JP6344445B2 - 車両のハーネス配索構造 - Google Patents
車両のハーネス配索構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6344445B2 JP6344445B2 JP2016187767A JP2016187767A JP6344445B2 JP 6344445 B2 JP6344445 B2 JP 6344445B2 JP 2016187767 A JP2016187767 A JP 2016187767A JP 2016187767 A JP2016187767 A JP 2016187767A JP 6344445 B2 JP6344445 B2 JP 6344445B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- harness
- engine
- drive shaft
- diameter portion
- rear surface
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
Description
本発明は、エンジンと、当該エンジンの後面に支持されて当該エンジンの後方において左右方向に延びるドライブシャフトとを備えた車両のエンジンルームに設けられて、前記ドライブシャフトよりも下方の位置から当該ドライブシャフトよりも上方の位置まで延びる車両のハーネス配索構造に関する。
従来より、エンジンの周囲には、センサ等に接続された各種のハーネスが配索されている。
また、エンジンの側方にドライブシャフトが配置された車両では、エンジンとドライブシャフトとの間にハーネスが配索されたものがある。例えば、特許文献1には、オイルパンに取り付けられたオイルレベルセンサから延びるハーネスが、エンジンとドライブシャフトとの間に配索されたものが開示されている。
ここで、このようにエンジンとドライブシャフトとの間にハーネスを配索する場合、ハーネスがドライブシャフトと干渉するおそれがある。
これに対して、特許文献1では、オイルパンの一側面に凹部を設けるとともに、エンジン本体のうちこの凹部の上方に位置する部分の後面に段部が形成されており、この凹部の内側と段部の前側部分とを通るようにハーネスを配置して、ハーネスがドライブシャフトからより遠い位置を通ってドライブシャフトとエンジンとの間を通過するように構成されている。
特許文献1の構成では、オイルパンの一側面に凹部が設けられているとともにエンジン本体に段部が形成されることでハーネスとドライブシャフトとの干渉が抑制されるようになっている。そのため、この構成では、前記干渉の回避のために、エンジン性能により決定されるエンジンの形状を大幅に改変する必要が生じてしまう。
本発明は、前記のような事情に鑑みてなされたものであり、エンジンの形状の大幅な改変を不要としつつ、ドライブシャフトとハーネスとの干渉を抑制することができる車両のハーネス配索構造を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は、エンジンと、当該エンジンの後面に支持されて当該エンジンの後方において左右方向に延びるドライブシャフトとを備えた車両のエンジンルームに設けられて、前記ドライブシャフトよりも下方の位置から当該ドライブシャフトよりも上方の位置まで延びるハーネスの配索構造であって、前記ドライブシャフトは、車両の左右両端に設けられた車輪間にわたって左右方向に延びており、前記エンジンの後面と対向するシャフト本体を備え、前記シャフト本体は、前記エンジンの後面に支持される部分を含む大径部と、当該大径部から左右方向の一方側に延びて当該大径部よりも径の小さい小径部とを備え、前記ハーネスは、前記エンジンの下部のうち前記シャフト本体よりも下方且つ前記大径部よりも左右方向の一方側の位置から左右方向の他方側に向かって前記小径部の下方の所定の位置まで延びる部分と、この所定の位置から前記小径部と前記エンジンの後面のうちの前記小径部と対向する部分との間を通って前記小径部の上方となる位置まで延びる部分と、この小径部の上方となる位置から左右方向の他方側に向かって前記大径部の上方となる位置まで延びる部分とを含むように配索されていることを特徴とする車両のハーネス配索構造を提供する(請求項1)。
この構成によれば、ドライブシャフトの最小径部とエンジンの後面との間であって、ドライブシャフトとエンジンの後面との離間距離が比較的長い部分においてハーネスがドライブシャフトを上下方向に通過する。そのため、ハーネスを通すためにエンジンの形状の大幅な改変(例えば、エンジンに凹部を設けること)を不要にしつつ、ハーネスとドライブシャフトとの干渉を抑制することができる。
具体的には、この構成によれば、エンジンの後面に固定される比較的径の大きい部分ではなくこれよりも径の小さい部分とエンジンの後面との間であって、ドライブシャフトとエンジンの後面との離間距離が比較的長い部分において、ドライブシャフトを上下方向に通過するようにハーネスが配索される。そのため、ハーネスを通すためにエンジンの形状の大幅な改変を不要にしつつ、ハーネスとドライブシャフトとの干渉を抑制することができる。
前記構成において、前記ドライブシャフトの大径部は、左右方向について前記エンジンの後面の中央よりも一方側寄りの位置に配置されており、前記ドライブシャフトの小径部は、前記大径部から左右方向の他方側に延びており、前記ハーネスは、左右方向について前記エンジンの後面の中央よりも他方側寄り且つ前記ドライブシャフトよりも下方となる位置に設けられたセンサに接続されており、当該センサから左右方向の一方側に延びた後、前記小径部のうち前記大径部に近接した部分と前記エンジンの後面のうちのこの大径部に近接した部分と対向する部分との間を通って上方に延びるように配索されているのが好ましい(請求項2)。
この構成によれば、ハーネスとドライブシャフトとの干渉を抑制しつつ、ドライブシャフトの上方に配索されるハーネスの長さを短くすることができる。そのため、ドライブシャフトの上方にエンジンの排気系が設けられる場合においてハーネスに加えられる熱害を小さく抑えることができる。
前記構成において、前記小径部の径は、前記ドライブシャフトの径のうち最も小さい値に設定されているのが好ましい(請求項3)。
この構成によれば、より確実にハーネスとドライブシャフトとの干渉を抑制できる。
前記構成において、前記エンジンの後面と前記ドライブシャフトとの間に、前記ドライブシャフトを支持するマウントブラケットが配置されており、当該マウントブラケットと前記エンジンの後面との間且つ前記ドライブシャフトよりも上方となる位置に、左右方向に延びて前記ハーネスを支持可能なハーネス支持部材が配置されており、前記ハーネスは、前記ハーネス支持部材に支持されることで、前記ドライブシャフトよりも上方の位置において、前記マウントブラケットと前記エンジンの後面のうちの前記マウントブラケットと対向する部分との間を通って左右方向に延びるように配索されているのが好ましい(請求項4)。
