JP6340179B2 - 壁体構築用ブロック及び壁体 - Google Patents

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Description

本発明は、壁体構築用ブロック及び壁体に関する。
特許文献1には、鉄筋コンクリート壁の構築時に、設備配管類を貫通させるための開口部を予め確保しておく技術が記載されている。即ち、壁体内に埋設されて開口部を形成する円形鋼管と、円形鋼管が面内に形成された貫通孔に固定された補強鋼鈑と、補強鋼鈑と寸断された主鉄筋を連結する継手筋と、を備え、鉄筋コンクリート壁の構築時に、円形鋼管を壁体に埋め込むことで、開口部を確保している。
しかし、特許文献1に記載の技術は、現場打ちコンクリートで構築される壁体を対象としており、ブロック積みで構築される壁体には適用できない。
ブロック積みで構築される壁体では、例えば任意箇所のブロックを取り除くことで、開口部を形成することも考えられる。
特開2008−144415号公報
しかし、ブロック積みで構築される壁体が耐震補強壁の場合には、壁体の耐震強度を高くするため、ブロック形状に特徴を持たせ、ブロック同士の圧縮応力により圧力伝達させる構造が採用されている。このようなブロックでは、ブロック同士の圧縮応力による圧力伝達が遮断されるため、任意箇所のブロックを取り除くことはできない。
本発明は、上記事実に鑑み、ブロック積で構築される壁体に開口部を形成する壁体構築用ブロック及び壁体を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明に係る壁体構築用ブロックは、柱と水平部材で構成された架構内へ積み上げられ、壁体を構築したとき積上げ面となる上面及び下面と交差する方向に形成され、前記架構内へ配筋された縦筋が挿通される挿通部と、前記壁体を構築したとき、前記壁体の壁厚方向へ貫通する貫通部と、前記貫通部に挿入されて前記貫通部の周壁を補強する鋼管と、前記鋼管の外周部に設けられ、前記鋼管を周囲と一体化させる補強部材と、を有することを特徴としている。
請求項に記載の発明に係る壁体構築用ブロックは、請求項1に記載の壁体構築用ブロックにおいて、縦目地となる両側面のうち、一方の側面に形成され、前記挿通部に達する案内路を有し、前記貫通部は、前記案内路が形成されない他方の側面と前記挿通部との間に設けられていることを特徴としている。
請求項に記載の発明によれば、壁体構築用ブロックに形成された挿通部に縦筋が挿通されて壁体が構築される。また、案内路を利用して、縦筋を、壁体構築用ブロックの側面から挿通部へ通すことができる。これにより、落し込み方法で積み上げなくても、壁体構築用ブロックの挿通部へ、横方向から縦筋を挿通させることができる。更に、壁体を構築したとき、壁体構築用ブロック自体に、壁体の壁厚方向へ設備配管等を通す貫通部(開口部)が形成されている。これにより、ブロック積で構築される壁体に貫通部を形成することができる
請求項に記載の発明は、請求項1又は2に記載の壁体構築用ブロックにおいて、前記壁体を正面から見たとき、前記上面及び前記下面は、両端部から中央部に向かって傾斜していることを特徴としている。
請求項に記載の発明によれば、壁体構築用ブロックの上面及び下面は、両端部から中央部に向かって傾斜している。これにより、架構を介して壁体へ水平力が作用したとき、壁体構築用ブロックには、水平力が傾斜に沿って押下げ方向へ作用し、壁体の水平移動が抑制される。つまり、横筋なしで壁体構築用ブロックを積み上げる構造であるにも関わらず、水平力に対抗することができる。
請求項に記載の発明は、請求項2又は3に記載の壁体構築用ブロックにおいて、前記壁体を正面から見たとき、前記上面は両端部から中央部にかけて上り勾配とされ、前記下面は両端部から中央部にかけて下り勾配とされ、前記貫通部は前記中央部に形成されていることを特徴としている。
これにより、壁体構築用ブロックの中央部が両端部より大きくされ、大きくされた中央部に貫通部が形成される。この結果、貫通部の開口面積を大きくできる。
請求項に記載の発明に係る壁体は、柱と水平部材で構成された架構内へブロックを積み上げて構築された壁体であって、前記ブロックは、前記架構に配筋された縦筋が挿通される挿通部を有し、前記ブロックの積上げ面は、前記壁体を正面から見たとき、両端部から中央部に向かって傾斜しており、前記壁体を壁厚方向へ貫通する開口部が形成される位置には、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の壁体構築用ブロックが配置されていることを特徴としている。
