JP6339945B2 - 空気調和機 - Google Patents

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Description

本発明は、空気調和機に関する。
特許文献1には、ケーシングの下面に吸込口を、前面及び両側面に吹出口を形成し、ケーシング内の空気通路には、2つのターボファンを並べて配置し、2つのターボファンを囲うように熱交換器をコ字状に配置した空気調和装置の室内機が開示されている。
特開2000−205588号
特許文献1に記載の空気調和装置の室内機において、室内熱交換器を2パス以上の冷媒配管で構成する場合、室内熱交換器の一方の端部に冷媒分配器を設置する必要がある。すると、室内熱交換器の長さが左右で不均一となり、室内熱交換器の交換熱量の低下を招き、空気調和機の省エネルギ性の向上が困難であるという課題があった。
そこで、本発明は、省エネルギ性の高い空気調和機を提供することを目的とする。
このような課題を解決するために、本発明に係る空気調和機は、筺体と、筺体の上面側および下面側の少なくとも一方に形成された空気吸込口と、筺体の前面側に形成された空気吹出口と、空気吸込口から空気吹出口へと連結する風路と、風路に配置された第1のターボファン及び第2のターボファンと、第1のターボファンの下流側かつ空気吹出口の上流側であって、第1のターボファンの前面及び両側面に配置された第1の熱交換器と、第2のターボファンの下流側かつ空気吹出口の上流側であって、第2のターボファンの前面及び両側面に配置された第2の熱交換器と、筐体の背面側であって筺体の長手方向において第1のターボファンと第2のターボファンの間に配置され、冷房運転時に冷媒を第1の熱交換器及び第2の熱交換器に分流する分流器と、筐体の背面側であって筺体の長手方向において第1のターボファンと第2のターボファンの間に配置され、冷房運転時に第1の熱交換器から流出した冷媒と第2の熱交換器から流出した冷媒を合流する合流器とを備えた。
本発明によれば、省エネルギ性の高い空気調和機を提供することができる。
空気調和機の構成図である。 室内熱交換器の構造図である。 室内機のターボファンの中心を通る側断面図である。 室内機の上断面図である。 室内熱交換器の継手部品群のS方向からみた構成図である。 室内熱交換器の継手部品群のS方向からみた構成図である。 室内熱交換器の継手部品群のS方向からみた構成図である。 室内熱交換器の継手部品群のS方向からみた構成図である。
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
以下、本実施例について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本実施例に係る空気調和機100の構成図である。
図1に示すように、本実施例に係る空気調和機100は、室外機1と、室内機2と、を備えている。室外機1は、作動流体を圧縮する圧縮機3と、作動流体の流れの向きを切り替えるための四方弁4と、作動流体と室外空気との間で熱交換させるための室外熱交換器5と、室外空気を室外機1の内部に取り込むためのプロペラファン6と、作動流体を膨張させる膨張弁7と、を備えている。室内機2は、作動流体と室内空気との間で熱交換させるための室内熱交換器8と、室内空気を室内機2の内部に取り込むためのターボファン9と、を備えている。また、圧縮機3、四方弁4、室外熱交換器5、膨張弁7、および、室内熱交換器8は、配管10で接続され、作動流体が循環することができるようになっている。なお、作動流体は、R410AやR32等の冷媒を用いることができる。
空気調和機100の冷房運転時において、四方弁4は、図1の実線で示すように接続され、圧縮機3から吐出された作動流体(冷媒)は、室外熱交換器5、膨張弁7、室内熱交換器8の順に流れ、再び圧縮機3に循環するようになっている(図1の実線矢印参照)。一方、空気調和機100の暖房運転時において、四方弁4は、図1の破線で示すように接続され、圧縮機3から吐出された作動流体(冷媒)は、室内熱交換器8、膨張弁7、室外熱交換器5の順に流れ、再び圧縮機3に循環するようになっている(図1の破線矢印参照)。
