JP2002303463A - スターリング冷凍機 - Google Patents

スターリング冷凍機

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JP2002303463A
JP2002303463A JP2001100126A JP2001100126A JP2002303463A JP 2002303463 A JP2002303463 A JP 2002303463A JP 2001100126 A JP2001100126 A JP 2001100126A JP 2001100126 A JP2001100126 A JP 2001100126A JP 2002303463 A JP2002303463 A JP 2002303463A
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compression
expansion
crank chamber
pressure
cylinder
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JP2001100126A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Sekiya
弘志 関谷
Takahiro Nakamura
隆広 中村
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スターリング冷凍機の運転時あるいは
作動ガスの充填時に、クランク室とバッファ空間の間の
圧力差の発生を防止し、オイルシール用ベローズの劣
化、損傷を防止する。 【解決手段】 クランク室26と、圧縮シリンダ45
及び膨張シリンダ46の間に、夫々オイルシール用ベロ
ーズ53、58を設けるとともに、圧縮ピストン48及
び膨張ピストン55の背面側の空間(バッファ空間)6
9、70と、ハウジング23内の空間との間に、バッフ
ァタンク59を設けて、ハウジング内の圧力上昇及び空
間69、70の圧力変動を吸収するとともに、スターリ
ング冷凍機の長期間の運転や、作動ガスの充填、排出の
際に生じたクランク室26とバッファ空間69、70の
圧力差を解消する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品流通、環境試
験、医療、バイオ産業、半導体製造等の産業用、あるい
は家庭用機器等のあるゆる産業分野の冷凍、冷却に使用
できるスターリング冷凍機等のスターリング冷凍機に関
し、特にスターリング冷凍機の作動ガスの圧力を調整す
る装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、地球環境問題におけるフロン代替
の冷凍装置として、又従来の冷却装置より使用温度が広
範囲で、従って、冷凍庫、冷蔵庫、投げ込み式クーラー
等の業務用又は家庭用の冷熱利用機器をはじめとして、
低温液循環器、低温恒温器、恒温槽、ヒートショック試
験装置、凍結乾燥機、温度特性試験装置、血液・細胞保
存装置、コールドクーラ、その他各種の冷熱装置等のあ
らゆる産業分野の冷熱利用機器に適用可能な、コンパク
トで、しかも成績係数が高く、エネルギー効率が良好と
なる冷凍機として、スターリング冷凍機が脚光を浴びて
いる。
【0003】図1は、スターリング冷凍機1の全体概略
図を示すものであり、ハウジング2内において、モータ
3により動作するクランクシャフト4のクランク部5、
6に夫々クロスガイドヘッド7、8を介して圧縮ピスト
ンロッド9と膨張ピストンロッド10が連結されてい
る。これらの圧縮ピストンロッド9と膨張ピストンロッ
ド10を介して、圧縮ピストン11と膨張ピストン12
が位相差をもって夫々圧縮シリンダ13と膨張シリンダ
14内を往復動し、これによって作動ガスの圧縮と膨張
を行い、圧縮シリンダ13の高温室(圧縮室)15と膨
張シリンダ14の低温室(膨張室)16との間に再生器
17を介して配設された放熱用熱交換器(高温側熱交換
器)18と冷却用熱交換器(低温側熱交換器)19とに
より、夫々放熱用冷媒及び冷熱冷媒と、作動ガスとの熱
交換が行われる。
【0004】ところで、ピストンロッド9、10に沿っ
てクランク室から油やオイルミストが上昇する、いわゆ
る油上がりという問題がある。この油上がりは、油やオ
イルミストが圧縮シリンダや膨張シリンダに入るとその
内面に付着し、又熱により炭化してスターリング冷凍機
の性能及び耐久性を著しく低減させる。この油上がりの
問題を解決するために、従来、圧縮ピストンロッド9と
膨張ピストンロッド10は、オイルシール20、21に
よりシールされている。
【0005】このオイルシールについては、構造及び材
料面でいろいろな開発が行われているが、必ずしもシー
ル性能、耐久性において十分とはいえず、又ロールソッ
クスタイプのシールシステムも提案されているが、耐久
性において十分とはいえない現況である。
【0006】又、スターリング冷凍機が運転していると
ハウジング2のクランク室2’は、温度が上昇してその
内部圧力は上昇する。このクランク室の圧力上昇は、上
記オイルシールに機械的に負担をかけ劣化の原因とな
り、その圧力により上記油上がりを助長し、性能上も悪
影響を与えるという問題があった。又、圧縮ピストン及
び膨張ピストンの往復動により、その背面側に圧力変動
が生じ、オイルシールへ悪影響を生じるという問題もあ
った。
【0007】本発明者らは、上記スターリング冷凍機特
有の諸問題を解決することを目的とし、油上がりを防止
し、かつ長寿命なピストンロッドのオイルシール用ベロ
ーズを装着し、さらに、このオイルシール用ベローズの
劣化、損傷の原因となっている、クランク室と、圧縮ピ
ストン及び膨張ピストンの背面側空間(この空間を本明
細書では「バッファ空間」という。)との間で圧力差や
圧力変動を吸収するバッファタンクとを備えたスターリ
ング冷凍機を開発し、すでに出願をしている(特開20
00−186619参照。)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、クラン
ク室の温度上昇によるクランク室とバッファ空間との間
の顕著な圧力差の発生したり、スターリング冷凍機を長
期間運転していると徐々に圧力差が増大してきたりす
る。又、スターリング冷凍機の製作又はメインテナンス
に際して、作動ガスをクランク室とバッファ空間内に外
部から供給して封入する際、あるいは作動ガスを外部に
排出する際に、その注入又は排出の仕方によっては、ク
ランク室とバッファ空間の間に圧力差が生じ易い。この
ような大きな圧力差があると、上記のようにバッファタ
ンクを設けて圧力調整を行っても、バッファタンク内の
調圧用ベローズの作用に限界がある(ベローズの変位量
から)ために十分な効果が得られない場合がある。
【0009】本発明に係るスターリング冷凍機では、ク
ランク室とバッファ空間との間である程度以上の圧力差
が生じた場合に、圧力差を解消し、一般的なゴム製や樹
脂製のオイルシール又はオイルシール用ベローズの劣
化、損傷が生じないようにして、油上がりを防止すると
ともにオイルシール用ベローズの寿命を伸ばし、スター
リング冷凍機の性能及び耐久性の向上を図ることであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、クランク室を有するハウジングと、上記ク
ランク室の上方に配置された圧縮シリンダ及び膨張シリ
ンダと、上記圧縮シリンダ及び膨張シリンダ内を往復動
し、作動ガスを圧縮及び膨張する圧縮ピストン及び膨張
ピストンと、上記クランク室内のクランクと連動し、上
記圧縮ピストン及び膨張ピストンに一端が連結された圧
縮ピストンロッド及び膨張ピストンロッドと、上記圧縮
ピストンロッド及び膨張ピストンロッドが夫々貫通する
上記クランク室頂部の開口部に夫々配設されたオイルシ
ールとを備えて成るスターリング冷凍機において、上記
クランク室と、上記圧縮作動シリンダ及び膨張シリンダ
における上記圧縮ピストン及び膨張ピストンの背面側の
バッファ空間の間で圧力差が生じた場合に、該圧力差を
解消するための差圧バルブを有する作動ガス圧力調整装
置を上記クランク室と上記バッファ空間に、夫々連通す
るように配設して成ることを特徴とするスターリング冷
凍機を提供する。
【0011】上記差圧バルブは、排気管に連通してお
り、上記クランク室と、上記圧縮作動シリンダ及び膨張
シリンダにおける上記圧縮ピストン及び膨張ピストンの
背面側のバッファ空間の間で、いずれか高い圧力となっ
た側が開き該側から上記作動ガスが排気管へ流出して減
圧されることを特徴とする。
【0012】上記差圧バルブは、上記作動ガスを充填し
た高圧リザーバタンクに連通しており、上記クランク室
と、上記圧縮作動シリンダ及び膨張シリンダにおける上
記圧縮ピストン及び膨張ピストンの背面側のバッファ空
間の間で、いずれか低い圧力となった側が開き該側に上
記高圧リザーバタンクから作動ガスが流入して加圧され
ることを特徴とする。
【0013】上記差圧バルブは、上記クランク室と、上
記圧縮作動シリンダ及び膨張シリンダにおける上記圧縮
ピストン及び膨張ピストンの背面側のバッファ空間の夫
々に対応して上記作動ガスを充填した異なる高圧リザー
バタンクに連通しており、上記クランク室と、上記圧縮
作動シリンダ及び膨張シリンダにおける上記圧縮ピスト
ン及び膨張ピストンの背面側のバッファ空間の間で、い
ずれか低い圧力となった側が開き該側に、上記対応する
高圧リザーバタンクから作動ガスが流入して加圧される
ことを特徴とする。
【0014】本発明は上記課題を解決するために、クラ
ンク室を有するハウジングと、上記クランク室の上方に
配置された圧縮シリンダ及び膨張シリンダと、上記圧縮
シリンダ及び膨張シリンダ内を往復動し、作動ガスを圧
縮及び膨張する圧縮ピストン及び膨張ピストンと、上記
クランク室内のクランクと連動し、上記圧縮ピストン及
び膨張ピストンに一端が連結された圧縮ピストンロッド
及び膨張ピストンロッドと、上記圧縮ピストンロッド及
び膨張ピストンロッドが夫々貫通する上記クランク室頂
部の開口部に夫々配設されたオイルシールとを備えて成
るスターリング冷凍機において、上記クランク室と、上
記圧縮作動シリンダ及び膨張シリンダにおける上記圧縮
ピストン及び膨張ピストンの背面側のバッファ空間の間
で圧力差が生じた場合に、該圧力差を解消するための作
動ガス圧力調整装置を上記クランク室と上記バッファ空
間に、夫々連通するように配設し、上記作動ガス圧力調
整装置は、バッファ空間と連通し第1の開閉弁を有する
第1の管、クランク室と連通し第2の開閉弁を有する第
2の管、第1及び第2の管が合流し第3の開閉弁を有す
る第3の管並びに該第3の管が連通する高圧タンクから
成ることを特徴とするスターリング冷凍機を提供する。
【0015】上記オイルシールは、通常のオイルシー
ル、例えばゴムや樹脂製のリング状オイルシール等が利
用されるが、後述する実施例で示すように、夫々その基
端が上記開口の周縁に固着され、その先端が上記圧縮ピ
ストンロッド及び膨張ピストンロッドに固定されたオイ
ルシール用ベローズを利用してもよい。
【0016】上記バッファ空間と上記クランク室との間
に、上記バッファ空間内の圧力変動及び上記クランク室
内の圧力上昇を吸収するためのバッファタンクを設け、
上記バッファタンクと上記バッファ空間を連通する管
と、上記バッファタンクと上記クランク室を連通する管
との間に上記作動ガス圧力調整装置が配設されているこ
とを特徴とする。
【0017】上記バッファタンクは、その内部に、圧力
調整用ベローズが配設されていることを特徴とする。
【0018】さらに本発明は上記課題を解決するため
に、ベローズを有するバッファタンクを装着したスター
リング冷凍機において、そのベローズで仕切られたバッ
ファ空間側とクランク室側の2つの空間の容積をほぼ同
等に設定して成ることを特徴とするスターリング冷凍機
を提供する。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態をスターリン
グ冷凍機に関する実施例に基づき図面を参照して以下に
説明する。図2は、本発明に係るスターリング冷凍機の
実施例に共通する構成を示す図である。この実施例のス
ターリング冷凍機22は、油上がり防止のためにオイル
シール用ベローズ(もちろん通常のゴムや樹脂製のリン
グ状のオイルシールでも良い。)を設けるとともに、ク
ランク室と連通する圧力調整用ベローズ付きバッファタ
ンクを設け、クランク室の温度上昇に起因するバッファ
空間内空間の圧力上昇と圧縮ピストン及び膨張ピストン
の背面側の空間の圧力上昇との差圧を吸収する構成を採
用している。この時に夫々の空間の圧力変動も緩和され
る。
【0020】これを詳細に説明すると、図2において、
スターリング冷凍機22のハウジング23は、鋳物で形
成され、ハウジング23内は、区画壁24によってモー
タ室25とクランク室26とに区画され、このモータ室
25には正逆回転可能なモータ27が、クランク室26
には、モータ27の回転動作を往復動に変換する回転往
復変換機構部28が夫々配設されている。モータ室25
及びクランク室26は、夫々蓋29、30で閉止されて
いる。
【0021】ハウジング23内には、区画壁24を貫通
し、軸受31、32に軸支されたクランクシャフト34
が回転可能に配置されている。モータ27は、ステータ
35とロータ36とから構成され、このロータ36に固
定されたモータの出力軸33にクランクシャフト34が
結合されている。
【0022】回転往復変換機構部28は、クランク室2
6内に延びたクランクシャフト34のクランク部37、
38と、このクランク部37、38に連結されたコンロ
ッド39、40と、このコンロッドの先端に取り付けら
れたクロスガイドヘッド41、42とで構成され、スタ
ーリング冷凍機22の駆動伝達手段として機能してい
る。
【0023】クロスガイドヘッド41、42は、ハウジ
ング23のシリンダの内壁に設けられたクロスガイドラ
イナ43、44内を往復動可能に配置されている。クラ
ンク部37、38は、モータ27の正転時にクランク3
8がクランク37より先行して移動するように、位相差
を付けて形成されている。この位相差は、一般的には約
90度の位相差が採用される。
【0024】スターリング冷凍機22のハウジング23
のクランク室26の上部には、圧縮シリンダ45と膨張
シリンダ46とが配設されている。圧縮シリンダ45と
膨張シリンダ46並びにハウジング23内には、作動ガ
スとして、例えば、ヘリウム、水素、窒素等が封入され
ている。
【0025】圧縮シリンダ45は、ハウジング23にボ
ルト等によって固定される圧縮シリンダブロック47を
有し、この圧縮シリンダブロック47の空間内をピスト
ンリングの付設された圧縮ピストン48が往復動して、
この空間の上部が高温室(圧縮空間)49であり、この
中の作動ガスは圧縮されて高温となる。
【0026】圧縮ピストンロッド50は、一端が圧縮ピ
ストン48に固定し、他端がクロスガイドヘッド41に
回動自在に連結されている。ハウジング23の上部の開
口51を封止するように、オイルシール用ベローズ53
の上端が圧縮ピストンロッド50に固着され、その下端
が開口51の周縁部に固着されている。
【0027】これにより、圧縮シリンダ45とハウジン
グ23のクランク室26が完全に封止され、クランク室
26からオイルが圧縮シリンダ45内に入ることが完全
に防止される。オイルシール用ベローズ53は、金属材
料をプレス加工により一体成形した金属成形ベローズ又
は溶接により組み立てた金属溶接ベローズが使用され
る。
【0028】往復動する圧縮ピストン48は上死点及び
下死点で摺動方向が反転するため、速度がゼロになり、
上死点及び下死点付近では速度が遅く単位時間当たりの
容積の変化量も小さく、下死点から上死点及び上死点か
ら下死点に向かって移動するときの夫々の中間点で最高
速度になり、単位時間当たりのピストンの移動による容
積の変化量も最大となる。
【0029】一方、膨張シリンダ46は、圧縮シリンダ
45の若干上方に位置して、ボルト等によってハウジン
グ23及び圧縮シリンダブロック47に固定される膨張
シリンダブロック54を有し、この膨張シリンダブロッ
ク54の空間内をピストンリングの付設された膨張ピス
トン55が往復摺動して、この空間の上部が低温室(膨
張空間)56であり、この中の作動ガスが膨張し低温と
なる。膨張ピストン55は、圧縮ピストン48より約9
0度の位相だけ先行して移動する。
【0030】膨張ピストンロッド57は、一端が膨張ピ
ストン55に固定し、他端がクロスガイドヘッド42に
回動自在に連結されている。ハウジング23の上部開口
52を封止するように、オイルシール用ベローズ58の
上端が膨張ピストンロッド57に固着され、オイルシー
ル用ベローズ58の下端がハウジング23の開口52周
縁部に固着されている。
【0031】これにより、膨張シリンダ46とクランク
室26が完全に封止され、クランク室26から膨張ピス
トンロッド57に沿って膨張シリンダ46内に入ること
が完全に防止される。オイルシール用ベローズ58は、
圧縮シリンダ用と同様の金属成形ベローズ又は金属溶接
が使用される。
【0032】スターリング冷凍機22には、バッファタ
ンク59が配設されており、バッファタンク59内に
は、その軸方向に伸縮する圧力調整用ベローズ61が配
設されている。この圧力調整用ベローズ61により、バ
ッファタンク59が、圧力調整用ベローズ61の開口側
の室63と圧力調整用ベローズ61の閉止壁側に室65
に区画されている。
【0033】圧力調整用ベローズ61の開口側の室63
は、管67により、膨張シリンダの膨張ピストン55の
背面側の空間70と連通している。そして、空間70と
膨張シリンダの圧縮ピストン48の背面側の空間69
は、その間の隔壁に形成された連通孔69’を通して互
いに連通している。
【0034】圧力調整用ベローズ61の閉止壁側の室6
5は、管71によりハウジング23のクランク室26と
連通している(この点、モータ室25とクランク室26
は互いに区画壁24により仕切られているが、互いに気
密状態に仕切られているのではなく、連通状態である。
この圧力調整用ベローズ61は、オイルシール用ベロー
ズ53、58同様に金属成形ベローズ、金属溶接ベロー
ズ又は樹脂やゴム製のベローズが使用される。
【0035】膨張シリンダブロック54には、圧縮シリ
ンダ45の高温室(圧縮空間)49と連通する環状のマ
ニホールド73が設けられており、さらに放熱用熱交換
器74、再生器75及び冷却用熱交換器76が互いに順
次連通して環状に配設されている。圧縮シリンダブロッ
ク45の上端部近くには、連通孔77が形成されてお
り、これにより、高温室(圧縮空間)49と低温室(膨
張空間)56は、連通孔77、マニホールド73、放熱
用熱交換器74、再生器75及び冷却用熱交換器76を
介して互いに順次連通するように構成されている。
【0036】放熱用熱交換器74は、アニュラータイプ
の熱交換器、例えば、シェルアンドチューブ式熱交換器
(環状の熱交換室内に作動ガスを流す多数のチューブを
軸方向に貫設して、冷却用の水を熱交換室内に流して作
動ガスを冷却する熱交換器。)等が採用される。
【0037】放熱用熱交換器74は、冷却水循環管路7
8及び冷却水用ポンプP1を介して放熱器79と接続し
ており、冷却水を循環している。放熱用熱交換器74で
熱交換され加熱された冷却水は放熱器79の冷却ファン
80により冷却される。
【0038】膨張シリンダブロック54の上部(コール
ドヘッド85)には、冷却用熱交換器76が形成されて
いる。冷却用熱交換器76は、内側に作動ガスの流路8
6を有し、外側に冷却フィンが形成されて構成される。
冷却用熱交換器76は、その用途に応じていろいろな構
造が採用される。例えば、膨張シリンダブロック54の
頂部に、ジャケット壁を設け、このジャケット壁内にエ
チルアルコール、HFE、PFC、PFG、窒素、ヘリ
ウム等冷熱冷媒を流す構造としてもよい。
【0039】本発明のスターリング冷凍機は、圧縮シリ
ンダ45と膨張シリンダ46の2ピストンとすることに
より、スターリング冷凍機の作動ガスの充填された空間
の容積変化を大きくすることによって、冷凍能力の大き
いスターリング冷凍機22を提供できるようにしてい
る。
【0040】本発明のスターリング冷凍機では、オイル
シール用ベローズ53、58を採用し、さらにバッファ
タンク59を設けて、油上がりを防止し、又クランク室
26と空間69、70(バッファ空間)との間の圧力差
や圧力変動を吸収して、圧力調整を自動的に行いオイル
シール用ベローズ53、58の劣化や損傷を防止し、ス
ターリング冷凍機の運転性能及び耐久性の向上を図って
いる。
【0041】以上の構成から成る上記スターリング冷却
装置の作用を説明する。モータ27によってクランクシ
ャフト34が正方向に回転し、クランク室26内のクラ
ンク部37、38が互いに位相がずれて回転する。この
クランク部37、38に回動自在に連結されたコンロッ
ド39、40を介してクロスガイドヘッド41、42が
クロスガイドライナ43、44を往復する。クロスガイ
ドヘッド41、42の夫々に圧縮ピストンロッド50及
び膨張ピストンロッド57を介して連結された圧縮ピス
トン48及び膨張ピストン55が、互いに位相差をもっ
て往復動する。
【0042】膨張ピストン55が約90度先行して上死
点付近でゆっくりと移動中、圧縮ピストン48は中間付
近を上死点に向かって急速に移動して作動ガスの圧縮動
作を行う。圧縮された作動ガスは、連通孔77及びマニ
ホールド73を通り放熱用熱交換器74に流入する。放
熱用熱交換器74内で冷却水に放熱した作動ガスは、再
生器75で冷却され、流路86を通って低温室(膨張空
間)56内に流入する。
【0043】圧縮ピストン48が上死点近辺でゆっくり
と移動している時に膨張ピストン55は急激に下死点に
向かって移動し低温室(膨張空間)56に流入した作動
ガスは急激に膨張し冷熱が発生する。これにより膨張空
間を囲むコールドヘッド85は冷却され低温となる。
【0044】膨張ピストン55が下死点から上死点に移
動するときには圧縮ピストン48は中間位置から下死点
に向かっており、作動ガスは低温室(膨張空間)56よ
り流路86を通り再生器75に流入し作動ガスの有する
冷熱を再生器75に蓄熱する。再生器75に蓄熱された
冷熱は、上記のように高温室49から放熱用熱交換器7
4を通して送られてくる作動ガスを再度冷却するために
再利用される。
【0045】コールドヘッド85の冷熱は、冷凍庫、冷
蔵庫、投げ込み式クーラー、低温液循環器、各種の温度
特性試験用の低温恒温器、恒温槽、ヒートショック試験
装置、凍結乾燥機、コールドクーラ等の冷熱利用機器に
利用される。
【0046】放熱用熱交換器74で熱交換された冷却水
は、冷却水循環管路78から放熱器79に流れ、そこで
冷却ファン80により冷却され、再度放熱用熱交換器7
4へと循環する。
【0047】本発明では、圧縮ピストンロッド50と開
口51の間は、オイルシール用ベローズ53により完全
に封止されているから、油やオイルミストがクランク室
26から圧縮ピストンロッド50に沿って上昇して圧縮
シリンダ45内に入ることが完全に防止される。同様
に、膨張ピストンロッド57との開口52の間は、オイ
ルシール用ベローズ58により完全に封止されているか
ら、油やオイルミストがクランク室26から膨張ピスト
ンロッド57に沿って上昇して膨張シリンダ46内に入
ることが完全に防止される。
【0048】ところで、ハウジング23内の空間は、ス
ターリング冷凍機の運転時には温度上昇するが、この温
度上昇に伴いハウジング23内の空間内の圧力は上昇す
る。又、圧縮ピストン48及び膨張ピストン55のピス
トンの背面側の空間69、70に圧力変動が生じる。こ
のハウジング23内の空間内の圧力の上昇及び空間6
9、70の圧力変動は、バッファタンク59において吸
収される。特に、ハウジング23内の空間の温度上昇に
よる上昇圧力は、圧力調整用ベローズ61が配設されて
いると、管71を介して室65の圧力が上昇し、圧力調
整用ベローズ61を収縮させて、これにより効果的に吸
収される。
【0049】スターリング冷凍機22のモータ27を逆
回転する。すると、圧縮ピストン48及び膨張ピストン
55は、約90度の位相差をもって上記モータ27の正
転動作の場合と全く逆に、圧縮ピストン48は膨張ピス
トン55として作用し、膨張ピストン55は圧縮ピスト
ン48として作用する。これにより、膨張シリンダの膨
張空間内の作動ガスは膨張ピストン55により圧縮さ
れ、熱を発生する。この逆回転は、スターリング冷凍機
により温度制御運転をする際あるいは、冷熱利用機器の
冷熱交換器に生じる霜の霜取りを行うときに利用され
る。
【0050】この逆回転により膨張シリンダ46も高温
となる、油上がりの油やオイルミストが加熱され炭化し
てシリンダ内に付着するいわゆる炭化の問題が生じる
が、上記オイルシール用ベローズ58により油上がりは
完全に防止されるので、この炭化の問題は生じない。
【0051】上記のとおり、本発明のスターリング冷凍
機では、オイルシール用ベローズ53、58を採用し、
さらにバッファタンク59を設けて、油上がりを防止
し、又クランク室26と空間69、70(バッファ空
間)との間の圧力差や圧力変動を吸収して、圧力調整を
自動的に行いオイルシール用ベローズ53、58の劣化
や損傷を防止し、スターリング冷凍機の運転性能及び耐
久性の向上を図っている。要するに、本発明のスターリ
ング冷凍機では、クランク室26とバッファ空間69、
70とは互いに同じ圧力となる構成を採用している。
【0052】しかしながら、スターリング冷凍機を長期
間運転していると徐々に圧力差が増大してきたりする。
又、スターリング冷凍機の製作又はメインテナンスに際
して、作動ガスをクランク室26とバッファ空間69、
70内に外部から供給して封入する際、あるいは作動ガ
スを外部に排出する際に、その注入又は排出の仕方によ
っては、クランク室26とバッファ空間69、70の間
に圧力差が生じ易い。このような大きな圧力差がある
と、上記のようにバッファタンク59を設けて圧力調整
を行って、十分な効果が得られない場合がある。
【0053】本発明に係るスターリング冷凍機では、ク
ランク室26とバッファ空間69、70との間である程
度以上の圧力差が生じた場合に、圧力差を解消する作動
ガス圧力調整装置87を、バッファタンクと並列に設け
た構成を特徴としている。作動ガス圧力調整装置87と
クランク室26側の管67とを連通するガス管88が設
けられ、作動ガス圧力調整装置87とバッファ空間6
9、70側の管71とを連通するガス管89が設けられ
ている。図3〜6は、このスターリング冷凍機の実施例
1〜4を示すものであり、特に作動ガス圧力調整装置8
7の具体的な構成を説明する図である。
【0054】(実施例1)図3は、実施例1を示し、こ
の実施例1の作動ガス圧力調整装置87は、クランク室
26とバッファ空間69、70との間である程度以上の
圧力差が生じた場合に、圧力の高い側の作動ガスを一部
抜いて減圧するものである。
【0055】図3に示すように、作動ガス圧力調整装置
87は、差圧バルブ90を主要部として有しており、差
圧バルブ90のケーシング91の左右スペース92、9
3にガス管88、89の一端が接続されている。このガ
ス管88、89の他端は、管67、71と夫々連通して
接続されている。ケーシング91の中央スペースに出口
94が形成され、開閉弁95を介して排気管96に接続
されている。
【0056】この差圧バルブ90は、ケーシング91内
に、リングシール97を介して摺動可能に弁体98が設
けられている。弁体98は、左右端にテーパ部99が形
成され、ケーシング91との間に介装された左右の圧縮
コイルばね100により中心方向に付勢されて中心位置
に位置決めされている。
【0057】例えば、バッファ空間69、70の圧力が
下がった場合は、弁体98は左方に点線で示すように移
動する。すると、クランク室26、管71及びガス管8
9内のガスは、ケーシング91の右方のスペース93か
ら弁体98とケーシング91の隙間を通過して出口94
から排気管96へ排気され、左スペース92内、すなわ
ちバッファ空間69、70の圧力と釣り合う圧力までク
ランク室26が減圧される。その後、弁体98は初めの
位置に戻り作動ガスを封止する状態となる。これにより
クランク室26とバッファ空間69、70との間で圧力
差が解消される。
【0058】(実施例2)図4は、実施例2を示し、こ
の実施例2の圧力調整装置87は、クランク室26とバ
ッファ空間69、70との間で、ある程度以上の圧力差
が生じた場合に、圧力の低い側に作動ガスを加えて加圧
する。この作動ガス圧力調整装置87は、主要部として
差圧バルブ101を有しており、この差圧バルブのケー
シング102の左右スペース103に、ガス管88とガ
ス管89が連通して接続されている。ケーシング102
の中央スペースに形成された入口105に、開閉弁11
6を介して高圧の作動ガスが充填された高圧リザーバタ
ンク106が接続されている。
【0059】この差圧バルブ101は、ケーシング10
2内に、リングシール107を介して摺動可能に中空部
104を有する弁体108が設けられている。弁体10
8は、その中空部内の左右に、弁体の両端部内面を弁座
として圧縮コイルばね109で常時閉じるように左右方
向に付勢された弁板110が介装されている。この弁板
110に対抗してケーシングの両端から内方に突起11
1が形成されている。
【0060】図4において、例えば、バッファ空間6
9、70、管67及びガス管88側の圧力が下がった場
合は、弁体108は左方に移動し、左側の突起111で
左側の弁板110を圧縮コイルばね109の付勢力の抗
して押圧する。これにより、弁板110と弁座として機
能する弁体108間に隙間が生じ、高圧リザーバタンク
106からの作動ガスは、弁体108の中空部104か
ら、この隙間を通過して、ガス管88からバッファ空間
69、70内に流入し、クランク室26の圧力と釣り合
う圧力まで加圧される。その後、弁体108は初めの位
置に戻り作動ガスを封止する状態となる。これによりク
ランク室26とバッファ空間69、70との圧力差が解
消される。
【0061】(実施例3)図5は、実施例3を示し、こ
の実施例3の作動ガス圧力調整装置87は、クランク室
26とバッファ空間69、70との間である程度以上の
圧力差が生じた場合に、圧力の低い側に作動ガスを加え
て加圧する構造のものである。この作動ガス圧力調整装
置は、その主要部として差圧バルブ112を有してお
り、この差圧バルブ112のケーシング113の左右ス
ペース114に、ガス管88とガス管89が連通して接
続されており、さらにケーシング113の左右入口11
5に、夫々開閉弁116を介して、高圧の作動ガスが充
填されている高圧リザーバタンク117が接続されてい
る。
【0062】この差圧バルブ12は、ケーシング113
内に、リングシール118を介して摺動可能な弁体11
9が設けられている。ケーシング113の左右の中空部
内に、圧縮コイルばね120で常時閉じるように弁座1
21に弁板122が押圧されて設けられている。この弁
板122に対抗して弁体119’の左右には突起部11
9’が形成されている。
【0063】図5(b)において、例えば、クランク室
26、管71及びガス管89側の圧力が下がった場合
は、弁体119は右方に移動し、右側の突起119’で
右側の弁板122を圧縮コイルばね120の付勢力に抗
して押圧する。これにより、右方の高圧リザーバタンク
117内の作動ガスは、弁板122と弁座121の隙間
から通過して、ガス管89からクランク室26に流入
し、バッファ空間69、70の圧力と釣り合う圧力まで
加圧する。その後、弁体119は初めの位置に戻り作動
ガスを封止する状態となる。これによりクランク室26
とバッファ空間69、70との間での圧力差が解消され
る。
【0064】(実施例4)図6は、作動ガス圧力調整装
置の実施例4を説明する図であり、これは、バッファ空
間69、70、クランク室26に連通するガス管88、
89に、第1開閉弁123、第2開閉弁124を設け、
さらにガス管88、89が合流する管126に第3の開
閉弁125を設け、この管126に高圧タンク127を
設け、第1〜3開閉弁の開閉によって差圧調整を行うこ
とのできるようにした構成である。
【0065】使用に際しては、第1〜3開閉弁を常時開
にするか、あるいは、第1〜3開閉弁を常時閉にして、
作動ガスを供給する必要のある時に第1開閉弁123及
び第3開閉弁125を開とするか、又は第2開閉弁12
4及び第3開閉弁125を開とする。これによりクラン
ク室26とバッファ空間69、70との間での圧力差が
解消される。なお、第1〜3開閉弁の開閉は、手動(手
動バルブ)又は機械的(電磁バルブ)で行う構成とす
る。
【0066】なお、ベローズを有するバッファタンクを
装着したスターリング冷凍機において、そのベローズで
仕切られたバッファ空間側とクランク室側の2つの空間
の容積をほぼ同等に設定すると、バッファタンク内に設
けた成形ベローズの寿命が向上する。
【0067】以上本発明の実施の形態を実施例に基づい
て具体的に説明したが、本発明は上記実施例に限られる
ことなく、上記特許請求の範囲に記載されている技術的
事項の範囲内でいろいろな実施例があることはい言うま
でもない。又、上記実施例では2ピストン型のスターリ
ング冷凍機について説明したが、本発明に係る作動ガス
圧力調整装置は、ディスプレーサ型等他の形式のスター
リング冷凍機、その他のスターリング機器に適用できる
ことは言うまでもない。
【0068】
【発明の効果】以上の構成の本発明のスターリング冷凍
機によると、ハウジングと、圧縮ピストンロッド及び膨
張ピストンロッドの間は、夫々オイルシール用ベローズ
で完全に封止されているので、油上がりコンタミネーシ
ョン(油上がり汚れ)を防止できる。
【0069】そして、クランク室の温度上昇に伴う圧力
上昇を、圧力調整用ベローズ付きのバッファタンクを設
けることにより解消し、しかも作動ガスの充填及び排出
の際に生じやすいクランク室とバッファ空間との間での
差圧を、差圧バルブを有する作動ガス圧力調整装置によ
って、防止することで、オイルシール用ベローズの劣化
や損傷を防止し、スターリング冷凍機の性能及び耐久性
の向上を図ることができる。
【0070】さらに、スターリング冷凍機を長期間運転
している場合や、スターリング冷凍機の製作又はメイン
テナンスにおける作動ガスのクランク室とバッファ空間
内への封入や排出する場合に生じる、クランク室とバッ
ファ空間の間の圧力差を解消することができ、上記バッ
ファタンクと相乗的に機能して、オイルシール用ベロー
ズの劣化や損傷を防止に多大の効果を奏する。
【0071】以上のスターリング冷凍機特有の問題が解
決できることにより、フロン以外の冷媒としてエチルア
ルコール、窒素、ヘリウム等の低融点の冷媒を作動ガス
として使用することができ、従来の冷却装置より使用温
度が広範囲となり、広範囲の用途の冷熱利用機器に適用
できるとともに、地球環境問題に適応した、冷凍能力の
大きい、モータの正逆運転により加熱冷却運転の可能な
冷凍装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のスターリング冷凍機を説明する図であ
る。
【図2】本発明に係るスターリング冷凍機の実施例1〜
4に共通する構成を示す図である。
【図3】本発明に係るスターリング冷凍機の実施例1の
構成を示す図である。
【図4】本発明に係るスターリング冷凍機の実施例2の
構成を示す図である。
【図5】本発明に係るスターリング冷凍機の実施例3の
構成を示す図である。
【図6】本発明に係るスターリング冷凍機の実施例4の
構成を示す図である。
【符号の説明】
22 スターリング冷凍機 23 ハウジング 25 モータ室 26 クランク室 27 モータ 45 圧縮シリンダ 46 膨張シリンダ 48 圧縮ピストン 49 高温室 50 圧縮ピストンロッド 53、58 オイルシール用ベローズ 55 膨張ピストン 56 低温室 57 膨張ピストンロッド 59 バッファタンク 61 バッファタンクの圧力調整用ベローズ 69、70 圧縮ピストン及び膨張ピストンの背面側
の空間(バッファ空間) 87 作動ガス圧力調整装置 88、89 ガス管 90、101、112 差圧バルブ 91、102、113 差圧バルブのケーシング 98、110、119 弁体 99 テーパ部 102、113、 ケーシング 106 高圧リザーバタンク 110 弁板 111 突起 117 高圧リザーバタンク 118 リングシール 119’ 突起 122 弁板 123、124、125 開閉弁 127 高圧タンク

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランク室を有するハウジングと、 上記クランク室の上方に配置された圧縮シリンダ及び膨
    張シリンダと、 上記圧縮シリンダ及び膨張シリンダ内を往復動し、作動
    ガスを圧縮及び膨張する圧縮ピストン及び膨張ピストン
    と、 上記クランク室内のクランクと連動し、上記圧縮ピスト
    ン及び膨張ピストンに一端が連結された圧縮ピストンロ
    ッド及び膨張ピストンロッドと、 上記圧縮ピストンロッド及び膨張ピストンロッドが夫々
    貫通する上記クランク室頂部の開口部に夫々配設された
    オイルシールとを備えて成るスターリング冷凍機におい
    て、 上記クランク室と、上記圧縮作動シリンダ及び膨張シリ
    ンダにおける上記圧縮ピストン及び膨張ピストンの背面
    側のバッファ空間の間で圧力差が生じた場合に、該圧力
    差を解消するための差圧バルブを有する作動ガス圧力調
    整装置を上記クランク室と上記バッファ空間に、夫々連
    通するように配設して成ることを特徴とするスターリン
    グ冷凍機。
  2. 【請求項2】 上記差圧バルブは、排気管に連通して
    おり、上記クランク室と、上記圧縮作動シリンダ及び膨
    張シリンダにおける上記圧縮ピストン及び膨張ピストン
    の背面側のバッファ空間の間で、いずれか高い圧力とな
    った側が開き該側から上記作動ガスが排気管へ流出して
    減圧されることを特徴とする請求項1記載のスターリン
    グ冷凍機。
  3. 【請求項3】 上記差圧バルブは、上記作動ガスを充
    填した高圧リザーバタンクに連通しており、上記クラン
    ク室と、上記圧縮作動シリンダ及び膨張シリンダにおけ
    る上記圧縮ピストン及び膨張ピストンの背面側のバッフ
    ァ空間の間で、いずれか低い圧力となった側が開き該側
    に上記高圧リザーバタンクから作動ガスが流入して加圧
    されることを特徴とする請求項1記載のスターリング冷
    凍機。
  4. 【請求項4】 上記差圧バルブは、上記クランク室
    と、上記圧縮作動シリンダ及び膨張シリンダにおける上
    記圧縮ピストン及び膨張ピストンの背面側のバッファ空
    間の夫々に対応して上記作動ガスを充填した異なる高圧
    リザーバタンクに連通しており、上記クランク室と、上
    記圧縮作動シリンダ及び膨張シリンダにおける上記圧縮
    ピストン及び膨張ピストンの背面側のバッファ空間の間
    で、いずれか低い圧力となった側が開き該側に、上記対
    応する高圧リザーバタンクから作動ガスが流入して加圧
    されることを特徴とする請求項1記載のスターリング冷
    凍機。
  5. 【請求項5】 クランク室を有するハウジングと、 上記クランク室の上方に配置された圧縮シリンダ及び膨
    張シリンダと、 上記圧縮シリンダ及び膨張シリンダ内を往復動し、作動
    ガスを圧縮及び膨張する圧縮ピストン及び膨張ピストン
    と、 上記クランク室内のクランクと連動し、上記圧縮ピスト
    ン及び膨張ピストンに一端が連結された圧縮ピストンロ
    ッド及び膨張ピストンロッドと、 上記圧縮ピストンロッド及び膨張ピストンロッドが夫々
    貫通する上記クランク室頂部の開口部に夫々配設された
    オイルシールとを備えて成るスターリング冷凍機におい
    て、 上記クランク室と、上記圧縮作動シリンダ及び膨張シリ
    ンダにおける上記圧縮ピストン及び膨張ピストンの背面
    側のバッファ空間の間で圧力差が生じた場合に、該圧力
    差を解消するための作動ガス圧力調整装置を上記クラン
    ク室と上記バッファ空間に、夫々連通するように配設
    し、 上記作動ガス圧力調整装置は、バッファ空間と連通し第
    1の開閉弁を有する第1の管、クランク室と連通し第2
    の開閉弁を有する第2の管、第1及び第2の管が合流し
    第3の開閉弁を有する第3の管並びに該第3の管が連通
    する高圧タンクから成ることを特徴とするスターリング
    冷凍機。
  6. 【請求項6】 上記オイルシールは、夫々その基端が
    上記開口の周縁に固着され、その先端が上記圧縮ピスト
    ンロッド及び膨張ピストンロッドに固定されたオイルシ
    ール用ベローズから成ることを特徴とする請求項1、
    2、3、4又は5記載のスターリング冷凍機。
  7. 【請求項7】 上記バッファ空間と上記クランク室と
    の間に、上記バッファ空間内の圧力変動及び上記クラン
    ク室内の圧力上昇を吸収するためのバッファタンクを設
    け、 上記バッファタンクと上記バッファ空間を連通する管
    と、上記バッファタンクと上記クランク室を連通する管
    との間に上記作動ガス圧力調整装置が配設されているこ
    とを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の
    スターリング冷凍機。
  8. 【請求項8】 上記バッファタンクは、その内部に、
    圧力調整用ベローズが配設されていることを特徴とする
    請求項1、2、3、4、5、6又は7記載のスターリン
    グ冷凍機。
  9. 【請求項9】 ベローズを有するバッファタンクを装
    着したスターリング冷凍機において、そのベローズで仕
    切られたバッファ空間側とクランク室側の2つの空間の
    容積をほぼ同等に設定して成ることを特徴とするスター
    リング冷凍機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021071265A (ja) * 2019-11-01 2021-05-06 ジャパンスーパーコンダクタテクノロジー株式会社 クライオスタット用ヘリウム再凝縮装置

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