JP6348884B2 - はんだ接合ツールおよびはんだ接合方法 - Google Patents

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Description

本発明は、はんだ接合方法に関する。より詳細には、はんだを形成したフレキシブル配線板等における複数の接続パッドを一括してはんだ接合を行うためのツールおよび接合方法に関する。
近年、スマートフォン・携帯型タブレット端末などの爆発的普及や、映像配信サービスの開始を背景として、光ネットワークの伝送容量の増大が求められている。このニーズを満たすための光通信おける重要な部品として、電気−光変換、光―電気変換、増幅、再生変復調などの基本機能を備えた光伝送モジュールが幅広く利用されている。光伝送モジュールでは、複数チャネルに分割した信号を異なる複数の搬送波に乗せて伝送する波長分割多重伝送方式や、複数チャネルをそのまま複数本の光ファイバ(多心光ファイバテープ)によって伝送するパラレル伝送方式などの通信方式が用いられている。これらの通信方式を実現するためには、1つの筐体において多チャネルの電気信号を入出力することができる多チャネルの光伝送モジュールが不可欠であり、この研究開発も活発に行われている。
光伝送モジュールは、内部に光電変換素子等を収容した筐体からなるパッケージと、このパッケージの一部に構成された電気配線接続部と、光ファイバ接続部とを備える。光伝送モジュールの筐体を構成するパッケージは、例えばセラミックなどによって形成される。用語「パッケージ」は、一般には電気素子や光素子、集積回路(IC)などをその上に搭載し収納する容器を意味するものとして使われることが多いが、以後の本発明に関連する説明においては、電気配線接続部をも含み容器以上のより広い形態のものとして使われる。例えばパッケージは、全体を気密シールされた箱状のもの、気密シールまではされていないもの、上部などに開口部を持ち電気素子などが見える状態にあるもの、側壁も持たない単純な板状の形状であって電気素子などを搭載しただけのものなど、様々な形態を含む。
光伝送モジュールにおいて多チャネルの信号を取り扱うには、外部回路と接続をして複数の電気信号を入出力する電気端子が、システムの多重数や並列数に応じた数量だけ必要になる。さらに、電気信号の端子以外にも電源供給用の端子やパッケージ内部に搭載されたICの制御およびこの制御状態をモニタするための端子など、多くの電気端子が必要である。
多チャネルの信号を取り扱い同時に小型化も要求される光伝送モジュールでは、特許文献2に記載されているように、電気配線として、ピンによる接続よりも高密度化が可能なフレキシブルプリント配線板(Flexible printed circuits board:FPC)が用いられている。FPCは、光伝送モジュールの実装以外にも、電子機器や携帯電話の内部などでも幅広く使用されている。例えば一般的なLSIの実装等において、多端子を持つLSIの他の回路への電気配線、プリント配線板(Printed circuit board:PCB)等との電気接続を一括して行うのに用いられている。光伝送モジュールにおいては、外部回路と、光伝送モジュール筐体として多用されているセラミック製のパッケージもしくは他の基板等との間の電気配線に、FPCが使用される。FPCの端部に形成された電極パッドは、信頼性の高いはんだを用いて、パッケージもしくはPCB等の電極パッドとはんだ接合される。
FPCのように、基板の端部に多数形成された電極パッドを一括してはんだ接合するための方法として、特許文献1に開示されているような熱圧着ツールを用いた方法が知られている。熱圧着ツールは、後述するようにはんだ接合をする部位へ熱および圧力を与える構造を持つ。熱圧着ツールの先端部ははんだ接合をする部位への押圧面を含み、押圧面の構成材料としては、高抵抗体であるとともにはんだ自体が付着しないモリブデンやタングステン材が使用される。先端部の押圧面近傍にパルス電流を流して、パルス電流により発生するジュール熱により押圧面を加熱する。押圧面は一辺が長い概ね矩形状を持ち、この押圧面を複数のはんだ接合用の電極パッドに均等に押圧し、熱伝導によりはんだを瞬間的に溶融する。はんだが溶融した状態で熱圧着ツールを上面の導体電極を加圧することによって、2つの基板の対向する各々の電極パッドを同時にはんだ接合することができる。
