JPH09287837A - 極低温冷却装置 - Google Patents

極低温冷却装置

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JPH09287837A
JPH09287837A JP9820396A JP9820396A JPH09287837A JP H09287837 A JPH09287837 A JP H09287837A JP 9820396 A JP9820396 A JP 9820396A JP 9820396 A JP9820396 A JP 9820396A JP H09287837 A JPH09287837 A JP H09287837A
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JP
Japan
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refrigerator
cooled
cooling device
refrigerant gas
cryostat
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Withdrawn
Application number
JP9820396A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Takagi
敏晃 高木
Satoshi Ito
聡 伊藤
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25DREFRIGERATORS; COLD ROOMS; ICE-BOXES; COOLING OR FREEZING APPARATUS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F25D19/00Arrangement or mounting of refrigeration units with respect to devices or objects to be refrigerated, e.g. infrared detectors
    • F25D19/006Thermal coupling structure or interface

Abstract

(57)【要約】 【課題】 クライオスタット内に配置された被冷却物
を、その上部壁を貫通して配された冷凍機によって極低
温に冷却する極低温冷却装置において、冷凍機に冷媒ガ
スを供給する圧縮機が停止したとき、冷凍機自身を介す
る被冷却物への熱流入を自動的に遮断し、よって被冷却
物を長時間低温に保つことができる極低温冷却装置を提
供する。 【解決手段】 冷凍機(2) を、クライオスタット(1) に
対し気密に摺動可能に配すると共に、基端部(2c)を圧縮
コイルバネ(8) で支持して上方向に付勢する一方、その
上端に軸方向に伸縮可能な押圧シリンダ(10)を取り付け
ると共に、この押圧シリンダ(10)を圧縮機(4) から冷凍
機(2) に冷媒ガスを送給する供給高圧管路(3a)から分岐
した分岐高圧管路(3c)に接続し、圧縮機(4) からの冷媒
ガスの供給および停止に対応して、冷凍機(2) を自動的
に上下動させて被冷却物(5) に対し接触および分離でき
る構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高圧な冷媒ガスを
用いた冷凍機によりクライオスタット内に極低温を得る
極低温冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、超伝導マグネット等の被冷却物
を極低温に冷却するために、高圧な冷媒ガスを用いた冷
凍機によって極低温を得る冷却装置は、〔図6〕の (a)
図に示すように、断熱真空容器に形成されたクライオス
タット(1) と、その上部壁(1a)を気密に貫通して配され
た冷凍機(2) と、この冷凍機(2) に供給および還流高圧
管路(3a),(3b) を介して接続された圧縮機(4) とを主要
部として備えてなる。そして、この種の極低温冷却装置
では、クライオスタット(1) 内に配置した被冷却物(5)
に対し、外部からの熱浸入を最小限にするために、クラ
イオスタット(1) 内は真空排気して空気の熱伝導による
熱流入を防ぐと共に、被冷却物(5) を支持するサポート
(6) に熱伝導度の低い材質を用いて固体熱伝導による熱
浸入を抑えている。一方、冷凍機(2) 、高圧管路(3a),
(3b) および圧縮機(4) からなる冷却系内には冷媒ガス
が封入され、また冷凍機(2) 下端の冷却ステージ(2a)と
被冷却物(5) は幾何学的、熱的に接触されており、圧縮
機(4) を作動させると、供給高圧管路(3a)側が封入圧力
よりも高くなり、圧縮機(4) →供給高圧管路(3a)→冷凍
機(2) →還流高圧管路(3b)→圧縮機(4) と冷媒ガスが循
環し、これにより冷凍機(2) 下端の冷却ステージ(2a)が
極低温となって被冷却物(5) を冷却する。
【0003】また、固定的に配置した超伝導マグネット
などの被冷却物を極低温に冷却する極低温冷却装置おい
ては、 (b)図に示すように、クライオスタット(1) 内
に、被冷却物(5) を囲繞する熱シールド(1b)を設けて輻
射による熱浸入を防ぐと共に、この熱シールド(1b)およ
び被冷却物(5) を、2つの冷却ステージ(2a),(2b) を同
軸に有する2段型の冷凍機(2')によって冷却する構成と
されたものもある。この極低温冷却装置では、2段型の
冷凍機(2')の先端側の第2の冷却ステージ(2a)を被冷却
物(5) に、その上方の第1の冷却ステージ(2b)を熱シー
ルド(1b)にそれぞれ幾何学的、熱的に接触させ、この構
成のもとで、被冷却物(5) とそれを囲繞する熱シールド
(1b)とを冷却して、深冷部としての被冷却物(5)(超伝導
マグネット)への熱流入を最小限に抑えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の極
低温冷却装置は、正常な作動状態にあるときは熱浸入の
問題は生じないものの、冷凍機に冷媒ガスを循環供給す
る圧縮機が不時に停止した場合、冷却機能を一時的に失
した冷凍機自身が外部からの熱流入の原因となり、被冷
却物の温度上昇を早めてしまうと言う問題点がある。
【0005】本発明は、上記従来技術の問題点を解消す
るためになされたもので、冷凍機に冷媒ガスを循環供給
する圧縮機が不時に停止したとき、冷凍機を介する被冷
却物への熱流入を自動的に遮断し、よって被冷却物を長
時間低温に保つことができる極低温冷却装置を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、クライオスタ
ット内に配置された被冷却物を、該クライオスタットの
周壁を気密に貫通し内端面を該被冷却物の表面に接触さ
せて配されると共に、外部に配置した圧縮機から冷媒ガ
スを循環供給される冷凍機によって極低温に冷却する極
低温冷却装置において、上記目的を達成するために以下
の技術的手段を講じたことを特徴とする。すなわち、本
発明の第1の側面によれば、前記冷凍機を、前記冷凍機
を、クライオスタット周壁に対し気密に摺動移動可能に
配すると共に、前記冷媒ガスの供給および停止に対応し
て作動し、この冷凍機を内外方向に移動させて前記被冷
却物に対し接触および分離させる駆動機構を設けたこと
を特徴とする。
【0007】上記本発明では、冷凍機に対し、圧縮機か
ら冷媒ガスが正常に供給されているときは、駆動機構に
より冷凍機を内方に移動させ、該冷凍機を被冷却物に接
触させて冷却でき、一方、冷凍機への冷媒ガスの供給が
不時に停止したときには、冷凍機を外方に移動させ、該
冷凍機を被冷却物から分離させて熱的な接続を絶ち、こ
れにより冷凍機を介する被冷却物への熱流入を遮断する
ことができる。
【0008】また、好ましい実施形態では、前記駆動機
構を、前記冷媒ガスの供給側冷媒ガスを分岐導入し、そ
の冷媒ガスの供給圧力によって前記冷凍機を内方に押圧
移動させる押圧シリンダ部と、該冷凍機を外方に向けて
付勢する弾機部とを備えてなるものとすることができ
る。この構成によると、冷凍機に冷媒ガスが正常に供給
されているときは、その供給圧力で作動する押圧シリン
ダ部により冷凍機を内方に移動させ、該冷凍機を被冷却
物に接触させて冷却でき、一方、冷凍機への冷媒ガスの
供給が不時に停止したときには、弾機部の付勢力により
冷凍機を外方に移動させ、該冷凍機を被冷却物から分離
させて熱的な接続を絶ち、これにより冷凍機を介する被
冷却物への熱流入を自動的に遮断することができる。
【0009】また、好ましい別の実施形態では、上記駆
動機構を、前記冷媒ガスの供給および停止を検知する検
知部と、この検知部からの信号により作動して前記冷凍
機を内外方向に移動させる駆動部とを備えてなるものと
することができる。この構成によると、冷凍機に冷媒ガ
スが正常に供給されているときは、その供給を検知して
冷凍機を内方に移動させ、該冷凍機を被冷却物に接触さ
せて冷却でき、一方、冷凍機への冷媒ガスの供給が不時
に停止したときには、その停止を検知して冷凍機を外方
に移動させ、該冷凍機を被冷却物から分離させて熱的な
接続を絶ち、これにより冷凍機を介する被冷却物への熱
流入を自動的に遮断することができる。
【0010】本発明の第2の側面によれば、前記冷凍機
と被冷却物との接触面間に、前記冷媒ガスの供給および
停止を検知する検出部に接続され、該検出部からの信号
により ON/OFF 作動する、板状の熱スイッチを介装した
ことを特徴とする。
【0011】上記本発明では、冷凍機に対し、圧縮機か
ら冷媒ガスが正常に供給されているときは、その供給を
検知して熱スイッチを ON にし、該熱スイッチを介して
冷凍機と被冷却物とを熱的に接続して冷却でき、冷凍機
への冷媒ガスの供給が不時に停止したときには、その停
止を検知して熱スイッチを OFFにし、該熱スイッチを介
する冷凍機と被冷却物との間の熱伝導抵抗を高め、これ
により冷凍機を介する被冷却物への熱流入を抑制するこ
とができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る極低温冷却装
置の実施の形態を図面を参照して説明する。〔図1〕
は、実施例1の概要構成を示す縦断面図である。なお、
本例の冷却装置は、冷凍機の装着構成が異なる点を除い
て、その基本的構成は〔図6〕の (a)図に示したものと
同じであるので、ここでは同 (a)図と等価な各構成部に
同符号を付してその説明を省略する。
【0013】〔図1〕に示す本例の冷却装置では、冷凍
機(2) は、断熱真空容器に形成されたクライオスタット
(1) の上部壁(1a)を摺動可能に貫通して配される共に、
壁外に位置させた基端部(2c)の下端面をベローズ筒(7)
を介して上部壁(1a)に気密に接続され、これによりクラ
イオスタット(1) の上部壁(1a)に対し上下方向に気密に
移動できるようにされている。
【0014】また、この冷凍機(2) は、クライオスタッ
ト(1) の上部壁(1a)外に位置させた基端部(2c)下端と該
上部壁(1a)との間に介装された圧縮コイルバネ(8)(本例
では4個)に支持され、この圧縮コイルバネ(8) によっ
て上方向に付勢されている。一方、この冷凍機(2) の基
端部(2c)の上端には、軸方向に伸縮可能なベローズ(10
a) を中間部に有する押圧シリンダ(10)が取り付けられ
ている。また、この押圧シリンダ(10)は、クライオスタ
ット(1) 上に設けられた支持フレーム(11)に上端を固定
支持されると共に、供給高圧管路(3a)から分岐された分
岐高圧管路(3c)に接続されている。なお、本例では、ク
ライオスタット(1) 内の被冷却物(5) は、3本のサポー
ト(6) で支持させている。
【0015】上記本例の冷却装置では、圧縮機(4) から
供給される高圧な冷媒ガスを押圧シリンダ(10)に導入
し、〔図2〕の (a)図に示すように、その圧力で押圧シ
リンダ(10)を軸方向に伸展させて、圧縮コイルバネ(8)
の圧縮弾性力に対抗して冷凍機(2) を押し下げ、下端の
冷却ステージ(2a)を被冷却物(5) に接触させることがで
き、一方、圧縮機(4) が停止して押圧シリンダ(10)の内
圧が低下すると、 (b)図に示すように、圧縮コイルバネ
(8) の復元力によって冷凍機(2) を押し上げ、下端の冷
却ステージ(2a)を被冷却物(5) から自動的に分離させる
ことができる。
【0016】ここで、本例の圧縮コイルバネ(8) は、以
下の条件に基づいて選定した。まず、圧縮機(4) が停止
した時の状態を、次のように変数を用いて考察すると、
冷凍機(2) の質量をm(kg)、バネ(8) の縮み量をx
0(m)、バネ定数をk(N/m)、圧縮機(4) 停止時の冷媒ガ
ス圧(冷却系内封入圧力)をP1(N/m2) 、押圧シリンダ
(12)の有効断面積をS(m2)、クライオスタット(1) 内の
真空と大気との差圧をPd (N/m2)、同差圧Pd を受ける
冷凍機(2) の受圧面積をSd (m2)、重力の加速度をg(m
/sec2)としたとき、バネ(8)(4個)とのつりあいの条件
から、 4kx0 =mg+P1 S+Pd d --- となる。そして、この停止時の冷却ステージ(2a)と被冷
却物(5) の間隔をx(m) に設定し、圧縮機(4) を作動し
て圧力P2(N/m2) の冷媒ガスを供給し、このガス圧P2
で押圧シリンダ(10)を伸展させて冷凍機(2) を押し下げ
るには、 4k(x0 +x)<mg+P2 S+Pd d --- の条件を満たす必要がある。一方、冷凍機(2) が押し下
げられて被冷却物(5) に接触した時、この被冷却物(5)
が下方に移動しないように保持するには、被冷却物(5)
の重量をM(kg)、サポート(6)(3本)の耐引張荷重をT
(N) として、 3T>Mg+{4k(x0 +x)}−(mg+P2 S+Pd d )--- の条件を満たす必要がある。また、このおよび式を
前記式を用いて整理すると、 {Mg+(P2-P1)S−3T}/4x<k<(P2-P1)S/4x --- となる。従って、本例の圧縮コイルバネ(8) としては、
バネ定数k(N/m) が、上記式の条件を満たすものを4
つ用いた。また、冷凍機(2) 停止時の冷却ステージ(2a)
と被冷却物(5) の間隔をxとしては、少なくとも 1mmを
確保するため、作動誤差を見込んで 3mmに設定した。
【0017】上記構成の本例の冷却装置では、圧縮機
(4) が正常に作動しているときには、供給高圧管路(3a)
内および押圧シリンダ(10)内の冷媒ガス圧P2 が封入圧
力P1よりも高圧になるので、その差圧(P2-P1)によ
る押圧シリンダ(10)の押圧力が上記4つの圧縮コイルバ
ネ(8) の圧縮弾性力よりも大きくなり、冷凍機(2) は圧
縮コイルバネ(8) の圧縮弾性力に対抗して押し下げら
れ、該冷凍機(2) の冷却ステージ(2a)が被冷却物(5) に
接触して熱的な接続が確保され、これにより被冷却物
(5) は、前述の従来技術の場合と同様に、所期の極低温
に冷却される。また、圧縮機(4) が不時に停止して供給
高圧管路(3a)側の冷媒ガス圧P2 が封入圧力P1 に戻
り、押圧シリンダ(12)の内圧が同圧力P1 まで低下する
と、冷凍機(2) は上記4つの圧縮コイルバネ(8) の復元
力で押し上げられ、下端の冷却ステージ(2a)が被冷却物
(5) から自動的にx(m)(本例では 3mm) 離れ、これによ
り冷凍機(2) を介する被冷却物(5) への熱流入が遮断さ
れる。
【0018】因みに、上記本例と冷凍機を用いた同規模
の冷凍装置に前述の従来技術の構成を採る場合、圧縮機
の停止時における熱浸入は、冷凍機自身からが12W、そ
の他(断熱層の熱伝導、サポートからの熱流入)が 0.2
Wであり、冷凍機からの熱浸入が大部分を占めていた
が、本例の冷却装置では、冷凍機を介する熱浸入を遮断
して、熱浸入量を従来のものに比べて約1/60に抑える
ことができた。
【0019】〔図3〕は、実施例2の概要構成を示す縦
断面図である。なお、本例の冷却装置は、冷凍機とクラ
イオスタットとの間の真空シールの構成および冷凍機を
押し上げるバネの構成配置が異なる点を除いて、前記実
施例1のものと同じであるので、ここでは同図と等価な
各構成部に同符号を付してその説明を省略し、差異点の
みを要約説明するものとする。
【0020】〔図3〕に示す本例の冷却装置では、クラ
イオスタット(1) の上部壁(1a)と冷凍機(2) との間にO
リング(9) を介装することで、冷凍機(2) を上部壁(1a)
に対し気密に摺動できるようにしている。また、前記実
施例1における圧縮コイルバネ(8) に代わり、押圧シリ
ンダ(10)内に配設されると共に、固定支持された該押圧
シリンダ(10)の上端壁と下方の冷凍機(2) に両端を連結
された、引張コイルバネ(12)によって冷凍機(2) を支持
すると共に上方向に付勢している。また、その引張コイ
ルバネ(12)には、前記実施例1と同条件下でのバネ定数
k(N/m) が、次式の条件を満たすものを1つ用いた。 {Mg+(P2-P1)S−3T}/x<k<(P2-P1)S
/x
【0021】上記本例の冷却装置では、前記実施例1と
同様に、圧縮機(4) が正常に作動しているときは、冷凍
機(2) を押し下げ、下端の冷却ステージ(2a)と被冷却物
(5)との熱的な接続を確保して、被冷却物(5) を所期の
極低温に冷却でき、また、圧縮機(4) が停止したときに
は、冷凍機(2) を引張コイルバネ(12)の復元力で引き上
げ、下端の冷却ステージ(2a)を被冷却物(5) から自動的
に分離させ、これにより冷凍機(2) を介する被冷却物
(5) への熱流入を遮断することができる。
【0022】なお、以上に述べた実施例1および2で
は、冷凍機(2) を押し下げる押圧シリンダは、ベローズ
(10a) によって伸縮するものとしたが、これは冷媒ガス
を気密に導入してその圧力で伸縮するものであれば、例
えば、ラムシリンダやピストンシリンダ等の他の形態の
押圧機構を適用することができる。また、冷凍機(2) を
上方に向けて付勢する弾機としては、圧縮および引張コ
イルバネを用いたが、これは1例であって、軸方向の負
荷に対応して伸縮するものであれば、例えば、他の形態
のバネやゴムなどの弾性材を始めとして、バネやゴムな
どを封入したバネシリンダやガスを密封したバネシリン
ダを適用できることは言うまでもない。
【0023】〔図4〕は、実施例3の概要構成を示す縦
断面図である。なお、本例の冷却装置は、冷凍機を上下
方向に移動させる駆動手段の構成配置が異なる点を除い
て、前記実施例2のものと同じであるので、ここでは同
図と等価な各構成部に同符号を付してその説明を省略
し、差異点のみを要約説明するものとする。
【0024】〔図4〕に示す本例の冷却装置では、冷凍
機(2) は、クライオスタット(1) 上に立設された支持レ
ール(13)に沿って走行移動する走行モータ(14)に連結支
持されている。また、この走行モータ(14)は、供給高圧
管路(3a)に介装された圧力計(15)に接続されている。そ
して、圧力計(15)は、圧縮機(4) から冷凍機(2) に供給
される冷媒ガスの圧力を検出すると共に、その圧力変動
から冷媒ガスの供給および停止を検知して電気信号とし
て走行モータ(14)に出力し、一方、走行モータ(14)は、
該圧力計(15)からの信号により作動して冷凍機(2) を上
下方向に移動するものとされている。
【0025】上記本例の冷却装置では、圧縮機(4) が正
常に作動し冷凍機(2) に冷媒ガスが正常に供給されてい
るときは、その供給を圧力計(15)で検知して走行モータ
(14)を正に作動させ、この走行モータ(14)によって冷凍
機(2) を下方に移動させることで、下端の冷却ステージ
(2a)を被冷却物(5) に接触させ、両者間の熱的な接続を
確保して被冷却物(5) を所期の極低温に冷却でき、一
方、冷凍機(2) への冷媒ガスの供給が不時に停止したと
きには、その停止を圧力計(15)で検知して走行モータ(1
4)を逆に作動させて冷凍機(2) を上方に移動させること
で、下端の冷却ステージ(2a)を被冷却物(5) から自動的
に分離させて熱的な接続を絶ち、これにより冷凍機(2)
を介する被冷却物(5) への熱流入を遮断することができ
る。
【0026】〔図5〕は、実施例4の概要構成を示す縦
断面図である。なお、本例の冷却装置は、冷凍機の装着
構成が一部異なる点を除いて、その基本的構成は〔図
6〕の(a)図に示したものと同じであるので、ここでは
同 (a)図と等価な各構成部に同符号を付してその説明を
省略する。
【0027】〔図5〕に示す本例の冷却装置では、冷凍
機(2) は、断熱真空容器に形成されたクライオスタット
(1) の上部壁(1a)を貫通して配される共に、壁外に位置
させた基端部(2c)下端を真空リジッド(16)を介して上部
壁(1a)に気密に接続支持されている。また、この冷凍機
(2) 下端の冷却ステージ(2a)と被冷却物(5) とは、両者
間に挟みこまれたペルチェ素子等の熱スイッチ(17)を介
して熱的に接続されている。また、この熱スイッチ(17)
は、供給高圧管路(3a)に介装された圧力計(18)に接続さ
れている。そして、圧力計(18)は、前記実施例3での圧
力計(14)と同様に、冷凍機(2) に供給される冷媒ガスの
圧力を検出すると共に、その圧力変動から冷媒ガスの供
給および停止を検知して電気信号として熱スイッチ(17)
に出力し、一方、熱スイッチ(17)は、該圧力計(18)から
の信号により ON/OFF 作動し、冷凍機(2) の冷却ステー
ジ(2a)と被冷却物(5) との間の熱的な接続を開閉するも
のとされている。
【0028】上記本例の冷却装置では、圧縮機(4) から
冷凍機(2) に冷媒ガスが正常に供給されているときは、
その供給を圧力計(18)で検知して熱スイッチ(17)を ON
に作動させることで、冷凍機(2) の冷却ステージ(2a)と
被冷却物(5) とを熱的に接続して、被冷却物(5) を所期
の極低温に冷却でき、一方、冷凍機(2) への冷媒ガスの
供給が不時に停止したときには、その停止を圧力計(18)
で検知して熱スイッチ(17)を OFFに作動させることで、
冷凍機(2) の冷却ステージ(2a)と被冷却物(5)との間の
熱伝導抵抗を高め、これにより冷凍機(2) を介する被冷
却物(5) への熱流入を抑制することができる。
【0029】ここで、上記本例の冷却装置では、熱伝導
率が ON 作動時で約15W/cm・K、OFF 作動時で約 3W
/cm・Kの熱スイッチを用いることで、前述の従来構成
を採る場合には、圧縮機停止時における熱浸入が冷凍機
自身からが12W、その他からが 0.2Wであるところを、
その大部分を占めている冷凍機を介する熱浸入を抑制し
て 2.6Wまで軽減することができた。
【0030】なお、以上の実施例1〜4では、下端に冷
却ステージ(2a)を有する1段型の冷凍機(2) によって、
クライオスタット(1) 内に配置した超伝導マグネットな
どの被冷却物(5) を冷却する形式の冷却装置について述
べたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例え
ば、〔図6〕の (b)図に示したように、2つの冷却ステ
ージ(2a),(2b) を同軸に有する2段型の冷凍機(2')によ
って、クライオスタット(1) 内の被冷却物(5) とそれを
囲繞する熱シールド(1b)とを冷却する形式の冷却装置に
適用して同様の効果を得ることができる。すなわち、前
記実施例1〜3のように、冷凍機(2')を、クライオスタ
ット(1)の上部壁(1a)に対し気密に摺動移動可能に配す
ると共に、圧縮機(4) からの冷媒ガスの供給および停止
に対応して上下方向に移動させる構成とすることで、圧
縮機(4) が正常に作動しているときは、冷凍機(2')を押
し下げて、2つの冷却ステージ(2a),(2b) それぞれを被
冷却物(5) および熱シールド(1b)に接触させて冷却で
き、一方、圧縮機(4) が停止したときには、冷凍機(2)
を引き上げて、被冷却物(5) と熱シールド(1b)から自動
的に分離させ、これにより冷凍機(2')を介する熱流入を
遮断することができる。また、前記実施例4のように、
冷凍機(2')の2つの冷却ステージ(2a),(2b) と被冷却物
(5) および熱シールド(1b)との間それぞれに、冷媒ガス
の供給・停止に対応して ON/OFF 作動する熱スイッチ(1
7)を介装することで、圧縮機(4) が正常に作動している
ときは、それら熱スイッチ(17)を ON に作動させて、冷
凍機(2')の2つの冷却ステージ(2a),(2b) により被冷却
物(5) と熱シールド(1b)とを冷却でき、一方、圧縮機
(4) が停止したときは、それら熱スイッチ(17)を OFFに
作動させて熱伝導抵抗を高め、冷凍機(2')を介する熱流
入を抑制することができる。
【0031】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明に係る極低
温冷却装置によれば、冷凍機に冷媒ガスを循環供給する
圧縮機が不時に停止したとき、冷凍機と被冷却物とを幾
何学的ないしは熱的に分離し、冷凍機自身を介する熱流
入を遮断でき、よって被冷却物を長時間低温に保つこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る極低温冷却装置の実施例1の概要
構成を示す縦断面図である。
【図2】本発明の実施例1の極低温冷却装置の作動説明
図である。
【図3】本発明に係る極低温冷却装置の実施例2の概要
構成を示す縦断面図である。
【図4】本発明に係る極低温冷却装置の実施例3の概要
構成を示す縦断面図である。
【図5】本発明に係る極低温冷却装置の実施例4の概要
構成を示す縦断面図である。
【図6】従来の極低温冷却装置の概要構成を示す縦断面
図である。
【符号の説明】
(1) --クライオスタット (1a)--上部壁 (1b)--熱シールド (2) --冷凍機 (2')--冷凍機 (2a)--冷却ステ
ージ、(2b)--冷却ステージ (2c)--基
端部、(3a)--供給高圧管路 (3b)--還
流高圧管路 (3c)--分岐高圧管路 (4) --圧縮機 (5) --被冷却物 (6) --サポート (7) --ベローズ筒 (8) --圧縮コイ
ルバネ (9) --Oリング (10)--押圧シリ
ンダ (10a) --ベローズ (11)--支持フレ
ーム (12)--引張コイルバネ (13)--支持レー
ル (14)--走行モータ (15)--圧力計 (16)--真空リジッド (17)--熱スイッ
チ (18)--圧力計

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クライオスタット内に配置された被冷却
    物を、該クライオスタットの周壁を気密に貫通し内端面
    を該被冷却物の表面に接触させて配されると共に、外部
    に配置した圧縮機から冷媒ガスを循環供給される冷凍機
    によって極低温に冷却する極低温冷却装置において、前
    記冷凍機を、クライオスタット周壁に対し気密に摺動移
    動可能に配すると共に、前記冷媒ガスの供給および停止
    に対応して作動し、この冷凍機を内外方向に移動させて
    前記被冷却物に対し接触および分離させる駆動機構を設
    けたことを特徴とする極低温冷却装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動機構が、前記冷媒ガスの供給側
    冷媒ガスを分岐導入し、その冷媒ガスの供給圧力によっ
    て前記冷凍機を内方に押圧移動させる押圧シリンダ部
    と、該冷凍機を外方に向けて付勢する弾機部とを備えて
    なる請求項1記載の極低温冷却装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動機構が、前記冷媒ガスの供給お
    よび停止を検知する検知部と、この検知部からの信号に
    より作動して前記冷凍機を内外方向に移動させる駆動部
    とを備えてなる請求項1記載の極低温冷却装置。
  4. 【請求項4】 クライオスタット内に配置された被冷却
    物を、該クライオスタットの周壁を気密に貫通し内端面
    を該被冷却物の表面に接触させて配されると共に、外部
    に配置した圧縮機から冷媒ガスを循環供給される冷凍機
    によって極低温に冷却する極低温冷却装置において、前
    記冷凍機と被冷却物との接触面間に、前記冷媒ガスの供
    給および停止を検知する検出部に接続され、該検出部か
    らの信号により ON/OFF 作動する、板状の熱スイッチを
    介装したことを特徴とする極低温冷却装置。
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