JP6340930B2 - 被覆材及びロボット把持部の被覆構造 - Google Patents

被覆材及びロボット把持部の被覆構造 Download PDF

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Description

本発明は被覆材及びロボット把持部の被覆構造に関し、詳しくは、様々な把持対象の物体に応じて、該物体を把持するために適切な把持性能を発揮させることができる被覆材及びロボット把持部の被覆構造に関する。
従来、工場の生産ラインに産業用ロボットが導入され、生産効率の向上に寄与している。産業用ロボットは、一つのラインを流れてくる部品や物品などの物体を、把持して、別のラインへ、何回でも正確に移送する機能に優れている。
上記物体を把持するために、産業用ロボットには、エアチェック型や多指型のロボットハンドが用いられている。
このようなロボットハンドが把持する対象となる物体は、重量物、軽量物、大型物、小型物、微小物、硬質材、軟質材、脆い物、堅い物、あるいはこれらが混在又は変化するような物等、様々である。そのため、把持性能に大きく影響するロボットハンドのロボット把持部の表面の材質や形状、寸法、性質等に多くの工夫がなされている。
たとえば、ロボット把持部をゴムや樹脂等の軟質材で製作したり、センサー等の感応部品をつけて動作を制御したりするもの(特許文献1)、表面に摩擦係数の大きな材質を設けたり、凹凸をつけたもの(特許文献2)、表面を弾性素材で被覆したもの(特許文献3)等が提案されており、材料的、物理的、化学的に把持性能を上げる対策が採られている。
このため、組立製造ラインで使用する工業用ロボットハンドや特定の作業のみを行うロボットハンドのように把持する物体が決まっている場合、その物体に応じて材質等を最適化することにより、把持部表面の粘着性や摩擦係数を最適化する対策を講じることで、把持性能を向上させることができる。
特開平8−300289号公報 特許第4962728号公報 特許第4918004号公報
しかし、パートナーロボットや介護ロボット等のように特定の作業が決まっていないロボットハンドや、特定作業に限定されない産業用、宇宙空間用のロボットハンド等では、把持する物体が特定されていないため、把持部表面の粘着性や摩擦係数を最適化してロボット把持部の把持性能を向上させるための対策が講じにくい。
たとえば、把持対象の物体が重量物である場合は、ロボット把持部で物体の重量を適切に支えることができるようにするため、その重量に応じてロボット把持部の表面に比較的大きな粘着性や摩擦係数を持たせてやればよい。しかし、この大きな粘着性や摩擦係数を持ったロボット把持部で軽量物を把持すると、離した際にその軽量物がロボット把持部の表面に張り付いてしまい、作業性が著しく悪くなるおそれがある。
また、逆に、軽量物の把持に合わせてロボット把持部の表面に比較的小さな粘着性や摩擦係数を持たせた場合、重量物を把持すると、重量物を滑らせてしまうおそれがある。
すなわち、把持対象となる物体に応じて把持するための要求が様々に異なるため、表面材質の選択だけでは対応することができない問題がある。
更に、把持した物体を解放する際には、該物体を容易に解放できることが望ましい。
そこで、本発明は、様々な把持対象の物体に応じて、該物体を把持するために適切な把持性能を発揮させることができ、且つ把持した物体を容易に解放できる被覆材及びロボット把持部の被覆構造を提供することを課題とする。
また本発明の他の課題は、以下の記載により明らかとなる。
上記課題は以下の各発明によって解決される。
1. 物体を把持する基材を被覆する被覆材であって、
弾性体からなる内層と、該内層の表面に、前記物体の把持時に該物体に接触する弾性体からなる外層とを備え、
前記内層は、粘着性を有し、且つ、前記外層よりも低硬度の弾性体によって構成され、
前記外層は、前記内層まで達するように貫通する1個以上の貫通部を有し、
前記物体を把持した際の応力が作用した際に、該応力の大きさに応じて、前記内層の一部が前記貫通部内に侵入もしくは該貫通部からはみ出すように構成され、
前記応力が緩和されて前記内層の一部が前記貫通部内を後退する際に、該貫通部内が減圧されることを防止するように該貫通部内が外部流体と連通するように構成されていることを特徴とする被覆材。
2. 前記外層の表面において、前記貫通部は、前記物体を把持する把持部位の外側まで伸びていることにより、該貫通部自体によって該貫通部内を前記外部流体と連通させる流路を形成することを特徴とする前記1記載の被覆材。
3. 前記外層の表面に、前記貫通部に接続して、前記内層まで達しない範囲の深さを有する溝が設けられ、該溝は、前記物体を把持する把持部位の外側まで伸びていることにより、該溝によって該貫通部内を前記外部流体と連通させる流路を形成することを特徴とする前記1又は2記載の被覆材。
4. 前記内層の弾性体の硬度は、ショアA硬度0〜40度であり、前記外層の弾性体の高度は、ショアA硬度40〜90度であることを特徴とする前記1〜3の何れかに記載の被覆材。
5. 前記内層に用いる弾性体が、シリコンゲル又はウレタンゲルであり、前記外層に用いる弾性体が、シリコンゴム又はウレタンゴムであることを特徴とする前記1〜4の何れかに記載の被覆材。
