JP6345187B2 - シリコーンフィルム - Google Patents

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Description

本発明は、表面に対する医療デバイスの付着方法に関する。
ヒトの皮膚の最も重要な機能の一つは環境に対する体のバリアを提供することである。怪我又は疾患に起因する傷は、傷からの感染や漏出を防ぐことにより治癒を促進するために、包帯を使用したり、又は傷を覆ったりすることにより治療されうる。傷に使用される被覆材は、しばしば自己接着性の接着剤が提供され、それは感圧接着剤としても知られ、傷周辺の皮膚を癒着し、所望の位置に被覆材を固定させることを目的とする。様々な接着剤は、皮膚の上で医療製品を固定するために利用可能であり、数ある中で、最も一般的なもののいくつかは、アクリル接着剤や熱融解接着剤という単語に包含されている。
例えば創傷被覆材のような医療デバイスが、使用する期間後も同じ場所に留まることを確保するため、強力な接着性を有する接着剤、例えばアクリル接着剤等を使用されうる。しかしながら、医療デバイスが皮膚の上に直接付着される場合、医療デバイスが皮膚から取り除かれる時、例えば、皮膚が剥がれることに起因して、アクリル系接着剤は痛みに対するリスクを高め、皮膚にダメージを与える。
感圧接着剤を適用する前に、皮膚上保護層を提供することにより、皮膚が剥がれるといった課題に対応する、商業的に入手可能な皮膚製品、「フィルム形成バリア」製品、又は「皮膚シール材」製品が数多く存在する。そのような製品は、一般的に急速乾燥キャリア溶媒中に溶解した保護ポリマーを含有するものであり、皮膚に対して適用すると、皮膚上に保護ポリマーのフィルムを残して蒸発する。このような製品の例としては以下:ヘキサメチレンジシロキサン中のアクリル系ターポリマーを含むCabilonTM 無刺激バリアフィルム(3M社)、イソプロピルアルコール中のポリビニル/無水マレイン酸系共重合体のブチルエステルを含むSkin PrepTM(スミスアンドネフュー社)、イソプロピルアルコール中の改質ポリエステル及びアクリル樹脂を含むShield SkinTM(メンター社)、並びにイソプロピルアルコール中にn−ブチルメチルアクリレートとイソブチルメタクリレートを含有するBard(登録商標)保護バリアフィルム(バードメディカル社)及びAllKareTM 保護バリアワイプ(コンバテック社)等を含む。
US5,948,400は、水分拡散性フィルムを形成するポリエステル樹脂、ポリオール可塑剤及び水を含む感圧接着性創傷被覆材組成物と水性皮膚処理組成物を適用する方法を開示するものであって、液体組成物のコーティングは創傷周辺の皮膚に対して適用され、創傷の上に感圧性被覆材を適用する前に、乾燥フィルムを形成する。乾燥したフィルムは、感圧性接着剤被覆材に対して強く接着するが、皮膚から比較的簡単に剥がされて、このように、被覆材が剥がれるために必要とされる力を軽減することに役立ち、つまり、US5,948,400のコーティングは被覆材と皮膚との間の総接着性を軽減する。
US8,263,720B1は、皮膚や粘膜を保護するために、より接着する材料の下の犠牲コーティングとして使用される架橋されたシロキシ含有ポリマー及び液体接着材料におけるその含有物を開示する。犠牲コーティングは弱い接着性であり、それゆえ、より接着する材料が剥がされる時、皮膚にダメージを与えることなく剥がされうる。このように、US8,263,720B1のコーティングもまた、より接着する材料と皮膚との間の総接着性を減少させる。US8,263,720B1のポリマーは、全てのアクリル酸系又はビニル系ポリマー、すなわち、アクリル酸系又はビニル系骨格からなるポリマーであって、ヘキサメチルジシロキサン中での可溶性を上昇するために、及び/又は前記アクリル酸系又はビニル系ポリマーを架橋するために、シロキシ含有ペンダント基を有し、US8,263,720B1のコーティングはそれゆえ、以前述べられたCavilonTM 無刺激バリアフィルム(3M社)と同じ種類の皮膚シール材とみなされうる。
ソフトシリコーンゲル接着剤は、例えばアクリル酸接着剤等のような、より硬い接着剤とは逆に、その技術分野(例えば、WO2009031948参照)において、皮膚上で非常に優しいことが知られている。これは、ソフト接着剤は、皮膚の輪郭に沿うことができ、それにより広い接触表面領域を与えるためである。このように、シリコーンゲル接着剤のそれぞれの接着点における実際の接着力は、アクリル酸の接着力よりは小さいが、シリコーンゲルで達成された広い接触表面領域が、皮膚に対して総体的に大きな接着性を与え、その一方で同時に皮膚には優しく、つまり、皮膚からシリコーンゲル接着剤を剥がす時にそれぞれの接着点では低接着力であるため、ほんの少数の皮膚細胞しか除去されず、これにより、上述の皮膚の剥離の問題を避けることができる。
ソフトシリコーンゲル接着剤は一般的には皮膚表面に対して良好な接着性を有するが、いくつかの適用に対して、例えば、仙骨、肘及び膝等の体の動きによって影響される三次元形状及び/又は領域により、被覆することが困難な領域に適用される被覆材として使用される場合、皮膚に対するより強い接着性が要求されうる。
さらに、ソフトシリコーンゲル接着剤は、一般的に、ポリウレタンフィルムのような重合体表面に対しては同様には接着せず、2つの異なった表面を含む領域に対して医療デバイスが接着される場合には問題を有しうる。例えば、第一の医療デバイスをすでに付着した創傷部位に第二の医療デバイスを付着する場合、第一の医療デバイスの一番上に適用される第二の医療デバイスの接着領域は、例えば第一の医療デバイスの周囲等の皮膚表面と例えば第一の医療デバイスの裏材層等の重合体表面の両方とを覆いうる。
一般に、被覆材の接着性は、接着剤の量の増加によって改善しうる。しかしながら、接着剤の量の増加は、通気性の低下と被覆材の増加した厚みによる快適性の低下だけでなく、製造コストの増加も導く。さらに、感圧性接着剤を含む医療デバイスと表面との間の総接着性は、感圧性接着剤を適用する前に、表面上に接着性コーティングの層を最初に適用することによって改善されえ、例えば、シリコーン接着剤を含むBIO−PSA(登録商標)のコーティングが表面上に提供されてもよい。しかしながら、そのようなコーティングの高粘着性が理由で、対象物の望ましくない接着リスクが存在し、そのようなコーティングの取り扱いがそれゆえ一般に面倒である。
それゆえ、当該技術分野において、皮膚又は他の医療デバイスと医療デバイスとの総合的な接着性をさらに改善し、一方で上述の欠点を避ける必要性がある。
上述の観点及び先行技術の欠点の観点から、本発明の一般的な目的は、医療デバイスを表面に付着させる方法を提供すること、特に、医療デバイスと表面との間の改善された接着性を達成する方法に関する。
