JP6339316B2 - 部品実装システムおよびそれに用いる実装プログラムデータチェック方法 - Google Patents

部品実装システムおよびそれに用いる実装プログラムデータチェック方法 Download PDF

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Description

本発明は、複数の部品の装着位置の座標が重複していることをチェックできるようにした部品実装システムおよびそれに用いる実装プログラムデータチェック方法に関するものである。
部品実装システムのプログラミングにおいて、プログラマの作業ミスなどの理由で、電子部品の装着位置および装着角度を間違えたり、あるいは装着部品を間違えて登録してしまった結果、使い物にならない基板が生産されることがある。例えば、同じ位置に2つの部品を重ねて装着しまうことを防止するために、特許文献1に記載されているように、複数の電子部品同士が重なるかどうかを判断するようにしたものが知られている。
特開平2−136975号公報
ところで、プログラム編集時または生産前のプログラムデータのチェック時において、同一位置またはそれに準ずる位置に複数の部品が装着されると判断された場合、従来においては、異常と判定して、そのプログラムでの生産を取り止めるか、あるいは、警告して、生産の可否をプラグラマ等に判断させる手法が採られている。
プラグラマ等に生産の可否を判断させる必要性は、例えば、POP実装やシールド/BGA実装において、同じ位置に複数の部品を装着したり、1つの部品の下に複数の部品を装着するプロセスが存在し、同じ位置に複数の部品を装着することを許容する場合があるためである。しかしながら、プラグラマ等に生産の可否を判断させる手法は、プログラマ等がミスをすることを排除することができず、実装プログラムデータのチェックの正確性に乏しい問題がある。
本発明は、上記した問題点を解決するためになされたもので、特定の部品に対して装着位置の座標の重複を許可するフラグを設定するようにした部品実装システムおよびそれに用いる実装プログラムデータチェック方法を提供することを目的とするものである。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の特徴は、基板を搬入、搬出するとともに、実装ステージに位置決めする基板搬送装置と、前記基板に実装する部品を供給する部品供給装置と、該部品供給装置によって供給された部品を吸着する吸着ノズルを有し該吸着ノズルに吸着された部品を前記実装ステージに位置決めされた前記基板上に実装する実装ヘッドを備えた部品実装システムにおいて、複数の部品の形状データ等を登録した部品データを備え、該部品データに登録された部であって、前記基板に装着される下部品の上に少なくとも一部を重ねて装着される上部品に対して装着位置の座標の重複を許可するフラグを設定し、該フラグが設定されていない部品同士の座標が重複していた場合に異常と判定する判定処理部を有し、前記判定処理部は、前記上部品と前記下部品の座標が重複する場合に、前記下部品の装着位置の座標、前記上部品の装着位置の座標、および前記部品データに基づいて、前記フラグが設定された前記上部品に対して前記下部品に接触することなく前記下部品の装着を可能とするエリアが存在するか否かのエリアチェックを行うエリアチェック部を有し、前記判定処理部は、エリアチェックの結果において前記下部品の装着を可能とするエリアが存在する場合には、前記下部品および前記上部品の座標が重複していても異常と判定しないようにした部品実装システムである。
請求項2に係る発明の特徴は、前記フラグを設定された前記上部品には、前記上部品の前記形状データに基づく水平方向の形状を有する装着可能エリアが設定され、前記エリアチェック部は、エリアチェックにおいて、前記上部品に対する前記下部品の重複部分の全部を前記上部品の前記装着可能エリアに収容できるか否かを判断することにより前記下部品の装着を可能とするエリアが存在するか否かを判断する請求項1に記載の部品実装システムである。