図4は、FPCのはんだ接合を行う電極パッドの一般的な構成を説明する図である。図4の(a)はFPCの基板の端部に沿って形成された電極パッドの上面図であり、(b)は基板の端部の側面を見た斜視図である。図4の(c)は、(a)のC−C´線を含む基板に垂直な面の断面図であり、(d)は電極パッドにさらに予備はんだが形成された状態の断面図を示す。図4の(a)に示すように、FPC100の基板端部には、特許文献2に開示されているような光伝送モジュールのパッケージやPCBなどと接続するために、複数の電極パッドの導体電極101aが形成されている。複数の電極パッドの各々には、1つ以上のスルーホール102が形成されている。図4の(c)に示すように、スルーホール102は、電極パッドの上面の導体電極101aと、基板103を挟んで対応する位置にある下面の導体電極101bとの間を電気的に接続している。FPC100の電極パッドは、例えばセラミック製パッケージに収容された多チャネル光モジュールの電極パッドとはんだ接合される。FPCはポリイミドを基板材料として、銅(Cu)等により図示されていない配線が形成されており、電極パッドにこの配線が接続されている。
図4の(c)は、電極パッドの両面の導体電極101a、101bに未だはんだが付いていない状態の断面図を示している。FPCを、パッケージやPCBとはんだ接合する場合には、あらかじめ(d)に示すように電極パッド上に予備はんだを形成しておく。すなわち、まず電極パッドの上下の導体電極101a、101b上の片側あるいは両側に、はんだペーストを電極と同サイズに印刷する。印刷後に、FPCにリフローを行うことで、(d)のようにスルーホール102内にもはんだ105が充填された状態となる。FPCの基板の両面の導体電極101a、101bを十分にはんだで覆いかつスルーホール105内にも十分にはんだを充填させるため、予備はんだの総量は、接合に必要な量よりも多めに設定しておく必要がある。
図5は、FPCとパッケージとの間ではんだ接合を行う場合の工程を説明する図である。まず、図5の(a)に示すように、FPC100の複数の電極パッドの導体電極101bと、はんだ接合するセラミックパッケージ110側の電極パッド111との位置合せを行う。位置合わせ後、図5の(b)に示すように、FPCの上面の導電電極101aの表面に形成されたはんだ103aに熱圧着ツール120を接触させて、加熱・加圧する。このとき、スルーホール内に充填されたはんだ105を介して下面の導体電極101b表面に形成されたはんだ103bを溶融させ、さらにセラミックパッケージ側の電極パッド111の表面との間ではんだ接合を形成する。その後、熱圧着ツール120の加熱を停止し、はんだを融点以下に冷却してから上方に移動させ、はんだ接合が完了する。
特許第3569578号 明細書 特開第2015−38915号 明細書
しかしながら、従来技術の熱圧着ツールを使ったはんだ接合方法では、はんだ接合工程の後に生じるはんだの盛り上がり部分が、高周波の電気信号特性に影響を与える問題があった。図5の(c)に示したように、はんだ接合に使用されなかった余分なはんだは、FPCの電極パッドの上面の導体電極上に盛り上がり部分106a、106bとして残ることになる。特に高速電気信号を伝送するために、信号配線の特性インピーダンスを制御しているFPCにおいては、信号配線上の構造的な不連続点における反射が大きな問題となる。電極パッド上に残ったはんだの盛り上がり部分で電気信号の反射が発生し、高周波電気信号の伝送特性を劣化させる要因となっていた。
本発明は、上述のような問題点に鑑みてなされたものであり、はんだ接合工程において、FPCの電極パッド上に不要なはんだの盛り上がり部分を生じさせないはんだ接合ツール(熱圧着ツール)を提供することを目的とする。
