JP2009036747A - 回路パターンの欠陥検査装置および欠陥検査方法 - Google Patents

回路パターンの欠陥検査装置および欠陥検査方法 Download PDF

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和史 石丸
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康博 中井
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秀一 池谷
Ikuo Yoshimura
郁夫 吉村
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Abstract

【課題】回路パターンの欠陥検査方法では、処理速度を高めるため、お手本となる基準パターンと被検査物は単純な比較による差異で良不良を判断していた。また、回路パターンは製品の動作に直接関係するため、できるだけ細かな差異を欠陥として判定させていた。しかし、細かな差異は過検出となり、別途目視での再検査が必要となる。
【解決手段】単純な比較による検査で不良と判定された被検査物の欠陥部分の画像を、欠陥の種類毎の分析によって、そもそも欠陥であるか否かと、欠陥であったとしても容認できるか否かを判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、プリント基板回路パターン、LSI回路パターンの欠陥を画像処理により自動的に検査する回路パターンの欠陥検査装置および欠陥検査方法に関する。
回路パターンの検査装置は2組の回路パターンを比較して一致しない部分を欠陥として検出する方法が一般的である。2組の回路パターンは、隣接する2つの回路パターンを撮像したもの、あるいは1つが予め決定した基準パターンで他方が検査対象となるパターンとする方法などがある。
回路パターンの欠陥検査方法は、基準となるパターンと検査対象となる被検査物を比較し、その違いを欠陥として検出する方法が従来から提案されている(特許文献1参照)。
ところで、欠陥には様々な種類があり、欠陥の種類および欠陥の生じた場所によって致命的な不良となるサイズは異なる。例えば、同じ大きさのピンホールであっても、面積の広いパッド部分にある場合は、良品として扱える場合が多いが、細い線状パターンで生じていた場合は、不良品となる場合が多い。もちろん、広いパッド部分であったとしても、ピンホールが許容できない場合もある。
すなわち、基準パターンと被検査物を単に比較し、その差分を欠陥とするだけでは欠陥を検出できたことにならない。言い換えると、回路パターンの欠陥検査では、発生した場所および欠陥の種類によって良不良を判断するという高度な処理を行なわなければならない。
また、回路パターンの欠陥検査は、大量生産される電子機器の回路に対して行なわれる場合が多く、大量の被検査物を検査する必要がある。従って、欠陥検査は短時間で処理することも要求される。しかし、短時間で、上記のような高度な処理を行なうのは困難であるため、従来は基準パターンと被検査物の差分に対して一定の閾値を設け、その閾値より大きなものを一様に欠陥とする検査装置が主であった。
特許文献2には、このような状況に対して、より細かい状況を考慮し、良不良を判断する検査装置が提案されている。ここでは、まず、撮像画像と基準画像の差分画像に基づいて欠点候補を抽出し、撮像画像と差分画像から欠点候補を含む部分画像をそれぞれメモリに記憶する。すなわち、欠点を抽出する工程と、その欠点を分析する工程を分けて処理することで、細かい判定を行なう。
欠点の分析の工程は、メモリに記憶した撮像画像と差分画像の部分画像から、まず、欠点が線状回路パターンにあるのか、あるいは大きな回路パターンにあるのかを判別する。次に、欠点が線状回路パターンにあるのか、大きな回路パターンにあるのかという情報に基づいて画像処理し、欠点の種類を判別する。そして、欠点の種類毎に設定されている基準サイズと差分画像の欠点候補サイズを比較し、欠点が有害性であるのか、非有害性であるのかを判定する。
特公昭59−024361号公報 特許第03400797号公報
回路パターンは、それを使用する電子機器の良不良に直接関わるため、不良が生じないように厳しい基準で検査される。従って基準パターンと被検査物の差分を一定の閾値でふるいにかけた結果を欠陥とする単純な検査では、本来良品とできるものまで欠陥とする過検出という問題が生じる。
特許文献2に提案された方法は、基準パターンと被検査物の単純な比較ではないため、過検出を回避できる精度は高くなるが、大きな回路パターンか、線状回路パターンかという判断すら困難な場合がある。そのため、回路パターンによっては、著しく欠陥の検出感度が低下する場合も生じる。
従って、上記のような方法で欠陥と判定された場合は、人が目視で判定をすることになる。しかし、人が目視で判断する場合は、大量の被検出物を判定できず、また、検査員によって判定の基準が異なるといった問題が発生する。
本発明は上記のような課題に鑑みて想到されたもので、欠陥の種類と発生場所に応じ、できるだけ人の判断に近い判定を機械が行なえるようにする欠陥検査方法を提供するものである。
本発明の欠陥検査方法は、欠陥の発生場所に主点を置くのではなく、欠陥の種類に着目し、発生場所はむしろ2次的なパラメータとすることで、より人の判定に近い検査を可能とするものである。
すなわち、本発明は、回路パターンを画像データに変換する画像撮影部と、
前記回路パターンの基準となる基準画像データを記憶する基準パターン記憶部と、
前記画像データを前記基準画像データと比較し、
異なる部分を欠陥候補として所定の欠陥種類に分類し、
前記欠陥候補の画像を前記画像データから切り出した部分画像と前記欠陥種類を出力する欠陥候補抽出部と、
前記部分画像と前記欠陥種類を記録する記憶部と、
前記部分画像と前記欠陥種類を前記記憶部から読み出し、
前記欠陥種類に応じて前記部分画像を分析し、
前記部分画像に対する容認度を判断する欠陥分析部を有する欠陥検査装置およびこの欠陥検査装置を用いた欠陥検査方法である。
本発明は、欠陥種類毎に分析する処理アルゴリズムを用意するので、欠陥毎に人の判断基準を反映できるように判定アルゴリズムを構築することができる。また、人の判断基準を機械的に行うので、検査員による判定の違いというものも生じず、一定の検査品質を得ることができる。
このような処理を実現することで、単純な検査で過検出した製品を、さらに良品と不良品に機械的に選別することができ、目視検査の量を低減することができる。
(実施の形態1)
図1に本発明の第1の実施の形態にかかわる欠陥検査装置1の構成図を示す。なお、本発明は、本明細書に開示された技術思想に基く限りにおいて、開示された具体例によって限定されるものではない。本発明の欠陥検査装置は、被検査物90の回路パターンを撮影する画像撮影部10、基準パターン記憶部20、欠陥候補抽出部30、記憶部40、欠陥分析部50を含む。
被検査物90は回路パターンであれば特に限定はない。例示すると、ポリイミドフィルムに形成された回路パターンであって、線状の部分はおよそ10μm程度、数十μm四方のパッドと呼ばれる面積の広い部分も含まれるといったものである。
被検査物90は、予めそれぞれに管理番号Widが振られており、管理番号で区別される。そして、被検査物90は、一定の速度で画像撮影部10の中を移動し、そのパターンを撮影される。移動手段は特に限定はなく、ベルトコンベア、回転パイプなどがある。
画像撮影部10は、カメラ11と照明12およびカメラ13と照明14を含む。カメラ11および13は、エリアセンサCCDカメラあるいはラインセンサCCDカメラなどが好適に利用できる。ラインセンサカメラは視野幅方向の画素数が多く、細かい回路パターンの検査に適している。カメラ1画素あたりの空間分解能は、回路パターンのリード線の1/3程度にすることが好ましい。ラインセンサカメラとは、視野幅方向に垂直な方向に被検査物90を移動させながら、測定対象表面を撮影する。
カメラ11と13の複数のカメラを用いるのは、使用する照明を変えるためである。カメラで撮影できる画像は、反射照明と透過照明等によって検出できる欠陥の種類に違いがある。例えば、反射照明として、被検査物90の上方からの落射照明を用いた場合は、回路パターンの表面の凹凸欠点が検出しやすい。しかし、異物が回路パターン上に乗っている場合に、回路パターンの抜けがあると誤検出する場合がある。一方、被検査物90の下方から光をあてる透過照明は、回路パターンのピンホールを検出し易い。しかし、被検査物の裏面についた異物を突起と誤検出する場合がある。なお、ここではカメラを2台用意する場合を説明するが、カメラを1台として被検査物90をカメラの下で往復させ、往路と復路で照明を変えるといった方法もでよい。
そこで、これら2種類の照明を使った映像をカメラ11とカメラ13で撮影し、基準となるパターンと異なる部分は、両方の照明による画像を分析する。
照明方法は、リング形状の蛍光灯やLED、光ファイバライトガイドなどを好適に用いることができる。ラインセンサカメラを用いる場合は、ライン状の蛍光灯やLED、光ファイバライトガイドを用いることも好ましい。この場合、カメラ視野幅方向と照明長手方向を平行に設置することが好ましい。
本実施の形態では、カメラ11は反射照明12による画像を撮影し、カメラ13は透過照明14による画像を撮影する。カメラ11及び13で撮影した画像は、反射画像データVdrおよび透過画像データVdtとして欠陥候補抽出部30に送られる。画像データとはカメラが受光した光量を8ビットや10ビットの単位で数値化したデータである。
基準パターン記憶部20は、被検査物90のそもそもの設計図上のパターン(以後「マスタパターン」ともいう。)の情報が蓄積されている。マスタパターンの情報Imsとは、反射画像データVdrと透過画像データVdtに対応する基準データである反射基準画像データMdrと透過基準画像データMdtを含む。この場合、基準画像データは良品とされたものを撮影して得られた画像データであってもよい。またImsは、回路パターン内の領域毎のリード線位置、リード線の幅、欠陥となるリード線幅、さらには、信号線や電源線、接地線といったリード線の種類なども含んでよい。
欠陥候補抽出部30は、基準パターン記憶部20からのマスタパターンの情報Imsと、カメラからの実画像の情報Vdrを比較し、まず同じか違うか、という点を判断する。そして、違う場合はこれを欠陥候補としてその種類を分類する。そして、欠陥候補を画像の中心とする画像(以下「部分画像Pv」という。)を切り出し、分類された欠陥の分類名Nsとともに記憶部40に記録する。この時、部分画像のファイル名Fnに欠陥の分類名Nsを含めるようにすれば、欠陥候補の種類を別途記録する必要がなくなり、より好適である。
このように欠陥候補抽出部30は、主として画像処理とその処理結果に基づく判断を行い、結果を記録部に出力するので、主としてソフトウェア処理を行う。従って、コンピュータが好適である。これは独立したコンピュータをLAN等の通信手段でつないで用いても、欠陥検査装置1のために組み込んで作られたコンピュータであってもよい。
記憶部40には、欠陥候補抽出部30からの欠陥候補の種類名Nsと部分画像Pvが記録される。具体的には、ハードディスクや、固体半導体メモリ、テープストレイジ、光記録媒体などが利用できる。好ましくは、アクセススピードの速さやランダムアクセスが可能である点から、ハードディスクがよい。なお、記憶部40は、欠陥候補抽出部30だけでなく、後述する欠陥分析部50からもアクセスするため、共有できるインターフェースを有していることが望ましい。
欠陥分析部50は、記憶部40に記録された欠陥候補の部分画像Pvを分析することで、欠陥の種類を特定し、欠陥の種類から不良となる欠陥か、容認できる欠陥かの程度を示す容認度を決定する。ここでの分析は、ソフトウェアによる処理が主となる。具体的なハードウェアとしては1つの独立したコンピュータが好適に利用できる。欠陥分析部50は管理番号Wid、検査結果Con、コメントComを含む判定結果Rtを出力する。
<具体的な動作説明>
次に欠陥検査装置の動作について詳細に説明する。欠陥検査装置1は、欠陥と考えられる部分を機械的に抽出する1次検査と、抽出された欠陥候補を詳細に分析する2次検査に分けられる。
図2のフローを参照して、1次検査の動作について説明する。欠陥検査装置1が始動すると(S100)、検査は終了するか否かを判断する(S110)。検査の終了は、電源OFFや、被検査物が終了した場合が考えられる。検査が終了したと判断した場合は、そのまま終了する(S111)。