求項に記載の発明によれば、壁体の開口部が形成される位置に、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の壁体構築用ブロックが配置される。これにより、ブロック積で構築される壁体に開口部を形成することができる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の壁体において、前記壁体を壁厚方向へ貫通する貫通部は、前記架構から前記壁体へ水平力が作用したとき、前記壁体の角部から対角線上の他の角部に向けて、斜めに帯状に形成される圧縮束を避けて、前記圧縮束と前記柱で区画される一対の第1三角壁面、又は前記圧縮束と前記水平部材で区画される一対の第2三角壁面の少なくとも一つに設けられていることを特徴としている。
求項に記載の発明によれば、壁体には、架構を介して水平力が作用したとき、壁体の角部から対角線上の他の角部へ向けて、大きな圧縮応力が帯状に作用する圧縮束が斜めに形成される。即ち、正面視でX形状に圧縮束が形成される。
この圧縮束の部分を避けて、圧縮応力の小さい部分に貫通部を配置することで、貫通部の破損の可能性を回避できる。ここに、圧縮応力の小さい部分は、圧縮束と一対の柱で区画される一対の第1三角壁面の範囲、及び圧縮束と一対の水平部材で区画される一対の第2三角壁面の範囲である。
本発明は、上記構成としてあるので、ブロック積で構築される壁体に開口部を形成する壁体構築用ブロック及び壁体を提供することができる。
(A)は本発明の第1実施形態に係る壁体構築用ブロックの基本構成を示す平面図、(B)は正面図、(C)は斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る壁体構築用ブロックを一部に組み込んだ壁体を構築する構築手順を示す正面図である。 本発明の第1実施形態に係る壁体構築用ブロックを一部に組み込んで構築された壁体を示す正面図である。 (A)は本発明の第2実施形態に係る壁体構築用ブロックの基本構成を示す正面図、(B)は(C)のX1−X1線断面図、(C)は(A)のX2−X2線断面図である。 (A)は本発明の第3実施形態に係る壁体構築用ブロックの基本構成を示す平面図、(B)は正面図、(C)は斜視図である。 本発明の第4実施形態に係る壁体構築用ブロックの基本構成を示す斜視図である。 本発明の第5実施形態に係る壁体構築用ブロックの基本構成を示す斜視図である。 本発明の第6実施形態に係る壁体構築用ブロックの基本構成を示す斜視図である。 本発明の第7実施形態に係る壁体構築用ブロックの基本構成を示す斜視図である。 本発明の第7実施形態に係る壁体構築用ブロックを一部に組み込んだ壁体を示す正面図である。 本発明の第8実施形態に係る壁体構築用ブロックの基本構成を示す斜視図である。 本発明の第9実施形態に係る壁体構築用ブロックの基本構成を示す分解斜視図である。 本発明の第10実施形態に係る壁体の基本構成を示す正面図である。 (A)は架構内に構築された従来の耐震壁の解析モデルを示す正面図、(B)は解析モデルの鉄筋配置を示す正面図、(C)は耐震壁の解析結果を示す特性図である。 (A)は架構内に構築された本発明の壁体の解析モデルを示す正面図、(B)は解析モデルの鉄筋配置を示す正面図、(C)は壁体の解析結果を示す特性図である。 (A)、(B)はいずれも、従来の壁体構築用ブロックの基本構成を示す斜視図である。 (A)、(B)はいずれも、従来の壁体構築用ブロックの基本構成を示す斜視図である。 (A)、(C)、(E)は壁体構築用ブロックの縦筋への取付け要領を示す正面図であり、(B)、(D)、(F)は壁体構築用ブロックの縦筋への取付け要領を示す平面図である。 壁体構築用ブロック同士の圧力伝達を模式的に示す正面図である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る壁体構築用ブロック10(以下ブロック10と記す。)について、図1〜図3を用いて説明する。
ここに、図1(A)はブロック10の平面図を、図1(B)は正面図を、図1(C)は斜視図をそれぞれ示している。図2、図3は、いずれも、ブロック10を一部に組み込んだ壁体20の構築手順を示す正面図である。なお、図中の矢印UPは鉛直方向上方を示している。
ブロック10は、一対の柱32と梁(水平部材)34で構成された架構30の内部に積み上げられて、架構30を補強する壁体20の一部を構成する。
ブロック10は、プレキャストコンクリート製とされ、壁体20を構築したとき積上げ面となる、上面12及び下面14を有している。上面12及び下面14は、両端部24R、24Lから中央部に向かって、中央部が狭くなる方向へ直線状に傾斜している。即ち、正面視において、上面12は中央部に向かって下方へ傾斜し、下面14は中央部に向かって上方へ傾斜し、羽根を広げたチョウチョウの形状となっている。
一方、ブロック10の前面36及び後面38は、平行に形成され、壁体20を構築したとき、壁体20の正面及び裏面の一部を構成する。また、ブロック10の両側面24R、24Lは、平行に形成され、壁体20を構築したとき、後述する隣り合う壁体構築用ブロックの側面と当接される。
ブロック10の中央部には、縦筋挿通孔(挿通部)16が形成されている。縦筋挿通孔16は、上面12及び下面14と交差する方向に形成され、架構30内へ配筋された縦筋18、19(縦筋19は延長縦筋)が挿通される。
