JP6345464B2 - 電熱鋳込みヒーターの生産方法 - Google Patents

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Description

本発明は、射出成形装置の射出ノズルに取り付けられる電熱鋳込みヒーターの生産方法に関する。
上記電熱鋳込みヒーターに関する技術としては、例えば下記の特許文献1に記載されている技術が知られている。この技術では、発熱体の内部に螺旋状のシーズヒーターを鋳込まれた状態に設け、上記発熱体に設けたテーパー部分を射出成形装置の射出ノズルの外周面に嵌合させる。そして、上記技術では、上記発熱体のテーパー部分と上記射出ノズルの外周面とを密着嵌合させることで、上記発熱体から上記射出ノズルへの熱伝導効率を大きくすることを実現させる。
特開平05−228961号公報
上記特許文献1に記載されている電熱鋳込みヒーターを使用するためには、特許文献1に記載されている各構成の他に、上記シーズヒーターへの電力の供給を実現させるリード線が必要となる。ここで、上記シーズヒーターは射出ノズルの外周面に密着嵌合される発熱体に内蔵されるので、上記リード線は、上記電熱鋳込みヒーターにおいて上記テーパー部分とは別の表面から延出されたものとする必要がある。これにより、上記電熱鋳込みヒーターにおいては、上記リード線が延出される側の上記表面の仕上げ加工を行う際に、上記リード線が作業の邪魔となって上記仕上げ加工の作業性が悪化されるという問題が生じていた。
本発明は、仕上げ加工が施され、表面からリード線を延出させた構成の電熱鋳込みヒーターを生産する際に、上記リード線を上記表面から離間された状態とすることで、この表面の仕上げ加工の作業性を向上させることを可能とするものである。
上記課題を解決するために、本発明の電熱鋳込みヒーターおよび電熱鋳込みヒーターの生産方法は以下の手段をとる。
まず、第1の発明は、射出成形装置の射出ノズルに取り付けられる電熱鋳込みヒーターを生産する電熱鋳込みヒーターの生産方法である。ここで、上記電熱鋳込みヒーターは、筒形状に形成された筒状発熱体の筒端部分から曲げ変形が可能なリード線を延出させた構成とされたものである。また、上記電熱鋳込みヒーターは、上記筒状発熱体の筒形状の内部に上記射出ノズルが差し込まれた状態で、この射出ノズルに取り付けられるものである。
上記第1の発明にかかる電熱鋳込みヒーターの生産方法は、リード線が接続された電熱部品の全体が鋳造装置のキャビティ内に入り込んだ状態でこのキャビティに金属熔湯を注湯し、電熱部品の全体を金属によって鋳込んで覆うことで筒状発熱体を筒形状に形成する筒状発熱体形成ステップを有している。この筒状発熱体形成ステップにおいては、金属熔湯からの熱を受けて崩壊する性質を有するシェル鋳型を、前もってリード線の根元部分を包み込んだ状態に設け、このシェル鋳型を金属熔湯からの熱により崩壊させることで、筒状発熱体の筒端部分のうち、リード線が延出されることになる部分を凹みとして形成する。この凹みは、筒端部分の端面からリード線の太さと比べてより広い幅およびより深い深さで引き込まれて端面から離間され、かつ、筒形状の側方にリード線の太さと比べてより広い開口幅およびより深い開口深さで開口されたものである。また、上記第1の発明にかかる電熱鋳込みヒーターの生産方法は、筒状発熱体の表面のうち、筒形状の筒端部分の端面全体に仕上げ加工を施す端面仕上げ加工ステップを有している。この端面仕上げ加工ステップにおいては、リード線を上記凹みから上記側方に向かって延びるように曲げられた状態とすることで、仕上げ加工が施されている端面に対してリード線の全体が離間された状態を実現させる。また、上記第1の発明にかかる電熱鋳込みヒーターの生産方法は、筒状発熱体の表面のうち、筒形状の側方に位置される側面全体に仕上げ加工を施す側面仕上げ加工ステップを有している。この側面仕上げ加工ステップにおいては、リード線の曲げの状態を調整することで、仕上げ加工が施されている上記側面に対してリード線の全体が離間された状態を実現させる。