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、2つの基板の各々の複数の電極パッドの間のはんだ接合を行うためのはんだ接合ツールにおいて、高抵抗体により構成され、概ね矩形の形状を持ち、電流を流すことにより加熱される加熱面を、その先端に有する本体部と、前記本体部に隣接し、前記本体部の前記加熱面とともに前記加熱面に隣接する少なくとも1つの開口部を形成し、前記加熱面から離れる方向にスライド可能な機構部品であって、前記開口部は、前記加熱面の前記矩形の少なくとも一方の長辺に隣接して形成される、機構部品とを備え、前記開口部から、前記加熱面と接する前記複数の電極パッド上のはんだを吸引可能なように構成されたことを特徴とするはんだ接合ツールである。
請求項2の発明は、請求項1のはんだ接合ツールであって、前記加熱面と接する前記電極パッド上から余分なはんだを吸引した後で、前記加熱面から離れるように前記機構部品がスライド可能なように構成されたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2のはんだ接合ツールであって、前記開口部は、前記加熱面と接触する前記複数の電極パッドの配列ピッチに対応して、より小さな開口部に仕切られていることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1乃至3いずれかのはんだ接合ツールであって、前記はんだ接合は、柔軟性を持つ第1の材料からなる第1の基板と、前記第1の材料とは異なる第2の材料からなる第2の基板との間のはんだ接合であって、前記第1の基板は、前記第1の基板の端部に沿って形成された複数の電極パッドを有し、当該複数の電極ッドの各々は、前記第1の基板を挟んだ両面に形成された概ね同一形状の対応する2つの導体電極を有し、前記対応する2つの導体電極は少なくとも1つのスルーホールによって相互に接続され、前記スルーホールの内部を含め前記対応する2つの導体電極上にはんだ層が形成されており、前記第2の基板は、前記第2の基板の端部に沿って形成され、前記第1の基板の一方の面上の前記導体電極と対向するように形成された複数の電極パッドを有し、前記本体部の前記加熱面の加熱および前記第1の基板の前記複数の電極パッドへの加圧によって、前記第1の基板の前記一方の面上の前記導体電極と、前記第2の基板上の前記対向する複数の電極パッドとの間が前記はんだ層によってはんだ接合されることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項のはんだ接合ツールであって、前記第1の基板は、前記複数の電極パッドが一端に形成されたフレキシブルプリント配線板(FPC)であり、前記第2の基板は、前記対向するように形成された複数の電極パッドが前記端部に形成されたセラミックパッケージまたはプリント配線基板(PCB)であることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項4または5のはんだ接合ツールであって、前記はんだ接合は、前記第1の基板の前記複数の電極パッドおよび前記第2の基板の前記対向するように形成された複数の電極パッドを位置合わせし、加熱および加圧し、前記はんだ層が溶融することによって形成されることを特徴とする。
本発明のはんだ接合ツールによれば、高速信号伝送特性を劣化させる要因となっていたはんだ盛り上がりを生じさせることなく、はんだ接合を行うことができる。
図1は、本発明のはんだ接合ツールの加熱面を含む先端部を示す図である。 図2は、本発明のはんだ接合ツールを用いて、FPC上に形成された電極パッドをはんだ接合する工程を説明する図である。 図3は、本発明のはんだ接合構造におけるFPC側の電極断面構造をさらに説明する図である。 図4は、FPCのはんだ接合を行う電極パッドの一般的な構成を説明する図である。 図5は、FPCとパッケージとの間ではんだ接合を行う場合の工程を説明する図である。
