JP6331587B2 - 3次元座標測定装置及び方法、並びに校正装置 - Google Patents

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本発明は、3次元座標を測定する3次元座標測定装置及び方法、並びにこの3次元座標測定装置を備える校正装置に関する。
測定対象物の寸法、位置、及び形状などの測定を行う測定機器として、例えば、測定対象物上の各測定点に相対的に接触子(プローブ)を移動させて各測定点の位置(3次元座標)を検出する3次元測定機がよく知られている。このような3次元測定機では、測定精度の確保が極めて重要である。このため、3次元測定機の製造時や定期メンテナンス時には、校正用のブロックゲージ、ステップゲージ、及び参照標準器(ボールプレート等)を用いて3次元測定機を校正することにより、3次元測定機の測定精度を確保しているのが通常である(特許文献1、非特許文献1参照)。
また、既存の光波距離計やHe−Neレーザ干渉計を用いて、トラッキング装置を利用して3次元測定機を校正する方法も知られている(非特許文献1参照)
特開2006−329694号公報
独立行政法人 産業技術総合研究所 高辻利之、"三次元測定機のトレーサビリティ体系と工業標準"、[平成25年10月29日検索]、インターネット(URL: http://www.nmij.jp/~regional-innovation/kikakeijo/docimgs/0309_takatsuji.pdf)
しかしながら、ブロックゲージ等を用いて3次元測定機の校正を行う場合には、ブロックゲージ等の人工物は傷が付き易く、運搬が容易ではないという問題がある。さらに、ブロックゲージ等を用いた校正作業には多くの時間を要し、ブロックゲージ等のコストも高いという問題もある。
また、トラッキング装置を利用して3次元測定機を校正する方法では、高コストであるのに関わらず、校正精度が数μm程度であるという問題がある。このため、ブロックゲージやトラッキング装置を利用して3次元測定機を校正する場合よりも校正精度を高くするためには、3次元測定機の測定空間内の任意の空間位置の3次元座標を高精度に測定する必要がある。
また、従来の3次元座標測定機においては、スケールは移動コラムに付近に埋め込まれている。一方、測定対象のワークは移動コラムから離れた定盤上に置く。そのため、スケール部と測定部が離れた位置に存在し、アッベの原理に基づいた正確な寸法を測定することはできない。装置の真直精度がワーク測定精度に大きく影響してしまう。
さらに、空間的な3次元座標を測定する上で、各部材の熱膨張や歪などが測定精度に大きく影響する。このため、従来の3次元座標測定機において測定精度を確保するためには、剛性もさることながら、その運動精度を考慮して設計せねばならず、大きい装置になるほか、高額な装置になっていた。
本発明の目的は、アッベの原理に基づいた任意の空間位置の3次元座標を高精度かつ高速に測定することができる産業用非接触3次元座標測定装置及び方法、並びにこの産業用非接触3次元座標測定装置を備える校正装置を提供することにある。
本発明の目的を達成するための3次元座標測定装置は、任意の空間位置にセットされた測定対象物と、等しい周波数間隔で並んだ複数の周波数成分を有する光コムを出射する光周波数コム光源と、光周波数コム光源から出射された光コムを参照光と測距光とに分割する光分割部と、光分割部にて分割された測距光の入出射を行う少なくとも3個以上の光入出射部であって、互いに異なる空間座標位置から測定対象物を含む空間に向けて測距光を発散出射し、かつ測定対象物にて正反射された測距光の正反射測距光が入射する光入出射部と、光分割部にて分割された参照光と、光入出射部ごとに得られる正反射測距光との光干渉信号を検出する光検出部と、光検出部の検出結果に基づき、測定対象物と個々の光入出射部との間の距離をそれぞれ算出する距離算出部と、距離算出部の算出結果に基づき、特定の基準位置を原点とした場合における測定対象物の3次元座標を算出する位置座標算出部と、を備える。
本発明の3次元座標測定装置によれば、パルス干渉測長技術により測定空間内の任意空間の測定対象物(対象ワークともいう)そのものに測距するための光コムを発散出射することで、測定対象物までの距離を正確に測定することができる。その結果、3方向からの位置の距離測定から、測定対象物の3次元座標をナノメートルのオーダで精密に測定することができる。
また、本発明の3次元座標測定装置による測定は、測定対象物そのものに、距離を測定するための光コムを当てて、測定対象物までの距離を直接測定する。そのため、測定のプローブ部(この場合は光コムの光線がプローブになる)と測定のスケールとが、原理上、同軸上に存在することになり、アッベの原理に従った測定となる。
また、本発明の3次元座標測定装置の構成の場合、従来の3次元座標測定機によれば、スケールから離れた地点の校正球の位置を測定し、座標の校正を行っていた。しかし、こうした校正は、構成部材の環境の温度変化による熱膨張、各部の真直精度、剛性、運動精度などによって、必ずしも再現するものではなく、その時々で変化する。また、熱膨張もバイメタル効果などでアームが反る場合は、単純にずれを予測して補正することもできない。
