JP2000120493A - ジメチルエーテル用ディーゼル機関 - Google Patents

ジメチルエーテル用ディーゼル機関

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JP2000120493A
JP2000120493A JP10293490A JP29349098A JP2000120493A JP 2000120493 A JP2000120493 A JP 2000120493A JP 10293490 A JP10293490 A JP 10293490A JP 29349098 A JP29349098 A JP 29349098A JP 2000120493 A JP2000120493 A JP 2000120493A
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Hiromasa Hayashi
宏優 林
Atsushi Todoroki
淳 轟
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディーゼル機関の主燃料として、DME
燃料を用いたとき、燃料噴射ポンプのプランジャーとプ
ランジャーバレルの隙間からの燃料リークを必要最低限
に抑えるとともに、軽油と同等な出力が得られる簡便な
燃料噴射手段を備えたディーゼル機関を提供する。 【解決手段】 上記課題は、燃料噴射ポンプの噴射開弁
圧がエンジンのシリンダ内最高圧の1.5〜2倍とさ
れ、軽油を燃料とするディーゼル機関に比べて、エンジ
ンのシリンダ内に噴射される燃料噴射最高圧力が0.4
〜0.6倍に、そして総燃料噴射量が1.6〜2倍とさ
れていることを特徴とするジメチルエーテル用ディーゼ
ル機関によって解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジメチルエーテル
を主燃料とするディーゼル機関に関する。
【0002】
【従来の技術】軽油を燃料としているディーゼル機関に
用いられている燃料噴射ポンプの動作範囲圧力は、以下
のようになっている。
【0003】(1) 燃料タンクからの供給圧力 供給圧力は燃料タンクから噴射ポンプへの燃料送油を、
燃料タンクと噴射ポンプとを結ぶ管路上に設けられたフ
ィーダポンプで加圧圧送しているため、約2kgf/c
-2となっている。 (2) 燃料噴射開弁圧 燃料噴射ポンプの開弁圧は噴射終了後の噴射ポンプ内残
圧レベルとそのときのシリンダ内圧力の関係から、噴射
ポンプ内の圧力の安定化をはかるため、通常、シリンダ
内最高圧力に対して、3倍〜4倍に設定され、一般的に
は、180kgf/cm-2〜250kgf/cm-2に設
定されている。 (3) 噴射最高圧力 また、噴射最高圧力は、燃料の微粒化を促進させること
から、600kgf/cm2〜1000kgf/cm2
なっている。
【0004】これらの動作圧力範囲で燃料噴射ポンプが
稼動しているとき、燃料噴射ポンプのプランジャバレル
内のプランジャの摺動は、プランジャとプランジャバレ
ルの隙間から燃料ポンプカム室へリークするわずかな軽
油の燃料自身による粘性で潤滑を行うように設計され、
そのリーク量は一般的には噴射量の0.01%といわれ
ている。
【0005】したがって、噴射ポンプでの燃料のリーク
量については、軽油を主燃料としたディーゼル機関で
は、噴射ポンプでのリークによる潤滑油の希釈、燃費、
安全性などの点で問題とはならない。
【0006】ジメチルエーテルを燃料とするディーゼル
機関についての報告(SAE Paper 95006
4,950062)はあるが、噴射ポンプの形式がユニ
ットインジェクタ方式であり、列形噴射ポンプとは一般
的な異なった方式のものである。また、DMEリークガ
ス対策等について詳細な記述が見られない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ジメチルエーテル(以