本発明の第一の観点によれば、これら及び他の目的は、表面に医療デバイスを付着する方法によって達成されるものであって、医療デバイスは少なくとも一つの接着領域を有し、方法は以下:表面と、Tシリコーン樹脂、及び/又はDTシリコーン樹脂、及び/又はMQシリコーン樹脂、及び/又はMTシリコーン樹脂を含む組成物とを接触し、それにより表面に非粘着性コーティングを提供する工程;並びに、組成物が、表面と接着領域との間、及び、表面と接着領域に接触するように配置され、それにより医療デバイスが表面へ付着するように接着領域を表面へと付着する工程、を含む。
本発明は、接着領域を表面に付着する前に、表面上に、Tシリコーン樹脂、及び/又はDTシリコーン樹脂、及び/又はMQシリコーン樹脂、及び/又はMTシリコーン樹脂を含む組成物の非粘着性コーティングを最初に提供することによって、医療デバイスの接着領域と表面との間の改善された接着性を得ることができることの実現性に関する。
本発明のこれら及び他の態様は、本発明の実施例を示す添付の図面に関連してさらに詳細に示され、ここで:
図1は、表面に対する医療デバイスの付着方法を模式的に図示したフローチャートである; 図2a〜fは、続く対応する工程の状態における、図1の方法で付着された医療デバイスに対する表面を模式的に図示したものである。そして: 図3a〜bは、シリコーンゲル接着剤の柔軟性を測定するための方法の模式図である。
MQ樹脂のようなシリコーン樹脂は、当該技術分野において、粘り気(stickiness)/粘着性(tackiness)を増加させるための接着剤の添加剤としての使用が知られている。シリコーン樹脂も、日焼け止め製品、ハンドローション、メイクアップ用化粧品、スキンケア及び化粧品のような様々な皮膚製品において添加剤として使用されており、シリコーン樹脂は、接着特性、耐水性及び製品の安定性を向上させる役割を果たす。しかしながら、本発明が導く研究活動において、驚くことに、Tシリコーン樹脂、及び/又はDTシリコーン樹脂、及び又はMQシリコーン樹脂、及び/又はMTシリコーン樹脂は、医療デバイスの接着領域と表面との間の改善された接着性を提供する非粘着性コーティングを達成するために有用であることが見出された。
「改善された接着性」によって、非粘着性コーティングが提供されていない場合の表面に対する医療デバイスの接着領域の接着性と比較して、非粘着性コーティングが提供されている場合の表面に対する医療デバイスの接着領域の接着性がより強いことが意味される。より強力な総接着性は、1)直接表面に対する医療デバイスの接着領域の接着性と比較して、非粘着コーティングに対する医療デバイスの接着領域の高い接着性、並びに、2)表面に対する医療デバイスの接着領域の接着性と比較して、表面に対する非粘着コーティングの高い接着性に起因する。
一般的に、本発明の非粘着コーティングの実質的部分は、医療デバイスが除去されたときに表面上に残りうる。接着不良は、主に非粘着コーティングと医療デバイスの接着領域との間の境界面で起こりうる。それによって、新しい医療デバイスが表面上に残る非粘着性コーティングに接着される時、非粘着性コーティングは再利用されてもよい。
本出願の文脈において、用語「非粘着コーティング」によって、後述するコーティング重量 5g/m2を有するコーティング上でFINATテストメソッド9ループ粘度測定法によって測定した場合、乾燥状態において、表面粘着性1N未満、例えば、0.1N未満、例えば0.05N未満のコーティングとして解釈される。
本発明のコーティングの非粘着性の特徴は、非粘着性コーティングが提供された表面の取り扱いを促進し、コーティングに対する対象物、例えば、衣類や粒子等の望ましくない接着を避けることができる。従って、本発明の方法で達成されるようなコーティングと医療デバイスとの間の改善された接着性は、コーティングの接着性によるものではなく、むしろ組成物の化学的性質及び表面性質によるものである。
本発明の実施形態において、少なくとも一つの接着領域は、有利にはソフトシリコーンゲル接着剤を含んでもよい。本発明者らは驚くことに、ソフトシリコーンゲルを含む接着剤が、Tシリコーン樹脂、及び/又はDTシリコーン樹脂、及び/又はMQシリコーン樹脂、及び/又はMTシリコーン樹脂を含む組成物のコーティングを有する表面に対し、卓越した接着性を示すことを見出した。
用語「シリコーンゲル」とは、低分子量のシリコーンを含む架橋されたネットワークを含有するシリコーンゲルを意味する。用語「ソフトシリコーンゲル」とは、後述する、ASTM D937及びDIN51580による方法で測定されたとき、8〜22mm、例えば12〜17mmの柔軟性(侵入度)を有するシリコーンゲルを包含することを意図する。
用語「コーティング」によって、少なくとも一つの連続した層又は多数の点と解釈される。
本発明の実施形態において、表面とは、皮膚の表面であってもよい。
本発明の実施形態において、表面とは、例えばポリウレタンフィルムのような重合体の表面であってもよく、そのフィルムは、医療デバイスの一部であってもよく、例えば、そのフィルムは、医療デバイスの裏打ちフィルムであってもよい。
用語「表面」とは、少なくとも一つの表面、例えば皮膚の表面又は重合体の表面として解釈されるが、しかしながら、本発明の実施形態において、表面と組成物とを接触する工程は、複数の表面上、例えば、皮膚表面と重合体表面の両方に、非粘着性コーティングを適用する工程を含んでもよい。例えば、第一の医療デバイスが既に存在する場所の皮膚表面上に第二の医療デバイスが付着される場合、コーティングは、二番目の医療デバイスを適用する前に、第一の医療デバイスと皮膚表面の周辺部の両方の上に適用されてもよい。
用語「樹脂」は、本出願の文脈において、シリコーン骨格と酸素原子を有する三次元的に架橋されたポリシロキサンとして解釈される。本技術分野において知られる商業上のシリコーン樹脂は、「MTシリコーン樹脂」「MQシリコーン樹脂」、「Tシリコーン樹脂」及び「DTシリコーン樹脂」を含む。
本明細書中で使用される用語「MQシリコーン樹脂」とは、主として、一般式R3SiO1/2を有するMユニット、及び一般式SiO4/2を有するQユニットが含まれた高分子ポリマーであって、ここで、Rは水酸基、一価及び/又は機能的に置換されたC1〜C6炭化水素基、例えばメチル基、メトキシ基若しくはエトキシ基、又はフェニル基、一般的にはメチル基であって、ここでMユニットの数とQユニットの数の比は0.5〜2、例えば、0.5〜1.5又は0.5〜1.0、例えば0.65〜0.70である。
本明細書中で使用される用語「MTシリコーン樹脂」とは、主として、一般式R3SiO1/2を有するMユニット、及び一般式RSiO3/2を有するTユニットが含まれた高分子ポリマーであって、ここでRは水酸基、一価及び/又は機能的に置換されたC1〜C6炭化水素基、例えばメチル基、メトキシ基若しくはエトキシ基、又はフェニル基、一般的にはメチル基であって、ここでMユニットの数とTユニットの数の比は0.4〜1.8、例えば、0.4〜1.3又は0.4〜0.9、例えば0.5〜0.7である。
