JP6332331B2 - 電子ミラー装置 - Google Patents

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この発明は、CCDカメラ等の撮像手段で取得した路面を含む運転席後方の車外映像を、運転席前方であって運転席より車幅方向の中央寄りに配置された車室内のモニタ等の表示手段に鏡像にて表示する電子ミラー装置に関する。
従来、ドアミラーをCCDカメラ等の撮像手段に代え、当該撮像手段で車両後方を撮影し、この撮影画像を運転席前方のモニタ等の表示手段に鏡像表示する電子ミラー装置が知られている。
間接視界(首を後ろに回して見る視界)の電子ミラー態様として、バックミラーを左右上下に拡大したイメージで表示するのが、ドライバの直感と符合し、認知が早い。
しかし、間接視界映像において、自車両近傍のドライバ死角領域を映すと、路面の流れ(オプティカルフロー)が速いために、そこにドライバの目が引き付けられ(誘目)、周辺他車両の認知が遅れることが分かった。
そこで、本発明者等は最適な電子ミラー装置を提供するために諸種の検討を繰返した。
従来の鏡面ミラーシステムをカメラモニタシステムに代替する場合においても、現行の鏡面ミラーシステムでの可視範囲は画像として見せる必要があるうえ、サイドミラーやルームミラーに対する規制(いわゆるレギュレーション)を満たす必要がある。
以下に規制事項および必要事項を列記する。
イ)ドライバが車両前方を向いている時の自然な姿勢での視認角θ1=86°(図4参照)に、当該ドライバが首を回すことで視認できる左右の誘導視野角θ2=45°(図4参照)を加えた角度176°を直接視界とする時、車両が中高速(40Km/h以上)で走行している場合には、間接視界(直接視界で見えない領域)のうち、ドライバ視点(ドライバアイポイントと同意)の真横方向においては、一車線隣りの路面幅方向中央CL1から外方が見える必要がある。一車線隣りの路面幅方向中央CL1から外方が見えていると、車高の高低に拘らず、当該車線を走行する他車両の有無を視認することができる。
ロ)車両の側面視においては、図5に示すように、ドライバ視点を通る水平線に対して、上方1°、下方3°、合計角θ3=4°の範囲にわたって、車両後方が視認できる必要がある。
ハ)車両の背面視においては、図6に示すように、ドライバ視点を通る水平線に対して、上方1°、下方20°、合計角θ4=21°の範囲にわたって、車両側方が視認できる必要がある。なお、図6の(a)は図4のA−A線矢視図、図6の(b)は図4のB−B線矢視図、図6の(c)は図4のC−C線矢視図であって、図6の(b)(c)においては、図5で示した上方1°の車両後方視認領域が加味されている。
ニ)車両の平面視においては、図4に示すように、ドライバ視点から後方へ4mの位置で、自車両のボディ最外側から1m外側の路面が視認できる必要があると共に、ドライバ視点から後方へ60mの位置では、幅20mにわたって路面が視認できる必要がある。
上述のイ)〜ニ)が規制事項、必要事項であるが、本発明者等は車両走行に関するフィーリング評価をも考察した。
図7は横軸にドライバ視点からの離間距離をとり、縦軸にドライバの視覚にとっての角速度をとったフロントウインドウ下方視界に関するフィーリング評価の特性図(但し、ドライバ視点の高さ1.17m、車速100Km/hのデータ)であって、ドライバ視点からの離間距離が4m以上の場合には、角速度が2.0以下で快適であるが、ドライバ視点からの離間距離が4m未満の場合には、角速度が大となり、ドライバは不快感を覚える。特に、ドライバ視点からの離間距離が1m以内の場合には、角速度が過大となって、ドライバは恐怖を感ずる。
つまり、自車両に近い位置で、後方に流れ去る路面情景は、ドライバに速く感ずる傾向にある。路面情景が速く動くと、ドライバは誘目により、動くものに目が引き付けられ、本来、視認したい周辺他車両に対する認知判断が遅れることになる。
なお、図4,図6は本願発明に至った経緯と、本願発明の不可視領域とを併記したものである。
ところで、特許文献1には、車両の適所に取付けられた第1のテレビカメラと第2のテレビカメラとを設け、第1のテレビカメラが映出した映像を表示する第1の表示装置と、第2のテレビカメラが映出した映像を表示する第2の表示装置とを運転席の前部に設け、第1の表示装置は運転者と第1のテレビカメラとを結んだ直線上に配置し、第2の表示装置は運転者と第2のテレビカメラとを結んだ直接上に配置した車両用表示装置が開示されており、各表示装置の配設位置により、運転者が光学ミラーを直接視しているような感覚が得られるように成している。