6. 物体を把持するロボット把持部の表面に、弾性体からなる内層と、該内層の表面に、前記物体の把持時に該物体に接触する弾性体からなる外層とを備え、
前記内層は、粘着性を有し、且つ、前記外層よりも低硬度の弾性体によって構成され、
前記外層は、前記内層まで達するように貫通する1個以上の貫通部を有し、
前記物体を把持した際の応力が作用した際に、該応力の大きさに応じて、前記内層の一部が前記貫通部内に侵入もしくは該貫通部からはみ出すように構成され、
前記応力が緩和されて前記内層の一部が前記貫通部内を後退する際に、該貫通部内が減圧されることを防止するように該貫通部内が外部流体と連通するように構成されていることを特徴とするロボット把持部の被覆構造。
7. 前記外層の表面において、前記貫通部は、前記物体を把持する把持部位の外側まで伸びていることにより、該貫通部自体によって該貫通部内を前記外部流体と連通させる流路を形成することを特徴とする前記6記載のロボット把持部の被覆構造。
8. 前記外層の表面に、前記貫通部に接続して、前記内層まで達しない範囲の深さを有する溝が設けられ、該溝は、前記物体を把持する把持部位の外側まで伸びていることにより、該溝によって該貫通部内を前記外部流体と連通させる流路を形成することを特徴とする前記6又は7記載のロボット把持部の被覆構造。
9. 前記内層の弾性体の硬度は、ショアA硬度0〜40度であり、前記外層の弾性体の高度は、ショアA硬度40〜90度であることを特徴とする前記6〜8の何れかに記載のロボット把持部の被覆構造。
10. 前記内層に用いる弾性体が、シリコンゲル又はウレタンゲルであり、前記外層に用いる弾性体が、シリコンゴム又はウレタンゴムであることを特徴とする前記6〜9の何れかに記載のロボット把持部の被覆構造。
本発明によれば、様々な把持対象の物体に応じて、該物体を把持するために適切な把持性能を発揮させることができ、且つ把持した物体を容易に解放できる被覆材及びロボット把持部の被覆構造を提供することができる。
ロボットハンドにおいて本発明の被覆材を使用したロボット把持部の被覆構造の一例を示す正面図 図1中の(ii)−(ii)線に沿う断面図 ロボット把持部で軽量物である物体X1を把持する様子を説明する説明図 軽量物を把持する際のロボット把持部の作用を図1中の(ii)−(ii)線に沿う断面図で説明する説明図 軽量物を把持する際のロボット把持部の作用を正面図で説明する説明図 ロボット把持部で重量物である物体X2を把持する様子を説明する説明図 重量物を把持する際のロボット把持部の作用を図1中の(ii)−(ii)線に沿う断面図で説明する説明図 重量物を把持する際のロボット把持部の作用を正面図で説明する説明図 物体を解放する際のロボット把持部の作用を断面図で説明する説明図 他の実施形態を示すロボット把持部の正面図 図10中の(xi)−(xi)線に沿う断面図 図10中の(xii)−(xii)線に沿う断面図 他の実施形態を示すロボット把持部の正面図 他の実施形態を示すロボット把持部の正面図 他の実施形態を示すロボット把持部の正面図 他の実施形態を示すロボット把持部の正面図 他の実施形態を示すロボット把持部の正面図 ロボット把持部の形状及び寸法の一例を説明する説明図 図18中の(xix)−(xix)線に沿う断面図
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の被覆材は、本発明の課題を共通とする各種の被覆材に適用可能であるが、中でもエアチャック型や多指型のロボットハンドにおいて物体を把持するロボット把持部に好ましく適用することができる。
被覆材は、物体を把持する基材を被覆する被覆材であって、弾性体からなる内層と、該内層の表面に、前記物体の把持時に該物体に接触する弾性体からなる外層とを備える。前記内層は、粘着性を有し、且つ、前記外層よりも低硬度の弾性体によって構成される。前記外層は、前記内層まで達するように貫通する1個以上の貫通部を有する。かかる被覆材は、前記物体を把持した際の応力が作用した際に、該応力の大きさに応じて、前記内層の一部が前記貫通部内に侵入もしくは該貫通部からはみ出すように構成されている。これにより、被覆材は、様々な把持対象の物体に応じて、該物体を把持するために適切な把持性能を発揮させることができる。
また、ロボット把持部の被覆構造は、物体を把持するロボット把持部の表面に、弾性体からなる内層と、該内層の表面に、前記物体の把持時に該物体に接触する弾性体からなる外層とを備える。前記内層は、粘着性を有し、且つ、前記外層よりも低硬度の弾性体によって構成される。前記外層は、前記内層まで達するように貫通する1個以上の貫通部を有する。かかるロボット把持部の被覆構造は、前記物体を把持した際の応力が作用した際に、該応力の大きさに応じて、前記内層の一部が前記貫通部内に侵入もしくは該貫通部からはみ出すように構成されている。これにより、ロボット把持部の被覆構造は、様々な把持対象の物体に応じて、該物体を把持するために適切な把持性能を発揮させることができる。
更に、上記の被覆材及びロボット把持部の被覆構造において、前記応力が緩和されて前記内層の一部が前記貫通部内を後退する際に、該貫通部内が減圧されることを防止するように該貫通部内が外部流体と連通するように構成されることにより、把持した物体を容易に解放できる。
