JP6347779B2 - 分波器および通信モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、弾性表面波(SAW:Surface Acoustic Wave)等の弾性波を利用する分波器および通信モジュールに関する。
近年において、弾性波を利用した分波器が知られている。このような分波器においては、その非線形性から歪波が生じ得る。例えば、送信波と、送信帯域および受信帯域の帯域外の妨害波とが混合されて、受信帯域内の歪波を生じるおそれがある。この歪波は、いわゆる相互変調歪(IMD:Inter-Modulation Distortion)といわれるものである。この歪波は、無線装置の通信品質(SN比)を低下させる原因の一つとなっている。歪波に関する技術としては、例えば特許文献1等がある。
特開2012−147175号公報
近年の分波器の開発において、歪波の影響を低減する技術が求められている。本発明は、このような事情を鑑みて案出されたものであり、歪波の影響を低減することが可能な分波器および通信モジュールを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る分波器は、信号波および妨害波を受信するアンテナ端子と、前記アンテナ端子に接続された送信フィルタと、前記アンテナ端子に接続され、前記信号波の一部を受信する、前記送信フィルタの通過帯域よりも高い周波数範囲を通過帯域とする受信フィルタと、前記アンテナ端子に接続されるとともにグランドに接続された、前記送信フィルタおよび前記受信フィルタよりも前記アンテナ端子側に位置する妨害波共振子と、を有し、前記妨害波共振子の共振周波数は、前記送信フィルタの通過帯域よりも小さい周波数範囲であって、前記妨害波の周波数範囲を含む妨害波帯域内にある。
本発明の一態様に係る通信モジュールは、上述の分波器と、前記アンテナ端子と電気的に接続されたアンテナと、前記分波器と電気的に接続されたRF−ICと、を有する。
上記の構成によれば、歪波の影響を低減することができる。
本発明の第1の実施形態に係る分波器を含む通信モジュールの信号処理系の構成を示すブロック図である。 図1の分波器の構成を示す回路図である。 図2の分波器の共振子を構成するSAW素子を示す平面図である。 図2の分波器の周波数特性を説明する図である。 図5(a)〜図5(c)は図2の分波器の周波数特性に係る変形例を説明する図である。 図2の妨害波共振子のインピーダンスの位相特性に係る変形例を説明する図である。 図2の分波器の周波数特性に係る変形例を説明する図である。 図8(a)および図8(b)は図2の分波器の周波数特性に係る他の変形例を説明する図である。 図9(a)〜図9(c)は第2の実施形態に係る分波器を説明する図である。 第3の実施形態に係る分波器の構成を示す回路図である。 第4の実施形態に係る分波器の構成を示す回路図である。 図12(a)および図12(b)は第5の実施形態に係る分波器を説明する図である。 第6の実施形態に係る分波器の妨害波共振子の構成を示す平面図である。 図13の分波器の2次高調波の強度特性に係る変形例を説明する図である。 第7の実施形態に係る分波器の妨害波共振子の構成を示す平面図である。 第8の実施形態に係る分波器の妨害波共振子の構成を示す平面図である。 図2の分波器の送信フィルタ部分の構成を示す平面図である。 図1の分波器の構成を示す回路図である。
以下、本発明の一実施形態に係る分波器について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明で用いられる図は模式的なものであり、図面上の寸法比率等は現実のものとは必ずしも一致していない。
互いに同一または類似する構成については、互いに同一の符号を付すことがある。また、第2の実施形態以降において、既に説明された実施形態の構成と同一または類似する構成については、説明を省略することがある。
<第1の実施形態>
(基本的構成)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る分波器1(デュプレクサ)の利用例(通信モジュール101)の要部を示すブロック図である。通信モジュール101は、電波を利用した無線通信を行うものである。分波器1は、通信モジュール101において送信周波数の信号と受信周波数の信号とを分波する機能を有している。
通信モジュール101において、送信すべき情報を含む送信情報信号TISは、RF−IC103によって変調および周波数の引上げ(搬送波周波数の高周波信号への変換)がなされて送信信号TSとされる。送信信号TSは、バンドパスフィルタ105によって送信用の通過帯域以外の不要成分が除去され、増幅器107によって増幅されて分波器1に入力される。そして、分波器1は、入力された送信信号TSから送信用の通過帯域以外の不要成分を除去してアンテナ109に出力する。アンテナ109は、入力された電気信号(送信信号TS)を無線信号(電波)に変換して送信する。
また、通信モジュール101において、アンテナ109によって受信された無線信号(電波)は、アンテナ109によって電気信号(受信信号RS)に変換されて分波器1に入力される。分波器1は、入力された受信信号RSから受信用の通過帯域以外の不要成分を除去して増幅器111に出力する。出力された受信信号RSは、増幅器111によって増幅され、バンドパスフィルタ113によって受信用の通過帯域以外の不要成分が除去される。そして、受信信号RSは、RF−IC103によって周波数の引下げおよび復調がなされて受信情報信号RISとされる。
なお、送信情報信号TISおよび受信情報信号RISは、適宜な情報を含む低周波信号(ベースバンド信号)でよく、例えば、アナログの音声信号もしくはデジタル化された音声信号である。無線信号の通過帯域は、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)等の各種の規格に従ったものでよい。変調方式は、位相変調、振幅変調、周波数変調もしくはこれらのいずれか2つ以上の組合せのいずれであってもよい。回路方式は、図1では、ダイレクトコンバージョン方式を例示したが、それ以外の適宜なものとされてよく、例えば、ダブルスーパーヘテロダイン方式であってもよい。また、図1は、要部のみを模式的に示すものであり、適宜な位置にローパスフィルタやアイソレータ等が追加されてもよいし、また、増幅器等の位置が変更されてもよい。
図2は、分波器1の構成を示す回路図である。
分波器1は、アンテナ109に接続されるアンテナ端子3と、送信信号TSが入力される送信端子5と、受信信号RSを出力するための受信端子7と、基準電位が付与されるグランド端子9とを有している。
また、分波器1は、送信端子5とアンテナ端子3との間に設けられた送信フィルタ11と、アンテナ端子3と受信端子7との間に設けられた受信フィルタ13と、アンテナ端子3とグランド端子9との間に設けられた妨害波共振子15と、を有している。なお、妨害波共振子15は、送信フィルタ11または受信フィルタ13の一部と捉えることも可能であるが、本実施形態では、送信フィルタ11および受信フィルタ13とは別個のものとして説明する。
送信フィルタ11は、送信端子5を介して入力された送信信号TSから送信用の通過帯域(送信帯域)以外の不要成分を除去してアンテナ端子3に出力する。受信フィルタ13は、アンテナ109を介して入力された受信信号RSから受信用の通過帯域(受信帯域)以外の不要成分を除去して受信端子7に出力する。
アンテナ端子3には、送信帯域および受信帯域の帯域外の妨害波JSも入力される。妨害波共振子15は、特に共振周波数付近でこの妨害波JSの電流をグランド端子9に逃がす。これによって、妨害波JSが送信フィルタ11に入力されることが抑制される。その結果、送信フィルタ11において送信信号TSと妨害波JSとが混合されにくくすることができる。言い換えれば、送信信号TSと妨害波JSが混合されにくくなる結果、受信帯域においてノイズとなる歪波の生成が低減される。
一方、妨害波共振子15自体からも歪波が発生する可能性がある。妨害波共振子15から発生する歪波が最も大きくなるのは、妨害波共振子15でのSAWの振動が最大となる共振周波数から反共振周波数の間の反共振周波数付近に妨害波JSや送信信号TSが印加されたときである。
送信フィルタ11、受信フィルタ13および妨害波共振子15の構成は、具体的には、以下のとおりである。
送信フィルタ11は、例えば、ラダー型フィルタによって構成されている。すなわち、送信フィルタ11は、その入力側と出力側との間において直列に接続された1以上(本実施形態では3)の第1直列共振子17S−1〜第3直列共振子17S−3と、その直列のラインとグランド端子9との間に設けられた1以上(本実施形態では3)の第1並列共振子17P−1〜第3並列共振子17P−3とを有している。