本明細書中で使用される用語「DTシリコーン樹脂」とは、主として、一般式R2SiO2/2を有するDユニット、及び一般式RSiO3/2を有するTユニットが含まれた高分子ポリマーであって、ここでRは水酸基、一価及び/又は機能的に置換されたC1〜C6炭化水素基、例えばメチル基、メトキシ基若しくはエトキシ基、又はフェニル基、一般的にはメチル基であって、ここでR基の数とSi原子の数の比が、1.0< R:Si 1.7、例えば、1.0< R:Si 1.4である。
本明細書中で使用される用語「Tシリコーン樹脂」とは、主として、一般式RSiO3/2を有するTユニットが含まれた高分子ポリマーであって、ここでRは水酸基、一価及び/又は機能的に置換されたC1〜C6炭化水素基、例えばメチル基、メトキシ基若しくはエトキシ基又はフェニル基、一般的にはメチル基である。
当業者によって理解されるように、上で定義された「MQシリコーン樹脂」は、Dユニット及び/又はTユニットの限定的な量が含まれていてもよく、しかしながら、「MQシリコーン樹脂」という用語によって、少なくとも80モル%の樹脂分子はMユニットとQユニットとを含む樹脂と解釈される。上で定義された「MTシリコーン樹脂」は、Dユニット及び/又はQユニットの限定的な量を含んでもよく、しかしながら、「MTシリコーン樹脂」という用語によって、少なくとも80モル%の樹脂分子はMユニットとTユニットとを含む樹脂と解釈される。さらに、上で定義された「Tシリコーン樹脂」は、Dユニット、及び/又はMユニット、及び/又はQユニットの限定的な量を含んでもよく、しかしながら、「Tシリコーン樹脂」という用語によって少なくとも80モル%の樹脂分子はTユニットを含む樹脂と解釈される。同様に、上で定義された「DTシリコーン樹脂」とは、Mユニット及び/又はQユニットの限定的な量が含まれていてもよく、しかしながら、「DTシリコーン樹脂」という用語によって、少なくとも80モル%の樹脂分子はDユニットとTユニットとを含む樹脂と解釈される。
さらに、上で定義された「MQシリコーン樹脂」、「MTシリコーン樹脂」、「Tシリコーン樹脂」及び「DTシリコーン樹脂」は一般的には固体であって、平均分子量1,000〜20,000g/mol、例えば1,000〜10,000g/molを有する。
例えば、組成物は、商業的に入手可能な少なくとも一つの樹脂:SilFormフレキシブル樹脂、Wacker−Belsil(登録商標)PMS MK、及びWacker−Belsil(登録商標)TMS 803、を含んでもよい。
本発明の実施形態において、組成物は、ヘキサメチルジシロキサン(HMDS)、ジメチコーン、シクロペンタシロキサン、C9〜C13イソパラフィン、ミリスチン酸イソプロピル、酢酸エチル、エタノール、及びイソプロパノール、からなる群から選択された溶媒をさらに含んでもよく、例えばヘキサメチルジシロキサン(HMDS)等である。
適用する時に組成物の好ましい分散を許容するので、溶液、つまり溶媒を含む形態で組成物を提供することは有利である。例えば、組成物が適用される表面が皮膚表面であるとき、液体形態での組成物の提供は皮膚表面の輪郭やしわの全てを覆うことを可能にする。皮膚表面の輪郭に適合する連続したコーティングが得られ、その結果、コーティングと皮膚表面との間の総接触領域が大きくなる。この結果、次々とコーティングと皮膚表面との間の高い接着性が得られる。さらに、このように大きい総接触面積を有するコーティングもまたシール効果を提供し、すなわち、コーティングは、例えば細菌のような微小生物が、コーティングと皮膚表面との間に侵入することを防止する。
例えば、本発明の実施形態において、組成物は以下の混合物:1〜50重量%のTシリコーン樹脂、及び/又はDTシリコーン樹脂、及び/又はMQシリコーン樹脂、及び/又はMTシリコーン樹脂、並びに、50〜99重量%溶媒、例えば1〜25重量%のTシリコーン樹脂、及び/又はDTシリコーン樹脂、及び/又はMQシリコーン樹脂、及び/又はMTシリコーン樹脂、並びに75〜99重量%の溶媒、を含んでいてもよい。例えば、組成物は以下の混合物:1〜10重量%のTシリコーン樹脂、及び/又はDTシリコーン樹脂、及び/又はMQシリコーン樹脂、及び/又はMTシリコーン樹脂、並びに、90〜99重量%溶媒、例えば2重量%のTシリコーン樹脂、及び/又はDTシリコーン樹脂、及び/又はMQシリコーン樹脂、及び/又はMTシリコーン樹脂、並びに98重量%の溶媒、を含んでいてもよい。
上述の医療デバイスの接着領域と表面との間の改善された接着性を達成するために、組成物は、有利に以下の混合物:少なくとも1重量%のTシリコーン樹脂、及び/又はDTシリコーン樹脂、及び/又はMQシリコーン樹脂、及び/又はMTシリコーン樹脂、並びに99重量%若しくはそれ未満の溶媒、を含んでもよい。しかしながら、バリア効果もまた望まれる場合、つまり、接着促進剤としての機能に加え、コーティングが表面上の保護層として機能するべき場合(例えば、微小生物と周囲を創傷した皮膚の浸軟から皮膚表面を保護するため)、組成物は少なくとも10重量%のTシリコーン樹脂、及び/又はDTシリコーン樹脂、及び/又はMQシリコーン樹脂、及び/又はMTシリコーン樹脂、並びに90重量%若しくはそれ未満の溶媒の混合物を有利に含んでいてもよい。
本発明の実施形態において、組成物は有利に以下の混合物:1〜25重量%のTシリコーン樹脂、及び/又はDTシリコーン樹脂、及び/又はMQシリコーン樹脂、及び/又はMTシリコーン樹脂、並びに75〜99重量%の溶媒、を含んでいてもよい。それにより、組成物が表面全体によく分布され、表面の輪郭によく適合出来るよう、組成物の粘度は適合されてもよく、これにより、組成物と表面との間の広い接触領域が得られる。
本発明の実施形態において、表面に接触する工程は、スプレー状、ムース状、エアゾール状、フォーム状の組成物を適用する工程、又はブラシ、スティック若しくはローラーによって適用する工程、又はヘラを用いた塗布によって適用する工程、又はスポンジ塗布器によって適用する工程、又は剥離シートによる放出によって適用する工程を含んでいてもよい。
本発明の実施形態において、方法は、表面に接着領域を付着する工程の前に、表面上の組成物を乾燥する工程をさらに含んでもよい。例えば、乾燥工程は、溶媒を蒸発する工程を含んでもよく、その工程の後、組成物の非粘着性コーティングが得られる。
本発明の他の実施形態において、組成物は溶媒を含まなくてもよく、その場合、表面上に組成物の非粘着性コーティングを得るため、組成物は表面上に粉として適用されてもよい。
本発明の実施形態において、医療デバイスは、例えば創傷被覆材、フィルム被覆材、陰圧創傷治療(NPWT)デバイスを一部に含んだフィルム被覆材、固定デバイス、傷治療被覆材、薬剤運搬パッチ又はオストミー(ostomy)デバイスであってもよい。
本発明の実施形態において、表面に接触させる工程は、表面上に組成物の連続したコーティング又はフィルムを提供する工程を含んでもよく、ここで該コーティングが、厚さ/コーティング重量(乾燥重量)が0.01〜30g/m2の範囲、例えば、0.01〜20g/m2、例えば0.01〜10g/m2、例えば、0.05〜5g/m2又は0.1〜1g/m2、例えば0.13g/m2を有する。
