JP6334435B2 - エレベータ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、時刻を指定した呼び登録が可能なエレベータ装置に関する。
近年、利用者の利便性向上のため、携帯端末装置をエレベータの呼び登録に活用する方法が提案されている。
本技術分野の背景技術として、国際公開第2011/110748号パンフレット(特許文献1)がある。この公報には、携帯端末装置が呼び登録のために使用され、呼び登録端末装置が建物内の所望の位置に配置されると、エレベーターシステムの制御に用いられる制御パラメータの値が呼び登録端末装置の位置に依存する値に設定されるようにし、場所に依存したパラメータに基づいて割当て号機を決定するようにしたエレベータ装置が示されている。
国際公開第2011/110748号パンフレット
しかしながら、特許文献1に記載されたエレベータ装置は、乗場近くにある携帯端末装置を呼び登録のために付加することを述べているが、例えば、少し先の時刻指定で呼び登録を行うことについて開示していない。時刻指定の呼び登録を行う場合、当初に割当てられた号機が運行状況によって指定時刻に合わせることが難しくなることがある。この場合、指定時刻を優先させようとして望ましい号機を再割当てすると、時刻指定の利用者が混乱することが考えられる。
そこで、本発明は、時刻指定呼びに対して号機の仮割当てまたは最終割当てを行った場合でも、利用者に混乱を生じさせることがないようにしたエレベータ装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、登録装置から乗車予定時刻である指定時刻としての時刻情報と移動先である移動階情報を含む時刻指定呼びに応じて、前記指定時刻で乗車階床に到着するように号機割当てを行う呼び割当て部と、前記時刻指定呼びに応じて号機が割当てられた事を前記登録装置に送信する報知部と、前記時刻情報に基づく指定時刻と前記割当てられた号機の到着予測時間とを継続して監視し、前記指定時刻の第1の所定時間前の時点で、前記呼び割当て部による前記割当てられた号機の変更の要否を判定し、前記割当てられた号機の乗車階床の到着予測時間が前記指定時刻の所定範囲内でなくて変更が必要な場合に前記呼び割当て部に再割り当てが必要な旨の信号を出力する継続監視部を備え、前記呼び割当部は前記継続監視部からの信号に応じて、前記乗車階床の到着予測時間が前記指定時刻により近い他の号機の再割り当てを行い、前記報知部は、割当てられている号機の通知を前記登録装置に対して行う。
本発明のエレベータ装置によれば、時刻指定呼びに対して割当号機変更を行った場合でも、利用者の混乱を緩和する。
本発明の一実施例によるエレベータ装置の構成を示すブロック構成図である。 図1に示したエレベータ装置の時刻指定呼びが登録されてから最終的な割当て号機が報知されるまでの処理を示すフローチャートである。 図1に示したエレベータ装置の時刻指定呼び登録装置における時刻指定呼びの登録画面の正面図の一例である。 図1に示したエレベータ装置の時刻指定呼び登録装置における時刻指定呼び受付後の割当て号機案内画面の正面図の一例である。 図1に示したエレベータ装置の時刻指定呼び登録装置において、最終的に割当てられた号機が変更された場合における案内画面の正面図の一例である。 図1に示したエレベータ装置の時刻指定呼び登録装置において、最終的に割当てられた号機が変更されない場合における案内画面の正面図の一例である。 本発明の他の実施例におけるエレベータ装置の時刻指定呼びが登録されてから最終的な割当て号機が報知されるまでの処理を示すフローチャートである。 図7の報知処理における時刻指定呼び登録装置における登録画面の正面図一例である。 図7の報知処理における時刻指定呼び登録装置における時刻指定呼び受付後の案内画面の正面図の一例である。 本発明の他の実施例によるエレベータ装置の構成を示すブロック構成図である。 図10に示したエレベータ装置の時刻指定呼びが登録されてから最終的な割当て号機が報知されるまでの処理を示すフローチャートである。 図10に示したエレベータ装置の時刻指定呼び登録装置におけるキャンセル時の受信画面の正面図の一例である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施例によるエレベータ装置の要部を示すブロック構成図である。