後、DME)燃料は、ディーゼル機関に適用した場合、
軽油と同程度のセタン価をもつため、現状のディーゼル
機関の代替燃料として利用が可能であるばかりか、軽油
ディーゼル燃焼に比べて、排ガス中のNOx濃度が低
く、全出力領域で排煙が極めて少ないクリーンな燃料と
して期待されている。
【0008】このようなDME燃料をディーゼル機関に
適用した場合、噴射ポンプでは以下のような問題があ
る。
【0009】DME燃料は沸点が約−25℃と低沸点で
あるため、常温で気体であり、一方ディーゼル機関の噴
射ポンプで加圧するためには、燃料は液体である必要が
ある。
【0010】噴射ポンプ内の温度は、ディーゼルエンジ
ンが運転中上昇する。温度が上昇しても低沸点燃料であ
るDME等が液体であるような圧力で燃料を加圧する必
要がある。そこで、ディーゼル機関の燃料噴射ポンプに
液体として供給するためには、15kgf/cm2〜3
0kgf/cm2と高い圧力で供給する必要がある。
【0011】また、DME液体燃料の粘性は軽油の1/
10〜1/20であるため、軽油にくらべて、プランジ
ャーとバレルの隙間から漏れやすい性質をもっている。
【0012】このような性質のDME燃料を噴射開弁圧
及び噴射最高圧を軽油と同程度まで加圧すると、軽油使
用時に比べて非常に大きな量のDME燃料が燃料噴射ポ
ンプのプランジャーバレルとプランジャーの隙間からリ
ークする。
【0013】リークしたDME燃料はガス化し、エンジ
ンクランク室密閉型のディーゼル機関においては、噴射
ポンプおよびクランク室が密閉構造となっており、その
ため、DMEリークガスは、プランジャ下部室から噴射
ポンプのタペット部を通して噴射ポンプカム室に流れ込
み、そして、噴射ポンプカムのシャフトを通して、最終
的にエンジンクランク室に流れ出る。
【0014】クランク室に流れ込んだDMEガスは、エ
ンジンのブローバイガスとして吸気管にもどされ、リー
クガスもシリンダ内(燃焼室内)に吸入されて予混合ガ
スとして燃焼に寄与する。しかし、ブローバイガスとし
て、吸入される噴射ポンプでのDMEリーク量が増大す
ると、エンジンのアイドリング燃焼状態が不安定とな
り、実験的には噴射ポンプに対して、15%以上のリー
クが生じるとアイドリングが不安定となった。軽油と同
等の噴射圧力で運転を行うと、噴射ポンプでのリークが
限界値を越え、アイドリング燃焼が不安定となり、エン
ジン運転が続けられないとの問題があった。
【0015】また、DMEは軽油にくらべて、液密度が
約80%で、単位重量当たりの発熱量が約65%である
ため、噴射ポンプの1ストローク当たりの噴射量が同じ
では、軽油と同一の出力を得ることが出来ないとの問題
があった。
【0016】さらに、DMEは軽油に対して体積弾性係
数が約42%であるため、軽油を燃料とするディーゼル
機関の燃料噴射ポンプのように高圧の最高噴射圧力で、
DMEを噴射させようとしても、圧縮性の影響で所定の
量を噴射することができないなどの問題があった。
【0017】本発明は、ディーゼル機関の主燃料とし
て、DME燃料を用いたとき、燃料噴射ポンプのプラン
ジャーとプランジャーバレルの隙間からの燃料リークを
必要最低限に抑えるとともに、軽油と同等な出力が得ら
れる簡便な燃料噴射手段を備えたディーゼル機関を提供
することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するべくなされたものであり、燃料噴射開弁圧、燃料
噴射最高圧力及び総燃料噴射量の調整が上記課題の解決
に極めて有効であることを見出してなされたものであ
る。
【0019】すなわち、本発明は、燃料噴射ポンプの噴
射開弁圧がエンジンのシリンダ内最高圧の1.5〜2倍
とされ、軽油を燃料とするディーゼル機関に比べて、エ
ンジンのシリンダ内に噴射される燃料噴射最高圧力が
0.4〜0.6倍に、そして総燃料噴射量が1.6〜2
倍とされていることを特徴とするジメチルエーテル用デ
