JP6325600B2 - 二軸コントローラを有する電子ピペット - Google Patents

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Description

可換及び使い捨てのプラスチック・チップを使用した手動の手持ち型空気置換式ピペットは、利用できるようになって40年を越え、依然として科学的及び生物医学的研究室において最も有力な小容量液体取扱い用具である。これらのピペットは、一般的に、軽量且つ直観的であり、使用しやすく、信頼できるものである。
電動手持ち式ピペットは利用できるようになって25年を越えるが、一般的に、手動ピペットほど普及していない。電子ピペットは、匹敵するレベルの直観的操作、使いやすさ、又はエルゴノミクスに達していない。一部の特定の用途におけるものを除いて、これらピペットは、一般的に、いくつかの理由によりあまり好まれない。
電子ピペットは、一般的に、従来の手動ピペットより大きく重い。電子ピペットは、手動ピペットにおいては簡素なプランジャ・ボタンによって駆動される移動ピストンに加えて、バッテリ、制御回路、及び駆動モータのためのスペースを必要とする。従来、電子ピペットは、低電力電子回路やサイズ及びコストの制約により、ユーザ・インターフェースがいくつかのボタン、及び小さいモノクロの固定セグメントのLCDディスプレイに制限されるため、プログラムし使用するのが困難であった。さらに、バッテリ技術が未成熟なので、比較的大きく重いバッテリを使用する必要があり、かなり頻繁に再充電又は取り替えを要した。
その高い複雑さのため、電子ピペットは、一般的に、完全手動のピペットより高価である。これらのピペットは、使用するのに感触のよいものではなく、より複雑であり、結果として、潜在的な不信頼度がより大きい。
一方、電子ピペットは、従来の手動ピペットに優るいくつかの重要な利点をもたらす。すなわち、手動ピペットでは達成するのが不可能又は困難である複数の機能及び操作モード(連続分注モード、複雑な操作シークエンス、及び遠隔操作等)を提供する。ばね式のプランジャ・ロッドがないため、このピペットは、特に人間工学的であり、使用者の手が受ける力はかなり減少する。さらに、その電子的な性質により、電子ピペットは、実施されたピペッティング操作に関する情報を保存することが可能であり、各サイクルで一貫性があり、さらに、使用者の技量にそれほど依拠しない。
しかし、一般に、上記利点は、多くの使用者にとって欠点を上回るものではなかった。手動ピペットの使いやすさは、電子ピペットが克服するのが困難な利点であった。
従って、柔軟且つ強力であるのみではなく、従来の手動ピペットに匹敵するほど十分に操作が簡単でもある電子ピペットが引き続き必要とされている。
米国特許第5,614,153号 米国特許第4,671,123号 米国特許第6,254,832号 米国特許第5,187,990号
本発明による電動ピペットは、電子ピペットが一般的に有する手動ピペットに優る重要な利点を維持しながら、現在入手可能な手持ち式ピペットの欠点の一部に対処する。
本発明による電子ピペットは、軽量で信頼性があり、さらには使いやすい。当該ピペットは、大きく明るいカラー・ドット・マトリクス・ディスプレイ、複数の多機能コントロール・ボタン、及び二軸コントローラを利用して、使用者体験を改善する。コントローラは、左右又は垂直に扱って、ピペットの操作の種々の態様を制御することができ、さらに、押下して選択を記録することができる。二軸コントローラ及び多機能コントロール・ボタンは、ピペットを握って操作しながら便利且つ快適に扱えるように配置される。大きなカラー・ディスプレイは、使用者へのより多くのグラフィカルな情報のフィードバックを容易にし、より多くの情報ステータス画面、警告画面、及びエラー画面を提示するのを可能にする。
本発明の実施形態において、電子ピペットは、充電用並びに遠隔操作及びアクセサリ・ホスティング機能用のマイクロUSBソケットを備える。メモリ・カードを受けるためにマイクロSDメモリ拡張スロットを設けることができ、その目的は、ピペットのファームウェアを更新すること、ピペットの操作に関するデータログのストレージを使用可能にすること、又は、ファームウェアによって提供されるデフォルト・モード若しくはメモリ・カードに保存された命令によって使用可能にされる追加モードのいずれかでピペットを制御若しくは操作するためのデータ若しくはパラメータを提供することである。
本発明の実施形態において、電子ピペットは、ピペットの追跡、管理、並びに、サービス及び較正プロトコルの遵守を容易にするためにRFIDタグ(読取り専用又は書込み可能のいずれか)を含む。
本明細書に記載されているように、本発明は、特に、空気置換式電子ピペットに適用できるが、本明細書に記載される構造及び機能は、容積式ピペット及び他の手持ち式材料取扱い装置にも適用できることに留意されたい。
本発明のこれらの、及び他の目的、特徴、並びに利点は、以下の詳細な説明及び添付の図面から明らかになる。
本発明による例証的な電子ピペットの外観の等角図である。 図1の電子ピペットの外観の背面図である。 種々の主要な内部機能部品及びサブシステムを例示する、図1の電子ピペットの切欠図である。 矢印が二軸コントローラの可能な動きを示す、図1の電子ピペットのディスプレイ及びユーザ・コントロールの外観図である。 本発明による3つの電子ピペットを収容及び充電するよう構成された、ピペット充電スタンドの外観の等角図である。 図1の電子ピペットのディスプレイ及びユーザ・コントロールの外観図であり、ディスプレイが、基本的なピペッティング・モードに関連する本発明によるピペットの主要な高レベルのユーザ・インターフェースの態様を示す図である。 図1の電子ピペットのディスプレイ及びユーザ・コントロールの外観図であり、ディスプレイが、高度なピペッティング・モードに関連する本発明によるピペットの主要な高レベルのユーザ・インターフェースの態様を示す図である。 図1の電子ピペットのディスプレイ及びユーザ・コントロールの外観図であり、ディスプレイが、高度なピペッティング・モードに関連する本発明によるピペットの詳細なユーザ・インターフェースの態様を示す図である。 高度なピペッティング・モードに関連する第1のオプション設定画面を示す、本発明による電子ピペット上のディスプレイを表した図である。 高度なピペッティング・モードに関連する第2のオプション設定画面を示す、本発明による電子ピペット上のディスプレイを表した図である。 高度なピペッティング・モードに関連するサイクル速度設定画面を示す、本発明による電子ピペット上のディスプレイを表した図である。 高度なピペッティング・モードに関連する混合設定画面を示す、本発明による電子ピペット上のディスプレイを表した図である。 連続分注ピペッティング・モードに関連する本発明によるピペットの主要な高レベルのユーザ・インターフェースの態様を示す、本発明による電子ピペット上のディスプレイを表した図である。 手動ピペッティング・モードに関連する本発明によるピペットの主要な高レベルのユーザ・インターフェースの態様を示す、本発明による電子ピペット上のディスプレイを表した図である。 リバース・ピペッティング・モードに関連する本発明によるピペットの主要な高レベルのユーザ・インターフェースの態様を示す、本発明による電子ピペット上のディスプレイを表した図である。 希釈ピペッティング・モードに関連する本発明によるピペットの主要な高レベルのユーザ・インターフェースの態様を示す、本発明による電子ピペット上のディスプレイを表した図である。 滴定ピペッティング・モードに関連する本発明によるピペットの主要な高レベルのユーザ・インターフェースの態様を示す、本発明による電子ピペット上のディスプレイを表した図である。 セットアップ・モードに関連する本発明によるピペットの主要な高レベルのユーザ・インターフェースの態様を示す、本発明による電子ピペット上のディスプレイを表した図である。 GLPパラメータ設定モードに関連する本発明によるピペットの主要な高レベルのユーザ・インターフェースの態様を示す、本発明による電子ピペット上のディスプレイを表した図である。 ピペットのファームウェアを更新するために使用される遠隔操作モードに関連する本発明によるピペットの主要な高レベルのユーザ・インターフェースの態様を示す、本発明による電子ピペット上のディスプレイを表した図である。 ピペッティング及び他のモードの第1の選択から第2の選択への切換えに関連する本発明によるピペットの主要な高レベルのユーザ・インターフェースの態様を示す、本発明による電子ピペット上のディスプレイを表した図である。 ピペッティング及び他のモードの第2の選択から第1の選択へ戻す切換えに関連する本発明によるピペットの主要な高レベルのユーザ・インターフェースの態様を示す、本発明による電子ピペット上のディスプレイを表した図である。
