JP6338839B2 - 乳化組成物 - Google Patents

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本発明は、2種以上の金属酸化物の合計量1重量部に対して炭素数12以上の液体アルコールを0.1重量部以上7重量部未満含有する乳化組成物、及び該乳化組成物における金属酸化物の分散安定性及び/または分散均一性向上方法に関する。
従来、金属酸化物は顔料としてあらゆる分野で広く用いられている(非特許文献1)。しかしながら、金属酸化物は分散性が悪く、分散させようとしても短時間で金属酸化物の凝集、沈降が生じる傾向にあり、良好に分散した状態で金属酸化物を維持させておくことは容易ではない。また、このような特性から、金属酸化物を均一に分散させることも容易ではない。
また、多くの場合、金属酸化物は他の成分と混合して用いられるものの、このように金属酸化物の分散を維持させたり均一に分散させることが難しいことから、金属酸化物と他の成分との混合物において成分の偏りが生じる傾向にある。このような偏りは混合物の見栄えを悪くしたり、また、該混合物が少しずつ使用されるような場合には使用時毎に内容成分にばらつきが生じ、効果等が一定して得られないなど、品質の低下をもたらす。
従って、混合物において金属酸化物を分散させた状態で良好に維持させ、また、金属酸化物を均一に分散させることは非常に重要である。
塗料便覧、塗料便覧編集委員会編、日刊工業新聞社出版、昭和40年11月初版
本発明は、2種以上の金属酸化物を含有しながらも、金属酸化物の分散安定性が向上された乳化組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、更に金属酸化物の分散均一性が向上された乳化組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、2種以上の金属酸化物を含有する乳化組成物において、金属酸化物の分散安定性及び/または分散均一性向上方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねていたところ、2種以上の金属酸化物の合計量1重量部に対して、炭素数12以上の液体アルコールを0.1重量部以上7重量部未満で組み合わせることによって、乳化組成物において金属酸化物の分散安定性を向上できることを見出した。また、本発明者らは、2種以上の金属酸化物の合計量1重量部に対して、炭素数12以上の液体アルコールを0.1重量部以上7重量部未満で組み合わせることによって、乳化組成物において更に金属酸化物の分散均一性を向上できることを見出した。本発明は該知見に基づき更に検討を重ねた結果完成されたものであり、以下に掲げるものである。
項1.2種以上の金属酸化物の合計量1重量部に対して、炭素数12以上の液体アルコールを0.1重量部以上7重量部未満含有する、乳化組成物。
項2.炭素数12以上の液体アルコールが炭素数12以上の1価の液体アルコールである、項1に記載の乳化組成物。
項3.金属酸化物が酸化鉄である、項1または2に記載の乳化組成物。
項4.炭素数12以上の1価の液体アルコールがヘキシルデカノール、オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、オレイルアルコール及びラウリルアルコールからなる群より選択される少なくとも1種である、項2または3に記載の乳化組成物。
項5.炭素数12以上の1価の液体アルコールがヘキシルデカノール及びオクチルドデカノールからなる群より選択される少なくとも1種である、項2〜4のいずれかに記載の乳化組成物。
項6.更に固体アルコールを含有する、項1〜5のいずれかに記載の乳化組成物。
項7.固体アルコールが炭素数14以上の1価の固体アルコールである、項6に記載の乳化組成物。
項8.炭素数14以上の1価の固体アルコールがセトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、セタノール(セチルアルコール)、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール及びミリスチルアルコールからなる群より選択される少なくとも1種である、項7に記載の乳化組成物。
項9.2種以上の金属酸化物の合計量1重量部に対して固体アルコールを0.2〜20重量部含有する、項6〜8のいずれかに記載の乳化組成物。