請求項3に係る発明の特徴は、前記部品データには、複数の部品の高さデータが登録され、前記判定処理部は、前記上部品と前記下部品の座標が重複する場合に前記フラグが設定された前記上部品に対して、前記高さデータに基づいて部品高さチェックを行い、前記部品高さチェックの結果において前記上部品に前記下部品を収容して前記下部品を装着できるだけの高さ方向の空間が存在する場合には、前記下部品および前記上部品の座標が重複していても異常と判定しないようにした請求項1または請求項2に記載の部品実装システムである。
請求項4に係る発明の特徴は、実装プログラムを部品実装システムに転送するに先立って、複数の部品の装着位置の座標が重複するか否かのチェックを行い、前記フラグが設定されていない部品同士で座標の重複が判断された場合、または前記フラグが設定された前記上部品に対するエリアチェックの結果において前記下部品の装着を可能とするエリアが存在しないと判定された場合には、その実装プログラムの転送を不許可とする請求項1−3の何れか一項に記載の部品実装システムである。
上記の課題を解決するため、請求項5に係る発明の特徴は、部品実装システムに用いる実装プログラムデータチェック方法にして、複数の部品の形状データおよび装着位置データ等を登録した部品データに、基板に装着される下部品の上に少なくとも一部を重ねて装着される上部品に対して装着位置の座標の重複を許可するフラグを設定し、該フラグが設定されていない部品同士の座標が重複していた場合に異常と判定し、前記上部品と前記下部品の座標が重複する場合に、前記下部品の装着位置の座標、前記上部品の装着位置の座標、および前記部品データに基づいて、前記フラグが設定された前記上部品に対して前記下部品に接触することなく前記下部品の装着を可能とするエリアが存在するか否かのエリアチェックを行い、エリアチェックの結果において前記下部品の装着を可能とするエリアが存在する場合には、前記下部品および前記上部品の座標が重複していても異常と判定しないようにした、実装プログラムデータチェック方法である。
請求項6に係る発明の特徴は、前記フラグを設定された前記上部品には、前記上部品の前記形状データに基づく水平方向の形状を有する装着可能エリアが設定され、エリアチェックにおいて、前記上部品に対する前記下部品の重複部分の全部を前記上部品の前記装着可能エリアに収容できるか否かを判断することにより前記下部品の装着を可能とするエリアが存在するか否かを判断する、請求項5に記載の実装プログラムデータチェック方法である。
請求項7に係る発明の特徴は、前記部品データには、複数の部品の高さデータが登録され、エリアチェックにおいて前記上部品と前記下部品の座標が重複する場合に、前記フラグが設定された前記上部品に対して、前記高さデータに基づいて部品高さチェックを行い、前記部品高さチェックの結果において前記上部品に前記下部品を収容して前記下部品を装着できるだけの高さ方向の空間が存在する場合には、前記下部品および前記上部品の座標が重複していても異常と判定しないようにした請求項5または請求項6に記載の実装プログラムデータチェック方法である。
請求項1に係る発明によれば、複数の部品の形状データ等を登録した部品データを備え、部品データに登録された特定の部品に対して装着位置の座標の重複を許可するフラグを設定し、フラグが設定されていない部品同士の座標が重複していた場合に異常と判定する判定処理部を有するので、単に2つの部品の装着位置の座標が重複していることをもって異常と判断されることがなくなり、しかも、プログラマやオペレータに頼ることなく、2つの部品の装着位置の座標の重複の正常、異常を的確に判断することができるので、プログラマ等の負担を軽減することができるとともに、プログラマ等による判断ミスも少なくすることができる。
また、判定処理部は、フラグが設定された部品に対し、エリアチェックを行うエリアチェック部を有し、エリアチェック部によって重複可能なエリアが確保されているか否かを判定し、重複可能なエリアが確保されている場合には、座標が重複していても異常と判定しないようにしたので、2つの部品の異常な重複装着を的確に阻止することができる。
請求項3および請求項7に係る発明によれば、フラグが設定された部品に対して、部品高さチェックを行い、部品高さチェックによって重複可能な高さが確保されている場合には、座標が重複していても異常と判定しないようにしたので、2つの部品の異常な重複装着を的確に阻止することができる。