以下、本発明について、詳細な、例示的な実施形態を参照して述べる。本発明によるシステムは多種多様な形態で実施することができることが明らかになる。従って、本明細書において開示される特定の構造的及び機能的詳細は代表的なものであり、本発明の範囲を限定しない。
初めに図1を参照すると、本発明による手持ち式電子ピペット110が全体的に示されている。
大部分の従来の手持ち式手動及び電子ピペットのように、例示されたピペット110は、垂直に延びる長手方向軸を有した概して細長い構成を有する。ピペット110は、使い捨てのピペット・チップを受けるためにその下端部にてシャフト114を有する中空で垂直の手持ち可能なハウジング112を含む。
ハウジング112の上部116は、長手方向軸から後方に角度が付けられ、ハウジング112の頂部120に隣接した前方に面するカラー・ドット・マトリクス液晶ディスプレイ(LCD)118を含有する前方のコンパートメントを含む。開示される実施形態において、ディスプレイ118は、垂直方向から約45度後方に角度が付けられる。このように配置及び構成され、ディスプレイ118は、使用者が右ききであろうと左ききであろうと、ピペット110の全ての操作モードの間、使用者が容易に見ることができる。ディスプレイ118は、好ましくは、本明細書に記載されるグラフィカル・ユーザ・インターフェースを可能にし容易にするのに十分な解像度を有するバックライト付きLCDである。
ハウジング112の上部116上には、2つのコントロール・ボタン(すなわち、左のボタン122及び右のボタン124)がディスプレイ118の下に位置する。コントロール・ボタン122〜124は多機能であり、その作動によって実施される特定の機能は、以下でさらに詳しく記載されるように、ピペット110の操作モード次第で変わり得る。ボタン122〜124の機能は、ディスプレイ118の隣接する部分上に与えられる説明文によって表示することができる。
コントロール・ボタン122〜124の下には、二軸のジョイスティック型コントローラ126が位置する。示されているように、コントローラ126は、使用者の親指によって扱われることが意図されており、左右又は垂直に搖動させることができる。開示される実施形態において、コントローラ126はさらに、押下された場合にさらなるコントロール・ボタンの働きをする。好ましくは、二軸コントローラ126は、アナログ性質のものであり、動かされる方向のみでなく、ばねにより付勢された中心位置からの離れるとその大きさも区別することが可能である。従って、コントローラ126は、少なくとも1つの軸に沿った、さらに本明細書に記載されるように、2つの軸に沿った位置を表すユーザ入力を受信及び測定する。
開示される実施形態において、先に記載したように、コントローラ126は、二軸のジョイスティック型装置であり、その水平及び垂直位置を表す(量子化されるが)実質的に連続する範囲の出力値を出力することが可能であり、中心位置までばねにより付勢される。しかし、他のコントローラの実装が可能であることに留意されたい。例えば、二軸コントローラは、中心以外のホーム位置までばねにより付勢することができるか、又は、一方の軸(水平又は垂直)にのみ沿って他方の軸には沿わないようにばねにより付勢することができる。又は、ばねによる付勢を全く有さない場合もある。本発明の実施形態において、(例えば、垂直軸に沿った)単一軸の連続コントローラは、別の軸に沿った動きを表すためにボタン等のさらなるナビゲーション入力で補われることができる。
上記の連続するスティック型の装置を除いて、他のコントローラの構成も可能である。例えば、コントローラ126は、トラックボール・コントローラ、接触式パッド、又は感圧性ナブの形を取ることができる。そのような二軸コントローラは、手持ち式装置の領域において周知であり、(例えば)携帯電話及びポータブル・コンピューターに見られる。これらのタイプのコントローラは、2つの軸に沿った実質的に連続する位置の値を出力することが可能であり、従って、本明細書に記載される本発明と関連して使用するのに適している。セルフセンタリング機能無しでトラックボール、パッド、又は類似のコントローラを使用した場合、論理的な「中心」又は「ホーム」位置を、使用者が最初に自身の指を置く場所、すなわち、コントローラを使用した動き又はジェスチャが始まる位置として定めることができる。
コントローラ126の下方、ハウジング112の垂直のハンドル部分128の頂部には、チップ・エジェクタ・ボタン130がある。従来の手動及び電子ピペットの多くにおいてそうであるように、チップ・エジェクタ・ボタン130は、部分的にピペット110の内部にあるエジェクタ機構を介して、チップ・エジェクタ・スリーブ132に結合され、チップがシャフト114に装備された場合に、チップ・エジェクタ・ボタン130を押下することによって、チップ・エジェクタ・スリーブ132をチップに対して作用させ、チップがシャフト114から外れるようさせる。
ピペット110のハウジング112の上部116の頂部には、USBソケット134、好ましくはマイクロB型ソケットが利用可能である。USBソケットは、ピペット110とコンピューター・ワークステーションとの間の通信のための従来型且つ一般に入手可能なA型−マイクロB型ケーブルを受けるように適合されるか、又は、マイクロB型構成を有する充電プラグを受けることができる。
本明細書に記載及び説明される電子ピペット110に対する形状及び一般的な構成は、多様な使用者にとって便利且つ快適であることが分かっている。しかし、数多くの他の物理的構成が可能であり、さらに、それらが本発明の範囲内にあると考えられることに留意されたい。
図2は、図1のピペット110の背面図を示している。USBソケット134は、ピペット110のハウジング112の上部116の頂部に見えている。USBソケット134の下方には、ピペット110のための取り外し可能な充電式バッテリ、並びに、マイクロSDメモリ・カード・スロット、及び、ピペット110内の実時間クロックを動かすために使用されるボタン電池バッテリに到達するために取り外すことができるスライド式バッテリ・コンパートメント・カバー212がある。再充電可能なバッテリ、メモリ・カード・スロット、及びボタン電池バッテリは、以下でさらに詳しく記載される。
バッテリ・コンパートメント・カバー212の下方にある、2つの露出された電気接点214によって、図5において例示され且つ以下に記載される急速充電スタンド等の充電スタンド上にピペット110を単に置くことによって、充電式バッテリを充電することが可能である。ピペット110は、接点214又はUSBソケット134を介して再充電することができる。
フィンガー・フック216が、ピペット110の後部上、ハウジング112の垂直なハンドル部分128とハウジング112の上部116との間の接合部の近くに位置している。フィンガー・フック216は、使用者がピペット110を普通に握り且つ操作する場合に、ハンドル部分128を握る及び使用者の指をハウジング112の周囲に巻き付けることによって、フィンガー・フック216が使用者の人差し指又は中指に支えられ、さらに、使用者の親指がコントローラ126及びボタン122〜124の上又はその付近に自然にあるように位置する。
図3において示されているように、ピペット110のハウジング112は、2つの主要なインターロック部分、前部ハウジング部分312及び後部ハウジング部分314から成る。いくつかのさらなる内部フレーム部品が、ハウジング112内にピペット110の種々の構成部分の位置を定めるために使用される。