項10.更にキサンタンガムを含有する、項1〜9のいずれかに記載の乳化組成物。
項11.2種以上の金属酸化物の合計量1重量部に対して、炭素数12以上の液体アルコールを0.1重量部以上7重量部未満で併用することを特徴とする、2種以上の金属酸化物を含有する乳化組成物における金属酸化物の分散安定性及び/または分散均一性向上方法。
本発明によれば、2種以上の金属酸化物と炭素数12以上の液体アルコールとを、2種以上の金属酸化物の合計量1重量部に対して、炭素数12以上の液体アルコールを0.1重量部以上7重量部未満で組み合わせることにより、乳化組成物において金属酸化物の分散安定性を向上させることができる。また、本発明によれば、該金属酸化物と該液体アルコールとを該重量比で組み合わせることにより、更に乳化組成物において金属酸化物の分散均一性を向上させることができる。特に、2種以上の金属酸化物を用いた場合には、1種のみの金属酸化物を用いた場合よりも、乳化組成物中の分散安定性や分散均一性を確保することが難しいが、本発明によれば2種以上の金属酸化物を用いているにもかかわらず、乳化組成物における金属酸化物の分散安定性や分散均一性が向上されている。
このように、本発明によれば、乳化組成物において2種以上の金属酸化物が含有されているにもかかわらず金属酸化物の分散安定性、更には分散均一性を高められることから、本発明によれば、乳化組成物における成分の偏りを著しく低減でき、従って、効果のばらつきなどを効果的に解消することができる。また、このような本発明によれば、2種以上の金属酸化物を含有する乳化組成物の外観も改善できる。このように、本発明によれば、2種以上の金属酸化物を含有する乳化組成物の品質を著しく向上させることができる。
以下、本発明についてより詳細に説明する。
本発明の乳化組成物は、2種以上の金属酸化物の合計量1重量部に対して、炭素数12以上の液体アルコールを0.1重量部以上7重量部未満含有する。
金属酸化物は制限されず、従来公知の顔料として使用可能な金属酸化物が例示される。このような金属酸化物として着色顔料、体質顔料等が例示され、より具体的には酸化鉄、酸化クロム、酸化亜鉛(亜鉛華)、酸化チタン、酸化アルミニウム、タルク、クラウンタルク、カオリン等が例示される。金属酸化物として好ましくは酸化鉄、酸化クロム、酸化亜鉛(亜鉛華)、酸化チタン等の着色顔料が例示され、より好ましくは赤酸化鉄(三二酸化鉄、ベンガラ)、黄酸化鉄、黄色三二酸化鉄、黒酸化鉄等の酸化鉄が例示される。
本発明では2種以上の金属酸化物が使用される限り制限されず、いずれの金属酸化物の組み合わせであってもよい。2種以上の金属酸化物として、好ましくは2種以上の着色顔料、より好ましくは2種以上の酸化鉄が例示される。また、乳化組成物が通常白色を呈するため、該乳化組成物に着色するという観点から、2種以上の金属酸化物として好ましくは有彩色及び黒色を呈する着色顔料が例示され、より好ましくは赤酸化鉄(三二酸化鉄、ベンガラ)、黄酸化鉄、黄色三二酸化鉄等の酸化鉄が例示される。
金属酸化物の粒径や形状も制限されず、従来公知の金属酸化物を目的に応じて適宜用いればよい。金属酸化物の粒径として0.01〜10μmが例示され、好ましくは0.1〜1μmが例示され、より好ましくは0.1〜0.8μmが例示される(レーザー回析)。また、金属酸化物の形状については粉末状等が例示される。
本発明において炭素数12以上の液体アルコールは常温(20℃)で液状であり、医薬品、医薬部外品、化粧品、飲食品等の分野において許容されるものであれば特に制限されない。炭素数12以上の液体アルコールとして、好ましくは炭素数12以上の1価の液体アルコールが例示され、より好ましくは炭素数12〜24の1価の液体アルコールが例示され、更に好ましくは炭素数16〜20の1価の液体アルコールが例示される。該液体アルコールにおいて飽和、不飽和は問わないが、飽和液体アルコールが好ましい。炭素数12以上の液体アルコールとして、ヘキシルデカノール、オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、オレイルアルコール、ラウリルアルコール等が例示され、好ましくはヘキシルデカノール、オクチルドデカノール等が例示され、より好ましくはヘキシルデカノールが例示される。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
