JP2008124540A - 通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電力効率が高く、かつ、歪みを低減可能な通信装置を提供する。
【解決手段】ベースバンド信号発生器1は、送信すべき変調出力を与える。定振幅位相変調器2は、変調出力に基づいて、振幅が一定の定振幅高周波信号を生成する。振幅信号発生手段7は、変調出力の振幅からなる振幅信号を発生する。パルス発生幅変調器8は、振幅信号の振幅に比例したオン期間の比率を有する論理パルス信号を発生してスイッチング手段5へ出力する。スイッチング手段5は、定振幅高周波信号を論理パルス信号によって断続してバースト状の信号を発生し、その発生したバースト状の信号を増幅して帯域通過フィルタ6へ出力する。帯域通過フィルタ6は、バースト状の信号を濾波し、送信出力をを出力する。
【選択図】図1

Description

この発明は、振幅が変調された高周波信号を出力する通信装置に関するものである。
近年携帯電話システム(セルラ電話システム)や無線ローカルエリアネットワーク(以下無線LAN(Local Area Network)と略する)に代表されるデジタル移動無線通信の普及が急速に進行し、データ伝送速度も高速化している。高速な伝送速度を実現するためには伝送信号の帯域幅または信号対雑音電力比(以下SNR(Signal to Noise Ratio)と略記する)を大きくする必要がある。受信機における雑音電力は帯域幅に比例するため、高速伝送を行うためにはSNRを高くする必要があり、送信電力は高いことが望ましい。一方、このような無線通信システムでは端末装置の小型化や、電池寿命を長くするための低消費電力化への要求が強い。送信電力増幅回路は無線装置、特に無線送受信回路における消費電流の多くを占めており、送信電力増幅回路は高効率であることが望ましい。かつてのアナログ方式や欧州におけるGSM(Global System for Mobile communications)携帯電話システムでは、送信信号の振幅が一定となる周波数変調(FM)が用いられているため、C級やF級と呼ばれる高効率な飽和増幅回路が送信電力増幅回路に用いられてきた。
近年実用化されている無線システムでは、周波数有効利用の観点からπ/4シフトQPSKなどの帯域制限された位相変調や16QAMなどの多値振幅位相変調が盛んに用いられるようになっている。これら振幅が変動する信号をC級やF級などの非線形な飽和増幅回路で増幅すると、非線形歪みにより隣接チャネルへの漏洩電力が増加し変調精度が劣化して受信側の誤り率が劣化する。このためバックオフ、すなわち平均送信電力に対する増幅回路の飽和出力電力の比を大きくとり、電力増幅回路がA級またはAB級動作、すなわち直線増幅するよう設計されている。しかしながらバックオフの大きな電力増幅回路は電力効率が低く、端末装置には消費電力や放熱の観点から望ましくない。特に近年無線LANや地上デジタルテレビジョン放送で実用化され、次世代携帯電話システムで採用が検討されているOFDM(直交周波数分割多重)などのマルチキャリア(多搬送波)伝送方式ではPAPR(Peak to Anverage Power Ratio:尖頭電力対平均電力比)がより高くなるため、さらに大きなバックオフが必要となり、電力効率の低い送信電力増幅回路を用いざるを得ない。このため端末の送信電力を低くして消費電力を抑える必要があり、携帯電話にあっては基地局あたりのサービスエリアを小さくする必要がある。あるいは消費電力の増加を許容すると、電池寿命が短くならざるを得ない。また、テレビジョン放送用送信機(放送機)においては従来のアナログ放送機以上の消費電力を許容して実用に供している。
なお、上記C級やF級増幅器などの飽和増幅回路では、増幅回路の直流電源電圧を変動させると出力信号の振幅を変化させることができる。従って、高周波入力信号に対して非線形歪みを伴う増幅器であっても、位相変動を伴わない全搬送波の振幅変調を終段の飽和増幅回路で行うことができる。この場合、共振回路等を出力に設けて搬送波の高調波成分を除去する構成が取られる。このような飽和増幅回路による終段振幅変調の構成とすれば、高い電力効率が得られ、アナログ音声や画像伝送に用いる全搬送波の振幅変調に対しては、実用上支障のない程度の変調歪みを有する振幅変調出力が得られる。このような終段振幅変調は、真空管回路にあってはプレート変調、バイポーラトランジスタ回路にあってはコレクタ変調、電界効果トランジスタ回路にあってはドレイン変調と呼ばれ、中波および短波ラジオ放送、アナログテレビジョン放送の映像信号、および航空管制通信用無線電話機などの送信装置において、その創生期から今日まで盛んに用いられている。
ところが、短波による洋上航空管制通信や遠洋船舶無線電話、アマチュア無線で用いられる抑圧搬送波単側波帯(SSB−SCまたは単にSSBと略されることが多い)の振幅変調では変調出力に位相変動あるいは位相反転を伴うため終段変調を用いることができない。従って変調器出力をA級またはAB級増幅器により直線増幅せざるを得ず、上記した近年の無線システム同様、効率の低い電力増幅回路を用いていた。
このような振幅および位相の双方に変動を伴う変調信号の送信装置の電力効率の問題を解決するために、飽和増幅回路により終段振幅変調を行うEER(Envelope elimination and restoration:包絡線消去および再生)型増幅器が考案されている(非特許文献1)。このEER型増幅器は、変調器の出力を包絡線検波して得た振幅信号と、同変調器の出力をリミタにより振幅制限して位相変動のみを伴った定振幅高周波信号との2つの信号に分離し、定振幅高周波信号を入力として上記飽和増幅回路で電力増幅し、振幅信号を振幅変調信号増幅回路により所要レベルまで増幅した振幅変調入力として、同飽和増幅回路により終段振幅変調を行うものである。