検査を継続する場合は、被検査物の管理番号Widとマスタパターンの情報Imsを欠陥候補抽出部30に読み込む(S120)。なお、同じ被検査物を数多く検査する場合は、マスタパターンの情報Imsは最初に1度読み込んでおけばよい。管理番号Widの取得方法は、被検査物90上に記載された記号を読み取ってもよいし、カメラが撮影する前に、別の方法で欠陥候補抽出部30に通知されるようにしてもよい。
次に反射画像データVdrと透過画像データVdtを順次読み込む(S130)。そして、1次検査を行なう(S140)。1次検査は、反射画像データVdrと反射基準画像データMdrの組み合わせ、若しくは透過画像データVdtと透過基準画像データMdtの組み合わせのうち、少なくとも一方の組み合わせで画像データ同士を単純に比較し、違いを欠陥の候補として出力する検査である。
この段階での検査は良品をより分けることが目的であり、多くの被検査物を短時間で検査しなければならない。従って、検査にはスピードを必要とするため、上記のように複数種類取り込んだ画像データのうちの少なくとも1つを用い、画一的に欠陥の種類を分類する。より詳細な説明は図3を用いて別途行なう。
1次検査の結果、欠陥候補がない場合は、S110に戻って、終了判定をした後、次の被検査物の検査に映る(S150のN分岐)。一方、欠陥候補があった場合は、部分画像Pvをファイルにして記録部40に出力する(S160)。
図3に、欠陥候補抽出部30内で行う処理の概念を示す。図3を参照して、1次検査(S140)から欠陥候補があった場合に部分画像Pvと分類名Nsを出力する(S160)までをより詳細に説明する。
欠陥候補抽出部30は、カメラ11と13から、反射画像データVdrと透過画像データVdtを読み込み保持している。反射画像データと透過画像データは、ちょうど白黒が逆転したような画像となる。例えば、反射画像データVdtと透過画像データVdtで、符号80はリード線の部分であるが、見え方は白黒が逆転する。また、基準パターン記憶部20からマスタパターンの情報Imsを受け取る。そしてS140では、反射画像データVdrと反射基準画像データMdr若しくは透過画像データVdtと透過基準画像データMdtのいずれか若しくは両方の比較を行う。ここでは、回路パターンの線幅をマスタパターンの線幅と比較して、一致しているか否かを検査する。
例えば図3においては、反射画像データVdrのPrの点と反射基準画像データMdrのPmの点は同じ座標のポイントである。この点における反射画像データの線幅71とマスタパターンの線幅72を比較する。この比較は、全てのラインに沿って一定長毎に測定する。
検査の結果、両画像データの差異が所定の範囲にない場合は、その部分を欠陥候補とし、欠陥の種類(以下「欠陥種類」という。)を以下のように分類する。
(1)線幅が途中で切れている場合は、「ピンホール」とする。
(2)線幅が広くなっている場合は、「突起」とする。
(3)線幅が狭くなっている場合は、「欠け」とする。
(4)線幅がなくなっている場合は、「オープン」とする。
(5)線幅が線間隔より大きい場合は、「ショート」とする。
図4には、それぞれの欠陥種類の典型的な場合を図示する。図4でそれぞれの図はリード線80が2本平行に並んでいる状態を示している。図4(a)はピンホール81であり、以下(b)は突起82、(c)は欠け83、(d)はオープン84、(e)はショート85である。ピンホールとは、回路パターン中に空いた孔である。突起82は、回路パターン中の線幅が一部太くなった部分である。欠け83は、回路パターン中の線幅が一部細くなっている部分である。オープン84は、回路パターンの断線である。ショート85は本来別々のラインであるべき回路パターン同士が繋がっている部分である。
図3に戻って、欠陥候補を発見した場合(図2のS150のY分岐)は、その部分を画面の真ん中にして、一定の範囲を反射画像データVdrと、それに対応する透過画像データVdtから切り出して、反射部分画像Pvr、透過部分画像Pvtとする。つまり、反射部分画像Pvrと透過部分画像Pvtの中心の座標は同じである。図3では、反射画像データVdtの符号75と透過画像データVdtの符号76の部分は、マスタパターンにはない「突起」を有するので、欠陥候補として部分画像が切り出されている様子を示す。
欠陥候補抽出部30での処理は、反射画像データVdrと反射基準画像データMdrを比較するか、透過画像データVdtと透過基準画像データMdtを比較する。また、それぞれの比較を共に行ってもよい。そして、比較の結果、いずれかでも所定範囲以上の差異があれば、欠陥候補ありとする。そして、比較の方法に係わらず、差異があると判断された場合は、反射画像データと透過画像データの両方から部分画像を切り出す。
また、1枚の画像データに複数の欠陥候補が発生した場合は、それぞれの欠陥候補に対して部分画像が生成される。すなわち、1枚の画像データから複数の部分画像が生成される場合もある。
これらの部分画像Pvは、被検査物90の管理番号Widと、画像データ中の座標XY、および欠陥種類の分類名Nsを含んだファイル名Fnで、記憶部40に記録する(図2のS160)。
言い換えると、記憶部40に記録される部分画像ファイルPvには、反射部分画像Pvrと透過部分画像Pvtが1つのファイルとされ、ファイル名Fnには、被検査物の管理番号Widと、部分画像の中心は元の画像データ上のどの位置になるかの座標XY、および欠陥種類Nsが含まれている。図3ではこれをFn(Wid、XY、Ns)と表した。なお、これらの部分画像データは、反射部分画像と透過部分画像のそれぞれで、別々のファイルに記録してもよい。この場合は、ファイル名に「R」や「T」といった識別用の文字をさらにつけておくと区別するのが容易である。
次に図5のフローに基づいて、2次検査に相当する欠陥分析部50での分析を説明する。2次検査を開始すると(S200)、終了か否かを判断し(S210)、終了であれば検査を終了する(S211)。
まず、欠陥分析部50は、記憶手段40に記録された部分画像ファイルPvを1枚読み込む(S220)。欠陥分析部50はまた、同時にマスタパターンの情報Imsも読み込む。なお、被検査物は1つのマスタパターンに従って製造されたものである。従って、同じ被検査物を検査している間は、マスタパターンの情報Imsを最初に1度読み込めば、部分画像ファイルPvを読み込む毎に読み込まなくても良い。また、欠陥分析部50での処理はマスタパターンの情報Imsを使用せず、読み込まないようにしてもよい。
次に欠陥種類Nsを抽出する(S230)。欠陥の種類の抽出は、読み込んだファイル名Fnに欠陥候補の分類名Nsが含まれているで、ファイル名Fnから抽出する。もちろん、別途テキストデータ等で、ファイル中に記録しておいてもよい。
そして、その欠陥種類Nsに応じた分析処理にファイルを渡す(S240乃至S280)。分析処理は例えば「ピンホール分析処理」といったように、欠陥の種類に特化した分析であり、分類された欠陥の種類だけ用意されている。最後に結果Rtを出力し(S290)、終了判定(S210)の前に戻る。
それぞれの分析プログラムは、入力された部分画像を分析し、分類された欠陥が確かに分類通りの欠陥であるかを決定する。そして、その後この欠陥によって被検査物が不良となる程度を示す容認度を判定する。容認度の基準は特に限定するものではないが、欠陥候補として分類されたが欠陥ではなかったという1次検査の過検出判定、欠陥であったが、製品としてそのまま使える容認判定、製品として使えない容認不可判定を含むことが望ましい。また、容認判定から容認不可判定までを段階分けして、その段階数値を出力してもよい。また、目視で再検査を推奨する目視推奨判定を加えても良い。どうしても機械では判断できない欠陥もあるからである。
判定された結果Rtは、また記憶部に記録してもよいし、検査全体を統括する部門に伝送されてもよい。なお、結果Rtには、検査結果Conとなる容認度に加え、被検査物と検査場所を特定する管理番号Wid、座標XY、欠陥種類Nsが付属している。さらに、容認度に対するコメントComが付加されていてもよい。次にそれぞれの具体的な分析プログラムについて処理のフローを説明する。
<ピンホール分析処理>
図6にピンホール分析処理のフローを示す。欠陥候補抽出部で「ピンホール」と分類されたのは、反射画像データで、線幅が途中で途切れているパターンであったためである。そこで、該当する透過部分画像と反射部分画像を比較する。
この処理は、図2で欠陥種類Nsがピンホールと判断され、図5のステップ(S241)に処理が移されたところから始まる。まず、反射部分画像と透過部分画像を2値化する(S401)。2値化するとは、画像の画素データを0か1に丸めてしまうことで、視覚的には、黒白の画面になる。
反射部分画像では金属部分は白く写り、基板は光が透過してしまうので、黒く写る。従って反射部分画像でピンホールとされたのは、線幅の間にあって、黒くなっている部分である。
一方、透過部分画像ではピンホールは、線幅の間にあって、白くなるはずである。そこで、反射部分画像のピホールとされた部分と、同じ位置の透過部分画像Pvtの画素データを比較し、ピンホール(図では「PH」と記載した)の有無を判断する(S402)。具体的には、部分画像の中央から所定の範囲の画素データ同士を比較すればよい。
一定以上の画素データが反射部分画像の画素データと補数の関係にあれば、光が透過しているということになる。そこで、この欠陥候補は、確かにピンホールであると判定する。なお、補数の関係とは、0に対して1であり、1に対して0をいう。従って、具体的には、それぞれの部分画像の画素データ同士を乗算して総和を計算し、一定値以下であるか否かで判断する。もちろん他の方法を用いても良い。
もし、透過部分画像で反射部分画像の対応部分と補数の関係にある画素データがない場合は、回路パターン上にはピンホールは存在しないことを意味する。これは、むしろ回路パターン上に異物が付着し、それで反射画像データ上では線幅が途中で途切れているように見えている場合が考えられる。このような場合は、ピンホールは無かったと判定する(S406)。この際には「異物の可能性あり」とコメントを出力してもよい。
次に、このピンホールは許容できるか否かを判定する。ピンホールは、回路パターン上に孔が開いているので、反射部分画像で見える反射ピンホール画像と、透過部分画像で見える透過ピンホール画像は、同じ大きさに見えるか、反射ピンホール画像の方が大きいかのいずれかである。
そこで、反射ピンホール画像の線幅に対する線幅方向の割合と、長さ方向の割合を反射部分画像上で求める(S403)。図のS403では、ピンホールの大きさL(PH)と記して、閾値Vthと比較するように表した。しかし、幅方向の割合と長さ方向の割合を別々に比較してもよいし、まとめて1つの評価値として閾値Vthと比較してもよい。ピンホールの大きさが所定値Vth以下であれば、このピンホールは許容できるものと判定する(S407)。
一方、反射ピンホール画像の大きさが線幅に対して所定値以上の大きさである場合は、「容認不可」と判定する(S405)。なお、予めピンホールの大きさに段階を設けておき、その段階の値を出力するようにしてもよい。例えば、ピンホールの大きさを5段階に分け、段階4のピンホールであるといった具合である。
また、反射ピンホール画像の大きさと透過ピンホール画像の大きさの比が一定以上である場合は、判断を目視にゆだねる旨の判定を出力しても良い。実際にピンホールは存在しているのだが、光が通る孔よりも、反射画像で見た孔らしきものが一定以上に大きいのであれば、回路パターンが部分的に非常に薄く形成されているといった、製造工程上の問題があるかもしれないからである。このような場合は、回路パターンの厚み測定といった別の解析方法が必要となる。このように本発明の2次検査では複数種類の部分画像の分析に基づいて容認度を判断することもできる。これらの処理が終了したら図5のステップ(S290)に戻り、結果を出力する。
<突起解析プログラム>
図7に突起分析処理のフローを示す。欠陥候補抽出部で「突起」と判断されたのは、反射画像データで線幅が途中で太くなっていたからである。しかし、回路パターンのラインのエッジ部分は、細かく見ると完全な直線状には製造できず、細かい程度で、太い部分や細い部分が存在する。そこで、「突起」であるか否かは、周囲の回路パターンのエッジ部分と比較することで判定する。このような検査に対しては、2次元FFTが利用できる。
そこでまず、反射部分画像と透過部分画像に対して2次元FFT処理を行なう(S501)。それぞれの部分画像は、縦方向、横方向の周波数成分によって現される。例えば、部分画像上で、回路パターンのラインの並びがあれば、そのラインピッチに相当する周波数成分が得られる。また、ラインのエッジ部分の細かい凹凸は、高い周波数成分として表される。