この構成によれば、マウントブラケットとエンジンの後面との間をハーネスを配索しながら、ハーネスが振動等によってマウントブラケットと干渉するのを抑制することができる。
前記構成において、前記マウントブラケットは、前記ハーネス支持部材の直上で前記エンジンの後面に固定される上側固定部を有し、前記ハーネス支持部材は、前記マウントブラケットの上側固定部から左右方向に離間した位置で前記エンジンの後面に締結部材で固定されているのが好ましい(請求項5)。
この構成によれば、ハーネス支持部材をエンジンの後面に取り付けるあるいは取り外す場合であって、締結部材をエンジンの後面に螺合あるいは螺合を解除する場合に、ハーネス支持部材をマウントブラケットとエンジンの後面との固定部分(上側固定部、あるいは、これを固定するエンジンの一部分)に当接させることでハーネス支持部材が回転するのを規制することができる。従って、ハーネス支持部材の取付作業あるいは取り外し作用を容易に行うことができる。
また、本発明は、エンジンと、当該エンジンの後面に支持されて当該エンジンの後方において左右方向に延びるドライブシャフトとを備えた車両のエンジンルームに設けられて、前記ドライブシャフトよりも下方の位置から当該ドライブシャフトよりも上方の位置まで延びるハーネスの配索構造であって、前記エンジンの後面と前記ドライブシャフトとの間に、前記ドライブシャフトを支持するマウントブラケットが配置されており、前記ドライブシャフトは、前記マウントブラケットに支持される部分を含む大径部と、当該大径部から左右方向の一方側に延びて当該大径部よりも径の小さい小径部とを備え、前記ハーネスは、前記小径部の下方となる位置から当該小径部と前記エンジン後面のうちの前記小径部と対向する部分との間を通って前記ドライブシャフトの中心軸よりも上方となる位置まで上方に延びた後、前記マウントブラケットと前記エンジンの後面のうちの前記マウントブラケットと対向する部分との間を通って左右方向の他方側に延びるように配索されていることを特徴とする車両のハーネス配索構造を提供する(請求項6)。
この構成によっても、ハーネスを通すためにエンジンの形状の大幅な改変を不要にしつつ、ハーネスとドライブシャフトとの干渉を抑制することができる。
具体的には、ドライブシャフトの中心軸と対向する位置では、ドライブシャフトの前面がエンジンの後面に最も近接しており、これらの間の距離は最も小さくなる。これに対して、この構成では、ハーネスが、比較的径の小さい小径部においてこの中心軸を通過するように配索され、この中心軸を通過した後において大径部側に延びるように配索されている。そのため、エンジンの形状を変更することなく、ハーネスとドライブシャフトとの離間距離を確保してこれらの干渉を抑制することができる。
しかも、この構成では、ハーネスが、後面にドライブシャフトを支持するマウントブラケットとエンジンの後面との間を通って大径部側に延びるように配索されている。すなわち、ハーネスとドライブシャフトとの間にマウントブラケットが介在するように構成されている。そのため、ハーネスとドライブシャフトとの干渉をより確実に抑制することができる。
前記構成において、前記エンジンは、シリンダブロックと、当該シリンダブロックの下方に配設されるオイルパンとを有し、前記シリンダブロックの下端部の後面には、凹部が形成されており、前記ハーネスは、前記凹部と対向する位置を通るように配索されているのが好ましい(請求項7)。
この構成によれば、エンジンの形状を大きく変更することなく、ハーネスをよりドライブシャフトから離間させることができ、これらの干渉をより確実に抑制できる。
前記構成において、前記シリンダブロックは、アッパブロックと、当該アッパブロックの下方に設けられてこのアッパブロックに締結されるロアブロックとを有し、前記凹部は、前記アッパブロックと前記ロアブロックとの締結部分の下方に位置して当該ブロックどうしを締結する際に工具が差し込まれる部分であるのが好ましい(請求項8)。
このようにすれば、ハーネスを配索するために別途凹部を設ける必要がなく、エンジンの形状の改変を不要としつつ、ハーネスをよりドライブシャフトから離間した位置に配索することができる。
以上説明したように、本発明の車両のハーネス配索構造によれば、エンジンの形状の大幅に改変することなく、ドライブシャフトとハーネスとの干渉を抑制することができる。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る車両のハーネス配索構造が適用されたエンジン1の周辺を示した概略後面図である。図2は、図1に示す状態から、ドライブシャフト20およびマウントブラケット30を取り外した状態を示した概略後面図である。図3は、図1のIII−III線における切断部端面図である。
図1は、本発明の第1実施形態に係る車両のハーネス配索構造が適用されたエンジン1の周辺を示した概略後面図である。図2は、図1に示す状態から、ドライブシャフト20およびマウントブラケット30を取り外した状態を示した概略後面図である。図3は、図1のIII−III線における切断部端面図である。
エンジン1は、車両に形成されたエンジンルーム100内に配置されており、車両の駆動源等として利用される。図1に示したエンジン1は、4つの気筒1aが一列に並ぶように形成された直列4気筒エンジンであり、エンジンルーム100内に横置き(車幅方向に沿って気筒2が並ぶように配置)されている。なお、図1には、気筒1aが形成されるシリンダブロック7と、その下方に配置されるオイルパン4とのみを示しており、その他のシリンダヘッドや排気通路等の各種部品についての図示は省略している。以下では、この車幅方向を左右方向といい、図1の右、左をそれぞれ単に右、左という。
シリンダブロック7は、アッパブロック2と、これの下方に配設されてアッパブロック2に締結されるロアブロック3とを有している。オイルパン4は、ロアブロック3に締結されている。なお、図1等において、符号4dは、オイルパン4内のオイルをエンジン本の各部に圧送するためのオイルポンプであり、シリンダブロック7の後面7rに固定されている。
エンジン1の後方には、ドライブシャフト20が左右方向に延びるように配置されている。ドライブシャフト20は、全体として左右方向に延びる略円柱状を有している。
本明細書では、エンジン1と、ドライブシャフト20との並び方向を前後方向といい、エンジン1側を前側、ドライブシャフト20側を後側として説明する。なお、この前、後は、車両前後方向の前、後と必ずしも一致していなくてもよい。
ドライブシャフト20は、エンジン1の出力を車輪に伝達するための部材であり、デファレンシャルギア(不図示)に接続されるとともに、その左右両端において車輪(不図示)に接続されている。
ドライブシャフト20は、シリンダブロック7の後面7r(エンジン1の後面1r)と対向する部分を構成するシャフト本体22と、シャフト本体22から左側に延びてデファレンシャルギアに接続される部分21と、シャフト本体22から右側に延びて車輪に接続される部分23とを備えている。