本発明のはんだ接合ツールは、加熱面を持つ本体部に加えて、本体部の側面に沿って、スライドするように移動可能な機構部品を備えて、本体部と機構部品によって加熱面に隣接する開口部を形成する。この開口部から余分なはんだを吸引するとともに、はんだ接合の終了間際に加熱面から離れるように機構部品がスライドして、開口部をはんだ接合される電極パッドから移動させる。以下、本発明のはんだ接合ツールのより具体的な構成について、図面を参照しながら説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明によるはんだ接合ツールの加熱面を含む先端部を示す図である。図1のはんだ接合ツール1は、はんだ接合を行う電極パッドとの接触部分の近傍のみを描いており、接合ツールの保持機構や機械的な駆動機構、加熱や加圧のための制御装置などは一切描かれていない。本発明の接合ツールには、接合ツールを機械的に動かして電極パッドを加圧したり、後述する開口部の位置を移動させたりする機械的な駆動部、ツールの先端部を加熱し、温度を調整する温度変更部、開口部からツールの内部に向かってのはんだ吸引部、上記の駆動部、温度変更部および吸引部を制御する制御部が含まれる。また、制御部は中央制御装置(CPU)や記憶装置などを含むことができる。
本発明のはんだ接合ツールは、その先端部にある、はんだ接合を行う電極パッドとの接触部分に特徴的な構成があるものの、この先端部を含むはんだ接合装置としても実施できる。また、はんだ接合ツールを用いたはんだ接合の方法としても実施できるし、はんだ接合方法を実行するためのコンピュータプログラムとして、さらには、このコンピュータプログラムを記憶した記憶媒体としても実施できる。
図1の(a)は、本発明のはんだ接合ツール1の先端部の構成を示している。はんだ接合ツール1は、FPCの複数の電極パッドに接触させる加熱面2を持った本体部を有し、加熱面2は、FPC上に一列に配置された複数の電極パッドと一度に接触できるように、略矩形の形状をしている。尚、加熱面2は、加熱と同時に電極パッドに圧力を加える押圧面としても機能するが、以後は、簡単のため加熱面と称する。通常、加熱面2は、高抵抗体であるとともにはんだ自体が付着しないモリブデンやタングステン材を使用して構成することができる。この加熱面2に沿って、開口部4が設けられている。
接合ツール1は、加熱面2を持つツールの本体部に加え、(b)に示したように、本体部に隣接して、加熱面2から離れる方向にスライド可能な機構部品3を有している。開口部4は、加熱面2を持つツールの本体部と、機構部品3とによって形成される。さらに本発明のはんだ接合ツールは、溶けたはんだを吸引する吸引機構も持っており、吸引機構によって開口部4から機構部品3の内部に向かって吸引するように空気の流れを生じさせる。本発明のはんだ接合ツール1は、はんだ接合の工程中に、余分なはんだを吸引しながら、同時に機構部品3をスライドさせることによって開口部4を移動させて、加熱・加圧後に生じるはんだの盛り上がり部分を除去する。
機構部品3を構成する材料としては、加熱面2を持つツールの本体部と同じモリブデンやタングステン材を使用して構成することができる。
本体部とともに、はんだを吸引する開口部4を構成する機構部品3の内面には、はんだの濡れ性を良くするために、金(Au)、銅(Cu)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、錫(Sn)等の膜を表面に形成しても良い。この表面の層により、接合ツールの先端部にはんだは付着せず、機構部品3の内面にはんだを選択的に誘導することが可能になる。
また、図1には示していないが、機構部品3のいずれかの場所に、はんだの濡れ性を向上させるために機構部品3の内面上にフラックスを塗布するための供給機構を設けることができる。例えば、機構部品3の外部のいずれかの場所に、フラックスの供給口を設けて良い。吸引したはんだの表面が酸化し、開口部4から吸引通路内での流れが悪くなった場合には、この供給口よりフラックスを注入し、はんだの流れを改善することができる。