以下に、図面を参照して、被覆材及びロボット把持部の被覆構造について、更に詳しく説明する。
図1は、ロボットハンドにおいて本発明の被覆材を適用したロボット把持部の被覆構造の一例を示す正面図、図2は、図1中の(ii)−(ii)線に沿う断面図である。
図中、1はロボットハンドにおいて物体を把持する1つのロボット把持部であり、ロボット把持部1は、芯材として機能する基材11と、該基材11の表面に被覆された被覆材12とを備えている。
ロボット把持部1は、図示しないロボット駆動機構により所望の把持機能を発揮する。
被覆材12は基材11の表面に一体成形されるか、または、基材11とは別に形成したものを該基材11に被せ、接着剤を介して接着される。ここでは、基材11とは別に形成した被覆材12を該基材11に被せることによってロボット把持部1を構成した後者の態様を示している。
被覆材12は、基材11の表面に設けられた内層121と、該内層121の表面に接して設けられた外層122とを有し、内層121の略中央部には、基材11が挿入されることにより該基材11に装着するための深溝状の装着部123が形成されている。外層122は、このロボット把持部1が物体を把持する際に、該物体に直接接触する層である。
内層121と外層122は共に弾性体によって構成されるが、本発明において内層121を構成する弾性体は、粘着性を有し、ここでは外層122を構成する弾性体よりも粘着性が高く、且つ、外層122を構成する弾性体よりも低硬度の弾性体によって構成される。すなわち、外層122を構成する弾性体の方が、内層121を構成する弾性体よりも一般に架橋密度が大きく、粘着性が低くて硬度が高いものとなっている。
外層122には、物体を把持する際に該物体と当接する部位である把持部位1aに、スリット状の貫通部13が形成されている。貫通部13は、外層122の表面から内層121まで達するように該外層122を貫通している。従って、ロボット把持部1の把持部位1aを外部から観察した際、貫通部13内に内層121が確認できる。しかし、物体を把持していない平常時、この貫通部13内の内層121は、該内層121と外層122との境界部分に位置し、貫通部13内に侵入していない。
ここに示す貫通部13は、複数個配列されるように形成しているが、貫通部13の数は特に問わず、外層122に1個以上形成されていればよい。また、貫通部13の配列構成も特に問わない。
次に、このように構成された被覆材12を備えたロボット把持部1によって把持対象の物体を把持する際の作用について、図3〜図8を用いて説明する。
まず、図3に示すように、把持対象の物体が比較的軽量な物体X1である場合、この物体X1を所定の把持力で把持した際に該物体X1が被覆材12の把持部位1aの表面(外層122)に接触することによって、把持部位1aの表面に把持応力F1が作用すると、被覆材12の内層121及び外層122は、その把持応力F1の大きさに応じて共に弾性変形する。このときの把持応力F1は軽量物を把持し得る程度の比較的小さい力であり、内層121と外層122とに対して、物体X1と基材11との間で挟むように応力を作用させる。把持応力は、物体を把持する把持力(物体を押圧する力ということもできる)に対する反作用として受ける力であり得る。
ここで、外層122は内層121よりも硬度が高いのに対し、内層121は外層122よりも硬度が低いため、作用する把持応力F1の大きさに応じて内層121が押し潰されるように弾性変形し、内層121の一部121aが貫通部13内に侵入するように移動する。
しかし、このとき作用する把持応力F1は比較的小さいものであるため、内層121と外層122に作用する応力は小さく、内層121の一部121aが応力によって貫通部13内に移動する量も僅かとなる。従って、内層121の一部121aが貫通部13の内部に侵入したとしても、図4、図5に示すように、貫通部13内の途中にとどまる程度であり、外層122の表面まではみ出す程ではない。
このため、軽量物である物体X1の把持時は、内層121よりも粘着性が低い外層122の表面のみが物体X1と接触するだけであり、被覆材12の表面が物体X1と強く粘着することなく、適切な把持状態で物体X1を把持することができる。なお、図4、図5では物体X1は図示省略した。
一方、図6に示すように、把持対象の物体が比較的重量のある物体X2である場合、この物体X2を所定の把持力で把持した際に該物体X2が被覆材12の把持部位1aの表面(外層122)に接触することによって、把持部位1aの表面に把持応力F2が作用すると、被覆材12の内層121及び外層122は、その把持応力F2の大きさに応じて共に弾性変形する。このときの把持応力F2は重量物を把持し得るに十分な比較的大きい力であり、内層121と外層122とに対して、物体X2と基材11との間で挟むように応力を作用させる。
このとき、内層121と外層122には、上記物体X1を把持する時よりも大きな応力が作用し、その応力の大きさに応じて内層121が押し潰されるように弾性変形する。これにより、内層121の一部121aが貫通部13内に、物体X1を把持するときよりも多く侵入するように移動する。