本エレベータ装置は、複数台のエレベータ号機を群管理制御装置1によって制御している。群管理制御装置1には、各エレベータ号機2A、2B、2Cをそれぞれ制御している号機制御装置3A、3B、3Cと、ロビー階の乗り場に設置された行先階検出装置4と、他の階に設置された乗場呼び装置5A、5Bが接続されている。
群管理制御装置1は、ホール・かご情報管理部101と、到着予測時間演算部102と、時刻指定呼び管理部103と、呼び割当て部104と、継続監視部105と、時刻指定呼び報知装置106と、を有している。ホール・かご情報管理部101は、機制御装置3A、3B、3C、行先階検出装置4、乗場呼び装置5A,5Bなどからの各種信号を取り込む。到着予測時間演算部102はホール・かご情報管理部101で取得したかご位置や乗場呼び、乗場行先階呼び、かご呼びなどの各種信号に基づいて各階の到着予測時間を演算する。時刻指定呼び管理部103は、時刻指定呼び登録装置6から受けた時刻指定呼びを管理する。呼び割当て部104は、各種の呼びに対して望ましい号機を割当てて対応する号機制御装置3A、3B、3Cへ指令を与える、または時刻指定呼び管理部にて管理される時刻指定呼びに対して仮割当て号機を決定する。継続監視部105は、呼び割当て部104での時刻指定呼びに対する仮割当て後も時刻指定呼び登録装置6からの指定時刻と到着予測時間とを継続して監視し、かつ、両者の間に差が生じた場合に呼び割当て部104で割当てられた号機を変更するように変更信号を通知する。時刻指定呼び報知装置106は、時刻指定呼び登録装置6からの時刻指定呼びに関連して時刻指定呼び登録装置6へ仮割当てや最終割当てなどの通知を行う。
時刻指定呼び登録装置6は、時刻を指定してエレベータを利用する時刻指定呼び機能を付加した携帯型端末装置または時刻指定呼び機能を有する携帯型専用端末装置などである。
また、時刻指定呼びは、時刻情報と移動階情報を含んでおり、時刻情報は、乗車を希望する時刻と現在時刻との差分を時刻情報としても良いし、希望する時刻を単純に時刻情報としても良い。また、この時刻情報は、現在時刻から所定の時間内に限定するようにしても良い。移動階情報は、その目的とする移動階の情報でも良いし、移動階の存在する方向の情報でも良い。さらに、移動階情報には、エレベータに乗りこみたい階床を含んでも良い。これは時刻指定呼び登録装置6から利用者が指定するか、時刻指定呼び登録装置6の備える位置特定装置により利用者が現在いる階床を特定し、現在いる階床をレベータに乗りこみたい階床として予約することとしても良い。特別エレベータに乗りこみたい階を時刻指定呼び登録装置6から送信しない場合、例えばロビー階などの特定の階床からエレベータに乗りこみたいものとして扱っても良い。
また、行先階検出装置4は、乗り場設置の行先階登録装置やセンサー、利用者の携帯端末、カードリーダーなどの、乗車前に利用者の行先階を検出する装置である。
図2は、上述したエレベータ装置における時刻指定呼び登録処理を示すフローチャートである。
時刻指定呼び管理部103は、時刻指定呼び登録装置6からの時刻指定信号を監視している(ステップS1)。時刻指定呼び管理部103は、時刻指定呼び登録装置6からの時刻指定信号を受信した場合、呼び割当て部104へ時刻指定信号を送信し、呼び割当て部104では指定された時刻に適切な号機を、到着予測時間演算部102により演算される各号機・各階・各方向の到着予測時間と、及びホール・かご情報管理部101にて管理される呼び情報やかご位置情報等に基づいて仮割当てする(ステップS2)。適切な号機が無い場合は、指定時刻以後で最も早く到着するかごに仮割当てしても良い。その後、時刻指定呼び報知装置106は仮割当てされた号機などの情報を時刻指定呼び登録装置6へ送信する。
