JP6342184B2 - 自己姿勢制御型沈埋函と沈埋トンネルの施工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ジャッキとジャッキの反力架台が装備された自己姿勢制御型沈埋函と、この自己姿勢制御型沈埋函を順次沈設し、相互に繋いで沈埋トンネルを施工する施工方法に関するものである。
水底(主として海底)に沈埋函を順次沈設し、隣接する沈埋函同士を相互に繋いで沈埋トンネルを施工する方法において、沈埋函の沈設に先んじて種々の施工がおこなわれている。
まず、海底地盤をトレンチ掘削等し、沈埋函設置用の溝を施工してトレンチ底部とし、トレンチ底部に基礎砕石等を投入し、投入された基礎砕石を均して基礎マウンドを施工する。
次に、基礎マウンド上に沈埋函の高さ調整用のジャッキの反力架台となるコンクリートブロック等を設置する。
このコンクリートブロック等の設置が完了してはじめて、沈埋函の沈設がおこなわれ、既設の沈埋函に対して新設の沈埋函を水圧接合等で押し付けながら双方のバルクヘッド同士の接続を図る。水圧接合の後、新設の沈埋函の底版に取り付けられた鉛直ジャッキにて新設の沈埋函の高さ調整をおこなうとともに、双方のバルクヘッド間にある水平ジャッキにて新設の沈埋函の水平方向の調整を図ることにより、沈埋函の沈設が完了する。このような手順を後続の沈埋函ごとにおこないながら、所定延長の沈埋トンネルが施工される。
このように、従来の沈埋トンネルの施工においては、沈埋函の沈設に先行して基礎マウンド上にコンクリートブロック等を設置する必要があるが、沈埋函が沈設される深度が深い場合や急潮流の際にはコンクリートブロック等の精度のよい設置が困難であったり、設置そのものができないといった課題がある。
また、バルクヘッド間にある水平ジャッキによる水平方向の調整に関しては、沈埋函が沈設される深度が深い場合には特に、水平ジャッキの設置時間が長くなり易いことと、ジャッキ能力を大きくする必要があるといった課題がある。
なお、従来の公開技術として、特許文献1には、沈埋函の底版を本体側底版と基礎底版に分離し、基礎底版を海底上に設置し、その上に構造物本体の一部を成す本体側底版を設置する施工方法が開示されている。しかしながら、この施工方法でも、基礎底版がコンクリートブロックに代わったに過ぎず、沈埋函(ここでは構造物本体)が沈設される深度が深い場合や急潮流の際には基礎底版の設置が困難であったり、設置そのものができないといった課題や、水平ジャッキによる水平方向の調整に関し、水平ジャッキの設置時間が長くなり易いこと等の課題を内在している。
また、従来の沈埋函においては、鉛直ジャッキが沈埋函の底版に埋設されていることから、鉛直ジャッキによって沈埋函の高さを制御し、鉛直ジャッキが撤去された後に、鉛直ジャッキの撤去によってできた欠損部を処理する必要がある。
特公平7−39662号公報
本発明は上記する問題に鑑みてなされたものであり、沈埋函の沈設に先行しておこなわれている、沈埋函の高さ調整用ジャッキの反力架台を水底上に設置する作業、および沈埋函のバルクヘッド間に水平ジャッキを設置する作業をともに不要にでき、もって工期の大幅な短縮を図ることのできる自己姿勢制御型沈埋函と沈埋トンネルの施工方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明による自己姿勢制御型沈埋函は、沈埋函と、前記沈埋函の下方に配設されている反力架台と、前記沈埋函と前記反力架台の間に配設された鉛直ジャッキおよび水平ジャッキと、を備え、沈設に先行して前記反力架台と前記鉛直ジャッキと前記水平ジャッキが前記沈埋函に対して予め装備されているものである。
本発明の自己姿勢制御型沈埋函は、鉛直ジャッキと水平ジャッキの他に、これらのジャッキの反力架台を予め備えている沈埋函であり、沈埋函がジャッキの反力架台を予め備えていることで、往々にして困難を極める反力架台の水底上への設置作業を不要にできる。
