JP2003287303A - スターリング冷凍機 - Google Patents

スターリング冷凍機

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JP2003287303A
JP2003287303A JP2002093073A JP2002093073A JP2003287303A JP 2003287303 A JP2003287303 A JP 2003287303A JP 2002093073 A JP2002093073 A JP 2002093073A JP 2002093073 A JP2002093073 A JP 2002093073A JP 2003287303 A JP2003287303 A JP 2003287303A
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piston
ring
piston ring
cylinder
stirling refrigerator
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Application number
JP2002093073A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Sekiya
弘志 関谷
Takahiro Nakamura
隆広 中村
Itsuo Nakasaki
五夫 中崎
Takashi Inoue
貴至 井上
Riyousuke Taihichi
亮祐 對比地
Masaru Kanai
大 金井
Takehiro Nishikawa
剛弘 西川
Hiroshi Nishikawa
弘 西川
Shinya Itabashi
真也 板橋
Hideyuki Inoue
英之 井上
Kosuke Ogasawara
弘丞 小笠原
Tetsuya Kato
哲也 加藤
Takashi Harako
貴志 原子
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スターリング冷凍機のピストンリング
の摩耗によるシリンダとピストン間のシール効果の低減
を防止し、熱効率及び信頼性、寿命の向上を図る。 【解決手段】 圧縮シリンダ17及び膨張シリンダ1
8と圧縮ピストン19及び膨張ピストン25の間の摺動
部の間隙を、ピストンリング55、バックアップリング
57及びテンションリング58の組み合わせ、あるいは
ピストンリング55及びテンションリング58の組み合
わせから成るピストンリング集合体59でシールする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スターリング冷凍
機に関し、特にスターリング冷凍機の圧縮ピストン及び
膨張ピストンに装着されるピストンリングに関する発明
である。
【0002】
【従来の技術】近年、地球環境問題におけるフロン代替
の冷凍装置として、又従来の冷却装置より使用温度が広
範囲で、従って、冷凍庫、冷蔵庫、投げ込み式クーラ等
の業務用又は家庭用の冷熱利用機器をはじめとして、低
温液循環器、低温恒温器、恒温槽、ヒートショック試験
装置、凍結乾燥機、温度特性試験装置、血液・細胞保存
装置、コールドクーラ、その他各種の冷熱装置等のあら
ゆる産業分野の冷熱利用機器に適用可能な、コンパクト
で、しかも成績係数が高く、エネルギー効率が良好とな
る冷凍機として、スターリング冷凍機が脚光を浴びてい
る。
【0003】スターリング冷凍機では、その本体を構成
し、クランク室やモータ室を有するハウジング内に、作
動ガスが密閉状態で封入されている。一方、作動ガスが
圧縮室(高温室)と膨張室(低温室)との間を流動し、
この流路に沿って配設された冷却用熱交換器(低温側熱
交換器)及び放熱用熱交換器(高温側熱交換器)によ
り、夫々冷熱冷媒及び放熱用冷媒との熱交換が行われ
る。
【0004】そして、スターリング冷凍機では、作動ガ
スの圧縮及び膨張を行うための圧縮シリンダ及び膨張シ
リンダと圧縮ピストン及び膨張ピストンの間の摺動部の
間隙を、ピストンリングでシールを行うことで、作動ガ
スの圧縮及び膨張を効果的に行い、又熱伝導損失を低減
している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記摺動部
のシールを行うために圧縮ピストン及び膨張ピストンに
装着されたピストンリングは、スターリング冷凍機を長
期間運転すると、ピストンリングとシリンダ内面の摺動
により、ピストンリングの外面は序々に摩耗し、シール
効果が低減し、スターリング冷凍機の熱効率が低下する
だけでなく、信頼性が低下するという問題が生じてい
た。
【0006】本発明は、上記従来の問題を解決すること
を目的とするものであり、スターリング冷凍機を長期間
運転しても、シール効果が低下しないピストンリングに
よるシール構造を実現し、スターリング冷凍機の熱効率
及び信頼性を高めることを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、シリンダー内で往復動して作動ガスを圧縮
又は膨張するピストンを有するスターリング冷凍機にお
いて、上記ピストンには、ピストンリングと、該ピスト
ンリングの内側に設けられピストンリングを弾力的に拡
開するバックアップリングと、該バックアップリングの
内側に設けられ、該バックアップリングを拡開するテン
ションリングとから成るピストンリング集合体が装着さ
れていることを特徴とするスターリング冷凍機を提供す
る。
【0008】本発明は上記課題を解決するために、クラ
ンク室を有するハウジングと、上記クランク室の頂部に
固定されたシリンダと、上記シリンダ内を往復動するピ
ストンと、上記クランク室内のクランクと連動し、上記
ピストンに一端が連結されたピストンロッドと、上記ピ
ストンロッドと上記クランク室の頂部開口部との隙間を
シールするオイルシール機構とを備えて成るスターリン
グ冷凍機において、上記ピストンには、ピストンリング
と、該ピストンリングの内側に設けられピストンリング
を弾力的に拡開するバックアップリングと、該バックア
ップリングの内側に設けられ、該バックアップリングを
拡開するテンションリングとから成るピストンリング集
合体が装着されていることを特徴とするスターリング冷
凍機を提供する。
【0009】本発明は上記課題を解決するために、クラ
ンク室を有するハウジングと、上記クランク室の頂部に
固定された圧縮シリンダ及び膨張シリンダと、上記圧縮
シリンダ及び膨張シリンダ内を往復動し、作動ガスを圧
縮及び膨張する圧縮ピストン及び膨張ピストンと、上記
クランク室内のクランクと連動し、上記圧縮ピストン及
び膨張ピストンに一端が連結された圧縮ピストンロッド
及び膨張ピストンロッドとを備えて成るスターリング冷
凍機において、上記ピストンには、ピストンリングと、
該ピストンリングの内側に設けられピストンリングを弾
力的に拡開するバックアップリングと、該バックアップ
リングの内側に設けられ、該バックアップリングを拡開
するテンションリングとから成るピストンリング集合体
が装着されていることを特徴とするスターリング冷凍機
を提供する。
【0010】本発明は上記課題を解決するために、シリ
ンダー内で往復動して作動ガスを圧縮又は膨張するピス
トンを有するスターリング冷凍機において、上記ピスト
ンには、ピストンリングと、該ピストンリングの内側に
設けられ該ピストンリングを弾力的に拡開するテンショ
ンリングとから成るピストンリング集合体が装着されて
いることを特徴とするスターリング冷凍機を提供する。
【0011】本発明は上記課題を解決するために、ピス
トンリングと、該ピストンリングの内側に設けられピス
トンリングを弾力的に拡開するバックアップリングと、
該バックアップリングの内側に設けられ、該バックアッ
プリングを拡開するテンションリングとから成ることを
特徴とするスターリング冷凍機のピストンに装着される
ピストンリング集合体を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を実施例に基
づき図面を参照して以下に説明する。図1〜図3は、本
発明の適用されるスターリング冷凍機を説明する図であ
り、図1はスターリング冷凍機1の全体構成を説明する
正面図である。図2はスターリング冷凍機1の要部を説
明する図であり、図3は一部が断面の右側面図を示す図
である。
【0013】スターリング冷凍機1の鋳物で形成された
ハウジング2は、その内部はHeが充填され、密閉状態
に保持されており、区画壁3を介して互いに連通するモ
ータ室4とクランク室5とを有する。モータ室4には正
逆回転可能なモータ6が配設されており、クランク室5
には、モータ6で回転駆動されるクランクシャフト7、
コンロッド8、9と、クロスガイドヘッド10、11等
の駆動機構が配設されている。
【0014】クランクシャフト7の二つのクランク部1
2、13は、モータ6の正転時にクランク部13がクラ
ンク部12より先行して移動するように、位相差を付け
て形成されている。この位相差は、一般的には約90度
の位相差が採用される。クランク部12、13には、コ
ンロッド8、9が取り付けられ、さらにこのコンロッド
8、9にクロスガイドヘッド10、11が取り付けられ
ている。
【0015】ハウジング2におけるクランク室5の上部
には、座部14を介してシリンダブロック15がボルト
16で取付られている。シリンダブロック15は、圧縮
シリンダ17を形成するとともに、膨張シリンダ18の
一部(下部)を形成している。
【0016】圧縮シリンダ17内を往復動する圧縮ピス
トン19の上方空間(圧縮空間)が高温室20であり、
この中で作動ガスであるHeは圧縮されて高温となる。
圧縮ピストンロッド21は、圧縮ピストン19とクロス
ガイドヘッド10を連結し、クランク室5から圧縮シリ
ンダ17へ伸びるように設けられている。オイルシール
ベローズ22が圧縮ピストンロッド21とハウジング2
の上部の間に取り付けられ、圧縮シリンダ17とクラン
ク室5の間をシールし、クランク室5からの油上がりを
防止している。
【0017】一方、膨張シリンダ18は、その下部は上
述の通りシリンダブロック15で構成し、その上部は、
後述する放熱用熱交換器29の内側シリンダ23と冷却
用熱交換器の内筒24とから構成している。この膨張シ
リンダ18内を往復摺動するピストン25の上方空間
(膨張空間)が低温室26であり、この中で作動ガスが
膨張し低温となる。
【0018】膨張ピストンロッド27は、膨張ピストン
25とクロスガイドヘッド11とを連結し、クランク室
5から膨張シリンダ18内に伸びている。オイルシール
ベローズ28が、膨張ピストンロッド27とハウジング
2の上部の間に取り付けられ、膨張シリンダ18とクラ
ンク室5の間をシールしクランク室5からの油上がりを
防止している。膨張ピストン25は、圧縮ピストン19
より90度の位相だけ先行して移動する。
【0019】膨張シリンダ18を囲むように、放熱用熱
交換器(高温側熱交換器)29、再生器30及び冷却用
熱交換器(低温側熱交換器)31が互いに連通して環状
に配設されている。放熱用熱交換器29の下端、かつ膨
張シリンダ18の周囲に、マニホールド(作動ガス用の
流路)32が形成されている。
【0020】そして、圧縮シリンダ17の上端部には、
高温室20とマニホールド32とを連通する連通孔33
が形成されている。高温室20と低温室26は、連通孔
33、マニホールド32、放熱用熱交換器29、再生器
30及び冷却用熱交換器31を通して互いに順次連通す
るように構成されている。
【0021】シリンダブロック15は、その上部に放熱
用熱交換ハウジング34を有する。この放熱用熱交換ハ
ウジング34と内側シリンダ23との間には、熱交換器
筒37が嵌合し、放熱用熱交換器(高温側熱交換器)2
9を構成している。熱交換器筒37は、その内面には、
作動ガスの流路を形成する細溝35を有し、外面に放熱
フィン36を有する。
【0022】作動ガスは細溝35を通り、放熱用熱交換
ハウジング34と放熱フィン36との間の放熱路38は
冷却水が流れこれにより、作動ガスの温熱が冷却水に放
熱される。シリンダブロック15の左右両側面には、蓋
板39が水密的に固定されており、この蓋板39とシリ
ンダブロック15との間に冷却水路40を形成してい
る。この冷却水路40は、入口41と通して放熱路38
に連通するとともに、圧縮シリンダ17及び膨張シリン
ダ18を囲むように形成されている。
【0023】放熱路38に冷却水の流入口42が設けら
れており、冷却水路40には流出口43が設けられ、流
入口40と流出口43は、図示はしないが、冷却水循環
路及び冷却水循環用ポンプを介して、冷却ファンを有す
る空冷の放熱器(ラジエータ)に接続されている。
【0024】内筒24の下部は、内側シリンダ23と嵌
合し膨張シリンダ18の一部を構成しているが、この内
筒24の上部外周側に冷却用熱交換ハウジング44が配
設され、シリンダブロック15に着脱可能に固着されて
いる。冷却用熱交換ハウジング44は、その内面には複
数の細溝45を有し、内筒24と嵌合して作動ガス流路
46を形成し、その外面には冷却フィン47を有する。
これにより、冷却用熱交換器(低温側熱交換器)31を
構成している。
【0025】この冷却用熱交換器31は、本発明のスタ
ーリング冷凍機の冷熱を利用する冷熱利用機器の冷熱冷
媒の冷却を行う。冷熱冷媒としては、空気、水、アルコ
ール、HFE、PFC等が使用される。
【0026】内筒24と冷却用熱交換ハウジング44と
の間の環状空間には、金属メッシュ等の蓄冷材から成る
再生器30が配設されている。
【0027】オイルシールベローズ28と膨張ピストン
25との間の空間(オイルシールベローズ22と圧縮ピ
ストン19との間の空間についても同じ)は、バッファ
空間(バッファ室)48と呼ばれている。バッファ空間
48は、管49によりバッファタンク51に接続され、
バッファタンク51は、管50によりハウジング2のク
ランク室5(モータ室4でもよい。)に接続されてい
る。
【0028】本発明は、以上のような構成のスターリン
グ冷凍機において次に説明するピストンリングに関する
構成に特徴を有する。図2において圧縮ピストン及び膨
張ピストンには、夫々ピストンリング装着溝52が形成
されており、このピストンリング装着溝52に、ピスト
ンリングが装着されている。
【0029】これにより、圧縮シリンダ17及び膨張シ
リンダ18(これらを、ここでは単に「シリンダ」とい
う。)と圧縮ピストン及び膨張ピストン(これらを、こ
こでは単に「ピストン」という。)の間の摺動部の間隙
のシールを行い、作動ガスであるHeが、ピストンによ
り隔てられたシリンダーの上下の空間(圧縮シリンダの
圧縮空間20とバッファ空間48、膨張シリンダの膨張
空間26とバッファ空間48)の間を夫々漏れて流れな
いようにしている。
【0030】図4は、スターリング冷凍機に装着される
本発明に係るピストンリングについて、従来使用されて
いたピストンリング(従来例)と比較して説明する図で
ある。
【0031】図4(a)、(b)は、従来例のピストン
リング53及びそのピストン19、25への取り付け構
造54を示している。従来は、図4(a)に示すような
1本のピストンリング53が、図4(b)に示すように
ピストン19、25に装着されている。図4(b)で
は、矢印方向にピストン19、25が移動している状態
を示しているが、ピストンリング53が、その弾力によ
り拡張し、シリンダ17、18の内面を押圧しシールを
行っている。
【0032】しかしながら、スターリング冷凍機を長期
間運転すると、ピストンリング53とシリンダ17、1
8内面の摺動摩擦により、ピストンリング53の外面は
序々に摩耗する。これによりシール効果が低減するとい
う問題が生じる。
【0033】図4(c)、(d)は、本発明ピストンリ
ング55及びそのピストン19、25への取り付け構造
56を示している。本発明では、図4(c)に示すよう
に、従来例と同じ構造のピストンリング55に加えて、
このピストンリング55の内側に配置されるバックアッ
プリング57と、さらにバックアップリング57の内側
に配置されるテンションリング58の3つのリングを組
み合わせから成るピストンリング集合体59使用され
る。
【0034】ピストンリング55は、フッ素樹脂材等の
材料であるがピストンリング55と同一材質でないもの
で形成される(テフロン(登録商標)系のピストンリン
グ等)。バックアップリング57も同様にフッ素樹脂材
等の材料で形成される。テンションリング58は、SU
S等の鋼材で形成される。
【0035】以上のように本発明は、図4(c)に示す
ようにピストンリング55、バックアップリング57及
びテンションリング58という3つのリングの組み合わ
せから成るピストンリング集合体59が、図4(d)に
示すようにピストン19、25のピストンリング装着溝
52内に装入されている。図4(d)は、矢印方向にピ
ストン19、25が移動している状態を示しているが、
ピストンリング集合体59でピストン19、25とシリ
ンダ17、18の間隙がシールされる。
【0036】ところで、本発明は、図4(e)に示すよ
うに、ピストンリング55と、ピストンリング55の内
側に配置されるテンションリング58の2つのリングの
組み合わせから成るピストンリング集合体60を使用
し、これを図4(f)に示すようにピストン19、25
のピストンリング装着溝52内に装入されている構成と
してもよい。図4(f)は、矢印方向にピストン19、
25が移動している状態を示しているが、ピストンリン
グ集合体60でピストン19、25とシリンダ17、1
8の間隙がシールされる。
【0037】以上のような構成により、ピストンリング
55の外面が摩耗しても、図4(c)、(d)に示す構
成の場合はその内側に配置されたバックアップリング5
7及びテンションリング58の弾力により、又図4
(e)、(f)に示す構成の場合はテンションリング5
8の弾力により、ピストンリング55をシリンダ17、
18の内面への押圧状態を維持する。この結果、スター
リング冷凍機を長期間運転しても、ピストンリング集合
体59、60によるシール効果は低減することがない。
【0038】(作用)次に、本発明の上記実施例のスタ
ーリング冷凍機の作用を説明する。モータ6によってク
ランクシャフト7が正方向に回転し、クランク室5内の
クランク部12、13が90度位相がずれて回転する。
このクランク部12、13に連結されたコンロッド8、
9、クロスガイドヘッド10、11、圧縮ピストンロッ
ド21及び膨張ピストンロッド27を介して、圧縮ピス
トン19及び膨張ピストン25が、互いに90度の位相
差をもって往復動する。
【0039】膨張ピストン25が90度先行して上死点
付近でゆっくりと移動中、圧縮ピストン19は中間付近
を上死点に向かって急速に移動して作動ガスの圧縮動作
を行う。圧縮された作動ガスは、連通孔33及びマニホ
ールド32を通り放熱用熱交換器29の細溝5235内
に流入し、放熱路38を流れる冷却水に放熱する。さら
に作動ガスは、再生器30に蓄熱された冷熱で冷却さ
れ、細溝5245内を通って低温室26(膨張空間)内
に流入する。
【0040】圧縮ピストン19が上死点近辺でゆっくり
と移動している時に膨張ピストン25は急激に下死点に
向かって移動し、低温室26(膨張空間)に流入した作
動ガスは急激に膨張し冷熱が発生する。これにより冷却
用熱交換器31を含むヘッド部(コールドヘッドと言
う。)48は冷却されて低温となる。
【0041】そして、冷却用熱交換器31において、冷
却フィン47に接する冷熱利用機器用の冷熱冷媒を冷却
する。膨張ピストン25が下死点から上死点に移動する
ときには圧縮ピストン19は中間位置から下死点に向か
っており、作動ガスは低温室26より冷却用熱交換器の
細溝5245を通り再生器30に流入し作動ガスの有す
る冷熱を再生器30に蓄熱する。再生器30に蓄熱され
た冷熱は、上記のように高温室20から放熱用熱交換器
29を通して送られてくる作動ガスを、再度冷却するた
めに再利用される。
【0042】そして、冷却用熱交換器において冷却され
た冷熱冷媒は、流出パイプ64から各種の冷熱利用機器
に送られ冷却に利用される。例えば、冷熱冷媒は、冷凍
庫等の冷熱利用機器内の冷熱冷媒用配管に送られ、冷熱
利用機器内で冷凍あるいは冷却作用を行う。そして冷熱
利用機器から冷却用熱交換器31に流入パイプ65を通
って循環して戻され、再度冷却される。
【0043】放熱器(ラジエータ)から送られてくる冷
却水は、流入口42から放熱用熱交換器38内に流入
し、放熱路38を通過して作動ガスを冷却する。さら
に、この冷却水は冷却水路40に流入し、圧縮シリンダ
17及び膨張シリンダ18の周囲を流れる。これによっ
て、シリンダブロック15の内側に形成されている圧縮
シリンダ17及び膨張シリンダ18を周囲から冷却す
る。この後、冷却水は、流出口43から流出して、放熱
器において冷却ファンで冷却され、再度、放熱用熱交換
器29へと循環する。
【0044】バッファタンク51は、バッファ空間48
とハウジング2を均等な圧力とし、バッファ空間48内
の圧力変動を吸収するとともに、ハウジング2内の圧力
変動を吸収し、バッファ空間にその影響を及ぼさないよ
うな緩衝機能を有する。
【0045】ところで、本発明では、図4(c)に示す
ピストンリング55、バックアップリング57及びテン
ションリング58から成るピストンリング集合体59又
ピストンリング55及びテンションリング58から成る
ピストンリング集合体60によって、ピストン19、2
5とシリンダ17、18の間隙がシールされている。従
って、スターリング冷凍機を長期間運転し、ピストンリ
ング55の外面が摩耗しても、バックアップリング57
及びテンションリング58の、又はテンションリング5
8の補助的な拡張、弾力作用によって、ピストンリング
55をシール17、18内面へ押圧し、これを維持す
る。
【0046】このため、スターリング冷凍機を長期間運
転しても、圧縮シリンダ17及び膨張シリンダ18と圧
縮ピストン及び膨張ピストン25の間の摺動部の間隙の
シール効果は低減することがない。これにより、この間
隙を通して、作動ガスであるHeが、圧縮シリンダ19
の圧縮空間20及び膨張シリンダ25の膨張空間26
と、バッファ空間48との間を流れて漏れることがな
い。
【0047】このため、本発明に係るスターリング冷凍
機では、効果的な作動ガスの圧縮及び膨張を可能とし、
又作動ガスの漏れによる熱伝導損失を低減することがで
きるので、熱効率を高めCOPを向上し、しかも信頼性
を向上させ、メインテナンスの頻度を減少させることが
できる。
【0048】以上、本発明に係るスターリング冷凍機の
実施の形態を実施例に基づいて説明したが、本発明は、
上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲記載
の技術的事項の範囲内でいろいろな実施例があることは
言うまでもない。
【0049】
【発明の効果】本発明は以上のような構成であるから、
スターリング冷凍機を長期間運転しても、圧縮シリンダ
及び膨張シリンダと圧縮ピストン及び膨張ピストンの間
の摺動部の間隙のシール効果の低減することがなく、ス
ターリング冷凍機の熱効率及び信頼性、寿命の向上図る
ことができ、メインテナンスの回数を少なくすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスターリング冷凍機の全体構成を
説明するための正面図である。
【図2】図1のスターリング冷凍機の要部を示す図であ
る。
【図3】本発明に係るスターリング冷凍機を説明する右
側一部破断正面図である。
【図4】本発明に係るスターリング冷凍機のピストンリ
ング及びその取り付け構造を従来例と比較して説明する
図である。
【符号の説明】
1 スターリング冷凍機 2 ハウジング 3 区画壁 4 モータ室 5 クランク室 6 モータ 7 クランクシャフト 8、9 コンロッド 10、11 クロスガイドヘッド 10’、11’連結ピン 12、13 クランク部 14 座部 15 シリンダブロック 16 ボルト 17 圧縮シリンダ 18 膨張シリンダ 19 圧縮ピストン 20 上方空間(圧縮空間)高温室 21 圧縮ピストンロッド 22 オイルシールベローズ 23 内側シリンダ 24 冷却用熱交換器の内筒 25 膨張ピストン 26 上方空間(膨張空間)が低温室 27 膨張ピストンロッド 28 オイルシールベローズ 29 放熱用熱交換器(高温側熱交換器) 30 再生器 31 冷却用熱交換器(低温側熱交換器) 32 マニホールド(作動ガス用の流路) 33 連通孔 34 放熱用熱交換ハウジング 35 熱交換器筒の内面の作動ガス流路用の細溝 36 放熱フィン 37 熱交換器筒 38 放熱用熱交換ハウジング放熱フィンとの間の放
熱路 39 蓋板 40 冷却水路 41 入口 42 放熱路に冷却水の流入口 43 冷却水路の流出口 44 冷却用熱交換ハウジング 45 冷却用熱交換ハウジングの内面の複数の細溝 46 作動ガス流路 47 冷却フィン 48 バッファ空間(バッファ室) 49 管 51 バッファタンク 51 バッファタンク 52 ピストンリング装着溝 53、55 ピストンリング 54、56 取り付け構造 57 バックアップリング 58 テンションリング 59、60 ピストンリング集合体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中崎 五夫 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 井上 貴至 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 對比地 亮祐 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 金井 大 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 西川 剛弘 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 西川 弘 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 板橋 真也 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 井上 英之 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 小笠原 弘丞 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 加藤 哲也 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 原子 貴志 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 3J044 AA02 AA08 AA14 BA06 CA06 CB21 CB29 CB31 DA10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダー内で往復動して作動ガスを
    圧縮又は膨張するピストンを有するスターリング冷凍機
    において、 上記ピストンには、ピストンリングと、該ピストンリン
    グの内側に設けられピストンリングを弾力的に拡開する
    バックアップリングと、該バックアップリングの内側に
    設けられ、該バックアップリングを拡開するテンション
    リングとから成るピストンリング集合体が装着されてい
    ることを特徴とするスターリング冷凍機。
  2. 【請求項2】 クランク室を有するハウジングと、上
    記クランク室の頂部に固定されたシリンダと、上記シリ
    ンダ内を往復動するピストンと、上記クランク室内のク
    ランクと連動し、上記ピストンに一端が連結されたピス
    トンロッドと、上記ピストンロッドと上記クランク室の
    頂部開口部との隙間をシールするオイルシール機構とを
    備えて成るスターリング冷凍機において、 上記ピストンには、ピストンリングと、該ピストンリン
    グの内側に設けられピストンリングを弾力的に拡開する
    バックアップリングと、該バックアップリングの内側に
    設けられ、該バックアップリングを拡開するテンション
    リングとから成るピストンリング集合体が装着されてい
    ることを特徴とするスターリング冷凍機。
  3. 【請求項3】 クランク室を有するハウジングと、上
    記クランク室の頂部に固定された圧縮シリンダ及び膨張
    シリンダと、上記圧縮シリンダ及び膨張シリンダ内を往
    復動し、作動ガスを圧縮及び膨張する圧縮ピストン及び
    膨張ピストンと、上記クランク室内のクランクと連動
    し、上記圧縮ピストン及び膨張ピストンに一端が連結さ
    れた圧縮ピストンロッド及び膨張ピストンロッドとを備
    えて成るスターリング冷凍機において、 上記ピストンには、ピストンリングと、該ピストンリン
    グの内側に設けられピストンリングを弾力的に拡開する
    バックアップリングと、該バックアップリングの内側に
    設けられ、該バックアップリングを拡開するテンション
    リングとから成るピストンリング集合体が装着されてい
    ることを特徴とするスターリング冷凍機。
  4. 【請求項4】 シリンダー内で往復動して作動ガスを
    圧縮又は膨張するピストンを有するスターリング冷凍機
    において、 上記ピストンには、ピストンリングと、該ピストンリン
    グの内側に設けられ該ピストンリングを弾力的に拡開す
    るテンションリングとから成るピストンリング集合体が
    装着されていることを特徴とするスターリング冷凍機。
  5. 【請求項5】 ピストンリングと、該ピストンリング
    の内側に設けられ該ピストンリングを弾力的に拡開する
    バックアップリングと、該バックアップリングの内側に
    設けられ、該バックアップリングを拡開するテンション
    リングの組み合わせ、あるいはピストンリングと、該ピ
    ストンリングの内側に設けられ該ピストンリングを弾力
    的に拡開するテンションリングの組み合わせから成るこ
    とを特徴とするスターリング冷凍機のピストンに装着さ
    れるピストンリング集合体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009121337A (ja) * 2007-11-14 2009-06-04 Toyota Motor Corp ピストン機関及びスターリングエンジン

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