しかしながら、非特許文献1による方式では、電力増幅回路の効率は改善されるものの、振幅変調信号増幅回路にA級またはAB級増幅器による直線増幅器が必要であり、かつ、終段変調に要する変調入力信号電力は送信電力とほぼ均しい。最終的な電力効率は両増幅回路の効率の積となるので、送信装置としての電力効率の改善はわずかに留まり、今日までほとんど用いられていない。
この点を改良するために、振幅変調信号増幅回路にS級増幅回路を用いて高効率化を図った技術が、例えば、特許文献1,2および非特許文献2などに開示されている。
図10は、従来の技術による無線送信装置200のブロック図である。従来の無線送信装置200は、変調器201と、局部発振器202と、リミタ203と、高周波増幅回路204と、電力増幅回路205と、包絡線検波器206と、振幅変調信号増幅回路207とを備える。
変調器201は、送信データもしくはベースバンド信号により、搬送波を変調して送信すべき変調出力信号を出力する。局部発振器202は、搬送波を発生し、その発生した搬送波を変調器201へ出力する。リミタ203は、変調器201の出力を振幅制限して振幅一定の定振幅高周波信号を出力する。
高周波増幅回路204は、リミタ203から出力された定振幅高周波信号を増幅する。電力増幅回路205は、振幅変調信号増幅回路207から出力された振幅変調信号を直流電源として動作し、高周波増幅回路204の出力を所要の送信電力まで増幅する。
包絡線検波器206は、変調器201の出力信号の振幅変動、すなわち包絡線を検出する。振幅変調信号増幅回路207は、包絡線検波器206から得られる振幅信号を増幅する。
振幅変調信号増幅回路207は、パルス幅変調器2071と、低域通過フィルタ2072とを含む。パルス幅変調器2071は、サンプリングあるいはPWMキャリアと呼ばれるサンプリング信号の一定周期毎に、包絡線検波器206から得られる振幅信号をサンプリングし、振幅信号の瞬時値(サンプル値)に比例したパルス幅を持つ矩形パルスを出力する。即ち、パルス幅変調器2071は、振幅信号をパルス幅変調(以下、PWMと略記する)し、PWM信号を出力する。
低域通過フィルタ2072は、パルス幅変調器2071から出力されたPWM信号から振幅信号成分を取り出す。そして、低域通過フィルタ2072の遮断周波数は、振幅信号の周波数帯域よりも高く、かつ、PWM信号のサンプリング周波数fsよりも低くなるよう設計される。
図11は、PWM信号のスペクトラム図である。一般に、PWM信号のスペクトラムは、もしも入力信号が周波数Wfで帯域制限されているならば、図11に示すようにPWM入力信号(この場合は上記振幅信号)に等しいスペクトラムの基本波成分208と、上記サンプリング周波数およびその高調波を中心とした、同サンプリング信号と上記PWM入力信号との相互変調により生じるスイッチング歪み波成分209とを有している。従って、上記遮断周波数を図11に示すWfとすれば、歪み波成分209は、低域通過フィルタ2072によって除去される。なお、図11は、入力信号が周波数Wfで帯域制限された場合のPWM信号出力の一般的な例を示したものであり、以下に説明する従来の技術による無線送信装置200のPWM信号に対応するものではない。
図12は、図10に示す無線送信装置200における信号のタイミングチャートである。図10に示す従来の無線送信装置200の動作を、周波数fmの正弦波の変調入力信号に対して、中心周波数fcの搬送波に抑圧搬送波両側波帯の振幅変調を行う場合を例にして、図12を参照しながら説明する。
変調器201は、送信データに基づいて局部発振器202から出力された搬送波を変調し、波形WV1に示す変調出力をリミタ203および包絡線検波器206へ出力する。リミタ203は、変調器201からの変調出力の振幅を制限して波形WV2からなる定振幅信号を高周波増幅回路204へ出力する。高周波増幅回路204は、定振幅信号(波形WV2)を増幅して電力増幅回路205へ出力する。
一方、包絡線検波器206は、変調器201から受けた変調出力(波形WV1)を包絡線検波し、全波整流による脈流状の信号(波形WV3)を振幅変調信号増幅回路207のパルス幅変調器2071へ出力する。
振幅変調信号増幅回路207において、パルス幅変調器2071は、脈流状の信号(波形WV3)を包絡線検波器206から受け、その受けた脈流状の信号(波形WV3)をサンプリング周期でサンプリングし、脈流状の信号(波形WV3)の振幅に応じた幅を有するPWM信号(波形WV4)を低域通過フィルタ2072へ出力する。
低域通過フィルタ2072は、PWM信号(波形WV4)のスイッチング歪み成分209を除去し、振幅変調信号(波形WV6)を電力増幅回路205へ出力する。
そうすると、電力増幅回路205は、高周波増幅回路204から出力された定振幅信号(波形WV2)を増幅しつつ、振幅変調信号(波形WV6)で振幅変調を行い、所要の電力まで増幅され、かつ、位相および振幅共に波形WV1と同等の波形WV7に示す出力信号を出力する。
特開平6−217209号公報 特表2002−500846号公報 L. R. Kahn, "Single-Sideband Transmission by Envelope Elimination and Restoration", Proceedings of the I. R. E., Vol. 40, pp. 803-806, July 1952. F. H. Raab, ほか, "L-band transmitter using Kahn EER Technique", IEEE Transactions on Microwave Theory and Techniques, Vol. 46, No. 12, December 1998.