機構部品3は、ツール本体とは独立して加熱をすることができる構造を有しており、図示していないが、吸引したはんだを溜めておくためのタンクを開口部から離れた位置に有している。
したがって、本発明は、2つの基板10、20の各々の複数の電極パッドの間のはんだ接合を行うためのはんだ接合ツールにおいて、高抵抗体により構成され、概ね矩形の形状を持ち、電流を流すことにより加熱される加熱面2を、その先端に有する本体部と、前記本体部に隣接し、前記本体部の前記加熱面とともに前記加熱面に隣接する少なくとも1つの開口部4を形成し、前記加熱面から離れる方向にスライド可能な機構部品3であって、前記開口部は、前記加熱面の前記矩形の少なくとも一方の長辺に隣接して形成される、機構部品とを備え、前記開口部から、前記加熱面と接する前記電極パッド上のはんだを吸引可能なように構成されたことを特徴とするはんだ接合ツールとして実施できる。
図2は、本発明のはんだ接合ツールを用いて、FPC上に形成された電極パッドをはんだ接合する工程を説明する図である。図2の(a)のはんだ接合前の2つの基板が分離した状態から、(f)のはんだ接合ツールを電極パッドから離してはんだ接合が完成した状態までの工程を以下説明する。(a)に示したように、FPC10の電極パッドは、基板11の両面に構成された導体電極12、13で構成され、相互に1つ以上のスルーホール15で接続されている。まず、FPC10側の電極パッドと、はんだ接合するセラミックパッケージ20側の電極パッド21とを位置合せする。位置合わせ後、(b)に示しようように、はんだ接合ツール2をFPC10の上面の導電電極12の表面に形成されたはんだに接触させ、所定の温度・圧力で加熱・加圧を行う。このとき、スルーホール15内に充填されたはんだ14を介して、下面の導体電極13上に形成されたはんだが溶融される。この溶融されたはんだにより、セラミックパッケージ20の電極パッド21とのはんだ接合が開始される。
図2の(c)に示すように、はんだ接合が開始されると、はんだ接合に使用される量を越えた余分なはんだは、スルーホール15を介して、FPCの上面の導体電極12側に押し上げられ、加熱面の脇ではんだ16の盛り上がり部が発生する。本発明のはんだ接合ツールでは、開口部4から、この余分なはんだ16を吸引することにより除去する。図2の(d)に示したように、余分なはんだ16は、開口部4から機構部品3に沿って、はんだ接合ツールの内部に向かっての吸引力よって上面の導電電極12表面より分離する。このとき同時に、機構部品3をスライドさせて溶融状態のはんだ16を除去しながら、開口部4を加熱面から離れる方向に移動させた後、ツール本体部の加熱を停止する。吸引されたはんだは、加熱された状態のまま機構部品3の移動ととともにツール先端から離れた位置に移動されることになる。
図2の(e)に示したように、はんだ接合をはんだ融点以下、例えば180℃に冷却してから、(f)に示したようにはんだ接合ツール全体をFPC10から離すことにより、はんだ接合が完了する。
(f)の工程の後、ツールの加熱面2を含む本体部および上方に移動した状態の機構部品3を再度はんだ溶融温度以上に加熱し、開口部から内部へ吸引したはんだを溶融させ、機構部品3に設けられたタンク内にはんだを移動させる。このとき、機構部品3の内面上ではんだの流れが悪い場合には、例えば上述の供給口からフラックスを供給することにより、はんだ表面の酸化膜を除去し、はんだの流れを改善することができる。吸引したはんだをタンク内に移動させた後、機構部品3をツール本体部の先端位置まで再び戻し、次のはんだ付け工程を行うことができる。
図2の各工程によれば、はんだ接合ツールの本体部2は、概ね電極パッド12の長手方向の中央部の位置に接触させるものとして描いてあるが、加熱面に加える温度、圧力の条件や、はんだ接合の条件によっては、電極パッドの長手方向のいずれかにオフセットして接触されても良い。また、余分なはんだを吸引する開口部は、複数の電極パッドのFPCの内側(基板端の反対側)に位置しているものとして説明した。しかしながら、開口部をFPCの基板端側においても良い。また、図1、図2に示したはんだ接合ツールは、開口部が、概ね矩形状の加熱面の一方の長辺に隣接して形成されるものとして示した。しかしながら、電極パッドの形状によっては、加熱面の両方の長辺にそれぞれ形成されて、2つの開口部を持っても良い。この場合は、機構部品が、本体部の両脇に隣接して構成されることになる。
