JP6347149B2 - インホイールモータユニット - Google Patents

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本発明は、車両のホイールのリムの内側に配設されるインホイールモータユニットに関する。
従来から、ホイール(車輪)のリムの内側(即ち、リムの内周面により形成される略円筒状の空間内)にモータを配置し、そのモータによりホイールを駆動させる車両用ホイール駆動装置が知られている。係るホイール駆動装置は、通常、「インホイールモータユニット」とも称呼されている。
図10に示したように、例えば、下記特許文献1に開示された従来のインホイールモータユニット100は、ホイール130のリム131の内側において車幅方向外寄りに配置される。尚、従来のインホイールモータユニット100は、中空状の大径モータ及び小径モータを同軸上に配置し、小径モータを大径モータ内に配置する構造を有する。このため、インホイールモータユニット100は、車幅方向にて薄型化が可能である一方で、ホイール130の径方向に一致する外径寸法が大きくなる。
ホイール130のリム131の内側において車幅方向内寄りのスペースには、インホイールモータユニット100に連結されるナックル150が配置される。ナックル150は、車幅方向内側に延出するロアステー151及びアッパステー152を有している。ロアステー151は、前記スペース内にて、サスペンション120のロアアーム121とボールジョイント122を介して連結される。
特開2005−329817号公報
ところで、上記従来のインホイールモータユニット100を高出力化する場合、モータ自体を大型化することが考えられる。上記従来のインホイールモータユニット100では薄型化を図っているが、高出力化する場合には薄型化にも限界があるため、車幅方向(厚さ方向)の寸法(体格)が大きくなる。インホイールモータユニット100の体格が大きくなった場合、ナックル150は、車幅方向にて内方(即ち、ホイール130のリム131の内側から離間する方向)に寄せられる。従って、ロアステー151が車幅方向にて内方に寄せられるので、ロアアーム121とロアステー151との連結部分も車幅方向にて内方に寄せられる。その結果、ロアアーム121とロアステー151との連結部分がホイール130のリム131の内側から出てしまう。
本発明は、上記した問題に対処するためになされ、その目的の一つは、サスペンションのリンク部材との連結部分を工夫して部品の共用を図ることにより同連結部分をホイールのリムの内側に配置できるインホイールモータユニットを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明によるインホイールモータユニットは、車体側部材に支持され且つ車両のホイールのリムの内側に配置されるとともにモータを収容するための空間を形成するハウジングと、前記ハウジングに支持され且つ前記空間内に収容されたモータとを備えている。前記インホイールモータユニットは、前記モータが発生するトルクにより前記ホイールを回転させる。
前記ハウジングは、前記ハウジングが前記車体側部材に支持された状態において下方が開放された筐体を形成するように構成されたハウジング本体と、前記ハウジング本体と分離可能であるとともに、前記ハウジングが前記車体側部材に支持された状態において前記ハウジング本体の下部となる位置にて、前記ハウジング本体と連結されるように構成されて、前記筐体の下方を閉じる下側蓋部材とを備える。前記下側蓋部材は、前記車体側部材である前記車両のサスペンションの第一リンク部材と連結された第一ボールジョイント部材の一部を収容する少なくとも周方向に閉じた側壁を有する第一凹部を備える。そして、前記下側蓋部材は、前記第一ボールジョイント部材の一部が前記第一凹部に収容されることにより前記第一リンク部材と連結される。
本発明によれば、筐体であるハウジング本体の下方を閉じるハウジングの下側蓋部材が、同ハウジングの空間に向けて突出する第一凹部を備える。この第一凹部は、インホイールモータユニットの車両搭載時において、サスペンションの第一リンク部材とハウジングとを連結する第一ボールジョイント部材の一部を収容する。これにより、モータを収容するハウジングを共用して同ハウジングに第一ボールジョイント部材の一部を収容させることができる。その結果、下側蓋部材とは異なる別部材に凹部を形成し、同別部材をハウジングに取り付ける必要がないので、ホイールのリムの内側に前記別部材を配置するためのスペースが不要となる。このため、第一ボールジョイント部材を介したサスペンションの第一リンク部材及びハウジングの連結部分をホイールのリムの内側に配置することが容易になる。加えて、下側蓋部材を共用することができるので、インホイールモータユニットを構成する部品点数を少なくすることができる。
更に、この場合、第一凹部は、ハウジングの空間側に向けて第一ボールジョイント部材の一部を収容するので、ハウジングの外表面から外方に向けて突出する第一ボールジョイント部材の長さを短くすることができる。このため、インホイールモータユニットの車両搭載時において、ハウジングの外表面からホイールの径方向に向けて突出する第一ボールジョイント部材の長さが短くなる。その結果、第一ボールジョイント部材を介したサスペンションの第一リンク部材及びハウジングの連結部分をホイールの中心方向に寄せることができる。
