JP6328269B2 - 熱源側ユニットおよび冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Description

この発明は、熱源側ユニットおよび冷凍サイクル装置に関するものである。
従来から、油分離器で分離した油を冷却し、冷却した油を圧縮機に戻す構成を備えた冷凍装置が知られている(特許文献1参照)。例えば、特許文献1の冷凍装置では、油分離器で分離した油が、凝縮器の一部を利用した空冷式油冷却器で冷却され、その後に冷媒冷却油冷却器で冷却されている。
特開平4−203764号公報(第2頁、第1図)
特許文献1の冷凍装置では、凝縮器の一部が空冷式油冷却器として構成されているため、例えば油の冷却が不要な場合等においては、凝縮器の一部が機能せず、凝縮器の伝熱面積が有効に利用されていない。さらに、特許文献1の冷凍装置では、空冷式油冷却器のみでは、油の冷却を十分に行えない場合があるため、冷媒で油の冷却を行う冷媒冷却油冷却器が設けられている。特許文献1の冷媒冷却油冷却器は、油の冷却が不要な場合または空冷式油冷却器のみで油の冷却を行うことができる場合等には、不必要な構成となっている。
この発明は、上記のような課題を背景としてなされたものであり、熱源側熱交換器の伝熱面積を有効に利用して、冷媒または油を熱交換させることによって、冷凍サイクル装置の成績係数を向上させることができる熱源側ユニットおよび冷凍サイクル装置を得ることを目的としている。
この発明に係る熱源側ユニットは、圧縮機と、圧縮機から吐出された冷媒と油とを分離して、冷媒を冷媒流出部から流出させ、油を油流出部から流出させる、油分離器と、冷媒流出部に連通した第1流路と、油流出部に連通した第2流路と、第1流路に接続され、冷媒を熱交換させる冷媒熱交換器と、第1流路および第2流路に接続され、冷媒または油を熱交換させるマルチ熱交換器と、を有する熱源側熱交換器と、マルチ熱交換器と第1流路または第2流路との連通を切り替える流路切替装置と、を備え、マルチ熱交換器は、第1流路と連通したときに冷媒熱交換器として機能し、第2流路と連通したときに油熱交換器として機能するものである。
また、この発明に係る冷凍サイクル装置は、上記の熱源側ユニットを備えている。
この発明によれば、熱源側熱交換器の伝熱面積を有効に利用して、冷媒または油を熱交換させているため、冷凍サイクル装置の成績係数を向上させることができる。
この発明の実施の形態1に係る冷凍サイクル装置の例を模式的に記載した図である。 この発明の実施の形態1に係るマルチ熱交換器の機能と外気温度との関係の例を示す図である。 通常外気温度のときの冷凍サイクル装置の動作の例を説明する図である。 高外気温度のときの冷凍サイクル装置の動作の例を説明する図である。 低外気温度のときの冷凍サイクル装置の動作の例を説明する図である。 実施の形態1の変形例1に関する図であって、通常外気温度のときの開閉装置の動作の例を説明する図である。 実施の形態1の変形例1に関する図であって、高外気温度のときの開閉装置の動作の例を説明する図である。 実施の形態1の変形例1に関する図であって、低外気温度のときの開閉装置の動作の例を説明する図である。 実施の形態1の変形例2に関する図であって、マルチ熱交換器の機能と外気温度との関係の例を示す図である。 実施の形態1の変形例3に関する図であって、冷凍サイクル装置の例を模式的に記載した図である。 実施の形態1の変形例3に関する図であって、マルチ熱交換器の機能と外気温度との関係の例を示す図である。 実施の形態1の変形例4に関する図であって、マルチ熱交換器の機能と外気温度との関係の例を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る冷凍サイクル装置の例を模式的に記載した図である。
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には、同一符号を付して、その説明を適宜省略または簡略化する。また、各図に記載の構成について、その形状、大きさおよび配置等は、この発明の範囲内で適宜変更することができる。
実施の形態1.
[冷凍サイクル装置]
図1は、この発明の実施の形態1に係る冷凍サイクル装置の例を模式的に記載した図である。図1に示すように、この実施の形態に係る冷凍サイクル装置300は、利用側ユニット100と熱源側ユニット200とを備えている。利用側ユニット100と熱源側ユニット200とは配管で接続されており、冷媒が循環する冷媒循環回路400が形成されている。なお、この実施の形態の冷凍サイクル装置300では、例えばR32またはR410A等の断熱圧縮時のエンタルピーの差が大きい冷媒が使用されている。また、この実施の形態に係る冷凍サイクル装置300の熱源側ユニット200は、油が流れる油流路410と、冷媒または油が選択的に流れるマルチ熱交換流路420と、冷媒循環回路400に流れる冷媒の一部を圧縮機1にインジェクションするインジェクション流路430とを備えている。なお、図1において、冷媒循環回路400は実線で図示されており、油流路410は点線で図示されており、マルチ熱交換流路420は一点鎖線で図示されている。
[利用側ユニット]