図1等に示すように、シャフト本体22の径は、左右方向について変化しており、シャフト本体22は、左右中央よりも右側に位置して径の大きい大径部20aと、大径部20aの左端部から左側に延びて大径部20aよりも径の小さい小径部20bとで構成されている。より詳細には、ドライブシャフト20のシリンダブロック7の後面7rと対向する部分のうち左右方向の中央よりも右側寄りの位置から右端までの部分が大径部20aを構成しており、これよりも左側の部分が小径部20bを構成している。
また、大径部20aは、ボールジョイント部22と、ボールジョイント部22から左側に延びて後述するようにシリンダブロック7に固定される被支持部25とで構成されている。被支持部25の径は、小径部20bの径よりも大きく、ボールジョイント部22の径よりも小さい寸法に設定されている。
小径部20bの径は、左右方向で一定である。また、本実施形態では、小径部20bの径は、ドライブシャフト20全体の径のうち最も小さい値に設定されており、ドライブシャフト20のうち径が最も小さい最小径部を構成している。
ドライブシャフト20は、マウントブラケット30を介してシリンダブロック7の後面7rに支持されている。より詳細には、ドライブシャフト20は、大径部20aの左側部分を構成する被支持部25がマウントブラケット30を介してアッパブロック2の後面2rおよびロアブロック3の後面3rに支持されることで、シリンダブロック7に支持されている。
図1および図3に示すように、マウントブラケット30は、シリンダブロック7の後面7rに締結される本体部31と、本体部31の後面に締結される押さえ部32とを有している。
マウントブラケット30の本体部31は、アッパブロック2の後面2rの下部からロアブロック3の後面3rの下端部にわたって延びる形状を有し、その上端部および下端部においてこれら後面2r,3rに固定されている。本実施形態では、マウントブラケット30の本体部31は上端部を頂点とする略二等辺三角形状を有しており、その3つの頂部においてこれら後面2r,3rに締結されている。
図3に示すように、マウントブラケット30の本体部31の後面には略半円径の断面を有する凹部31gが形成されている。
マウントブラケット30の押さえ部32は、上下方向に延びる板状部材であり、その上端部および下端部においてマウントブラケット30の後面に締結されている。マウントブラケット30の上下中間部分には後方に膨出する膨出部32gが形成されている。この膨出部32gの内周面は前記凹部31gの内周面と前後方向で対称となるような半円形を有しており、マウントブラケット30の本体部31に押さえ部32が固定された状態で、膨出部32gと凹部31gとの間には略円形断面の空間が形成される。
ドライブシャフト20は、これら膨出部32gと凹部31gとの間に形成された空間に被支持部25が配置されることでマウントブラケット30に支持される。具体的には、被支持部25の前部がマウントブラケット30の本体部31の凹部31gに挿入されている状態で、押さえ部32が被支持部25の後方から本体部31に取り付けられて押さえ部32と本体部31とが締結されることで、被支持部25ひいてはドライブシャフト20は、本体部31と押え部32とにより挟持される。
なお、図3に示すように、被支持部25とマウントブラケット30(膨出部32gおよび凹部31g)との間には、被支持部25が内側に挿通される円筒形のベアリング90が配置されており、マウントブラケット30は、ベアリング90を介して被支持部25ひいてはドライブシャフト20を回転可能に支持する。
オイルパン4の底面4aには、オイルパン4内のオイルの貯留量を検出するためのオイルレベルセンサ5が取り付けられている。本実施形態では、オイルパン4の底面4aの左端部付近にオイルレベルセンサ5が取り付けられている。
オイルレベルセンサ5にはハーネス10が接続されている。このハーネス10は車両に別途設けられたECUに接続されている。
ここで、ECUは、エンジンルーム100内において比較的上方の位置に配置されており、ハーネス10はオイルレベルセンサ5からドライブシャフト20を超えて上方に延びるように配索されている。
本実施形態では、ハーネス10は、第1ハーネスブラケット41、第2ハーネスブラケット42、第3ハーネスブラケット43(ハーネス支持部材)、第4ハーネスブラケット44によって、オイルレベルセンサ5から上方に延びるように支持されている。
図1に示すように、第1ハーネスブラケット41は、オイルパン4に固定されている。第1ハーネスブラケット41は、オイルレベルセンサ5の右側に設けられて、オイルパン4の底面4aと側面4bとに渡って延びている。具体的には、第1ハーネスブラケット41は、オイルレベルセンサ5の近傍から右側に延びた後、オイルパン4の底面4aの左右中央付近で上方に延びる形状を有している。
ハーネス10は、この第1ハーネスブラケット41によって支持されることで、オイルレベルセンサ5からオイルパン4の底面4aに沿って略水平に右側に延びた後、オイルパン4の左右中央付近で上方に向かうように配索される。
第2ハーネスブラケット42は、ロアブロック3に固定されている。第2ハーネスブラケット42は、第1ハーネスブラケット41の上方に配置されており、第1ハーネスブラ
ケット41から上方に延びるハーネス10を、さらに上方に延びるように支持している。
ケット41から上方に延びるハーネス10を、さらに上方に延びるように支持している。
ここで、第2ハーネスブラケット42は、ドライブシャフト20の左右方向の略中央部分であって小径部20bの一部と対向する位置、詳細には、小径部20bのうち大径部20aに近接した部分と対向する位置に設けられている。従って、ハーネス10は、小径部20bのうち大径部20aに近接した部分とエンジン本体1の後面との間を通って上下方向に延びるように配索される。
本実施形態では、ハーネス10は、小径部20bよりも上方となる位置に到達するまで、小径部20bとエンジン本体1の後面との間を通るように配索されており、ハーネス10は、この小径部20bにおいてドライブシャフト20を通過するようになっている。
このように、本実施形態では、ハーネス10は、オイルパン4の底面4aのうち左右中央よりも左寄りの位置から右側に延びた後、上方に向かい、小径部20aとシリンダブロック7の後面7rとの間を通ってドライブシャフト20よりも上方の位置まで延びるように配索されている。
第3ハーネスブラケット43は、アッパブロック2に固定されている。第3ハーネスブラケット43は、ドライブシャフト20よりも上方の位置に配置されており、ドライブシャフト20を通過した後のハーネス10を支持する。
第3ハーネスブラケット43は、第2ハーネスブラケット42の右斜め上側に位置して上下方向に延びる第1支持部43aと、この第1支持部43aの上端から右側に延びる第2支持部43bと、第2支持部43bの上縁から上方に延びる被取付部43cとを有している。
