JP6336290B2 - 吸着剤 - Google Patents

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Description

本発明は、臭気物質の吸着剤に関する。
近年、消費者による消臭に対するニーズが高まっている。なかでも、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等のアルデヒド系臭気物質は、シックハウス症候群の原因物質とされており、これら臭気物質の消臭に対する要望が高い。このような臭気物質の吸着剤としては、例えば、アミド硫酸アンモニウムを含有する吸着剤(特許文献1)がある。
特開平11-128329号公報
しかしながら、上記吸着剤ではアルデヒド系臭気物質に対する吸着性能が十分ではなく、消費者による消臭に対するニーズが高まっている近年では、さらに優れた吸着性能が要求されている。
よって、本発明は、アルデヒド系臭気物質の吸着性能に優れた吸着剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の2成分を組み合わせて使用する吸着剤によれば、上記目的を達成することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記に示す吸着剤、当該吸着剤を含む工業製品及び当該吸着剤を使用した臭気物質の吸着方法に関する。
1. 以下の(a)及び(b):
(a) 式(1):NH−A−NH−B−OH (1)
(式中、A及びBは、同一又は異なって、それぞれ低級アルキレン基を示す。)
で表されるアミノアルコール、及び
(b) スルファミン酸又はその塩、
を含有することを特徴とする、臭気物質の吸着剤。
2. 式(1)で表されるアミノアルコールが、2−(2−アミノエチル)アミノエタノール及びN−(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミンからなる群から選ばれた少なくとも1種である、上記項1に記載の吸着剤。
3. 臭気物質が、アルデヒド系臭気物質である、上記項1又は2に記載の吸着剤。
4. 上記項1〜3のいずれかに記載の吸着剤を含む、工業製品。
5. アルデヒド系臭気物質を含有する気体を、以下の(a)及び(b):
(a) 式(1):NH−A−NH−B−OH (1)
(式中、A及びBは、同一又は異なって、それぞれ低級アルキレン基を示す)
で表されるアミノアルコール、及び
(b) スルファミン酸又はその塩、
を含有する吸着剤と接触させることを特徴とする、臭気物質の吸着方法。
以下、本発明を詳細に説明する。
1.吸着剤
本発明の吸着剤は、以下の(a)及び(b):
(a) 式(1):NH−A−NH−B−OH (1)
(式中、A及びBは、同一又は異なって、それぞれ低級アルキレン基を示す。)
で表されるアミノアルコール、及び
(b) スルファミン酸又はその塩
を含有することを特徴とする。
本発明の吸着剤は、上記(a)成分及び(b)成分という特定の2成分を組み合わせて使用するため、アルデヒド系臭気物質(アルデヒド類)の吸着性能に優れている。
有効成分(a):式(1)で表されるアミノアルコール
本発明の吸着剤は、下記式(1)で表されるアミノアルコール(以下、単に有効成分(a)、又は(a)成分ともいう)を有効成分として含有する。
NH−A−NH−B−OH (1)
(式中、A及びBは、同一又は異なって、それぞれ低級アルキレン基を示す。)
低級アルキレン基としては、例えば、炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基が挙げられる。具体的には、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基、n−ブチレン基、イソブチレン基、t−ブチレン基を挙げることができる。好ましい低級アルキレン基は、炭素数1〜3の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基であり、その具体的としてエチレン基及びイソプロピレン基が挙げられる。
上記式(1)で表されるアミノアルコールは、1種又は2種以上を混合して用いることができる。好ましいアミノアルコールとしては、例えば、2−(2−アミノエチル)アミノエタノール、N−(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン等を挙げることができる。
本発明の吸着剤中の上記有効成分(a)の総含有量は、特に限定されないが、吸着剤全体の1〜95質量%程度が好ましく、5〜70質量%程度がより好ましく、10〜50質量%程度がさらに好ましく、20〜40質量%が特に好ましい。
有効成分(b):スルファミン酸又はその塩