また、壁体20の正面視において、縦目地となるブロック10の両側面24R、24Lには、上面12及び下面14と交差する方向に、半円筒状の凹部26R、26Lが形成されている。凹部26R、26Lには、縦筋18、19が挿通される。
また、一方の側面24Lの凹部26Lから縦筋挿通孔16まで、縦筋18、19を通過させる溝部(案内路)28が形成されている。案内路28は、上面12から下面14に達する深さで形成されており、縦筋18、19を、凹部26Lから縦筋挿通孔16に挿通させる。
更に、ブロック10には、前面36及び後面38と交差する方向(壁厚方向)に、貫通孔(貫通部)22が設けられている。貫通孔22は、図示しない設備配管や設備配線等の設備配管類を通過させる開口部であり、案内路28が形成されていない側、即ち、他方の側面24Rの凹部26Lと縦筋挿通孔16の間に形成されている。
以上説明したように、本実施形態によれば、ブロック10の縦筋挿通孔16に、縦筋18、19を挿通させて壁体20の一部を構築させることで、ブロック10に形成された貫通孔22が壁厚方向へ配置される。これにより、ブロック積で構築される壁体20の構築時に、貫通孔を確保することができ、壁体20の構築後に開口部加工を必要としない。
また、ブロック10に貫通孔22を設けているので、壁体20から、壁体構築用ブロックの一部を取り除いて貫通孔を形成する方法と比較して、開口部を設けることによる壁体20の損傷を抑制することができる。
次に、ブロック10を一部に組み込んだ壁体20について説明する。
壁体20は、ブロック10と、外形寸法が同一で貫通孔22が設けられていない、従来の壁体構築用ブロックとを組み合わせて構築される。
図16(A)に従来の壁体構築用ブロック40(以下ブロック40と記す。)を示す。ブロック40は、ブロック10とは貫通孔22を有しない点のみが相違する。また、図16(B)に従来の壁体構築用ブロック44(以下ブロック44と記す。)を示す。ブロック44は、ブロック10とは貫通孔22を有しない点、及び案内路28を有しない点で相違する。
図17(A)に従来の壁体構築用ブロック46(以下ブロック46と記す。)を示す。ブロック46は、ブロック10とは貫通孔22を有しない点、及び案内路28を有さず、案内路29が裏面側に設けられている点で相違する。また、図17(B)に従来の壁体構築用ブロック48(以下ブロック48と記す。)を示す。ブロック48は、ブロック44を中心位置で鉛直方向に切断して2分割した半ブロックである。ブロック48は、従来の壁体構築用ブロック40、44、46を積層したときに発生する、幅方向の半個分のずれを埋めるために用いられる。
なお、壁体構築用ブロック40、44、46、48は、一例であり、他の構成の壁体構築用ブロックを使用しても良い。
図2、図3に示すように、壁体20は、設備配管類を貫通させる予定がなく、貫通孔22を必要としない位置には、従来の壁体構築用ブロック40、44、46、48を用いて構築し、設備配管類を貫通させる位置には、ブロック10を配置する。
本実施例では、正面視で右側と最上段の2か所に、壁体構築用ブロック10を設けた例を示している。
先ず、図2に示すように、縦筋18が、水平方向に所定の間隔を空けて梁34Dに複数設置される。ここに、縦筋18、19の長さは、例えば、壁体20の高さの半分程度の長さ(壁体20の高さによって定まる作業性を考慮した適切な長さ)に形成され、縦筋18を下部に配置し、縦筋18に縦筋19を連結して延長させ、縦筋19の上端部は梁34Uに固定される。
具体的には、縦筋18の下端部には、図示しない雄ねじが形成されており、梁34Dに形成された雌ねじに捩じ込むことにより固定される。縦筋18の上端部は、縦筋19と連結されるまでは開放されている。
これにより、縦筋挿通孔16及び凹部26R、26Lに縦筋18を挿通させ、落とし込み方式で、ブロック10、44又はブロック48を積み重ねることができる。ブロック48は、柱32と接する両端部に配置される。
続いて、図3に示すように、縦筋18に所定の高さまでブロック10、44又はブロック48が積み重ねられたとき(図3では1段目〜5段目まで積み重ねた後)、縦筋19を継ぎ足す。縦筋19の下端部は、縦筋18の上端部と溶接等で接合され、縦筋19の上端部は、梁34Uにネジ止め等で接続される。
縦筋19の範囲において、貫通孔22を必要としない位置には、ブロック40、46又はブロック48が積み重ねられる。ブロック48は、柱32と接する両端部に配置される。また、設備配管等を貫通させる位置には、ブロック10が配置される。ブロック40、とブロック46は、案内路の位置の違いのみであり、いずれを選択しても良い。ブロック10、40、46又はブロック48は、梁34Uに達する手前の高さまで、順次積み重ねられる。
ここで、縦筋18と異なり、落し込み方式を採用できない、縦筋19へのブロック10、40、46の積み重ね手順の一例を、ブロック40を代表例として説明する。
