or(オレンジ)、gr(グリーン)、b(ブルー)、v(バイオレット)、dy(ダークイエロー)、lk(ライトブラック)、llk(ライトライトブラック)、無着色、等が含まれる。無着色の色材には、被印刷物に光沢を付与する色材、有色の色材を保護する色材、等が含まれる。
上述した処理は、順番を入れ替える等、適宜、変更可能である。例えば、図9の印刷制御処理において、S204の網点面積率算出処理の前にS206の低解像度多階調化処理を行ってもよい。
尚、上記MM_LUTを用いると複数の光源下で網点画像を非常に精度良く色再現することができるものの、単一の光源下でのみ色再現性の良好な色分版LUTを用いる場合もDLP変換を行うことにより網点面積率に応じた高精度の色再現性を得ることが可能である。
(7)結び:
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、網点画像の色再現精度を向上させることが可能な技術等を提供することができる。むろん、従属請求項に係る構成要件を有しておらず独立請求項に係る構成要件のみからなる技術等でも、上述した基本的な作用、効果が得られる。
また、上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、公知技術並びに上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、等も実施可能である。本発明は、これらの構成等も含まれる。
100…プルーフ機(画像形成装置)、150…プルーフ、151…カラーチャートの印刷物、160…色再現画像、161…カラーチャート、162…パッチ、200…ルックアップテーブル(LUT)、300…印刷本機(印刷機)、350…印刷物、351…カラーチャートの印刷物、360…網点画像、361…カラーチャート、362…パッチ、400,401…デバイスリンクプロファイル(プロファイル)、CL1…第一の色材、CL2…第二の色材、DT1…網点データ、DT2…入力階調データ、DT3…中間階調データ、DT4…出力階調データ、DT5…多値データ、H1,H2…ホスト装置、L0,L1〜L3…光源、M1,M2…被印刷物、P1…画像処理プログラム、PR1,PR11〜PR13…印刷色プロファイル、PX1,PX2…画素、R11…網点部分、R12…空白部分、R31…コア部、R32…周縁部、R33…空白部分、SY1…プルーフシステム、SY2…印刷システム、SY3…画像形成システム、U1…階調データ生成部、U2…色変換部、U3…ハーフトーン処理部、U4…ルックアップテーブル(LUT)生成部、U5…DLP生成部、U21…記憶部、W1…単位領域。

Claims (8)

  1. 第一の色材を使用する印刷機で形成される網点画像を画像形成装置で色再現するためのデータを生成する画像処理装置であって、
    前記網点画像を表す網点データに基づいて、網点面積率に対応した階調値を網点の周縁部に格納し、且つ、該周縁部で囲まれたコア部に前記網点画像の網点部分の色に対応した階調値を格納した入力階調データを生成する階調データ生成部と、
    前記画像形成装置で使用される第二の色材の使用量を表す出力階調データに前記入力階調データを変換する色変換部と、を備え、
    該色変換部は、前記コア部の階調値に対して第一の色変換を行い、前記周縁部の階調値に対して前記第一の色変換とは異なる第二の色変換を行う、画像処理装置。
  2. 前記第一の色変換では、前記網点画像の形成に使用される前記第一の色材の使用量と前記画像形成装置で色再現画像の形成に使用される前記第二の色材の使用量との対応関係に従って前記コア部の階調値を変換し、
    前記第二の色変換では、前記網点面積率に対応した階調値を前記対応関係における前記第一の色材の使用量が表された値に変換し、該変換後の値を前記対応関係に従って前記第二の色材の使用量が表された階調値に変換する、請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記色変換部は、前記入力階調データに含まれる前記周縁部の階調値を前記対応関係における前記第一の色材の使用量が表された値に変換した中間階調データを生成し、該中間階調データを前記対応関係に従って前記出力階調データに変換する、請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記色変換部は、前記網点面積率に対応した階調値と、前記対応関係における前記第一の色材の使用量と、の第二対応関係を規定したプロファイルを記憶した記憶部を有し、
    前記第二の色変換では、前記プロファイルに従って前記網点面積率に対応した階調値を前記対応関係における前記第一の色材の使用量が表された値に変換し、該変換後の値を前記対応関係に従って前記第二の色材の使用量が表された階調値に変換する、請求項2又は請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記プロファイルを使用したときに前記画像形成装置で形成されるパッチの測色結果が前記印刷機で形成されるパッチの測色結果に基づいた基準を満たすように前記プロファイルを生成するプロファイル生成部をさらに備える、請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記色変換部は、前記対応関係を規定した色分版ルックアップテーブルであって、前記網点画像を観察する複数の観察光源のそれぞれについて、前記第一の色材の使用量と、前記網点画像に使用される前記使用量の前記第一の色材の前記観察光源におけるターゲット色彩値と、の対応関係を規定した印刷色プロファイルに規定されたターゲット色彩値への近似性を評価する評価値に基づいて、前記第一の色材の使用量と、前記色再現画像に形成される前記第二の色材の色彩値が前記観察光源毎に前記ターゲット色彩値に近似するように予測された前記第二の色材の使用量と、が対応付けられた色分版ルックアップテーブルを記憶した記憶部を有する、請求項2〜請求項5のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  7. 前記網点データは、所定解像度の2値データであり、
    前記階調データ生成部は、前記網点データの解像度を前記画像形成装置で形成される色再現画像の解像度に変換し、且つ、前記網点データを多階調化することにより前記入力階調データを生成する、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  8. 第一の色材を使用する印刷機で形成される網点画像を画像形成装置で色再現するためのデータを生成するための画像処理プログラムであって、
    前記網点画像を表す網点データに基づいて、網点面積率に対応した階調値を網点の周縁部に格納し、且つ、該周縁部で囲まれたコア部に前記網点画像の網点部分の色に対応した階調値を格納した入力階調データを生成する階調データ生成機能と、
    前記画像形成装置で使用される第二の色材の使用量を表す出力階調データに前記入力階調データを変換する色変換機能と、をコンピューターに実現させ、
    該色変換機能は、前記コア部の階調値に対して第一の色変換を行い、前記周縁部の階調値に対して前記第一の色変換とは異なる第二の色変換を行う、画像処理プログラム。
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