JP6338394B2 - 熱転写プリンタ - Google Patents

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Description

本発明は、熱転写プリンタに関し、特に、インクシートから印画媒体への熱転写によって印画を行う熱転写プリンタに関するものである。
広く用いられている熱転写プリンタとして、プラテンローラ上で重ね合された記録紙およびインクシート(インクリボン)に対して熱を加えることで、インクシートから昇華した染料を記録紙に定着させるものがある。記録紙の長さ方向に直交する幅方向に延びているサーマルヘッドによって熱転写を行いつつ、長さ方向に沿って記録紙およびインクシートを搬送することで、所望の長さに渡って記録紙上での印画がなされる。インクシートは、インクボビンに巻かれた状態でインクカートリッジ内に保持されている。印画の際には、熱転写を行う箇所へインクシートをインクボビンから供給する動作と、インクシートから記録紙への熱転写と、インクシートの熱転写に用いられた部分を記録紙から剥離する動作と、剥離されたインクシートを巻取ボビンに巻き取る動作とが、並行して行われる。インクシートを剥離するための構成として剥離ローラが用いられることがある。
たとえば特許文献1(特開2012−171293号公報)によれば、熱転写プリンタは剥離ローラおよび規制部材を有する。剥離ローラは、回転自在に構成されており、巻き付いているインクリボンの走行に従動して回転する。規制部材は剥離ローラのたわみを規制する。上記公報によれば、この構成により、剥離ローラのたわみが抑えられることで、インクリボンの皺の発生が抑制される。
特開2012−171293号公報
上記公報の技術では、インクシートの皺の発生の抑制が不十分である場合がある。巻き取られるインクシートの張力を低くすれば皺の発生がより確実に抑えられるものの、その場合、剥離不良が生じやすくなる。近年、より高速での印画が求められており、それにつれて剥離不良がより生じやすくなってきている。
本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、インクシートの剥離不良および皺の発生を抑えることができる熱転写プリンタを提供することである。
本発明の熱転写プリンタは、インクシートから印画媒体への熱転写によって印画を行うものであって、サーマルヘッドと、巻取ボビンと、剥離ローラと、第1の検知部と、巻取制御部とを有する。サーマルヘッドは、インクシートを印画媒体に部分的に押し付けつつインクシートを加熱することにより熱転写を行うものである。巻取ボビンは、インクシートのうち熱転写が行われた部分を巻き取るものである。剥離ローラは、インクシートのうちサーマルヘッドと巻取ボビンとの間に位置する部分に接する円筒面を有し、回転可能に支持され、印画媒体からインクシートを剥離するものである。第1の検知部は、剥離ローラの回転状態を検知するものである。巻取制御部は、巻取ボビンがインクシートを巻き取るトルクを調整するものである。また巻取制御部は、第1の検知部によって検知される回転状態に応じて、巻取ボビンがインクシートを巻き取るトルクを調整するものである。
本発明によれば、インクシートの剥離不良が剥離ローラの回転状態によって検知され、その場合に、巻取ボビンがインクシートを巻き取るトルクが調整されることで、インクシートに印加される張力が調整される。これにより、インクシートの皺の発生を防ぐためにインクシートの張力を抑えた動作を行いつつも、剥離の異常が検知されたときには張力を増大させることで剥離不良を解消することができる。よってインクシートの剥離不良および皺の発生を抑えることができる。