それに対して、本発明の3次元座標測定装置の場合、直接測定対象物に光コムを当てて測定するので、構成部材の温度変化による熱膨張や真直精度、剛性、運動精度とは関係なく、直接距離そのものを測定できる。そのため、かえって遠い位置に測定対象物があった方が、正確に3次元座標位置を割り出すことが可能となり、3次元座標測定装置の剛性、運動精度などにまったく影響されることなく絶対的な位置の割り出しを行うことができる。
また、従来の3次元座標測定装置では、XYZのそれぞれの座標を測定するために、先端のプローブを測定対象物が存在するX,Y,Zの位置まで移動しなければならなかった。本発明の3次元座標測定装置の構成の場合、同一光源からの光コムをスイッチの切り替えだけによって3方向から瞬時に測定できるため、測定速度が非常に速くできる。
さらに、従来の3次元座標測定装置では、移動体(プローブ)がX,Y,Zの位置まで移動するにも、移動体の運動精度が非常に重要となり、ピッチング誤差、ヨーイング誤差、ローリング誤差といった様々な運動誤差が、測定精度に影響していた。本発明の3次元座標測定装置の測定では、こうしたプローブを移動させるための移動機構の運動誤差も存在しない。
その結果、ブロックゲージ等或いはトラッキング装置を用いて3次元測定機の校正を行う場合よりも、高精度かつ短時間に3次元測定機を校正することができる。また、光源として光周波数コム光源を用いることにより、光入出射部から出射される発散光をコリメータ等で平行光にしたりあるいは測距光を走査したりしなくとも、各光入出射部に正反射測距光だけを入射させることができる。その結果、任意空間の3次元座標を精密に測定することができる。
光入出射部は、光ファイバケーブルの先端部であることが好ましい。これにより、測定対象物を含む空間に向けて測距光を発散出射することができる。
測定対象物は球形状を有していることが好ましい。これにより、測定対象物の形状に起因する距離算出結果及び位置座標算出結果の誤差を抑えることができる。
測定対象物の表面に粗面化処理が施されていることが好ましい。これにより、測定対象物にて正反射される測距光の正反射測距光だけを光入出射部に入射させることができる。
光周波数コム光源と光分割部との間には、光コムの周波数間隔をm(mは任意の整数)倍するエタロンが設けられていることが好ましい。これにより、空間位置を細かく測定することができる。また、光コムの周波数間隔を広げることができるので、光コムの櫛の次数を容易に見つけることができるようになり、光コムを用いた3次元座標の測定を高精度かつ短時間に行うことができる。
光周波数コム光源と光分割部との間には、mの値が異なる複数種類のエタロンが設けられており、光周波数コム光源及び光分割部と接続するエタロンの種類を選択するエタロン選択部を備えることが好ましい。これにより、大きな測定対象物の測定や空間位置の細かい測定を可能にすることができる。
本発明の目的を達成するための校正装置は、各請求項のいずれか1項に記載の3次元座標測定装置であって、3次元測定機の測定空間内の任意の空間位置にセットされた測定対象物を備える3次元座標測定装置と、位置座標算出部が算出した測定対象物の3次元座標と、3次元測定機が測定対象物を測定して得られた測定対象物の3次元座標とを比較して、3次元測定機の校正を行う校正制御部と、を備える。
本発明の目的を達成するための3次元座標測定方法は、任意の空間位置に測定対象物をセットするセットステップと、光周波数コム光源から、等しい周波数間隔で並んだ複数の周波数成分を有する光コムを出射する出射ステップと、光周波数コム光源から出射された光コムを参照光と測距光とに分割する光分割ステップと、光分割ステップで分割された測距光を、少なくとも3個以上の光入出射部により互いに異なる空間座標位置から測定対象物を含む空間に向けて発散出射させ、かつ測定対象物にて正反射された測距光の正反射測距光をそれぞれ光入出射部に入射させる光入出射ステップと、光分割ステップで分割された参照光と、光入出射部ごとに得られる正反射測距光との光干渉信号を検出する光検出ステップと、光検出ステップの検出結果に基づき、測定対象物と個々の光入出射部との間の距離をそれぞれ算出する距離算出ステップと、距離算出ステップの算出結果に基づき、特定の基準位置を原点とした場合における測定対象物の3次元座標を算出する位置座標算出ステップと、を有する。
本発明の3次元座標測定装置及び方法、並びに校正装置は、任意の空間位置の3次元座標を高精度かつ高速に測定することができる。
3次元測定機の校正に用いられる3次元座標測定装置の概略図である。 3次元座標測定装置の概略図である。 光スイッチ及び光ファイバケーブルの拡大図である。 正反射測距光をファイバ先端部に入射させる反射鏡の拡大図である。 位置座標検出部及び3次元測定機のコントローラの機能ブロック図である。 位置座標算出部による反射鏡の3次元座標の算出を説明するための説明図である。 様々な方向から反射鏡(測定対象物)に向けて光を出射する例を示した概略図である。 3次元座標測定装置を用いた3次元測定機の校正処理の流れを示したフローチャートである。 エタロンを有する他実施形態の3次元座標測定装置の概略図である。 複数種類のエタロンを有する他実施形態の3次元座標測定装置の概略図である。 3次元測定機の遠隔校正を説明するための説明図である。
<全体構成>
図1は、3次元測定機9と、この3次元測定機9の校正に用いられる3次元座標測定装置10の概略図を示している。3次元測定機9は、測定機本体9Aと、3次元測定機本体9Aの駆動制御を行うコントローラ9Bと、を備えている。
