JP5907023B2 - 磁気ヒートポンプシステム - Google Patents

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Description

本発明は、低温及び高温の熱輸送媒体を製造可能な磁気ヒートポンプにおいて、熱輸送媒体が流れる循環流路の構造を簡素にして温熱、冷熱の拡散を防ぎ、熱輸送媒体の駆動損失の低減、保守性の向上を図った磁気ヒートポンプシステムに関するものである。
従来、磁気熱量効果を利用した磁気ヒートポンプが知られている(例えば特許文献1参照)。磁気ヒートポンプに必要な構成は、磁気熱量効果材料を収容する磁気ヒートポンプ本体と、磁気熱量効果材料に対して熱輸送媒体の移動を行うポンプと、磁気ヒートポンプ本体内で磁気熱量効果材料に磁場変化を与える磁場印加装置のみである。このような磁気ヒートポンプ本体では、高温の熱輸送媒体と低温の熱輸送媒体の両方を製造することが可能である。従って、高温の熱輸送媒体と低温の熱輸送媒体をそれぞれ循環させる二次流路を備えた磁気ヒートポンプシステムは、自動車等の空気調和装置への適用が可能である。
特許文献1に記載の磁気ヒートポンプシステムでは、磁気熱量効果材料を収容する磁気ヒートポンプ本体(特許文献1では熱ステージと記載)の両側にポンプ(特許文献1ではピストンと記載)が配置されている。このため、特許文献1に記載の磁気ヒートポンプシステムでは、ピストンにおける摺動損失が大きかった。
そこで、特許文献2に記載の磁気ヒートポンプシステムでは、ピストンにおける摺動抵抗を減らすために、1つのピストンの両面を使うことにより、ピストンの数を半減させている。また、本発明者らは磁気ヒートポンプ本体の中央部にラジアルピストンポンプを配置して、ピストンの数を半減させる提案を既に行っている。
特表2011−505543号公報
米国特許公開番号2011/0215088号公報
しかし、特許文献2に記載の磁気ヒートポンプシステム、並びに本発明者らが提案したラジアルピストンポンプを使用した磁気ヒートポンプシステムでは、熱輸送媒体の流路が複雑であり、温熱、冷熱の拡散や媒体駆動損失が生じるという課題があった。
本発明は、上記課題に鑑み、磁気ヒートポンプシステムにおける熱輸送媒体の流路の構造を簡素化し、熱輸送媒体の温熱、冷熱の拡散防止と駆動損失の低減、磁気ヒートポンプシステムの小型化、及び保守性の向上を図ることが可能な磁気ヒートポンプシステムを提供するものである。
上記課題を解決する本発明によれば、磁気熱量効果を有する磁気熱量効果材料(26)が内部に配置されると共に、その内部を第1の熱輸送媒体が流通するように形成された材料容器(25)と、前記磁気熱量効果材料(26)へ印加する磁場の大きさを変更する磁場変更手段(22、23)と、前記材料容器(25)の中で、前記第1の熱輸送媒体を往復移動させる熱輸送媒体移動手段(13,13A,13B,13C,71)と、
前記材料容器(25)の一端に設けられ、冷却された前記第1の熱輸送媒体と第2の熱輸送媒体との熱交換を行う第1の熱交換器(11)と、
前記材料容器(25)の他端に設けられ、加熱された前記第1の熱輸送媒体と第3の熱輸送媒体との熱交換を行う第2の熱交換器(12)と、
前記第1の熱輸送媒体の前記材料容器(25)外の流路(38)に接続し、前記第1の熱輸送媒体移動手段が前記第1の熱輸送媒体を前記材料容器(25)内に圧送する時に、前記第1の熱輸送媒体を蓄圧状態で蓄え、前記熱輸送媒体移動手段(13,13A,13B,13C,71)が前記第1の熱輸送媒体を前記材料容器(25)内から吸引する時に、蓄えた前記第1の熱輸送媒体を前記熱輸送媒体移動手段(13,13A,13B,13C,71)側に圧送する蓄圧手段(41,42、43)を備えることを特徴とする磁気ヒートポンプシステムが提供される。
これにより、空気調和装置に磁気ヒートポンプシステムを用いた場合、磁気ヒートポンプシステムにおける熱輸送媒体の流路の構造を簡素化が図れ、熱輸送媒体の温熱、冷熱の拡散防止と駆動損失の低減、磁気ヒートポンプシステムの小型化、及び保守性の向上を図ることが可能になる。
なお、上記に付した符号は、後述する実施形態に記載の具体的実施態様との対応関係を示す一例である。
本発明を適用する磁気ヒートポンプシステムを、車両用空気調和装置に搭載した一実施形態における全体構成図である。 (a)は磁気ヒートポンプ本体の両側に斜板式往復動ポンプが配置された磁気ヒートポンプ本体の構成を示す断面図、(b)は斜板式往復動ポンプの斜板の両側にピストンを設けてポンプ数を減らした磁気ヒートポンプ本体の構成を示す断面図、(c)は(b)の斜板式往復動ポンプの代わりにラジアルピストンポンプが配置された磁気ヒートポンプ本体の構成を示す断面図である。 (a)は図2(a)に示した磁気ヒートポンプシステムのA−A線における局部断面図、(b)は(a)に示した磁気熱量効果材料を収容する材料容器の一例の構成を示す組み立て斜視図、(c)は(a)に示した磁石を備えたロータの構成の一例を示す斜視図である。 (a)は図1及び図2(a)〜(c)に示した熱交換器の構造を示す組立斜視図、(b)は(a)に示した熱交換器の外側カバーの無い状態の正面図、(c)は(b)に示した熱交換器の側面図である。 本発明の磁気ヒートポンプシステムにおける第1の実施例の構成を示すシステム構成図である。 図5に示した第1の熱交換器側のエアバネの構造とエア流量調整弁との接続を説明する説明図である。 本発明の磁気ヒートポンプシステムにおける第2の実施例の構成を示す部分システム構成図である。 (a)は本発明の磁気ヒートポンプシステムにおける第3の実施例の構成を示す部分システム構成図、(b)は(a)のB−B線における局部断面図であり、ラジアルピストンポンプの一実施例の構造を示す断面図である。 (a)は第1と第2の蓄圧部の第2の実施例の構造及び動作を示す部分拡大断面、(b)は第1と第2の蓄圧部の第3の実施例の構造及び動作を示す部分拡大断面、(c)は第1と第2の蓄圧部の第4の実施例の構造及び動作を示す部分拡大断面、(d)は第1と第2の蓄圧部の第5の実施例の構造及び動作を示す部分拡大断面である。 (a)は本発明の磁気ヒートポンプシステムにおける第4の実施例の構成を示す部分システム構成図、(b)は(a)のC−C線における局部断面図である。 本発明の磁気ヒートポンプシステムにおける第5の実施例の構成を示すシステム構成図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を各実施例に基いて説明する。また、各実施例については、同一構成の部分には同一の符号を付してその説明を省略又は簡略化する。本発明は、冷水を製造する第1の熱交換器と温水を製造する第2の熱交換器とを備えた磁気ヒートポンプシステムであるが、以下に説明する実施形態では代表例として車両用の空気調和装置に搭載される磁気ヒートポンプシステムを説明する。まず、図1から図4を用いて本発明の実施形態に使用される往復動ポンプ、磁気ヒートポンプ本体及び熱交換器の構造について説明し、その後に本発明の各実施例の構成を説明する。
図1は、2つの往復動ポンプ13A,13Bを用いた磁気ヒートポンプシステム30が車両用の空気調和装置(エアコンディショナ)10に搭載されたときの構成を示すものである。空気調和装置10は車両の室内側にあり、その装置本体1の中にクーラユニット2がある。また、クーラユニット2の下流側には、冷房通路3と、熱を外部へ放熱するヒータユニット5とヒータコア6を備える暖房通路4とがある。そして、冷房通路3と暖房通路4の入口部には、クーラユニット2を通過した気流を冷房通路3に流すか、暖房通路4を流すかを切り替えるエアミックスダンパ7が設けられている。
一方、車両のエンジンルーム内には、モータ20によって駆動される回転軸21によって動作する2つの往復動ポンプ13A,13B及び冷水又は温水を製造する磁気ヒートポンプ本体40がある。往復動ポンプ13A,13Bは磁気ヒートポンプ本体40の両側に設けられており、往復動ポンプ13A,13Bの動作で熱輸送媒体である水が磁気ヒートポンプ本体40の内部を往復移動する。磁気ヒートポンプ本体40と往復動ポンプ13Aの間には冷水を製造する第1の熱交換器11があり、磁気ヒートポンプ本体40と往復動ポンプ13Bの間には温水を製造する第2の熱交換器12がある。第1と第2の熱交換器11,12の内部構造については後述する。
第1の熱交換器11で冷却された水はウォータポンプ27によって冷水循環管路(第1の循環管路)15に吐出され、クーラユニット2に送られた後に第1の熱交換器11に戻ってくる。逆に、第2の熱交換器12で加熱された水はウォータポンプ28によって温水循環管路(第2の循環管路)16に吐出され、ヒータユニット5に送られた後に第2の熱交換器12に戻ってくる。一方、空気調和装置10では、その暖房通路4に設けられたヒータコア6に、エンジン8を冷却して暖められた冷却水(クーラント)がクーラント循環路9を通じて供給され、ヒータユニット5と共に暖房通路4を通る気流を暖める。ヒータコア6は本発明には直接関係がないので、ヒータコア6についてはこれ以上の説明を省略する。
ここで、冷水循環管路15と温水循環管路16の構成について詳細に説明する。第1の熱交換器11には出力管15Aがあり、ウォータポンプ27に接続されている。ウォータポンプ27で加圧された冷水は、供給管15Bを通じてクーラユニット2に供給される。クーラユニット2から排出された水は、戻り管15Cによって第1の熱交換器11まで戻る。供給管15Bと戻り管15Cの間には、クーラユニット2をバイパスするバイパス管(第1のバイパス管路)17Aが設けられている。バイパス管17Aは、戻り管15Cには直接接続されるが、供給管15Bには第1の流路切換弁17を介して接続されている。
暖房時には、第1の流路切換弁17の切り換えにより、供給管15Bを流れる冷水は、クーラユニット2を経由せず、バイパス管17Aを経由して第1の熱交換器11まで戻る。更に、戻り管15Cには第3の流路切換弁19があり、第3の流路切換弁19には室外器14を経由して第3の戻り管15Cに戻る迂回管(第3のバイパス管路)19Aが接続されている。暖房時には、第3の流路切換弁19の切り換えにより、戻り管15Cを流れてきた水は、第3の流路切換弁19から迂回管19Aに流れ、室外器14で外気から吸熱して迂回管19Aから戻り管15Cに再流入する。戻り管15Cに再流入した水は第1の熱交換器11に戻る。
同様に、第2の熱交換器12には出力管16Aがあり、ウォータポンプ28に接続されている。ウォータポンプ28で加圧された温水は、供給管16Bを通じてヒータユニット5に供給される。ヒータユニット5から排出された水は、戻り管16Cによって第2の熱交換器12まで戻る。戻り管16Cには第2の流路切換弁18があり、第2の流路切換弁18には室外器14を経由して戻り管16Cに戻る迂回管(第2のバイパス管路)18Aが接続されている。第2の流路切換弁18の切り換えにより、戻り管16Cを流れてきた水は、第2の熱交換器12に戻る前に迂回管18Aに流れ、室外器14で外気から吸熱してから、第2の熱交換器12に戻ることができる。
ここで、図2(a)〜(c)及び図3(a)〜(c)を用いて、磁気ヒートポンプ本体40の内部構造と往復動ポンプ13,13A,13B,13Cの内部構造、及び磁気ヒートポンプ本体40に対する往復動ポンプ13,13A,13B,13Cの、従来技術における配置例について説明する。なお、図2(a)は磁気ヒートポンプ本体40の両側に設けられた往復動ポンプ13A,13Bとして斜板の片側にピストンが設けられた斜板式往復動ポンプを示している。また、図2(b)は磁気ヒートポンプ本体40の中央部に設けられた往復動ポンプ13Cとして斜板の両側にピストンが設けられた斜板式往復動ポンプを示している。更に、図2(c)は磁気ヒートポンプ本体40の中央部に設けられた往復動ポンプ13としてラジアルピストンポンプを示している。
まず、図3(a)〜(c)を用いて磁気ヒートポンプ本体40の内部構造を説明する。図3(a)は、図2(a)に示した磁気ヒートポンプ本体40のA−A線における局部断面を示している。また、図3(b)は図3(a)に示した磁気熱量効果材料26を収容する材料容器25の一例の構成を示しており、図3(c)は図3(a)に示した永久磁石23を備えたロータ22の構造の一例を示している。なお、材料容器25は以後単に容器25と記載する。
磁気ヒートポンプ本体40は、回転軸21に対して同心円状に配置された円筒状のヨーク部24を備えており、回転軸21には断面が扇状のロータ22が対向して設けられている。そして、ロータ22の外周面には永久磁石23が設置されている。永久磁石23の一方は外側がN極であり、他方は外側がS極である。そして、永久磁石23の回転軌跡の外側とヨーク部24の内周面との間には、磁場変化で温度変化する磁気熱量効果を有する磁気熱量効果材料26が充填された複数の容器25が配置される。容器25は材料ベッドと呼ばれることもある。磁気熱量効果材料26が充填された容器25は水を流通させる。
容器25はその外形が断面が扇紙型の筒状をしており、内部の空間にペレット状の磁気熱量効果材料26が充填され、両端部がメッシュ状の端板25Mで塞がれて、磁気熱量効果材料26を閉じ込めている。水は容器25の一端から端板25Mを通って内部に進入し、磁気熱量効果材料26の間の隙間を通って反対側の端部から端板25Mを通って外部に抜け出ることができる。この実施例では、ヨーク部24の内周面に6個の同じ形状の容器25が配置されており、容器25の内周面側を、ロータ22の外周面に取り付けられた永久磁石23が回転移動する。ロータ22、永久磁石23及びヨーク部24が、容器25に充填された磁気熱量効果材料26に与える磁場の大きさを変更する磁場変更手段として機能する。
次に、図2(a)〜(c)を用いて、往復動ポンプ13,13A,13B,13Cの内部構造を説明する。なお、図2(a)に示される往復動ポンプ13A,13Bは、回転軸21の軸線方向に対して前後が逆になっているだけであり、構造は同じであるので、同じ構成部材には同じ符号を付し、往復動ポンプ13Aの構造についてのみ説明する。また、図1で説明した室外器14、第1から第3の流路切替弁17〜19、バイパス管17A及び迂回管18A,19Aについては本願発明と直接関係がないので、以後の説明では図示及び説明を省略する。
図2(a)に示す斜板式往復動ポンプ13Aはそのケース39の中央部を回転軸21が貫通しており、この回転軸21に回転子31が取り付けられている。そして、回転子31とケース39の間にシリンダ34がある。図3で説明したように、磁気ヒートポンプ本体40には6つの容器25が配置されているので、斜板式往復動ポンプ13Aには容器25の個数に合わせて6つのシリンダ34があり、各シリンダ34の内部には往復動するピストン33が設けられている。そして各ピストン33には、モータ20によって回転する回転子31に取り付けられた斜板32Bの外周部が係合している。斜板32Bは、回転子31に対して斜めに取り付けられており、回転子31が1回転すると、斜板32Bにより各シリンダ34内のピストン33が1往復する。
斜板32Bによってピストン33が押され、シリンダ34内の第1の熱輸送媒体を或る容器25内に押し出す時は、磁気ヒートポンプ本体40に対してこの容器25の反対側にある斜板式往復動ポンプ13Bのシリンダ34では、ピストン33が吸引動作している。逆に、斜板式往復動ポンプ13Bのシリンダ34でピストン33が或る容器25内に第1の熱輸送媒体を押し出す時は、この容器25の反対側にある斜板式往復動ポンプ13Aのシリンダ34では、ピストン33が吸引動作している。
第1の熱交換器11側では、容器25からの第1の熱輸送媒体の吐出時に、容器25内にある磁気熱量効果材料26に印加されていた磁場を除去すると磁気熱量効果材料26の温度が下がり、吐出される第1の熱輸送媒体が冷却されて第1の熱交換器11を通る。逆に、第2の熱交換器12側では、容器25から第1の熱輸送媒体が吐出される時に、容器25内にある磁気熱量効果材料26に磁場を印加すると磁気熱量効果材料26が発熱し、吐出される第1の熱輸送媒体が加熱されて第2の熱交換器12を通る。永久磁石23は、以上のような動作が行えるようにロータ22に配置されている。第1の熱交換器11では、冷却された第1の熱輸送媒体と冷水循環管路15を通る第2の熱輸送媒体とが熱交換を行い、第2の熱交換器12では、加熱された第1の熱輸送媒体と温水循環管路16を通る第3の熱輸送媒体とが熱交換を行う。第1と第2の熱交換器11,12の構造については後述する。
図2(b)は、斜板34Bの両側にピストン33が設けられた斜板式往復動ポンプ13Cを配置してポンプ数を減らした磁気ヒートポンプ本体40の構成を示すものである。磁気ヒートポンプ本体40は中央部で2つに分割されており、分割された磁気ヒートポンプ本体40の間に斜板式往復動ポンプ13Cが設けられている。斜板式往復動ポンプ13Cの構造は斜板式往復動ポンプ13A,13Bと殆ど同じであり、斜板34Bの両側にピストン33が設けられている点のみが異なる。よって、同じ構成部材には同じ符号を付してその説明を省略する。斜板式往復動ポンプ13Cでは、斜板34Bを挟んで対向するシリンダ34において、一方のシリンダ34で斜板32Bによってピストン33が押されると、対向するシリンダ34内では斜板32Bによってピストン33が吸引動作を行う。
図2(c)は、図2(b)の斜板式往復動ポンプ13Cの代わりにラジアルピストンポンプ13が配置された磁気ヒートポンプ本体40の構成を示すものである。この例のラジアルピストンポンプ13の本体は、2つに分割された磁気ヒートポンプ本体40のヨーク部24と一体的に形成されている。ラジアルピストンポンプ13には容器25の個数に合わせて6つのシリンダ34が回転軸21に対して放射状に設けられており、各シリンダ34の内部には往復動するピストン33が設けられている。一方、モータ20によって回転する回転軸21には回転軸21に対して偏心しているカム32が取り付けられており、カム32のカムプロファイル(輪郭)に各ピストン33が係合している。
ラジアルピストンポンプ13では、カム32が1回転すると、各シリンダ34内のピストン33がカム32の凸部の数に応じて往復動する。ピストン33の往復動作は磁場の印加と削除に同期させる必要があるので、永久磁石23の極数に応じてカム32の凸部の数を変え、カム32の1回転に対するピストン33の往復回数が決まる。そして、回転軸21から遠い側の各シリンダ34の側面は、連絡流路38によって容器25の端面に接続されている。カム32の回転により、ピストン33が回転軸21から遠ざかる方向に移動すると、シリンダ34の中の第1の熱輸送媒体が押し出されて容器25内に流入し、ピストン33が回転軸21に近づく方向に移動すると、容器25内の第1の熱輸送媒体が吸い出されてシリンダ34に流入する。
続いて、図4(a)〜(c)を用いて、第1と第2の熱交換器11,12の構造については後述する。なお、第1と第2の熱交換器11,12の構造は全く同じであるので、代表として、第1の熱交換器11の構造のみを説明し、対応する第2の熱交換器12は、各部位を括弧付の符号で図4(a)〜(c)に併記した。第1の熱交換器11はリング状であり、内側に図3(a)に示した容器25の端面に重なる一次流路11Pが設けられていて、一次流路11Pの中には複数のフィン11Fが設けられている。フィン11Fは一次流路11Pを流れる第1の熱輸送媒体が流れる方向に平行に設けられている。
また、第1の熱交換器11の外側には、隔壁11Bを隔てて二次流路11Sが設けられている。二次流路11Sは一次流路11Pの外側を周回する円周路であるが、1箇所に円周路を不連続にする終端壁11Eが設けられている。そして二次流路11Sの中には、円周路方向に複数の環状壁11Rが設けられていて、二次流路11Sを複数の流路に分断している。二次流路11Sの外側には、二次流路11Sを塞ぐカバー11Cが取り付けられる。このカバー11Cには前述の終端壁11Eに重なる部分の両側に、第2の熱輸送媒体を二次流路11Sに流入させる流入アダプタ11Nと、二次流路11Sを周回してきた第2の熱輸送媒体を取り出す流出アダプタ11Tが設けられている。流入アダプタ11Nと流出アダプタ11Tは、冷水循環管路15に接続される(流入アダプタ12Nと流出アダプタ12Tは、温水循環管路16に接続される)。
以上のように構成された第1の熱交換器11では、磁気ヒートポンプ本体40で生成された冷水が一次流路11Pに流入すると、冷熱がフィン11F、隔壁11B及び環状壁11Rによって二次流路11Sを流れる第2の熱輸送媒体に伝わる。この結果、第1の熱交換器11で熱交換されて冷却された第2の熱輸送媒体は、冷水循環管路15を通じて前述のクーラユニット2にウォータポンプ27によって送られ、空気調和に寄与する。また、第2の熱交換器12で熱交換されて加熱された第3の熱輸送媒体は、温水循環管路16を通じて前述のヒータユニット5にウォータポンプ28によって送られ、空気調和に寄与する。
次に、本発明の車両用の空気調和装置に搭載される磁気ヒートポンプシステム30の実施の形態を説明する。なお、往復動ポンプ13、13A,13B、磁気ヒートポンプ本体40及び熱交換器11,12の構造については、図1から図4で説明したので再度の説明を省略し、その配置位置のみを示すものとする。
図5は、本発明の磁気ヒートポンプシステム30における第1の実施例の構成を示すシステム構成図である。第1の実施例では磁気ヒートポンプ本体40が縦置きされている。そして、第1と第2の熱交換器11,12が両側に取り付けられた磁気ヒートポンプ本体40を貫通する回転軸21を駆動するモータ20と、モータ20に駆動される往復動ポンプ13Bが、第2の熱交換器12の外側に設けられている。第1の熱交換器11の外側には往復動ポンプは設けられていない。第1の熱交換器11はウォータポンプ27を備えた冷水循環管路15でクーラユニット2に接続され、第2の熱交換器12はウォータポンプ28を備えた温水循環管路16でヒータユニット5に接続されている。往復動ポンプ13Bが第2の熱交換器12の外側に設けられるのは、往復動ポンプ13Bの発熱による伝熱ロスを防止するためである。ウォータポンプ27、28は、例えば、自動車のエンジン冷却水の循環に使用されているものを使用することができ、その駆動源としては電気によるモータ駆動、自動車のエンジンによるベルト駆動が考えられる。しかし、ウォータポンプ27、28の種類及び駆動源は特に限定されるものではない。
第1の実施例では、第1の熱交換器11の外側に、第1の熱交換器11の一次流路に連通する配管41Tを設け、この配管41Tの自由端部に蓄圧手段として第1の蓄圧部41を設けている。一次流路は磁気ヒートポンプ本体40内にある容器の数に対応して6つあるので、配管41Tは6本ある。第1の蓄圧部41は、配管41Tの自由端部に設けられたエアバネ部41Aと、配管41Tの自由端部に取り付けられたエア流量調整弁47を備えている。エア流量調整弁47の開閉は制御装置50によって行われる。また、エア流量調整弁47は、エア供給管45を通じて圧縮エアタンク44に接続されており、エア流量調整弁47が開くと、圧縮エアタンク44からエアバネ部41Aに圧縮エアが供給されるようになっている。従って、エアバネ部41A内のエア圧はエア流量調整弁47を調整することによって変更することができる。
第1の実施例では更に、第2の熱交換器12と往復動ポンプ13Bの間にある連絡流路38を分岐して配管42Tを接続し、この配管42Tの自由端部に第2の蓄圧部42を設けている。連絡流路38は往復動ポンプ13Bにあるシリンダの数に対応しているので、配管42Tは6本ある。第2の蓄圧部42は、配管42Tの自由端部に設けられたエアバネ部42Aと、配管42Tの自由端部に取り付けられたエア流量調整弁47を備えている。エア流量調整弁47がエア供給管45を通じて圧縮エアタンク44に接続されている点は第1の蓄圧部41と同じである。従って、エアバネ部42A内のエア圧はエア流量調整弁47を調整することによって変更することができる。
ここで、図6を用いて図5に示した第1の実施例における第1の熱交換器11側に設けられた、第1の蓄圧部41の構造とエア流量調整弁47の制御の一例を説明する。図6に示すように、磁気ヒートポンプ本体40の端部には第1の熱交換器11が取り付けられている。そして、第1の熱交換器11の自由端側には、内部にある一次流路に連通する6本の配管41Tが接続されている。配管41Tは、一次流路の断面形状と同じ扇紙型の形状の管路であり、配管41Tの自由端側にはエアが充填されたエアバネ部41A(その1つを破線で示す)が設けられている。また、配管41Tの端部にはエア供給管45が接続しており、エアバネ部41Aはエア流量調整弁47が設けられたエア供給管45を通じて圧縮エアタンク44に接続している。
更に、配管41Tの端部には、エアバネ部41Aのエア圧を検出する圧力センサ46が設けられており、圧力センサ46の出力は制御装置50に入力される。制御装置50は、圧力センサ46からの圧力検出信号に応じて各エア流量調整弁47を制御し、エアバネ部41Aのエア圧を適切な値にする。以上は第1の蓄圧部41の構造であるが、第2の蓄圧部42は、各配管42Tが磁気ヒートポンプ本体40の周囲に間隔を空けて配置されているだけで構造は第1の蓄圧部41と同じである。なお、エアバネ部41A,42Aが最大に膨張した時の合計のエアの体積は、往復動ポンプ13Bの1つのシリンダの排出容積以上である。
ここで、以上のように構成された第1の蓄圧部41と第2の蓄圧部42の動作について図5に戻って説明する。前述のように、磁気ヒートポンプシステム30では、往復動ポンプ13Bの動作により、磁気ヒートポンプ本体40の内部にある容器の中を第1の熱輸送媒体が往復動している。往復動ポンプ13Bの或るシリンダから第1の熱輸送媒体が加圧されて押し出されると、第1の実施例の磁気ヒートポンプシステム30では、第1の熱輸送媒体は連絡流路38を通り、磁気ヒートポンプ本体40の内部の或る容器と配管42Tに入る。或る容器に入った第1の熱輸送媒体は、磁気ヒートポンプ本体40の内部にある永久磁石の回転により、或る容器から第1の熱交換器11側に吐出される時に、この容器に印加されていた磁場が除去されて冷却される。
そして、第1の熱交換器11で熱交換を行った第1の熱輸送媒体は、第1の熱交換器11から配管41Tに入る。配管41Tと配管42Tに入った第1の熱輸送媒体は、第1と第2の蓄圧部41,42のエアバネ部41A,42A内のエアを圧縮する。エアバネ部41A,42Aでは、第1の熱輸送媒体に押された内部のエアの容積が縮まり、エア圧が高くなる。エアバネ部41A,42Aは両者のエア量を異ならせることによって往復動ポンプ13Bから排出された水の行き場所が変る。容器25内を流れる第1の熱輸送媒体に大きな振幅を与える場合にはエアバネ部42Aのエア量を少なくすることによって、往復動ポンプ13Bから排出された水の大部分が容器25に流れる。一方、容器25内を流れる第1の熱輸送媒体に小さな振幅を与える場合にはエアバネ部42Aのエア量を大きくすることによって、往復動ポンプ13Bから排出された水の大部分が第2の蓄圧部42に流れる。
一方、往復動ポンプ13Bの或るシリンダにおいて第1の熱輸送媒体の吸引動作が行われると、磁気ヒートポンプ本体40の内部の或る容器内の第1の熱輸送媒体は連絡流路38を通り、往復動ポンプ13Bの或るシリンダに戻る。この時、第1と第2の蓄圧部41,42のエアバネ部41A,42A内のエアが膨張し、エアバネ部41Aは第1の熱輸送媒体を第1の熱交換器11側に押し戻し、エアバネ部42Aは第1の熱輸送媒体を往復動ポンプ13B側に押し戻す。従って、或る容器における往復動ポンプ13B側に吸引される第1の熱輸送媒体の移動が、エアバネ部41A,42A内のエアの膨張による第1の熱輸送媒体の押し戻し力に助けられる。
或る容器から往復動ポンプ13B側に移動する第1の熱輸送媒体は、磁気ヒートポンプ本体40の内部にある永久磁石の回転により、この容器に磁場が印加されて加熱される。そして、第2の熱交換器12で熱交換を行った第1の熱輸送媒体は、往復動ポンプ13Bの或るシリンダに入る。配管41Tと配管42Tにある第1と第2の蓄圧部41,42では、往復動ポンプ13Bの或るシリンダでピストンが最大限に第1の熱輸送媒体を吸引した時に、エアバネ部41A,42A内のエアの容積が最大になる。
このように、本発明の第1の実施例の磁気ヒートポンプシステム30では、第1と第2の蓄圧部41,42のエアバネ部41A,42Aの作用により、往復動ポンプ13Bの吸引動作が補助される。そして、第1の熱交換器11の外側にエアバネ部41Aを設けたことにより、第1の熱輸送媒体の流路構成を最小限に抑えることができる。また、第1の熱輸送媒体の流路が簡素化されたことにより、第1の熱輸送媒体の温熱、冷熱の拡散防止と駆動損失の低減が図れ、磁気ヒートポンプシステムの小型化も実現でき、保守性の向上を図ることができる。更に、磁気ヒートポンプ本体40が縦置きされているので、第1の熱輸送媒体の流路が鉛直になり、磁気ヒートポンプ本体40、特に容器内や熱交換器11,12内に溜まったエアが浮力によりエアバネ部まで昇ってくるのでエアを抜き易い。エアを抜く理由は、エアが容器内や熱交換器11,12内に存在すると、熱輸送媒体と材料や熱交換器との熱交換性能が悪化するためである。
図7は、本発明の磁気ヒートポンプシステム30における第2の実施例の構成を示すものである。第2の実施例では磁気ヒートポンプ本体40が横置きされている。第2の実施例でも磁気ヒートポンプ本体40の両側に第1と第2の熱交換器11,12があり、磁気ヒートポンプ本体40を貫通する回転軸21を駆動するモータ20と、モータ20に駆動される往復動ポンプ13Bが、第2の熱交換器12の外側に設けられている。第1の熱交換器11がウォータポンプ27を備えた冷水循環管路15でクーラユニット(図にはC.U.と記載)2に接続され、第2の熱交換器12がウォータポンプ28を備えた温水循環管路16でヒータユニット(図にはH.U.と記載)5に接続されている点は第1の実施例と同じである。
第2の実施例では、第1の熱交換器11の外側に第1の蓄圧部41が設けられているが、往復動ポンプ13Bは第2の熱交換器12と一体的に設けられており、第2の蓄圧部42は設けられていない。第1の蓄圧部41が第1の熱交換器11の往復動ポンプ13Bにあるシリンダの数に対応した一次流路に連通する配管41Tを備え、この配管41Tの自由端部にエアバネ部41Aとエア流量調整弁47が設けられている点は第1の実施例と同様である。なお、第2の実施例では、エア流量調整弁47を開閉制御する制御装置50及び圧縮エアタンク44の図示は省略してある。
第2の実施例における第1と第2の熱交換器11,12及び第1の蓄圧部41の動作は第1の実施例と同じであるので、これ以上の説明を省略する。このように、本発明の第2の実施例の磁気ヒートポンプシステム30では、第1の蓄圧部41のエアバネ部41Aの作用により、往復動ポンプ13Bの吸引動作が補助される。そして、第2の熱交換器12の外側にエアバネ部41Aを設けたことにより、第1の熱輸送媒体の流路構成を最小限に抑えることができ、第1の熱輸送媒体の温熱、冷熱の拡散防止と駆動損失の低減が図れる。また、磁気ヒートポンプシステムの小型化及び保守性の向上を図ることができる。そして、磁気ヒートポンプ本体40が横置きされているので、磁気ヒートポンプシステム30の高さを低くすることができる。
図8(a)、(b)は、本発明の磁気ヒートポンプシステム30における第3の実施例の構成を示すものである。第3の実施例では磁気ヒートポンプ本体40が横置きされており、磁気ヒートポンプ本体40の両側に第1と第2の熱交換器11,12があり、磁気ヒートポンプ本体40を貫通する回転軸21を駆動するモータ20が第2の熱交換器12の外側に設けられている。一方、第3の実施例では、磁気ヒートポンプ本体40が二分されており、二分された磁気ヒートポンプ本体40の中央部に、図2(c)で説明した往復動ポンプ(ラジアルピストンポンプ)13が設けられている。第1の熱交換器11がウォータポンプ27を備えた冷水循環管路15でクーラユニット2に接続され、第2の熱交換器12がウォータポンプ28を備えた温水循環管路16でヒータユニット5に接続されている点は第1の実施例と同じである。
第3の実施例では、第1の熱交換器11の外側に第1の蓄圧部41が設けられており、第2の熱交換器12の外側に第2の蓄圧部42が設けられている。第1と第2の蓄圧部41、42の構造は第1の実施例と同じである。また、第3の実施例でも、エア流量調整弁47を開閉制御する制御装置50及び圧縮エアタンク44の図示は省略してある。往復動ポンプ13は磁気ヒートポンプ本体40と一体的に設けられており、その構造が図8(b)に示される。
ラジアルピストンポンプ13のケースは、磁気ヒートポンプ本体40のヨーク部24と一体的に形成されている。よってケースにも同じ符号24を付して説明する。ラジアルピストンポンプ13には、磁気ヒートポンプ本体40にある容器25の個数に合わせて6つのシリンダ34が回転軸21に対して放射状に設けられており、各シリンダ34の内部には往復動するピストン33が設けられている。一方、モータ20によって回転する回転軸21には回転軸21に対して偏心しているカム32が取り付けられており、カム32のカムプロファイル(輪郭)に各ピストン33が係合している。図示の形状のカム32では回転軸21が1回転すると、各シリンダ34内のピストン33が1往復するが、カム32の突出部の反対側にもう1つ突出部を設ければ、回転軸21が1回転すると、各シリンダ34内のピストン33が2往復する。回転軸21に対してシリンダ34が対向して設けられている場合は、ラジアルピストンポンプ13のシリンダ数は偶数である。
回転軸21から遠い側の各シリンダ34の側面は、シリンダブロック36に設けられた連絡流路38によって磁気ヒートポンプ本体40の各容器25の端面に接続されている。そして、連絡流路38が接続する各シリンダ34のピストン33の上死点(ピストン33が回転軸21から最も遠くまで移動した点)とシリンダ34の端部34Eとの間は、水の貯留部35となっている。また、シリンダブロック36には、ウォータジャケット37が設けられている。
磁気ヒートポンプ本体40の中央部にラジアルピストンポンプ13が設けられている場合は、或るシリンダ34内のピストン33が第1の熱輸送媒体を水の貯留部35から押し出すと、第1の熱輸送媒体は連絡流路38を通って両側の容器に入る。よって、第1の熱交換器11側の磁気ヒートポンプ本体40では、第1の熱輸送媒体が容器に流入する時に容器に印加されていた磁場が除去されて第1の熱輸送媒体が冷却されるようにする。逆に、第2の熱交換器12側の磁気ヒートポンプ本体40では、第1の熱輸送媒体が容器に流入する時に容器に磁場が印加されるようにして加熱を行う。そして、第1の熱交換器11で熱交換を行った第1の熱輸送媒体は配管41Tに入って第1の蓄圧部41のエアバネ部41A内のエアを圧縮する。また、第2の熱交換器12で熱交換を行った第1の熱輸送媒体は配管42Tに入って第2の蓄圧部42のエアバネ部42A内のエアを圧縮する。この結果、エアバネ部41A,42Aでは、内部のエアの容積が縮まり、エア圧が高くなる。
一方、前述の或るシリンダ34の回転軸21に対して反対側に位置するシリンダ34では、シリンダ34内のピストン33が第1の熱輸送媒体を水の貯留部35内に吸引する動作が行われる。この時、ラジアルピストンポンプ13のピストン33が吸引動作を行うシリンダの両側にある容器では、容器内の第1の熱輸送媒体がシリンダ34側に移動する。そして、この時、第1と第2の蓄圧部41,42のエアバネ部41A,42A内のエアが膨張し、エアバネ部41Aは第1の熱輸送媒体を第1の熱交換器11側に押し戻し、エアバネ部42Aは第1の熱輸送媒体を第2の熱交換器12側に押し戻す。従って、ピストン33が吸引動作を行うシリンダの両側にある容器では、エアバネ部41A,42A内のエアの膨張によって押された第1の熱輸送媒体が流入するので、ラジアルピストンポンプ13のピストン33の吸引動作が助けられる。
このように、本発明の第3の実施例の磁気ヒートポンプシステム30では、第1と第2の蓄圧部41,42のエアバネ部41A,42Aの作用により、ラジアルピストンポンプ13の吸引動作が補助される。そして、第1と第2の熱交換器11、12の外側にエアバネ部41A、42Aを設けたことにより、第1の熱輸送媒体の流路構成を最小限に抑えることができ、第1の熱輸送媒体の温熱、冷熱の拡散防止と駆動損失の低減が図れる。また、磁気ヒートポンプシステムの小型化も実現でき、保守性の向上を図ることができる。更に、磁気ヒートポンプ本体40が横置きされているので、磁気ヒートポンプシステム30の高さを低くすることができる。
以上説明した第1から第3の実施例では、第1と第2の蓄圧部41,42において第1の熱輸送媒体から受ける圧力をエアバネ部41A,42Aを用いて蓄積していた。一方、図9(a)から(d)は、第1と第2の蓄圧部41,42において第1の熱輸送媒体から受ける圧力を蓄積する別の構造を示すものである。第1と第2の蓄圧部41,42の構造は同じであるので、ここでは代表して第1の蓄圧部41の別の実施例の構造について説明する。
図9(a)は第1の蓄圧部41の第2の実施例の構造及び動作を示すものである。第1の蓄圧部41の第2の実施例では、配管41Tの端部に柔軟な部材、例えばゴム、で作られたダイアフラム51が取り付けられている。ダイアフラム51と第1の熱輸送媒体との間には空気は入っていない。往復動ポンプから第1の熱輸送媒体が吐出され、配管41T内の第1の熱輸送媒体の液圧が高まると、ダイアフラム51は配管41Tの端部側に変形して第1の熱輸送媒体の液圧を蓄える。そして、往復動ポンプが第1の熱輸送媒体を吸引する時には、配管41T内の第1の熱輸送媒体の液圧が低下するので、ダイアフラム51が蓄えた第1の熱輸送媒体を配管41Tを通じて容器内に押し戻す。
図9(b)は第1の蓄圧部41の第3の実施例の構造及び動作を示すものである。第1の蓄圧部41の第3の実施例では、配管41Tの端部に蓋部材52があり、蓋部材52の内側にバネ53を介して配管41T内を移動できるピストン54が設けられている。ピストン54と第1の熱輸送媒体との間には空気は入っていない。往復動ポンプから第1の熱輸送媒体が吐出され、配管41T内の第1の熱輸送媒体の液圧が高まると、ピストン54がバネ53を圧縮しながら配管41Tの端部側に移動して第1の熱輸送媒体の液圧を蓄える。そして、往復動ポンプが第1の熱輸送媒体を吸引する時には、配管41T内の第1の熱輸送媒体の液圧が低下するので、バネ53が伸張し、ピストン54を移動させて蓄えた第1の熱輸送媒体を配管41Tを通じて容器内に押し戻す。
図9(c)は第1の蓄圧部41の第4の実施例の構造及び動作を示すものである。第1の蓄圧部41の第4の実施例では、配管41Tの端部が、柔軟で変形し易い部材、例えばゴムやスポンジ、で作られた弾性体55で封止されている。弾性体55と第1の熱輸送媒体との間には空気は入っていない。往復動ポンプから第1の熱輸送媒体が吐出され、配管41T内の第1の熱輸送媒体の液圧が高まると、弾性体55は配管41Tの端部側に縮み変形して第1の熱輸送媒体の液圧を蓄える。そして、往復動ポンプが第1の熱輸送媒体を吸引する時には、配管41T内の第1の熱輸送媒体の液圧が低下するので、弾性体55が元の形状に戻り、蓄えた第1の熱輸送媒体を配管41Tを通じて容器内に押し戻す。
図9(d)は第1の蓄圧部41の第5の実施例の構造及び動作を示すものである。第1の蓄圧部41の第5の実施例では、配管41Tの端部に止め板58があり、止め板58の内側に収縮膨張バッグ56が設けられている。収縮膨張バッグ56は柔軟な材料、例えばゴム、でできた袋であり、止め板58の上には収縮膨張バッグ56の中のエア圧を調整可能なエア流量調整弁(給気弁)57が設けられている。収縮膨張バッグ56と第1の熱輸送媒体との間には空気は入っていない。往復動ポンプから第1の熱輸送媒体が吐出され、配管41T内の第1の熱輸送媒体の液圧が高まると、収縮膨張バッグ56が収縮して容積が小さくなり、第1の熱輸送媒体の液圧を蓄える。そして、往復動ポンプが第1の熱輸送媒体を吸引する時には、配管41T内の第1の熱輸送媒体の液圧が低下するので、収縮膨張バッグ56が膨張して蓄えた第1の熱輸送媒体を配管41Tを通じて容器内に押し戻す。
以上いくつかの第1と第2の蓄圧部41、42の実施例を説明したが、第1と第2の蓄圧部41、42の構造はこれらの実施例に限定されるものではなく、一時的に液圧を蓄えることができるものであれば良い。
図10(a)は本発明の磁気ヒートポンプシステム30における第4の実施例の構成を示すものであり、図10(b)は図10(a)のC−C線における断面を示している。第4の実施例では磁気ヒートポンプ本体40が横置きされている。第4の実施例では磁気ヒートポンプ本体40の両側に第1と第2の熱交換器11,12が設けられていると共に、第1と第2の熱交換器11,12の外側にそれぞれ往復動ポンプ13A、13Bが設けられている。往復動ポンプ13A、13Bの構造は前述の通りである。磁気ヒートポンプ本体40を貫通する回転軸21を駆動するモータ20は、第4の実施例では往復動ポンプ13Aの外側に設けられている。第1の熱交換器11がウォータポンプ27を備えた冷水循環管路15でクーラユニット2に接続され、第2の熱交換器12がウォータポンプ28を備えた温水循環管路16でヒータユニット5に接続されている点は第1の実施例と同じである。
第1から第3の実施例では、第1の蓄圧部41又は第2の蓄圧部42は、第1の熱交換器11又は第2の熱交換器12の外側に設けられていた。一方、第4の実施例では、第3の蓄圧部43が磁気ヒートポンプ本体40の内部に設けられており、第1と第2の蓄圧部41,42は設けられていない。即ち、第4の実施例では、磁気ヒートポンプ本体40がヨーク部24は連続させたまま、内部で左右に2分割されており、第3の蓄圧部43が2分割された磁気ヒートポンプ本体40の間のヨーク部24の内部に存在するスペースに設けられている。
第3の蓄圧部43のケース61は、磁気ヒートポンプ本体40のヨーク部24の内周面に沿って形成されている。ケース61内は、仕切壁62によって、磁気ヒートポンプ本体40にある容器25の個数に合わせて6つに分割され、6つの蓄圧室63が回転軸21に対して放射状に設けられている。仕切壁62の回転軸21側は内側壁65で接続されており、内側壁65の中を回転軸21が貫通している。各蓄圧室63の両側の仕切壁62と内側壁65に囲まれる部分には、伸縮可能な弾性体64が取り付けられている。また、各蓄圧室63の容器25に重なる部分には連絡流路38があり、第1の熱輸送媒体はこの連絡流路38を通じて容器25と蓄圧室63内を行き来する。
第4の実施例の弾性体64は、ゴム材でできた中空体であり、蓄圧室63内に第1の熱輸送媒体が流入して蓄圧室63内の液圧が高まると、破線で示すように弾性体64が変形し、液圧が低下すると元の状態に戻る力で第1の熱輸送媒体を蓄圧室63から押し出す。弾性体64は図9(c)に示したような中実の弾性体でも良い。
磁気ヒートポンプ本体40の両側に往復動ポンプ13A,13B、中央部に第3の蓄圧部43が設けられている場合は、往復動ポンプ13A,13Bの吐出動作によって第3の蓄圧部43の両側に位置する或る容器25内に同時に第1の熱輸送媒体が流入する。そして、容器25を通過した第1の熱輸送媒体は、第3の蓄圧部43の蓄圧室63の両側にある連絡流路38から蓄圧室63内に流入する。第1の熱輸送媒体が蓄圧室63内に流入して蓄圧室63内の液圧が高まると、弾性体64が縮む方向に変形して液圧を蓄える。
そして、往復動ポンプ13A,13Bの或るシリンダで吸引動作が行われる場合は、吸引動作を行うシリンダに接続する容器25内の第1の熱輸送媒体が、第1と第2の熱交換器11,12に向かってそれぞれ移動する。そして、この時、第3の蓄圧部43の弾性体64が伸張し、弾性体64が第1の熱輸送媒体を蓄圧室63から連絡流路38を通じて両側の容器25内に押し戻す。従って、吸引動作を行う往復動ポンプ13A,13Bの或るシリンダに挟まれた容器25では、弾性体64の伸張動作によって押された第1の熱輸送媒体が加圧状態で流入するので、吸引動作を行う往復動ポンプ13A,13Bの吸引動作が助けられる。
第1の熱輸送媒体が蓄圧室63から容器25に入り、第1の熱交換器11側に流れる容器25では印加されている磁場を除去し、磁気熱量効果材料の温度を下げて容器25内を流れる第1の熱輸送媒体を冷却する。逆に、第1の熱輸送媒体が蓄圧室63から容器25に入り、第2の熱交換器12側に流れる容器25では磁場を印加し、磁気熱量効果材料を発熱させて容器25内を流れる第1の熱輸送媒体を加熱する。
このように、本発明の第4の実施例の磁気ヒートポンプシステム30では、第3の蓄圧部43の弾性体64の作用により、往復動ポンプ13A,13Bの吸引動作が補助される。そして、磁気ヒートポンプ本体40の内部に第3の蓄圧部43を設けたことにより、第1の熱輸送媒体の流路構成を最小限に抑えることができ、第1の熱輸送媒体の温熱、冷熱の拡散防止と駆動損失の低減が図れる。また、磁気ヒートポンプシステムの小型化も実現でき、保守性の向上を図ることができる。更に、磁気ヒートポンプ本体40が横置きされているので、磁気ヒートポンプシステム30の高さを低くすることができる。
図11は本発明の磁気ヒートポンプシステム30おける第5の実施例の構成を示すものである。第5の実施例では磁気ヒートポンプ本体40が縦置きされている。第5の実施例では、第1の熱交換器11側の第1の蓄圧部41の構成は、図5で説明した第1の実施例と全く同じである。よって、同じ構成部材には同じ符号を付してその説明を省略する。第1の蓄圧部41のエア流量調整弁47が制御装置50によって制御され、圧縮エアタンク44から圧縮エアがエア流量調整弁47に供給される構造も同じである。第1の熱交換器11がウォータポンプ27を備えた冷水循環管路15でクーラユニット2に接続され、第2の熱交換器12がウォータポンプ28を備えた温水循環管路16でヒータユニット5に接続されている点も第1の実施例と同じである
第5の実施例の構成が第1から第4の実施例と大きく異なる点は、第1の熱輸送媒体の移動に、往復動ポンプ13,13A,13B,13Cが設けられておらず、代わりに一方向流ポンプ71と流路切換機構70が設けられている点である。一方向流ポンプ71は第1の熱輸送媒体を一方向のみに流すものであり、往復動ポンプ13,13A,13B,13Cのように、第1の熱輸送媒体を往復動作させない。このため、一方向流ポンプ71は磁気ヒートポンプ本体40を貫通する回転軸21の回転に影響されることがなく、回転軸21には接続されておらず、回転軸21を回転させるモータ20は第2の熱交換器12に隣接して設けられている。
一方向流ポンプ71は、入力された第1の熱輸送媒体を吐出するだけの機能を備えるものであり、入力側及び出力側がそれぞれ1本の一方向流管路72で流路切換機構70に接続されている。流路切換機構70は、詳しい機構の説明は省略するが、一方向流管路72に第1の熱輸送媒体を流出する吐出口73と、一方向流管路72から流入する第1の熱輸送媒体の受入口74、及び第2の熱交換器12の各一次流路12Pに接続する6本の枝管75(連絡通路38)を備える。
一方向流ポンプ71が1つ、材料容器が6つの場合、流路切換機構70は一方向流ポンプ71の吐出口と吸入口のそれぞれに3つの材料容器がつながるように流路切換機構70内のバルブを制御して流路76を切り換える。一方、一方向流ポンプが3つ、材料容器が6つの場合、一方向流ポンプ71はそれぞれの一方向流ポンプ71の吐出口と吸入口のそれぞれに1つの材料容器がつながるようにバルブを制御することになる。
本発明の第5の実施例の磁気ヒートポンプシステム30においては、第1の蓄圧部41のエアバネ部41Aの作用により、一方向流ポンプ71の吸引動作が補助される。そして、第1の熱交換器11の外側にエアバネ部41Aを設けたことにより、第1の熱輸送媒体の流路構成を最小限に抑えることができる。また、磁気ヒートポンプ本体40が縦置きされているので、磁気ヒートポンプ本体40、特に容器内や熱交換器11,12内に溜まったエアが浮力によりエアバネ部41Aまで昇ってくるのでエアを抜き易い。更に、往復動ポンプを使用せずに、一方向流ポンプと流路切換機構を使用しているので、ポンプ構成を簡素化でき、第1の熱輸送媒体の温熱、冷熱の拡散防止と駆動損失の低減が図れ、磁気ヒートポンプシステムの小型化並びに保守性の向上を図ることができる。
以上説明した本発明の磁気ヒートポンプシステムは、自動車の空気調和装置以外にも、冷水と温水をそれぞれ循環させる磁気ヒートポンプシステムであれば有効に適用することができる。
11 第1の熱交換器
12 第2の熱交換器
13,13A,13B,13C 往復動ポンプ
25 材料容器
30 ヒートポンプシステム
40 磁気ヒートポンプ本体
41,42,43 蓄圧部
47 エア流量調整弁
70 流路切換機構
72 一方向流ポンプ

Claims (15)

  1. 磁気熱量効果を有する磁気熱量効果材料(26)が内部に配置されると共に、その内部を第1の熱輸送媒体が流通するように形成された材料容器(25)と、前記磁気熱量効果材料(26)へ印加する磁場の大きさを変更する磁場変更手段(22、23)とを含む磁気ヒートポンプ本体(40)と
    前記材料容器(25)の中で、前記第1の熱輸送媒体を往復移動させる熱輸送媒体移動手段(13,13A,13B,13C,71)と、
    前記材料容器(25)の一端に設けられ、冷却された前記第1の熱輸送媒体と第2の熱輸送媒体との熱交換を行う第1の熱交換器(11)と、
    前記材料容器(25)の他端に設けられ、加熱された前記第1の熱輸送媒体と第3の熱輸送媒体との熱交換を行う第2の熱交換器(12)と、
    前記第1の熱輸送媒体の前記材料容器(25)外の流路(38)に接続し、前記熱輸送媒体移動手段が前記第1の熱輸送媒体を前記材料容器(25)内に圧送する時に、前記第1の熱輸送媒体を蓄圧状態で蓄え、前記熱輸送媒体移動手段(13,13A,13B,13C,71)が前記第1の熱輸送媒体を前記材料容器(25)内から吸引する時に、蓄えた前記第1の熱輸送媒体を前記熱輸送媒体移動手段(13,71)側に圧送する蓄圧手段(41,42、43)を備えることを特徴とする磁気ヒートポンプシステム。
  2. 前記熱輸送媒体移動手段(13B,71)が前記第1と第2の熱交換器(11,12)の何れか一方の外側に設けられており、前記蓄圧手段(41)が前記第1と第2の熱交換器(11,12)の何れか他方の外側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の磁気ヒートポンプシステム。
  3. 前記熱輸送媒体移動手段(13B,71)が前記第2の熱交換器(12)の外側に設けられており、前記蓄圧手段(41)が前記第1の熱交換器(11)の外側に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の磁気ヒートポンプシステム。
  4. 前記熱輸送媒体移動手段(13B,71)と前記材料容器(25)との間にも前記蓄圧手段(42)が接続していることを特徴とする請求項2記載の磁気ヒートポンプシステム。
  5. 前記熱輸送媒体移動手段(13,71)が前記磁気ヒートポンプ本体(40)の中央部に設けられており、前記蓄圧手段(41,42)が前記第1と第2の熱交換器(11,12)の両方の外側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の磁気ヒートポンプシステム。
  6. 前記往復動ポンプ(13A,13B)が前記第1と第2の熱交換器(11,12)の両方の外側に設けられており、前記磁気ヒートポンプ本体(40)が中央部で左右に分割され、前記蓄圧手段(43)が分割された前記磁気ヒートポンプ本体(40)の間の部分に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の磁気ヒートポンプシステム。
  7. 前記容器(25)が前記磁気ヒートポンプ本体(40)の筺体内に放射状に配置されており、
    前記磁場変更手段(22,23)は、回転軸(21)により回転するロータ(22)に設けられた永久磁石(23)を備え、前記容器(25)の内側から回転磁界を印加し、
    前記熱輸送媒体移動手段(13,13A,13B,13C,71)は前記回転磁界に合わせて、前記容器(25)内に前記第1の熱輸送媒体を圧送する、或いは前記容器(25)内から前記第1の熱輸送媒体を吸引することを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の磁気ヒートポンプシステム。
  8. 前記第1の熱交換器(11)は、ポンプ(27)を備えた第1の循環流路(15)でクーラユニット(2)に接続されており、前記第1の熱交換器(11)において冷却された前記第2の熱輸送媒体は前記クーラユニット(2)で熱交換を行った後に前記第1の熱交換器(11)に戻り、
    前記第2の熱交換器(12)は、ポンプ(28)を備えた第2の循環流路(16)でヒータユニット(5)に接続されており、前記第2の熱交換器(12)において加熱された前記第3の熱輸送媒体は前記ヒータユニット(5)で熱交換を行った後に前記第2の熱交換器(12)に戻ることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の磁気ヒートポンプシステム。
  9. 前記蓄圧手段(41,42)が、前記第1の熱輸送媒体の流路から分岐された配管(41T,42T)と、前記配管(41T,42T)の端部に封入されたエアとから構成されたエアバネ(41A,42A)であることを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の磁気ヒートポンプシステム。
  10. 前記第1の熱輸送媒体が静止している状態における前記エアバネ(41A,42A)のエア圧が調整可能であることを特徴とする請求項9に記載の磁気ヒートポンプシステム。
  11. 前記蓄圧手段(41,42)が、前記第1の熱輸送媒体の流路から分岐された配管(41T,42T)と、前記配管(41T,42T)の端部に取り付けられた弾性体で形成されたダイアフラム(51)とを備えることを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の磁気ヒートポンプシステム。
  12. 前記蓄圧手段(41,42)が、前記第1の熱輸送媒体の流路から分岐された配管(41T,42T)と、前記配管(41T,42T)の端部において前記第1の熱輸送媒体の圧力に応じて移動するピストン(54)と、前記ピストン(54)を前記第1の熱輸送媒体側に付勢する付勢機構(52,53)とを備えることを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の磁気ヒートポンプシステム。
  13. 前記蓄圧手段(41,42)が、前記第1の熱輸送媒体の流路から分岐された配管(41T,42T)と、前記配管(41T,42T)の端部に取り付けられた弾性体(55)とを備え、前記弾性体(55)は前記第1の熱輸送媒体の圧力に応じて収縮することを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の磁気ヒートポンプシステム。
  14. 前記蓄圧手段(41,42)が、前記第1の熱輸送媒体の流路から分岐された配管(41T,42T)と、前記配管(41T,42T)の端部に取り付けられた収縮膨張バッグ(56)と、前記収縮膨張バッグ(56)内の気体圧を変更できる給気弁とから構成され、前記給気弁を通じて外部から前記収縮膨張バッグ(56)内にエアを供給することにより、前記収縮膨張バッグ(56)内の気体圧が変更可能であることを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の磁気ヒートポンプシステム。
  15. 前記蓄圧手段(43)が、分割された前記磁気ヒートポンプ本体(40)に配置されて対向する前記容器(25)にそれぞれ接続する前記第1の熱輸送媒体の蓄圧室(63)を備え、前記蓄圧室(63)内には前記第1の熱輸送媒体の液圧によって収縮して前記蓄圧室(63)の容積を変更する弾性体(64)が設けられていることを特徴とする請求項6に記載の磁気ヒートポンプシステム。
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