本発明の実施の形態1における熱転写プリンタの構成を概略的に示す図である。 図1の熱転写部の近傍の拡大図である。 図1の剥離ローラ近傍の拡大斜視図である。 図1の巻取ボビンおよびその駆動系の構成を概略的に示す斜視図である。 本発明の実施の形態1における、巻取ボビンのトルクを調整するための構成を概略的に示すブロック図である。 図1の熱転写プリンタにおいてインクシートの剥離の異常が生じた様子を模式的に示す図である。 本発明の実施の形態1における検知部の出力S1、デューティ比Dおよび張力Tの各々の時間変化の例を示すグラフ図である。 本発明の実施の形態2における熱転写プリンタが有するガイドローラおよびその近傍の構成を概略的に示す斜視図である。 本発明の実施の形態2における、巻取ボビンのトルクを調整するための構成を概略的に示すブロック図である。 本発明の実施の形態2における検知部の出力S2、デューティ比Dおよび張力Tの各々の時間変化の例を示すグラフ図である。 本発明の実施の形態2における検知部の出力S1、S2、デューティ比Dおよび張力Tの各々の時間変化の第2の例を示すグラフ図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
(実施の形態1)
<構成>
図1は、本実施の形態における熱転写プリンタ90の構成を概略的に示す。本実施の形態の熱転写プリンタ90は、インクシート3から記録紙7(印画媒体)への熱転写によって印画を行うものである。熱転写プリンタ90は、インクシート3の供給・巻取部と、インクシート3および記録紙7を圧着・加熱する熱転写部と、記録紙7の搬送を行う記録紙搬送部とを有する。
記録紙搬送部はグリップローラ5とピンチローラ6とステッピングモータ10とを有する。グリップローラ5およびピンチローラ6は両者の間に記録紙7を挟持するものである。ステッピングモータ10は駆動プーリー等の動力伝達部品(図示せず)を介してグリップローラ5を駆動するものである。なお熱転写プリンタ90はさらに、記録紙7を切断するためのカッタ(図示せず)を有してもよい。
供給・巻取部は供給ボビン13とガイドローラ32と巻取ボビン8とDC(Direct Current)モータ14とを有する。供給ボビン13はインクシート3を供給するものである。ガイドローラ32は、インクシート3のうち剥離ローラ31と巻取ボビン8との間に位置する部分に接する円筒面を有し、インクシート3のうち熱転写が行われた部分を巻取ボビン8の方へと案内するものである。巻取ボビン8は、インクシート3のうち熱転写が行われた部分を巻き取るものである。DCモータ14は、連結駆動部(図4を参照して後述)を介して巻取ボビン8を駆動するものである。
熱転写部はプラテンローラ2とサーマルヘッド50と剥離ローラ31とを有する。サーマルヘッド50は、プラテンローラ2上でインクシート3を記録紙7に部分的に押し付けつつインクシート3を加熱することにより、熱転写を行うものである。サーマルヘッド50は本体1とヒータ30とIC(Integrated Circuit)カバー11とヒートシンク12と剥離ローラ31とを有する。ヒータ30はサーマルヘッド50の発熱部である。ICカバー11はサーマルヘッドのIC部分を覆うものである。ヒートシンク12はサーマルヘッドを冷却するものである。剥離ローラ31は、インクシート3のうちサーマルヘッド50と巻取ボビン8との間に位置する部分に接する円筒面を有し、回転可能に支持され、記録紙7からインクシート3を剥離するものである。
図2は熱転写プリンタ90(図1)の熱転写部の近傍の拡大図である。熱転写部には検知部70A(第1の検知部)が設けられている。検知部70Aは、剥離ローラ31の回転状態を検知するものであり、本実施の形態においては剥離ローラ31の回転速度を検知するものである。検知部70Aはローラ歯車20と伝達歯車21とエンコーダ22Aと速度センサ23Aとトルクリミッタ(図3を参照して後述)とを有する。ローラ歯車20は、剥離ローラ31と同じ回転軸を有するように剥離ローラ31に取り付けられている。伝達歯車21は、ローラ歯車20の回転をエンコーダ22Aに伝達するものである。速度センサ23Aは、エンコーダ22Aの回転を検知することによって回転速度を計測するセンサである。エンコーダ22Aの回転は剥離ローラ31の回転に対応しているので、この構成により、剥離ローラ31の回転状態、より具体的には回転速度、を検知することができる。