また、特許文献2には、車両周辺の像を撮影する複数の撮像手段と、これら撮像手段によって得られる画像を表示する表示手段とを備え、複数の撮像手段から得られる画像データの中から、運転者の視点と表示装置の画素とを結ぶ線分方向に最も近い画素データを抽出し、表示装置に表示する画像全体を合成することによって、複数の撮像手段でそれぞれ得られた複数の画像を加工して、運転者の視点から表示手段の表示面を見た方向の合成画像を生成する画像合成手段を設けたものが開示されている。
上述の各特許文献1,2には何れも表示画像をドライバ直接視に近づけて違和感を低減するものであるが、これら何れの特許文献1,2の従来構造にあっても、マスキング処理により誘目を解消しようとする技術思想については開示されていない。
特開平7−121799号公報 特許第4583883号公報
本発明は、上述の検討結果を踏まえて着想されたもので、ドライバのオプティカルフロー(路面の流れ)への誘目を解消し、当該ドライバによる周辺他車両の認知判断が速くなる電子ミラー装置の提供を目的とする。
この発明による電子ミラー装置は、撮像手段で取得した路面を含む運転席後方の車外映像を、運転席前方であって運転席より車幅方向の中央寄りに配置された車室内の表示手段に鏡像にて表示する電子ミラー装置であって、運転席のドライバ視点から俯瞰した時に視認できない死角領域と、当該死角領域に隣接して自車両の左右および後方に近接しオプティカルフローへの誘目となる領域と、を不可視領域として、当該不可視領域を上記鏡像にマスク部分として重複して表示するにあたり、当該不可視領域の幅を車両後方に向かって狭くし、自車両の所定距離後方以降においては不可視領域を無くすマスキング処理手段を備えたものである。
上述の撮像手段は、CCDまたはCMOS撮像素子等の固体撮像素子で構成されたカメラを採用してもよい。また、上述の表示手段としては、液晶表示装置やEL素子によるディスプレイ装置であってもよい。
上記構成によれば、運転席のドライバ視点から死角となる自車両近接領域を含む所定領域を、電子ミラー内(表示手段の表示画面内)で敢えてドライバに見せないよう上記マスキング処理手段がマスク部分を形成することで、オプティカルフローへの誘目を解消することができる。
一方で、誘目を生じさせない範囲では、広く表示すべきであるところ、運転席位置から遠くて、路面の流れが速くない自車両後方ほど、不可視領域の幅を狭くし、自車両の所定距離後方以降では、不可視領域を無くして、全幅表示させる。
これらにより、ドライバによる周辺他車両(但し、二輪車を含む)認知判断が速い電子ミラー映像が確保できる。
この発明の一実施態様においては、運転席のドライバ視点から見た自車両のサイドウインドウおよびリヤウインドウの下縁部たるベルトライン形状を記憶する記憶手段を備え、上記マスキング処理手段が生成する鏡像内のマスク部分の外縁を、上記記憶手段から読出した自車両のベルトライン形状で表したものである。
上述の記憶手段は、RAM(Random Access Memory、ランダムアクセスメモリ)などの記憶装置で構成してもよい。
上記構成によれば、表示手段の表示画面内でマスク部分が見えないことの違和感を、マスク部分外縁を、ドライバがこれより下は見えないものと直感的に理解しているベルトライン形状とすることで、解消できる。
この発明の一実施態様においては、上記マスキング処理手段による不可視領域は、上記運転席のドライバ視点の真横車外側において、隣接車線の路面幅方向中央が視認可能となるよう当該不可視領域が終焉するものである。
上記構成によれば、少なくとも左右の隣接車線の路面幅方向中央より外側の領域が、表示手段の画面に視認可能に映し出されるので、これよりも自車両寄りに二輪車等が接近していても、当該二輪車等の上部が必ず映像に入り、認知することができる。
また、隣接車線の路面幅方向中央より外側の領域であれば、路面のディテール(detail、細かな部分)も映らなくなるので、オプティカルフローの誘目性を排除することができる。
この発明の一実施態様においては、上記マスキング処理手段による不可視領域を無くす位置は、自車両の運転席のドライバ視点から約4m後方の位置に設定されたものである。
上記構成によれば、交通流において、後続車が、車高が低い車両(例えば、車高が120cm程度のスポーツカー)であっても、表示手段の画面に自車両の運転席のドライバ視点から4m以遠を映していれば、その上部が必ず映像に入り、認知することができる。