しかし、従来の無線送信装置には、以下の問題点がある。まず、上記振幅信号は、図12の波形WV3のような全波整流脈流状となるため、たとえ変調器201の出力信号の帯域が有限であっても、理論的に無限の周波数成分を持つ。このためPWMのサンプリング周波数fsに対しサンプリング定理を満たすことができず、図11に示す基本波成分208と歪み波成分209とが重なり、低域通過フィルタ2072を通しても歪みが残存する。
具体的には、振幅変調信号増幅回路207の出力(波形WV6)に示すように、特に零付近で歪みが生じる。また、終段振幅変調の変調入力、即ち、直流電源電圧変動に対する出力高周波信号の振幅変動への直線性が、多値QAMに対しては不十分である。更に、終段振幅変調では、一般に振幅が零付近で歪みが大きくなることが古くから知られており、最大変調度として60%ないし70%程度が限界とされてきた。更に、変調入力、即ち、電源電圧変動によって振幅だけでなく位相も影響を受けて変動する場合があるため、多値QAM変調やOFDMにおいてはその影響が顕著となる問題がある。
これらの問題に対して特許文献2および非特許文献2では、電力増幅回路の送信出力を包絡線検波し、振幅変調信号増幅回路207の入力へ負帰還をかける構成が取られている。帰還率を高くするほど歪みが減少するが、帰還ループ中にPWMによるサンプリングや低域通過フィルタ2072などの遅延要素があるため、帰還率を高くすると発振などの不安定動作を起こす問題がある。
従って、帰還率には限界があり、特に、多値QAMをOFDMで多重する近年の無線LANやデジタルテレビジョン放送の伝送方式には、十分な特性が得られないという問題点があった。
そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、電力効率が高く、かつ、歪みを低減可能な通信装置を提供することにある。
この発明によれば、通信装置は、パルス出力手段と、定振幅信号発生手段と、スイッチング手段と、帯域通過フィルタとを備える。パルス出力手段は、変調出力信号の振幅に比例したデューティー比を有する論理パルス信号を出力する。定振幅信号発生手段は、変調出力信号に基づいて定振幅高周波信号を出力する。スイッチング手段は、定振幅高周波信号を論理パルス信号によって断続する。帯域通過フィルタは、スイッチング手段によって断続された定振幅高周波信号を濾波し、その濾波した信号を送信信号として出力する。
好ましくは、スイッチング手段は、出力を所要の送信電力まで増幅する電力増幅回路を含み、電力増幅回路の電源回路、または電力増幅回路を構成する能動素子の接地側電極回路、または電力増幅回路のバイアス回路が論理パルス信号によって断続されることによって定振幅高周波信号を論理パルス信号によって断続する。
好ましくは、スイッチング手段は、スイッチング回路と、D級増幅回路とを含む。スイッチング回路は、定振幅高周波信号と論理パルス信号との論理演算出力を出力する。D級増幅回路は、論理演算出力を増幅する。
好ましくは、パルス出力手段は、パルス幅変調により論理パルス信号を出力する。
好ましくは、パルス出力手段は、パルス密度変調により論理パルス信号を出力する。
好ましくは、定振幅信号発生手段は、変調出力信号の位相変動に応じて搬送波を位相変調した信号を出力する。
好ましくは、パルス出力手段は、振幅信号発生手段と、パルス発生手段とを含む。振幅信号発生手段は、変調出力信号の振幅に比例した振幅信号を出力する。パルス発生手段は、振幅信号に比例したデューティー比を有する論理パルス信号を発生する。
好ましくは、定振幅信号発生手段は、変調された高周波信号を振幅制限して定振幅高周波信号を出力する。振幅信号発生手段は、変調された高周波信号の包絡線を検出して振幅信号を出力する。
この発明によれば、定振幅化した高周波信号を、送信すべき変調出力信号の振幅に比例したデューティー比を有する論理パルスによって断続して増幅し、帯域通過フィルタを通すことによって振幅変調を行うので、送信出力の振幅変動は同論理パルスのデューティー比によって高精度に制御され、振幅を零付近に絞った場合でも直線性が良好な振幅変調がなされる。
また、電力増幅回路は、定振幅高周波信号および同信号を断続したバースト状の定振幅信号を増幅するので、電力効率が高いC級、F級などの飽和増幅回路やD級と呼ばれるスイッチング増幅回路を用いることができる。
従って、この発明によれば、電力効率が高く、しかも低歪で高変調精度が得られる通信装置を提供できる。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1による通信装置のブロック図である。この発明の実施の形態1による通信装置10は、ベースバンド信号発生器1と、定振幅位相変調器2と、局部発振器3と、高周波増幅回路4と、スイッチング手段5と、帯域通過フィルタ6と、振幅信号発生手段7と、パルス幅変調器8とを備える。
ベースバンド信号発生器1は、送信データに応じて、送信すべき変調出力信号に対応するベースバンド信号を発生し、その発生したベースバンド信号を定振幅位相変調器2および振幅信号発生手段7へ出力する。