そして、この周波数成分の中で、支配的な周波数成分や高い周波数成分を除去する(S502)。これは数値化した部分画像の特徴を部分画像から差し引く処理に相当する。さらに、支配的な周波数成分を除去したデータを逆FFT処理する(S503)。逆FFT処理された反射部分画像をIPvrとし、透過部分画像をIPvtとする。この処理によって、エッジ部分の細かい凹凸や、元々存在する回路パターンは除去された画像が得られる。ここで得られた画像は、回路パターンの画像でもなく、またラインのエッジの画像でもない画像であるので、「突起」と考えられる欠陥が存在すると判断することができる。
図8にこれらの処理結果の例を示す。図8中(a)乃至(d)は反射部分画像の処理図であり、(e)乃至(h)は透過部分画像の処理図である。(a)および(e)は、FFT処理を行う前の図である。すなわち、反射部分画像Pvrと透過部分画像Pvtである。これらの部分画像を2次元FFT処理すると、それぞれ(b)と(f)のようになる。これがS501の結果である。反射部分画像のFFT処理をFFT(Pvr)と、透過部分画像のFFT処理をFFT(Pvt)とした。
この例では、部分画像はラインが平行に配置された回路パターンなのでFFT処理の結果は縦方向に周波数成分が存在するように表される。ここで支配的な周波数成分を削除する。支配的な周波数成分はマスタパターンを2次元FFTして求めてもよいし、FFTで得られた画像から一定のエネルギー成分を除去するようにしてもよい。図では、符号91乃至94で示された部分が支配的な周波数成分である。
支配的な周波数成分を除去すると(c)および(g)のようになる。これはステップ(S502)の結果である。これを逆FFT処理することによって(d)のIPvrと(h)のIPvtの画像を得ることができる。(d)と(h)はステップ(S503)の結果である。
反射部分画像と透過部分画像に対して上記の処理を行い、共に「突起」と考えられる欠陥が存在すると判断できた場合は、「突起」があると判定する(S504のY分岐)。具体的には、図8の場合、IPvrとIPvtに像が残っている。これらは1次検査で通常あるべきラインより線幅が太かった部分である。従って、突起有りと判断する。
IPvrとIPvtに像が残らなかった場合は「突起」は無かったと判定する(S504のN分岐)。若しくは、ラインのすぐ脇に何か異物が存在する可能性もある。そこで「異物の可能性あり」と出力することもできる。
「突起」があると判定された場合は、透過部分画像に基づいて、「突起」と隣接するラインまでの距離L(突起)を測定する(S505)。この値を所定値Vthと比較し(S506)、所定値以下である場合は、「容認判定」を出力する(S509)。所定値を超えている場合は「容認不可判定」を出力する(S507)。なお、L(突起)を段階的に分類しておき、その分類値を出力することで容認度としてもよい。
<欠け解析プログラム>
「欠け」は「突起」と逆に線幅が狭くなっていると判断された場合である。しかし、線幅より太いか細いかの違いであり、基本的な検査は「突起」の場合と同じである。図9にフローを示す。
まず、反射部分画像と透過部分画像に対して2次元FFT処理を行なう(S601)。そして、この周波数成分の中で、支配的な周波数成分や高い周波数成分を除去する(S602)。さらに、逆FFT処理する(S603)。
反射部分画像と透過部分画像に対して上記の処理を行い、共に「欠け」と考えられる欠陥が存在すると判断できた場合は、「欠け」があると判定する(S604のY分岐)。そうでなかった場合は「欠け」は無かったと判定する(S604のN分岐))。若しくは、ラインの上に何か異物が存在する可能性もある。そこで「異物の可能性あり」と出力することもできる。
「欠け」があると判定された場合は、透過部分画像に基づいて、「欠け」のある部分の残りの線幅を測定する(S605)。この値が所定値Vth以上である場合は、「この欠けは容認できる」と判定する(S609)。所定値を下回る場合は「容認不可判定」を出力する(S607)。また、線幅の長さによって段階を決め、その段階の数値を容認度として出力してもよい。
<オープン解析プログラム>
欠陥候補抽出部で「オープン」と判断されるのは、回路パターンが途中でなくなっている場合である。そこで、透過部分画像の対応部分を調べる。図10にフローを示す。ここでは、透過部分画像上で、黒く映る部分の線幅を順次測定する(S701)。黒い線幅が消失していれば、回路パターンが断線していることであるので、確かに「オープン」であると判断する(S702)。
もし、透過部分画像上で「オープン」が確認できない場合(S702のN分岐)は、回路パターン上に異物が乗っている可能性が高い。この場合は、「オープンは無い」旨の結果と、「線幅以上の異物が乗っている可能性あり」とのコメントを出力する(S706)。このような状況では、被検査物をエアでクリーニングなどして再度検査する必要があるからである。
回路パターン上では、「オープン」は存在してはならない欠陥であるため、「オープン」が存在すると判定された時点で、容認不可と判定するのが基本である。しかし、製造上のパターン形成用マスクの都合で、製品としては使用しないラインであるが、必要なラインと共に作製される、いわゆるダミーのラインも存在する。
そこで、マスタパターン情報を参照して(S703)、ダミーのラインか否かを確認する(S704)。ダミーのラインでない場合は、容認不可と判定する。一方ダミーのラインであった場合は、容認判定を出力する。ここでは「ダミーラインにオープンあり」とコメントを付加してもよい。
<ショート解析プログラム>
欠陥候補抽出部で「ショート」と判断されたのは、隣接するライン同士が接触している場合である。そこで、透過部分画像で対応する線幅を測定する。図11にフローを示す。
まず、透過部分画像上で、黒く映る部分の線幅を順次測定する(S801)。線幅が線間隔より太ければ、ショートが存在すると判定する(S802)。なお、線幅や線間隔のデータはマスタパターン情報から取得する。
もし、透過部分画像上で「ショート」が確認できない場合(S802のN分岐)とは、反射画像データで白く写るラインが線間隔より広いにも係わらず、そこ透過光を透すということであるので、パターン形成上の間違いや異物でない原因と考えられるので、再検査判定を行う。若しくはその旨のコメントを出力してもよい。
回路パターン上で「ショート」は「オープン」同様、存在してはならない欠陥である。従って、「オープン」が存在すると判定された時点で、不良の原因となると判定するのが基本である。しかし、接地されたライン同士の場合は、ショートしていても不具合は起こらない。また、「ショート」している一方のラインがダミーラインである場合もショートしていてもよい。
そこで、マスタパターン情報を参照して(S803)、ショートしているラインの一方が、ダミーのラインか若しくはグランドラインか否かを判断する(S804)。そのような許容される場合でない場合は、不良の原因となると判定する。
ダミーのライン若しくはグランドラインでない場合は、容認不可と判定する(S805)。一方ダミーのライン若しくはグランドラインであった場合は、容認判定を出力する(S807)。また、ここでは「ダミーラインにショートあり」とコメントを付加してもよい。
以上のように、欠陥を種類に分けて分析することで、欠陥に応じた分析プログラムを用意することができ、人の目視に近い判断を行なうことができる。また、欠陥の種類によって分析プログラムで想定していないケースが発見された場合も、対応する欠陥の分析プログラムだけを改良すればよい。
なお、ここで示した欠陥の種類の分類は例示であり、これに限定されるものではない。すなわち、ここで示した欠陥以外の欠陥のカテゴリを設置してもよい。また、欠陥毎の分析プログラムも例示であり、実施の形態で示したのは別の分析処理を行っても良い。
また、本実施の形態では、照明として反射照明と透過照明を用いて説明をしたが、それ以外の照明を用いても良い。例えば、上方斜めからの光や、偏光光などが挙げられる。カメラも可視領域だけでなく、近赤外線、遠赤外線、紫外線、X線などを検出するカメラであってもよい。
また、欠陥候補抽出部30では、マスタパターンImsと反射画像データVdrを比較したが、Imsと透過画像データVdtを比較してもよい。
(実施の形態2)
本実施の形態では欠陥の分類および欠陥に対する処理をより細かくした実施の形態について説明を行う。本実施の形態の欠陥検査装置の構成は実施の形態1とほぼ同じである。つまり、本実施の形態の検査装置2も、被検査物90の回路パターンを撮影する画像撮影部10、基準パターン記憶部20、欠陥候補抽出部30、記憶部40を含む。
欠陥分析部50については、部分画像ファイルPvとマスタパターンの情報Ims等を読み込む点は同じである。しかし、画像データを読み込んだ後の処理がより細かく分かれる。そこで、本実施の形態の欠陥分析部を符号51で表す。欠陥分析部51は、図1の欠陥分析部50を符号51で読み替えたものとする。
従って、被検査物を撮影し、その画像データ等を記憶部40に記録するまでは実施の形態1と同じであるので説明を省略する。以下に、2次検査に相当する欠陥分析部51での動作(実施の形態1では図5のフロー)から説明を行う。
図12には、本実施の形態の欠陥分析部51のメインフローを示す。2次検査を開始すると(S200)、終了か否かを判断し(S210)、終了であれば検査を終了する(S211)。そして、欠陥分析部51は記憶手段40に記録された部分画像ファイルPvを読み込む(S220)。この際、マスタパターンの情報Imsを読み込んでもよい。
次に部分画像ファイルPvに基いて回路パターンを分類する(S300)。ここでは読み込んだ部分画像ファイルが、周期的なパターンであるか否かを判断する。周期的なパターンとは、例えば、縦、横、斜めといった一方向にリードが並んでいるようなパターンである。例えば図8(a)や(e)がこれにあたる。非周期的なパターンとは、周期的なパターンでないパターンをいう。例えば図3のPvrやPvtがこれにあたる。
回路パターンの欠陥を発見するのには、2次元FFTを利用するのが効果的であるのは実施の形態1で示したとおりである。この2次元FFTでは、回路パターンが周期的であれば、回路パターンは周波数成分として高い成分として認識できる。欠陥は低い周波数として認識されるので、欠陥の分離が容易になる。一方、周期的でないパターンは2次元FFTで欠陥を分離するのは容易でない場合もある。本実施の形態の欠陥分析では、回路パターンの周期性を分類し、それぞれに適した処理を行うので、より正確な欠陥分析が可能となる。
回路パターンの分類の結果は「Pct」として出力される。具体的な一例としては、Pctが1であれば周期的なパターンであり、0(ゼロ)ならば非周期的なパターンとする等である。
回路パターンの分類の結果、周期的なパターンと判断された場合(S315のY分岐)は、周期的なパターンの検査(S320)を行い、そうでない場合(S315のN分岐)は、非周期的なパターンの検査(S420)を行う。いずれの検査も結果はRtとして得られる。欠陥分析部51はその結果Rtを出力した後(S290)、終了判定(S210)に戻り、処理を継続する。
以上が欠陥検査部51のメインフローである。次に本実施の形態に特徴的である回路パターンの分類(S300)、周期的パターンの検査(S320)、非周期的パターンの検査(S360)についてより詳細な説明を行う。
図13には回路パターンの分類(S300)に続く詳細な処理のフローを示す。ステップ300が開始されると、読み込んだ画像データを2値化する(S3002)。次に2値化した画像データの4辺で明暗の数をカウントする(S3004、S3006)。
図14にこの処理を示す概念図を示す。図14は、明暗のパターンが横縞状になった画像データPvr若しくはPvtを2値化した画像データである。この画像データの4辺の近傍で直線を想定し(S3004)、その直線と交差する明若しくは暗の数をカウントする(S3006)。ここで辺の近傍とは、画像データを座標データの集合として考え、横若しくは縦方向の長さの1%から30%の範囲内が好ましい。画像データの辺に近すぎたり、遠すぎたりすると、画像データ全体を反映していない場合があるからである。
直線を想定するとは、画像データのx座標、若しくはy座標を固定して「明」若しくは「暗」をカウントすることを意味する。従って、実際に直線を画像データに引かなくてもよい。図14で具体的なカウントのやり方を例示する。画像データにおいて、左下角を座標(0,0)とする。そして、下辺をx軸、左辺をy軸とする。画像データはx座標およびy座標が0から1の間で表されるとする。この時、「左辺近傍」をx座標が0.1である位置とすると、x=0.1の直線100が画像データ上に想定される(S3004)。