図18(A)〜(D)に示すように、先ず、ブロック40は、正面側から見て90度回転させられ、正面側から縦筋19の間の空間56にアプローチして、隣り合う縦筋19間に挿入される。
次に、図18(E)、(F)に示すように、縦筋19が案内路28を通過して縦筋挿通孔16に達するように、ブロック40は、正面側から反時計方向に90度回転させられる。この作業を同様に繰り返すことで、落し込み方法で積み上げなくても、ブロック40が積み上げられる。
最後に、壁体20と架構30との隙間や、壁体20を構成するブロック40、44、46、48及びブロック10の内部空間にグラウト(図中ドッド部)42が充填される。なお、グラウト42は、各ブロック40、44、46、48、10を積み上げる度に順次充填しても良い。グラウトの硬化を待って、壁体20が完成する。
なお、水平部材は梁34U、34Dで説明したが、スラブでも良い。
次に、本実施形態の壁体20を構成するブロック10、40、44、46同士の圧縮応力の伝達について、ブロック40を積み上げた壁体を代表例にとり説明する。
図19に示すように、壁体20を構成するブロック40の上面12及び下面14には、いずれも両端部24R、24Lから中央部に向かって傾斜が設けられている。これにより、架構30を介して壁体20へ、矢印P1で示す水平力が作用したとき、ブロック40には、矢印P2、P3、P4…Pnで示す水平力が、傾斜面に沿って押下げ方向へ順次作用し、壁体20の水平移動が抑制される。つまり、横筋なしでブロック40を積み上げる構造であるにも関わらず、矢印P1で示す水平力に対抗することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係る壁体構築用ブロック50(以下ブロック50と記す。)について、図4を用いて説明する。ブロック50は、貫通孔22に鋼管52を挿入して周壁を補強した点において、第1実施形態に係るブロック10と相違する。相違点を中心に説明する。
ここに、図4(A)はブロック50の平面図を、(B)は(C)のX1−X1線断面図を、(C)は(A)のX2−X2線断面図を示している。
本実施形態では、貫通孔22に鋼管52を挿入し、鋼管52の外周部に設けたウェブレン等の補強部材54でコンクリートと一体化させ、周壁を補強している。ブロック50の外径寸法はブロック10と同じであり、ブロック10に替えて、そのまま壁体20に組み込むことができる。
これにより、壁体構築用ブロック50の破損強度を、壁体構築用ブロック10より高めることができる。他の構成は、第1施形態と同じであり説明は省略する。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態に係る壁体構築用ブロック60(以下ブロック60と記す。)について、図5を用いて説明する。ブロック60は、端部に形成された凹部26Lと、縦筋挿通孔16との間に案内路が設けられていない点において、第1実施形態に係るブロック10と相違する。相違点を中心に説明する。
ここに、図5(A)はブロック60の平面図を、(B)は正面図を、(C)は斜視図を示している。
ブロック60は、凹部26Lと縦筋挿通孔16の間に案内路が設けられてなく、ブロック60が簡素化されている。これにより、ブロック60の強度をブロック10より高めることができる。
一方、ブロック10の場合と異なり、組み立て時に案内路を利用して縦筋挿通孔16に縦筋18、19を挿通させることはできない。このため、ブロック60は、縦筋18の場合に使用され、縦筋18の上から落とし込んで積み上げる(図2参照)。他の構成は、第1実施形態と同じであり説明は省略する。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態に係る壁体構築用ブロック58(以下ブロック58と記す。)について、図6を用いて説明する。ブロック58は、貫通孔64が2個(64R、64L)設けられている点において、第3実施形態に係るブロック60と相違する。相違点を中心に説明する。ここに、図6はブロック58の斜視図を示している。
ブロック58は、前面36及び後面38と交差する方向に貫通孔64が2個(64R、64L)設けられている。ブロック58の凹部26Lと縦筋挿通孔16の間には、案内路が設けられていないので、2個の貫通孔64R、64Lを並べて設けることができる。また、ブロック58の後面38と縦筋挿通孔16の間には、縦筋18、19が通過可能な案内路29が設けられている。
これにより、壁体20の組み立て時に、1個のブロック58で2個の貫通孔64R、64Lを形成し、それぞれに設備配管類を貫通させることができる。
他の構成は、第3実施形態の壁体構築用ブロック60と同じであり説明は省略する。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態に係る壁体構築用ブロック62(以下ブロック62と記す。)について、図7を用いて説明する。ブロック62は、貫通孔64が2個(64R、64L)設けられている点において、第3実施形態に係るブロック60と相違する。相違点を中心に説明する。ここに、図7はブロック62の斜視図を示している。
