JP6343550B2 - 電磁ブレーキ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、巻上機等に組み合わせて使用される電磁ブレーキ装置に関するものである。
巻上機等に組み合わせて使用される電磁ブレーキ装置の一例として、特許文献1の技術が知られている。特許文献1の電磁ブレーキ装置は、ドラムに摺接可能なブレーキシューと、このブレーキシューを支持するアマチュアと、このアマチュアを抑圧してブレーキシューを制動方向に付勢する制動ばねと、アマチュアを制動ばねの付勢力に抗して吸引しブレーキシューをドラムから離間させる電磁マグネットと、アマチュアに設けられ、その変位を案内するロッドとを備えた電磁ブレーキ装置であり、この構成により制動動作の適正化を図っている。この電磁ブレーキ装置では、ロッドにゴムリングを嵌め、アマチュアがゴムリングの外周部と摺動して案内されるようにし、制動動作のアマチュアの移動速度を円滑に抑制し、静音化を図るようになっている。
また、巻上機等に組み合わせて使用される電磁ブレーキ装置の他の一例として、特許文献2の技術が知られている。特許文献2では、アマチュア、及び電磁マグネットの両者の一方に設けられて他方に対向して配置された緩衝片と、一方に設けられて緩衝片の一方からの突出位置を変位させる変位機構とを備え、アマチュアが電磁マグネットに衝突する動作を緩衝片により緩衝し、衝突音を減少すると共に、変位機構によって緩衝片のアマチュアに対する位置を調整可能としている。
WO2011/004543号公報 特開2003−201080号公報
しかしながら、従来の電磁ブレーキ装置では、特許文献1に示されたように制動時のアマチュアの移動速度を摺動により円滑に抑制して静音効果を得るようにしているが、長期間の摺動により静音効果が低下し、衝突音が増大する場合がある。
本発明の目的は、制動時の衝突音などの騒音を長期間安定して抑制することができる電磁ブレーキ装置を提供することにある。
以上のことから本発明においては、被制動体に摺接可能なブレーキシューと、ブレーキシューを支持するアマチュアと、アマチュアを抑圧してブレーキシューを制動方向に付勢する複数本の制動ばねと、アマチュアを制動ばねの付勢力に抗して電磁吸引してブレーキシューを被制動体から離す方向に駆動する電磁マグネット本体とを備えた電磁ブレーキ装置であって、アマチュアの制動方向に圧縮ゴムを多層に積層して構成した積層型圧縮ゴムを設け、アマチュアが制動方向に移動するときに圧縮されて制動ばねの反力として作用することを特徴とする。
本発明の電磁ブレーキ装置によれば、電磁マグネット本体からアマチュアを引き離すストロークの増大に伴って、制動ばねに対する反力を積層型圧縮ゴムで発生するため、ブレーキシューを巻上機の被制動体に摺接させる際の速度を低下して衝突音を減少させることができ、制動時の静音効果を高めることができる。
本発明の一実施の形態による電磁ブレーキ装置の側面図。 図1の矢示Eからみた電磁ブレーキ装置の平面図。 電磁ブレーキ装置の制動ばね装置の吸引状態における断面図。 電磁ブレーキ装置の制動ばね装置の制動動作終期状態を示す断面図。 電磁ブレーキ装置の制動ばね装置の制動動作リミット動作状態を示す断面図。 図3の制動ばね装置の制動ばねと積層型圧縮ゴムのストローク特性を示す特性図。 本発明の他の実施の形態による電磁ブレーキ装置の要部を示す断面図。
以下、本発明の一実施の形態による電磁ブレーキ装置を図に基づいて説明する。
図1および図2は、電磁ブレーキ装置を示す側面図および平面図であり、図2は図1の矢示Eの方向から見た平面図である。
図1の側面図によれば電磁ブレーキ装置は、点線で内部構成を示す電磁コイル30や磁極を有する電磁マグネット本体1と、この電磁マグネット本体1に対向して配置したアマチュア2と、このアマチュア2に支持されて巻上機のドラムなどの被制動体31に摺接して制動することになるブレーキシュー3と、アマチュア2をブレーキシュー3の制動方向Sに付勢する複数本の図示しない制動ばねと、アマチュア2のストロークを案内する複数本のストローク調整カラー5と、アマチュアの移動速度を抑制する制動ばね装置4などを有して構成されている。なお32は、電磁ブレーキ装置を巻上機に固定するための固定部であり、これにより電磁ブレーキ装置のブレーキシュー3と巻上機ドラムなどの被制動体31が互いに対向する位置に配置される。