この線上の画素データをy=0からy=1まで順次読み出し、その画素データが0から1になり、そして1から0になれば、「明」があったとカウントする。「暗」に関してはその逆である。この操作を左辺だけでなく、右辺、上辺、下辺について行う。想定される直線はx=0.9の直線101、y=0.1の直線102、そしてy=0.9の直線103である。図14では直線102および直線103は暗のラインと重なっており、カウント数はゼロとなる。
そして、それぞれの「明」若しくは「暗」のカウント数をLL、RL、UL、DLとする(S3006)。
このようにして求めた画像データの各辺での明暗の本数から以下の論理式(1)および(2)を用いて、画像データが縦ライン若しくは横ラインのパターンであるか否かを判断する(S3008)。
UL=DL & LL=RL & UL<=1 & LL>1 (1)
UL=DL & LL=RL & UL>1 & LL<=1 (2)
ここで、「&」は論理積を表す。また「<=」は「小なりイコール」を表す。
論理式(1)は、上辺と下辺および左辺と右辺でそれぞれ明暗が同じ数だけカウントでき、しかも、上辺でのカウントが1もしくはゼロであって、左辺のカウント数が1より大きい場合を表す。論理式(1)が真であれば、横ラインのパターンであると判断できる。また、論理式(2)は論理式(1)と左右と上下が逆の関係になっている。従って論理式(2)が真であるなら縦ラインのパターンであると判断することができる。
縦ライン若しくは横ラインのパターンであると判断したなら(S3008のY分岐)、回路のパターンは周期的であるので、周期性か非周期性かを示すパラメータPctを1とする(S3018)。
もし、ステップ3008で縦横のラインパターンでなければ(S3008のN分岐)、4つの辺近傍でのパターンの平均角度を求める(S3010)。周期的な斜めラインのパターンか否かを判断するためである。
図15に平均角度を求める一例を示す。ステップS3010を通る場合は、左辺、右辺の組み合わせ、および上辺、下辺の組み合わせにおいて、明暗がカウントされている。左辺の場合について説明すると、ステップS3004で設定した左辺近傍の直線x=0.1上で、暗から明に変わった時のy座標をy=y1とする。次にx=0.1+εの直線上で、y1より大きな点で最初に明になる点を探し、それをy2とする。すると、左辺でのパターンの角度θは、式(3)で求めることができる。
Figure 2009036747
・・・・・(3)
ここでεは近傍より十分小さな長さを設定する。例えばxの1/10乃至1/50が好適である。
このような操作を各辺の全てのラインに対して行い、その平均を各辺の平均傾斜角度とする。具体的には、左辺、右辺、上辺、下辺の平均傾斜角度はAL、AR、AU、ADとする。
次にこの平均傾斜角度に基いて、画像データが周期的な斜めラインのパターンか否かを論理式(4)に基いて判断する。
AL=AU or AL=AD or AR=AU or AR=AD (4)
具体的には、左辺での傾斜角度ALと上辺若しくは下辺の傾斜角度AU、ADのどちらかが同じ角度である場合、若しくは右辺での傾斜角度ARと上辺若しくは下辺の傾斜角度AU、ADのどちらかが同じ角度である場合は、画像データは周期的な斜めラインであると判断する(S3012)。
従って、ステップS3012で周期的であると判断された場合(S3012のY分岐)は、周期性か非周期性かを示すパラメータPctを1とする(S3018)。また、そうでない場合(S3012のN分岐)は、Pctを0(ゼロ)とする(S3014)。
最後にPctを出力し(S3018)、メインルーチン(S300)に戻る(S3020)。ここでPctを出力するとは、少なくとも、画像データPvとPctを関連付けて記憶すれば足りる。もちろん、記憶手段40に記録してもよいし、他の表示装置に対して出力を行ってもよい。
次に画像データが周期的なパターンである場合の解析(S320)と非周期的なパターンである場合の解析(S360)の詳細について説明する。これらの処理は、画像データPvを取得し、この画像データPvに対して、欠陥候補の種類Ns毎に、欠陥候補が欠陥として容認できるか否かを判断し、結果を出力する。従って、大きな処理としては、図5のS240からS281までと同じフローである。ただし、具体的な処理であるステップS241、S251、S261、S271、S281の中身は異なる。なお、本実施の形態では、容認判定と容認不可判定以外に容認保留判定も含まれる。
本実施の形態では、いくつかの基本的な画像処理のルーチンを用意し、欠陥候補毎に適宜選択された処理ルーチンを組み合わせることで、欠陥候補の容認度を判断する。そこで本実施の形態の欠陥候補毎の処理を説明する前に、これらの基本的な画像処理ルーチンについて説明する。以下には、2次元FFT処理、膨張処理、回路パターン除去処理、細線化処理、透過画像と反射画像の比較処理、推測回路パターンとの比較処理、中心部の画像抽出処理という7つの処理ルーチンについて説明する。これらの処理は、撮影して得られた回路パターンの画像Pvから欠陥を精度良く発見するために用意した処理であり、これら以外の処理を組み合わせてもよい。
図16に2次元FFT処理の概要を示す。本実施の形態では反射部分画像Pvrと透過部分画像Pvtの両方の部分画像を用いる。もちろん、どちらか一方の部分画像だけを用いてもよい。
読み込んだそれぞれの部分画像に対して、3×3エッジ強調、5×5平均化、7×7の平均化を行った画像データを作成する。例えば、反射部分画像Pvrに対して、それぞれPvr3e、Pvr5av、Pvr7avとする。透過部分画像Pvtに対してもそれぞれPvt3e、Pvt5av、Pvt7avを求める。
ここで、3×3エッジ強調や5×5平均化とは、画像データに対するコンボリューションと呼ばれる操作である。これは、ある画素を中心としたいくつかの画素に対して、それぞれの画素毎に所定の定数をかけて、その合計を真ん中の画素の画素データと置き換える操作をいう。
図17(a)に3×3の場合の一例を示す。ここでは、画像データの中の、EL1からEL9の画素に注目している。真ん中の画素はEL5である。そしてこれらの画素データをそれぞれ、Del1乃至Del9とする。この9つの画素に対して、図17(b)に示すマトリックス値(a乃至j)を用意する。そして、真ん中の画素EL5の画素データDel5を式(5)のように置き換える。
Del5=a*Del1+b*Del2+・・・・+i*Del8+j*Del9
・・・・・・(5)
このコンボリューションの操作において、マトリックス値を変更することによって、エッジ強調の操作となったり、平均化という操作となる。例えば、図17(c)にはエッジ強調の場合のマトリックス値の一例を示し、図17(d)には平均化のマトリックス値の一例を示す。
エッジ強調の場合は、中心となる画素の画素データが強調される。従って、隣り合う画素値が異なる場合は強調され、隣り合う画素値が近似する場合は、平滑化される。これに対して平均化は、周囲の画素データの平均となるため、画素データ間の急峻な変化はなだらかな変化に変換される。この操作は、画像データのノイズ成分の除去にもなる。
5×5や7×7は、コンボリューションの対象となる画素数が増えただけで、3×3の場合と同様の操作を行う。
図16に戻って、このようにして、求めた3×3エッジ強調、5×5平均化、7×7の平均化を行った画像データを合成して1つのデータとする。これは原画像データを含めて画素毎に加算平均して求める。もちろん、適当な重み付けを行い加重平均を行ってもよい。これによって、反射部分画像と透過部分画像のそれぞれにおいて合成画像を得ることが出来る。この合成画像をPvralとPvtalとする。
この合成画像に対して2次元FFT処理を行い、高周波成分を除去する。この処理によって、画像データ中の欠陥部分だけが抽出される。この処理は合成が2次元FFT実施の形態1での説明と同じであるので省略する。また、2次元FFT処理を行った画像データを2値化処理する。最後に反射部分画像、および透過部分画像の2値化処理後の画像データを積合成し、Rfftとする。
画像データRfftは、欠陥部分110は周囲と異なる画素値を有している。従って、所定の閾値を設定し、その閾値より大きな画素値を有する画素の数をカウントすることで、欠陥の有無を判断することができる。
以上の2次元FFTの処理を以下の説明で「処理1」とする。
図18に膨張処理の説明図を示す。周期的な回路パターンに対しては、回路パターンの分類(図12ステップ300)の中のステップS3010(図13)において、パターンの角度を求めていた。そこで、回路パターンをその角度分だけ回転させ、パターンが縦並びとなるように画像処理変換する。すなわち、明暗の横縞の画像となる。
画像データ120は横縞パターン、画像データ121は縦縞パターン、画像データ122は斜線パターンである。それぞれの画像データをパターンの角度分だけ回転させると、それぞれ画像データ123、124、125となる。そして、画像データの明部の画素に対して横方向へ膨張操作128を行う。
図19には膨張操作128の様子を示す。図19(a)は画素データの一部を表しており、膨張操作を行う3つの画素がある。なお、3つの画素は黒い四角として表したが、これは膨張操作の対象となる画素を表すためであり、画素が「明」若しくは「暗」を表すものではない。ただし、これら3つの画素の値は同じ値を持っている。
これらの画素に対して横方向に膨張操作を行うとは、それぞれの画素について横となりの画素を自らの画素の値で置き換える操作をいう。図19(b)には、横方向に1画素分だけ膨張操作を行った結果を示す。斜線の画素は図19(a)で示した元の画素である。膨張操作によって135の部分の画素が元の画素の画素値と同じになる。
なお、ここでは横方向に1画素膨張させる例を示したが、膨張操作の対象となる画素の画素値を、その画素の周囲1画素分の画素の画素値と置き換えることで、縦横斜め方向への膨張処理が可能になる。また、同様にして斜め方向、縦方向だけへの膨張操作も可能である。
図18を再度参照し、明部を横方向に膨張操作すると、明部上に存在していた暗部は消去される。そこで、膨張操作する前の画像データ130と膨張操作後の画像データ131を比較することで、明部上に存在している暗い部分を抽出することができる。なお、ここで比較とは、両画像の対応する画素毎に画素値の差を取ればよい。すると、膨張操作を行う前と後で、異なる部分だけが、値を持つことになるからである。この差をとった画像データをRex132とする。Rex132の中心部分の画素値を合計し、所定の閾値より大きければ、欠陥があると判断する。
以上のように周期的な画像データをパターンの走査方向に膨張操作を行い、元画像データと比較することで欠陥を抽出する処理を膨張処理とする。この膨張処理を以下の説明で「処理2」とする。
図20に回路パターン除去処理の説明図を示す。
この処理は、周期的な回路パターンに明部と暗部の膨張処理を施すことで、欠陥部分を強調して欠陥の有無を発見する処理である。比較的大きな欠陥を容易に発見することができる。まず、処理対象となる画像データに平滑化処理を行う。これは細かいノイズ成分が強調されて欠陥と誤認することを避けるためである。次にその画像データを2値化処理する。画像データ140はこの2値化後の画像データである。
2値化処理した画像データ140に対して、明部の膨張操作と暗部の膨張操作を行う。ここで膨張操作とは縦横斜め方向への膨張操作でよい。また、この膨張操作は、回路のパターンが消滅するまで行う。すなわち、明部に対して膨張操作を行う場合は、回路パターンの暗部が消滅するまで膨張操作を行う。暗部に対して膨張操作を行う場合は、回路パターンの明部が消滅するまで膨張操作を行う。
図20では、回路パターンの複数本の暗部のラインを隠す明るい異物145が載っている場合の例を示す。この画像データにおいて暗部のラインが消えるまで明部を膨張させると、画像データは全て明部となる画像データ141を得る。次にこの画像データ141の暗部を膨張させる操作を行う。膨張操作の結果、画像データ142を得るが、この画像データ141には暗部はないので、画像データ141と画像データ142に違いはない。
一方、最初の画像データ140の暗部を、明部のラインが消えるまで膨張させる。異物145は複数のラインにまたがっているほど大きいので、暗部を膨張させても、異物を暗部に置き換えることはできない。したがって、異物が明部として残った画像データ143を得る。
この画像データ143において明部を膨張させ、画像データ144を得る。画像データ144では、異物の部分が大きくなり、異物の存在が明らかになる。
この処理において、最後の暗部の膨張操作をした場合は、画像データ142中の暗部の画素数をカウントし、また最後に明部の膨張操作をした場合は、画像データ144中の明部の画素数をカウントする。これらのカウント数が所定の閾値より高ければ欠陥があると判断する。この回路パターン除去処理を以下の説明で「処理3」とする。
