JP6347186B2 - ディーゼルエンジン及びディーゼルエンジンの燃料漏出検出方法 - Google Patents

ディーゼルエンジン及びディーゼルエンジンの燃料漏出検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、ディーゼルエンジン及びディーゼルエンジンの燃料漏出検出方法に関し、より詳細には、サプライポンプから漏出したジメチルエーテルがブローバイガス還元装置によりブローバイガスと共に筒内に吸引されたことによる筒内の異常燃焼を早期に検出できるディーゼルエンジン及びディーゼルエンジンの燃料漏出検出方法に関する。
ジメチルエーテル(DME)を燃料とするディーゼルエンジンとして、軽油を燃料とするディーゼルエンジンのコモンレール式燃料噴射装置を流用するものが提案されている。ジメチルエーテルは液化ガス燃料であるため、ジメチルエーテルをコモンレール式燃料噴射装置に使う場合には、軽油とは異なるシール構造やシール材が必要となっている。
これに関して、ジメチルエーテルを液体のままコモンレール式燃料噴射装置に圧送するために搭載されたサプライポンプのプランジャとバレルの隙間より燃料が漏れないようにシール部材を使用して、漏出し難い構造としている。
しかし、長期的に使用した場合にはそのシール部材から微小な漏れを起こす可能性がある。仮にジメチルエーテルの漏れ量が増大すると、ジメチルエーテルがサプライポンプのケースよりクランクケースに流入し、ブローバイガスとともに吸気通路に流れ込む。そして、ブローバイガスによって吸気の燃料濃度が増加した場合には、筒内で異常燃焼を引き起こす。特に、易燃焼性のジメチルエーテルの場合には、筒内の圧縮工程中に燃焼が生じることが多い。
コモンレール式燃料噴射装置を有したディーゼルエンジンに燃料としてジメチルエーテルを用いたものではないが、点火プラグの着火ミスやガス噴射弁の異常による筒内での異常燃焼を検出する装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置は、筒内の最高圧力を検出し、着火ミスが生じた場合にはその筒内の最高圧力が基準値よりも低くなくこと、あるいは多量のガスが筒内に流入した場合にはその筒内の最高圧力が基準値よりも高くなることを利用して異常燃焼を検出している。
しかしながら、この装置では多量のガスが筒内に流入した場合の異常燃焼は検出できるが、その異常燃焼が漏出した燃料がブローバイガスに混入したことを起因としているか否かは判定できない。従って、燃料が漏出したことは検出できない。
特に、ジメチルエーテルを燃料としたディーゼルエンジンの場合には、ジメチルエーテルの漏出は経時的に大きくなっていく。ジメチルエーテルの漏出の初期には、ブローバイガスに混入されるジメチルエーテルの量は少なく、筒内圧の高低のみではそのジメチルエーテルの漏出による異常燃焼の検出は難しい。そのため、上記の装置では、早期にジメチルエーテルの漏出を検出することができない。
実公平2−24923号公報
本発明は、上記の問題を鑑みてなされたものであり、その課題は、サプライポンプから
漏出したジメチルエーテルがブローバイガス還元装置によりブローバイガスと共に筒内に還元されたことによる筒内の異常燃焼を早期に検出できるディーゼルエンジン及びディーゼルエンジンの燃料漏出検出方法を提供することである。
上記の課題を解決するための本発明のディーゼルエンジンは、筒内へ燃料としてジメチルエーテルを噴射するコモンレール式燃料噴射装置と、該筒内へ吸入される吸気が通過する吸気通路に接続されてクランクケースの内部のブローバイガスを該吸気通路を経由させて該筒内へ還元するブローバイガス還元装置とを備え、該コモンレール式燃料噴射装置がジメチルエーテルを圧送するサプライポンプを有し、該サプライポンプと該クランクケースとが連通されて、該ブローバイガス還元装置によって該サプライポンプから漏出したジメチルエーテルがブローバイガスと共に該筒内に吸引されるディーゼルエンジンにおいて、前記筒内での燃焼による該筒内の圧力変動の波形、又は該筒内での燃焼により回転するクランク軸の回転変動の波形をクランク角に基づいて取得する波形取得手段と、前記波形取得手段における前記筒内での燃焼条件下で、前記コモンレール式燃料噴射装置から噴射されたジメチルエーテルのみの燃焼による該筒内の圧力変動の基準波形、又は前記クランク軸の回転変動の基準波形をクランク角に基づいて取得する基準波形取得手段と、前記波形取得手段の取得した前記波形と、前記基準波形取得手段の取得した前記基準波形とを比較して、該波形のピークが該基準波形のピークよりも進角したときに、前記サプライポンプからジメチルエーテルが漏出したことを検出する検出手段とを備えたことを特徴とするものである。
また、上記の課題を解決するための本発明のディーゼルエンジンの燃料漏出検出方法は、コモンレール式燃料噴射装置によりジメチルエーテルを燃料として筒内へ噴射すると共に、該コモンレール式燃料噴射装置に設けたサプライポンプから漏出したジメチルエーテルをブローバイガス還元装置によりクランクケース内のブローバイガスと共に吸気通路を介して該筒内に吸引するディーゼルエンジンの燃料漏出検出方法において、前記筒内での燃焼による該筒内の圧力変動の波形、又は該筒内での燃焼により回転するクランク軸の回転変動の波形を取得すると共に、前記波形を取得した際の前記筒内での燃焼条件下で、前記コモンレール式燃料噴射装置から噴射されたジメチルエーテルのみの燃焼による該筒内の圧力変動の基準波形、又は前記クランク軸の回転変動の基準波形を取得し、前記波形と前記基準波形とを比較し、該波形のピークが該基準波形のピークよりも進角したときに前記サプライポンプからジメチルエーテルが漏出したことを検出することを特徴とする方法である。
なお、ここでいう燃焼条件とは、エンジン回転数、燃料噴射量、吸気温度、及びEGR量などのことをいう。
本発明のディーゼルエンジン及びディーゼルエンジンの燃料漏出検出方法によれば、同一の燃焼条件下で、コモンレール式燃料噴射装置から噴射されたジメチルエーテルのみの燃焼による基準波形と、ブローバイガスに混入したジメチルエーテルを含む燃焼による波形とを比較する。そして、その波形のピークが基準波形のピークよりも進角したときには、その波形のピークの示す燃焼をブローバイガスに混入したジメチルエーテルによる異常燃焼として、サプライポンプからジメチルエーテルが漏出していることを検出できる。
波形のピークが基準波形のピークよりも進角したことで検出するので、ジメチルエーテルの漏出が少量の場合でも検出可能となる。従って、経時的に大きくなるジメチルエーテルの漏出を早期に検出できる。
これにより、早期にサプライポンプからのジメチルエーテルの漏出を検出できるので、ジメチルエーテルの漏出を起因とする異常燃焼によるエンジン本体への負荷を低減して、ディーゼルエンジンの耐久性を向上できる。
本発明のディーゼルエンジンの実施形態を例示する説明図である。 図1の筒内におけるクランク角と筒内の圧力変動との関係を例示した波形である。 本発明のディーゼルエンジンの燃料漏出検出方法の実施形態を例示するフローチャートである。 図1のディーゼルエンジンの性能線図を示す。 図1の筒内におけるクランク角とクランク軸の回転変動との関係を例示した波形である。
以下、本発明のディーゼルエンジン及びディーゼルエンジンの燃料漏出検出方法の実施形態について説明する。図1は、本発明のディーゼルエンジン(以下、エンジン)10の構成を示す。なお、細い矢印は吸入空気11、排気ガス17を示し、太い矢印はジメチルエーテル16を示し、白抜き矢印はブローバイガス51を示す。
このエンジン10は、コモンレール式燃料噴射装置30とブローバイガス還元装置50とを備えている。
