JP2003287296A - スターリング冷凍機 - Google Patents

スターリング冷凍機

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JP2003287296A
JP2003287296A JP2002093072A JP2002093072A JP2003287296A JP 2003287296 A JP2003287296 A JP 2003287296A JP 2002093072 A JP2002093072 A JP 2002093072A JP 2002093072 A JP2002093072 A JP 2002093072A JP 2003287296 A JP2003287296 A JP 2003287296A
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heat exchanger
radiating
groove
cylinder
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JP2002093072A
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Inventor
Hideyuki Inoue
英之 井上
Shinya Itabashi
真也 板橋
Hiroshi Nishikawa
弘 西川
Takehiro Nishikawa
剛弘 西川
Takashi Harako
貴志 原子
Tetsuya Kato
哲也 加藤
Kosuke Komatsubara
弘丞 小松原
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スターリング冷凍機の放熱用熱交換器
の作動ガスと冷却水の熱交換を行う伝熱面積を増加し
て、熱交換器性能向上を図る。 【解決手段】 熱交換器筒29を放熱用熱交換ハウジ
ング34内に装入し、熱交換器筒29の内側に内側シリ
ンダ23が嵌合されており、熱交換器筒29の外面に水
平な放熱フィン36が形成され、放熱用熱交換ハウジン
グ34とともに放熱路38を構成するとともに、熱交換
器筒29の内面に螺旋溝又はネジ溝35を形成し内側シ
リンダ23とともに作動ガス用流路を構成することによ
り、作動ガスの流路を長して、冷却水の熱伝導による熱
交換のための伝熱面積を大きくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スターリング冷凍
機に関し、特にスターリング冷凍機の放熱用熱交換器に
関する発明である。
【0002】
【従来の技術】近年、地球環境問題におけるフロン代替
の冷凍装置として、又従来の冷却装置より使用温度が広
範囲で、従って、冷凍庫、冷蔵庫、投げ込み式クーラ等
の業務用又は家庭用の冷熱利用機器をはじめとして、低
温液循環器、低温恒温器、恒温槽、ヒートショック試験
装置、凍結乾燥機、温度特性試験装置、血液・細胞保存
装置、コールドクーラ、その他各種の冷熱装置等のあら
ゆる産業分野の冷熱利用機器に適用可能な、コンパクト
で、しかも成績係数が高く、エネルギー効率が良好とな
る冷凍機として、スターリング冷凍機が脚光を浴びてい
る。
【0003】スターリング冷凍機では、その本体を構成
し、クランク室やモータ室を有するハウジング内に、作
動ガスが密閉状態で封入されている。一方、作動ガスが
圧縮室(高温室)と膨張室(低温室)との間を流動し、
この流路に沿って配設された冷却用熱交換器(低温側熱
交換器)及び放熱用熱交換器(高温側熱交換器)によ
り、夫々冷熱冷媒及び放熱用冷媒との熱交換が行われ
る。
【0004】従来の放熱用熱交換器60は、図7(a)
〜(c)に示すように、熱交換器筒61を放熱用熱交換
ハウジング62内に装入し、熱交換器筒61の内側に内
側シリンダ63が嵌合されており、熱交換器筒61の内
面に上下方向に複数の細溝64が形成されており、内側
シリンダ63とともに作動ガス用流路を構成するととも
に、外面に水平な環状の放熱フィン65が形成されてお
り、放熱用熱交換ハウジング62とともに放熱路66を
構成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の放熱用熱交換器
60は、作動ガス用流路は熱交換器筒61の内面に上下
方向に形成された直線的な細溝64で構成されるために
作動ガスの冷却熱交換のための伝熱面積は十分ではな
い。又、冷却水の流れる放熱路66に放熱フィン65を
有しているが、その冷却水の流れる行程は熱交換器筒6
1の半円周であり、短いために冷却熱交換のための伝熱
面積は十分ではない。
【0006】本発明は、従来のスターリング冷凍機の放
熱用熱交換器が有する冷却熱交換のための伝熱面積が少
ないという問題を解消し、伝熱面積を増して、放熱用熱
交換器熱の熱交換効率を向上させ、スターリング冷凍機
全体の熱効率を向上を図ることを課題とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、高温室と低温室との間に放熱用熱交換器、
再生器及び低温室が配設されており、作動ガスが上記放
熱用熱交換器、再生器及び低温室の間を通過して高温室
と低温室との間を往復動するスターリング冷凍機であっ
て、上記放熱用熱交換器は、内側シリンダと放熱用熱交
換ハウジングの間に配設されており、上記放熱用熱交換
器の内面には、螺旋状又はねじ状の細溝が形成されてお
り、該細溝は、上記内側シリンダとともに放熱用作動ガ
ス流路を形成しており、上記放熱用熱交換筒の外面は、
放熱フィンが形成され熱交換ハウジングとともに放熱路
が形成されていることを特徴とするスターリング冷凍機
を提供する。
【0008】又、本発明は上記課題を解決するために、
高温室と低温室との間に放熱用熱交換器、再生器及び低
温室が配設されており、作動ガスが上記放熱用熱交換
器、再生器及び低温室の間を通過して高温室と低温室と
の間を往復動するスターリング冷凍機であって、上記放
熱用熱交換器は、内側シリンダと放熱用熱交換ハウジン
グの間に配設されており、上記放熱用熱交換器の内面に
は、細溝が形成されており、該細溝は、上記内側シリン
ダとともに放熱用作動ガス流路を形成しており、上記放
熱用熱交換筒の外面には、熱交換ハウジングとともに放
熱路を形成するための溝が形成されており、該溝は管状
の上部溝、管状の下部溝と、上部溝と下部溝を連通させ
る複数の上下に延びる直線状の溝とから成り、上部溝
は、冷却水の入口部から出口部にかけて対称的に下方に
傾斜するように形成されていることを特徴とするスター
リング冷凍機を提供する。
【0009】又、本発明は上記課題を解決するために、
スターリング冷凍機の熱交換ハウジング内に装入され、
内側にピストンが往復動するシリンダが嵌合される放熱
用熱交換筒を有するスターリング冷凍機の放熱用熱交換
器であって、上記放熱用熱交換筒の内面には、螺旋状又
はねじ状の細溝が形成されており、該細溝は、上記内側
シリンダとともに放熱用作動ガス流路を形成しており、
上記放熱用熱交換筒の外面は、熱交換ハウジングととも
に放熱路が形成されていることを特徴とするスターリン
グ冷凍機の放熱用熱交換器を提供する。
【0010】又、本発明は上記課題を解決するために、
スターリング冷凍機の熱交換ハウジング内に装入され、
内側にピストンが往復動するシリンダが嵌合される放熱
用熱交換筒を有するスターリング冷凍機の放熱用熱交換
器であって、上記放熱用熱交換筒の内面には、細溝が形
成されており、該細溝は、上記内側シリンダとともに放
熱用作動ガス流路を形成しており、上記放熱用熱交換筒
の外面には、熱交換ハウジングとともに放熱路を形成す
るための溝が形成されており、該溝は管状の上部溝、管
状の下部溝と、上部溝と下部溝を連通させる複数の上下
に延びる直線状の溝とから成り、上部溝は、冷却水の入
口部から出口部にかけて対称的に下方に傾斜するように
形成されていることを特徴とするスターリング冷凍機の
放熱用熱交換器を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を実施例に基
づき図面を参照して以下に説明する。図1〜図3は、本
発明の適用されるスターリング冷凍機を説明する図であ
り、図1はスターリング冷凍機1の全体構成を説明する
正面図である。図2はスターリング冷凍機1の要部を説
明する図であり、図3は一部が断面の右側面図を示す図
である。
【0012】スターリング冷凍機1の鋳物で形成された
ハウジング2は、その内部はHeが充填され、半密閉状
態に保持されており、区画壁3を介して互いに連通する
モータ室4とクランク室5とを有する。モータ室4には
正逆回転可能なモータ6が配設されており、クランク室
5には、モータ6で回転駆動されるクランクシャフト
7、コンロッド8、9と、クロスガイドヘッド10、1
1等の駆動機構が配設されている。
【0013】クランクシャフト7の二つのクランク部1
2、13は、モータ6の正転時にクランク部13がクラ
ンク部12より先行して移動するように、位相差を付け
て形成されている。この位相差は、一般的には約90度
の位相差が採用される。クランク部12、13には、コ
ンロッド8、9が取り付けられ、さらにこのコンロッド
8、9にクロスガイドヘッド10、11が取り付けられ
ている。
【0014】ハウジング2におけるクランク室5の上部
には、座部14を介してシリンダブロック15がボルト
16で取付られている。シリンダブロック15は、圧縮
シリンダ17を形成するとともに、膨張シリンダ18の
一部(下部)を形成している。
【0015】圧縮シリンダ17内を往復動する圧縮ピス
トン19の上方空間(圧縮空間)が高温室20であり、
この中で作動ガスであるHeは圧縮されて高温となる。
圧縮ピストンロッド21は、圧縮ピストン19とクロス
ガイドヘッド10を連結し、クランク室5から圧縮シリ
ンダ17へ伸びるように設けられている。オイルシール
ベローズ22が圧縮ピストンロッド21とハウジング2
の上部の間に取り付けられ、圧縮シリンダ17とクラン
ク室5の間をシールし、クランク室5からの油上がりを
防止している。
【0016】一方、膨張シリンダ18は、その下部は上
述の通りシリンダブロック15で構成し、その上部は、
後述する放熱用熱交換器29の内側シリンダ23と冷却
用熱交換器の内筒24とから構成している。この膨張シ
リンダ18内を往復摺動するピストン25の上方空間
(膨張空間)が低温室26であり、この中で作動ガスが
膨張し低温となる。
【0017】膨張ピストンロッド27は、膨張ピストン
25とクロスガイドヘッド11とを連結し、クランク室
5から膨張シリンダ18内に伸びている。オイルシール
ベローズ28が、膨張ピストンロッド27とハウジング
2の上部の間に取り付けられ、膨張シリンダ18とクラ
ンク室5の間をシールしクランク室5からの油上がりを
防止している。膨張ピストン25は、圧縮ピストン19
より90度の位相だけ先行して移動する。
【0018】膨張シリンダ18を囲むように、放熱用熱
交換器(高温側熱交換器)29、再生器30及び冷却用
熱交換器(低温側熱交換器)31が互いに連通して環状
に配設されている。放熱用熱交換器29の下端、かつ膨
張シリンダ18の周囲に、マニホールド(作動ガス用の
流路)32が形成されている。
【0019】そして、圧縮シリンダ17の上端部には、
高温室20とマニホールド32とを連通する連通孔33
が形成されている。高温室20と低温室26は、連通孔
33、マニホールド32、放熱用熱交換器29、再生器
30及び冷却用熱交換器31を通して互いに順次連通す
るように構成されている。
【0020】シリンダブロック15は、その上部に放熱
用熱交換ハウジング34を有する。この放熱用熱交換ハ
ウジング34と内側シリンダ23との間には、熱交換器
筒37が嵌合し、放熱用熱交換器(高温側熱交換器)2
9を構成している。放熱用熱交換器29については後で
詳細に説明するが、その概要は、熱交換器筒37の内面
に、作動ガスの流路を形成する細溝35を有し、外面に
放熱フィン36を有する。
【0021】作動ガスは細溝35を通り、放熱用熱交換
ハウジング34と放熱フィン36との間の放熱路38は
冷却水が流れこれにより、作動ガスの温熱が冷却水に放
熱される。シリンダブロック15の左右両側面には、蓋
板39が水密的に固定されており、この蓋板39とシリ
ンダブロック15との間に冷却水路40を形成してい
る。この冷却水路40は、入口41と通して放熱路38
に連通するとともに、圧縮シリンダ17及び膨張シリン
ダ18を囲むように形成されている。
【0022】放熱路38に冷却水の流入口42が設けら
れており、冷却水路40には流出口43が設けられ、流
入口40と流出口43は、図示はしないが、冷却水循環
路及び冷却水循環用ポンプを介して、冷却ファンを有す
る空冷の放熱器(ラジエータ)に接続されている。
【0023】内筒24の下部は、内側シリンダ23と嵌
合し膨張シリンダ18の一部を構成しているが、この内
筒24の上部外周側に冷却用熱交換ハウジング44が配
設され、シリンダブロック15に着脱可能に固着されて
いる。冷却用熱交換ハウジング44は、その内面には複
数の細溝45を有し、内筒24と嵌合して作動ガス流路
46を形成し、その外面には冷却フィン47を有する。
これにより、冷却用熱交換器(低温側熱交換器)31を
構成している。
【0024】この冷却用熱交換器31は、本発明のスタ
ーリング冷凍機の冷熱を利用する冷熱利用機器の冷熱冷
媒の冷却を行う。冷熱冷媒としては、空気、水、アルコ
ール、HFE、PFC等が使用される。
【0025】内筒24と冷却用熱交換ハウジング44と
の間の環状空間には、金属メッシュ等の蓄冷材から成る
再生器30が配設されている。
【0026】オイルシールベローズ28と膨張ピストン
25との間の空間(オイルシールベローズ22と圧縮ピ
ストン19との間の空間についても同じ)は、バッファ
空間(バッファ室)48と呼ばれている。バッファ空間
48は、管49によりバッファタンク51に接続され、
バッファタンク51は、管50によりハウジング2のク
ランク室5(モータ室4でもよい。)に接続されてい
る。
【0027】本発明は、以上のような構成のスターリン
グ冷凍機において、放熱用熱交換器29の構造に特徴が
ある。以下、これを図4〜6で説明する。図4(a)
は、図2における放熱用熱交換器29の放熱用熱交換ハ
ウジング34内の熱交換器筒37と、内側シリンダ23
の関係を詳細に説明するための図である。図4(b)は
図4(a)のA−A断面図である。
【0028】図4(a)、(b)に示すように、熱交換
器筒37の内側に内側シリンダ23が嵌合しており、こ
れにより熱交換器筒37の内面に形成された細溝35と
内側シリンダ23により作動ガス用流路を形成してい
る。又、熱交換器筒37の外面に形成されたフィン36
と放熱用熱交換ハウジング34の内面により放熱路38
を形成している。この放熱路38を通る冷却水で、作動
ガス流路を通る作動ガスが冷却され放熱される。
【0029】ここで、本発明の熱交換器筒37の構成に
ついて、従来例と比較して、図5においてさらに詳述す
る。図5(a)は、図7に示す従来例の熱交換器筒61
を模式的に示すものであり、熱交換器筒61の内面の作
動ガス流路用の細溝64は熱交換器筒61の軸心に平行
に上下方向に直線的に形成されている。熱交換器筒61
の外面には、熱交換器筒61の軸心に直交する水平面に
平行な複数の環状の放熱フィン65が形成されており、
熱交換器ハウジングの内面との間隙で放熱路を形成して
いる。
【0030】図5(b)は、図4に示す本発明の熱交換
器筒37の実施例、特に熱交換器筒37の内面の細溝3
5の形状を模式的に示すものであり、熱交換器筒37の
内面の細溝35は熱交換器筒の軸心を中心に螺旋溝で形
成されている。熱交換器筒37の放熱路38は、図4に
示す熱交換器筒37の外面に形成されたフィン36と放
熱用熱交換ハウジング34の内面により形成されてい
る。
【0031】又、図5(c)は、本発明の熱交換器筒3
7の細溝35の別の実施態様を示すものであり、熱交換
器筒37の内面の細溝35は熱交換器筒37の軸心を中
心にネジ溝(一種の螺旋状ではあるが水平に近い傾斜で
形成された溝)に形成されているものである。熱交換器
筒37の放熱路38は、図4に示す熱交換器筒37の外
面に形成されたフィン36と放熱用熱交換ハウジング3
4の内面により形成されている。
【0032】このように、本発明では、内側シリンダ2
3と、作動ガス流路が、熱交換器筒37の内面に螺旋溝
又はネジ溝35で形成されているために、作動ガスの流
路行程が従来例と比較して長くなり、冷却水の冷熱を作
動ガスが受ける熱伝導の伝熱面積が大きくなる。従っ
て、作動ガスはより効果的に冷却される。
【0033】図6は、本発明の熱交換器筒のさらに別の
実施例を示すものであり、この熱交換器筒52の内面の
細溝は、図5(a)に示す従来例のように軸心に平行に
上下方向に直線的に形成されていてもよいし、或いは図
5(b)、(c)に示すように熱交換器筒37の内面に
螺旋溝又はネジ溝で形成されていてもよい。この実施例
は、熱交換器筒52の外面に形成される放熱路用凹所5
3の構成に特徴がある。
【0034】図6(a)は、熱交換器筒52の放熱路の
入口側から見た斜視図であり、図6(b)は、熱交換器
筒52の放熱路の出口側から見た斜視図である。図6
(c)、(d)は、図6(a)のC−C断面及びD−D
断面である。図6(a)〜(d)に示すように、熱交換
器筒52の外面には放熱路用凹所53が形成されてい
る。
【0035】放熱路用凹所53は、入口側及び出口側の
垂直方向に形成された入口垂直部54及び出口垂直部5
5と、上方に設けられた略環状の上部凹所56と、下方
設けられた環状の下部凹所57と、上部凹所56と下部
凹所57を連通する複数の上下方向に延びる冷却水用溝
58とから構成される。
【0036】図6(a)、(b)の中、熱交換器筒52
の外面のハッチングで示される部分は凹所に対する凸部
表面を示している。図6(c)、(d)でこの凸部表面
の一部である、凸部59を示しており、これは冷却水用
溝58を画成する凸部である。
【0037】上部凹所56は、その下縁56’が入口側
から裏側の出口側にかけて左右対称になだらかに下が
り、これにより徐々に上部凹所56は左右対称にその面
積が拡がるように形成されている。従って、上下方向に
延びる複数の冷却水用溝58は入口側から出口側に左右
対称方向に徐々に短くなっている。
【0038】熱交換器筒52には、内側シリンダ23が
嵌合され放熱用熱交換ハウジング34内に装入され、放
熱用熱交換ハウジング34の内面と放熱路用凹所53で
放熱路38が形成される(図4(a)参照。)。
【0039】(作用)次に、本発明の上記実施例のスタ
ーリング冷凍機の作用を説明する。モータ6によってク
ランクシャフト7が正方向に回転し、クランク室5内の
クランク部12、13が90度位相がずれて回転する。
このクランク部12、13に連結されたコンロッド8、
9、クロスガイドヘッド10、11、圧縮ピストンロッ
ド21及び膨張ピストンロッド27を介して、圧縮ピス
トン19及び膨張ピストン25が、互いに90度の位相
差をもって往復動する。
【0040】膨張ピストン25が90度先行して上死点
付近でゆっくりと移動中、圧縮ピストン19は中間付近
を上死点に向かって急速に移動して作動ガスの圧縮動作
を行う。圧縮された作動ガスは、連通孔33及びマニホ
ールド32を通り放熱用熱交換器29の細溝35内に流
入し、放熱路38を流れる冷却水に放熱する。さらに作
動ガスは、再生器30に蓄熱された冷熱で冷却され、細
溝45内を通って低温室26(膨張空間)内に流入す
る。
【0041】圧縮ピストン19が上死点近辺でゆっくり
と移動している時に膨張ピストン25は急激に下死点に
向かって移動し、低温室26(膨張空間)に流入した作
動ガスは急激に膨張し冷熱が発生する。これにより冷却
用熱交換器31を含むヘッド部(コールドヘッドと言
う。)48は冷却されて低温となる。
【0042】そして、冷却用熱交換器31において、冷
却フィン47に接する冷熱利用機器用の冷熱冷媒を冷却
する。膨張ピストン25が下死点から上死点に移動する
ときには圧縮ピストン19は中間位置から下死点に向か
っており、作動ガスは低温室26より冷却用熱交換器の
細溝45を通り再生器30に流入し作動ガスの有する冷
熱を再生器30に蓄熱する。再生器30に蓄熱された冷
熱は、上記のように高温室20から放熱用熱交換器29
を通して送られてくる作動ガスを、再度冷却するために
再利用される。
【0043】そして、冷却用熱交換器において冷却され
た冷熱冷媒は、流出パイプから各種の冷熱利用機器に送
られ冷却に利用される。例えば、冷熱冷媒は、冷凍庫等
の冷熱利用機器内の冷熱冷媒用配管に送られ、冷熱利用
機器内で冷凍あるいは冷却作用を行う。そして冷熱利用
機器から冷却用熱交換器31に流入パイプ65を通って
循環して戻され、再度冷却される。
【0044】放熱器(ラジエータ)から送られてくる冷
却水は、流入口42から放熱用熱交換器38内に流入
し、熱交換器筒37の外面に形成された放熱フィン36
と放熱用熱交換ハウジング34との間の放熱路38を通
過して作動ガスを冷却する。本発明では、作動ガス流路
を構成する熱交換器筒37の内面の細溝35は、熱交換
器筒の軸心を中心に螺旋溝又はネジ溝で形成されている
ために、作動ガスの流路が長くなり、冷却水の熱伝導に
よる熱交換のための伝熱面積が大きくなる。従って、作
動ガスはより効果的に冷却される。
【0045】又、本発明で図6に示す熱交換器筒52を
使用した場合は、放熱路38内に入口垂直部54から流
入し、矢印のように、上部凹所56で左右に分流され
て、上部凹所56内で徐々に下方に向けて流れながら少
しづつ冷却水用溝58を通り、下部凹所57内から出口
垂直部55を経て流出する。冷却水がこのように流れる
ことにより、熱交換器筒52の内面の細溝35と内側シ
リンダ23で形成される作動ガス流路を流れる作動ガス
を十分冷却し放熱させることができる。
【0046】このようにして、放熱用熱交換器29から
流出した冷却水は冷却水路40に流入し、圧縮シリンダ
17及び膨張シリンダ18の周囲を流れる。これによっ
て、シリンダブロック15の内側に形成されている圧縮
シリンダ17及び膨張シリンダ18を周囲から冷却す
る。この後、冷却水は、流出口43から流出して、放熱
器において冷却ファンで冷却され、再度、放熱用熱交換
器29へと循環する。
【0047】バッファタンク51は、バッファ空間48
とハウジング2を均等な圧力とし、バッファ空間48内
の圧力変動を吸収するとともに、ハウジング2内の圧力
変動を吸収し、バッファ空間にその影響を及ぼさないよ
うな緩衝機能を有する。
【0048】以上、本発明に係るスターリング冷凍機の
実施の形態を実施例に基づいて説明したが、本発明は、
上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲記載
の技術的事項の範囲内でいろいろな実施例があることは
言うまでもない。
【0049】
【発明の効果】本発明は以上のような構成であるから、
スターリング冷凍機の放熱用熱交換器の作動ガスと冷却
水の熱交換を行う伝熱面積を増加して、熱交換器性能乃
至スターリング冷凍機の熱効率を向上することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスターリング冷凍機の全体構成を
説明するための正面図である。
【図2】図1のスターリング冷凍機の要部を示す図であ
る。
【図3】本発明に係るスターリング冷凍機を説明する右
側一部破断正面図である。
【図4】本発明に係るスターリング冷凍機の放熱用熱交
換器を示す図である。
【図5】本発明に係るスターリング冷凍機の放熱用熱交
換器の実施例を従来例と比較して説明する図である。
【図6】本発明に係るスターリング冷凍機の放熱用熱交
換器の別の実施例を示す図である。
【図7】従来例を示す図であり、(a)は断面図、
(b)はA−A断面図、(c)は要部Dの拡大図であ
る。
【符号の説明】
1 スターリング冷凍機 2 ハウジング 3 区画壁 4 モータ室 5 クランク室 6 モータ 7 クランクシャフト 8、9 コンロッド 10、11 クロスガイドヘッド 10’、11’連結ピン 12、13 クランク部 14 座部 15 シリンダブロック 16 ボルト 17 圧縮シリンダ 18 膨張シリンダ 19 圧縮ピストン 20 上方空間(圧縮空間)高温室 21 圧縮ピストンロッド 22 オイルシールベローズ 23、63 内側シリンダ 24 冷却用熱交換器の内筒 25 膨張ピストン 26 上方空間(膨張空間)が低温室 27 膨張ピストンロッド 28 オイルシールベローズ 29、60 放熱用熱交換器(高温側熱交換器) 30 再生器 31 冷却用熱交換器(低温側熱交換器) 32 マニホールド(作動ガス用の流路) 33 連通孔 34、62 放熱用熱交換ハウジング 35、64 熱交換器筒の内面の作動ガス流路用の細
溝 36、65 放熱フィン 37、61 熱交換器筒 38、66 放熱路 39 蓋板 40 冷却水路 41 入口 42 放熱路に冷却水の流入口 43 冷却水路の流出口 44 冷却用熱交換ハウジング 45 冷却用熱交換ハウジングの内面の複数の細溝 46 作動ガス流路 47 冷却フィン 48 バッファ空間(バッファ室) 49 管 51 バッファタンク 51 バッファタンク 52 熱交換器筒 53 放熱路用凹所 54 入口垂直部 55 出口垂直部 56 上部凹所 57 下部凹所 58 冷却水用溝 59 凸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西川 弘 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 西川 剛弘 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 原子 貴志 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 加藤 哲也 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 小松原 弘丞 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 3H003 AA02 AC03 BE06 CD03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高温室と低温室との間に放熱用熱交換
    器、再生器及び低温室が配設されており、作動ガスが上
    記放熱用熱交換器、再生器及び低温室の間を通過して高
    温室と低温室との間を往復動するスターリング冷凍機で
    あって、 上記放熱用熱交換器は、内側シリンダと放熱用熱交換ハ
    ウジングの間に配設されており、 上記放熱用熱交換器の内面には、螺旋状又はねじ状の細
    溝が形成されており、該細溝は、上記内側シリンダとと
    もに放熱用作動ガス流路を形成しており、 上記放熱用熱交換筒の外面は、放熱フィンが形成され熱
    交換ハウジングとともに放熱路が形成されていることを
    特徴とするスターリング冷凍機。
  2. 【請求項2】 高温室と低温室との間に放熱用熱交換
    器、再生器及び低温室が配設されており、作動ガスが上
    記放熱用熱交換器、再生器及び低温室の間を通過して高
    温室と低温室との間を往復動するスターリング冷凍機で
    あって、 上記放熱用熱交換器は、内側シリンダと放熱用熱交換ハ
    ウジングの間に配設されており、 上記放熱用熱交換器の内面には、細溝が形成されてお
    り、該細溝は、上記内側シリンダとともに放熱用作動ガ
    ス流路を形成しており、 上記放熱用熱交換筒の外面には、熱交換ハウジングとと
    もに放熱路を形成するための溝が形成されており、 該溝は管状の上部溝、管状の下部溝と、上部溝と下部溝
    を連通させる複数の上下に延びる直線状の溝とから成
    り、 上部溝は、冷却水の入口部から出口部にかけて対称的に
    下方に傾斜するように形成されていることを特徴とする
    スターリング冷凍機。
  3. 【請求項3】 スターリング冷凍機の熱交換ハウジン
    グ内に装入され、内側にピストンが往復動するシリンダ
    が嵌合される放熱用熱交換筒を有するスターリング冷凍
    機の放熱用熱交換器であって、 上記放熱用熱交換筒の内面には、螺旋状又はねじ状の細
    溝が形成されており、該細溝は、上記内側シリンダとと
    もに放熱用作動ガス流路を形成しており、 上記放熱用熱交換筒の外面は、熱交換ハウジングととも
    に放熱路が形成されていることを特徴とするスターリン
    グ冷凍機の放熱用熱交換器。
  4. 【請求項4】 スターリング冷凍機の熱交換ハウジン
    グ内に装入され、内側にピストンが往復動するシリンダ
    が嵌合される放熱用熱交換筒を有するスターリング冷凍
    機の放熱用熱交換器であって、 上記放熱用熱交換筒の内面には、細溝が形成されてお
    り、該細溝は、上記内側シリンダとともに放熱用作動ガ
    ス流路を形成しており、 上記放熱用熱交換筒の外面には、熱交換ハウジングとと
    もに放熱路を形成するための溝が形成されており、 該溝は管状の上部溝、管状の下部溝と、上部溝と下部溝
    を連通させる複数の上下に延びる直線状の溝とから成
    り、 上部溝は、冷却水の入口部から出口部にかけて対称的に
    下方に傾斜するように形成されていることを特徴とする
    スターリング冷凍機の放熱用熱交換器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007049355A1 (ja) * 2005-10-28 2007-05-03 Fuji Electric Retail Systems Co., Ltd. 熱交換器及びその製造方法
JP2011007129A (ja) * 2009-06-26 2011-01-13 National Maritime Research Institute 冷熱スターリングエンジン及び冷熱スターリングエンジンの製造方法

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