JP2017501364A - 流れ効率を改善した磁気冷凍システム - Google Patents

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Abstract

磁気冷凍システムが、流体制御弁と磁気熱量ベッドとの間で流れがバランスするチャネルを備えることにより、流れのばらつきによって磁気ベッドの利用率が均等でないことによって引き起こされる非効率性をなくす。

Description

連邦政府資金による研究開発の記載
関連出願の相互参照
本出願は、参照により全内容が本明細書に組み込まれている、2013年12月17日に出願された米国特許仮出願第61/917,025号の優先権を主張するものである。
磁気冷凍(MR)は、特定の材料が示す、磁界内に置かれると温まり、磁界が除去されると冷える特性である磁気熱量効果に基づく、台頭しつつある冷却技術である。磁気冷凍は、現在最も広く使われている冷却方法である蒸気圧縮に対して、幾つかの明確な利点がある。第1に、MRは、フルオロ置換炭化水素(HFC)もクロロフルオロカーボン(フロン)(CFC)も、他のあらゆるガス材料も使用せず、MRシステムの冷媒の形態は多孔質固体である。ガスを全く使わないことにより、蒸気圧縮システムのよくある問題である漏れの可能性が大幅に低減される。結果として、MRシステムは、より高い信頼性を有することが可能であり、保守が簡単になり、休止時間が短縮される。HFCやCFCなどのガスはオゾンを枯渇させ、地球温暖化に寄与する為、これらのガスを使用しないことは、環境に対するメリットがある。最後に、MRシステムは、特にオフピーク負荷条件下では、エネルギ効率が蒸気圧縮システムより高くなりうることが理論的研究によって示されている。
磁気冷凍に関する全般的背景については、K. グシュナイドナー、V. ペチャルスキ(K. Gschneidner and V. Pecharsky)著、「30年間の近室温磁気冷却:我々が今日いる場所と未来の展望(Thirty years of near room temperature magnetic cooling: Where we are today and future prospects)」、インターナショナル・ジャーナル・オブ・レフリジレーション(Int. J. of Refrig.)、31号、p.945−961、2008年、及びK. エンゲルブレヒト、G. ネリス、S. クライン、C. ジム(K. Engelbrecht, G. Nellis. S. Klein, and C. Zimm)著、「室温能動型磁気再生式冷凍の近年の発達(Recent Developments in Room Temperature Active Magnetic Regenerative Refrigeration)」、HVAC&Rリサーチ(HVAC&R Research)13巻(4号)、p.525−542、2007年を参照されたい。現代の室温MRシステムは、参照により本明細書に組み込まれている米国特許第4,332,135号に開示されているように、いわゆる能動磁気再生機(AMR)サイクルを実施して冷却を行う。このサイクルには4つの段階があり、それらを図1A、図1B、図1C、及び図1Dに概略的に示す。このMRシステムは、これらの図面では、磁気熱量材料(MCM)の多孔質ベッド190と、ベッド190内を流れる際にMCMと熱を交換する伝熱流体と、からなる。ベッド190は、左側が低温側であり、右側が高温側である。流体流のタイミング及び方向(高温側から低温側、又は低温側から高温側)は、磁界192の印加及び除去によって調整される。図1Aの、サイクルの第1段階(「励磁」)では、ベッド190内の流体は停滞しており、磁界192がMCMに印加されてMCMを温める。図1Bの、次の段階(「高温ブロー」)では、ベッド190に対する磁界192が維持されていて、温度Tci(低温入口温度)の流体が、低温入口182を通って、ベッド内を低温側から高温側へと押し出される。この流体は、ベッド内のMCMから熱を引き込み、ベッド190内を通り抜ける際に温度が上昇する。高温ブロー時に、流体は、温度THo(高温出口温度)で高温出口186を通ってベッド190から出て、高温側熱交換器194内を循環し、そこでは、流体は熱を周囲環境に与えて、THoより低い温度THi(高温入口温度)に戻る。図1Cの、次の段階(「減磁」)では、流体流は止められ、磁界が除去される。これによって、ベッド190は更に冷える。図1Dの、最後の段階(「低温ブロー」)では、引き続き磁界がない状態で、温度THiの流体が、高温入口188を通って、ベッド190内を高温側から低温側へと押し出される。流体は、ベッド190内のMCMを通り抜ける際に冷えて、TCiより低い温度TCo(低温出口温度)に達する。低温ブロー時に低温出口184を通ってベッド190から出た、より低温の流体は、低温側熱交換器196を循環して、冷凍環境から熱を引き込む。流体は、温度TCiで低温側熱交換器196から出て、AMRサイクルを完了する。低温ブロー時に低温側熱交換器196内の低温流体によって熱が吸収されることによって、冷凍環境は、そのより低い温度を維持することが可能になる。
図1A、図1B、図1C、及び図1Dは単一ベッドMRシステムの動作を示しているが、当業者であれば理解されるように、それぞれで同じAMRサイクルが実施される複数のベッドを結合して1つのシステムとすることにより、冷却能力を高め、システムサイズを低減し、或いはサイクルの性能を向上させることが可能である。
AMRサイクルを実施する為に、磁気冷凍機は、磁気熱量材料の1つ以上の多孔質ベッドと、伝熱流体と、ベッドを通して流体を押し出すポンプと、ベッドに対して磁界を印加したり除去したりする手段と、ベッドに対して磁界を印加したり除去したりすることによって、流体流がベッドを通るタイミング及び方向を調整する流れ制御システムと、を必要とする。磁気冷凍機におけるAMRサイクルの一実施態様では、ギャップを有する磁石アセンブリ(例えば、参照により本明細書に組み込まれている米国特許第7,148,777号で開示されているもの)が、磁気熱量材料の固定ベッドの上を回転する。固定ベッドは、磁石アセンブリのギャップに嵌入され、磁石アセンブリのギャップが所与のベッドの上を回転すると、そのベッドに磁界が印加される。ベッドが磁石ギャップ内にとどまっていると、ベッドに対して磁界が維持される。磁石が回転しながら所与のベッドから遠ざかると、磁界が除去される。この実施態様は、「回転磁石」磁気冷凍機又は「RMMR」と称されており、参照により本明細書に組み込まれている米国特許第6,668,560号に記載されている。
図1A、図1B、図1C、及び図1Dに示されるように、RMMR内の各ベッドには4つの流体ポートがある。これらのポートのうちの2つ、高温入口ポート188及び高温出口ポート186は、ベッド190の高温側に位置し、他の2つのポート、低温入口ポート182及び低温出口ポート184は、ベッド190の低温側に位置する。入口ポート188及び182は、流体をベッド190内の磁気熱量材料に送達し、出口ポート186及び184は、磁気熱量材料から出てくる流体を収集する。独立した入口ポート及び出口ポートを使用することにより、それぞれの温度が概して異なる入口流体ストリーム及び出口流体ストリームが混ざり合うことが最小限に抑えられる。これにより、混ざり合うことに伴う熱損失が抑えられて、MRシステムの性能が向上する。
一般に、流体流を制御する為に、RMMRは4つの弁を使用し、それらは、高温入口(Hi)弁、高温出口(Ho)弁、低温入口(Ci)弁、及び低温出口(Co)弁と称される。ベッドが回転磁石アセンブリのギャップ内にあるとき、低温入口弁はベッドの低温入口ポートに流れを送達し、同時に、高温出口弁は、ベッドの高温出口ポートから流体を収集する。高温入口弁は、ベッドの高温入口ポートへの流れをブロックし、低温出口弁は、低温出口ポートからの流れをブロックする。このようにして、流れは、ベッド内を通って低温入口ポートから高温出口ポートに進むことだけが可能であり、励磁されるベッドの所望の流路ではAMRサイクルの高温ブロー段階が実施される。磁石が回転しながらベッドから遠ざかって、ベッドが減磁されると、今度は低温入口弁が、流れが低温入口ポートに入ることをブロックし、高温出口弁が、流れが高温出口ポートを通って出てくるのをブロックする。高温入口弁は、開いて、高温入口流体をベッドの高温入口ポートに向かわせ、低温出口弁は、開いて、流体が低温出口ポートを通ってベッドから出ることを可能にする。このようにして、流れは、ベッド内を通って高温入口ポートから低温出口ポートに進むことだけが可能であり、減磁されるベッドの所望の流路ではAMRサイクルの低温ブロー段階が実施される。明らかに、MRシステムが正常に機能する為には、各弁の開閉は、ベッドに対する磁石アセンブリの角度位置によって調整されなければならない。
上述の流れ制御を実施する為に、回転弁(例えば、参照により本明細書に組み込まれている米国特許第6,668,560号で開示されているもの)が使用されてよい。一般に、回転弁は2つの素子を使用し、それらは、複数の穴が環状に配置された固定子と、特定の角度距離にわたって延びるスロットを含む回転子である。回転子スロットは、固定子の穴と同じ経路上に中心があり、その為、回転子スロットは、固定子の穴のうちの1つ以上と重なり合う。回転子のスロットが固定子の穴と重なり合うと、弁を通る連続的な流体経路が確立され、回転子のスロットが固定子の穴と重なり合わなくなると、流れは弁を通って進むことができずにブロックされる。回転子及び固定子の接触面は、典型的にはよく磨かれている為、流体がそれらの間に漏れることはない。弁内では、固定子は複数のポートを有する。これらの弁ポートのそれぞれが、流体導管(例えば、パイプ)に接続され、弁ポートの他端がベッドポートに接続される。固定子の各穴は、これらの弁ポートのうちの1つに接続される。このチャンバの別の端部が、単一の軸方向ポートを含み、これは流体導管(例えば、パイプ)に接続される。この導管の他端は、熱交換器に接続される。回転子は回転シャフトに取り付けられ、回転シャフトは、回転子を固定子に対して回転させる。回転子のスロットが固定子の穴と重なり合うように回転子が位置すると、弁の一方の側のベッドポートと他方の側の熱交換器との間に連続的な流体経路が与えられ、そうでないときは、ベッドポートへの流れ、又はベッドポートからの流れがブロックされる。回転子が回転するにつれ、スロットは、かわるがわる、ベッドポートからの流れ、又はベッドポートへの流れを可能にしたり、ブロックしたりする。低温入口弁内の回転子の位置は、ベッドが磁石アセンブリのギャップ内にあるときに、回転子スロットが、ベッドの低温入口ポートに(関連する低温入口弁ポートを介して)接続された穴と重なり合うように、設定される。高温出口弁内の回転子の位置は、この同じタイミングで、その回転子スロットが、高温出口ベッドポートに(関連する高温出口弁ポートを介して)接続された穴と重なり合うように、設定される。このように、低温側熱交換器から、ベッドの低温入口ポートから高温出口ポートまでを通って、高温側熱交換器に至る連続的な流体経路が確立される。回転子スロットの角度量は、ベッドが磁石アセンブリのギャップ内にとどまる限り、低温入口弁及び高温出口弁の穴が露出したままになるように、選択される。高温入口弁内及び低温出口弁内の回転子の位置は、励磁されたベッドの高温入口ポート及び低温出口ポートに接続される穴がブロックされるように、設定される。
弁及び磁石アセンブリが同じモータから外された状態で、回転子は、磁石アセンブリと厳密に協調して回転する。具体的には、磁石アセンブリが回転しながら所与のベッドから遠ざかり、ベッドが減磁されると、低温入口弁内及び高温出口弁内の回転子は、ベッドの低温入口ポート及び高温出口ポートに接続された穴をブロックし始める。高温入口弁内及び低温出口弁内の回転子は、回転子スロットが、現在減磁されているベッドの高温入口ポート及び低温出口ポートに接続された穴を露出させるように回転する。このようにして、高温側熱交換器から、減磁されたベッドの高温入口から低温出口までを通って、低温側熱交換器に至る流れが確立される。
既存のRMMRでは、且つ、参照により本明細書に組み込まれている米国特許第6,668,560号に記載のように、磁石アセンブリの掃引範囲の外側の4つの位置に4つの弁が配置され、弁シャフトは、弁シャフトと磁石アセンブリシャフトとをつなぐベルト及びプーリを介して、磁石アセンブリシャフトによって駆動され、磁石アセンブリシャフトはモータによって駆動される。これに対し、本発明では、各弁は、磁石アセンブリの両側にある磁石アセンブリシャフトと同軸に配置され、これによって、各弁は磁石アセンブリシャフトによって直接駆動されることが可能である。
本願発明者が明らかにしたところでは、従来式の磁気冷凍システムはかなりの非効率性が発生する可能性があり、これは、装置の複雑な回路に流体を伝導させる為に使用される相互連絡導管の長さ、構成、及び構造のばらつきが原因である。これらのばらつきによって、磁気熱量ベッドの利用度が大幅に低下して、効率が低下する可能性がある。そこで、本発明は、弁システムと磁気熱量ベッドとの間の導管が、複数の導管が活性である場合であれ、連続する導管活性化間隔にわたってであれ、流れに対してバランスがとれている磁気冷凍システムを提供する。各弁を同心配置した回転構造により、この、流れに対する定常状態抵抗のみならず、導管の体積及び/又は弾性のばらつきに起因する動的作用をも考慮したバランスどりが容易になる。
一実施形態では、本発明は、磁気熱量材料の、少なくとも第1及び第2のベッドであって、各ベッドは対向する第1及び第2の側を有し、第1の側と第2の側との間を流体が流れてよい、少なくとも第1及び第2のベッドを有する磁気冷凍システムを提供する。少なくとも1つのマニホールドが、高温入口導管及び高温出口導管を各ベッドの第1の側につなぎ、低温入口導管及び低温出口導管を各ベッドの第2の側につなぐ。磁石アセンブリが、第1の状態において第2のベッドに対する磁界より大きな磁界を第1のベッドに印加し、第2の状態において第1のベッドに対する磁界より大きな磁界を第2のベッドに印加するように可動であり、弁システムが、導管とつながり、磁石アセンブリと同期して、第1及び第2のベッドを通る流体の循環を可能にすることにより、(各ペアが、直列接続された低温入口導管と高温出口導管である)少なくとも1つの第1の導管ペアを通る流れを与えることにより、第1のベッドから熱を取り去り、(各ペアが、直列接続された高温入口導管と低温出口導管である)少なくとも1つの第2の導管ペアを通る流れを与えることにより、第1の状態において第2のベッドに熱を加える。各第1及び第2の導管ペアは、弁システムによる流れの為に接続された場合に、ほぼ均等な流体流を各第1の導管ペアに流すように適合されている。
従って、本発明の少なくとも1つの実施形態の一特徴は、比較的小さいほうの流れのアンバランスに起因しうる冷却の非効率性に対処することである。
各第1の導管ペアは流れ抵抗がほぼ等しくてよく、各第2の導管ペアは流れ抵抗がほぼ等しくてよい。この点において、各第1及び第2の導管ペアは長さがほぼ同一であってよい。
従って、本発明の少なくとも1つの実施形態の一特徴は、定常状態流に影響を及ぼすような、導管内の流れ抵抗をバランスさせることである。
より大きな流れを運ぶ導管ペアが、より小さな流れを運ぶ導管ペアより短くされてよい。
従って、本発明の少なくとも1つの実施形態の一特徴は、高温サイクル部分と低温サイクル部分とにおいて均等な流れを可能にすることによりよく適合されてよいシステムを提供することである。
代替又は追加として、各第1及び第2の導管ペアは容積がほぼ等しくてよい。
従って、本発明の少なくとも1つの実施形態の一特徴は、導管ペア内の流動物質の慣性質量に関連する動的「誘導」作用に起因する流れのアンバランスに対処することである。
代替又は追加として、各導管ペアは、圧力変化に伴う容積変化がほぼ等しい。
従って、本発明の少なくとも1つの実施形態の一特徴は、導管の弾性に関連する動的「容量」作用に起因する流れのアンバランスを補償することである。
磁気冷凍システムの動作時に流体圧力が最小から最大まで上昇する際の、磁気熱量材料のベッドに至る各導管ペアの容積変化は、導管ペアが単一ベッドに流れを送達する、1AMRサイクルの時間間隔の間にそのベッドに送達される総流体体積の5%未満であってよい。
従って、本発明の少なくとも1つの実施形態の一特徴は、弾性であってよい導管に蓄積される圧力に起因する逆流の可能性及び非効率性を制限することである。
各高温入口導管、各高温出口導管、各低温入口導管、及び各低温出口導管は、流体流に対する抵抗がほぼ等しくなるように適合されてよい。
従って、本発明の少なくとも1つの実施形態の一特徴は、導管の機能に応じてバランスのとれた抵抗を与えることである。
弁システムは、高温出口弁、高温入口弁、低温出口弁、及び低温入口弁を含む4つの弁を備えてよく、第1の状態では、高温出口弁は、第1のベッドの高温出口導管を高温熱交換器の入口に接続し、低温入口弁は、第1のベッドの低温入口導管を低温熱交換器の出口に接続し、高温入口弁は、第2のベッドの高温入口導管を高温熱交換器の出口に接続し、低温出口弁は、第2のベッドの低温出口導管を低温熱交換器の入口に接続する。更に、第2の状態では、高温出口弁は、第2のベッドの高温出口導管を高温熱交換器の入口に接続し、低温入口弁は、第2のベッドの低温入口導管を低温熱交換器の出口に接続し、高温入口弁は、第1のベッドの高温入口導管を高温熱交換器の出口に接続し、低温出口弁は、第1のベッドの低温出口導管を低温熱交換器の入口に接続する。
従って、本発明の少なくとも1つの実施形態の一特徴は、各導管を通る一方向の流れを維持して逆流による損失をなくす、バランスのとれた流れをシステムに与えることである。
高温出口弁及び高温入口弁は、弁を開閉する可動素子を含んでよく、磁石アセンブリと機械連通していてよく、低温入口弁及び低温出口弁は、流体流によって作動する一方向弁である。代替として、低温出口弁及び低温入口弁は、弁を開閉する可動素子を含んでよく、磁石アセンブリと機械連通していてよく、高温入口弁及び高温出口弁は、流体流によって作動する一方向弁であってよい。
従って、本発明の少なくとも1つの実施形態の一特徴は、幾つかの一方向型弁を使用して弁構造を簡略化することである。
第1及び第2のベッドは、中心軸の周囲に配置されてよく、磁石アセンブリは、中心軸に沿う、第1及び第2のベッドに対して回転可能なシャフトに取り付けられており、高温出口弁及び高温入口弁は、シャフトの周囲に同軸に取り付けられた回転子部分を有する円板弁であり、回転子部分は、シャフトの周囲に同軸配置され、固定された固定子部分に対して動く。
従って、本発明の少なくとも1つの実施形態の一特徴は、導管構造のバランスどりを容易にする為に、軸方向にバランスがとれた回転アーキテクチャを採用することである。
高温出口弁及び高温入口弁は、ベッドに対して固定されている固定子部分と、磁石に対して固定されている回転子部分と、を有してよく、固定子部分は、回転子位置間にマウントされている。
従って、本発明の少なくとも1つの実施形態の一特徴は、回転子を固定子に対して封止する為に必要な力がバランスするように、弁回転子と弁固定子との間の弁の方向及び固有封止を採用することである。
本磁気冷凍システムは、中心軸の周囲に配置された複数の磁気ベッドを含んでよく、各磁気ベッドは、高温入口導管及び高温出口導管を各ベッドの第1の側につなぎ、低温入口導管及び低温出口導管を各ベッドの第2の側につなぐマニホールドを有し、弁アセンブリは、入口導管又は出口導管とつながるシャフトに取り付けられた弁を備える。
従って、本発明の少なくとも1つの実施形態の一特徴は、流れのアンバランスによる非効率性が悪化しかねないマルチベッドシステムにバランスのとれた流れを与えることである。
弁は、シャフトの1つ以上の場所において、複数の入口導管又は出口導管と、ほぼ遮られずに連通していてよい。
従って、本発明の少なくとも1つの実施形態の一特徴は、複数の導管が並行して動作する場合に導管間で流れが均等に共有されるようにすることである。
本磁気冷凍システムは更に、流体を、弁システム、入口導管、及び出口導管内で循環させる容積式ポンプを含んでよい。
従って、本発明の少なくとも1つの実施形態の一特徴は、複数のベッド間での切替に必要な、迅速な流量変化をこなすことが可能なポンプを提供することと、この迅速な切替に適合する導管システムを提供することである。
これらの特定の目的及び利点は、特許請求の範囲に含まれる幾つかの実施形態にのみ当てはまりうるものであり、従って、本発明の範囲を定義するものではない。
冷却を実施する能動磁気再生機(AMR)サイクルを示す概略図である。 冷却を実施する能動磁気再生機(AMR)サイクルを示す概略図である。 冷却を実施する能動磁気再生機(AMR)サイクルを示す概略図である。 冷却を実施する能動磁気再生機(AMR)サイクルを示す概略図である。 4つの円板弁を有する、本発明の第1の実施形態を示す図である。 共通アセンブリにマウントされた高温入口弁及び高温出口弁の固定子を有する、本発明の第2の実施形態を示す図である。 半径がより大きい磁石を有する、本発明の第3の実施形態を示す図である。 共通アセンブリにマウントされた高温入口弁及び低温入口弁の固定子を有する、本発明の第4の実施形態を示す図である。 低温側にチェック弁を有する、本発明の第5の実施形態を示す図である。 ベッドの一方の側の流れ接続の拡大図である。 図3に示された第2の実施形態の8ベッド構成の端面図である。 図8と同様の図であるが、提供されるブローが均等ではないシステムを示す図である。 図5と同様の図であるが、提供されるブローが均等ではないシステムを示す図である。 流れがアンバランスであるシステムを示す、図5と同様の図である。
本発明は、「回転磁石」磁気冷凍機(RMMR)を含み、これは、複数の回転円板弁を使用して、ベッドへの流れ、及びベッドからの流れを制御し、これらの弁は、磁石アセンブリを回転させるシャフトと同軸に配置される。本発明の第1の実施形態を、図2に示す。図2は、2ベッドシステム1の断面を示しており、(励磁されている)第1のベッド2が磁石アセンブリ6のギャップ8内にあり、(減磁されている)第2のベッド4が磁石アセンブリ6のギャップ8の外側にある。モータ10(電気モータであってよい)が、中央シャフト12を回転させ、中央シャフト12は、ベアリング102、104、106、及び108にマウントされており、回転封止材122、124、126、及び128を貫通している。この中央シャフト12は又、同軸弁22、24、26、28のそれぞれの中にある回転子14、16、18、20を駆動する。ポンプ30が、システム1内を通る流体流を駆動する。
図2に示された構成では、高温入口(Hi)弁22内の回転子14が、減磁されている(下方の)ベッド4の高温入口ポート42に接続された穴32を露出させる。同時に、低温出口(Co)弁24内の回転子16が、ベッド4の低温出口ポート44に接続された穴34を露出させる。従って、温度THiの高温側熱交換器(HHEX)40から出てくる加圧流体が、パイプ62によって高温入口弁22の一端においてチャンバ52内に運ばれ、高温入口弁22の固定子88の露出した穴32を通って、高温入口パイプ64b内へ押し出され、ベッド4の高温入口ポート42から低温出口ポート44までを通る。低温の(減磁されている)ベッド4を通り抜けて温度がTCoである、この流体は、低温出口パイプ66bによって運ばれ、固定子90内の穴34を通って、開いている低温出口弁24によって収集され、弁24の一端においてチャンバ54を通って、パイプ92を通って、低温側熱交換器(CHEX)60に至るように方向づけられ、CHEX60では、流体は、冷凍環境から熱を吸収し、温度がTCiまで上昇する。減磁されているベッド4の低温入口ポート68及び低温入口パイプ72bは、穴38bを覆う、低温入口(Ci)弁26内の回転子16の位置によってブロックされ、減磁されているベッド4の高温出口ポート70及び高温出口パイプ82bも、穴94bを覆う、高温出口(Ho)弁28内の回転子20の位置によってブロックされる。低温側熱交換器60の他端から出てくる、温度TCiの流体が、低温入口弁26の一端においてチャンバ56の単一ポート36に入る。この流体は、低温入口回転子18を通り、固定子86の穴38aを通り、低温入口パイプ72aに入り、励磁されている(上側)ベッド2の低温入口ポート74に至るように方向づけられる。この流体は、低温入口ポート74から高温出口ポート78へと励磁されているベッド2を通り抜けて、温度がTHoまで上昇する。ベッド2の低温出口ポート76及び低温出口パイプ66aを通る流れは、低温出口弁24によってブロックされる。ベッド2の高温入口ポート80及び高温入口パイプ64aを通る流れは、高温入口弁22によってブロックされる。ベッド2のポート78から温度THoで出てくる高温出口流体は、高温出口パイプ82aによって、固定子96の穴94aを通って高温出口弁28の中まで運ばれ、チャンバ58を通って弁28から出て、パイプ84を通ってポンプ30に戻り、ポンプ30において、HHEX40の他端を通るように方向づけられて、流れ回路を完了する。
図面では、本発明の構成要素間で流体流を運ぶパイプが示されているが、それらの構成要素間で流体を運ぶ為に使用されるのは、任意の適切な導管であってよい。例えば、導管は、射出成形アセンブリの形態の流体通路であってよく、或いは、導管は、積層造形によって造られたアセンブリの形態の流体通路であってよく、或いは、導管は、図面に示されたようなパイプであってよい。
本発明の第2の実施形態を、図3に示す。第2の実施形態は、第1の実施形態と同じ構成要素を有し、これらの構成要素は、第1の実施形態と同じ機能を同じように実施する。相違点として、低温入口弁26の固定子86及び回転子18が左右反転しており、高温入口弁22の固定子88及び回転子14が左右反転しており、これによって、高温入口弁22用の固定子88と高温出口弁28用の固定子96とが、共通アセンブリ98にマウントされることが可能になっており、低温入口弁26用の固定子86と低温出口弁24用の固定子90も、共通アセンブリ100にマウントされることが可能になっている。磁石アセンブリ6、ベッド2、4、及びポンプ30は、第1及び第2の実施形態において同様の位置にある。
固定子88及び96を対向する壁にマウントすることにより、回転子14をその固定子88に押しつけるのに必要な力と、回転子20をその固定子96に押しつけるのに必要な力とが影響を打ち消し合い、回転子16をその固定子90に押しつけるのに必要な力と、回転子18をその固定子86に押しつけるのに必要な力とが影響を打ち消し合い、これによって、シャフト12にかかる負荷が軽減され、設計が簡単になる。
本発明の第3の実施形態を、図4に示す。第3の実施形態は、第2の実施形態と同じ構成要素を有し、これらの構成要素(例えば、モータ10)は、第2の実施形態と同じ機能を同じように実施する。相違点として、第1及び第2の実施形態の磁石アセンブリ6及びベッド2、4が、高温入口弁22と低温入口弁26との間に同等の半径で位置するのに対し、第3の実施形態の磁石アセンブリ6及びベッド2及び4は、弁22、26の外側に、より大きな半径で位置しており、これによって、アセンブリ1の長さを減らすことが可能になっている。なお、図4では、高温出口パイプ82a、82bは、それぞれ、長さ及び形状が同じであり、低温入口パイプ72a、72bも、それぞれ、長さ及び形状が同じであるが、高温出口パイプ82aと低温入口パイプ72aは、長さ及び形状が異なる。
図2、図3、及び図4では、高温出口のように同じ機能のパイプは全て同じ長さであるが、高温出口と低温入口のように機能が異なるパイプは、長さが異なってよい。より一般的には、導管ペア、例えば、低温入口パイプ72aと高温出口パイプ82aの直列ペアと、低温入口パイプ72bと高温出口パイプ82bの直列ペア(第1の導管ペア)、又は、高温入口パイプ64aと低温出口パイプ66aの直列ペアと、高温入口パイプ64bと低温出口パイプ66bの直列ペア(第2の導管ペア)が、全ての同様の導管ペアと同等かバランスがとれた流れになるように構成されている。これは、各導管ペアの定常状態の流れ抵抗が等しくなるようにすることで実現されるが、流れインダクタンスや流れキャパシタンスなどの動的因子に対処することによっても実現され、例えば、導管ペアの総容積を等しく設定することによって流れインダクタンスに対処したり、圧力変化に伴う容積変化が導管ペア間で等しくなるようにすることによって流れキャパシタンスに対処したりすることによって実現される。第1の導管ペアと第2の導管ペアとを比較した場合、これらの値は、同一であってもよいが、同一である必要はない。
本発明の第4の実施形態を、図5に示す。第4の実施形態は、第3の実施形態と同じ構成要素を有し、これらの構成要素(例えば、モータ10)は、第3の実施形態と同じ機能を同じように実施する。相違点として、高温入口弁22及び低温入口弁26の固定子88、86が共通アセンブリ101にマウントされていることにより、ベッド2、4までの高温入口パイプ64a、64b、及び低温入口パイプ72a、72bを、最初の3つの実施形態で可能な長さより短くすることが可能である。
低温側の入口弁及び出口弁を一方向弁で置き換えることにより、上述の4つの実施形態の更なる変形形態が作成されてよい。本発明で使用可能な一方向弁の例として、チェック弁及びリード弁がある。一方向弁の1つは、チェック弁とも呼ばれ、一方向のみの流体流を可能にし、逆方向の流体流をブロックする。例えば、ボールチェック弁は、球形の球を使用して、一方向の流体の流れをブロックする。円錐状の先細座部によって、開いている弁の中に球が配置されることにより、一方向の流れが阻止され、球がその座部からずらされると、逆方向の流れが可能になる。球を座部内に配置することは、ばねによって支援されてよい。他のタイプの一方向弁として、ダイヤフラムチェック弁、スイングチェック弁、傾斜円板チェック弁、ストップチェック弁、リフトチェック弁、インラインチェック弁、ダックビル弁、空気チェック弁等がある。一方向弁は、回転円板弁より小さく、且つ廉価であることが可能である。
一方向弁を使用する第5の実施形態の一例を、図6に示す。ここでは、図3の第2の実施形態の低温側弁24、26が、図6のチェック弁120、121、125、及び127に置き換えられている。高温側の入口弁及び出口弁を一方向弁に置き換え、ポンプを低温側に移すことにより、最初の4つの実施形態の更なる変形形態が作成されてよい。例えば、第2の実施形態のポンプ30を低温側に移動させると、第2の実施形態の高温側の入口弁22及び出口弁28は一方向弁で置き換えられることが可能になり、低温側の円板弁24及び26はそのままである。
図7は、ベッドの一端と、弁から延びる入口パイプ及び出口パイプとの間で接続がどのように行われうるかについての詳細を示す。低温入口パイプ72b及び低温出口パイプ66bは、図面上部から延びてきて、ベッドプレナムアセンブリ110に入る。低温入口パイプ72bは低温入口ポート68で終わり、低温出口パイプ66bは低温出口ポート44内で終わり、これらは矩形開口部112でつながっており、矩形開口部112は、ベッド(例えば、図2のベッド4)の一方の側に取り付けられてよい。図7にはベッドは示されていない。
図2から図6では2ベッド実施形態を示したが、磁石ギャップによって掃引される経路に追加ベッドを嵌入することが通常は有利である。ベッドを追加することにより、冷却能力が高まり、磁石アセンブリをより効率的に利用することが可能になる。所与の方向の流れが同時に複数のベッドに向かうことを可能にする弁が設計されてよい。例えば、第1の実施形態の8ベッド版を、図8に示す。これは低温端からの端面図である。図示されていないのは、低温入口パイプ、高温入口パイプ及び高温出口パイプ、弁のハウジング及び封止材、HEX、ポンプ、モータ、及びベアリングである。磁石アセンブリ6及び低温出口弁回転子16は、シャフト12に接続され、シャフト12とともに回転する。図では、磁石アセンブリは、2つの励磁されているベッド2a、2bの上方にあり、これらは両方とも、それぞれの低温端から高温端への流れが発生している。2つの減磁されているベッド4a、4bは、磁界が最も弱い領域にあり、両方で、それぞれの高温端から低温端への流れが発生しており、残りの4つのベッド3a、3b、3c、及び3dは、中程度の磁界にあり、流れが発生していない。各ベッドは、低温側プレナムアセンブリ110及び高温側プレナムアセンブリ111に取り付けられている。これらのプレナムが一緒になって、ベッドの周囲にマニホールドを形成している。図では、低温出口弁回転子16は、低温出口弁固定子90の2つの穴34a、34bを露出させており、これによって、流れが、低温側プレナムアセンブリ110a、110bに取り付けられている低温出口ポート44a、44b、及び低温出口パイプ66a、66bを通って、減磁されているベッド4a、4bから離れることが可能になる。一方、低温出口弁回転子16は、穴34c、34d、34e、34f、34g、及び34hをブロックすることによって、ベッド2a、2b、3a、3b、3c、及び3dの低温出口ポートからの流れをブロックしている。
なお、図8の流れ状況は、それぞれがそれぞれに適合する固定子の2つの穴を一度に露出させる低温入口弁回転子、低温出口弁回転子、高温入口弁回転子、及び高温出口弁回転子を使用して実施可能である。
図8に示される状況では、2つのベッドで同時に、低温から高温への流れが発生しており、2つのベッドで、高温から低温への流れが発生しているが、4つのベッドで流れが発生しておらず、従って、デバイスの冷却に寄与していない。もし、低温出口弁回転子及び高温入口弁回転子が、低温入口弁及び高温出口弁より多くの、それぞれに適合する固定子の穴を露出させると、低温から高温への流れが発生するベッドより多くのベッドで、高温から低温への流れが発生する。図9はそのような構成を示しており、そこでは、低温出口弁回転子56がその固定子90の4つの穴を露出させることにより、4つのベッド3a、4b、4a、及び3dにおいて高温から低温への流れが同時に発生することを可能にしている。ただし、これは、高温入口弁もその対応する固定子の4つの穴を露出させることによって、高温入口流がベッド3a、4b、4a、及び3dに入ることが可能になっている場合である。これに対し、低温入口弁回転子及び高温出口弁回転子がそれぞれの対応する固定子の2つの穴だけをやはり露出させた場合は、2つのベッドにおいてのみ、低温から高温への流れが同時に発生することになる。高温から低温への流れが発生している追加ベッド3a及び3bは、先にベッド4a及び4bによってのみ運ばれた流れの一部を共有することにより、システム圧力低下及びシステム伝熱損失を低減している。
ここまでの実施形態で図示された磁石アセンブリは、単一ローブ構造であり、1つの領域が高磁界であり、反対側の領域が低磁界である。これに対し、複数の高磁界領域と複数の低磁界領域とを有する磁石アセンブリを使用することが有利であろう。そのような場合には、同軸円板弁に追加スロットを実装してよく、これらの追加スロットは、低温から高温への流れを、複数の高磁界領域にあるベッドに同時に方向づけ、高温から低温への流れを、複数の低磁界領域にあるベッドに同時に方向づける。
弁を主駆動シャフトに対して同軸に配置することにより、このシャフトと弁シャフトとの間をつなぐベルト及びプーリが不要になる。これらのベルト及びプーリは、モータから供給されるエネルギを浪費する為、それらをなくすことにより、MRシステムのエネルギ効率が向上する。又、これらのベルト及びプーリは場所を取る為、それらをなくすことにより、システムがより小さく、よりコンパクトになる。
更に、弁を同軸配置することにより、弁及び固定ベッドをつなぐ(一般にパイプと呼ばれる)流体導管の長さが短くなる。なお、本発明では、各ベッドの低温側と高温側の両方で、独立した入口パイプ及び出口パイプを使用することが可能である。独立した入口パイプ及び出口パイプを使用し、各パイプ中の流れを一方向とすることにより、パイプに入る全ての流体が、最終的には、目的のベッド又は熱交換器に到達する。従って、パイプに収容される流体は、AMRサイクルの動作に寄与し、「デッドボリューム」にはならない。しかしながら、入口パイプ及び出口パイプが独立であっても、弁を同軸にするとともに、パイプの長さを可能な限り短くすることにより、更に2つの利点が得られる。第1に、長さを短くすることにより、流体がパイプを通り導管を通って流れる際に受ける圧力低下が低減される。即ち、定常流に対するパイプの流体抵抗が低減される。これにより、ポンプに対する負荷が軽減され、システムのエネルギ効率が更に向上する。第2に、パイプの長さを短くすることにより、バイパス流れ、即ち、流体がベッドをバイパスして直接高温入口弁から高温出口弁に進む現象の規模が低減される。バイパス流れは、冷凍に寄与しない為、ポンプから供給されるエネルギの浪費になり、従って、これを低減することにより、MRシステムのエネルギ効率が向上する。
バイパス流れは、部分的には、変形しやすい配管部品の加圧下での膨張と、その後の減圧下での流体排出との繰り返しによって引き起こされ、即ち、配管部品の一種の流体キャパシタンスによって引き起こされる。このバイパス流れの仕組みを説明する為に、図2を参照する。高温入口流体は、流体回路内で圧力が最も高い。この圧力の下で、高温入口弁22を減磁されているベッド4の高温入口ポート42とつないでいるパイプ64bは、若干膨張して、この膨張がなければベッド4を通り抜けるであろう液体の一部を収容する。低温ブローが完了した後、Hi弁22及びCo弁24は、このベッド2の高温入口パイプ64bを封鎖することにより、収容された流体が高温入口パイプ64bから出ていくのを防ぐ。弁が高温ブローに向けて回転すると、ベッド4に接続されている高温出口パイプ82bが流れを運ぶことが可能になり、これによって、高温入口パイプ66bに収容されている加圧流体が、高温出口パイプ82bを通って高温出口弁28内へ押し出されることが可能になり、これによって、高温入口パイプ64bがその元の形状に戻ることが可能になる。この、低温ブローの間の加圧、膨張、及び流体収容と、その後の高温ブローの間の流体排出及び減圧という周期的なプロセスによって、バイパス流れが発生する。低温ブローの間に収容できる流体の量は、高温入口弁をベッドの高温入口ポートに接続するパイプの長さとともに増える。弁を同軸配置することにより、この導管の長さが最小になり、これによって、加圧中の流体体積の増加が最小限に抑えられ、これによって、バイパス流れが最小限に抑えられて、システム性能が向上する。AMRシステムの動作が最良であるためには、AMRサイクルの間に流体圧力が最小から最大まで増加する際の、ベッドまでの導管の内部流体体積の変化が、導管ペアが単一ベッドに流れを送達している1AMRサイクルの時間間隔の間にそのベッドに送達される総流体体積の5%未満でなければならない。
弁を同軸配置することの更なる利点として、ベッドを弁に接続する、流れ機能が同等である導管を、シャフト軸の周囲に対称配置することが可能になり、その形状及び長さを同一にすることが可能になる。ベッドを弁に接続する導管の流れ機能は4つあり、それらは、高温入口、高温出口、低温入口、及び低温出口である。それぞれが高温入口流れを実施する2つのパイプは機能が同等であるが、それらは別々のベッドに接続されてよい。対称配置及び同一形状の一例として、図2では、図示されている2つのベッド2及び4がシャフト12の軸を中心に互いに対して180度の回転角度で位置し、低温入口弁のポート38a及び38bも同じ軸を中心に互いに対して180度の角度で位置している場合、2つの低温入口パイプ72a及び72bは、形状及び長さが同一である同一部品であってよいが、シャフト12の軸を中心に互いに対して180度の角度でマウントされてよい。流れ機能が同等である導管の形状及び長さが同一であることにより、組み立てコストを節約できることに加えて、定常流に対する導管の抵抗が確実に等しくなる。更に、流れ機能が同等である導管の形状、長さ、及び壁厚が同一である場合、機能が同等であるこれらの導管は、AMRサイクルの間に流体圧力が最小から最大まで増加する際の内部流体体積の変化が等しくなる。最後に、流れ機能が同等である導管の内部断面が同じであり、形状及び長さが同一である場合、これらの導管は、内部流体体積が等しくなり、導管内に収容される流体の量が同一になり、従って、流体ブローの開始時に流体流を加速する為に必要となる動的圧力低下が等しくなる。従って、流れ機能が同等である導管の特性が等価であれば、流れ摩擦に起因する圧力低下、並びに導管の膨張及び流体の慣性に起因する流れの過渡効果は、全てのベッドにおいて確実に同一になる。このことは、AMRサイクルの間の時間プロファイルに対して全てのベッドにおける流れを確実に同等にすることに役立ち、これによって、効率を向上させ、温度範囲を広げることが可能になる。
最初の5つの実施形態(図2、図3、図4、図5、及び図6)における高温出口弁からポンプまでの流れは、弁からポンプまで一方向にのみ発生し、従って、一方向の流れである。
本発明は、流れ機能が同等である導管の長さを等しくすることが可能であるが、高温出口と高温入口のように流れ機能が同等ではない導管は、長さが異なってよい。流れ機能が同等でない導管の流れが同等の規模ではない場合は、最大流量を運ぶ機能の導管を最短にする設計を採用することが有利であろう。例えば、図9に関して説明されたケースでは、一度に4つのベッドで低温から高温への流れが発生し、一度に2つのベッドでのみ高温から低温への流れが発生する場合は、高温から低温への流れを運ぶ導管を、低温から高温への流れを運ぶパイプより短くすることが有利であろう。なお、全てのベッドによって運ばれる高温から低温への流れの総量は、全てのベッドによって運ばれる低温から高温への流れの総量と同じであるが、低温から高温への流れを運ぶベッドは、高温から低温への流れを運ぶベッドより少ない為、低温から高温への流れを運ぶ各導管の流量は、高温から低温への流れを運ぶ各導管の流量より大きい。図10に示される第6の実施形態では、高温出口弁28及び低温入口弁26は、互いに隣接してマウントされている。高温出口固定子96及び低温入口固定子86は、共通アセンブリ101にマウントされており、高温出口回転子20と低温入口回転子18との間に位置している。高温入口弁22及び低温出口弁24は、高温出口弁及び低温入口弁の外側の、シャフト12の外端部寄りにマウントされている。この弁配置により、励磁されているベッド2に流れを運ぶ高温出口導管82a及び低温入口導管72aを、減磁されているベッド4に流れを運ぶ高温入口パイプ64b及び低温出口パイプ66bより格段に短くすることが可能である。従って、励磁されている2つのベッドで低温から高温への流れが発生していて、従って、2組の低温入口導管及び高温出口導管だけが流れを運ばなければならないときに、導管が短い為に、短くなければ大きいであろう圧力低下が低減される。一方、減磁されている4つのベッドで高温から低温への流れが発生しており、従って、4組の高温入口導管及び低温出口導管が高温から低温への流れを共有しており、従って、これらの導管では、長さが長い為に、圧力低下が大幅に増えることはない。なお、機能が異なる流れ導管は長さが異なるが、機能が同じである導管は長さも同じであってよく、従って、AMRサイクルの間の時間プロファイルに対して全てのベッドにおける流れが同等になりうる。
次に図11を参照すると、本開示の少なくとも幾つかの実施形態による、流体冷却機として使用される別の磁気冷凍システムが示されている。具体的には、幾つかの冷却用途(例えば、換気空調や冷却水生成)では、必要とされるのは、Tの低温リザーバからTの高温リザーバへ熱を押し出すことではなく、空気又は流体ストリームをTからTまで冷却すること(例えば、「流体冷却機」)である。流体が温度に依存しない熱容量Cを有する場合、流体から除去される総熱量Qは、Q=C(T−T)である。更に、可逆冷凍機を使用して所与の熱量Qを低温の絶対温度Tから高温の絶対温度Tまで動かすのに必要な最小理論仕事Wは、W=Q(T−T)/Tであり、性能係数(COP)はQ/Wとして定義されてよい。全ての熱を絶対温度Tから絶対温度Tまで押し出す単段冷凍機を使用して流体を冷却するのに必要な理論最小仕事量は、
式1:W=C(T−T/T
であり、関連付けられるCOPは、
式2:COP=Q/W=T/(T−T
である。
実際の冷凍機は、効率が比較的低くなる可能性があり、主な損失は、冷媒の圧縮及び膨張における粘性損失に起因して発生する。
流体が、多数の独立した冷凍機によって、最初に流体をTからTH−dまで冷却し、熱をTまで押し出し、次に流体をTH−dからTH−2dまで冷却し、熱をTまで押し出すなどして(ただし、d<<(T−T))冷却されるとすれば、必要な仕事がより少なくてよい。これは、流体の冷却のほとんどが、冷凍機が、小さい温度差で、従って、高い効率で動作することによって達成される為である。それぞれが理想的な効率を有する無限の数の冷凍機が連なる理想的な流体冷却機の場合、必要な仕事は、
式3:
Figure 2017501364
となり、結果として得られるCOPは、
式4:COP=Q/W=(T/(T−T)ln(T/T)−1)−1
となる。
仕事入力は、単段冷凍機より低い。これは、最初は温かい流体ストリームが低温の熱交換器と接触したときに行われるエントロピーの生成がもはや存在しない為である。TがTに近い場合、最良の単段冷凍機であれば、多段理想冷却機の2倍の仕事入力が必要になる可能性がある。T/Tの比が大きくなるにつれて、性能ペナルティが若干増える可能性があり、例えば、T=100°F且つT=45°Fの場合、最良の単段冷凍機であれば、理想多段冷却機より2.07倍も多くの入力仕事を消費する可能性がある。
AMRタイプの磁気冷凍機を、流体冷却機として動作するようにセットアップすることが可能であり、これは、高温から低温への流れの総量と低温から高温への流れの総量とを等しくする要件を緩和し、代わりに、励磁されているベッドの低温端から高温端に戻ってくるより多くのAMR伝熱流体を、減磁されているベッドの高温端から低温端に送ることにより、可能であり、これは、ベッド内の流れのバランスがとれていないケースである。低温端に蓄積した過剰な伝熱流体は、TからTへと、ほぼ可逆的に冷却されてよい。この過剰な伝熱流体は、外部流体ストリーム(例えば、冷却水ループ用の水、或いは建物の空調の為の換気用空気)を冷却する逆流熱交換器において再度温められてよい。この温かい過剰な伝熱流体は、減磁されているAMRベッドの高温端に戻り、再度、AMRベッドの高温端から低温端に流れる過剰な伝熱流体になってよい。
ベッド内の流れがアンバランスである場合、各ベッドを通る高温から低温への流量は、低温から高温への流量より高くてよく、従って、図11に示されるように、高温入口導管及び低温出口導管を、低温入口導管及び出口導管より短くすることが有利であろう。図11では、ポンプ30からの流体が、高温熱交換器40を通り抜け、高温入口弁22に入り、短い導管64bを通り抜けて、減磁されているベッド4に入る。流体は、ベッド4を出て、短い導管66bを通り抜けて、低温出口弁24に入る。低温出口弁24を出た流体は、導管134を通り抜けて分割され、この流体の一部は第1の低温熱交換器60に入り、この流体の一部は第2の低温熱交換器129に入る。第1の低温熱交換器60を出た流体は、低温入口弁26に入り、長い導管72aを通り抜けて、励磁されているベッド2に入り、その後、長い導管82aを通り抜けて、高温出口弁28に入り、ポンプ30の入口に戻る。第2の低温熱交換器129を出た流体は、流量比例弁132に入り、ポンプ130の入口に戻る。第1の低温熱交換器は、低温出口弁を出た流体の温度に近い低温で外部冷凍負荷を冷却する為に使用されてよく、第2の熱交換器は、流量比例弁132により流量を調節され、高温出口弁を出る流体の温度に近い温度から、低温出口弁を出る流体の温度に近い温度までの広い温度範囲にわたって外部流体ストリームを冷却する為に使用されてよい。ポンプを出る流体の全てが高温入口導管64b及び低温入口導管66bを通り抜けなければならないが、ポンプを出る流体の一部だけが低温入口導管72a及び高温出口導管82aを通り抜けなければならない為、導管64b及び66bを導管72a及び82aより短くすることにより、システム全体の圧力低下を抑えることが可能である。なお、機能が異なる流れ導管は長さが異なるが、機能が同じである導管は長さも同じであってよく、従って、AMRサイクルの間の時間プロファイルに対して全てのベッドにおける流れが同等になりうる。
上述の実施形態における出口弁からポンプまでの流れは、弁からポンプまで一方向にのみ発生し、従って、一方向の流れである。従って、例えば、図2において高温出口弁28とポンプ30との間のパイプ84に収容された流体は、デッドボリューム損失には寄与せず、従って、ポンプ30は、同軸の弁及びベッドアセンブリの外側に位置してよい。これにより、任意の都合のよいタイプのポンプを使用することが可能になる。具体的には、容積式ポンプ、例えば、歯車ポンプ、ねじポンプ、ピストンポンプ、ダイヤフラムポンプ、回転羽根ポンプ、スクロールポンプなどが使用可能である。容積式ポンプは、広い範囲の作動圧力にわたってほぼ一定の流れを生成する。容積式ポンプを使用することにより、異なるAMRベッドの間で流れが切り換えられたときに、流量が意図されたレベルに速やかに達することが可能である。更に、広い範囲の流れ容量及び圧力容量にわたって効率的な容積式ポンプが作成可能であるが、一般的な形式の非容積式ポンプである遠心式ポンプが効率的であるのは、流れ容量が比較的大きいか圧力容量が比較的小さい場合のみである。AMRベッドにおける効率的な伝熱の為には内部伝熱面積を広く取る必要があり、これは作動圧力が高くなることにつながりがちであり、これは、小規模から中規模のシステムの為の遠心式ポンプの効率的動作にはあまり適していない。
高温から低温への流れ、又は低温から高温への流れが一度に1つのベッドでのみ発生する場合、容積式ポンプを使用する為には、流れが一定期間ブロックされないような厳密な弁タイミングが必要であり、或いは、ポンプ出口において流体蓄積装置を使用することが必要である。
ここまでの本発明の説明は、回転円板弁を使用することに基づいて行われたが、やはり回転運動によって所望の流体経路を開閉する他の弁タイプも使用可能であって、本発明の範囲に含まれることは明らかである。
幾つかの術語は、本明細書では参考としてのみ使用されており、従って、限定的であることを意図されていない。例えば、「上方の(upper)」、「下方の(lower)」、「上方の(above)」、及び「下方の(below)」などの語句は、参照されている図面における方向を意味する。「前部(front)」、「背部(back)」、「後部(rear)」、「底部(bottom)」、「側部(side)」などの語句は、一貫性のある、ただし任意の参照枠の中での構成要素の各部分の向きを示すものであり、この向きは、説明の対象になっている構成要素を説明する本文と関連付けられた図面とを参照することにより、明確になる。そのような術語は、具体的に上述された語句、その派生語、及び同様の意味の語句を含んでよい。同様に、「第1の」、「第2の」などのような、構造物を参照する数詞は、文脈によって明確に示されていない限り、順序や並びを意味するものではない。
本開示や例示的実施形態の要素又は特徴を紹介する場合、冠詞の「a」、「an」、「the」、及び「said」は、そのような要素又は特徴が1つ以上あることを意味するものである。「備える(comprising)」、「含む(including)」、及び「有する(having)」という語句は、包括的であって、具体的に言及された要素又は特徴以外の要素又は特徴があってもよいことを意味するものとする。更に当然のことながら、本明細書に記載の方法ステップ、プロセス、及び動作は、実施順序として明確に指定されていない限り、説明又は図示された特定の順序でそれらを実施することが必須であるように解釈されるべきではない。更に当然のことながら、追加又は代替のステップが採用されてもよい。
特に留意されるべきこととして、本発明は、本明細書に含まれる実施形態及び実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲は、それらの実施形態の一部、及び様々な実施形態の要素の組み合わせを含む、それらの実施形態の修正形態を、後述の特許請求の範囲に入るものとして包含するものであると理解されたい。特許及び非特許公開物を含む、本明細書に記載の公開物は全て、それぞれの内容が参照により本明細書に組み込まれている。

Claims (20)

  1. 磁気熱量材料の、少なくとも第1及び第2のベッドであって、各ベッドは対向する第1及び第2の側を有し、前記第1の側と前記第2の側との間を流体が流れてよい、前記少なくとも第1及び第2のベッドと、
    高温入口導管及び高温出口導管を各ベッドの前記第1の側につなぎ、低温入口導管及び低温出口導管を各ベッドの前記第2の側につなぐ、少なくとも1つのマニホールドと、
    第1の状態において前記第2のベッドに対する磁界より大きな磁界を前記第1のベッドに印加し、第2の状態において前記第1のベッドに対する磁界より大きな磁界を前記第2のベッドに印加するように可動な磁石アセンブリと、
    前記導管とつながり、前記磁石アセンブリと同期して、前記第1及び第2のベッドを通る流体の循環を可能にすることにより、各ペアが、直列接続された低温入口導管と高温出口導管である、少なくとも1つの第1の導管ペアを通る流れを与えることにより、前記第1のベッドから熱を取り去り、各ペアが、直列接続された高温入口導管と低温出口導管である、少なくとも1つの第2の導管ペアを通る流れを与えることにより、前記第1の状態において前記第2のベッドに熱を加える弁システムと、を備える磁気冷凍システムであり、
    前記各第1の導管ペアは、前記弁システムによる流れの為に接続された場合に、ほぼ均等な流体流を前記各第1の導管ペアに流すように適合されており、前記各第2の導管ペアは、前記弁システムによる流れの為に接続された場合に、ほぼ均等な流体流を流すように適合されている、
    磁気冷凍システム。
  2. 前記各第1の導管ペアは流れ抵抗がほぼ等しく、前記各第2の導管ペアは流れ抵抗がほぼ等しい、請求項1に記載の磁気冷凍システム。
  3. 前記各第1の導管ペアは長さがほぼ同一であり、前記各第2の導管ペアは長さがほぼ同一である、請求項1に記載の磁気冷凍システム。
  4. より大きな流れを運ぶ導管ペアが、より小さな流れを運ぶ導管ペアより短くされている、請求項3に記載の磁気冷凍システム。
  5. 前記第1の導管ペアの長さは、前記第2の導管ペアの長さと等しい、請求項4に記載の磁気冷凍システム。
  6. 前記各第1の導管ペアは容積がほぼ等しく、前記各第2の導管ペアは容積がほぼ等しい、請求項2に記載の磁気冷凍システム。
  7. 前記各第1の導管ペアは、圧力変化に伴う容積変化がほぼ等しく、前記各第2の導管ペアは、圧力変化に伴う容積変化がほぼ等しい、請求項2に記載の磁気冷凍システム。
  8. 前記磁気冷凍システムの動作時に流体圧力が最小から最大まで上昇する際の、磁気熱量材料のベッドに至る前記各導管ペアの容積変化は、前記導管ペアが単一ベッドに流れを送達する時間間隔の間にそのベッドに送達される総流体体積の5%未満である、請求項6に記載の磁気冷凍システム。
  9. 前記各高温入口導管は、流体流に対する抵抗がほぼ等しくなるように適合されており、前記各高温出口導管は、流体流に対する抵抗がほぼ等しくなるように適合されており、前記各低温入口導管は、流体流に対する抵抗がほぼ等しくなるように適合されており、前記各低温出口導管は、流体流に対する抵抗がほぼ等しくなるように適合されている、請求項2に記載の磁気冷凍システム。
  10. 前記弁システムは、高温出口弁、高温入口弁、低温出口弁、及び低温入口弁を含む4つの弁を備え、
    前記第1の状態では、前記高温出口弁は、前記第1のベッドの前記高温出口導管を高温熱交換器の入口に接続し、前記低温入口弁は、前記第1のベッドの前記低温入口導管を低温熱交換器の出口に接続し、前記高温入口弁は、前記第2のベッドの前記高温入口導管を前記高温熱交換器の出口に接続し、前記低温出口弁は、前記第2のベッドの前記低温出口導管を前記低温熱交換器の入口に接続し、
    前記第2の状態では、前記高温出口弁は、前記第2のベッドの前記高温出口導管を前記高温熱交換器の入口に接続し、前記低温入口弁は、前記第2のベッドの前記低温入口導管を低温熱交換器の出口に接続し、前記高温入口弁は、前記第1のベッドの前記高温入口導管を前記高温熱交換器の出口に接続し、前記低温出口弁は、前記第1のベッドの前記低温出口導管を前記低温熱交換器の入口に接続する、
    請求項1に記載の磁気冷凍システム。
  11. 前記高温出口弁及び前記高温入口弁は、前記弁を開閉する可動素子を含み、前記磁石アセンブリと機械連通しており、前記低温入口弁及び前記低温出口弁は、流体流によって作動する一方向弁である、請求項10に記載の磁気冷凍システム。
  12. 前記低温出口弁及び前記低温入口弁は、前記弁を開閉する可動素子を含み、前記磁石アセンブリと機械連通しており、前記高温入口弁及び前記高温出口弁は、流体流によって作動する一方向弁である、請求項10に記載の磁気冷凍システム。
  13. 前記第1及び第2のベッドは、中心軸の周囲に配置されており、前記磁石アセンブリは、前記中心軸に沿う、前記第1及び第2のベッドに対して回転可能なシャフトに取り付けられており、前記高温出口弁及び前記高温入口弁は、前記シャフトの周囲に同軸に取り付けられた回転子部分を有する円板弁であり、前記回転子部分は、前記シャフトの周囲に同軸配置され、固定された固定子部分に対して動く、請求項10に記載の磁気冷凍システム。
  14. 前記高温出口弁及び前記高温入口弁は、前記ベッドに対して固定されている固定子部分と、前記磁石に対して固定されている回転子部分と、を有し、前記固定子部分は、前記回転子位置間にマウントされている、請求項13に記載の磁気冷凍システム。
  15. 前記シャフトを前記ベッドに対して回転させるモータを更に含む、請求項13に記載の磁気冷凍システム。
  16. 前記中心軸の周囲に配置された複数の磁気ベッドを含み、前記各磁気ベッドは、高温入口導管及び高温出口導管を各ベッドの前記第1の側につなぎ、低温入口導管及び低温出口導管を各ベッドの前記第2の側につなぐマニホールドを有し、
    前記弁アセンブリは、入口導管又は出口導管とつながる前記シャフトに取り付けられた弁を備える、
    請求項13に記載の磁気冷凍システム。
  17. 前記弁は、前記シャフトの1つ以上の場所において、複数の入口導管又は出口導管と、ほぼ遮られずに連通している、請求項16に記載の磁気冷凍システム。
  18. 前記流体を、前記弁システム、前記入口導管、及び前記出口導管内で循環させるポンプを更に含み、前記ポンプは容積式ポンプである、請求項1に記載の磁気冷凍システム。
  19. 前記低温側熱交換器及び前記高温側熱交換器を更に含む、請求項1に記載の磁気冷凍システム。
  20. 前記ベッドに対して前記磁石アセンブリを動かす電気モータを更に含む、請求項1に記載の磁気冷凍システム。
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