ブロック62は、前面36及び後面38と交差する方向に貫通孔64が2個(64R、64L)設けられている。また、ブロック62の前面36には、前面鋼板66が設けられ、後面38には、後面鋼板68設けられている。更に、凹部26Lと縦筋挿通孔16の間には案内路は設けられていない。
ここに、前面鋼板66と後面鋼板68は、ブロック62のプレキャストコンクリート部の正面視の形状と同じ形状に形成され、前面鋼板66及び後面鋼板68とプレキャストコンクリート部は、例えば接着剤で接着接合されている。これにより、ブロック62の強度を高くすることができる。
なお、ブロック62は、壁体構築用ブロック10の場合と異なり、壁体20の組み立て時に、溝部を有していないため、溝部を利用して縦筋挿通孔16に縦筋18、19を挿通させることはできない。
しかし、縦筋18の上部は開放されているので、ブロック62を、縦筋18の上から落とし込み方式で積み立てることができる(図2参照)。
他の構成は、第3実施形態の壁体構築用ブロック60と同じであり、説明は省略する。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態に係る壁体構築用ブロック70(以下ブロック70と記す。)について、図8を用いて説明する。ブロック70は、ブロック70の上面12、下面14、及び側面24R、24Lが鋼板で形成されている。また、円筒状の鋼管76で縦筋挿通孔16が形成され、半円筒状の鋼管78で凹部26R、26Lが形成されている点において、第3実施形態に係るブロック60と相違する。相違点を中心に説明する。
ここに、図8はブロック70の斜視図を示している。
ブロック70には、プレキャストコンクリートは使用されていない。即ち、中央部が下方へ傾斜した上面鋼板72で上面12が形成され、中央部が上方へ傾斜した下面鋼板74で下面14が形成され、凹部26R、26Lの両側に設けられた側面鋼板73R、73Lで側面24R、24Lが形成されている。
また、円筒状の鋼管76で縦筋挿通孔16が形成され、半円筒状の鋼管78R、78Lで凹部26R、26Lが形成されている。
ここに、上面鋼板72、下面鋼板74及び側面鋼板73R、73Lは、それぞれ端部が溶接等で接合され、鋼管76、鋼管78R、78Lは、それぞれの外周部が、上面鋼板72、下面鋼板74及び側面鋼板73R、73Lと溶接等で接合されている。
これにより、ブロック70の強度を高くすることができる。
また、ブロック70の前面と後面の間には、上面12、下面14、側面24R、24Lで空間が形成されており、この空間を、設備配管類を貫通させる開口部として利用することができる。
なお、ブロック70は、ブロック10と異なり、案内路を有していないため、壁体20の組み立て時に、案内路を利用して縦筋挿通孔16に縦筋18、19を挿通させることはできない。
しかし、第3実施形態に係るブロック60と同様に、縦筋18は上端部が開放されているので、ブロック60を、縦筋18の上から落とし込むことができる(図2参照)。
他の構成は、第3実施形態のブロック60と同じであり説明は省略する。
(第7実施形態)
本発明の第7実施形態に係る壁体構築用ブロック80(以下ブロック80と記す。)について、図9、図10を用いて説明する。ブロック80は、正面視において、両端部より中央部が厚く形成され、中央部に貫通孔86が形成されている点において、第1実施形態に係るブロック10と相違する。相違点を中心に説明する。
ここに、図9はブロック80の斜視図を示し、図10はブロック80が一部に組み込まれた壁体21の正面図を示している。
図9に示すように、ブロック80は、壁体21を正面から見たとき、ブロック80の上面82が両端部(両側面24R、24L)から中央部にかけて上り勾配とされ、下面84は両端部(両側面24R、24L)から中央部にかけて下り勾配に形成されている。即ち、横方向に延ばされた六角形に形成されている。ここに、ブロック80の上面82、下面84、側面24R、24Lは鋼鈑製とされ、例えば鋼板81を折り曲げて形成している。
また、ブロック80は、前板鋼鈑83Fで前面86が形成され、後板鋼鈑83BFで後面88が形成され、鋼板81で形成された六角形の筒体の両端部を閉じている。また、前板鋼鈑83Fと後板鋼鈑83Bの中央部には、円筒状の鋼管85で貫通孔86が形成されている。また、鋼鈑81には、両側面24L、24Rに、平面視したとき半円形状の凹部26R、26Lが形成されている。
前板鋼鈑83F、後板鋼鈑83Bの周囲は、鋼鈑81と例えば溶接接合等で接合され、、鋼管85の外周面は、前板鋼鈑83F、後板鋼鈑83Bと、例えば溶接接合等で接合されている。
これにより、ブロック80の中央部の高さが両側面24L、24Rより大きくされ、大きくされた中央部に貫通孔86が形成される。この結果、貫通部の断面積を大きくでき、径の大きい設備配管類を貫通させることができる。
