JP6345937B2 - パターン形状検査装置及びパターン形状検査方法 - Google Patents
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Description
図1に、パターン形状検査装置のハードウェア構成を示す。パターン形状検査装置は、表示装置1と、計算機2と、データベース3と、入力装置4とで構成される。データベース3には、荷電粒子線装置(例えば走査電子顕微鏡(SEM: Scanning Electron Microscope)や集束イオンビーム(FIB: Focused Ion Beam)装置)で撮像された画像データや検査工程に際して必要となる各種の情報が格納される。計算機2には、露光工程やエッチング工程で形成される微細パターンの欠陥検査を行うためのソフトウェアがインストールされており、CPUが当該ソフトウェアを実行する。入力装置4は、例えばキーボード、マウス等で構成される。図1は、パターン形状検査装置が荷電粒子線装置から独立した装置であるものとして表しているが、パターン形状検査装置は荷電粒子線装置の機能の一部として実装されても良い。
図2に、パターン形状検査装置において実行される検査動作を示す。なお、後述する処理ステップは、ソフトウェアを実行する計算機2が実行する。
計算機2は、荷電粒子線装置を制御してパターン画像を撮像する又はデータベース3から既に格納されているパターン画像を読み出す。パターン画像の撮像には、例えば走査電子顕微鏡や集束イオンビーム装置を使用する。ただし、微細化が進むパターンを高精度に測定するには極めて高い倍率が要求されるため、一般的に分解能が集束イオンビーム装置に勝る走査電子顕微鏡を使用する。
計算機2は、オペレータによる基準パターンと検査パラメータの入力を受け付ける。オペレータによる情報の入力には、計算機2に接続された表示装置1及び入力装置4が使用される。基準パターンには、次の3つのうちいずれかを使用する。
・該当パターンにおいて最も出来のよいパターンを撮影した、欠陥を含まないSEM画像
・計測対象パターンの設計データ
・リソシミュレータによって生成したシミュレーションパターン
計算機2は、基準エッジの情報をメモリやストレージ(データベース3を含む。以下同じ。)に登録する。基準エッジは、ステップ102でオペレータが入力した基準パターンに基づいて計算機2が自動的に作成する。登録する情報は、連続するエッジ毎のエッジの位置、及びそれらのエッジの法線方向である。基準パターンにSEM画像が入力された場合、計算機2は、予め画像処理等によるエッジ検出を実行する必要がある。
計算機2は、基準パターンと対象画像の位置関係を補正する。位置補正には、公知の手法を用いることができる。例えば両パターンの相対位置を変えながらその相違度又は類似度を求め、その度合いを表す値が最大又は最小になる位置を検出する方法を用いることができる。相違度又は類似度の算出には、一般に、相互相関や画像の明るさを正規化した正規化相関で求まるパラメータ等を用いることができる。
計算機2は、対象画像での基準エッジ周辺のプロファイルを評価する。具体的には、計算機2は、対象エッジの有無、対象エッジの基準エッジからの距離、対象エッジの表面形状の乱れの有無を求め、その結果をメモリやストレージに登録する。ここで、対象エッジとは、対象画像をプロファイル解析することによって検出されるエッジである。
・プロファイル401を微分したプロファイル402中にゼロを横断するゼロクロス点403があること
・ゼロクロス点403に対応する輝度407がしきい値408以上であること
・ゼロクロス点403周辺の輝度が連続してしきい値408以上であること
・微分プロファイル中に複数のゼロクロス点501及び502が存在すること
・ゼロクロス点間の積分値(斜線で示す領域503の積分値)がしきい値以上であること
なお、判定用のしきい値は、対象画像のコントラストの強弱に合わせて設定する。コントラストが弱い場合はその値を小さくし、コントラストが強い場合はその値を大きくする。以上の処理によって対象エッジが検出できた場合、計算機2は、検出された対象エッジから基準エッジまでの距離をメモリやストレージに登録する。また、危険な点とされた場合、計算機2は、危険性があることもメモリやストレージに登録する。