さらに、自車両の運転席のドライバ視点から4m以内を不可視領域としてマスキングすることにより、電子ミラー映像内で特に目立つ上下逆のオプティカルフローが表示される部分を、排除することができる。
この発明によれば、ドライバのオプティカルフローへの誘目を解消し、当該ドライバによる周辺他車両の認知判断が速くなるという効果がある。
本発明の電子ミラー装置を備えた車両の平面図 電子ミラー装置の制御回路ブロック図 作用説明図 可視領域および不可視領域を示す平面図 後方視認領域を示す側面図 (a)は図4のA−A線矢視図、(b)は図4のB−B線矢視図、(c)は図4のC−C線矢視図 フロントウインドウ下方視界に関するフィーリング評価を示す特性図
ドライバのオプティカルフロー(路面の流れ)への誘目を解消し、当該ドライバによる周辺他車両の認知判断を速めるという目的を、撮像手段で取得した路面を含む運転席後方の車外映像を、運転席前方であって運転席より車幅方向の中央寄りに配置された車室内の表示手段に鏡像にて表示する電子ミラー装置であって、運転席のドライバ視点から俯瞰した時に視認できない死角領域と、当該死角領域に隣接して自車両の左右および後方に近接しオプティカルフローへの誘目となる領域と、を不可視領域として、当該不可視領域を上記鏡像にマスク部分として重複して表示するにあたり、当該不可視領域の幅を車両後方に向かって狭くし、自車両の所定距離後方以降においては不可視領域を無くすマスキング処理手段を備えるという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は電子ミラー装置を示し、図1は当該電子ミラー装置を備えた車両の平面図である。
図1において、車室の上部を覆うルーフパネル10を設け、ルーフパネル10の前部には前低後高状に傾斜した前傾構造のフロントウインドウガラス11を配設する一方、ルーフパネル10の後部には前高後低状に傾斜した後傾構造のリヤウインドウガラス12を配設している。
また、フロントドアウインドウガラス13、リヤドアウインドウガラス14、クオータウインドウガラス15から成るサイドウインドウガラスと、リヤウインドウガラス12との下縁部に相当して、車両平面視で略コの字状のベルトラインBL(図1の太線参照)が形成されている。
一方で、車室内のフロアパネル上部には運転席16(ドライバーズシート)と、助手席からなるフロントシートと、リヤシート(但し、運転席16以外の各シートについては、便宜上、その図示を省略している)が設けられ、右側のフロントドア17のドアミラー部18には、路面を含む運転席16後方の車外映像を取得する撮像手段としての右カメラ31が設けられている。
同様に、左側のフロントドア19のドアミラー部20にも、路面を含む運転席16後方の車外映像を取得する撮像手段としての左カメラ32が設けられている。
また、ルーフパネル10の後端のリヤヘッダ部21の車幅方向中央には、路面を含む運転席16後方の車外映像を取得する撮像手段としての中央カメラ33が設けられている。
ここで、上述の右カメラ31、左カメラ32は、ドアミラー部18,20を単にカメラ支持部として用いて、後方車外映像を取得可能に構成してもよく、ドアミラー部18,20の鏡面ミラーと併設してもよい。また、上述の右カメラ31、左カメラ32、中央カメラ33は、CCDまたはCMOS撮像素子等の固定撮像素子で構成することができる。
さらに、上述の右カメラ31および左カメラ32は、この実施例では、後方車外映像を平面視において角度θ5=85°〜90°の範囲にわたって取得可能に構成される一方で、上述の中央カメラ33は、後方車外映像を平面視において角度θ6=120°〜125°の範囲にわたって取得可能に構成されている。なお、上述の角度θ5,θ6の数値は一例であって、これに限定されるものではない。
加えて、上述の運転席16の前方であって該運転席16よりも車幅方向の中央寄りには、車室内の表示手段としてのディスプレイ装置34が配置されている。この実施例では、該ディスプレイ装置34はフロントヘッダにボールジョイントを介して支持されており、ディスプレイ装置34の角度をドライバの体格に対応して3次元的に調整し得るように形成している。
また、このディスプレイ装置34は従来のバックミラー(ルームミラー)と略同等の位置に取付けられるが、従来のバックミラーと比較して上下寸法および左右寸法が何れも大きい横長のワイド形状に構成されている。そして、このディスプレイ装置34は上述の右カメラ31、左カメラ32、中央カメラ33で取得した路面を含む運転席16後方の車外映像を鏡像にて表示するものである。このディスプレイ装置34は、液晶表示装置やEL素子により構成することができる。