従って、第一凹部が第一ボールジョイント部材の一部を収容することにより、ホイールのリムの内径を大きくする、即ち、ホイールを大径化することなく、前記連結部分をホイールのリムの内側に配置しやすくなる。これにより、大径のホイールを装着することができない小型車にもインホイールモータユニットを搭載することができるので、インホイールモータユニットを多車型に広く展開することができる。加えて、高価な大径のホイールを装着する必要がないので、車両の販売価格の上昇を抑えることができる。更には、大径のホイールを装着する必要がないので、バネ下重量の増加を抑えて良好な運動性能を得ることができる。
更に、第一凹部第一ボールジョイント部材の一部を収容することにより、インホイールモータユニット自体を小型化する必要がなく、高出力化を阻害しない。その結果、インホイールモータユニットから必要十分な駆動力を発生させることができるので、良好な加速性能を得ることができる。
本発明の態様の一つは、前記第一凹部は、前記第一ボールジョイント部材のボール部を収容するソケットを形成することができる。
第一凹部は、少なくとも周方向に閉じた側壁面を有して枠構造を有するので、剛性が高くなる。このため、第一凹部として形成されるソケットは、高い剛性にて第一ボールジョイント部材のボール部を収容することができる。従って、ソケットは、揺動する第一ボールジョイント部材を確実に保持することができる。
本発明の態様の一つは、前記ハウジング本体内には、オイルを循環させる循環機構が収容されるとともに、前記ハウジングが前記車体側部材に支持された状態において車両上下方向にて下部となる位置に前記オイルを貯留するためのリザーバが形成されている。
下側蓋部材は、ハウジング本体と連結されるとともに、ハウジング本体と分離可能に構成されているので、下側蓋部材をハウジング本体11aから取り外せば、リザーバに貯留されているオイルを外部に排出することができる。
これらの態様のインホイールモータユニットでは、さらに、前記ハウジング本体と分離可能であるとともに、前記ハウジングが前記車体側部材に支持された状態において前記ハウジング本体の上部となる位置にて、前記ハウジング本体と連結されるように構成された上側蓋部材を備え、前記上側蓋部材が、前記車体側部材である前記車両のサスペンションの第二リンク部材と連結された第二ボールジョイント部材の一部を収容する少なくとも周方向に閉じた側壁を有する第二凹部を備え、前記第二ボールジョイント部材の一部が前記第二凹部に収容されることにより前記第二リンク部材と連結される。
これによれば、車体側部材であるサスペンションのリンク部材が、例えば、アッパアーム及びロアアームを有する場合、上側蓋部材に設けた第二凹部はアッパアームとハウジングとを連結する第二ボールジョイント部材の一部を収容する。一方、下側蓋部材に設けた第一凹部はロアアームとハウジングとを連結する第一ボールジョイント部材の一部を収容する。これにより、第二ボールジョイント部材を介したサスペンションのアッパアーム(第二リンク部材)及びロアアーム(第一リンク部材)とハウジングとの連結部分をホイールのリムの内側に配置することが容易になる。
従って、この場合においても、大径のホイールを装着することができない小型車にもインホイールモータユニットを搭載することができるので、インホイールモータユニットを多車型に広く展開することができる。高価な大径のホイールを装着する必要がないので、車両の販売価格の上昇を抑えることができる。加えて、大径のホイールを装着する必要がないので、バネ下重量の増加を抑えて良好な運動性能を得ることができる。更には、インホイールモータユニット自体を小型化する必要がないので、インホイールモータユニットから必要十分な駆動力を発生させて良好な加速性能を得ることができる。
本発明の態様の一つは、前記サスペンションの第一リンク部材は前記サスペンションのロアアームであり、前記ハウジングが前記車体側部材に支持された状態において、前記第一凹部は、前記ハウジングの下部であって、且つ、前記第一凹部を通るキングピン軸と路面とが交わる点から前記ホイールに装着されたタイヤの中心線が路面と交わる接地中心点までの距離であるキングピンオフセットが0となるように配設される。
キングピンオフセットの大きさは、車両の操縦安定性及び制動時における挙動安定性に影響を与えるので、「0」に近づけることが好ましい。前述のように、前記インホイールモータユニットでは、ハウジングが第一凹部を備えて第一ボールジョイント部材の一部を収容することにより、第一ボールジョイント部材を介したロアアーム及びハウジングの連結部分をホイールのリムの内側に配置することができる。これにより、サスペンションのキングピンオフセットが「0」となるように決定される位置に第一凹部を配設することができる。従って、決定された位置に配設されるように第一凹部の形成されたハウジングがサスペンションに連結されることにより、サスペンションのキングピンオフセットを「0」にすることができる。
本発明による実施形態に係るインホイールモータユニット及び同ユニットが連結されたサスペンションの概略構成図である。 図1のインホイールモータユニットの概略構成図である。 図1及び図2の蓋部材及びソケット(凹部)を説明する概略的な断面図である。 図1のサスペンションのキングピンオフセットを説明する概略的な一部断面図である。 図1のインホイールモータユニット及びサスペンションの変形例の概略構成図である。 図5のサスペンションのキングピンオフセットを説明する概略的な一部断面図である。 図1のインホイールモータユニットのハウジング及びソケットの変形例を説明する概略的な断面図である。 図1のインホイールモータユニットのハウジング及びソケットの変形例を説明する概略的な断面図である。 図1のインホイールモータユニットの蓋部材及びソケット(凹部)の変形例を説明する概略的な断面図である。 従来のインホイールモータユニットの概略構成図である。