なお、以下では、第1直列共振子17S−1〜第3直列共振子17S−3を単に「直列共振子17S」といい、これらを区別しないことがある。同様に、第1並列共振子17P−1〜第3並列共振子17P−3を単に「並列共振子17P」といい、これらを区別しないことがある。
受信フィルタ13は、例えば、多重モードフィルタ19と、その入力側に直列に接続された補助共振子21とを有している。なお、本実施形態において、多重モードは、2重モードを含むものとする。
妨害波共振子15は、送信フィルタ11よりもアンテナ端子3側、かつ、受信フィルタ13よりもアンテナ端子3側の位置にてアンテナ端子3に接続されている。換言すれば、妨害波共振子15は、送信フィルタ11および受信フィルタ13よりもアンテナ端子3に近い。別の観点では、最もアンテナ端子3に近い共振子は、妨害波共振子15である。
なお、送信フィルタ11、受信フィルタ13およびアンテナ端子3の間には、インピーダンスマッチング用の回路等が挿入されてもよい。また、図2では、各共振子の端子は、他の共振子やグランド端子に直接接続されているが、ここに特性制御用の回路等が挿入されていてもよい。特に、共振子とグランド端子間には、特性制御用のインダクタや、インダクタンスを発生させる配線が挿入されることがある。本明細書で「グランドに接続された」と表記した場合は、そのように、共振子が特性制御用の回路等が挿入されて間接的にグランド端子に接続されている場合も含むこととする。
直列共振子17S、並列共振子17P、妨害波共振子15および補助共振子21は、例えば、弾性波素子、より具体的には、SAW素子によって構成されている。
図3は、直列共振子17S、並列共振子17P、妨害波共振子15または補助共振子21を構成するSAW素子51を示す平面図である。
なお、SAW素子51は、いずれの方向が上方または下方とされてもよいものであるが、以下では、便宜的に、直交座標系xyzを定義するとともに、z方向の正側(図3の紙面手前側)を上方として、上面、下面等の用語を用いるものとする。
SAW素子51は、例えば、1ポートSAW共振子として構成されており、基板53と、基板53の上面53aに設けられたIDT55および反射器57とを有している。なお、SAW素子51は、上記の他、IDT55および反射器57の上面に配置される付加膜、IDT55および反射器57と基板53との間に介在する接着層、基板53の上面53aをIDT55および反射器57(または付加膜)の上から覆う保護層等を有していてもよい。
基板53は、圧電基板によって構成されている。例えば、基板53は、ニオブ酸リチウム(LiNbO)単結晶等の圧電性を有する単結晶の基板によって構成されている。より好適には、基板53は、42°±10°Y−XカットのLiTaO基板、128°±10°Y−XカットのLiNbO基板もしくは0°±10°Y−XカットのLiNbO基板によって構成されている。その他、上記とは別の結晶方位を持つLiTaO、LiNbO単結晶、2酸化シリコン(SiO)単結晶なども使用できる。基板53の平面形状および各種寸法は適宜に設定されてよい。基板53のSAW素子を形成していない面にはシリコンやサファイアなどの基板を設けてもよい。
IDT55は、基板53の上面53aに形成された導電パターン(導電層)によって構成されており、第1櫛歯電極59Aおよび第2櫛歯電極59Bを有している。なお、以下では、第1櫛歯電極59Aおよび第2櫛歯電極59Bを単に櫛歯電極59といい、これらを区別しないことがある。また、第1櫛歯電極59Aに係る構成等については、「第1バスバー61A」等のように、「第1」および「A」を付すことがあり、第2櫛歯電極59Bに係る構成等については、「第2バスバー61B」等のように、「第2」および「B」を付すことがあり、また、「第1」、「第2」、「A」、および「B」を省略することがある。
各櫛歯電極59は、互いに対向する2本のバスバー61と、各バスバー61から他のバスバー61側へ延びる複数の電極指63と、複数の電極指63の間において各バスバー61から他のバスバー61側へ延びる複数のダミー電極65と、を有している。そして、1対の櫛歯電極59は、複数の電極指63が互いに噛み合うように(交差するように)配置されている。
なお、SAWの伝搬方向は複数の電極指63の向き等によって規定されるが、本実施形態では、便宜的に、SAWの伝搬方向を基準として、複数の電極指63の向き等を説明することがある。
バスバー61は、例えば、概ね一定の幅でSAWの伝搬方向(x方向)に直線状に延びる長尺状に形成されている。そして、1対のバスバー61は、SAWの伝搬方向に交差(本実施形態では直交)する方向(y方向)において対向している。
複数の電極指63は、概ね一定の幅でSAWの伝搬方向に直交する方向(y方向)に直線状に延びる長尺状に形成されており、SAWの伝搬方向(x方向)に概ね一定の間隔で配列されている。1対の櫛歯電極59の複数の電極指63は、そのピッチp(例えば電極指63の中心間距離)が、例えば、共振させたい周波数でのSAWの波長λの半波長と同等となるように設けられている。波長λは、例えば、1μm〜6μmである。
複数のダミー電極65は、例えば、概ね一定の幅でSAWの伝搬方向に直交する方向(y方向)に直線状に延びる長尺状に形成されており、複数の電極指63間の中央に配置されている(複数の電極指63と同等のピッチで配列されている)。そして、一方の櫛歯電極59のダミー電極65の先端は、他方の櫛歯電極59の電極指63の先端とギャップを介して対向している。
IDT55は、例えば、金属によって形成されている。この金属としては、例えば、AlまたはAlを主成分とする合金(Al合金)が挙げられる。Al合金は、例えば、Al−Cu合金である。その他、IDT55は、Cu、Pt、Au等の金属とTa等の誘電体との積層体から構成されてもよい。また、IDT55は、複数の金属層から構成されてもよい。IDT55の厚みは適宜に設定されてよい。
IDT55によって基板53に電圧が印加されると、基板53の上面53a付近において上面53aに沿ってx方向に伝搬するSAWが誘起される。また、SAWは、電極指63によって反射される。そして、電極指63のピッチpを半波長とする定在波が形成される。定在波は、当該定在波と同一周波数の電気信号に変換され、電極指63によって取り出される。このようにして、SAW素子51は、共振子もしくはフィルタとして機能する。
反射器57は、基板53の上面53aに形成された導電パターン(導電層)によって構成されており、平面視において格子状に形成されている。すなわち、反射器57は、SAWの伝搬方向に交差する方向において互いに対向する1対のバスバー(符号省略)およびこれらバスバー間においてSAWの伝搬方向に直交する方向(y方向)に延びる複数の電極指(符号省略)を有している。反射器57の複数の電極指は、IDT55の複数の電極指63と概ね同等のピッチで配列されている。
先に説明した図2では、妨害波共振子15等に符号を付して示すように、IDT55および反射器57を模式的に示している。
受信フィルタ13の多重モードフィルタ19は、図2において模式的に示すように、SAWの伝搬方向において配列された複数(本実施形態では3つ)のIDT55と、その両側に配置された反射器57と、を有している。また、多重モードフィルタ19は、例えば、入力された不平衡信号を平衡信号に変換して出力する不平衡入力−平衡出力型のものである。
送信フィルタ11、受信フィルタ13および妨害波共振子15は、例えば、1つの基板53の上面53aに共に設けられている。なお、図2では、そのような場合を想定して、図3と同様に、xyz座標系を定義している。
図4は、各種共振子の周波数特性および分波器1の作用を説明する図である。同図において、横軸は周波数fを示し、縦軸はインピーダンスの絶対値|Z|およびインピーダンスの位相ang(Z)を示している。
送信フィルタ11は、下限周波数fT1から上限周波数fT2までの送信帯域TxBを通過帯域としている。受信フィルタ13は、下限周波数fR1から上限周波数fR2までの受信帯域RxBを通過帯域としている。受信帯域RxBは、送信帯域TxBよりも高く、また、送信帯域TxBと受信帯域RxBとの間には、両帯域の信号の干渉を低減するためのガードバンドGBが設けられている。
T1、fT2、fR1およびfR2は、例えば、UMTS等の規格に従って設定されている。なお、UMTSにおいては、送信帯域TxBの帯域幅と受信帯域RxBの帯域幅とは同一である。すなわち、下記式が満たされている。
T2−fT1=fR2−fR1 (1)