また、上記電熱鋳込みヒーターの生産方法においては、上記キャビティに上記シェル鋳型を嵌合させることで、このシェル鋳型にリード線が接続された電熱部品を支持する機能を発揮させ、この電熱部品の全体が上記キャビティの表面に触れることなくこのキャビティ内に入り込んだ状態を実現させるステップを、上記筒状発熱体形成ステップよりも前に実行することが好ましい。
上記第1の発明にかかる電熱鋳込みヒーターの生産方法によれば、筒状発熱体の凹みから延出されるリード線を曲げ変形させることで、このリード線を仕上げ加工が施される表面から離間させることができる。これにより、仕上げ加工が施され、表面からリード線を延出させた構成の電熱鋳込みヒーターを生産する際の上記仕上げ加工において、上記リード線が作業の邪魔にならないようにして、上記仕上げ加工の作業性を向上させることができる。
ついで、第2の発明は、金属の鋳造によって筒形状に形成された筒状発熱体を備えた電熱鋳込みヒーターである。この電熱鋳込みヒーターは、筒状発熱体の筒形状の内部に射出成形装置の射出ノズルが差し込まれた状態でこの射出ノズルに取り付けられるものである。
上記第2の発明にかかる電熱鋳込みヒーターは、具体的には、電力が供給されることでジュール熱を発生させる電熱部品と、その配設により電熱部品への電力の供給を実現させるリード線とを備えている。ここで、電熱部品は、全体が金属によって鋳込まれて覆われることで筒状発熱体に内蔵される。また、リード線は、一方側が電熱部品に接続され、かつ、他方側が筒状発熱体の筒形状の筒端部分から外部に延出された状態に配設される。この筒端部分のうち、リード線が延出されている部分は、筒端部分の端面からリード線の太さと比べてより広い幅およびより深い深さで引き込まれて端面から離間された凹みとして形成されている。この凹みは、上記筒形状の側方にリード線の太さと比べてより広い開口幅およびより深い開口深さで開口されたものである。また、リード線は、曲げ変形が可能とされることで、リード線の全体が上記凹みから上記側方に向かって延びるように曲げられて筒端部分の端面から離間された第1曲げ状態にすることができるようにされている。また、リード線は、曲げ変形が可能とされることで、リード線の全体が筒形状の側面から離間されるようにリード線の曲げが調整された第2曲げ状態にすることもできるようにされている。
上記第2の発明にかかる電熱鋳込みヒーターは、上記第1の発明にかかる電熱鋳込みヒーターの生産方法によって生産することができる。すなわち、上記第2の発明によれば、仕上げ加工が施された表面からリード線が延出され、かつ、上記仕上げ加工の作業性が向上された電熱鋳込みヒーターを提供することができる。
本発明の一実施形態にかかる電熱鋳込みヒーターの使用状態を表した斜視図である。 図1の電熱鋳込みヒーターの構成を表した斜視図である。 図1の電熱鋳込みヒーターの構成を表した正面図である。 図3のIV−IV線断面矢視図である。 本発明の一実施形態にかかる電熱鋳込みヒーターの生産方法を表した説明図であり、本発明の筒状発熱体形成ステップを表す。 本発明の一実施形態にかかる電熱鋳込みヒーターの生産方法を表した説明図であり、本発明の端面仕上げ加工ステップを表す。 本発明の一実施形態にかかる電熱鋳込みヒーターの生産方法を表した説明図であり、本発明の側面仕上げ加工ステップを表す。 図7の側面仕上げ加工ステップの変形例を表した説明図である。
以下に、本発明の一実施形態について、図1ないし図7を用いて説明する。なお、以下において、電熱鋳込みヒーター10の射出ノズル92への取り付け構造(図1参照)に使用されるいもねじなどの付随的な構成については、その図示および詳細な説明を省略する。