ここで、「自己姿勢制御型沈埋函」とは、沈埋函が反力架台を予め備えていることで沈埋函の沈設に先行した反力架台の水底上設置を不要にできること、および、自身の備えている反力架台に反力を取って同様に自身の備えている鉛直ジャッキや水平ジャッキで高さ調整や水平位置の調整をおこなうことができる、という2つの作用を奏する沈埋函であることを意味している。
鉛直ジャッキにより、沈埋函の高さ調整や傾斜角度調整などをおこなうことができる。また、水平ジャッキにより、沈埋函の水平位置(平面位置)を調整することができる。
ここで、本発明による自己姿勢制御型沈埋函の好ましい実施の形態において、前記沈埋函は、左右の側面と、上面と、下面と、2つのバルクヘッドを備えており、2つの前記鉛直ジャッキと2つの前記水平ジャッキがそれぞれ、前記沈埋函の前記左右の側面に外付けされているものである。
沈埋函のトンネル軸方向に直交する断面の形状は一般に横長矩形状であり、沈埋函は天井スラブと底版、左右の側壁に加えて、断面を二分する場合は断面中央に中壁を配し、断面を三分する場合は2つの中壁を配した構成が一般的である。ここでは、天井スラブの天端面を上面、底版の下端面を下面としている。これら下面と上面と左右の側面、および2つのバルクヘッドからなる略六面体を成す一般的な沈埋函を取り上げる。
このような形態の沈埋函において、鉛直ジャッキと水平ジャッキがともに左右の側面に外付けされていることにより、沈埋函の高さ調整や角度調整、水平位置調整を精度よくおこなうことができる。さらに、沈埋函に対してジャッキが外付けされていることにより、姿勢制御された沈埋函の下面と水底の間の空間に充填材を充填して沈埋函の設置が完了した後、鉛直ジャッキや水平ジャッキを沈埋函から取り外し、他の自己姿勢制御型沈埋函の艤装時に転用することが可能になる。
また、従来の沈埋函のように、ジャッキが底版等に埋設されていないことから、鉛直ジャッキが撤去された後に、鉛直ジャッキの撤去によってできた欠損部を処理するといった作業は生じ得ない。
また、水平ジャッキが沈埋函の側面に設けられていることにより、従来の沈埋トンネルの施工のように、接続される2つの沈埋函のバルクヘッド間に時間をかけて水平ジャッキを配設するといった作業が不要になる。
鉛直ジャッキと水平ジャッキのストローク管理は、沈埋函の函内にいる作業員が遠隔操作でおこなうことができ、作業船舶からの管理や潜水士による作業は必要ない。
また、反力架台は、沈埋函の下面の全域を包囲する大規模なものでなくてよい。すなわち、沈埋函の幅方向(トンネル軸直角方向)に延び、沈埋函の長手方向(トンネル軸方向)の長さはせいぜい、鉛直ジャッキと水平ジャッキを搭載できる長さが確保されていればよい。
このような比較的平面寸法の小さな反力架台を一方のバルクヘッド近傍の下面にのみ配設しておく形態や、2つのバルクヘッドの近傍の下面に配設しておく形態がある。
前者の形態では、新設の沈埋函のバルクヘッドのうち、既設の沈埋函のバルクヘッドに接合される側のバルクヘッドの近傍の下面に反力架台が配設される。
一方、後者の形態、すなわち、2つのバルクヘッドの近傍の下面に反力架台を配設する沈埋函は、既設の沈埋函が存在しない沈埋トンネルの最初の一函体に適用される。
また、反力架台の下面には突起が設けてあってもよい。
反力架台は水底のたとえば基礎砕石上に残置されることから、反力架台の下面に突起を設けておくことで反力架台と水底の摩擦抵抗力が向上し、水底上での沈埋函の水平移動を生じ難くすることができる。
また、本発明は沈埋トンネルの施工方法にも及ぶものであり、この施工方法は、水底に前記自己姿勢制御型沈埋函を順次沈設し、隣接する自己姿勢制御型沈埋函同士を相互に繋いで沈埋トンネルを施工する方法において、沈設された前記自己姿勢制御型沈埋函の前記鉛直ジャッキを伸縮させて沈埋函の高さ調整をおこない、かつ前記水平ジャッキを伸縮させて沈埋函の水平位置の調整をおこない、先行して設置されている自己姿勢制御型沈埋函に繋いでいくものである。
本発明の施工方法によれば、沈埋函の沈設に先行して鉛直ジャッキ用の反力架台を設置する必要がなく、さらには、既設の沈埋函と新設の沈埋函のバルクヘッド間に水平ジャッキを配設する必要がないことから、沈埋トンネルの施工効率が高められ、工期を大幅に短縮することができる。