このとき、時刻指定呼び登録装置6を使用して時刻指定呼びを行う利用者は、予め設定されている図3に示した登録画面を使用して、「3分後に乗車して、1階へ行きたい」など、少なくとも時刻情報と移動階または移動方向が含まれる情報を入力して送信する。呼び割当て部104での仮割当て後、時刻指定呼び報知装置106は、時刻指定呼び登録装置6へ仮割当ての結果を送信する。これを受信した時刻指定呼び登録装置6には、図4に示した受信画面のように「3分後にC号機に乗車して下さい」という通知が表示される。指定時刻に適したかごがなく、指定時刻以後で最も早く到着するかごに割当てを行った場合は、仮割当てした号機の到着予測時刻を指定時刻と見なして以後の案内及び処理を実施しても良い。例えば、図4の表示に対して、「3分半後にD号機に乗車して下さい」などとしても良い。
その後、継続監視部105は、呼び割当て部104での割当て後も時刻指定呼び管理部103にて管理している時刻指定呼びと運行状況を継続して監視し、指定された時刻の所定時間前になった否かを監視する(ステップS3)。指定された時刻の所定時間前になっていない場合、継続監視部105は、指定された時刻が、仮割当てされた号機の到着予測時刻と、同号機の到着予測時刻+αの範囲内となるか否かをチェックする(ステップS4)。ここで、αは戸開完了後に戸閉を開始するまでの時間であり、上記条件を満たすことは、指定時刻に仮割当てされた号機が戸開中であることを意味する。上記条件を満たす場合はステップS3へ戻る。上記条件を満たさない場合、例えば、仮割当てされた号機に新たに割当てられた別の乗場呼び及び行先階呼びや、割当て済みの乗場呼びに応答後に新たに登録されたかご呼びにより、かごの到着予測時間が変化することにより、上記条件を満たさない場合は継続監視部105がで呼び割当て部104に信号を送り、この信号を受けた呼び割当て部104は、指定された時刻に適したかごを再度割当てる(ステップS5)。
この割当て調整処理は、ステップS3において指定された時刻の所定時間前、つまり予め設定した限度時限に達するまで繰り返して行い、指定時刻に最も適した号機を割当てるように継続監視する。
その結果、ステップS3における指定時刻の所定時間前の時点で、時刻指定呼び報知部106は、最終的に割当てられた号機についての通知を時刻指定呼び登録装置6に対して行う(ステップS6)。
その後、継続監視部105及び時刻指定呼び管理部103は、終了した時刻指定呼びを消去する(ステップS7)。このとき、最終的に割当てられた号機が変更されていた場合、時刻指定呼び登録装置6には、図5に示した受信画面のように「C号機からA号機に変更になりました」という旨の通知が表示される。また最終的に割当てられた号機に変更が生じていない場合、時刻指定呼び登録装置6には、図6に示した受信画面のように仮割当てと同様に「C号機に乗車して下さい」という通知が表示される。
ここでは、携帯端末装置を時刻指定呼び登録装置6として使用しているが、図1に示した乗場に設置された行先階検出装置4や乗場呼び装置5A、5Bに同様の機能を付加して時刻指定呼び登録装置6として使用しても良い。この場合も、一度、利用者が行先階検出装置4や乗場呼び装置5A、5Bを使用して時刻指定呼び登録を行い、仮割当ての号機を時刻指定呼び報知部106から行先階検出装置4の表示画面や乗場呼び装置5A、5Bの既近傍に設けた図示しない報知手段に通知し、これを利用者が確認し、その後に利用者が乗場を離れ、指定時刻に再び乗場に戻ってきて割当てられた号機を利用することができる。