定振幅位相変調器2は、ベースバンド発生器1からベースバンド信号を受け、局部発振器3から搬送波を受ける。そして、定振幅位相変調器2は、ベースバンド信号に応じて、送信すべき変調出力信号と等しい位相変動になるように搬送波を位相変調し、一定の振幅を有する定振幅高周波信号を高周波増幅回路4へ出力する。
局部発振器3は、搬送波を発生し、その発生した搬送波を定振幅位相変調器2へ出力する。高周波増幅回路4は、定振幅位相変調器2によって位相変調された定振幅高周波信号を増幅する。
スイッチング手段5は、スイッチング回路51と、電力増幅回路52とから構成される。スイッチング回路51は、高周波増幅回路4によって増幅された定振幅高周波信号を、パルス幅変調器8から受けたPWM信号の論理パルスにより断続してバースト状信号とし、そのバースト状信号を電力増幅回路52へ出力する。
電力増幅回路52は、スイッチング回路51から出力されたバースト状信号を所要の出力電力となるように増幅して出力信号を帯域通過フィルタ6へ出力する。より具体的には、高周波増幅回路4は、一定の振幅を有するバースト状信号を電力増幅回路52に対して十分な出力が得られるように、十分な振幅まで増幅するための励振増幅を行う。
帯域通過フィルタ6は、スイッチング手段5から出力されたバースト状信号を濾波し、PWM信号によるスイッチングで生じた不要波成分を除去して送信すべき変調出力信号を出力する。
振幅信号発生手段7は、ベースバンド信号発生器1からベースバンド信号を受け、その受けたベースバンド信号に基づいて、送信すべき変調出力信号の振幅に比例した振幅信号を生成する。そして、振幅信号発生手段7は、その生成した振幅信号をパルス幅変調器8へ出力する。
パルス幅変調器8は、振幅信号発生手段7から振幅信号を受け、その受けた振幅信号の振幅に比例したデューティー比を有する論理パルス信号を生成し、その生成した論理パルス信号をスイッチング手段5のスイッチング回路51へ出力する。即ち、パルス幅変調器8は、振幅信号の振幅によってパルス幅変調されたPWM信号を生成し、その生成したPWM信号をスイッチング回路51へ出力する。
パルス幅変調器8は、サンプリングパルスまたはPWMキャリア等のサンプリング信号に同期し、一定周期毎に入力信号の瞬時値(サンプル値)に比例したパルス幅を持つ矩形パルスを出力するものである。より具体的には、パルス幅変調器8は、入力信号を反転入力とし、サンプリング信号としての三角波を非反転入力として比較出力するコンパレータ回路からなる。この場合、サンプリング信号のサンプリング周波数は、送信すべき変調出力信号の帯域幅より高く、好ましくは、この帯域幅の3倍以上を用いる。
帯域通過フィルタ6の通過帯域幅は、変調出力信号の帯域幅よりも広く、かつ、サンプリング信号によるサンプリング周波数よりも十分低いものである。また、高周波増幅回路4および電力増幅回路52は、電力効率が高いC級、F級などの飽和増幅回路からなる。また、通信装置10が小出力の送信機である場合、電力増幅回路52は、省略されてもよい。
図2は、図1に示す通信装置10における信号のタイミングチャートである。なお、図2における各波形は、周波数fmの正弦波の変調入力信号に対して、周波数fcの搬送波に抑圧搬送波両側波帯の振幅変調を行う場合を例に説明したものである。
図1に示す通信装置10の動作を、図2を参照しながら説明する。まず、ベースバンド信号発生器1は、式(1)に示す変調出力波形に対応したベースバンド信号の同相成分I(t)並びにQ(t)を発生し、その発生したベースバンド信号の同相成分I(t)並びにQ(t)を定振幅位相変調器2および振幅信号発生手段7へ出力する。
Figure 2008124540
式(1)において、A(t)およびφ(t)は、次式によって表される。
Figure 2008124540
なお、式(2)において、Arg(x,y)は、x軸の正方向から座標(x,y)までの角を表す。
このように、ベースバンド信号発生器1は、波形WV1からなる信号を発生して定振幅位相変調器2および振幅信号発生手段7へ出力する。
局部発振器3は、搬送波を発生して定振幅位相変調器2へ出力する。定振幅位相変調器2は、ベースバンド信号発生器1からベースバンド信号(波形WV1)を受け、局部発振器3から搬送波を受ける。そして、定振幅位相変調器2は、ベースバンド信号(波形WV1)に基づいて搬送波を変調し、次式によって表される一定の振幅を有する定振幅高周波信号(波形WV2)を生成し、その生成した定振幅高周波信号を高周波増幅回路4へ出力する。
Figure 2008124540
なお、定振幅位相変調器2は、たとえば、次式によって表されるベースバンド信号に変換した後、通常の直交変調器により搬送波を変調する構成としてもよい。
Figure 2008124540
または、定振幅位相変調器2は、ベースバンド信号I(t)およびQ(t)により直交変調して得られる式(1)の信号を、リミタ(振幅制限回路)を介して出力する構成としてもよい。
なお、以下、図2で示す波形例は、周波数fmの正弦波の変調入力信号に対して、周波数fcの搬送波に抑圧搬送波両側波帯の振幅変調を行う時の一例を示したものであり、次式が成立するときに相当する。
