JP6332211B2 - ディーゼルエンジンの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃焼室内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁を備えるディーゼルエンジンに適用される制御装置に関する。
ディーゼルエンジンは、燃料噴射弁から噴射された燃料を燃焼室の圧縮により自着火させるため、ガソリンエンジンに比べて圧縮比が高く、燃料の燃焼により発生する燃焼室内の筒内圧のピークが高くなる。筒内圧がその許容上限値を超えると、エンジンの信頼性が低下する懸念がある。このため、エンジンの強度を向上させることにより許容上限値を高くすることも考えられる。しかしながら、エンジンの強度を向上させると、エンジンの重量及びコストが増加する懸念がある。
そこで、筒内圧がその許容上限値を超えないように燃料噴射制御を行う技術が知られている。例えば下記特許文献1では、エンジンの吸気マニホールド内のガス密度と筒内圧のピーク値との間に相関があることに着目し、ガス密度の推定値に基づいて、筒内圧がその許容上限値を超えないように燃料噴射弁の燃料噴射量を低減している。
特開2011−153579号公報
ところで、燃焼サイクル毎に燃料着火前の筒内圧のピークは変動し得る。この場合、燃焼サイクル毎に筒内圧が許容上限値を超えないようにするには、燃焼サイクル毎の筒内圧の推定精度を向上させることが要求される。
本発明は、燃焼室内の実際の筒内圧がその許容上限値を超えないように燃料噴射制御を行うべく、燃料噴射制御に反映する筒内圧の推定精度を向上できるディーゼルエンジンの制御装置を提供することを主たる目的とする。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
本発明は、燃焼室(10a)内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁(18)を備えるディーゼルエンジン(10)に適用され、前記燃焼室内の実際の筒内圧を実筒内圧として取得する筒内圧取得部(30)と、前記エンジンの吸気バルブ(21)及び排気バルブ(22)の閉弁期間において前記筒内圧取得部により取得された実筒内圧に基づいて、前記エンジンの圧縮行程のうち前記吸気バルブの閉弁後における前記燃焼室内のガスの比熱比を推定する比熱比推定部(30)と、前記圧縮行程であってかつ前記燃料噴射弁の燃料噴射後の期間において前記燃焼室内で燃焼が行われない状態での筒内圧を、前記比熱比推定部により推定された比熱比と、前記圧縮行程のうち前記吸気バルブの閉弁後において前記筒内圧取得部により取得された実筒内圧とに基づいて推定する圧力推定部(30)と、前記圧力推定部により推定された筒内圧に基づいて、前記燃焼室内の実際の筒内圧がその許容上限値を超えないように前記燃料噴射弁による燃料噴射制御を行う噴射制御部(30)と、を備える。
燃焼室内の実際の筒内圧がその許容上限値を超えないように燃料噴射制御を行うためには、圧縮行程であってかつ燃料噴射後の期間において燃焼室内で燃焼が行われない状態での筒内圧が、許容上限値に対して有するマージンを把握することが重要である。ここで、上記筒内圧の推定精度は、圧縮行程のうち吸気バルブの閉弁後において燃焼室内に閉じ込められたガスの比熱比を用いることにより向上させることができる。
そこで上記発明では、吸気バルブ及び排気バルブの閉弁期間において取得した実筒内圧に基づいて、燃焼室内のガスの比熱比を推定する。比熱比の推定に上記閉弁期間における実筒内圧を用いるのは、比熱比が燃焼室内に閉じ込められたガスの圧力に依存するためである。そして、推定した比熱比と、圧縮行程のうち吸気バルブの閉弁後において取得した実筒内圧とに基づいて、筒内圧を推定する。これにより、筒内圧の推定精度を向上させることができる。したがって、推定した筒内圧に基づいて、実際の筒内圧がその許容上限値を超えないように燃料噴射制御を行うことができる。
第1実施形態に係る車載エンジンシステムの全体構成図。 燃焼サイクル毎に筒内圧ピークが変動することを示すタイムチャート。 筒内圧推定処理及び燃料噴射制御処理の手順を示すフローチャート。 比熱比推定処理を示すブロック図。 エンジン冷却水温に基づく筒内圧の補正手法を説明するための図。 筒内圧ピークPtdcの推定手法を説明するためのタイムチャート。 第2実施形態に係る筒内圧推定処理及び燃料噴射制御処理の手順を示すフローチャート。 比熱比の推定手法を説明するためのタイムチャート。 燃料噴射の影響を加味した筒内圧ピークの推定手法を説明するためのタイムチャート。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る制御装置をコモンレール式燃料噴射装置が備えられる多気筒ディーゼルエンジンに適用した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