このときの把持応力F2は上記物体X1を把持する際の把持応力F1よりも大きいため、貫通部13内に侵入するように移動した内層121の一部121aは、その把持応力F2の大きさに応じて、図7、図8に示すように、貫通部13から外層122の表面にまで達し、更には貫通部13から大きくはみ出そうとする。そして、この貫通部13の表面にまで達した、もしくは貫通部13からはみ出した内層121の一部121aが物体X2と接触する。
このため、重量物である物体X2の把持時は、外層122の表面のみならず、外層122に設けられた貫通部13を通して、該外層122よりも粘着性が高い内層121の一部121aを物体X2に対して直接接触させることができる。従って、把持した物体X2を滑らせてしまうことなく、適切な把持状態で物体X2を把持することができる。なお、図7、図8では物体X2は図示省略した。
このように、本発明に係る被覆材12及びこの被覆材12を備えたロボット把持部1の被覆構造によれば、様々な把持対象の物体に応じて、該物体を把持するために適切な把持性能を発揮させることができる。
なお、図7では、説明の便宜上、内層121の一部121aが貫通部13から大きく突出するように図示したが、実際の物体X2の把持時、内層121の一部121aは物体X2と接触することによってそれ以上に突出することが阻止され、物体X2の重量(把持応力F2の大きさ)に応じて該物体X2に対して強い粘着力を作用させたり、あるいは、物体X2と外層121の表面との間で広がるように変形し、被覆材12の表面の粘着性、摩擦係数、内層121の一部121aとの接触面積が変化したりするものであることは容易に理解できるであろう。
次に、物体X2を把持した状態(図6)から、該物体X2を解放する際の作用について、図9を用いて説明する。図9は、ロボット把持部の要部拡大断面図である。図9(a)は参考例であり、図9(b)は本発明である。
図9(a)及び(b)に示されるように、把持された物体X2を解放する(即ち、被覆材12の把持部位1aの表面(外層122)から離す)際には、把持応力が緩和される。応力が緩和されることにより、内層121の一部121aは、貫通部13内を後退する(図中、白矢印)。
この後退が生じるときに、図9(a)に示すように、貫通部13内が物体X2の接触により外部と隔離されているとすれば、貫通部13内が減圧されることになる。この減圧は、物体X2を把持部位1aの表面(外層122)に吸着しようとする吸盤作用を誘発し得る。吸盤作用を打ち消すように物体X2に重力等が作用することによって、物体X2は解放され得るが、より確実に、より安定に物体X2を解放する観点では、吸盤作用の誘発が防止されることが望まれる。
これに対して、図9(b)に示すロボット把持部では、被覆材12は、応力が緩和されて内層121の一部121aが貫通部13内を後退する際に、該貫通部13内が減圧されることを防止するように該貫通部13内が外部流体と連通するように構成されている。
ここで、外部流体とは、ロボット把持部1や物体X2を取りまく流体(ロボット把持部1が配置される空間を満たす流体ともいえる)であり、気体や液体等のように流動性を有するものである。外部流体は、例えば、ロボット把持部1が空気中に設置される場合は空気を指し、窒素等の気体で置換された置換雰囲気中に設置される場合はその置換気体を指す。
内層121の一部121aが貫通部13内を後退するのに応じて、外部流体が流路αを介して貫通部13内に流入し、該後退による貫通部13内の減圧が防止される。これにより、物体X2を解放するときに、該物体X2が貫通部13に吸着されることが防止される。従って、被覆材12の把持部位1aの表面(外層122)から容易に解放できる効果が得られる。
より詳しく説明すれば、図9(b)の例では、外層122の表面において、貫通部13は、物体X2を把持する把持部位(物体X2との接触領域ということもできる)1aの外側まで伸びている。そのため、貫通部13自体によって貫通部13内を外部流体と連通させる流路を形成する。言い換えれば、貫通部13は、物体2との把持部位1aの外側に延設された延設部13aを有するということもできる。物体X2の解放時、貫通部13内は、延設部13aを介して外部流体と連通され、減圧されることが防止される。
従って、かかる被覆材12及び該被覆材12を備えたロボット把持部1の被覆構造によれば、上述した吸盤作用が防止され、物体X2を好適に解放することができる。即ち、物体X2を離す際に、離すことができない、あるいは離すまでに時間を要するといった課題を好適に改善し、より確実に、より安定に離すことができる。
以上の説明では物体X2を解放する場合について示したが、物体X1を解放する場合も同様である。つまり、比較的軽量な物体X1を解放する際にも、把持応力の緩和に伴って、内層121の一部121aが貫通部13内を少なからず後退し得る。比較的軽量な物体X1は僅かな減圧であっても吸着され易い。そのため、後退による減圧が僅かであっても、この減圧が防止されることによる吸着防止の効果が十分に得られる。これは、物体を容易に解放できるという効果が、汎用性高く発揮され得るということでもある。
以上の説明では、貫通部13自体によって該貫通部13内を外部流体と連通させる流路を形成する場合について示したが、この態様に限定されるものではなく、貫通部13内と外部流体との連通を、貫通部13に対して別途設けられた流路により達成してもよい。
