JP6335628B2 - 低歪み送信機 - Google Patents
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Description
また、EER方式の亜流の構成が非特許文献2に開示されている。この構成では、飽和増幅器に直接振幅情報を変調するのではなく、予めスイッチで定包絡の位相信号を変調している。
図9に示すように、信号生成部101で生成された変調波信号51のうちエンベロープ成分52は、PWM(Pulse Width Modulation)102に入力され、パルス変調される。パルス変調された信号53は、LPF(Low−Pass Filter)103で平滑化され、HPA(High Power Amplifier)105のドレイン(コレクタ)バイアスに入力されて振幅変調される。また、信号生成部101で生成された変調波信号51はリミッター104に入力され、位相情報を持った定包絡な信号55に変換される。この信号55は、定包絡な信号のため、HPA105が飽和増幅器であっても歪みは発生しない。そして、HPA105では、位相情報を持った定包絡な信号55と、振幅情報を持った信号54がドレイン(コレクタ)バイアスによって振幅変調された信号とが合成される。その結果、理想的には信号生成部101で生成された変調波信号51がそのまま増幅された信号56が出力される。
図10に示すように、信号生成部101で生成された変調波信号51のうちエンベロープ成分52はPWM102に入力され、パルス変調される。パルス変調された信号53は、SW106で後述する位相情報を持った定包絡な信号55をパルス変調する。また、信号生成部101で生成された変調波信号51はリミッター104に入力され、位相情報を持った定包絡な信号55に変換される。そして、SW106によりパルス変調されたバースト信号は、飽和増幅器であるHPA107で増幅される。増幅された信号57はバースト信号であるため、スプリアスが発生する。発生したスプリアスはBPF108により取り除かれ、理想的には信号生成部101で生成された変調波信号51がそのまま増幅された信号56が出力される。以上により、図9に示されるドレインバイアスによる歪みの劣化については解決される。
また、非特許文献2に開示されたEER方式では、上記課題は回避されるが、振幅情報を持ったPWM102から出力される信号53と、位相情報を持ったリミッター104から出力される信号55とのタイミングが合わないと、信号精度の劣化につながる。また、PWM102とリミッター104の群遅延時間の温度変動は同じ能動デバイスを使用していないため異なる。したがって、温度変動まで含めてタイミングを合わせることが困難であるという課題がある。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る低歪み送信機の構成を示す図である。
低歪み送信機は、図1に示すように、信号生成部1、データ変換部2、源振(基準信号源)3、2つのADPLL(All Digital Phase−Locked Loop)4,5、合成器6、HPA(飽和増幅器)7、BPF(バンドパスフィルタ)8及びアンテナ9から構成されている。
データ変換部2は、信号生成部1により生成された変調波信号から、位相情報、及びエンベロープ成分に基づくパルス信号を取得するものである。
源振3は、ADPLL4,5により生成される信号を同期させるための基準信号を生成するものである。
ADPLL(第2の信号源)5は、源振3により生成された基準信号に同期し、データ変換部2により取得された位相情報に基づく位相制御を行った信号を生成するものである。
HPA7は、合成器6により合成された信号を増幅するものである。
BPF8は、HPA7により増幅された信号から不要波を取り除くものである。
アンテナ9は、BPF8により不要波が取り除かれた信号を出力するものである。
低歪み送信機の動作では、図1,2に示すように、まず、信号生成部1は変調波信号61を生成し、データ変換部2は当該変調波信号61から位相情報及びエンベロープ成分に基づくパルス信号を取得する(ステップST1,2)。そして、データ変換部2は、ADPLL5にて上記位相情報を持った定包絡な信号63を出力させるために必要な制御信号をADPLL5に伝達する。また、データ変換部2は、ADPLL4にて、ADPLL5で出力される信号63に上記パルス信号のOnとOffの時間的なプロファイルで0π変調した信号62を出力させるために必要な制御信号をADPLL4に伝達する。
図4はこの発明の実施の形態2に係る低歪み送信機の構成を示す図である。図4に示す実施の形態2に係る低歪み送信機は、図1に示す実施の形態1に係る低歪み送信機に、可変利得増幅器(可変利得器)10,11、信号検出器12及び制御部13を追加したものである。そのほかの構成は同様であり、同一の符号を付して異なる部分についてのみ説明を行う。
可変利得増幅器11は、合成器6の前段に設けられ、ADPLL5により生成された信号を増幅するものである。
制御部13は、信号検出器12により検出された信号に基づいて、可変利得増幅器10,11を制御することで、当該可変利得増幅器10,11から出力される両信号の振幅を一定にするものである。この制御部13は、ソフトウェアに基づくCPUを用いたプログラム処理によって実行される。
実施の形態1において、ADPLL4,5により生成された信号の振幅は理想的には一定である。しかしながら、実際には、部品のバラツキや寸法の誤差により振幅誤差が発生することがある。
また上記では、可変利得器として、信号を増幅する可変利得増幅器10,11を用いた場合を示したが、信号を減衰する可変減衰器を用いてもよい。
また、制御部13は、信号をモニタしながら動的に制御を行ってもよいし、予めπ変調の区間の信号を校正信号として出力し、静的に制御を行ってもよい。