図3は、剥離ローラ31近傍の拡大斜視図である。上記熱転写部はトルクリミッタ61(第1のトルクリミッタ)を有する。トルクリミッタ61は、固定された一方端61aと、一方端61aに対して相対的に回転可能であり剥離ローラ31につながれた他方端61bとを有する。またトルクリミッタ61は設定トルクN1(第1の設定トルク)を有する。言い換えれば、一方端61aと他方端61bとの間に作用するトルクが設定トルクN1以下の場合は、両者が互いに固定されることでトルクが伝達され、トルクがより大きくなろうとした場合は、一方端61aと他方端61bとが相対回転することで、伝達されるトルクが設定トルクN1に保たれる。トルクリミッタ61の一方端61aは、たとえば筐体などの固定部69に固定されている。なお剥離ローラ31に対して、図中一点鎖線XAで示す軸および軸受(図示せず)が設けられてもよい。
図4は、巻取ボビン8およびその駆動系の構成を概略的に示す斜視図である。この駆動系は、DCモータ14と巻取ボビン8とを互いに連結する連結駆動部を有する。連結駆動部は、ウォームギア15と、はす歯ギア16と、アイドルギア17と、リールギア18と、カバー天板19とを有する。ウォームギア15はDCモータ14のシャフトに圧入されている。カバー天板19はこれらギアを回転可能に支持している。DCモータ14によるウォームギア15の回転は、はす歯ギア16、アイドルギア17およびリールギア18を順に介して、巻取ボビン8へと伝達される。この構成により、巻取ボビン8はDCモータ14によって駆動される。
図5は、巻取ボビン8(図1)のトルクを調整するための構成を概略的に示すブロック図である。熱転写プリンタ90の前述した供給・巻取部は、PWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)制御部40およびモータドライバを有する。DCモータ14を駆動するモータドライバ14dがPWM制御部40(巻取制御部)によって制御されることにより、巻取ボビン8の巻取トルクが調整される。すなわちPWM制御部40は、巻取ボビン8がインクシート3を巻き取るトルクを調整するものである。
PWM制御部40は、検知部70Aによって検知される回転状態に応じて、PWM制御におけるデューティ比を変化させる。この構成により、PWM制御部40は、検知部70Aによって検知される回転状態に応じて、巻取ボビン8がインクシート3を巻き取るトルクを調整することができる。具体的にはPWM制御部40は、インクシート3から記録紙7への熱転写が行われている際、剥離ローラ31の回転の停止が検知部70Aによって検知された場合に、PWM制御におけるデューティ比を増大させることで、巻取ボビン8がインクシート3を巻き取るトルクを増大させる。
なおPWM制御におけるデューティ比は、検知部70Aの検知結果に加えて、他の要素が考慮されて決定されてもよい。たとえば、記録紙7(図1)がステッピングモータ10によって搬送された長さが考慮されてもよい。このような考慮は、ステッピングモータ10(図1)のドライバへ送られた制御パルス数に対応するデータがPWM制御部40に入力されることによって行われ得る。
<動作>
記録紙7は、グリップローラ5とピンチローラ6とで挟み込まれて保持される。グリップローラ5には、針状の突起(図示せず)が形成されており、この突起が記録紙7に刺さることにより搬送力が得られる。サーマルヘッド50およびプラテンローラ2に挟まれることによって記録紙7およびインクシート3が互いに圧着される。この状態で、記録紙7およびインクシート3を同時に搬送しながらサーマルヘッド50のヒータ30の加熱が制御される。これにより生じる記録紙7へのインクの熱転写によって印画が行われる。カラー印画のためには、たとえば、インクシート3におけるイエロー(Y)色のインク領域の印画終了後に、記録紙7がグリップローラ5によっていったん引き戻され、その後、マゼンダ(M)色、シアン(C)色および保護層(オーバーコート層)のインク領域の順に、Y色のインク領域と同様の動作で転写が行われる。これにより、Y色、M色、C色および保護層のインク領域からなる1画面分の転写が行われることで、1枚の印画物が作成される。