この流路は、応力が緩和されて内層121の一部121aが貫通部13内を後退する際に、貫通部13を外部流体と連通させるものであれば格別限定されない。このような流路の一例として、外層122の表面に設けられた溝を好ましく例示することができる。これについて、図10を参照して説明する。
図10は、溝を有する被覆材を適用したロボット把持部の一例を示す正面図、図11は、図10中の(xi)−(xi)線に沿う断面図、図12は、図10中の(xii)−(xii)線に沿う断面図である。
図中、14は、外層122の表面に設けられた溝である。溝14は、貫通部13と接続するように設けられている。また、溝14は、把持部位1aの外まで延設されている。即ち、溝14の一端は、貫通部13と接続され、他端は、把持部位1aの外に配置されている。
応力が緩和されて内層121の一部121aが貫通部13内を後退する際に、このような溝14により、貫通部13を外部流体と連通させる流路が確保される。
図11及び図12に示すように、貫通部13は、内層121まで達するように外層122を貫通するように形成されている。これに対して、溝14は、外層122を貫通しない範囲の深さで形成され、即ち、「溝14の深さ」<「外層122の厚さ」の関係を満たしている。溝14は、外部流体を貫通部13内に導くための流路を確保する目的で設けられるため、貫通部13のように内層121まで達する深さを有しなくとも、その目的を達成できる。
溝14の形状は、何ら限定されるものではなく、図示したような直線状のものに限らず、曲線状であってもよい。また、線状のものに限らず、流路を確保できるものであれば任意の幾何学形状であってよい。貫通部13と溝14とを共に線状に設ける場合は、貫通部13の線幅と溝14の線幅が同じであるか、溝14の線幅の方が細いことが好ましい。また、1つの貫通部13に対して設けられる溝14の数は、何ら限定されず、1つ又は複数を適宜設けることができる。
また、溝14の深さは、一定であってもよいし、一定でなくてもよい。例えば、貫通部13と接続される側を深くし、貫通部13から離れるほど浅くなるように溝14の深さが部位ごとに変化していてもよい。
以上の説明では、複数の貫通部13を同じ形成幅で形成する場合について示したが、これに限定されず、図13に示すように、互いに形成幅の異なる貫通部13を設けることもできる。
図13の被覆材12においても、物体を把持した後、応力が緩和されて内層の一部が貫通部13内を後退する際に、該貫通部13内が減圧されることを防止するように該貫通部13内が外部流体と連通するように構成されている。ここでは、流路を形成する溝14により外部流体と連通する例を示しているが、貫通部13を、把持部位1aの外側まで延設して延設部13aを形成して、外部流体と連通するように構成してもよい。
また、以上の説明では、貫通部13をスリット状に形成する場合について示したが、スリット状に形成する場合、直線状(長方形状)であってもよいが、図14に示すように、波形状に形成することもできる。スリットの数及び配列態様は特に問わない。
図14の被覆材12においても、物体を把持した後、応力が緩和されて内層の一部が貫通部13内を後退する際に、該貫通部13内が減圧されることを防止するように該貫通部13内が外部流体と連通するように構成されている。ここでは、貫通部13を、把持部位1aの外側まで延設して延設部13aを形成して、外部流体と連通する例を示しているが、溝14により外部流体と連通するように構成してもよい。
更に、貫通部13は、図15に示すように同心状に形成することもできる。同心状の貫通部13は円形状のみならず、楕円形状、三角形状、四角形状、その他の多角形状に形成してもよい。
図15の被覆材12においても、物体を把持した後、応力が緩和されて内層の一部が貫通部13内を後退する際に、該貫通部13内が減圧されることを防止するように該貫通部13内が外部流体と連通するように構成されている。ここでは、溝14により外部流体と連通する例を示しているが、貫通部13を、把持部位1aの外側まで延設して延設部13aを形成して、外部流体と連通するように構成してもよい。図15に示したように、複数(図示の例では4本)の溝14を放射状に設けることも好ましいことである。
以上説明した貫通部13はスリット状としたが、貫通部13の開口形状は特に問わず、図16及び図17に示すように、孔形状とすることもできる。図16は、貫通部13を丸孔形状とした例を示しており、図17は、貫通部13を四角形状とした例を示している。また、図示しないが、三角形状やその他の多角形状とすることもできる。ここに示す貫通部13は、縦横に複数個配列されるように形成しているが、貫通部13の数は特に問わず、外層122に1個以上形成されていればよい。また、貫通部13の配列構成も特に問わない。
図16及び図17の被覆材12においても、物体を把持した後、応力が緩和されて内層の一部が貫通部13内を後退する際に、該貫通部13内が減圧されることを防止するように該貫通部13内が外部流体と連通するように構成されている。ここでは、溝14により外部流体と連通する例を示している。