第1支持部43aは、マウントブラケット30よりも左側であってマウントブラケット30の本体部31の左縁に近接した位置に設けられており、ドライブシャフト20よりも上方の位置からマウントブラケット30の上端よりも下方の位置まで延びている。
第2支持部43bは、ドライブシャフト20よりも上方の位置において、マウントブラケット30とアッパブロック2の後面2rとの間を通ってマウントブラケット30よりも右側の位置まで延びている。
本実施形態では、図3に示すように、第2支持部43bは、マウントブラケット30の上端部とアッパブロック2の後面2rとが締結される部分の直下方を通って左右方向に延びている。
具体的には、アッパブロック2の後面2rには、後方に突出するマウント取付部2aが形成されている。一方、マウントブラケット30の本体部31の上端部には、マウント取付部2aに固定される上側固定部31aが形成されている。これらマウント取付部2aと上側固定部31aとにはそれぞれボルト孔が形成されており、これらボルト孔に共通のボルトが螺合することでマウントブラケット30の上端部とアッパブロック2の後面2rとが締結される。そして、第2支持部43bは、マウント取付部2aの直下方に配置されている。
このように構成された第2ハーネスブラケット43に支持されることで、ハーネス10は、ドライブシャフト20の上方に抜けた後、第1支持部43aの下端部に向かって右斜め上方に延び、その後、マウントブラケット30の本体部31の左縁に近接した位置で上方に延び、さらにその後、マウントブラケット30とアッパブロック2の後面2rとの間を通ってマウントブラケット30よりも右側の位置まで右方に延びるように配索される。なお、本実施形態では、図1のように、ハーネス10は、第2ハーネスブラケット42と第3ハーネスブラケット43との間において所定量撓んだ状態で配索されている。
第3ハーネスブラケット43の被取付部43cは、アッパブロック2に固定される部分である。この第3ハーネスブラケット43の被取付部43cは、マウントブラケット30から右側に離間した位置に配置されており、この位置でアッパブロック2に固定されている。図1に示した例では、第3ハーネスブラケット43の被取付部43cは、マウントブラケット30の本体部31の右縁に近接する位置で上下方向に延びるように配置されている。
この第3ハーネスブラケット43の被取付部43cは、アッパブロック2の後面2rにボルト(締結部材)43dにより締結されており、これにより第3ハーネスブラケット43がアッパブロック2に固定されている。具体的には、第3ハーネスブラケット43の被取付部43cの上端にはその表裏を貫通する貫通孔が形成されており、アッパブロック2の後面2rのうちこの貫通孔と対向する部分にはボルト孔が形成されている。第3ハーネスブラケット43は、ボルト43dが前記貫通孔に挿通された状態で前記ボルト孔に螺合されることで、アッパブロック2に固定される。
ここで、前記のように、第2支持部43bは、マウント取付部2aの直下方を通って左右方向に延びている。そのため、マウント取付部2aを第3ハーネスブラケット43の回り止めとして機能させることができ、第3ハーネスブラケット43をアッパブロック2に固定する作業を容易に行うことができる。
具体的には、右ねじのボルト43dを用いて前記固定を行う際には、第3ハーネスブラケット43の被取付部43cの貫通孔とアッパブロック2のボルト孔にボルト43dを挿通して時計回りに回転させるが、このとき、第3ハーネスブラケット43も一緒に回転してしまうと、ボルト43dをボルト孔に螺合させにくい。これに対して、本実施形態では、第3ハーネスブラケット43が回転しようとしても、マウント取付部2aと当接することでその回転が規制される。そのため、ボルト43dの螺合作業を容易に行うことができる。なお、ボルト43dが左ねじの場合は、このボルト43dの螺合を解除する際にマウント取付部2aを第3ハーネスブラケット43の回り止めとして機能させることができ、第3ハーネスブラケット43をアッパブロック2から取り外す作業を容易に行うことができる。
第4ハーネスブラケット44は、第3ハーネスブラケット43の右側に設けられている。本実施形態では、第4ハーネスブラケット44は、アッパブロック2の右端部付近に固定されている。この第4ハーネスブラケット44は、第3ハーネスブラケット43の第2支持部43bの右端部よりも右斜め上方においてハーネス10を支持しており、第3ハーネスブラケット43を通過したハーネスは右斜め上方に延びるように配索されている。
第4ハーネスブラケット44は、このハーネス10すなわちオイルレベルセンサ5に接続されたハーネス10以外のハーネス91も支持しており、これらハーネス10,91は、第4ハーネスブラケット44においてまとめられて第4ハーネスブラケット44から上方に延びるように配索されている。
以上のように、この第1実施形態では、ハーネス10が、ドライブシャフト20のシリンダブロック7の後面7rと対向する部分のうち被支持部25およびボールジョイント部22を含む大径部20aよりも径が小さい小径部20aであってドライブシャフト20のうち前端となる位置がより後側に配置される部分と、シリンダブロック7の後面7rとの
間を通ってドライブシャフト20を横切るように配索されている。そのため、シリンダブロック7やオイルパン4の形状を大幅に改変することなく、すなわち、シリンダブロック7やオイルパン4にハーネス10を配索するための部分を形成することなく、ハーネス10をドライブシャフト20からより離間した位置でこれを通過させることができ、ハーネス10とドライブシャフト20との干渉を抑制することができる。
間を通ってドライブシャフト20を横切るように配索されている。そのため、シリンダブロック7やオイルパン4の形状を大幅に改変することなく、すなわち、シリンダブロック7やオイルパン4にハーネス10を配索するための部分を形成することなく、ハーネス10をドライブシャフト20からより離間した位置でこれを通過させることができ、ハーネス10とドライブシャフト20との干渉を抑制することができる。
特に、この第1実施形態では、小径部20aが、ドライブシャフト20ののうち最も径の小さい部分となっており、前記干渉をより確実に抑制することができる。
また、この第1実施形態では、ハーネス10は、オイルパン4の底面4aの左側端部に設けられたオイルレベルセンサ5からオイルパン4の底面4aに沿って略水平に右向きに延びた後、上方に延ばされて、小径部20aのうち大径部20bに近接した位置でドライブシャフト20を超え、その後さらに右側に延びるように配索されており、ハーネス10のうちドライブシャフト20よりも上方に配索される部分の長さが短く抑えられている。そのため、ドライブシャフト20の上方に配置されるエンジン1の排気系の各部材からハーネス10に加えられる熱害を小さく抑えることができる。
