JP6342671B2 - 柱状容器の保持具及び柱状容器の固定方法 - Google Patents
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Description
図5に示す保持具は、円柱状に形成された容器100を保持するためのものであり、紙製の板材で形成された、矩形状の連結部材3と、その両側に連結された矩形状の第1部材1と第2部材2とを備えている。そして、連結部材3に対して第1部材1及び第2部材2を折り曲げることで形成される断面三角形状の収容空間200に、容器100を保持するように構成されている。
以下では、保持具をさらに詳細に説明するため、図6を参照しつつ保持具を展開した状態から説明する。図6は保持具の展開図である。以下では、説明の便宜のため、図6の左右方向を「左右方向」または「幅方向」、図6の上下方向を「上下方向」と称し、この方向を基準に他の図面でも説明を行う。また、保持具において、図6の紙面手前側の面を前面、紙面背後側の面を背面と称することとする。なお、以下の説明において、「切れ込み線」とは、保持具を構成する紙材を貫通している線であり、「折曲げ線」とは、折り曲げ用の折り目となる線である。
第1ストッパ6は、保持具の上部に配置されており、左右方向に延びる一対の第1切れ込み線61,62に挟まれた領域が突出することで形成される。ここでは説明の便宜のための上側に配置された第1切れ込み線を上側第1切れ込み線61、下側に配置された第1切れ込み線を下側第1切れ込み線62と称することとする。
保持部7は、第1ストッパ6と第2ストッパ8との間に配置され、左右方向に延びる一対の第2切れ込み線に挟まれた領域が突出することで形成される。ここでは説明の便宜のための上側に配置された第2切れ込み線を上側第2切れ込み線71、下側に配置された第2切れ込み線を下側第2切れ込み線72と称することとする。
第2ストッパ8は、保持具の下部に配置されており、左右方向に延びる一対の第3切れ込み線に挟まれた領域が突出することで形成される。ここでは説明の便宜のための上側に配置された第3切れ込み線を上側第3切れ込み線81、下側に配置された第3切れ込み線を下側第3切れ込み線82と称することとする。
第1部材1の右側の端部には、上下方向に延びる第1舌片11が形成されている。第1舌片11は、上下の辺が円弧状に形成された矩形状に形成されており、右辺111が第1部材1に固定され、その他の上辺、左辺、及び、下辺が切れ込み線112となっている。したがって、第1舌片11は、第1部材1に対し、右辺111を中心に揺動可能となっている。
次に、上記のように形成された保持具に対し、容器を取り付ける手順について、図7〜図10を参照しつつ説明する。
第1ストッパ6においては、上側第1切れ込み線61が下側第1切れ込み線62よりもやや長く(例えば、5〜30%程度)なっている。そして、上側第1切れ込み線61及び下側第1切れ込み線62の中心を、第1折曲げ線10が通過している。これにより、両第1切れ込み線61,62の右側端部同士を結ぶ右側第1ストッパ折曲げ線63は、下方に向かってやや左側に傾斜している。一方、両第1切れ込み線61,62の左側端部同士を結ぶ左側第1ストッパ折曲げ線64は、下方に向かってやや右側に傾斜している。したがって、両第1切れ込み線61,62、及び両第1ストッパ折曲げ線63,64で囲まれた領域は、台形状に形成されている。
両第2切れ込み線71,72は、同じ長さであり、第2折曲げ線20から右側へ、第1折曲げ線10をまたぐように第1部材1まで延びている。但し、上側第2切れ込み線71は、その中心、つまり第1折曲げ線10の位置で上に凸となるように折れ曲がっている。一方、下側第2切れ込み線72は、その中心、つまり第1折曲げ線10の位置で下に凸となるように折れ曲がっている。したがって、両第2切れ込み線71,72間の上下方向の距離は、両端部で最も短く、中央部分、つまり第1折曲げ線10の位置で最も長くなっている。
第2ストッパ8は、従来技術の保持具と同じ構成である。但し、第1ストッパ6の下側第1切れ込み線62と、第2ストッパ8の上側第3切れ込み線81との間の設置長さSは、容器100の上下方向の高さLよりも、やや長くなるように形成されている。
第1部材1の右側の端部には、上下方向に延びる第1舌片11(第1固定部)が形成されている。第1舌片11は、上下の辺が円弧状に形成された矩形状に形成されており、右辺111が第1部材1に固定され、その他の上辺、左辺、及び、下辺が切れ込み線112となっている。したがって、第1舌片11は、第1部材1に対し、右辺111を中心に揺動可能となっている。