本発明において、被覆材12の内層121を構成する弾性体は、粘着力が必要となる重量物を把持した際に外層122の貫通部13内に侵入することができる程度の軟質性を有するものである必要がある。内層121を構成する弾性体の具体的な硬度は、想定される把持対象の物体の重量や物体の把持時に及ぼす把持応力の大きさ等の条件によって決められるが、本発明の課題を効果的に解決し得る点で、ショアA硬度0〜40度であることが好ましく、ショアA硬度0〜20度がより好ましい。
また、被覆材12の外層122に用いられる弾性体は、軽量物である物体を適切に把持できると共に、物体を把持した際の応力を内層121に効率良く伝達できるようにするため、内層121よりも硬度が高い条件で、ショアA硬度40〜90度であることが好ましい。
各層の硬度は、樹脂材料の変更や主剤と硬化剤の混合比を変更することによって調整することができる。
このような内層121及び外層122を構成する弾性体の材料としては、一般に軟質のゴム又は樹脂材料、たとえばゴム、シリコン、ウレタン、ゲルが用いられるが、想定される把持対象の物体の重量、形状、性質等に応じて適宜選定することができる。一例を挙げれば、内層121を構成する弾性体には、シリコンゲル又はウレタンゲルを用いることができる。また、外層122を構成する弾性体には、シリコンゴム又はウレタンゴムを用いることができる。
内層121と外層122は、粘着性及び硬度が異なるものであれば、同じ系統の材質であってもよいし、それぞれ異なる系統の材質であってもよい。しかし、層間に高い接着性を付与できるため、内層121と外層122とは同じ系統の材質であることが好ましい。
図18は、ロボット把持部の一例を説明する説明図であり、図18(a)はロボット把持部の正面図、図18(b)は側面図、図18(c)は縦断面図である。図18を参照して、ロボット把持部における寸法の一例について説明する。
被覆材12の各層の厚さについて、外層122の厚みT2は、内層121の厚みT1より十分に小さく設定することが、物体に内層121の弾性を影響させ易く、また、外層122の貫通部13に内層121の一部121aを侵入、もしくは貫通部13から内層121の一部121aをはみ出させ易くすることができるために好ましい。
外層122の厚みT2は、内層121の厚みT1の1/4倍以下に設定することがより好ましい。相対的に低硬度で柔軟性の高い内層121の弾性体の方が外層122の弾性体よりも厚くなるため、物体に内層121の弾性をさらに影響させ易くすることができるからである。
被覆材12全体の厚みT3は、例えば2〜20mm、好ましくは4〜10mmとされる。各層121、122のそれぞれの厚みT1、T2はこの範囲内で適宜設定されることが好ましく、外層122の厚みT2は好ましくは0.2〜2.0mm、より好ましくは0.3〜1.0mmの範囲で設定する。内層121の厚みT1は好ましくは0.5〜50.0mm、より好ましくは2.0〜20.0mmの範囲で設定する。
ロボット把持部の外形形状及び外形寸法は格別限定されないが、例えば図18に示したように指型形状とする場合は、その外形寸法、例えば幅W1、高さH1、厚みW2等は格別限定されない。ここで、幅W1は、当該ロボット把持部1を、把持対象の物体側から見たときの幅である。
外層122に設けられる貫通部13の大きさは、把持対象の物体の重量、形状、性質等に応じて適宜選定することができ、特に問わない。一例を挙げれば、1mm〜5mmとすることができる。例えば、図18に示したように貫通部13がスリット状に設けられる場合、貫通部13の幅P1や、貫通部13を複数並設する際の貫通部間の間隔P2等は格別限定されない。
更にまた、基材11の形状及び寸法は格別限定されない。例えば図18に示したように円柱状の芯材により構成される場合において、直径(φ)C、長さH2等は格別限定されない。
図19は、図18(b)に例示された指型形状のロボット把持部の(xix)−(xix)線断面図(横断面図)である。この例において、貫通部13は、把持対象の物体側から見たときの見かけ上の長さ(図中矢印方向に直行する平面における投影長さ)は、ロボット把持部1の幅W1に等しいが、これに限定されるものではない。
本発明において、被覆材12の内層121、もしくは内層121と外層122の両方に、抗菌剤を配合してもよい。
抗菌剤は、滅菌、殺菌、消毒、除菌、制菌、静菌、防腐、防カビ、防菌などの何れか1種または2種以上の組み合わせによって、微生物の発生・増殖の抑制から死滅に至るまでの広い範囲の微生物制御機能を発揮するものをいう。
抗菌性を付与する抗菌剤は、無機系、有機系、天然系のいずれのものであってもよい。
たとえば、無機系の抗菌剤としては、人体や動物には有害でなく、微生物に対して殺菌機能や増殖抑制機能を持つ金属として、銀、銅、亜鉛などが用いられる。
無機系抗菌剤の中でも、抗菌性金属としては、安全性や機能性の観点から、銀系が好ましく用いられ、それらの銀系抗菌剤は、単体として用いることもできるが、ゼオライト(結晶性アルミノケイ酸塩)、シリカゲル、粘土鉱物などのケイ酸塩系担体、リン酸ジルコニウム、リン酸カルシウムなどのリン酸塩系担体、溶解性ガラス、活性炭などの担持体に担持されて用いることもできる。これらの担持体は、粒状であっても紛体であってもよい。
抗菌性金属を担持体に担持させる方法としては、たとえばゼオライトを抗菌性金属イオンの水溶液に、所定のpH条件で、所定温度、所定時間浸漬してゼオライト中のイオン交換可能なイオンの一部または全部を抗菌性金属イオンで置換させ、イオン交換終了後、水洗し、加熱乾燥して得る方法などがある。