図4において、線Lsは、送信フィルタ11の直列共振子17Sの周波数−インピーダンスの絶対値特性の一例を示し、線Pは、送信フィルタ11の直列共振子17Sの周波数−インピーダンスの位相特性の一例を示し、線Lは、送信フィルタ11の並列共振子17Pの周波数−インピーダンスの絶対値特性の一例を示し、線Pは、並列共振子17Pの周波数−インピーダンスの位相特性の一例を示し、線Lは、妨害波共振子15の周波数特性−インピーダンスの絶対値の一例を示し、線Pは妨害波共振子15の周波数−インピーダンスの位相特性の一例を示している。
公知のように、ラダー型フィルタ(送信フィルタ11)は、直列共振子17Sの共振周波数fSrと、並列共振子17Pの反共振周波数fPaとが概略一致し、また、共振周波数と反共振周波数との周波数差df(fSa−fSr、fPa−fPr)が送信帯域TxBの帯域幅と概略等しくなるように構成される。このように構成されることにより、ラダー型フィルタは、共振周波数fSrを中心とし、帯域幅が概ね周波数差dfとなる周波数範囲を通過帯域とするフィルタとして機能する。ただし、上記した周波数の関係は圧電共振子を用いた分波器の基本的な設計思想であり、実際の分波器では、所定の電気特性を得るために各共振子の共振周波数や周波数差を微調整することがある。
従って、送信帯域TxBを通過帯域とする送信フィルタ11においては、直列共振子17Sの共振周波数fSrおよび並列共振子17Pの反共振周波数fPaは、送信帯域TxBの概略中央に位置している。また、周波数差dfは送信帯域TxBの帯域幅(fT2−fT1)と概ね等しいから、直列共振子17Sの反共振周波数fSaは、送信帯域TxBよりも高く、並列共振子17Pの共振周波数fPrは、送信帯域TxBよりも低い。
ここで、相互変調歪による歪波として、妨害波の周波数をf、送信波の周波数をfとしたときに、fIM=2f−fを周波数とする3次の非線形性に基づく歪波がある。この歪波の周波数fIMが受信帯域RxB内にあると、受信信号RSのSN比が低下する。従って、そのような条件を満たすfの範囲(妨害波帯域JB)を受信帯域RxB等から逆算して求め、その妨害波帯域JB内に妨害波共振子15の共振周波数fJrを設定すれば、SN比の低下を招く歪波の発生要因となる妨害波の電流を好適にグランド端子9に逃がすことができ、妨害波が送信フィルタ11や受信フィルタ13に入力されるのを防ぐことができる。すなわち、SN比の低下を招く歪波を好適に低減できる。
なお、UMTS等の規格においては、送信波の周波数fと受信波の周波数fの関係は、
=f+TxBの帯域幅+GBの帯域幅
=f+(fT2−fT1)+(fR1−fT2) (2)
となっているため、fIM=2f−fを周波数とする3次の非線形性に応じた歪波が受信帯域RxB内に入るfの範囲は、図4で、SBの帯域幅=GBの帯域幅、JBの帯域幅=TxBの帯域幅=RxBの帯域幅を満たす範囲となる。すなわち、fの範囲は、
2fT1−fR1 < f < 2fT2−fR2 (3)
つまり、妨害波共振子15の共振周波数fJrを、
2fT1−fR1 < fJr < 2fT2−fR2 (4)
のように設定すれば、上記したような相互変調歪の抑制効果が得られる。
図4において、妨害波帯域JBの下限周波数fJ1は、(3)の左辺である(fJ1=2fT1−fR1)。妨害波帯域JBの上限周波数fJ2は、(3)の右辺である(fJ2=2fT2−fR2)。この図に示すように、妨害波帯域JBは、送信帯域TxBに関して受信帯域RxBと互いに対称となる帯域である。なお、妨害波帯域JBと、送信帯域TxBとの間の隙間帯域SBの帯域幅は、ガードバンドGBの帯域幅と同一である。
送信帯域TxBの帯域幅とガードバンドGBの帯域幅との相対的な大きさによっては、並列共振子17Pの共振周波数fPrは、妨害波帯域JB内の周波数となり得る。具体的には、上述のように、並列共振子17Pの反共振周波数fPaは、送信帯域TxBの中央の周波数とされ、並列共振子17Pの共振周波数fPrと反共振周波数fPaとの周波数差dfは、送信帯域TxBの帯域幅と概ね同じとされるから、ガードバンドGBの帯域幅が、送信帯域TxBの帯域幅の半分よりも小さいと、並列共振子17Pの共振周波数fPrは、妨害波帯域JB内の周波数となりうる。
逆に言えば、ガードバンドGBの帯域幅が、送信帯域TxBの帯域幅の半分よりも大きければ(fR1−fT2>(fT2−fT1)/2)、通常の設定方法では、並列共振子17Pの共振周波数fPrは、妨害波帯域JB内の周波数とならない。このような規格としては、例えば、UMTSのバンド1、2、4−7、9−12、15−19、21−23が挙げられる。なお、ガードバンドGBの帯域幅が、送信帯域TxBの帯域幅の半分よりも小さくなる規格としては、例えば、UMTSのバンド3、8、25、26および28が挙げられる。
妨害波共振子15は、並列共振子17Pとは異なり、送信フィルタ11(ラダー型フィルタ)を構成するものではない。従って、妨害波共振子15の反共振周波数fJaは、直列共振子17Sの共振周波数fSrと一致しなくてもよいし、送信帯域TxB内になくてもよい。妨害波共振子15の共振周波数fJrと反共振周波数fJaとの周波数差df(=fJa−fJr)は、送信帯域TxBの帯域幅(fT2−fT1)と同等とされなくてもよい。これらは、適宜に設定されてよい。
例えば、妨害波共振子15の反共振周波数fJaは、直列共振子17Sの共振周波数fSr(送信帯域TxBの中央)に対して送信帯域TxBの帯域幅(fT2−fT1)の10%以上の幅で低周波側または高周波側にずれている。
また、例えば、図4に示すように、妨害波共振子15の反共振周波数fJaは、直列共振子17Sの共振周波数fSrに対して送信帯域TxBの帯域幅(fT2−fT1)の1/2よりも大きい幅で低周波側にずれている。別の観点では、妨害波共振子15の反共振周波数fJaは、送信帯域TxBよりも低くされる(fJa<fT1)。
この場合、妨害波共振子15の共振周波数fJrと反共振周波数fJaとの間の帯域は、送信帯域TxBから外れる。その結果、送信波で妨害波共振子15のSAW振動が大きくなることがなくなるため、例えば、妨害波共振子15において妨害波および送信波が混合されて歪波が発生することを低減できる。
また、例えば、上記のように妨害波共振子15の反共振周波数fJaが送信帯域TxBよりも低くされる場合において、図4に示すように、反共振周波数fJaは、妨害波帯域の上限周波数fJ2よりも高くされる(fJ2<fJa)。
この場合、例えば、妨害波で妨害波共振子15のSAW振動が大きくなることがなくなるため、妨害波共振子15において妨害波および送信波が混合されて歪波が発生することを低減できる。また、例えば、妨害波共振子15は、妨害波帯域JBにおいてインピーダンスが低いことから、妨害波の電流がグランド端子9に流れやすく、歪波の生成が抑制される。
なお、妨害波共振子15の共振周波数fJrと反共振周波数fJaとの周波数差dfを妨害波帯域JBの帯域幅と同程度に設定したとすれば、共振周波数fJrが妨害波帯域JBの中央の周波数よりも高ければ((fJ1+fJ2)/2<fJr)、反共振周波数fJaは、妨害波帯域の上限周波数fJ2よりも確実に高くされる。これにより、妨害波共振子から発生する歪波が最大となる周波数は妨害波帯域を外れる。
以上のとおり、妨害波共振子15の反共振周波数fJaおよび周波数差dfは、並列共振子17Pの反共振周波数fPaおよび周波数差dfとは異なり、適宜に設定されてよい。ただし、妨害波共振子15は、並列共振子17Pと同様に、反共振周波数fJaが直列共振子17Sの共振周波数fSrと同等となるように構成されたり、周波数差dfが送信帯域TxBの帯域幅と同等となるように構成されたりしてもよい。図4では、周波数差dfが送信帯域TxBの帯域幅と同等とされている場合を例示している。
送信フィルタ11または受信フィルタ13は、複数の共振子が組み合わされて構成されている。このことから理解されるように、妨害波共振子15は、分波器1のフィルタ特性に影響を及ぼす。従って、例えば、送信フィルタ11は、妨害波共振子15が設けられない場合に比較してIDTの本数を少なくしたり、IDTの対向する交差部を狭くしたりすることにより、容量が小さく設定されるなど、妨害波共振子15の影響を踏まえて設計してもよい。
また、本実施形態のように妨害波共振子15が、送信フィルタ13の中でもアンテナ端子3側に配置されていることから、効率よく歪波を低減することができる。妨害波JSはアンテナ端子3から送信フィルタ11に入力されると、送信フィルタ11を通過しながら徐々に減衰していく。換言すれば、ラダー型フィルタからなる送信フィルタ11における妨害波JSの強度は、アンテナ端子3に近い共振子ほど強くなる。そのため、送信フィルタ11を構成する共振子よりもアンテナ端子3側に妨害波共振子15を配置することにより、妨害波JSの大部分が妨害波共振子15に流れることになる。その結果、送信フィルタ11に妨害波JSが流れにくくすることができる。