上記において及び図2と関連して述べているように、ハウジング112の上部116は、ハウジング112内に含有されるマイクロプロセッサ及びモータ318に電力を供給するための充電式の且つ交換可能なバッテリ316を含有する後部コンパートメントを含む。好ましくは、前部ハウジング部分312のハンドル部分128は、ハウジング112の下方の領域付近の位置まで延びる、ばねにより付勢され且つ垂直に移動可能なエジェクタ・アーム320に結合した親指により作動するエジェクタ・ボタン130を含むエジェクタ機構を内部に含有する。エジェクタ・アーム320は、ピペット110のシャフト114をその下端部に隣接して取り囲むエジェクタ・スリーブ132(図1)に結合する。このように構成され、ピペット・チップ・エジェクタは、チップ・エジェクタ・アームの下方への動きによって取付シャフトの下端部からピペット・チップを放出するよう設計される。この一般的なチップ・エジェクタの構成は、本明細書において全部が明記されているかのように参照により本明細書に組み込まれている、1997年3月25日に発行されたHombergによる米国特許第5,614,153号において詳細に記載されている。
図2と関連して記載されるように、後部ハウジング部分314は、ハンドル部分128の上端部付近の位置から後方に延びるフィンガー・フック216を有する。フィンガー・フック216は、使用者がハンドルを握っているときに使用者の人差し指(又は、所望であれば中指)の上側とかみ合うように下方に曲がった下部表面を含み、使用者の親指はいかなる所望のシークエンスにおいても電子ピペットの制御のうちどれも自由に作動させることができる。
このように、ピペット110の重さは、ハウジング112のハンドル部分128に対する使用者の握力、及び、フィンガー・フック216を支える指によって主として支えられ、従って、本発明の電子ピペット110は、使用者の親指、手、又は前腕に過度にストレスを加えることなく長時間にわたって使用でき、使用者の制御の下、ピペットの全ての操作モードにおいて正確且つ繰り返し可能なピペットの操作を可能にしている。
先に述べたように、本明細書に記載される電子ピペット110は、マイクロプロセッサベースの装置である。従って、ピペット110は、マイクロプロセッサと、メモリと、マイクロプロセッサのプログラミング、及び使用者の指示に従ってピペットを駆動させる、また別の方法でピペットを操作するように協働する種々のサポート構成要素及び機能構成要素とを含むいくつかの相互接続されたプリント回路基板を含む制御回路を含む。
開示される実施形態において、主回路基板322が、ハウジング112の上部116内でディスプレイ118とバッテリ316との間に配置される。主基板322は、ディスプレイ・ボード324(続いて、ディスプレイ118に接続されてディスプレイ118を駆動する)及びモータ・ドライバ・ボード326に電気的に結合される。主基板は、マイクロプロセッサ、及びそのサポート構成要素を含み、サポート構成要素は、マイクロSDメモリ・カード・スロット328、内部プロセッサ・リセット・ボタン330、及び、実時間クロックに電力を提供する交換可能なボタン電池バッテリ、及び、本発明の一実施形態においては不揮発性メモリを含む。
モータ・ドライバ・ボード326は、ステッピング・モータ318を駆動するために使用される信号を生成するのに必要な電子回路を含む。市販の電子ピペットにおいてそうであるように、モータ318は、親ねじ332を使用してモータの回転運動をハウジング112内でピストン334を垂直に駆動する直線運動に変え、ステッピング・モータ318及び親ねじ332は共に直線アクチュエータを形成する。ステッピング・モータ318は、いずれも本明細書において全部が明記されているかのように参照により本明細書に組み込まれている、1987年6月9日に発行されたMagnussenらによる米国特許第4,671,123号、及び、2001年7月3日に発行されたRaininらによる米国特許第6,254,832号において全般的に記載されている技術及び方法を使用して駆動される。
ステッピング・モータ318及び親ねじ332によって駆動される場合、ピストン334は、ピペット110のシャフト114内の(ばね338によって適切な位置に維持され且つ加圧されている)シール・アセンブリ336を貫通して垂直に動き、その結果、シャフト114及び接続されるピペット・チップ内の空気を移動させる。このよく理解された機構によって、ピペット110は流体をメータで量る及び取り扱う空気置換式装置として機能する。
ステッピング・モータ318は、音響トランスデューサ342も保持するモータ・ブラケット340を介してハウジング112内の所定位置に保持されている。モータ318にはある程度のコンプライアンスが与えられ、ピストンがシール・アセンブリ336内で自動的に中心に戻るのを可能にする。音響トランスデューサ342は、マイクロプロセッサ及びサポート構成要素によって駆動され、ピペット110が操作された場合に使用者に対して音声フィードバックを提供し、ユーザ・インターフェースを介したナビゲーションを容易にする、及び、状態の変化、警告、又はエラー状態に対して使用者の注意を喚起する。開示される実施形態において、音響トランスデューサ342は圧電型スピーカを含み、電磁型スピーカも使用することができる。
モータ・ドライバ・ボード326は、開示される実施形態においてはアナログの二軸ポテンショメータとモーメンタリ・スイッチとの組み合わせであるジョイスティック型コントローラ126をさらに保有する。コントローラ126の水平位置は、第1の可変抵抗器によって捕捉され、さらに、第1のアナログ−デジタル変換器によってデジタル表現に変換される。同様に、コントローラ126の垂直位置は、第2の可変抵抗器によって捕捉され、さらに、第2のアナログ−デジタル変換器によってデジタル表現に変換される。コントローラ126が押下されたかどうかの(モーメンタリ・スイッチから受信した)指示と共に、これらの水平及び垂直のデジタル表現、並びに、2つのコントロール・ボタン122〜124の位置は、全てマイクロプロセッサに提供される。
ピペット110内の電子回路はさらに、適切な定電流定電圧(CCCV:constant−current−constant−voltage)充電信号をリチウム・イオン・バッテリ316に提供するように適合されたバッテリ充電サブシステム、並びに、マイクロSDメモリ・カード・スロット328、USBソケット134、実時間クロック、並びに、ピペット110の他の種々の特徴及び機能をサポートするための回路を含む。
マイクロプロセッサは、本発明の実施形態において、比較的わずかな電力消費で、ピペット110の操作に対して十分な計算能力を提供するARMベースのプロセッサ・アーキテクチャを使用したシステム・オン・チップ(SOC)の実装である。SOCは、相当数の外部構成要素を要することなく、メモリ及び種々の入出力インターフェースを含む。ピペット110が使用中でない場合、マイクロプロセッサは、低電力スリープ・モードへ入るようにプログラムされ、充電式バッテリ316の寿命を長くする。ピペット110は、ピペッティング操作が進行しているときはスリープ・モードに入らないことを確実にするようにプログラムされる。
マイクロプロセッサは、以下で詳細に記載される種々のモードでピペッティング操作を行うようにプログラムされる。精密度及び正確さは、マイクロプロセッサのメモリに保存することができる種々の較正及び補償係数を適用することによって維持される。電子ピペットにおける較正及び補償は、本明細書において全部が明記されているかのように参照により本明細書に組み込まれている、1993年2月23日に発行されたMagnussenらによる米国特許第5,187,990号に記載されている。メモリに保存される較正及び補償係数は、そのユニットに特定であり得、製造に続く最初の較正過程(又は、その後の再較正過程)の間に保存されるか、又は、ピペット110の特定のモデル若しくは構成に対して一般的であり得る。
ピペット110は、さらに、耐衝撃性エンクロージャ346内に収容された無線認識(RFID)タグ344を含む。RFIDタグ344は、ピペット110の付近に配置されるRFIDリーダ/ライタで読取り可能及び書込み可能であり、さらに、製造番号情報、さらなる資産追跡情報、並びに、ピペット110で行われた較正及びメンテナンスに関連する日付、時間、及びさらなるデータを保存することができる。