熱転写時、インクシート3および記録紙7はサーマルヘッド50とプラテンローラ2との間でいったん溶着される。その後、サーマルヘッド50とプラテンローラ2との間を通り抜けたインクシート3は剥離ローラ31およびガイドローラ32によって順に案内された後に巻取ボビン8(図1)に巻き取られる。このときインクシート3はサーマルヘッド50およびプラテンローラ2によって挟まれた位置から剥離ローラ31に向かう方向へと引っ張られることで記録紙7から剥離される。この際に巻取ボビン8による巻取トルクが小さすぎると、インクシート3が記録紙7から完全に剥離されない不良、すなわち剥離不良が生じることがある。逆に巻取トルクが大きすぎると、過度の張力が加わることでインクシート3に皺が発生することがある。このため巻取トルクは、過度に大きくも小さくもない適度な値である必要がある。
次に印画中における検知部70Aの動作について説明する。図2に示すように、記録紙7からインクシート3が剥離ローラ31の方へ正常に剥離されている場合、剥離されたインクシート3は、剥離ローラ31を回転させつつ巻取ボビン8(図1)に巻き取られる。この結果、検知部70Aは、剥離ローラ31が回転状態にあること、より具体的には、剥離ローラ31がおおよそ一定の速度で回転していることを検知する。
図6を参照して、インクシート3の剥離不良LAが発生すると、インクシート3の張力が失われる。その結果、インクシート3と剥離ローラ31との接触が失われる。これにより剥離ローラ31の回転力も失われる。よって、剥離ローラ31と連携して回転するエンコーダ22Aの回転力も失われ、エンコーダ22Aの回転速度が小さくなる。トルクリミッタ61(図3)が設けられている場合、設定トルクN1未満の小さな回転力では剥離ローラ31は回転できないため、剥離ローラ31の回転は速やかに停止する。よってエンコーダ22Aの回転速度も速やかに停止する。
図7は、時間tにおける、検知部70A(図2および図6)の出力S1と、PWM制御部40のデューティ比Dと、剥離ローラ31近傍でのインクシート3の張力Tとを示すグラフである。印画が行われている間、剥離ローラ31の回転状態は検知部70Aによって監視される。インクシート3の剥離が正常に行われている場合(図2)、それに対応して、上述したようにエンコーダ22Aがおおよそ一定速度で回転するので、検知部70Aの出力S1として、おおよそ一定周期のパルスが発生する。ここで時間t1において剥離が異常な状態(図6)に変化したとすると、上述したように、インクシート3の張力Tが失われることでエンコーダ22Aの回転速度の減少ないし停止が生じる。この結果、出力S1において本来期待されるパルス(図中破線)が喪失する異常が検知される。すなわち剥離の異常が検知部70Aによって検知される。
この剥離異常に対応する検知結果が入力されたPWM制御部40(図5)は、時間t2においてデューティ比Dを矢印(図7)に示すように増大させる。これによりDCモータ14の発生トルクが増大することで、巻取ボビン8(図1)の巻取トルクも増大する。これによりインクシート3の張力Tが大きくされることで、剥離異常が解消される。
<効果>
本実施の形態によれば、インクシート3の剥離不良LA(図6)に対応して、剥離ローラ31の回転状態の異常が検知部70Aによって検知される。その場合に、巻取ボビン8がインクシート3を巻き取るトルクが調整されることで、インクシート3に印加される張力が調整される。これにより、インクシート3の皺の発生を防ぐためにインクシート3の張力を抑えた動作を行いつつも、剥離の異常が検知されたときには張力を増大させることで剥離不良を解消することができる。よってインクシート3の剥離不良および皺の発生を抑えることができる。
具体的には、インクシート3から記録紙7への熱転写が行われている際、剥離ローラ31の回転の停止が検知部70Aによって検知された場合に、PWM制御部40がデューティ比Dを増大させることで(図7の矢印参照)、巻取ボビン8がインクシート3を巻き取るトルクを増大させる。これにより、剥離ローラ31の回転の停止という、剥離の異常が強く推測される状況の際に、張力Tが増大される。よって、不必要に張力Tが増大されることによる皺の発生をより確実に防止しつつ、インクシート3の剥離異常を解消することができる。