室外機1の内部では、室外空気はプロペラファン6によって吸引されて、室外熱交換器5を通過することにより、作動流体(冷媒)と室外空気との間で熱交換することができるようになっている。また、室内機2の内部では、室内空気はターボファン9によって押し出されて室内熱交換器8を通過することにより、作動流体(冷媒)と室内空気との間で熱交換することができるようになっている。そして、作動流体(冷媒)と熱交換することにより加熱または冷却された室内空気である調和空気を吹出して室内の空調を行うようになっている。
次に、室内機2の内部に配置される室内熱交換器8の構造について図2を用いて説明する。図2は、室内熱交換器8の分解斜視図である。
図2に示すように、室内熱交換器8は、クロスフィンチューブ式熱交換器であり、複数のアルミニウム製のフィン11を、U字状に曲げられた銅製の伝熱管12が貫くように構成されている。フィン11に挿入された伝熱管12を液圧または機械的に拡管することにより、フィン11と伝熱管12とが密着する。また、伝熱管12の端部には、継手部品としてリターンベンド13などが溶接され、作動流体(冷媒)の流路が構成されている。
次に、室内機2の内部構造について図3から図5を用いて説明する。図3は、本実施例に係る空気調和機100の室内機2のターボファン9の中心を通る側断面図である。図4は、本実施例に係る空気調和機100の室内機2の上断面図である。図5は、図4のS方向からみた継手部品群の構成図である。
図3に示すように、室内機2の上面および下面には室内空気を吸い込む吸込口14が形成され、さらに室内機2の前面には調和空気を吹出す吹出口15が形成され、室内機2の内部には吸込口14から吹出口15へと連結する風路が形成されている。吸込口14には、室内機2の内部に吸い込まれる室内空気からホコリを収集するためエアフィルタ16が配置されている。吹出口15には、風向板17が配置され、風向板17の角度を変更することで吹出口15から吹き出される調和空気の風向を制御することができるようになっている。また、室内機2の背面下部のスペースには、冷媒配管18とドレイン配管19が設けられている。
室内機2内には、上下方向に2つのターボファン9が、室内機2に対して垂直なモータ軸20に支えられて配置されており、ターボファン9から吹出口15までの風路の途中に室内熱交換器8が配置されている。
上下の2つのターボファン9の間には扁平両軸なファンモータ21が配置されている。両軸モータを用いることで、2つのターボファン9の間にモータを配置することができ、風路を阻害することによる通風抵抗の増大を防ぐことができる。また、扁平モータを用いることで、限られた筐体高さの中で、ターボファン9を上下に2つ備えることができる。例えば、アキシャルギャップ型のモータを用いることで扁平両軸化が容易にできる。
このファンモータ21と、1本のモータ軸20で支持される上下の2つのターボファン9とで、ターボファンユニット26が構成される。ファンモータ21によりターボファン9を動作させると、室内空気が吸込口14から流入し、室内熱交換器8の伝熱管内部の作動流体(冷媒)と熱交換し、吹出口15から調和空気を吹き出すようになっている。
室内熱交換器8の上面は、断熱材22が配置されている。また、室内熱交換器8の下面にはドレインパン23が設けられている。断熱材22とドレインパン23の素材には、例えば発泡スチロールなどを用いることができる。
図4に示すように、室内機2の背面と側面は、室内機2の筺体の壁で仕切られ、室内機2の中央には仕切り板24が配置されている。中央に仕切り板24を配置することで、左右のターボファン9から吹出る空気の干渉を抑制することができる。また、室内機2の右側面には電気品箱25と断熱材22が配置され、左側面には断熱材22が配置されている。