ィーゼル機関に関するものである。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の一実施態様を図面に基づ
いて説明する。
【0021】図1は本発明のディーゼル機関の一例の要
部構成図であり、このディーゼル機関は、燃料タンク
1、燃料噴射ポンプ2およびディーゼル機関本体9から
なっている。
【0022】燃料タンク1には、加圧DME供給管5
と、噴射ポンプ2にこの加圧DMEを供給する接続管1
0が接続されている。
【0023】燃料の加圧には窒素ガスボンベを用いてお
り、窒素ガスボンベ出口に装着された15kgf/cm
2〜30kgf/cm2の範囲で一定に圧力調整可能な圧
力調整器を通して2次圧力をDME燃料タンクの燃料液
面にDME燃料の蒸気圧を越える窒素ガス圧を作用さ
せ、燃料噴射ポンプに液体燃料としてDME燃料を圧送
している。
【0024】燃料タンク1と燃料噴射ポンプ2を接続す
る接続管10の途中には、エンジンの始動、停止と連動
する3方電磁弁14が設けられており、この3方電磁弁
14を利用してエンジン運転中は燃料タンク1と燃料噴
射ポンプ2の間を連通させ、エンジン停止時には燃料タ
ンク1を閉じて燃料噴射ポンプ2と3方電磁弁14の間
を系外に連通させる。
【0025】3方電磁弁14の一方は大気開放となって
おり、エンジン停止状態では、この電磁弁は大気開放と
なっている。また、イグニッションキーの停止位置から
運転位置でも、この電磁弁14は大気開放のままで、始
動位置(セルモータ起動)から運転位置で、燃料タンク
1から噴射ポンプ2に燃料を供給する。
【0026】エンジン停止とともに、燃料タンク1と燃
料噴射ポンプ2の間にある3方電磁弁14により、燃料
タンク1から、噴射ポンプ2への燃料圧送をとめ、燃料
タンク1内のDME燃料を密閉するとともに、燃料噴射
ポンプ2及び噴射ノズル3内のDMEを3方電磁弁14
より大気にガス放出させる。このとき、大気放出される
DME燃料は、噴射ポンプ2内のDME燃料、噴射ノズ
ル3への高圧配管内燃料、噴射ノズル3内燃料で約10
〜20cc程度である。尚、3方電磁弁14は、2個の
2方弁で代替しうることはいうまでもない。
【0027】DMEガスは、毒性もなく、大気放出して
も安全である。また、20cc程度の燃料放出であれ
ば、経済的にも大きな問題とはならない。
【0028】このエンジン停止時の噴射ポンプ内等のD
ME燃料大気放出により、クランク室側やシリンダ内へ
のDMEガス充満による異常燃焼をさけることが可能で
ある。
【0029】燃料噴射ポンプ2は、プランジャバレル7
に挿入されたプランジャ6がカム機構によって上下動
し、それにバルブ20等が連動して開閉することによっ
て燃料をディーゼル機関の燃焼室19に供給し、噴射ノ
ズル3から噴射させる。プランジャ6の下はプランジャ
下部室12になっており、このプランジャ6を押し上げ
るタペット部を介してその下がカム室15になってい
る。プランジャ下部室12の側壁にはカバープレートが
装着されており、このカバープレートとカム室15の側
壁を穿孔してU字形の連通管13をそこに螺着し、両者
間を連通させている。
【0030】この燃料噴射ポンプ2はシリンダの数に対
応する数が直列に配置されている。
【0031】ディーゼル機関本体9は内部に燃料室19
を有するシリンダと該シリンダ内を上下動するピストン
とこのピストンの上下動を回転運動に変えるクランクを
収容するクランク室17よりなり、シリンダの天面には
燃料の噴射ノズル3、吸気管18及び排気管が取着され
ている。燃料の噴射ノズル3には燃料噴射ポンプ2の吐
出口からの燃料配管4が接続されている。吸気管18に
はクランク室17からのブローバイガス導管11が接続
されている。
【0032】このブローバイガス導管11にも3方電磁
弁22が設けられており、この3方電磁弁22の一方の
開口を大気解放管23として、エンジンの運転中はブロ
ーバイガス導管11をクランク室17と吸気管18の間