またトルクリミッタ61(図3)が設けられることで、剥離ローラ31と巻取ボビン8との間でのインクシート3の張力が過度に小さくなった場合においても、設定トルクN1に対応してトルクリミッタ61に内在するトルクによって、サーマルヘッドと剥離ローラ31との間でのインクシート3の張力が低下しにくくなる。よってインクシート3の剥離不良をより確実に防ぐことができる。またトルクリミッタ61(図3)が設けられることで、インクシート3の剥離異常が生じた場合に、剥離ローラ31の回転が速やかに停止する。これにより剥離異常を検知部70Aによってより速やかに検知することができる。よって剥離異常をより速やかに解消することができる。
なおトルクリミッタ61による上記効果が特に求められない場合は、トルクリミッタ61は省略されてもよく、たとえば単なる軸受構造に置き換えられてもよい。またガイドローラ32は本実施の形態においては省略されてもよい。また本実施の形態においてはインクシート3は、Y色、M色、C色および保護層を有するが、インクシートはこのような構成に限定されるわけではない。たとえば、モノクロ印画が行われる場合は、単一色のインクシートが用いられ得る。
(実施の形態2)
<構成>
図8は、本実施の形態における熱転写プリンタが有するガイドローラ32およびその近傍の構成を概略的に示す斜視図である。本実施の形態の熱転写プリンタは、上記実施の形態1の構成に加えて、ガイドローラ32の回転状態を検知するための検知部70B(第2の検知部)と、トルクリミッタ62(第2のトルクリミッタ)とを有する。
検知部70Bはエンコーダ22Bおよび速度センサ23Bを有する。エンコーダ22Bは、ガイドローラ32の回転に対応して回転するようにガイドローラ32に取り付けられている。速度センサ23Bは、エンコーダ22Bの回転を検知することによって回転速度を計測するセンサである。エンコーダ22Bの回転はガイドローラ32の回転に対応しているので、検知部70Bは、ガイドローラ32の回転状態、より具体的には回転速度、を検知することができる。なおガイドローラ32に対して、図中一点鎖線XBで示す軸および軸受(図示せず)が設けられてもよい。
トルクリミッタ62は、固定された一方端62aと、一方端62aに対して相対的に回転可能でありガイドローラ32につながれた他方端62bとを有する。またトルクリミッタ62は、トルクリミッタ61(図3)が有する設定トルクN1よりも大きい設定トルクN2(第2の設定トルク)を有する。言い換えれば、一方端62aと他方端62bとの間に作用するトルクが設定トルクN2以下の場合は、両者が互いに固定されることでトルクが伝達され、トルクがより大きくなろうとした場合は、一方端62aと他方端62bとが相対回転することで、伝達されるトルクが設定トルクN2に保たれる。トルクリミッタ62の一方端62aは、たとえば筐体などの固定部69に固定されている。
トルクリミッタ62の設定トルクN2は、インクシート3の剥離が正常に行われている際にガイドローラ32が回転しない程度に大きくされる。このためには設定トルクN2は、ガイドローラ32の半径と、トルクリミッタ61に接続された剥離ローラ31(図3)の半径とが同程度として、N2>N1が満たされるように選択される。この設定トルク条件の下で、インクシート3の巻取トルクを適正に調整することで、トルクリミッタ61がつながれた剥離ローラ31が回転しつつも、トルクリミッタ62がつながれたガイドローラ32は回転しないようにすることができる。この状況下においてはインクシート3は、回転する剥離ローラ31に送られつつ、回転しないガイドローラ32上を滑り動く。
また設定トルクN2は、ガイドローラ32の半径をrとし、インクシート3に皺が発生しない最大張力をTLとして、N2<r×TLが満たされるように選択される。これにより、インクシート3に対して、皺が発生し得るほどの過度の張力が加わると、トルクリミッタ62において一方端62aと他方端62bとの間での相対回転が生じる。この結果、ガイドローラ32が回転する。