図1のE方向から見た平面図である図2によれば、固定部32と本発明の主要部である制動ばね装置4が、電磁マグネット本体1の周囲に配置されている。
図3、図4、図5は制動ばね装置4の内部構成を図1のK1−K2断面で開いて示した図である。このうち図3は電磁マグネット本体1によってアマチュア2を磁気吸引している状態の制動ばね装置4の断面図、図4は制動ばね装置の制動動作終期状態を示す断面図、図5は制動ばね装置の制動動作リミット動作状態を示す断面図を示している。
まず制動ばね装置4の内部構成を、図3を参照して説明する。制動ばね装置4は、電磁マグネット本体1からアマチュア2までを貫通して形成された連通孔内に形成されている。連通孔は各部により径が相違しており、アマチュア2の部分には径L1の貫通孔H1,電磁マグネット本体1のアマチュア2側には径L2の貫通孔H2,電磁マグネット本体1の反アマチュア2側には径L3の貫通孔H3が形成されている。なお電磁マグネット本体1の中間部に肩部8を設けることで、貫通孔H2と貫通孔H3の間に段差を形成し、径L2の部分と径L3の部分を構成している。
このようにして、電磁マグネット本体1とアマチュア2が対向する部分には、軸方向に連続する一連の貫通孔Hが形成されており、そのうち電磁マグネット本体1に形成された部分では、アマチュア2側に内径(L2)の大きな貫通孔H2が形成され、また反アマチュア側には貫通孔H2よりも内径(L3)が小さい(L3)貫通孔H3が形成されている。両貫通孔H2,H3の径の差によって、境界部分には肩部8が形成されている。他方、アマチュア2の部分には径L1の貫通孔H1が形成されている。
これらの貫通孔H1,H2,H3内には、電磁マグネット本体1の上面側(反アマチュア側)へ頭部を配置したボルト9が挿入されており、アマチュア2側に突出したボルト9の凸出側端部には調整ナット10及び緩み止めナット11が螺合されている。
そして一連の貫通孔H1,H2,H3のうち、中間の貫通孔H2内にはボルト9が挿入された状態の制動ばね12が配置され、電磁マグネット本体1の上面側(反アマチュア側)の貫通孔H3内にはボルト9が挿入された状態の積層型圧縮ゴム13が配置されている。
より詳細には、貫通孔H2内のアマチュア2側と肩部8近傍には、ボルト9が挿入された状態でばね座15が配置されており、アマチュア2とばね座15間に断面角状の制動ばね12が配置されている。また、貫通孔H3内に配置した積層型圧縮ゴム13は、ボルト9が挿入された複数枚のリング状受け部材16と、各リング状受け部材16間に配置したOリングなどの複数の圧縮ゴム17とを有して構成されている。一つのリング状受け部材16と一つの圧縮ゴム17とで一層が形成され、複数層がボルト9の軸方向に配置されて、多段構成の積層型圧縮ゴム13となっている。
ボルト9、ワッシャ14、積層型圧縮ゴム13、リング状受け部材16は、貫通孔H3内でボルト9の軸方向に移動可能な外径を有している。これに対してばね座15は、貫通孔H2内でボルト9の軸方向に移動可能であるものの、貫通孔H3内へは進入できない外径を有している。
本発明に係る制動ばね装置4は、上記の構成とされている。次に各作動状態における制動ばね装置4の各部部品の位置関係と、この結果として果たす機能、役割について説明する。このように構成された制動ばね装置4は、ボルト9の軸方向に、アマチュア2側に配置された制動ばね12と、ばね座15と、このばね座15の反制動ばね側に配置された積層型圧縮ゴム13とが配置され、見かけ上は制動ばね12だけの構成のようである。
この構成によれば、アマチュア2が電磁マグネット本体1に電磁吸引された図3の状態では、ばね座15は肩部8に接触しており、制動ばね12は圧縮により付勢された状態になっている。また、積層型圧縮ゴム13は初期の組み立て状態によって適度の付勢力を与えておくことができる。図3の状態では、電磁マグネット本体1の電磁吸引力GDが他の諸量に比して強大であるため、アマチュア2が電磁マグネット本体1に電磁吸引された状態になっている。そしてブレーキシュー3と巻上機の被制動体の間は、非接触状態が維持されている。
これに対し、電磁マグネット本体1が無励磁状態とされて、電磁吸引が解かれた図4の初期状態では、電磁吸引力GDが0となり、他方制動ばね12が圧縮により付勢された状態を解放するために、制動方向Sの押圧力G12が発生し、ボルト9を軸方向の制動方向Sに押し下げ始める。