本発明の第二の態様において、本発明及びその他の目的は、医療デバイスと表面との間の接着性を高めるために、Tシリコーン樹脂、及び/又はDTシリコーン樹脂、及び/又はMQシリコーン樹脂、及び/又はMTシリコーン樹脂を含む組成物の使用によって達成されるものであって、該組成物は、使用において、医療デバイスと表面との間に、及び、医療デバイスと表面に接触して配置される。
本発明の第三の態様において、本発明とその他の目的は、医療デバイスを表面へ付着するためのキットによって達成され、該医療デバイスは少なくとも一つの接着領域を有しており、該キットは以下:表面と、Tシリコーン樹脂、及び/又はDTシリコーン樹脂、及び/又はMQシリコーン樹脂、及び/又はMTシリコーン樹脂を含む組成物とを接触するための手段、並びに、表面と接着表面との間に、及び表面と接着表面に接触して配置されるように該組成物が該表面に対して付着し、これにより表面に対して医療デバイスを付着することを示す標識、を含む。
本発明の実施形態において、表面に接触するための手段は、例えば組成物を含む容器であってもよく、該容器は、例えばスプレーフラスコであってもよく、又は、該容器は組成物の適用を促進するためにスポンジ塗布器、ブラシ、スティック、若しくはローラーを含んでもよい。
本発明の実施形態において、該キットは、少なくとも一つの接着領域を有する医療デバイスをさらに含んでもよい。例えば接着領域は、ソフトシリコーンゲル接着剤のコーティングを含んでもよい。
本発明の実施例の説明
以下の説明において、本発明は、表面に対する医療デバイスを付着する方法に関して説明されるものであって、ここで、医療デバイスは、少なくとも一つの接着領域に付着する前に、Tシリコーン樹脂、及び/又は、DTシリコーン樹脂、及び/又はMQシリコーン樹脂、及び/又はMTシリコーン樹脂を含む組成物の非粘着性コーティングを初めに提供することにより、表面に付着され、それにより、医療デバイスと表面との間の総接着性を増強する、少なくとも一つの接着領域を含む。
本発明における、表面に対する医療デバイスを付着する方法の実施形態は、このような方法を模式的に図示するフローチャートの図1、並びに、図1の方法に沿って付着される医療デバイスに対する表面の態様を模式的に図示する図2a〜b(横断面図)及び図2c〜e(平面図)に関連して今から説明され、以下の対応する方法を実施する。
最初の工程101は、表面201と、Tシリコーン樹脂、及び/又はDTシリコーン樹脂、及び/又はMQシリコーン樹脂、及び/又はMTシリコーン樹脂を含む組成物とを接触する工程を含み、それにより、図2aで示されるように表面201上に非粘着性コーティング202を提供する。
本発明の実施形態において、組成物は、固体、例え、粉等の形態であってもよく、それにより組成物を適用した後に、直接、非粘着性コーティングを得る。あるいは、さらに後述するように、組成物は溶媒を含んでもよく、このように該組成物は液体混合物、例えば溶液又は懸濁液等であってもよく、該方法が一般的に、さらに溶媒を乾燥工程、例え、蒸発する工程等を含む場合、その工程を経た後に非粘着性コーティングが形成される。
物品が接着手段を含まない限り、対象物や物品が自動的にコーティングに接着することが無いので、本発明により得られたコーティングの非粘着性の特徴がこのようなコーティングを有する表面の取り扱いを促進する。非粘着性コーティングは、それ自体が接着領域を提供したり、接着領域としての機能するものではなく、有利に付着うる接着剤、例えばソフトシリコーンゲル接着剤に対する非粘着性接着促進剤として機能するものと解される。
例えば、本発明の実施形態において、コーティングの表面は、さらに後述されるコーティング重量が5g/m2のコーティングを有するコーティング上で、FINATテストメソッド9ループタックで測定した時、1N未満、例えば、0.1N未満、例えば0.05N未満の表面粘着性であってもよい。
表面は一般的には皮膚表面であってもよいが、例えばポリウレタンフィルム又はフォーム等の重合体物質の任意の表面を含む、第二の医療デバイスが付着される、第一の医療デバイス等の表面上であってもよい。例えばすでに第一の創傷被覆材がある創傷部位の上にソフトシリコーンゲル接着剤を含む第二の創傷被覆材を適用する場合、第二の創傷被覆材のシリコーンゲル接着剤の少なくとも一部は、表面が重合フィルム、例えばポリウレタンフィルム等である第一の創傷被覆材の表面に重なってもよい。ソフトシリコーンゲル接着剤は、皮膚表面に接着しないのと同様、一般的にはポリウレタンフィルムには接着しないので、本発明の方法、つまり、第二の創傷被覆材を付着する前に、本発明の組成物とポリウレタンフィルム(できる限り皮膚表面近傍も)を接触させることによって、接着性を改善するために有利に使用されてもよい。
組成物は、ヘキサメチルジシロキサン(HMDS)、ジメチコーン、シクロペンタシロキサン、C9〜C13イソパラフィン、ミリスチン酸イソプロピル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノールからなる群から選択された溶媒をさらに含んでもよい。例えば、溶媒は、T、DT、MQ及びMTシリコーン樹脂がヘキサメチルジシロキサン(HMDS)に可溶性が高い時は、有利にはHMDSが含まれてもよい。HMDSを用いるさらなる利点は:皮膚から蒸発する時に冷却効果を引き起こさず、迅速な乾燥及びコーティング/フィルムを形成する工程を許容する高い揮発性(例えば、約0.1g/m2のコーティング重量に対して、そのような工程は、一般的に、室温、常圧において20秒以内に完了する)及び、血中において可溶ではないこと、を含んでいる。組成物が溶媒を含む場合、組成物は一般的に、以下の混合物:1〜50重量%のTシリコーン樹脂、及び/又はDTシリコーン樹脂、及び/又はMQシリコーン樹脂、及び/又はMTシリコーン樹脂、並びに、50〜90重量%の溶媒、を含んでもよい。例えば、組成物は、以下の混合物:1〜25重量%のTシリコーン樹脂、及び/又はDTシリコーン樹脂、及び/又はMQシリコーン樹脂、及び/又はMTシリコーン樹脂、並びに75〜99重量%の溶媒、を含んでもよい。例えば、組成物は、以下の混合物:1〜10重量%のTシリコーン樹脂、及び/又はDTシリコーン樹脂、及び/又はMTシリコーン樹脂、及び/又はMQシリコーン樹脂、並びに、90〜99重量%の溶媒、を含むものであってもよく、例えば、2重量%のTシリコーン樹脂、及び/又はDTシリコーン樹脂、及び/又はMQシリコーン樹脂、及び/又はMTシリコーン樹脂、並びに、98重量%の溶媒等であってもよい。
それによって、組成物は、例えばスポンジ塗布器、ブラシ若しくはスティック、又はローラー、又はヘラを用いた塗布、又は剥離シートによる放出等の手段によって適用される液体混合物であってもよく、又は、液体混合物は表面に直接適用されるスプレー、ムース、エアゾール、若しくはフォームの形態であってもよい。