(周波数特性等に係る変形例)
図5(a)〜図5(c)はそれぞれ、変形例に係る妨害波共振子15の周波数特性を示す、図4と同様の図である。図4と同様に、線Lは妨害波共振子15の周波数−インピーダンス特性を示し、線Lは、並列共振子17Pの周波数−インピーダンス特性を示している。なお、各図において、周波数fおよびインピーダンスの絶対値|Z|の座標軸等は適宜に省略されている。また、図4と同様に、線Pは妨害波共振子15の周波数−インピーダンスの位相特性を示し、線Pは、並列共振子17Pの周波数−インピーダンスの位相特性を示している。なお、各図において、周波数fおよび位相の座標軸等は適宜に省略されている。
図5(a)の変形例に係る妨害波共振子15は、インピーダンスの位相の最大値が、並列共振子17Pのインピーダンスの位相の最大値(複数の並列共振子17P間で該最大値が互いに異なる場合においてはその平均値)よりも小さくなるように構成されている。共振子のインピーダンスの位相の最大値は、共振子の損失やQ値と相関があり、共振子の損失が大きくなる(Q値が小さくなる)ほど、インピーダンスの位相の最大値は小さくなる。つまり、このことは、妨害波共振子15のQ値は、並列共振子17PのQ値よりも低いことを示している。
この場合、妨害波共振子15から発生する歪波が小さくなる。これは、例えば、妨害波共振子15の共振周波数から反共振周波数の間の周波数に妨害波JSが印加されたとしても、損失のためSAW振動が大きくならず、従って妨害波共振子15から発生する歪波が小さくなるからである。その結果、全体の歪波の生成が抑制される。
図5(b)では、ガードバンドGBの帯域幅が比較的狭い場合を例示している。言い換えれば、図5(b)では、隙間帯域SBの帯域幅が比較的狭い場合を例示している。例えば、ガードバンドGBの帯域幅は、送信帯域TxBの帯域幅の半分よりも小さい。
図5(b)の変形例に係る妨害波共振子15は、共振周波数fJrと反共振周波数fJaとの周波数差dfが、並列共振子17Pの共振周波数fPrと反共振周波数fPaとの周波数差df(複数の並列共振子17P間で周波数差dfが互いに異なる場合においてはその平均値)よりも小さくなるように構成されている。別の観点では、周波数差dfは、送信帯域TxBの帯域幅よりも小さくされている。例えば、周波数差dfは、複数の並列共振子17Pの周波数差df(平均値)または送信帯域TxBの帯域幅に対して、周波数差df(平均値)または帯域幅の10%以上の差で小さい。
この場合、例えば、隙間帯域SBの帯域幅が狭くても、妨害波共振子15の反共振周波数fJaを送信帯域TxBよりも低くすることができる。その結果、図4を参照して述べたように、妨害波共振子15において妨害波および送信波が混合されることを低減できる。なお、図5(b)では、反共振周波数fJaが妨害波帯域JB内にあるが、反共振周波数fJaは隙間帯域SB内とされてもよい。
図5(c)では、図5(b)と同様に、ガードバンドGBの帯域幅が比較的狭い場合を例示している。言い換えれば、図5(c)は、隙間帯域SBの帯域幅が比較的狭い場合を例示している。例えば、ガードバンドGBの帯域幅は、送信帯域TxBの帯域幅の半分よりも小さい。
図5(c)の変形例に係る妨害波共振子15は、図5(b)の変形例とは逆に、共振周波数fJrと反共振周波数fJaとの周波数差dfが、並列共振子17Pの共振周波数fPrと反共振周波数fPaとの周波数差df(複数の並列共振子17P間で周波数差dfが互いに異なる場合においてはその平均値)よりも大きくなるように構成されている。別の観点では、周波数差dfは、送信帯域TxBの帯域幅よりも大きくされている。例えば、周波数差dfは、複数の並列共振子17Pの周波数差df(平均値)または送信帯域TxBの帯域幅に対して、周波数差df(平均値)または帯域幅の10%以上の差で大きい。
この場合、例えば、共振周波数fJrから反共振周波数fJaまでのインピーダンスの上昇の傾きが緩やかになるから、隙間帯域SBの帯域幅が狭くても、妨害波帯域JBにおける妨害波共振子15のインピーダンスを下げることができる。その結果、妨害波の電流が妨害波共振子15を介してグランド端子9に流れやすくなる。その結果、歪波の生成が低減される。
なお、図5(b)の変形例と図5(c)の変形例とのいずれがSN比の向上に好ましいかは、各種帯域の帯域幅や各種共振器のインピーダンス特性等によって異なる。実施にあたっては、実験等に基づいて適宜にいずれかが選択されてよい。
図5(c)の線Lで示す例では、妨害波共振子15の共振周波数fJrを妨害波帯域JBの中央付近に位置させ、反共振周波数fJaを妨害波帯域JBから遠ざけることにより、周波数差dfを大きくしている。なお、既に述べたように、このような反共振周波数fJaの設定は、並列共振子17Pではなされない。
また、図5(c)では、線LJ2も変形例に係る妨害波共振子15の周波数特性を示している。この例では、共振周波数fJrを妨害波帯域JBの範囲内で、ある程度もしくは可能な限り低くすることによって、周波数差dfを大きくしている。この場合においては、妨害波帯域JB周辺の広い範囲に亘って妨害波共振子15のインピーダンスを低くして、歪波を低減できる。
図4および図5(a)〜図5(c)を参照して説明した妨害波共振子15の周波数特性の設定は、公知の方法を含む適宜な方法により実現されてよい。例えば、共振周波数fJrは、既に述べたようにピッチp(図3)によって設定される。反共振周波数fJaは、例えば、動キャパシタンスと制動容量との比(容量比)によって設定される。容量比は、例えば、IDT55の交差幅CW(図3)、電極指63の本数、IDT55の電極と電極間ギャップとの比(Duty比)、IDT電極55の膜厚、保護膜の膜厚などによって設定される。また、容量比は、共振子に直列/並列に容量CやインダクタンスLを追加することによっても調整することができる。具体的には、共振子に並列/直列に容量Cを追加すると、共振子の周波数差dfを小さくすることができ、並列/直列にインダクタンスLを追加すると、共振子の周波数差dfを大きくすることができる。インピーダンスの位相の最大値を小さくする手法としては、例えば、電極指先端とダミー電極間(もしくは、電極指先端とバスバー電極間)のギャップの距離を大きくする、反射器の本数を減らすなどして、SAW振動が共振子の外へ漏洩するようにすることによって実現できる。
図6は、電極指先端のギャップの距離を変化させた場合の妨害波共振子15のインピーダンスの位相の最大値の特性を示す。なお、図6の縦軸は、インピーダンスの位相の最大値を示し、横軸はギャップの距離を示している。電極指先端のギャップの距離を大きくすることによってインピーダンスの位相がとる最大値を小さくできる。そのため、妨害波共振子のギャップの距離は、その他の共振子のギャップの距離(複数のギャップが同一ではない場合はその平均値)よりも広いことが望ましい。
ただし、図7に示す通り、電極指先端のギャップの距離を広げすぎるとフィルタ特性が悪くなるため、好適には、電極指先端のギャップの距離は2.2λ以下が望ましい。また、電極指先端に対抗するダミー電極65がない場合でも同様に、SAW振動が共振子の外へ漏洩することによって、その効果は得ることができる。
なお、実施品において、妨害波共振子15の周波数特性が送信帯域TxBおよび受信帯域RxBに対して本実施形態のように設定されているか否かを判定する際において、送信帯域TxBおよび受信帯域RxBは、適宜に特定されてよい。一般には、分波器は、規格を満たすように構成されるから、パンフレットないしは仕様書等に基づいて判定対象の分波器が対象としている規格を特定し、当該規格から特定されてよい。すなわち、送信帯域TxBおよび受信帯域RxBは、判定対象の分波器のフィルタ特性の実測によって特定される必要はなく、また、判定対象の分波器の品質の良否によって変動しない。
図8(a)は、変形例に係る妨害波共振子15の周波数特性を示す、図4等と同様の図である。
図8(a)の変形例に係る妨害波共振子15は、妨害波帯域JB内に複数(図8(a)の例では2つ)の共振周波数fJrを有している。この場合、妨害波帯域JB内の広い範囲に亘って妨害波共振子15のインピーダンスを低くし、妨害波の電流をグランド端子9に逃がすことができる。その結果、歪波の発生が低減される。
図8(b)は、図8(a)の周波数特性を実現する方法の一例を説明する図である。この図において、横軸は、図3のx方向(電極指63の配列方向)の位置を示し、縦軸は、電極指63のピッチpを示している。この図に示すように、IDT55に互いに大きさの異なるピッチpを複数設けることによって、複数の共振周波数fJrを実現することができる。