を連通させ、停止時にはクランク室17と大気解放管2
3の間を連通させることにより、異常燃焼をおこさない
ようにしている。この電磁弁22はイグニッションキー
と連動させるようにしている。この電磁弁も三方弁でな
く、2つの二方弁を一つは大気解放管23にもう一つは
ブローバイガス導管11の大気解放管23接続部と吸気
管18接続部の間に設けてもよい。この大気解放管23
は、燃料タンク1と燃料噴射ポンプ2の接続管のものも
そうであるが、大気に解放するかわりに、エンジンに吸
入させない他の部位、例えば排気管側に接続してもよ
い。さらに、大気解放管をクランク室17に直結させ、
この大気解放管に二方弁を取着けてこれをエンジンの始
動、停止に応じて開閉するようにすることもできる。エ
ンジン停止後もピストンは慣性運動を続けるので、大気
解放後はその上下運動によって大気の吸入排出を繰返し
てクランク室17内のDMEを排出する。
【0033】このディーゼル機関においては、プランジ
ャ下部室12とカム室15が連通管13で連通している
ため、プランジャ6とプランジャバレル7の隙間からリ
ークして気化したDME燃料ガスはこの連通管13を通
ってカム室15に入り、噴射ポンプのタペット部を通し
てのカム室15への流れ込みは少なくなる。カム室15
に入ったDMEはカムシャフト、エンジンクランク室1
7、ブローバイガス導管11を経由して吸気管18から
燃焼室19に送入されて燃料として使用される。その結
果、DMEガス流によるタペット部を経由しての潤滑油
供給阻害が解消する。さらに、噴射ポンプカム室15に
流れ込んだガスにより、カム室15内の潤滑油レベルは
押し上げられるとともに、プランジャ下部室12内の雰
囲気圧力上昇もおさえられ、プランジャ下部の潤滑も十
分に行われるようになる。
【0034】上記実施態様においては連通管13を噴射
ポンプの外部に設けているが、噴射ポンプ内のプランジ
ャ下部室12とカム室15の間の仕切壁を穿孔して直接
連通させてもよい。
【0035】このディーゼル機関において、噴射ポンプ
に燃料が圧送されると、燃料噴射ポンプで所定の噴射圧
力まで加圧し、噴射ノズルを通してシリンダ内に燃料を
噴射する。
【0036】図2(c)に、軽油(点線)とDME(実線)に
おける噴射圧力線図を示す。横軸はエンジンのクランク
角度、縦軸は噴射圧力を示す。このとき、噴射ポンプに
おける噴射開始時期圧力すなわち噴射開弁圧を、シリン
ダ内最高圧力約60kgf/cm-2のディーゼル機関
で、90kgf/cm-2〜120kgf/cm-2の範囲
で運転したところ、噴射ポンプからのリーク量は噴射量
の10%〜15%以下に抑えられた。これより噴射開始
時期圧力を小さくすると、リーク量は減少するものの、
シリンダ内圧力との関係で、噴射開始時期のシリンダ内
圧力より、噴射開始時期圧力が低いため、噴射ノズルへ
の逆流現象が起き、結果的に燃料噴射圧力が脈動し、十
分に噴射ができなくなった。一方、噴射圧力を高く設定
すると、リーク量が多くなる。リークしたDME燃料は
ガス化し、ブローバイガスとともに吸気管へもどされる
ためリーク量が15%を越えると、吸入空気に占める燃
料割合が多くなり、アイドリング時の燃焼が安定しなか
った。
【0037】噴射最高圧力は、燃料の微粒化を促進させ
るため、近年高圧化の傾向にある。しかし、DMEは、
軽油に対して沸点が低く、常温で気体である燃料のた
め、軽油に比べて、シリンダ内での空気との混合性が強
く、軽油ほど高圧化は必要としない。それどころか、高
圧化すると、DMEは軽油に比べて体積弾性係数が約4
2%であるため、燃料の圧縮性の影響を受けやすく、同
一噴射圧力下では軽油に比べて質量流量が小さくなり、
エンジンの出力が低下する。また、最高噴射圧力を下げ
ると、噴射ポンプでのリーク量が少なくなる。一方、最
高噴射圧力を下げると、同一容量の噴射ポンプで噴射で
きる量が少なくなり、且つ、噴射期間が長くなるため、
実用的な観点から噴射最高圧力は軽油とDMEの体積弾