測定機本体9Aは、大別して、測定ステージ12と、プローブ13と、駆動機構14とを備えている。測定ステージ12には、測定対象となる測定対象物がセットされる。プローブ13は、一定の範囲内で移動可能であり、測定対象物に接触する球状の測定子を先端に有する棒状のスタイラスを備えている。プローブ13としては、例えば、測定対象物に接触したときにトリガ信号を出力するタッチトリガプローブなどの公知の各種プローブが用いられる。
駆動機構14は、プローブ13の基端を保持するとともに、このプローブ13をX軸、Y軸、Z軸の各方向に駆動する。
コントローラ9Bは、駆動機構14を制御して測定ステージ12上の測定空間内にセットされた測定対象物上の各測定点にプローブ13を移動させる。また、コントローラ9Bは、プローブ13から入力されるトリガ信号と駆動機構14の移動量とに基づいて、所定の基準位置に対する各測定点の3次元座標を測定する。これにより、測定対象物の寸法や表面形状等が測定される。
3次元座標測定装置10は、本発明の測定対象物に相当する反射鏡16と、3次元座標測定装置本体17と、を備える。なお、3次元座標測定装置10は、後述の3次元測定機9の校正制御部58(図5参照)とともに本発明の校正装置を構成することにより、3次元測定機9の校正を行う。
反射鏡16は、測定ステージ12上の測定空間内の任意の空間位置にセットされる。この反射鏡16は、球形状を有しており、必要に応じてその表面には粗面化処理が施されている。反射鏡16の表面に粗面化処理を施すことにより、詳しくは後述するが、反射鏡16にて反射される反射光のうちで正反射光だけを精度よく検出することができる。
3次元座標測定装置本体17は、所定の基準位置(例えば3次元測定機9の原点)を原点とした場合における反射鏡16の3次元座標を測定する。
<3次元座標測定装置本体の構成の概略>
図2は、3次元座標測定装置本体17の構成を示している。3次元座標測定装置本体17は、大別して光周波数コム光源20、光アンプ21、スプリッタ(光分割部)22、第1光路23、第2光路24、ミキサ25、光検出部26、位置座標検出部27、及びこれら各部を接続する光ファイバケーブル28(図中の二重線で表示)並びに光ファイバケーブル28を接続するコネクタ29を備えている。
光周波数コム光源20は、反射鏡16の3次元座標の測定に使用する光コム(光周波数コムともいう)31を出射する。光コム31は、周波数領域において周波数が等間隔になるような周波数成分を有する光である。この光周波数コム光源20としては、例えばフェムト秒モード同期ファイバレーザでは、エリビウム添加光ファイバ(EDF)で形成されたリング共振器をレーザダイオードで駆動する構成のレーザ発振器などを用いることができる。なお、光周波数コム光源20は、少なくとも反射鏡16の3次元座標測定時(3次元測定機9の校正時)には光コム31を常時出射する。光周波数コム光源20から出射された光コム31は、光ファイバケーブル28を介して光アンプ21に入力される。
光アンプ21は、光周波数コム光源20から入力された光コム31を増幅した後、この光コム31をスプリッタ22に向けて出力する。
スプリッタ22は、光アンプ21と、第1光路23及び第2光路24とに接続している。スプリッタ22は、光アンプ21から入力された光コム31を参照光35と測距光36とに分割して、参照光35を第1光路23に出力するとともに、測距光36を第2光路24に出力する。なお、スプリッタ22は、例えば参照光35と測距光36との割合が5:95となるように光コム31を分割する。
第1光路23には、第1コリメータ38、プリズムリフレクタ39、コーナリフレクタ40、走査ステージ(移動ステージともいう)41、及び第2コリメータ42が設けられている。
第1コリメータ38は、スプリッタ22から入力される参照光35を平行光線としてプリズムリフレクタ39に向けて出射する。
プリズムリフレクタ39は、第1コリメータ38から入力された参照光35をコーナリフレクタ40に向けて反射するとともに、このコーナリフレクタ40から入射する参照光35を第2コリメータ42に向けて反射する。
コーナリフレクタ40は、プリズムリフレクタ39により反射された参照光35の光路上に配置されている。このコーナリフレクタ40は、プリズムリフレクタ39から入射した参照光35を再びプリズムリフレクタ39に向けて反射する。
走査ステージ41は、コーナリフレクタ40に取り付けられている。この走査ステージ41は、プリズムリフレクタ39により反射された参照光35の光路に平行な方向に沿ってコーナリフレクタ40を往復動させる。例えば、走査ステージ41は、コーナリフレクタ40を数mm〜数cmのストロークで往復動させる。これにより、後述する参照光35と測距光36との光干渉信号50の振幅を時間的に変動させることができる。時間的に変動する光干渉信号50の測定データを積算することで、測定データの精度を高めることができる。
第2コリメータ42は、プリズムリフレクタ39から入射する参照光35を集光して光ファイバケーブル28に出力する。この第2コリメータ42は、図示しない移動機構により、プリズムリフレクタ39から入射する参照光35の光路に平行な方向に移動可能になっている。これにより、第1光路23における参照光35の光路長を可変することができる。そして、第2コリメータ42から出力された参照光35はミキサ25に入力される。