以下、本発明の実施形態に係るインホイールモータユニットについて図面を参照しながら説明する。このインホイールモータユニットは、サスペンションのリンク部材に連結されて車両のホイールのリムの内側に配置され、ホイール(車輪)を駆動する。尚、以下の説明においては、インホイールモータユニットが操舵されるホイール(車輪)に設けられた場合を例示して説明する。
図1に示したように、インホイールモータユニット10(以下、単に「ユニット10」と称呼する。)は、円筒状の「筐体」としてのハウジング11を備える。ユニット10は、ハウジング11が「車体側部材」としてのサスペンション20に対して連結されることにより、ホイール30のリム31の内側に配置される。これにより、ユニット10は、ハブHを介してホイール30に連結されることにより、ホイール30にトルクを伝達する。
更に、操舵されるホイール30(例えば、車両の前輪)に設けられるユニット10のハウジング11には、タイロッド40が連結される。加えて、操舵されるホイール30に設けられるユニット10の駆動出力軸14cは、ホイール30に連結された「軸受部」であるハブHを支持する。このため、操舵されるホイール30に設けられたユニット10のハウジング11はナックルとして機能する。従って、ユニット10のハウジング11をホイール30のリム31の内側に配置した場合には、ナックルは省略される。
ハウジング11は、サスペンション20の「リンク部材」であるロアアーム21に対してボールジョイント22により連結される。ハウジング11は、「筐体」を形成するハウジング本体11a及び蓋部材11bから構成される。蓋部材11bは、ハウジング本体11aに対して連結される。更に、蓋部材11bには、「凹部」として、ボールジョイント22を構成するソケット12が形成される。
図2に示したように、ハウジング本体11a(ハウジング11)の空間には、モータ13、トルク変換機14及び潤滑機構15が収容される。ハウジング本体11a(ハウジング11)の空間には、サスペンション20に支持された状態における車両上下方向にて下部となる位置にて、潤滑機構15により循環されるオイルを貯留するためのリザーバ11a1が形成される。このリザーバ11a1の底部分、即ち、ハウジング11の下方は開放されており、蓋部材11bにより閉じられる。このため、図3に示したように、蓋部材11bは、ハウジング本体11aとの間でオイルを封止するシール材(例えば、Oリング等)を介在させた状態で、ボルト及びナットによりハウジング本体11aに対して連結される。尚、蓋部材11bがハウジング本体11aから取り外されることによりリザーバ11a1に貯留されているオイルを外部に排出することができる。
ソケット12は、蓋部材11bがハウジング本体11aに連結されたときに、蓋部材11bのハウジング本体11aへの対向面からハウジング本体11aのリザーバ11a1(空間)に向けて突出するように形成される。この場合、ソケット12は、底壁と、同底壁と連続し且つ周方向に閉じた側壁とを有するように形成される。
ソケット12は、「ボールジョイント部材」としてのボールスタッド23の一部であるボール部23aを回転可能に収容する。ボールスタッド23は、ボールジョイント22を構成する。具体的に、ソケット12は、ハウジング11がサスペンション20に支持された状態において、スタッド部23bがハウジング11の外表面から車両上下方向にて下方に突出し、且つ、揺動可能となるように、ボール部23aを回転可能に収容する。尚、ボールジョイント22は、ソケット12にボールスタッド23のボール部23aが収容されることにより機能する。
図2に戻り、モータ13はモータ出力軸13aを備える。モータ出力軸13aは車両の車幅方向、即ち、ホイール30の幅方向に延びている。モータ出力軸13aの先端側にはトルク変換機14を形成する小径ギア14aが固定されている。
トルク変換機14は小径ギア14aに対して歯合する大径のカウンタギア14bを備える。トルク変換機14は車両の車幅方向、即ち、ホイール30の幅方向に延びる駆動出力軸14cを備える。駆動出力軸14cの基端側はカウンタギア14bを貫通して同ギア14bに固定される。駆動出力軸14cの先端側は、例えば、ディスクブレーキ装置のブレーキディスクを備えたハブHに連結されている。従って、トルク変換機14は、モータ13の回転速度を減速し、駆動出力軸14c及びハブHを介してホイール30(車輪)にトルクを伝達する。
尚、本発明は、モータ13の構成やトルク変換機14の構成について特定するものではなく、モータ13の構成及びトルク変換機14の構成は如何なるものであってもよい。例えば、モータ13としては、インナーロータ式のモータ又はアウターロータ式のモータを採用することができる。加えて、トルク変換機14は、例えば、プラネタリギアユニットを用いて構成することができ、モータ13の回転速度を増速して駆動出力軸14cにトルクを伝達することもできる。