利用側ユニット100は、開閉装置13と、膨張装置12と、利用側熱交換器2とを備え、これらが配管で接続されている。開閉装置13は、開閉を切り替えて、膨張装置12および利用側熱交換器2への冷媒の通過を制御するものであり、例えば電磁弁等で構成されている。なお、開閉装置13は、省略されていてもよい。膨張装置12は、冷媒を膨張させるものであり、例えば、開度を変更することができる電子式膨張弁、またはキャピラリーチューブ等で構成されている。利用側熱交換器2は、例えば冷媒と空気との熱交換を行わせるものである。例えば、利用側熱交換器2の近傍には、利用側熱交換器2へ空気を導く送風機(図示を省略)が設置されており、利用側熱交換器2での熱交換を促進するようになっている。
[熱源側ユニット]
熱源側ユニット200は、圧縮機1と、油分離器4と、熱源側熱交換器5と、レシーバ7とを備え、これらが配管で接続されている。圧縮機1は、冷媒を圧縮するものであり、例えば低段圧縮部1aと高段圧縮部1bとを含む二段スクリュー圧縮機である。低段圧縮部1aと高段圧縮部1bとの間には、冷媒を注入することができる中間段1cが設けられている。低段圧縮部1aは、利用側熱交換器2から冷媒ガスを吸い込み、第1段の圧縮を行って、中間段1cへ吐出する。高段圧縮部1bは、中間段1cから冷媒ガスを吸い込み、第2段の圧縮を行って、油分離器4へ吐出する。なお、この実施の形態に適用される圧縮機1は、上記の二段スクリュー圧縮機に限定されるものではない。例えば、圧縮機1は、スクロール圧縮機等の他の原理を利用した圧縮機であってもよく、一段または三段以上で構成された圧縮機であってもよい。圧縮機1で使用されているパーツには、温度に制約があるものがある。そのため、圧縮機1から吐出される冷媒の温度には制約が設けられている。圧縮機1から吐出される吐出冷媒の制約温度は、例えば85度であるが、制約温度は、圧縮機1の仕様等によって変わるものであり、85度に限定されるものではない。圧縮機1は、吐出冷媒の温度を例えば制約温度以下とするように制御されている。なお、圧縮機1は、例えば、図示を省略してあるインバータ等によって駆動され、回転数を調整することができるものであってもよい。また、熱源側ユニット200は、熱源側ユニット200の外部の外気温度を検出する温度センサ70および熱源側ユニット200の全体の制御を行う制御装置72を備えている。制御装置72は、例えば、温度センサ70が検出した外気温度等を利用して、圧縮機1、インジェクション用膨張装置50、ならびに開閉装置51a、52a、53a、54a、51b、52b、53b、54bおよび55等の制御を行う。
油分離器4は、圧縮機1から吐出された冷媒と油とを分離するものである。油分離器4は、分離した冷媒を流出させる冷媒流出部4aと、分離した油を流出させる油流出部4bとを有する。熱源側熱交換器5は、冷媒熱交換器5aと1つ以上のマルチ熱交換器5bとを備えている。冷媒熱交換器5aは、油分離器4で分離された冷媒と空気との熱交換を行わせるものである。マルチ熱交換器5bは、油分離器4で分離された冷媒または油と空気との熱交換を行わせるものである。この実施の形態では、1つの冷媒熱交換器5aと、冷媒熱交換器5aの下方に設けられた2つのマルチ熱交換器5b(第1マルチ熱交換器5b1および第2マルチ熱交換器5b2)と、が一体的に形成された熱源側熱交換器5の例について説明する。なお、マルチ熱交換器5bが冷媒熱交換器5aの上方に設けられていてもよく、マルチ熱交換器5bが冷媒熱交換器5aの上方および下方に設けられていてもよいが、マルチ熱交換器5bを冷媒熱交換器5aの下方に設置することによって、マルチ熱交換器5bが油と空気との熱交換を行わせる油熱交換器として作用するときに、油の放熱が効率良く行われる。冷媒熱交換器5aとマルチ熱交換器5bとは、異なる伝熱面積を有している。冷媒熱交換器5aは、マルチ熱交換器5bと比較して、小さい伝熱面積を有するものであってもよいが、冷媒熱交換器5aが、マルチ熱交換器5bと比較して、大きい伝熱面積を有することによって、冷媒を熱交換させる伝熱面積を確実に確保することができる。送風機6は、熱源側熱交換器5へ空気を導くものであり、熱源側熱交換器5の近傍に設置されている。レシーバ7は、熱源側熱交換器5から流出した冷媒液を溜める機能を有するものである。なお、レシーバ7は、省略されていてもよい。
[冷媒循環回路]
冷媒循環回路400は、圧縮機1と、油分離器4の冷媒流路と、熱源側熱交換器5の冷媒熱交換器5aと、レシーバ7と、開閉装置13と、膨張装置12と、利用側熱交換器2とが、配管で環状に接続され、内部に冷媒が循環するものである。圧縮機1で圧縮された冷媒は、油分離器4で冷媒と油とに分離される。油分離器4で分離された冷媒は、冷媒流出部4aから流出して、冷媒熱交換器5aに流入する。冷媒熱交換器5aで熱交換されて凝縮した冷媒は、レシーバ7および開閉装置13を介して、膨張装置12に流入する。膨張装置12で膨張された冷媒は、利用側熱交換器2で熱交換されて蒸発し、圧縮機1に流入し再び圧縮される。
[油流路]
油流路410は、油分離器4の油流出部4bと圧縮機1とを接続するものである。油流路410の途中部には、開閉装置55と逆止弁56と逆止弁58とが設置されている。油分離器4で分離された油は、例えば、開閉装置55を通過し、その後に逆止弁56を通過して、圧縮機1にインジェクションされる。この実施の形態の例では、逆止弁56を通過した油は、圧縮機1の手前で分岐され、圧縮機1の低段圧縮部1aと高段圧縮部1bとにインジェクションされるようになっている。低段圧縮部1aと高段圧縮部1bとの間には、逆止弁58が設置されており、油流路410を通って、高段圧縮部1bから低段圧縮部1aに油が流れないように構成されている。開閉装置55は、開閉を切り替えて、油流路410に流れる油の通過を制御するものであり、例えば電磁弁等で構成されている。逆止弁56は、圧縮機1から第1マルチ熱交換器5b1および第2マルチ熱交換器5b2へ油が逆流することを防止するものである。