なお、第1光路23には、図示は省略するが、音響光学変調器(AOM)などの周波数シフタが設けられており、参照光35の周波数がシフトされる。これにより、参照光35と測距光36との間に周波数差が生じ、両者を干渉させることで周波数差に応じたビート信号が得られる。
第2光路24には、サーキュレータ44及び光スイッチ45が設けられている。サーキュレータ44は、スプリッタ22から入力される測距光36を光スイッチ45に向けて出力するとともに、この光スイッチ45からの戻り光(後述の正反射測距光36a)をミキサ25に向けて出力する。
光スイッチ45は、例えば3次元測定機9に設けられている。この光スイッチ45には、前述のサーキュレータ44と接続する光ファイバケーブル28に加えて、少なくとも3本以上(本実施形態では4本)の光ファイバケーブル47が接続されている。光スイッチ45は、スイッチ制御部48の制御の下、光ファイバケーブル28に接続する光ファイバケーブル47の切り替えを行うものであり、4本の光ファイバケーブル47を1本ずつ順番に光ファイバケーブル28に接続する。なお、光スイッチ45及び光ファイバケーブル47は、3次元測定機9の外部に設けられていてもよい。
光スイッチ45及び光ファイバケーブル47の拡大図である図3において、4本の光ファイバケーブル47は、各々のファイバ先端部(光入出射部)47aを3次元測定機9の測定空間内に向けた状態で光スイッチ45に接続されている。そして、各光ファイバケーブル47は、光スイッチ45により光ファイバケーブル28と接続された場合に、反射鏡16を含む測定空間内に向けて測距光36を発散出射する。これにより、各ファイバ先端部47aから円錐状に広がる発散光(図中の1点鎖線で表示)となる測距光36が測定空間内に出射される。すなわち、互いに異なる空間座標位置から測定空間内に向けて測距光36が出射される。
また、各ファイバ先端部47aにはそれぞれ測定空間内の反射鏡16にて正反射された測距光36の正反射測距光36aが入射する。ここで、測距光36は光コム31でありSN比が高く、さらに前述したように反射鏡16は粗面化処理されているため、個々のファイバ先端部47aには正反射測距光36aだけが入射する。
反射鏡16の拡大図を示す図4(A),(B)において、測距光36のSN比が高いので、反射鏡16に幅の広い測距光36(図中の2点鎖線で表示)が入射すると、図中の(A),(B)に示すように測距光36が異なっている場合でも正反射測距光36aだけがファイバ先端部47aに入射する。なお、図4では説明の煩雑化を防止するため、測距光36を平行光束として図示している。
このように測距光36として光コム31を用いた場合には、各ファイバ先端部47aから出射される測距光36(発散光)をコリメータ等で平行光にしなくとも、各ファイバ先端部47aに正反射測距光36aだけを精度よく入射させることができる。換言すると、光源として光周波数コム光源20以外を用いた場合には、ファイバ先端部47aの前方にコリメータ等を別途配置する必要があるが、光源として光周波数コム光源20を用いることによりコリメータ等の配置が不要になる。また、測距光36として発散光を出射しているので、平行光を照射する場合とは異なり反射鏡16に確実に測距光36を照射するためにファイバ先端部47aや反射鏡16の配置を厳密に規定する必要がなく、これらの配置の自由度が上がる。
図3に戻って、各ファイバ先端部47aにそれぞれ入射した正反射測距光36aは、光ファイバケーブル47、光スイッチ45、サーキュレータ44などを介してミキサ25に入力される。
ミキサ25は例えば光ミキサが用いられる。このミキサ25は、第1光路23から入力される参照光35と、第2光路24から入力される正反射測距光36aとを例えば光学的に乗算するなどの方法で混合して、ファイバ先端部47aごとに参照光35と正反射測距光36aとの光干渉信号50を生成する。また、参照光35と正反射測距光36aとは周波数が近接する周波数成分を含むため、光干渉信号50は、反射鏡16までの距離に依存する位相を検出可能な周波数領域にビートダウンされる。そして、ミキサ25は、ファイバ先端部47aごとの光干渉信号50を光検出部26へ出力する。
光検出部26は、ミキサ25から入力されたファイバ先端部47aごとの光干渉信号50を受光して電気信号であるビート信号50aに変換し、ファイバ先端部47aごとのビート信号50aをそれぞれ位置座標検出部27へ出力する。
位置座標検出部27は、光検出部26から入力されたファイバ先端部47aごとのビート信号50aに基づき、公知のパルス干渉位置計測技術を利用して各ファイバ先端部47aから反射鏡16までの距離を算出する。この距離算出の基本的な原理は、光検出部26に入射する正反射測距光36aの位相が反射鏡16までの距離に依存しているというものである。そして、位置座標検出部27は、これら距離算出結果に基づき反射鏡16の3次元座標を算出する。以下、各ファイバ先端部47aから反射鏡16までの距離算出、並びに反射鏡16の3次元座標算出の一例について説明する。
図5は、位置座標検出部27及び前述のコントローラ9Bの構成の一例を示す機能ブロック図である。位置座標検出部27は、干渉縞パターン検出部52、距離算出部53、及び位置座標算出部54を有している。