一方、ブロック80の中央部には、縦筋挿通孔16が設けられていない。これにより、ブロック10の場合と異なり、組み立て時に、縦筋挿通孔16に縦筋18、19を挿通させることはできない。
しかし、両側面24R、24Lには凹部26R、26Lが形成されており、凹部26R、26Lを利用して、縦筋18、19に固定させることができる。
図10の正面図に示すように、壁体21の組立て時に、ブロック80を貫通孔86が必要な位置に配置する。このとき、縦筋18、19は、ブロック80の両側面24R、24Lに設けられた凹部26R、26Lのみを利用して取り付ける。このため、ブロック80の中央部に位置する縦筋18、19は省略する。
ここに、縦筋18、19は、壁体21を構築する際のブロック位置確保として使用しており、後述するように、壁体21の水平力の負担の寄与は小さい。このため、縦筋18、19を一部省略しても問題はない。
他の構成は、第1実施形態のブロック10と同じであり説明は省略する。
(第8実施形態)
本発明の第8実施形態に係る壁体構築用ブロック90(以下ブロック90と記す。)について、図11を用いて説明する。ブロック90は、ブロック80の前板鋼鈑83と後板鋼鈑83Bに替えて、中間位置に中間鋼鈑92が設けられ、中間鋼鈑92に開口部94が形成されている点において、第7実施形態に係るブロック80と相違する。相違点を中心に説明する。ここに、図11はブロック90の斜視図を示している。
図11に示すように、ブロック90は、壁体20を正面から見たとき、ブロック90の上面82が両端部(両側面24R、24L)から中央部にかけて上り勾配とされ、下面84は両端部(両側面24R、24L)から中央部にかけて下り勾配に形成されている。即ち、横方向に延ばされた六角形に形成されている。ここに、ブロック90の上面82、下面84、側面24R、24Lは鋼板製とされ、鋼鈑81で連続して形成、又は端部の接合で形成されている。
また、中間鋼鈑92が壁体20の厚さ方向の中間部に設けられ、中間鋼鈑92の中央部には、円形の開口で貫通孔86が形成されている。また、鋼鈑81には、平面視で、両側面24L、24Rに半円形状の凹部26R、26Lが形成されている。
中間鋼鈑92の外周は鋼鈑81と、例えば溶接接合等で接合されている。他の構成は、第7実施形態のブロック80と同じであり説明は省略する。
(第9実施形態)
本発明の第9実施形態に係る壁体構築用ブロック96(以下ブロック96と記す。)について、図12を用いて説明する。ブロック96は、第8実施形態に係るブロック90を上下方向に二分割した点において、第8実施形態に係るブロック90と相違する。相違点を中心に説明する。
ここに、図12は、壁体構築用ブロック96の分解斜視図を示している。
図12に示すように、ブロック96は、壁体20を正面から見たとき、ブロック90を上下方向に二分割した分割ユニット98U、98Dを有している。
ここに、一方の分割ユニット98Uは、上面82が両端部(両側面24R、24L)から中央部にかけて上り勾配とされ、内部には、上下方向に二分割された中間鋼鈑102が壁体20の厚さ方向の中間部に形成されている。
他方の分割ユニット98Uは、基本的な構成は分割ユニット98Uと同じであり、下面82が両端部(両側面24R、24L)から中央部にかけて下がり勾配とされ、内部には、中間鋼鈑102が壁体20の厚さ方向の中間部に形成されている。
また、中間鋼鈑102には、半円形の開口で貫通部112が形成されている。貫通部112は、分割ユニット98U、98Dが組み合わされたとき、円形の開口部を形成する。
また、鋼鈑81には、平面視で、両側面24L、24Rに半円形状の凹部26R、26Lが形成されている。凹部26R、26Lも、分割ユニット98U、98Dが組み合わされたとき、上下方向へ貫通する凹部26R、26Lが形成される。
また、中間鋼鈑92の外周部は鋼鈑81と、例えば溶接接合等で接合されている。
これにより、設備配管類を、一旦切断しなくても、設備配管類をブロック96で囲むことができる。他の構成は、第6実施形態のブロック70と同じであり説明は省略する。
(第10実施形態)
本発明の第10実施形態に係る壁体110について、図13〜15を用いて説明する。
図13に示すように、壁体110は、一対の柱112R、112Lと梁(水平部材)114U、114Dで構成された架構116の内部へ構築されている。壁体110はプレキャストコンクリート製の従来のブロック40で構築され、壁体110には、壁厚方向へ貫通し、配管部材等が貫通される貫通孔126を有している。また、壁体110には縦筋118が配筋されている。
ここに、貫通孔126の位置は、図13に示す壁体110の4か所のドットで区画された範囲内とされている。即ち、柱中央部三角ゾーン120R、120L、及び梁中央部三角ゾーン122U、122Dのいずれかの内部に設けられている。これらのゾーンは、以下の検討結果に基づいて決定された貫通部推奨ゾーンである。
先ず、壁体110への水平力を付加実験について説明する。