潤滑機構15は、オイルポンプ15a及びオイル供給路15bを備える。オイルポンプ15aは、シリンダ、ピストン及び偏心カムを備えたピストン式ポンプである。オイルポンプ15aは、駆動出力軸14cとともに回転する偏心カムの回転に連動してピストンがシリンダ内を往復動する。これにより、オイルポンプ15aはリザーバ11a1に貯留されているオイルを汲み上げてオイル供給路15bに吐出する。オイル供給路15bは、オイルポンプ15aが汲み上げたオイルを駆動出力軸14cの内部まで供給する。潤滑機構15は、駆動出力軸14cの回転時の遠心力でオイルをハウジング11の空間に飛散させることによりモータ13及びトルク変換機14にオイルを供給する。
尚、本発明は、潤滑機構15の構成について特定するものではなく、モータ13の回転を利用してハウジング11の空間にてオイルを循環させる機構であれば、オイルポンプ15aの構成やオイル供給路15bの構成は如何なるものであってもよい。例えば、オイルポンプ15aとしては、ギアポンプ、ベーンポンプ及びレシプロポンプ等の他の方式のオイルポンプを採用することができる。オイル供給路15bとしては、ハウジング11の空間にオイルポンプと接続されたオイル流路を形成しておき、このオイル流路を通してモータ13及びトルク変換機14にオイルを供給することができる。
ユニット10において、蓋部材11bがハウジング本体11aに連結された場合には、ソケット12は、ボール部23aを収容する側の裏側となる突出部分がハウジング本体11aのリザーバ11a1(空間)に進入する(図2及び図3を参照)。尚、以下の説明では、前記突出部分を「ソケット12の突出部分」と称呼する。ハウジング11がサスペンション20に支持される際には、ボールスタッド23のボール部23aはソケット12に収容されている。その結果、ソケット12の突出部分がハウジング11の空間に進入した進入量からソケット12の板厚及びソケット12とボール部23aとの間のクリアランスを除いた分だけ、ハウジング11の下部(外表面)から突出しているスタッド部23bの長さが短くなる。
ハウジング11がサスペンション20に支持された状態では、ハウジング11の上下方向はホイール30の径方向に略一致するので、ハウジング11の下部からホイール30のリム31の内周に向けて突出しているスタッド部23bの長さが短くなる。ボールスタッド23のスタッド部23bは、ロアアーム21に締結される。その結果、ボールスタッド23を介したロアアーム21とハウジング11との連結部分はホイール30の中心方向に寄せられる。従って、ホイール30のリム31の内径を大きくする、即ち、ホイール30を大径化しなくても、ボールジョイント22をホイール30のリム31の内側に配置することができる。
更に、ソケット12は蓋部材11bに形成される。このため、ソケット12の突出部分はオイルを貯留するリザーバ11a1に対して進入するので、特に、ソケット12の突出部分がハウジング本体11aに収容されるモータ13及びトルク変換機14と干渉することを回避することができる。その結果、従来から採用されているモータ13及びトルク変換機14を小型化したり配置を変更したりすることなく、そのままハウジング本体11aに収容することができる。従って、ユニット10自体を小型化する必要がないので、高出力化を阻害することがない。よって、ユニット10は車両を走行させるために必要十分なトルクをホイール30に伝達(出力)することができる。
図1に戻り、サスペンション20は、マクファーソンストラット式サスペンションである。サスペンション20のロアアーム21は、その基端部21aを支点として揺動可能に車体Bo(サスペンションメンバ)に取り付けられている。ロアアーム21の基端部21aは、例えば、車両前後方向に延出する回転軸を有するブッシュ及び車両上下方向に延出する回転軸を有するブッシュ(図示省略)を介して車体Bo(サスペンションメンバ)に連結される。これにより、ロアアーム21は、基端部21aを中心として車両上下方向、車両前後方向及び車幅方向にて揺動する。尚、ロアアーム21の形状としてはA型、L型等の周知の形状でよい。
ロアアーム21の先端部21bは、ホイール30のリム31の内部に配置される。ロアアーム21の先端部21bには、ボールスタッド23のスタッド部23bを挿通するための貫通孔24が形成されている。これにより、ボールスタッド23のスタッド部23b(ボールジョイント22)は、貫通孔24に挿通され、例えば、連結用のスリーブ及びナットにより、ロアアーム21の先端部21bに締結される。このように、ホイール30のリム31の内部にてロアアーム21の先端部21bがボールスタッド23のスタッド部23bと締結されることより、ボールスタッド23はハウジング11に対して適切な揺動可能範囲(揺動角度)を維持することができる。従って、ボールスタッド23(ボールジョイント22)は、例えば、操舵時や路面凹凸を通過する際に、ユニット10及びホイール30をサスペンション20及び車体Boに対して揺動させることができる。
サスペンション20は、ストラット25を備えている。ストラット25は、ショックアブソーバ25aとショックアブソーバ25aの外周に設けられたコイルバネ25bとを備える。ストラット25(ショックアブソーバ25a)の下端部は、ハウジング11(ハウジング本体11a)に固定されたアッパブラケット16に連結される。ストラット25(ショックアブソーバ25a)の上端部は、アッパマウント26を介して車体Boに取り付けられる。アッパマウント26は、ベアリング26aを内蔵している。これにより、ストラット25(ショックアブソーバ25a)の上端部は、車体Boに対して回転自在に取り付けられる。