本発明の吸着剤は、スルファミン酸又はその塩(以下、単に有効成分(b)、又は(b)成分ともいう)を有効成分として含有する。本発明において、スルファミン酸又はその塩は、1種又は2種以上を混合して用いることができる。
スルファミン酸の塩としては、特に限定されず、例えば、
スルファミン酸リチウム、スルファミン酸ナトリウム、スルファミン酸カリウム等のスルファミン酸アルカリ金属塩;
スルファミン酸マグネシウム、スルファミン酸カルシウム等のスルファミン酸アルカリ土類金属塩;
スルファミン酸鉄(II)、スルファミン酸鉄(III)、スルファミン酸コバルト(II)、スルファミン酸ニッケル(II)、スルファミン酸第二銅、スルファミン酸銀等のスルファミン酸遷移金属塩;
スルファミン酸インジウム(I)、スルファミン酸インジウム(II)、スルファミン酸インジウム(III)、スルファミン酸カドミウム(II)、スルファミン酸アンモニウムなどが挙げられる。
スルファミン酸又はその塩の中でも、スルファミン酸が好ましい。
本発明の吸着剤中の上記有効成分(b)の総含有量は、特に限定されないが、吸着剤全体の1〜95質量%程度が好ましく、5〜70質量%程度がより好ましく、10〜60質量%程度がさらに好ましく、20〜55質量%が特に好ましい。
本発明の吸着剤中の、上記有効成分(a)と上記有効成分(b)との配合割合は、特に限定されないが、有効成分(a):有効成分(b)=1:99〜99:1(質量比)が好ましく、1:10〜10:1(質量比)がより好ましい。
液剤吸着剤
本発明では、上記有効成分(a)及び(b)を溶剤に溶解させた液剤の吸着剤として用いることができる。溶解には溶解助剤を用いてもよい。
上記溶剤としては、例えば、水、低級アルコール、多価アルコール、ケトン、エーテル、エステル、芳香族系溶剤、ハロゲン化炭化水素系溶剤、極性有機溶剤等が挙げられる。
低級アルコールとしては、例えば、炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖状アルキル基を有するアルコールが挙げられる。具体的には、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール等が挙げられる。
多価アルコールとしては、具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(2−(2−メトキシエトキシ)エタノールということもある)、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。
ケトンとしては、具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、プロピレンカーボネート等が挙げられる。
エーテルとしては、具体的には、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等が挙げられる。
エステルとしては、具体的には、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、γ−ブチロラクトン、アジピン酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、コハク酸ジメチル等が挙げられる。
芳香族系溶剤としては、具体的には、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルナフタレン、ジメチルナフタレン、イソプロピルナフタレン、ジイソプロピルナフタレン、エチルビフェニル、ジエチルビフェニル、ソルベントナフサ等が挙げられる。
ハロゲン化炭化水素系溶剤としては、具体的には、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン等が挙げられる。
極性有機溶剤としては、具体的には、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
これらの中でも、水、低級アルコール及び多価アルコールからなる群から選ばれた少なくとも1種が好ましい。
これらの溶剤は、1種を単独で使用でき、又は必要に応じて2種以上を混合して使用することができる。
本発明の吸着剤として上記溶剤を使用する場合、その含有量は、吸着剤全体の0.1〜99.5質量%程度が好ましく、1〜90質量%程度がより好ましく、5〜80質量%程度がさらに好ましく、10〜50質量%が特に好ましい。
上記溶解助剤としては、例えば、無機酸、有機酸、脂肪酸エステル、高級アルコール、アミン等が挙げられる。
無機酸としては、塩酸、硫酸、硝酸等が挙げられる。
有機酸としては、具体的には、乳酸、クエン酸、酢酸、カプリン酸、アジピン酸等のカ
ルボン酸が挙げられる。