このエンジン10においては、吸入空気11が吸気通路12へ吸入されてインテークマニホールド13を経て吸気バルブ14から筒内15に吸入されている。筒内15に吸入された吸入空気11はコモンレール式燃料噴射装置30によって筒内15に噴射されたジメチルエーテル16と混合されて燃焼して、排気ガス17となって排気バルブ18からエキゾーストマニホールド19を経て排気通路20へ排気されている。また、排気ガス17の一部は、EGR通路21に設けられたEGRクーラー22で冷却された後に、EGRバルブ23によりインテークマニホールド13に供給されて吸入空気11に混合されている。
この筒内15での吸入空気11とジメチルエーテル16との燃焼によって、ピストン24が筒内15の内部で上下に往復する。そして、そのピストン24の往復に伴ってクランクケース25内に配置されたクランク軸26が回転することにより動力を出力している。
コモンレール式燃料噴射装置30は、燃料としてジメチルエーテル16を筒内15へ噴射する装置である。このコモンレール式燃料噴射装置30においては、ジメチルエーテル16が燃料タンク31からフィードポンプ32によってサプライポンプ40へ移送されている。そして、ジメチルエーテル16はサプライポンプ40で所定の圧力まで加圧されてコモンレール33に圧送されて、コモンレール33に一旦蓄圧されて燃料噴射弁34から噴射されている。
サプライポンプ40は、ジメチルエーテル16を所定の圧力まで加圧するポンプである。このサプライポンプ40においては、ポンプギャラリ41に移送されたジメチルエーテル16がソレノイドバルブ42の開閉を介してバレル43内に流入している。そのバレル43内のジメチルエーテル16は、クランク軸26と無端状のチェーンまたはギアで接続されて駆動するポンプカム44によって摺動するリフタ45と接合されたプランジャ46によりバレル43内で加圧されて、逆止弁47を介して吐出されている。
また、このサプライポンプ40に流入したジメチルエーテル16は、バレル43とプラ
ンジャ46との間をロッドシール49によりシールすることによって、ポンプケース48への漏出が抑制されている。但し、サプライポンプ40内は潤滑油によって潤滑されており、ジメチルエーテル16は潤滑油に混入してポンプケース48内に充満していく。このジメチルエーテル16の漏出量は経時的に大きくなっていく。
ブローバイガス還元装置50は、吸気通路12を経由させて、クランクケース25内に滞留したブローバイガス51を筒内15へ還元する装置である。このブローバイガス還元装置50においては、クランクケース内に滞留したブローバイガス51がシリンダヘッド27まで移動する。そして、そのブローバイガス51による内部圧力が大きくなったときに、シリンダヘッド27に配置されたPCVバルブ52からブローバイガス通路53に放出されている。そして、ブローバイガス51は、吸気通路12を経由して筒内15へ吸引されている。
また、このエンジン10においては、クランクケース25とポンプケース48とが連通している。そのため、ポンプケース48に漏出したジメチルエーテル16は、ブローバイガス還元装置50によってブローバイガス51と共に吸気通路12を経由して筒内15に吸引されている。
このようなエンジン10において、筒内圧センサ60と、クランク角センサ61と、吸気温度センサ62と、制御装置63と、警告灯64とを備えている。
筒内圧センサ60、クランク角センサ61及び吸気温度センサ62は制御装置63に接続されている。この制御装置63は、EGRバルブ23、燃料噴射弁34及びソレノイドバルブ42の制御を行っている。
制御装置63は、波形取得手段として、筒内圧センサ60の検出値とクランク角センサ61の検出値とから、筒内15でのジメチルエーテル16の燃焼による筒内15の圧力変動の波形W1をクランク角に基づいて取得している。
また、制御装置63は、基準波形取得手段として、波形W1を取得した際の筒内15での燃焼条件下で、コモンレール式燃料噴射装置30の燃料噴射弁34から噴射されたジメチルエーテル16のみの燃焼による筒内15の圧力変動の基準波形W0をクランク角に基づいて取得している。