バッテリ・コンパートメント・カバー212の下に位置しているマイクロSDメモリ・カード・スロット328は、ピペット110がマイクロSDフォーム・ファクタ内の任意のフラッシュ・メモリ・カードを読み書きするのを可能にする。フラッシュ・メモリ・カードは、ピペット110に対するファームウェア更新でプログラムされることができるか、又は、さらなるピペッティング・モードに関する情報若しくはピペット110において実施される既存のモードに対する選択可能なパラメータを保存することができる。ピペット110はさらに、同様にカードを読み取ることが可能である(ワークステーション等の)他のコンピュータ設備上で後に再検討及び分析するために、データ及び操作ログ、並びに、実施に関する他の記録をメモリ・カード上に保存するようにプログラムされることができる。マイクロSDメモリ・カード・スロット328の他の使用は、容易に想定することができる。
USBソケット134(及び、外部の計算装置に結合されるUSBケーブル)も、ピペット110まで若しくはピペット110から情報を移すため、又は、ピペット110を更新若しくは再プログラムするために使用することができる。以下でさらに詳細に記載されるように、USBソケット134はコマンド・インターフェースの役割を果たす場合があり、ピペット110が遠隔操作されるのを可能にする。本発明の実施形態において、USBソケット134は、USBデバイス・ホストの役割を果たすことが可能にされる場合があり、無線(例えば、WiFi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、又はISMバンド等の)データ・インターフェース等、USBソケット134を介して接続された周辺装置をマイクロプロセッサが制御することを可能にする。
図4は、本発明によるピペット110上のコントローラ126を例示し、さらに、どのようにコントローラ126を利用してピペット110を制御することができるか記載している。
コントローラ126の上面にあるナブ412は、使用者の親指に対して滑り止めの表面を提供するよう輪郭づけ及び構成される。使用者は、ナブ412、従ってコントローラ126を、第1の矢印414に相当する方向において上方に促すことができる。同様に、使用者は、第2の矢印416に沿って下に、第3の矢印418に沿って左に、又は、第4の矢印420に沿って右にナブ412及びコントローラ126を動かすことができる。以下でさらに詳細に考察されるように、これらの動きのそれぞれが、ピペット110のユーザ・インターフェース内の特定のアクション又は所望のピペッティング操作に相当し得る。
本発明の実施形態において、使用者は、完全な水平又は垂直の動き以外の方向にナブ412を促すことができ、ピペット110は、それに対して適切に反応して動作する。しかし、開示される実施形態において、ピペット110は、第一に水平及び垂直の動きに反応するようにプログラムされ、(例えば、斜め等の)他の動きは、最も近い水平又は垂直の対応する動きにマッピングされるか、又は無視される。
先に記載されるように、コントローラ126は、アナログのジョイスティック型二軸ポテンショメータであるため、ピペットは、その方向に加えて動きの大きさに反応するようにプログラムすることができる。これは、手動ピペッティング・モードと関連して有利に利用され、図14と関連して以下で記載される。
例示されるピペット110を参照して本明細書に記載されるように、コントローラ126は、一般的に、水平又は垂直のいずれかに動かされ、例えばピペット110への入力又はその操作に対する制御等、所望の結果をもたらす。しかし、本発明の実施形態は、完全には水平又は垂直ではないコントローラ126の方向性を持つ動きを利用することができ、例えば、コントローラ126を使用した種々の斜めの動き又はジェスチャは意味を有し得るということに留意されたい。本明細書に記載される二軸のジョイスティック型ポテンショメータは、そのようなさらなる方向性のある入力及びジェスチャを用いて使用するのに好適である。
本発明による1つ又は複数のピペットにおけるバッテリ316を再充電するための充電スタンド510は、図5において例示されている。例示された充電スタンド510は、3つの充電位置512を含み、従って、同時に充電するために3つのピペットを収容することができる。
充電位置512のそれぞれがサドル514を含み、対応するピペット110のフィンガー・フック216(図1)はサドル514に支えられ得る。充電スタンド510は、2つのばねにより付勢される電極516がピペット110のうち対応する露出された接点214に電気的に接続するのを可能にする位置にピペット110をぴったり保持するよう構成される。電気回路が、充電スタンド510の電極516とピペット110の接点214との間に形成され、そしてある電源に接続される充電スタンド510を介して供給される電力によってピペット110のバッテリ316が充電されるのを可能にしている。
本発明によるピペット110の主要なユーザ・インターフェースのいくつかの態様が図6に例示されている。
二軸コントローラ126並びにコントロール・ボタン122〜124は、ナビゲーションに使用される。最高レベルのナビゲーションでは、ピペット・モードのカルーセル610は、ディスプレイ118の中心付近に水平の方向づけにおいて提示される。図6において示されているように、ディスプレイの中心に単純なピペットを示すアイコン612、及び、アイコン612の下の対応する説明文614(「PIPETTE(ピペット)」)によって表示されているように、基本的なピペッティング・モードが選択されている。
コントローラ126を(第1の矢印616に従って)左又は(第2の矢印618に従って)右に動かすことによって、使用者は、選択されるモードの左側又は右側のいずれかのオプションを選択することができる。例示されているように、「LEVEL II(レベルII)」(以下で、図21を参照して記載)に対するアイコン620は、選択されるアイコン612の左側にあり、さらに、使用者は、コントローラ126を左側に動かすことによってそのモードを選択することができる。「ADVANCED(高度)」ピペッティング・モード(以下で、図7から12を参照して記載)に対するアイコン622は、選択されるアイコン612の右側にあり、使用者は、コントローラ126を右側に動かすことによってそのモードを選択することができる。
コントローラ126が左又は右のいずれかに動かされるに従い、アニメーションが利用されて、モードからモードへカルーセルを回転させ、所定位置に適切なアイコンを視覚的に滑らせる。このユーザ・インターフェースの要素は、その本質的に循環する性質のため「カルーセル」だと考えられ、使用者が左から右又は右から左にナビゲートするに従い、各モード・オプションが順に提示され、終わりに達することなく必要に応じて繰り返される。
ディスプレイ118の頂部にて、左側に沿って、テキスト624は、モード間の「MAIN(メイン)」(又は最上)レベルのナビゲーションが実施されていることを表示し、さらに、その下では、「LEVEL I(レベルI)」というテキスト626が、第1のオプションのカルーセルがナビゲートされていることを表示している。いくつかの最も一般的に選択されるモードを含むLEVEL I、及び、より広範ないろいろのあまり一般的に使用されないモードを含むLEVEL IIの2つのモード・カルーセル間で選択するための機構が提供される。カルーセル・レベルの選択は、図21及び22を参照して、以下でさらに詳細に考察される。
その上、ディスプレイ118の頂部には、右側に、バッテリ316の充電状態を表すアイコン630と共に時刻628が示されている。満ちた緑色のバーは充電済みのバッテリを表し、より小さい緑色のバー又は黄色又は赤色のバーは、連続的なバッテリ減少のレベルを表している場合がある。
ディスプレイ118の底部に沿って、左側のボタン122に対する第1の説明文632、方向案内のためのナビゲーション・コンパス・アイコン634、及び、右側のボタン124に対して第2の説明文636がある。