図4に示したように、サスペンション20に連結されたユニット10及びホイール30は、運転者による操舵に応じてタイロッド40が車両の車幅方向に変位されることに伴い、キングピン軸Kを中心として旋回する。キングピン軸Kは、アッパマウント26に内蔵されたベアリング26aの回転中心と、ハウジング11のソケット12に収容されたボールスタッド23のボール部23aの回転中心と、を結ぶ軸である。
キングピン軸Kと路面Rとが交わる点KP(以下、この点KPを「交点KP」と称呼する。)からホイール30のタイヤ32の中心線が路面Rと交わる接地中心点CPまでの距離は、サスペンション20のキングピンオフセットK_offである。キングピンオフセットK_offは、その値が大きくなればなるほど、即ち、交点KPが接地中心点CPから離れるほど、車両の操縦安定性及び制動時における挙動安定性に与える影響が大きくなる。従って、キングピンオフセットK_offは「0」であることが好ましい。
ところで、前述した通り、ソケット12が蓋部材11bに形成されてボールスタッド23のボール部23aを収容することにより、ハウジング11からホイール30の径方向に突出するボールスタッド23のスタッド部23bの長さは短くなる。その結果、ロアアーム21及びハウジング11の連結部分は、ホイール30のリム31の内側にて配置される。
更に、蓋部材11bは、ハウジング本体11aの空間に形成されるリザーバ11a1の底部分の一部を形成する。このため、ソケット12の突出部分は、リザーバ11a1中に存在するので、モータ13、トルク変換機14及び潤滑機構15と干渉することがない。従って、蓋部材11bに対する、即ち、ハウジング11に対するソケット12の形成位置は、ホイール30の幅方向にて自由に決定することができる。
これにより、キングピンオフセットK_offが「0」となるように、サスペンション20に支持されたハウジング11においてソケット12を配設するための形成位置が決定される。決定された形成位置に基づき、蓋部材11bにソケット12が形成される。ソケット12の形成された蓋部材11bはハウジング本体11aに連結されてハウジング11を構成する。蓋部材11bに形成されたソケット12は、ボールスタッド23のボール部23aを収容する。サスペンション20のロアアーム21は、ソケット12にボール部23aの収容されたボールスタッド23のスタッド部23bに締結される。従って、ハウジング11を備えたユニット10がボールスタッド23(ボールジョイント22)を介してサスペンション20に連結されることにより、サスペンション20のキングピンオフセットK_offを「0」にすることができる。
<変形例>
上記実施形態のサスペンション20は、マクファーソンストラット式サスペンションとした。この場合、ロアアーム21及びハウジング11を連結するために、ソケット12は、車両搭載時におけるハウジング11の車両上下方向にて下部に連結される蓋部材11bに形成されてボールスタッド23のボール部23aを収容するようにした。ところで、例えば、ダブルウィッシュボーン式サスペンション及びマルチリンク式サスペンション等の他のサスペンション方式では、アッパアームを有する場合がある。この場合には、アッパアームとハウジング11とを連結する必要がある。
このようなアッパアームを有するサスペンションにおいても、ソケット12及びボールスタッド23からなるボールジョイント22によりアッパアームとハウジング11とを、ホイール30のリム31の内側にて連結することができる。更に、このようなサスペンションにおいても、キングピンオフセットK_offを「0」にすることができる。以下、この変形例を詳細に説明するが、上記実施形態と同一部分に同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図5に示したように、この変形例では、ハウジング11がサスペンション20に支持された状態において、車両上下方向にてハウジング本体11aの下部となる位置に蓋部材11bが連結されるとともに、ハウジング本体11aの上部となる位置にも蓋部材11bが連結される。尚、以下の説明においては、ハウジング本体11aの下部となる位置に連結される蓋部材11bを「下側蓋部材11b」と称呼し、ハウジング本体11aの上部となる位置に連結される蓋部材11bを「上側蓋部材11b」と称呼する。
下側蓋部材11b及び上側蓋部材11bも、ハウジング本体11aとの間でオイルを封止するシール材(例えば、Oリング等)を介在させた状態で、ボルト及びナットによりハウジング本体11aに対して連結される。尚、下側蓋部材11bはオイルを外部に排出する際にハウジング本体11aから取り外される。上側蓋部材11bはオイルをハウジング本体11aの空間に給入する際にハウジング本体11aから取り外される。
この変形例では、下側蓋部材11b及び上側蓋部材11bのそれぞれに対して、ソケット12が形成される。尚、以下の説明においては、下側蓋部材11bに形成されるソケット12を「下側ソケット12」と称呼し、上側蓋部材11bに形成されるソケット12を「上側ソケット12」と称呼する。
下側ソケット12は、ハウジング11がサスペンション20に支持された状態において下方に向けて開口するように、下側蓋部材11bに形成される。上側ソケット12は、ハウジング11がサスペンション20に支持された状態において上方に向けて開口するように、上側蓋部材11bに形成される。
従って、下側ソケット12は、ボールスタッド23のボール部23aを収容することにより、ボールスタッド23のスタッド部23bをハウジング11から下方に向けて突出させる。一方、上側ソケット12は、ボールスタッド23のボール部23aを収容することにより、ボールスタッド23のスタッド部23bをハウジング11から上方に向けて突出させる。