請求項に係る発明によれば、実装プログラムを部品実装システムに転送するに先立って、座標が重複するか否かの重複チェックを行い、フラグが設定されていない部品同士で座標の重複が判断された場合には、その実装プログラムの転送を不許可とするので、誤ったデータを有する実装プログラムが転送されることを未然に防止することができる
請求項に係る発明によれば、複数の部品の形状データおよび装着位置データ等を登録した部品データに、装着位置の座標の重複を許可する部品に対してフラグを設定し、前記フラグが設定された部品については、他の部品と座標が重複していても異常と判定しないようにしたので、プログラマやオペレータに頼ることなく、2つの部品の重複装着の正常、異常を的確に判断することができる。
本発明の実施の形態に係る部品実装システムの全体を示す概略平面図である。 部品実装システムの実装ヘッドを示す図である。 部品実装システムを制御する制御装置を示す制御ブロック図である。 部品データの一例を示す図である。 実装プログラムの一例を示す図である。 基板上に2つの部品を重複して実装した状態を示す図である。 下部品に対する上部品の装着可能エリアおよび装着不可エリアを示す図である。 下部品に対する上部品の装着可能高さを示す図である。 実装プログラムのチェック動作を示すフローチャートである。 2つの部品が重複するか否かを判断する手法の一例を示す図である。
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、部品実装システム10の全体平面図を示すもので、部品実装システム10は、トレイ型部品供給装置11と、フィーダ型部品供給装置12と、部品移載装置13と、基板搬送装置14を備えている。
基板搬送装置14は、部品実装システム10の基台15上に設けられ、回路基板Bを搬送するベルトコンベア16を備え、回路基板Bをベルトコンベア16に沿って搬送して実装ステージ17上に搬入するとともに、実装ステージ17より搬出するものである。図1においては、基板搬送方向をX軸方向とし、基板搬送方向に直交する方向をY軸方向としている。実装ステージ17には、図示を省略するが、回路基板Bを位置決めクランプするクランプ装置が備えられている。
部品移載装置13はXYロボットからなり、基台15の上方位置にY軸方向に移動可能に支持されたY軸移動台23と、Y軸移動台23上にX軸方向に移動可能に支持されたX軸移動台24と、X軸移動台24上に取付けられた実装ヘッド25とを備えている。X軸移動台24およびY軸移動台23は、図略のX軸サーボモータおよびY軸サーボモータにより、X軸方向およびY軸方向への移動が制御される。
実装ヘッド25には、図2に示すように、昇降軸27がX軸およびY軸方向と直交するZ軸方向(上下方向)に昇降可能に、かつZ軸線の回りに回転可能に支持されている。昇降軸27は、図略のZ軸サーボモータおよびθ軸サーボモータにより、Z軸方向への移動および回転角度が制御される。昇降軸27には、電子部品Pを吸着する吸着ノズル28が保持されている。
図1において、X軸移動台24上には、基板カメラ31が取付けられ、基板カメラ31は、実装ステージ17上に位置決めされた回路基板Bに設けられた基準マークおよび基板IDマークを撮像し、基板位置基準情報および基板ID情報を取得するようになっている。そして、基板カメラ31によって取得された基板位置基準情報に基づいて、実装ヘッド25を回路基板Bに対してXY方向およびZ軸線回りの回転方向に位置補正するとともに、基板ID情報に基づいて、電子部品Pの実装作業を制御するようになっている。
また、基台15上には、吸着ノズル28によって吸着された電子部品Pを下方より撮像する部品カメラ32が設けられている。部品カメラ32は、実装ヘッド25の吸着ノズル28に吸着した電子部品Pを、部品供給装置11、12から回路基板B上に移動する途中で撮像し、吸着ノズル28の中心に対する電子部品Pの芯ずれおよび角度ずれ等を検出し、この芯ずれ等に基づいて実装ヘッド25のXY方向等の移動量を補正し、電子部品Pが回路基板B上の定められた座標位置に正確に装着できるようにしている。