組成物が溶媒を含む場合、組成物は、表面構造及び/又は十分に湿潤した表面に浸透させるために、適用する間、有利には相対的に低粘性を有してもよい。例えば組成物の粘性は0.65〜500mPasの範囲内であってもよい。
例えば皮膚表面の場合、液体混合物の形態を有していれば、Tシリコーン樹脂、及び/又はDTシリコーン樹脂、及び/又はMQシリコーン樹脂、及び/又はMTシリコーン樹脂の組成物の固体粒子が皮膚表面全体及び皮膚の全部の輪郭及び全部の皺へ均等に分布され、それにより、広範な接触表面や、コーティングと皮膚との間の接着性を高めるので、特に有利となりうる。
一般的に、乾燥後のコーティングの厚さ又はコーティング重量は、0.01〜30g/m2の範囲であってもよく、例えば0.01〜20g/m2、例えば0.01〜10g/m2、例えば0.05〜5g/m2、又は0.1〜1g/m2、例えば0.1g/m2であってもよい。
コーティングの形状又は形態は、一般的には図2c〜fで例示するように、与えられた適用例や使用に合わせるために表面上で適合される。一般的に、コーティング領域のサイズは、付着させる医療デバイスの接着領域の与えられたサイズに合うように適合される。図2cは、表面201上の組成物の1つの連続した非粘着性コーティング202(又は層)を示すものであって、一方で、図2dにおいて、コーティング202は、皮膚における開口部214周辺の皮膚表面201上に提供されるものであって、開口部214は、例えば創傷であってもよく、又は、開口部214は、適用される医療デバイスがオストミーデバイスである場合、生体から出っ張っている物体により、その場所に存在してもよい。例えば、創腔、例えば開口部214(もし存在する場合)が、創傷充填剤、例えばフォーム又はガーゼ等で初めに充填されて、続いて開口部が、開口部214周辺の皮膚表面201上のコーティング202に対してフィルム被覆材を付着することによってシールされる場合、医療デバイスはNPWTデバイスであってもよい。図2eは、表面201上のスポット(又は円形領域)の形態のコーティング202を示し、図2fは、表面201上の複数の正方形領域の形態のコーティング202を示す。
図2bで図示された次の工程102において、医療デバイス204の接着領域203は、組成物を含むコーティング202が表面201と接着領域203の間及び表面201と接着領域203と接触して配置されるよう、表面201に対して付着されており、それによって、医療デバイス204と表面201との間の強力な接着を達成している。
医療デバイスの接着領域は、有利にシリコーンゲル接着剤、例えばソフトシリコーン接着剤を含んでいてもよい。本発明者らは、驚くことに、そのようなソフトシリコーン接着剤は、Tシリコーン樹脂、及び/又はDTシリコーン樹脂、及び/又はMQシリコーン樹脂、及び/又はMTシリコーン樹脂を含む組成物に対して優れた接着性を示すことを見出した。例えば、さらに以下で述べるASTM D937及びDIN51580による方法によって測定した場合、ソフトシリコーンゲル接着剤は8〜22mm、例えば12〜17mmの柔軟性を有していてもよい。例えば、最適なソフトシリコーンゲル接着剤は、混合後に架橋して、自己接着性エラストマーを形成する付加硬化性RTV(室温加硫)シリコーン系で構成されることができる。商業的に入手可能なRTV付加硬化性シリコーン樹脂系の例は、2成分系のWacker SilGel 612であり、形成されたエラストマーの接着性の柔軟性と程度が、2成分A:Bの比率を1.0:0.7〜1.0:1.3に変えることで変化させることができる。ソフトシリコーン接着剤の他の例としては、NuSil Techonogy、Carpmejeria、GA、USAのNuSil MED−6340、NuSil MED3−6300及びNuSil MED12−6300、並びに、ダウコーニング コーポレーション、ミッドランド、USAのDow Corning 7−9800がある。
従って、医療デバイスの接着領域に付着する前に、表面上にコーティングを最初に提供することによって、表面上に直接同じ医療デバイスを付着する場合と比較して、医療デバイスと表面との間の改善された接着性が達成される。なぜなら、本発明により非粘着性コーティングと接着領域との間の接着強度と、非粘着性コーティングと表面との間の結合強度が、接着領域と表面(コーティング無し)の間の接着強度よりも両者とも強く、このように本発明のコーティングは被覆材と表面との間の総接着性を増加するためである。
さらに、上で述べたような改善された接着性を達成することに加え、本発明の組成物は、例えば微生物から皮膚を保護するため、又は(傷周辺の)皮膚の浸軟を防ぐために、皮膚の上の保護層として機能してもよい。
本発明の実施形態の組成物は、例えば、SilForm フレキシブル樹脂、Wacker−Besil(登録商標)PMS MK、及びWacker−Besil(登録商標)TMS803からなる群から選択された、少なくとも1つの(商業的に入所可能な)シリコーン樹脂を含んでもよい。上述のように、商業的に入手可能な「フィルム可形成バリア」製品又は「皮膚シール材」製品がいくつか存在し、それは、溶媒蒸発後に重合体コーティングを提供するものであって、例えばヘキサメチルジシロキサン中にアクリルターポリマーを含有するCavilonTM 無刺激バリアフィルム(3M社)やイソプロピルアルコール中にポリビニル/無水マレイン共重合体のブチルエステルを含有するSkin PrepTM(スミス アンド ネフュー)等がある。しかしながら、さらに後述される(表1及び表2参照)比較例で示されるように、接着領域がソフトシリコーンゲル接着剤を含む場合、これらの製品は、増強された接着効果をほとんど又は全く提供しない。なぜなら、請求項1によって定義される組成物を含むこれらの製品無いからである。Wacker−Belsil(登録商標)PMS MKのコーティング(本発明の組成物)をテストした時に108%増加した接着性と比較して、CavilonTM製品は、ポリウレタンフィルム表面とソフトシリコーンゲル接着剤を含む接着領域との間に提供された時には改善された接着性を示さなかった。Skin PrepTM製品は、同じ試験におけるWacker−Belsil(登録商標)TMS 803のコーティング(本発明の組成物)に対する接着性の22%の増加と比較して、皮膚表面とソフトシリコーンゲル接着剤を含む接着領域との間に提供された時に、6%の接着性の増加を示した。
本発明の実施形態において、医療デバイスは、創傷被覆材又はフィルム被覆材であってもよく、例えば本発明の方法において、以下の商業的に入手可能な創傷被覆材のいずれか1つを有利に使用されるものであってもよい:Mepilex(登録商標)、Mepilex(登録商標)lite、Mepilex(登録商標)Border、Mepilex(登録商標)Border lite、 Mepiform(登録商標)、Mepitac(登録商標)、Mefilm(登録商標)、Mepitel(登録商標)One and Avance(登録商標) Film。