図6はこの発明の実施の形態3に係る低歪み送信機の構成を示す図である。図1に示す実施の形態1に係る低歪み送信機に、可変利得増幅器(可変利得器)10,11、AD変換器14、比較器15及び制御部16を追加したものである。その他の構成は同様であり、同一の符号を付して異なる部分についてのみ説明を行う。なお可変利得増幅器10,11は、実施の形態2に示す構成と同様であり、その説明を省略する。
比較器15は、信号生成部1により生成された変調波信号と、AD変換器14によりAD変換された信号とを比較するものである。
実施の形態1において、ADPLL4,5により生成された信号の振幅は理想的には一定であり、位相は、0変調の区間では同位相で、π変調の区間では180度の位相差が発生する。しかしながら、実際には、部品のバラツキや寸法の誤差により位相誤差及び振幅誤差が発生することがある。
図7はこの発明の実施の形態4に係る低歪み送信機の構成を示す図である。図7に示す実施の形態1に係る低歪み送信機は、図6に示す実施の形態3に係る低歪み送信機から可変利得増幅器10,11を削除し、ADPLL(第3,4の信号源)17,18及び合成器(第2,3の合成器)19,20を追加したものである。そのほかの構成は同様であり、同一の符号を付して異なる部分についてのみ説明を行う。
ADPLL18は、ADPLL5に並列接続され、源振3により生成された基準信号に同期し、データ変換部2により取得された位相信号に基づく位相制御を行った信号を生成するものである。
合成器20は、ADPLL5,18により生成された信号を合成するものである。
なお、合成器6は、合成器19,20により合成された信号を合成する。
また、制御部16は、比較器15による比較結果に基づいて位相誤差及び振幅誤差を検出し、データ変換部2のみを制御する。
実施の形態3ではデータ変換部2の制御に伴うADPLL4,5により位相補正を行い、可変利得増幅器10,11により振幅補正を行う場合について示した。それに対し、実施の形態4ではADPLL4,17とADPLL5,18により位相補正及び振幅補正を行う。すなわち、図8に示すように、2つのADPLL4,17(又はADPLL5,18)を用いることで振幅及び位相を自在に変化することができる。なお図8(a),(b)は同位相で異なる振幅となる場合を示している。したがって、実施の形態4の構成では、制御部16は、データ変換部2のみを制御することで、ADPLL4,17とADPLL5,18により位相補正及び振幅補正を行うことができる。
Claims (5)
- 変調波信号を生成する信号生成部と、
前記信号生成部により生成された変調波信号から、位相情報、及びエンベロープ成分に基づくパルス信号を取得するデータ変換部と、
基準信号を生成する基準信号源と、
前記基準信号源により生成された基準信号に同期し、前記データ変換部により取得された位相情報に基づく位相制御及び前記パルス信号に基づく0π変調を行った信号を生成する第1の信号源と、
前記基準信号源により生成された基準信号に同期し、前記データ変換部により取得された位相情報に基づく位相制御を行った信号を生成する第2の信号源と、
前記第1,2の信号源により生成された信号を合成する合成器と、
前記合成器により合成された信号を増幅する増幅器と、
前記増幅器により増幅された信号から不要波を取り除くバンドパスフィルタと
を備えた低歪み送信機。 - 前記第1,2の信号源はADPLLである
ことを特徴とする請求項1記載の低歪み送信機。 - 前記合成器の前段に設けられ、前記第1,2の信号源により生成された信号を増幅又は減衰する可変利得器と、
前記合成器により合成された信号を検出する信号検出器と、
前記信号検出器により検出された信号に基づいて、前記可変利得器を制御することで、当該可変利得器から出力される両信号の振幅を一定にする制御部とを備えた
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の低歪み送信機。 - 前記合成器の前段に設けられ、前記第1,2の信号源により生成された信号を増幅又は減衰する可変利得器と、
前記バンドパスフィルタにより不要波が取り除かれた信号をAD変換するAD変換器と、
前記信号生成部により生成された変調波信号と、前記AD変換器によりAD変換された信号とを比較する比較器と、
前記比較器による比較結果に基づいて位相誤差及び振幅誤差を検出し、前記データ変換部及び前記可変利得器を制御する制御部とを備えた
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の低歪み送信機。 - 前記第1の信号源に並列接続され、前記基準信号源により生成された基準信号に同期し、前記データ変換部により取得された位相情報に基づく位相制御及び前記パルス信号に基づく0π変調を行った信号を生成する第3の信号源と、
前記第2の信号源に並列接続され、前記基準信号源により生成された基準信号に同期し、前記データ変換部により取得された位相信号に基づく位相制御を行った信号を生成する第4の信号源と、
前記第1,3の信号源により生成された信号を合成する第2の合成器と、
前記第2,4の信号源により生成された信号を合成する第3の合成器と、
前記バンドパスフィルタにより不要波が取り除かれた信号をAD変換するAD変換器と、
前記信号生成部により生成された変調波信号と、前記AD変換器により変換された信号とを比較する比較器と、
前記比較器による比較結果に基づいて位相誤差及び振幅誤差を検出し、前記データ変換部を制御する制御部とを備え、
前記合成器は、前記第1,2の合成器により合成された信号を合成する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の低歪み送信機。
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