本実施形態において、図1に示すエンジン10は、車載主機として車両に搭載されており、吸気、圧縮、膨張及び排気行程からなる4サイクルエンジンである。エンジン10の吸気通路11には、上流側から順に、吸気通路11を流れる新気の質量流量を検出するエアフローメータ12、後述するターボチャージャ16によって過給された吸気を冷却するインタークーラ13、更にはスロットルバルブ装置14が設けられている。スロットルバルブ装置14は、DCモータ等のアクチュエータにより、スロットルバルブ14aの開度を調節する。
吸気通路11においてスロットルバルブ装置14の下流側には、サージタンク15を介してエンジン10の各気筒の燃焼室10aが接続されている。燃焼室10aは、エンジン10のシリンダ10b及びピストン17にて区画されている。エンジン10には、燃焼室10a内に先端部が突出した燃料噴射弁18が設けられている。燃料噴射弁18には、蓄圧容器としてのコモンレール19から高圧の燃料が供給される。具体的には、燃料噴射弁18には高圧の軽油が供給される。燃料噴射弁18は、通電操作されることにより、コモンレール19から供給された燃料を燃焼室10a内へと直接噴射供給する。なお、コモンレール19には、燃料ポンプ20から燃料が圧送される。また、図1では、1つの気筒のみを示している。
エンジン10の各気筒の吸気ポート及び排気ポートのそれぞれは、吸気バルブ21及び排気バルブ22のそれぞれにより開閉される。ここでは、吸気バルブ21の開弁により、インタークーラ13で冷却された新気、又は冷却された新気及び後述する外部EGRガスが燃焼室10aに導入される。新気等が燃焼室10aに導入された状態で燃料噴射弁18から燃焼室10aに燃料が噴射されると、燃焼室10aの圧縮によって燃料が自己着火し、燃焼によってエネルギが発生する。このエネルギは、ピストン17を介して、ディーゼルエンジン10のクランク軸23の回転エネルギとして取り出される。燃焼に供されたガスである既燃ガスは、排気バルブ22の開弁によって、排気通路24に排気として排出される。本実施形態において、既燃ガスとは、新気、燃料及び外部EGRガスが燃焼室10a内で燃焼に供されることにより生成されたガスのことをいう。なお、クランク軸23付近には、クランク軸23の回転角度を検出するクランク角度センサ25が設けられている。
車両には、ターボチャージャ16が設けられている。ターボチャージャ16は、吸気通路11に設けられた吸気コンプレッサ16aと、排気通路24に設けられた排気タービン16bと、これらを連結する回転軸16cとを備えている。詳しくは、排気通路24を流れる排気のエネルギによって排気タービン16bが回転し、その回転エネルギが回転軸16cを介して吸気コンプレッサ16aに伝達され、吸気コンプレッサ16aによって新気が圧縮される。すなわち、ターボチャージャ16によって新気が過給される。なお本実施形態では、ターボチャージャ16として、通電操作によって新気の過給圧を調節可能なものを想定している。
なお、排気通路24のうちターボチャージャ16の下流側には、排気を浄化する浄化装置26が設けられている。
排気通路24に排出された排気の一部は、EGR通路27を介して吸気通路11に還流される。詳しくは、排気通路24のうち排気タービン16bの上流側は、EGR通路27を介してサージタンク15に接続されている。EGR通路27には、EGRバルブ装置28が設けられている。EGRバルブ装置28は、DCモータ等のアクチュエータにより、EGRバルブ28aの開度を調節する。EGRバルブ28aの開度に応じて、排気通路24に排出された排気の一部が、EGRクーラ29によって冷却された後に外部EGRガスとしてサージタンク15に供給される。なお本実施形態において、EGR通路27、EGRバルブ装置28及びEGRクーラ29が外部EGR装置を構成する。
エンジンシステムを制御対象とする電子制御装置であるECU30は、周知のCPU、ROM、RAM等よりなるマイクロコンピュータを主体として構成されている。ECU30には、吸気圧センサ31、吸気温センサ32、ガス温度検出部としての排気温センサ33、筒内圧検出部としての筒内圧センサ34、燃圧センサ35が入力される。ECU30には、さらに、水温センサ36、アクセルセンサ37、濃度検出部としての酸素濃度センサ38、大気圧センサ39、エアフローメータ12、及びクランク角度センサ25の検出値が入力される。吸気圧センサ31は、サージタンク15内のガス圧力を検出し、吸気温センサ32は、サージタンク15内のガス温度を検出する。排気温センサ33は、燃焼室10aから排出された排気の温度を検出し、筒内圧センサ34は、燃焼室10a内の圧力である筒内圧を検出する。燃圧センサ35は、コモンレール19内の燃料圧力を検出し、水温センサ36は、エンジン10の冷却水温を検出する。アクセルセンサ37は、ドライバのアクセル操作部材のアクセル操作量を検出し、具体的にはアクセルペダルの踏み込み量を検出する。酸素濃度センサ38は、排気中の酸素濃度を検出する。大気圧センサ39は、大気の圧力を検出する。