[インジェクション流路]
インジェクション流路430は、熱源側熱交換器5で熱交換された冷媒の一部を、圧縮機1にインジェクションするものである。インジェクション流路430は、冷媒循環回路400のレシーバ7と開閉装置13との間から分岐して、圧縮機1の中間段1cに接続されている。インジェクション流路430の途中部には、インジェクション用膨張装置50が設置されている。インジェクション用膨張装置50は、開度を変更することができる電子式膨張弁で構成されており、冷媒液の冷媒インジェクションを必要とするときに、冷媒の一部を圧縮機1にインジェクションできるように構成されている。この実施の形態では、油をインジェクションする油インジェクションのみでは、圧縮機1から吐出される冷媒の温度が制約温度を超えてしまう場合にのみ、冷媒インジェクションを行う。例えば、冷凍サイクル装置300が過渡的に運転しているとき、または熱源側ユニット200の外側の外気温度が非常に高いときに、油インジェクションのみでは吐出ガス冷媒温度の上昇を抑制できない場合があり、このような場合に冷媒インジェクションを行う。なお、冷凍サイクル装置300が過渡的に運転しているときとは、例えば、冷凍サイクル装置300の運転開始直後または冷凍サイクル装置300の運転状態が急激に変化したとき等である。
[マルチ熱交換流路]
マルチ熱交換流路420は、途中部に「流路切替装置」およびマルチ熱交換器5bが設置されており、油分離器4の冷媒流出部4aから流出した冷媒または油流出部4bから流出した油が、マルチ熱交換器5bに選択的に流れるようになっている。油分離器4の冷媒流出部4aには、第1流路40aが連通しており、油分離器4の油流出部4bには、第2流路40bが連通している。そして、マルチ熱交換器5bは、第1流路40aおよび第2流路40bに接続されている。マルチ熱交換器5bと第1流路40aおよび第2流路40bとの間には「流路切替装置」が接続されている。「流路切替装置」は、マルチ熱交換器5bと第1流路40aまたは第2流路40とを選択的に連通させる。この実施の形態の例では、第1マルチ熱交換器5b1および第2マルチ熱交換器5b2のそれぞれに、冷媒または油が選択的に流れるようになっている。
第1マルチ熱交換器5b1は、開閉装置53bを介して、第1流路40aと接続されている。また、第1マルチ熱交換器5b1は、開閉装置51bを介して、第2流路40bと接続されている。開閉装置53bおよび開閉装置51bは、この発明の「流路切替装置」に相当するものである。開閉装置53bおよび開閉装置51bは、三方弁等に置き換えられてもよい。
第2マルチ熱交換器5b2は、開閉装置53aを介して、第1流路40aと接続されている。また、第2マルチ熱交換器5b2は、開閉装置51aを介して、第2流路40bと接続されている。開閉装置53aおよび開閉装置51aは、この発明の「流路切替装置」に相当するものである。開閉装置53aおよび開閉装置51aは、三方弁等に置き換えられてもよい。
第1マルチ熱交換器5b1で冷媒と空気との熱交換が行われた場合には、熱交換が行われた冷媒は開閉装置54bを介して冷媒循環回路400を流れる冷媒と合流する。また、第1マルチ熱交換器5b1で油と空気との熱交換が行われた場合には、熱交換が行われた油は開閉装置52bを介して油流路410に流れる。開閉装置54bおよび開閉装置52bは、三方弁等に置き換えられてもよい。
第2マルチ熱交換器5b2で冷媒と空気との熱交換が行われた場合には、熱交換が行われた冷媒は開閉装置54aを介して冷媒循環回路400を流れる冷媒と合流する。また、第2マルチ熱交換器5b2で油と空気との熱交換が行われた場合には、熱交換が行われた油が開閉装置52aを介して油流路410に流れる。開閉装置54aおよび開閉装置52aは、三方弁等に置き換えられてもよい。なお、開閉装置54aまたは開閉装置54bを流れた冷媒は、逆止弁57を通って冷媒循環回路400を流れる冷媒と合流するようになっており、冷媒循環回路400から第1マルチ熱交換器5b1または第2マルチ熱交換器5b2側に冷媒が逆流しないようになっている。
[実施の形態1の冷凍サイクル装置の動作例]
次に、この実施の形態に係る冷凍サイクル装置300の動作の例について説明する。図2は、この発明の実施の形態1に係るマルチ熱交換器の機能と外気温度との関係の例を示す図である。なお、図2に示す例では、通常外気温度の範囲が25度〜35度となっており、高外気温度の範囲が35度〜40度となっており、低外気温度の範囲が25度以下となっているが、通常外気温度、高外気温度および低外気温度の範囲は、冷凍サイクル装置300の仕様等に応じて適宜定められるものであり、上記の例に限定されるものではない。
図2に示すように、この実施の形態に係る冷凍サイクル装置300では、外気温度に応じて、マルチ熱交換器5bの機能を変更する。すなわち、外気温度が通常外気温度である場合には、第1マルチ熱交換器5b1が冷媒熱交換器として機能し、第2マルチ熱交換器5b2が油熱交換器として機能する。また、外気温度が通常外気温度と比較して高い高外気温度である場合には、第1マルチ熱交換器5b1および第2マルチ熱交換器5b2が、油熱交換器として機能する。また、外気温度が通常外気温度と比較して低い低外気温度である場合には、第1マルチ熱交換器5b1および第2マルチ熱交換器5b2が、冷媒熱交換器として機能する。