図21に細線化処理の説明図を示す。
この処理は、回路パターンのラインの幅より小さな欠陥の発見に役立つ処理である。まず、画像データを2値化する。次に、明部と暗部に対してそれぞれ中心線を引く。中心線を引く処理は、回路パターンを横縞状に配置し、明部若しくは暗部を1画素になるまで上下方向に収縮操作を行う。収縮操作とは、膨張操作の反対の操作で、明部の収縮操作は暗部の膨張操作であり、暗部の収縮操作は明部の膨張操作である。
この操作を行うと、回路パターンのライン上に欠陥がなければ中心線は直線となる。しかし、暗部のライン上に明部の欠陥が存在する場合や、明部のライン上に暗部の欠陥が存在する場合は、中心線に交点が発生する。図21には、細線化処理の具体例を示す。画像データ150に対して、暗部を収縮操作して求めた中心線151と、明部を収縮操作して求めた中心線152を合成して示した。153の部分は暗部に明るい欠陥部分があり、その部分で暗部の中心線と明部の中心線が交差して交点ができている。
この処理においては、交点の数を所定の閾値と比較し、交点の数が閾値より多ければ欠陥があると判断する。この細線化処理を以下の説明で「処理4」とする。
図22に透過部分画像および反射部分画像の比較処理の説明図を示す。
この処理は、透過部分画像と反射部分画像のどちらかだけに発生する欠陥を発見するのに役立つ。例えば、回路パターンの裏側に付着したデブリ等は、透過部分画像では見ることができるが、反射部分画像では見ることができない。そのような欠陥の発見に役立つ処理である。
まず、透過部分画像データ160については、2値化処理162を行う。一方、反射部分画像データ162については、明暗反転処理163を行う。明暗反転処理とは、ある画素の画素値を最大画素値から引いた値と入れ替える処理である。例えば、画素の最大値が255で、ある画素の画素値が60であったとすると、その画素の画素値を195(255−60=195)に入れ替える処理である。
そして、その後に2値化処理164を行う。そしてそれぞれの2値化処理後の画像データを比較165し、不一致点を検出する。反射部分画像データは元々透過部分画像データの反転の画像であるから、明暗反転処理を行い、2値化処理することで、透過部分画像の2値化処理後の画像データと同じになる。しかし、回路パターンの裏面だけに存在する欠陥は、これら2つの画像データを比較することで、存在が明確になる。ここで比較とは、2つの画像の対応する画素毎に画素値の引き算を行う処理である。これによって、対応する画素同士は画素値がゼロになるが、欠陥の部分は画素が値を有する。そこで、引き算後の画像データの画素値若しくは値を有する画素の個数を所定の閾値と比較し、大きければ欠陥があると判断する。この透過部分画像および反射部分画像の比較処理を以下の説明で「処理5」とする。
図23に推測回路パターンとの比較処理の説明図を示す。
この処理は画像データの端部から回路パターンを推測し、推測した回路パターンと、実際の回路パターンを比較することで欠陥を検出する。回路パターン上の微小な欠陥も検出が可能である。なお、この処理では、処理の対象となる画像データは、単純な縞模様であった方が検出の有効性は高くなる。
まず、透過部分画像データを平滑化する。画像データのノイズ成分を除去するためである。次に得られた画像データ170に対して、エッジ検出処理を行う。エッジ検出処理は、図16で示したエッジ強調処理と同じでよい。次に検出したエッジの角度を算出し、その角度方向の画像データ端部のエッジ情報を求める。画像データの端部とは画像データの端から10%程度でよい。エッジ情報を表す画像データ172を得る。
次に端部のエッジを延長し画像データのエッジを推測し、エッジを推測した画像データ173を得る。そして、エッジ情報から回路パターンを推測する。推測した画像データ174には、端部のエッジ情報から作られた画像データであるので、欠陥は存在しない。つまり、元画像データ170と推測した画像データ174の対応する画素毎に画素値を引き算し、得られた画像データ175の画素値の合計若しくは画素値がゼロでない画素の総和が、所定の閾値より大きければ欠陥ありと判断する。この推測回路パターンとの比較処理を以下の説明で「処理6」とする。
図24に中心部の画像の抽出処理の説明図を示す。
この処理は、画像データ180の中心部181を切り取る処理である。中心部とは、画像データの縦横の長さのそれぞれ30%程度のエリアにある画素を取り出すことをいう。この処理は欠陥を発見するのではなく、非周期性のパターンの中心部分から周期的な画像データと扱える程度の広さの領域を取り出すのが目的である。
したがって、切り出す領域の大きさは、適宜変更されてもよい。また、この処理は、欠陥の有無を判断しない。図24では、非周期的な元画像データに対して、周期的な画像データとして扱える領域182を中心部分から取り出した様子を示す。元画像データ182が周期的なパターンでない場合であっても、「明、暗、明」若しくは「暗、明、暗」の部分だけを取り出すことで、周期的な画像データ182として扱うことができる。
この中心部の画像の抽出処理を以下の説明で「処理7」とする。
以上の準備を行ったうえで、周期的なパターンである場合の解析(S320)のフローについて説明する。上記の処理1乃至6で欠陥なしと判断した場合は、それぞれの処理ルーチンは「1」を出力し、欠陥ありと判断した場合は、「0」を出力するものとする。
図25には、周期的なパターンである場合の解析(S320:図12)のフローを示す。
ステップS320が開始されると、欠陥候補名であったNsを読み込んだファイルPvから抽出する(S3200)。次に欠陥候補が表面凹凸であった場合(S3300)は、表面凹凸分析(S3301)、突起の場合(S3400)は、突起分析(S3401)、欠けの場合(S3500)は、欠け分析(S3601)、オープンの場合(S3600)は、オープン分析(S3601)、ショートの場合(S3700)は、ショート分析(S3701)を行う。なお、実施の形態1で示したピンホールは本実施の形態で示す表面凹凸分析で分析することが出来る。
それぞれの分析からは、「容認判定」、「容認不可判定」、「どちらとも判断できない」を表す結果Rtが出力される。以後の説明では、「容認判定」を「AP」、「容認不可判定」を「RJ」、「どちらとも判断できない」を「PD」と表す。結果Rtを出力したのち(S3800)、図12のステップS320に戻る。
次に、それぞれの分析の内容について詳細に説明を加える。
図26に欠陥候補が表面凹凸であった場合のフローを示す。また図27には処理のツリー図を示す。
欠陥候補毎の分析では、上記に説明した処理1乃至処理7を組み合わせ、その結果に基づいて最終的な結果Rtを求める。以下の説明ではフローを主に説明を進め、それぞれのステップに該当するツリー図での段階を示す。ツリー図では、処理を行った結果、欠陥がないと判断された場合は「OK」、欠陥があると判断した場合は「NG」という方向に分岐を行う。また、ツリー図の処理に対しては、該当するフロー図のステップ番号を記載する。結果Rtは分岐の末端にある「AP」、「PD」、「RJ」で表す。それぞれ、結果Rtの「AP」、「PD」、「RJ」に相当する。
まず、読み込んだ画像データに対して処理1(S3302)および処理5(S3304)を行う。この表面凹凸に対する処理では反射部分画像だけを読み込んで実行してよい。なお、処理1は2次元FFT処理であり、処理5は反射部分画像と透過部分画像の比較処理である。図27のツリー図では、分岐の関係上、処理5が2箇所に分けて記してある。図26に戻って、これらの結果が共に欠陥なしと判断した場合は、表面凹凸については欠陥を容認できると判断して(S3306のY分岐)結果Rtを「AP」とする(S3318)。
ステップS3306では、「1,1」と記載した。これはステップS3306までの間に行われた処理1と処理5の結果が、それぞれ「1」(「欠陥がない」、「表面と裏面の不一致はない」と判断した。)であることを表す。本明細書での説明では、左から右に、行った処理の結果を示す。
処理1および処理5が、「欠陥あり」かつ「表裏面の不一致あり」と判断した場合は、表面凹凸については欠陥を容認できないと判断して(S3308のY分岐)、結果Rtを「RJ」とする(S3320)。ステップS3308のN分岐は、処理1及び処理5の結果がどちらも「1」又は「0」ではなかった場合である。この場合は、処理1及び処理5の結果からは欠陥があると判断しきれない、若しくは判断の精度が十分高くないので、さらに処理を続ける。
次は、処理2(S3310)および処理4(S3312)を行う。処理2および処理4が共に「1」(欠陥なし)であった場合は、結果Rtを「AP」とする(S3322)。ここで、ステップS3314には「X,X,1,1」と記載した。これは先の処理1および処理5の結果に係わりなく、処理2と処理3の結果が「1」であることを表す。図27のツリー図では、「OK×2」と記載された分岐がこれに相当する。
次に処理2および処理4のいずれかが1であった場合(S3316のY分岐)は、結果Rtを判断を「PD」とする。処理2及び処理4のどちらも「0」(欠陥あり)の場合は、結果Rtを「RJ」とする。結果が「PD」とは、これらの処理の結果によっても、表面凹凸については、欠陥があるともないとも判断できないことを表す。言い換えると、判断を保留したということである。結果が「PD」となったサンプルについては、後に人の目視判断に委ねるものとしてよい。
ステップS3316には「X,X,[0,1]」と記載した。「[0,1]」は、処理2および処理4のいずれか一方の処理の結果が1で、他方が0であることを意味する。図27のツリー図では、「OK×1」と記載された分岐に相当する。同様に「OK×0」と記載された分岐は、図26のフロー図では、ステップS3316のN分岐に相当する。この表記方法は、以下の説明においても同様である。
ステップS3318、S3320、S3322、S3324、S3326によって結果Rtが決定したらステップS3800(図25参照)へ処理を戻す。
このように、本実施の形態の検査装置は、1つの欠陥候補に対して、複数の処理を行い、その結果に基いて欠陥が容認できるか否か、若しくは判断を保留するか判断する。従って、より人による目視検査に近い結果を得ることが出来る。
図28に欠陥候補が突起であった場合のフローを示す。また図29には処理のツリー図を示す。
この処理では、反射部分画像だけを利用しても良い。まず、読み込んだ画像データに対して処理1(S3402)および処理2(S3404)を行う。なお、処理1は2次元FFT処理であり、処理2は膨張処理である。これらの結果が共に欠陥なしと判断した場合は、突起については欠陥を容認できると判断して(S3406のY分岐)結果Rtを「AP」とする(S3422)。なお、ステップS3422で「Rt」の前に「*」を記した。これは、このステップの後、図25で示すRtの出力のステップS3800へ戻ることを意味する。以後同様の表現を使う。
処理1および処理2が共に欠陥ありと判断した(S3408のY分岐)場合であっても、欠陥候補が突起の場合は、裏面からの映りである場合を考慮してさらに処理5を行う(S3424)。処理5は反射部分画像と透過部分画像の比較を行い、表面と裏面の一致若しくは不一致を出力する処理である。処理5の結果、表面と裏面の不一致がなかった場合(S3426のY分岐)は、欠陥について容認できないとして結果Rtを「RJ」とする(S3428)。
これは、裏面側に付着したゴミなどの影響はなかったということを意味する。したがって、処理1及び処理2で検出した欠陥は確かに存在したことになるからである。
処理5の結果、不一致があった場合(S3426のN分岐)は、結果Rtを「PD」とする(S3430)。これは表面と裏面の評価の積を求めている2次元FFTの結果で欠陥ありと判断されたにも係わらず、表面と裏面に不一致が存在する場合に相当する。このような場合は、一義的な判断をすると誤認の虞があるからである。なお、ステップS3426は「0,0,1」と記載した。これは処理1および処理2の結果が「欠陥あり」という判断であり、処理5の結果が「欠陥なし」という判断であったことを意味する。
ステップS3408のN分岐は、処理1及び処理2の結果がどちらも「1」又はどちらも「0」ではなかった場合である。この場合は、処理1及び処理2の結果からは欠陥があると判断しきれない、若しくは判断の精度が十分高くないので、さらに処理を続ける。
そこで次に、処理3(S3410)を行う。処理3は、回路パターン除去処理である。処理3が「0」(欠陥あり)であった場合(S3412のY分岐)は、処理1乃至処理3において、1つの処理だけが欠陥なしと判断していることになる。この場合も判定の確度を高めるために、表面と裏面を比較できる処理5で欠陥か否かを調べる(S3432)。