本発明のはんだ接合ツールにより、高速信号の伝送特性を劣化(高速信号の反射発生)させる要因となっていた余分なはんだの盛り上がり部分を接合工程中に除去することができる。また、開口部4から機構部品3内に余分なはんだを吸引した後で、開口部4が加熱面から離れる方向に移動する。これによって、はんだ接合ツールの加熱を停止後の加熱面の熱容量を減少させることができるため、速やかにはんだ融点以下の温度に冷却することができる。
<実施形態2>
図3は、本発明によるはんだ接合ツールの加熱面を含む先端部の別の構成例を示す図である。本実施形態のはんだ接合ツール30は、FPCの複数の電極パッドに接触させる加熱面31を持つ本体部と、本体部に隣接して、加熱面31から離れる方向にスライド可能な機構部品33を有している。開口部32は、加熱面31を持つツールの本体部と、機構部品33とによって形成される。加熱面31は、一列に配置された複数の電極パッドと一度に接触するように、略矩形の形状をしている。第1の実施形態と同様に、加熱面31はモリブデンやタングステン材を使用して構成することができる。また、機構部品33を構成する材料としては、加熱面2を持つツールの本体部と同じモリブデンやタングステン材を使用して構成することができる。
本体部とともに、はんだを吸引する開口部を構成する機構部品33の内面には、はんだの濡れ性を良くするために、金(Au)、銅(Cu)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、錫(Sn)等の膜を表面に形成しても良い。この表面の層により、ツール本体部の先端にはんだは付着せず、機構部品33の内面にはんだを選択的に誘導することが可能になる。
また、図3には示していないが、機構部品33のいずれかの場所には、はんだの濡れ性を向上させるために機構部品33の内面上にフラックスを塗布するための供給機構が設けられて良い。例えば、機構部品33の外部のいずれかの場所に、フラックスの供給口を設けて良い。吸引したはんだの表面が酸化し、開口部から吸引通路内での流れが悪くなった場合には、この供給口からフラックスを注入し、機構部品33の内部のはんだの流れを改善することができる。
機構部品33はツール本体とは独立して加熱する構造を有しており、図3には示していないが、吸引したはんだを溜めておくためのタンクを開口部32から離れた位置に有している。
第1の実施形態と相違点は、開口部32に、接合するFPCに形成された電極パッドのピッチに適合させた複数の仕切りが設けられているところにある。FPCの電極パッドの数に対応して、複数の小さな開口に仕切られた開口部32は、第1の実施形態と同様に、本体部と別の機構部品33のスライドとともに、加熱面31から離れるように移動可能である。この仕切りを設けることにより複数の開口部が形成され、FPC上の各々の電極パッドに対応した開口部から、1つの電極パッド上で生じる余分なはんだを効率良く吸引することが可能である。開口部が、FPCの電極パッドの形状に対応しているため、はんだの吸引に寄与しない無駄な開口部の面積が大幅に減り、はんだの吸引に使用されない空気の流れが減る。これによってはんだ吸引の効率が上がって、吸引機構の吸引パワーを抑えることも可能となる。
以上説明したように本発明の各実施形態のはんだ接合ツールによれば、本体部に隣接して設けられたスライド可能な機構部品によって、ツールの先端に開口部を形成し、はんだ接合のために必要な量を越えた余分なはんだは、電極パッドの加熱時に開口部から吸引・除去される。このため、高速信号の伝送特性を劣化させる要因となっていたはんだ盛り上がり部分を生じさせることなく、はんだ接合を行うことができる。さらに、はんだ接合ツールの開口部4、32は、機構部品3、33をスライドさせることによって、はんだ吸引後に加熱面から離れるように移動する。このため、はんだ接合ツール先端の加熱面の熱容量が増大して、加熱終了後もツール先端部の温度が下がりにくくなる問題も解決することができる。