[通常外気温度のときの冷凍サイクル装置の動作]
まず、外気温度が通常外気温度のときの冷凍サイクル装置300の動作の例について説明する。図3は、通常外気温度のときの冷凍サイクル装置の動作の例を説明する図である。なお、図3において、実線の矢印は冷媒の流れを示しており、点線の矢印は油の流れを示している。図3に示すように、外気温度が通常外気温度である場合には、開閉装置51a、52a、53bおよび54bを“開”とし、開閉装置51b、52b、53a、54aおよび55を“閉”とする。このときに、油分離器4で分離された冷媒および油は、以下のように流れる。すなわち、油分離器4で分離された冷媒は、冷媒熱交換器5aに流入し熱交換されるとともに、マルチ熱交換流路420の開閉装置53bを通って第1マルチ熱交換器5b1に流入し熱交換される。第1マルチ熱交換器5b1で熱交換された冷媒は、マルチ熱交換流路420の開閉装置54bを通って、冷媒循環回路400を流れる冷媒と合流する。冷媒熱交換器5aで熱交換された冷媒および第1マルチ熱交換器5b1で熱交換された冷媒は、レシーバ7を通って膨張装置12に流入する。
また、油分離器4で分離された油は、マルチ熱交換流路420の開閉装置51aを通って第2マルチ熱交換器5b2に流入し熱交換される。第2マルチ熱交換器5b2で熱交換された油は、マルチ熱交換流路420の開閉装置52aを通って、油流路410を流れ、圧縮機1にインジェクションされる。つまり、この実施の形態の例では、第2マルチ熱交換器5b2で熱交換されて冷却された油は、逆止弁56を通って低段圧縮部1aにインジェクションされ、逆止弁56および逆止弁58を通って高段圧縮部1bにインジェクションされる。
上記のように、この実施の形態では、外気温度が通常外気温度である場合には、第2マルチ熱交換器5b2が油を熱交換させる油熱交換器として機能し、第1マルチ熱交換器5b1が冷媒を熱交換させる冷媒熱交換器として機能している。外気温度が通常外気温度である場合には、第2マルチ熱交換器5b2のみで油を冷却し、冷却した油で圧縮機1を冷却することによって、圧縮機1が吐出する冷媒の温度を制約温度以下に抑えることができる。そして、第1マルチ熱交換器5b1は、冷媒と熱交換を行う冷媒熱交換器として機能しているため、熱源側熱交換器5の広い伝熱面積を使用して冷媒と空気との熱交換を行うことができる。その結果、この実施の形態では、外気温度が通常外気温度である場合には、冷媒の凝縮温度を低くすることができるため、圧縮機1の圧縮動力を低減することができる。したがって、この実施の形態では、冷凍サイクル装置300の成績係数(冷凍サイクル装置の冷却能力/圧縮機の圧縮動力)が向上されている。
[高外気温度のときの冷凍サイクル装置の動作]
次に、外気温度が通常外気温度と比較して高い高外気温度であるときの冷凍サイクル装置300の動作の例について説明する。図4は、高外気温度のときの冷凍サイクル装置の動作の例を説明する図である。なお、図4において、実線の矢印は冷媒の流れを示しており、点線の矢印は油の流れを示している。図4に示すように、外気温度が高外気温度である場合には、開閉装置51a、51b、52aおよび52bを“開”として、開閉装置53a、53b、54a、54bおよび55を“閉”とする。このときに、油分離器4で分離された冷媒および油は、以下のように流れる。すなわち、油分離器4で分離された冷媒は、冷媒熱交換器5aに流入し熱交換され、レシーバ7を通って膨張装置12に流入する。
また、油分離器4で分離された油は、マルチ熱交換流路420の開閉装置51aおよび開閉装置51bを通って、第1マルチ熱交換器5b1および第2マルチ熱交換器5b2で熱交換される。第1マルチ熱交換器5b1および第2マルチ熱交換器5b2で熱交換された油は、マルチ熱交換流路420の開閉装置52aおよび開閉装置52bを通って、油流路410に合流し、圧縮機1にインジェクションされる。つまり、この実施の形態の例では、第1マルチ熱交換器5b1および第2マルチ熱交換器5b2で熱交換されて冷却された油は、逆止弁56を通って低段圧縮部1aにインジェクションされ、逆止弁56および逆止弁58を通って高段圧縮部1bにインジェクションされる。
上記のように、この実施の形態では、外気温度が高外気温度である場合には、第1マルチ熱交換器5b1および第2マルチ熱交換器5b2が、油を熱交換させる油熱交換器として機能している。外気温度が高外気温度である場合には、第1マルチ熱交換器5b1および第2マルチ熱交換器5b2で油を冷却し、冷却した油で圧縮機1を冷却することによって、圧縮機1の吐出ガス冷媒の温度を制約温度以下に抑えることができる。
なお、この実施の形態では、外気温度が高外気温度である場合に、第1マルチ熱交換器5b1および第2マルチ熱交換器5b2を、油を熱交換させる油熱交換器として機能させているため、熱源側熱交換器5の冷媒を熱交換させる伝熱面積が狭くなっており、冷媒の凝縮温度が高くなっている。そのため、圧縮機1の圧縮動力が増加している。しかしながら、この実施の形態では、外気温度が高外気温度である場合に、第1マルチ熱交換器5b1および第2マルチ熱交換器5b2を、油を熱交換させる油熱交換器として機能させているため、冷凍サイクル装置300の成績係数が向上されている。その理由を以下の比較例と比較して説明する。
[比較例]