トレイ型部品供給装置11とフィーダ型部品供給装置12は、Y軸方向に互いに隔たって、基板搬送装置14の両側に設けられている。トレイ型部品供給装置11は、デバイス台11a上に着脱可能に載置される平板状の複数のパレット33を備え、これらパレット33に、電子部品Pを収容した複数のトレイ34がそれぞれ装着されている。
一方、フィーダ型部品供給装置12には、テーピングされた電子部品Pを供給する複数のテープフィーダ35がデバイス台12a上に着脱可能に装着されており、複数のテープフィーダ35はX軸方向に並設されてデバイス台12aの定められたスロットにそれぞれ装着されている。
図3は、部品実装システム10を制御する制御装置40を示し、制御装置40は、CPU41と、ROM42およびRAM43からなる記憶装置と、それらを接続するバス44を備えている。バス44には、入出力インタフェース45が接続され、入出力インタフェース45に、キーボードおよびマウス等を備えた入力装置46と、作業者に必要な案内(表示)を行う表示器等を備えた出力装置47が接続されている。
また、入出力インタフェース45には、部品供給装置11、12、部品移載装置13および基板搬送装置14を制御する実装制御部48が接続されているとともに、基板カメラ31および部品カメラ32によって撮像された画像データを画像処理する画像処理装置49等が接続されている。なお、制御装置40のROM42には、後述する重複チェックプログラム等が格納され、また、RAM43には、図4に示す部品データPDや、図5に示す実装プログラムデータPRD等が格納されている。
部品データPDには、電子部品(以下、単に部品と称する)Pの部品種毎に、形状データ、高さデータ、使用する吸着ノズル28の種類、およびフラグFLの設定状態(ON、OFF)が登録されている。フラグFLは、実装プログラムデータPRDをチェックする際に、2つの部品を同じ位置に重複して装着することを許容する識別子である。
すなわち、図6に示すように、回路基板B上に実装された平板状の下部品PA上に、下面にボール状の電極PBaを突出したパッケージ状の上部品PBを装着することがあり、実装プログラムデータPRDが、同じ位置に2つの部品PA、PBを装着する内容になっていても、必ずしも異常とは限らない。
従って、部品データPDの各部品P1、P2、P3・・・について、フラグFLを立てる(ONする)ことにより、当該部品を別の部品の上に装着することを許容できるようにし、逆に、フラグFLが立っていない(OFF)2つの部品が同じ位置に装着される場合には、データ上のミスで、異常と判定するようになっている。なお、図4においては、部品P2についてフラグFLが立てられ、部品P1、P3にはフラグPLが立てられていない例で示している。
この場合、重複する位置に装着することを許容するフラグFLが立っていても、回路基板Bに装着される下部品の上に重ねて装着される上部品に、下部品の装着を可能にするエリアが存在するか否かをチェックする必要がある。
例えば、図7に示すように、上部品PBについて、下部品PAを装着できる装着可能エリアA1を、部品データPDに登録された形状データに基づいて設定し、図7(A)に示すように、装着可能エリアA1内に下部品PAの全部を収容できると判断された場合には、重複する位置に上部品PBを装着するようになっている。一方、図7(B)に示すように、装着可能エリアA1の外側、すなわち、下部品PAを装着できない装着不可エリアに、下部品PAの一部でも重なり合っていると判断された場合には、重複する位置に上部品PBを装着しないようになっている。
また、上部品PBの装着可能エリアA1内に下部品PAの全部が収容できると判断された場合でも、図8に示すように、上部品PBに、下部品PAを装着できるだけの高さ方向の空間A2が存在しない場合には、重複する位置に上部品PBを装着しないようになっている。
次に、回路基板Bの生産を開始する前(実装プログラムデータPRDが作成された段階、あるいは実装プログラムデータPBDを部品実装システム10の記憶部(RAM43)に転送する段階)に、CPU41が実行する重複チェックプログラム動作について、図9のフローチャートに基づいて説明する。