始めに、本発明の一実施形態にかかる電熱鋳込みヒーター10の構成について、主に図1ないし図4を用いて説明する。この電熱鋳込みヒーター10は、図1ないし図4に示すように、筒形状(具体的には円筒形状)に形成された筒状発熱体11を備えた電熱鋳込みヒーターである。また、電熱鋳込みヒーター10は、図1に示すように、筒状発熱体11の筒形状の内部に射出成形装置(図示省略)の射出ノズル92が差し込まれた状態で、この射出ノズル92に取り付けられるものである。なお、筒状発熱体11の筒形状は、図2および図3に示すように、この筒形状の軸方向(図3で見て上下方向)の両側に位置される筒端部分11Dと、この各筒端部分11Dの間に位置される胴部分11Aとからなるものである。
電熱鋳込みヒーター10は、図2ないし図4に示すように、電力が供給されることでジュール熱を発生させるシーズヒーター10Aを備えている。このシーズヒーター10Aは、本発明における「電熱部品」に相当し、つるまき線形状に曲げられた状態で筒状発熱体11に内蔵されるものである。なお、筒状発熱体11へのシーズヒーター10Aの内蔵は、図4および図5に示すように、このシーズヒーター10Aの全体が金属(具体的にはアルミニウム)によって鋳込まれて覆われることで実現される。
筒状発熱体11には、図2ないし図4に示すように、その筒形状の側方(図4で見て左右方向)に位置される側面11B、11Cの全体に仕上げ加工(具体的には円筒内面研削加工および円筒外面研削加工)が施されている。すなわち、上記筒形状の内側の側面11Bには、射出ノズル92の外周面92A(図4の仮想線を参照)と密着嵌合されるように円筒内面研削加工が施されている。これにより、上記筒形状の内側の側面11Bは、筒状発熱体11から射出ノズル92(図4の仮想線を参照)への熱伝導効率を大きくすることを実現させる。また、上記筒形状の外側の側面11Cは、金属光沢が出るように円筒外面研削加工が施されることで、電熱鋳込みヒーター10の意匠性を向上させることを実現させている。
また、筒状発熱体11において、その上記軸方向の両端となる筒端部分11Dの各端面11Eには、図3および図4に示すように、それぞれ全体に仕上げ加工(具体的には平面研削加工)が施されている。ここで、各端面11Eは、互いに平行な平面となるように研削加工されることで、複数個の電熱鋳込みヒーター10を、その各端面11Eが互いに密着された状態(図1参照)とすることを実現させる。
ところで、電熱鋳込みヒーター10において、シーズヒーター10Aへの電力の供給はリード線12によって実現される。このリード線12は、図4に示すように、一方側がシーズヒーター10Aに接続され、かつ、他方側が筒状発熱体11の筒形状の筒端部分11Dから外部に延出された状態に配設される。
なお、本実施形態の電熱鋳込みヒーター10においては、図2および図3に示すように、シーズヒーター10Aとして片端子型のシーズヒーターを採用している。このため、リード線12は、筒状発熱体11の筒形状の片側(図3で見て上側)に位置される筒端部分11Dのみから延出される。
上記片側の筒端部分11Dにおいてリード線12が延出されている部分は、図3および図4に示すように、筒端部分11Dの端面11Eから胴部分11A側(図示下側)に引き込まれて端面11Eから離間された凹み11Fとして形成されている。この凹み11Fは、端面11Eからリード線12の太さと比べてより広い幅およびより深い深さで引き込まれた構成とされている。また、凹み11Fは、図2および図4に示すように、筒端部分11Dにおける側方両側(図4で見て左右両側)に、それぞれリード線12の太さと比べてより広い開口幅およびより深い開口深さで開口された構成とされている。なお、凹み11Fにおける上記側方両側の開口と、上記端面11Eからの凹み11Fの引き込みによって形成される開口とは、図2に示すように、リード線12の太さと比べてより広い幅およびより深い深さで1つに繋がっている。
ところで、リード線12は、図4に示すように、2本の絶縁電線12Aを金属製の可とう電線管12Bの内部に収納してなるものである。これにより、リード線12は、その可とう電線管12Bの可とう性により決定される曲げ範囲内で曲げ変形させた後に、その曲げ状態を維持することができるようになっている。