また、鉛直ジャッキと水平ジャッキのストローク管理を沈埋函の函内にいる作業員が遠隔操作にて実行できるため、作業船舶からの管理や潜水士による作業の必要がなく、施工安全性を高めながら工費の節減を図ることができる。
さらに、鉛直ジャッキや水平ジャッキが沈埋函に外付けされており、底版等に埋設されていないことから、鉛直ジャッキ等が撤去された後に、鉛直ジャッキ等の撤去によってできた欠損部を処理するといった作業は必要なく、このこともまた、施工効率の向上と工費の節減に寄与する。
ここで、高さ調整と水平位置の調整がおこなわれた前記自己姿勢制御型沈埋函の下面と水底の空間に充填材料を充填し、前記鉛直ジャッキと前記水平ジャッキを撤去し、別途の自己姿勢制御型沈埋函の製作に該鉛直ジャッキと該水平ジャッキを転用するのが好ましい。
沈埋函の側面に鉛直ジャッキと水平ジャッキが外付けされていることで、これらのジャッキが撤去された後の別途の沈埋函の艤装時への転用が可能になる。
そして、このこともまた、工費の節減に寄与するものとなる。
以上の説明から理解できるように、本発明の自己姿勢制御型沈埋函と沈埋トンネルの施工方法によれば、沈埋函が、鉛直ジャッキと水平ジャッキの他に、これらのジャッキの反力架台を予め備えている自己姿勢制御型沈埋函を適用することで、鉛直ジャッキ用の反力架台の設置を不要にでき、既設の沈埋函と新設の沈埋函のバルクヘッド間への水平ジャッキの配設を不要にでき、もって工期の短縮と工費の節減を図ることができる。
本発明の自己姿勢制御型沈埋函の実施の形態1の斜視図であって、バルクヘッドの一部を破断して沈埋函の内部を視認可能とした図である。 図1のII方向の矢視図であって、海底地盤や基礎砕石とともに示した図である。 本発明の自己姿勢制御型沈埋函の実施の形態2の斜視図であって、バルクヘッドの一部を破断して沈埋函の内部を視認可能とした図である。
以下、図面を参照して、本発明の自己姿勢制御型沈埋函の実施の形態1,2と沈埋トンネルの施工方法を説明する。
(自己姿勢制御型沈埋函の実施の形態1)
図1は本発明の自己姿勢制御型沈埋函の実施の形態1の斜視図であって、バルクヘッドの一部を破断して沈埋函の内部を視認可能とした図であり、図2は図1のII方向の矢視図である。
図示する自己姿勢制御型沈埋函10は、沈埋函1と、その長手方向L(トンネル軸方向)の端面となるバルクヘッド1e近傍の下面1bに配設された反力架台2と、反力架台2と沈埋函1の間に配設された鉛直ジャッキ3と水平ジャッキ4とから大略構成されている。
沈埋函1は、上面1a、下面1b、右側面1c、左側面1dと、長手方向端部の2つのバルクヘッド1eからなる略六面体を呈し、その内部は、中壁にて2つの中空部1fで画成されている。この中空部1fは、車道や鉄道のほか、インフラ配管路等に供される。
上面1aには、ボラード1g、水中三次元位置計測装置1h、不図示の沈設作業船で吊持されるフック1iが取り付けられており、その他、たとえばバルクヘッド1eには既設の沈埋函に対して新設の沈埋函を引き寄せる際に適用される設置ガイドや引き寄せジャッキ、さらにはゴムガスケットなどが装備される。また、沈埋函1の内部には、不図示のバラストタンクが搭載され、沈設に要する重量がここで調整されるようになっている。
沈埋函1の平面規模に比して反力架台2の平面規模は極めて小さく、自己姿勢制御型沈埋函10では、一方のバルクヘッド1eの近傍の下面1bにのみ設けられている。
反力架台2は、沈埋函1の下面1bの下方に配設される底架台21と、底架台21から立ち上がる横架台22から構成されており、たとえば、各種型鋼をトラス状に組み、表面に鋼板を設置する等して反力架台2の全体が製作される。
鉛直ジャッキ3、水平ジャッキ4ともに沈埋函1の右側面1cと左側面1dにそれぞれ外付けされており、鉛直ジャッキ3の反力を底架台21で受け、水平ジャッキ4の反力を横架台22で受けるようになっている。