計算機2は、ステップ105の評価結果に基づいて「ロスト」が検出されたか否かを判定する。因みに、1つの連続する基準パターンに対して対象エッジが1点も検出できなかった場合、計算機2は、ロストが発生していると判断する。ロストが検出された場合、計算機2は、欠陥程度の評価値を与えるスコアを「0」としてステップ109に進む。
計算機2は、ステップ105の評価結果に基づいて、ロスト以外の欠陥の可能性がある領域を欠陥候補領域として登録する。欠陥候補領域とは、欠陥が発生している危険性が高い領域である。欠陥候補領域は、欠陥候補箇所を内部に含むように、欠陥候補箇所の周囲に設置される。欠陥候補箇所とは、ステップ105の評価結果において、欠陥候補点が連続した箇所である。欠陥候補点とは、対象エッジが見つからなかった点と危険な点で与えられる。
計算機2は、欠陥候補領域の欠陥程度の評価を実行する。明らかな欠陥である「ネック」及び「ブリッジ」では、いずれも、あるエッジが他のエッジと接触している場合に欠陥となる。そこで、欠陥候補領域内の2つのエッジが接触していた場合、計算機2は、「欠陥」と評価する。一方、欠陥候補であるスカムは、近隣のエッジとの距離が近いほどその危険性が増大する。そこで、計算機2は、欠陥候補の程度を、欠陥候補領域内の2つの対象エッジがどれほど近い位置にあるかを基準に評価する。
計算機2は、以上の検査ステップにおいて取得されたスコアに基づき、対象画像が欠陥を含むか否かを判定する。欠陥とするスコアのしきい値は、ステップ102でオペレータによって入力された値を用いる。例えば前述の検査ステップで欠陥が検出されていない場合、計算機2はスコアを「100」とする。一方、前述の検査ステップで欠陥が検出された場合、計算機2は、取得したスコアがしきい値より下回った場合に欠陥を含むと判定し、スコアがしきい値を上回る場合に欠陥を含まないと判定する。
前述の通り、本実施例に係るパターン形状検査装置は、基準エッジ周辺のプロファイルから対象エッジの有無、対象エッジの基準エッジからの距離、対象エッジの表面形状の乱れの有無を求め、これらの情報に基づいて「ロスト」欠陥の有無を判定し、ロスト以外の欠陥の可能性がある領域を欠陥候補領域として登録する。
本発明は、上述した実施例の構成に限定されるものでなく、様々な変形例を含んでいる。例えば前述の実施例の場合、明らかな欠陥の場合のスコア値を0(ゼロ)、欠陥でない場合のスコア値を100としたが、明らかな欠陥の場合のスコア値を100、欠陥でない場合のスコア値を0(ゼロ)としても良い。また、欠陥でない場合のスコア値を0(ゼロ)とする場合に、欠陥候補領域内に複数の欠陥候補箇所があるとき、計算機2は、欠陥候補箇所毎に計算されるスコアの最大値を最終スコアとすれば良い。
2…計算機
3…データベース
4…入力装置
301…基準エッジ
302…基準エッジ点
303…基準エッジ点
304…基準エッジ点
305…プロファイルの取得範囲
601…基準エッジ
602…基準エッジ
603…欠陥候補箇所
604…欠陥候補箇所
605…欠陥候補領域
701…基準エッジ
702…基準エッジ
703…欠陥候補箇所
704…欠陥候補領域
801…基準エッジ
802…基準エッジ
803…対象エッジ
804…欠陥候補箇所
805…欠陥候補領域
901…欠陥候補領域
902…欠陥候補箇所
903…基準エッジ
904…対象エッジ
905…欠陥候補点
906…欠陥候補点
907…欠陥候補箇所
908…基準エッジ
909…対象エッジ
910…しきい値以上の輝度を持つ塊
1001…欠陥候補領域
1002…欠陥候補箇所
1003…基準エッジ
1004…対象エッジ
1005…しきい値以上の輝度を持つ塊
1006…基準エッジ
1007…対象エッジ
1008…しきい値以上の輝度を持つ塊
1009…塊間の距離
1010…正常な距離
Claims (9)
- 検査対象とする画像を記憶する記憶装置と、
前記画像を解析するソフトウェアを実行するプロセッサと、
を有するパターン形状検査装置であって、
前記プロセッサは、
検査対象とする前記画像と基準パターンとの位置関係を補正する処理と、
前記基準パターンの基準エッジに対して垂直な方向にプロファイルを取得する処理と、
前記プロファイル中にエッジが複数存在するか、または、前記プロファイル中に存在するエッジの幅が正常と考えられる所定の値よりも大きい場合に、前記エッジを対象エッジとして登録する処理と、
登録された前記対象エッジと前記対象エッジに隣接するパターンの基準エッジとの間に、双方の前記基準エッジを含むように欠陥候補領域を設定する処理と、