干渉縞パターン検出部52としては、例えばロックインアンプが用いられる。この干渉縞パターン検出部52は、前述の光検出部26から入力されたビート信号50aと、例えば光周波数コム光源20から入力される参照信号との干渉縞パターンを検出し、干渉縞パターンの検出結果を距離算出部53へ出力する。
ここで干渉縞パターン検出部52に入力される参照信号の周波数は、参照光35及び測距光36(正反射測距光36a)の、周波数領域において近接した周波数成分の周波数差に対応する周波数に設定されている。これはビート信号50aが参照光35及び正反射測距光36aを重畳した光干渉信号50の光強度に対応する信号レベルを有する電気信号であるので、結果としてビート信号50aは、参照光35と正反射測距光36aの周波数成分のうち、周波数領域において近接している周波数成分の周波数差に対応する周波数の周波数成分を有しているからである。従って、参照信号の周波数を、参照光35と正反射測距光36aの、周波数領域において近接した周波数成分の周波数差に対応する周波数に設定した上で、ビート信号50aと参照信号との干渉縞パターンを干渉縞パターン52で検出すれば、この干渉縞パターンに基づき各ファイバ先端部47aから反射鏡16までの距離が求められる。なお、参照信号の周波数の設定の詳細については特開2013−178169号を参照されたい。
距離算出部53は、干渉縞パターン検出部52から入力された干渉縞パターンの検出結果に基づき、各ファイバ先端部47aから反射鏡16までの距離L1,L2,L3,L4(図6参照)を算出し、各距離L1〜L4の算出結果を位置座標算出部54へ出力する。なお、干渉縞パターンから各距離L1〜L4を算出する方法についても公知であるので、ここでは具体的な説明は省略する。
位置座標算出部54による反射鏡16の3次元座標の算出方法を示した図6において、各ファイバ先端部47aの位置及びこれらの先端面の向き、並びに反射鏡16の径は既知である。このため、互いに異なる空間座標位置にある各ファイバ先端部47aから反射鏡16までの距離L1〜L4を示す線分(図中の1点鎖線で表示)の交点、すなわち、各線分が通る反射鏡16の4つの表面(球面)の交点が反射鏡16の位置となる。特に、本実施形態では反射鏡16が球形状を有しているので、反射鏡16の形状に起因する距離L1〜L4の誤差を抑えることができる。なお、反射鏡16の真球度が高いほど反射鏡16の形状に起因する距離L1〜L4の誤差は小さくなる。
なお、3次元座標の算出における各ファイバ先端部47aの向きは、一列に並んだ方向にするのではなく、3次元測定機9を側面側から見た図7(A)、及び上面側から見た図7(B)に示すように様々な方向から、測距光36を出射して反射鏡16(測定対象物)に当てるほうが3次元座標の精度は向上する。
反射鏡16(測定対象物)の3次元座標の位置の割り出しとして、ファイバ先端部47aの出射口を中心として、一定の距離で描かれる球表面に反射鏡16(測定対象物)が存在すると設定される。それぞれ独立した測距光36の出射口を中心とした球表面が交わる点が反射鏡16(測定対象物)の3次元座標値となるが、この出射口はできる限り同一平面や互いに近傍から出射されず、3方向独立した方向からの測距光36であれば3次元座標の精度は向上する。例として、X,Y,Z方向で独立した方向から測距光36を反射鏡16(測定対象物)に当てることで、反射鏡16(測定対象物)までの距離計測による真の座標値の誤差は小さくなる。
位置座標算出部54は、距離L1〜L4の算出結果と、各ファイバ先端部47a及び反射鏡16に関する既知情報とに基づき、特定の基準位置を原点Oとした場合における反射鏡16の3次元座標P(x,y,z)を算出する。なお、ここでいう特定の基準位置とは、例えば3次元測定機9の測定基準位置(原点)である。位置座標算出部54は、反射鏡16の3次元座標P(x,y,z)の算出結果C1(図5参照)を、3次元測定機9のコントローラ9Bへ出力する。
<3次元測定機の校正>
図5に戻って、3次元測定機9のコントローラ9Bには、測定制御部57と校正制御部58とが設けられている。
測定制御部57は、前述の測定機本体9Aの作動を制御するとともに、測定機本体9Aから測定対象物の各測定点の3次元座標の測定結果を取得する。また、測定制御部57は、3次元測定機9の校正が開始された際には、前述の3次元座標測定装置本体17による反射鏡16の3次元座標P(x,y,z)と前後して、測定機本体9Aを作動して反射鏡16の3次元座標P(x,y,z)の測定を行う。そして、測定制御部57は、反射鏡16の3次元座標P(x,y,z)の測定値C2を校正制御部58へ出力する。
校正制御部58は、3次元座標測定装置本体17から入力される3次元座標P(x,y,z)の算出結果C1と、測定制御部57から入力される3次元座標P(x,y,z)の測定値C2と比較して、測定値C2が算出結果C1と一致するような校正値C3を算出する。そして、校正制御部58は、校正値C3を測定制御部57へ出力する。これにより、測定制御部57は、測定機本体9Aから取得した測定対象物の各測定点の3次元座標の測定結果を、校正値C3に基づき修正することができる。なお、校正制御部58は、3次元測定機9内に設ける代わりに、3次元座標測定装置本体17内に設けてもよい。
以上で、3次元座標測定装置10を用いた3次元測定機9の校正が完了する。
<3次元座標測定装置の作用>