具体的には、アッパブロック2の上部であってドライブシャフト20よりも上方の部分には、排気マニホールドや排気通路等が配置される。そのため、ハーネス10がドライブシャフト20の上方を通過する距離が長いと、これら高温の排気通路等からの放射熱でハーネス10が熱害を受けやすい。これに対して、この第1実施形態では、ドライブシャフト20の下方であって排気通路等から離間した位置でハーネス10をより長く右側に延ばしているため、ハーネス10を左右方向についてエンジン1の左側部分から右端部付近まで配索しながら、ハーネス10に加えられる熱害を小さく抑えることができる。
(第2実施形態)
次に、図4〜図7を用いて、本発明の第2実施形態に係る車両のハーネス配索構造について説明する。図4は、第2実施形態に車両のハーネス配索構造が適用されたエンジン1の周辺を示した概略後面図である。図5は、図4に示す状態から、ドライブシャフト20およびマウントブラケット30を取り外した状態を示した概略後面図である。図6は、図1のIV−IV線における切断部端面図である。図7は、図1のVII−VII線断面図である。ただし、図7では、一部の図示を省略している。これら図4〜図7およびこの第2実施形態の説明において、第1実施形態と同様の構成を有する要素については第1実施形態と同様の符号を用いる。
次に、図4〜図7を用いて、本発明の第2実施形態に係る車両のハーネス配索構造について説明する。図4は、第2実施形態に車両のハーネス配索構造が適用されたエンジン1の周辺を示した概略後面図である。図5は、図4に示す状態から、ドライブシャフト20およびマウントブラケット30を取り外した状態を示した概略後面図である。図6は、図1のIV−IV線における切断部端面図である。図7は、図1のVII−VII線断面図である。ただし、図7では、一部の図示を省略している。これら図4〜図7およびこの第2実施形態の説明において、第1実施形態と同様の構成を有する要素については第1実施形態と同様の符号を用いる。
第2実施形態と第1実施形態とでは、主として、第3ハーネスブラケット143の構造が異なっているとともに、エンジン1の後面の下部の構造が異なっている。以下では、これら相違する点についてのみその詳細な説明を行い、他の構造であって第1実施形態と同様の構造についての詳細な説明は省略する。
具体的には、この第2実施形態においても、ドライブシャフト20は、マウントブラケット30に支持される被支持部25とこれの右側に隣接するボールジョイント部分22とで構成されてエンジン本体1の後面の右側部分と対向する大径部20bと、大径部20bから左側に延びて大径部20aよりも径が小さい、さらには、ドライブシャフト20ののうち径が最も小さい小径部20aとを有する。また、オイルレベルセンサ5はオイルパン4の底面4aの左端部に設けられており、ハーネス10は、第1〜第4ハーネスブラケット41〜44に支持されている。そして、ハーネス10は、オイルパン4の底面4aに沿ってオイルレベルセンサ5から右側に延びた後上方に向かい、小径部20aのうち大径部20bに近接した位置でドライブシャフト20を通過し、その後、マウントブラケット30とシリンダブロック7の後面7rとの間を通って、エンジン1の右端部付近まで延びている。
このように構成されることで、第2実施形態においても、シリンダブロック7やオイルパン4の形状の大幅な改変を不要としつつ、ハーネス10とドライブシャフト20との干渉を抑制することができるとともに、ハーネス10に加えられる熱害を小さく抑えることができる。
また、第2実施形態においても、第3ハーネスブラケット143は、第1実施形態と同様に、ドライブシャフト20よりも上方、かつ、マウント取付部2aよりも下方の位置において、マウントブラケット30とアッパブロック2の後面2rとの間を通って左右方向の延びる第2支持部143bを有する。
一方、第2実施形態では、第1実施形態と異なり、第3ハーネスブラケット143の第1支持部143aは第2支持部143bの左端から左斜め下方に延びているとともに、この第1支持部143aの上縁から上方に、アッパブロック2の後面2rに固定される被取付部143cが延びている。そして、この被取付部143cがマウントブラケット30から左側に離間した位置においてシリンダブロック7の後面7rにボルト143dにより締結されている。
このように、第2実施形態では、第3ハーネスブラケット143は、マウントブラケット30の左側においてシリンダブロック7の後面7rに固定される。そのため、左ねじのボルト143dを用いて第3ハーネスブラケット143をシリンダブロック7の後面7rに取り付けるときに、マウント取付部2aを第3ハーネスブラケット143の回り止めとして機能させることができ、左ねじのボルト143dを用いたときには、このボルト143dの螺合を解除する際にマウント取付部2aを第3ハーネスブラケット143の回り止めとして機能させて第3ハーネスブラケット143をアッパブロック2から取り外す作業を容易に行うことができる。
なお、図4に示すように、第2実施形態では、ハーネス10は、第2ハーネスブラケット42と第3ハーネスブラケット143との間において撓みがほとんどない状態で配索されている。
また、第2実施形態では、図6等に示すように、シリンダブロック7の後面7rの下端部の左右方向の中央部分、すなわち、ロアブロック3の後面3rの下端部の左右方向の中央部分に、凹部103が形成されている。
この凹部103は、アッパブロック2とロアブロック3との締結部分の下方に位置しており、これらを締結する際に工具を差し込むための凹部である。
具体的には、図5および図7に示すように、アッパブロック2の後面2rの下端部の左右中央部分とこれと対向する部分とには、後方に膨出する締結部112,113がそれぞれ設けられている。これら締結部112,113には、これらをそれぞれ上下方向に貫通するボルト孔112a,113aが形成されている。アッパブロック2とロアブロック3とは、これらボルト孔112a,113aに共通のボルト118が螺合することで締結される。ここで、この締結作業は工具119を用いて実施されるが、このとき、図7の破線に示すように、工具119はロアブロック3側から凹部103内に差し込まれてボルト118にセットされる。
そして、この第2実施形態では、ハーネス10は、前記凹部103と対向する部分を通るように配索されている。具体的には、図5および図7に示すように、ハーネス10は、
第1ハーネスブラケット41から上方に延びた後、凹部103の後ろ側の開口面よりもわずかに前方の位置を通って、すなわち、凹部103内にわずかに入り込んだ状態で、第2ハーネスブラケット42に向かうように配索されている。
第1ハーネスブラケット41から上方に延びた後、凹部103の後ろ側の開口面よりもわずかに前方の位置を通って、すなわち、凹部103内にわずかに入り込んだ状態で、第2ハーネスブラケット42に向かうように配索されている。