<第2の実施形態>
図9(a)は、第2の実施形態に係る分波器201を示す図2と同様の模式図である。ただし、図9(a)においては、受信フィルタ13および受信端子7の図示は省略されている。
分波器201は、互いに並列に接続された妨害波共振子15を複数(図9(a)の例では2つ)有している点が第1の実施形態の分波器1と相違する。
図9(b)は、妨害波共振子15の周波数特性を示す図4と同様の図である。図9(b)では、図5(b)と同様に、隙間帯域SBの帯域幅が狭い場合を例示している。
各妨害波共振子15の周波数特性(線L)は、例えば、図5(b)の変形例に係る妨害波共振子15の周波数特性と同様である。すなわち、各妨害波共振子15において、共振周波数fJrと反共振周波数fJaとの周波数差dfは比較的狭い。
複数の妨害波共振子15は、互いに共振周波数fJrが異なっている。なお、複数の妨害波共振子15において、周波数差dfは互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
上記のような構成によって、第2の実施形態では、まず、図5(b)の変形例と同様の効果が得られる。すなわち、隙間帯域SBの帯域幅が狭くても、反共振周波数fJaを送信帯域TxBよりも低くすることができる。その結果、妨害波共振子15において、送信波で妨害波共振子15のSAW振動が大きくなることがなくなるため、妨害波共振子15において妨害波および送信波が混合されることを低減できる。
さらに、第2の実施形態では、図9(c)において線LJmixによって複数の妨害波共振子15全体としてのインピーダンスを示すように、妨害波帯域JBにおいて複数の妨害波共振子15全体としてのインピーダンスを小さくすることができる。その結果、妨害波の電流をグランド端子9に好適に逃がすことができる。
<第3の実施形態>
図10は、第3の実施形態に係る分波器301を示す図2と同様の模式図である。
分波器301は、妨害波共振子15の向きが第1の実施形態の分波器1と相違する。具体的には、以下のとおりである。
分波器1および分波器301の直列共振子17S、並列共振子17Pおよび妨害波共振子15において、送信信号TSが入力される(入力され得る)側を第1櫛歯電極59Aとし、これと噛み合わされる櫛歯電極を第2櫛歯電極59Bとする。
すなわち、直列共振子17Sにおいては、送信端子5に接続される櫛歯電極が第1櫛歯電極59Aであり、並列共振子17Pにおいては、直列共振子17Sのラインに接続される櫛歯電極が第1櫛歯電極59Aであり、妨害波共振子15においては、図10において示すように、アンテナ端子3に接続される櫛歯電極が第1櫛歯電極59Aである。
そして、第1の実施形態の分波器1においては、第1櫛歯電極59Aから第2櫛歯電極59Bへの方向は、直列共振子17S、並列共振子17Pおよび妨害波共振子15間で互いに同一である。一方、本実施形態の分波器301においては、第1櫛歯電極59Aから第2櫛歯電極59Bへの方向は、直列共振子17Sや並列共振子17Pと妨害波共振子15とでは互いに逆である。
ここで、2次非線形性に基づく歪波の発生要因として、電極指63の先端とダミー電極65の先端(ダミー電極65が設けられない場合にはバスバー61)とのギャップの存在が挙げられる。具体的には、以下のとおりである。
圧電基板53の誘電率が2次の非線形性を有することによって生じる歪電流は、電場の向きによらず、結晶方位に依存する。従って、電極指63間のギャップに関しては、電極指63に対してx方向(図3)の一方側に位置するギャップにおいて生じた歪電流と、当該電極指63に対してx方向の他方側のギャップにおいて生じた歪電流とは、互いに電流の向きが逆であり、当該電極指63において互いに低減し合う。一方、複数の電極指63の先端と複数のダミー電極65の先端との複数のギャップは、一方の櫛歯電極59から他方の櫛歯電極59への結晶方位が互いに同一であり、当該ギャップにおいて生じた歪電流は低減されない。その結果、2次の非線形性に応じた歪波が生じる。
本実施形態では、直列共振子17Sまたは並列共振子17Pと妨害波共振子15とで第1櫛歯電極59Aから第2櫛歯電極59Bへ向かう方向が逆であることから、直列共振子17Sまたは並列共振子17Pの第1櫛歯電極59Aに流れる2次の非線形性に基づく歪電流と、妨害波共振子15の第1櫛歯電極59Aに流れる2次の非線形性に基づく歪電流とは向き(正負)が逆である。そして、これら第1櫛歯電極59A同士が接続されていることから、歪電流は、少なくとも一部において低減される。
このように、本実施形態では、妨害波共振子15は、3次の非線形性に応じた歪波の抑制だけでなく、2次の非線形性に応じた歪波の低減にも寄与する。図10では、全ての直列共振子17Sおよび並列共振子17Pにおいて第1櫛歯電極59Aから第2櫛歯電極59Bへの方向は同一である例を示したが、実際の分波器では共振子間の配線の関係上、必ずしも全て同一であるわけではない。その場合でも、2次の非線形性に応じた歪波の発生源となる共振子は送信波と妨害波が強く印加されるアンテナ端子近傍の共振子であるため、本実施形態では、少なくとも、アンテナ端子に最も近い直列共振子17Sまたはアンテナ端子に最も近い並列共振子17Pと妨害波共振子15とで第1櫛歯電極59Aから第2櫛歯電極59Bへ向かう方向が逆であることで、2次の非線形性に応じた歪波を効果的に低減することができる。
上述では、直列共振子17Sまたは並列共振子17Pと妨害波共振子15との共振子において第1櫛歯電極59Aから第2櫛歯電極59Bへ向かう方向が互いに逆である場合を例示したが、これに限定されない。すなわち、第1櫛歯電極59Aから第2櫛歯電極59Bへ向かう方向が異なっていればよい。これにより、直列共振子17Sまたは並列共振子17Pと妨害波共振子15とにおいて、それぞれの共振子が、2次の非線形性に応じて流れる歪電流が正負反対の成分を有することになるため、歪電流を低減することができる。
また、本実施形態において、直列共振子17Sまたは並列共振子17Pの第1櫛歯電極59Aは入力側櫛歯電極の一例であり、直列共振子17Sまたは並列共振子17Pの第2櫛歯電極59Bは出力側櫛歯電極の一例であり、妨害波共振子15の第1櫛歯電極59Aはアンテナ側櫛歯電極の一例であり、妨害波共振子15の第2櫛歯電極59Bはグランド側櫛歯電極の一例である。
また、送信フィルタ11を構成する共振子で発生する2次の非線形性に基づく歪波と、妨害波共振子15で発生する2次の非線形性に基づく歪波とが低減されるという原理は、受信フィルタ13側でも同様に成り立つ。
受信フィルタ13で発生する2次の非線形性に基づく歪波は、主として複数のIDT電極からなる多重モード型フィルタの、電気的に最もアンテナ端子3に近い位置にあるIDT電極で発生する。このため、そのIDT電極のアンテナ端子3に接続された櫛歯電極(第2アンテナ側櫛歯電極)からグランドに接続された櫛歯電極(第2グランド側櫛歯電極)に向かう方向と、妨害波共振子15の第1櫛歯電極59Aから第2櫛歯電極59Bへ向かう方向とを異ならせることにより、2次の非線形性に応じた歪波を効果的に低減することができる。
<第4の実施形態>
図11は、第4の実施形態に係る分波器401を示す図2と同様の模式図である。
分波器401は、妨害波共振子15の容量(別の観点ではサイズ)が第1の実施形態の分波器1と相違する。具体的には、以下のとおりである。
妨害波共振子15の容量は、並列共振子17Pの容量(複数の並列共振子17P間で容量が互いに異なる場合はその平均値)よりも小さくされている。その差は、例えば、並列共振子17Pの容量(平均値)の10%以上である。
妨害波共振子15の容量は、適宜な方法によって小さくされてよい。例えば、妨害波共振子15は、並列共振子17Pよりも電極指63の本数が少ない。言い換えれば、妨害波共振子15は、容量およびx方向のサイズが小さい。また、例えば、妨害波共振子15は、交差幅CW(図3)が並列共振子17Pよりも小さい。言い換えれば、妨害波共振子15は、容量およびy方向のサイズが小さい。
妨害波共振子15は、送信フィルタ11を構成するものではないことから、本実施形態のように並列共振子17Pよりも容量を小さくすることができる。その結果、例えば、送信フィルタ11の設計変更を少なくしたり、分波器401のサイズを小さくしたりすることができる。
<第5の実施形態>
図12(a)は、第5の実施形態に係る分波器501を示す図2と同様の模式図である。ただし、図12(a)においては、受信フィルタ13および受信端子7の図示は省略されている。
分波器501は、妨害波共振子515が多重モード型フィルタを構成している点が第1の実施形態の分波器1と相違する。具体的には、以下のとおりである。