ECU30は、上述した各種センサの検出値に基づいて、燃料噴射弁18の燃料噴射制御、燃料ポンプ20の駆動制御、EGRバルブ装置28の駆動制御、ターボチャージャ16による過給圧制御、及びエンジン10の冷却水温制御を含むエンジン10の燃焼制御を行う。ここで冷却水温制御は、水温センサ36によって検出された冷却水温Thwを目標水温Ttgtに制御すべく、エンジン10の冷却水を冷却するラジエータのファン風量を制御することにより実施される。
特にECU30は、実際の筒内圧をその許容上限値Pmax以下にするような燃料噴射制御を行う。詳しくは、ECU30は、燃焼室10a内で燃焼が行われない状態における圧縮上死点TDCでの筒内圧ピークPtdcを推定し、推定した筒内圧ピークPtdcに基づいて、燃料噴射弁18の燃料噴射量Qinjを含む燃料噴射態様を設定する。ここで、筒内圧ピークPtdcを推定するのは、図2に示すように、エンジン10の燃焼サイクル毎に、燃焼室10a内で燃焼が行われない状態における筒内圧ピークが変動するためである。この変動は、例えば、燃料性状や、新気の温度等、エンジン10の周囲の環境変化に起因して生じる。
図3に、本実施形態に係る筒内圧推定処理及び燃料噴射制御処理の手順を示す。この処理は、ECU30によって実行される。なお本実施形態において、図3に示す処理は、エンジン10の各気筒に対して個別に実施されるものとする。
この一連の処理では、まずステップS10において、エアフローメータ12により検出された新気の質量流量である検出流量Gtl、酸素濃度センサ38により検出された酸素濃度Dm、及び排気温センサ33により検出された排気温Texを取得する。また、エンジン10の膨張行程のうち排気バルブ22の開弁直前のタイミングにおいて筒内圧センサ34により検出された実筒内圧である燃焼後筒内圧Pop、及び大気圧センサ39により検出された大気圧Pairを取得する。本実施形態において、ステップS10の処理は、前回の燃焼サイクルにおける排気バルブ22の開弁タイミングから、今回の燃焼サイクルにおける吸気バルブ21の閉弁タイミングまでの期間に実施される。
続くステップS11では、ステップS10で取得した各値に基づいて、その後の圧縮行程のうち吸気バルブ21の閉弁後において燃焼室10a内に閉じ込められるガスの比熱比推定値κeを算出する。圧縮行程において燃焼室10aに閉じ込められるガスは、新気及び既燃ガスの混合気を含む。燃焼室10aに閉じ込められたガスの質量に対する新気及び既燃ガスのそれぞれの質量の割合により、燃焼室10a内に閉じ込められたガスの比熱比が変化する。このため本実施形態では、上記割合を推定し、推定した割合に基づいて比熱比推定値κeを算出する。
図4に、ステップS11の処理のブロック図を示す。図4に示す各部の処理は、ECU30によって実行される。なお本実施形態において、ECU30が、筒内圧取得部、比熱比推定部、圧力推定部、パラメータ取得部、及び噴射制御部を含む。
外部EGR推定部40は、エアフローメータ12により検出された検出流量Gtl、排気中の酸素濃度Dm、及び排気温Texに基づいて、吸気行程において燃焼室10aに導入される外部EGRガスの質量流量G1を推定する。本実施形態において、質量流量G1の推定に酸素濃度Dmを用いるのは、排気に含まれる空気の割合が多いとEGR通路27を介して吸気通路11に還流される外部EGRガスの質量流量が少なくなり、また、排気中の空気の割合と排気中の酸素濃度とに相関があるためである。さらに、質量流量G1の推定に排気温Texを用いるのは、排気温Texが高いほど外部EGRガスの質量流量が少なくなる関係があるためである。なお、外部EGR推定部40は、例えば、検出流量Gtl、排気中の酸素濃度Dm及び排気温Texと関係付けられた外部EGRガスの質量流量G1が規定されるマップを用いて、外部EGRガスの質量流量G1を推定すればよい。
第1割合推定部41は、推定された外部EGRガスの質量流量G1と、検出流量Gtlとに基づいて、燃焼室10a内のガスの質量に対する外部EGRガスの質量の割合である第1割合R1を推定する。具体的には、第1割合推定部41は、外部EGRガスの質量流量G1を検出流量Gtlで除算することにより第1割合R1を推定する。