ターボファンユニット26は、仕切り板24を挟んで並列に2つ(以下の説明において、右側面側をターボファンユニット26A、左側面側をターボファンユニット26Bとする。)配置され、室内機2の前面の1方向に向かって調和空気を吹出す。このように、背面と側面を壁で仕切り、吹出方向を前面の1方向とすることで、調和空気の吹出し速度を高めて、調和空気を遠くまで飛ばすことができる。
室内熱交換器8は、各ターボファンユニット26A,26Bを囲うように、略コの字状に2つ配置される。以下の説明において、右側面側のターボファンユニット26Aを囲う室内熱交換器8を室内熱交換器8Aとし、左側面側のターボファンユニット26Bを囲う室内熱交換器8を室内熱交換器8Bとする。
このように、1つのターボファンユニット26(26A,26B)に対して、1つの室内熱交換器8(8A,8B)を略コ字状に囲うように配置することにより、従来技術である特許文献1(特開2000−205588号公報)に開示された空気調和装置の室内機と比較して、限られた室内機2の領域内で、室内熱交換器8の長さを確保することができる、言い換えると、室内熱交換器8の伝熱面積を確保することができる。即ち、室内熱交換器8の熱交換性能を向上させることにより、空気調和機100の省エネルギ性が向上する。
室内熱交換器8Aを通過して吹出される風27Aと,室内熱交換器8Bを通過して吹出される風27Bは、中央の仕切り板24により、別々に吹出される。この吹出される風27Aと風27Bの風量、或いは風速分布に差が生じると、室内熱交換器8の熱交換が効率的に行える領域と、効率的に行えない領域と、が発生することとなり、空気調和機100の省エネルギ性が低下する。加えて、室内熱交換器8から吹出す空気の、左右方向の気流制御が困難になり快適性も損ねるため、風27Aと風27Bの風量および風速分布を左右対称とし、均一に吹出すことが望ましい。
継手部品群28は複数のリターンベンド13等の部品で構成されているため、室内機2内である程度のスペースを要する。そのため、特許文献1に開示された空気調和装置の室内機のように、右側面に継手部品群28を配置すると、室内熱交換器8Bの長さが、室内熱交換器8Aに対して短くなるため、室内熱交換器8の対称性を損ねてしまう。
これに対し、図4に示すように、本実施例に係る空気調和機100の室内機2の室内熱交換器8(8A、8B)は、仕切り板24を中心に左右対称に配置し、継手部品群28を室内機2の中央背面に配置して冷媒流路(図示は省略)を形成し、全体として1つの室内熱交換器8を構成している。
すなわち、本実施例に係る空気調和機100は、第1のターボファン26Aの下流側かつ空気吹出口15の上流側であって、第1のターボファン26Aの前面及び両側面に配置された第1の熱交換器8Aと、第2のターボファン26Bの下流側かつ空気吹出口15の上流側であって、第2のターボファン26Bの前面及び両側面に配置された第2の熱交換器8Bと、室内機2の背面側であって筺体の長手方向において第1のターボファン26Aと第2のターボファン26Bの間に配置された継手部品群28とを備えている。
このように、継手部品群28を中央背面に配置することで、室内熱交換器8Aと室内熱交換器8Bの長さを同じに、かつ仕切り板24を中心に左右対称に配置することができるため、風27Aと風27Bの風速分布のアンバランスによる有効伝熱面積の低下を抑制し、空気調和機100の省エネルギ性が向上する。
また、本実施例に係る空気調和機100は、室内熱交換器8を通過する際の、風Aと風Bの風量のアンバランスによる空気(調和空気)の増速を発生させないことにより、室内熱交換器8の通風抵抗の増加を抑制し、ターボファンユニット26のファンモータ21の負荷を低減することができ、空気調和機100の省エネルギ性が向上する。
なお、継手部品群28の中で分流器30と合流器38を室内機2の中央背面に配置し他の部品を室内機2の背面両端に配置するようにしてもよい。継手部品群28の中で分流器30と合流器38以外の他の部品は左右それぞれに存在するため、他の部品を背面両端に配置しても、室内熱交換器8の対称性を損ねることはない。