これに対し積層型圧縮ゴム13側についてみると、図3の状態で制動ばね12からの積層型圧縮ゴム13への圧縮力は、ばね座15と肩部8の接触によって与えられないように規制されている。また、アマチュア2を制動側に駆動すると、ある時点でばね座15を肩部8から引き離すことができる。
この初期状態では積層型圧縮ゴム13により、ボルト9を軸方向の制動方向Sに押し下げる力に対抗する反力G13が生じる。制動方向Sの押圧力G12と反力G13では、押圧力G12が勝るために結果的には制動方向Sに押し下げることにはなるが、直接押し下げ力がブレーキシュー3に与えられるわけではなく、反力G13により緩和された押しつけがブレーキシュー3に作用する。これにより、ブレーキシュー3と被制動体31の接触は、直接衝突する形ではなく、反力G13により緩和されたソフトな接触が実現される。
図5の最終リミット動作状態では電磁マグネット本体1とアマチュア2が完全に離間する。この状態では制動ばね装置4は、アマチュア2のストロークが増加した場合、圧縮ゴム17が過圧縮状態となり、制動ばね12の押圧力G12を相殺することで制動トルクが低下してしまうが、制動トルクが一定値以下に低下するのを機械的に防止するリミッタ機能を備えている。
図6は、制動ばね12と積層型圧縮ゴム13のストローク特性を示している。図6における縦軸は制動ばね12と積層型圧縮ゴム13による荷重、横軸はアマチュア2またはブレーキシュー3のストロークを示し、横軸の左方端は、電磁マグネット本体1によってアマチュア2が磁気吸引された吸引位置を示している。特性線18は制動ばね12のストローク特性を、また特性線19は積層型圧縮ゴム13のストローク特性を示している。
図6に示した左端の吸引位置Aは、図3の状態を表している。このとき制動ばね12は圧縮状態にあり、図3に示すように制動ばね12の軸方向の一方側端は、アマチュア2に対してアマチュア2を制動方向Sに駆動するよう押圧力G12を作用させ、軸方向の他方側の端はばね座15を介して肩部8で位置規制されている。これに対して積層型圧縮ゴム13は、図3のばね座15が肩部8に接触して位置規制されているため、制動ばね12の付勢力が直接作用することはない。従って、積層型圧縮ゴム13には組み立て状態で付与された付勢力が発生するだけであり、図6に示した吸引位置Aでは、制動ばね12よりも小さな発生荷重となっている。
しかし、制動時に電磁マグネット本体1によるアマチュア2の磁気吸引が解かれると、図4に示すようにアマチュア2およびブレーキシュー3が下方へ駆動され始め、アマチュア2が下方へ移動する分だけアマチュア2とばね座15間の距離が拡大して制動ばね12が伸び、その圧縮量が減少することから、図6の特性線18に示すように制動ばね12の荷重は徐々に低下する。
これに対して、積層型圧縮ゴム13は、まだばね座15側の位置は制動ばね12によって規制されているものの、ボルト9の上方側端部が下降することによって圧縮され、圧縮ゴム17の特性に従って増大する。この積層型圧縮ゴム13の蓄勢力は制動ばね12に対して反力G13として作用する。
しかし、図4に示した状態よりもさらにストロークが増大して、図6のストロークFに達すると、積層型圧縮ゴム13の反力G13と制動ばね12の押圧力G12とがつり合う。この状態では、積層型圧縮ゴム13と制動ばね12が互いに相殺し、見かけ上、制動ばね装置4のばね力が0になる。
従って、図5に示すようにばね座15は制動ばね12と積層型圧縮ゴム13との間で位置が固定され、その後のストロークの増大に伴って制動ばね12と、ばね座15及び積層型圧縮ゴム13がボルト9およびアマチュア2の制動動作と連動するようになる。このため、ばね座15と肩部8間には徐々に拡大するギャップGが形成されることになり、これ以降、積層型圧縮ゴム13が圧縮されることはないので、積層型圧縮ゴム13でブレーキ動作を妨げるような過圧縮力を発生することは無い。この結果、制動トルクの低下は抑制される。
図6に示したように、制動ばね12と積層型圧縮ゴム13との構成および特性を適宜組み合わせると、アマチュア2の制動方向Sへの移動量が例えば0.6mmの最大ストロークBを越え、ブレーキシュー3側の許容摩耗量1.0mmの最大摩耗量Cを越えてから、ストロークFに達するようにできる。従って、アマチュア2の最大ストロークBと、ブレーキシュー3側の最大摩耗量Cとを考慮しても、ストロークFまで同様に効果を得ることができる。