乳化組成物中の金属酸化物と炭素数12以上の液体アルコールの配合比は、2種以上の金属酸化物の合計量1重量部に対して、炭素数12以上の液体アルコール0.1重量部以上7重量部未満であり、好ましくは該液体アルコール0.5重量部以上7重量部未満、より好ましくは該液体アルコール1〜6重量部、更に好ましくは該液体アルコール1〜5重量部が例示される。特に、本発明において金属酸化物として酸化鉄が使用される場合には、本発明の効果が得られる限り制限されないが、2種以上の酸化鉄の合計量1重量部に対して、炭素数12以上の液体アルコール0.5重量部以上7重量部未満であり、より好ましくは1〜6重量部、更に好ましくは1〜5重量部が例示される。
また、乳化組成物中の金属酸化物の含有量は、前記配合比を満たす限り制限されないが、0.1〜20重量%、より好ましくは0.3〜10重量%、更に好ましくは0.5〜5重量%が例示される。
また、乳化組成物中の炭素数12以上の液体アルコールの含有量も、前記配合比を満たす限り制限されないが、0.5〜30重量%、より好ましくは0.5〜20重量%、更に好ましくは1〜15重量%が例示される。
更に本発明の乳化組成物には、固体アルコールを含有させてもよい。本発明において固体アルコールは常温(20℃)で固形状または半固形状であり、化粧品、医薬部外品、医薬品、飲食品等の分野において許容されるものであれば特に制限されるはない。固体アルコールとして、例えば炭素数14以上の固体アルコールが例示され、より好ましくは炭素数14以上の1価の固体アルコールが例示され、より好ましくは炭素数14〜24の1価の固体アルコールが例示され、更に好ましくは炭素数14〜22の1価の固体アルコールが例示され、特に好ましくは炭素数16〜18の1価の固体アルコールが例示される。該固体アルコールとして飽和、不飽和の別は問わないが、好ましくは飽和固体アルコールが例示される。
炭素数14以上の1価の固体アルコールとして、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、セタノール(セチルアルコール)、ミリスチルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコールが例示され、好ましくはセトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、セタノール(セチルアルコール)等が例示される。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
乳化組成物中の金属酸化物と固体アルコールの配合比は、本発明の効果が得られる限り制限されないが、2種以上の金属酸化物の合計量1重量部に対して固体アルコール0.2〜20重量部であり、より好ましくは該合計量1重量部に対して固体アルコール1〜15重量部、更に好ましくは固体アルコール1.2〜12重量部が例示される。
また、乳化組成物中の固体アルコールの含有量も、本発明の効果が得られる限り制限されないが、1〜10重量%、より好ましくは2〜6重量%が例示される。
本発明の乳化組成物中の金属酸化物及び液体アルコールの合計量も、本発明の効果が得られる限り制限されないが、乳化組成物中、2種以上の金属酸化物及び炭素数12以上の液体アルコールの合計量は0.5〜50重量%、より好ましくは1〜50重量%、更に好ましくは1.5〜25重量%、より一層好ましくは1.5〜20重量%が例示される。
また、本発明の効果が得られる限り制限されないが、本発明の乳化組成物が2種以上の金属酸化物、炭素数12以上の液体アルコール及び固体アルコールを含有する場合には、本発明の乳化組成物中のこれらの合計量は1〜50重量%、より好ましくは3〜40重量%、更に好ましくは6〜30重量%が例示される。
本発明の乳化組成物には、本発明の効果を妨げない範囲で更に必要に応じて界面活性剤、増粘剤、安定剤、吸収促進剤、吸着剤、充填剤、酸化防止剤、防腐剤、乳化剤、可溶化剤、殺菌剤、保湿剤、pH調整剤、香料、防臭剤、分散剤、金属酸化物以外の顔料、ベントナイトといった各種成分を含有させてもよい。
また、本発明の乳化組成物には、更に必要に応じて生理活性を有する成分(以下、生理活性成分と記載する場合もある)を含有させてもよい。生理活性成分を含有させる場合には、該生理活性成分に起因する有用作用を乳化組成物に付与できる。生理活性成分も本発明の効果が得られる限り任意の成分を用いることができ、特に化粧品、医薬部外品、医薬品、飲食品等の分野において許容されるもの、例えば本発明の乳化組成物が皮膚に適用される場合には化粧品、医薬部外品、医薬品等の分野において皮膚への適用が許容されるものが例示される。このような生理活性成分として、抗炎症成分、抗真菌成分、鎮痒成分、皮膚保護成分、殺菌消毒成分、局所麻酔成分、抗ヒスタミン成分、筋弛緩成分、創傷治癒成分、角質軟化成分等が例示される。