しかし、仮割当て後に号機が変更された場合、変更した時点で行先階検出装置4の表示画面や乗場呼び装置5A、5Bの既近傍に設けた報知手段に報知しても利用者が知ることはできないので、変更が生じた場合に備えて利用者に、指定時刻の少し前に行先階検出装置4の表示画面や乗場呼び装置5A、5Bの既近傍に設けた報知手段を確認するように促すことができる。変更がある場合は、継続監視部105によって時刻指定呼び報知部106から行先階検出装置4の表示画面や乗場呼び装置5A、5Bの既近傍に設けた報知手段に最終割当て結果を表示させたり、継続監視部105によって時刻指定呼び報知部106から仮割当てされた号機近傍の表示板や音声出力によって通知するようにしても良い。また、行先階検出装置や乗場呼び登録装置により時刻指定呼びを登録する場合のみ仮割当て号機を変更せず、戸開放時間の調整などにより、必ず指定時刻以後に出発するようにしても良い。
このようなエレベータ装置によれば、時刻指定の予約を行うことができ、また、仮割当てや最終的な割当ての結果を時刻指定呼び登録装置6や行先階検出装置4で受け取って利用者が目視などによって確認することができるので、混乱を生じさせることがない。
また、時刻指定呼び登録装置6として携帯端末装置を使用すると、利用者が乗場まで出向いて行先階検出装置4を操作して時刻指定で予約を行う必要がなくなり、乗場から離れた場所から時刻指定の予約を行うことができる。また、仮割当ての結果を時刻指定呼び登録装置9で受け取って利用者が目視などによって確認することができるので、混乱を生じさせることがない。
しかも、その後のエレベータ装置の運行状況により、仮割当てに変更が生じた場合、時刻指定呼び登録装置6に変更内容が通知されてくるので、利用者は号機などの変更結果を確実に知ることができる。
図7は、本発明の他の実施例によるエレベータ装置における時刻指定呼び登録処理を示すフローチャートである。本実施例は、図2に示したフローチャートのステップS2及びステップ6を、それぞれステップS8及びステップ9へ変更したものであり、図2に示したフローチャートとの同等物には同一符号を付けている。
時刻指定呼び管理部103は、ステップS1で時刻指定呼び登録装置6からの時刻指定呼び信号を監視している。呼び割当て部時刻指定呼び管理部103は、で時刻された指定呼び登録装置6からの時刻指定呼び信号を受信した場合、先の実施例の場合のように呼び割当て部104へ時刻指定呼び信号を送信し、呼び割当て部104では指定された時刻に適切な号機を仮割当てする。その後、時刻指定呼び報知装置106は時刻指定呼びを受け付けた旨を時刻指定呼び登録装置6へ送信する(ステップS8)。このとき、時刻指定呼び登録装置6を使用して時刻指定呼びを行う利用者は、予め設定されている登録画面を使用して、図8に示すように「3分後に下方向へ移動したい」など、少なくとも時刻情報と移動方向または移動階が含まれる情報を入力して送信する。呼び割当て部104での仮割当て後、時刻指定呼び報知装置106は、時刻指定呼び登録装置6へ時刻指定呼びが受け付けられた旨のメッセージを送信する。このメッセージを受信した時刻指定呼び登録装置6には、図9に示すように受信画面のように「3分後までに乗場にお越し下さい」という表示を行う。そこで、利用者は、実際の号機の割当て通知はないものの、時刻指定呼び登録装置6を使用しての時刻指定呼びが群管理制御装置1によって受理されたことを確認することができる。
その後、指定された時刻の所定時間前に達するまでは先の実施例の場合と同様のステップS3〜ステップS5の処理が実施され、指定された時刻の所定時間前に達したときに、ステップS9にて、呼び割当て部104は、仮割当て呼びを本割当て呼びに変更し、時刻指定呼び報知装置106は、時刻指定呼び登録装置6へ割当て号機を報知する。次いで、継続監視部105及び時刻指定呼び管理部103は、ステップS7で終了した時刻指定呼びを消去する