第1の説明文632「PREV(前モード)」は、最後にアクセスされたピペット操作のモード(すなわち、前のモード)に、左側のボタン122を押下することによってアクセスすることができることを表示している。例えば、使用者が基本的なピペッティング・モードを最後に使用していて、次に、主なカルーセルに抜け出した場合、使用者は、「PREV」という説明文に対応するボタンを押すことによって、再度、基本的なピペッティング・モードにアクセスすることができる。
第2の説明文636「HELP(ヘルプ)」は、右側のボタン124を押下することによってテキストによるヘルプ画面にアクセスすることができることを表示している。ピペット110は、多数の個々にアクセス可能且つスクロール可能なドキュメンテーションの画面を有利に提供して、使いやすさを促進する。これらの種々のヘルプ画面は、一般的に、本発明によるピペット110によって提供される全ての操作モードからアクセス可能である。
ナビゲーション・コンパス・アイコン634は、ディスプレイ118の底部の中心にて、コントローラ126を介してどのナビゲーション動作が許されているかに関する案内を使用者に提供する。図6において例示されているように、全4つの方向を示す矢印及び中心の点が、ナビゲーション・コンパス・アイコンにおいて発光しており、(矢印に対応して)4つの方向のうちどの方向においてもコントローラを動かすことができる、又は、(点に対応して)押下することができるということを表示している。コントローラ126を左又は右に動かすことによって、先に記載したように、カルーセルを動かすことになり、またコントローラを上若しくは下に動かす、又は押下することによって、現在強調表示されているモード・オプションを選択することになる。
図6において例示されている状態から始まり、すなわち、MAINのナビゲーション・カルーセル、LEVEL Iにて、使用者がコントローラを(第2の矢印618に対応して)右側に押す場合に、ADVANCEDモードが選択されることになる。その変化を示すために可聴合図を生成してもよく、またユーザ・インターフェースが、図7に例示されているものに変化する。
図6においてそうであるように、MAINナビゲーション・カルーセル及びLEVEL Iが依然として選択されているが、ADVANCEDモードに対応するアイコン622が、ディスプレイの中心にあり、さらに、強調表示され、基本的なPIPETTEモードはもはや選択されておらず、その対応するアイコン612は左側にある。連続分注(「MULTI−DISP:multidispense」)モードに対するアイコン712は右側にある。使用者は、コントローラ126を上下に動かす若しくは下押下することによって、ADVANCED操作モードを選択することができるか、又は、カルーセルを介して左又は右にナビゲートし続けることができる。
カルーセル610においてナビゲートする場合、使用者は、コントローラ126を右又は左に押し、そしてそれを放すことによって、それぞれ左から右又は右から左に一度に1つのモードを動かすことができる。或いは、使用者は、コントローラを放すことなくどちらかの方向に保持しておくことによって、カルーセル610における利用可能なモードをより迅速にスクロールすることができる。
ここで図8を参照すると、図7を参照して先に示したようにADVANCEDピペッティング・モードが選択されると、使用者には、図8において例示されたものと類似のユーザ・インターフェース画面810が提示される。
ディスプレイ118の左上部において、テキスト812は、使用者がADVANCED MODEにあることを表示し、さらに、その下では、さらなるテキスト814が、チップが流体をASPIRATEする(吸い込む)又は吸収する準備ができていることを表示している。
ピペット・チップのグラフィカルな描写816が提示され、目に見えて空であり(ピペット110に取り付けられた実際のピペット・チップでもそうであるはずである)、液体レベルを表す視覚補助としてのキャレット818が、ピペット・チップ816の底部に位置合わせされている。この時点で、ピペット110は、ADVANCEDモードでピペッティング操作を始める準備ができている。
コントローラ126を上下に扱うことによって、使用者は、ピペット110を操作することができる。例示された状態から、使用者は、上方向へコントローラ126を押すか又は押下して、吸い込みを作動させ、流体を吸収することができる。ディスプレイ118上に示されるように、ピペット110は10.00μlの容積設定を有するため、ピペット110のピストン334は、その所望の量の流体が吸い込まれることを確実にするよう適切に駆動されることになる。その状態が生じるに従い、ピペット・チップのグラフィカルな描写816は、上昇する液体レベルを示すことになり、10μlに相当するレベルにて終了する。キャレット818もそのレベルまで動く。
吸い込みに続いて、使用者は、下方向にコントローラ126を押すか又は押下して、液体を分注することができ、次に、ピペッティングにおいて慣習的であるように、任意の吹出し行程が続き、全ての液体がチップから排出されるのを確実にし得る。グラフィカルなピペット・チップ816及びキャレット818は、分注操作を例示するようアニメーション化される。
図8のADVANCED画面810上のナビゲーション・コンパス・アイコン820は、中心の点と共に、上方向、下方向、及び右に向く矢印のみが発光していることが留意されよう。コントローラ126を上方に動かす又は押下することによって、先に考察されたように吸い込みを開始し、下方に動かすことによって、吹出し行程を生じさせ、チップにあり得るいかなる望まれていない液体も排出し、さらに、所望であれば、右側に動かすことによって、モード・オプション822から828にアクセスされ且つ変更されることが可能になる。左側にコントローラ126を動かすことに対していずれのアクションも定められず、それは、ナビゲーション・コンパス・アイコン820の左向きの矢印を発光させない又は暗くしておくことによって表示されている。
左側のボタン122に対応する第1のテキスト説明文830は「MAIN」を表示し、さらに、そのボタンを押下することによって、主な高レベルのナビゲーション・カルーセル610までピペット110を戻すことになり、それは図6を参照して先で考察されている。右側のボタン124に対応する第2のテキスト説明文832は「OPTIONS(オプション)」を表示し、さらに、そのボタンを押下することによって、ADVANCEDピペッティング・モードに関するさらなるオプション設定にアクセスすることになり、それは以下で図9から10までを参照して考察されることになる。
図8において例示された状態から右側にコントローラ126を動かすことによって、使用者は、ADVANCEDピペッティング・モードに関連する主要なオプション、すなわち、容積設定822、サイクル(吸い込み及び分注)速度824、混合設定826、及びサイクル・カウンタ828にアクセスすることができる。コントローラ126を右側に動かした後、容積設定は強調表示されることになり、さらに、コントローラ126を押下するか又は再度右に動かすことによって、調整のために選択することができる。或いは、使用者は、コントローラ126を上又は下に動かすことによって他の設定までナビゲートすることができる。
パラメータ設定が選択された場合、(単一の容積設定又はサイクル・カウンタ等の単一の数値である場合に)コントローラ126を上下に動かして、その値を上又は下に調整することによって数字1つずつの間隔で直接調整することができる。より広範囲でよりおおまかな調整を、コントローラ126を左又は右に動かすことによって行うことができる。終了した時、使用者は、ナビゲーションまで戻るためにコントローラ126を押下する(又は、「DONE(終了)」という説明文でラベルされたコントロールキー122〜124を押下する)。
開示される実施形態において、パラメータ設定に対する増大及び減少が、コントローラ126の1つの動き及び解放に対して一度に1つの所望の間隔(小又は大)でインクリメンタルに行われる。例えば、2間隔分容積設定を大きくするために、使用者は、コントローラ126を上に2回すぐに動かすことになる。コントローラ126が所定の時間を超えて所望の方向において保持される場合、その値は、自動的に増大又は減少し続けることができ、コントローラが保持されている間、その可能な値の範囲をスクロールする。ピペット110は、パラメータ範囲の終わりに達した時に最大の容積設定と最小の容積設定との間をロールオーバーするようにするか、又はしないようにするかのいずれかにプログラムすることができる。