さらに、開示された実施形態のバリエーションは、図面、明細書、添付された特許請求の範囲の検討から、クレームされた発明を実施する当業者によって理解されることができ、また、影響されることができる。例えば、Tシリコーン樹脂、及び/又はDTシリコーン樹脂、及び/又はMQシリコーン樹脂及び/又は、MTシリコーン樹脂に加え、組成物はシリコーンポリマー又はシリコーンコポリマーを含んでもよく、例えば、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリジフェニルシロキサン、多面体オリゴシルセスキオキサン(POSS)、修飾POSS、ポリアルキルメチルシロキサン、ポリアクリル酸シロキサン、ポリエーテルシロキサン、若しくはポリエステルシロキサン、ポリウレタンシロキサン、ポリ尿酸シロキサン及びこれらの組み合わせ、又は対応する重合体を含んでもよい。シリコーンポリマー及びシリコーンコポリマーの例としては、ダウコーニング コーポレーション、ミッドランド、USA:FA4001CM(シリコーンアクリレート)又はDow Corning(登録商標)1501液剤(ポリジメチルシロキサン);及びWacker Chimie AG:Belsil(登録商標)P101(シリコーンアクリレート)、Wacker Geniomer(登録商標)(ポリウレタンシロキサン)、Wacker(登録商標)AK等又はそれらの組み合わせがある。組成物は以下の添加物:例えば粘土、滑石、酸化亜鉛等のフィルター、及び/又例えばアロエベラ、シリコーン油等のスキンケア剤、の1又はそれ以上も含むことができる。
他のシリコーン樹脂及びシリコーンポリマー及びシリコーンコポリマーは、溶解シリコーン中で有用な他の溶媒と同様に利用することができる。さらに上で示したように、例えばスプレー、塗装、ローラー、ヘラを用いた塗布、フォーム、繊維材料又は不織布等のようなコーティングを適用するための手段の多くは使用することができる。例えば組成物はペンに充填させることができ、そのペンを使用することによって所望の表面に適用されることができ、又は組成物はスポンジ塗布器、ブラシ、スティック若しくはローラーで適用されてもよく、あるいは、組成物は剥離シート上に最初に被覆され、続いて、所望の表面に対して該被覆された剥離シートを押し付けることで皮膚に転写することができる。上記で挙げた方法は、適切な適用方法の単なる例示であり、本発明の範囲は組成物を適用する手段によって限定されない。
本発明の利点は実験の中で証明されている。
ソフトシリコーンゲル接着剤の柔軟性/浸透度を測定するための方法
ソフトシリコーンゲル接着剤の柔軟性/浸透度を測定するために用いた方法は、ASTM D 937及びDIN 51580に基づくが、後述されるいくつかの工程において逸脱する。図3a〜bは、62.5gの重量を有する円錐体Bを重力によってテスト試料Cに貫入させることによって、接着剤の柔軟性を測定するためのこの改変方法を図示し、該試料は柔軟性が決定されるべき接着剤で作られたものであり、厚さ30mmを有する。テスト試料は、内径60mm、内側の高さが35−40mmを有する円柱状容器を、接着剤で高さ30mmまで満たすことによって得られる。シリコーンゲルをテストする時、未硬化のシリコーンプレポリマーが容器に満たされ、このプレポリマーは容器内で架橋してゲルになる。使用された円錐体は図3に示され、以下の寸法、a=65mm、b=30mm、c=15mm及びd=8.5mmを有する。柔軟性を決定するための方法は、円錐体の先端が、テスト試料Cの表面に丁度触れる点線で示される位置まで低くすることを含んでいる。円錐体Bは重力により円錐体Bが試料Cへ侵入することを許容するために、その時放される。侵入の程度、つまり円錐体がmmでテスト試料に侵入する距離が5秒後に測定され、侵入値Pで表し、それがより大きければ、テスト試料がより柔軟である。ソマー アンド ランジ KG ドイツのペネトロメーターPNR10は本方法で使用された。
ポリウレタン表面上における接着性試験
様々な組成物の接着性の効果は、標準的な方法ASTM D 3330M−02、メソッドFに従い、それぞれの組成物の層で被覆されたポリウレタン表面と、該被覆された表面に付着させたMepiform(登録商標)(ソフトシリコーンゲル接着剤を含むメンリッケヘルスケAB被覆材)の接着領域との間の接着領域の接着力を測定することによって評価された。
比較テストは以下の組成物を用いて行った:
−Cavilon(登録商標)(3Mによる登録)、3つの異なるモノマー:フェニルシリコーン、及びアクリレートターポリマーを含むコポリマー。上記で述べたように、Cavilon(登録商標)は皮膚を保護するために使用される商品である。
−Wacker−Belsil(登録商標)PMS MK(本発明の組成物)、本質的には、以下の構造のモノマーを構成するTシリコーン樹脂:INCI名 ポリメチルシルセスキオキサン(PMS)を有する−(CH3SiO3/2)−。Wacker−Belsil(登録商標)PMS MKは固体(一般的には粉状)、溶媒を含まないシリコーン樹脂である。
−Wacker−Belsil(登録商標)TMS803(本発明の組成物)、INCI名 トリメチルシロキシケイ酸を有する、テトラアルコキシシラン(Qユニット)及びトリメチルエトキシシラン(Mユニット)の共加水分解物で構成するMQシリコーン樹脂。Wacker−Belsil(登録商標)TMS803の化学構造は、多ケイ酸ユニットの三次元ネットワークとして観察することができ、トリメチルシリル基でエンドブロックされる。該樹脂は、残存するエトキシ基及びヒドロキシ基を含みうる。平均分子量は、Qユニットに対するMユニットの比率として正確に調整されることができ、Wacker−Belsil(登録商標)TMS803に対し、その比率は0.66である。Wacker−Belsil(登録商標)TMS803は固体(一般的には粉状)、溶媒を含まないシリコーン樹脂である。
−Wacker−Belsil(登録商標)TMS803及びWacker−Belsil(登録商標)PMS MKの1:1混合物(本発明の組成物);
−ダウコーニングのFA4001 CM、化粧品の結合剤として使用されるアクリル酸とシリコーンの共重合体;
−Wacker Silgel(登録商標)612 30:100 A:B、Wackerより商業的に入手可能なソフトシリコーンゲル接着剤であって、該シリコーンゲルはMepiform(登録商標)等のような創傷被覆材製品のソフトシリコーンゲルとして使用されるものと同様のタイプのシリコーンゲルである。Silgel(登録商標)612は、プラチナ触媒を有する2成分(A及びB、上述)室温加硫(2RV)シリコーンである。
全ての試料は、ヘキサメチルジシロキサン(HMDS)中で2重量%濃度にて準備した。試料はスプレーによってポリウレタンのストリップの片面に適用され、HMDSを蒸発後(室温にて乾燥)、推定コーティング重量0.13g/m2の試料を得た。コートしたストリップは両面接着テープでステンレス鉄プレートに固定し、Mepiform(登録商標)の接着領域は、ストリップ上のコートされた領域に取り付けられた。続いて、Mepiform(登録商標)は90°の角度でストリップから剥がされた。平均必要剥離力、つまり接着力が測定された。試験手順は、それぞれのテストストリップ/試料で繰り返して行った。コーティング有さない比較試験も行った。平均値と標準偏差は、それぞれの試料で10回の測定結果から算出された。