Figure 2008124540
一方、振幅信号発生手段7は、ベースバンド信号発生器1からベースバンド信号(波形WV1)を受け、その受けたベースバンド信号(波形WV1)に基づいて、式(2)中のA(t)で示す信号からなる振幅信号(波形WV3)を発生し、その発生した振幅信号(波形WV3)をパルス幅変調器8へ出力する。
このように、正弦波の変調入力信号に対する抑圧搬送波両側波帯の振幅変調を行う場合には、図2の波形WV3に示す全波整流による脈流状の信号が出力される。
パルス幅変調器8は、振幅信号発生手段7から振幅信号(波形WV3)を受け、その受けた振幅信号(波形WV3)の振幅に応じたパルス幅を有するPWM信号(波形WV4)を生成し、その生成したPWM信号(波形WV4)をスイッチング手段5のスイッチング回路51へ出力する。
そうすると、スイッチング回路51は、高周波増幅回路4から定振幅高周波信号(波形WV2)を受け、パルス幅変調器8からPWM信号(波形WV4)を受ける。そして、スイッチング回路51は、定振幅高周波信号(波形WV2)をPWM信号(波形WV4)によって断続してバースト状信号(波形WV5)を発生し、その発生したバースト状信号(波形WV5)を電力増幅回路52へ出力する。電力増幅回路52は、バースト状信号(波形WV5)を増幅して帯域通過フィルタ6へ出力する。
このように、位相のみが変調された定振幅高周波信号(波形WV2)は、高周波増幅回路4で増幅され、その後、スイッチング手段5によりよって断続・増幅され、波形WV5に示すように、PWM信号(波形WV4)、即ち、振幅信号A(t)の値に比例したオン期間の比率(デューティー比)で断続された高周波信号となって出力される。一般に、サンプリング周波数fsで断続された中心周波数fcの正弦波(fs<fc)のスペクトラムは、基本波成分fcとfc±fsにスペクトルを有するので、信号を中心周波数fcの帯域通過フィルタ6に通せば、振幅(包絡線)はスイッチング手段5のオン期間の比率(デューティー比)に比例した信号が得られる。つまり、振幅信号A(t)に比例した振幅を有し、かつ、位相がφ(t)で変調された信号が出力される。
従って、帯域通過フィルタ6は、所要の電力まで増幅され、かつ、位相および振幅が共に所望の値に変調された波形WV7に示す出力信号を出力する。
このように、通信装置10は、送信すべき変調出力信号を定振幅化した定振幅高周波信号(波形WV2)を、送信すべき変調出力信号の振幅に比例したデューティー比を有する論理パルス(波形WV4)によって断続して増幅し、帯域通過フィルタ6を通すことによって振幅変調を行う。その結果、送信出力の振幅変動は、論理パルスのデューティー比によって高精度に制御され、負帰還無し、あるいは少ない帰還率の負帰還により、直線性が良好な振幅変調がなされる。
従って、この発明によれば、出力信号(送信出力)の電力効率を高くでき、かつ、出力信号(送信出力)の歪みを低減できる。
また、スイッチング手段5が電力増幅回路52を含む場合には、所要の出力電力まで増幅する高周波増幅回路4および電力増幅回路52は、定振幅高周波信号(波形WV2)および定振幅高周波信号(波形WV2)を断続したバースト状の定振幅信号(波形WV5)を増幅するので、電力効率が高いC級、F級などの飽和増幅回路やD級と呼ばれるスイッチング増幅回路を高周波増幅回路4および電力増幅回路52に用いることができる。
従って、この発明によれば、電力効率が高く、しかも低歪で変調精度の高い通信装置を提供できる。
次に、スイッチング手段5および帯域通過フィルタ6の出力信号の特性、および出力信号のスペクトラムについて詳細に説明する。図3は、出力すべきベースバンド信号I(t)およびQ(t)のI−Q平面上の軌跡の一例と、その軌跡に対応したスイッチング手段5の出力信号の同相および直交成分の軌跡を示す図である。
なお、スイッチング手段5の出力信号の同相成分をI(t)、直交成分をQ(t)とした。また、図3において、軌跡11は、出力すべきベースバンド信号の軌跡であり、軌跡11上の黒丸(●)は、右上から順に時刻t1,t2,t3におけるPWM信号のサンプリング点を示す。軌跡12は、Io(t)、Qo(t)の軌跡である。スイッチング手段5の出力は、定振幅信号を断続したものであるから、座標(Io(t),Qo(t))は、オフ期間にあっては原点に、オン期間にあっては半径一定の円13上に滞留し、開閉時には破線で示したように両者の間を瞬時的に遷移する。また、オン期間にあっては(I(t),Q(t))と等位相であるから、原点と黒丸とを結ぶ直線と円13との交点を含んだ円弧となる。この交点に標した楕円の大きさは、円弧上の滞留期間、即ち、スイッチング手段5のオン期間の比率(デューティー比)および振幅信号A(t)に比例した大きさを示している。
図4は、図3に示す状態におけるIo(t),Qo(t)の時間波形14およびI(t),Q(t)の時間波形15を示す図である。また、図5は、PAM信号のスペクトラム図である。更に、図6は、図1に示すスイッチング手段5の出力スペクトラムを示す図である。なお、図4において、Io(t),Qo(t)の時間波形14上の黒丸(●)は、PWM信号のサンプリング点を示す。