従って、この第2実施形態では、エンジン1の形状を変更することなくアッパブロック2とロアブロック3とを締結するための工具を差し込むための凹部103を利用して、ハーネス10をドライブシャフト20からより離間させることができ、これらの干渉をより一層確実に抑制できる。
なお、前記では、工具119を差し込むために形成された凹部103を利用して、この凹部103にハーネス10を対向させた場合について説明したが、工具110を差し込むための凹部103とは別にハーネス10をドライブシャフト20からより離間させるための凹部を形成してもよい。この場合であっても、ロアブロック3の後面3rの下端部の左右方向の中央部分であって、ロアブロック3の全体の形状に大きく影響しない部分に凹部103が形成されるため、エンジン1の形状の大幅な改変を不要としつつハーネス10とドライブシャフト20との干渉を抑制することができる。
(第3実施形態)
次に、図8〜図11を用いて、本発明の第3実施形態に係る車両のハーネス配索構造について説明する。図8は、第3実施形態に車両のハーネス配索構造が適用されたエンジン1の周辺を示した概略後面図である。図9は、図8に示す状態から、ドライブシャフト20およびマウントブラケット330を取り外した状態を示した概略後面図である。図10は、図9のX−X線における切断部端面図である。図11は、図1のXI−XI線における切断部端面図である。これら図8〜図11および、以下の第3実施形態の説明において、第1実施形態と同様の構成を有する要素については第1実施形態と同様の符号を用いる。
次に、図8〜図11を用いて、本発明の第3実施形態に係る車両のハーネス配索構造について説明する。図8は、第3実施形態に車両のハーネス配索構造が適用されたエンジン1の周辺を示した概略後面図である。図9は、図8に示す状態から、ドライブシャフト20およびマウントブラケット330を取り外した状態を示した概略後面図である。図10は、図9のX−X線における切断部端面図である。図11は、図1のXI−XI線における切断部端面図である。これら図8〜図11および、以下の第3実施形態の説明において、第1実施形態と同様の構成を有する要素については第1実施形態と同様の符号を用いる。
第3実施形態に係る車両のハーネス配索構造は、第1実施形態に対して、マウントブラケット330の構造が異なっているとともに、ドライブシャフト20とシリンダブロック7の後面7rとの間を通過するときのハーネス10の配索構造が異なっている。以下では、これら相違する点についてのみその詳細な説明を行い、他の構造であって第1実施形態と同様の構造についての詳細な説明は省略する。
前記のように、第1実施形態では、マウントブラケット30の本体部31が上端部を頂点とする略二等辺三角形状であったのに対して、第3実施形態では、マウントブラケット330の本体部331は略正方形状を有している。そして、マウントブラケット330の本体部331は、その全体が、左右方向について、小径部20aの右端よりも左側の位置からボールジョイント部22の左端よりも右側の位置まで延びている。なお、このマウントブラケット330の本体部331は、その4隅においてシリンダブロック7の後面7rに固定されている。
また、第3実施形態でも、第1実施形態と同様に、ハーネス10は、オイルレベルセンサ5からオイルパン4の底面4aに沿って略水平に右側に延びた後、オイルパン4の左右中央付近で上方に延びて小径部20aの右端部付近(小径部20aのうち大径部20aに近接する部分)とシリンダブロック7の後面7rとの間の部分に導入される。
ただし、第3実施形態では、ハーネス10は、小径部20aの右端部付近とシリンダブロック7の後面7rとの間においてドライブシャフト20の中心軸よりも上方まで配索された後、ドライブシャフト20よりも上方まで延ばされることなく右側に曲げられ、小径部20aとシリンダブロック7の後面7rとの間を通過した後にマウントブラケット330とシリンダブロック7の後面7rとの間の部分に導入されている。図8等に示した例では、ハーネス10は、小径部20aの上縁に沿って右側に延びて、マウントブラケット330の右縁とシリンダブロック7の後面7rとの間に導入されている。
そして、ハーネス10は、マウントブラケット330とシリンダブロック7の後面7rとの間の部分を左右方向に横切ってマウントブラケット330の右縁から右側に抜け、その後、さらに右方に延びた後に、第4ハーネスブラケット43に向かって上方に延びている。
図8等に示した例では、ハーネス10は、マウントブラケット330の右縁から右方に抜けた後、ボールジョイント部22とエンジン本体1の後面との間を通って右側に延び、エンジン1の右端部付近で上方に向きを変えている。
このように、第3実施形態では、ハーネス10は、小径部22において、ドライブシャフト20の中心軸X1よりも上方まで延びるように配索され、この中心軸X1よりも上方の位置で右側に延びて大径部20の前方を通るように配索されている。そのため、第3実施形態においても、シリンダブロック7やオイルパン4の形状を大幅に改変することなく、ハーネス10とドライブシャフト20との干渉を抑制することができる。すなわち、ドライブシャフト20は、中心軸X1の高さ位置において最も前方に膨出するが、小径部20では径が小さいためにその前方への膨出量が小さく抑えられる。従って、前記のようにハーネス10が小径部22においてドライブシャフト20の中心軸X1よりも上方まで延びるように配索されて小径部22において中心軸X1を横切る構成とすれば、ハーネス10が大径部20において中心軸X1を横切る場合に比べて、ハーネス10とドライブシャフト20との離間距離をより長くすることができ、これらの干渉を抑制することができる。
ただし、このようにハーネス10を小径部22においてドライブシャフト20の上方まで配索せずに、前記のように中心軸X1の上方まで延びた後に大径部22とシリンダブロック7の後面7rとの間の部分を通るようにハーネス10を左右方向(この実施形態では右側)に配索した場合には、やはり大径部22とハーネス10との距離が短くなりやすく、ハーネス10が振動したとき等においてこれらが干渉するおそれがある。これに対して、大径部20のうち被支持部25およびボールジョイント部分22の左端部と対向する部分では、ハーネス10は、マウントブラケット330とシリンダブロック7の後面7rとの間を通過するように配索されている。特に、この第3実施形態では、マウントブラケット330が小径部20の右端部付近からボールジョイント部分22の左端よりも右側の位置まで延びるように構成されており、より長い距離にわたってハーネス10がマウントブラケット330とシリンダブロック7の後面7rとの間を通過するように配索されている。そのため、大径部20aの前方を通過するようにハーネス10を配索しつつ、ハーネス10と大径部22との干渉を抑制することができる。
なお、この第3実施形態においても、マウントブラケット330とロアブロック3の後面3rとの間においてハーネス10を支持するためのハーネスブラケット343が設けられている。ただし、このハーネスブラケット343は、第1実施形態の第3ハーネスブラケット43のように左右方向に延びる部分は有しておらず、単に、ハーネス10の一部をロアブロック3の後面3rに支持している。