第1比熱比推定部42は、外部EGRガスを想定した3原子分子の比熱比κaに第1割合R1を乗算することにより、第1比熱比κ1を算出する。外部EGRガスを想定した3原子分子とは、炭化水素燃料を燃焼させた場合に発生するCO2及びH2O等である。なお本実施形態において、3原子分子の比熱比κaは、固定値に設定されており、予め実験等により適合されている。
内部EGR推定部43は、燃焼後筒内圧Popから大気圧Pairを減算することにより差圧ΔPを算出する。そして、差圧ΔPが大きいほど、内部EGRガスの質量流量G2を多くする。
第2割合推定部44は、推定された内部EGRガスの質量流量G2と、検出流量Gtlとに基づいて、燃焼室10a内のガスの質量に対する内部EGRガスの質量の割合である第2割合R2を推定する。具体的には、第2割合推定部44は、内部EGRガスの質量流量G2を検出流量Gtlで除算することにより第2割合R2を推定する。
第2比熱比推定部45は、内部EGRガスを想定した3原子分子の比熱比κbに第2割合R2を乗算することにより、第2比熱比κ2を算出する。本実施形態において、内部EGRガスを想定した3原子分子とは、外部EGRガスと同様に、CO2及びH2O等である。なお本実施形態において、3原子分子の比熱比κbは、固定値に設定されており、予め実験等により適合されている。
新気流量推定部46は、検出流量Gtl、外部EGRガスの質量流量G1、及び内部EGRガスの質量流量G2に基づいて、吸気行程において燃焼室10aに供給される新気の質量流量G3を推定する。具体的には、新気流量推定部46は、検出流量Gtlから、外部EGRガスの質量流量G1及び内部EGRガスの質量流量G2の加算値を減算することにより、新気量の質量流量G3を推定する。この推定手法は、大気側から吸気通路11に導入される新気の質量流量が、燃焼室10aに導入される外部EGRガス,内部EGRガス,新気の質量流量G1,G2,G3の加算値で表されることに基づくものである。
第3割合推定部47は、新気の質量流量G3と、検出流量Gtlとに基づいて、燃焼室10a内のガスの質量に対する新気の質量の割合である第3割合R3を推定する。具体的には、第3割合推定部47は、新気の質量流量G3を検出流量Gtlで除算することにより第3割合R3を推定する。
第3比熱比推定部48は、新気を想定した2原子分子の比熱比κcに第3割合R3を乗算することにより、第3比熱比κ3を算出する。新気を想定した2原子分子とは、O2及びN2である。2原子分子の比熱比は、3原子分子の比熱比よりも高い。このため、既燃ガス中の3原子分子の割合が増えると比熱比が低くなり、既燃ガス中の2原子分子の割合が増えると比熱比が高くなる。なお本実施形態において、2原子分子の比熱比κcは、固定値に設定されており、予め実験等により適合されている。
加算部49は、第1比熱比κ1、第2比熱比κ2及び第3比熱比κ3を加算することにより、比熱比推定値κeを算出する。
先の図3の説明に戻り、続くステップS12では、クランク角度センサ25の検出値に基づいて、圧縮行程における吸気バルブ21の閉弁タイミングであるか否かを判定する。ステップS12において肯定判定した場合には、ステップS13〜S15において筒内圧ピークPtdcを推定する。
詳しくは、ステップS13では、吸気バルブ21の閉弁直後のタイミングにおいて筒内圧センサ34により検出された実筒内圧Pcsを取得する。そして、取得した実筒内圧Pcsと、ステップS11で算出した比熱比推定値κeとに基づいて、吸気バルブ21の閉弁直後のタイミングからの筒内圧時系列を推定する。具体的には、圧縮行程を断熱圧縮と仮定した下式(eq1)を用いて、筒内圧時系列を推定する。
Figure 0006332211
上式(eq1)において、Vはクランク軸23の回転角度から定まる燃焼室10aの容積を示し、Pは筒内圧を示す。また上式(eq1)において、「n+1」は「n」の1制御周期後の制御周期を示す。上式(eq1)を用いることにより、吸気バルブ21の閉弁直後の制御周期において取得された実筒内圧Pcsを初期値として、その後の制御周期毎の筒内圧を順次推定することができる。本実施形態では、上式(eq1)を用いて、吸気バルブ21の閉弁直後のタイミングから圧縮上死点までの筒内圧時系列を推定する。
ちなみに、燃料噴射後においては、噴射燃料が筒内圧の推定精度に影響を及ぼし得る。噴射燃料を考慮した筒内圧推定手法については、その他の実施形態の欄で説明する。