下側ソケット12及び上側ソケット12も、下側蓋部材11b及び上側蓋部材11bがハウジング本体11aに連結されると、ソケット12の突出部分がハウジング本体11aの空間に進入する。このため、車両搭載時において、ハウジング11からホイール30のリム31に向けて突出しているスタッド部23bの長さが短くなる。
尚、この変形例において、下側ソケット12については、上記実施形態と同様に、ソケット12の突出部分がリザーバ11a1に進入する位置に形成される。一方、上側ソケット12については、ソケット12の突出部分がモータ13又はトルク変換機14と干渉しない位置に形成される。
この変形例のサスペンション20は、例えば、ダブルウィッシュボーン式サスペンションのように、「リンク部材」として、ロアアーム21及びアッパアーム27を備えている。ロアアーム21は、上記実施形態と同様に、下側ソケット12によりボール部23aの収容されたボールスタッド23のスタッド部23bに連結される。
アッパアーム27は、その先端部27bにおいて、上側ソケット12によりボール部23aの収容されたボールスタッド23のスタッド部23bを挿通するための貫通孔24が形成されている。これにより、ボールスタッド23のスタッド部23b(ボールジョイント22)は、アッパアーム27に形成された貫通孔24に挿通され、例えば、連結用のスリーブ及びナットにより、アッパアーム27の先端部27bに締結される。
図6に示したように、ロアアーム21及びアッパアーム27を有するサスペンション20に連結されたユニット10及びホイール30も、キングピン軸Kを中心として旋回する。ただし、この変形例の場合におけるキングピン軸Kは、上側ソケット12に収容されたボールスタッド23のボール部23aの回転中心と、下側ソケット12に収容されたボールスタッド23のボール部23aの回転中心と、を結ぶ軸となる。
この変形例においては、ハウジング11に形成される下側ソケット12及び上側ソケット12が、それぞれ、ボールスタッド23のボール部23aを収容する。このため、この変形例においても、ハウジング11の外表面からホイール30の径方向に突出するボールスタッド23のスタッド部23bの長さは短くなる。その結果、ボールスタッド23のスタッド部23bを介したロアアーム21及びハウジング11の連結部分とホイール30のリム31の内周面との間のクリアランスを十分に大きくすることができる。加えて、ボールスタッド23のスタッド部23bを介したアッパアーム27及びハウジング11の連結部分とホイール30のリム31の内周面との間のクリアランスも十分に大きくすることができる。従って、ハウジング11がサスペンション20に支持された状態において車両上下方向にて構成されるボールジョイント22をホイール30のリム31の内側にて自由に配置することができる。
更に、下側ソケット12及び上側ソケット12のうち、少なくとも、下側ソケット12は、上記実施形態と同様に、モータ13、トルク変換機14及び潤滑機構15と干渉することがない。従って、下側ソケット12については、上記実施形態と同様に、下側蓋部材11bに対する、即ち、ハウジング11に対する形成位置を自由に決定することができる。
これにより、車両搭載時において、キングピンオフセットK_offが「0」となるように、ハウジング11に対する下側ソケット12の形成位置を決定することができる。決定されたハウジング11に対する形成位置に基づき、下側蓋部材11bに下側ソケット12が形成される。下側蓋部材11bに形成された下側ソケット12は、ボールスタッド23のボール部23aを収容する。下側ソケット12の形成された下側蓋部材11bはハウジング本体11aに連結されてハウジング11を構成する。従って、この変形例においても、ハウジング11を備えたユニット10がサスペンション20に連結されることにより、キングピンオフセットK_offを「0」にすることができる。
尚、上側ソケット12についても、特に、モータ13及びトルク変換機14と干渉しない限り、上側蓋部材11bに対する、即ち、ハウジング11に対する形成位置を自由に決定することができる。従って、上側ソケット12の形成位置も、キングピンオフセットK_offが「0」となる位置に決定することができる。
以上の説明からも理解できるように、上記実施形態及び上記変形例によれば、蓋部材11b(下側蓋部材11b及び上側蓋部材11b)にソケット12(下側ソケット12及び上側ソケット12)を形成することができる。これにより、別部材にソケット12(下側ソケット12及び上側ソケット12)を形成してハウジング本体11aに連結する必要がない。即ち、蓋部材11bは、ハウジング本体11aの開放部分を密閉して塞ぐ機能を発揮するとともに、形成されたソケット12(下側ソケット12及び上側ソケット12)によるボールスタッド23のボール部23aを収容する機能も発揮する。
このように、ソケット12(下側ソケット12及び上側ソケット12)を形成して蓋部材11b(下側蓋部材11b及び上側蓋部材11b)を共用することにより、別部材にソケット12を形成し、この別部材をハウジング11に取り付ける必要がない。従って、ホイール30のリム31の内側において、前記別部材を配置するためのスペースが不要となるので、ボールスタッド23を介したロアアーム21及びハウジング11の連結部分をホイール30のリム31の内側に配置することが容易になる。加えて、蓋部材11bを共用することができるので、ユニット10の構成部品点数を少なくすることもできる。