これらの任意の成分も1種単独で、または2種以上を組み合わせて含有することができ、各成分の含有量も目的に応じて適宜設定すればよい。
本発明の乳化組成物のpHは特に限定されず、使用目的に応じて適宜設定すればよい。例えば、本発明の乳化組成物が皮膚に適用される場合には弱酸性〜中性の範囲内のpHが例示され、皮膚に対する低刺激性等の観点から好ましくはpH4.5〜7、より好ましくはpH4.5〜6.5が例示される。
本発明の乳化組成物は、目的に応じて任意の形態とすればよい。本発明の乳化組成物の形態として、使用対象に塗布等して使用することを目的とする場合には、塗布等が可能な形態とすればよい。例えば、本発明の乳化組成物が皮膚に塗布等して適用されることを目的とする場合には、例えば化粧品、皮膚外用医薬部外品、皮膚外用医薬品等の皮膚に塗布等して適用される形態である限り制限されず、クリーム状、軟膏状、ペースト状、ムース状、ゲル状、液状、乳液状、懸濁液状、シート状、スプレー状、貼付状等の各種所望の外用剤に適する形態が例示される。
本発明の適用対象は制限されないが、皮膚(頭皮を含む)が好ましく例示される。
また、本発明の乳化組成物の用途も制限されず、例えば皮膚に塗布等して適用され場合には、化粧品、外用医薬部外品、外用医薬品等の各種外用乳化組成物とでき、例えば含有される生理活性成分に応じてニキビ治療剤、水虫・たむし治療剤、虫さされ薬、痒み止め薬、外皮用殺菌消毒剤、傷跡治療剤、保湿剤等とすることもできる。
本発明の乳化組成物は、前述のように2種以上の金属酸化物の合計量1重量部に対して炭素数12以上の液体アルコールが0.1重量部以上7重量部未満となるように金属酸化物、液体アルコール、必要に応じて固体アルコール、更に必要に応じて任意の成分を公知の方法に基づき混合し、当業界の通常の方法に従って製造することができる。制限されないが、より詳細には後述する実施例に基づき製造される。
本発明の乳化組成物が例えばヒトの皮膚に適用することによって使用される場合、本発明の乳化組成物を皮膚に適用する量、回数は特に制限されない。例えば、含有される生理活性物質の種類や濃度、使用者の年齢、性別、症状の程度、適用形態、期待される程度等に応じて、一日に一回〜数回の頻度で適当量を皮膚(特に症状が生じている部位)に適用すればよい。
本発明の乳化組成物は、前記重量比で2種以上の金属酸化物と炭素数12以上の液体アルコールとを併用することによって、乳化組成物中において金属酸化物の分散安定性が向上されている。また、本発明によれば、更に金属酸化物の分散均一性を向上できる。このことから、本発明は、2種以上の金属酸化物と炭素数12以上の液体アルコールとを前記重量比で併用することを特徴とする、乳化組成物における金属酸化物の分散安定性及び/または分散均一性向上方法を提供する。該方法において使用される金属酸化物、炭素数12以上の液体アルコール、これらの重量比や量、更に固体アルコール、任意の各成分等については前述と同様に説明される。
このような本発明によれば、乳化組成物中において金属酸化物の分散安定性を向上でき、更に金属酸化物の分散均一性が向上されている。従って、本発明によれば、乳化組成物における成分の偏りを著しく低減でき、その外観、内容成分のばらつき、効果のばらつきなどを効果的に解消することができ、従って、金属酸化物を含有する乳化組成物の品質を著しく向上させることができる。
このような本発明によれば、乳化組成物中において2種以上の金属酸化物の分散安定性を向上でき、更に金属酸化物の分散均一性を向上できる。特に、2種以上の金属酸化物を用いた場合には、1種のみの金属酸化物を用いた場合よりも、分散安定性、分散均一性を確保することが難しいが、本発明によれば2種以上の金属酸化物を用いているにもかかわらず、乳化組成物における金属酸化物の分散安定性、分散均一性を向上できる。従って、本発明によれば、乳化組成物における成分の偏りを著しく低減でき、効果のばらつきなどを効果的に解消することができ、また、その外観も改善できる。このことから、本発明によれば、2種以上の金属酸化物を含有する乳化組成物の品質を著しく向上させることができる。