このように時刻指定呼びが登録された時点では、時刻指定呼びを受け付けた旨のみを表示し割当号機を表示させず、指定時刻の予め定めた所定時間前に達したときに初めて割当て号機を案内することにより、案内号機の変更による利用者の混乱を防止することができる。
図10は、本発明の他の実施例によるエレベータ装置の要部を示すブロック構成図である。図1に示した先の実施例との同等物には同一符号を付けて詳細な説明を省略し、相違する部分について説明する。
本実施例は、利用者が所持する時刻指定呼び登録装置6によって時刻指定呼びがあった場合、利用者の所持する端末の位置情報取得システムなどを使用して時刻指定呼び登録装置6の現在位置情報を取得して演算処理を行い、乗り遅れる状況と判定された場合、時刻指定呼び登録装置6による時刻指定呼びをキャンセルできるようにしたものである。
群管理制御装置1には、受信部107と、呼び割当て取り消し部108と、位置検出部109と、演算検出部110とが追加されている。
受信部107は、時刻指定呼び登録装置6からの時刻指定呼び信号を受信する。呼び割当て取り消し部108は、受信部107が時刻指定呼び信号を受信したとき作動を開始して、キャンセル条件が成立したときに、時刻指定呼び管理部103および呼び割当て部104で現在行っている時刻指定呼び登録装置6からの時刻指定呼び信号に基づく処理をキャンセルする。位置検出部109は、受信部107を通して時刻指定呼び管理部103で受けた時刻指定呼び信号に基づいて位置情報取得システムなどを使用して時刻指定呼び登録装置6の現在位置を捕捉する。演算検出部110は、位置検出部109によって捕捉した時刻指定呼び登録装置6の現在位置情報を使用して利用者の予測到着時間と仮割当てされた号機の基準階への到着予測時間とを比較し、利用者が乗車できるかどうかを判定し、その判定結果に基づいて時刻指定呼び登録装置9へ通知内容を決定する。
上述した呼び割当て取り消し部108と、位置検出部109と、演算検出部110などによって、時刻指定呼び登録装置6の現在位置情報を取得して指定時刻までに乗場に到達できるかどうかの判定処理を行い、指定時刻に利用者が乗場に到着できない状況と判定された場合、時刻指定呼び登録装置6による時刻指定呼びをキャンセルする時刻指定呼びキャンセル部を構成している。
図11は、上述したエレベータ装置における時刻指定呼び登録処理を示すフローチャートである。
受信部107は、ステップS1で時刻指定呼び登録装置6からの時刻指定呼び信号を監視しており、ステップS2で時刻指定呼び信号を受信した場合、受信信号を呼び割当て取り消し部108と時刻指定呼び管理部103とに与える。時刻指定呼び管理部103は、呼び割当て部104へ信号を送信し、呼び割当て部104では適切な号機を仮割当てし、時刻指定呼び報知装置106は仮割当てされた号機などの情報を時刻指定呼び登録装置6へ送信する。
このとき、時刻指定呼び登録装置6を使用して時刻指定呼びを行う利用者は、先の実施例の場合と同様に予め設定されている図3に示した登録画面を使用して、「3分後に乗車して、1階へ行きたい」など、少なくとも時刻情報と移動階または移動方向が含まれる情報を入力して送信する。呼び割当て部104での仮割当て後、時刻指定呼び報知装置106は、時刻指定呼び登録装置6へ仮割当ての結果を送信する。これを受信した時刻指定呼び登録装置6には、図4に示した受信画面のように「3分後にC号機に乗車して下さい」という通知が表示される。