再熱除湿機構を備える空気調和機においては、分流器30、合流器38及び二方弁34(除湿弁)を室内機2の中央背面に配置し他の部品を室内機2の背面両端に配置するようにすればよい。
図5は、本実施例に係る室内熱交換器の継手部品群28のS方向からみた構成図である。冷媒配管18は継手部品群28の各部品を接続する配管を示している。また、冷媒配管18の矢印は、冷房運転時、すなわち室内熱交換器3が蒸発器として機能する時の冷媒の流れ方向を示している。尚、暖房運転時、すなわち室内熱交換器3が凝縮器として機能する時の冷媒の流れは、冷媒配管18の矢印とは逆方向となる。
本実施例において、2つのファン軸の間の中心面29は仕切り板24の面と同じ位置となる。冷媒が流れる継手部品群28は、2つのファン軸の間の中心面29(図4記載)に対して左右対称にされる。
図1に示すように、冷房運転時の冷媒は、膨張弁7によって減圧され、気液2相流となって室内機2へ流入する。図5に示すように、室内機2に流入した冷媒は分流器30により2つのコ字状の室内熱交換器8A及び室内熱交換器8Bへ略均一に分流される。
このように、継手部品群28を2つのファン軸の間の中心面29に対して左右対称とし、左右2つの熱交換器に均一に冷媒を分配することで、左右2つの熱交換器から吹き出す空気温度を均一にすることができる。
ここで、継手部品群28のうち左右対称とする部品は、リターンベンド13の位置と、分配器(分配器30他)と合流器(合流器38他)の分岐数のみである。冷媒配管18は室内熱交換器8の外部にあり空気と熱交換をしないため、長さや配置が左右で異なっても構わない。
分配器30により分配された冷媒のうち室内熱交換器8A側では、熱交換器の入口開口端31Iから流入し、伝熱管12、リターンベンド13により構成される単一流路を通過後、分流器32Aにより2つの流路に分流される。同様に室内熱交換器8B側でも、上部の単一流路を通過後、分流器32Bにより2つの流路に分流される。
ここで、冷房運転時の入口側の冷媒流路、すなわち暖房運転時の出口側の冷媒流路の分岐数を冷房運転時の出口側の冷媒流路(暖房運転時の入口側の冷媒流路)より少なくすることで、冷媒の流速を速くし、暖房運転時の液単相の熱伝達率を向上させ、さらに冷媒が低温の空気と熱交換可能となる風上側に配置することで、効率的に暖房運転時の過冷却度を大きくし、空気調和機100の省エネ性を向上している。
分配器32A、32Bによって分流した冷媒は、合流器33により合流し、二方弁34を通過した後、分流器35により再び2つのコ字状の熱交換器の下段に分流される。ここで二方弁34は、空気調和機を除湿運転させる場合に作動させるものであり、絞り機能(減圧機能)を有している。除湿運転時には、膨張弁7で冷媒を絞らずに、室内熱交換器8の途中に設けた二方弁34で冷媒を絞って(減圧して)、二方弁34の下流側の熱交換器で冷媒を冷却することにより、空気中の水分を取り除くようになっている。
次に、室内熱交換器8A側では分流器36Aにより4つの流路に分流され、室内熱交換器8Aの下段を通過した後、熱交換器の出口開口端31Oから流出し、合流器37Aにより4つの流路が合流する。同様に、室内熱交換器8B側でも、分流器36Bにより4つの流路に分流され、室内熱交換器8Bの下段を通過後、開口端31Oから流出し、合流器37Bにより4つの流路が合流する。ここで、室内熱交換器8の出口近傍では冷媒がガス状態となるため、気液2相状態に比べて管内の圧力損失が増大する。そのため、分流器36A、36Bにより複数パスに分割することで冷媒の流速を落とすことで、冷媒管内の圧力損失を低減し、圧縮機の必要動力を低減することで、空気調和機100の省エネ性を向上している。それぞれの室内熱交換器8A、8Bを通過した冷媒は、合流器38によって合流し、圧縮機3へ流れる。
このように、冷媒の流れる流路構成を調整することで、室内熱交換器8の熱伝達率と圧力損失のバランスを適正化し、空気調和機100の省エネ性が向上する。本実施例では熱交換器の主構成として、16段3列としたが、製造コストと性能のバランスから、段数や列数といった熱交換器の主構成を変更しても構わない。また同様に、各室内熱交換器8A、8Bの冷媒流路内の分配器や合流器の数や分岐の数を変更しても構わない。また、ファンの風速分布差の影響による交換熱量のばらつきを緩和するために、リターンベンド13や冷媒配管18の位置と長さを変更しても構わない。