設定が(複数の一連の容積、又はサイクル速度等)複数の下位設定を含む場合、サブメニューが、調整のためにアクセスされる。この設定調整のモードは、以下で図11から12を参照して考察されることになる。
図8において例示されたADVANCEDピペッティング・モード及び本発明によるピペット110の他の操作モードは、モード画面812上にある特定の状態アイコンも有し得る。図8において示されているように、第1の状態アイコン834は、混合モードが作動していることを表示し、さらに、第2の状態アイコン836は、吹き出し行程が阻止されていることを表示している。
図9は、図8における「OPTIONS」という説明文832に対応するボタン124を作動させることによってアクセスされる例示的なオプション設定画面910を描写している。
ADVANCEDピペッティング・モードは、このようにしてアクセス可能な数多くのブール・オプションを有し、固定又は可変の容積が設定可能であるかどうか912、(サイクル間で容積設定を自動的に変える)容積シークエンスが作動させられているかどうか914、混合が可能であるかどうか916、又は、吹き出し行程が可能であるか若しくは阻止されているかどうか918を含む。これらのパラメータは、主要なオプションに対して先で記載されたように、所望の設定が強調表示されるまでコントローラ126を動かし、次に、コントローラ126を押下して(又は、右に動かして)設定を選択し、コントローラを扱って所望の値を変え、次に、「DONE」ボタンを選択するか又は再度コントローラ126を押下してナビゲーションモードまで戻ることによって、全般にアクセス及び変更される。
ADVANCEDピペッティング・モードにおいては、図9の画面910上に提示することができるものより多くのオプションがあり、従って、使用者が図9における吹き出しオプション918から下方にナビゲートする場合に、第2のオプション設定画面1010が見えるようになる。2つのオプション設定画面910と1010とを区別するために、第1の画面910は、「OPTIONS 1 OF 2(オプション2画面中第1画面)」920としてラベルされ、さらに、第2の画面1010は、「OPTIONS 2 OF 2(オプション2画面中第2画面)」1012とラベルされる。ADVANCEDピペッティング・モードに関して、第2のオプション設定画面1010は、サイクル・カウンタが進行中であるかどうかを決定するオプション1014を含む。
図8のADVANCEDピペッティング・モード画面810におけるサイクル速度オプション824にアクセスする場合、サイクル速度メニュー1110が、図11において示されるように現れて、吸い込み、分注、及び混合モードに対する個々の設定を可能にする。別々の下位設定とその調整との間のナビゲーションは、本発明によるピペットにおける他のパラメータをナビゲートし調整するために、先に明記したように成し遂げられる。
図8のADVANCEDピペッティング・モード画面810からアクセスされる混合設定826は、図12において示されているように、混合設定メニュー1210を提供する。このメニューから、使用者は、行われることになる混合の容積及び混合のサイクルの数(又は手動による混合)を変えることができる。混合設定メニュー1210におけるナビゲーション及びパラメータの調整は、先に記載した通りである。
図6を参照して初めに記載された主要なカルーセルのユーザ・インターフェースまで戻ると、連続分注(MULTI−DISP)モード及び対応するアイコン1310が図13に例示されている。連続分注モードにおいて、単一の比較的大きい吸い込み容積が得られ、さらに、複数のより小さなアリコートに分注される。適切なパラメータ及びオプションが、MULTI−DISPモードが選択された場合に利用可能且つアクセス可能である。
図14において、MANUALピペッティング・モード及び対応するアイコン1410が例示されている。MANUALモードにおいて、ピペット110は、使用者によって制御され、所望であれば、コントローラ126を上下に動かすことによって、段階的及び選択的に液体を吸い込み分注することができる。コントローラ126を少量上に動かすことで、コントローラ126が適切な所に保持されているかぎり、選択可能な最大容積設定までゆっくり吸い込まれる。コントローラ126をより長い距離上に動かすことで、選択可能な最大ピストン速度までより速く吸い込まれる。
同様に、コントローラ126を少量下に動かすことで、コントローラ126が適切な所に保持されているかぎり、全ての液体が分注されるまでゆっくり分注される。コントローラ126をより長い距離下に動かすことで、選択可能な最大ピストン速度までより速く吸い込まれる。全ての液体を分注した後コントローラ126が下に動かされた場合、吹き出し行程が、ピペット110によって行われる。
MANUALピペッティング・モードにおいて、別々の吸い込み又は分注の行程はなく、使用者は、コントローラ126を上下に動かすことによってピストン334を完全に制御している。垂直軸に沿ったコントローラ126の位置が吸い込みが行われる速度を制御する本明細書に記載されるコントローラ126を使用する方法は、少量であるが潜在的に未知の量の液体を扱う及び測定するための便利で直観的且つ有用な制御方法であることがわかっている。本発明の開示される実施形態において、コントローラ126の位置と吸い込み又は分注の速度との関係は線形ではなく、正しくは、指数曲線に似ている。従って、コントローラ126の中心位置周辺の帯域においてピストンの動きはゆっくりであり且つ制御しやすく、コントローラ126の移動の両極端付近のみで高速に達する。コントローラの位置とピストン速度との関係は伝達関数によって定めることができ、それは、滑らか且つ連続した関数か、又は(例えば、コントローラの中心付近のいくつかの離散した低速度、及び、コントローラの動きの端付近の領域における1つ又は複数のより速い速度等の)離散した領域に分けられる不連続の階段状の関数のいずれかであり得る。MANUALピペッティング・モード又は類似のモードにおけるコントローラ126の応答特性を定めるために、ピペット110のファームウェアにおいてルックアップ・テーブルを有利に利用することができる。
本発明の開示される実施形態において、コントローラ126の移動は、複数の実質的に均等に一定の間隔を置かれた速度領域に分割されるが、速度領域は、中心の領域から外側の領域まで非線形的に増加するピストン速度にマッピングされる。中心の領域は、全て比較的ゆっくりであり、ピストン334の動きに対する微調整を可能にしている。コントローラの移動の端により近い領域では、より急速に速度が増し、所望された場合に迅速なピストンの動きを可能にしている。
ピストン334の速度は、MANUALピペッティング・モードにおいてコントローラ126の位置以外の要因に基づき変えることができる。例えば、ピストン速度は、ピペットの最大容積設定、最大容積設定に対する現在のピストン位置若しくはホーム(空)位置、(一般的に、チップが装着される特定のピペットに関連した)使用中のピペット・チップのサイズ、又は、(コントローラの位置に対応する速度に達する及び一致するためにプログラムされた加速又は減速プロファイルに従って)どのくらい長くコントローラ126が特定の位置に保持されているかにも依存し得る。
手動モードにおいてピペット110を制御するための他の方法を想定することができ、これにはコントローラ126の位置がピストン334の速度ではなくピストン334の所望の位置にマッピングされるサーボ型モードが含まれるが、これは制御するのがより困難であるとわかっている。