そして、沈埋函1の右側面1cと左側面1dにそれぞれ鉛直ジャッキ3と水平ジャッキ4が外付けされ、左右の鉛直ジャッキ3と水平ジャッキ4の端部に反力架台2が取り付けられて自己姿勢制御型沈埋函10が構成される。
すなわち、沈埋函1の沈設に先んじて、沈埋函1には鉛直ジャッキ3と水平ジャッキ4の他に反力架台2が予め装備されている。このように沈埋函1がジャッキの反力架台2を予め備えていることで、往々にして困難を極める反力架台の水底上への設置作業を不要にできる。
沈埋トンネルの施工においては、新設の自己姿勢制御型沈埋函10を沈設し、既設の自己姿勢制御型沈埋函10に引き寄せながら双方のバルクヘッド1e同士を水圧接合する。
水圧接合後、鉛直ジャッキ3を伸縮させながら(X1方向)新設の自己姿勢制御型沈埋函10の高さ調整をおこない、さらに、水平ジャッキ4を伸縮させながら(X2方向)新設の自己姿勢制御型沈埋函10の水平位置の調整をおこなう。
この鉛直ジャッキ3と水平ジャッキ4のストローク管理は、沈埋函1の函内にいる作業員が遠隔操作にて実行する。したがって、鉛直ジャッキ3や水平ジャッキ4の配設を不要にできることを含めて、ジャッキのストローク管理においても潜水士等による作業は不要となる。
また、沈埋函1に対して鉛直ジャッキ3や水平ジャッキ4が外付けされていることにより、図2で示すように姿勢制御された沈埋函1の下面1bと水底BS上の基礎砕石CSの間の空間Gに不図示の充填材料を充填して沈埋函1の設置が完了した後、鉛直ジャッキ3や水平ジャッキ4を沈埋函1から取り外し、他の自己姿勢制御型沈埋函10の艤装時に転用することが可能になる。さらに、従来の沈埋函のように、ジャッキが底版等に埋設されていないことから、鉛直ジャッキ3が撤去された後に、鉛直ジャッキ3の撤去によってできた欠損部を処理するといった作業は生じない。
なお、図示を省略するが、反力架台2を構成する底架台21の下面に突起を設けておき、この突起を基礎マウンドを構成する砕石内に埋設させてもよい。この構成によれば、基礎砕石内に埋設された突起によって反力架台2と基礎マウンドの摩擦抵抗力が向上し、基礎マウンド上での沈埋函1の水平移動を生じ難くすることができる。
(自己姿勢制御型沈埋函の実施の形態2)
図3は本発明の自己姿勢制御型沈埋函の実施の形態2の斜視図である。
図示する自己姿勢制御型沈埋函10Aは、左右の鉛直ジャッキ3と水平ジャッキ4および反力架台2が、2つのバルクヘッド1e近傍の下面1bにそれぞれ設けられたものである。
自己姿勢制御型沈埋函10Aが長手方向に2つの反力架台2とジャッキ3,4を備えていることより、既設の沈埋函が存在しない場合、たとえば、沈埋トンネルの最初の一函体の施工において、自己姿勢制御型沈埋函10Aの両端の位置決めを精緻におこなうことができる。
(沈埋トンネルの施工方法)
次に、本発明の沈埋トンネルの施工方向を概説する。なお、ここでは、2つの陸路間にある海Sの海底に沈埋トンネルを施工する場合を例示する。
まず、沈埋函の沈設に先行して、グラブ浚渫船等を用いて海底地盤のトレンチ掘削をおこなう。
トレンチ掘削後、沈埋函の沈設深度が比較的浅い場合は底開バージ船等を用いて海面付近からトレンチ底面に砕石を投入し、沈設深度が比較的深い場合(40m以深等)は船からトレミー管等を介して砕石を投入する。
次に、投入された砕石を均すべく、ブレードを備えた水中均し機を海底に設置し、船舶からの遠隔操作等で水中均し機を海底で移動させながら砕石を均し、トレンチ底面上に砕石が所定高さに均された基礎マウンドを造成する。
次に、海底を沈埋トンネルで繋がれる2つの陸路の一方から、もしくは双方の陸路から最初に自己姿勢制御型沈埋函10Aを曳航して沈設し、次いで自己姿勢制御型沈埋函10を曳航し、順次沈設して繋いでいく。
具体的には、沈設された自己姿勢制御型沈埋函10,10Aの鉛直ジャッキ3を伸縮させて沈埋函1の高さ調整をおこない、かつ水平ジャッキ4を伸縮させて沈埋函1の水平位置の調整をおこない、先行して設置されている自己姿勢制御型沈埋函10,10Aに繋いでいく。この鉛直ジャッキ3と水平ジャッキ4のストローク管理は、沈埋函1の函内にいる作業員が遠隔操作にて実行する。