本実施例では二方弁34を用いた構造としたが、二方弁34を用いることで室内熱交換器8のコストが増大する。そのため、安価に製造することが重要である場合は、二方弁34、合流器33、分配器35及び分配器36を無くして、除湿機能のない空気調和機としてもよい。
本実施例に係る空気調和機100の室内機2(図6参照)は、実施例1に係る空気調和機100の室内機2(図5参照)と比較して、継手部品群28の構成が異なっている。その他の構成は同様であり、重複する説明は省略する。
図6は、本実施例に係る室内熱交換器の継手部品群28をS方向からみた構成図である。本実施例では、各室内熱交換器8A、8Bに、それぞれ除湿運転用の二方弁40Aと40Bを備えている。二方弁を2つ備えることで、二方弁内を通過する冷媒の圧力損失の増大を防ぎ、空気調和機100の省エネルギ性が向上する。
また、二方弁の数を2つとすることで、二方弁を通過後の分配器35(図5記載)を無くすことができる。二方弁を通過後の冷媒は、室内熱交換器8で熱交換しているため、気液2相状態の中でも、ガス比の高い状態にある。そのため、分配器35により均一に液とガスを分配することが困難であることから、分配悪化による熱交換器下段の熱交換性能のアンバランスにより、空気調和機100の省エネルギ性が低下する恐れがあった。
それに対して本実施例では、各室内熱交換器8A、8Bへ冷媒を分配する分配器は分配器30の1つのみである。そして、分配器30は、液比の高い気液2相状態にある冷媒が流れるため、左右の熱交換器に均一に冷媒を分配することが容易となる。そのため、本実施例のように二方弁40A、40Bから熱交換器の開口端31Oまでの間に分配器を配置しない構造とすることで、より均一に各室内熱交換器8A、8Bへ冷媒を分配することができるようになり、空気調和機100の省エネルギ性が向上する。
また、図6のように、二方弁(除湿弁)を2つ用いることで、二方弁40Aあるいは二方弁40Bの絞り(減圧)を片側のみ実施し、室内熱交換器8A、8Bのどちらかのみ除湿運転することで、左右で吹出す風27A、27Bの温度と湿度を変更することができる。
例えば、冷房運転時に、膨張弁7で冷媒を絞らずに二方弁40Aのみを絞ることで、室内熱交換器8Aの下段のみ冷却され、室内熱交換器8Aから吹出す風27Aは、風27Bに対して冷たい風を吹出す。また、弁40A、40Bの絞り(減圧)を使用しない場合、本実施例1のように、略均一に冷媒を分配できるため、均一温度の風27A、27Bが吹出す。
以上の2つの制御を使い分けすることで、人のいる領域のみに比較的冷たい風・温かい風を流す等の新たな使い方が可能となり、空気調和機100の快適性も向上する。
本実施例に係る空気調和機100の室内機2(図7参照)は、実施例1に係る空気調和機100の室内機2(図5参照)と比較して、継手部品群28の構成が異なっている。その他の構成は同様であり、重複する説明は省略する。
図7は、本実施例に係る室内熱交換器の継手部品群28をS方向からみた構成図である。本実施例は、室内熱交換器8の二方弁の数を1つとしてコストを低減しつつ、快適性を向上するように継手部品群28を構成したものである。
本実施例では、実施例1の合流器38の代わりに、冷房運転時における室内機出口の冷媒配管18に冷媒流量比調節機構付き合流器41を設けている。冷媒流量比調節機構として、例えば、分岐の開口を複数の弁体により開度調整し、冷媒の圧力損失を調整することで流量比を制御できるものを備える。
合流器41に冷媒流量比調節機能を備えることで、左右の室内熱交換器8A、8Bに流れる冷媒流量に相対差をつけ、これにより交換熱量に相対差がつき、左右で吹出す風27A、27Bの温度を変更することができる。合流器41近傍での冷媒の状態は、冷房および暖房のどちらの運転条件でもガス単相で使われるため、気液2相状態に比べて流量調節が容易である。室内熱交換器8A、8Bから吹出される風の温度に差をつけることで、人のいる領域のみに比較的冷たい風・温かい風を流すことが可能となり、空気調和機100の省エネルギ性能に加えて快適性も向上する。