まず、ステップ100においては、RAM43に記憶された部品データPDより部品を1個(1番目の部品)選択し、次いで、ステップ102において、選択された部品と座標が重複する(重なる)他の部品があるか否かを、RAM43に記憶された実装プログラムデータPRD中の装着データ等を参照して比較することにより、2つの部品が重複するか、重複しないかを判断する。
より具体的には、例えば、選択した2つの部品の大きさのデータを部品データPDから抽出するとともに、部品の装着座標(X、Y方向の座標値)および装着角度を実装プログラムデータPRDより取り出し、図10に示すように、それぞれの部品の中心座標O1(X1、Y1)、O2(X2、Y2)から、各部品の中心座標O1、O2を結ぶ線分L1を求める。次いで、各部品の装着座標、装着角度、短辺と長辺の長さから四辺の式を求め、その式と先に求めた線分L1との交点PPを求めることにより、2つの部品の交点PPの座標および数が求められる。そして、求めた交点PPの数等に基づいて、2つの部品が重複するか否かを判断する。
例えば、求めた交点PPの数が図10(A)に示すように0、あるいは図10(B)に示すように1の場合には、2つの部品が重複すると判断する。一方、図10(C)に示すように、線分L1と交わる2つの部品の各辺が交わらないとき、2つの部品は重複しないと判断する。このようなチェック方法は、例えば、特開平2−136975号公報に記載され、公知である。
ステップ102において2つの部品の装着位置の座標が重複すると判断された場合、すなわち、判別結果がY(YES)の場合は、ステップ104に進み、同ステップ104において、重複する2つの部品の上下関係が確定される。
次いで、ステップ106において、重複する2つの部品の上側に装着される上部品にフラグFLが立っているか否かが、部品データPDを参照して判断され、ステップ106における判別結果がYの場合(フラグFLが立っている場合)には、ステップ108に進む。一方、判別結果がN(NO)の場合(フラグFLが立っていない場合)には、ステップ110に進んで、実装プログラムデータPRDが異常であると判定され、実装プログラムデータPRDの部品実装システム10への転送を不許可とする。
なお、ステップ104で下部品と確定された場合には、当該下部品にフラグFLが立っていない場合でも、装着位置の座標が重複する上部品にフラグFLが立っていれば、異常とは判定されない。すなわち、フラグFLが立っていない部品同士の座標が重複していた場合に、異常と判定される。
ステップ106における判別結果がYとなって、ステップ108に進むと、同ステップ108において、上部品PBの装着可能エリアA1内に下部品PAを収容できるか否かが判断される(図7参照)。ならびに、部品データPDより下部品PAおよび上部品PBの高さのデータが抽出され、上部品PBに下部品PAを収容できる空間が存在するか否かが判断される(図8参照)。
ステップ108の判断結果がYの場合には、ステップ111に進み、同ステップ111において、他に重複する部品があるか否かが判断される。ステップ108の判断結果がNの場合には、ステップ110に進み、上記したように、実装プログラムデータPRDが異常であると判定され、実装プログラムデータPRDの部品実装システム10への転送を不許可とする。
ステップ111の判断結果がNの場合には、ステップ112に進み、同ステップ112において、全部品についての重複チェックが終了したか否かが判断される。ステップ111の判断結果がYの場合には、ステップ113に進み、同ステップ113において、次の重複部品を選択し、ステップ104に戻って、上記した処理を繰り返す。
そして、ステップ112の判断結果がNの場合には、続くステップ114において、次の部品(2番目の部品)が選択され、ステップ102に戻って、上記したと同様にして重複チェックプログラムが繰り返し実行される。なお、ステップ102における判別結果がNの場合、すなわち、選択された部品と重なる他の部品が存在しない場合には、ステップ112にジャンプされる。
このようなルーチンを全部品について繰り返し行った結果、ステップ112における判別結果がYとなると、すなわち、回路基板Bに装着される全ての部品についての重複チェックが終了すると、ステップ116において、実装プログラムデータPRDが正常であると判定され、実装プログラムデータPRDの部品実装システム10の記憶部(RAM43)への転送が許可される。