ステップS3432の処理5の結果、不一致なしと判断した場合(S3434のY分岐)は、結果Rtを「PD」とする(S3436)。ここでは処理1では欠陥なしと判断し、処理2および処理3は欠陥ありと判断した上で、表面と裏面の不一致はないと判断した場合に相当する。このルーチンでは処理1は周期的な回路パターンに対して行った2次元FFT処理であるので、欠陥の検出精度はかなり高いと考えられる。しかし、それに続く処理2および処理3が欠陥ありと判断したので、誤認を回避するため判断を保留する意味である。
ステップS3432の処理5の結果、欠陥ありと判断した場合(S3438)は、結果Rtを「AP」と判断する(S3440)。
これは以下の理由による。処理1(2次元FFT)では、透過と反射の比較し、一致している場所のみを欠点としている。また、処理2(膨張処理)処理3(パターン除去)は透過画像のみでしか評価をしていない。そのため、処理1がOKで処理2・3がNGという時点で、欠陥ではなく、異物の裏写りである可能性がある。最終確認として処理5(透過反射の比較)を行い、NGの場合、「異物の裏異物(OK)」であり、OKの場合はその他の原因の可能性があり、「Gry」すなわち「AP」とするものである。
処理1、3で欠陥ありと判断され、処理2で欠陥なしと判断された上に表面と裏面の不一致がない場合(S3442のY分岐)は、結果Rtを「RJ」とする(S3444)。表面および裏面の情報を反映する2次元FFTによる欠陥ありという結果が処理5によって裏付けられたからである。また、処理1乃至処理3の結果を多数決評価しても欠陥ありと判断できるからである。なお、多数決評価とは、その時点までの複数の処理の結果で多い評価を採用する。若しくは少ない評価を採用する方法である。
一方、表面と裏面に不一致がある場合(S3442のN分岐)は、結果Rtを「PD」とする(S3446)。2次元FFTの結果を処理5で裏づけできなかったからである。なお、図29のツリー図では、処理1の結果がOKであった場合の分岐先にある処理5(S3432)と、処理1の結果がNGであった場合の分岐先にある処理5(S3432)が重複する。これは図28のフロー図のステップS3432の下流には、処理1がOKであった場合の判断と、処理1がNGであった場合の処理がまとめて記載されているからである。
ステップS3412に戻り、処理3の結果が欠陥なしの場合(S3412のN分岐)は、処理1乃至処理3までの結果を多数決評価すると、欠陥なしが2対1となる。従って欠陥なしと判断してもよいが、さらに確度を高めるため処理6を行い(S3414)、多数決評価を行う。処理6は推定パターンとの比較処理である。
処理1、処理3および処理6が欠陥なしと判断した場合(S3416のY分岐)は、結果Rtを「AP」とする(S3448)。
処理1処理3が欠陥なしと判断し、処理2と処理6が欠陥ありと判断した場合(S3418のY分岐)は、結果Rtを「PD」と判断する(S3450)。多数決評価では、結論がでないからである。
処理1が欠陥ありと判断し、処理2、3、6が欠陥なしと判断した場合は結果Rtを「AP」と判断する(S3452)。多数決評価による判断である。
処理1と処理6が欠陥ありと判断し、処理2と処理3が欠陥なしと判断した場合(S3420のN分岐)は、結果Rtを「PD」と判断する(S3454)。多数決評価では、結論がでないからである。
図30に欠陥候補が欠けであった場合のフローを示す。また図31には処理のツリー図を示す。
まず、読み込んだ画像データに対して処理1(S3502)および処理2(S3504)を行う。なお、処理1は2次元FFT処理であり、処理2は膨張処理である。これらの結果が共に欠陥なしと判断した場合は、欠けについては欠陥を容認できると判断して(S3406のY分岐)結果Rtを「AP」とする(S3524)。
処理1および処理2が共に欠陥ありと判断した(S3508のY分岐)場合は、欠陥を容認できないとして結果Rtを「RJ」とする(S3526)。
ステップS3508のN分岐は、処理1及び処理2の結果がどちらも「1」又はどちらも「0」ではなかった場合である。この場合は、処理1及び処理2の結果からは欠陥があると判断しきれない、若しくは判断の精度が十分高くないので、さらに処理を続ける。
そこで次に、処理3(S3510)を行う。処理3は、回路パターン除去処理である。図31のツリー図においては、処理3は、処理1がOKの場合とNGの場合のそれぞれの分岐先に記載される。処理3が「0」(欠陥あり)であった場合(S3512のY分岐)は、結果Rtを「PD」とする(S3528)。この場合は多数決評価では2対1で欠陥ありという判断であるともいえる。しかし、欠けは回路パターンの形成誤差と区別がつかない場合があり、この時点の多数決評価は誤認のおそれがあるからである。
処理3の結果が欠陥なしの場合(S3512のN分岐)は、処理1乃至処理3までの結果を多数決評価すると、欠陥なしが2対1で多くなる。従って欠陥なしと判断してもよいが、さらに確度を高めるため処理6を行い(S3514)、多数決評価を行う。処理6は推定パターンとの比較処理である。
処理1、処理3および処理6が欠陥なしと判断した場合(S3516のY分岐)は、結果Rtを「AP」とする(S3530)。
処理1処理3が欠陥なしと判断し、処理2と処理6が欠陥ありと判断した場合(S3518のY分岐)は、結果Rtを「PD」と判断する(S3532)。多数決評価では、結論がでないからである。
処理1が欠陥ありと判断し、処理2、3、6が欠陥なしと判断した場合は結果Rtを「PD」と判断する(S3534)。
処理1と処理6が欠陥ありと判断し、処理2と処理3が欠陥なしと判断した場合(S3520のN分岐)は、結果Rtを「RJ」と判断する(S3536)。
図32に欠陥候補がオープンであった場合のフローを示す。また図33には処理のツリー図を示す。
まず、読み込んだ画像データに対して処理1(S3602)および処理2(S3604)を行う。なお、処理1は2次元FFT処理であり、処理2は膨張処理である。これらの結果が共に欠陥なしと判断した場合は、オープンについては欠陥を容認できると判断して(S3606のY分岐)結果Rtを「AP」とする(S3624)。
処理1および処理2が共に欠陥ありと判断した場合(S3608のY分岐)は、結果Rtを「RJ」とする(S3626)。
ステップS3608のN分岐は、処理1及び処理2の結果がどちらも「1」又はどちらも「0」ではなかった場合である。この場合は、処理1及び処理2の結果からは欠陥があると判断しきれない、若しくは判断の精度が十分高くないので、さらに処理を続ける。
そこで次に、処理3(S3610)を行う。処理3は、回路パターン除去処理である。処理3が「0」(欠陥あり)であった場合(S3612のY分岐)は、結果Rtを「PD」とする(S3628)。この場合は多数決評価では2対1で欠陥ありという判断が多い。しかし、オープンについては、この時点の多数決評価は誤認のおそれがあり、機械的な判断を保留する意味である。
処理3の結果が欠陥なしの場合(S3612のN分岐)は、処理1乃至処理3までの結果を多数決評価すると、欠陥なしが2対1で多くなる。従って欠陥なしと判断してもよいが、さらに確度を高めるため処理4を行い(S3514)、多数決評価を行う。処理4は細線化処理である。
処理1、処理3および処理4が欠陥なしと判断した場合(S3616のY分岐)は、結果Rtを「AP」とする(S3630)。
処理1処理3が欠陥なしと判断し、処理2と処理4が欠陥ありと判断した場合(S3618のY分岐)は、結果Rtを「PD」と判断する(S3632)。多数決評価では、結論がでないからである。
処理1が欠陥ありと判断し、処理2、3、4が欠陥なしと判断した場合は結果Rtを「PD」と判断する(S3634)。
処理1と処理4が欠陥ありと判断し、処理2と処理3が欠陥なしと判断した場合(S3620のN分岐)は、結果Rtを「RJ」と判断する(S3636)。
図34に欠陥候補がショートであった場合のフローを示す。また図35には処理のツリー図を示す。
まず、読み込んだ画像データに対して処理1(S3702)および処理2(S3704)を行う。なお、処理1は2次元FFT処理であり、処理2は膨張処理である。これらの結果が共に欠陥なしと判断した場合は、ショートについては欠陥を容認できると判断して(S3706のY分岐)結果Rtを「AP」とする(S3722)。
処理1および処理2が共に欠陥ありと判断した(S3708のY分岐)場合であっても、欠陥候補がショートの場合は、裏面からの映りである場合を考慮してさらに処理5を行う(S3724)。処理5は反射部分画像と透過部分画像の比較を行い、表面と裏面の一致若しくは不一致を出力する処理である。処理5の結果、表面および裏面の不一致はなかった場合(S3726のY分岐)は、欠陥は容認できないとして結果Rtを「RJ」とする(S3728)。
これは、表面もしくは裏面だけに付着したゴミなどの影響はなかったことを意味する。したがって、処理1及び処理2で検出した欠陥は確かに存在したことになるからである。
処理5の結果、不一致があった場合(S3726のN分岐)は、結果Rtを「PD」とする(S3730)。これは、表面と裏面の評価の積を求めている2次元FFTの結果で欠陥ありとされたのに、表面と裏面に不一致が存在する場合に相当する。このような場合は、一義的な判断をすると誤認の虞があるからである。
ステップS3708のN分岐は、処理1及び処理2の結果がどちらも「1」又はどちらも「0」ではなかった場合である。この場合は、処理1及び処理2の結果からは欠陥があると判断しきれない、若しくは判断の精度が十分高くないので、さらに処理を続ける。
そこで次に、処理3(S3710)を行う。処理3は、回路パターン除去処理である。処理3が「0」(欠陥あり)であった場合(S3712のY分岐)は、処理1乃至処理3において、1つの処理だけが欠陥なしと判断していることになる。この場合も判定の確度を高めるために、表面と裏面の一致性を処理5で調べる(S3732)。
ステップS3732の処理5の結果、不一致なしと判断した場合(S3734のY分岐)は、結果Rtを「PD」とする(S3736)。ここでは処理1では欠陥なしと判断し、処理2および処理3は欠陥ありと判断した上で、表面と裏面の不一致はないと判断した場合に相当する。このルーチンでは処理1は周期的な回路パターンに対して行った2次元FFT処理であるので、欠陥の検出精度はかなり高いと考えられる。しかし、それに続く処理2および処理3が欠陥ありと判断したので、誤認を回避するため判断を保留する意味である。
ステップS3432の処理5の結果、欠陥ありと判断した場合(S3738のY分岐)は、結果Rtを「AP」と判断する(S3740)。
これは以下の理由による。処理1(2次元FFT)では、透過と反射の比較し、一致している場所のみを欠点としていす。また、処理2(膨張処理)処理3(パターン除去)は透過画像のみでしか評価をしていない。そのため、処理1がOKで処理2および3がNGという時点で、欠陥ではなく、異物の裏写りである可能性がある。最終確認として処理5(透過反射の比較)を行い、NGの場合、「異物の裏異物(OK)」であり、OKの場合はその他の原因の可能性があり、「Gry」すなわち「AP」とするものである。
処理1、3で欠陥ありと判断され、処理2で欠陥なしと判断された上に表面と裏面の不一致がない場合(S3742のY分岐)は、結果Rtを「RJ」とする(S3744)。表面および裏面の情報を反映する2次元FFTによる欠陥ありという結果が処理5によって裏付けられたからである。また、処理1乃至処理3の結果を多数決評価しても欠陥ありと判断できるからである。
一方、表面と裏面に不一致がある場合(S3742のN分岐)は、結果Rtを「PD」とする。2次元FFTの結果を処理5で裏づけできなかったからである。
ステップS3712に戻り、処理3の結果が欠陥なしの場合(S3712のN分岐)は、処理1乃至処理3までの結果を多数決評価すると、欠陥なしが2対1となる。従って欠陥なしと判断してもよいが、さらに確度を高めるため処理4を行い(S3714)、多数決評価を行う。処理4は細線化処理である。なお、ここでの処理4は反射部分画像を用いるのがよい。
処理1、処理3および処理4が欠陥なしと判断した場合(S3716のY分岐)は、結果Rtを「AP」とする(S3748)。
処理1処理3が欠陥なしと判断し、処理2と処理6が欠陥ありと判断した場合(S3718のY分岐)は、結果Rtを「PD」と判断する(S3750)。多数決評価では、結論がでないからである。
処理1が欠陥ありと判断し、処理2、3、6が欠陥なしと判断した場合(S3720のY分岐)は結果Rtを「AP」と判断する(S3752)。多数決評価による判断である。