次に、図8に示すフローチャートを用いて上記構成の3次元座標測定装置10を用いた3次元測定機9の校正の手順について説明する。最初に、検査員が3次元測定機9の測定空間内の任意の空間位置に反射鏡16をセットする(ステップS1、セットステップ)。また、検査員が図示しない操作部を介して3次元座標の測定開始操作を行うと、光周波数コム光源20から光コム31が出射される(ステップS2、出射ステップ)。なお、光周波数コム光源20から光コム31を常時出射させてもよい。
光周波数コム光源20から出射された光コム31は、光アンプ21で増幅された後、スプリッタ22により参照光35と測距光36に分割される(ステップS3、光分割ステップ)。参照光35は、スプリッタ22から第1光路23に出力された後、第1コリメータ38などを経てミキサ25に入力される。
一方、測距光36は、スプリッタ22から第2光路24に出力された後、サーキュレータ44を経て光スイッチ45に入力される。そして、スイッチ制御部48の制御の下で光スイッチ45の切り替えが行われるごとに、各ファイバ先端部47aから順番に測距光36が測定空間内に円錐状に発散出射される。そして、各ファイバ先端部47aからそれぞれ発散出射された測距光36が測定空間内の反射鏡16にて正反射されて、正反射測距光36aが各ファイバ先端部47aにそれぞれ入射する(ステップS4、光入出射ステップ)。各ファイバ先端部47aにそれぞれ入射した正反射測距光36aは、光ファイバケーブル47、光スイッチ45、サーキュレータ44などを経てミキサ25に入力される。
参照光35と、ファイバ先端部47aごとの正反射測距光36aとがミキサ25にて順次に混合されて、ファイバ先端部47aごとの光干渉信号50がミキサ25から光検出部26に入力される。そして、ファイバ先端部47aごとの光干渉信号50が光検出部26にてビート信号50aに順次に変換される(ステップS5、光検出ステップ)。光検出部26は、ファイバ先端部47aごとのビート信号50aを干渉縞パターン検出部52へ順次に出力する。
干渉縞パターン検出部52は、ファイバ先端部47aごとのビート信号50aと前述の参照信号との干渉縞パターンを算出して、各干渉縞パターンの検出結果を距離算出部53へ順次に出力する。そして、距離算出部53は、干渉縞パターン検出部52から入力された各干渉縞パターンの検出結果に基づき、各ファイバ先端部47aから反射鏡16までの距離L1〜L4を算出し、各距離L1〜L4の算出結果を位置座標算出部54へ出力する(ステップS6、距離算出ステップ)。
位置座標算出部54は、距離L1〜L4の算出結果と、各ファイバ先端部47a及び反射鏡16に関する既知情報とに基づき、反射鏡16の3次元座標P(x,y,z)を算出する(ステップS7、位置座標算出ステップ)。そして、位置座標算出部54は、3次元座標P(x,y,z)の算出結果C1を校正制御部58へ出力する。
3次元座標測定装置10による3次元座標P(x,y,z)の測定と前後して、3次元測定機9の測定制御部57の制御の下、測定機本体9Aによる反射鏡16の3次元座標P(x,y,z)の実測が行われ、3次元座標P(x,y,z)の測定値C2が校正制御部58へ出力される。
校正制御部58は、3次元座標P(x,y,z)の算出結果C1と測定値C2とを比較することにより校正値C3を算出して、この校正値C3を測定制御部57へ出力する。以上で、3次元測定機9の校正が完了する(ステップS8)。
<本発明の効果>
以上のように、本発明の3次元座標測定装置10では、3次元測定機9の測定空間内にセットされた反射鏡16と、光周波数コム光源20を備える3次元座標測定装置本体17とを用いて、パルス干渉測長技術により測定空間内の任意空間(反射鏡16)の3次元座標をナノメートルのオーダで精密に測定することができる。その結果、ブロックゲージ等或いはトラッキング装置を用いて3次元測定機9の校正を行う場合よりも、高精度かつ短時間に3次元測定機9を校正することができる。
また、本発明の3次元座標測定装置10では、測定対象物である反射鏡16そのものに距離を測定するための光である測距光36(光コム31)を当てて、反射鏡16までの距離を直接測定するため、アッベの原理に従った測定(測定部とスケール方向が同軸上)となる。また、3次元測定機9の構成部材の温度変化による熱膨張や真直精度、剛性、運動精度とは関係なく直接距離そのものを測定できる。さらに、反射鏡16が遠い位置にあった方が、正確に3次元座標位置を割り出すことが可能となり、3次元測定機9の剛性、運動精度などにまったく影響されることなく絶対的な位置の割り出しを行うことができる。また、同一光源である光周波数コム光源20からの測距光36(光コム31)を光スイッチ45の切り替えだけによって3方向から瞬時に測定できるため、測定速度が非常に速くできる。また、従来の3次元座標測定装置の測定のように、プローブを移動させるための移動機構の運動誤差も存在しない。
さらに、本発明の3次元座標測定装置10では、光源として光周波数コム光源20を用いることにより、各ファイバ先端部47aから出射される測距光36(発散光)をコリメータ等で平行光にしたりあるいは測距光36を走査したりしなくとも、各ファイバ先端部47aに正反射測距光36aだけを入射させることができる。その結果、3次元座標測定装置10を低コストに構成することができる。また、各ファイバ先端部47aから出射される測距光36を平行光にする必要がないので、各ファイバ先端部47aや反射鏡16の配置の自由度を上げることができる。