ここでは、波形W1を取得した際のクランク角センサ61の検出値、吸気温度センサ62の検出値、EGRバルブ23の制御に基づいたEGR量、及び燃料噴射弁34の制御に基づいた燃料噴射量を燃焼条件として、基準波形W0を取得している。
そこで、予め実験などにより燃料噴射弁34から噴射されたジメチルエーテル16のみの燃焼による筒内15の圧力変動を、クランク角、エンジン回転数、吸気温度、EGR量、及び燃料噴射量に基づいた設定したマップを作成しておく。そして、波形W1を取得した際のエンジン回転数、吸気温度、EGR量、及び燃料噴射量とそのマップとを参照して、基準波形W0を取得している。
なお、燃料噴射弁34から噴射されたジメチルエーテル16のみの燃焼による筒内15の圧力変動は、上記のパラメータの他にも吸気圧などを用いてもよい。
また、制御装置63は、検出手段として、波形W1と基準波形W0とを比較して、波形W1のピークP1が基準波形W0のピークP0よりも進角したときに、サプライポンプ40からジメチルエーテル16が漏出したことを検出している。
警告灯64は、インストルメントパネルなどに配置されている。この警告灯64は、制御装置63がサプライポンプ40からジメチルエーテル16が漏出したことを検出したときに、点灯してそのことを運転手に警告できる。なお、警告灯64の代わりに、警報を発する警報器を用いてもよい。
図2はクランク角と筒内圧とに基づいた基準波形W0と、サプライポンプ40からジメチルエーテル16が漏出し、そのジメチルエーテル16がブローバイガス還元装置50によりブローバイガス51と共に吸気通路12を経由して筒内15に吸引された状態の波形W1とを示している。
波形W1のピークP1は、筒内15において4サイクル、つまり吸気工程、圧縮工程、膨張工程及び排気工程が順に行われた際に、最初に生じるピーク(筒内圧の上昇点)のことである。この波形W1のピークはピークP1の一つとは限らずに、4サイクル内で複数生じる場合もある。
ジメチルエーテル16は軽油と比較して易燃焼性であるため、ブローバイガス51と共に筒内15に吸引されて、吸入空気11の燃料濃度が増加した場合には、早期に燃焼し始める。そのため、波形W1のピークP1は、基準波形W0のピークP0よりも進角している。
このように、制御装置63は、波形W1のピークP1が基準波形W0のピークP0よりも進角したときに、その燃焼をブローバイガス51に混入したジメチルエーテル16による異常燃焼として、サプライポンプ40からジメチルエーテル16が漏出していることを検出している。
なお、ピークP1のクランク角α1がピークP0のクランク角α0よりも5度以上小さい場合に、サプライポンプ40からジメチルエーテル16が漏出していることを検出するように構成することが望ましい。ピークP1のクランク角α1とピークP0のクランク角α0との差異が5度以上の場合には、ジメチルエーテル16が漏出している可能性が高い。一方、5度未満の場合には、燃料噴射量やEGR量などの誤差による影響もある。
また、図2の例では、波形W1のピークP1の圧力の方が基準波形W0のP0の圧力よりも高くなっているが、これは、ブローバイガス51と共に筒内15に吸引されたジメチルエーテル16の量が多いことを示している。但し、必ずしも波形W1のピークP1の圧力の方が大きくなるわけではなく、波形W1のピークP1の圧力と基準波形W0のピークP0の圧力が等しい場合などもある。
次に、上記のエンジン10の燃料漏出検出方法について、図3のフローチャートを参照しながら説明する。
キーオンされて、エンジン10が始動すると、制御装置63が筒内圧センサ60の検出値とクランク角センサ61の検出値とに基づいて波形W1を取得するステップS10を行う。
次いで、制御装置63が、波形W1を取得した際のクランク角センサ61の検出値、吸気温度センサ62の検出値、EGRバルブ23の制御によるEGR量、及び燃料噴射弁34の制御による燃料噴射量に基づいて基準波形W0を取得するステップS20を行う。
次いで、制御装置63が波形W1のピークP1と基準波形W0のピークP0とを比較し