上記構成により、リード線12は、図2ないし図4に示すように、このリード線12の全体が凹み11Fから上述した筒形状の側方に向かって延びるように曲げられて筒端部分11Dの端面11Eから離間された曲げ状態にすることができるようにされている。この曲げ状態は、本発明における「第1曲げ状態」に相当する。なお、本明細書に添付した図面においては、上記第1曲げ状態に該当するリード線12の曲げ状態として、以下の各曲げ状態が示されている。
(い)リード線12が、上記筒形状の外側の側面11Cから離間されて延びるように曲げられた曲げ状態(図2の実線を参照)
(ろ)リード線12が、上記筒形状の外側の側面11Cに沿って、上述した筒形状の軸方向に延びるように曲げられた曲げ状態(図3および図4の実線を参照)
(は)リード線12が、上記筒形状の外側の側面11Cに沿って、この側面11Cに巻きつけられるように曲げられた曲げ状態(図6の実線および図8の仮想線を参照)
(に)リード線12が、上記筒形状の内側の側面11Bに沿うように曲げられた曲げ状態(図8の実線を参照)
また、上記構成によれば、リード線12は、図2ないし図4に仮想線で示すように、リード線12の曲げが延ばされてこのリード線12の全体が側面11B、11Cから離間された曲げ状態にすることができるようにされている。この曲げ状態は、本発明における「第2曲げ状態」に相当する。
ついで、上述した電熱鋳込みヒーター10を生産する方法について、主に図5ないし図7を用いて説明する。なお、以下においては、電熱鋳込みヒーター10のシーズヒーター10Aを生産するステップなどの付随的なステップについて、その図示および詳細な説明を省略する。
上記電熱鋳込みヒーター10を生産する方法においては、まず、つるまき線形状に曲げられたシーズヒーター10Aとリード線12とを、このリード線12からシーズヒーター10Aへの電力の供給が可能となるように接続して用意する。
ついで、シーズヒーター10Aおよびリード線12を、図5に示す鋳造装置90にセットする。ここで、鋳造装置90は、図5に示すように、筒状発熱体11の筒形状に対応する形状のキャビティ90Cを有する下側金型90Bと、リード線12をキャビティ90Cから離間されるように保持することができる上側金型90Aとを備えている。
シーズヒーター10Aおよびリード線12の鋳造装置90へのセットに際しては、キャビティ90Cにおいて筒状発熱体11の凹み11F(図4参照)に相当される位置に、プラスチックと砂との混合物からなるシェル鋳型90Dを嵌合させる。また、上記セットに際しては、シーズヒーター10Aの全体がキャビティ90Cの表面に触れることなくこのキャビティ90C内に入り込んだ状態(以下、「第1セット状態」とも称する。)を実現させる。この第1セット状態において、シーズヒーター10Aに接続されるリード線12の根元部分は、シェル鋳型90Dに包み込まれた状態とされる。これにより、上記第1セット状態のシーズヒーター10Aは、リード線12およびシェル鋳型90Dを介して下側金型90Bに支持され、上記キャビティ90Cの表面に触れないようにされる。また、上記セットに際して、リード線12において上記根元部分から延出される部分は、上側金型90Aの内部に収納された状態に保持されることによってキャビティ90Cから離間される。
さらに、図5に示すように、上記第1セット状態とされたシーズヒーター10Aの全体を金属(具体的にはアルミニウム)によって鋳込んで覆うことで筒状発熱体11を筒形状に形成するステップを行う。このステップは、本発明における「筒状発熱体形成ステップ」に相当し、図示しない方案を介して鋳造装置90のキャビティ90Cにアルミニウムの金属熔湯90Eを注湯することによって実現される。
上記筒状発熱体形成ステップにおいて、シェル鋳型90Dは、金属熔湯90Eからの熱を受けて崩壊され、その跡として筒状発熱体11に凹み11F(図6参照)を形成する。ここで、シェル鋳型90Dは、上記筒状発熱体形成ステップの前にリード線12の根元部分を包み込んだ状態とされるものである。これにより、上記筒状発熱体形成ステップにおいては、筒状発熱体11の筒端部分11Dのうち、リード線12が延出されることになる部分が凹み11Fとして形成される。また、凹み11Fは、筒端部分11Dの端面11Eから胴部分11A側にリード線12の太さと比べてより広い幅およびより深い深さで引き込まれて端面11Eから離間され、かつ、上述した筒形状の側方にリード線12の太さと比べてより広い開口幅およびより深い開口深さで開口されたものとなる。