性係数比を基本に、DME燃料は軽油時の最高噴射圧力
に対して0.4〜0.6倍程度、具体的には200〜3
00kgf/cm-2程度が適当である。
【0038】DMEは軽油に比べて、質量流量での発熱
量で約65%、密度で約78%であるため、噴射ポンプ
から同一容量の噴射量をシリンダ内に噴射しても、エネ
ルギー換算では、DMEは約50%のエネルギー投入量
となる。そのため、体積流量換算ベースで考えた場合、
DMEは軽油に対して約2倍の噴射量をエンジンに対し
て噴射する必要がある。
【0039】噴射ポンプ及び噴射ノズルで軽油に比べて
2倍の燃料を噴射するには、ノズル噴口径をかなり大き
くする必要があり、噴口径が大きくなると、燃料の噴霧
形成などに影響が出て、燃焼状態を悪化させる可能性が
あるとともに、噴射ポンプもリーク量を考慮すると軽油
に比べて噴射ポンプの容量が2倍以上と大きくなり過ぎ
る。
【0040】しかし、燃料噴射ポンプでリークした燃料
は最終的にブローバイガスとして吸気管に吸入され、燃
焼に寄与する点を考慮すると、噴射ノズルからシリンダ
内に軽油に比べて2倍の燃料を噴射することは必要な
く、また、DMEは、空気との混合性に優れ、図2(a)
の熱発生率、(b)のシリンダ内圧力でわかるように、熱
発生率と圧力のピークが低く、これは軽油に比べて着火
性が良いことを示しており、結果的にDME燃料を用い
た場合、噴射タイミング、噴射期間に対して軽油に比べ
て、噴射系の最適化が図りやすく、軽油に比べて熱効率
向上の工夫がし易い。実験の結果、噴射タイミング、噴
射期間などの工夫で、軽油に比べてシリンダ内の噴射量
が約1.6倍程度の量でもほぼ軽油並の熱効果を得た。
【0041】DMEは、エンジンの出力に関わらず、ま
ったく黒煙を発生させない環境に負荷を与えない燃料で
あるため、軽油のように高出力化すると黒煙の排出が多
くなり、出力に対して制限せざるを得ないのに対し、D
MEは高出力化が可能である。よって、噴射ポンプ、噴
射ノズル噴口径の実用的な範囲から、DME噴射量は軽
油に比べて、1.6倍〜2倍の範囲が最適である。
【0042】
【発明の効果】本発明により、ディーゼル機関の主燃料
として、DMEを用いたときに生じる燃料噴射ポンプの
プランジャとプランジャバレルの隙間からの燃料リーク
を必要最小限に抑えるとともに軽油と同等の出力を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるディーゼル機関の要
部構成図である。
【図2】 DMEと軽油の熱発生率、エンジンシリンダ
内圧力及び噴射圧力の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1…燃料タンク 2…燃料噴射ポンプ 3…噴射ノズル 4…燃料配管 5…加圧DME供給管 6…プランジャ 7…プランジャバレル 8…溶射Ni合金 9…ディーゼル機関本体 10…接続管 11…ブローバイガス導管 12…プランジャ下部室 13…連通管 14…3方電磁弁 15…カム室 16…カム 17…クランク室 18…吸気管 19…燃焼室 20…バルブ 22…3方電磁弁 23…大気解放管

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料噴射ポンプの噴射開弁圧がエンジン
    のシリンダ内最高圧の1.5〜2倍とされ、軽油を燃料
    とするディーゼル機関に比べて、エンジンのシリンダ内
    に噴射される燃料噴射最高圧力が0.4〜0.6倍に、
    そして総燃料噴射量が1.6〜2倍とされていることを
    特徴とするジメチルエーテル用ディーゼル機関
JP10293490A 1998-10-15 1998-10-15 ジメチルエーテル用ディーゼル機関 Pending JP2000120493A (ja)

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