図4から明らかなように、Io(t),Qo(t)は、I(t),Q(t)をそれぞれサンプリングし、PWMかつPAM(パルス振幅変調)された波形となっている。PWM信号のスペクトラムは、従来の無線送信装置200の動作で述べた図11のように、一般に基本波成分208と、サンプリング周波数fsの整数倍を中心に広がるスイッチング歪み波成分209とを有している。
一方、PAM信号も、図5に示すように、一般に基本波16と、基本波成分と相似な成分がサンプリング周波数の高調波毎に並んだスイッチング歪み波成分17からなることが知られている。従って、Io(t),Qo(t)のスペクトラムはI(t),Q(t)に等しい基本波成分と、サンプリング周波数毎に並ぶ歪み波成分からなるので、スイッチング手段5の出力信号は、図6に示すスペクトラムとなる。
ここで、I(t),Q(t)がfs/2よりも狭帯域であることはもちろん、基本波成分18とスイッチング歪み波成分19とのスペクトラムが互いに重ならない程度に帯域制限されていれば、帯域通過フィルタ6によって基本波成分18のみが抽出され、所望の変調出力が得られる。即ち、この発明によれば、振幅信号A(t)が無限の帯域を持っているにも拘わらず、I(t),Q(t)の双方が有限の帯域Wfに制限されていれば、所望の変調出力を出力することが可能となる。なお、図3から図6は、周波数Wfで帯域制限された変調入力I(t),Q(t)に対する一般的な例を示したものであり、図2に示した周波数fmの正弦波による変調を行った特定の場合を示したものではない。
なお、スイッチング手段5は、スイッチング回路51を高周波回路に設けず、電力増幅器回路52に電源またはバイアスとして供給する直流電流を断続する構成とすることも可能である。
図7は、図1に示すスイッチング手段5の一例を示す構成図である。また、図8は、図1に示す電力増幅回路52の一例を示す構成図である。スイッチング手段5は、例えば、図7の(a)に示すように、トランジスタ等の増幅素子の接地側電極(エミッタ、ソース等)や電源回路の直流電流をPWM信号に応じて断続する構成からなっていてもよい。
また、スイッチング手段5は、図7の(b)に示すようにトランジスタ等の増幅素子のバイアス、すなわち動作点を、PWM信号に応じてカットオフ点と飽和増幅動作点とで切り換える構成からなっていてもよい。この場合、直流回路でのスイッチング動作となるため、スイッチング素子および回路が簡素化できる利点がある。
大出力の場合には、電力増幅回路52は、図8(a),(b)に示すブリッジ型のスイッチング回路で置き換えることができる。この回路は、直流−交流電力変換で用いられる単相電圧型インバータの主回路や、スイッチングオーディオアンプの出力回路で一般的に用いられている。図8におけるスイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4は、バイポーラトランジスタからなる。
図8の(a)に示す回路の出力電圧は、図8の(b)に示す回路の出力電圧の半分になるが、図8の(a)に示す回路は、トランジスタの個数が半分になるという利点がある。
なお、図8におけるスイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4は、電界効果型トランジスタからなっていてもよい。
また、ベースバンド信号発生器1、定振幅位相変調器2、振幅信号発生手段7およびパルス幅変調器8は、デジタルシグナルプロセッサと論理ゲート回路によるデジタル信号処理回路によっても実現できることは明らかである。
更に、定振幅位相変調器2の出力は、位相情報のみを有していればよいので、位相変調された矩形波であっても差し支えない。この場合、スイッチング回路51は、論理積(AND)演算によって置き換えることが可能であり、電力増幅回路52も、論理ゲート回路の出力バッファ等、一般的な汎用デジタル回路によって構成され得る。この場合、製造コストが安価で量産性に富む利点を有するシリコンCMOS論理回路による集積回路のみで通信装置10を構成することが可能となる。
なお、AMラジオ放送やASK(振幅シフトキーイング)等で用いられる全搬送波両側波帯の振幅変調では位相が一定であるから、以下のように構成を簡単化できる。即ち、ベースバンド信号発生器1および定振幅位相変調器2を削除し、定振幅信号発生手段としての局部発振器3を高周波増幅回路4に直接接続し、振幅信号発生手段として、音声信号やデータ信号を入力とする処理回路を用いた構成としてもよい。
[実施の形態2]
図9は、この発明の実施の形態2による通信装置のブロック図である。実施の形態2による通信装置10Aは、図1に示す通信装置10のベースバンド信号発生器1、定振幅位相変調器2および振幅信号発生手段7を変調器31、局部発振器32、リミタ33、および包絡線検波器34に代えたものであり、その他は、通信装置10と同じである。
変調器31は、送信データもしくはベースバンド信号により、局部発振器32からの搬送波を変調して送信すべき変調出力信号をリミタ33および包絡線検波器34へ出力する。局部発振器32は、搬送波を発生し、その発生した搬送波を変調器31へ出力する。リミタ33は、変調器31の出力を振幅制限して振幅一定の定振幅高周波信号を高周波増幅回路4へ出力する。