本実施例に係る空気調和機100の室内機2(図8参照)は、実施例1に係る空気調和機100の室内機2(図5参照)と比較して、継手部品群28の構成が異なっている。その他の構成は同様であり、重複する説明は省略する。
図8は、本実施例に係る室内熱交換器の継手部品群28をS方向からみた構成図である。本実施例も、室内熱交換器8の二方弁の数を1つとし、コストを低減しつつ、快適性を向上するように冷媒配管18を構成したものである。
図8において、冷房運転時における2つの室内熱交換器8A、8Bの出口側の冷媒配管18に、冷媒流量比調節機能を備えた弁42A、42Bを配置している。弁42Aあるいは弁42Bにより開度を調整し、冷媒の圧力損失を調整することで流量比を制御することができる。
実施例3では合流器内部に冷媒流量比調節機能を備えたが、合流器に流量比の調節機能を備えることが困難な場合は、本実施例のように弁を2つ設けると良い。実施例3に比べて、部品数は増加するが、弁体を取付けるだけのため、容易に取付けできる。
本実施例によれば、弁42A、42Bを備え、冷媒の流量比することで、左右の室内熱交換器8A、8Bの交換熱量に相対差をつけ、左右で吹出される空気の温度を変更することができる。
なお、冷房運転時における室内熱交換器(第1の熱交換器8A及び第2の熱交換器8Bの両方又はどちらか一方)の入口側の冷媒配管18に冷媒流量比調節機能を備えた弁42A、42Bを配置してもよい。
また、室内熱交換器(第1の熱交換器8A及び第2の熱交換器8Bの両方又はどちらか一方)の入口開口端31Iと出口開口端31Oの間の冷媒配管18に冷媒流量比調節機能を備えた弁42A、42Bを配置してもよい。
また、弁42近傍での冷媒の状態は、冷房および暖房のどちらの運転条件でもガス単相で使われるため、気液2相状態に比べて流量比の調節が容易である。室内熱交換器8A、8Bから吹出される風の温度に差をつけることで、人のいる領域のみに比較的冷たい風・温かい風を流すことが可能となり、空気調和機100の省エネルギ性能だけでなく快適性も向上する。
1 室外機(筺体)
2 室内機(筺体)
3 圧縮機
4 四方弁
5 室外熱交換器
6 プロペラファン
7 膨張弁
8、8A、8B 室内熱交換器(熱交換器)
9 ターボファン
10 配管
11 フィン
12 伝熱管
13 リターンベンド
14 吸込口(空気吸込口)
15 吹出口(空気吹出口)
16 エアフィルタ
17、17A、17B 風向板
18 冷媒配管
19 ドレイン配管
20 モータ軸(回転軸)
21 ファンモータ
22 断熱材
23 ドレインパン
24 仕切り板
25 電気品箱
26、26A、26B ターボファンユニット(ターボファン)
27、27A、27B 風
28 継手部品群
29 2つのファン軸の間の中心面
30、32A、32B、35、36A、36B 分流器
31 開口端
31I 熱交換器の入口開口端
31O 熱交換器の出口開口端
33、37A、37B、38、39A、39B 合流器
34、40A、40B 二方弁
41 冷媒流量比の調節機能付き合流器
42A、42B 弁

Claims (11)

  1. 筺体と、
    前記筺体の上面側および下面側の少なくとも一方に形成された空気吸込口と、
    前記筺体の前面側に形成された空気吹出口と、
    前記空気吸込口から前記空気吹出口へと連結する風路と、
    前記風路に配置された第1のターボファン及び第2のターボファンと、
    前記第1のターボファンの下流側かつ前記空気吹出口の上流側であって、前記第1のターボファンの前面及び両側面に配置された第1の熱交換器と、
    前記第2のターボファンの下流側かつ前記空気吹出口の上流側であって、前記第2のターボファンの前面及び両側面に配置された第2の熱交換器と、