上記実施形態及び上記変形例によれば、蓋部材11b(下側蓋部材11b及び上側蓋部材11b)に形成されたソケット12(下側ソケット12及び上側ソケット12)がボールスタッド23のボール部23aを収容することができる。このため、ハウジング11の外表面からホイール30の径方向に向けて突出するボールスタッド23のスタッド部23bの長さを短くすることができる。これにより、ボールスタッド23を介したロアアーム21(アッパアーム27)及びハウジング11の連結部分をホイール30の内部に配置させるために、ホイール30のリム31の内径を大きくする、即ち、ホイール30を大径化する必要がない。
従って、大径のホイール30を装着することができない小型車にもユニット10を搭載することができるので、ユニット10を多車型に展開することができる。高価な大径のホイール30を装着する必要がないので、車両の販売価格の上昇を抑えることができる。大径のホイール30を装着する必要がないので、バネ下重量の増加を抑えて良好な運動性能を得ることができる。更には、ユニット10自体を小型化する必要がないので、高出力化を阻害することがなく必要十分なトルクをホイール30に伝達(出力)することができる。これにより、良好な加速性能を得ることができる。
上記実施形態及び上記変形例によれば、車両搭載時において、キングピンオフセットK_offが「0」となるように、ハウジング11に対してソケット12(下側ソケット12及び上側ソケット12)を配設することができる。従って、ハウジング11を備えたユニット10がサスペンション20に連結されることにより、キングピンオフセットK_offを「0」にすることができる。
更に、上記実施形態及び上記変形例によれば、ハウジング11がナックル機能を有するため、サスペンション20とホイール30とを連結するナックルを省略することができる。これにより、ホイール30のリム31の内側にナックルを配置するためのスペースが不要となる。このため、ボールスタッド23を介したロアアーム21(アッパアーム27)及びハウジング11の連結部分をホイール30のリム31の内側に配置することがより容易になる。
本発明は上記実施形態及び変形例に限定されることなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。
例えば、上記実施形態及び上記変形例においては、「筐体」であるハウジング11が、ハウジング本体11aと、「凹部」であるソケット12の形成された蓋部材11b(下側蓋部材11b及び上側蓋部材11b)とから構成される。しかし、ハウジング11が複数の部材から構成されていない場合であっても、ボールスタッド23のボール部23a(「ボールジョイント部材の一部」)を収容するソケット12(「凹部」)を、ハウジング11を形成する板状部材に形成することも可能である。
この場合、具体的に、図7に示したように、ハウジング11を形成する外表面に対して、ソケット12を直接形成する。これにより、形成されたソケット12は、ボールスタッド23のボール部23aを収容することができる。
ところで、ハウジング11の空間に対してモータ13に加えてトルク変換機14及び潤滑機構15を収容する際には、これら各機器を収容しやすくする必要がある。この場合、例えば、円筒状のハウジング11の外周面がその周方向に沿って2分割されて構成される場合がある。
具体的に、図8に示したように、ハウジング11が円盤状の第1ハウジング部材11c及び第2ハウジング部材11dから構成される場合がある。この場合には、例えば、第1ハウジング部材11c及び第2ハウジング部材11dの当接面において、第1ハウジング部材11c及び第2ハウジング部材11dが連結された際にハウジング11の外表面にソケット12が形成されるようにすることも可能である。この場合、具体的に、ハウジング11を構成する第1ハウジング部材11cの当接面に対しては、ソケット12を構成するソケット形成部分12aを形成する。一方、ハウジング11を構成する第2ハウジング部材11dの当接面に対しては、ソケット12を構成するソケット形成部分12bを形成する。
これにより、第1ハウジング部材11c及び第2ハウジング部材11dを互いに連結した際に、ソケット形成部分12a及びソケット形成部分12bによりハウジング11の板状部材にソケット12が形成される。形成されたソケット12は、ボールスタッド23のボール部23aを収容することができる。
上記実施形態及び上記変形例においては、ハウジング11側に形成されたソケット12(下側ソケット12及び上側ソケット12)がボールスタッド23のボール部23aを収容するようにした。一方、ボールスタッド23のスタッド部23bは、ロアアーム21(アッパアーム27)側に形成された貫通孔24を挿通して締結されるようにした。これにより、ボールスタッド23を介してロアアーム21(アッパアーム27)及びハウジング11が連結されるようにした。しかし、ハウジング11側にボールスタッド23のスタッド部23bが固定され、ロアアーム21(アッパアーム27)側にボールスタッド23のボール部23aを収容するソケット12(下側ソケット12及び上側ソケット12)を形成することも可能である。
この場合、例えば、上記実施形態のように、ハウジング11がハウジング本体11a及び蓋部材11bから構成される場合では、図9に示したように、ソケット12の形成される蓋部材11bに代えて、蓋部材11fをハウジング本体11aに連結する。蓋部材11fは、ボールスタッド23のスタッド部23bと螺合する雌螺子が形成される。この場合、蓋部材11fに形成される雌螺子は、ボールスタッド23のスタッド部分23の一部(雄螺子部分)を収容する「凹部」となる。に、ロアアーム21(アッパアーム27)に形成されたソケット12(下側ソケット12及び上側ソケット12)は、ボールスタッド23のボール部23aを揺動可能に保持する。