脂肪酸エステルとしては、例えば、炭素数4〜20の脂肪酸のエステルが挙げられる。具体的には、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル等が挙げられる。
高級アルコールとしては、例えば、炭素数6〜18の直鎖又は分岐鎖状アルキル基を有するアルコールが挙げられる。具体的には、オクチルドデカノール、オレイルアルコール等が挙げられる。
アミンとしては、具体的には、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等が挙げられる。
これらの溶解助剤は、1種を単独で使用でき、又は必要に応じて2種以上を混合して使用することができる。
溶解助剤を用いる場合、その含有量は、吸着剤全体の0.1〜20質量%程度が好ましい。
また、本発明の液剤吸着剤は、その目的、用途等に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、公知の添加剤、例えば、不揮発性の酸、キレート剤の他、pH調整剤、酸化防止剤、光安定剤等の、広く一般的に用いられる各種の添加剤を含有してもよい。
上記不揮発性の酸としては、例えば、100℃以上の沸点を有する有機酸及び無機酸が挙げられる。
当該有機酸としては、具体的には、フマル酸、マレイン酸などの多価カルボン酸、シュウ酸、マロン酸、酒石酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、グルタル酸及びヒドロキシカルボン酸等、及びそれらの塩が挙げられる。
当該無機酸としては、具体的には、リン酸、硫酸、硝酸、フッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸及びホウ酸等、及びそれらの塩が挙げられる。
好ましい不揮発性の酸は、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、ホウ酸、及びそれらの塩である。
これらの不揮発性の酸は、1種を単独で使用でき、又は必要に応じて2種以上を混合して使用することができる。
当該不揮発性の酸を配合することにより、吸着剤の安定性をより一層向上させることができる。
不揮発性の酸を用いる場合、その配合量(配合割合)は、上記有効成分(a)及び(b)の合計質量に対して1〜10質量%程度が好ましい。
上記キレート剤としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、シュウ酸、クエン酸、及びそれらの塩等が挙げられる。
これらのキレート剤は、1種を単独で使用でき、又は必要に応じて2種以上を混合して使用することができる。
当該キレート剤を配合することにより、吸着剤の安定性を一段と向上させることができる。
キレート剤を用いる場合、その配合量(配合割合)は、上記有効成分(a)及び(b)の合計質量に対して1〜10質量%程度が好ましい。
pH調整剤としては、例えば、酸、塩基等が挙げられる。酸としては、具体的には、塩酸、硝酸、硫酸、乳酸、酢酸、クエン酸等が挙げられる。塩基としては、具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、トリエチルアミン、トリメチルアミン、アンモニア等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤等が挙げられる。フェノール系酸化防止剤としては、具体的には、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)等が挙げられる。また、アミン系酸化防止剤としては、具体的には、アルキルジフェニルアミン、N,N’−ジ−s−ブチル−p−フェニレンジアミン等が挙げられる。
これらの酸化防止剤は、1種を単独で使用でき、又は必要に応じて2種以上を混合して使用することができる。
また、酸化防止剤の配合量(配合割合)は、特に制限されず、剤型、目的および用途によって適宜選択されるが、例えば、上記有効成分(a)及び(b)の合計質量に対して1〜10質量%程度が好ましい。
光安定剤としては、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート等のヒンダードアミン系光安定剤等が挙げられる。
光安定剤は、1種を単独で使用でき、又は必要に応じて2種以上を混合して使用することができる。
また、光安定剤の配合量(配合割合)は、特に制限されず、剤型、目的および用途によって適宜選択されるが、例えば、上記有効成分(a)及び(b)の合計質量に対して1〜10質量%程度が好ましい。
これら添加剤は、単独で使用することもできるが、目的に合わせて併用することも可能
である。
本発明の液剤吸着剤の調製は、冷却下、室温下及び加温下のいずれで行ってもよいが、5℃〜40℃にて行うのが好ましい。