妨害波共振子515は、SAWの伝搬方向に配列された複数(図12(a)の例では2つ)のIDT55と、その両側に配置された反射器57とを有している。妨害波共振子515のいずれかのIDT55においては、一方の櫛歯電極59は、アンテナ端子3に接続され、他方の櫛歯電極59は、グランド端子9に接続されている。そのIDT55に隣接する他のIDT55においては、双方の櫛歯電極59がグランド端子9に接続されている。ただし、そのうち一方の櫛歯電極59とグランド端子9との間には、抵抗体またはインダクタによって構成されたインピーダンス素子71が介在している。
図12(b)は、妨害波共振子515の周波数特性を示す図である。横軸は、図4等と同様に周波数であり、縦軸は、図4等と異なり減衰量を示している。妨害波共振子515は、多重モード型フィルタを構成していることから、所定の範囲に亘って通過帯域を有している。当該通過帯域は、妨害波帯域JBと同等となるように設定されている。
従って、妨害波共振子515は、妨害波を妨害波帯域JB内の全域に亘って好適にグランド端子9に逃がすことができる。なお、通常は通過させた信号を出力する櫛歯電極59とグランド端子9との間にインピーダンス素子71を介在させていることから、他のグランド端子9に接続される櫛歯電極59を介して妨害波を好適にグランド端子9に流すことができる。
なお、多重モード型フィルタ全体を妨害波共振子515と捉えて説明したが、各IDT55(および反射器57)を、多重モード型フィルタを構成する妨害波共振子として捉えてもよい。多重モード型フィルタは、縦結合型に限定されず、横結合型であってもよい。
<第6の実施形態>
図13は、第6の実施形態に係る分波器の妨害波共振子615の構成を示す図3と同様の平面図である。
妨害波共振子615は、容量素子671を有している点が第1の実施形態の妨害波共振子15と相違する。具体的には、以下のとおりである。
妨害波共振子615は、第1の実施形態と同様に、1対の櫛歯電極59を有している。本実施形態において、第1櫛歯電極59Aはアンテナ端子3に接続されており、第2櫛歯電極59Bはグランド端子9に接続されているものとする。
容量素子671は、第1櫛歯電極59A(アンテナ端子3)に接続された第1容量電極673Aと、第2櫛歯電極59B(グランド端子9)に接続され、第1容量電極673Aに対向する第2容量電極673Bとを有している。第1櫛歯電極59Aから第2櫛歯電極59Bへの並び方向と、第1容量電極673Aから第2容量電極673Bへの並び方向とは、互いに異なる方向とされている。なお、異なる方向は、逆方向であれば歪波の低減効果が大きくなる。
従って、第3の実施形態(図10)において直列共振子17Sや並列共振子17Pと妨害波共振子15との間で歪電流を低減したのと同様に、IDT55において発生した歪電流と容量素子671において発生した歪電流とを少なくとも一部において互いに低減させ、2次非線形性に基づく歪波の発生を低減することができる。
なお、容量素子671の幅および対向距離をWおよびDとし、電極指63の先端のギャップの幅、距離および数をw、dおよびnとしたときに、下記式が満たされることが望ましい。
w/d×n = W/D
複数種類の容量素子671が設けられたり、電極指63の先端のギャップの距離等が変動したりする場合も考慮して、より一般化して言えば、各電極指63の先端のギャップの幅を距離の2乗で割った値の複数の電極指63についての総和(a1)と、各容量素子671の幅を距離の2乗で割った値の複数(または1つ)の容量素子671についての総和(a2)とが等しいことが好ましい。また、等しくなくても、
0 < a2 < 2×a1、または
0.45×a1 < a2 < 1.45×a1
が満たされれば、顕著な効果が奏されることが発明者によって確認されている。
図14に、a2/a1を変化させた場合に、共振子で発生する2次高調波がどのように変わるかのシミュレーション結果を示す。図14で、a2/a1=0の点が、容量素子671を設けない場合の結果である。a2/a1=1、つまりa2=a1のときに2次高調波の強度は最小となるが、それ以外でも0<a2/a1<2の範囲でも、容量素子671を設けない場合よりも歪波が低減されていることが分かる。
また、Lxは、歪波を低減する方策として、共振子を直列に2分割した場合の歪波のレベルを示している。これに対しても、0.45<a2/a1<1.45の範囲でLxよりも歪波の強度は小さくなる。なお、共振子を直列に2分割するとは、共振子を、容量値を2倍にした共振子2個を直列に接続したものと置き換えることを意味する。このようにすることで、共振子全体の容量値、ひいてはインピーダンス特性が劣化することを低減しつつ、個々の共振子にかかる電力を2分割でき、発生する歪波を低減することができる。
容量素子は、バスバー61または適宜な配線を第1容量電極または第2容量電極として利用して構成されたり、反射器57をy方向において分割することによって構成されたりしてもよい。
<第7の実施形態>
図15は、第7の実施形態に係る分波器の妨害波共振子715の構成を示す図3と同様の平面図である。
妨害波共振子715は、IDT755の電極形状が第1の実施形態の妨害波共振子15と相違する。具体的には、以下のとおりである。
IDT755の各櫛歯電極759は、他の実施形態と同様に、バスバー61と、バスバー61から延びる電極指763およびダミー電極765と、を有している。
ただし、電極指763は、フック状に形成されている。一方の櫛歯電極759の電極指763と他方の櫛歯電極759の電極指763とは、互いに引っ掛け合うような位置関係とされている。すなわち、第1電極指763Aは、第1バスバー61Aから第2バスバー61B側へ延び、さらに、第1バスバー61A側へ折り返すように延び、第2電極指763Bは、第2バスバー61Bから第1バスバー61A側へ延び、さらに、第1電極指763Aの先端回りに第2バスバー61B側へ折り返すように延びている。
また、各櫛歯電極759のダミー電極765は、自己が属する櫛歯電極759の電極指763の先端と、他方の櫛歯電極759の折り返し部分を挟んで対向するように配置されている。なお、その互いに対向するダミー電極765の先端および電極指763の先端は、他方の櫛歯電極759の折り返し部分に関して互いに対称の位置にあることが好ましい。
上記の構成では、一方の櫛歯電極759の電極指763の折り返し部分は、y方向において、他方の櫛歯電極759の電極指763の先端と、他方の櫛歯電極759のダミー電極765とに挟まれることになる。そのため、折り返し部分のy方向の両側において発生した2次の歪電流は、当該折り返し部分において少なくとも一部において互いに低減される。その結果、2次の非線形性に応じた歪波の発生が低減される。
なお、ダミー電極765が設けられなくても、一方の櫛歯電極759の折り返し部分は、他方の櫛歯電極759の電極指763の先端と、他方の櫛歯電極759のバスバー61とに挟まれるから、歪電流の低減の効果が奏される。
<第8の実施形態>
図16は、第8の実施形態に係る分波器の妨害波共振子15の構成を示す図3と同様の平面図である。
本実施形態の分波器は、第2の実施形態(図9)と同様に、並列に接続された2つの妨害波共振子15を有している。本実施形態において、第1櫛歯電極59Aはアンテナ端子3に接続されており、第2櫛歯電極59Bはグランド端子9に接続されているものとする。そして、2つの妨害波共振子15は、第1櫛歯電極59Aから第2櫛歯電極59Bへの並び方向が互いに逆向きとされている。なお、第1櫛歯電極59Aから第2櫛歯電極59Bへの並び方向が互いに異なる方向であれば、並び方向が逆向きとなっている場合と同様の効果を奏する。
従って、第6の実施形態(図13)において、妨害波共振子15と容量素子671との間で2次の歪電流が低減されたのと同様に、各妨害波共振子15において生じた2次の歪電流は、2つの妨害波共振子15間において少なくとも一部において低減される。なお、2つの妨害波共振子15は、概ね同一の構成とすることで、設計を容易にすることができる。
本実施形態では、2つの妨害波共振子15は、並列に接続されている。ただし、直列に接続された2つの妨害波共振子15間において、第1櫛歯電極59Aから第2櫛歯電極59Bへ向かう方向が互いに異なる方向となっていてもよい。なお、向かう方向を逆向きとする場合は、歪電流の低減効果が大きくなる。
この場合、アンテナ端子3側の妨害波共振子15の第2櫛歯電極59B(グランド端子側櫛歯電極)は、グランド端子9側の妨害波共振子15を介してグランド端子9に接続され、グランド端子9側の第1櫛歯電極59A(アンテナ端子側櫛歯電極)は、アンテナ端子3側の妨害波共振子15を介してアンテナ端子3に接続される。