保持具に対する、容器100を取り付ける手順は同じである。
以上のように、本実施形態によれば、従来技術の保持具と比べ、次の利点がある。第1ストッパ6においては、上側第1切れ込み線61が下側第1切れ込み線62よりもやや長く形成されているため、第1折曲げ線10及び第2折曲げ線20を折り曲げた後、第1ストッパ6を前面側に突出させると、第1ストッパ6は、下方にやや傾斜した状態となる。すなわち、図2に示すように、第1ストッパ6の下端縁は、連結部材3から第1部材1へ延びる下側第1切れ込み線62よりも下方に位置し、これによって第1ストッパ6と容器100の上端部とが当接、または非常に近接した状態となる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。
上記実施形態では、第1ストッパ6において、上側第1切れ込み線61を、下側第1切れ込み線62よりも長く形成することで、第1折曲げ線10を折り曲げたときに、第1ストッパ6が下側に傾斜するように構成しているが、第2ストッパ8も同様に構成することもできる。すなわち、第2ストッパ8において、下側第3切れ込み線82を、上側第3切れ込み線81よりも長く形成すると、第1折曲げ線10を折り曲げたときに、第2ストッパ8を上側に傾斜させることができる。
上記実施形態では、保持部の上下方向の長さを、左右方向の中心が最も長くしているが、この際、両第2切れ込み線71,72を折曲げ線ではなく、曲線状にすることもできる。また、上記実施形態では、両第1切れ込み線71,72間の上下方向の距離が、第1折曲げ線10の位置で最も長くなっているが、当該上下方向の距離は全て同一であってもよいし、第1折曲げ線10の位置で最も短くなっていてもよい。但し、両第1ストッパ片601,602、両第2ストッパ片801,802、及び両保持片701,702の角度を鋭角をなすように変形したときに、高い反発を奏するためには、第1折曲げ線10の位置で最も長くする必要がある。
保持部7の構成は必ずしも上記実施形態のようにする必要はなく、従来技術と同じでよい。
また、第1舌片11と第1折曲げ線10との間の第1長さD1、及び第2折曲げ線20と第2舌片21との間の第2長さD2について、第1長さD1を第2長さD2よりも短くすることもできる。このようにしても、第1舌片11と第2舌片21を固定すると、保持空間300は平行四辺形になるため、容器100を確実に固定することができる。但し、両第1ストッパ片601,602、両第2ストッパ片801,802、及び両保持片701,702の角度を鋭角にするには、第1長さD1を第2長さD2よりも長くする必要がある。なお、第1長さD1と第2長さD2を同じ長さにしてもよい。
上記実施形態では、保持部7の左端部を、第2折曲げ線20と一致させているが、保持部7の上側第2切れ込み線71及び下側第2切れ込み線72の左側の端部同士を結ぶ折曲げ線は、連結部材3の内部、あるいは第2部材2の内部にあってもよい。
上記実施形態では、第1ストッパ6、保持部7、及び第2ストッパ8上を第1折曲げ線10が通過し、これらを前面側に突出させたときに、これらの上にある第1折曲げ線10も折れ曲がるようにしているが、第1折曲げ線10を、第1ストッパ6、保持部7、及び第2ストッパ8上に形成しなくてもよい。すなわち、両第1ストッパ折曲げ線63、64、保持部折曲げ線73、第2折曲げ線20、及び両第2ストッパ折曲げ線83,84のみを折曲げることで、第1ストッパ6、保持部7、及び第2ストッパ8を突出させてもよい。この場合、第1ストッパ6、保持部7、及び第2ストッパ8は円弧状に突出するが、このような形態でも、上述した効果を得ることができる。
上記実施形態では、本発明に係る固定部として、舌片11,21を用いて第1部材1及び第2部材2の端部同士を固定しているが、固定部としては、両部材1,2を固定できれば、これ以外の方法でもよく、例えば、面ファスナー、ボタンなど、種々の方法がある。
第2部材2は必ずしも必要ではなく、第1部材1と連結部材3とで容器100を保持することができる。この場合、保持部7の上側第2切れ込み線71及び下側第2切れ込み線72の左側の端部同士を結ぶ折曲げ線は、連結部材3の内部に形成される。
本発明で保持される容器は、柱状であればよく、上記実施形態のような円柱状以外でもよい。すなわち、断面多角形状であり、一方向(例えば、上下方向)に延びる形状であれば、特には限定されない。