金属系の抗菌剤を内層121や外層122に配合させる手法は特に限定されないが、たとえば練り込み手法を好ましく例示できる。
銀系抗菌剤の抗菌活性に関しては、表面酸化や溶液中に溶け出した金属イオンに起因すると考えられ、その抗菌メカニズムについては、(1)銀イオン(Ag+)が細菌内に取り込まれ、細胞内の酵素の阻害を引き起こすか、(2)イオンの触媒作用によって、空中の酸素あるいは水に溶けた酸素を活性酸素に変え、できた活性酸素が抗菌性を発揮するものと考えている。
有機系の抗菌剤としては、ベンゾイミダゾール系の有機系抗菌剤などが挙げられる。また天然系の抗菌剤としては、ワサビやショウガ、竹の葉やヒノキの葉のような植物、ヒノキチオールやヒバ油のような植物抽出物が用いられる。
抗菌剤の配合量は、被覆材の使用目的により、適宜変更することができるが、内層121に配合して外層122へ拡散移動させる場合には、内層121に層形成上可能な範囲でできる限り多く配合させることが好ましい。
また内層121から外層122への拡散移動を遅らせるために、内層121以外に、あらかじめ外層122に抗菌剤を配合することもできる。
ゴムやゲルなどの材料は、軟質な弾性体ほど架橋密度が小さいので、被覆材12は、抗菌剤成分の移動の自由度は高いが(濃度の減少速度が速くなる)、内層121から外層122に向かって抗菌剤成分が拡散しても、抗菌剤成分が拡散しにくい外層122が把持側に構成されることで、内層121に配合されている抗菌剤成分の把持側(把持物体)への拡散を低減することができる。これらの架橋密度の異なる2層構成の層形成により、清潔性を長期間保持できる。
また、被覆材12には、目的に応じて任意の適切な添加剤をさらに含有し得る。
上記添加剤としては、たとえば、光重合開始剤、シランカップリング剤、離型剤、硬化剤、硬化促進剤、希釈剤、老化防止剤、変成剤、界面活性剤、染料、顔料、変色防止剤、紫外線吸収剤、柔軟剤、安定剤、可塑剤、消泡剤等が挙げられる。
被覆材12を製造する方法は、ゲルシートを製造する適宜公知の方法を採用することができ、たとえば注型成形、射出成形、圧縮成形、遠心成形等を採用することができる。成形温度は一般に室温〜100℃とされる。
内層121と外層122は、それぞれ別工程で製造した後に両者を積層してもよいし、たとえば内層121の一方の面に外層122となる材料を塗布等することによって積層してもよい。一体成形を行う場合の成形順序は内層121、外層122どちらを先にしてもよいし、両者を同時に成形してもよい。層間の接着は、材料同士の密着性によってなされる。
なお、以上説明した被覆材12は、内層121と外層122のみからなる2層構造のものを例示したが、本発明における被覆材12は、内層121よりも内側、すなわち内層121と基材11との間に、他の1以上の層を設けることを何ら妨げるものではない。
また、本発明におけるロボット把持部1は、図示したように、指型形状に形成するものに限らず、その外形形状は目的に応じて任意に設定できる。
以下に、本発明の実施例について説明するが、かかる実施例によって本発明が限定されるものではない。
(実施例1)
ロボット把持部の外形形状を、図18に示したように指型形状とし、その外形寸法を幅(W1)20mm×高さ(H1)30mm×厚み(W2)15mmとした。そして、この外形寸法から0.5mm(外層の厚さT2に対応する)を減算した寸法の被覆材の内層の注型型を作製した。この注型型には、底面中心に、ロボット把持部の芯材である基材を挿入する装着部を形成するため、内径φ7mm(芯材の直径Cに対応する)、長さ(芯材の長さH2に対応する)20mmの空洞を配置した。
被覆材の外層の注型型は、ロボット把持部の外形寸法と同じ寸法で作製した。この外層の注型型内部の把持部位に相当する面に、幅2mm(貫通部の幅P1に対応する)、高さ0.5mm(外層の厚さT2に対応する)の長方形の凸部を、上下の間隔P2を1.8mmとして、図18に示す配列形態で計3個形成した。この凸部は、内層の材料をセットした際に、ちょうど内層の材料と接触して、外層の材料が流動せず、空間すなわち外層を貫通する貫通部となる部分である。この凸部により形成される貫通部は、把持対象である物体を把持する把持部位の外側まで延びる。
そして、内層の注型型に、ショアA硬度0度のウレタンゲル材料を注入、固化させ、被覆材の内層を成形した。
次いで、この内層を注型型から取り出して外層の注型型へセットし、この外層の注型型に、ショアA硬度50度のウレタンゲル材料を注入、固化させ、内層の外側に外層を積層させた。
成形後、これを取り出し、基材の表面に内層と外層の2層構造からなる被覆材を得た。得られた被覆材は、外層の把持部位となる部位に3個の貫通部を有していた。
この被覆材に芯材となる基材を挿入し、接着剤によって接着してロボット把持部を構成した。同様のロボット把持部を2本作製した。
この2本のロボット把持部をロボットハンドに装着して、軽量物としてφ76.2mmの金属球を所定の把持力で摘まんだところ、問題なく摘まみ上げることができた。このとき、貫通部から内層の一部がはみ出すことはなかったため、内層の粘着性がボルトに作用することがなく、ボルトを離す際に該ボルトが把持部位に張り付いてしまうこともなく、容易に離すことができた。