材料は、組成物を有する基材に対しては、23±2℃、相対大気湿度52±2%の条件にて少なくとも4時間置かれ、Mepiform(登録商標)製品に対しては4時間置かれた。
以下の表1に示すように、Tシリコーン樹脂(Wacker−Besil(登録商標)PMS MK)は、フィルム被覆材(Mepiform(登録商標))とPUフィルムの間の接着性を有意な改善を許容し(108%)、MQシリコーン樹脂(Wacker−Belsil(登録商標)TMS803)、並びにTシリコーン樹脂(Wacker−Besil(登録商標)PMS MK)及びMQシリコーン樹脂(Wacker−Belsil(登録商標)TMS803)の1:1混合物もまた、リファレンスPUフィルム(コーティング無し)とフィルム被覆材(Mepiform(登録商標))間を計測した接着力と比較して、同様に有意に接着性を改善した。対照的に、Cavilion(登録商標)、ダウコーニング(登録商標)FA4001、及びWacker Silgel(登録商標)612 30:100 A:Bを用いたプレコーティングは、同様に測定した接着性において、改善又は実質上の減少も示さない。よって、これらの実験は、本発明のクレームされた技術的効果を明確に説明する。
Figure 0006345187
健常ボランティア被験者における皮膚表面の前処理有り及び無しの接着性被覆材の剥離力を評価するための研究
本研究は、皮膚表面の前処理有り及び前処理無しの条件で、Safetac(登録商標)接着技術を利用する被覆材製品(Mepilex(登録商標)Border等)、つまり、ソフトシリコーンゲル接着剤を含む接着領域を有する被覆材の接着性を決定するためにデザインされた。本研究は、非処理の皮膚に対する接着性と比較した、2製品(HMDS中2%のWacker−Belsil(登録商標)TMS 803、及びSkinPrepTM)を用いて前処理された皮膚に対するMepilex(登録商標)Border被覆材の接着性の被験者内比較である。試験部位は腰背部であった。3つの試験部位は、3つの試験条件;Wacker−Belsil(登録商標)TMS803前処理、SkinPrepTM前処理、前処理無し、に該当する腰背部と一致した。12.5cm×2.5cmのストリップの被覆材は、皮膚前処理後1〜2分間均一圧力をかけ、デュプリケイトにて腰背部に同様に垂直に並列に並べた。被覆材は特別にデザインされたデバイスを用いてさらに60分後に剥離され、被覆材除去の剥離力が測定された。デバイスは、皮膚表面に対して角度135°、接触速度25mm毎秒にて、試験ストリップが皮膚表面から剥離されるために必要な力を測定した。試験は、21〜23℃の間に維持された温度を有する部屋で実施された。
研究の結果は、皮膚表面の前処理によって、除去するために必要とされる力が変わったことを示す。結果は以下の表2に要約される。
Figure 0006345187
Wacker−Belsil(登録商標)TMS803で前処理した部位の平均値は、SkinPrepTM 前処理した部位及び前処理無しの部位よりも高かった。Wacker−Belsil(登録商標)TMS803で前処理した平均値は、前処理無しの部位よりも約22%高く、皮膚に対する接着性がより高いことを示している。対照的に、SkinPrepTMで前処理したものは、約6%の増加のみであった。
多重比較手順(チューキーHSD)を使用した統計解析は、Wacker−Belsil(登録商標)TMS803で前処理した部位における接着性がSkinPrepTMで前処理した部位(p=0.0001)、及び前処理無しの部位(p<0.0001)よりも有意に高いことを示した。さらに、SkinPrepTMで前処理した部位及び、前処理しなかった部位において、接着性の有意な違いはなかった。
要するに、本研究の結果は、Wacker−Belsil(登録商標)TMS803を用いた皮膚表面の前処理は、Safetac(登録商標)の接着性の増加を導くことを示す。この結果は、適用後1時間におけるSafetec(登録商標)の除去の増加した剥離力増加による。この増加は、非処理の皮膚の部位と比較して、平均値を基準に約22%であり、統計的に有意であった(p<0.0001)。対照的に、SkinPrepTMの適用は、非処理の皮膚の部位と比較して、平均値を基準により小さい約6%の増加を導いた。SkinPrepTMで前処理した部位と、前処理を行っていない部位における接着性の違いは、統計的に有意ではなかった(p=0.4106)。
コーティング表面の粘着度の測定方法
表面粘着度は、FINATテストメソッド9(バージョン2009)ループ粘着測定によって測定した。フォレックスイメージング社のOHフィルムX−475、技術番号 3470.0.440は、組成物がコートされた基材として使用された。異なる組成物が、HMDS中で15重量%に調整され、溶媒(HMDS)を乾燥後、平均測定コーティング重量約5g/m2が得られ、50μmシメックスコーターを用いてドローダウンが調整された。溶媒は、100℃に熱したプレート上で2分間初めにフィルムに載せることによって乾燥され、その後、被覆されたフィルムは、ループ粘着測定前に24時間保存された。
テストされたそれぞれの組成物に対する測定された接着(最大)力(N)、つまり、表面粘着力は、以下の表3に示される。表3に示されるように、クレームされた発明の範囲内の全てのテストされた組成物、例えばWacker−Belsil(登録商標)PMS MK、Wacker−Belsil(登録商標)TMS803、及びWacker−Belsil(登録商標)PMS MKとWacker−Belsil(登録商標)TMS803の1:1混合物は、測定された接着力を有さず、つまり、リファレンスの非処理表面と同様であって、一方、BIO−PAS(登録商標)7−4600(ダウコーニング社より商業的に入手可能なシリコーン接着剤)を用いたコーティングは、約9Nの測定された接着力を有する。
Figure 0006345187
可溶性試験
ヘキサメチルジシロキサンン(HMDS)中におけるWacker−Belsil(登録商標)PMS MK(T−シリコーン樹脂)、Wacker−Belsil(登録商標)TMS803(MQ−シリコーン樹脂)及びSilForm フレキシブル樹脂(MT−シリコーン樹脂)の可溶性が調べられた。それぞれの固体樹脂は、HMDS溶液に加えられ、得られる混合物は、スピードミキサーを使用して2分間室温で撹拌され、その後一晩室温で保存された。得られる混合物は、続いて視覚的に調べられ、その結果が以下の表4に示される。表4の「可溶」とは、透明かつ、沈殿を有さない液体を意味するものと解される。
Figure 0006345187