続くステップS14では、水温センサ36により検出された温度パラメータとしての冷却水温Thwを取得する。そして、取得した冷却水温Thwに基づいて、推定した筒内圧時系列のうち圧縮上死点に対応する筒内圧を補正するための温度補正係数αhwを設定する。ここで温度補正係数αhwは、筒内圧ピークPtdcの推定精度を向上させるために設定される。つまり、燃焼室10aを構成するシリンダ10bの壁面及びピストン17の端面の温度が低いと、圧縮されたガスがシリンダ10bの壁面及びピストン17の端面に接触することにより、熱損失が発生する。熱損失が発生すると、筒内圧が上昇しにくくなる。このため、熱損失が筒内圧ピークPtdcの推定精度に及ぼす影響を除去すべく、シリンダ10bの壁面温度と正の相関を有する冷却水温に基づいて、温度補正係数αhwを設定する。
本実施形態では、図5に示すように、冷却水温の目標水温Ttgtから冷却水温Thwを減算した値を温度偏差ΔTとする。温度補正係数αhwは、温度偏差ΔTが大きいほど小さく設定されている。ここで、温度補正係数αhwは、温度偏差ΔTが0となる場合に1となる。
先の図3の説明に戻り、続くステップS15では、ステップS13で推定した圧縮上死点に対応する筒内圧Paに温度補正係数αhwを乗算して補正することにより、筒内圧ピークPtdc(=αhw×Pa)を推定する。
続くステップS16では、推定した筒内圧ピークPtdcに基づいて、実際の筒内圧が許容上限値Pmaxを超えないような燃料噴射量Qinjを算出する。具体的には例えば、許容上限値Pmaxから筒内圧ピークPtdcを減算した値が小さいほど、燃料噴射量Qinjを少なく設定する。ここで、燃料噴射量Qinjは、1燃焼サイクルあたりに要求されるエンジン10の出力トルク生成に寄与する燃料噴射量である。
続くステップS17では、燃料噴射弁18への噴射指令タイミングであるか否かを判定する。ステップS17において肯定判定した場合には、ステップS18に進む、燃料噴射弁18に対して噴射指令を出力する。これにより、燃料噴射弁18から燃焼室10a内に燃料が噴射供給される。
図6を用いて、本実施形態に係る筒内圧推定処理の一例について説明する。ここで図6は筒内圧の推移を示す。
図示される例では、時刻t1において圧縮行程の吸気バルブ21の閉弁タイミングであると判定される。そして、吸気バルブ21閉弁直後の実筒内圧Pcsに基づいて、時刻t1から時刻t2までの期間における筒内圧時系列が推定される。そして、推定された筒内圧時系列のうち、圧縮上死点である時刻t2に対応する筒内圧が冷却水温Thwに基づいて補正される。これにより、筒内圧ピークPtdcが推定される。なお図6では、温度補正係数αhwが1である場合を想定した。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
燃焼室10a内のガスの質量に対する外部EGRガスの質量の割合である第1割合R1、燃焼室10a内のガスの質量に対する内部EGRガスの質量の割合である第2割合R2、及び燃焼室10a内のガスの質量に対する新気の質量の割合である第3割合R3に基づいて、比熱比推定値κeを推定した。燃焼室10a内に存在する既燃ガスには、外部EGRガスと内部EGRガスとが含まれる。そして、外部EGRガスと内部EGRガスとの割合が変わると、比熱比が相違することになる。この点、本実施形態では、第1〜第3割合R1〜R3を推定することにより、燃焼室10aに閉じ込められたガスの質量に対する新気及び既燃ガスのそれぞれの質量の割合を比熱比の推定に反映させることができる。したがって、比熱比推定値κeの算出精度を向上させることができる。
上記比熱比推定値κeと、圧縮行程における吸気バルブ21閉弁直後の実筒内圧Pcsと、上式(eq1)とに基づいて、筒内圧時系列を推定した。比熱比推定値κeの算出精度を向上できるため、比熱比推定値κeに基づく筒内圧時系列の推定精度を向上させることができる。その結果、筒内圧時系列に基づく筒内圧ピークPtdcの推定精度を向上させることができる。したがって、実際の筒内圧がその許容上限値Pmaxを超えないように燃料噴射制御を行うことができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、筒内圧ピークPtdcの推定手法を変更する。
図7に、本実施形態に係る筒内圧推定処理及び燃料噴射制御処理の手順を示す。この処理は、ECU30によって実行される。なお本実施形態において、図7に示す処理は、エンジン10の各気筒に対して個別に実施されるものとする。また、図7において、先の図3に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一の符号を付しているものもある。