本発明は、一般的に電子部品の電気接続部の作製に利用することができる。特に、光通信システムにおける光伝送モジュールなどの実装に利用できる。
1、30、120 はんだ接合ツール
2、31 加熱面
3、33 機構部品
4、32 開口部
10、100 FPC
11、103 FPC基板
12、13、21、101a、101b、111 電極パッド(導体電極)
15、102 スルーホール
14、16、105、106a、106b はんだ
20、110 セラミックパッケージ

Claims (6)

  1. 2つの基板の各々の複数の電極パッドの間のはんだ接合を行うためのはんだ接合ツールにおいて、
    高抵抗体により構成され、概ね矩形の形状を持ち、電流を流すことにより加熱される加熱面を、その先端に有する本体部と、
    前記本体部に隣接し、前記本体部の前記加熱面とともに前記加熱面に隣接する少なくとも1つの開口部を形成し、前記加熱面から離れる方向にスライド可能な機構部品であって、前記開口部は、前記加熱面の前記矩形の少なくとも一方の長辺に隣接して形成される、機構部品と
    を備え、
    前記開口部から、前記加熱面と接する前記複数の電極パッド上のはんだを吸引可能なように構成されたことを特徴とするはんだ接合ツール。
  2. 前記加熱面と接する前記電極パッド上から余分なはんだを吸引した後で、前記加熱面から離れるように前記機構部品がスライド可能なように構成されたことを特徴とする請求項1に記載のはんだ接合ツール。
  3. 前記開口部は、前記加熱面と接触する前記複数の電極パッドの配列ピッチに対応して、より小さな開口部に仕切られていることを特徴とする請求項1または2に記載のはんだ接合ツール。
  4. 前記はんだ接合は、柔軟性を持つ第1の材料からなる第1の基板と、前記第1の材料とは異なる第2の材料からなる第2の基板との間のはんだ接合であって、
    前記第1の基板は、前記第1の基板の端部に沿って形成された複数の電極パッドを有し、当該複数の電極ッドの各々は、前記第1の基板を挟んだ両面に形成された概ね同一形状の対応する2つの導体電極を有し、前記対応する2つの導体電極は少なくとも1つのスルーホールによって相互に接続され、前記スルーホールの内部を含め前記対応する2つの導体電極上にはんだ層が形成されており、
    前記第2の基板は、前記第2の基板の端部に沿って形成され、前記第1の基板の一方の面上の前記導体電極と対向するように形成された複数の電極パッドを有し、
    前記本体部の前記加熱面の加熱および前記第1の基板の前記複数の電極パッドへの加圧によって、前記第1の基板の前記一方の面上の前記導体電極と、前記第2の基板上の前記対向する複数の電極パッドとの間が前記はんだ層によってはんだ接合されること
    を特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載のはんだ接合ツール。
  5. 前記第1の基板は、前記複数の電極パッドが一端に形成されたフレキシブルプリント配線板(FPC)であり、
    前記第2の基板は、前記対向するように形成された複数の電極パッドが前記端部に形成されたセラミックパッケージまたはプリント配線基板(PCB)であること
    を特徴とする請求項4に記載のはんだ接合ツール。
  6. 前記はんだ接合は、
    前記第1の基板の前記複数の電極パッドおよび前記第2の基板の前記対向するように形成された複数の電極パッドを位置合わせし、加熱および加圧し、前記はんだ層が溶融することによって形成されることを特徴とする請求項4または5に記載のはんだ接合ツール。
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