<3次元座標測定装置の他実施形態>
次に、図9を用いて本発明の他実施形態の3次元座標測定装置10Aについて説明を行う。3次元座標測定装置10Aでは、光周波数コム光源20とスプリッタ22との間、より具体的には光周波数コム光源20と光アンプ21との間にエタロン60が設けられている。なお、3次元座標測定装置10Aは、エタロン60を備える点を除けば、上記の3次元座標測定装置10と基本的に同じ構成であり、3次元座標測定装置10と機能・構成上同一のものについては同一符号を付してその説明は省略する。
エタロン60は、例えばファブリー・ペロー・エタロンが用いられる。エタロン60は、光コム31の周波数間隔をm(mは任意の整数)倍する。これにより、光コム31の周波数間隔を適宜広げることができる。光周波数コム光源20から出射される光コム31の周波数間隔は一般的には100MHz、250MHzであるが、エタロン60を用いることにより光コム31の周波数間隔を例えば15GHz程度に広げることができる。このように光コム31の周波数間隔を広げることにより空間位置を細かく測定することができる。ここで、光コム31は参照標準であるので主間隔(例えば1m、1.5m、・・・)だけを測定し、空間位置の詳細は例えば3次元測定機に内蔵のデジタルスケールにより測定してもよい。また、エタロン60により光コム31の櫛(コム)の本数を間引くことで、光コム31の櫛の次数を容易に見つけられるようになり、光コム31を用いた測定をより高精度かつ短時間に行うことができる。
なお、周波数間隔1GHzのエタロンのフィネスの制作は容易であるが周波数間隔15GHzに対応するエタロンのフィネスの制作は困難である。このため、例えば、エタロン60としてエタロン1とエタロン2とが直列接続(3個以上でも可)されたものを用いて、光周波数コム光源20から出射される周波数間隔100MHzの光コム31の周波数間隔を、エタロン1にて1GHzに広げた後にエタロン2にて15GHzに広げてもよい。ここで「フィネス」とはエタロンの特性を示す値であり、Δf/frで表される[Δf:フリースペクトラルレンジ(FSR)、fr:光コムの繰り返し周波数]。
また、図10に示す3次元座標測定装置10Bのように、前述のmの値が異なる複数種類のエタロン60A,60B,60C(4種類以上でも可)を並列に設けて、光スイッチ(エタロン選択部)62により光周波数コム光源20及び光アンプ21と接続するエタロン60A,60B,60Cの種類を選択可能にしてもよい。なお、光スイッチ62の切り替えはスイッチ制御部63により制御される。スイッチ制御部63は、ユーザからの切り替え指示の入力に応じて光スイッチ62を切り替える。このように複数種類のエタロン60A,60B,60Cを選択可能にすることで、大きな測定対象物の測定や空間位置の細かい測定を可能にすることができる。
<その他>
上記実施形態では、任意の空間位置にセットされた反射鏡16の3次元座標を測定しているが、例えば反射鏡16の代わりに任意の空間位置にセットされたキャッツアイの3次元座標を測定してもよい。また反射鏡16やキャッツアイの代わりに各種の測定対象物を配置してもよい。
上記実施形態では、光スイッチ45により測距光36を出射しかつ正反射測距光36aが入射するファイバ先端部47aを切り替えているが、例えば、各ファイバ先端部47aからそれぞれ出射される測距光36を順次に遅延させてもよい。
上記実施形態では、測距光36を発散出射しかつ正反射測距光36aが入射する本発明の光入出射部としてファイバ先端部47aを例に挙げたが、ファイバ先端部47a以外の各種の光入出射部を用いてもよい。また、上記実施形態では、ファイバ先端部47aを4本設けているが、障害物等によりファイバ先端部47aから出射される測距光36が遮られることを考慮して、ファイバ先端部47aを5本以上設けてもよい。これにより、反射鏡16に対して少なくとも3方向から確実に測距光36を照射することができる。
更に、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であることは言うまでもない。また、本発明は産業用以外の3次元座標測定装置及び方法、並びにこの3次元座標測定装置を備える校正装置にも適用可能である。
さらに、図11に示すように、3次元測定機9及び3次元座標測定装置10を全て同一箇所に配置する必要はなく、例えば、3次元座標測定装置10の3次元座標測定装置本体17は所定の標準供給機関や指定校正機関、又はメーカの校正部門などの測定室R1に設置し、この3次元座標測定装置本体17と別の場所(例えば数km離れた位置)にある工場R2などに配置された3次元測定機9(光スイッチ45、反射鏡16)とを光通信接続して、工場R2にある3次元測定機9を校正する場合にも本発明を適用可能である。測定光路の光ファイバをL=数kmにわたって延長することにより、異なる場所・建物に存在する物体を、測定室から測定することができる。なお、参照光路にもLと同じ長さの光ファイバを設けることにより、時間的コヒーレンス干渉(パルス干渉)が実現できる。従って、遠隔測定による遠隔校正が可能である。
9…3次元測定機,10,10A,10B…3次元座標測定装置,16…反射鏡,17…3次元座標測定装置本体,20…光周波数コム光源,22…スプリッタ,23…第1光路,24…第2光路,26…光検出部,27…位置座標検出部,35…参照光,36…測距光,36a…正反射測距光,47…光ファイバケーブル,47a…ファイバ先端部,52…干渉縞パターン検出部,53…距離算出部,54…位置座標算出部