既設の自己姿勢制御型沈埋函10,10Aに対する新設の自己姿勢制御型沈埋函10の水圧接合と各ジャッキによる姿勢制御が完了することにより、新設の自己姿勢制御型沈埋函10の沈設の完了となる。
自己姿勢制御型沈埋函10,10Aの沈設が完了したら、自己姿勢制御型沈埋函10,10Aの下面1bと基礎砕石CSや反力架台2の間の空間Gに可塑性モルタル等の充填材料を充填し、充填材料で空間Gを埋めた後、外付けされていた鉛直ジャッキ3と水平ジャッキ4を自己姿勢制御型沈埋函10,10Aから取り外す。
取り外された鉛直ジャッキ3と水平ジャッキ4は自己姿勢制御型沈埋函10,10Aの製作ヤードに運ばれ、別途の自己姿勢制御型沈埋函10,10Aの艤装に転用される。
このように自己姿勢制御型沈埋函10,10Aの曳航と既設の沈埋函への接合、姿勢制御、充填材料の充填とジャッキの取り外しを順次おこなうことにより、2つの陸路を海底で繋ぐ沈埋トンネルが施工される。
本発明の施工方法によれば、沈埋函の沈設に先行して鉛直ジャッキ用の反力架台を設置する必要がなく、既設の沈埋函と新設の沈埋函のバルクヘッド間に水平ジャッキを配設する必要がないことから、沈埋トンネルの施工効率が高められ、工期を大幅に短縮することができる。また、鉛直ジャッキ3と水平ジャッキ4のストローク管理を沈埋函1の函内にいる作業員が遠隔操作にて実行できるため、作業船舶からの管理や潜水士による作業の必要がなく、施工安全性を高めながら工費の節減を図ることができる。さらに、鉛直ジャッキ3や水平ジャッキ4が沈埋函1に外付けされており、底版等に埋設されていないことから、鉛直ジャッキ3等が撤去された後に、鉛直ジャッキ3等の撤去によってできた欠損部を処理するといった作業は必要なく、このこともまた、施工効率の向上と工費の節減に繋がる。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
1…沈埋函、1a…上面、1b…下面、1c…右側面、1d…左側面、1e…バルクヘッド、1f…中空部、2…反力架台、21…底架台、22…横架台、3…鉛直ジャッキ、4…水平ジャッキ、10,10A…自己姿勢制御型沈埋函、S…海、BS…海底、CS…基礎砕石、G…空間

Claims (6)

  1. 沈埋函と、
    前記沈埋函の下方に配設されている反力架台と、
    前記沈埋函と前記反力架台の間に配設された鉛直ジャッキおよび水平ジャッキと、を備え、
    沈設に先行して前記反力架台と前記鉛直ジャッキと前記水平ジャッキが前記沈埋函に対して予め装備されている、自己姿勢制御型沈埋函。
  2. 前記沈埋函は、左右の側面と、上面と、下面と、2つのバルクヘッドを備えており、
    2つの前記鉛直ジャッキと2つの前記水平ジャッキがそれぞれ、前記沈埋函の前記左右の側面に外付けされている請求項1に記載の自己姿勢制御型沈埋函。
  3. 2つの前記鉛直ジャッキと2つの前記水平ジャッキを備えた前記反力架台が、一方のバルクヘッド近傍の前記下面にのみ設けられている請求項2に記載の自己姿勢制御型沈埋函。
  4. 前記反力架台の下面に突起が設けてある請求項1〜3のいずれかに記載の自己姿勢制御型沈埋函。
  5. 水底に請求項1〜4のいずれかに記載の自己姿勢制御型沈埋函を順次沈設し、隣接する自己姿勢制御型沈埋函同士を相互に繋いで沈埋トンネルを施工する方法において、
    沈設された前記自己姿勢制御型沈埋函の前記鉛直ジャッキを伸縮させて沈埋函の高さ調整をおこない、かつ前記水平ジャッキを伸縮させて沈埋函の水平位置の調整をおこない、先行して設置されている自己姿勢制御型沈埋函に繋いでいく、沈埋トンネルの施工方法。
  6. 高さ調整と水平位置の調整がおこなわれた前記自己姿勢制御型沈埋函の下面と水底の空間に充填材料を充填し、前記鉛直ジャッキと前記水平ジャッキを撤去し、別途の自己姿勢制御型沈埋函の製作に該鉛直ジャッキと該水平ジャッキを転用する、請求項5に記載の沈埋トンネルの施工方法。
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