前記欠陥候補領域内でしきい値以上の輝度を有する高輝度領域を特定する処理と、
前記高輝度領域が前記対象エッジと前記隣接するパターンの前記基準エッジとにまたがっている場合に前記欠陥候補領域を欠陥と判定する処理と、
前記高輝度領域が前記対象エッジと前記隣接するパターンの前記基準エッジとの間で連続していない個別の領域となっている場合に、前記個別の領域間の距離を算出して前記距離に基づいて欠陥の程度を示すスコアを決定し、前記スコアがしきい値より低い場合に前記欠陥候補領域を欠陥と判定する処理と、
を実行するパターン形状検査装置。 - 請求項1に記載のパターン形状検査装置において、
前記プロセッサは、前記プロファイルにおいてエッジが検出されない点がしきい値より大きい長さで連続した場合、スコアを第1の値に設定する処理と、
前記欠陥候補領域のスコアを、正常な場合の距離に対する前記個別の領域間の距離の割合である第2の値に設定する処理と、
をさらに実行することを特徴とするパターン形状検査装置。 - 請求項2に記載のパターン形状検査装置において、
前記プロセッサは、前記第2の値を、前記欠陥候補領域内にある全ての欠陥候補箇所について計算し、前記全ての欠陥候補箇所について計算された前記第2の値のうちの最大値又は最小値を、対象とする前記欠陥候補領域の最終スコアとして使用する、
ことを特徴とするパターン形状検査装置。 - 請求項1に記載のパターン形状検査装置において、
前記プロセッサは、前記プロファイルに高輝度領域が現れない場合、前記検査対象とする画像の撮像時における荷電粒子のスキャン方向に応じたエッジの特徴を用いて再度エッジ検出を行う、
ことを特徴とするパターン形状検査装置。 - 請求項1に記載のパターン形状検査装置において、
前記プロセッサは、前記プロファイルにおいてエッジが検出されない点がしきい値より大きい長さで連続した場合、基準パターンの基準エッジに対応する対象エッジに対して前記基準エッジの反対側に前記欠陥候補領域を特定する、
ことを特徴とするパターン形状検査装置。 - 請求項1に記載のパターン形状検査装置において、
前記しきい値は、オペレータにより設定される、
ことを特徴とするパターン形状検査装置。 - 検査対象とする画像を記憶する記憶装置と、
前記画像を解析するソフトウェアを実行するプロセッサと、
を有するパターン形状検査装置において、
前記プロセッサが、
検査対象とする前記画像と基準パターンとの位置関係を補正する処理と、
前記基準パターンの基準エッジに対して垂直な方向にプロファイルを取得する処理と、
前記プロファイル中にエッジが複数存在するか、または、前記プロファイル中に存在するエッジの幅が正常と考えられる所定の値よりも大きい場合に、前記エッジを対象エッジとして登録する処理と、
登録された前記対象エッジと前記対象エッジに隣接するパターンの基準エッジとの間に、双方の前記基準エッジを含むように欠陥候補領域を設定する処理と、
前記欠陥候補領域内でしきい値以上の輝度を有する高輝度領域を特定する処理と、
前記高輝度領域が前記対象エッジと前記隣接するパターンの前記基準エッジとにまたがっている場合に前記欠陥候補領域を欠陥と判定する処理と、
前記高輝度領域が前記対象エッジと前記隣接するパターンの前記基準エッジとの間で連続していない個別の領域となっている場合に、前記個別の領域間の距離を算出して前記距離に基づいて欠陥の程度を示すスコアを決定し、前記スコアがしきい値より低い場合に前記欠陥候補領域を欠陥と判定する処理と、
を実行することを特徴とするパターン形状検査方法。 - 請求項7に記載のパターン形状検査方法において、
前記プロセッサは、前記プロファイルにおいてエッジが検出されない点がしきい値より大きい長さで連続した場合、スコアを第1の値に設定する処理と、
前記欠陥候補領域のスコアを、正常な場合の距離に対する前記個別の領域間の距離の割合である第2の値に設定する処理と、
をさらに実行することを特徴とするパターン形状検査方法。 - 請求項8に記載のパターン形状検査方法において、
前記プロセッサは、前記欠陥候補領域についての前記第2の値を、同じ欠陥候補領域内にある全ての欠陥候補箇所について計算し、当該全ての欠陥候補箇所について計算された前記第2の値のうちの最大値又は最小値を、対象とする前記欠陥候補領域の最終スコアとして使用する、
ことを特徴とするパターン形状検査方法。
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