処理1と処理6が欠陥ありと判断し、処理2と処理3が欠陥なしと判断した場合(S3720のN分岐)は、結果Rtを「PD」と判断する(S3754)。多数決評価では、結論がでないからである。
次に、非周期的なパターンである場合の解析(S420)のフローについて説明する。
図36には、非周期的なパターンである場合の解析(S420:図12)のフローを示す。
ステップS420が開始されると、欠陥候補名であったNsを読み込んだファイルPvから抽出する(S4200)。次に欠陥候補が表面凹凸であった場合(S4300)は、表面凹凸分析(S4301)、突起の場合(S4400)は、突起分析(S4401)、欠けの場合(S4500)は、欠け分析(S4601)、オープンの場合(S4600)は、オープン分析(S4601)、ショートの場合(S4700)は、ショート分析(S4701)を行う。
それぞれの分析からは、「欠陥は容認できる」、「欠陥は容認できない」、「どちらとも判断できない」を表す結果Rtが出力される。以後の説明では、「容認判定」を「AP」、「容認不可
判定」を「RJ」、「どちらとも判断できない」を「PD」と表す。結果Rtを出力したのち(S4800)、図12のステップS420に戻る。
次に、それぞれの分析の内容について詳細に説明を加える。
図37に欠陥候補が表面凹凸であった場合のフローを示す。また図38には処理のツリー図を示す。
まず、読み込んだ画像データに対して処理7を行う(S4302)。処理7は、画像データの中心部分を切り出す処理である。ステップ420からのステップを実行するのは、画像データPvが非周期的である場合である。しかし、非周期的な画像データであっても、微小な部分だけを抜き出すことで実質的に周期的な画像データとして扱うことができる。
次に処理4(S4304)および処理5(S4306)を行う。この表面凹凸に対する処理では反射部分画像だけを読み込んで実行してよい。なお、処理4は細線化処理であり、処理5は反射部分画像と透過部分画像の比較処理である。図38のツリー図では、分岐の関係上、処理5が2箇所に分けて記してある。図37に戻って、これらの結果が共に欠陥なしと判断した場合は、表面凹凸については欠陥を容認できると判断して(S4308のY分岐)結果Rtを「AP」とする(S4312)。
処理1および処理5が、「欠陥あり」かつ「表裏面の不一致あり」と判断した場合は、表面凹凸については欠陥を容認できないと判断して(S4310のY分岐)、結果Rtを「RJ」とする(S4314)。ステップS4310のN分岐は、処理1及び処理5の結果がどちらも「1」又はどちらも「0」ではなかった場合である。この場合は、結果Rtを「PD」と判断する(S4316)。なお、ステップS4312、S4314、S4316で「Rt」の前に「*」を記した。これは、このステップの後、図25で示すRtの出力のステップS3800へ戻ることを意味するのは図28で説明した通りである。
図39に欠陥候補が突起であった場合のフローを示す。また図40には処理のツリー図を示す。
まず、読み込んだ画像データに対して処理7を行う(S4402)。欠陥候補が非周期的である場合は画像データに対してはまず、処理7を行う。次に処理4(S4404)、処理2(S4406)、処理3(S4408)を行う。なお、処理4は反射部分画像を用いるのがよい。
これらの結果が全て欠陥なしと判断された場合は、突起については欠陥を容認できると判断して(S4410のY分岐)結果Rtを「AP」とする(S4424)。処理4で欠陥がないと判断し、処理2および処理3で欠陥があると判断した場合(S4412のY分岐)は、容認できるか否か判断できないとして結果Rtを「PD」とする(S4426)。
処理4、処理2および処理3のいずれの場合でも欠陥ありと判断した(S4414のY分岐)場合であっても、欠陥候補が突起の場合は、裏面からの映りである場合を考慮してさらに処理5を行う(S4428)。処理5は反射部分画像と透過部分画像の比較を行い、表面と裏面の一致若しくは不一致を出力する処理である。処理5の結果、表面と裏面の不一致がなかった場合(S4430のY分岐)は、結果Rtを「RJ」とする(S4434)。
これは、裏面側に付着したゴミなどの影響はなかったということを意味する。したがって、処理1及び処理2で検出した欠陥は確かに存在したことになるからである。
処理5の結果、不一致があった場合(S4430のN分岐)は、結果Rtを「PD」とする(S4432)。これは表面と裏面の評価の積を求めている2次元FFTの結果で欠陥ありと判断されたにも係わらず、表面と裏面に不一致が存在する場合に相当する。このような場合は、一義的な判断をすると誤認の虞があるからである。
なお、ステップS4430は「[・・・・],1」と記載した。これはステップS4428の処理5の前の結果に係わらず、処理5の結果が「欠陥あり」と判断できるか否かを判断するという意味である。
ステップS4414のN分岐は、処理4、処理2及び処理3の結果が(1,1,1)、(1,0,0)、(0,0,0)以外の場合である。この場合は、処理4、処理2及び処理3の結果からは欠陥があると判断しきれない、若しくは判断の精度が十分高くないので、さらに処理を続ける。
そこで次に、処理6(S4416)を行う。処理4、処理2、処理3、処理6の結果において、処理4で欠陥なしと判断された場合は、処理2および処理3の結果にかかわらず、処理6が欠陥なしと判断した場合(S4418)は、結果Rtを「AP」とする。処理6が欠陥ありと判断した場合(S4420)は、結果Rtを「PD」と判断する(S4438)。
ステップS4418およびS4420では、処理2および処理3の結果が(欠陥あり、欠陥なし)の組み合わせであることを分岐の条件としている。しかし、ステップS4410、S4412、S4414の条件を合わせると、実質的には処理2、処理3の結果に係わらず、処理6の結果だけで結論が決まることとなる。
次に処理4で欠陥ありと判断された場合で、処理2および処理3がともに欠陥なしと判断したことを条件として、処理6で欠陥なしと判断した場合(S4422のY分岐)は、結果Rtを「AP」とする(S4440)。また、処理8で欠陥ありと判断された場合(S4423のY分岐)は、結果Rtを「PD」とする(S4442)。
それ以外の場合(S4423のN分岐)には、処理5(S4428)を更に行い、処理5の結果で「RJ」か「PD」を判断する。ステップS4423のN分岐の場合とは具体的には、処理4、処理2、処理3、処理6の結果が(0,0,1,0)、(0,0,1,1)、(0,1,0,0)、(0,1,0,1)の4通りの場合である。
図41に欠陥候補が欠けであった場合のフローを示す。また図42には処理のツリー図を示す。
まず、読み込んだ画像データに対して処理7を行う(S4502)。次に処理4(S4504)、処理2(S4506)、処理3(S4508)を行う。
これらの結果が全て欠陥なしと判断された場合は、欠けについては欠陥を容認できると判断して(S4510のY分岐)結果Rtを「AP」とする(S4532)。処理4で欠陥がないと判断し、処理2および処理3で欠陥があると判断した場合(S4512のY分岐)は、容認できるか否かを判断できないとして結果Rtを「PD」とする(S4534)。
処理4、処理2および処理3のいずれの場合でも欠陥ありと判断した(S4514のY分岐)場合は、結果Rtを「RJ」とする(S4536)。
ステップS4514のN分岐は、処理4、処理2及び処理3の結果が(1,1,1)、(1,0,0)、(0,0,0)以外の場合である。この場合は、処理4、処理2及び処理3の結果からは欠陥があると判断しきれない、若しくは判断の精度が十分高くないので、さらに処理を続ける。
そこで次に、処理6(S4516)を行う。処理4、処理2、処理3、処理6の結果において、処理4で欠陥なしと判断された場合は、処理2および処理3の結果にかかわらず、処理6が欠陥なしと判断した場合(S4518)は、結果Rtを「AP」とする(S4538)。処理6が欠陥ありと判断した場合(S4520)は、結果Rtを「PD」と判断する(S4540)。
ステップS4518およびS4520では、処理2および処理3の結果が(欠陥あり、欠陥なし)の組み合わせであることを分岐の条件としている。しかし、ステップS4510、S4512、S4514の条件を合わせると、実質的には処理2、処理3の結果に係わらず、処理6の結果だけで結論が決まることとなる。
次に処理4で欠陥ありと判断された場合で、処理2および処理3がともに欠陥なしと判断したことを条件として、処理6で欠陥なしと判断した場合(S4522のY分岐)は、結果Rtを「AP」とする(S4542)。また、処理6で欠陥ありと判断された場合(S4524のY分岐)は、結果Rtを「PD」とする(S4544)。
それ以外の場合(S4524のN分岐)は、具体的には、処理4、処理2、処理3、処理6の結果が(0,0,1,0)、(0,0,1,1)、(0,1,0,0)、(0,1,0,1)の4通りの場合である。
ステップS4526の条件(0,[1,0],1)は、上記の(0,0,1,1)と(0,1,0,1)の場合である。この条件が満たされる場合(S4526のY分岐)は、結果Rtを「PD」とする(S4530)。
ステップS4526のN分岐は具体的には(0,0,1,0)と(0,1,0,0)の場合である。この場合は結果Rtを「RJ」とする(S4528)。
図43に欠陥候補がオープンであった場合のフローを示す。また図44には処理のツリー図を示す。
まず、読み込んだ画像データに対して処理7を行う(S4602)。次に処理4(S4604)、処理2(S4606)、処理3(S4608)を行う。なお、処理4は反射部分画像を用いるのがよい。
これらの結果が全て欠陥なしと判断された場合は、オープンについては欠陥を容認できると判断して(S4610のY分岐)結果Rtを「AP」とする(S4632)。処理4で欠陥がないと判断し、処理2および処理3で欠陥があると判断した場合(S4612のY分岐)は、容認できるか否かを判断できないとして結果Rtを「PD」とする(S4634)。
処理4、処理2および処理3のいずれの場合でも欠陥ありと判断した(S4614のY分岐)場合は、結果Rtを「RJ」とする(S4636)。
ステップS4614のN分岐は、処理4、処理2及び処理3の結果が(1,1,1)、(1,0,0)、(0,0,0)以外の場合である。この場合は、処理4、処理2及び処理3の結果からは欠陥があると判断しきれない、若しくは判断の精度が十分高くないので、さらに処理を続ける。
そこで次に、処理6(S4616)を行う。処理4、処理2、処理3、処理6の結果において、処理4で欠陥なしと判断された場合は、処理2および処理3の結果にかかわらず、処理6が欠陥なしと判断した場合(S4618)は、結果Rtを「AP」とする(S4638)。処理6が欠陥ありと判断した場合(S4620)は、結果Rtを「PD」と判断する(S4640)。
ステップS4618およびS4620では、処理2および処理3の結果が(欠陥あり、欠陥なし)の組み合わせであることを分岐の条件としている。しかし、ステップS4610、S4612、S4614の条件を合わせると、実質的には処理2、処理3の結果に係わらず、処理6の結果だけで結論が決まることとなる。
次に処理4で欠陥ありと判断された場合で、処理2および処理3がともに欠陥なしと判断したことを条件として、処理6で欠陥なしと判断した場合(S4622のY分岐)は、結果Rtを「AP」とする(S4642)。また、処理6で欠陥ありと判断された場合(S4624のY分岐)は、結果Rtを「PD」とする(S4644)。
それ以外の場合(S4624のN分岐)は、具体的には、処理4、処理2、処理3、処理6の結果が(0,0,1,0)、(0,0,1,1)、(0,1,0,0)、(0,1,0,1)の4通りの場合である。
ステップS4526の条件(0,[1,0],1)は、上記の(0,0,1,1)と(0,1,0,1)の場合である。この条件が満たされる場合(S4626のY分岐)は、結果Rtを「PD」とする(S4630)。
ステップS4626のN分岐は具体的には(0,0,1,0)と(0,1,0,0)の場合である。この場合は結果Rtを「RJ」とする(S4628)。
図45に欠陥候補がショートであった場合のフローを示す。また図46には処理のツリー図を示す。
まず、読み込んだ画像データに対して処理7を行う(S4702)。欠陥候補が非周期的である場合は画像データに対してはまず、処理7を行う。次に処理4(S4704)、処理2(S4706)、処理3(S4708)を行う。なお、処理4については反射部分画像を用いるのが良い。
これらの結果が全て欠陥なしと判断された場合は、ショートについては欠陥を容認できると判断して(S4710のY分岐)結果Rtを「AP」とする(S4738)。処理4で欠陥がないと判断し、処理2および処理3で欠陥があると判断した場合(S4712のY分岐)は、結果Rtを「PD」とする(S4740)。