このような構成の電磁ブレーキ装置によれば、圧縮ゴム17を多層に積層した積層型圧縮ゴム13を使用しているため、ある程度のストロークを確保しながら、制動ばね12に対して反力を与えることができ、ブレーキシュー3を巻上機の被制動体に摺接させる際の速度を低下して衝突音を減少させることができ、制動時の静音効果を高めることができる。また圧縮ゴム17を圧縮方向で使用しているため、圧縮ゴム17の反力を長期にわたって安定して得ることができる。しかも、小さなストロークで望ましい反力を得ることができるので小型に構成することができる。
尚、上記実施の形態では、電磁マグネット本体1に径小の貫通孔H3と径大の貫通孔H2とを形成し、これら貫通孔H2,H3の径差によって肩部8を形成したが、他の方法でばね座15を受ける肩部8を形成しても良い。
図7は、本発明の他の実施の形態による電磁ブレーキ装置の要部断面図であり、電磁マグネット本体1によってアマチュア2を磁気吸引している状態を示している。先の実施の形態では、制動ばね12と積層型圧縮ゴム13とを一体にして制動ばね装置4を構成したが、本実施の形態では制動ばね12と積層型圧縮ゴム13とを分離して配置した構成とし、図7は積層型圧縮ゴム13の構成を示している。
電磁マグネット本体1とアマチュア2が対向する部分には、軸方向に連続する一連の貫通孔H1,H3が形成されており、一連の貫通孔H1,H3のうち電磁マグネット本体1の上方部に形成された部分は、他の部分よりも内径(L3)の大きな貫通孔H3が形成されている。
一連の貫通孔H1,H3内にはアマチュア2側に頭部を配置してアマチュア2が制動方向Sへ移動するときに連動するように連結したボルト9が挿入されている。貫通孔H3内には積層型圧縮ゴム13が配置され、この積層型圧縮ゴム13の中心部に挿入されたボルト9の上方端、つまり自由端側は、貫通孔H3からさらに突出しており、その端部にはワッシャ14を介して調整ナット10及び緩み止めナット11が螺合されている。ここで、図3に示した制動ばね12はボルト9とは異なる他の位置に配置されている。
貫通孔H3内に配置した積層型圧縮ゴム13は、ボルト9が挿入された複数枚のリング状受け部材16と、各リング状受け部材16間に配置したOリングなどの圧縮ゴム17とを有して構成されている。一つのリング状受け部材16と一つの圧縮ゴム17とで一層が形成され、複数層がボルト9の軸方向に配置されて、多段構成の積層型圧縮ゴム13となっている。この積層型圧縮ゴム13のうち最も下方側に位置する層のリング状受け部材16は、貫通孔H3の下方側端部に形成された肩部8で位置規制され、図示の位置よりも下方側へ移動することが阻止されている。
この構成によれば、アマチュア2が電磁マグネット本体1へ電磁吸引された図示の状態で、積層型圧縮ゴム13は先の実施の形態の場合と同様に多少圧縮されていて図7の吸引位置で少しの反力を発生していても良いし、丁度自由長であっても良いし、一方、アマチュア2およびボルト9が下方へ移動する動作初期には空動きするようにギャップG0が形成されていても良い。また、圧縮ゴム17の層の数も考慮してストロークに対する反力を選定することもできる。これらは、積層型圧縮ゴム13が図示しない制動ばね12に対して反力となるタイミングを決定しながら、図6のF点を決定することになる。
このような構成の積層型圧縮ゴム13は、電磁マグネット本体1からアマチュア2が解放され、図示しない制動ばねによってアマチュア2が下方に駆動されると、上述したタイミングで制動ばねに対して反力として作用する。このとき積層型圧縮ゴム13は、ボルト9の軸方向に多層構造であるため、ある程度のストロークを確保しながら、制動ばねに対して反力を与えることができ、先の実施の形態の場合と同様にブレーキシュー3を巻上機の被制動体に摺接させる際の速度を低下して衝突音を減少させることができ、制動時の静音効果を高めることができる。
Oリングなどの圧縮ゴムの用い方としては、外周面を固定部である電磁マグネット本体1に摺接させ、このときの接触抵抗を制動ばね12に対して反力となるようにすることも考えられるが、このような構成の場合、摺接によって圧縮ゴムが摩耗して反力が変化してしまう。しかし、上述したように多層の圧縮ゴム17を使用し、それを圧縮方向で使用しているため、圧縮ゴム17の反力を長期にわたって安定して得ることができる。しかも、小さなストロークで望ましい反力を得ることができるので小型に構成することができる。