本実施形態において、妨害波共振子15の第1櫛歯電極59Aはアンテナ側櫛歯電極の一例であり、妨害波共振子15の第2櫛歯電極59Bはグランド側櫛歯電極の一例である。
図17は、妨害波共振子15の配置の具体例を示している。この例では、妨害波共振子15は、送信フィルタ11よりも外側に配置されている。このように他の送信フィルタ11を構成する共振子と同一の基板53上に作り込むことによって、送信フィルタ11を構成する共振子と妨害波共振子15を同じ製法で製造することができ、生産性を向上することができる。また、グランド端子9と、アンテナ端子3の間に妨害波共振子15を設けることにより、妨害波が流れる距離を短くすることができる。
本発明は、以上の実施形態に限定されず、種々の態様で実施されてよい。上述した変形例および実施形態は、適宜に組み合わされてよい。
分波器は、送信フィルタや受信フィルタが弾性共振子を含んでいれば、送信波と妨害波とが混合された3次または2次の非線形性に応じた歪波を生じ得る。従って、本発明は、弾性共振子を含む送信フィルタまたは受信フィルタを有する分波器に適用可能である。別の観点では、送信フィルタおよび受信フィルタおよび妨害波共振子のいずれかが、弾性波素子を含んで構成されていなくてもよい。
分波器に含まれる弾性波素子は、(狭義の)SAW素子に限定されない。例えば、IDTを覆う保護層の厚さが比較的大きい(例えば0.5λ〜2λ)、いわゆる弾性境界波素子(ただし、広義のSAW素子に含まれる。)であってもよい。また、例えば、弾性波素子は、バルク波(BAW:Bulk Acoustic Wave)を利用するBAW素子であってもよい。
上述の実施形態では、妨害波共振子15が送信フィルタ11よりもアンテナ端子3側に配置されている場合について説明したが、妨害波共振子15が送信フィルタ11内に配置されていてもよい。送信フィルタ11がラダー型フィルタからなる場合、図18に示すように、例えば並列共振子と並列となるように接続される。このように送信フィルタ11内に妨害波共振子15が配置されていた場合でも歪波の影響を低減することができる。なお、受信フィルタ13内に妨害波共振子15を配置してもよい。
送信フィルタは、ラダー型フィルタに限定されず、受信フィルタは多重モード型フィルタに限定されない。例えば、送信フィルタが多重モード型フィルタによって構成されてもよい。
送信フィルタがラダー型フィルタである場合において、送信フィルタの有する複数の共振子のうち最もアンテナ端子に近い共振子は、並列共振子であってもよい。
送信フィルタおよび受信フィルタは、互いに異なる圧電基板に設けられてもよい。この場合、妨害波共振子は、送信フィルタが設けられた圧電基板に設けられてもよいし、受信フィルタが設けられた圧電基板に設けられてもよい。一般に、送信フィルタは、受信フィルタよりも大きくなるから、受信フィルタが設けられた圧電基板に妨害波共振子を設けると、分波器全体としての小型化が期待される。
また上述の説明では、歪波の影響を低減するために妨害波共振子15を設けた場合を説明したが、妨害波共振子15の代わりにバンドパスフィルタを配置してもよい。
1…分波器、3…アンテナ端子、11…送信フィルタ、13…受信フィルタ、15…妨害波共振子。

Claims (22)

  1. 信号波および妨害波を受信するアンテナ端子と、
    前記アンテナ端子に接続された送信フィルタと、
    前記アンテナ端子に接続され、前記信号波の一部を受信する、前記送信フィルタの通過帯域よりも高い周波数範囲を通過帯域とする受信フィルタと、
    前記アンテナ端子に接続されるとともにグランドに接続された、前記送信フィルタおよび前記受信フィルタよりも前記アンテナ端子側に位置する妨害波共振子と、を有し、
    前記妨害波共振子の共振周波数は、前記送信フィルタの通過帯域よりも低い周波数範囲であって、前記妨害波の周波数範囲を含む妨害波帯域内にあり、
    前記妨害波共振子の反共振周波数が前記送信フィルタの通過帯域よりも高い
    分波器。
  2. 信号波および妨害波を受信するアンテナ端子と、
    前記アンテナ端子に接続された送信フィルタと、
    前記アンテナ端子に接続され、前記信号波の一部を受信する、前記送信フィルタの通過帯域よりも高い周波数範囲を通過帯域とする受信フィルタと、
    前記アンテナ端子に接続されるとともにグランドに接続された、前記送信フィルタおよび前記受信フィルタよりも前記アンテナ端子側に位置する妨害波共振子と、を有し、
    前記妨害波共振子の共振周波数は、前記送信フィルタの通過帯域よりも低い周波数範囲であって、前記妨害波の周波数範囲を含む妨害波帯域内にあり、
    前記送信フィルタは、直列共振子および並列共振子を有するラダー型フィルタであり、
    前記妨害波共振子のインピーダンスの位相の最大値は、前記並列共振子のインピーダンスの位相の最大値の平均値よりも小さい
    波器。
  3. 信号波および妨害波を受信するアンテナ端子と、
    前記アンテナ端子に接続された送信フィルタと、
    前記アンテナ端子に接続され、前記信号波の一部を受信する、前記送信フィルタの通過帯域よりも高い周波数範囲を通過帯域とする受信フィルタと、
    前記アンテナ端子に接続されるとともにグランドに接続された、前記送信フィルタおよび前記受信フィルタよりも前記アンテナ端子側に位置する妨害波共振子と、を有し、
    前記妨害波共振子の共振周波数は、前記送信フィルタの通過帯域よりも低い周波数範囲であって、前記妨害波の周波数範囲を含む妨害波帯域内にあり、
    前記送信フィルタは、直列共振子および並列共振子を有するラダー型フィルタであり、
    前記妨害波共振子の電極指先端のギャップの距離は、前記並列共振子における電極指先端のギャップの距離の平均値よりも大きい
    波器。
  4. 信号波および妨害波を受信するアンテナ端子と、
    前記アンテナ端子に接続された送信フィルタと、
    前記アンテナ端子に接続され、前記信号波の一部を受信する、前記送信フィルタの通過帯域よりも高い周波数範囲を通過帯域とする受信フィルタと、
    前記アンテナ端子に接続されるとともにグランドに接続された、前記送信フィルタおよび前記受信フィルタよりも前記アンテナ端子側に位置する妨害波共振子と、を有し、
    前記妨害波共振子の共振周波数は、前記送信フィルタの通過帯域よりも低い周波数範囲であって、前記妨害波の周波数範囲を含む妨害波帯域内にあり、
    前記妨害波共振子は、
    圧電基板上に設けられ、前記アンテナ端子に接続されるアンテナ側櫛歯電極と、
    前記圧電基板上に設けられ、前記グランドに接続され、前記アンテナ側櫛歯電極に噛み合わされたグランド側櫛歯電極とを有しており、
    前記送信フィルタは、直列共振子および並列共振子を有するラダー型フィルタであり、
    前記直列共振子は、
    前記圧電基板上に設けられ、送信信号が入力される入力側櫛歯電極と、
    前記圧電基板上に設けられ、前記アンテナ端子に接続され、前記入力側櫛歯電極と噛み合わされる出力側櫛歯電極と、を有し、
    前記送信フィルタに設けられた前記アンテナ端子に最も近い前記直列共振子の前記入力側櫛歯電極から前記出力側櫛歯電極へ向かう方向と、前記アンテナ側櫛歯電極からグランド側櫛歯電極へ向かう方向とが互いに異なる方向であり、
    前記妨害波共振子の反共振周波数が前記送信フィルタの通過帯域の中央の周波数に対して当該通過帯域の帯域幅の10%以上の幅でずれている
    波器。
  5. 信号波および妨害波を受信するアンテナ端子と、
    前記アンテナ端子に接続された送信フィルタと、
    前記アンテナ端子に接続され、前記信号波の一部を受信する、前記送信フィルタの通過帯域よりも高い周波数範囲を通過帯域とする受信フィルタと、
    前記アンテナ端子に接続されるとともにグランドに接続された、前記送信フィルタおよび前記受信フィルタよりも前記アンテナ端子側に位置する妨害波共振子と、を有し、
    前記妨害波共振子の共振周波数は、前記送信フィルタの通過帯域よりも低い周波数範囲であって、前記妨害波の周波数範囲を含む妨害波帯域内にあり、
    前記妨害波共振子は、
    圧電基板上に設けられ、前記アンテナ端子に接続されるアンテナ側櫛歯電極と、
    前記圧電基板上に設けられ、前記グランドに接続され、前記アンテナ側櫛歯電極に噛み合わされたグランド側櫛歯電極とを有しており、
    前記送信フィルタは、直列共振子および並列共振子を有するラダー型フィルタであり、
    前記並列共振子は、
    前記圧電基板上に設けられ、送信信号が入力される第2入力側櫛歯電極と、
    前記圧電基板上に設けられ、前記グランドに接続され、前記第2入力側櫛歯電極と噛み合わされる第2出力側櫛歯電極と、を有し、