この一連の処理では、まずステップS20において、圧縮行程における吸気バルブ21の閉弁タイミングであるか否かを判定する。ステップS20において肯定判定した場合には、ステップS21に進む。ステップS21では、吸気バルブ21が閉弁してから規定タイミングまでの期間において都度取得される実筒内圧に基づいて、比熱比時系列を推定する。本実施形態において、上記規定タイミングは、燃料噴射弁18に対する噴射指令タイミングよりも早いタイミングに設定されている。本実施形態では、下式(eq2)に基づいて、比熱比時系列を推定する。
Figure 0006332211
上式(eq2)は、上式(eq1)を比熱比について解いたものである。上式(eq2)を用いることにより、制御周期毎に取得される実筒内圧に基づいて、制御周期毎の比熱比κを順次推定することができる。ここで、規定タイミングまで制御周期毎に比熱比を推定するのは、比熱比の推定精度を向上させるためである。つまり、圧縮行程において燃焼室10aが圧縮されていくと、燃焼室10aに閉じ込められたガスの物性が変化する。このため、燃焼室10aに閉じ込められたガスの実際の比熱比は、圧縮行程において時間経過とともに変化する。このため、圧縮上死点に近いタイミングまで上式(eq2)に基づく比熱比の推定を継続することにより、比熱比の推定精度を向上できる。
また、上式(eq2)に基づく推定の終了タイミングである規定タイミングが燃料噴射開始タイミング以前に設定されているのは、噴射燃料の蒸発等に起因した比熱比の推定精度の低下を回避するためである。つまり、圧縮行程のうち燃料噴射開始後においては、噴射燃料に起因して、上式(eq2)に基づく比熱比の推定精度が大きく低下する。これは、燃焼室10a内における噴射燃料の蒸発潜熱や、噴射燃料の燃焼で生成された熱に起因する。このため本実施形態では、燃料噴射後の実筒内圧が比熱比の推定に用いられることを禁止することにより、比熱比の推定精度の低下を回避する。
続くステップS22では、ステップS21で推定した比熱比時系列に基づいて、圧縮上死点における比熱比κtdcを推定する。本実施形態では、クランク軸23の回転角度を独立変数とし、比熱比を従属変数として、比熱比時系列の近似式を算出する。そして、算出した近似式に圧縮上死点に対応するクランク軸23の回転角度を入力することにより圧縮上死点における比熱比κtdcを推定する。
続くステップS23では、圧縮上死点における比熱比κtdcに基づいて、筒内圧ピークPtdcを推定する。具体的には例えば、圧縮上死点における比熱比κtdc、及び吸気バルブ21の閉弁直後に取得された実筒内圧を上式(eq1)に代入することにより、圧縮上死点における筒内圧を推定する。そして、上記第1実施形態で説明したように、圧縮上死点における筒内圧に温度補正係数αhwを乗算して補正することにより、筒内圧ピークPtdcを推定する。なお、推定した筒内圧ピークPtdcは、その後ステップS16で用いられる。
図8に、本実施形態に係る筒内圧推定処理の一例を示す。ここで、図8(a)は推定された比熱比の推移を示し、図8(b)は噴射指令の出力態様の推移を示す。
図示される例では、時刻t1において圧縮行程の吸気バルブ21の閉弁タイミングであると判定される。噴射指令の出力タイミングを時刻t3とし、時刻t3よりも前のタイミングである規定タイミングを時刻t2とする。時刻t1から時刻t2までの期間において、制御周期毎に比熱比が推定される。その後、時刻t3となる前に、比熱比時系列に基づいて近似式が算出され、算出された近似式に基づいて、圧縮上死点における比熱比κtdcが推定される。その後、推定された比熱比κtdcに基づいて、筒内圧ピークPtdcが推定される。
以上説明した本実施形態によれば、噴射燃料が比熱比の推定に及ぼす影響を抑制することができる。これにより、筒内圧ピークPtdcの推定に用いる比熱比の推定精度を向上させることができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記第1実施形態では、上式(eq1)を用いて、吸気バルブ21の閉弁直後のタイミングから圧縮上死点までの筒内圧時系列を推定したがこれに限らない。例えば、吸気バルブ21の閉弁直後のタイミングから噴射指令の出力タイミングまでの筒内圧時系列を推定してもよい。これは、筒内圧ピークPtdcの推定精度の低下を回避するためである。
つまり、圧縮行程のうち燃料噴射開始後においては、噴射燃料に起因して、上式(eq1)に基づく筒内圧の推定精度が大きく低下するといった問題が生じ得る。すなわち、圧縮行程において燃料噴射が実施されると、燃料噴射前後で筒内圧の上昇の傾向が変わる。これは、燃焼室10a内における噴射燃料の蒸発潜熱により、圧縮行程において筒内圧が上昇しにくくなる現象、及び噴射燃料の燃焼で生成された熱により、圧縮行程において筒内圧が上昇しやすくなる現象等が混在することに起因する。