以下において、本発明及びその効果をより明確に説明する。但し、本発明はかかる実施例に制限されない。
1.乳化組成物の調製
表1及び2に示す組成となるよう、各成分を混合し、実施例1〜10の乳化組成物及び比較例1〜7の組成物を得た。具体的には、まず、表中の組成に従い、液体アルコール、固体アルコール、乳化剤、液体油を80℃に加熱しながら均一に混合溶解した(油相)。次いで、完全に溶解したことを確認した後、これに金属酸化物を分散させた。一方、表中の組成に従い、0.1%キサンタンガム、水を80℃に加熱しながら均一に混合溶解した(水相)。得られた前記油相を前記水相に添加、攪拌し、実施例1〜10の乳化組成物及び比較例1〜7の組成物を得た。いずれもクリーム状であった。各金属酸化物は平均粒子径0.3μm(レーザ回折 散乱式粒度分布測定装置)のものを用いた。
2.実施例1〜10の乳化組成物及び比較例1〜7の組成物の評価
得られた実施例1〜10の乳化組成物及び比較例1〜7の組成物について、金属酸化物の分散安定性、分散均一性について評価した。
<分散安定性>
得られた乳化組成物、組成物について、調製直後の外観と、これらを1日静置(25℃、明所)した後の外観を比較して、以下の基準に従って分散安定性を評価した。
◎:調製直後と1日静置後とを比較しても金属酸化物の分散状態は変わらず安定していた。
○:調製直後と1日静置後とを比較しても金属酸化物の分散状態の変化がほとんど認められず安定していた。
△:1日静置後では金属酸化物が沈殿する傾向にあった。
×:1日静置後では金属酸化物が凝集、沈殿する傾向にあった。
<分散均一性>
得られた乳化組成物、組成物の外観を以下の基準に従って評価した。
◎:全体的に色が均一になっている。
○:全体的に色がほぼ均一になっている。
△:全体的に色がややまばらである。
×:全体的に色がまばらである。
3.結果
結果を表1及び2に示す。
Figure 0006338839
Figure 0006338839
比較例1〜7から明らかなように、炭素数12以上の液体アルコールを用いない場合や、炭素数12以上の液体アルコールを金属酸化物の合計量1重量部に対して7重量部以上とした場合には、乳化組成物における金属酸化物の分散安定性、分散均一性は劣っていた。これに対して、2種以上の金属酸化物と特定量の炭素数12以上の液体アルコールとを用いた実施例1〜10では、乳化組成物において金属酸化物の分散安定性、分散均一性が顕著に向上した。
これらのことから、2種以上の金属酸化物を用いているにもかかわらず、2種以上の金属酸化物と特定量の炭素数12以上の液体アルコールとを併用することによって、乳化組成物において金属酸化物の分散安定性を向上でき、更に金属酸化物の分散均一性を向上できることが分かった。
処方例
前記実施例1等と同様にして、乳化組成物を調製した。いずれも分散安定性、分散均一性の点で所望の効果を有する。
Figure 0006338839

Claims (6)

  1. 2種以上の酸化鉄の合計量1重量部に対して、ヘキシルデカノールを0.1重量部以上7重量部未満含有する乳化組成物(但し、下記一般式(1)又は下記一般式(3)で表されるオルガノシロキサン誘導体を含むものを除く
    Figure 0006338839
    (式中、R〜Rは、少なくとも1つが−O−Si(Rで表される官能基(Rは、炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基のいずれかである)、又は−O−Si(R−Xで表される官能基(Rは、炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基のいずれかであり、Xはi=1のときの下記一般式(2)で示される官能基である)であり、その他のR〜Rは同一又は異なっていてもよい置換又は非置換の1価炭化水素基であってもよい。Mは水素原子、金属原子又は有機陽イオンである。Aは、C2qで表される直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基であり、qは0〜20の整数である。また、一般式(1)で表されるオルガノシロキサン誘導体の1分子中に含まれるケイ素原子(Si)の平均合計数は2〜20である。)
    Figure 0006338839