比較例では、外気温度が高外気温度である場合に、第1マルチ熱交換器5b1および第2マルチ熱交換器5b2のうちの少なくとも一方を、冷媒を熱交換させる冷媒熱交換器として機能させる。比較例では、熱源側熱交換器5の冷媒と熱交換させる伝熱面積が大きくなり、冷媒の凝縮温度が低くなる。しかしながら、比較例では、熱源側熱交換器5の油を放熱させる伝熱面積が小さくなっているため、油を十分に冷却することができない。その結果、比較例では、油インジェクションのみでは、圧縮機1から吐出される冷媒の温度を制約温度以下に抑えることができない。そこで、比較例では、圧縮機1から吐出される冷媒の温度を制約温度以下に抑えるために、冷媒インジェクションを行う。冷媒インジェクションを行う場合には、圧縮機1の低段圧縮部1aと高段圧縮部1bとの間の中間段1cの圧力が上昇する。中間段1cの圧力が上昇すると、低段圧縮部1aの圧縮比[(低段圧縮部1aの吐出圧力=中間段1cの圧力)/低段圧縮部1aの吸込圧力]が大きくなる。低段圧縮部1aでの圧縮比が大きくなると、低段圧縮部1aでの体積効率が悪化し、冷却能力が低下する。さらに、高段圧縮部1bでは、吸込む冷媒の量が増加するため、圧縮動力が増大する。それらの結果、外気温度が高外気温度である場合に、第1マルチ熱交換器5b1および第2マルチ熱交換器5b2のうちの少なくとも一方を、冷媒を熱交換させる冷媒熱交換器として機能させた場合には、冷凍サイクル装置300の成績係数が低下する。
[実施の形態1と比較例との比較]
外気温度が高外気温度である場合に、第1マルチ熱交換器5b1および第2マルチ熱交換器5b2を油熱交換器として機能させた場合(実施の形態1)と、第1マルチ熱交換器5b1および第2マルチ熱交換器5b2のうちの少なくとも一方を冷媒熱交換器として機能させて且つ冷媒インジェクションを行った場合(比較例)と、を比較すると、実施の形態1のように、第1マルチ熱交換器5b1および第2マルチ熱交換器5b2を油熱交換器として機能させた場合の方が、圧縮機1の圧縮動力を小さくすることができるため、冷凍サイクル装置300の成績係数が良好である。
なお、例えば、外気温度が高外気温度よりも高くなった場合等には、油インジェクションのみでは、油を十分に冷却できなくなることがあるため、油インジェクションと液インジェクションとが併用される場合もある。
[低外気温度のときの冷凍サイクル装置の動作]
次に、外気温度が通常外気温度と比較して低い低外気温度であるときの冷凍サイクル装置300の動作の例について説明する。図5は、低外気温度のときの冷凍サイクル装置の動作の例を説明する図である。なお、図5において、実線の矢印は冷媒の流れを示しており、点線の矢印は油の流れを示している。図5に示すように、外気温度が低外気温度である場合には、開閉装置51a、51b、52a、52b、53a、53b、54aおよび54bを“閉”として、開閉装置55を“開”とする。このときに、油分離器4で分離された冷媒および油は、以下のように流れる。すなわち、油分離器4で分離された冷媒は、冷媒熱交換器5aに流入し熱交換されるとともに、マルチ熱交換流路420の開閉装置53aおよび開閉装置53bを通って、第1マルチ熱交換器5b1および第2マルチ熱交換器5b2で熱交換される。第1マルチ熱交換器5b1および第2マルチ熱交換器5b2で熱交換された冷媒は、マルチ熱交換流路420の開閉装置54aおよび開閉装置54bを通って、冷媒循環回路400に流れる冷媒と合流する。冷媒熱交換器5aで熱交換された冷媒、第1マルチ熱交換器5b1で熱交換された冷媒および第2マルチ熱交換器5b2で熱交換された冷媒は、レシーバ7を通って膨張装置12に流入する。
また、油分離器4で分離された油は、第1マルチ熱交換器5b1および第2マルチ熱交換器5b2へは流れず、油流路410の開閉装置55を通って圧縮機1に直接インジェクションされる。すなわち、外気温度が低外気温度である場合には、油分離器4で分離された油は、第1マルチ熱交換器5b1または第2マルチ熱交換器5b2で冷却されることなく、逆止弁56を通って低段圧縮部1aにインジェクションされ、逆止弁56および逆止弁58を通って高段圧縮部1bにインジェクションされる。
上記のように、この実施の形態では、外気温度が低外気温度である場合には、第1マルチ熱交換器5b1および第2マルチ熱交換器5b2が冷媒を熱交換させる冷媒熱交換器として機能している。外気温度が低い場合には、冷媒の凝縮温度が低くなるため、圧縮機1から吐出される冷媒の温度が低くなる。さらに、この場合には、冷媒から分離された油の温度も高くならない。したがって、外気温度が低外気温度である場合には、油分離器4で分離した油を圧縮機1に直接インジェクションすることで、圧縮機1から吐出される冷媒の温度を制約温度以下に抑えることができる。この実施の形態では、外気温度が低外気温度である場合に、第1マルチ熱交換器5b1および第2マルチ熱交換器5b2が冷媒と熱交換を行う冷媒熱交換器として機能しているため、熱源側熱交換器5の広い伝熱面積を使用して冷媒と空気との熱交換を行うことができる。その結果、この実施の形態では、外気温度が低外気温度である場合には、冷媒の凝縮温度を低くすることができるため、圧縮機1の圧縮動力を低減することができる。したがって、この実施の形態では、冷凍サイクル装置300の成績係数が向上されている。
上記のように、この実施の形態では、熱源側熱交換器5の伝熱面積を有効に利用して、冷媒または油を熱交換させることによって、冷凍サイクル装置300の成績係数を向上させることができる。
さらに、上記の、低外気温度のときの冷凍サイクル装置300の動作と、通常外気温度のときの冷凍サイクル装置300の動作と、高外気温度のときの冷凍サイクル装置300の動作と、の切り替えを、冷凍サイクル装置300が動作している間において定期的に行うことによって、冷凍サイクル装置300の動作中の成績係数をさらに向上させることができる。