ところで、上記筒状発熱体形成ステップにおいて形成される筒状発熱体11(図5参照)の筒形状は、完成品である電熱鋳込みヒーター10における筒状発熱体11(図4参照)の筒形状よりも上述した軸方向(図4で見て上下方向)に長くなるようにされている。この筒形状の長さの違いは、図6に示すように、筒状発熱体11における筒端部分11Dの各端面11Eの全体に、仕上げ加工としての平面研削加工が施されることによって解消される。この平面研削加工は、筒状発熱体11を上記軸方向に短くするように筒状発熱体11の各端面11Eを研削する加工であり、本発明における「端面仕上げ加工ステップ」に相当する。
上記端面仕上げ加工ステップにおいては、まず、上記筒状発熱体形成ステップによって筒状発熱体11が形成された電熱鋳込みヒーター10を、そのリード線12を上述した(は)の曲げ状態としてから複合研削台91にセットする。ここで、複合研削台91は、図6および図7に示すように、筒状発熱体11を回転自在に保持することができるチャック91Aを備えている。このチャック91Aには、リード線12を固定された状態に保持することができるリード線ホルダー91Bが設けられている。また、複合研削台91は、平面研削加工用のプレーン砥石91C(図6参照)と、円筒外面研削加工用のプレーン砥石91D(図7の実線を参照)と、円筒内面研削加工用の内研砥石91E(図7の仮想線を参照)とを備えている。
上記端面仕上げ加工ステップにおける電熱鋳込みヒーター10の複合研削台91へのセットに際しては、回転がロックされた状態のチャック91Aに筒状発熱体11の片側の筒端部分11Dを保持させることで、電熱鋳込みヒーター10を片持ち状態に支持させる。このセット状態は、以下においては「第2セット状態」とも称する。そして、上記端面仕上げ加工ステップにおいては、上記第2セット状態の電熱鋳込みヒーター10においてチャック91Aに保持されていない側(図6で見て上側)の筒端部分11Dの端面11Eを、回転されるプレーン砥石91Cによって平面研削加工する。なお、この平面研削加工は、電熱鋳込みヒーター10の筒状発熱体11において平面研削加工される側の筒端部分11Dの入れ替え(図示省略)を挟んで2回実行されることで、筒状発熱体11の軸方向両側の端面11Eに施される。
ここで、上述した(は)の曲げ状態(すなわち上述した第1曲げ状態)においては、図6に示すように、リード線12は、その全体が上記平面研削加工が施されている端面11Eに対して離間される。これにより、上記平面研削加工が施され、表面からリード線12を延出させた構成の電熱鋳込みヒーター10を生産する際の上記平面研削加工において、リード線12が作業の邪魔にならないようにして、上記平面研削加工の作業性を向上させることができる。
さて、上述した筒状発熱体形成ステップにおいて形成される筒状発熱体11(図5参照)は、完成品である電熱鋳込みヒーター10における筒状発熱体11(図4参照)よりも肉厚に形成されている。この肉厚の違いは、図7に示すように、筒状発熱体11における各側面11B、11Cの全体に、仕上げ加工としての円筒内面研削加工および円筒外面研削加工が施されることによって解消される。この円筒内面研削加工および円筒外面研削加工は、筒状発熱体11の肉厚を薄くするように筒状発熱体11の各側面11B、11Cを研削する加工であり、本発明における「側面仕上げ加工ステップ」に相当する。なお、この側面仕上げ加工ステップおよび上述した端面仕上げ加工ステップは、いずれのステップを先に実行してもよいものである。