ここで、噴射指令の出力タイミングまでは噴射燃料の影響がないことから、噴射指令の出力タイミングの前後で筒内圧の推定手法を変えることにより、筒内圧の推定精度を向上させる。以下、図9を用いて、この手法について説明する。図9(a),(b)は、先の図6(a),(b)に対応している。
図示される例では、時刻t1において圧縮行程の吸気バルブ21の閉弁タイミングであると判定される。そして、比熱比推定値κeと、吸気バルブ21の閉弁直後に取得された実筒内圧Pcsとに基づいて、吸気バルブ21の閉弁直後のタイミングから噴射指令の出力タイミングの時刻t2までの筒内圧時系列が推定される。ここで、推定された筒内圧時系列のうち時刻t2に対応する筒内圧を開始時筒内圧P1とする。
そして、開始時筒内圧P1と、燃料噴射弁18の燃料噴射の噴射量及び噴射率の少なくともいずれかを含む噴射条件とに基づいて、圧縮上死点である時刻t3の筒内圧が推定される。具体的には例えば、予め実験等により、噴射条件と、時刻t2からの筒内圧の上昇態様とが関係付けられた情報が作成されている場合、この情報と実際の噴射条件とに基づいて、開始時筒内圧P1を起点として筒内圧ピークPtdcが推定される。ここで、筒内圧ピークPtdcの推定は、時刻t2よりも前に完了される。そして、推定された筒内圧ピークPtdcに基づいて燃料噴射量Qinjが算出され、時刻t2において噴射指令が出力される。
このように、開始時筒内圧P1を推定するとともに、噴射条件を加味して筒内圧ピークPtdcを推定することにより、燃料噴射の影響を反映しつつ筒内圧ピークPtdcを適正に推定することができる。
なお、上述した構成において、冷却水温Thwに基づく筒内圧の補正は、燃料噴射前に行われるのが望ましい。この補正手法について具体的に説明すると、開始時筒内圧P1に温度補正係数αhwを乗算することで開始時筒内圧P1が補正される。そして、補正された開始時筒内圧P1、噴射条件及び時刻t2からの筒内圧の上昇態様が関係付けられた情報、及び実際の噴射条件に基づいて、筒内圧ピークPtdcが推定される。
・上記第1実施形態において、エンジン10の温度を直接検出する、又はエンジンオイルの温度を検出するエンジン温度検出部をシステムに備える。そして、冷却水温Thwに代えて、エンジン温度検出部の検出値を筒内圧時系列の補正に用いてもよい。
・上記第1実施形態では、エアフローメータ12の検出値を新気の質量流量として取得したがこれに限らない。例えば、吸気通路11のうちサージタンク15よりも上流側を流れる新気の圧力を検出する新気圧検出部をシステムに備え、ECU30において、新気圧検出部の検出値と、クランク軸23の検出値に基づくエンジン回転速度とから算出された新気の質量流量を取得してもよい。
・上記第1実施形態において、燃料噴射開始タイミングが圧縮上死点よりも後のタイミングに設定される場合、以下の方法により筒内圧ピークPtdcを推定してもよい。詳しくは、圧縮行程のうち吸気バルブ21が閉弁してから圧縮上死点となるタイミングよりも前のタイミングまでの期間における任意のタイミングを第1タイミングとする。また、圧縮上死点となるタイミングを第2タイミングとする。そして、第1タイミングにおいて検出された実筒内圧と、第1,第2タイミングに対応したクランク角度で定まる燃焼室10aの容積とを上式(eq1)に代入することにより、筒内圧ピークPtdcを推定する。なお、上記第2実施形態についても同様である。
・上記第1実施形態において、比熱比推定値κeを算出するために用いる検出流量Gtl、酸素濃度Dm、排気温Tex、燃焼後筒内圧Pop、及び大気圧Pairを推定パラメータとする。算出された比熱比推定値κeを推定パラメータと関係付けてECU30の記憶部としてのメモリに記憶させ、今回の燃焼サイクルで取得された推定パラメータに対応する比熱比推定値κeをメモリから読み出す。そして、読みだした比熱比推定値κeを筒内圧ピークPtdcの推定に用いてもよい。
ここで、メモリに記憶させる比熱比推定値κeは、例えば、燃料噴射開始タイミングが圧縮上死点よりも後のタイミングに設定される運転状態において算出された値としてもよい。これにより、第1タイミングにおいて検出された実筒内圧と、第1,第2タイミングに対応したクランク角度で定まる燃焼室10aの容積とを上式(eq1)に代入するといった上述した簡易な手法により、比熱比推定値κeを算出できる。
・上記各実施形態では、圧縮上死点となるタイミングにおける筒内圧ピークPtdcを推定したがこれに限らない。例えば、圧縮行程で設定される燃料噴射開始タイミングから、圧縮上死点となるタイミングよりも前のタイミングまでの期間のうち、任意のタイミングにおける筒内圧を推定してもよい。