包絡線検波器34は、変調器31の出力信号の振幅変動、即ち、包絡線を検出する。
なお、通信装置10Aにおいては、パルス幅変調器8は、包絡線検波器34からの振幅信号の振幅に比例したオン期間の比率(デューティー比)を有するPWM信号を生成する。
以下、通信装置10Aの動作を、図2を参照しながら説明する。まず、変調器31は、局部発振器32から搬送波を受け、その受けた搬送波を送信データによって変調し、式(1)および式(2)に示す変調出力(波形WV1)を生成する。そして、変調器31は、その発生した変調出力(波形WV1)をリミタ33および包絡線検波器34へ出力する。
リミタ33は、変調器31から変調出力(波形WV1)を受け、その受けた変調出力(波形WV1)の振幅を制限して式(3)に示す定振幅高周波信号(波形WV2)を生成し、その生成した定振幅高周波信号(波形WV2)を高周波増幅回路4へ出力する。そして、高周波増幅回路4は、定振幅高周波信号(波形WV2)を増幅してスイッチング手段5へ出力する。
一方、包絡線検波器34は、変調器31から変調出力(波形WV1)を受け、その受けた変調出力(波形WV1)の包絡線を検波し、式(2)中の振幅A(t)からなる振幅信号を発生してパルス幅変調器8へ出力する。
その後、通信装置10Aは、通信装置10と同じ動作によって出力信号(波形WV7)を出力する。
このように、通信装置10Aは、送信すべき変調出力信号を定振幅化した定振幅高周波信号(波形WV2)を、送信すべき変調出力信号の振幅に比例したデューティー比を有する論理パルス(波形WV4)によって断続して増幅し、帯域通過フィルタ6を通すことによって振幅変調を行う。その結果、送信出力の振幅変動は、論理パルスのデューティー比によって高精度に制御され、負帰還無し、あるいは少ない帰還率の負帰還により、直線性が良好な振幅変調がなされる。
従って、この発明によれば、出力信号(送信出力)の電力効率を高くでき、かつ、出力信号(送信出力)の歪みを低減できる。
また、スイッチング手段5が電力増幅回路52を含む場合には、所要の出力電力まで増幅する高周波増幅回路4および電力増幅回路52は、定振幅高周波信号(波形WV2)および定振幅高周波信号(波形WV2)を断続したバースト状の定振幅信号(波形WV5)を増幅するので、電力効率が高いC級、F級などの飽和増幅回路やD級と呼ばれるスイッチング増幅回路を高周波増幅回路4および電力増幅回路52に用いることができる。
従って、この発明によれば、電力効率が高く、しかも低歪で変調精度の高い通信装置を提供できる。
実施の形態2による構成は、アナログ回路で実現する場合に好適である。あるいは、リミタ33および包絡線検波器34の入力を入力端子とすれば、高効率な線形電力増幅器として動作する。
また、実施の形態1と同様に、変調器31、リミタ33、包絡線検波器34、およびパルス幅変調器8は、デジタルシグナルプロセッサと論理ゲート回路によるデジタル信号処理回路によっても実現でき、リミタ33の出力は、矩形波であっても差し支えない。この場合、スイッチング回路51および電力増幅回路52は、論理ゲート回路の出力バッファ等、一般的な汎用デジタル回路で構成でき、製造コストが安価で量産性に富む利点を有するシリコンCMOS論理回路による集積回路のみで通信装置を構成することが可能となる。なお、大出力の場合には、電力増幅回路52は、同様に、図8に示すブリッジ型のスイッチング回路で置き換えることもできる。
その他は、実施の形態1と同じである。
上述した実施の形態1においては、振幅信号発生手段7は、ベースバンド信号(波形WV1)に基づいて、振幅信号(波形WV3)を発生してパルス幅変調器8へ出力し、パルス幅変調器8は、振幅信号(波形WV3)の振幅に比例したオン期間の比率(デューティー比)を有するPWM信号(波形WV4)を発生する。従って、実施の形態1における振幅信号発生手段7およびパルス幅変調器8は、変調出力信号(ベースバンド信号)の振幅に比例したオン期間の比率(デューティー比)を有する論理パルス信号(=PWM信号)を出力する「パルス出力手段」を構成する。そして、パルス幅変調器8は、「パルス発生手段」を構成する。
また、上述した実施の形態2においては、包絡線検波器34は、変調出力(波形WV1)の振幅からなる包絡線を検波し、その検波した包絡線からなる振幅信号(波形WV3)をパルス幅変調器8へ出力し、パルス幅変調器8は、振幅信号(波形WV3)の振幅に比例したオン期間の比率(デューティー比)を有するPWM信号(波形WV4)を発生する。従って、実施の形態2における包絡線検波器34およびパルス幅変調器8は、変調出力信号(ベースバンド信号)の振幅に比例したオン期間の比率(デューティー比)を有する論理パルス信号(=PWM信号)を出力する「パルス出力手段」を構成する。そして、包絡線検波器34は、「振幅信号発生手段」を構成し、パルス幅変調器8は、「パルス発生手段」を構成する。
更に、通信装置10,10Aは、無線によって信号を送信するものに限らず、有線によって信号を送信するものであってもよい。