上記したステップ106およびステップ108により、フラグFLが設定されていない部品同士の座標が重複していた場合に異常と判定する判定処理部を構成しており、また、そのうちのステップ108によって、フラグFLが設定された部品に対し、エリアチェックを行うエリアチェック部を構成している。
上記した実施の形態によれば、複数の部品の形状データ等を登録した部品データPDを備え、部品データPDに登録された特定の部品に対して装着位置の座標の重複を許可するフラグFLを設定し、フラグFLが設定されていない部品同士の座標が重複していた場合に異常と判定する判定処理部(ステップ106、108)を有するので、単に2つの部品の装着位置の座標が重複していることをもって異常と判断されることがなくなる。従って、プログラマやオペレータに頼ることなく、2つの部品の装着位置の座標の重複の正常、異常を的確に判断することができるので、プログラマ等の負担を軽減することができるとともに、プログラマ等による判断ミスも少なくすることができる。
また、判定処理部(ステップ106、108)は、フラグFLが設定された部品に対し、エリアチェックを行うエリアチェック部(ステップ108)を有し、エリアチェック部(ステップ108)によって重複可能なエリアが確保されているか否かを判定するようになっているので、2つの部品の異常な重複装着を的確に阻止することができる。
さらに、フラグFLが設定された部品に対して、部品高さチェックを行い、部品高さチェックによって重複可能な高さが確保されているか否かを判定するようにしたので、2つの部品の異常な重複装着を的確に阻止することができる。
上記した実施の形態によれば、実装プログラムデータPRDを部品実装システム10(制御装置40)に転送する際に、座標が重複するか否かの重複チェックを行い、フラグFLが設定されていない部品同士で座標の重複が見つかった場合には、その実装プログラムデータPRDの転送を不許可とするので、誤った実装プログラムデータPRDを部品実装システム10に転送することを未然に防止できるようになる。
上記した実施の形態においては、上部品にフラグFLが立っていることをステップ106で判断した後、ステップ108で装着可能なエリアがあるか否かを判断して、正常判定を行うようにした例について述べたが、使用する部品種によっては、ステップ108のような判断を不要にでき、ステップ106の判断結果だけで正常判定を行うことも可能である。
また、上記した実施の形態においては、2つの部品の座標を重複する例について述べたが、3つもしくはそれ以上の部品の座標を重複して装着する場合についても、上記したと同様に行えることは勿論である。
斯様に、本発明は、特許請求の範囲に記載した本発明の主旨を逸脱しない範囲内で、種々の変形が可能であること。
本発明に係る部品実装システムおよびそれに用いる実装プログラムデータチェック方法は、実装プログラムデータを作成した段階で、2つの部品を同じ位置に装着することがないかチェックするものに用いるのに適している。
10…部品実装システム、11、12…部品供給装置、13…部品移載装置、14…基板搬送装置、25…実装ヘッド、28…吸着ノズル、40…制御装置、ステップ106、108…判定処理部、ステップ108…エリアチェック部、PD…部品データ、PRD…実装プログラムデータ、B…基板、P…部品。

Claims (7)

  1. 基板を搬入、搬出するとともに、実装ステージに位置決めする基板搬送装置と、前記基板に実装する部品を供給する部品供給装置と、該部品供給装置によって供給された部品を吸着する吸着ノズルを有し該吸着ノズルに吸着された部品を前記実装ステージに位置決めされた前記基板上に実装する実装ヘッドを備えた部品実装システムにおいて、
    複数の部品の形状データ等を登録した部品データを備え、
    該部品データに登録された部であって、前記基板に装着される下部品の上に少なくとも一部を重ねて装着される上部品に対して装着位置の座標の重複を許可するフラグを設定し、
    該フラグが設定されていない部品同士の座標が重複していた場合に異常と判定する判定処理部を有し、