本発明においては、保持部の構成は、特には限定されず、上記実施形態以外であっても、容器を保持できればよい。また、第2ストッパについても、上記実施形態以外であっても、容器の移動を規制できればよい。
本発明に係る保持具は、第1部材1、第2部材2、及び連結部材3の少なくとも1つに商品名、説明等を記載し、容器100に収容された商品の包装体として使用することができる。そして、容器100を取付けた保持具を、箱などの包装体に収容し、包装体内で容器が動かないようにするための中枠として使用することもできる。あるいは、保持具を、容器100を保持する緩衝材として使用することもできる。
保持具は、紙材のほか、プラスチックなどの薄い樹脂材料、薄い金属材料などとで形成することもできる。
10 第1折曲げ線
11 第1舌片(第1固定部)
2 第2部材
20 第2折曲げ線
21 第2舌片(第2固定部)
3 連結部材
6 第1ストッパ
61 上側第1切れ込み線
62 下側第1切れ込み線
7 保持部
71 上側第2切れ込み線
72 下側第2切れ込み線
8 第2ストッパ
100 容器
D1 第1長さ
D2 第2長さ
Claims (5)
- 柱状の容器を保持する保持具であって、
板状の第1部材と、
前記第1部材と、第1折曲げ線を介して連結される板状の連結部材と、
前記第1折曲げ線の上端部側に設けられ、前記容器の上端部と係合可能な第1ストッパと、
前記第1折曲げ線の下端部側に設けられ、前記容器の下端部と係合可能な第2ストッパと、
前記第1ストッパと第2ストッパとの間に設けられ、前記容器の外周面に巻き付くように構成された保持部と、
を備え、
前記連結部材と前記第1部材とに亘って、前記第1折曲げ線と垂直に延びる一対の第1切れ込み線が形成され、前記第1ストッパは、当該一対の第1切れ込み線に挟まれた領域が、前記第1折曲げ線の折り曲げに伴って突出することで形成され、
前記第1ストッパを構成する前記一対の第1切れ込み線のうち、前記第1折曲げ線の上端部側の前記第1切れ込み線が、下端部側の前記第1切れ込み線よりも長い、保持具。 - 前記連結部材を挟んで前記第1部材とは反対側に、前記第1折曲げ線と平行な第1方向に沿って延びる第2折曲げ線を介して、当該連結部材に連結される板状の第2部材と、
前記第1部材において、前記第1方向と垂直な第2方向の一端部側の端部に設けられた第1固定部と、
前記第2部材において、前記第2方向の他端部側の端部に設けられ、前記第1折曲げ線及び第2折曲げ線の折り曲げに伴って、前記第1固定部と着脱自在に固定される第2固定部と、
をさらに備え、
前記連結部材と前記第1部材とに亘って、または前記第2部材、前記連結部材、及び前記第1部材に亘って、前記第2方向に延びる一対の第2切れ込み線が形成され、前記保持部は、当該一対の第2切れ込み線に挟まれた領域が、前記第1折曲げ線の折り曲げに伴って突出することで形成され、
前記第2方向において、前記第1折曲げ線から前記第1固定部までの第1長さが、前記第2折曲げ線から前記第2固定部までの第2長さと、相違する、請求項1に記載の保持具。 - 前記第1長さが、前記第2長さよりも長い、請求項2に記載の保持具。
- 前記一対の第2切れ込み線の間の長さは、前記第2方向の両端部よりも、前記第2方向の中間部において長くなっている、請求項2または3に記載の保持具。
- 柱状容器を固定する方法であって、
板状の第1部材と、前記第1部材と第1折曲げ線を介して連結される板状の連結部材と、前記第1折曲げ線の上端部側に設けられた第1ストッパと、前記第1折曲げ線の下端部側に設けられた第2ストッパと、前記第1ストッパと第2ストッパとの間に設けられた保持部と、を備えた保持具であって、前記連結部材と前記第1部材とに亘って、前記第1折曲げ線と垂直に延び、前記第1ストッパを構成する一対の第1切れ込み線が形成され、当該一対の第1切れ込み線のうち、前記第1折曲げ線の上端部側の前記第1切れ込み線が、下端部側の前記第1切れ込み線よりも長い、保持具を準備するステップと、
前記第1折曲げ線を折り曲げるステップと、
前記第2ストッパに前記容器の下端部を支持させるとともに、前記保持部に前記容器の外周面を巻き付けるステップと、
前記一対の第1切れ込み線に挟まれた領域を突出させることで、前記容器の上端部に係合可能な前記第1ストッパを形成するステップと、
を備えている、柱状容器の固定方法。
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