また、この実施の形態では、R32またはR410A等の断熱圧縮時のエンタルピーの差が大きい冷媒が使用される場合に、上記の効果が顕著となる。なぜなら、断熱圧縮時のエンタルピーの差が大きい冷媒を圧縮機1で圧縮したときに、圧縮機1から吐出される冷媒ガスの温度が高温になる。
また、この実施の形態では、通常は、油インジェクションのみによって、圧縮機1から吐出される冷媒の温度を制約温度以下に抑えているため、冷凍サイクル装置300の成績係数が向上されている。
なお、実施の形態1は、上記で説明した例に限定されるものではない。
[変形例1]
例えば、上記の実施の形態1の説明では、全ての開閉装置の開閉制御を行う例についての説明を行ったが、開閉装置52a、52b、54aおよび54bは、一次側(開閉装置(電磁弁)の上流側)の圧力が二次側(開閉装置(電磁弁)の下流側)の圧力を超えたときに、“開”となる機能を有するものであってもよい。変形例1における開閉装置52a、52b、54aおよび54bの動作を以下に説明する。図6は、実施の形態1の変形例1に関する図であって、通常外気温度のときの開閉装置の動作の例を説明する図であり、図7は、実施の形態1の変形例1に関する図であって、高外気温度のときの開閉装置の動作の例を説明する図であり、図8は、実施の形態1の変形例1に関する図であって、低外気温度のときの開閉装置の動作の例を説明する図である。図6〜図8に示すように、起動時制御で開閉装置の開閉制御を行ったのちに、対応する開閉装置が連動して開閉する。また、停止時制御で開閉装置の開閉制御を行ったのちに、対応する開閉装置が連動して開閉する。つまり、変形例1の構成とすることによって、開閉制御を行う開閉装置の数量を低減することができる。
[変形例2]
また、例えば、図9は、実施の形態1の変形例2に関する図であって、マルチ熱交換器の機能と外気温度との関係の例を示す図である。変形例2では、第1マルチ熱交換器5b1の伝熱面積と第2マルチ熱交換器5b2の伝熱面積とを異ならせてある。すなわち、変形例2では、第1マルチ熱交換器5b1の伝熱面積が、第2マルチ熱交換器5b2の伝熱面積と比較して、大きく形成されている。このように、第1マルチ熱交換器5b1の伝熱面積と第2マルチ熱交換器5b2の伝熱面積とを異ならせることによって、変形例2では、熱源側熱交換器5の伝熱面積をさらに効率良く利用することができる。
すなわち、変形例2では、図9に示すように、通常外気温度Aの場合と、通常外気温度Aよりも低い外気温度である通常外気温度Bとで、油を熱交換させる伝熱面積と冷媒を熱交換させる伝熱面積との割合を調整している。通常外気温度Aの場合には、通常外気温度Bと比較して、外気温度が高いため、油を熱交換させる伝熱面積を大きくして、冷媒を熱交換させる伝熱面積を小さくしている。つまり、通常外気温度Aの場合には、伝熱面積が大きい第1マルチ熱交換器5b1を油熱交換器として機能させ、伝熱面積が小さい第2マルチ熱交換器5b2を冷媒熱交換器として機能させている。また、通常外気温度Bの場合には、通常外気温度Aと比較して、外気温度が低いため、油を熱交換させる伝熱面積を小さくして、冷媒を熱交換させる伝熱面積を大きくしている。つまり、通常外気温度Bの場合には、伝熱面積が大きい第1マルチ熱交換器5b1を冷媒熱交換器として機能させ、伝熱面積が小さい第2マルチ熱交換器5b2を油熱交換器として機能させている。変形例2では、熱源側熱交換器5の伝熱面積を、効率良く利用することができるため、冷凍サイクル装置300の成績係数を向上させることができる。
[変形例3]
また、例えば、図10は、実施の形態1の変形例3に関する図であって、冷凍サイクル装置の例を模式的に記載した図である。なお、上記の実施の形態1の説明では、熱源側熱交換器5が、2つのマルチ熱交換器5b(第1マルチ熱交換器5b1および第2マルチ熱交換器5b2)を備えた例についての説明を行ったが、実施の形態1は、2つのマルチ熱交換器5bを備えたものに限定されるものではない。すなわち、熱源側熱交換器5は、1つのマルチ熱交換器5bを備えたものであってもよく、3つ以上のマルチ熱交換器5bを備えたものであってもよい。図10に記載の変形例3では、冷凍サイクル装置300A1の熱源側ユニット200A1の熱源側熱交換器51は、3つのマルチ熱交換器5b(第1マルチ熱交換器5b1、第2マルチ熱交換器5b2および第3マルチ熱交換器5b3)を備えている。
図11は、実施の形態1の変形例3に関する図であって、マルチ熱交換器の機能と外気温度との関係の例を示す図である。変形例3では、通常外気温度Aの場合と、通常外気温度Aよりも低い外気温度である通常外気温度Bとで、熱交換を行わせるマルチ熱交換器5bの数量を変更することによって、油を熱交換させる伝熱面積と冷媒を熱交換させる伝熱面積との割合を調整している。通常外気温度Aの場合には、通常外気温度Bと比較して、外気温度が高いため、油を熱交換させる伝熱面積を大きくして、冷媒を熱交換させる伝熱面積を小さくしている。つまり、この場合には、油を熱交換させるマルチ熱交換器5bの数量を増やして、冷媒を熱交換させるマルチ熱交換器5bの数量を減らしている。また、通常外気温度Bの場合には、通常外気温度Aと比較して、外気温度が低いため、油を熱交換させる伝熱面積を小さくして、冷媒を熱交換させる伝熱面積を大きくしている。つまり、この場合には、油を熱交換させるマルチ熱交換器5bの数量を減らして、冷媒を熱交換させるマルチ熱交換器5bの数量を増やしている。変形例3では、マルチ熱交換器5bの伝熱面積が、さらに効率良く利用されており、冷凍サイクル装置300の成績係数が向上されている。なお、上記の説明からも明らかなように、マルチ熱交換器5bの数量を多くした分、熱源側熱交換器5の伝熱面積を効率良く利用することができるため、冷凍サイクル装置300の成績係数を向上させることができる。
[変形例4]
また、例えば、変形例2と変形例3とを組み合わせて、変形例4とすることもできる。図12は、実施の形態1の変形例4に関する図であって、マルチ熱交換器の機能と外気温度との関係の例を示す図である。図12に示す変形例4の例では、3つのマルチ熱交換器5b(第1マルチ熱交換器5b1、第2マルチ熱交換器5b2および第3マルチ熱交換器5b3)を備えている。また、第1マルチ熱交換器5b1の伝熱面積が最も大きく形成されており、第3マルチ熱交換器5b3の伝熱面積が最も小さく形成されており、第2マルチ熱交換器5b2の伝熱面積が第1マルチ熱交換器5b1の伝熱面積よりも小さく且つ第3マルチ熱交換器5b3の伝熱面積よりも大きく形成されている。変形例4の構成とすることによって、熱源側熱交換器5の伝熱面積がさらに効率良く利用されるため、冷凍サイクル装置300の成績係数をさらに向上させることができる。なお、3つ以上のマルチ熱交換器5bを備え、3つ以上のマルチ熱交換器5bのそれぞれの伝熱面積を異ならせてもよい。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2では、実施の形態1のインジェクション流路430に代えて、冷凍サイクル装置300A2の熱源側ユニット200A2がエコノマイザ流路430Aを備えている点で異なる。以下の説明では、実施の形態1と重複する部分については、説明を省略する。図13は、この発明の実施の形態2に係る冷凍サイクル装置の例を模式的に記載した図である。
[エコノマイザ流路]
エコノマイザ流路430Aは、熱源側熱交換器5で熱交換された冷媒の一部を、エコノマイザ49bを介して、圧縮機1にインジェクションするものである。エコノマイザ流路430Aは、冷媒循環回路400のレシーバ7と開閉装置13との間から分岐して、圧縮機1の中間段1cに接続されている。エコノマイザ49bは、冷媒循環回路400を流れる冷媒と、エコノマイザ流路430Aのエコノマイザ膨張装置49aを通った冷媒とを熱交換させるものである。エコノマイザ膨張装置49aは、開度を変更することができる電子式膨張弁で構成されている。エコノマイザ流路430Aのエコノマイザ膨張装置49aを通ってエコノマイザ49bで熱交換された冷媒は、圧縮機1の中間段1cにインジェクションされる。
上記のように、この実施の形態では、実施の形態1と同様に液インジェクションを不要とすることで、圧縮機1の中間段1cの圧力を低下させることができる。そのため、この実施の形態では、冷媒循環回路400を流れる冷媒が、エコノマイザ49bで過冷却される際の冷凍効果(冷媒の単位質量当たりのエンタルピーの変化量)が増大し、冷凍能力が増加されている。圧縮機1の中間段1cの圧力が低くなっているため、エコノマイザ49bでの熱交換量が増大するからである。したがって、この実施の形態によれば、冷凍サイクル装置300の成績係数が向上されている。
この発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々に改変することができる。すなわち、上記の実施の形態の構成を適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成に代替させてもよい。さらに、その配置について特に限定のない構成要件は、実施の形態で開示した配置に限らず、その機能を達成できる位置に配置することができる。
例えば、上記の実施の形態では、熱源側熱交換器5が、冷媒熱交換器5aとマルチ熱交換器5bとを備えた例についての説明を行ったが、熱源側熱交換器は、複数のマルチ熱交換器5bを備えたものであってもよい。このように、冷媒熱交換器5aを省略した場合であっても、熱源側熱交換器のマルチ熱交換器5bを利用して、熱源側熱交換器の伝熱面積を有効に利用することができるため、上記の実施の形態と同様の効果が得られる。
また、例えば、上記の実施の形態では、利用側ユニット100と熱源側ユニット200とが別体で構成され、これらが配管で接続された冷凍サイクル装置300についての説明を行ったが、冷凍サイクル装置300は、利用側ユニット100と熱源側ユニット200とが一体的に構成されたものであってもよい。この場合には、例えば、熱源側ユニット200が、開閉装置13と膨張装置12と利用側熱交換器2とを備えて構成されていればよい。
また、冷媒循環回路400に四方弁等の流路切替手段を設けてある場合には、冷媒が流れる向きを変えて、利用側熱交換器2を凝縮器として機能させ、熱源側熱交換器5の冷媒熱交換器5aを蒸発器として機能させることもできる。この場合には、油分離器4で分離された冷媒が、利用側熱交換器2または熱源側熱交換器5の冷媒熱交換器5aに流れるように、流路切替手段を設置すればよい。利用側熱交換器2を凝縮器として機能させ、熱源側熱交換器5の冷媒熱交換器5aを蒸発器として機能させる場合には、例えば、圧縮機1、利用側熱交換器2、膨張装置12、熱源側熱交換器5の冷媒熱交換器5aの順に冷媒を循環させればよい。