次いで、ステップS3において、指定された時刻の所定時間前になったか否かをチェックし、なっていない場合は時刻指定呼びキャンセル部によるS10から15の処理が行われ、所定時間前になったときに、時刻指定呼びキャンセル部により割当てが取り消されていない場合は、先の実施例のように、ステップS6において、仮割当てが本割当てとなり、本割当て号機が最終報知され、ステップS7において、時刻指定呼びが消去される。位置検出部109は、ステップS10で時刻指定呼び登録装置6の現在位置を捕捉する。位置情報取得システムでは、ビル内のいたる所に小さなタグを設置しており、これらの各タグと時刻指定呼び登録装置6との間での通信を利用して位置情報を取得する。演算検出部110は、位置検出部109にて検出された利用者の位置に基づく利用者の乗場への予測到着時刻と、時刻指定呼びに登録装置6により指定された時刻との比較に基づいて、ステップS11で指定時刻に利用者が余裕を持って乗場へ到着できるか否かを判定する。余裕がないと判定される場合、時刻指定呼び報知部106はS12にて時刻指定呼び登録装置6へ、乗場への移動を促す旨を報知してS13へ進み、余裕があると判定される場合はS3へ戻る。
演算検出部110は、位置検出部109にステップS10にて検出された利用者の位置に基づく、利用者の乗場への予測到着時刻と、時刻指定呼びにより指定された時刻との比較に基づいて、ステップS13にて指定された時刻に利用者が間に合うか否かを判定し、間に合う場合はステップS3へ戻り、間に合わない場合はステップS14へ進む。
時刻指定呼び報知部106は、指定された時刻に利用者が間に合わない場合において、ステップS14にて時刻指定呼び登録端末6へ割当てを取り消す旨を報知し、呼び割当て取り消し部108は、ステップS15にて、仮割当てを取り消し、時刻指定呼び管理部103は時刻指定呼びを消去する。時刻指定呼び報知部106から時刻指定呼び登録装置6への通知は、例えば、図12に示す取り消し受信画面Eのように「C号機のご利用を取り消しました」というものである。
上述したように演算検出部110は、種々のタイミングで演算処理を行う構成を採用することができる。例えば、時刻指定呼び登録装置6からの時刻指定呼び信号を受信したタイミングで、指定時刻が妥当なものかどうかを演算したり、図11で説明したような所定のタイミングで現在位置情報を取得して仮割当てされた号機まで指定時刻内に到着できるかどうかを演算したりすることができる。
本実施例の時刻指定呼びキャンセル部は、iBeacon(商標登録)などの、利用者の所持する端末の位置情報取得システムなどを使用して時刻指定呼び登録装置6の現在位置情報を取得する位置検出部109と、この現在位置情報を使用して利用者が乗場へ到着すると思われる予測到着時間と、割当てられた号機の乗場への到着予測時間とを比較し、利用者が乗車できるかどうかを判定する演算検出部110とを設けている。しかし、時刻指定呼びキャンセル部の構成はこれに限定されない。例えば、位置情報取得システムなどを使用して予め設定した検出地点を時刻指定呼び登録装置6が通過したことを検出する位置検出部109を構成し、指定時刻に対して予め設定した時間前に上述の検出地点を時刻指定呼び登録装置6が通過しなかったとき、指定時刻に利用者が乗り場に到着できない状況と判定して時刻指定呼び登録装置6による時刻指定呼びをキャンセルする時刻指定呼びキャンセル部としても良い。
このようなエレベータ装置によれば、利用者が乗場まで出向いて行先階検出装置4や乗場呼び装置5A、5Bを操作して時刻指定で予約を行う必要がなくなり、乗場から離れた場所から時刻指定呼び登録装置6を使用して時刻指定呼びの予約を行うことができる。しかし、この利用によって、指定時刻までに乗場に到達できない状況が生じる可能性があるが、時刻指定呼びキャンセル部によって不必要な時刻指定呼びをキャンセルすることができ、混乱を生じさせる状況を排除して円滑なサービスを提供することができる。
また、時刻指定呼びキャンセル部によるキャンセル通知を時刻指定呼び登録装置6へ送信しているため、受け取って利用者が目視などによって確認することができる。
