JP6325911B2 - 磁気ヒートポンプ装置及び空気調和装置 - Google Patents

磁気ヒートポンプ装置及び空気調和装置 Download PDF

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Description

本発明は、磁気熱量効果を利用した磁気ヒートポンプ装置、及び、その磁気ヒートポンプ装置を備えた空気調和装置に関するものである。
熱輸送媒体を磁気の作用で冷却する冷却水製造部と、熱輸送媒体を磁気の作用で加熱する温水製造部と、熱輸送媒体を冷却水製造部や温水製造部から吐出する往復動ポンプと、を備えた磁気ヒートポンプシステムが知られている(例えば特許文献1参照)。
上記の磁気ヒートポンプシステムでは、冷却された熱輸送媒体を冷却水製造部からクーラユニットに供給するために、冷却水製造部とクーラユニットの間に冷却水循環路が設けられている。また、加熱された熱輸送媒体を温水製造部からヒータユニットに供給するために、温水製造部とヒータユニットの間に温水循環路が設けられている。
特開2013−253725号公報
上記の磁気ヒートポンプシステムでは、熱輸送媒体を循環させるための循環路が必要であると共に、空気調和装置の冷房/暖房を切り替えるための流路切換弁が循環路に必要となるので、システム構成が複雑になってしまう、という問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、システム構成の簡素化を図ることが可能な磁気ヒートポンプ装置、及び、その磁気ヒートポンプ装置を備えた空気調和装置を提供することである。
[1]本発明に係る磁気ヒートポンプ装置は、磁気熱量効果を有する磁気熱量効果材料と、第1の流体と熱交換を行う第1の熱交換部と、第2の流体と熱交換を行う第2の熱交換部と、前記磁気熱量効果材料と前記第1の熱交換部との間に介在する第1のペルチェ素子と、前記磁気熱量効果材料と前記第2の熱交換部との間に介在する第2のペルチェ素子と、前記磁気熱量効果材料に磁場を印加すると共に前記磁場の大きさを変更する磁場変更手段と、を備えたことを特徴とする。
[2]本発明に係る磁気ヒートポンプ装置は、磁気熱量効果を有する磁気熱量効果材料と、第1の流体と熱交換を行う第1の熱交換部と、第2の流体と熱交換を行う第2の熱交換部と、前記磁気熱量効果材料と前記第1の熱交換部との間に介在し、伝熱方向を切り替え可能な第1の切替手段と、前記磁気熱量効果材料と前記第2の熱交換部との間に介在し、伝熱方向を切り替え可能な第2の切替手段と、前記磁気熱量効果材料に磁場を印加すると共に前記磁場の大きさを変更する磁場変更手段と、を備えており、前記第1の切替手段は、前記磁気熱量効果材料から前記第1の熱交換部への第1の方向の伝熱と、前記第1の熱交換部から前記磁気熱量効果材料への第2の方向の伝熱と、を切り替え可能であり、前記第2の切替手段は、前記第2の熱交換部から前記磁気熱量効果材料への第3の方向の伝熱と、前記磁気熱量効果材料から前記第2の熱交換部への第4の方向の伝熱と、を切り替え可能であることを特徴とする。
[3]本発明に係る磁気ヒートポンプ装置は、複数の磁気熱量効果材料と、第1の流体と熱交換を行う第1の熱交換部と、第2の流体と熱交換を行う第2の熱交換部と、前記磁気熱量効果材料と前記第1の熱交換部との間に介在する第1のペルチェ素子と、前記磁気熱量効果材料と前記第2の熱交換部との間に介在する第2のペルチェ素子と、複数の前記磁気熱量効果材料の間にそれぞれ介在する少なくとも一つの第3のペルチェ素子と、複数の前記磁気熱量効果材料に磁場を印加すると共に前記磁場の大きさを変更する磁場変更手段と、を備えたことを特徴とする。
[4]本発明に係る磁気ヒートポンプ装置は、複数の磁気熱量効果材料と、第1の流体と熱交換を行う第1の熱交換部と、第2の流体と熱交換を行う第2の熱交換部と、前記磁気熱量効果材料と前記第1の熱交換部との間に介在し、伝熱方向を切り替え可能な第1の切替手段と、前記磁気熱量効果材料と前記第2の熱交換部との間に介在し、伝熱方向を切り替え可能な第2の切替手段と、相互に隣り合う前記磁気熱量効果材料の間にそれぞれ介在し、伝熱方向を切り替え可能な少なくとも一つの第3の切替手段と、複数の前記磁気熱量効果材料に磁場を印加すると共に前記磁場の大きさを変更する磁場変更手段と、を備えており、前記第1の切替手段は、前記磁気熱量効果材料から前記第1の熱交換部への第1の方向の伝熱と、前記第1の熱交換部から前記磁気熱量効果材料への第2の方向への伝熱と、を切り替え可能であり、前記第2の切替手段は、前記第2の熱交換部から前記磁気熱量効果材料への第3の方向の伝熱と、前記磁気熱量効果材料から前記第2の熱交換部への第4の方向の伝熱と、を切り替え可能であり、前記第3の切替手段は、一方の前記磁気熱量効果材料から他方の前記磁気熱量効果材料への第5の方向の伝熱と、他方の前記磁気熱量効果材料から一方の前記磁気熱量効果材料への第6の方向の伝熱と、を切り替え可能であることを特徴とする。
[5]上記発明において、複数の前記磁気熱量効果材料は、相互に異なるキュリー温度を有してもよい。
[6]上記発明において、前記磁気ヒートポンプ装置は、前記磁気熱量効果材料を収容する収容部と、前記収容部内に設けられたヒートパイプと、を備えてもよい。
[7]上記発明において、前記第1の熱交換部は、前記第1の流体と接触する第1のヒートシンクを含み、前記第2の熱交換部は、前記第2の流体と接触する第2のヒートシンクを含んでもよい。
[8]上記発明において、前記磁場変更手段は、前記磁気熱量効果材料を囲むコイルを有する電磁石を含んでもよい。
[9]上記発明において、前記磁気ヒートポンプ装置は、前記磁気熱量効果材料の温度を計測する温度計測手段と、前記磁気熱量効果材料の温度に基づいて、前記第1のペルチェ素子と前記第2のペルチェ素子を制御する制御手段と、を備えてもよい。
[10]上記発明において、前記磁気ヒートポンプ装置は、前記磁気熱量効果材料の温度を計測する温度計測手段と、前記磁気熱量効果材料の温度に基づいて、前記第1の切替手段と前記第2の切替手段を制御する制御手段と、を備えてもよい。
[11]本発明に係る空気調和装置は、上記の磁気ヒートポンプ装置を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、ペルチェ素子のような切替手段を磁気作業物質と熱交換部との間に介在させて、当該切替手段を介して磁気作業物質と熱交換部との間で伝熱するので、熱輸送媒体を循環させる機構が不要となる。また、本発明によれば、ペルチェ素子のような切替手段により磁気作業物質と熱交換部との間の伝熱方向を切り替えることで、空気調和装置の冷房/暖房の切り替えが可能となる。このため、本発明では、磁気ヒートポンプ装置の構成の簡素化を図ることができる。
図1は、本発明の第1実施形態における磁気ヒートポンプ装置を用いた空気調和装置を示す断面図である。 図2は、図1のII-II線に沿った断面図である。 図3は、本発明の第1実施形態における磁気ヒートポンプ装置の制御システムの構成を示すブロック図である。 図4は、図5(a)〜図7(c)及び図9(a)〜図11(c)における模様と温度の対応関係を示す図である。 図5(a)〜図5(c)は、本発明の第1実施形態における磁気ヒートポンプ装置の冷房時の動作を示す図である。 図6(a)〜図6(b)は、本発明の第1実施形態における磁気ヒートポンプ装置の冷房時の動作を示す図である。 図7(a)〜図7(c)は、本発明の第1実施形態における磁気ヒートポンプ装置の冷房時の動作を示す図である。 図8は、本発明の第1実施形態における冷房時の温度調和装置による熱の流れを示す図である。 図9(a)〜図9(c)は、本発明の第1実施形態における磁気ヒートポンプ装置の暖房時の動作を示す図である。 図10(a)〜図10(b)は、本発明の第1実施形態における磁気ヒートポンプ装置の暖房時の動作を示す図である。 図11(a)〜図11(c)は、本発明の第1実施形態における磁気ヒートポンプ装置の暖房時の動作を示す図である。 図12は、本発明の第1実施形態における暖房時の温度調和装置による熱の流れを示す図である。 図13は、本発明の第2実施形態における磁気ヒートポンプ装置の構成を示す断面図である。 図14は、本発明の第3実施形態における磁気ヒートポンプ装置の構成を示す断面図である。 図15は、本発明の第4実施形態における磁気ヒートポンプ装置の構成を示す概略斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
≪第1実施形態≫
図1は本発明の第1実施形態における磁気ヒートポンプ装置を用いた空気調和装置を示す断面図、図2は図1のII-II線に沿った断面図、図3は本発明の第1実施形態における磁気ヒートポンプ装置の制御システムの構成を示すブロック図である。なお、以下に説明する磁気ヒートポンプ装置や空気調和装置の構成は一例に過ぎず、特にこれに限定されない。
本実施形態における磁気ヒートポンプ装置10は、磁気熱量効果(Magnetocaloric effect)を利用したヒートポンプ装置であり、図1及び図2に示すように、磁気熱量効果材料25(MCM:Magnetocaloric Effect Material)を収容する収容部20と、当該収容部20を取り囲むコイル30と、収容部20の両端に配置された一対のペルチェ素子40,50と、ペルチェ素子40,50の外側にそれぞれ設けられた一対のヒートシンク70,75と、これらを収容するハウジング80と、コイル30やペルチェ素子40,50への通電制御を行う制御装置90と、を備えている。
本実施形態における磁気熱量効果材料25が本発明における磁気熱量効果材料の一例に相当し、本実施形態におけるコイル30が本発明における磁場変更手段の一例に相当し、本実施形態における第1のペルチェ素子40が本発明における第1の切替手段の一例に相当し、本実施形態における第2のペルチェ素子50が本発明における第2の切替手段の一例に相当し、本実施形態における第1のヒートシンク70が本発明における第1の熱交換部の一例に相当し、本実施形態における第2のヒートシンク75が本発明における第2の熱交換部の一例に相当し、本実施形態における制御装置90が本発明における制御手段の一例に相当する。
収容部20は、内側に収容空間21を有する円筒形状を有しており、この収容空間21内には、磁気熱量効果を有する磁気作業物質として機能する磁気熱量効果材料25(以下単に、「MCM25」とも称する。)が充填されている。また、この収容部20内には、MCM25の温度を計測するための温度センサ27(図3参照)が設けられている。図3に示すように、この温度センサ27は、制御装置90に電気的に接続されており、MCM25の温度を制御装置90に出力することが可能となっている。なお、この温度センサ27の具体例としては、例えば、熱電対やサーミスタ等を挙げること挙げることができ、後述する温度センサ45,46,55,56,87,88についても同様である。本実施形態における温度センサ27が、本発明における温度計測手段の一例に相当する。
さらに、収容部20の収容空間21内には、当該収容部20の軸方向に沿って複数(本例では7本)のヒートパイプ26が設けられており、これらのヒートパイプ26はMCM25を貫通している。それぞれのヒートパイプ26の一方の端部は、保持部材28に保持されていると共に、第1のペルチェ素子40に熱的に接続されている。同様に、当該ヒートパイプ26の他方の端部も、保持部材28に保持されていると共に、第2のペルチェ素子50に熱的に接続されている。結果的に、それぞれのヒートパイプ26は、収容部20の軸方向に沿って収容空間21を貫通している。この保持部材28は、熱伝導性に優れた材料から構成されている。なお、収容部20内に設けられるヒートパイプ26の本数や配置は特に限定されない。
MCM25は、磁性体であれば特に限定されないが、例えば10℃〜30℃程度の常温域にキュリー温度(キュリー点)を有し、常温域で高い磁気熱量効果を発揮する磁性体であることが好ましい。具体的には、このMCM25として、例えば、ガドリニウム(Gd)やガドリニウム合金等を用いることができる。このMCM25に磁場を印加すると、電子スピンが揃うことで磁気エントロピーが減少し、MCM25は放熱して温度が上昇する。一方、MCM25から磁場を除去すると、電子スピンが乱雑になり磁気エントロピーが増加し、当該MCM25は吸熱して温度が低下する。
なお、収容部20に充填されているMCM25の形態は、粒子状であってもよいし、ペレット状であってもよく、特に限定されない。また、相互に異なるキュリー温度を有する複数種のMCMを収容部20に充填してもよい。これにより、キュリー温度が複合化されたMCMとして動作するので、磁気ヒートポンプ装置の動作温度範囲を広げることができる。
この収容部20は、その両端で円板状の支持部材22,23を介してハウジング80に支持されている。一方の支持部材22の中央部分には開口221が形成されており、その開口221内に第1のペルチェ素子40が設けられている。同様に、他方の支持部材23の中央部分にも開口231が形成されており、その開口231に第2のペルチェ素子50が設けられている。
ハウジング80は、円筒形状を有しており、その内部に収容部20を同軸状に収容している。ハウジング80の一方(図中左側)の端部81と第1の支持部材22との間には第1の空間83が形成されており、この第1の空間83は、ハウジング80に形成された第1の開口85を介して外部と連通している。同様に、ハウジング80の他方(図中右側)の端部82と第2の支持部材23との間にも第2の空間84が形成されており、この第2の空間84は、ハウジング80に形成された第2の開口86を介して外部と連通している。
この磁気ヒートポンプ装置10を用いた空気調和装置1では、例えば、ハウジング80の第1の空間83が第1の開口85を介して外側循環路2に連通しており、ハウジング80の第2の空間84が第2の開口86を介して内側循環路3に連通している。この空気調和装置1の外側循環路2は、室外の雰囲気に連通している。一方、この空気調和装置1の内側循環路3は、室内の雰囲気に連通している。
ハウジング80の第1の空間83内には、外気(室外の空気)の温度を計測するための第1の温度センサ87(図3参照)が設けられている。同様に、ハウジング80の第2の空間84内には、内気(室内の空気)の温度を計測するための第2の温度センサ88(図3参照)が設けられている。これらの温度センサ87,88は、図3に示すように、制御装置90に電気的に接続されており、外気温度や内気温度を制御装置90に出力することが可能となっている。
コイル30は、収容部20と実質的に同軸状となるように、収容部20とハウジング80との間に配置されており、収容部20内に収容されたMCM25を取り囲んでいる。このコイル30には、制御装置90が電気的に接続されている。この制御装置90がコイル30に通電することで、コイル30が電磁石として機能して、MCM25に磁場が印加される。一方、制御装置90がコイル30への通電を停止させることで、MCM25に印加されていた磁場が除去される。
第1のペルチェ素子40は、収容部20の一方(図中左側)の開口211に対向するように、第1の支持部材22に支持されている。また、この第1のペルチェ素子40は、制御装置90に電気的に接続されており、当該制御装置90から電力が供給されることで熱作用面として機能する一対の主面41,42を有している。第1の主面41は、放熱面又は吸熱面の一方として機能するのに対し、第2の主面42は、吸熱面又は放熱面の他方として機能する。この第1のペルチェ素子40は、第1の主面41がハウジング80の第1の空間83に対向し、第2の主面42が収容部20の収容空間21に対向するように配置されている。制御装置90は、第1のペルチェ素子40への通電量を制御することによって、当該第1のペルチェ素子40の主面41,42の温度を制御することが可能となっている。
この第1のペルチェ素子40は、当該第1のペルチェ素子40を流れる電流の向きを切り替えることで、第1の主面41の機能を放熱又は吸熱の一方に切り替えると共に、第2の主面42の機能を吸熱又は放熱の他方に切り替えることが可能となっている。これに対し、第1のペルチェ素子40への通電を停止している際には、第1のペルチェ素子40の熱抵抗により、収容部20の収容空間21は外部に対して実質的に断熱される。なお、第1のペルチェ素子40の第1の主面41の温度を外気の温度と同程度としたり、第1のペルチェ素子40の第2の主面42の温度をMCM25の温度と同程度とすることで、収容部20の収容空間21を外気に対して実質的に断熱してもよい。
すなわち、この第1のペルチェ素子40は、電流の向きと通電/非通電に応じて、以下の第1〜第3の状態を切り替えることが可能となっている。
ここで、「第1の状態」とは、第1の主面41を放熱面として機能させると共に第2の主面42を吸熱面として機能させることで、MCM25から第1のヒートシンク70への第1の方向の伝熱(以下単に「第1の方向の伝熱」とも称する。)を許容すると共に、第1のヒートシンク70からMCM25への第2の方向の伝熱(以下単に「第2の方向の伝熱」とも称する。)を禁止する状態である。すなわち、この「第1の状態」は、第1の方向に沿った一方向の伝熱のみを許容する状態である。
なお、この「第1の状態」では、第1の主面41の温度が外気温度(第1のヒートシンク70の温度)よりも相対的に高くなると共に、第2の主面42の温度がMCM25の温度よりも相対的に低くなるように、第1のペルチェ素子40を制御する。
また、「第2の状態」とは、第1の主面41を吸熱面として機能させると共に第2の主面42を放熱面として機能させることで、第2の方向の伝熱を許容すると共に第1の方向の伝熱を禁止する状態である。すなわち、この「第2の状態」は、第2の方向に沿った一方向の伝熱のみを許容する状態である。
なお、この「第2の状態」では、第1の主面41の温度が外気温度よりも相対的に低くなると共に、第2の主面42の温度がMCM25の温度よりも相対的に高くなるように、第1のペルチェ素子40を制御する。
さらに、「第3の状態」とは、第1のペルチェ素子40への通電を停止することで、「第1の方向の伝熱」も「第2の方向の伝熱」も禁止する状態である。すなわち、この「第3の状態」は、MCM25と外気温度とを熱的に絶縁した状態である。
なお、本実施形態における「MCM25から第1のヒートシンク70への第1の方向の伝熱」が本発明における「前記磁気熱量効果材料から前記第1の熱交換部への第1の方向の伝熱」の一例に相当し、本実施形態における「第1のヒートシンク70からMCM25への第2の方向の伝熱」が本発明における「前記第1の熱交換部から前記磁気熱量効果材料への第2の方向の伝熱」の一例に相当する。
この第1のペルチェ素子40には2つの温度センサ45,46(図3参照)が取り付けられている。第1の温度センサ45が第1のペルチェ素子40の第1の主面41の温度を計測し、第2の温度センサ46が第1のペルチェ素子40の第2の主面42の温度を計測する。図3に示すように、この第1及び第2の温度センサ45,46は、制御装置90に接続されており、第1のペルチェ素子40の主面41,42の温度を制御装置90に出力することが可能となっている。
第2のペルチェ素子50は、収容部20の他方(図中右側)の開口212に対向するように、第2の支持部材23に支持されている。また、この第2のペルチェ素子50は、制御装置90に電気的に接続されており、当該制御装置90から電力が供給されることで熱作用面として機能する一対の主面51,52を有している。第1の主面51は、放熱面又は吸熱面の一方として機能するのに対し、第2の主面52は、吸熱面又は放熱面の他方として機能する。この第2のペルチェ素子50は、第1の主面51がハウジング80の第2の空間84に対向し、第2の主面52が収容部20の収容空間21に対向するように配置されている。制御装置90は、第2のペルチェ素子50への通電量を制御することによって、当該第2のペルチェ素子50の主面51,52の温度を制御することが可能となっている。
この第2のペルチェ素子50は、当該第2のペルチェ素子50を流れる電流の向きの切替により、第1の主面51の機能を放熱又は吸熱の一方に切り替えると共に、第2の主面52の機能を吸熱又は放熱の他方に切り替えることが可能となっている。また、第2のペルチェ素子50への通電が停止している際には、第2のペルチェ素子50の熱抵抗により、収容部20の収容空間21が外部に対して実質的に断熱される。なお、第2のペルチェ素子50の第1の主面51の温度をMCM25の温度と同程度としたり、第2のペルチェ素子50の第2の主面52の温度を内気の温度と同程度とすることで、収容部20の収容空間21を内気に対して実質的に断熱してもよい。
すなわち、この第2のペルチェ素子50は、電流の向きと通電/非通電に応じて、以下の第4〜第6の状態を切り替えることが可能となっている。
ここで、「第4の状態」とは、第1の主面51を放熱面として機能させると共に第2の主面52を吸熱面として機能させることで、第2のヒートシンク75からMCM25への第3の方向の伝熱(以下単に「第3の方向の伝熱」とも称する。)を許容すると共に、MCM25から第2のヒートシンク75への第4の方向の伝熱(以下単に「第4の方向の伝熱」とも称する)を禁止する状態である。すなわち、この「第4の状態」は、第3の方向に沿った一方向の伝熱のみを許容する状態である。
なお、この「第4の状態」では、第1の主面51の温度がMCM25の温度よりも相対的に高くなると共に、第2の主面52の温度が内気温度(第2のヒートシンク80の温度)よりも相対的に低くなるように、第2のペルチェ素子50を制御する。
また、「第5の状態」とは、第1の主面51を吸熱面として機能させると共に第2の主面52を放熱面として機能させることで、第4の方向の伝熱を許容すると共に第3の方向の伝熱を禁止する状態である。すなわち、この「第5の状態」は、第4の方向に沿った一方向の伝熱のみを許容する状態である。
なお、この「第5の状態」では、第1の主面51の温度がMCM25の温度よりも相対的に低くなると共に、第2の主面52の温度が内気温度よりも相対的に高くなるように、第2のペルチェ素子50を制御する。
さらに、「第6の状態」とは、第2のペルチェ素子50への通電を停止することで、第3の方向の伝熱も4の方向の伝熱も禁止する状態である。すなわち、この「第6の状態」は、収容空間21と内気温度を熱的に絶縁した状態である。
なお、本実施形態における「第2のヒートシンク75からMCM25への第3の方向の伝熱」が本発明における「前記第2の熱交換部から前記磁気熱量効果材料への第3の方向の伝熱」の一例に相当し、本実施形態における「MCM25から第2のヒートシンク75への第4の方向の伝熱」が本発明における「前記磁気熱量効果材料から前記第2の熱交換部への第4の方向の伝熱」の一例に相当する。
この第2のペルチェ素子50には2つの温度センサ55,56(図3参照)が取り付けられている。第1の温度センサ55が第2のペルチェ素子50の第1の主面51の温度を計測し、第2の温度センサ56が第2のペルチェ素子50の第2の主面52の温度を計測する。図3に示すように、この第1及び第2の温度センサ55,56は、制御装置90に接続されており、第2のペルチェ素子50の主面51,52の温度を制御装置90に出力することが可能となっている。
第1のヒートシンク70は、第1のペルチェ素子50の第1の主面41に伝熱可能に取り付けられており、ハウジング80の第1の空間83内に配置されている。この第1のヒートシンク70は、ハウジング80の第1の空間83内に流入した外気に接触する多数のフィン71を有しており、外気との間で熱交換を効率的に行うことが可能となっている。本実施形態における外気が、本発明における第1の流体の一例に相当する。
なお、この第1のヒートシンク70を設けずに、第1のペルチェ素子40の第1の主面41を第1の空間83内に露出させて、当該第1の主面41が外気と直接熱交換を行ってもよい。この場合には、第1のペルチェ素子40の第1の主面41が、本発明における第1の熱交換部の一例に相当する。
第2のヒートシンク75も、第2のペルチェ素子50の第2の主面52に伝熱可能に取り付けられており、ハウジング80の第2の空間84内に配置されている。この第2のヒートシンク75は、ハウジング80の第2の空間84内に流入した内気に接触する多数のフィン76を有しており、内気との間で熱交換を効率的に行うことが可能となっている。本実施形態における内気が、本発明における第2の流体の一例に相当する。
なお、この第2のヒートシンク75を設けずに、第2のペルチェ素子50の第2の主面52を第2の空間84内に露出させて、当該第2の主面52が内気と直接熱交換を行ってもよい。この場合には、第2のペルチェ素子50の第2の主面52が、本発明における第2の熱交換部の一例に相当する。
制御装置90は、特に図示しない電源を含んでおり、コイル30への通電を制御すると共に、温度センサ27,45,46,55,56,87,88から出力された各種の温度に基づいて第1及び第2のペルチェ素子40,50への通電を制御することで、後述する冷房動作(図5(a)〜図7(c)参照)や暖房動作(図9(a)〜図11(c)参照)を行う。
また、こうした冷房/暖房動作中に、制御装置90が、MCM25の温度に基づいて、当該MCM25の発熱或いは吸熱の一部を収容部20内に残留させるように、第1及び第2のペルチェ素子40,50を制御してもよい。
具体的には、温度センサ27によって計測されたMCM25の温度が、当該MCM25のキュリー温度に対して相対的に低い場合には、例えば、MCM25を外気や内気に対して通常よりも早目に断熱するようにペルチェ素子40,50を制御して、MCM25の発熱の一部を収容部20内に残留させる。この発熱の残留分によってMCM25が加熱され、MCM25の温度がキュリー温度に近づくように上昇する。
一方、MCM25の温度がキュリー温度に対して相対的に高い場合には、例えば、MCM25を外気や内気に対して通常よりも早目に断熱するようにペルチェ素子40,50を制御して、MCM25の吸熱の一部を収容部20内に残留させる。この吸熱の残留分によってMCM25が冷却され、MCM25の温度がキュリー温度に近づくように下降する。
磁性体の磁気熱量効果は、当該磁性体のキュリー点で最も発揮される。そのため、本実施形態では、上述した制御によってMCM25の温度を当該MCM25のキュリー温度に保つことで、磁気ヒートポンプ装置1により冷却や暖房の効率化を図ることができる。
次に、以上に説明した磁気ヒートポンプ装置10の冷房時の動作について、図5(a)〜図7(c)及び図8を参照しながら説明する。
図5(a)〜図7(c)は本実施形態における磁気ヒートポンプ装置の冷媒時の動作を示す図であり、図8は本実施形態における磁気ヒートポンプ装置による熱の流れを示す図である。
なお、図5(a)〜図7(c)では、磁気ヒートポンプ装置10内の温度変化の理解を容易にするために、当該磁気ヒートポンプ装置10の構成部材の断面を示すハッチングは省略しており、同図中の模様は当該構成部材の温度を示している。
また、図4は、図5(a)〜図7(c)及び図9(a)〜図11(c)において構成部材に付された模様と温度の対応関係を示す図であり、図中の中央は、MCM25のキュリー温度付近(具体的には10℃〜30℃程度の常温域)を示し、図中右端に近づくほど温度が高くなることを示し、図中左端に近づくほど温度が低くなることを示している。
なお、以下で説明する図5(a)〜図7(c)において、説明の便宜上、MCM25やヒートパイプ26の温度が高温や低温になるように図示している。しかしながら、実際には、後述するように、MCM25の発熱と同時に、MCM25の熱が第1のヒートシンク70に連続的に輸送され、また、MCM25の吸熱と同時に、第2のヒートシンク75の熱がMCM25に連続的に輸送されるため、図中に示すような収容空間21内の温度変化が観測されることはほとんどない。
先ず、図5(a)に示すように、制御装置90がコイル30に通電すると、コイル30が電磁石として機能してMCM25に磁場が印加される。この磁場印加によって、電子スピンが揃うことでMCM25の磁気エントロピーが減少し、当該MCM25が発熱する。
これとほぼ同時に、図5(b)に示すように、第1のペルチェ素子40に通電し、第1の主面41を放熱面として機能させると共に、第2の主面42を吸熱面として機能させる。これにより、図5(c)に示すように、第1のペルチェ素子40が、第3の状態(MCM25と第1のヒートシンク70との間を断熱した状態)から、第1の状態(MCM25から第1のヒートシンク70への第1の方向の伝熱を許容する状態)に切り替わり、MCM25の熱が第1のペルチェ素子40を介して第1のヒートシンク70に移動する。この際、本実施形態では、ヒートパイプ26がMCM25を貫通しているので、当該ヒートパイプ26によって、MCM25全体から第1のヒートシンク70に熱が瞬時に輸送される。
図6(a)に示すように、収容部20の第1の空間23には空気調和装置1の外側循環路2によって外気が流入しており、高温となった第1のヒートシンク70に外気が接触することで、第1のヒートシンク70の熱が外気に移動して外気が温められる。そして、第1のヒートシンク70により温められた外気は、外側循環路2を介して室外に排出される。一方、MCM25は、発熱とほぼ同時に、ヒートパイプ26及び第1のペルチェ素子40を介して、第1のヒートシンク70に連続的に熱を奪われるので、結果的に、MCM25の温度は、当該MCM25のキュリー温度でほぼ一定に維持される。
次いで、図6(b)に示すように、制御装置90がコイル30への通電を停止して、MCM25に印加されていた磁場を除去する。この磁場除去によって、電子スピンが乱雑となりMCM25の磁気エントロピーが増加し、当該MCM25が吸熱する。また、これと同時に、第1のペルチェ素子40への通電も停止する。
なお、図6(b)に示す段階で、コイル30への通電を完全に停止させずに、コイル30への通電量を少なくして、MCM25に印加されていた磁場を弱めることで、MCM25を吸熱させてもよい。
これとほぼ同時に、図7(a)に示すように、第2のペルチェ素子50に通電し、第1の主面51を放熱面として機能させると共に、第2の主面52を吸熱面として機能させる。これにより、図7(b)に示すように、第2のペルチェ素子50が、第6の状態(MCM25と第2のヒートシンク75を熱的に絶縁した状態)から、第4の状態(第2のヒートシンク75から収容部21への第3の方向の伝熱を許容する状態)に切り替わり、第2のヒートシンク75の熱が第2のペルチェ素子50を介してMCM25に移動する。この際、本実施形態では、ヒートパイプ26がMCM25を貫通しているので、当該ヒートパイプ26によって、第2のヒートシンク75からMCM25全体に熱が瞬時に輸送される。
図7(c)に示すように、収容部20の第2の空間24には空気調和装置1の内側循環路3によって内気が流入しており、低温となった第2のヒートシンク75が内気に接触することで、内気の熱が第2のヒートシンク75に移動して内気が冷やされる。そして、第2のヒートシンク75により冷却された内気は、内側循環路3を介して室内に排出される。一方、MCM25は、ヒートパイプ26及び第2のペルチェ素子50を介して、第2のヒートシンク75から連続的に吸熱するので、結果的に、MCM25の温度は、当該MCM25のキュリー温度でほぼ一定に維持される。
以上のように、本実施形態における冷房動作維持の磁気ヒートポンプ装置10は、図8に示すように、MCM25の磁気熱量効果を利用して、内気から吸熱してその熱を外気に排出することで室内の温度を冷却する。そして、この磁気ヒートポンプ装置10は、図5(a)〜図7(c)の動作を繰り返すことで、室内の温度を所望の温度まで冷却する。
次に、本実施形態における磁気ヒートポンプ装置10の暖房時の動作について、図9(a)〜図11(c)及び図12を参照しながら説明する。
図9(a)〜図11(c)は本実施形態における磁気ヒートポンプ装置の暖房時の動作を示す図であり、図12は本実施形態における暖房時の磁気ヒートポンプ装置による熱の流れを示す図である。
なお、図9(a)〜図11(c)では、磁気ヒートポンプ装置10内の温度変化の理解を容易にするために、当該磁気ヒートポンプ装置10の構成部材の断面を示すハッチングは省略しており、同図中の模様は当該構成部材の温度を示している。
なお、以下で説明する図9(a)〜図11(c)において、説明の便宜上、MCM25やヒートパイプ26の温度が高温や低温になるように図示している。しかしながら、実際には、後述するように、MCM25の発熱と同時に、MCM25の熱が第2のヒートシンク75に連続的に輸送され、また、MCM25の吸熱と同時に、第1のヒートシンク70の熱がMCM25に連続的に輸送されるため、図中に示すような収容空間21内の温度変化が観測されることはほとんどない。
先ず、図9(a)に示すように、制御装置90がコイル30に通電すると、コイル30が電磁石として機能してMCM25に磁場が印加される。この磁場印加によって、電子スピンが揃うことでMCM25の磁気エントロピーが減少し、当該MCM25が発熱する。
これとほぼ同時に、図9(b)に示すように、第2のペルチェ素子50に通電し、第2の主面52を放熱面として機能させると共に、第1の主面51を吸熱面として機能させる。これにより、図9(c)に示すように、第2のペルチェ素子50が、第6の状態(MCM25と第2のヒートシンク75との間を断熱した状態)から、第5の状態(MCM25から第2のヒートシンク75への第4の方向の伝熱を許容する状態)に切り替わり、MCM25の熱が第2のペルチェ素子50を介して第2のヒートシンク75に移動する。この際、本実施形態では、ヒートパイプ26がMCM25を貫通しているので、当該ヒートパイプ26によって、MCM25全体から第2のヒートシンク75に熱が瞬時に輸送される。
図10(a)に示すように、収容部20の第2の空間24には空気調和装置1の内側循環路3によって内気が流入しており、高温となった第2のヒートシンク75に内気が接触することで、第2のヒートシンク75の熱が内気に移動して内気が温められる。そして、第2のヒートシンク75により温められた内気は、内側循環路3を介して室内に供給される。一方、MCM25は、発熱とほぼ同時に、ヒートパイプ26及び第2のペルチェ素子50を介して、第2のヒートシンク75に連続的に熱を奪われるので、結果的に、MCM25の温度は、当該MCM25のキュリー温度でほぼ一定に維持される。
次いで、図10(b)に示すように、制御装置90がコイル30への通電を停止して、MCM25に印加されていた磁場を除去する。この磁場除去によって、電子スピンが乱雑となりMCM25の磁気エントロピーが増加し、当該MCM25が吸熱する。また、これと同時に、第2のペルチェ素子50への通電も停止する。
これとほぼ同時に、図11(a)に示すように、第1のペルチェ素子40に通電し、第1の主面41を吸熱面として機能させると共に、第2の主面42を放熱面として機能させる。これにより、図11(b)に示すように、第1のペルチェ素子40が、第3の状態(MCM25と第1のヒートシンク70を熱的に絶縁した状態)から、第2の状態(第1のヒートシンク70からMCM25への第2の方向の伝熱を許容する状態)に切り替わり、第1のヒートシンク70の熱が第1のペルチェ素子40を介してMCM25に移動する。この際、本実施形態では、ヒートパイプ26がMCM25を貫通しているので、当該ヒートパイプ26によって、第1のヒートシンク70からMCM25全体に熱が瞬時に輸送される。
図11(c)に示すように、収容部20の第1の空間23には空気調和装置1の外側循環路2によって外気が流入しており、低温となった第1のヒートシンク70が外気に接触することで、外気の熱が第1のヒートシンク70に移動して外気が冷やされる。そして、第1のヒートシンク70により冷却された外気は、外側循環路2を介して室外に排出される。一方、MCM25は、ヒートパイプ26及び第1のペルチェ素子40を介して、第1のヒートシンク70から連続的に吸熱するので、結果的に、MCM25の温度は、当該MCM25のキュリー温度でほぼ一定に維持される。
以上のように、本実施形態における暖房動作時の磁気ヒートポンプ装置10は、図12に示すように、MCM25の磁気熱量効果を利用して、外気から吸熱してその熱を内気に排出することで室内の温度を加熱する。そして、この磁気ヒートポンプ装置10は、図9(a)〜図11(c)の動作を繰り返すことで、室内の温度を所望の温度まで暖める。
この際、上述の従来構造では、冷却水循環路や温水循環路を介して熱交換部と伝熱を行うため、動作の繰り返し周期の短縮化が妨げられている。これに対し、本実施形態では、従来構造のような流体循環システムを介さずに、ペルチェ素子40,50を介してMCM25とヒートシンク70,75の間で伝熱を行うため、動作の繰り返し周期を顕著に短くすることができる。
また、上述した図5(a)〜図7(c)及び図8に示す例では、両方のペルチェ素子40,50の第1の主面41,51を放熱面として機能させ、第2の主面42,52を吸熱面として機能させることで、空気調和装置1を冷房装置として機能させている。
これに対し、上述した図9(a)〜図11(c)及び図12に示す例では、第1及び第2のペルチェ素子40,50の第1の主面41,51を吸熱面として機能させ、第2の主面42,52を放熱面として機能させることで、空気調和装置1を暖房装置として機能させている。
すなわち、本実施形態では、単に第1及び第2のペルチェ素子40,50を流れる電流の向きを切り替えるだけで、空気調和装置1の冷房/暖房を容易に切り替えることができる。このため、従来構造のような流路切換弁が不要となるので、空気調和装置1の構成が一層簡素化される。
また、上述の従来構造では、磁気熱量効果材料に対して磁場を印加したり除去する永久磁石を回転させるためにモータを必要とする。これに対し、本実施形態では、コイル30を用いた電磁石によりMCM25に磁場を印加したり除去するので、モータのような回転機構が不要となり、磁場ヒートポンプ装置10の構造を一層簡素化することができる。
また、本実施形態では、磁場除去によりMCM25を吸熱させる際に第1のペルチェ素子40への通電を停止したり、磁場印加によりMCM25を発熱させる際に第2のペルチェ素子50への通電を停止させることで、消費電力の低減を図ることもできる。
なお、第1及び第2のペルチェ素子40,50の通電制御は上記に特に限定されない。例えば、第1及び第2のペルチェ素子40,50に対して常時通電してもよい。
具体的には、第1及び第2のペルチェ素子40,50を常時通電させて冷房を行う場合には、例えば、第1のペルチェ素子40の第1の主面41の温度が外気温度よりも相対的に高くなると共に、第2の主面42の温度がMCM25の温度よりも相対的に低くなるように、第1のペルチェ素子40を制御する。また、第2のペルチェ素子50の第1の主面51の温度がMCM25の温度よりも相対的に高くなると共に、第2の主面52の温度が内気温度よりも相対的に低くなるように、第2のペルチェ素子50を制御する。
これに対し、第1及び第2のペルチェ素子40,50を常時通電させて暖房を行う場合には、例えば、第1のペルチェ素子40の第1の主面41の温度が外気温度よりも相対的に低くなると共に、第2の主面42の温度がMCM25の温度よりも相対的に高くなるように、第1のペルチェ素子40を制御する。また、第2のペルチェ素子50の第1の主面51の温度がMCM25の温度よりも相対的に低くなると共に、第2の主面52の温度が内気温度よりも相対的に高くなるように、第2のペルチェ素子50を制御する。
≪第2実施形態≫
図13は本発明の第2実施形態における磁気ヒートポンプ装置の構成を示す断面図である。
本実施形態では、(1)収容部及びコイルを2組備えている点と、(2)当該収容部の間に第3の支持部材24と第3のペルチェ素子60が介在している点、で第1実施形態と相違するが、それ以外の構成は第1実施形態と同様である。以下に、第2実施形態における磁気ヒートポンプ装置10Bについて第1実施形態との相違点についてのみ説明し、第1実施形態と同様の構成である部分については同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態における磁気ヒートポンプ装置10Bは、図13に示すように、2つの収容部20A,20Bと、当該収容部20A,20Bをそれぞれ取り囲む2つのコイル30A,30Bと、を備えている。なお、収容部とコイルの組数は特に限定されず、磁気ヒートポンプ装置が収容部とコイルを3組以上備えてもよい。この場合には、それぞれの収容部の間に第3のペルチェ素子が一つずつ介在する。
本実施形態では、第1の収容部20Aに第1のMCM25Aが充填されており、第2の収容部20Bに第2のMCM25Bが充填されている。第1のMCM25Aは、第2のMCM25Bのキュリー温度よりも相対的に高いキュリー温度を有している。なお、第1のMCM25Aが第2のMCM25Bのキュリー温度よりも相対的に低いキュリー温度を有してもよい。第1の収容部20Aと第2の収容部20Bは、第3の支持部材24及び第3のペルチェ素子60を介して直列に連結されている。
なお、本実施形態において、第1のMCMのキュリー温度と、第2のMCMのキュリー温度とが実質的に同一であってもよい。この場合には、第1のMCMの一端と第2のMCMの他端との間の温度差を大きくすることができる。これにより、磁気ヒートポンプ装置の動作温度範囲を広がり、相対的にペルチェ素子の負担が減少し、磁気ヒートポンプ装置の性能が向上する。
第1の収容部20Aは、第1及び第3の支持部材22,24を介して、その両端でハウジング80に支持されている。同様に、第2の収容部20Bも、第2及び第3の支持部材23,24を介して、その両端でハウジング80に支持されている。第3の支持部材24の中央部分には開口241が形成されており、その開口241内に第3のペルチェ素子60が設けられている。
この第3のペルチェ素子は、第1の収容部20Aの一方(図中右側)の開口に対向すると共に第2の収容部20Bの他方(図中左側)の開口に対向するように、第3の支持部材24に支持されている。また、この第3のペルチェ素子60は、既述の第1のペルチェ素子60や第2のペルチェ素子70と同様に、特に図示しない制御装置から電力が供給されることで、熱作用面として機能する一対の主面61,62を有している。第1の主面61は、放熱面又は吸熱面の一方として機能するのに対し、第2の主面62は、吸熱面又は放熱面の他方として機能する。この第3のペルチェ素子60は、第1の主面61が第1の収容部20Aの収容空間21Aに対向し、第2の主面62が第2の収容部20Bの収容空間21Bに対向するように配置されている。
この第3のペルチェ素子60は、当該第3のペルチェ素子60を流れる電流の向きの切替により、第1の主面61の機能を放熱又は吸熱の一方に切り替えると共に、第2の主面62の機能を吸熱又は放熱の他方に切り替えることが可能となっている。また、第3のペルチェ素子60への通電が停止している際には、第3のペルチェ素子60の熱的な抵抗により、第1の収容部20Aの第1の収容空間21Aと第2の収容部20Bの第2の収容空間21Bとの間が実質的に断熱される。
すなわち、この第3のペルチェ素子60は、電流の向きと通電/非通電に応じて、次の第7〜第9の状態を切り替えることが可能となっている。
ここで、「第7の状態」とは、第1の主面61を放熱面として機能させると共に第2の主面62を吸熱面として機能させることで、第2のMCM25Bから第1のMCM25Aへの第5の方向の伝熱(以下単に「第5の方向の伝熱」とも称する。)を許容すると共に、第1のMCM25Aから第2のMCM25Bへの第6の方向の伝熱(以下単に「第6の方向の伝熱」とも称する。)を禁止する状態である。すなわち、この「第7の状態」は、第5の方向に沿った一方向の伝熱のみを許容する状態である。
なお、この「第7の状態」では、第2の主面62の温度が第2のMCM25Bの温度よりも相対的に低くなると共に、第1の主面61の温度が第1のMCM25Aの温度よりも相対的に高くなるように、第3のペルチェ素子60を制御する。
また、「第8の状態」とは、第1の主面61を吸熱面として機能させると共に第2の主面62を放熱面として機能させることで、第6の方向の伝熱を許容すると共に、第5の方向の伝熱を禁止する状態である。すなわち、この「第8の状態」は、第6の方向に沿った一方向の伝熱のみを許容する状態である。
なお、この「第8の状態」では、第2の主面62の温度が第1のMCM25Bの温度よりも相対的に高くなると共に、第1の主面61の温度が第1のMCM25Aの温度よりも相対的に低くなるように、第3のペルチェ素子60を制御する。
さらに、「第9の状態」とは、第3のペルチェ素子60への通電を停止することで、第5の方向の伝熱も第6の方向の伝熱も禁止する状態である。すなわち、この「第9の状態」は、第1のMCM25Aと第2のMCM25Bとを熱的に絶縁した状態である。
なお、本実施形態における第3のペルチェ素子60が本発明における第3の切替手段の一例に相当し、本実施形態における「第2のMCM25Bから第1のMCM25Aへの第5の方向の伝熱」が本発明における「一方の前記磁気熱量効果材料から他方の前記磁気熱量効果材料への第5の方向の伝熱」の一例に相当し、本実施形態における「第1のMCM25Aから第2のMCM25Bへの第6の方向の伝熱」が本発明における「他方の前記磁気熱量効果材料から一方の前記磁気熱量効果材料への第6の方向の伝熱」の一例に相当する。
第1のコイル30Aは、第1の収容部20Aと実質的に同軸状となるように第1の収容部20Aとハウジング80との間に配置されており、当該第1の収容部20A内に収容された第1のMCM25Aを取り囲んでいる。第2のコイル30Bも、第2の収容部20Bと実質的に同軸状となるように第2の収容部20Bとハウジング80との間に配置されており、当該第2の収容部20B内に収容された第2のMCM25Bを取り囲んでいる。これら2つのコイル30A,30Bは、特に図示しない制御装置に電気的に接続されている。
なお、第1のコイル30Aと第2のコイル30Bとを一つのコイルとし、当該単一のコイルが第1及び第2の収容部20A,20Bを取り囲んでもよい。
以上のように、本実施形態では、第1実施形態と同様に、従来構造のような流体循環システムを介さずに、ペルチェ素子40,50を介してMCM25A,25Bとヒートシンク70,75の間で伝熱を行うため、動作の繰り返し周期を顕著に短くすることができる。
また、本実施形態では、全てのペルチェ素子40,50,60の第1の主面41,51、61を放熱面として機能させると共に、全てのペルチェ素子40,50,60の第2の主面42,52、62を吸熱面として機能させることで、空気調和装置を冷房装置として機能させることができる。
これに対し、全てのペルチェ素子40,50,60の第1の主面41,51、61を吸熱面として機能させると共に、全てのペルチェ素子40,50,60の第2の主面42,52、62を放熱面として機能させることで、空気調和装置を暖房装置として機能させることができる。
すなわち、本実施形態では、第1実施形態と同様に、ペルチェ素子40,50,60を流れる電流の向きを単に切り替えるだけで、空気調和装置の冷房/暖房を容易に切り替えることができる。このため、従来構造のような流路切換弁が不要となるので、空気調和装置の構成が一層簡素化される。
また、本実施形態では、第1実施形態と同様に、コイル30A,30Bを用いた電磁石によりMCM25A,25Bに磁場を印加したり除去しているので、モータのような回転機構が不要となり、磁場ヒートポンプ装置10Bの構造を一層簡素化することができる。
また、本実施形態では、第1実施形態と同様に、MCM25A,25Bの温度に基づいて、当該MCM25A,25Bの発熱或いは吸熱の一部を収容部20A,20B内に残留させるように、第1及び第2のペルチェ素子40,50を制御してもよい。これにより、MCM25A,25Bの温度を当該MCM25A,25Bのキュリー温度に保つことができるので、磁気ヒートポンプ装置1Bの冷暖房の効率化を図ることができる。
さらに、本実施形態では、キュリー温度が相互に異なる複数のMCM25A,25Bを備えているので、磁気ヒートポンプ装置10Bの対応可能な温度領域を広げることができる。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
上述の第1実施形態では、直線円筒状の収容部20の両端にペルチェ素子40,50とヒートシンク70,75が配置されているが、収容部20の形状やペルチェ素子40,50の配置は特にこれに限定されない。
例えば、収容部20をL型としてその両端にペルチェ素子40,50とヒートシンク70,75を配置してもよい。或いは、収容部20をU型としてその両端にペルチェ素子40,50とヒートシンク70,75を配置してもよい。
また、上述の実施形態では、磁場変更手段としてコイル30を用いた例について説明したが、コイル30を用いた電磁石に代えて、図14や図15に示すように永久磁石を用いてもよい。
図14は本発明の第3実施形態における磁気ヒートポンプ装置の構成を示す断面図である。図14に示すように、コイル30を用いた電磁石に代えて、永久磁石100を水平移動機構110により往復移動させることで、MCM25に磁場を印加したり除去してもよい。
図15は本発明の第4実施形態における磁気ヒートポンプ装置の構成を示す概略斜視図である。或いは、図15に示すように、複数の磁気ヒートポンプ装置10を回転機構120により回転させると共に、回転移動中に磁気ヒートポンプ装置10が永久磁石100の間を通過させることで、MCM25に磁場を印加したり除去してもよい。
また、上述の実施形態では、磁気ヒートポンプ装置を家庭用或いは自動車用の空気調和装置に適用した例について説明したが、特にこれに限定されない。例えば、用途に応じた適切なキュリー温度を有するMCMを選定することで、冷凍機のような極低温域での用途、或いは、ある程度高温域での用途に、本発明に係る磁気ヒートポンプ装置を適用してもよい。
1,1B…空気調和装置
2…外側循環路
3…内側循環路
10,10B…磁気ヒートポンプ装置
20,20A,20B…収容部
21,21A,21B…収容空間
211…第1の開口
212…第2の開口
22…第1の支持部材
221…開口
23…第2の支持部材
231…開口
24…第3の支持部材
241…開口
25,25A,25B…MCM
26,26A,26B…ヒートパイプ
27…温度センサ
28…保持部材
30,30A,30B…コイル
40…第1のペルチェ素子
41…第1の主面
42…第2の主面
45…第1の温度センサ
46…第2の温度センサ
50…第2のペルチェ素子
51…第1の主面
52…第2の主面
55…第1の温度センサ
56…第2の温度センサ
60…第3のペルチェ素子
61…第1の主面
62…第2の主面
70…第1のヒートシンク
71…フィン
75…第2のヒートシンク
76…フィン
80…ハウジング
81…第1の端部
82…第2の端部
83…第1の空間
84…第2の空間
85…第1の開口
86…第2の開口
87…第1の温度センサ
88…第2の温度センサ
90…制御装置
100…永久磁石
110…移動機構
120…回転機構

Claims (12)

  1. 磁気熱量効果を有する磁気熱量効果材料と、
    第1の流体と熱交換を行う第1の熱交換部と、
    第2の流体と熱交換を行う第2の熱交換部と、
    前記磁気熱量効果材料と前記第1の熱交換部との間に介在する第1のペルチェ素子と、
    前記磁気熱量効果材料と前記第2の熱交換部との間に介在する第2のペルチェ素子と、
    前記磁気熱量効果材料に磁場を印加すると共に前記磁場の大きさを変更する磁場変更手段と、
    前記磁気熱量効果材料を収容する収容部と、
    前記収容部内に設けられたヒートパイプと、を備えたことを特徴とする磁気ヒートポンプ装置。
  2. 磁気熱量効果を有する磁気熱量効果材料と、
    第1の流体と熱交換を行う第1の熱交換部と、
    第2の流体と熱交換を行う第2の熱交換部と、
    前記磁気熱量効果材料と前記第1の熱交換部との間に介在し、伝熱方向を切り替え可能な第1の切替手段と、
    前記磁気熱量効果材料と前記第2の熱交換部との間に介在し、伝熱方向を切り替え可能な第2の切替手段と、
    前記磁気熱量効果材料に磁場を印加すると共に前記磁場の大きさを変更する磁場変更手段と、を備えており、
    前記第1の切替手段は、前記磁気熱量効果材料から前記第1の熱交換部への第1の方向の伝熱と、前記第1の熱交換部から前記磁気熱量効果材料への第2の方向の伝熱と、を切り替え可能であり、
    前記第2の切替手段は、前記第2の熱交換部から前記磁気熱量効果材料への第3の方向の伝熱と、前記磁気熱量効果材料から前記第2の熱交換部への第4の方向の伝熱と、を切り替え可能であることを特徴とする磁気ヒートポンプ装置。
  3. 複数の磁気熱量効果材料と、
    第1の流体と熱交換を行う第1の熱交換部と、
    第2の流体と熱交換を行う第2の熱交換部と、
    前記磁気熱量効果材料と前記第1の熱交換部との間に介在する第1のペルチェ素子と、
    前記磁気熱量効果材料と前記第2の熱交換部との間に介在する第2のペルチェ素子と、
    複数の前記磁気熱量効果材料の間にそれぞれ介在する少なくとも一つの第3のペルチェ素子と、
    複数の前記磁気熱量効果材料に磁場を印加すると共に前記磁場の大きさを変更する磁場変更手段と、
    前記磁気熱量効果材料を収容する収容部と、
    前記収容部内に設けられたヒートパイプと、を備えたことを特徴とする磁気ヒートポンプ装置。
  4. 複数の磁気熱量効果材料と、
    第1の流体と熱交換を行う第1の熱交換部と、
    第2の流体と熱交換を行う第2の熱交換部と、
    前記磁気熱量効果材料と前記第1の熱交換部との間に介在し、伝熱方向を切り替え可能な第1の切替手段と、
    前記磁気熱量効果材料と前記第2の熱交換部との間に介在し、伝熱方向を切り替え可能な第2の切替手段と、
    相互に隣り合う前記磁気熱量効果材料の間にそれぞれ介在し、伝熱方向を切り替え可能な少なくとも一つの第3の切替手段と、
    複数の前記磁気熱量効果材料に磁場を印加すると共に前記磁場の大きさを変更する磁場変更手段と、を備えており、
    前記第1の切替手段は、前記磁気熱量効果材料から前記第1の熱交換部への第1の方向の伝熱と、前記第1の熱交換部から前記磁気熱量効果材料への第2の方向への伝熱と、を切り替え可能であり、
    前記第2の切替手段は、前記第2の熱交換部から前記磁気熱量効果材料への第3の方向の伝熱と、前記磁気熱量効果材料から前記第2の熱交換部への第4の方向の伝熱と、を切り替え可能であり、
    前記第3の切替手段は、一方の前記磁気熱量効果材料から他方の前記磁気熱量効果材料への第5の方向の伝熱と、他方の前記磁気熱量効果材料から一方の前記磁気熱量効果材料への第6の方向の伝熱と、を切り替え可能であることを特徴とする磁気ヒートポンプ装置。
  5. 請求項3又は4に記載の磁気ヒートポンプ装置であって、
    複数の前記磁気熱量効果材料は、相互に異なるキュリー温度を有することを特徴とする磁気ヒートポンプ装置。
  6. 請求項2又は4に記載の磁気ヒートポンプ装置であって、
    前記磁気ヒートポンプ装置は、
    前記磁気熱量効果材料を収容する収容部と、
    前記収容部内に設けられたヒートパイプと、を備えたことを特徴とする磁気ヒートポンプ装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の磁気ヒートポンプ装置であって、
    前記第1の熱交換部は、前記第1の流体と接触する第1のヒートシンクを含み、
    前記第2の熱交換部は、前記第2の流体と接触する第2のヒートシンクを含むことを特徴とする磁気ヒートポンプ装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の磁気ヒートポンプ装置であって、
    前記磁場変更手段は、前記磁気熱量効果材料を囲むコイルを有する電磁石を含むことを特徴とする磁気ヒートポンプ装置。
  9. 磁気熱量効果を有する磁気熱量効果材料と、
    第1の流体と熱交換を行う第1の熱交換部と、
    第2の流体と熱交換を行う第2の熱交換部と、
    前記磁気熱量効果材料と前記第1の熱交換部との間に介在する第1のペルチェ素子と、
    前記磁気熱量効果材料と前記第2の熱交換部との間に介在する第2のペルチェ素子と、
    前記磁気熱量効果材料に磁場を印加すると共に前記磁場の大きさを変更する磁場変更手段と、を備える磁気ヒートポンプ装置であって、
    前記磁気ヒートポンプ装置は、
    前記磁気熱量効果材料の温度を計測する温度計測手段と、
    前記磁気熱量効果材料の温度に基づいて、前記第1のペルチェ素子と前記第2のペルチェ素子を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする磁気ヒートポンプ装置。
  10. 複数の磁気熱量効果材料と、
    第1の流体と熱交換を行う第1の熱交換部と、
    第2の流体と熱交換を行う第2の熱交換部と、
    前記磁気熱量効果材料と前記第1の熱交換部との間に介在する第1のペルチェ素子と、
    前記磁気熱量効果材料と前記第2の熱交換部との間に介在する第2のペルチェ素子と、
    複数の前記磁気熱量効果材料の間にそれぞれ介在する少なくとも一つの第3のペルチェ素子と、
    複数の前記磁気熱量効果材料に磁場を印加すると共に前記磁場の大きさを変更する磁場変更手段と、を備える磁気ヒートポンプ装置であって、
    前記磁気ヒートポンプ装置は、
    前記磁気熱量効果材料の温度を計測する温度計測手段と、
    前記磁気熱量効果材料の温度に基づいて、前記第1のペルチェ素子と前記第2のペルチェ素子を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする磁気ヒートポンプ装置。
  11. 請求項2又は4に記載の磁気ヒートポンプ装置であって、
    前記磁気ヒートポンプ装置は、
    前記磁気熱量効果材料の温度を計測する温度計測手段と、
    前記磁気熱量効果材料の温度に基づいて、前記第1の切替手段と前記第2の切替手段を
    制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする磁気ヒートポンプ装置。
  12. 請求項1〜1のいずれか一項に記載の磁気ヒートポンプ装置を備えていることを特徴とする空気調和装置。
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