上記側面仕上げ加工ステップにおいては、まず、上記筒状発熱体形成ステップによって筒状発熱体11が形成された電熱鋳込みヒーター10を、そのリード線12を上述した第2曲げ状態としてから複合研削台91にセットする。この複合研削台91は、上記端面仕上げ加工ステップにおいて使用される複合研削台91と同一のものである。また、上記セットに際しては、筒状発熱体11においてリード線12が延出される側の筒端部分11D(図7で見て上側の筒端部分11D)を回転自在とされたチャック91Aに保持させることで、電熱鋳込みヒーター10を片持ち状態に保持させる。この際、リード線12は、チャック91Aのリード線ホルダー91Bに固定された状態に保持される。このセット状態は、以下においては「第3セット状態」とも称する。
ついで、上記側面仕上げ加工ステップにおいては、チャック91Aを回転させることで上記第3セット状態の電熱鋳込みヒーター10を回転させる。そして、上記側面仕上げ加工ステップにおいては、回転されている電熱鋳込みヒーター10における筒状発熱体11の外側の側面11Cを、同じく回転されるプレーン砥石91Dによって円筒外面研削加工する(図7の実線を参照)。また、上記側面仕上げ加工ステップにおいては、回転されている電熱鋳込みヒーター10における筒状発熱体11の内側の側面11Bを、同じく回転される内研砥石91Eによって円筒内面研削加工する(図7の仮想線を参照)。なお、この円筒内面研削加工および上記円筒外面研削加工は、いずれの加工を先に実行してもよいものである。
ここで、上述した第2曲げ状態においては、図7に示すように、リード線12は、その全体が円筒内面研削加工される側面11Bに対して離間される。これにより、上記円筒内面研削加工が施され、表面からリード線12を延出させた構成の電熱鋳込みヒーター10を生産する際の上記円筒内面研削加工において、リード線12が作業の邪魔にならないようにして、上記円筒内面研削加工の作業性を向上させることができる。また、上記第2曲げ状態においては、リード線12は、その全体が円筒外面研削加工される側面11Cに対して離間される。これにより、上記円筒外面研削加工が施され、表面からリード線12を延出させた構成の電熱鋳込みヒーター10を生産する際の上記円筒外面研削加工において、リード線12が作業の邪魔にならないようにして、上記円筒外面研削加工の作業性を向上させることができる。
本発明は、上述した一実施形態で説明した外観、構成に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、以下のような各種の形態を実施することができる。
(1)本発明の電熱鋳込みヒーターの生産方法において、リード線の曲げ変形は、研削加工が施されている最中の面に対してリード線の全体が離間された曲げ状態を実現させればよいものである。すなわち、上述した端面仕上げ加工ステップにおけるリード線の曲げ状態を、例えば上述した(い)、(ろ)、あるいは、(に)の曲げ状態に変更することができる。また、上述した側面仕上げ加工ステップの円筒外面研削加工においては、図8に実線で示すように、リード線12を上記(に)の曲げ状態として、円筒外面研削加工されている側面11Cに対してリード線12の全体を離間させた状態を実現させることができる。また、上記側面仕上げ加工ステップの円筒内面研削加工においては、図8に仮想線で示すように、リード線12を上述した(は)の曲げ状態として、円筒内面研削加工されている側面11Bに対してリード線12の全体を離間させた状態を実現させることができる。なお、図8に表した側面仕上げ加工ステップの変形例は、筒状発熱体11を保持するチャック91Aからリード線ホルダー91B(図7参照)を省略することが可能となるというメリットを有している。
(2)本発明の電熱鋳込みヒーターにおいて、筒状発熱体の筒形状を円筒形状から任意の筒形状(例えば楕円筒形状あるいは角筒形状など)に変更した変形例を採用することができる。この場合、上述した円筒外面研削加工および円筒内面研削加工を、変更後の筒形状の側面を研削することができる適宜の研削加工に変更することができ、この研削加工を行う研削台もあわせて変更することができる。
