JP6583327B2 - 鋼管の焼入れ装置および焼入れ方法、ならびに、鋼管の製造装置および製造方法 - Google Patents
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Description
(a)冷却媒体を収容した浸漬槽内で、鋼管を覆う円筒状のカバーを開閉式の2分割(すなわち上部カバー、下部カバー)とする、
(b)下部カバーの内側に半螺旋状の板材である下部整流板を複数配設し、これらの下部整流板に鋼管支持板の機能を付与する、
(c)上部カバーの内側に半螺旋状の板材である上部整流板を複数配設する、
(d)上部カバーを開閉することによって巻き込まれる空気を排出するための空気排出孔を上部カバーの頂部に設ける
ことによって、鋼管全体に均一な焼入れを行なうことが可能であることを見出した。しかも、複雑な構成の機器を使用する必要はなく、簡便な手段を用いて安価に焼入れを行なうことができるという効果が得られることが分かった。
すなわち本発明は、冷却媒体を収容した浸漬槽に高温の鋼管を浸漬して冷却する焼入れ装置であって、浸漬槽内に投入された鋼管の下部を覆うために浸漬槽の内部に固定される半円筒形状の下部カバーと、鋼管が投入された後に鋼管の上部を覆うために開閉する半円筒形状の上部カバーと、上部カバーが閉じて下部カバーと当接することによって形成される円筒形カバーの内部へ冷却媒体を流入させるノズルと、下部カバーに半螺旋状に配設されて円筒形カバーの内部へ流入した冷却媒体を鋼管の外面で螺旋状に流通させるとともに鋼管を載置して支持する下部整流板と、上部カバーに半螺旋状に配設されて円筒形カバーの内部へ流入した冷却媒体を鋼管の外面で螺旋状に流通させる上部整流板と、上部カバーの頂部に設けられて上部カバー内の空気を排出する空気排出孔と、を有する鋼管の焼入れ装置である。
また本発明は、前述の鋼管の焼入れ装置を備えた鋼管の製造装置である。
また本発明は、前述の鋼管の焼入れ方法により鋼管の焼入れを行なう工程を含む鋼管の製造方法である。
半円筒形状を呈する下部カバー3は、浸漬槽(図示せず)内にて、その半円筒形の中心軸(以下、カバー軸という)がノズル7の中心軸(以下、ノズル軸という)に一致する位置に固定される。下部カバー3の内部には、螺旋形を2分割した形状(以下、半螺旋状という)の板材である下部整流板5が複数配設され、その下部整流板5の中心部に半円形の空間が設けられる。
まず、鋼管1を投入するに先立って、駆動用機器を操作して、上部カバー2を回動させて下部カバー3から退避させた状態(以下、開姿勢という)にする。上部カバー2を開姿勢に退避させる際には、たとえば、図2(a)に示すように上部カバー2を矢印Aの方向へ回動させて下部カバー3から退避させる等の手段を用いることができる。
2 上部カバー
3 下部カバー
4 上部整流板
5 下部整流板
6 空気排出孔
7 ノズル
8 冷却媒体
9 空気
10 空気誘導管
11 バルブ
Claims (8)
- 冷却媒体を収容した浸漬槽に高温の鋼管を浸漬して冷却する焼入れ装置であって、前記浸漬槽内に投入された前記鋼管の下部を覆うために前記浸漬槽の内部に固定される半円筒形状の下部カバーと、前記鋼管が投入された後に前記鋼管の上部を覆うために開閉する半円筒形状の上部カバーと、該上部カバーが閉じて前記下部カバーと当接することによって形成される円筒形カバーの内部へ前記冷却媒体を流入させるノズルと、前記下部カバーに半螺旋状に配設されて前記円筒形カバーの内部へ流入した前記冷却媒体を前記鋼管の外面で螺旋状に流通させるとともに前記鋼管を載置して支持する下部整流板と、前記上部カバーに半螺旋状に配設されて前記円筒形カバーの内部へ流入した前記冷却媒体を前記鋼管の外面で螺旋状に流通させる上部整流板と、前記上部カバーの頂部に設けられて前記上部カバー内の空気を排出する空気排出孔と、を有することを特徴とする鋼管の焼入れ装置。
- 前記空気排出孔が前記上部カバーの互いに隣り合う前記上部整流板の間に設けられることを特徴とする請求項1に記載の鋼管の焼入れ装置。
- 前記空気排出孔から排出された前記空気を前記浸漬槽に収容された前記冷却媒体の浴面より上方へ誘導して放散する空気誘導管と、該空気誘導管の開放または閉塞を制御するバルブと、を有することを特徴とする請求項1または2に記載の鋼管の焼入れ装置。
- 冷却媒体を収容した浸漬槽に高温の鋼管を浸漬して冷却する焼入れ方法において、前記浸漬槽の内部に固定された半円筒形状の下部カバーに前記鋼管を投入して前記鋼管の下部を覆うとともに、前記下部カバーに半螺旋状に配設された下部整流板に前記鋼管を載置して支持し、次いで、半円筒形状の上部カバーを閉じて前記鋼管の上部を覆うとともに、前記上部カバーの頂部に設けられた空気排出孔から前記上部カバー内の空気を排出し、さらに前記上部カバーを前記下部カバーに当接させて円筒形カバーを形成し、該円筒形カバーの内部へノズルから前記冷却媒体を流入させ、前記鋼管の外面においては、前記上部カバーに半螺旋状に配設された上部整流板および前記下部整流板を用いて前記冷却媒体を螺旋状に流通させることを特徴とする鋼管の焼入れ方法。
- 前記空気排出孔を前記上部カバーの互いに隣り合う前記上部整流板の間に設けることを特徴とする請求項4に記載の鋼管の焼入れ方法。
- 前記空気排出孔から排出された前記空気を前記浸漬槽に収容された前記冷却媒体の浴面より上方へ空気誘導管を介して誘導して放散し、バルブを用いて前記空気誘導管の開放または閉塞を制御することを特徴とする請求項4または5に記載の鋼管の焼入れ方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の鋼管の焼入れ装置を備えた鋼管の製造装置。
- 請求項4〜6のいずれかに記載の鋼管の焼入れ方法により鋼管の焼入れを行なう工程を含む鋼管の製造方法。
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JP2017059093A JP6583327B2 (ja) | 2017-03-24 | 2017-03-24 | 鋼管の焼入れ装置および焼入れ方法、ならびに、鋼管の製造装置および製造方法 |
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JP2018162480A JP2018162480A (ja) | 2018-10-18 |
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JP2017059093A Active JP6583327B2 (ja) | 2017-03-24 | 2017-03-24 | 鋼管の焼入れ装置および焼入れ方法、ならびに、鋼管の製造装置および製造方法 |
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