本発明の開示される実施形態において、MANUALピペッティング・モードは、1回につき少量の1増分を行う階段状に液体を選択的に吸い込む又は分注するための階段関数を含む。コントロール・ボタン122〜124のうちの1つは、手動モードの間「STEP UP(ステップ・アップ)」又は「STEP DOWN(ステップ・ダウン)」等の説明文でラベルすることができる。本明細書に記載されるピペット110において、MANUALピペッティング・モードでコントローラ126を上方に動かして吸い込むことで、ボタン122〜124のうちの1つを「STEP UP」でラベルさせ、コントローラ126をそのばねにより付勢された中心位置まで戻し、さらに、ラベルされたボタンを繰り返し押すことによって、使用者は、同じ上方向に、最小の選択可能な間隔で一度に1段階、繰返しピストンが動くようにすることができる。同様に、使用者がコントローラ126を下方に動かして分注し始めると、ボタンは、「STEP DOWN」でラベルし直され、その後にボタンを押すことで、同じ下方向に、最小の選択可能な間隔にて一度に1段階、ピストンが動くようにする。このステップ機能は、MANUALピペッティング・モードがきわめて正確に流体を吸い込み分注することを可能にする。さらなる速度に対して、ピペット110は、規定された時間より長くボタンが下に保持された場合に、1回又は複数回のさらなる回数、階段ベースの分注操作を自動的に繰り返すことができる。
図15は、REVERSE(リバース)ピペッティング・モードに対するアイコン1510の存在を例示しており、REVERSEピペッティング・モードにおいては、吸い込みの行程の間に所望の量を超える量の流体が取り入れられ(所望の量と固定された吹き出しの容積)、次に、吹き出しの量は廃棄され、所望のように分注される。リバース・ピペッティング・モードは市販の電子ピペットにおいてよく知られており、かつ使用でき、適切なオプション設定が、REVERSEピペッティング・モードの選択によって利用可能である。
図16は、希釈(DILUTE)ピペッティング・モードに対するカルーセル位置及びアイコン1610を例示している。DILUTEモードにおいてピペット110は、エアギャップによって任意に分けられている複数の液体試料を吸い込むことによって、複数の試料容積のチップ内希釈を提供する。複数の試料は、次に、単一の分注の行程において分注される。適切なオプション設定が、DILUTEモードの操作に対して提供される。
図17において例示されているように、TITRATEモード及びアイコン1710が利用可能であり、このTITRATEモードにおいては、ピペット110は、測定される分注を介して滴定を行う。使用者は、初めの迅速な分注の容積を設定することができ、残りの滴定の容積の精密に制御された手動の分注が続く。MANUALモード(図14)においてそうであるように、滴定サイクルのうち手動による分注部分は、使用者がコントローラ126を扱い、コントローラ126を、ゆっくりと分注するために少量下方に押す、又は、より速く分注するために比較的長い距離を押すことによって調節されることができる。ピペット110の他の全ての操作モードで、適切なオプション及び設定が、TITRATEモードに対しては利用可能である。
図14を参照して先に記載されるMANUALピペッティング・モードのように、TITRATEモードは、好ましくは、分注される流体の量の精密且つ正確な制御のために、ボタンにより制御されるSTEP DOWNの操作も含む。
図18において、SETUP(セットアップ)モード及びアイコン1810が例示されている。ピペッティングは、SETUPモードにおいて行われておらず、ディスプレイの明るさ、音量、ディスプレイのタイムアウトまでの時間、(低電力スリープ・モードが作動する前の無活動状態の時間に対する)スリープ・タイマ、時刻及び日付、言語、並びに、他の表示形式の設定等、システムレベルのオプションが設定されている。SETUPモードにおける種々のオプション及びパラメータは、アクセスされ、さらに、先に記載されたように本明細書に記載の他のピペッティング・モードと関連して変更される。
SETUPモードにおいて、使用者は、サービス・リマインダの警告が発せられる前に経過し得るサイクルの数又は日数等、サービスに関連した間隔も設定することができる。
サービス(GLP)モードが利用可能であり、さらに、そのアイコン1910が図19において例示されている。サービス・モードにおいて、使用者はピペット110に関する詳細な技術的情報を見ることができ、その詳細な技術的情報は、ピペット110の製造番号、製造日、形式番号、及び、現行のファームウェアのバージョンを含む。使用者は、ピペット110が最後に点検されてからの日数、及び、最後の点検以降に又はピペットの耐用年数にわたり行われたピペッティング・サイクルの数についての詳細を含む操作ログも見ることができる。データは、複数の以前のサービス間隔に対して保存することができる。
RFIDタグ344も、サービス関連情報を保存することができるが、サービス・モードにおいて提示されるデータは、タグ344からは得られず、実際にはピペット110の内部にあり且つそのマイクロプロセッサに接続されるメモリから得られるということに留意されたい。従って、サービス・モードにおいて得られた情報、及び、RFIDタグ344を読み取ることによって得られた情報は、必ずしも対応している必要はなく、RFIDタグ344は、主として望ましい場合に便利な追跡を行うために提供され、使用される必要はない。
図20に例示された、アイコン2010を有するREMOTE(遠隔)モードにおいて、ピペット110は、USBソケット134を介して外部のワークステーションに接続し、ピペット110のファームウェアを更新することができる。REMOTEモードの利用は、ワークステーション上で特定のソフトウェアがインストールされ且つ操作されることを必要とし得る。
本発明の種々の実施形態において、REMOTEモード及び類似のモードは、ワークステーション又は他のUSBが動作可能な装置を使用してUSBインターフェースを介してピペット110に命令を送る、及び、応答の(確認及び確認応答を含む)データを任意で受けることによって、実時間でピペット110を制御するために使用することもできる。REMOTEモード及びピペット110上のデータ・インターフェースのさらなる使用も、当然ながら、想定することができる。
図6を参照して先で述べられたように、本発明によるピペット110の主な高レベルのユーザ・インターフェースにおいて2つのカルーセル・レベルがある。図21において示されているように、アイコン2112は、最も頻繁にアクセスされるモードが利用可能であるカルーセルの主要なLEVEL Iから、あまり頻繁には使用されないモードを有するカルーセルの第2のLEVEL IIまでカルーセルを移行するのに利用可能である。このアイコンの選択(及び、コントローラ126を押下するか又は上若しくは下に動かすことによるアクティブ化)によって、LEVEL IIへの切換えが行われる。図21のカルーセルの画面2110は、LEVEL Iが現在のカルーセルの操作部分であるという表示2114を含む。
デフォルトによって、基本的なPIPETTEモード、ADVANCEDモード、MULTI−DISPモード、及びMANUALモードがカルーセルの主要なLEVEL Iにあり、さらに、REVERSEモード、DILUTEモード、TITRATEモード、SETUPモード、及びGLPサービス・モード、並びに、REMOTEモードが、カルーセルの第2のLEVEL IIにある。これらのデフォルトの位置は、最も頻繁に使用されるモードをLEVEL Iに、及び、あまり頻繁には使用されない(又は特殊化した)モードをLEVEL IIに置くと考えられる。特定の使用者のニーズがデフォルトから逸脱する場合、各モードは、先で記載されたSETUPモードにおいて適切な設定にアクセスして変更することによってLEVEL IとLEVEL IIとの間で動かすことができる。
カルーセルのLEVEL IIにおいて、選択された場合にカルーセルのLEVEL Iに使用者が戻るのを可能にするためにアイコン2212が提示されている。カルーセルにおけるこのアイテムは、LEVEL IIに常にあり、配置し直すことはできない。LEVEL IIが実施されているという表示2214は、LEVEL IIカルーセルに対応する画面2210上にある。