図2は電子ミラー装置の制御回路ブロック図で、制御手段としてのCPU40は、右カメラ31、左カメラ32、中央カメラ33が取得した路面を含む運転席16後方の車外映像の入力により、ROM35に格納したプログラムに従って、左右反転部36、合成部37、マスキング処理部38、ディスプレイ装置34を駆動制御し、また、記憶手段としてのRAM39は、運転席16のドライバ視点から見た自車両のフロントドアウインドウガラス13、リヤドアウインドウガラス14、クオータウインドウガラス15およびリヤウインドウガラス12の下縁部たるベルトラインBLの形状データに併せて、運転席16のドライバ視点から見た自車両のセンタピラー形状データ、リヤピラー形状データ、ルーフ形状データなどの必要なデータやマップを記憶する。
上述のマスキング処理部38(マスキング処理手段)は、運転席16のドライバ視点から俯瞰した時に視認できない領域(死角となる自車両近接領域)を含んだ、自車両の左右および後方に近接した不可視領域50(図4,図6参照)をディスプレイ装置34の鏡像にマスク部分M(図3参照)として重複して表示するにあたり、図4,図6に示すように、当該不可視領域50の幅を車両後方に向かって狭くし、自車両の所定距離後方以降においては、図6の(c)に示すように不可視領域50を無くしている。
この実施例では、上述のマスキング処理部38による不可視領域50を無くす位置は、自車両の運転席16のドライバ視点から約4m後方の位置に設定されている。
また、上述のマスキング処理部38が生成する鏡像内のマスク部分Mの外縁Maを、RAM39から読出した自車両のベルトラインBL形状で表すように構成している。
さらに、図4に示すように、上述のマスキング処理部38による不可視領域50は、運転席16のドライバ視点の真横車外側において、隣接車線の路面幅方向中央CL1が視認可能となるよう当該不可視領域50が終焉するものである。
この実施例では、上述の不可視領域50は、図4に示す平面視において、ドライバ視点から真横車外側に延びる左右の線をL1,L2とし、該左右の線L1,L2が隣接車線の路面幅方向中央CL1と交わる点aとボディ最外側をドライバ視点から4m後方に延ばした点bとを求め、これら両点a,bを通る円弧状の左右の線L3,L4と、上記線L1,L2とで囲まれた領域に設定している。
また、不可視領域50は、図6の(a)に示すように、背面視においては、図5に角度θ3で示した後方視認領域を除いて、上述の各線L1,L2と路面とで囲まれた領域に設定し、図4のB−B線矢視に相当する位置においては、図6(b)に示すように、図5に角度θ3で示した後方視認領域を除いて、左右のボディ最外側の後方への延長線L5,L6と、リヤウインドウガラス12のベルトラインBLより若干上方の水平線L7と、路面とで囲まれた領域に設定している。なお、図5,図6においては、図示の便宜上、視認領域を低密度のハッチングで示し、不可視領域50を高密度のハッチングで示している。
このように構成した電子ミラー装置の作用を、図3に示す作用説明図を参照して、以下に説明する。
まず、右カメラ31で路面を含む運転席16後方の右側の車外映像31Pを取得すると共に、左カメラ32で路面を含む運転席16後方の左側の車外映像32Pを取得し、同時に、中央カメラ33で路面を含む運転席16後方の中央の車外映像33Pを取得する。この場合、右側の車外映像31Pには自車両の後部右側が画像22として映り込み、左側の車外映像32Pには自車両の後部左側が画像23として映り込む。
上述の各車外映像31P,32P,33Pは図2のCPU40に入力されるので、CPU40は、鏡像を確保する目的で、左右反転部36を駆動して、入力された車外映像31P,32P,33Pを左右反転処理する。
すなわち、右側の車外映像31Pを左右反転して、図3に示す反転画像31Tを得ると共に、左側の車外映像32Pを左右反転して、図3に示す反転映像32Tを得、同時に、中央の車外映像33Pも左右反転して、図3に示す反転映像33Tを得る。この場合、不要となる自車両の後部右側の画像22および後部左側の画像23は消去される。
次に、CPU40は合成部37を駆動し、該合成部37は図3に示す3つの反転画像32T,33T,31Tを合成して、単一の合成画像30を生成する。