Claims (20)

  1. 医療デバイス(204)を表面(201)へ付着する方法であって、前記医療デバイスは、少なくとも一つの接着領域(203)を有し、前記方法は以下:
    −前記表面と、Tシリコーン樹脂、及び/又はDTシリコーン樹脂、及び/又はMQシリコーン樹脂、及び/又はMTシリコーン樹脂を含む組成物とを接着し(101)、前記樹脂(単数又は複数)が、シリコーン骨格及び酸素原子を有する三次元的に架橋されたポリシロキサンであって、それにより、前記表面上に非粘着性コーティングを提供する工程;及び
    前記組成物が前記表面と前記接着領域の間、及び前記表面と前記接着領域と接触するように配置されるように、前記表面に前記接着領域を付着し(102)、それによって、医療デバイスを前記表面に付着する工程
    を含む方法。
  2. −前記Tシリコーン樹脂が、一般式RSiO3/2を有するTユニットを含み;
    −前記DTシリコーン樹脂が、一般式R2SiO2/2を有するDユニット、及び、一般式RSiO3/2を有するTユニットを含み、前記DTシリコーン樹脂中のR基の数とSi原子の数の割合が1.0< R:Si 1.7あって;
    −前記MQシリコーン樹脂が、一般式R3SiO1/2を有するMユニット、及び、一般式SiO4/2を有するQユニットを含み、Mユニットの数Qユニットの数に対する割合が0.5〜2あって;
    −前記MTシリコーン樹脂が、一般式R3SiO1/2を有するMユニット、及び、一般式RSiO3/2を有するTユニットを含み、Mユニットの数Tユニットの数に対する割合が0.4〜1.8あって;
    前記R基が、ヒドロキシ基、並びに/あるいは、一価若しくは機能的に置換されたC1〜C6炭化水素基、例えば、メチル基、フェニル基、及び/又はメトキシ基、若しくはエチル基等である、
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記組成物が、MQシリコーン樹脂を含み、少なくとも80モル%の樹脂分子がMユニット及びQユニットを含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記組成物がDTシリコーン樹脂を含み、少なくとも80モル%の樹脂分子がDユニット及びTユニットを含む、請求項1又は2に記載の方法。
  5. 前記組成物がTシリコーン樹脂を含み、少なくとも80モル%の樹脂分子がTユニットを含む、請求項1又は2に記載の方法。
  6. 前記組成物がMTシリコーン樹脂を含み、少なくとも80モル%の樹脂分子がMユニット及びTユニットを含む、請求項1又は2に記載の方法。
  7. 前記組成物が、ヘキサメチルジシロキサン(HMDS)、ジメチコーン、シクロペンタシロキサン、C9〜C13イソパラフィン、ミリスチン酸イソプロピル、酢酸エチル、エタノール、及びイソプロパノールからなる群より選択される溶媒をさらに含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記組成物が、
    1〜50重量%の前記Tシリコーン樹脂、及び/又は前記DTシリコーン樹脂、及び/又は前記MQシリコーン樹脂、及び/又はMTシリコーン樹脂;及び
    50〜99重量%の前記溶媒
    の混合物を含む、請求項7に記載の方法。
  9. 前記Tシリコーン樹脂、及び/又は前記DTシリコーン樹脂、及び/又は前記MQシリコーン樹脂、及び/又は前記MTシリコーン樹脂が、1000〜20000g/molの範囲の平均分子量を有する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記方法が、前記表面に前記接着領域を付着する工程の前に、前記表面上の前記組成物を乾燥する工程をさらに含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記表面が、皮膚表面である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記医療デバイスが被覆材である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記少なくとも1つの接着領域が、8〜22mm柔軟性を有するソフトシリコーンゲル接着剤を含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記表面に接触する前記工程が、スプレー状、ムース状、エアゾール状、フォーム状の前記組成物、又は、スポンジ塗布器によって、ブラシによって、スティックによって、ヘラを用いた塗布によって、若しくは剥離シートによる放出によって前記組成物を適用する工程を含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記表面に接触する前記工程が、前記表面上に前記組成物の連続したコーティング又はフィルムを提供する工程を含み、前記コーティング又はフィルムが、0.01〜30g/m2の範囲のコーティング重量を有する、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記DTシリコーン樹脂中のR基の数とSi原子の数の割合が、1.0< R:Si <1.4である、請求項2〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記MQシリコーン樹脂が、一般式R 3 SiO 1/2 を有するMユニット、及び、一般式SiO 4/2 を有するQユニットを含み、Mユニットの数のQユニットの数に対する割合が、0.5〜1.5である、請求項2〜16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 前記MTシリコーン樹脂が、一般式R 3 SiO 1/2 を有するMユニット、及び、一般式RSiO 3/2 を有するTユニットを含み、Mユニットの数のTユニットの数に対する割合が、0.4〜1.3である、請求項2〜17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 前記少なくとも1つの接着領域が、12〜17mmの柔軟性を有するソフトシリコーンゲル接着剤を含む、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 医療デバイスと表面との間の接着性を増加するための、Tシリコーン樹脂、及び/又はDTシリコーン樹脂、及び/又はMQシリコーン樹脂、及び/又はMTシリコーン樹脂を含む組成物の使用であって、ここで前記医療デバイスが接着領域を有し、ここで前記組成物が非粘着性コーティングを形成することができるものであって、ここで使用において、前記組成物が、前記医療デバイスの前記接着領域と前記表面との間、及び、前記医療デバイスの前記接着領域と前記表面に接触して配置される、使用。
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