上述したように、この発明によれば、定振幅化した高周波信号を、送信すべき変調出力信号の振幅に比例したデューティー比を有する論理パルスによって断続して増幅し、帯域通過フィルタを通すことによって振幅変調を行うので、送信出力の振幅変動は同論理パルスのデューティー比によって高精度に制御され、振幅を零付近に絞った場合でも直線性が良好な振幅変調がなされる。また、電力増幅回路は、定振幅高周波信号および同信号を断続したバースト状の定振幅信号を増幅するので、電力効率が高いC級、F級などの飽和増幅回路やD級と呼ばれるスイッチング増幅回路を用いることができ、電力効率が高く、しかも低歪で高変調精度が得られる等、数々の優れた特長を有する通信装置を提供できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、電力効率が高く、かつ、歪みを低減可能な通信装置に適用される。
この発明の実施の形態1による通信装置のブロック図である。 図1に示す通信装置における信号のタイミングチャートである。 出力すべきベースバンド信号I(t)およびQ(t)のI−Q平面上の軌跡の一例と、その軌跡に対応したスイッチング手段5の出力信号の同相および直交成分の軌跡を示す図である。 図3に示す状態におけるIo(t),Qo(t)の時間波形およびI(t),Q(t)の時間波形を示す図である。 PAM信号のスペクトラム図である。 図1に示すスイッチング手段の出力スペクトラムを示す図である。 図1に示すスイッチング手段の一例を示す構成図である。 図1に示す電力増幅回路の一例を示す構成図である。 この発明の実施の形態2による通信装置のブロック図である。 従来の技術による無線送信装置のブロック図である。 PWM信号のスペクトラム図である。 図10に示す無線送信装置における信号のタイミングチャートである。
符号の説明
1 ベースバンド信号発生器、2 定振幅位相変調器、3,32 局部発振器、4,204 高周波増幅回路、5 スイッチング手段、6 帯域通過フィルタ、7 振幅信号発生手段、8,2071 パルス幅変調器、10,10A 通信装置、51 スイッチング回路、52,205 電力増幅回路、11,12,14,15 軌跡、13 円、16,18,208 基本波成分、17,19,209 歪み成分、31,201 変調器、33,202 リミタ、34,206 包絡線検波器、200 無線送信装置、207 振幅変調信号増幅回路、2072 低域通過フィルタ。

Claims (8)

  1. 変調出力信号の振幅に比例したデューティー比を有する論理パルス信号を出力するパルス出力手段と、
    前記変調出力信号に基づいて定振幅高周波信号を出力する定振幅信号発生手段と、
    前記定振幅高周波信号を前記論理パルス信号によって断続するスイッチング手段と、
    前記スイッチング手段によって断続された定振幅高周波信号を濾波し、その濾波した信号を送信信号として出力する帯域通過フィルタとを備える通信装置。
  2. 前記スイッチング手段は、出力を所要の送信電力まで増幅する電力増幅回路を含み、前記電力増幅回路の電源回路、または前記電力増幅回路を構成する能動素子の接地側電極回路、または前記電力増幅回路のバイアス回路が前記論理パルス信号によって断続されることによって前記定振幅高周波信号を前記論理パルス信号によって断続する、請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記スイッチング手段は、
    前記定振幅高周波信号と前記論理パルス信号との論理演算出力を出力する論理スイッチング回路と、
    前記論理演算出力を増幅するD級増幅回路とを含む、請求項1に記載の通信装置。
  4. 前記パルス出力手段は、パルス幅変調により前記論理パルス信号を出力する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の通信装置。
  5. 前記パルス出力手段は、パルス密度変調により前記論理パルス信号を出力する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の通信装置。
  6. 前記定振幅信号発生手段は、前記変調出力信号の位相変動に応じて搬送波を位相変調した信号を出力する、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の通信装置。
  7. 前記パルス出力手段は、
    前記変調出力信号の振幅に比例した振幅信号を出力する振幅信号発生手段と、
    前記振幅信号に比例したデューティー比を有する前記論理パルス信号を発生するパルス発生手段とを含む、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の通信装置。
  8. 前記定振幅信号発生手段は、変調された高周波信号を振幅制限して前記定振幅高周波信号を出力し、
    前記振幅信号発生手段は、前記変調された高周波信号の包絡線を検出して前記振幅信号を出力する、請求項7に記載の通信装置。
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