実験は、図13に示す架構116を用いて、架構116に加えた水平力P1、P2と、壁体110の損傷程度の関係を測定した。水平力P1、P2は、梁114の断面中央部に作用させた。
実験の結果、壁体110へ水平力P1を作用させたとき、壁体110の角部Aから対角線上の下部の角部Bに向けて、斜めに、損傷が大きくなるゾーン(白抜きのゾーンPZ1)が存在することが確認された。
同様に、水平力P2を作用させたとき、壁体110の角部Cから対角線上の下部の角部Dに向けて、斜めに損傷が大きくなるゾーン(白抜きのゾーンPZ2)の存在が確認された。
この、白抜きのゾーンPZ1、PZ2は、水平力P1及び水平力P2により壁体110に斜めに発生する、周囲より圧縮応力の高い部分(いわゆる圧縮束)の位置と一致しており、後述する数値計算でその存在を確認した。
また、白抜きのゾーンPZ1、PZ2は、壁体110がブロック40で構築されているため、ブロック40同士の圧縮応力伝達機構も水平力抵抗機構に影響を及ぼしていると考えられる。
実験結果から、白抜きのゾーン(圧縮束)PZ1、PZ2を避けた位置に貫通孔126を設けるのが望ましいことがわかる。具体的には、ドットで示した範囲であり、圧縮束PZ1、PZ2と柱112Rで区画される柱中央部三角ゾーン(第1三角壁面)120R、圧縮束PZ1、PZ2と柱112Lで区画される柱中央部三角ゾーン(第1三角壁面)120L、圧縮束PZ1、PZ2と梁114Uで区画される梁中央部三角ゾーン(第2三角壁面)122U、圧縮束PZ1、PZ2と梁114Dで区画される梁中央部三角ゾーン(第2三角壁面)122Dの4か所である。この4か所のいずれかに設けるのが、望ましいといえる。
なお、柱中央部三角ゾーン120R、120Lの大まかな目安は、柱112R、112Lと接する辺の下端部をhs1、上端部をhs2、頂点をhs3としたとき、この3点を結ぶ三角形の内部である。3点の位置は、下端部hs1と上端部hs2の水平方向は、いずれも壁体110の両端部であり、鉛直方向は、下端部hs1は、梁114Dから上方へ壁体110の高さH1の約1/4(高さH2)の点であり、上端部hs2は、梁114Uから下方へ壁体110の高さH1の約1/4(高さH2)の点である。また、頂点hs3は、高さ方向は、壁体110の高さ方向の中央であり、水平方向は、柱112R、112Lから中央部へ、それぞれ壁体110の幅L1の約1/4(幅L2)だけ突出た点である。
また、梁中央部三角ゾーン122U、122Dの大まかな目安は、梁114U、114Dと接する辺の一方の端部をps1、他方の端部をps2、頂点をps3としたとき、この3点を結ぶ三角形の内部である。3点の位置は、端部ps1と端部ps2の鉛直方向は、いずれも壁体110の両端部であり、水平方向は、端部ps1は、柱112Lから横へ壁体110の幅L1の約1/4(幅L2)の点であり、端部ps2は、柱112Rから横へ壁体110の幅L1の約1/4(幅L2)の点である。また、頂点ps3は、水平方向は、壁体110の幅L1の中央であり、鉛直方向は、梁114U、114Dから中央部へ、それぞれ壁体110の高さH1の約1/4(高さH2)だけ突出た点である。
次に、数値計算について説明する。
図14は、比較のための従来の鉄筋コンクリート製の耐震壁の数値計算の概要を示す図であり、図15は、ブロック壁の数値計算の概要を示す図である。
先ず、従来の鉄筋コンクリート製の耐震壁について説明する。
図14(A)は、柱112R、112Lと梁114U、114Dで構成された架構117内へ、鉄筋コンクリート製の耐震壁124が構築された解析モデルのメッシュ割を示し、実線128は、メッシュ割位置である。図14(B)は、架構117と耐震壁124の縦筋130と横筋132の配筋位置を示し、図14(C)は解析結果を示している。
数値計算は、柱112R、112Lに鉛直荷重が加えられている状態で、梁114Uに所定の大きさの水平力Pyを与え、耐震壁124に発生する応力を、縦筋130と横筋132の影響を考慮して、メッシュ毎に求めた。
結果は、求めた応力の分布を視覚的に分かり易く表現するため、応力が周囲より大きい部分にドットを付して表示した。
解析結果から、壁体124が水平力Pyを受けたとき、壁体124において負担する応力が周囲より高い範囲Qは、面状に壁体124の広い範囲に及び、縦筋130と横筋132により、広範囲のコンクリートが応力負担している状況が確認できる。
なお、図14(C)は、一例として、圧縮ひずみが2000μ程度に達する範囲にドットを付している。
次に、ブロック壁について説明する。
図15(A)は、柱112R、112Lと梁114U、114Dで構成された架構117内へ、コンクリート製の壁体125が構築された解析モデルのメッシュ割を示し、実線128は、メッシュ割位置である。図15(B)は、壁体125の配筋位置を示している。壁体125には縦筋及び横筋は設けられていない。図15(C)は、解析結果を示している。