(その他の変形例)
前記第1〜第3実施形態において、前記ではハーネス10が接続されるオイルレベルセンサ5がオイルパン4の底面4aの左端部に設けられており、ハーネス10がオイルレベルセンサ5から略水平に右側に延びた後小径部20bに向かって上方に延びる場合について説明したが、オイルレベルセンサ5の位置、および、ドライブシャフト20よりも下方におけるハーネス10の配索構造はこれに限らない。ただし、前記のように、ドライブシャフト20よりも下方においてハーネス10をより左右方向に配索しておけば、ドライブシャフト20よりも上方に配置されるハーネス10の長さを短くしてハーネス10に加えられる熱害を小さくすることができる。
前記第1〜第3実施形態において、前記ではハーネス10が接続されるオイルレベルセンサ5がオイルパン4の底面4aの左端部に設けられており、ハーネス10がオイルレベルセンサ5から略水平に右側に延びた後小径部20bに向かって上方に延びる場合について説明したが、オイルレベルセンサ5の位置、および、ドライブシャフト20よりも下方におけるハーネス10の配索構造はこれに限らない。ただし、前記のように、ドライブシャフト20よりも下方においてハーネス10をより左右方向に配索しておけば、ドライブシャフト20よりも上方に配置されるハーネス10の長さを短くしてハーネス10に加えられる熱害を小さくすることができる。
また、前記第1〜第3実施形態において、前記ではハーネス10がオイルレベルセンサ5に接続されている場合について説明したが、ハーネス10は他のセンサ等に接続されるものであってもよい。
また、小径部20aおよび大径部20bの位置は、前記に限らない。
また、前記第1〜第3実施形態において、前記では小径部20aの径が、ドライブシャフト20のうち最も小さく設定された場合について説明したが、小径部20aの径は大径部20bよりも小さければよく最小径よりも大きく設定されていてもよい。
また、第1、第2実施形態において、ハーネス10をマウントブラケット30とシリンダブロック7の後面7rとの後面を通らないように配索してもよい。
また、各実施形態において、ハーネスブラケットは省略可能である。
1 エンジン
2 アッパブロック
3 ロアブロック
4 オイルパン
5 オイルレベルセンサ(センサ)
7 シリンダブロック
10 ハーネス
20 ドライブシャフト
20a 小径部(最小径部)
20b 大径部
30 マウントブラケット(第1実施形態)
43 第3ハーネスブラケット(ハーネス支持部材)
43d ボルト(締結部材)
103 凹部
330 マウントブラケット(第3実施形態)
2 アッパブロック
3 ロアブロック
4 オイルパン
5 オイルレベルセンサ(センサ)
7 シリンダブロック
10 ハーネス
20 ドライブシャフト
20a 小径部(最小径部)
20b 大径部
30 マウントブラケット(第1実施形態)
43 第3ハーネスブラケット(ハーネス支持部材)
43d ボルト(締結部材)
103 凹部
330 マウントブラケット(第3実施形態)
Claims (8)
- エンジンと、当該エンジンの後面に支持されて当該エンジンの後方において左右方向に延びるドライブシャフトとを備えた車両のエンジンルームに設けられて、前記ドライブシャフトよりも下方の位置から当該ドライブシャフトよりも上方の位置まで延びるハーネスの配索構造であって、
前記ドライブシャフトは、車両の左右両端に設けられた車輪間にわたって左右方向に延びており、前記エンジンの後面と対向するシャフト本体を備え、
前記シャフト本体は、前記エンジンの後面に支持される部分を含む大径部と、当該大径部から左右方向の一方側に延びて当該大径部よりも径の小さい小径部とを備え、
前記ハーネスは、前記エンジンの下部のうち前記シャフト本体よりも下方且つ前記大径部よりも左右方向の一方側の位置から左右方向の他方側に向かって前記小径部の下方の所定の位置まで延びる部分と、この所定の位置から前記小径部と前記エンジンの後面のうちの前記小径部と対向する部分との間を通って前記小径部の上方となる位置まで延びる部分と、この小径部の上方となる位置から左右方向の他方側に向かって前記大径部の上方となる位置まで延びる部分とを含むように配索されていることを特徴とする車両のハーネス配索構造。 - 請求項1に記載の車両のハーネス配索構造において、
前記ドライブシャフトの大径部は、左右方向について前記エンジンの後面の中央よりも一方側寄りの位置に配置されており、
前記ドライブシャフトの小径部は、前記大径部から左右方向の他方側に延びており、
前記ハーネスは、左右方向について前記エンジンの後面の中央よりも他方側寄り且つ前記ドライブシャフトよりも下方となる位置に設けられたセンサに接続されており、当該センサから左右方向の一方側に延びた後、前記小径部のうち前記大径部に近接した部分と前記エンジンの後面のうちのこの大径部に近接した部分と対向する部分との間を通って上方に延びるように配索されていることを特徴とする車両のハーネス配索構造。 - 請求項1または2に記載の車両のハーネス配索構造において、
前記小径部の径は、前記ドライブシャフトの径のうち最も小さい値に設定されていることを特徴とする車両のハーネス配索構造。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の車両のハーネス配索構造において、
前記エンジンの後面と前記ドライブシャフトとの間に、前記ドライブシャフトを支持するマウントブラケットが配置されており、
当該マウントブラケットと前記エンジンの後面との間且つ前記ドライブシャフトよりも上方となる位置に、左右方向に延びて前記ハーネスを支持可能なハーネス支持部材が配置されており、
前記ハーネスは、前記ハーネス支持部材に支持されることで、前記ドライブシャフトよりも上方の位置において、前記マウントブラケットと前記エンジンの後面のうちの前記マウントブラケットと対向する部分との間を通って左右方向に延びるように配索されていることを特徴とする車両のハーネス配索構造。 - 請求項4に記載の車両のハーネス配索構造において、
前記マウントブラケットは、前記ハーネス支持部材の直上で前記エンジンの後面に固定される上側固定部を有し、
前記ハーネス支持部材は、前記マウントブラケットの上側固定部から左右方向に離間した位置で前記エンジンの後面に締結部材で固定されていることを特徴とする車両のハーネス配索構造。 - エンジンと、当該エンジンの後面に支持されて当該エンジンの後方において左右方向に延びるドライブシャフトとを備えた車両のエンジンルームに設けられて、前記ドライブシャフトよりも下方の位置から当該ドライブシャフトよりも上方の位置まで延びるハーネスの配索構造であって、
前記エンジンの後面と前記ドライブシャフトとの間に、前記ドライブシャフトを支持するマウントブラケットが配置されており、