前述の本発明の種々の実施形態の詳細な説明がある程度詳しく明記されているが、本発明はそれらの詳細に限定されず、さらに、本発明に従って作製されたピペットは数多くの点において開示される実施形態とは相違し得ることが観察されるべきである。特に、本発明の実施形態は、多くの異なる流体を扱う適用において利用することができることが諒解されよう。上記では説明及び明快さの目的で機能的区別がなされており、本発明によるシステム又は方法における構造的区別は同じ境界線に沿ってつけることはできないことに留意されたい。従って、本明細書の適切な範囲は、以下で明記される特許請求の範囲に従っていると考えられる。

Claims (30)

  1. ピストンを駆動させて、ピペット・チップ内に流体を吸い込む及び前記ピペット・チップから流体を分注するためのモータを含む直線アクチュエータと、使用者により制御可能なマイクロプロセッサ及びメモリを含むピペットのための制御回路と、前記マイクロプロセッサに電気的に接続されるディスプレイと、前記マイクロプロセッサに接続される使用者により操作可能なコントローラとを備え、前記マイクロプロセッサは、前記ディスプレイ上で使用者にユーザ・インターフェースを提示するように、且つプログラムされたシークエンス又は前記使用者からの命令に応答して前記モータを制御するようにプログラムされる、手持ち式電子ピペットであって、
    前記コントローラが、前記使用者によって、前記ユーザ・インターフェース内で少なくとも1つのオプションをナビゲートし選択するように少なくとも1つの軸に沿って操作可能であることを特徴とし、
    前記コントローラが、前記少なくとも1つの軸に沿ったピストン位置又はピストン速度にマッピングされるコントローラ位置を表す実質的に連続する出力値を出力することが可能であり、
    前記コントローラが、前記少なくとも1つの軸に沿ったピストン位置又はピストン速度にマッピングされるコントローラ位置を表すユーザ入力を受信し、前記コントローラ位置のデジタル表現を生成するよう構成され、
    前記ピペットの少なくとも1つの操作モードにおいて、前記コントローラが、液体を吸い込む又は分注するために、前記コントローラの中心の領域においては低速に、且つ、前記コントローラの端部の領域においては高速に上下に前記ピストンを駆動させるようにさらに操作可能である、
    ピペット。
  2. 前記ディスプレイが、バックライト付きカラー・ドット・マトリクスLCDを含む、請求項1に記載のピペット。
  3. 前記ユーザ・インターフェースが、グラフィカル・ユーザ・インターフェースを含む、請求項2に記載のピペット。
  4. 前記コントローラが、水平軸及び垂直軸に沿ったピストン位置又はピストン速度にマッピングされるコントローラ位置を表すユーザ入力を受信するよう構成される、請求項1に記載のピペット。
  5. 前記コントローラが、二軸コントローラを含む、請求項4に記載のピペット。
  6. 前記二軸コントローラが、複数のポテンショメータを含む、請求項5に記載のピペット。
  7. 前記二軸コントローラが、前記コントローラを押下することによって作動するモーメンタリ・スイッチをさらに含む、請求項5に記載のピペット。
  8. 前記マイクロプロセッサに結合される少なくとも1人の使用者により操作可能な多機能ボタンをさらに含む、請求項1に記載のピペット。
  9. 前記マイクロプロセッサが、前記ユーザ・インターフェースの一部として前記使用者に複数の選択可能な操作モードを提供するようにプログラムされる、請求項1に記載のピペット。
  10. 前記ユーザ・インターフェースが、グラフィカル・ユーザ・インターフェースを含み、前記マイクロプロセッサが、前記コントローラの扱いに応答して前記操作モードに対応し且つ前記操作モードを表す複数のアイコンを前記ピペットに表示させるように、且つ前記コントローラ又はボタンの使用者による特定の作動があったとき、前記ピペットを使用者により選択された操作モードに入らせるようにさらにプログラムされる、請求項9に記載のピペット。
  11. 前記複数のアイコンが、少なくとも1つの視覚化された操作モードのカルーセル内に配置される、請求項10に記載のピペット。
  12. 第1のカルーセルが、複数の第1の操作モードを含み、第2のカルーセルが、複数の第2の操作モードを含み、前記第1のカルーセルにおける第1のアイコンが、前記第1のカルーセルから前記第2のカルーセルに移行するために利用可能であって、さらに、前記第2のカルーセルにおける第2のアイコンが、前記第2のカルーセルから前記第1のカルーセルに移行するために利用可能である、請求項11に記載のピペット。
  13. 前記選択可能な操作モードの1つが、液体を吸い込む又は分注するために前記ピストンが動いている間に、前記コントローラ位置に応答して前記ピストンが駆動されるモードを含み、さらに、
    前記マイクロプロセッサが、前記コントローラの動きに応答して前記ピペット・チップ内に液体を吸い込む又は前記ピペット・チップから液体を分注するために前記モータを制御するようにプログラムされ、
    前記吸い込み又は分注の速度が、ホーム位置からの前記コントローラの前記使用者による作動の大きさによって少なくとも部分的に選択及び制御される、請求項9に記載のピペット。
  14. ホーム位置から第1の軸に沿って第1の方向において前記コントローラが扱われる場合に吸い込みが行われ、さらに、前記ホーム位置から前記第1の軸に沿って第2の方向において前記コントローラが扱われる場合に分注が行われる、請求項13に記載のピペット。
  15. 前記コントローラ位置に応答して前記ピストンが駆動される前記モードが、手動ピペッティング・モードを含む、請求項13に記載のピペット。
  16. 前記第1の軸が垂直軸である、請求項14に記載のピペット。
  17. 前記コントローラが、前記ホーム位置までばねにより付勢される、請求項13に記載のピペット。
  18. 前記ホーム位置が、前記コントローラの中心位置である、請求項13に記載のピペット。
  19. 前記コントローラが二軸コントローラである、請求項13に記載のピペット。
  20. 前記選択された吸い込み又は分注の速度が、伝達関数を介して前記コントローラの前記使用者による作動の大きさに関連付けられる、請求項13に記載のピペット。
  21. 前記伝達関数が、非線形の関係を規定する、請求項20に記載のピペット。
  22. 前記伝達関数が、指数関数の関係を規定する、請求項21に記載のピペット。
  23. 前記伝達関数が、不連続の階段状の関数を規定する、請求項20に記載のピペット。
  24. 前記選択された吸い込み又は分注の速度が、さらに、前記ピペットの最大速度設定、前記ピペットの最大容積設定、前記最大容積設定に対するピストンの位置、ピストンのホーム位置に対するピストンの位置、及び、前記ピペットに取り付けられた前記ピペット・チップの容積のうちの少なくとも1つに関連付けられる、請求項20に記載のピペット。
  25. 前記モータが、前記選択された吸い込み又は分注の速度に一致するように、プログラムされたプロファイルを介して加速又は減速される、請求項20に記載のピペット。
  26. 前記マイクロプロセッサが、ボタンを選択的に押したことに応答して、個々のプログラムされた増分で前記ピペット・チップ内に液体を吸い込む又は前記ピペット・チップから液体を分注するように、階段状に前記モータを制御するようさらにプログラムされる、請求項13に記載のピペット。
  27. 前記マイクロプロセッサが、前記ボタンが保持されている間、前記モータの前記階段状の制御を繰り返すようさらにプログラムされる、請求項26に記載のピペット。
  28. 前記コントローラが、前記ピペットの操作に関連する少なくとも1つのパラメータの値を変えるように操作可能である、請求項1に記載のピペット。
  29. 前記パラメータが、前記少なくとも1つの軸に沿った前記コントローラの使用者による扱いを介して第1の間隔によって調整される、請求項28に記載のピペット。
  30. 前記コントローラは、二軸コントローラを含み、さらに、前記パラメータが、第2の軸に沿った前記コントローラの使用者による扱いを介して第2の間隔によって調整される、請求項29に記載のピペット。
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