    前記判定処理部は、前記上部品と前記下部品の座標が重複する場合に、前記下部品の装着位置の座標、前記上部品の装着位置の座標、および前記部品データに基づいて、前記フラグが設定された前記上部品に対して前記下部品に接触することなく前記下部品の装着を可能とするエリアが存在するか否かのエリアチェックを行うエリアチェック部を有し、
    前記判定処理部は、エリアチェックの結果において前記下部品の装着を可能とするエリアが存在する場合には、前記下部品および前記上部品の座標が重複していても異常と判定しないようにしたことを特徴とする部品実装システム。
  2. 前記フラグを設定された前記上部品には、前記上部品の前記形状データに基づく水平方向の形状を有する装着可能エリアが設定され、
    前記エリアチェック部は、エリアチェックにおいて、前記上部品に対する前記下部品の重複部分の全部を前記上部品の前記装着可能エリアに収容できるか否かを判断することにより前記下部品の装着を可能とするエリアが存在するか否かを判断する請求項1に記載の部品実装システム。
  3. 前記部品データには、複数の部品の高さデータが登録され、
    前記判定処理部は、前記上部品と前記下部品の座標が重複する場合に前記フラグが設定された前記上部品に対して、前記高さデータに基づいて部品高さチェックを行い、前記部品高さチェックの結果において前記上部品に前記下部品を収容して前記下部品を装着できるだけの高さ方向の空間が存在する場合には、前記下部品および前記上部品の座標が重複していても異常と判定しないようにした請求項1または請求項2に記載の部品実装システム。
  4. 実装プログラムを部品実装システムに転送するに先立って、複数の部品の装着位置の座標が重複するか否かのチェックを行い、前記フラグが設定されていない部品同士で座標の重複が判断された場合、または前記フラグが設定された前記上部品に対するエリアチェックの結果において前記下部品の装着を可能とするエリアが存在しないと判定された場合には、その実装プログラムの転送を不許可とする請求項1−3の何れか一項に記載の部品実装システム。
  5. 部品実装システムに用いる実装プログラムデータチェック方法にして、
    複数の部品の形状データおよび装着位置データ等を登録した部品データに、基板に装着される下部品の上に少なくとも一部を重ねて装着される上部品に対して装着位置の座標の重複を許可するフラグを設定し、
    該フラグが設定されていない部品同士の座標が重複していた場合に異常と判定し、
    前記上部品と前記下部品の座標が重複する場合に、前記下部品の装着位置の座標、前記上部品の装着位置の座標、および前記部品データに基づいて、前記フラグが設定された前記上部品に対して前記下部品に接触することなく前記下部品の装着を可能とするエリアが存在するか否かのエリアチェックを行い、エリアチェックの結果において前記下部品の装着を可能とするエリアが存在する場合には、前記下部品および前記上部品の座標が重複していても異常と判定しないようにした、実装プログラムデータチェック方法。
  6. 前記フラグを設定された前記上部品には、前記上部品の前記形状データに基づく水平方向の形状を有する装着可能エリアが設定され、
    エリアチェックにおいて、前記上部品に対する前記下部品の重複部分の全部を前記上部品の前記装着可能エリアに収容できるか否かを判断することにより前記下部品の装着を可能とするエリアが存在するか否かを判断する、請求項5に記載の実装プログラムデータチェック方法。
  7. 前記部品データには、複数の部品の高さデータが登録され、
    エリアチェックにおいて前記上部品と前記下部品の座標が重複する場合に、前記フラグが設定された前記上部品に対して、前記高さデータに基づいて部品高さチェックを行い、前記部品高さチェックの結果において前記上部品に前記下部品を収容して前記下部品を装着できるだけの高さ方向の空間が存在する場合には、前記下部品および前記上部品の座標が重複していても異常と判定しないようにした請求項5または請求項6に記載の実装プログラムデータチェック方法。
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