担体に担持された吸着剤
本発明では、上記有効成分(a)及び(b)を担体に担持(添着)させたものを吸着剤として用いてもよい(この吸着剤を担持吸着剤ともいう)。担体としては、多孔質担体が好ましい。
多孔質担体としては、特に限定されず、担体として一般に公知のものを広く使用できるが、例えば、シリカ、ゼオライト、アルミナ、セラミック、活性炭、クレー、タルク、炭酸カルシウム等が挙げられる。
懸濁剤吸着剤・粉吸着剤・ペレット吸着剤
本発明では、上記有効成分(a)及び(b)を上記担体に担持させた後、溶媒に分散させて懸濁剤とし、これを吸着剤として使用することもできる。また、粉体に混合して粉剤として使用することもできる。また、ペレットとしても使用することができる。
上記溶媒としては、前述の、液剤吸着剤を作製する際に使用される溶剤と同様の溶剤を使用することができる。
本発明の上記各種吸着剤には、その目的、用途等に応じて、公知の添加剤、例えば、不揮発性の酸、キレート剤の他、pH調整剤、酸化防止剤、光安定剤等の、広く一般に製剤化に用いられる各種の添加剤を配合することができる。当該各種添加剤としては、前述の、液剤吸着剤の項目で挙げた各種の添加剤を用いることができる。
本発明の上記各種吸着剤の調製は、冷却下、室温下及び加温下のいずれで行ってもよいが、5℃〜40℃にて行うのが好ましい。
2.吸着剤を含む工業製品
本発明の吸着剤は、工業製品に含んで(配合して)使用することができる。当該工業製品は、本発明を包含する(本発明の工業製品)。
前記工業製品とは、従来より広く知られている工業製品及び工業原料を指す。具体的には、塗料、接着剤、インキ、シーリング剤、紙製品、バインダー、樹脂エマルション、パルプ、木質材料、木質製品、プラスチック製品、フィルム、壁紙、建材(石膏ボード、内装材、天井材、床材等)、繊維製品、フィルター等が挙げられる。
本発明の工業製品中、本発明の吸着剤の含有量は、特に限定されず、工業製品及びその使用用途によって適宜設定すればよい。
3.吸着剤を使用した臭気物質の吸着方法
本発明の臭気物質の吸着方法は、アルデヒド系臭気物質を含有する気体を、以下の(a)及び(b):
(a) 式(1):NH−A−NH−B−OH (1)
(式中、A及びBは、同一又は異なって、それぞれ低級アルキレン基を示す)
で表されるアミノアルコール、及び
(b) スルファミン酸又はその塩、
を含有する吸着剤と接触させることを特徴とする。上記吸着方法によれば、上記吸着剤がアルデヒド系臭気物質を効率良く吸着するので、上記臭気物質を効率的に除去することができる。また、本発明の吸着方法では、本発明の吸着剤を含む上述の本発明の工業製品を、アルデヒド系臭気物質を含有する気体と接触させることによって、吸着剤と上記臭気物質が接触し、その結果、上記臭気物質を効率良く吸着除去することもできる。
また、固定床、移動床あるいは流動床などの吸着装置に充填し、これにアルデヒド系臭気物質を含有する気体を通気処理することによっても、上記臭気物質を効率良く吸着除去することができる。
臭気物質
本発明の吸着剤は、アルデヒド系臭気物質を効率良く吸着する。なお、本発明の吸着剤は、1種又は2種以上を組み合わせた上記臭気物質に対して有効である。
アルデヒド系臭気物質(アルデヒド類)としては、特に低級アルデヒド系臭気物質(低級アルデヒド類)が挙げられ、具体的には、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、アクロレイン、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、3−メチル−ブチルアルデヒド、クロトンアルデヒド等を挙げることができる。なかでも、本発明の吸着剤は、ホルムアルデヒド及び/又はアセトアルデヒドの吸着に特に有効である。
本発明の吸着剤は、(a) 上記式(1)で表されるアミノアルコール、及び (b)スルファミン酸又はその塩という特定の2成分を組み合わせて使用するため、アルデヒド系臭気物質の吸着性能に優れている。
以下に実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
実施例1
2−(2−アミノエチル)アミノエタノール(和光純薬工業株式会社製)30質量部と、水40質量部を均一に混合させて混合液を得た後、当該混合液に対してさらにスルファミン酸(和光純薬工業株式会社製)30質量部を添加し、マグネチックスターラーを用いて1時間混合した。これにより、実施例1の液状の吸着剤を得た。
実施例2〜6
2−(2−アミノエチル)アミノエタノール、水、及びスルファミン酸の配合量を、各々以下の表1のように適宜変更する以外は実施例1と同様にして、実施例2〜6の液状の吸着剤を得た。
実施例7
