JP6326614B2 - 永久磁石表面貼付形モータの磁石固定構造及びその設計手法 - Google Patents

永久磁石表面貼付形モータの磁石固定構造及びその設計手法 Download PDF

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Description

本発明は、永久磁石表面貼付形モータの磁石固定構造及びその設計手法に関し、仮に磁石が剥離したとしても安全性を確保できるように工夫したものである。
永久磁石表面貼付形モータ(SPMモータ:Surface Permanent Magnet Motor)は、回転子鉄心の表面に永久磁石を貼り付けて磁極を形成した、回転界磁形の同期モータである。SPMモータは、磁石の持つ強い磁力を効率的に利用できるため、小型でありながら高トルクを発生できるとともに、低トルクリプル化を実現することができる。
このようなSPMモータは、エレベータや、遊戯施設や、各種の機械装置の駆動源(モータ)として使用されている。
エレベータ等のように高い信頼性が求められる設備・機器に用いられるSPMモータでは、回転子鉄心に接着している磁石が、回転子鉄心から剥がれてしまうことがないように、従来では種々の工夫がされていた(例えば、特許文献1,2参照)。
万が一、磁石が回転子鉄心から剥がれてしまうと、剥がれた磁石が、回転子と固定子の間に挟まったり噛み込まれたりすること等を原因として、モータが突然ロックして、回転ができなくなってしまうことがあるからである(詳細は後述する)。
ここで、磁石が回転子鉄心から剥がれてしまうことがないように工夫した、従来のSPMモータの磁石固定構造の一例を、図8及び図9を参照して説明する。なお、図8,図9は、SPMモータの回転軸に直交する方向に破断した断面図であり、回転子鉄心、固定子、磁石の一部のみを示すものである。
図8に示す従来例においては、回転子鉄心1の表面(周面)には、蟻溝形の磁石挿入溝2が軸方向に伸びて形成されている。この磁石挿入溝2には、断面形状が略台形となっている磁石(永久磁石)3が挿入されている。磁石3は、磁石挿入溝2の端面から軸方向に沿い挿入され、接着剤により磁石挿入溝2(回転子鉄心1)に接着される。
つまり、蟻溝構造と接着剤により、磁石3は磁石挿入溝2(回転子鉄心1)に固定される。
固定子4と回転子鉄心1の表面との間、及び、固定子4と磁石3の外周側面との間には、ギャップが形成されている。このため、回転子鉄心1が回転しても、回転子鉄心1や磁石3が、固定子4に接触することはない。
図8に示す従来例では、接着剤が経年劣化して接着力が低下しても、蟻溝構造により、磁石3が磁石挿入溝2(回転子鉄心1)に固定された状態が保持され、磁石3が回転子鉄心1から剥がれてしまうことが防止される。
図9に示す従来例においては、回転子鉄心11の表面(周面)には、断面形状が矩形(長方形)の磁石挿入溝12が軸方向に伸びて形成されている。この磁石挿入溝12には、断面形状が矩形(長方形)となっている磁石(永久磁石)13が挿入されている。磁石13は、回転子鉄心11の半径方向の外周側から内周側に向かって磁石挿入溝12に挿入され、接着剤により磁石挿入溝12(回転子鉄心11)に接着される。
磁石13の外周には、バインドテープ15が、回転子鉄心11の周面を一周する状態で配置されている。このバインドテープ15により、各磁石13を磁石挿入溝12側に押えている。
このため、接着剤とバインドテープ15により、磁石13は磁石挿入溝12(回転子鉄心11)に固定される。なお、バインドテープ15としては、熱硬化タイプのテープ等が使用される。
固定子14と回転子鉄心11の表面との間、及び、固定子14と磁石13の外周側面との間、更には固定子14とバインドテープ15との間には、ギャップが形成されている。このため、回転子鉄心11が回転しても、回転子鉄心11や磁石13、更にはバインドテープ15が、固定子14に接触することはない。
図9に示す従来例では、接着剤が経年劣化して接着力が低下しても、バインドテープ15により、磁石13が磁石挿入溝12(回転子鉄心11)に固定された状態が保持され、磁石13が回転子鉄心11から剥がれてしまうことが防止される。
特開2000−152535号公報 特開平9−9539号公報 特開2013−165601号公報
ところで、図8に示す従来技術では、磁石挿入溝2を蟻溝形にすると共に磁石3を略台形にしなければいけないため、磁石挿入溝2及び磁石3を加工するための作業工数や時間が余分に必要になり、更に専用工具が必要であった。これに伴いコストアップも生じていた。
図9に示す従来技術では、バインドテープ15が必要になるため部品点数が増加し、バインドテープ15の巻き付け作業や熱硬化作業が必要になっていた。これに伴いコストアップも生じていた。
さらに、バインドテープ15として熱硬化タイプのテープ等を使用した場合には、熱硬化温度が磁石13の減磁温度よりも高いと、磁石13が減磁してモータ特性が低下する問題があった。
そこで本願の発明者は、
(1)蟻溝形の磁石挿入溝やバインドテープを用いないことにより、加工や製造が容易でコストダウンを図ることができ、
(2)しかも、固定手段として接着剤のみを用いて磁石を回転子鉄心の磁石挿入溝に固定した構造であっても、モータの突然のロックという事態に至る心配がなく、
(3)更に、構造が簡単である、
という特性を持ったモータを開発したいと念願し、各種の検討と研究を行った。
なお、モータが突然ロックして回転ができなくなると、このモータにより駆動されている設備・機器が、意図しない位置・状態で停止してしまい、問題となる可能性がある。
一方、多数の磁石のうち一部の磁石が仮に剥離したとしても、一部の磁石が剥離した状態のままでモータの回転を維持できれば、モータにより駆動されている設備・機器の停止位置・状態を、本来の停止位置・状態にまでもってくることができ、問題になることはない。
