JP6332587B2 - 回転軸支持装置、リニアアクチュエータ - Google Patents
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Description
しかし、リニアアクチュエータは、簡素な構造であるため、低価格化が進展していないという問題がある。
本発明に係るリニアアクチュエータは、回転軸支持装置の構造の簡素化等により、低価格化を図ることができる。
図1は、本発明の第一実施形態に係るリニアアクチュエータ1を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
図2は、リニアアクチュエータ1の断面図であって、(a)は図1のIIa−IIa断面、(b)は図1のIIb−IIb断面である。
X方向のうち、軸端カバー40側を+X方向、回転モータ61側を−X方向とする。
Y方向のうち、リニアアクチュエータ1を軸端カバー40側から見て右方側を+Y方向、左方側を−Y方向とする。
Z方向のうち、上方側を+Z方向、下方側を−Z方向とする。
リニアアクチュエータ1は、ねじ軸部10、ベース20、移動テーブル25、第一軸支部30、第二軸支部50及び回転駆動部60等を備える。
ねじ軸部10のねじ軸11と第一軸支部30とから構成される装置をねじ軸支持装置(回転軸支持装置)2と呼ぶ。
ねじ軸部10は、いわゆるボールねじであって、ねじ軸11、シャフトホルダ12、ナット部13及び複数のボール18を備える。
ねじ溝は、後述するボール18が転走する転動体転走面となる。
シャフトホルダ12は、軸受嵌合部12A、カップリング連結部12B及びフランジ12Cが一体的に形成された部材である。
軸受嵌合部12Aは、後述するアンギュラベアリング55とベアリングナット57が嵌め合わされる。軸受嵌合部12Aの外径は、ねじ軸11の外径よりも大きく形成される。
軸受嵌合部12Aの外周面のうち、+X方向側には、アンギュラベアリング55の内輪が嵌合する。軸受嵌合部12Aの外周面のうち、−X方向側には、ねじが形成される。このねじには、ベアリングナット57が螺合する。
カップリング連結部12Bは、軸受嵌合部12Aの−X方向に配置される。軸受嵌合部12Aの外径は、軸受嵌合部12Aの外径よりも小さく形成される。軸受嵌合部12Aの外周面には、後述するカップリング62が嵌め合わされて固定される。
フランジ12Cは、軸受嵌合部12Aの+X方向に配置される。フランジ12Cは、軸受嵌合部12Aに嵌合したアンギュラベアリング55の内輪の側面に当接する。フランジ12Cとベアリングナット57により、所定の圧力(与圧)でアンギュラベアリング55の内輪が挟持される。
ねじ軸11のねじ溝とナット14のねじ溝とにより形成される空間(転動体転走路、不図示)には、複数のボール18が配置される。
エンドキャップ15及びカラー16の内部には、転動体転走路と転動体戻り通路に連通する転動体方向転換路19(図2(b)参照)がそれぞれ形成される。
ベース20の上面20aうち、X方向の両端には、ねじ軸11を支持する第一軸支部30と第二軸支部50が固定される。
ベース20の下面20bには、リニアアクチュエータ1を床面等に取り付けるために用いる複数のタップ穴20pが設けられる。
側部カバー22は、細長い略平板形の部材であって、アルミニウムを押出成形して形成される。側部カバー22は、その端部が、第一軸支部30と第二軸支部50のY方向の側面にそれぞれ固定される。
上部カバー23は、細長い薄平板形の部材であって、ステンレス鋼により形成される。上部カバー23は、その端部が、第一軸支部30と第二軸支部50の+Z方向の側面(上面)にそれぞれ固定される。
移動テーブル25は、スライダ26とテーブル27等を備える。
テーブル27は、ナット14の外周面に嵌合してナット14を収容するナット収容孔27hを有する。
テーブル27の上面の一部は、平坦に形成されて、他の部材を取り付けるために用いる複数のタップ穴27pが設けられる。
テーブルカバー28は、テーブル27の上面に配置されて、テーブル27の上面に摺接する上部カバー23を遮蔽する。
図5は、第一支持部材31を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は正面図、(d)は側面図、(e)はVe-Ve 断面図である。
図6は、軸端カバー40を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は正面図、(d)は側面図、(e)は裏面図である。