処理4、処理2および処理3のいずれの場合でも欠陥ありと判断した(S4714のY分岐)場合であっても、欠陥候補がショートの場合は、裏面からの映りである場合を考慮してさらに処理5を行う(S4730)。処理5は反射部分画像と透過部分画像の比較を行い、表面と裏面の一致若しくは不一致を出力する処理である。処理5の結果、表面と裏面の不一致がなかった場合(S4732のY分岐)は、結果Rtを「RJ」とする(S4736)。
これは、裏面側に付着したゴミなどの影響はなかったということを意味する。したがって、処理1及び処理2で検出した欠陥は確かに存在したことになるからである。
処理5の結果、不一致があった場合(S4734のN分岐)は、結果Rtを「PD」とする(S4734)。これは、表面と裏面に不一致が存在する場合に相当する。このような場合は、一義的な判断をすると誤認の虞があるからである。なお、ステップS4732は「[・・・・],1」と記載した。これはステップS4732の処理5の前の結果に係わらず、処理5の結果が「欠陥あり」と判断できるか否かを判断するという意味である。
ステップS4714のN分岐は、処理4、処理2及び処理3の結果が(1,1,1)、(1,0,0)、(0,0,0)以外の場合である。この場合は、処理4、処理2及び処理3の結果からは欠陥があると判断しきれない、若しくは判断の精度が十分高くないので、さらに処理を続ける。
そこで次に、処理6(S4716)を行う。処理4、処理2、処理3、処理6の結果において、処理4で欠陥なしと判断された場合は、処理2および処理3の結果にかかわらず、処理6が欠陥なしと判断した場合(S4718)は、結果Rtを「AP」とする(S4742)。処理6が欠陥ありと判断した場合(S4720)は、結果Rtを「PD」と判断する(S4744)。
ステップS4718およびS4720では、処理2および処理3の結果が(欠陥あり、欠陥なし)の組み合わせであることを分岐の条件としている。しかし、ステップS4710、S4712、S4714の条件を合わせると、実質的には処理2、処理3の結果に係わらず、処理6の結果だけで結論が決まることとなる。
次に処理4で欠陥ありと判断された場合で、処理2および処理3がともに欠陥なしと判断したことを条件として、処理6で欠陥なしと判断した場合(S4724のY分岐)は、結果Rtを「AP」とする(S4746)。また、処理6で欠陥ありと判断された場合(S4726のY分岐)は、結果Rtを「PD」とする(S4748)。また、処理4で欠陥ありと判断された場合で、処理2および処理3のどちらか一方だけが欠陥なしと判断したことを条件として、処理6で欠陥なしと判断した場合(S4728のY分岐)は、結果Rtを「PD」とする。
それ以外の場合(S4728のN分岐)には、処理5(S4730)を更に行い、処理5の結果で「RJ」か「PD」を判断する。ステップS4728のN分岐の場合とは具体的には、処理4、処理2、処理3、処理6の結果が(0,0,1,0)と(0,1,0,0)の2通りの場合である。処理5以降の処理はすでに説明を行った。
以上で周期的パターンの検査と非周期的なパターンの検査についての説明を終えるが、上記の処理の組み合わせによる判断のやり方は一例であって、これに限定されるものではない。また、判断のやり方も上記の方法に限定するものではない。例えば、複数の処理の結果を単に多数決評価してもよい。例えば、図26で示した周期的パターンの表面凹凸を検出する場合において、処理1、処理5、処理2、処理4の結果を単に多数決評価する場合である。
また、その結果に重み付けを行っても良い。例えば、同じく図26の場合において、2次元FFT処理である処理1の結果は、2票若しくはそれ以上の票数の価値があるとみなすなどである。
図12に戻って、以上の説明によって周期的パターンの検査(S320)および非周期的なパターンの検査(S420)によって、検査対象は欠陥として容認できるか(容認判定)否か(容認不可判定)若しくは判断を保留するかの結果Rtを得ることができる。欠陥検査部51はこの結果Rtを出力する。
本実施の形態の欠陥検査部51は、検査対象とする回路パターンをまず周期的か非周期的かに分類してから、それぞれの欠陥候補に対して複数の処理を行うことで欠陥の有無を判断するため、過検出や見落としといった検査ミスを少なくすることができる。

本発明は回路パターンの自動欠陥検査に好適に利用することができる。
本発明の欠陥検査装置の構成を示す図である。 本発明の欠陥検査装置の1次検査の動作を示すフロー図である。 欠陥候補抽出部30内で行う処理の概念を示す図である。 欠陥種類の典型例を示す図である。 本発明の欠陥検査装置の2次検査の動作を示すフロー図である。 ピンホール分析処理を示すフロー図である。 突起分析処理を示すフロー図である。 突起分析処理の処理毎の結果を例示する図である。 欠け分析処理を示すフロー図である。 オープン分析処理を示すフロー図である。 ショート分析処理を示すフロー図である。 実施の形態2における欠陥分析部のフロー図である。 欠陥分析部の処理の中の回路パターンを分類する処理のフロー図である。 画像データが周期的か否かを調べる方法を説明する図である。 画像データのパターンの角度を調べる方法を説明する図である。 2次元FFTの処理の概要を説明する図である。 画像処理におけるコンボリューションを説明する図である。 膨張処理を説明する図である。 横方向の膨張操作を説明する図である。 回路パターン除去処理を説明する図である。 細線化処理を説明する図である。 透過部分画像と反射部分画像を比較する処理を表す図である。 推測回路パターンとの比較処理を表す図である。 中心部の画像の抽出を表す図である。 周期的なパターンの検査の処理を示すフロー図である。 周期的なパターンの表面凹凸を分析する処理を示すフロー図である。 周期的なパターンの表面凹凸を分析する処理を示すツリー図である。 周期的なパターンの突起を分析する処理を示すフロー図である。 周期的なパターンの突起を分析する処理を示すツリー図である。 周期的なパターンの欠けを分析する処理を示すフロー図である。 周期的なパターンの欠けを分析する処理を示すツリー図である。 周期的なパターンのオープンを分析する処理を示すフロー図である。 周期的なパターンのオープンを分析する処理を示すツリー図である。 周期的なパターンのショートを分析する処理を示すフロー図である。 周期的なパターンのショートを分析する処理を示すツリー図である。 非周期的なパターンの検査の処理を示すフロー図である。 非周期的なパターンの表面凹凸を分析する処理を示すフロー図である。 非周期的なパターンの表面凹凸を分析する処理を示すツリー図である。 非周期的なパターンの突起を分析する処理を示すフロー図である。 非周期的なパターンの突起を分析する処理を示すツリー図である。 非周期的なパターンの欠けを分析する処理を示すフロー図である。 非周期的なパターンの欠けを分析する処理を示すツリー図である。 非周期的なパターンのオープンを分析する処理を示すフロー図である。 非周期的なパターンのオープンを分析する処理を示すツリー図である。 非周期的なパターンのショートを分析する処理を示すフロー図である。 非周期的なパターンのショートを分析する処理を示すツリー図である。
符号の説明
1 欠陥分析装置
10 画像撮影部
20 基準パターン記憶部
30 欠陥候補抽出部
40 記憶部
50 欠陥分析部

Claims (22)

  1. 回路パターンを画像データに変換する画像撮影部と、
    前記回路パターンの基準となる基準画像データを記憶する基準パターン記憶部と、
    前記画像データを前記基準画像データと比較し、
    異なる部分を欠陥候補として所定の欠陥種類に分類し、
    前記欠陥候補の画像を前記画像データから切り出した部分画像と前記欠陥種類を出力する欠陥候補抽出部と、
    前記部分画像と前記欠陥種類を記録する記憶部と、
    前記部分画像と前記欠陥種類を前記記憶部から読み出し、
    前記欠陥種類に応じて前記部分画像を分析し、
    前記部分画像に対する容認度を判断する欠陥分析部を有する欠陥検査装置。
  2. 前記画像撮影部は複数の種類の画像データを取得する請求項1記載の欠陥検査装置。
  3. 前記複数の種類の画像データには、少なくとも反射画像データと透過画像データが含まれる請求項2記載の欠陥検査装置。
  4. 前記基準パターン記憶部は、前記複数の種類の画像データに対応する基準画像データを記憶し、
    前記欠陥候補抽出部は、前記複数の画像データのうちの少なくとも1種類の画像データと前記画像データに対応する前記基準画像データを比較する請求項2記載の欠陥検査装置。
  5. 前記欠陥候補抽出部は前記画像データのパターンの線幅と前記基準画像データの対応する部分の線幅を比較することで前記欠陥種類を分類する請求項1記載の欠陥検査装置。
  6. 前記欠陥分析部は、前記部分画像に映った欠陥候補が、前記分類された欠陥候補であるか否かの判断も行なう請求項1記載の欠陥検査装置。
  7. 前記欠陥分析部は、前記複数の種類の画像データから得たそれぞれの部分画像を分析し、その分析結果に基づいて容認度を判断する請求項2記載の欠陥検査装置。
  8. 前記欠陥分析部は、前記記憶部から読み出した前記部分画像を複数の回路パターンに分類し、
    前記回路パターンにおける前記欠陥候補毎に複数の処理からなる前記分析を行い、前記複数の処理の結果に基づいて前記容認度を判断する請求項1に記載された欠陥検査装置。
  9. 前記回路パターンの分類は、前記回路パターンが周期的であるか否かを分類する請求項8に記載された欠陥検査装置。
  10. 前記容認度の判断は、
    予め用意された複数の処理から選ばれた1の処理の結果に基づき次の処理が決まる連続した処理の結果から得る請求項8記載の欠陥検査装置。
  11. 前記容認度の判断は、
    予め用意された複数の処理から選ばれた複数の処理の結果を多数決評価して得られる請求項8記載の欠陥検査装置。
  12. 回路パターンを画像データに変換するステップ1と、
    前記画像データと基準画像データを比較するステップ2と、
    前記画像データと前記基準画像データの差異を所定の欠陥種類に分類するステップ3と、
    前記欠陥候補の画像を前記画像データから切り出した部分画像と前記欠陥種類を記憶するステップ4と、
    前記部分画像を前記欠陥種類に応じた処理によって容認度を判断するステップ5を有する欠陥検査方法。
  13. 前記ステップ1において、前記画像データは、複数の種類の画像データである請求項12記載の欠陥検査方法。
  14. 前記ステップ1において、前記複数の種類の画像データには、少なくとも反射画像データと透過画像データが含まれる請求項13記載の欠陥検査方法。
  15. 前記ステップ2は、前記複数の画像データのうちの少なくとも1種類の画像データと前記画像データに対応する前記基準画像データを比較する請求項13記載の欠陥検査方法。
  16. 前記ステップ3は、前記画像データのパターンの線幅と前記基準画像データの対応する部分の線幅を比較することで前記欠陥種類を分類する請求項12記載の欠陥検査方法。
  17. 前記ステップ5は、前記部分画像に映った欠陥候補が、前記分類された欠陥候補であるか否かを判断する処理を含む請求項12記載の欠陥検査方法。
  18. 前記ステップ5は、前記複数の種類の画像データから得たそれぞれの部分画像を分析し、その分析結果に基づいて容認度を判断する処理を含む請求項13記載の欠陥検査方法。
  19. 前記ステップ5は、
    前記部分画像を複数の回路パターンに分類するステップと、
    前記部分画像を前記欠陥候補に応じた複数の処理を行うステップと、
    前記複数の処理の結果に基づいて前記容認度を判断するステップを有する請求項12に記載された欠陥検査方法。
  20. 前記回路パターンを分類するステップは、前記回路パターンが周期的であるか否かを分類する請求項19に記載された欠陥検査方法。
  21. 前記複数の処理を行うステップは、
    予め用意された複数の処理から選ばれた1の処理の結果に基づき次の処理が決まる連続した処理を行い、
    前記容認度を判断するステップは、前記複数の処理の中で最終の処理の結果によって前記容認度を判断する請求項19に記載された欠陥検査方法。
  22. 前記容認度を判断するステップは、
    前記複数の処理の結果を多数決評価する請求項19記載の欠陥検査方法。
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