以上説明した本発明の一実施例では、被制動体に摺接可能なブレーキシューと、ブレーキシューを支持するアマチュアと、アマチュアを抑圧してブレーキシューを制動方向に付勢する複数本の制動ばねと、アマチュアを制動ばねの付勢力に抗して電磁吸引してブレーキシューを被制動体から離す方向に駆動する電磁マグネット本体とを備えた電磁ブレーキ装置において、アマチュアが制動方向に移動するときに圧縮されて制動ばねの反力として作用する、アマチュアの制動方向に圧縮ゴムを多層に積層して構成した積層型圧縮ゴムを設けている。
このような構成によれば、電磁マグネット本体からアマチュアを引き離すストロークの増大に伴って、制動ばねに対する反力を積層型圧縮ゴムで発生するため、ブレーキシューを巻上機の被制動体に摺接させる際の速度を低下して衝突音を減少させることができ、制動時の静音効果を高めることができる。また圧縮ゴムを圧縮方向で使用しているため、ゴムを摺動させてアマチュア移動速度を抑制する場合と比べ、静音効果を長期にわたって安定して得ることができる。しかも、小さなストロークで望ましい反力を得ることができるので小型に構成することができる。
また本発明の他の一実施例では、上述の構成に加えて、電磁吸引方向に伸びてアマチュアと電磁マグネット本体を貫通する貫通孔と、貫通孔内に挿入したボルトと、電磁マグネット本体を貫通する貫通孔の途中に形成した肩部とを設け、アマチュアと肩部間でボルトが挿入された状態で制動ばねを配置し、積層型圧縮ゴムは、肩部の反制動ばね側でボルトが挿入された状態で多層の前記圧縮ゴムを配置している。
このような構成によれば、ボルトの軸上に制動ばねと積層型圧縮ゴムとを直列的に配置した簡単な構成、つまり、これまでの制動ばね単体のような構成と比べて大幅にサイズアップすることなく、ストロークの増大に伴って制動ばねに対する反力を積層型圧縮ゴムで発生することができる。
また本発明の他の一実施例では、上述の構成に加えて、制動ばねの肩部側にばね座を配置し、ブレーキシューによって被制動体を制動するストローク中に、アマチュアとボルトの移動によってばね座と前記肩部との間にギャップを形成している。
このような構成によれば、ストロークが過大になったとしても電磁マグネット本体からアマチュアを引き離してブレーキシューによって被制動体を制動するストローク中に、ばね座と肩部との間にギャップを形成するため、制動ばねに対する反力となる積層型圧縮ゴムが過剰な反力、つまり過圧縮が発生するのを簡単に防止することができる。
1:電磁マグネット
2:アマチュア
3:ブレーキシュー
4:制動ばね装置
5:ストローク調整カラー
H1,H2,H3:貫通孔
8:肩部
9:ボルト
10:調整ナット
11:緩み止めナット
12:制動ばね
13:積層型圧縮ゴム
14:ワッシャ
15:ばね座
16:リング状受け部材
17:圧縮ゴム
18:制動ばねのストローク特性
19:積層型圧縮ゴム13のストローク特性
30:電磁コイル
31:被制動体
32:固定

Claims (2)

  1. 被制動体に摺接可能なブレーキシューと、該ブレーキシューを支持するアマチュアと、該アマチュアを抑圧して前記ブレーキシューを制動方向に付勢する複数本の制動ばねと、前記アマチュアを前記制動ばねの付勢力に抗して電磁吸引して前記ブレーキシューを前記被制動体から離す方向に駆動する電磁マグネット本体とを備えた電磁ブレーキ装置であって、
    前記アマチュアの制動方向に圧縮ゴムを多層に積層して構成した積層型圧縮ゴムを設け、前記アマチュアが制動方向に移動するときに圧縮されて前記制動ばねの反力として作用するとともに、
    前記電磁吸引の方向に伸びて前記アマチュアと電磁マグネット本体を貫通する貫通孔を形成し、該貫通孔内に挿入したボルトと、前記電磁マグネット本体を貫通する貫通孔の途中に形成した肩部とを設け、前記アマチュアと前記肩部間に前記ボルトが挿入された状態で前記制動ばねを配置し、前記積層型圧縮ゴムは、前記肩部の反制動ばね側で前記ボルトが挿入された状態で多層の前記圧縮ゴムを配置したことを特徴とする電磁ブレーキ装置。
  2. 請求項1に記載の電磁ブレーキ装置であって、
    前記制動ばねの前記肩部側にばね座を配置し、前記ブレーキシューによって前記被制動体を制動するストローク中に、前記アマチュアと前記ボルトの移動によって前記ばね座と前記肩部との間にギャップを形成するようにしたことを特徴とする電磁ブレーキ装置。
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