第一軸支部30は、第一支持部材31、ラジアルベアリング35及び軸端カバー40等を備える。
第一支持部材31は、主面31a、上面31b、底面31c及び一対の側面31d等を有し、−X方向が開口する略箱形に形成される。
第一収容孔(軸受収容孔)32は、ラジアルベアリング35を保持する部位であり、ラジアルベアリング35の外径とほぼ同一寸法の内径に形成される。第一収容孔32の中心は、ねじ軸11の中心軸(回転軸)に一致する。
二つの位置決め穴33は、第一収容孔32の下方(−Z方向)に配置される。二つの位置決め穴33の内径は、第一収容孔32の内径よりも小さく形成される。
底面31cは、Z方向に垂直な矩形の面であって、主面31aの下縁(−Z方向)に配置される。底面31cは、ベース20の上面20aに密着する。
スナップフィット被係合部34は、側面図において、X方向に延びる矩形に形成される。スナップフィット被係合部34の+X方向には、+X方向及び外側(Y方向)を向く斜面34aが形成される。例えば、右側の側面31dにおいて、斜面34aは、+X方向及び+Y方向を向く。
スナップフィット被係合部34の−X方向には、−X方向を向く被係合面34bが形成される。被係合面34bは、X方向に対してほぼ垂直に形成される。
ラジアルベアリング35は、外輪にフランジ35fを有する。ラジアルベアリング35の外輪は、第一支持部材31の第一収容孔32に嵌合する。フランジ35fが第一支持部材31の主面31aに当接するので、ラジアルベアリング35の−X方向の移動が抑止される。
なお、ラジアルベアリング35の厚みは、第一収容孔32のX方向の長さ(厚み)よりも大きい(厚い)。
軸端カバー40は、本体40A、一対の側壁40B等を有する。
本体40Aは、略正方形に形成され、その裏面40gに軸受当接部42と二つの位置決めボス43が形成される。
一対の側壁40Bは、略矩形に形成され、スナップフィット係合部44がそれぞれ形成される。
位置決めボス43は、軸受当接部42の下方に配置された略円筒形の突部である。この位置決めボス43は、第一支持部材31の位置決め穴33に嵌合する。位置決めボス43にはスリットが設けられて、位置決め穴33に嵌合しやすくするなっている。
スナップフィット係合部44は、一対の可撓部44aと係合部44bとからなる。
一対の可撓部44aは、X方向に延びて、Y方向に撓むことができる。
係合部44bは、Z方向に延びて一対の可撓部44aの先端同士を連結する。係合部44bには、+X方向を向く係合面44cが形成される。係合面44cは、X方向にほぼ垂直に形成される。この係合面44cには、スナップフィット被係合部34の被係合面34bが密着する。
第二軸支部50は、第二支持部材51、アンギュラベアリング55等を備える。
第二支持部材51は、ベース20の上面20aうち、−X方向の端部に固定される。第二支持部材51は、アルミニウム等を切削加工して、略四角筒形に形成される。
第二支持部材51には、X方向に貫通する第二収容孔52が設けられる。第二収容孔52の−X方向には、アンギュラベアリング55の外輪の側面に当接する段差面が形成される。
アンギュラベアリング55の外輪は、第二支持部材51の第二収容孔52に嵌合する。アンギュラベアリング55の外輪は、第二収容孔52の段差面に当接して、+X方向の移動が抑止される。
回転モータ61は、カップリング62を介してシャフトホルダ12のカップリング連結部12Bに連結される。回転モータ61の回転は、カップリング62、シャフトホルダ12を介して、ねじ軸11に伝達される。
アダプタ63の+X方向の端面は、第二支持部材51に連結されつつ、アンギュラベアリング55の外輪の側面に当接する。アダプタ63と第二支持部材51により、アンギュラベアリング55の外輪が挟持される。
アダプタ63の−X方向の端面は、回転モータ61に連結される。アダプタ63の内部にカップリング62が配置される。
モータカバー64は、+X方向に開口を有し、−X方向に底部を有する細長い略四角筒形に形成される。モータカバー64は、その内部に、回転モータ61、カップリング62及びアダプタ63を収容して、遮蔽する。
第一軸支部30の組み立て手順について説明する。
第一軸支部30の組み立てに先立って、ねじ軸部10と第二軸支部50を組み立てておく。つまり、ベース20に対してねじ軸11を固定しておく。