    前記筐体の背面側であって前記筺体の長手方向において前記第1のターボファンと前記第2のターボファンの間に配置され、冷房運転時に冷媒を前記第1の熱交換器及び前記第2の熱交換器に分流する分流器と、
    前記筐体の背面側であって前記筺体の長手方向において前記第1のターボファンと前記第2のターボファンの間に配置され、冷房運転時に前記第1の熱交換器から流出した冷媒と前記第2の熱交換器から流出した冷媒を合流する合流器とを備えた空気調和機。
  2. 前記筐体の背面側であって前記筺体の長手方向において前記第1のターボファンと前記第2のターボファンの間に配置され、且つ、冷房運転時における前記第1の熱交換器の入口開口端から前記第1の熱交換器の出口開口端までの間の冷媒配管、又は/及び、冷房運転時における前記第2の熱交換器の入口開口端から前記第2の熱交換器の出口開口端までの間の冷媒配管に配置された除湿弁を備えたことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  3. 前記第1のターボファンの回転軸と前記第2のターボファンの回転軸の中間面に対して、前記第1の熱交換器のリターンベンドと前記第2の熱交換器のリターンベンドを左右対称に配置したことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  4. 前記第1のターボファンの回転軸と前記第2のターボファンの回転軸の中間面に対して、前記分配器及び前記合流器の分岐数を左右対称としたことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  5. 前記第1のターボファンの回転軸と前記第2のターボファンの回転軸の中間面に設けられた仕切板を備えたことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  6. 前記除湿弁は、
    冷房運転時における前記第1の熱交換器の入口開口端から前記第1の熱交換器の出口開口端までの間の冷媒配管に配置された第1の除湿弁と、
    冷房運転時における前記第2の熱交換器の入口開口端から前記第2の熱交換器の出口開口端までの間の冷媒配管に配置された第2の除湿弁と、
    から構成されることを特徴とする請求項2に記載の空気調和機。
  7. 前記分配器及び前記合流器の少なくとも一方は、前記第1の熱交換器に流れる冷媒の流量と前記第2の熱交換器に流れる冷媒の流量の流量比を調節する冷媒流量比調節機構を有することを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  8. 前記合流器が前記冷媒流量比調節機構を有することを特徴とする請求項7に記載の空気調和機。
  9. 冷房運転時における前記第1の熱交換器の出口開口端と前記合流器との間の冷媒配管、又は/及び、冷房運転時における前記第2の熱交換器の出口開口端と前記合流器との間の冷媒配管に配置され、冷媒の流量を調節する冷媒流量調節機構を備えたことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  10. 前記分流器と冷房運転時における前記第1の熱交換器の入口開口端との間の冷媒配管、又は/及び、前記分流器と冷房運転時における前記第2の熱交換器の入口開口端との間の冷媒配管に配置され、冷媒の流量を調節する冷媒流量調節機構を備えたことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  11. 冷房運転時における前記第1の熱交換器の入口開口端から前記第1の熱交換器の出口開口端までの間の冷媒配管、又は/及び、冷房運転時における前記第2の熱交換器の入口開口端から前記第2の熱交換器の出口開口端までの間の冷媒配管に配置され、冷媒の流量を調節する冷媒流量調節機構を備えたことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
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