て、波形W1のピークP1が基準波形W0のピークP0よりも進角しているか否かを判定するステップS30を行う。このステップS30では、波形W1のピークP1のクランク角α1が基準波形W0のピークP0のクランク角α0よりも小さいか否かを判定している。なお、このときクランク角α1とクランク角α0との差が5度以上か否かも判定してもよい。
ステップS30でクランク角α1がクランク角α0よりも小さいと判定されると、警告灯64が点灯するステップS40を行って完了する。一方、ステップS30でクランク角α1がクランク角α0以上と判定されると、警告灯64が消灯するステップS50を行って、ステップS10へと戻る。
上記のエンジン10及びその燃料漏出検出方法によれば、サプライポンプ40からジメチルエーテル16が漏出していない状態の基準波形W0と、ブローバイガス51が吸引された状態の波形W1とを比較する。そして、その波形W1のピークP1が基準波形W0のピークP0よりも進角したときには、そのピークP1の示す燃焼をブローバイガス51に混入したジメチルエーテル16による異常燃焼として、サプライポンプ40からジメチルエーテル16が漏出していることを検出できる。
波形W1のピークP1が基準波形W0のピークP0よりも進角したことで検出するので、ジメチルエーテル16の漏出が少量の場合でも検出可能となる。従って、経時的に大きくなるジメチルエーテル16の漏出を早期に検出できる。
これにより、早期にサプライポンプ40からのジメチルエーテル16の漏出を検出できるので、ジメチルエーテル16の漏出を起因とする異常燃焼による筒内15やピストン24への負荷を低減して、エンジン10の耐久性を向上できる。
また、波形W1及び基準波形W0を取得して比較するという簡易な構成でサプライポンプ40からのジメチルエーテル16の漏出を検出するので、安価なシステムを提供でき、コスト削減には有利となる。
上記のエンジン10において、制御装置63が、検出手段として、波形W1のピークP1が基準波形W0のピークP0よりも進角したことに加えて、波形W1のピークP1が圧縮工程に生じたときに、サプライポンプ40からジメチルエーテル16が漏出したことを検出することが望ましい。
ジメチルエーテル16は前述した通り易燃焼性の燃料である。ブローバイガス51によって吸入空気11中のジメチルエーテル16の濃度が増加した場合には、そのジメチルエーテル16が圧縮工程中に燃焼する。そのため、制御装置63が波形W1のピークP1が圧縮工程に生じたか否かを判定することで、より確実にサプライポンプ40からのジメチルエーテル16の漏出を検出できる。
また、上記のエンジン10において、制御装置63が、波形取得手段及び基準波形取得手段として、エンジン回転数がアイドル回転数から最大トルクを生じる回転数までの間に波形W1及び基準波形W0を取得することが望ましい。
図4はエンジン10の性能線図である。ここでアイドル回転数をNidle、最高トルクをTmax、その最大トルクTmaxを生じる回転数をNtorとする。
ジメチルエーテル16を燃料としたエンジン10の場合には、軽油を燃料とした場合と比較するとエンジン回転数がアイドル回転数Nidleから最大トルクTmaxを生じる
回転数Ntorまでは、筒内圧の上昇する傾きが緩慢である。このエンジン回転数がアイドル回転数Nidleから最大トルクTmaxを生じる回転数Ntorまでの筒内圧変動の基準波形W0は図2に示す。
最大トルクTmaxを生じる回転数Ntorからの筒内圧変動は、燃料噴射弁34から噴射されるジメチルエーテル16の噴射量が多い。そのため、ブローバイガス51に混入したジメチルエーテル16の影響が判別し難い。そこで、制御装置63が、エンジン回転数がアイドル回転数Nidleから最大トルクTmaxを生じる回転数Ntorまでに波形W1と基準波形W0とを取得する構成とすることで、ブローバイガス51に混入したジメチルエーテル16による異常燃焼による波形W1の変化が基準波形W0と比較して顕著になり、ジメチルエーテル16の漏出をより精度よく検出可能となる。