次に、ねじ軸11の第一端部11Aに対してラジアルベアリング35を嵌合する。さらに、ラジアルベアリング35を第一収容孔32に嵌合する。そして、ベース20に対して第一支持部材31を本固定する。
具体的には、第一支持部材31の+X方向に軸端カバー40を配置して、第一支持部材31の主面31aと軸端カバー40の裏面40gを対向させる。
そして、軸端カバー40を第一支持部材31に近づけて、軸端カバー40のスナップフィット係合部44を第一支持部材31のスナップフィット被係合部34に当接させる。
さらに軸端カバー40を第一支持部材31に近づけると、スナップフィット係合部44の係合部44bがスナップフィット被係合部34の斜面34aに乗り上げてY方向に撓む。
係合面44cが+X方向を向き、被係合面34bが−X方向を向くので、スナップフィット係合部44は、スナップフィット被係合部34に対して+X方向に移動できなくなる。また、スナップフィット係合部44が再びY方向に撓むこともできなくなる。
このようにして、スナップフィット係合部44とスナップフィット被係合部34が連結される。したがって、第一支持部材31に対して軸端カバー40が+X方向に移動できなくなる。
二つの位置決めボス43が二つの位置決め穴33に嵌合することにより、軸端カバー40は、第一支持部材31に対してX方向回りに回転(揺動)できなくなる。
軸受当接部42がラジアルベアリング35の外輪に当接等することにより、ラジアルベアリング35は+X方向に移動できなくなる。
ラジアルベアリング35と軸受当接部42の間に僅かな隙間を設けることにより、ねじ軸11の熱伸縮に伴うラジアルベアリング35の僅かな移動は許容している。
このため、軸端カバー40の軸受当接部42によりラジアルベアリング35の+X方向の移動を抑止することにより、ラジアルベアリング35を第一支持部材31で保持することができる。主面31a(第一収容孔32)の厚みがラジアルベアリング35の厚みよりも薄くても、ラジアルベアリング35が第一収容孔32から抜け落ちずに、第一支持部材31に保持される。
ラジアルベアリング35は、ねじ軸11に対して止め輪等を用いることなく取り付けられる。さらに、ねじ軸11の外径(ねじ山)が高い加工精度(嵌め合い交差)を有するように形成される。このため、ラジアルベアリング35がねじ軸11の外周面(ねじ山)に直接嵌合する。したがって、ねじ軸11の第一端部11Aの加工(加工工数)の低減が図られる。
よって、リニアアクチュエータ1は、ねじ軸支持装置2の構造の簡素化等により、低価格化を図ることができる。
第一実施形態と同一の部材には、同一の符号を付して、その説明を省略等する。
図8は、本発明の第二実施形態に係るリニアアクチュエータ101の断面図であって、図1のIIa−IIa断面に相当する断面、
リニアアクチュエータ101は、ねじ軸支持装置2に代えてねじ軸支持装置102を用いる点で、リニアアクチュエータ1とは異なっている。
ねじ軸支持装置(回転軸支持装置)102は、ねじ軸部110のねじ軸111と第一軸支部130とから構成される。
ねじ軸部110は、ねじ軸111、シャフトホルダ12、ナット部13及び複数のボール18を備える。
一方、ねじ軸11の+X方向の第一端部(端部)111Aは、円柱形に切削加工される。第一端部111Aは、ラジアルベアリング135の内輪に嵌合する。
図11は、第一支持部材131を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は正面図、(d)は側面図、(e)はXIe-XIe断面図である。
図12は、軸端カバー140を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は正面図、(d)は側面図、(e)は裏面図である。
第一軸支部130は、第一支持部材131、ラジアルベアリング135及び軸端カバー140等を備える。
第一支持部材131は、主面131a、上面131b、底面131c及び一対の側面131d等を有するブロックに形成される。
第一収容孔(軸受収容孔)132は、ラジアルベアリング135を保持する部位であり、ラジアルベアリング135の外径とほぼ同一寸法の内径に形成される。第一収容孔132の中心は、ねじ軸111の中心軸(回転軸)に一致する。
第一収容孔132の−X方向には、ラジアルベアリング135の内輪の側面に当接する段差面132Vが設けられる。
二つの位置決め穴133は、第一収容孔132の下方(−Z方向)に配置される。二つの位置決め穴133の内径は、第一収容孔132の内径よりも小さく形成される。