2−(2−アミノエチル)アミノエタノールに代えて、N−(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミンを使用する以外は実施例1と同様にして、実施例7の液状の吸着剤を得た。
実施例8及び9
N−(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、水、及びスルファミン酸の配合量を、各々以下の表2のように適宜変更する以外は実施例1と同様にして、実施例8及び9の液状の吸着剤を得た。
比較例1
2−(2−アミノエチル)アミノエタノール(和光純薬工業株式会社製)30質量部と、水70質量部を混合させた後、マグネチックスターラーを用いて1時間混合した。これにより、比較例1の液状の吸着剤を得た。
比較例2
水40質量部と水酸化ナトリウム15質量部を混合させた後、マグネチックスターラーを用いて5分間混合して、水酸化ナトリウムを水に溶解させた。次いで、得られた当該水酸化ナトリウム水溶液に対してスルファミン酸50質量部を添加し、さらに1時間混合することにより、比較例2の液状の吸着剤を得た。
Figure 0006336290
Figure 0006336290
試験例(吸着評価)
上記実施例及び比較例で得られた各吸着剤を、それぞれイオン交換水を用いて50倍希釈した。次いで、上記希釈された各吸着剤をガラス繊維濾紙に1ml分吸収させた。次に、当該各ガラス繊維濾紙を40℃で12時間乾燥させることにより、試験片を得た。
上記各試験片を1Lのテドラーバック(ジーエルサイエンス株式会社製)に入れ、密閉後、ピストンを用いてテドラーバック内の空気を抜いた。その後、100ppmに調製した臭気ガス(アセトアルデヒドガス)を1L注入し、2時間後の残存ガス濃度を、検知管(株式会社ガステック製)を用いて評価した。評価結果を以下の表3及び表4に示す。
Figure 0006336290
Figure 0006336290
2−(2−アミノエチル)アミノエタノール30wt%を含有し、かつ、スルファミン酸又はその塩を含有していない比較例1の吸着剤は、2時間で、臭気ガス濃度が40ppmになるまで臭気ガスを吸着した。一方、スルファミン酸50wt%を含有し、かつ、2−(2−アミノエチル)アミノエタノールを含有していない比較例2の吸着剤は、2時間で臭気ガスを全く吸着していなかった。この比較例1及び2の結果を考慮すると、2−(2−アミノエチル)アミノエタノールは臭気ガスの吸着に寄与するが、スルファミン酸は臭気ガスの吸着に寄与しないものと予想される。
しかしながら、本発明者らは、上記2−(2−アミノエチル)アミノエタノール30wt%とスルファミン酸30wt%とを組み合わせて使用した実施例1の吸着剤が、予想外に、比較例1の吸着剤よりも多くの臭気ガスを吸着したことを発見した。この結果は、2−(2−アミノエチル)アミノエタノールとスルファミン酸とを組み合わせて使用したことによる、臭気ガス吸着性能の相乗効果に起因すると考えられる。また、実施例2〜6の吸着剤についても、同様に上記相乗効果が得られている。
また、N−(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミンとスルファミン酸の組み合わせについても、同様に臭気ガス吸着性能の相乗効果が得られている(実施例7〜9)。

Claims (5)

  1. 以下の(a)及び(b):
    (a) 式(1): NH−A−NH−B−OH (1)
    (式中、A及びBは、同一又は異なって、それぞれ低級アルキレン基を示す。)
    で表されるアミノアルコール、及び
    (b) スルファミン酸又はその塩、
    を含有することを特徴とする、臭気物質の吸着剤。
  2. 式(1)で表されるアミノアルコールが、2−(2−アミノエチル)アミノエタノール及びN−(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミンからなる群から選ばれた少なくとも1種である、請求項1に記載の吸着剤。
  3. 臭気物質が、アルデヒド系臭気物質である、請求項1又は2に記載の吸着剤。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の吸着剤を含む、工業製品。
  5. アルデヒド系臭気物質を含有する気体を、以下の(a)及び(b):
    (a) 式(1): NH−A−NH−B−OH (1)
    (式中、A及びBは、同一又は異なって、それぞれ低級アルキレン基を示す)
    で表されるアミノアルコール、及び
    (b) スルファミン酸又はその塩、
    を含有する吸着剤と接触させることを特徴とする、臭気物質の吸着方法。
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