    (式中、Rは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基のいずれかであり、R及びRは、炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基のいずれかである。Bは、一部に分岐を有してよいC2rで表される直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基であり、rは2〜20の整数である。iはXで示されるシリルアルキル基の階層を示し、階層数がnのとき1〜nの整数であり、階層数nは1〜10の整数であり、aiはiが1のときは0〜2の整数であり、iが2以上のときは3未満の整数であり、Xi+1はiがn未満のときは該シリルアルキル基であり、i=nのときはメチル基である。)
    Figure 0006338839
    (式中、R〜R12は、同一又は異なっていてもよい置換又は非置換の1価炭化水素基であり、Mは水素原子、金属原子又は有機陽イオンである。Qは、C2qで表される直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基であり、qは0〜20の整数である。pは0〜20の数である。))。
  2. 更に20℃で固形状の固体アルコールを含有する、請求項1に記載の乳化組成物。
  3. 固体アルコールが炭素数14以上の1価の固体アルコールである、請求項に記載の乳化組成物。
  4. 2種以上の酸化鉄の合計量1重量部に対して固体アルコールを0.2〜20重量部含有する、請求項又はに記載の乳化組成物。
  5. 更にキサンタンガムを含有する、請求項1〜のいずれかに記載の乳化組成物。
  6. 2種以上の酸化鉄の合計量1重量部に対して、ヘキシルデカノールを0.1重量部以上7重量部未満で併用することを特徴とする、2種以上の酸化鉄を含有する乳化組成物における酸化鉄の分散安定性及び/又は分散均一性向上方法(但し、該乳化組成物として、下記一般式(1)又は下記一般式(3)で表されるオルガノシロキサン誘導体を含むものを除く
    Figure 0006338839
    (式中、R〜Rは、少なくとも1つが−O−Si(Rで表される官能基(Rは、炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基のいずれかである)、又は−O−Si(R−Xで表される官能基(Rは、炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基のいずれかであり、Xはi=1のときの下記一般式(2)で示される官能基である)であり、その他のR〜Rは同一又は異なっていてもよい置換又は非置換の1価炭化水素基であってもよい。Mは水素原子、金属原子又は有機陽イオンである。Aは、C2qで表される直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基であり、qは0〜20の整数である。また、一般式(1)で表されるオルガノシロキサン誘導体の1分子中に含まれるケイ素原子(Si)の平均合計数は2〜20である。)
    Figure 0006338839
    (式中、Rは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基のいずれかであり、R及びRは、炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基のいずれかである。Bは、一部に分岐を有してよいC2rで表される直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基であり、rは2〜20の整数である。iはXで示されるシリルアルキル基の階層を示し、階層数がnのとき1〜nの整数であり、階層数nは1〜10の整数であり、aiはiが1のときは0〜2の整数であり、iが2以上のときは3未満の整数であり、Xi+1はiがn未満のときは該シリルアルキル基であり、i=nのときはメチル基である。)
    Figure 0006338839
    (式中、R〜R12は、同一又は異なっていてもよい置換又は非置換の1価炭化水素基であり、Mは水素原子、金属原子又は有機陽イオンである。Qは、C2qで表される直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基であり、qは0〜20の整数である。pは0〜20の数である。))。
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