底面131cは、第一支持部材31の底面131cに相当する。
一対の側面131dには、スナップフィット被係合部34がそれぞれ形成される。
ラジアルベアリング135は、外輪にフランジを有しない。ラジアルベアリング135の外輪は、第一支持部材131の第一収容孔132に嵌合する。ラジアルベアリング135の外輪が第一収容孔132の段差面132Vに当接するので、ラジアルベアリング135の−X方向の移動が抑止される。
軸端カバー140の裏面40gには、軸受当接部142と二つの位置決めボス43が形成される。軸端カバー140の一対の側壁40Bには、スナップフィット係合部44がそれぞれ形成される。
第一軸支部130の組み立て手順は、第一軸支部30の組み立て手順とほぼ同一である。
次に、ねじ軸111の第一端部111Aに対してラジアルベアリング135を嵌合する。同時に、ラジアルベアリング135を第一収容孔132に嵌合する。そして、ベース20に対して第一支持部材131を本固定する。
具体的には、第一支持部材131の+X方向に軸端カバー140を配置して、第一支持部材131の主面131aと軸端カバー140の裏面140gを対向させる。
そして、軸端カバー140を第一支持部材131に近づけて、軸端カバー140のスナップフィット係合部44を第一支持部材131のスナップフィット被係合部34に当接させる。
さらに軸端カバー140を第一支持部材131に近づけると、スナップフィット係合部44の係合部44bがスナップフィット被係合部34の斜面34aに乗り上げてY方向に撓む。
係合面44cが+X方向を向き、被係合面34bが−X方向を向くので、スナップフィット係合部44は、スナップフィット被係合部34に対して+X方向に移動できなくなる。また、スナップフィット係合部44が再びY方向に撓むこともできなくなる。
このようにして、スナップフィット係合部44とスナップフィット被係合部34が連結される。したがって、第一支持部材131に対して軸端カバー140が+X方向に移動できなくなる。
二つの位置決めボス43が二つの位置決め穴33に嵌合することにより、軸端カバー140は、第一支持部材131に対してX方向回りに回転(揺動)できなくなる。
軸受当接部142がラジアルベアリング135の外輪に当接等することにより、ラジアルベアリング135は+X方向に移動できなくなる。
このため、軸端カバー140の軸受当接部142によりラジアルベアリング135の+X方向の移動を抑止することにより、ラジアルベアリング135を第一支持部材131で保持することができる。
ラジアルベアリング135は、ねじ軸111に対して止め輪等を用いることなく取り付けられる。このため、ねじ軸111の第一端部111Aの加工(加工工数)の低減が図られる。
よって、リニアアクチュエータ101は、ねじ軸支持装置102の構造の簡素化等により、低価格化を図ることができる。
Claims (4)
- 回転軸と、
前記回転軸の端部に嵌合する軸受と、
前記軸受を収容する軸受収容孔を有して前記軸受を保持する支持部材と、
前記支持部材に装着されて前記軸受の側面を覆うと共に、前記軸受の側面に当接することにより前記軸受の前記支持部材に対する移動を抑止できる軸受当接部を有する軸端カバーと、
を備え、
前記軸受当接部と前記軸受との間には、隙間が設けられ、
前記軸受は、フランジ付軸受であり、
前記軸受収容孔は、前記支持部材の主面を貫通し、前記軸受の厚みよりも浅く形成される回転軸支持装置。 - 前記軸端カバーは、前記軸受当接部の周囲に、複数の係合部と複数の位置決めボスを有し、
前記支持部材は、前記軸受収容孔の周囲に、前記複数の係合部に係合する複数の被係合部と前記複数の位置決めボスが嵌合する位置決め穴を有する請求項1に記載の回転軸支持装置。 - 前記回転軸は、ねじ軸であり、
前記ねじ軸の外径は、前記軸受が嵌合可能な精度に形成される請求項1又は2に記載の回転軸支持装置。 - ねじ軸と、
前記ねじ軸に螺合するナットと、
前記ねじ軸の第一端部を回転可能に支持する第一軸支部と、
前記ねじ軸の第二端部を回転可能に支持する第二軸支部と、
前記ねじ軸を回転させる回転駆動部と、
を備えるリニアアクチュエータにおいて、
前記ねじ軸及び前記第一軸支部からなる回転軸支持装置として、請求項1から3のいずれか一項に記載の回転軸支持装置を用いたリニアアクチュエータ。
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