尚、本発明は、上述した実施例に限定するものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上述した実施例は本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定するものではない。上述したように時刻指定呼び登録装置6は携帯端末装置であっても良いし、行先階登録装置4や乗場呼び装置5A、5Bに同様の機能を付加して構成したものであっても良い。またある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることが可能である。
1 群管理制御装置
101 ホール・かご情報管理部
102 到着予測時間演算部
103 時刻指定呼び管理部
104 呼び割当て部
105 継続監視部
106 時刻指定呼び報知部
107 受信部
108 呼び割当て取り消し部
109 位置検出部
110 演算検出部
2A〜2C かご
3A〜3C 号機制御装置
4 行先階検出装置
5A、5B 乗場呼び装置
6 時刻指定呼び登録装置

Claims (7)

  1. 登録装置から乗車予定時刻である指定時刻としての時刻情報と移動先である移動階情報を含む時刻指定呼びに応じて、前記指定時刻で乗車階床に到着するように号機割当てを行う呼び割当て部と、
    前記時刻指定呼びに応じて号機が割当てられた事を前記登録装置に送信する報知部と、
    前記時刻情報に基づく指定時刻と前記割当てられた号機の到着予測時間とを継続して監視し、前記指定時刻の第1の所定時間前の時点で、前記呼び割当て部による前記割当てられた号機の変更の要否を判定し、前記割当てられた号機の乗車階床の到着予測時間が前記指定時刻の所定範囲内でなくて変更が必要な場合に前記呼び割当て部に再割り当てが必要な旨の信号を出力する継続監視部を備え、
    前記呼び割当部は前記継続監視部からの信号に応じて、前記乗車階床の到着予測時間が前記指定時刻により近い他の号機の再割り当てを行い、
    前記報知部は、割当てられている号機の通知を前記登録装置に対して行う、
    ことを特徴とするエレベータ装置。
  2. 請求項1記載のエレベータ装置であって、
    前記継続監視部は、前記割当てられた号機の到着予測時刻に第2の所定時間を加えた時刻が前記指定時刻を過ぎるまで前記時刻情報に基づく指定時刻と前記割当てられた号機の到着予測時間とを継続して監視する、
    ことを特徴とするエレベータ装置。
  3. 請求項2記載のエレベータ装置であって、
    前記報知部は、前記時刻指定呼びに応じて号機が割当てられた事を前記登録装置に報知するために割り当てられた号機を前記登録装置に送信する、
    ことを特徴とするエレベータ装置。
  4. 請求項2記載のエレベータ装置であって、
    前記報知部は、前記時刻指定呼びに応じて号機が割当てられた事を前記登録装置に報知するために、割り当てられた号機の情報は送らず、利用者が指定した時刻にエレベータ乗り場に来るよう促す情報を前記登録装置に送信する、ことを特徴とするエレベータ装置。
  5. 前記報知部は、前記登録装置の現在位置情報を取得して指定時刻までに時間的な余裕を持って乗場に到達できるかどうかの演算処理を行い、指定時刻に利用者が時間的な余裕を持って乗場に到着できないと判定された場合、前記登録装置に対して、乗り場への移動を促す旨を送信することを特徴とする請求項1から2いずれかに記載のエレベータ装置。
  6. 前記登録装置の現在位置情報を取得して指定時刻までに乗場に到達できるかどうかの演算処理を行い、指定時刻に利用者が乗場に到着できない状況と判定された場合、前記登録装置による時刻指定呼びをキャンセルする呼びキャンセル部を設けたことを特徴とする請求項1から2いずれかに記載のエレベータ装置。
  7. 前記登録装置は、携帯端末装置であることを特徴とする請求項1から3に記載のエレベータ装置。
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