    前記送信フィルタに設けられた前記アンテナ端子に最も近い前記並列共振子の前記第2入力側櫛歯電極から前記第2出力側櫛歯電極へ向かう方向と、前記アンテナ側櫛歯電極から前記グランド側櫛歯電極へ向かう方向とが互いに異なる方向であり、
    前記妨害波共振子の反共振周波数が前記送信フィルタの通過帯域の中央の周波数に対して当該通過帯域の帯域幅の10%以上の幅でずれている
    波器。
  6. 信号波および妨害波を受信するアンテナ端子と、
    前記アンテナ端子に接続された送信フィルタと、
    前記アンテナ端子に接続され、前記信号波の一部を受信する、前記送信フィルタの通過帯域よりも高い周波数範囲を通過帯域とする受信フィルタと、
    前記アンテナ端子に接続されるとともにグランドに接続された、前記送信フィルタおよび前記受信フィルタよりも前記アンテナ端子側に位置する妨害波共振子と、を有し、
    前記妨害波共振子の共振周波数は、前記送信フィルタの通過帯域よりも低い周波数範囲であって、前記妨害波の周波数範囲を含む妨害波帯域内にあり、
    前記妨害波共振子は、
    圧電基板上に設けられ、前記アンテナ端子に接続されるアンテナ側櫛歯電極と、
    前記圧電基板上に設けられ、前記グランドに接続され、前記アンテナ側櫛歯電極に噛み合わされたグランド側櫛歯電極とを有しており、
    前記受信フィルタは、複数の弾性波共振子からなる多重モード型フィルタを含み、
    前記多重モード型フィルタは圧電基板上に設けられ、前記複数の弾性波共振子のうち、前記アンテナ端子に対して電気的に最も近い位置にある前記弾性波共振子が、前記アンテナ端子側の第2アンテナ側櫛歯電極と、前記グランドに接続され、前記アンテナ側櫛歯電極に噛み合わされる第2グランド側櫛歯電極と、を有し、
    前記第2アンテナ側櫛歯電極から前記第2グランド側櫛歯電極へ向かう方向と、前記アンテナ側櫛歯電極から前記グランド側櫛歯電極へ向かう方向とが互いに異なる方向であり、
    前記妨害波共振子の反共振周波数が前記送信フィルタの通過帯域の中央の周波数に対して当該通過帯域の帯域幅の10%以上の幅でずれている
    波器。
  7. 信号波および妨害波を受信するアンテナ端子と、
    前記アンテナ端子に接続された送信フィルタと、
    前記アンテナ端子に接続され、前記信号波の一部を受信する、前記送信フィルタの通過帯域よりも高い周波数範囲を通過帯域とする受信フィルタと、
    前記アンテナ端子に接続されるとともにグランドに接続された、前記送信フィルタおよび前記受信フィルタよりも前記アンテナ端子側に位置する妨害波共振子と、を有し、
    前記妨害波共振子の共振周波数は、前記送信フィルタの通過帯域よりも低い周波数範囲であって、前記妨害波の周波数範囲を含む妨害波帯域内にあり、
    前記妨害波共振子は、
    電基板上に設けられた第1バスバーと、
    前記圧電基板上に設けられ、前記第1バスバーに対向する第2バスバーと、
    前記圧電基板上に設けられ、前記第1バスバーから前記第2バスバー側へ延び、さらに、前記第1バスバー側へ折り返す複数の第1電極指と、
    前記圧電基板上に設けられ、前記第2バスバーから前記第1バスバー側へ延び、さらに、前記複数の第1電極指の先端回りに折り返す複数の第2電極指と、を有しており、
    前記第1バスバーおよび複数の第1電極指により、前記アンテナ端子に接続されるアンテナ側櫛歯電極が構成され、
    前記第2バスバーおよび複数の第2電極指により、前記グランドに接続されるグランド側櫛歯電極が構成されている
    波器。
  8. 信号波および妨害波を受信するアンテナ端子と、
    前記アンテナ端子に接続された送信フィルタと、
    前記アンテナ端子に接続され、前記信号波の一部を受信する、前記送信フィルタの通過帯域よりも高い周波数範囲を通過帯域とする受信フィルタと、
    前記アンテナ端子に接続されるとともにグランドに接続された、前記送信フィルタおよび前記受信フィルタよりも前記アンテナ端子側に位置する妨害波共振子と、を有し、
    前記妨害波共振子の共振周波数は、前記送信フィルタの通過帯域よりも低い周波数範囲であって、前記妨害波の周波数範囲を含む妨害波帯域内にあり、
    前記妨害波共振子は、多重モード型共振子フィルタを構成している
    波器。
  9. 信号波および妨害波を受信するアンテナ端子と、
    前記アンテナ端子に接続された送信フィルタと、
    前記アンテナ端子に接続され、前記信号波の一部を受信する、前記送信フィルタの通過帯域よりも高い周波数範囲を通過帯域とする受信フィルタと、
    前記アンテナ端子に接続されるとともにグランドに接続された、前記送信フィルタおよび前記受信フィルタよりも前記アンテナ端子側に位置する妨害波共振子と、を有し、
    前記妨害波共振子の共振周波数は、前記送信フィルタの通過帯域よりも低い周波数範囲であって、前記妨害波の周波数範囲を含む妨害波帯域内にあり、
    2つの前記妨害波共振子を有し、
    前記2つの妨害波共振子それぞれは、
    圧電基板上に設けられ、アンテナ端子に接続されるアンテナ側櫛歯電極と、
    前記圧電基板上に設けられ、グランドに接続され、前記アンテナ側櫛歯電極に噛み合わされるグランド側櫛歯電極と、を有し、
    前記2つの妨害波共振子は、前記アンテナ側櫛歯電極から前記グランド側櫛歯電極へ向かう方向が互いに異なる方向であり、
    前記妨害波共振子の反共振周波数が前記送信フィルタの通過帯域の中央の周波数に対して当該通過帯域の帯域幅の10%以上の幅でずれている
    波器。
  10. 前記妨害波共振子の反共振周波数が前記送信フィルタの通過帯域の中央の周波数に対して当該通過帯域の帯域幅の10%以上の幅でずれている
    請求項2〜9のいずれか1項に記載の分波器。
  11. 前記妨害波共振子の反共振周波数が前記送信フィルタの通過帯域よりも低い
    請求項10に記載の分波器。
  12. 前記妨害波共振子の反共振周波数が前記妨害波帯域よりも高い
    請求項11に記載の分波器。
  13. 前記妨害波共振子の共振周波数から反共振周波数までの周波数差が、前記送信フィルタの通過帯域の帯域幅に対して、当該帯域幅の10%以上の差で小さい
    請求項2〜12のいずれか1項に記載の分波器。
  14. 前記妨害波共振子の共振周波数から反共振周波数までの周波数差が、前記送信フィルタの通過帯域の帯域幅に対して、当該帯域幅の10%以上の差で大きい
    請求項1〜12のいずれか1項に記載の分波器。
  15. 前記送信フィルタの通過帯域と、前記受信フィルタの通過帯域との間に位置するガードバンドの帯域幅が、前記送信フィルタの通過帯域の帯域幅の半分よりも大きい
    請求項1〜14のいずれか1項に記載の分波器。
  16. 前記妨害波共振子を複数有しており、
    前記複数の妨害波共振子は、共振周波数が互いに異なり、互いに並列に接続されている
    請求項1〜15のいずれか1項に記載の分波器。
  17. 前記妨害波共振子は、複数の共振周波数を有する
    請求項1〜16のいずれか1項に記載の分波器。
  18. 前記妨害波共振子は、
    圧電基板上に設けられ、前記アンテナ端子に接続されるアンテナ側櫛歯電極と、
    前記圧電基板上に設けられ、前記グランドに接続され、前記アンテナ側櫛歯電極に噛み合わされたグランド側櫛歯電極とを有する
    請求項1〜17のいずれか1項に記載の分波器。
  19. 前記妨害波共振子は、
    前記圧電基板上に設けられ、前記アンテナ側櫛歯電極に接続された第1容量電極と、
    前記圧電基板上に設けられ、前記グランド側櫛歯電極に接続され、前記第1容量電極と対向する第2容量電極と、を有し、
    前記アンテナ側櫛歯電極から前記グランド側櫛歯電極へ向かう方向と、前記第1容量電極から前記第2容量電極へ向かう方向とが互いに異なる方向である
    請求項18に記載の分波器。
  20. 前記送信フィルタは、直列共振子および並列共振子を有するラダー型フィルタである
    請求項1〜19のいずれか1項に記載の分波器。
  21. 前記妨害波共振子の容量は、前記並列共振子の容量の平均値よりも小さい
    請求項20に記載の分波器。
  22. 請求項1〜21のいずれか1項に記載の分波器と、
    前記アンテナ端子と電気的に接続されたアンテナと、
    前記分波器と電気的に接続されたRF−ICと、を有する
    通信モジュール。
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