この合成画像30をそのままディスプレイ装置34に表示すると、運転席16のドライバ視点から死角となる自車両近接領域で特に目立つ上下逆方向のオプティカルフローが表示されることになるので、このオプティカルフローへの誘目を解消する目的で、マスキング処理を実行する。
すなわち、CPU40はマスキング処理部38を駆動し、このマスキング処理部38はRAM39から自車両のベルトラインBL形状データを読出し、ディスプレイ装置34の鏡像内のマスク部分Mの外縁Maが読出したベルトラインBL形状となるようにマスク部分Mを設定すると共に、不可視領域50の幅を車両後方に向かって狭くし、自車両の所定距離後方(この実施例では、自車両の運転席16のドライバ視点から約4m後方の位置)以降においては不可視領域50を無くす処理を実行する。
次に、CPU40はディスプレイ装置40を駆動して、上述の如きマスキング処理が実行された表示画像34P(図3参照)を、ディスプレイ装置34の表示画面に可視表示する。
なお、表示画像34Pには、運転席16のドライバ視点から見た自車両のセンタピラー形状の画像24、リヤピラー形状の画像25、ルーフ形状の画像26を重複表示し、これらの各画像24,25,26を半透明(いわゆるシースルー)としてもよい。
このように上記構成の電子ミラー装置は、撮像手段(右カメラ31、左カメラ32、中央カメラ33参照)で取得した路面を含む運転席16後方の車外映像31P,32P,33Pを、運転席16前方であって運転席より車幅方向の中央寄りに配置された車室内の表示手段(ディスプレイ装置34参照)に鏡像にて表示する電子ミラー装置であって、運転席16のドライバ視点から俯瞰した時に視認できない領域を含んだ、自車両の左右および後方に近接した不可視領域50を上記鏡像にマスク部分Mとして重複して表示するにあたり、当該不可視領域50の幅を車両後方に向かって狭くし、自車両の所定距離後方以降においては不可視領域50を無くすマスキング処理手段(マスキング処理部38参照)を備えたものである(図3,図4参照)。
この構成によれば、運転席16のドライバ視点から死角となる自車両近接領域を含む所定領域(不可視領域50)を、電子ミラー内(ディスプレイ装置34の表示画面内)で敢えてドライバに見せないよう上記マスキング処理手段(マスキング処理部38)がマスク部分Mを形成することで、オプティカルフローへの誘目を解消することができる。
一方で、誘目を生じさせない範囲では、広く表示すべきであるところ、運転席16位置から遠くて、路面の流れが速くない自車両後方ほど、不可視領域50の幅を狭くし、自車両の所定距離後方以降では、不可視領域50を無くして、全幅表示させる。
これらにより、ドライバによる周辺他車両(但し、二輪車を含む)認知判断が速い電子ミラー映像(図3の表示画像34P参照)が確保できる。
このため、右左折、車線変更、加減速、合流、追い越し、追い越され時に有用である。
この発明の一実施形態においては、運転席16のドライバ視点から見た自車両のサイドウインドウ(フロントドアウインドウガラス13、リヤドアウインドウガラス14、クオータウインドウガラス15参照)およびリヤウインドウ(リヤウインドウガラス12参照)の下縁部たるベルトラインBL形状を記憶する記憶手段(RAM39参照)を備え、上記マスキング処理手段(マスキング処理部38参照)が生成する鏡像内のマスク部分Mの外縁Maを、上記記憶手段(RAM39)から読出した自車両のベルトラインBL形状で表したものである(図2,図3参照)。
この構成によれば、表示手段(ディスプレイ装置34)の表示画面内でマスク部分Mが見えないことの違和感を、マスク部分外縁Maを、ドライバがこれより下は見えないものと直感的に理解しているベルトラインBL形状とすることで、解消できる。
また、上記マスク部分Mの外縁MaをベルトラインBL形状で表すことで、外縁Maを含むマスク部分Mが自車両の基準位置を示すことになり、自車位置と他車両との位置関係の認識性向上を図ることができる。
この発明の一実施形態においては、上記マスキング処理手段(マスキング処理部38)による不可視領域50は、上記運転席16のドライバ視点の真横車外側において、隣接車線の路面幅方向中央CL1が視認可能となるよう当該不可視領域50が終焉するものである(図4参照)。
この構成によれば、少なくとも左右の隣接車線の路面幅方向中央CL1より外側の領域が、表示手段(ディスプレイ装置34)の画面に視認可能に映し出されるので、これよりも自車両寄りに二輪車等が接近していても、二輪車等の上部が必ず映像に入り、認知することができる。