数値計算は、鉄筋コンクリート製の耐震壁124と同様に、柱112R、112Lに鉛直荷重が加えられている状態で、梁114Uに所定の大きさの水平力Pyを与え、耐震壁124に発生する応力を、メッシュ毎に求めた。
結果は、求めた応力の分布を視覚的に分かり易く表現するため、応力が周囲より大きい部分にドットを付して表示した。
解析結果から、壁体125が水平力Pyを受けたとき、壁体124において負担する応力が周囲より高い範囲Qは、帯状に、壁体125を斜めに横切る状況が確認できる。なお、計算上の制約から、壁体125の下端部と梁114Dの間に滑りを発生させなかった等の理由により、帯状の先端部の位置が実験結果と若干異なっているが、壁体125に対角線状に発生する圧力束の存在に関して、数値解析でも確認された。
なお、図15(C)は、一例として、圧縮ひずみが2000μ程度に達する範囲にドットを付している。
以上説明したように、架構116から壁体125へ水平力Pyが作用したとき、壁体125の角部A、Cから対角線上の他の角部B、Dに向けて、大きな圧縮応力が帯状に作用する圧縮束PZ1、PZ2が斜めに形成される。即ち、正面視でX形状に圧縮束PZ1、PZ2が形成される。この圧縮束PZ1、PZ2の範囲を避けて、圧縮応力の小さい部分に貫通孔126を配置することで、壁体の応力伝達機構を妨げることなく開口を配置することができる。また開口付近に損傷が集中することを回避できる。
ここに、圧縮応力の小さい部分は、圧縮束PZ1、PZ2と一対の柱112R、112Lで区画される一対の柱中央部三角ゾーン120R、120Lの範囲、及び圧縮束PZ1、PZ2と一対の水平部材で区画される一対の梁中央部三角ゾーン122U、122Dの範囲である。この、一対の柱中央部三角ゾーン120R、120L、又は一対の梁中央部三角ゾーン122U、122Dの少なくとも一つを、壁体125の壁厚方向へ貫通する貫通孔126の配置箇所と指定することにより、壁体125の損傷が、貫通孔126の位置で集中することを抑制することができる。
なお、本実施形態の壁体125は、第1実施形態〜第9実施形態に記載のブロックの少なくともいずれかを用いて構築すれば良い。しかし、これらに限定されることはなく、横筋を必要とせずに構築されるならば、現場打ちコンクリートで構築しても良い。
10 壁体構築用ブロック
12 上面
14 下面
16 縦筋挿通孔(挿通部)
18 縦筋
20 鉄骨梁(Y方向)
22 貫通孔(貫通部)
24 側面
26 凹部(挿通部)
28 溝部(案内路)
30 架構
32 柱
34 梁(水平部材)
36 前面
38 後面
120 柱中央部三角ゾーン(第1三角壁面)
122 梁中央部三角ゾーン(第2三角壁面)
P1、P2 水平力
PZ1、PZ2 圧縮束(周囲より応力の高い範囲)

Claims (6)

  1. 柱と水平部材で構成された架構内へ積み上げられ、壁体を構築したとき積上げ面となる上面及び下面と交差する方向に形成され、前記架構内へ配筋された縦筋が挿通される挿通部と、
    前記壁体を構築したとき、前記壁体の壁厚方向へ貫通する貫通部と、
    前記貫通部に挿入されて前記貫通部の周壁を補強する鋼管と、
    前記鋼管の外周部に設けられ、前記鋼管を周囲と一体化させる補強部材と、
    を有する壁体構築用ブロック。
  2. 縦目地となる両側面のうち、一方の側面に形成され、前記挿通部に達する案内路を有し、
    前記貫通部は、前記案内路が形成されない他方の側面と前記挿通部との間に設けられている、
    請求項1に記載の壁体構築用ブロック。
  3. 前記壁体を正面から見たとき、前記上面及び前記下面は、両端部から中央部に向かって傾斜している請求項1又は2に記載の壁体構築用ブロック。
  4. 前記壁体を正面から見たとき、前記上面は両端部から中央部にかけて上り勾配とされ、前記下面は両端部から中央部にかけて下り勾配とされ、
    前記貫通部は、前記中央部に形成されている請求項2又は3に記載の壁体構築用ブロック。
  5. 柱と水平部材で構成された架構内へブロックを積み上げて構築された壁体であって、
    前記ブロックは、前記架構に配筋された縦筋が挿通される挿通部を有し、
    前記ブロックの積上げ面は、前記壁体を正面から見たとき、両端部から中央部に向かって傾斜しており、
    前記壁体を壁厚方向へ貫通する開口部が形成される位置には、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の壁体構築用ブロックが配置されている壁体。
  6. 前記壁体を壁厚方向へ貫通する貫通部は、
    前記架構から前記壁体へ水平力が作用したとき、前記壁体の角部から対角線上の他の角部に向けて、斜めに帯状に形成される圧縮束を避けて、前記圧縮束と前記柱で区画される一対の第1三角壁面、又は前記圧縮束と前記水平部材で区画される一対の第2三角壁面の少なくとも一つに設けられている請求項5に記載の壁体。
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