図9は、巻取ボビン8(図1)のトルクを調整するための構成を概略的に示すブロック図である。本実施の形態においてはPWM制御部40は、実施の形態1で説明した検知部70A(図2)の検知結果を用いた制御に加えてさらに、検知部70B(図8)の検知結果を用いた制御を行う。つまりPWM制御部40は、検知部70Bによって検知される回転状態に応じて、PWM制御のデューティ比を変化させる。この構成により、PWM制御部40は、検知部70Bによって検知される回転状態に応じて、巻取ボビン8がインクシート3を巻き取るトルクを調整することができる。具体的にはPWM制御部40は、インクシート3から記録紙7への熱転写が行われている際、ガイドローラ32の回転の開始が検知部70Bによって検知された場合に、PWM制御のデューティ比を減少させることで、巻取ボビン8がインクシート3を巻き取るトルクを減少させる。
なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態1の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
<動作>
図10は、時間tにおける、検知部70Bの出力S2と、PWM制御部40のデューティ比Dと、ガイドローラ32近傍でのインクシート3の張力Tとを示すグラフである。印画が行われている間、ガイドローラ32の回転状態は検知部70Bによって監視される。インクシート3の張力Tが過度に大きくない場合、それに対応して、上述したように、ガイドローラ32は回転しない。よって検知部70Bの出力S2としてのパルスが発生しない。ここで時間t3において何らかの要因によって張力Tが過度に大きくなったとすると、上述したように、ガイドローラ32が回転し始める。この結果、エンコーダ22Bが回転するので、出力S2としてパルスが発生する。すなわち張力が過度に大きいことが検知部70Bによって検知される。
この張力異常に対応する検知結果が入力されたPWM制御部40(図9)は、時間t4においてデューティ比Dを矢印に示すように減少させる。これによりDCモータ14の発生トルクが減少することで、巻取ボビン8(図1)の巻取トルクも減少する。このように、PWM制御部40は、インクシート3から記録紙7への熱転写が行われている際、ガイドローラ32の回転の開始が検知部70Bによって検知された場合に、巻取ボビン8がインクシート3を巻き取るトルクを減少させるものである。トルクの減少によってインクシート3の張力Tが小さくされることで、張力異常が解消される。
図11は、時間tにおける、検知部70Aおよび70Bの出力S1およびS2と、PWM制御部40のデューティ比Dと、インクシート3の張力Tとを示すグラフである。実施の形態1で説明したように、時間t1においてインクシート3の剥離異常が生じると、出力S1の低下または喪失に対応して、時間t2においてデューティ比Dが増大される。これによりインクシート3の張力Tが増大する。この結果、張力Tは、皺が発生し得る値TLを超過しやすくなる。時間t3にて張力T>TLとなると、出力S2の発生に対応して時間t4においてデューティ比Dが減少される。これによりインクシート3の張力TがTL以下へと減少する。
<効果>
本実施の形態によれば、インクシート3への過大な張力の印加がガイドローラ32の回転状態によって検知される。その場合、巻取ボビン8がインクシート3を巻き取るトルクが調整されることで、インクシート3に印加される張力が調整される。これにより、インクシート3の剥離異常を防ぐために巻取ボビン8のトルクを必要に応じて大きくする動作(図11の上向き矢印)を行いつつも、過大な張力が検知されたときにはトルクを減少させる動作(図11の下向き矢印)によってインクシート3の皺の発生を抑制することができる。
PWM制御部40は、インクシート3から記録紙7への熱転写が行われている際、ガイドローラ32の回転の開始が検知部70Bによって検知された場合に、巻取ボビン8がインクシート3を巻き取るトルクを減少させるものである。これにより、ガイドローラ32の回転の開始という、検知が容易な状態を用いて、過大な張力の発生を推定することができる。よって不必要に張力が増大されることによる皺の発生をより確実に防止することができる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