(3)本発明の電熱鋳込みヒーターにおいては、筒状発熱体の側面および端面に施される研削加工を、例えばバフ研磨加工あるいは塗装などの、任意の仕上げ加工に変更した変形例を採用することができる。
(4)本発明の電熱鋳込みヒーターにおいて、筒状発熱体の筒端部分にその端面から引き込まれた状態に形成される凹みを、上記筒端部分における側方の片側および上記端面側のみに開口されたものに変更した変形例を採用することができる。
(5)本発明の電熱鋳込みヒーターにおいて、筒状発熱体に内蔵される片端子型のシーズヒーターを、マイカヒーターおよび両端子型のシーズヒーターを含む任意の電熱部品に変更した変形例を採用することができる。この場合において、筒状発熱体の筒端部分に形成される凹みの数および配設状態は、上記電熱部品から延出されるリード線の本数および配設状態に対応させて適宜変更することができる。
10 電熱鋳込みヒーター
10A シーズヒーター(電熱部品)
11 筒状発熱体
11A 胴部分
11B 側面
11C 側面
11D 筒端部分
11E 端面
11F 凹み
12 リード線
12A 絶縁電線
12B 可とう電線管
90 鋳造装置
90A 上側金型
90B 下側金型
90C キャビティ
90D シェル鋳型
90E 金属熔湯
91 複合研削台
91A チャック
91B リード線ホルダー
91C プレーン砥石
91D プレーン砥石
91E 内研砥石
92 射出ノズル
92A 外周面

Claims (2)

  1. 形状に形成された筒状発熱体の筒端部分から曲げ変形が可能なリード線を延出させた構成とされ、かつ、前記筒状発熱体の前記筒形状の内部に射出成形装置の射出ノズルが差し込まれた状態で当該射出ノズルに取り付けられる電熱鋳込みヒーターを生産する電熱鋳込みヒーターの生産方法において、
    前記リード線が接続された電熱部品の全体が鋳造装置のキャビティ内に入り込んだ状態で当該キャビティに金属熔湯を注湯し、前記電熱部品の全体を金属によって鋳込んで覆うことで前記筒状発熱体を前記筒形状に形成する筒状発熱体形成ステップと、
    前記筒状発熱体の表面のうち、前記筒形状の前記筒端部分の端面全体に仕上げ加工を施す端面仕上げ加工ステップと、
    前記筒状発熱体の表面のうち、前記筒形状の側方に位置される側面全体に仕上げ加工を施す側面仕上げ加工ステップと、
    を有し、
    前記筒状発熱体形成ステップにおいては、前記金属熔湯からの熱を受けて崩壊する性質を有するシェル鋳型を、前もって前記リード線の根元部分を包み込んだ状態に設け、この前記シェル鋳型を前記金属熔湯からの熱により崩壊させることで、前記筒状発熱体の前記筒端部分のうち、前記リード線が延出されることになる部分を、前記筒端部分の前記端面から前記リード線の太さと比べてより広い幅およびより深い深さで引き込まれて前記端面から離間され、かつ、前記側方に前記リード線の太さと比べてより広い開口幅およびより深い開口深さで開口された凹みとして形成し、
    前記端面仕上げ加工ステップにおいては、前記リード線を前記凹みから前記側方に向かって延びるように曲げられた状態とすることで、仕上げ加工が施されている前記端面に対して前記リード線の全体が離間された状態を実現させ、
    前記側面仕上げ加工ステップにおいては、前記リード線の曲げの状態を調整することで、仕上げ加工が施されている前記側面に対して前記リード線の全体が離間された状態を実現させる、
    電熱鋳込みヒーターの生産方法。
  2. 請求項1に記載された電熱鋳込みヒーターの生産方法であって、
    前記キャビティに前記シェル鋳型を嵌合させることで、当該シェル鋳型に前記リード線が接続された前記電熱部品を支持する機能を発揮させ、当該電熱部品の全体が前記キャビティの表面に触れることなく当該キャビティ内に入り込んだ状態を実現させるステップを、前記筒状発熱体形成ステップよりも前に実行する、
    電熱鋳込みヒーターの生産方法。
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