なお、上記の実施形態では、制御装置63が筒内15の圧力変動の波形W1と基準波形W0とに基づいてジメチルエーテル16の漏出を検出したが、これに代えて、図5に示すクランク軸26の回転変動(角加速度)の波形W3と基準波形W2とに基づいてジメチルエーテル16の漏出を検出してもよい。この場合も、波形W3のピークP3が基準波形W2のピークP2よりも進角していることで、ジメチルエーテル16の漏出を検出できる。
10 エンジン
11 吸入空気
12 吸気通路
15 筒内
16 ジメチルエーテル
17 排気ガス
25 クランクケース
26 クランク軸
30 コモンレール式燃料噴射装置
34 燃料噴射弁
40 サプライポンプ
50 ブローバイガス還元装置
51 ブローバイガス
60 筒内圧センサ
61 クランク角センサ
62 吸気温度センサ
63 制御装置
P0、P1 ピーク
W0、W2 基準波形
W1、W3 波形

Claims (4)

  1. 筒内へ燃料としてジメチルエーテルを噴射するコモンレール式燃料噴射装置と、該筒内へ吸入される吸気が通過する吸気通路に接続されてクランクケースの内部のブローバイガスを該吸気通路を経由させて該筒内へ還元するブローバイガス還元装置とを備え、該コモンレール式燃料噴射装置がジメチルエーテルを圧送するサプライポンプを有し、該サプライポンプと該クランクケースとが連通されて、該ブローバイガス還元装置によって該サプライポンプから漏出したジメチルエーテルがブローバイガスと共に該筒内に吸引されるディーゼルエンジンにおいて、
    前記筒内での燃焼による該筒内の圧力変動の波形、又は該筒内での燃焼により回転するクランク軸の回転変動の波形をクランク角に基づいて取得する波形取得手段と、
    前記波形取得手段における前記筒内での燃焼条件下で、前記コモンレール式燃料噴射装置から噴射されたジメチルエーテルのみの燃焼による該筒内の圧力変動の基準波形、又は前記クランク軸の回転変動の基準波形をクランク角に基づいて取得する基準波形取得手段と、
    前記波形取得手段の取得した前記波形と、前記基準波形取得手段の取得した前記基準波形とを比較して、該波形のピークが該基準波形のピークよりも進角したときに、前記サプライポンプからジメチルエーテルが漏出したことを検出する検出手段とを備えたことを特徴とするディーゼルエンジン。
  2. 前記検出手段が、前記波形のピークが前記基準波形のピークよりも進角し、且つ該波形のピークが圧縮工程に生じたときに、前記サプライポンプからジメチルエーテルが漏出したことを検出する構成にした請求項1に記載のディーゼルエンジン。
  3. 前記波形取得手段と前記基準波形取得手段とが、エンジン回転数がアイドル回転数から最大トルクを生じる回転数までの間に前記波形と前記基準波形とを取得する構成にした請求項1又は2に記載のディーゼルエンジン。
  4. コモンレール式燃料噴射装置によりジメチルエーテルを燃料として筒内へ噴射すると共に、該コモンレール式燃料噴射装置に設けたサプライポンプから漏出したジメチルエーテルをブローバイガス還元装置によりクランクケース内のブローバイガスと共に吸気通路を介して該筒内に吸引するディーゼルエンジンの燃料漏出検出方法において、
    前記筒内での燃焼による該筒内の圧力変動の波形、又は該筒内での燃焼により回転するクランク軸の回転変動の波形を取得すると共に、
    前記波形を取得した際の前記筒内での燃焼条件下で、前記コモンレール式燃料噴射装置から噴射されたジメチルエーテルのみの燃焼による該筒内の圧力変動の基準波形、又は前記クランク軸の回転変動の基準波形を取得し、
    前記波形と前記基準波形とを比較し、該波形のピークが該基準波形のピークよりも進角したときに前記サプライポンプからジメチルエーテルが漏出したことを検出することを特徴とするディーゼルエンジンの燃料漏出検出方法。
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