従って、この場合においても、ボールスタッド23のスタッド部23bが蓋部材11fの雌螺子に螺合され、且つ、蓋部材11fがハウジング本体11aに連結された場合、ハウジング11から突出するボールスタッド23の長さを短くすることができる。加えて、蓋部材11fに雌螺子を形成する形成位置を自由に決定することができる。従って、ハウジング11を備えたユニット10がサスペンション20に連結されることにより、キングピンオフセットを「0」にすることもできる。
更に、上記実施形態及び上記変形例においては、ユニット10が操舵されるホイール30に設けられるようにした。この場合、ユニット10を操舵されないホイール30(例えば、車両の後輪)に設けることも可能である。この場合においては、ハウジング11はキャリアとして機能する。これにより、ホイール30(例えば、車両の後輪)のリム31の内側にキャリアを配置するためのスペースが不要となる。このため、ボールスタッド23を介したロアアーム21(アッパアーム27)及びハウジング11の連結部分をホイール30のリム31の内側に配置することがより容易になる。尚、ハウジング11がキャリアとして機能する場合には、タイロッド40はハウジング11に連結されない。
10…インホイールモータユニット、11…ハウジング(筐体)、11a…ハウジング本体、11b…蓋部材、12…ソケット、13…モータ、14…変速機、15…潤滑機構、20…サスペンション、21…ロアアーム(サスペンションのリンク部材)、22…ボールジョイント、23…ボールスタッド(ボールジョイント部材)、23a…ボール部(ボールジョイント部材の一部)、23b…スタッド部(ボールジョイント部材の一部)、25…ストラッド、26…アッパマウント、26a…ベアリング、27…アッパアーム(サスペンションのリンク部材)

Claims (5)

  1. 車体側部材に支持され且つ車両のホイールのリムの内側に配置されるとともにモータを収容するための空間を形成するハウジングと、
    前記ハウジングに支持され且つ前記空間内に収容されたモータと、
    を備え、前記モータが発生するトルクにより前記ホイールを回転させるインホイールモータユニットにおいて、
    前記ハウジングは、
    前記ハウジングが前記車体側部材に支持された状態において下方が開放された筐体を形成するように構成されたハウジング本体と、
    前記ハウジング本体と分離可能であるとともに、前記ハウジングが前記車体側部材に支持された状態において前記ハウジング本体の下部となる位置にて、前記ハウジング本体と連結されるように構成されて、前記筐体の下方を閉じる下側蓋部材とを備え、
    前記下側蓋部材が、前記車体側部材である前記車両のサスペンションの第一リンク部材と連結された第一ボールジョイント部材の一部を収容する少なくとも周方向に閉じた側壁を有する第一凹部を備え、前記第一ボールジョイント部材の一部が前記第一凹部に収容されることにより前記第一リンク部材と連結される、
    インホイールモータユニット。
  2. 請求項1に記載のインホイールモータユニットにおいて、
    前記第一凹部は、前記第一ボールジョイント部材のボール部を収容するソケットを形成してなる、
    インホイールモータユニット。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のインホイールモータユニットにおいて、
    前記ハウジング本体内には、
    オイルを循環させる循環機構が収容されるとともに、
    前記ハウジングが前記車体側部材に支持された状態において車両上下方向にて下部となる位置に前記オイルを貯留するためのリザーバが形成されている、
    インホイールモータユニット。
  4. 請求項1乃至請求項3のうちのいずれか一つに記載のインホイールモータユニットにおいて、さらに、
    前記ハウジング本体と分離可能であるとともに、前記ハウジングが前記車体側部材に支持された状態において前記ハウジング本体の上部となる位置にて、前記ハウジング本体と連結されるように構成された上側蓋部材を備え、
    前記上側蓋部材が、前記車体側部材である前記車両のサスペンションの第二リンク部材と連結された第二ボールジョイント部材の一部を収容する少なくとも周方向に閉じた側壁を有する第二凹部を備え、前記第二ボールジョイント部材の一部が前記第二凹部に収容されることにより前記第二リンク部材と連結される、
    インホイールモータユニット。
  5. 請求項1乃至請求項4のうちのいずれか一つに記載のインホイールモータユニットにおいて、
    前記サスペンションの第一リンク部材は前記サスペンションのロアアームであり、
    前記ハウジングが前記車体側部材に支持された状態において、前記第一凹部は、前記ハウジングの下部であって、且つ、前記第一凹部を通るキングピン軸と路面とが交わる点から前記ホイールに装着されたタイヤの中心線が路面と交わる接地中心点までの距離であるキングピンオフセットが0となる位置、に配置される、
    インホイールモータユニット。
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