13 供給ボビン、14 DCモータ、2 プラテンローラ、22A,22B エンコーダ、23A、23B 速度センサ、3 インクシート、30 ヒータ、31 剥離ローラ、32 ガイドローラ、40 PWM制御部(巻取制御部)、50 サーマルヘッド、61 トルクリミッタ(第1のトルクリミッタ)、62 トルクリミッタ(第2のトルクリミッタ)、69 固定部、7 記録紙、70A 検知部(第1の検知部)、70B 検知部(第2の検知部)、8 巻取ボビン、90 熱転写プリンタ。

Claims (5)

  1. インクシートから印画媒体への熱転写によって印画を行う熱転写プリンタであって、
    前記インクシートを前記印画媒体に部分的に押し付けつつ前記インクシートを加熱することにより熱転写を行うサーマルヘッドと、
    前記インクシートのうち熱転写が行われた部分を巻き取る巻取ボビンと、
    前記インクシートのうち前記サーマルヘッドと前記巻取ボビンとの間に位置する部分に接する円筒面を有し、前記サーマルヘッドに回転可能に支持され、前記印画媒体から前記インクシートを剥離する剥離ローラと、
    前記剥離ローラの回転を伝達する歯車と、前記歯車の回転に応じて回転するエンコーダとを有し、前記剥離ローラの回転状態を検知する第1の検知部と、
    前記巻取ボビンが前記インクシートを巻き取るトルクを調整する巻取制御部とを備え、前記巻取制御部は、前記第1の検知部によって検知される回転状態に応じて、前記巻取ボビンが前記インクシートを巻き取るトルクを調整する、熱転写プリンタ。
  2. 前記巻取制御部は、インクシートから印画媒体への熱転写が行われている際、前記剥離ローラの回転の停止が前記第1の検知部によって検知された場合に、前記巻取ボビンが前記インクシートを巻き取るトルクを増大させる、請求項1に記載の熱転写プリンタ。
  3. インクシートから印画媒体への熱転写によって印画を行う熱転写プリンタであって、
    前記インクシートを前記印画媒体に部分的に押し付けつつ前記インクシートを加熱することにより熱転写を行うサーマルヘッドと、
    前記インクシートのうち熱転写が行われた部分を巻き取る巻取ボビンと、
    前記インクシートのうち前記サーマルヘッドと前記巻取ボビンとの間に位置する部分に接する円筒面を有し、回転可能に支持され、前記印画媒体から前記インクシートを剥離する剥離ローラと、
    前記剥離ローラの回転状態を検知する第1の検知部と、
    前記巻取ボビンが前記インクシートを巻き取るトルクを調整する巻取制御部とを備え、前記巻取制御部は、前記第1の検知部によって検知される回転状態に応じて、前記巻取ボビンが前記インクシートを巻き取るトルクを調整し、
    固定された一方端と、前記一方端に対して相対的に回転可能であり前記剥離ローラにつながれた他方端とを有し、第1の設定トルクを有する第1のトルクリミッタをさらに備える、熱転写プリンタ。
  4. 前記インクシートのうち前記剥離ローラと前記巻取ボビンとの間に位置する部分に接する円筒面を有し、前記インクシートを案内するガイドローラと、
    固定された一方端と、前記一方端に対して相対的に回転可能であり前記ガイドローラにつながれた他方端とを有し、前記第1の設定トルクよりも大きい第2の設定トルクを有する第2のトルクリミッタと、
    前記ガイドローラの回転状態を検知する第2の検知部とをさらに備え、前記巻取制御部は、前記第2の検知部によって検知される回転状態に応じて、前記巻取ボビンが前記インクシートを巻き取るトルクを調整する、請求項3に記載の熱転写プリンタ。
  5. 前記巻取制御部は、インクシートから印画媒体への熱転写が行われている際、前記ガイドローラの回転の開始が前記第2の検知部によって検知された場合に、前記巻取ボビンが前記インクシートを巻き取るトルクを減少させる、請求項4に記載の熱転写プリンタ。
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