また、隣接車線の路面幅方向中央CL1より外側の領域であれば、路面のディテール(detail、細かな部分)も映らなくなるので、オプティカルフローの誘目性を排除することができる。
この発明の一実施形態においては、上記マスキング処理手段(マスキング処理部38)による不可視領域50を無くす位置は、自車両の運転席16のドライバ視点から約4m後方の位置に設定されたものである(図4参照)。
この構成によれば、交通流において、後続車が、車高が低い車両(例えば、車高が120cm程度のスポーツカー)であっても、表示手段(ディスプレイ装置34)の画面に自車両の運転席16のドライバ視点から4m以遠を映していれば、その上部が必ず映像に入り、認知することができる。
さらに、自車両の運転席のドライバ視点から4m以内を不可視領域50としてマスキングすることにより、電子ミラー映像内で特に目立つ上下逆のオプティカルフローが表示画像34P内に表示される部分を、排除することができる。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の撮像手段は、実施例の右カメラ31、左カメラ32、中央カメラ33に対応し、
以下同様に、
表示手段は、ディスプレイ装置34に対応し、
マスキング処理手段は、マスキング処理部38に対応し、
サイドウインドウは、フロントドアウインドウガラス13、リヤドアウインドウガラス14、クオータウインドウガラス15に対応し、
リヤウインドウは、リヤウインドウガラス12に対応し、
記憶手段は、RAM39に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、撮像手段としての複数のカメラ31,32,33の配置位置および配置数量は上記実施例の構成に限定されるものではなく、中央カメラ33をリヤヘッダ部21に所定間隔を隔てて複数配置してもよい。また、上記実施例では、複数の車外映像31P,32P,33Pを反転した後に合成画像30を得るように構成したが、これは、複数の車外映像31P,32P,33Pを、まず合成し、合成後に反転画像(鏡像)を得るように構成してもよい。
以上説明したように、本発明は、撮像手段で取得した路面を含む運転席後方の車外映像を、運転席前方であって運転席より車幅方向の中央寄りに配置された車室内の表示手段に鏡像にて表示する電子ミラー装置について有用である。
12…リヤウインドウガラス(リヤウインドウ)
13…フロントドアウインドウガラス(サイドウインドウ)
14…リヤドアウインドウガラス(サイドウインドウ)
15…クオータウインドウガラス(サイドウインドウ)
16…運転席
31…右カメラ(撮像手段)
32…左カメラ(撮像手段)
33…中央カメラ(撮像手段)
34…ディスプレイ装置(表示手段)
38…マスキング処理部(マスキング処理手段)
39…RAM(記憶手段)
50…不可視領域
BL…ベルトライン
CL1…路面幅方向中央
M…マスク部分
Ma…外縁

Claims (4)

  1. 撮像手段で取得した路面を含む運転席後方の車外映像を、運転席前方であって運転席より車幅方向の中央寄りに配置された車室内の表示手段に鏡像にて表示する電子ミラー装置であって、
    運転席のドライバ視点から俯瞰した時に視認できない死角領域と、当該死角領域に隣接して自車両の左右および後方に近接しオプティカルフローへの誘目となる領域と、を不可視領域として、当該不可視領域を上記鏡像にマスク部分として重複して表示するにあたり、当該不可視領域の幅を車両後方に向かって狭くし、自車両の所定距離後方以降においては不可視領域を無くすマスキング処理手段を備えた
    電子ミラー装置。
  2. 運転席のドライバ視点から見た自車両のサイドウインドウおよびリヤウインドウの下縁部たるベルトライン形状を記憶する記憶手段を備え、
    上記マスキング処理手段が生成する鏡像内のマスク部分の外縁を、上記記憶手段から読出した自車両のベルトライン形状で表した
    請求項1に記載の電子ミラー装置。
  3. 上記マスキング処理手段による不可視領域は、上記運転席のドライバ視点の真横車外側において、
    隣接車線の路面幅方向中央が視認可能となるよう当該不可視領域が終焉する
    請求項1または2に記載の電子ミラー装置。
  4. 上記マスキング処理手段による不可視領域を無くす位置は、自車両の運転席のドライバ視点から約4m後方の位置に設定された
    請求項1〜3の何れか一項に記載の電子ミラー装置。
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