前記ドライブシャフトは、前記マウントブラケットに支持される部分を含む大径部と、当該大径部から左右方向の一方側に延びて当該大径部よりも径の小さい小径部とを備え、
前記ハーネスは、前記小径部の下方となる位置から当該小径部と前記エンジン後面のうちの前記小径部と対向する部分との間を通って前記ドライブシャフトの中心軸よりも上方となる位置まで上方に延びた後、前記マウントブラケットと前記エンジンの後面のうちの前記マウントブラケットと対向する部分との間を通って左右方向の他方側に延びるように配索されていることを特徴とする車両のハーネス配索構造。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の車両のハーネス配索構造において、
前記エンジンは、シリンダブロックと、当該シリンダブロックの下方に配設されるオイルパンとを有し、
前記シリンダブロックの下端部の後面には、凹部が形成されており、
前記ハーネスは、前記凹部と対向する位置を通るように配索されていることを特徴とする車両のハーネス配索構造。 - 請求項7に記載の車両のハーネス配索構造において、
前記シリンダブロックは、アッパブロックと、当該アッパブロックの下方に設けられてこのアッパブロックに締結されるロアブロックとを有し、
前記凹部は、前記アッパブロックと前記ロアブロックとの締結部分の下方に位置して当該ブロックどうしを締結する際に工具が差し込まれる部分であることを特徴とする車両のハーネス配索構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016187767A JP6344445B2 (ja) | 2016-09-27 | 2016-09-27 | 車両のハーネス配索構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016187767A JP6344445B2 (ja) | 2016-09-27 | 2016-09-27 | 車両のハーネス配索構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018053741A JP2018053741A (ja) | 2018-04-05 |
JP6344445B2 true JP6344445B2 (ja) | 2018-06-20 |
Family
ID=61832885
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016187767A Active JP6344445B2 (ja) | 2016-09-27 | 2016-09-27 | 車両のハーネス配索構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6344445B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6332396B2 (ja) * | 2016-10-14 | 2018-05-30 | マツダ株式会社 | ハーネスの取付け構造 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2663752B2 (ja) * | 1991-07-23 | 1997-10-15 | 日産自動車株式会社 | チルト機構のハーネス保護構造 |
JP4608478B2 (ja) * | 2006-12-28 | 2011-01-12 | 本田技研工業株式会社 | オイルセンサのハーネス配置構造 |
-
2016
- 2016-09-27 JP JP2016187767A patent/JP6344445B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018053741A (ja) | 2018-04-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2810862B1 (en) | Saddle-ride type vehicle | |
JP2008114617A (ja) | 車両の電装部品配置構造 | |
JP6344445B2 (ja) | 車両のハーネス配索構造 | |
JP2018203038A (ja) | 鞍乗型車両 | |
JP2016064721A5 (ja) | ||
EP2921394B1 (en) | Suspension device for saddle-ride-type vehicle | |
JP5401335B2 (ja) | 自動二輪車のガードパイプ構造 | |
JP2019151284A (ja) | 鞍乗り型車両用ステー | |
JP2019018758A (ja) | 鞍乗り型車両の前部構造 | |
JP2007203824A (ja) | 自動二輪車の車体フレーム | |
JP6392167B2 (ja) | フロントローダ | |
JP2016101795A (ja) | サスペンションメンバ | |
WO2009107810A1 (ja) | 防振装置 | |
EP2915730A2 (en) | Vehicle body frame structure for a saddle-ride-type vehicle | |
JP2009013826A (ja) | 車両の排気系支持構造 | |
JP2009234531A (ja) | マフラー固定用ブラケット及びそれを備えた鞍乗型車両 | |
JP4363175B2 (ja) | 車両の前部構造 | |
EP3015353A1 (en) | Straddle-type vehicle | |
JP6340638B2 (ja) | エンジンのオイルレベル検出装置取付構造 | |
JP4290675B2 (ja) | ダッシュボードアッパ組立体 | |
JP2020075611A (ja) | パワーステアリング装置の支持構造 | |
JP6575278B2 (ja) | バルブ固定装置 | |
JP6672576B2 (ja) | 車両用ショックアブソーバの取付け構造 | |
JP6338940B2 (ja) | 自動車のエアクリーナ取付け構造 | |
JP6582761B2 (ja) | ステアリングシャフト固定構造 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180219 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180424 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180507 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6344445 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |