JP6326672B2 - 中空軸の熱処理方法、中空軸の熱処理装置及びネジ軸の製造方法 - Google Patents

中空軸の熱処理方法、中空軸の熱処理装置及びネジ軸の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、中空孔に冷却液を通しつつ高周波焼入れをする中空軸の熱処理方法、それに用いる熱処理装置、及びそれによネジ軸の製造方法に関する。
従来、中空軸にボールネジ溝を形成したネジ軸を用いた中空ボールネジは存在する。該中空ボールネジは、モータを組込んだロボット等に組込まれ、中空孔にエアを通して部品を脱着したり、中空孔に電装配線を通してコンパクトを図る等の目的で用いられる。
一般に、ネジ軸は、その外周面から高周波等により焼入れされるが、中空ネジ軸も同様に外周面から高周波焼入れが施される。この際、ネジ軸となる中空軸も、中実軸と同様に、中空孔に冷却液を通すことなく高周波焼入れされている。該高周波焼入れでは、特に小径の中空軸(例えばφ6)では、中空孔を構成する周壁面まで焼入れが入る等、焼入れ深度にバラツキが大きく、また表面層のマルテンサイト組織が肥大化して不均一となることが多い。
このため、該中空軸は、焼入れによる歪み(曲がり)が大きく、かつ中空孔の周壁面近くの内径部まで硬化しているため、上記歪みを矯正する際に折れたり破損することが多発した。また、該焼入れされた中空軸をネジ軸として製品にした場合、ナット部分に大きな荷重が作用すると、破損してしまう虞がある。
従来、中空状シャフト素材の両端に配管部材を接続し、配管部材を介して中空状シャフト素材の内周部(中空孔)に冷却水を流通させつつ、中空状シャフトの外周表面から高周波焼入れを行う、中空状動力伝達シャフトの熱処理方法が提案されている(特許文献1)。該中空状シャフト素材は、その内壁表面が冷却水の流れと接触することにより、内壁表面から所定の深さ領域に未硬化層を形成し、もって中空状動力伝達シャフトの内壁表面部の焼割れ検査の簡素化を図っている。
特開2006−2185号公報
特許文献1のものは、中空シャフト素材を横置きして、その一方端(左端)に配管部材(支持治具)を接続し、その他方端(右端)に配管部材(支持治具)を接続しているようにみえるが、該素材の横置きによる通水では、中空孔(内周壁面)内の冷却液が加熱コイルによる外周面からの熱投入により対流してしまい、全周に亘る均等の焼入れ深度を得ることができず、ボールネジ等のネジ軸用として適用することはできない。
また、中空シャフト素材(中空軸)の支持用センタ(支持治具)が、中空孔に冷却水を供給・排出する配管部材となるため、配管部材の連通孔は、センタとなる円錐形状の突尖部に合せて細くなり、中空孔の給排水が絞られて、十分な量の冷却水を中空孔に通水することが困難である。例え、中空シャフト素材を縦置きに配置して焼入れすることが可能であるとしても、例えばボールネジ軸に用いられる細径の中空軸(例えばφ6)では中空孔の孔径も細く(例えばφ2)、外周側にネジ溝を形成する所定深度の高周波焼入れを施すと共に、中空孔側の内部に未硬化層を形成する冷却水を安定して通水することは困難である。
更に、中空軸の中空孔内に冷却水が溜まると、通水圧力により中空軸がセンタから浮き上がったり、また中空孔内の冷却水が対流したり、沸騰したりして、中空孔の安定した冷却ができずに焼入れ深度にバラツキを生じてしまう。特に、中空孔の冷却水が沸騰すると、蒸気により中空孔が閉塞される、いわゆるベーパロックを生じて、中空孔への通水による焼入れを困難にしてしまう。
そこで、本発明は、中空軸の中空孔に流れる冷却液の流れを工夫して、上述した課題を解決した中空軸の熱処理方法、及びそれに用いる熱処理装置、並びにそれによネジ軸の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、中空孔(12a)の両端に突尖部(13)(15)を嵌入して中空軸(12)を縦置きに支持し、前記中空孔に冷却液を上方から下方に向けて流下しつつ、
前記中空軸(12)を、該中空軸(12)の外周側に配置した誘導加熱コイル(5)及び冷却ジャケット(6)に対して相対的に上下方向に移動すると共に、前記中空軸を前記誘導加熱コイル及び冷却ジャケットに対して相対的に回転し、
前記冷却液が前記中空孔(12a)の周壁面に接触して全周壁面に沿って流れるように、前記冷却液を前記中空孔に供給すると共に、前記中空孔の下端から前記突尖部(13)の外側に開放する排出部に直接排出し、前記冷却液が前記中空孔(12a)に実質的に溜ることのない状態で、前記中空軸(12)を外周面から高周波焼入れする、
ことを特徴とする中空軸の熱処理方法にある。
前記誘導加熱コイル(5)及び冷却ジャケット(6)に対して前記中空軸(12)を相対的に下端から上方に向けて、該中空軸の全長に亘って移動してなる。
例えば図1を参照して、本発明は、中空孔(12a)を有する中空軸(12)の下端を支持する下端支持治具(2)と、
前記中空軸(12)の上端を支持する上端支持治具(3)と、
前記下端支持治具(2)及び上端支持治具(3)で縦位置に支持された前記中空軸(12)の外周面を囲むように配置される誘導加熱コイル(5)及び冷却ジャケット(6)と、
前記中空軸(12)を前記誘導加熱コイル(5)及び冷却ジャケット(6)に対して上下方向に相対移動する移動手段(9)と、
前記中空軸(12)を前記誘導加熱コイル(5)及び冷却ジャケット(6)に対して相対的に回転する回転手段(M1)と、を備え、
前記下端支持治具(2)は、前記中空軸の中空孔(12a)に嵌入して該中空軸を同芯状に支持する突尖部(13)と、前記突尖部の頂部から該突尖部の外側に開放された開放部分からなり、前記中空孔を流下した冷却液を該中空孔(12a)から前記突尖部(13)の外側に直接排出する排出部(14)と、を有し、
前記上端支持治具(3)は、前記中空軸の中空孔(12a)に嵌入して該中空軸を同芯状に支持する突尖部(15)と、配管からの冷却液を前記突尖部に導く導孔(17)と、該導孔の先端に配置され、該導孔からの冷却液を前記中空孔(12a)の周壁面に向けて偏向する放出口(19)と、を有する、
ことを特徴とする中空軸の熱処理装置にある。
例えば図2及び図4を参照して、前記下端支持治具の前記排出部(14)は、前記中空孔(12a)に連通する連通孔(23)を横切るようにして、前記突尖部(13)を軸線に平行な面にてカットしたハーフセンタからなり、
前記上端支持治具(3)の前記放出口(19)は、前記導孔(17)からの冷却液がシャワー状に拡散するラッパ形状からなる。
例えば図6及び図9を参照して、本発明は、上記熱処理方法で焼入れされた前記中空軸にネジ溝(34)が形成されたネジ軸(32)の製造方法にあって
前記中空軸は、表面から所定深さのマルテンサイト組織からなる焼入れ硬化層(35)と、前記中空軸の中空孔(33)の周壁面から所定厚さの該中空軸の素材組織からなる未硬化層(36)と、を有し、
前記焼入れ硬化層(35)にネジ溝(34)が形成されてなる、
ことを特徴とするネジ軸の製造方法にある。
例えば図8を参照して、前記未硬化層(36)(約200[HV])の所定厚さは、前記中空軸の肉厚の20[%]以上である。
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これにより特許請求の範囲の構成に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1に係る本発明によると、中空軸の中空孔に供給される冷却液は、中空孔の周壁面に接触して全周壁面に沿って流下し、かつ中空孔の下端から突尖部の外側に直接排出されるので、中空軸は、その略々全長及び周壁面の全周に亘って均一に安定して冷却され、かつ該冷却液が、中空孔内に実質的に溜ることはないので、中空孔の通水圧力で中空軸が浮き上がったり、中空孔に溜った冷却液が対流したり、沸騰したりすることはなく、中空軸の外周面から高周波焼入れが軸方向及び周方向のバラツキの少ない状態で確実かつ容易に行うことができる。これにより、中空軸の高周波焼入れを容易にかつ高い精度で安定して行うことができ、中空軸の歪みが少く、かつ内部が未硬化層からなり、矯正時の破損等を減少でき、又中空孔の加工等も容易となり、後加工も含めて中空軸の熱処理が容易となる。
請求項2に係る本発明によると、中空軸の中空孔を冷却液が上から下端に流下するのに対し、中空軸を誘導加熱コイル及び冷却ジャケットに対して相対的に下端から上方に移動するので、誘導加熱コイルで加熱される冷却液は、交差するように流れて該加熱部分に常に新鮮で冷たい冷却液が供給されて、中空軸の全長に亘って均一に、安定して中空孔を冷却することができる。
請求項3に係る本発明によると、中空軸は、その中空孔に下端支持治具及び上端支持治具の突尖部をそれぞれ嵌入して、中空軸を芯出した状態で確実に縦位置で支持され、かつ上端支持治具の放出口から中空孔の周壁面に向けて偏向して冷却液が放出され、中空軸の上端近傍まで中空孔の全周壁に冷却液が略々均一に供給され、それが中空孔の全長に亘って全周壁面に沿って流れ、かつ中空孔の下端から下端支持治具の突尖部の外側に直接流出して素早く排出されるので、中空軸は、全長に亘ってかつ中空孔の全周壁面が均一に冷却されて、比較的簡単な装置でもって、高い精度での中空軸の熱処理を行うことができる。
請求項4に係る本発明によると、下端支持治具の排出部は、突尖部をカットしたハーフセンタからなるので、比較的簡単に形成することができ、かつ中空孔の下端から冷却液を素早く排出することができ、また上端支持治具の放出部は、冷却液をシャワー状に拡散するラッパ形状からなるので、比較的簡単に形成でき、かつ全周に亘って冷却液を中空孔の全周壁に向って確実に拡散することができる。
請求項5に係る本発明によると、中空軸は、表面から所定深さのマルテンサイト組織からなる焼入れ硬化層と、中空孔の周壁面から所定厚さの中空軸の素材組織からなる未硬化層と、を有し、焼入れ硬化層にネジ溝を形成したので、該ネジ溝は、硬度が高く優れた耐摩擦性を有すると共に、中空孔側の内部は、靭性の高い素材組織からなり、耐変形性、耐破損性を有し、ネジ溝部分の耐摩耗性と内部の高い耐衝撃性とを両立し、かつ中空孔による軽量化も図った優れたネジ軸を提供することができる。
請求項6に係る本発明によると、未硬化層が、中空軸の肉厚の20[%]以上あるので、特に細径からなるボールネジ軸等のネジ軸にあっても、衝撃等に対する優れた剛性を有する。
本発明に係る中空軸の熱処理方法及び熱処理装置を示す全体概念図。 その下端支持治具を示す図で、(a)は正面図、(b)は側面図。 他の実施の形態による下端支持治具を示す正面図。 上端支持治具を示す正面図。 他の実施の形態による上端支持治具を示す正面図で、(a)(b)は異なる実施の形態を示す。 (a)は本発明の実施の形態によるネジ軸を示す図、(b)はA部分の拡大断面図。 比較例による中空軸の各断面の表面からの硬さを示す図で、(a)は中空軸の各部分の硬さを示し、(b)はその断面及び各断面部分を示す。 本実施例による中空軸の各断面の表面からの硬さを示す図で、(a)は長さ方向上側を示し、(b)は中間部分を示し、(c)は下側を示す。 本実施例による金属組織写真を示し、(a)は中,表層を示し、(b)は芯部を示す。
以下、図面に沿って本発明の実施の形態について説明する。熱処理装置1は、図1に示すように、下端支持治具2と、上端支持治具3と、誘導加熱コイル5と及び冷却ジャケット(装置)6からなる焼入れユニット7と、該ユニット7に対して、下端支持治具2及び上端支持治具3を中空軸12と共に上下方向に移動する移動装置9と、を備える。下端支持治具2は、枠部材4に軸方向を上下に向けて回転自在に支持されている軸状部材からなり、該軸状部材がギヤ等の伝動手段11を介して駆動モータ(回転手段)M1に連動している。該下端支持治具2の上端は、中空軸12の下端に当接して該中空軸のセンタを(同芯状に)支える突尖部13となっており、かつ上記中空軸12の中空孔12aからの冷却液(水)を突尖部13の外側に直接排出する排出部14となっている。
上端支持治具3は、枠部材4に回転不能にかつ所定量上下方向移動自在に支持された軸状部材からなり、その下端は、中空軸12の上端部を同芯状に支える突尖部15となっている。上記軸状部材の中間部分には垂直(水平)方向に分岐する連通管16が固定されており、該連通管16に給水配管が接続されている。連通管16の導(水)孔は、上記上端支持治具3の導(水)孔17に連通しており、該導水孔17は突尖部15先端の放出口19から中空軸12の中空孔12aに向けて開口している。
前記誘導加熱コイル5は、縦置き状態にセットされた中空軸12の外周面を囲むように配置され、また冷却ジャケット6は、上記加熱コイル5の下方において所定間隔を隔てて、かつ中空軸12の外周面を囲むように配置された円筒形の容器からなり、その内周面に多数の放水孔があけられている。上記誘導加熱コイル5及び冷却ジャケット6は、一体に組付けられて焼入れユニット7となって固定装置(図示せず)に固定されている。該誘導加熱コイル5のコイル端は、高周波発生器及び電源に導かれ、また冷却ジャケット6は導通管を介して冷却液供給装置に導かれている。
移動装置9は、上下方向に配置されたボールネジ等の送りネジ軸21と、該ネジ軸に螺合すると共に廻り止されたナット(移動部)20と、を備える。上記送りネジ軸21にはギヤ等の伝動装置24を介して駆動モータM2が連動している。前記下端支持治具2及び上端支持治具3を保持する枠部材4に、上記移動装置9の移動部20が連結されており、下端支持治具2及び上端支持治具3に挟まれて縦状態に支持された中空軸12は、上記移動装置9により焼入れユニット7に対して相対的に上下方向に移動し得る。
前記下端支持治具2は、図2(a)(b)に示すように、突尖部13が円錐形状を軸線に平行な面にてカットしたハーフセンタからなる。突尖部13の中心と同芯状に中空軸12の中空孔12aに連通する孔23が形成されており、該ハーフセンタを形成するカット面は、正確には、突尖部13の頂部Pを僅かに残して上記連通孔23を横切るような面が望ましいが、該連通孔23の直径部分、即ち突尖部13の頂部P1で軸線に平行な面でカットしてもよい。上記連通孔23は、突尖部13の径が太くなる部分で孔径が大きくなり、かつ下端支持治具2の軸部側面に開口しているが、該太孔部分23a及び開口23bはなくともよい。
下端支持治具2は、その突尖部13の頂部P1部分が中空軸12の中空孔12aに嵌入して該中空軸12を同芯状に支持するが、上記連通孔23は、中空孔12aに連通しており、かつ該連通孔23は、略々直径部分で切断されて開放されており、中空孔12aからの冷却液は、絞られることなく突尖部13の外側に直接排出される。従って上記ハーフセンタ突尖部13の開放部分が、中空孔を流下した冷却液(水)を絞ることなく突尖部の外側に直接排出する排出部14を構成する。
該排出部は、上記ハーフセンタ突尖部13の開放部分14に限らず、図3に示すように円錐状突尖部13’の外周面の全域に亘って頂部P1から放射状に上下に向って延びる凹凸形状としてもよい。該凹凸形状排出部14’も、同様に、中空軸12の中空孔12aを流下した冷却液を絞ることなく該凹凸形状の多数の凹溝を通って、突尖部13’の外側に直接排出し得る。また、突尖部に、頂部P1を通って該突尖部を横切るような多数の切り込みを形成して、上記排出部としてもよい。
上端支持治具3は、図4に示すように、連通管16からの導水孔17を有するパイプ状の軸状部27を備えており、該軸状部27の下端は、下方に向けて突出する円錐状の突尖部15となっている。上記導水孔(導孔)17は、突尖部15の先端側では孔径が細くなっており、該細孔17aの先端は所定角度α(例えば60°)でラッパ形状に広がって、上記導水孔からの冷却液(水)がシャワー状に拡散して放出する放出口19になっている。該放出口19は、上記突尖部15の頂部P2に位置しており、中空軸12の上端にて中空孔12aに上記突尖部15が嵌入して、中空軸12を縦置きで支持した状態で、上端支持治具の導水孔17から供給された冷却液が上記放出口19で拡散して、中空孔12aの全周壁面に向って偏向される。
図5(a)(b)は、上端支持治具の他の実施の形態を示す図である。なお、これら実施の形態は、放出口が相違するだけで、他の部分は先の実施の形態と同じであるので、同一符号を付して説明を省略する。図5(a)に示す実施の形態は、放出口19’が細孔17a’を軸線O−Oに対して斜めにあけられ、突尖部15の頂部P2から外れた斜面15bに開口することにより構成される。従って、中空軸の中空孔の上端に差し込まれた上端支持治具3’は、導水孔17から供給される冷却液が斜めの細孔17a’からなる放出口19’から斜めに偏向されて中空孔の周壁面に向って放出される。この際、中空軸は回転しており、上記放出口19’から斜めに放出された冷却液は、上記中空軸の回転により中空孔の全周壁面に亘って放出される。
図5(b)に示す放出口19”は、細孔17a”が軸線O−Oに同芯状に配置された導水孔17に対して偏芯して配置されることにより構成される。従って、該偏芯した放出口19”は、中空軸の中空孔に対して偏芯することにより、中空孔の周壁面に向って偏向して放出され、中空軸の回転と相俟って中空孔の全周壁面に亘って放出される。
ついで、以上構成からなる熱処理装置1を用いた中空軸の熱処理方法について説明する。まず、上端支持治具3を持ち上げて、焼入れユニット7を通した状態で中空軸12を縦位置にして下端支持治具2との間に該中空軸12を配置する。この状態で、中空軸12の中空孔12a下端を下端支持治具2の突尖部13に嵌入し、かつ中空孔12aの上端に上端支持治具3の突尖部15が入り込むように該上端支持治具3を下方に移動し、中空軸12を下端支持治具2と上端支持治具3で挟み込んで芯出し状態に位置決めして上端支持治具3を枠部材4にネジ等で固定する。
この状態で、焼入れユニット7が中空軸12の下端に対応するように、中空軸12を移動装置9で移動し、連通管16に所定流量及び所定圧力で冷却液(水)を供給すると共に、駆動モータM1により下端支持治具2を回転し、これに伴い中空軸12が所定回転速度で回転する。そして、冷却ジャケット6に冷却液を供給すると共に、誘導加熱コイル5に所定周波数、電圧及び電流を通して所定時間保持した後、駆動モータM2により送りネジ軸21を回転して、焼入れユニット7に対して中空軸12を所定速度で相対的に下方に移動する。
この際、連通管16から上端支持治具3の導水孔17に供給された冷却液は、突尖部15の先端の放出口19から拡散して、中空軸12の中空孔12aの周壁面に向くように偏向されて放出され、全周壁に接触して中空軸の回転と相俟って、その上端部分から中空孔12aの全周壁面に沿って流下する。該中空孔の全周壁面に沿って流下した冷却液は、中空軸の下端の中空孔12aからハーフセンタのカットされた開放部分等の排出部14から絞られることなくその外側に直接排出される。従って、中空孔12aを流下する冷却液は、中空孔の下部分に実質的に溜まることなく素早く排出される。なお、上記実質的に溜まるとは、瞬間的に僅かに溜まることがあっても、下端支持治具2に対して所定以上の圧力が作用して中空軸12が下端支持治具2に対して浮き上がることがない状態を意味する。
前記誘導加熱コイル5により中空軸12に加熱され、中空軸は外周面から所定温度(焼入れ温度)以上に加熱され、続く冷却ジャケット6により中空軸は直ちに冷却されて、中空軸は、外周面から焼入れされて、マルテンサイト組織となる。上記誘導加熱コイル5及び冷却ジャケット6からなる焼入れユニット7に対して、下端及び上端支持治具2,3により支持されている中空軸12が、移動装置9により移動することにより、中空軸12は、下端から上端に向けて順次焼入れられ、かつ中空軸12は下端支持治具2により回転されているため、中空軸の全周に亘って均等に焼入れされる。
該中空軸12の焼入れに際して、該中空軸の中空孔12aには、その上端から下端に亘って冷却液が、実質的に溜まることなく該中空孔12aの周壁面に沿って流下している。これにより、中空軸の中空孔周壁面は、その下端から上端の全長に亘ってかつ全周に亘って所定流速で流下する冷却液に接触して略々均等な温度に保持される。
具体的には、中空軸下側では、中空孔12a内に実質的に溜まることなく直接突尖部13の外側に排出されるため、冷却液が溜まることにより対流して温度が不均一になったり、沸騰することはなく、誘導加熱コイル5からの熱は、全周壁面に沿って流下する冷却水により奪われて排出部14から素早く排出される。中空軸上側では、上端支持治具3の放出口19から拡散するように偏向された冷却液が中空軸の上端近傍の中空孔12aの全周壁面に接触するため、中空軸12の上端近傍まで全周に亘って略々均等に焼入れされる。
そして、冷却液は、中空孔を上端から下端に向ってその周壁面に沿って流れ、焼入れユニット7に対して中空軸12は、下端から上端に向って相対的に移動し、誘導加熱コイル5による加熱部分は、上記冷却液と交差するように流れる。従って、誘導加熱コイルからの熱により冷却液が加熱されても、該冷却水は熱を奪って直ぐに下方に流れ、中空軸12の全長に亘って加熱部分は、常に新鮮な冷たい冷却液によって冷却される。
なお、中空軸12を焼入れユニットに対して下から上方に移動して焼入れすることが好ましいが、冷却水の流下速度は、焼入れユニットの移動速度に比して早いので、焼入れユニットに対して中空軸を上から下方に移動して、中空軸を上方から下方に向けて焼入れを進行してもよい。また、中空軸12と焼入れユニット7との移動は相対的なものなので、中空軸を固定して、焼入れユニットを上又は下方向に移動してもよい。同様に、中空軸と焼入れユニットとの回転も相対的なものなので、中空軸を固定して、焼入れユニットを回転してもよい。
以上により、中空軸12は、その全長及び全周に亘って中空孔の周壁面が略々一定の温度に保持された状態で、回転しながら焼入れユニット7により外周面から高周波焼入れされる。従って、中空軸は、全長及び全周に亘って略々一定の温度勾配により焼入れされ、外周側から均一な焼入れ深度となる。この結果、中空軸12の外周側は、高い精度で焼入れされた均一なマルテンサイト組織となり、中空孔側の内部(芯部)は、熱影響を受けずに素材組織が保持される。
これにより、中空軸12は、その外周側がネジ溝形成に充分な深さの高い硬度となり、内部は、高い靱性を有する硬度の低い組織に保持され、全長に亘って歪みが抑えられる。従って、該焼入れされた中空軸12は、特に外径φ6、孔径φ2等の細い中空軸は、折れる等の不具合を生じることなく、容易に矯正して真直状態とすることができる。
図6は、上述した熱処理(高周波焼入れ)された中空軸12を真直ぐに矯正したものにネジ溝を切削したネジ軸を示す。ネジ軸32は、その中心に中空孔33が貫通しており、外周面にボールネジ溝等のネジ溝34が形成されている。ネジ軸32は、外周側が均等なマルテンサイト組織からなる焼入れ硬化層35からなり、中空孔33側の内部は、SUJ2等の素材組織からなる未硬化層36となっており、上記硬化層35と未硬化層36との間は、図示しない境界層が存在する。上記硬化層35にネジ溝34が切削により形成される。
上記ネジ軸32は、ネジ溝34が高い硬度(例えばHRC58〜62)の硬化層35に形成され、中空孔33側の内部は、熱影響を受けていない素材組織がそのまま残る靱性の高い未硬化層36からなり、従って該ネジ軸32は、ナット等に対する高い耐摩耗性と、外力に対して変形及び破損し難い耐衝撃性とを両立して備える。また、中空孔33を有するので、軽量化が図られ、該中空孔33にエアを通して部品を吸付けたり離したりする部品の脱着装置を備えることができ、電動アクチュエータとして電動モータを取付ける等の電気部品を該ネジ軸に取付ける場合、中空孔33を配線の取回しに利用できる。更に、上記中空孔33に冷却液を通して、ナット等の摩擦熱によるネジ軸の伸縮を抑えて、位置精度を向上することができる。
また、上述した歪みの少ない中空軸による矯正の容易化と共に、中空孔33部分は、硬度の低い素材組織のままなので、熱入れ処理後の中空孔の整形用の切削加工も容易となり、熱処理後の後加工が容易となる。
なお、上述した実施の形態は、中空軸をボールネジ等のネジ軸に適用し、特に細径のボールネジ軸に用いて好適であるが、これに限らず、焼入れ処理前に転造して成形した中空軸に適用することも可能であり、またキー溝、スプライト溝を有する中空軸等の他の中空軸にも適用可能である。
[比較例]
上端支持治具3及び下端支持治具2を除いて、図1に示す熱処理装置を用いて高周波焼入れを行った。上端支持治具及び下端支持治具は、共に特許文献1と同様に、センタとなる突尖部の先端部に開口する円筒状の導水孔を有するものを用いた。具体的には、下端支持治具(2)が、図2において排出部(14)を有さない形状、即ちハーフカットされない円錐状の突尖部(13)と突尖部の頂部(P1)に開口する円形の排出孔(23)を有するものを用い、上端支持治具(3)が、図4において、ラッパ状の放出口(19)を有さない形状、即ち導水管(17,17a)が突尖部(15)の頂部(P2)に開口するものを用いた。
焼入れ条件は、材質SUJ2、外径φ6、孔径φ2の中空軸を用い、中空軸の中空孔に冷却液を通さない場合と同様な条件で、上端支持治具の導水孔から中空孔に給水し、下端支持治具の排水孔から排出しつつ高周波焼入れを行った。
その結果は、図7に示す通りである。なお、図7(a)において、縦軸はマイクロビッカース硬度計(300g)による硬度であり、横軸は、外周表面からの距離[mm]である。500[HV]を有効深度としている。図7(b)において、断面における周方向の異なる(120度毎)断面部分A,B,Cを示し、図7(a)において、各部分の硬度を示す。該結果は、中空軸の上側部分を断面したものであるが、焼入れ深度が周方向でバラツキが大きく、かつ焼入れ深度も十分でない部分Aもある。該焼入れ深度のバラツキ及び深度不足は、縦置きにした中空軸の長さ方向上側で顕著であるが、下側でも同様な傾向が見られた。中空孔への通水量は、排出孔からの排出能力で制限され、所定以上の給水圧力をかけると、中空孔に水が溜って、中空軸が浮き上がるため、給水量は制限される。
上記中空軸は、中空孔に通水しない状態で焼入れしたものに比し、歪み量(曲がり)が小さくなったが、まだ相当の歪み(曲がり)があり、目標の範囲にはならなかった。また、軸長方向及び周方向の焼入れ深度のバラツキが大きく、特に上側での周方向のバラツキは大きく、かつ焼入れ深度がネジ溝を形成するのに十分である部分もあり、中空軸の上側部分は、ネジ軸として用いることは困難である。
電圧等の条件を変更して複数回実験した。電圧を高くする(例えば8.5[KV]→9.5[KV])ことにより焼入れ深度は深くはなるが、上側の深度はあまり深くならず、軸方向及び周方向の焼入れ深度のバラツキもあまり改善されなかった。
[本実施例]
図1,図2及び図4に示す熱処理装置を用いて、上端支持治具3のラッパ状の放出口19から中空孔12aに飛散するように注水し、ハーフセンタからなる突尖部13の排出部14から中空孔12aの冷却水を排出して、焼入れを行った。中空軸は、比較例と同様に、材質SUJ2、外径φ6、孔径φ2、長さ170[mm]の中空軸を、比較例と同様な条件で高周波焼入れした。ただし、電圧は、9.5[KV]とし、下端突尖部13の排出部14により排水能力が高くなったので、通水圧力が0.15[Mpa]から0.22[Mpa]に上げることが可能になった。
試験結果を図8に示す。図8(a)は、縦置きにして焼入れした上側での断面であり、図8(b)は、中間での断面であり、図8(c)は、下側での断面図である。図8に示す通り、焼入れ深度は、上側、中、下側における周方向各断面部分A,B,Cに大きなバラツキはなく、かつ軸方向の各部分(上側、中、下側)においても大きなバラツキはない。特に、上側は、中側と略々同じ焼入れ深度からなり、比較例ではバラツキの大きかった上側においても、周方向にバラツキのない均一な焼入れが入っていることが理解できる。下側において、僅かにバラツキがあるが、これは、高周波焼入れの開始直後であるため、中空軸の加熱が幾分安定しないことに起因するものと思われるが、各断面部分A,B,Cすべて十分な有効深度を備えており、許容範囲である。
該中空軸は、上側、中、下側におけるすべての断面部分A,B,Cにおいて、500[HV]以上の有効深度が1.00[mm]〜1.20[mm]の範囲にあり、充分な焼入れ深度であると共に、精度の高い焼入れが安定して行われている。また、上記上側、中、下側における各断面部分A,B,Cのすべてにおいて、中空孔周壁面から所定厚さ(約0.4[mm]以上)の安定した未硬化層(200[HV])があり、中空孔から所定幅に熱影響を受けていない素材組織が安定して存在することが解かる。また、該中空軸は、全長に亘って歪み(曲がり)も小さく、0.08[mm]以内の適正範囲に収まっている。なお、熱影響を受けていない上記中空軸の素材組織の厚さは、中空軸の肉厚の20[%]以上である。
これにより、本実施例による熱処理(焼入れ)方法が、中空軸の長さ方向及び周方向に亘って、中空孔内の全周壁面に沿って冷却水が流下することに基づく適正な熱勾配により安定して高い精度により行われたことが証明され、本熱処理(焼入れ)装置が、中空軸、特に中空ネジ軸の製造装置として有効であることが理解される。
図9は、本実施例による中空軸の金属組織写真であり、図9(a)は、中層及び表層を示し、表層部が均一で微細なマルテンサイト組織からなることが解かる。図9(b)は、中、芯部を示し、中空孔側の内(芯)部がSUJ2の素材組織が熱影響を受けることなくそのままになっていることが理解される。従って、該中空軸は、外周側が高い硬度からなり、内部が高い靱性を有することにより、該中空軸にネジ溝を形成してネジ軸とした場合、ネジ溝の高い耐摩耗性と、内部の外力に対する耐破損性、耐変形性とが両立することになる。
1 熱処理(焼入れ)装置
2 下端支持治具
3 上端支持治具
5 誘導加熱コイル
6 冷却ジャケット
7 焼入れユニット
9 移動手段(移動装置)
12 中空軸
12a 中空孔
13,13’ 突尖部
14,14’ 排出部(ハーフセンタ、凹凸形状)
15,15’,15” 突尖部
19,19’,19” 放出口
23 連通孔
32 ネジ軸
34 ネジ溝
35 焼入れ硬化層
36 未硬化層
M1 回転手段(駆動モータ)

Claims (6)

  1. 中空孔の両端に突尖部を嵌入して中空軸を縦置きに支持し、前記中空孔に冷却液を上方から下方に向けて流下しつつ、
    前記中空軸を、該中空軸の外周側に配置した誘導加熱コイル及び冷却ジャケットに対して相対的に上下方向に移動すると共に、前記中空軸を前記誘導加熱コイル及び冷却ジャケットに対して相対的に回転し、
    前記冷却液が前記中空孔の周壁面に接触して全周壁面に沿って流れるように、前記冷却液を前記中空孔に供給すると共に、前記中空孔の下端から前記突尖部の外側に開放する排出部に直接排出し、前記冷却液が前記中空孔に実質的に溜ることのない状態で、前記中空軸を外周面から高周波焼入れする、
    ことを特徴とする中空軸の熱処理方法。
  2. 前記誘導加熱コイル及び冷却ジャケットに対して前記中空軸を相対的に下端から上方に向けて、該中空軸の全長に亘って移動してなる、
    請求項1記載の中空軸の熱処理方法。
  3. 中空孔を有する中空軸の下端を支持する下端支持治具と、
    前記中空軸の上端を支持する上端支持治具と、
    前記下端支持治具及び上端支持治具で縦位置に支持された前記中空軸の外周面を囲むように配置される誘導加熱コイル及び冷却ジャケットと、
    前記中空軸を前記誘導加熱コイル及び冷却ジャケットに対して上下方向に相対移動する移動手段と、
    前記中空軸を前記誘導加熱コイル及び冷却ジャケットに対して相対的に回転する回転手段と、を備え、
    前記下端支持治具は、前記中空軸の中空孔に嵌入して該中空軸を同芯状に支持する突尖部と、前記突尖部の頂部から該突尖部の外側に開放された開放部分からなり、前記中空孔を流下した冷却液を該中空孔から前記突尖部の外側に直接排出する排出部と、を有し、
    前記上端支持治具は、前記中空軸の中空孔に嵌入して該中空軸を同芯状に支持する突尖部と、配管からの冷却液を前記突尖部に導く導孔と、該導孔の先端に配置され、該導孔からの冷却液を前記中空孔の周壁面に向けて偏向する放出口と、を有する、
    ことを特徴とする中空軸の熱処理装置。
  4. 前記下端支持治具の前記排出部は、前記中空孔に連通する連通孔を横切るようにして、前記突尖部を軸線に平行な面にてカットしたハーフセンタからなり、
    前記上端支持治具の前記放出口は、前記導孔からの冷却液がシャワー状に拡散するラッパ形状からなる、
    請求項3記載の中空軸の熱処理装置。
  5. 中空孔の両端に突尖部を嵌入して中空軸を縦置きに支持し、前記中空孔に冷却液を上方から下方に向けて流下しつつ、
    前記中空軸を、該中空軸の外周側に配置した誘導加熱コイル及び冷却ジャケットに対して相対的に上下方向に移動すると共に、前記中空軸を前記誘導加熱コイル及び冷却ジャケットに対して相対的に回転し、
    前記冷却液が前記中空孔の周壁面に接触して全周壁面に沿って流れるように、前記冷却液を前記中空孔に供給すると共に、前記中空孔の下端から、前記突尖部の外側に開放する排出部に直接排出し、前記冷却液が前記中空孔に実質的に溜ることのない状態で、前記中空軸を外周面から高周波焼入れし、
    前記焼入れされた中空軸は、表面から所定深さのマルテンサイト組織からなる焼入れ硬化層と、前記中空軸の中空孔の周壁面から所定厚さの該中空軸の素材組織からなる未硬化層と、を有し、
    前記焼入れ硬化層にネジ溝形成して、ネジ軸を形成する、
    ことを特徴とするネジ軸の製造方法
  6. 前記未硬化層の所定厚さは、前記中空軸の肉厚の20[%]以上である、
    請求項5記載のネジ軸の製造方法
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