・上記第1実施形態では、今回の燃焼サイクルにおいて推定した筒内圧ピークPtdcを今回の燃焼サイクルにおける燃料噴射制御に反映させたがこれに限らない。例えば、前回以前の燃焼サイクルにおいて推定した筒内圧ピークPtdcを今回の燃焼サイクルにおける燃料噴射制御に反映させてもよい。また例えば、複数回前の燃焼サイクルから前回の燃焼サイクルまでの各燃焼サイクルにおいて推定した筒内圧ピークPtdcを平均化した値を今回の燃焼サイクルにおける燃料噴射制御に反映してもよい。
10…エンジン、10a…燃焼室、18…燃料噴射弁、21…吸気バルブ、22…排気バルブ、30…ECU、34…筒内圧センサ。

Claims (7)

  1. 燃焼室(10a)内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁(18)を備えるディーゼルエンジン(10)と、
    前記燃焼室から排出される排出ガスの一部を排気通路(24)側から吸気通路(11)側にEGR通路(27)を介して還流させる外部EGR装置(28,29)と、を備えるシステムに適用され、
    前記燃焼室内の実際の筒内圧を実筒内圧として取得する筒内圧取得部(30)と、
    前記エンジンの吸気バルブ(21)及び排気バルブ(22)の閉弁期間において前記筒内圧取得部により取得された実筒内圧に基づいて、前記エンジンの圧縮行程のうち前記吸気バルブの閉弁後における前記燃焼室内のガスの比熱比を推定する比熱比推定部(30)と、
    前記圧縮行程であってかつ前記燃料噴射弁の燃料噴射後の期間において前記燃焼室内で燃焼が行われない状態での筒内圧を、前記比熱比推定部により推定された比熱比と、前記圧縮行程のうち前記吸気バルブの閉弁後において前記筒内圧取得部により取得された実筒内圧とに基づいて推定する圧力推定部(30)と、
    前記圧力推定部により推定された筒内圧に基づいて、前記燃焼室内の実際の筒内圧がその許容上限値を超えないように前記燃料噴射弁による燃料噴射制御を行う噴射制御部(30)と、を備え
    前記比熱比推定部は、前記圧縮行程のうち前記吸気バルブの閉弁後における前記燃焼室内のガスに対する新気及び既燃ガスのそれぞれの割合を推定するガス割合推定部(40,41,43,44,46,47)を有し、前記ガス割合推定部により推定された割合に基づいて、前記比熱比を推定し、
    前記既燃ガスは、前記外部EGR装置により還流される外部EGRガスと、前回の燃焼後において前記燃焼室内に残留する内部EGRガスとを含み、
    前記ガス割合推定部は、前記既燃ガスの割合として、外部EGRガスの割合と、内部EGRガスの割合とをそれぞれ推定するディーゼルエンジンの制御装置。
  2. 前記比熱比推定部は、前記新気の割合と前記新気の原子分子比熱比との積と、前記外部EGRガスの割合と前記外部EGRガスの原子分子比熱比との積と、前記内部EGRガスの割合と前記内部EGRガスの原子分子比熱比との積とを加算することにより、前記比熱比を推定する請求項に記載のディーゼルエンジンの制御装置。
  3. 前記ガス割合推定部は、前記燃料噴射弁の燃料噴射前に前記新気及び前記既燃ガスのそれぞれの割合を推定する請求項1又は2に記載のディーゼルエンジンの制御装置。
  4. 前記圧力推定部は、前記比熱比推定部により推定された比熱比と、前記圧縮行程のうち前記吸気バルブの閉弁後のタイミングにおいて前記筒内圧取得部により取得された実筒内圧とに基づいて、前記燃料噴射弁の燃料噴射開始時における筒内圧である開始時筒内圧を推定するとともに、前記開始時筒内圧と、前記燃料噴射弁の燃料噴射の噴射量及び噴射率の少なくともいずれかを含む噴射条件とに基づいて、前記燃料噴射開始後から圧縮上死点までの所定タイミングにおける筒内圧を推定する請求項1〜3のいずれか1項に記載のディーゼルエンジンの制御装置。
  5. 前記圧力推定部は、前記比熱比推定部により推定された比熱比と、前記圧縮行程のうち前記吸気バルブの閉弁後のタイミングにおいて前記筒内圧取得部により取得された実筒内圧とに基づいて、前記圧縮行程のうち前記吸気バルブの閉弁後における筒内圧時系列を推定し、推定した前記筒内圧時系列に基づいて、前記燃料噴射弁の燃料噴射開始後から圧縮上死点までの所定タイミングにおける筒内圧を推定する請求項1〜4のいずれか1項に記載のディーゼルエンジンの制御装置。
  6. 前記エンジンの温度又はその相関値を温度パラメータとして取得するパラメータ取得部(30)を備え、
    前記圧力推定部は、前記パラメータ取得部により取得された温度パラメータをさらに用いて、前記筒内圧を推定する請求項1〜5のいずれか1項に記載のディーゼルエンジンの制御装置。
  7. 前記圧力推定部は、圧縮上死点における筒内圧を推定する請求項1〜のいずれか1項に記載のディーゼルエンジンの制御装置。
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