1 圧縮機、1a 低段圧縮部、1b 高段圧縮部、1c 中間段、2 利用側熱交換器、4 油分離器、4a 冷媒流出部、4b 油流出部、5 熱源側熱交換器、5a 冷媒熱交換器、5b マルチ熱交換器、5b1 第1マルチ熱交換器、5b2 第2マルチ熱交換器、5b3 第3マルチ熱交換器、6 送風機、7 レシーバ、12 膨張装置、13 開閉装置、40a 第1流路、40b 第2流路、49a エコノマイザ膨張装置、49b エコノマイザ、50 インジェクション用膨張装置、51 マルチ熱交換器、51a 開閉装置、51b 開閉装置、52a 開閉装置、52b 開閉装置、53a 開閉装置、53b 開閉装置、54a 開閉装置、54b 開閉装置、55 開閉装置、56 逆止弁、57 逆止弁、58 逆止弁、70 温度センサ、72 制御装置、100 利用側ユニット、200 熱源側ユニット、200A1 熱源側ユニット、200A2 熱源側ユニット、300 冷凍サイクル装置、300A1 冷凍サイクル装置、300A2 冷凍サイクル装置、400 冷媒循環回路、410 油流路、420 マルチ熱交換流路、430 インジェクション流路、430A エコノマイザ流路。

Claims (12)

  1. 圧縮機と、
    前記圧縮機から吐出された冷媒と油とを分離して、冷媒を冷媒流出部から流出させ、油を油流出部から流出させる、油分離器と、
    前記冷媒流出部に連通した第1流路と、
    前記油流出部に連通した第2流路と、
    前記第1流路に接続され、冷媒を熱交換させる冷媒熱交換器と、前記第1流路および前記第2流路に接続され、冷媒または油を熱交換させるマルチ熱交換器と、を有する熱源側熱交換器と、
    前記マルチ熱交換器と前記第1流路または前記第2流路との連通を切り替える流路切替装置と、を備え、
    前記マルチ熱交換器は、前記第1流路と連通したときに冷媒熱交換器として機能し、前記第2流路と連通したときに油熱交換器として機能する、
    熱源側ユニット。
  2. 前記熱源側熱交換器は、複数の前記マルチ熱交換器を有し、
    複数の前記マルチ熱交換器のそれぞれは、前記第1流路および前記第2流路を介して、前記冷媒流出部および前記油流出部に並列に接続されており、
    前記流路切替装置は、複数の前記マルチ熱交換器のそれぞれの、前記第1流路または前記第2流路との連通を切り替える、
    請求項1記載の熱源側ユニット。
  3. 複数の前記マルチ熱交換器は、伝熱面積が異なるものを含んでいる、
    請求項2記載の熱源側ユニット。
  4. 前記冷媒熱交換器は、前記マルチ熱交換器とは伝熱面積が異なる、
    請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の熱源側ユニット。
  5. 前記冷媒熱交換器は、前記マルチ熱交換器と比較して伝熱面積が大きい、
    請求項記載の熱源側ユニット。
  6. 前記マルチ熱交換器と前記冷媒熱交換器とが一体的に形成された、
    請求項〜請求項の何れか1項に記載の熱源側ユニット。
  7. 前記マルチ熱交換器は、前記冷媒熱交換器の下方に設けられている、
    請求項〜請求項の何れか1項に記載の熱源側ユニット。
  8. 前記圧縮機は、低段圧縮部と中間段と高段圧縮部とを含んでいる、
    請求項1〜請求項の何れか1項に記載の熱源側ユニット。
  9. 前記圧縮機の中間段に前記熱源側熱交換器で凝縮された冷媒の一部をインジェクションするエコノマイザ流路を備え、
    前記エコノマイザ流路の途中部に、前記熱源側熱交換器で凝縮された冷媒の一部を膨張させるエコノマイザ膨張装置と、前記エコノマイザ膨張装置で膨張された冷媒と前記熱源側熱交換器で凝縮された冷媒とを熱交換させるエコノマイザと、が設置された、
    請求項記載の熱源側ユニット。
  10. 請求項1〜請求項の何れか1項に記載の熱源側ユニットと、
    前記熱源側熱交換器で熱交換された冷媒を膨張させる膨張装置および前記膨張装置で膨張された冷媒を熱交換させる利用側熱交換器を備えた利用側ユニットと、を備えた、
    冷凍サイクル装置。
  11. 前記熱源側ユニットの外部の外気温度を検出する温度センサと、
    前記温度センサの検出結果を利用して、前記流路切替装置の制御を行う制御装置と、をさらに備え、
    前記制御装置は、前記外気温度が高くなるほど、前記マルチ熱交換器の前記油を熱交換させる面積を広くするように、前記流路切替装置を制御する、
    請求項1記載の冷凍サイクル装置。
  12. 圧縮機と、
    前記圧縮機から吐出された冷媒と油とを分離して、冷媒を冷媒流出部から流出させ、油を油流出部から流出させる、油分離器と、
    前記冷媒流出部に連通した第1流路と、
    前記油流出部に連通した第2流路と、
    前記第1流路に接続され、冷媒を熱交換させる冷媒熱交換器と、前記第1流路および前記第2流路に接続され、冷媒または油を熱交換させるマルチ熱交換器と、を有する熱源側熱交換器と、
    前記マルチ熱交換器と前記第1流路または前記第2流路との連通を切り替える流路切替装置と、
    前記熱源側熱交換器で熱交換された冷媒を膨張させる膨張装置と、
    前記膨張装置で膨張された冷媒を熱交換させる利用側熱交換器と、を備え、
    前記マルチ熱交換器は、前記第1流路と連通したときに冷媒熱交換器として機能し、前記第2流路と連通したときに油熱交換器として機能する、
    冷凍サイクル装置。
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