Claims (8)

  1. 任意の空間位置にセットされた測定対象物と、
    等しい周波数間隔で並んだ複数の周波数成分を有する光コムを出射する光周波数コム光源と、
    前記光周波数コム光源から出射された前記光コムを参照光と測距光とに分割する光分割部と、
    前記光分割部にて分割された前記測距光の入出射を行う少なくとも3個以上の光入出射部であって、互いに異なる空間座標位置から前記測定対象物を含む空間に向けて前記測距光を発散出射し、かつ前記測定対象物にて正反射された当該測距光の正反射測距光が入射する光入出射部と、
    前記光分割部に対して個々の前記光入出射部を1つずつ順番に接続する光スイッチと、
    前記光分割部にて分割された前記参照光と、前記光入出射部ごとに得られる前記正反射測距光との光干渉信号を検出する光検出部と、
    前記光検出部の検出結果に基づき、前記測定対象物と個々の前記光入出射部との間の距離をそれぞれ算出する距離算出部と、
    前記距離算出部の算出結果と、前記光入出射部ごとの位置及び向きとに基づき、特定の基準位置を原点とした場合における前記測定対象物の3次元座標を算出する位置座標算出部と、
    を備え
    前記測定対象物の表面に粗面化処理が施されている3次元座標測定装置。
  2. 前記光入出射部は、光ファイバケーブルの先端部である請求項1記載の3次元座標測定装置。
  3. 前記測定対象物は球形状を有している請求項1または2記載の3次元座標測定装置。
  4. 前記光周波数コム光源と前記光分割部との間には、前記光コムの周波数間隔をm(mは任意の整数)倍するエタロンが設けられている請求項1からのいずれか1項に記載の3次元座標測定装置。
  5. 前記光周波数コム光源と前記光分割部との間には、前記mの値が異なる複数種類の前記エタロンが設けられており、
    前記光周波数コム光源及び前記光分割部と接続する前記エタロンの種類を選択するエタロン選択部を備える請求項記載の3次元座標測定装置。
  6. 任意の空間位置にセットされた測定対象物と、
    等しい周波数間隔で並んだ複数の周波数成分を有する光コムを出射する光周波数コム光源と、
    前記光周波数コム光源から出射された前記光コムを参照光と測距光とに分割する光分割部と、
    前記光分割部にて分割された前記測距光の入出射を行う少なくとも3個以上の光入出射部であって、互いに異なる空間座標位置から前記測定対象物を含む空間に向けて前記測距光を発散出射し、かつ前記測定対象物にて正反射された当該測距光の正反射測距光が入射する光入出射部と、
    前記光分割部にて分割された前記参照光と、前記光入出射部ごとに得られる前記正反射測距光との光干渉信号を検出する光検出部と、
    前記光検出部の検出結果に基づき、前記測定対象物と個々の前記光入出射部との間の距離をそれぞれ算出する距離算出部と、
    前記距離算出部の算出結果と、前記光入出射部ごとの位置及び向きとに基づき、特定の基準位置を原点とした場合における前記測定対象物の3次元座標を算出する位置座標算出部と、
    を備え、
    前記測定対象物は球形状を有し、且つ前記測定対象物の表面に粗面化処理が施されている3次元座標測定装置。
  7. 請求項1からのいずれか1項に記載の3次元座標測定装置であって、3次元測定機の測定空間内の任意の空間位置にセットされた測定対象物を備える3次元座標測定装置と、
    前記位置座標算出部が算出した前記測定対象物の3次元座標と、前記3次元測定機が前記測定対象物を測定して得られた前記測定対象物の3次元座標とを比較して、前記3次元測定機の校正を行う校正制御部と、
    を備える校正装置。
  8. 任意の空間位置に測定対象物であって且つ表面に粗面化処理が施されている測定対象物をセットするセットステップと、
    光周波数コム光源から、等しい周波数間隔で並んだ複数の周波数成分を有する光コムを出射する出射ステップと、
    前記光周波数コム光源から出射された前記光コムを光分割部により参照光と測距光とに分割する光分割ステップと、
    前記光分割ステップで分割された前記測距光を、少なくとも3個以上の光入出射部により互いに異なる空間座標位置から前記測定対象物を含む空間に向けて発散出射させ、かつ前記測定対象物にて正反射された当該測距光の正反射測距光をそれぞれ前記光入出射部に入射させる光入出射ステップと、
    前記光分割ステップで分割された前記参照光と、前記光入出射部ごとに得られる前記正反射測距光との光干渉信号を検出する光検出ステップと、
    前記光検出ステップの検出結果に基づき、前記測定対象物と個々の前記光入出射部との間の距離をそれぞれ算出する距離算出ステップと、
    前記距離算出ステップの算出結果と、前記光入出射部ごとの位置及び向きとに基づき、特定の基準位置を原点とした場合における前記測定対象物の3次元座標を算出する位置座標算出ステップと、
    を有し、
    前記光入出射ステップでは、光スイッチにより、前記光分割部に対して個々の前記光入出射部を1つずつ順番に接続する3次元座標測定方法。
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