このような観点から、本願の発明者は検討・研究をした。
ここで、本願発明者が行った検討・研究について説明する。
図10に示すように、回転子鉄心21の表面(周面)に形成した断面形状が矩形(長方形)の磁石挿入溝22に、断面形状が矩形(長方形)の磁石(永久磁石)23を、接着剤のみにより接着・固定したモータについて検討した。なお、図10において、24は固定子である。
図10に示すモータでは、経年劣化により接着剤の接着力が低下すると、遠心力や固定子24側の磁気吸引力等により、図11に示すように、磁石23が完全に剥がれて磁石挿入溝22から浮き上がったり、図12に示すように、磁石23が部分的に剥がれて磁石挿入溝22から斜めになって浮き上がったりする可能性を皆無にすることはできない。
図11に示すように、磁石23が完全に剥がれて磁石挿入溝22から浮き上がった状態で回転が続くと、図13に示すように、磁石23が磁石挿入溝22から外れて、磁石23が回転子鉄心21と固定子24との間に挟まって噛み込まれることがある。このような状態になるとモータが突然ロックして回転ができなくなることがある。なお、図13において、矢印は回転方向を示す。
また、図11に示すように、磁石23が完全に剥がれて磁石挿入溝22から浮き上がった状態で回転が続くと、図14に示すように、磁石挿入溝22から剥がれた磁石23が、隣の磁石23に衝突することがある。このような衝突により磁石23が破損し、その破片が回転子鉄心21と固定子24との間に挟まって噛み込まれることがある。このような状態になるとモータが突然ロックして回転ができなくなることがある。なお、図14において、矢印は回転方向を示す。
図12に示すように、磁石23が部分的に剥がれて磁石挿入溝22から斜めになって浮き上がった状態で回転が続くと、磁石23のうち斜めに浮き上がった部分(固定子24側に近づいた部分)が、回転子鉄心21と固定子24との間に挟まって噛み込まれることがある。このような状態になるとモータが突然ロックして回転ができなくなることがある。
上記の各事象を検討した結果、本願の発明者は、蟻溝形の磁石挿入溝やバインドテープを用いることなく、固定手段として接着剤のみを用いて、回転子鉄心の表面の磁石挿入溝に磁石を固定(接着)したモータにおいて、仮に磁石が磁石挿入溝から剥離しても、モータが突然ロックすることのないモータを新たに開発するに至った。
上記課題を解決する本発明の磁石固定構造は、
回転子鉄心の表面に形成された軸方向に伸びた磁石挿入溝に、永久磁石を挿入し接着剤により接着して構成された永久磁石表面貼付形モータの磁石固定構造であって、
前記磁石挿入溝は、断面形状が矩形になっていると共に、周方向の両側に位置する溝側面と、内周側に位置する溝底面を有しており、
前記永久磁石は、周方向の両側に位置する互いに平行になっている平面である磁石側面と、内周側に位置する平面である磁石下面と、外周側に位置する磁石上面を有しており、
前記永久磁石が前記磁石挿入溝から浮き上がって前記磁石上面が固定子の内周面に接触した状態において、各点及び長さを下記のように定義したときに、
長さLa<長さLb
となるように前記磁石側面の長さに対して、前記溝側面の長さを規定し、
前記接着剤が経年劣化してその接着力が低下し前記永久磁石が前記磁石挿入溝から浮き上がる際には、前記磁石下面と前記溝底面とが平行になった状態を保持しつつ前記永久磁石が浮き上がるように、前記磁石側面が前記溝側面に密着している構造になっていることを特徴とする。
点C:前記磁石上面と前記固定子の内周面との接触点。
点D:前記磁石側面のうち前記溝側面に接触している面であって、最も外周側に位置している点。
点E:前記溝側面のうち前記磁石側面に接触している面であって、最も内周側に位置している点。
長さLa:点Cが位置する半径方向位置と点Dが位置する半径方向位置との間の半径方向の長さ。
長さLb:点Cが位置する半径方向位置と点Eが位置する半径方向位置との間の半径方向の長さ。
また本発明の磁石固定構造は、
回転子鉄心の表面に形成された軸方向に伸びた磁石挿入溝に、永久磁石を挿入し接着剤により接着して構成された永久磁石表面貼付形モータの磁石固定構造であって、
前記磁石挿入溝は、断面形状が矩形になっていると共に、周方向の両側に位置する溝側面と、内周側に位置する溝底面を有しており、
前記永久磁石は、周方向の両側に位置する互いに平行になっている平面である磁石側面と、内周側に位置する平面である磁石下面と、外周側に位置する磁石上面を有しており、
前記永久磁石が前記磁石挿入溝から浮き上がって前記磁石上面が固定子の内周面に接触した状態において、各点及び長さを下記のように定義したときに、
長さLa<長さLb
となるように前記磁石側面の長さに対して、前記溝側面の長さを規定し、
前記接着剤が経年劣化してその接着力が低下し前記永久磁石が前記磁石挿入溝から浮き上がる際には、前記磁石下面が前記溝底面に対して斜めになって前記永久磁石が斜めに浮き上がるように、前記磁石側面と前記溝側面との間に隙間がある構造になっており、
前記点D及び点Eは、磁石が浮き上がった側において定義することを特徴とする。
点C:前記磁石上面と前記固定子の内周面との接触点。
点D:前記磁石側面のうち前記溝側面に接触している面であって、最も外周側に位置している点。
点E:前記溝側面のうち前記磁石側面に接触している面であって、最も内周側に位置している点。
長さLa:点Cが位置する半径方向位置と点Dが位置する半径方向位置との間の半径方向の長さ。
長さLb:点Cが位置する半径方向位置と点Eが位置する半径方向位置との間の半径方向の長さ。
また本発明の磁石固定構造の設計手法は、
前記の永久磁石表面貼付形モータの磁石固定構造を設計する設計手法であって、
先ず、電気的な設計により、前記永久磁石の半径方向の長さと、前記磁石上面と前記固定子の内周面との半径方向の長さを決定し、
次に、長さLa<長さLbという式を満たすように、前記磁石側面の長さを考慮して、前記溝側面の長さを決定することを特徴とする。
本発明によれば、回転子鉄心の磁石挿入溝に永久磁石を固定する手段として接着剤のみを用いている永久磁石表面貼付形モータにおいて、仮に永久磁石が磁石挿入溝から浮き上がってきたとしても、永久磁石が回転子鉄心の周面と固定子の内周面との間に挟まることはなく、モータの突然のロックという事態にいたることはない。このためモータの信頼性が高まる。
本発明の実施例1に係るSPMモータの磁石固定構造を示す構成図。 本発明の実施例1に係るSPMモータの磁石固定構造を示す構成図。 本発明の実施例2に係るSPMモータの磁石固定構造を示す構成図。 本発明の実施例2に係るSPMモータの磁石固定構造を示す構成図。 本発明の実施例3に係るSPMモータの磁石固定構造を示す構成図。 本発明の実施例3に係るSPMモータの磁石固定構造を示す構成図。 本発明の実施例4に係るSPMモータの磁石固定構造を示す構成図。 本発明の実施例4に係るSPMモータの磁石固定構造を示す構成図。 本発明の実施例5に係るSPMモータの磁石固定構造の要部を示す構成図。 本発明の実施例6に係るSPMモータの磁石固定構造を示す構成図。 本発明の実施例6に係るSPMモータの磁石固定構造を示す構成図。 本発明の実施例7に係るSPMモータの磁石固定構造を示す構成図。 本発明の実施例7に係るSPMモータの磁石固定構造を示す構成図。 従来の磁石固定構造を示す構成図。 従来の磁石固定構造を示す構成図。 従来の磁石固定構造を示す構成図 磁石が浮いた状態を示す構成図。 磁石が浮いた状態を示す構成図。 磁石が挟まった状態を示す構成図。 磁石が衝突した状態を示す構成図。
以下、本発明に係る永久磁石表面貼付形モータの磁石固定構造を、実施例に基づき詳細に説明する。
〔実施例1〕
図1A,図1Bは実施例1に係るSPMモータの磁石固定構造を示す。図1A,図1Bは、SPMモータの回転軸に直交する方向に破断した断面図であり、回転子鉄心、固定子、磁石の一部のみを示すものである。
図1Aは磁石が回転子鉄心から剥がれていない正常状態を示し、図1Bは磁石が回転子鉄心から剥がれた剥離状態を示している。
図1A,図1Bに示すように、回転子鉄心101の表面(周面)には、断面形状が矩形(長方形)の磁石挿入溝102が軸方向に伸びて形成されている。磁石挿入溝102は、回転子鉄心101の周方向に亘る複数箇所に形成されている。
磁石挿入溝102は、周方向の両側(図では左右の両側)に位置する溝側面102a,102bと、内周側に位置する溝底面102cを有している。溝側面102a,102bは互いに平行な平面である。溝底面102cは平面であり、溝側面102a,102bと直交している。
磁石挿入溝102には、磁石(永久磁石)103が挿入されている。磁石103は、回転子鉄心101の半径方向の外周側から内周側に向かって磁石挿入溝102に挿入され、接着剤により磁石挿入溝102(回転子鉄心101)に接着されている。つまり、磁石103を回転子鉄心101に固定する手段として、接着剤のみを用いている。
磁石103は、周方向の両側(図では左右の両側)に位置する互いに平行になっている平面である磁石側面103a,103bと、内周側に位置する平面である磁石下面103cと、外周側に位置する湾曲面である磁石上面103dを有している。磁石下面103cは磁石側面103a,103bと直交している。磁石上面103dは、径方向外側に向かって凸となった湾曲面(円弧面)になっている。
磁石103が、磁石挿入溝102に挿入されて接着剤により磁石挿入溝102に接着されたときには、磁石側面103a,103bが溝側面102a,102bに密着し、磁石下面103cが溝底面102cに密着する。即ち、磁石側面103a,103bと溝側面102a,102bとの間には殆ど隙間がなく、且つ、磁石103が磁石挿入溝102に完全に挿入された際には、磁石下面103cと溝底面102cとの間には殆ど隙間がない。
固定子104は回転子鉄心101の外周側に配置されている。この例では、固定子104の内周面は、凹凸のない滑らかな周面になっている。
図1Aに示すように、正常状態では、磁石103の磁石上面103dと固定子104の内周面との間にはギャップがある。
経年劣化により接着剤の接着力が低下すると、遠心力や固定子104側の磁気吸引力等により、図1Bに示すように、磁石103が剥がれて磁石挿入溝102から浮き上がり、磁石103の磁石上面103dが固定子104の内周面に接触する事態になる可能性がある。磁石103が浮き上がるときには、磁石側面103a,103bが溝側面102a,102bをガイドとしてスライドしていくため、磁石下面103cと溝底面102cとが平行になった状態を保持しつつ、磁石103が浮き上がっていく。
なお、SPMモータの回転子鉄心101には多数の磁石103が接着・固定されているので、そのうちの一部(1つ)の磁石103が剥離して図1Bに示す剥離状態になったとしても、残りの多数の磁石103は回転子鉄心101に接着・固定されたままになっている。
図1Bに示すように磁石103の磁石上面103dが固定子104の内周面に接触した剥離状態において、各点及び長さを次のように定義する。
点C:磁石上面103dと固定子104の内周面との接触点。この例では、点Cは磁石上面103dの頂部になる。
点D:磁石側面103a,103bのうち、溝側面102a,102bに接触している面であって、最も外周側に位置している点。
点E:溝側面102a,102bのうち、磁石側面103a,103bに接触している面であって、最も内周側に位置している点。
長さLa:点Cが位置する半径方向位置と点Dが位置する半径方向位置との間の半径方向の長さ。
長さLb:点Cが位置する半径方向位置と点Eが位置する半径方向位置との間の半径方向の長さ。
実施例1では、
長さLa<長さLb・・・(1)
となるように、磁石挿入溝102の溝側面102a,102bの半径方向の長さと、磁石103の磁石側面103a,103bの半径方向の長さを規定している。
この式(1)の技術的な意味は次の通りである。即ち、磁石103の磁石側面103a,103bの高さ(長さ)が、仮に、従来のもの(磁石剥離に伴いモータの突然のロックが生じるもの)と一緒だとした場合に、溝側面102a,102bの高さ(長さ)を、従来のものに対して高く(長く)したことを意味する。
なお、溝側面102a,102bの高さ(長さ)を高く(長く)するということは、回転子鉄心101の径を大きくすることにつながり、回転子鉄心101の径が大きくなるということは回転子鉄心101の周面(磁石挿入溝102が形成されていない面)と固定子104の内周面との半径方向の長さが短くなることになる。
ちなみに、磁石103の半径方向の長さや、磁石上面103dと固定子104の内周面との間の長さは、SPMモータに求められる電気的特性から(つまり電気設計により)決定される。
上記の式(1)が成立するように、磁石側面103a,103bの半径方向の長さを考慮して、溝側面102a,102bの半径方向の長さを規定しているため、図1Aに示す正常状態から、図1Bに示す剥離状態になったとしても、磁石挿入溝102から浮き上がった磁石103が、回転子鉄心101と固定子104との間に入り込むことはない。
つまり、図1Bに示す剥離状態になったときには、磁石側面103a,103bと溝側面102a,102bとが部分的に接触しているので、磁石103は磁石挿入溝102内に保持される。そして、磁石103は回転子鉄心101の回転に伴い回転し、磁石上面103dは固定子104の内周面に接触しつつ移動していく。なお、磁石上面103dが固定子104の内周面に接触して生ずる抵抗は、モータの発生トルクに比べて極めて小さいので、モータの回転が阻止されることはない。
このため、モータが突然ロックして回転ができなくなるという事態に至ることがなくなる。
したがって、接着剤が経年劣化してその接着力が低下し磁石103が磁石挿入溝102から浮き上がったとしても、磁石103が浮き上がった状態のままでモータの回転を維持することができ、モータにより駆動されている設備・機器の停止位置・状態を本来の停止位置・状態にまでもってくることができる。これにより安全性が高まる。
例えば、エレベータ設備・機器の場合には、「かご」を途中階で止めることなく、所定の階の位置にまで昇降移動させることができる。
〔実施例2〕
図2A,図2Bは実施例2に係るSPMモータの磁石固定構造を示す。図2A,図2Bは、SPMモータの回転軸に直交する方向に破断した断面図であり、回転子鉄心、固定子、磁石の一部のみを示すものである。
図2Aは磁石が回転子鉄心から剥がれていない正常状態を示し、図2Bは磁石が回転子鉄心から剥がれた剥離状態を示している。
実施例2では、断面形状が矩形(長方形)になっている磁石113を磁石挿入溝102に挿入して接着している。
磁石113は、周方向の両側(図では左右の両側)に位置する平面である磁石側面113a,113bと、内周側に位置する平面である磁石下面113cと、外周側に位置する平面である磁石上面113dを有している。磁石下面113c及び磁石上面103dは磁石側面113a,113bと直交している。
磁石113が、磁石挿入溝102に挿入されて接着剤により磁石挿入溝102に接着されたときには、磁石側面113a,113bが溝側面102a,102bに密着し、磁石下面113cが溝底面102cに密着する。即ち、磁石側面113a,113bと溝側面102a,102bとの間には殆ど隙間がなく、且つ、磁石113が磁石挿入溝102に完全に挿入された際には、磁石下面113cと溝底面102cとの間には殆ど隙間がない。
他の部分の構成は、図1A,図1Bに示す実施例1と同様になっており、同一部分には同一符号を付す。
図2Bに示すように磁石113の磁石上面113dが固定子104の内周面に接触した剥離状態において、各点及び長さを次のように定義する。
点C:磁石上面113dと固定子104の内周面との接触点。この例では、点Cは磁石上面113dのうち周方向の端部になる。
点D:磁石側面113a,113bのうち、溝側面102a,102bに接触している面であって、最も外周側に位置している点。
点E:溝側面102a,102bのうち、磁石側面113a,113bに接触している面であって、最も内周側に位置している点。
長さLa:点Cが位置する半径方向位置と点Dが位置する半径方向位置との間の半径方向の長さ。
長さLb:点Cが位置する半径方向位置と点Eが位置する半径方向位置との間の半径方向の長さ。
なお、磁石113が剥離して浮き上がるときには、磁石側面113a,113bが、溝側面102a,102bをガイドとしてスライドしていくため、磁石下面113cと溝底面102cとが平行になった状態を保持しつつ、磁石113が浮き上がっていく。
実施例2においても、
長さLa<長さLb・・・(1)
となるように、磁石挿入溝102の溝側面102a,102bの半径方向の長さと、磁石113の磁石側面113a,113bの半径方向の長さを規定している。
この式(1)の技術的な意味は次の通りである。即ち、磁石113の磁石側面113a,113bの高さ(長さ)が、仮に、従来のもの(磁石剥離に伴いモータの突然のロックが生じるもの)と一緒だとした場合に、溝側面102a,102bの高さ(長さ)を、従来のものに対して高く(長く)したことを意味する。
上記の式(1)が成立するように、磁石側面113a,113bの半径方向の長さを考慮して、溝側面102a,102bの半径方向の長さを規定しているため、図2Aに示す正常状態から、図2Bに示す剥離状態になったとしても、磁石挿入溝102から浮き上がった磁石113が、回転子鉄心101と固定子104との間に入り込むことはない。
つまり、図2Bに示す剥離状態になったときには、磁石側面113a,113bと溝側面102a,102bとが部分的に接触しているので、磁石113は磁石挿入溝102内に保持される。そして、磁石113は回転子鉄心101の回転に伴い回転し、磁石上面113dは固定子104の内周面に接触しつつ移動していく。なお、磁石上面113dが固定子104の内周面に接触して生ずる抵抗は、モータの発生トルクに比べて極めて小さいので、モータの回転が阻止されることはない。
このため、モータが突然ロックして回転ができなくなるという事態に至ることがなくなる。
したがって、接着剤が経年劣化してその接着力が低下し磁石113が磁石挿入溝102から浮き上がったとしても、磁石113が浮き上がった状態のままでモータの回転を維持することができ、モータにより駆動されている設備・機器の停止位置・状態を本来の停止位置・状態にまでもってくることができる。これにより安全性が高まる。
[実施例3]
図3A,図3Bは実施例3に係るSPMモータの磁石固定構造を示す。図3A,図3Bは、SPMモータの回転軸に直交する方向に破断した断面図であり、回転子鉄心、固定子、磁石の一部のみを示すものである。
図3Aは磁石が回転子鉄心から剥がれていない正常状態を示し、図3Bは磁石が回転子鉄心から剥がれた剥離状態を示している。
実施例3では、固定子104の内周面は、滑らかな周面ではなく周方向に沿い凹凸がある凹凸面になっている。つまり固定子104の内周面にはスロットの開口面が望んでいる。なお、105は固定子巻線、106は絶縁紙である。
ちなみに、図1A,図1B,図2A,図2Bに示す固定子104では、スロット開口が固定子内周面に臨まないように、スロット開口面を塞ぎ、固定子104の内周面を滑らかな周面にしている。
他の部分の構成は、図1A,図1Bに示す実施例1と同様になっており、同一部分には同一符号を付す。
図3Bに示すように磁石103の磁石上面103dが固定子104の内周面に接触した剥離状態において、各点及び長さを次のように定義する。
点C:磁石上面103dと固定子104の内周面との接触点。この例では、点Cは磁石上面103dの頂部からやや下がった位置(頂部から周方向にずれた位置)になる。
点D:磁石側面103a,103bのうち、溝側面102a,102bに接触している面であって、最も外周側に位置している点。
点E:溝側面102a,102bのうち、磁石側面103a,103bに接触している面であって、最も内周側に位置している点。
長さLa:点Cが位置する半径方向位置と点Dが位置する半径方向位置との間の半径方向の長さ。
長さLb:点Cが位置する半径方向位置と点Eが位置する半径方向位置との間の半径方向の長さ。
なお、磁石103が剥離して浮き上がるときには、磁石側面103a,103bが、溝側面102a,102bをガイドとしてスライドしていくため、磁石下面103cと溝底面102cとが平行になった状態を保持しつつ、磁石103が浮き上がっていく。
実施例3においても、
長さLa<長さLb・・・(1)
となるように、磁石挿入溝102の溝側面102a,102bの半径方向の長さと、磁石103の磁石側面103a,103bの半径方向の長さを規定している。
上記の式(1)が成立するように、磁石側面103a,103bの半径方向の長さを考慮して、溝側面102a,102bの半径方向の長さを規定しているため、図3Aに示す正常状態から、図3Bに示す剥離状態になったとしても、磁石挿入溝102から浮き上がった磁石103が、回転子鉄心101と固定子104との間に入り込むことはない。
したがって実施例3においても、実施例1と同様に、接着剤が経年劣化してその接着力が低下し磁石103が磁石挿入溝102から浮き上がったとしても、磁石103が浮き上がった状態のままでモータの回転を維持することができ、モータにより駆動されている設備・機器の停止位置・状態を本来の停止位置・状態にまでもってくることができる。これにより安全性が高まる。
[実施例4]
図4A,図4Bは実施例4に係るSPMモータの磁石固定構造を示す。図4A,図4Bは、SPMモータの回転軸に直交する方向に破断した断面図であり、回転子鉄心、固定子、磁石の一部のみを示すものである。
図4Aは磁石が回転子鉄心から剥がれていない正常状態を示し、図4Bは磁石が回転子鉄心から剥がれた剥離状態を示している。
実施例4では、固定子104の内周面は、滑らかな周面ではなく周方向に沿い凹凸がある凹凸面になっている。つまり固定子104の内周面にはスロットの開口面が望んでいる。なお、105は固定子巻線、106は絶縁紙である。
他の部分の構成は、図2A,図2Bに示す実施例2と同様になっており、同一部分には同一符号を付す。
図4Bに示すように磁石113の磁石上面113dが固定子104の内周面に接触した剥離状態において、各点及び長さを次のように定義する。
点C:磁石上面113dと固定子104の内周面との接触点。この例では、点Cは磁石上面113dの周方向の端部から周方向の中央側にシフトした位置になる。
点D:磁石側面113a,113bのうち、溝側面102a,102bに接触している面であって、最も外周側に位置している点。
点E:溝側面102a,102bのうち、磁石側面113a,113bに接触している面であって、最も内周側に位置している点。
長さLa:点Cが位置する半径方向位置と点Dが位置する半径方向位置との間の半径方向の長さ。
長さLb:点Cが位置する半径方向位置と点Eが位置する半径方向位置との間の半径方向の長さ。
なお、磁石113が剥離して浮き上がるときには、磁石側面113a,113bが、溝側面102a,102bをガイドとしてスライドしていくため、磁石下面113cと溝底面102cとが平行になった状態を保持しつつ、磁石113が浮き上がっていく。
実施例4においても、
長さLa<長さLb・・・(1)
となるように、磁石挿入溝102の溝側面102a,102bの半径方向の長さと、磁石113の磁石側面113a,113bの半径方向の長さを規定している。
上記の式(1)が成立するように、磁石側面113a,113bの半径方向の長さを考慮して、溝側面102a,102bの半径方向の長さを規定しているため、図4Aに示す正常状態から、図4Bに示す剥離状態になったとしても、磁石挿入溝102から浮き上がった磁石113が、回転子鉄心101と固定子104との間に入り込むことはない。
したがって実施例4においても、実施例2と同様に、接着剤が経年劣化してその接着力が低下し磁石113が磁石挿入溝102から浮き上がったとしても、磁石113が浮き上がった状態のままでモータの回転を維持することができ、モータにより駆動されている設備・機器の停止位置・状態を本来の停止位置・状態にまでもってくることができる。これにより安全性が高まる。
[実施例5]
図5は実施例5の要部を示す断面図であり、固定子は図示省略している。実施例5では、磁石103の内周側の角部(磁石側面103a,103bと磁石底面103cとが交わる部分)や、磁石挿入溝102の溝側面102a,102bの外周側の角部(溝側面102a,102bと回転子鉄心101の周面とが交わる部分)に、面取りを施したものである。面取りの代わりに、アールを付けてもよい。
図5のように面取りやアールを施した場合には、点D及び点Eの位置は、実施例1,3のものに対してシフトしているが、点Dや点Eの定義は、前述したのと同じである。即ち、次の通りである。
点D:磁石側面103a,103bのうち、溝側面102a,102bに接触している面であって、最も外周側に位置している点。
点E:溝側面102a,102bのうち、磁石側面113a,113bに接触している面であって、最も内周側に位置している点。
このように磁石103や磁石挿入溝102に面取りやアールを設けている場合であっても、実施例1,3と同様に、
長さLa<長さLb・・・(1)
となるように、磁石挿入溝102の溝側面102a,102bの半径方向の長さと、磁石103の磁石側面103a,103bの半径方向の長さを規定する。
これにより、実施例1〜4と同様に、実施例5においても、接着剤が経年劣化してその接着力が低下し磁石103が磁石挿入溝102から浮き上がったとしても、磁石103が浮き上がった状態のままでモータの回転を維持することができる。
[実施例6]
図6A,図6Bは実施例6に係るSPMモータの磁石固定構造を示す。図6A,図6Bは、SPMモータの回転軸に直交する方向に破断した断面図であり、回転子鉄心、固定子、磁石の一部のみを示すものである。
図6Aは磁石が回転子鉄心から剥がれていない正常状態を示し、図6Bは磁石が回転子鉄心から剥がれた剥離状態を示している。
図6A,図6Bに示すように、回転子鉄心201の表面(周面)には、断面形状が矩形(長方形)の磁石挿入溝202が軸方向に伸びて形成されている。磁石挿入溝202は、回転子鉄心201の周方向に亘る複数箇所に形成されている。
磁石挿入溝202は、周方向の両側(図では左右の両側)に位置する溝側面202a,202bと、内周側に位置する溝底面202cを有している。溝側面202a,202bは互いに平行な平面である。溝底面202cは平面であり、溝側面202a,202bと直交している。
磁石挿入溝202には、磁石(永久磁石)203が挿入されている。磁石203は、回転子鉄心201の半径方向の外周側から内周側に向かって磁石挿入溝202に挿入され、接着剤により磁石挿入溝202(回転子鉄心201)に接着されている。つまり、磁石203を回転子鉄心201に固定する手段として、接着剤のみを用いている。
磁石203は、周方向の両側(図では左右の両側)に位置する互いに平行になっている平面である磁石側面203a,203bと、内周側に位置する平面である磁石下面203cと、外周側に位置する平面である磁石上面203dを有している。磁石下面203c及び磁石上面203dは磁石側面203a,203bと直交している。
磁石203が、磁石挿入溝202に挿入されて接着剤により磁石挿入溝202に接着されたときには、磁石側面203a,203bが溝側面202a,202bに接着し、磁石下面203cが溝底面202cに接着する。
この例では、磁石側面203a,203bと溝側面202a,202bとの間に若干の隙間がある。
固定子204は回転子鉄心201の外周側に配置されている。この例では、固定子204の内周面は、凹凸のない滑らかな周面になっている。
図6Aに示すように、正常状態では、磁石203の磁石上面203dと固定子204の内周面との間にはギャップがある。
経年劣化により接着剤の接着力が低下すると、遠心力や固定子204側の磁気吸引力等により、図6Bに示すように、磁石203が剥がれて磁石挿入溝202から斜めになって浮き上がり(磁石下面203cが溝底面202cに対して斜めになって磁石203が斜めに浮き上がり)、磁石203のうち斜めに浮き上がった部分(図6Bでは磁石203のうち左側の部分、つまり、固定子204側に近づいた部分)における磁石上面203dが、固定子204の内周面に接触する事態になる可能性がある。
この例では、磁石側面203a,203bと溝側面202a,202bとの間に若干の隙間があるため、磁石203が斜めになって浮き上がるのである。
なお、SPMモータの回転子鉄心201には多数の磁石203が接着・固定されているので、そのうちの一部(1つ)の磁石203が剥離して図6Bに示す剥離状態になったとしても、残りの多数の磁石203は回転子鉄心201に接着・固定されたままになっている。
図6Bに示すように磁石203の磁石上面203dが固定子204の内周面に接触した剥離状態において、各点及び長さを次のように定義する。なお、点D,点Eは磁石203が浮き上がった側(図6Bの場合には左側)において定義するものとする。
点C:磁石上面203dと固定子204の内周面との接触点。この例では、点Cは磁石上面203dのうち周方向の端部になる。
点D:磁石側面203a,203bのうち、溝側面202a,202bに接触している面であって、最も外周側に位置している点。
点E:溝側面202a,202bのうち、磁石側面203a,203bに接触している面であって、最も内周側に位置している点。
長さLa:点Cが位置する半径方向位置と点Dが位置する半径方向位置との間の半径方向の長さ。
長さLb:点Cが位置する半径方向位置と点Eが位置する半径方向位置との間の半径方向の長さ。
実施例6においても、
長さLa<長さLb・・・(1)
となるように、磁石挿入溝202の溝側面202a,202bの半径方向の長さと、磁石203の磁石側面203a,203bの半径方向の長さを規定している。
上記の式(1)が成立するように、磁石側面203a,203bの半径方向の長さを考慮して、溝側面202a,202bの半径方向の長さを規定しているため、図6Aに示す正常状態から、図6Bに示す剥離状態になったとしても、磁石挿入溝202から斜めに浮き上がった磁石203が、回転子鉄心201と固定子204との間に入り込むことはない。
図6Bに示す剥離状態になったときには、磁石203は磁石挿入溝202内で斜めになった状態で保持される。そして、磁石203は回転子鉄心201の回転に伴い回転し、磁石上面203dは固定子204の内周面に接触しつつ移動していく。なお、磁石上面203dが固定子204の内周面に接触して生ずる抵抗は、モータの発生トルクに比べて極めて小さいので、モータの回転が阻止されることはない。
このため、モータが突然ロックして回転ができなくなるという事態に至ることがなくなる。
したがって、接着剤が経年劣化してその接着力が低下し磁石203が磁石挿入溝202から斜めに浮き上がったとしても、磁石203が浮き上がった状態のままでモータの回転を維持することができ、モータにより駆動されている設備・機器の停止位置・状態を本来の停止位置・状態にまでもってくることができる。これにより安全性が高まる。
[実施例7]
図7A,図7Bは実施例7に係るSPMモータの磁石固定構造を示す。図7A,図7Bは、SPMモータの回転軸に直交する方向に破断した断面図であり、回転子鉄心、固定子、磁石の一部のみを示すものである。
図7Aは磁石が回転子鉄心から剥がれていない正常状態を示し、図7Bは磁石が回転子鉄心から剥がれた剥離状態を示している。
実施例7では、磁石挿入溝202には、磁石(永久磁石)213が挿入されている。磁石213は、回転子鉄心201の半径方向の外周側から内周側に向かって磁石挿入溝202に挿入され、接着剤により磁石挿入溝202(回転子鉄心201)に接着されている。つまり、磁石213を回転子鉄心201に固定する手段として、接着剤のみを用いている。
磁石213は、周方向の両側(図では左右の両側)に位置する互いに平行になっている平面である磁石側面213a,213bと、内周側に位置する平面である磁石下面213cと、外周側に位置する湾曲面である磁石上面213dを有している。磁石下面213cは磁石側面213a,213bと直交している。磁石上面213dは、径方向外側に向かって大きく凸となった湾曲面(円弧面)になっている。
他の部分は、図6(a),図6(b)に示す実施例6と同様になっており、同一部分には同一符号を付す。
経年劣化により接着剤の接着力が低下すると、遠心力や固定子204側の磁気吸引力等により、図7Bに示すように、磁石213が剥がれて磁石挿入溝202から斜めになって浮き上がり(磁石下面213cが溝底面202cに対して斜めになって磁石213が斜めに浮き上がり)、磁石上面213dが、固定子204の内周面に接触する事態になる可能性がある。
この例では、磁石側面213a,213bと溝側面202a,202bとの間に若干の隙間があるため、磁石213が斜めになって浮き上がるのである。
なお、SPMモータの回転子鉄心201には多数の磁石213が接着・固定されているので、そのうちの一部(1つ)の磁石213が剥離して図7Bに示す剥離状態になったとしても、残りの多数の磁石213は回転子鉄心201に接着・固定されたままになっている。
図7Bに示すように磁石213の磁石上面213dが固定子204の内周面に接触した剥離状態において、各点及び長さを次のように定義する。なお、点D,点Eは磁石213が浮き上がった側(図7Bの場合には左側)において定義するものとする。
点C:磁石上面213dと固定子204の内周面との接触点。この例では、点Cは磁石上面213dのうち頂部付近になる。
点D:磁石側面213a,213bのうち、溝側面202a,202bに接触している面であって、最も外周側に位置している点。
点E:溝側面202a,202bのうち、磁石側面213a,213bに接触している面であって、最も内周側に位置している点。
長さLa:点Cが位置する半径方向位置と点Dが位置する半径方向位置との間の半径方向の長さ。
長さLb:点Cが位置する半径方向位置と点Eが位置する半径方向位置との間の半径方向の長さ。
実施例7においても、
長さLa<長さLb・・・(1)
となるように、磁石挿入溝202の溝側面202a,202bの半径方向の長さと、磁石213の磁石側面213a,213bの半径方向の長さを規定している。
上記の式(1)が成立するように、磁石側面213a,213bの半径方向の長さを考慮して、溝側面202a,202bの半径方向の長さを規定しているため、図7Aに示す正常状態から、図7Bに示す剥離状態になったとしても、磁石挿入溝202から斜めに浮き上がった磁石213が、回転子鉄心201と固定子204との間に入り込むことはない。
図7Bに示す剥離状態になったときには、磁石213は磁石挿入溝202内で斜めになった状態で保持される。そして、磁石213は回転子鉄心201の回転に伴い回転し、磁石上面213dは固定子204の内周面に接触しつつ移動していく。なお、磁石上面213dが固定子204の内周面に接触して生ずる抵抗は、モータの発生トルクに比べて極めて小さいので、モータの回転が阻止されることはない。
このため、モータが突然ロックして回転ができなくなるという事態に至ることがなくなる。
したがって、接着剤が経年劣化してその接着力が低下し磁石213が磁石挿入溝2102から斜めに浮き上がったとしても、磁石213が浮き上がった状態のままでモータの回転を維持することができ、モータにより駆動されている設備・機器の停止位置・状態を本来の停止位置・状態にまでもってくることができる。これにより安全性が高まる。
[実施例8]
上述した実施例1〜7における「永久磁石表面貼付形モータの磁石固定構造」の設計手法を、実施例8として、次に説明する。
SPMモータでは、そのモータに要求されるトルクや回転数などを基に、電気的な設計により、磁石103,113,203,213の半径方向の長さ(厚さ)や、磁石上面103d,113d,203d,213dと固定子104,204の内周面との半径方向の長さ(ギャップ長)を決定する。
次に、
長さLa<長さLb・・・(1)
という式を満たすように、磁石103,113,203,213の磁石側面103a,103b,113a,113b,203a,203b,213a,213bの高さ(長さ)を考慮して、溝側面102a,102b,202a,202bの高さ(長さ)を決定する。このようにして、溝側面102a,102b,202a,202bの高さ(長さ)を決定することにより、回転子鉄心101,201の径が確定する。
本発明は、エレベータや、遊戯施設や、各種の機械装置の駆動源となるSPMモータに適用することができる。
101,201 回転子鉄心
102,202 磁石挿入溝
102a,102b,202a,202b 溝側面
102c,202c 溝底面
103,113,203,213 磁石
103a,103b,113a,113b,203a,203b,231a,213b 磁石側面
103c,113c,203c,213c 磁石下面
103d,113d,203d,213d 磁石上面
104,204 固定子
105 固定子巻線
106 絶縁紙

Claims (3)

  1. 回転子鉄心の表面に形成された軸方向に伸びた磁石挿入溝に、永久磁石を挿入し接着剤により接着して構成された永久磁石表面貼付形モータの磁石固定構造であって、
    前記磁石挿入溝は、断面形状が矩形になっていると共に、周方向の両側に位置する溝側面と、内周側に位置する溝底面を有しており、
    前記永久磁石は、周方向の両側に位置する互いに平行になっている平面である磁石側面と、内周側に位置する平面である磁石下面と、外周側に位置する磁石上面を有しており、
    前記永久磁石が前記磁石挿入溝から浮き上がって前記磁石上面が固定子の内周面に接触した状態において、各点及び長さを下記のように定義したときに、
    長さLa<長さLb
    となるように前記磁石側面の長さに対して、前記溝側面の長さを規定し、
    前記接着剤が経年劣化してその接着力が低下し前記永久磁石が前記磁石挿入溝から浮き上がる際には、前記磁石下面と前記溝底面とが平行になった状態を保持しつつ前記永久磁石が浮き上がるように、前記磁石側面が前記溝側面に密着している構造になっていることを特徴とする永久磁石表面貼付形モータの磁石固定構造。
    点C:前記磁石上面と前記固定子の内周面との接触点。
    点D:前記磁石側面のうち前記溝側面に接触している面であって、最も外周側に位置している点。
    点E:前記溝側面のうち前記磁石側面に接触している面であって、最も内周側に位置している点。
    長さLa:点Cが位置する半径方向位置と点Dが位置する半径方向位置との間の半径方向の長さ。
    長さLb:点Cが位置する半径方向位置と点Eが位置する半径方向位置との間の半径方向の長さ。
  2. 回転子鉄心の表面に形成された軸方向に伸びた磁石挿入溝に、永久磁石を挿入し接着剤により接着して構成された永久磁石表面貼付形モータの磁石固定構造であって、
    前記磁石挿入溝は、断面形状が矩形になっていると共に、周方向の両側に位置する溝側面と、内周側に位置する溝底面を有しており、
    前記永久磁石は、周方向の両側に位置する互いに平行になっている平面である磁石側面と、内周側に位置する平面である磁石下面と、外周側に位置する磁石上面を有しており、
    前記永久磁石が前記磁石挿入溝から浮き上がって前記磁石上面が固定子の内周面に接触した状態において、各点及び長さを下記のように定義したときに、
    長さLa<長さLb
    となるように前記磁石側面の長さに対して、前記溝側面の長さを規定し、
    前記接着剤が経年劣化してその接着力が低下し前記永久磁石が前記磁石挿入溝から浮き上がる際には、前記磁石下面が前記溝底面に対して斜めになって前記永久磁石が斜めに浮き上がるように、前記磁石側面と前記溝側面との間に隙間がある構造になっており、
    前記点D及び点Eは、磁石が浮き上がった側において定義することを特徴とする永久磁石表面貼付形モータの磁石固定構造。
    点C:前記磁石上面と前記固定子の内周面との接触点。
    点D:前記磁石側面のうち前記溝側面に接触している面であって、最も外周側に位置している点。
    点E:前記溝側面のうち前記磁石側面に接触している面であって、最も内周側に位置している点。
    長さLa:点Cが位置する半径方向位置と点Dが位置する半径方向位置との間の半径方向の長さ。
    長さLb:点Cが位置する半径方向位置と点Eが位置する半径方向位置との間の半径方向の長さ。
  3. 請求項1又は請求項に記載の永久磁石表面貼付形モータの磁石固定構造を設計する設計手法であって、
    先ず、電気的な設計により、前記永久磁石の半径方向の長さと、前記磁石上面と前記固定子の内周面との半径方向の長さを決定し、
    次に、長さLa<長さLbという式を満たすように、前記磁石側面の長さを考慮して、前記溝側面の長さを決定することを特徴とする永久磁石表面貼付形モータの磁石固定構造の設計手法。
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