一方、重量物として5kgのオイル缶をその重量に応じた所定の把持力で摘まんで持ち上げたところ、把持部位の外層の変形が確認され、滑ることなく持ち上げることができた。
また、オイル缶を離す際も容易に離すことができたが、オイル缶に粘着していた把持部位が引き剥がされながら離れる様子が確認された。すなわち、オイル缶を摘まんで持ち上げる際に把持部位が変形した際、外層よりも粘着性が高い内層の一部が貫通部を通してはみ出し、オイル缶と直接接触して該オイル缶に粘着していたことを示していた。
このように、同一のロボット把持部によって、軽量物であるボルトと重量物であるオイル缶の双方を、被覆材の変更や治具の追加等を伴うことなく、適切に持ち上げることができた。
更に、応力が緩和されて内層の一部が貫通部内を後退する際に、該貫通部内が減圧されることを防止するように該貫通部内が外部流体と連通するように構成されているため、軽量物であるボルトと重量物であるオイル缶の双方を、容易に離すことができた。
1:ロボット把持部
1a:把持部位
11:基材
12:被覆材
121:内層
121a:内層の一部
122:外層
123:装着部
13:貫通部
13a:延設部
14:溝
X1:軽量物である物体
X2:重量部である物体
F1、F2:把持応力
α:流路

Claims (10)

  1. 物体を把持する基材を被覆する被覆材であって、
    弾性体からなる内層と、該内層の表面に、前記物体の把持時に該物体に接触する弾性体からなる外層とを備え、
    前記内層は、粘着性を有し、且つ、前記外層よりも低硬度の弾性体によって構成され、
    前記外層は、前記内層まで達するように貫通する1個以上の貫通部を有し、
    前記物体を把持した際の応力が作用した際に、該応力の大きさに応じて、前記内層の一部が前記貫通部内に侵入もしくは該貫通部からはみ出すように構成され、
    前記応力が緩和されて前記内層の一部が前記貫通部内を後退する際に、該貫通部内が減圧されることを防止するように該貫通部内が外部流体と連通するように構成されていることを特徴とする被覆材。
  2. 前記外層の表面において、前記貫通部は、前記物体を把持する把持部位の外側まで伸びていることにより、該貫通部自体によって該貫通部内を前記外部流体と連通させる流路を形成することを特徴とする請求項1記載の被覆材。
  3. 前記外層の表面に、前記貫通部に接続して、前記内層まで達しない範囲の深さを有する溝が設けられ、該溝は、前記物体を把持する把持部位の外側まで伸びていることにより、該溝によって該貫通部内を前記外部流体と連通させる流路を形成することを特徴とする請求項1又は2記載の被覆材。
  4. 前記内層の弾性体の硬度は、ショアA硬度0〜40度であり、前記外層の弾性体の高度は、ショアA硬度40〜90度であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の被覆材。
  5. 前記内層に用いる弾性体が、シリコンゲル又はウレタンゲルであり、前記外層に用いる弾性体が、シリコンゴム又はウレタンゴムであることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の被覆材。
  6. 物体を把持するロボット把持部の表面に、弾性体からなる内層と、該内層の表面に、前記物体の把持時に該物体に接触する弾性体からなる外層とを備え、
    前記内層は、粘着性を有し、且つ、前記外層よりも低硬度の弾性体によって構成され、
    前記外層は、前記内層まで達するように貫通する1個以上の貫通部を有し、
    前記物体を把持した際の応力が作用した際に、該応力の大きさに応じて、前記内層の一部が前記貫通部内に侵入もしくは該貫通部からはみ出すように構成され、
    前記応力が緩和されて前記内層の一部が前記貫通部内を後退する際に、該貫通部内が減圧されることを防止するように該貫通部内が外部流体と連通するように構成されていることを特徴とするロボット把持部の被覆構造。
  7. 前記外層の表面において、前記貫通部は、前記物体を把持する把持部位の外側まで伸びていることにより、該貫通部自体によって該貫通部内を前記外部流体と連通させる流路を形成することを特徴とする請求項6記載のロボット把持部の被覆構造。
  8. 前記外層の表面に、前記貫通部に接続して、前記内層まで達しない範囲の深さを有する溝が設けられ、該溝は、前記物体を把持する把持部位の外側まで伸びていることにより、該溝によって該貫通部内を前記外部流体と連通させる流路を形成することを特徴とする請求項6又は7記載のロボット把持部の被覆構造。
  9. 前記内層の弾性体の硬度は、ショアA硬度0〜40度であり、前記外層の弾性体の高度は、ショアA硬度40〜90度であることを特徴とする請求項6〜8の何れかに記載のロボット把持部の被覆構造。
  10. 前記内層に用いる弾性体が、シリコンゲル又はウレタンゲルであり、前記外層に用いる弾性体が、シリコンゴム又はウレタンゴムであることを特徴とする請求項6〜9の何れかに記載のロボット把持部の被覆構造。
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